以下、図面に従って本発明を適用したカメラを有する撮影機器システムを用いて好ましい実施形態について説明する。撮影機器システムを構成するカメラ10は、デジタルカメラである。この撮影機器システムは、大略、次のような機能を有する。カメラ10の撮像部によって被写体像を画像データに変換し、この変換された画像データに基づいて、被写体像を本体の背面に配置した表示部にライブビュー表示する。通常の静止画の撮影時には、撮影者はライブビュー表示を観察することにより、構図やシャッタチャンスを決定する。また、動画撮影時にはレリーズ釦の操作により撮影を開始し再度の操作により撮影を終了する。また、このカメラ10には、EVFや、自分撮り用のカメラ、全方位カメラ等の外部機器を、アダプタ50を介して取り付け可能である。カメラ10は、これらの外部機器が装着されると、外部機器とカメラの組合せに適した制御を行う。カメラ10のレリーズがなされると、画像データを記録媒体に記録する。また、記録媒体に記録した撮影画像は、再生モードを選択すると、表示部に再生表示することができる。
図1に示すブロック図を用いて、本発明の第1実施形態に係わるカメラ10とこれに装着可能な外部機器からなる撮影機器システムの構成について説明する。この撮影機器システムは、カメラ10、交換レンズ20、自分撮り撮影ユニット30、表示用機器40、アダプタ50から構成される。
カメラ10は、信号処理及び制御部1、撮像部2、記録部4、加速度検知部5、操作判定部6、音声収録部7、表示部8、時計部9、通信部12、14等から構成される。撮像部2は、シャッタ等の露出制御部、撮像素子、撮像素子の駆動、及び読出回路等を含み、交換レンズ20内の撮影レンズ21によって形成された被写体像を撮像素子によって画像データに変換し、これを出力する。なお、本明細書においては、画像データは、撮像素子から出力されるデータに限らず、信号処理及び制御部1によって処理された画像のデータ、および記録部4に記録されている画像のデータ等についても使用する。
信号処理及び制御部1は、CPU(Central Processing Unit:中央処理装置)およびその周辺のハードウエア回路によって構成され、不図示の記憶部に記憶されているプログラムに従ってカメラ10の全体のシーケンスを制御する。信号処理及び制御部1は、指定信号部1bを含む。この信号指定部1bは、交換レンズ20、自分撮り撮影ユニット30、表示用機器40の機器のいずれと通信を行うかを指定する。
記録部4は、カメラ本体に脱着自在な記録媒体、若しくは内蔵の記録媒体から構成される。記録部4には、撮像部2から出力され、信号処理及び制御部1によって画像処理された静止画や動画の画像データや音声データ、およびこれらのデータに付随するデータが記録される。
加速度検知部5は、カメラ本体の内部に配置された複数の加速度センサとそのドライバ等から構成され、カメラの姿勢やカメラに加えられた振動を検出する。加速度検知部5の検出結果は、画像処理及び制御部1に出力され、防振動作に用いられると共に、カメラ10の状態を判定し、表示用機器40における表示部41の表示状態と表示部8における表示状態の切り換え等に用いられる。
操作判定部6は、カメラ10の外装に配置されたレリーズ釦、電源釦、再生釦、合成画像の採用釦、メニュー釦等の各種操作部材を有し、この操作部材の操作状態を判定し、この判定結果を信号処理及び制御部1に出力する。音声収録部7は、内蔵マイク、音声処理回路、スピーカ等を有し、動画撮影時等において、主としてカメラ前方の音声を集音し、画像データと共に記録するために音声処理を行う。ここで処理された音声データは記録部4に記録される。また、動画の再生時には、併せて音声データの再生をスピーカによって行う。
表示部8は、信号処理及び制御部1に接続されており、本体の背面等に配置された液晶モニタや有機EL等のモニタを有し、ライブビュー表示や、撮影時のレックビュー表示や、記録部4に記録されている記録画像の表示や、メニュー画面等の制御画面を表示する。時計部9は、計時機能を有し、また日時情報を出力する。撮影時には、この日時情報が画像データと共に記録部4の記録媒体に記録される。
通信部12は、アダプタ50を介して自分撮り撮影ユニット30や表示用機器40等の外部機器と双方向で通信を行う。通信方式としては、有線通信以外にも無線通信でも赤外線通信でも勿論かまわないが、本実施形態においては有線通信で行う。また、通信にあたっては、各外部機器に画像データ等を送受信するが、各外部機器は指定信号部1bによって指定された外部機器のみが、画像データ等の信号を有効に受信し、指定されなかった外部機器は画像データ等の信号を無効にできる。
