JP5878141B2 - 電力料金演算装置および電力料金演算プログラム - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1には、複数の店舗に設置された節電装置と、通信回線を介して接続された管理装置との間で、節約電力に関するデータと節約電気料金に関するデータとを相互にやり取りして、節電事業者が、表示装置の表示内容に従い、顧客である各々の店舗へ節電効果に応じた料金請求を行う節電料金請求システムが記載されている。
測定機器や通信機器が故障すると、電力が測定できなくなるだけでなく、電力が測定できない期間、電力削減効果の度合いが不明となってしまう。そのため、状況が回復しなければ、その期間、顧客から報酬を得ることができなくなってしまうので、早急な処置を施す必要がある。
判定手段が、親ブレーカに対応する測定器と、親ブレーカ配下の子ブレーカに対応する測定器とが測定できなかったときには施設全体または区画の停電と判定することができ、子ブレーカに対応するそれぞれの測定器が測定できなかったときには個々の測定器の故障と判定することができる。
図1に示すように、電力料金演算システムは、エスコ事業者Eに設置された電力料金演算装置10が、銀行BやコンビニエンスストアC、工場F、様々な企業が入居しているテナントビルTなどの各企業が入居する施設と、電気通信回線の一例であるインターネットWを介して接続されている。各企業では、エスコ事業者Eの提案により、蛍光灯の代わりにLED照明器具を導入しており、エスコ事業者Eは、導入企業から節電効果に応じた報酬を得ている。
アンペアブレーカ21の下流側の配電線には、施設全体で使用される電力を測定するための第1の測定器としてCT(Current Transformer)31が設置されている。CT31は、施設全体の使用電流を測定する。
アンペアブレーカ21からの配電線は、各区画Sの分電盤22に設けられた主幹ブレーカ23に配線されている。主幹ブレーカ23の下流側には第2の測定器としてCT32が設置されている。
分岐ブレーカ24の下流側には、第3の測定器としてCT33が設置されている。それぞれのCT33は、各区画Sの更に細分化された範囲で使用される使用電流を測定する。
本実施の形態では、CT33は、分岐ブレーカ24のうち、照明器具に電力を供給する分岐ブレーカ24に設置されている。
通信手段11は、インターネットWを介してネットワーク通信装置35と通信するためのインタフェースを備えている。通信手段11のインタフェースとしては、有線LANや無線LAN、通信機器と接続するためのUSBなどとすることができる。
設定手段12は、表示手段18に設定メニューを表示して、操作者が入力した顧客に関する情報(以下、顧客データと称する。)、電力料金に関する情報(以下、電力料金設定データと称する。)を記憶手段20に格納する。
電力料金演算手段14は、電力料金設定データに基づいて、使用電力量による電力料金を算出すると共に、施工前の電力料金を算出する。
レポート作成手段15は、電力量と、電力料金演算手段14が算出した使用電力量に基づく電力料金と、施工前の電力料金とを時系列に一覧表とする。
判定手段16は、電力集計データに含まれる測定不可データに基づいて故障箇所を判定する。
電力データ補間手段17は、機器の故障により欠落した電力集計データの電力データを補間する。
図4および図5に、電力料金を算出するときに使用される電力料金データを示す。
図4(A)に示す顧客データは、顧客の名称を示す名称データと、この顧客が利用している電力会社を示す電力会社データとを結びつけるデータである。
図4(B)に示す使用量契約データは、顧客と、電力会社の契約名称と、使用量に対応する電気料金とを対応付けするデータである。
図4(C)に示す時間帯契約データは、時間帯ごとの契約を示すデータである。
図4(D)に示す契約コードデータは、基本料金や単価、割引などを契約コードと結びつけるデータである。
図5に示すカレンダーデータは、時間帯と契約コードとを結びつけるカレンダーを示すデータである。
削減率データは、電力削減効果が得られるLED照明器具を設置する前(施工前)に測定した消費電削減率データで、LED照明器具を交換した後(施工後)の消費電力を除算した値である。削減率データは、CT31〜33に対応して算出されている。つまり、施工前の消費電力と施工後の消費電力とは、照明の点灯台数に応じた比例関係にあるため、本実施の形態に係る電力料金演算装置10では、削減度合いを比率とした削減率データとして保持して、測定した電力データを削減率データで除算することで施工前の消費電力を推定して電力料金を算出している。
グループデータは、CT31〜33の種類を定義するデータである。例えば、グループ「0」は電力料金の演算に使用されず、「電力量積算日報」および「電力量積算月報」が作成されるときに表示対象とならないCTである。グループ1以上は、同じグループごとに、「電力量積算日報」および「電力量積算月報」が作成される。
まず、電力料金演算装置10の測定データ取得手段13は、午前0時になったことを契機に、通信手段11を介してインターネットWへアクセスして、ネットワーク通信装置35と通信する。ネットワーク通信装置35はモニタ装置34からの電力集計データを、測定データ取得手段13からの要求に応じて送信する。
モニタ装置34は、電力集計データにてCT31〜33により使用電流に応じた信号が得られなかったときに、電力データの代わりに測定不可であったことを示す測定不可データとする。本実施の形態では、測定不可データをNULLデータとしているため、データが無い状態である(図7(B)参照)。
電力料金演算手段14は、電力データがないため電力料金を算出せず、レポート作成手段15は、該当箇所を空欄とするだけでなく、管理者にわかりやすく示すために欄全体を黄色で表示する(図8(B)参照)。また、レポート作成手段15は、表示手段18に、警告を別ウィンドウでポップアップ表示して管理者に報知する。