通信部12における信号ラインとしては、指定信号部1bによる外部機器指定のための指定信号ラインの他に、アナログ信号ライン、デジタル信号ライン、制御信号ラインがある。アナログ信号ラインは、後述する自分撮り撮影ユニット30内のマイク34によって集音した音声アナログ信号等をカメラ10に送信するのに使用する。また、デジタル信号ラインはLVDS等の差動信号(以下、LVDS等と称す)などによる画像伝送や、ファイル受け渡し等に用いられる。なお、LVDSには、HDMI(登録商標)規格が含まれる。LVDS等による画像伝送用のデジタル信号ラインは、信号ピンの数も多く、複数の系統を設けるのは困難であることから、時分割制御で2つの機器の画像伝送を行うようにしている。本実施形態においては、自分撮り撮影ユニット30からの画像データと、表示用機器40への画像データを、同一のLVDS等用ラインを時分割で利用している。なお、指定されていない機器の映像信号ラインに信号が入力すると、誤動作や破壊が起こるので、指定信号部1bからの指定信号によって誤って指定されていない機器に映像信号が入力されないようにしている。外部機器に対する信号送受信のための構成については、図2を用いて後述する。
通信部14は、交換レンズ20内の通信部22と接続端子を介して接続し、交換レンズ20との通信を行う。指定信号部1bによって、交換レンズ20と通信を行う場合に、この通信部14が選択され、交換レンズ20内の通信部22を介して通信を行う。
交換レンズ20は、撮影レンズ21、通信部22から構成され、また図示しない絞り調節機構、焦点調節機構、焦点距離調節機構を有する。撮影レンズ21は、被写体光束を集光し、撮像部2内の撮像素子上に被写体像を結像する。撮影レンズ21の光軸上には、図示しない絞り調節機構が配置され、被写体光量の制御を行う。また、撮影レンズ21は、ズームレンズ等によって構成され、図示しない焦点調節機構によって自動焦点調節や、図示しない焦点距離調節機構によって焦点距離の変更を行う。自動焦点調節は、通信部14、22を介して、カメラ10内の信号処理及び制御部1からの制御信号に基づいて行う。
通信部22は、カメラ10内の通信部14と通信を行い、交換レンズ20の最大および最小焦点距離や開放絞り値、最小絞り値等の固有の光学特性や、設定されている焦点距離、焦点位置、絞り値等の設定光学特性値を送信し、またカメラ10から絞り値信号や自動焦点制御信号を受信する。通信部22内には、指定部23が設けられており、この指定部23によって指定された絞りや焦点調節機構、焦点距離調節機構に対して制御を行う。
自分撮り撮影ユニット30は、撮影部31、通信部32、マイク34を有する。撮影部31は、サブ撮影用のレンズ、撮像素子等、撮影に必要な構成を有している。この撮影部31のサブ撮影用のレンズは後方を向いており主として撮影者を撮影する。マイク34は、撮影部31によって撮影者を撮影している間等に、集音し、アナログ音声信号に変換する。
通信部32は、分岐部51およびカメラ10の通信部12を介してカメラ10と通信を行う。通信部32内には、指定及び作動部33が設けてある。この指定及び作動部33は通信部32を介して受信した画像データや制御信号の内、自分撮り撮影ユニット30が指定された場合に限り、画像データの出力を有効化する。マイク34から出力されるアナログ音声信号は、前述したように、通信部32、12を介して、カメラ10に送信され、AD変換された後、記録部4に記録される。通信部32等の詳細については、図2を用いて後述する。
表示用機器40は、表示部41および通信部42を有する。カメラ10において被写体像の観察は液晶パネル等を有する表示部8のみが可能であり、接眼部を覗いて被写体像を観察することができない。それに対して、表示用機器40は、EVFとしての機能を有しており、接眼部を覗いて被写体像を観察することが可能である。表示部41は、被写体像を表示するために液晶や有機EL等で構成されたモニタであり、このモニタに表示される画像は接眼部を通して観察することができる。
通信部42は、分岐部51およびカメラ10の通信部12を介してカメラ10と通信を行う。通信部42内には、指定及び作動部43が設けてある。この指定及び作動部43は通信部42を介して受信した画像データや制御信号の内、表示用機器40が指定された場合に限り、画像データの入力を有効化する。この通信部42を介して、カメラ10の撮像部2によって取得した被写体像のデジタル画像データが、LVDS等用ラインを通じて、表示用機器40に送信され、表示部41にて表示される。この通信部42等の詳細については、図2を用いて後述する。
アダプタ50は、カメラ10に装着され、このアダプタ50に自分撮り撮影ユニット30や表示用機器40等の機器を装着することが可能である。アダプタ50内には、分岐部51が設けてある。この分岐部51は、これらの機器を装着した際に、カメラ10側の通信部12と、自分撮り撮影ユニット30や表示用機器40の通信部32、42とを接続させる。
次に、図2を用いて、外部機器に対する信号送受信のための構成について説明する。カメラ10内の通信部12とアダプタ50との間には、通信ラインとして、指定信号ライン61、映像信号ライン(デジタル信号ライン)62、制御信号ライン63が設けられている。この他にアナログ音声を通信するためのアナログラインがあるが、図2では省略している。このうち、指定信号ライン61は、指定信号部1bによって指定された外部機器を表わす指定信号を出力する。また、映像信号ライン62には、前述したLVDS等による画像伝送用のデジタル画像データを入出力する。制御信号ライン63は、各外部機器を動作させるための信号を出力し、また各外部機器の動作状態等を示す信号を入力する。
通信部12からの指定信号ライン61、映像信号ライン62、制御信号ライン63は、アダプタ50内の分岐部51に接続されている。分岐部51では、各ラインを単純に2つの機器、すなわち、自分撮り撮影ユニット30と表示用機器40に分配している。
自分撮り撮影ユニット30内の通信部32には、指定部33aと撮像及び処理部33bが設けられている。また、指定ライン61は分岐部51を介して指定部33aに接続され、映像信号ライン62は分岐部51およびスイッチ33cを介して撮像及び処理部33bに接続され、制御信号ライン63は、分岐部51スイッチ33dを介して撮像及び処理部33bに接続されている。スイッチ33cおよび33dのスイッチ制御端子は、それぞれ指定部33bに接続されており、指定部33bからのスイッチ制御信号に応じてオンオフする。
表示用機器40内の通信部42には、指定部43aとTFTドライバ43bが設けられている。また、指定ライン61は分岐部51を介して指定部43aに接続され、映像信号ライン62は分岐部51およびスイッチ43cを介してTFTドライバ43bに接続され、制御信号ライン63は、分岐部51スイッチ43dを介してTFTドライバ43bに接続されている。スイッチ33cおよび33dのスイッチ制御端子は、それぞれ指定部33bと接続されており、指定部33bからのスイッチ制御信号に応じてスイッチのオンオフを行う。TFTドライバ43bは、表示用機器40内の表示部41の表示を制御する。
このように構成された外部機器に対する信号送受信のための回路の動作について説明する。指定信号ライン61には、カメラ10の指定信号部1bによって指定された外部機器を示す信号が出力されており、この信号は、指定部33a、43aによって入力され、この信号に応じてスイッチ33c、33d、43c、43dがオンオフする。
前述したように、映像信号ラインでは伝送用のLVDS等用ラインを時分割で利用しており、指定信号部1bによって指定された機器のみが映像信号を入出力可能となっている。すなわち、指定信号部1bによって自分撮り撮影ユニット30を指定すると、スイッチ33c、33dはオンとなり、一方、スイッチ43c、43dはオフとなる。このため、撮像及び処理部33bからの映像信号のみが、映像信号ライン62を介してカメラ10に送信される。また、指定信号部1bによって表示用機器40が指定されると、スイッチ43c、43dがオンとなり、一方、スイッチ33c、33dはオフとなる。このため、カメラ10からのライブビュー表示等のための画像信号が、映像ライン62を介して表示用機器40のみに送信される。
このように、本実施形態における外部機器に対する信号送受信回路では、信号指定部1bによって指定された外部機器に対してのみ、スイッチ33c、33d、43c、43dがオンとなり、画像信号や制御信号の送受信を行うことができる。一方、指定されなかった外部機器は、スイッチ33c、33d、43c、43dがオフとなり、画像信号の送受信を行うことができない。すなわち、本実施形態においては、指定されなかった外部機器の画像信号ラインを非動作状態にする信号が、指定信号ライン61を通じて送信されているといえる。
次に、本実施形態における外部機器に対する信号の送受信を利用し、2つの外部機器で2系統の画像信号を送受信する例を説明する。図3(a)はカメラ10に各外部機器の装着関係を示す斜視図であり、図3(b)は装着時の側面図である。図3に示すように、カメラ10のコネクタ部12bにアダプタ50を装着し、このアダプタ50の前方にEVFとしての機能を有する表示用機器40を装着し、アダプタ50の後方に自分撮り撮影ユニット30を装着することができる。
カメラ10に各機器を装着すると、各機器の接続端子が接続され、アダプタ50を介して、自分撮り撮影ユニット30内の通信部32、表示用機器40内の通信部42は、カメラ10内の通信部12と接続される。また、自分撮り撮影ユニット30の撮影部31の一部である撮影レンズ35とマイク34は後方を向き、表示用機器40の表示部41の一部である接眼部44も後方を向く。
次に、このようなアダプタ50と外部機器を装着した場合の使い方について、図4を用いて説明する。図4(a)は、表示用機器40を、アダプタ50を介してカメラ10に装着した様子を示す。この状態では、カメラ10から撮像部2からの画像データを通信部12、アダプタ50、通信部42を介してTFTドライバ43bに送信し、TFTドライバ43bは表示部41に被写体像を表示する。すなわち、表示用機器40はEVFとして機能するので、撮影者71は、表示用機器40の表示部41に表示される被写体像を、接眼部を通して観察することができる。EVFは、カメラ10の周囲の明るさに影響されず、撮影画像の色合い等を正確に把握することができる。
図4(a)に示す状態から、撮影者71がカメラ10を、図4(b)に示すように離すと、撮影者71は表示用機器40の接眼部44を覗いて、被写体像を観察することができない。この状態では、表示用機器40の表示部41は非作動状態とし、カメラ10の表示部8(背面パネル)に撮像部2からの画像データに基づいてライブビュー表示を行う。また、撮影者71からカメラ10が離れることから、自分撮り撮影ユニット30の撮影部31を作動させ、このときの撮影者71自身を撮影する。撮影部31で撮影された画像データは、通信部32、アダプタ50、カメラ10の通信部12を介して、信号処理及び制御部1に送信される。