判定手段16は、測定データ取得手段13がモニタ装置34にアクセスして電力集計データを取得する際に、モニタ装置34にアクセスできなったか否かを判定する(ステップS10)。アクセスできなかったときには、通信経路中の機器の故障が考えられるため、その旨を管理者に報知する(ステップS20)。詳細情報を報知する場合には、例えば、判定手段16は、エスコ事業者側のルータ、施設側のルータ、ネットワーク通信装置35の各通信機器に対して、pingコマンドを順次発行して到達性を見るなどして、アクセス不可箇所を切り分け、到達した機器までを報知することができる。
NULLデータが1つも含まれていなければ、問題が無いため処理を終了する。
電力集計データにおいて、同時間帯全部がNULLデータである場合、施設全体が停電の可能性があるため、判定手段16は、施設全体が停電であった旨を報知する(ステップS70)。なお、このとき、電力データ補間手段17が該当時間帯の測定不可であった全NULLデータを、電力データとして「0」に入れ替えて補間するようにしてもよい。
ステップ80にてCT31が測定不可であると判定された場合、つまり、アンペアブレーカ21に対応するCT31が測定不可であるが、アンペアブレーカ21配下の主幹ブレーカ23または分岐ブレーカ24に対応するCTでは測定ができていることを示している。従って、アンペアブレーカ21に対応するCT31が測定不可である点を考慮すると、施設全体の停電となるが、アンペアブレーカ21配下の主幹ブレーカ23または分岐ブレーカ24に対応するCTにて使用電流の測定ができているため、モニタ装置34またはCT31の故障である可能性が高い。そこで、判定手段16は、モニタ装置34またはCT31の故障を報知する(ステップS90)。
測定不可であったCTが1台のモニタ装置34に集中していれば、このモニタ装置34に不具合が発生したことを示しているので、判定手段16は、この該当のモニタ装置34が故障である旨を報知する(ステップS130)。
電力集計データのうち、例えば、数時間に渡ってCT33が故障して測定不可の状態でNULLデータであった場合では、正確な電力料金の算出ができない。
そこで、電力データ補間手段17は、電力データが測定できている以前の同時間帯の電力データを参照して、同じ値を電力データとして補間する。このとき、参照したそれぞれの日の平均値としたり、最も使用電力量が少ない日の値としたりすることができる。最も使用電力量が少ない日の値とすれば、誤差が生じた場合でも影響を小さいものとすることができる。
更に、電力データ補間手段17は、CTが故障したときの消費電力量を、CT33が故障して測定不可であった同日の他の区画の使用パターン(点灯・滅灯状態)に合わせて、補間パターンとすることができる。
これは、他の区画が使用中であれば、CTが故障した該当区画も使用中である可能性が高く、また帰宅などにより未使用となれば、CTが故障した該当区画も未使用となる可能性が高いからであり、使用電力量はCTが故障する以前とあまり変わりないものと思われるからである。
11 通信手段
12 設定手段
13 測定データ取得手段
14 電力料金演算手段
15 レポート作成手段
16 判定手段
17 電力データ補間手段
18 表示手段
19 入力手段
20 記憶手段
21 アンペアブレーカ
22 分電盤
23 主幹ブレーカ
24 分岐ブレーカ
31〜33 CT
34 モニタ装置
35 ネットワーク通信装置
E エスコ事業者
B 銀行
C コンビニエンスストア
F 工場
S 区画
W インターネット
Claims (2)
- 親ブレーカの配電線に設置された測定器と、前記親ブレーカの配下に位置する子ブレーカの配電線に設置された測定器により測定された電力データと、前記測定器により測定できなかったときに電力データの代わりとなる測定不可データとが含まれる電力集計データを、電気通信回線を介して取得する測定データ収集手段と、
前記測定データ収集手段により取得された電力集計データの電力データに基づいて電力料金を算出する電力料金演算手段と、
前記測定不可データに対応する測定器の設置位置に基づいて、個々の測定器の故障、前記測定器からの信号に基づいて電力データを生成するモニタ装置の故障、または親ブレーカにより通電される施設全体または区画の停電を判定する判定手段と、
前記電力集計データに測定不可データが含まれていたときに、前記測定器が故障したときの消費電力量を、前記測定器が故障して測定不可であった同日の他の区画の使用パターンに合わせて、前記電力集計データを補間する電力データ補間手段を備えたことを特徴とする電力料金演算装置。 - コンピュータを、
親ブレーカの配電線に設置された測定器と、前記親ブレーカの配下に位置する子ブレーカの配電線に設置された測定器により測定された電力データと、前記測定器により測定できなかったときに電力データの代わりとなる測定不可データとが含まれる電力集計データを、電気通信回線を介して取得する測定データ収集手段、
前記測定データ収集手段により取得された電力集計データの電力データに基づいて電力料金を算出する電力料金演算手段、
前記測定不可データに対応する測定器の設置位置に基づいて、個々の測定器の故障、前記測定器からの信号に基づいて電力データを生成するモニタ装置の故障、または親ブレーカにより通電される施設全体または区画の停電を判定する判定手段、
前記電力集計データに測定不可データが含まれていたときに、前記測定器が故障したときの消費電力量を、前記測定器が故障して測定不可であった同日の他の区画の使用パターンに合わせて、前記電力集計データを補間する電力データ補間手段として機能させることを特徴とする電力料金演算プログラム。
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