信号処理及び制御部1は、撮像部2で取得したカメラ10の前方の画像データと、撮影部31で取得したカメラ10の後方の画像データに基づいて、合成画像を生成し、表示部8に表示してもよい。この合成画像としては、例えば、図4(c)に示すように、カメラ10の前方画像の隅に、後方画像73を合成するようにしてもよく、表示部8に表示することにより、合成画像を確認することができる。
また、自分撮り撮影ユニット30のマイク34は、カメラ10の後方、すなわち撮影者71の方向の音声を集音し、この集音に基づくアナログ音声データは、通信部32、アダプタ50、カメラ10の通信部12を介して、信号処理及び制御部1に送信される。信号処理及び制御部1は、後方画像73も合わせて記録する際に、マイク34からの音声も一緒に記録するようにしてもよい。
次に、本実施形態における動作を図5および図6に示すフローチャートを用いて説明する。このフローチャートは、不図示の記憶部に記憶されているプログラムに従って信号処理及び制御部1が実行する。
電源釦が操作され、電源がオンとなり、カメラ制御のフローに入ると、まず、撮影モードか否かの判定を行う(S1)。このカメラ10は撮影モードと再生モードを有しており、このステップでは、再生モードでなければ、撮影モードと判定する。この判定の結果、撮影モードであった場合には、次に、記録開始か否かの判定を行う(S2)。このカメラ10では、レリーズ釦が操作されると、動画の記録を開始し、再度レリーズ釦が操作されると、動画の記録を終了するので、このステップでは、レリーズ釦が操作されたか否かを判定する。
ステップS2における判定の結果、記録開始でなかった場合には、ステップS1に戻る。一方、記録開始であった場合には、次に、接続有りか否かの判定を行う(S3)。このステップでは、カメラ10に、自分撮り撮影ユニット30と表示用機器40の内の少なくとも1つがアダプタ50を介して接続されているか否かを判定する。この判定は、アダプタ50を介して、自分撮り撮影ユニット30と表示用機器40に通信を行い、通信が成立したか否かによって判定する。なお、通信が成立するか否かによって判定する方法以外にも、アダプタ50の接続部に接続検出用の接点を設ける等の方法で検出しても勿論かまわない。
ステップS3における判定の結果、接続が無かった場合には、次に、通常撮影制御を行う(S5)。カメラ10に、自分撮り撮影ユニット30(サブカメラ)と表示用機器40(EVF)の両方共装着されておらず、カメラ10単独であることから、この場合には、カメラ10による撮影制御を行う。
ステップS3における判定の結果、接続が有った場合には、次に、サブカメラとEVFが接続されているか否かの判定を行う(S4)。ここでは、自分撮り撮影ユニット30(サブカメラ)と表示用機器40(EVF)の両方が接続されているか否かの判定を行う。
ステップS4における判定の結果、サブカメラとEVFの両方の接続が有った場合には、次に、撮影・表示制御を行う(S6)。ここでは、自分撮り撮影ユニット30による撮影者71の撮影と、表示用機器40によるEVFでの表示等の制御を行う。この撮影・表示制御の詳しい動作については、図6を用いて後述する。
ステップS4における判定の結果、両方が装着されていなかった場合には、次に、サブカメラのみか否かの判定を行う(S7)。ここでは、アダプタ50を介して自分撮り撮影ユニット30が装着されているか否かを、自分撮り撮影ユニット30との通信に基づいて判定する。
ステップS7における判定の結果、サブカメラのみが装着されていた場合には、次に、撮影切換制御を行う(S8)。この状態は、カメラ10のアダプタ50に自分撮り撮影ユニット30のみが装着されている場合である。カメラ10が撮影者71に接近している場合には、自分撮り撮影が困難であることから、撮像部2による前方の被写体の撮影のみとする。一方、撮影者71がカメラ10から離れると、自分撮り撮影が可能となることから、撮影部31による撮影者71の画像と、撮像部2による前方の被写体の画像を取得し、両者を合成する撮影に切り換える。
ステップS7における判定の結果、サブカメラが接続されていなかった場合には、EVF(表示用機器40)のみが装着されている場合であることから、表示制御を行う(S9)。このステップでは、表示用機器40の表示部41にカメラ10から画像データを送信し、EVF表示を行う。このとき、カメラ10の表示部8におけるライブビュー表示は停止するようにしてもよい。
表示制御を行うと、次に、通常撮影制御を行う(S10)。この状態では、自分撮り撮影ユニット30が装着されていないことから、撮像部2によって画像を取得する通常撮影を実行する。
ステップS5における通常撮影、ステップS6における撮影・表示制御、またはステップS10における通常撮影を行うと、次に、記録終了か否かの判定を行う(S21)。ここでは、レリーズ釦が再度、操作されたか否かを判定する。前述したように、再度、レリーズ釦が操作されると、動画の記録を終了する。
ステップS21における判定の結果、記録終了でなかった場合には、ステップS3に戻り、動画の記録を続行する。一方、判定の結果、記録終了であった場合には、次に、電源オフか否かの判定を行う(S22)。この判定の結果、電源オフでなかった場合には、ステップS1に戻る。一方、判定の結果、電源オフであった場合には、電源オフ処理を行った後、カメラ制御のフローを終了する。
ステップS1における判定の結果、撮影モードでなかった場合には、次に、再生モードか否かの判定を行う(S11)。再生釦を操作すると再生モードに切り換わることから、このステップでは、再生釦の状態を判定する。この判定の結果、再生でなかった場合には、ステップS1に戻る。
ステップS11における判定の結果、再生モードであった場合には、次にファイル一覧を表示する(S12)。ここでは、動画の最初の画像等、サムネイル画像を表示する。続いて、画像及び音声選択がなされたか否かの判定を行う(S13)。ここでは、ファイル一覧に表示された動画の中から、ユーザが画像および音声を選択したか否かを判定する。
ステップS13における判定の結果、画像及び音声が選択されていた場合には、選択ファイルの連携再生を行う(S14)。ここでは、自分撮り撮影ユニット30によって自分撮りがなされていた場合には、この自分撮りの画像と、その時、記録した音声と、カメラ10の撮像部2で取得した画像と音声収録部7で取得した音声とを連携して再生を行う。連携再生を行うと、ステップS11に戻り、再生モードを続行する。
一方、ステップS13における判定の結果、画像及び音声が選択されていなかった場合には、再生を終了か否かの判定を行う(S15)。再生釦が再度、操作されると、再生モードを終了することから、このステップでは、再生釦が再度、操作されたか否かを判定する。この判定の結果、終了でなかった場合には、ステップS12に戻り、再生を続行する。一方、ステップS15における判定の結果、終了であった場合には、前述のステップS22に進み電源オフか否かの判定を行い、電源オフであった場合には、カメラ制御のフローを終了する。
次に、ステップS6における撮影・表示制御の詳しい動作について、図6に示すフローチャートを用いて説明する。撮影・表示制御のフローに入ると、まず、撮影終了か否かの判定を行う(S31)。ここでは、レリーズ釦が、再度、操作され、動画の撮影を終了するか否かの判定を行う。この判定の結果、撮影終了であった場合には、元のフローに戻る。
ステップS31における判定の結果、撮影終了でなかった場合には、次に、サブカメラの通信部をオフし、メイン画像のみを記録する(S32)。撮影・表示制御のフローに入った時点では、図4(a)に示すように、撮影者71は表示用機器40の接眼部44を覗きEVFで被写体を観察することを想定している。この状態では、自分撮り撮影ユニット30によって撮影者71を撮影することは困難であることから、サブカメラ、すなわち自分撮り撮影ユニット30の撮影部31による撮影を行わず、また自分撮り撮影ユニット30の通信部32をオフする。通信部32のオフにあたっては、指定信号部1bから指定信号ライン61を介して通信部32の指定部33aに信号を送信し、スイッチ33c、33dをオフとする。また、カメラ10の撮像部2によって被写体像(メイン画像)を撮影し、このときの画像データを記録部4に記録する。
続いて、EVF通信部をオンにし、EVF表示を開始し、背面パネルをオフにする(S33)。前述したように、撮影者71は表示用機器40(EVF)の接眼部44を覗いて被写体を観察することを想定しており、この状態では、カメラ10の表示部8(背面パネル)における表示を撮影者71が観察しないことから、表示をオフするようにしている。EVF通信部をオンとするために、指定信号部1bから指定信号ライン61を介して通信部42の指定部43aに信号を送信し、スイッチ43c、43dをオンとする。これによって、カメラ10の通信部12から映像信号ライン62を介して送信される画像データは、スイッチ43cがオンであることから、TFTドライバ43bに入力され、表示部41の電子ビュー表示が可能となる。また、カメラ10の表示部8(背面パネル)をオフとし、カメラ10でのライブビュー表示を停止する。
次に、Z方向に加速度があるか否かの判定を行う(S34)。ここでは、図4(a)に示した撮影者71が表示用機器40の接眼部44を覗いている状態から、図4(b)に示すように撮影者71がカメラ10を離し、カメラ10の表示部8におけるライブビュー表示を観察する状態に変化したか否かを判定する。この判定にあたっては、加速度検出部5のZ方向、すなわち、交換レンズ20の撮影レンズ21の光軸方向に所定値以上の加速度があるか否かを判定する。所定値としては、撮影者71がカメラ10を離す方向に動かしたかどうかが判定できるレベルであればよい。
ステップS34における判定の結果、Z方向に加速度がなければ、ステップS31に戻り、表示用機器40によって電子ビューファインダによる被写体像を表示し、カメラ10の撮像部2で取得したメイン画像の動画記録を続行する。
ステップS34における判定の結果、Z方向に加速度が有った場合には、次に、EVF通信部をオフとし、背面パネルをオンにする(S35)。ここでは、図4(b)に示すように、撮影者71がカメラ10を離した状態であることから、表示用機器40における電子ビューファインダによる表示を停止し、カメラ10の表示部8(背面パネル)によるライブビュー表示を行う。EVF通信部(通信部42)をオフとするために、指定信号部1bから指定信号ライン61を介して通信部42の指定部43aに信号を送信し、スイッチ43c、43dをオフとする。これによって、カメラ10の通信部12から映像信号ライン62を介して送信される画像データは、スイッチ43cがオフであることから、TFTドライバ43bに入力されることがなく、電子ビューファインダによる表示は停止される。また、カメラ10の表示部8(背面パネル)をオンとし、カメラ10でのライブビュー表示を行う。
次に、サブカメラ通信部をオンにし、サブカメラを起動する(S36)。前述したように、撮影者71がカメラ10を離した状態であることから、自分撮り撮影ユニット30(サブカメラ)の撮影部31による撮影が可能である。そこで、自分撮り撮影ユニット30の通信部32をオン状態にし、自分撮り撮影ユニット30の動作を開始させる。サブカメラの通信部をオンにするためには、指定信号部1bから指定信号ライン61を介して通信部32の指定部33aに指定信号を送信し、スイッチ33c、33dをオンとする。これによって、自分撮り撮影ユニット30の撮影部31および撮像及び処理部33bからの画像データは、スイッチ33cがオンであることから、映像信号ライン62介して、カメラ10の通信部12に送信される。
続いて、背面パネルに画像合成し、表示を行う(S37)。ステップS36において自分撮り撮影ユニット30から画像データが送信されてくることから、信号処理及び制御部1は、この画像データとカメラ10の撮像部2で取得した画像データの合成し、例えば、図4(c)に示すような動画の合成画像を得る。この合成画像の画像データは、表示部8(背面パネル)に表示する。
合成画像の表示を行うと、次に、Z方向と逆方向に加速度があるか否かを判定する(S38)。ここでは、図4(b)に示すようなカメラ10が撮影者71から離れている状態から、図4(a)に示すように、カメラ10が撮影者71に引き寄せられた状態になったかを判定する。この判定にあたっては、ステップS34において判定したZ方向と反対の方向にカメラ10が移動したかを、加速度検出部5によって判定する。
ステップS38における判定の結果、Z方向の逆方向に加速度が有った場合には、ステップS31に戻り、ステップS32以下を実行することによって、カメラ10が撮影者71に引き寄せられ、電子ビューファインダ(EVF)による被写体の表示を行う。一方、判定の結果、Z方向の逆方向に加速度がなかった場合には、次に、採用操作がなされたか否かの判定を行う(S39)。ステップS37において、合成画像が表示部8に表示され、撮影者71はこの合成画像を採用したい場合、言い換えると合成画像を記録部4に記録しておきたい場合には、手動操作部材である採用釦を操作する。そこで、このステップでは、操作判定部6が採用釦を操作したか否かの判定を行う。
ステップS39における判定の結果、採用操作がなされなかった場合には、ステップS35に戻り、表示部8(背面パネル)によるライブビュー表示を続行する。一方、ステップS39における判定の結果、採用操作がなされた場合には、合成画像の動画記録を行う(S40)。ここでは、ステップS37において生成された合成画像を記録部4に動画記録する。合成画像の記録を行うと、ステップS35に戻り、ライブビュー表示を続行する。
このように、カメラ制御や撮影・表示制御のフローにおいては、装着された外部機器の種類に応じて、それぞれの機能が発揮されるように、カメラと外部機器の連携を行うようにしている。すなわち、自分撮り撮影ユニット30が装着された場合には、カメラ10と撮影者71の距離に応じて、カメラ10で単独で撮影するか、カメラ10と自分撮り撮影ユニット30と両方で撮影するかを切り換えている。また、表示用機器40が装着された場合には、カメラ10と撮影者71との距離に応じて、いずれに被写体像を表示させるかを切り換えている。
なお、カメラ制御や撮影・表示制御のフローにおいては、音声収録部7やマイク34による収音と音声記録については記載していなかった。しかし、カメラ10の撮像部2によって画像データを取得する際には、同時に音声収録部7によって音声データを取得し、また、自分撮り撮影ユニット30の撮影部31によって画像データを取得する際には、同時にマイク部34によってアナログ音声信号を取得するようにすればよい。撮影部31によって画像データを取得する際には、スイッチ31cがオンとなり、画像データを送信するが、このとき同時にアナログ信号ライン上のスイッチ(不図示)もオンとして、アナログ音声信号をカメラ10に送信するようにすればよい。また、マイク34は、音声収録の必要がなければ省略してもよい。
また、カメラ制御や撮影・表示制御のフローにおいては、動画撮影のみについて説明したが、動画撮影に加えて静止画撮影を行えるようにしてもよく、また静止画撮影のみでもよい。動画と静止画の両方を撮影する場合には、それぞれ動画レリーズ釦と静止画レリーズ釦を設けてもよい。
本発明の第1実施形態においては、外部機器として、自分撮り撮影ユニット30と表示用機器40を装着する例について説明した。しかし、外部機器としては、これらの機器に限られない。第1実施形態の変形例として、図7に、自分撮り撮影ユニット30の代わりに全方位カメラ36を装着した例を示す。
この全方位カメラ36は、交換レンズ20の撮影レンズ21よりも広い画角を有する広視野サブカメラであり、例えば、魚眼レンズのように、360度の視野を有するものでもよい。
今、外部機器として全方位カメラ36と表示用機器40が装着されているとする。撮影者71が、図7(d)に示すように、表示用機器40の接眼部44を覗くと、このときには、本発明の第1実施形態と同様に、表示用機器40はEVFとして機能し、図7(c)に示すように、カメラ10の撮像部2によって取得した画像データを用いて被写体像(メイン画像77)を表示部41に表示する。
図7(d)に示す状態から、図7(e)に示すように、撮影者71がカメラ10を離すと、このときも本発明の第1実施形態と同様に、表示用機器40は表示を停止し、カメラ10の表示部8(背面パネル)にライブビュー表示を行う。また全方位カメラ36は撮影部によって画像データを取得し、カメラ10に送信する。このときの合成画像としては、図7(b)に示すように、カメラ10の撮像部2によって取得したメイン画像77の上部に、全方位カメラ36によって取得したサブ画像78を合成するようにしてもよい。
このように、本発明の第1実施形態の変形例においては、外部機器として全方位カメラ36を装着可能としており、カメラ10の撮像部2によって取得したメイン画像以外に、全方位カメラ36によって取得したサブ画像も取得できる。また、全方位カメラ36と共に装着される表示用機器40とは、第1実施形態の場合と同様、連携し、その機能を発揮することができる。
以上、説明したように、本発明の第1実施形態およびその変形例においては、カメラ10に、複数の外部機器、例えば、自分撮り撮影ユニット30や全方位カメラ36と表示用機器40が、分岐接続可能なアダプタを介して装着可能であり、複数の外部機器が装着された場合には、装着された外部機器の組合せに応じて制御を行っている。本実施形態においては、自分撮り撮影ユニット30(または全方位カメラ36)と表示用機器40の両方が装着された場合には、通常の状態では、自分撮り撮影ユニット30(または全方位カメラ36)による撮影を停止し、表示用機器40を電子ビューファインダ(EVF)として動作させている。ただし、カメラ10が撮影者71より離れると、表示用機器40のEVFとしての動作を停止し、自分撮り撮影ユニット30(または全方位カメラ36)による撮影を行うようにしている。このように、本実施形態においては、装着されている外部機器に応じた適切な連携を行っている。このため、複数の外部機器を取り付けた際に、それぞれの外部機器の機能を、装着された複数の外部機器の種類に応じて自動的に切り換えることができる。
次に、本発明の第2実施形態について、図8及び図9を用いて説明する。第1実施形態においては、指定信号部1bからの指定信号は、アダプタ50をそのまま通過し、自分撮り撮影ユニット30内の指定部33aおよび表示用機器40内の指定部43aにおいて、信号の切り換えのための処理を行っていた。これに対して、第2実施形態においては、アダプタ50内において、信号の切り換えのための処理を行うようにしている。
本実施形態に係わる撮影機器システムは、第1実施形態と同様であり、図8に示すように、カメラ10、交換レンズ20、自分撮り撮影ユニット30、表示用機器40、アダプタ50から構成される。カメラ10および効果レンズ20の内部の構成も第1実施形態と同様であるので、同一のブロックには同一の符号を付し、詳しい説明は省略する。
アダプタ50内には、制御部52、通信部53、スイッチ部54が設けられている。通信部52は、カメラ10内の通信部12と通信を行う。また、制御部52は、通信部53を介して、カメラ10の信号処理及び制御部1および指定信号部1bからの制御信号や指定信号を受信し、これらの信号に基づいて、アダプタ50内の制御を行う。特に、指定信号部1bからの指定信号に応じて、スイッチ部54内のスイッチの切り換えを行う。
自分撮り撮影ユニット30内には、撮影部31と通信部32を有する。撮影部31は第1実施形態と同様、撮影者71を撮影し、このために撮影レンズ、撮像素子等を有する。また、第1実施形態における通信部32は、指定信号部1からの指定信号に応じて、自分撮り撮影ユニット30内において、映像信号を入力するか若しくは出力するかを切り換えていた。しかし、この切り換え機能はアダプタ50内において処理しており、本実施形態における通信部32は、映像信号や制御信号の切り換え機能を有していない。
表示用機器40内には、表示部41と通信部42を有する。表示部41は第1実施形態と同様、被写体像を表示するために液晶や有機EL等で構成されたモニタであり、電子ビューファインダとしての機能を果たす。通信部42は、通信部32の場合と同様、映像信号や制御信号の切り換え機能を有していない。
次に、本実施形態における外部機器に対する信号送受信のための構成について、図9を用いて説明する。カメラ10内の通信部12とアダプタ50との間には、第1実施形態と同様、通信ラインとして、指定信号ライン61、映像信号ライン62、制御信号ライン63が設けられている。
アダプタ50内のスイッチ部54内には、指定部54a、スイッチ54b〜54eが配置されている。指定部54aは、第1実施形態における指定部33a、43aと同様の機能を果たし、指定信号ライン61を介して指定信号を受けて、スイッチ54b〜54eに対してオンオフ信号を出力する。スイッチ54bは、映像信号ライン62上にあり、通信部32内の撮像及び処理部32bへの入出力制御を行う。スイッチ54cは、制御信号ライン63上にあり、通信部32内の撮像及び処理部32bへの入出力制御を行う。スイッチ54dは、映像信号ライン62上にあり、表示用機器40の通信部42内のTFTドライバ42bへの入出力制御を行う。スイッチ54eは、制御信号ライン63上にあり、通信部42内のTFTドライバ42bへの入出力制御を行う。
自分撮り撮影ユニット30の通信部32には、撮像及び処理部32bが設けられている。この撮像及び処理部32bは、第1実施形態における撮像及び処理部33bと同様の構成であり、撮影部31内の撮像素子からの画像信号の処理を行う。また、表示用機器40の通信部42内には、TFTドライバ42bが設けられている。このTFTドライバ42bは、第1実施形態におけるTFTドライバ43bと同様の構成であり、表示部41に表示するための駆動回路である。
このように、第2実施形態においては、図9に示すように、外部機器に対する信号送受信のための回路が構成されている。指定信号ライン61には、第1実施形態と同様に、カメラ10の指定信号部1bによって指定された外部機器を示す信号が出力される。この指定信号は、指定部54aに入力され、この信号に応じてスイッチ54b〜54eがオンオフする。
前述したように、映像信号ラインでは伝送用のLVDS等用ラインを時分割で利用しており、指定信号部1bによって指定された機器のみが映像信号を入出力可能となっている。すなわち、指定信号部1bによって自分撮り撮影ユニット30を指定すると、スイッチ54bはオンとなり、一方、スイッチ54dはオフとなる。このため、撮像及び処理部32bからの映像信号は、映像信号ライン62を介してカメラ10に送信される。また、指定信号部1bによって表示用機器40が指定されると、スイッチ54dがオンとなり、一方、スイッチ54bはオフとなる。このため、カメラ10からのライブビュー表示等のための画像信号は、映像ライン62を介して表示用機器40に送信される。
このように、本実施形態における外部機器に対する信号送受信回路では、信号指定部1bによって指定された外部機器に対してのみ、スイッチ54b〜54eがオンとなり、画像信号の送受信を行うことができる。一方、指定されなかった外部機器は、スイッチ54b〜54eがオフとなり、画像信号の送受信を行うことができない。
上述したように、第2実施形態の構成は、外部機器に対する信号送受信のための構成において、第1実施形態と異なっている。このため、信号の伝達のためのスイッチ54b〜54eのオンオフの仕方が異なっている。しかし、この点を除けば、第1実施形態と略同様の動作を行うので、第2実施形態の詳しい動作については、説明を省略する。
以上説明したように、本発明の第1及び第2実施形態においては、カメラ10による撮影時に、複数の外部機器(30、36、40)を指定し、カメラ10と外部機器の連携を可能としている。このため、複数の外部機器を取り付けた際に、それぞれの外部機器の機能を、装着された複数の外部機器の種類に応じて自動的に切り換えることができ、それぞれの機能を有効に利用することができる。
なお、本発明の各実施形態においては、外部機器としてカメラ10に接続可能な機器は2つであったが、これに限らず、3以上であってもよい。この場合、アダプタ50に3以上の外部機器を装着可能としてもよいし、またカメラ10に2以上のアダプタ50を装着可能とすることにより、3以上の外部機器を装着可能とすることができる。
また、本発明の各実施形態においては、音声信号をアナログで送信し、画像信号をデジタルで送受信していた。しかし、これに限らず、音声信号および画像信号の両方をデジタルで送受信してもよく、逆にアナログで送受信してもよい。さらに、本発明の各実施形態においては、加速度検出部5の検出結果に基づいて、カメラ10が撮影者71から離れたことを検出していた。しかし、これに限らず、カメラ10や自分撮り撮影ユニット30の背面に投受光部を有するアイセンサや近接センサ等を設け、撮影者71の眼や頬等からの反射光を受光することによって検知する等、他の方法によっても勿論かまわない。
さらに、本発明の各実施形態においては、撮影のための機器として、デジタルカメラを用いて説明したが、カメラとしては、デジタル一眼レフカメラでもコンパクトデジタルカメラでもよく、ビデオカメラ、ムービーカメラのような動画用のカメラでもよく、さらに、携帯電話や携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assist)、ゲーム機器等に内蔵されるカメラでも構わない。
本発明は、上記実施形態にそのまま限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素の幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。