JP5872101B1 - 面材切断加工指示装置と面材切断加工機と面材 - Google Patents
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Abstract
Description
複雑に割付けられた面材を加工台上で手順良く誤りなく切断する作業は容易でない。切断前の面材に切断線や手順等を分かりやすく記入しておくとよいが、その処理も手数がかかる。また、記入したことが消えてしまうおそれもある。
本発明は以上の点に着目してなされたもので、面材の切断作業を支援し、作業性の向上を図った面材切断加工指示装置を提供することを目的とする。さらに、建物の床等に使用する最適な構造の面材とこれを切断する面材切断加工機と面材を提供することを目的とする。
面材を加工台上に立て掛けて切断する際、もしくは面材を加工台上に平置きして切断する際に、前記面材の切断加工手順を指示する装置であって、
長方形の面材から長方形の複数の製品を切り出すために、前記製品を前記面材上に、いずれもギロチンカット制約で割付けした割付データを生成する割付データ生成手段と、
前記割付データを読み取って、前記面材の切断回数が最小となるような切断加工手順データを生成する切断加工手順決定手段と、
前記切断加工手順データを出力装置を通じて出力する出力手段とを備えたことを特徴とする面材切断加工指示装置。
前記割付データ生成手段は、
求められているm枚の製品の横長データと縦長データの入力を受け付けて、製品の横長を要素とするm次の製品横長ベクトルwpと、製品の縦長を要素とするm次の製品縦長ベクトルhpと、製品の面積を要素とするm次の製品面積ベクトルspと、製品要求数量を要素とする製品要求数量ベクトルbとを生成して、記憶装置に記憶させる製品設定手段と、
用意されたk種類の長方形の面材データの入力を受け付けて、面材の横長を要素とするk次の面材横長ベクトルwmと、面材の縦長を要素とするk次の面材縦長ベクトルhmと、面材の面積を要素とするk次の面材面積ベクトルsmと、面材の種類番号を要素とするk次の面材番号ベクトルnmとを生成し、記憶装置に記憶させる面材設定手段と、
割付け製品の面積は面材面積ベクトルsmの要素のうちのいずれかの面材の面積S以下であるとする第1評価条件(sp,aj)(内積)≦Sと、隣接する製品が重ならないとする第2評価条件wpi+wpj≦wml またはhpi+hpj≦hml と、割付パターンベクトルajが予め定めた割付け方法と配置で割付け可能であるとする第3評価条件とを含む、2次元モデル条件を生成して、記憶装置に記憶させ、2次元モデル条件生成手段と、
求められている前記m枚の製品の製品横長データと製品縦長データとを用意された前記k種類の面材の面材横長データと面材縦長データと比較して、前記第1評価条件と第2評価条件と第3評価条件とを含む2次元モデル条件を満たす、1枚または複数枚の製品を経済的に割り付けることができる面材と製品の関係を示す、m次の割付パターンベクトルajを列挙する割付パターンベクトル生成手段と、
前記割付パターンベクトル生成手段の生成した割付パターンベクトルを並べた割付パターン行列Aを生成して、記憶装置に記憶させる割付パターン行列生成手段と、
前記生成された全ての割付パターンベクトルと対応する前記第3評価条件を順番に読み取って、前記面材上で、その面材といずれかの頂点(以下特定頂点と呼ぶ)を共有する製品を検出し、その製品の特定頂点を通らない辺を切断して面材を2分割できる切断線を決定し、2分割された面材についても、いずれかの特定頂点を共有する製品を検出して、その製品の特定頂点を通らない辺を切断して面材を2分割できる切断線を決定するという処理を繰り返し、切断前の面材を2分割することができる切断線が複数本存在する場合には、1本の切断線上に最も多くの製品の特定頂点を通らない辺が存在する切断線を選択することにより、全ての製品の特定頂点を通らない辺を切断する最小の切断線を決定し、かつ、面材の切断順を決定する処理を実行し、合計切断回数を、切り出した製品の枚数M×2とするとともに、上記の処理で決定した切断線上に、複数の製品の特定頂点を通らない辺が存在するかどうかを判断して、1本の切断線上にA個の製品の特定頂点を通らない辺が存在する場合には、A−1回だけ前記合計切断回数を減算し、切断後の2枚以上B枚の面材を同時に切断できる場合には、前記合計切断回数をB−1回だけ減算して、生成されたすべての割付パターンベクトルについて、切断回数を計数する切断回数計数手段と、
k種類の面材から任意に選択したn枚の面材に対して、それぞれm枚の製品のうちのいずれかの製品を割り付けたとき、選択したn枚の面材の使用枚数を表すために、要素がxiのn次の使用枚数ベクトルxを定義し、前記n枚の面材それぞれに対応する面材費用と前記切断回数から得られる切断費用とを含むn次の費用係数ベクトルfと前記使用枚数ベクトルxの積の総和を示す目的関数を生成して、記憶装置に記憶させる目的関数生成手段と、
前記割付パターン行列Aから選択されたn個の割付パターンで切り出した各製品数は、それぞれ求められている各製品の数量以上でなければならないとする第1制約条件式Ax≧bと緩和された第3制約条件式0≦xi≦1を生成して、記憶装置に記憶させる制約条件生成手段と、
前記予め定めた割付け方法で求められた初期実行可能解の入力を受け付けて、記憶装置に記憶する初期設定手段と、
前記初期実行可能解と前記目的関数と前記制約条件式の入力を受け付けて、シンプレックス演算処理を実行するシンプレックス演算手段と、
最適解を探索して出力する演算処理を制御する探索制御手段とを備え、
この探索制御手段は、
前記シンプレックス演算処理により、xiの値が0または1のいずれかであって、それ以外のものを含まない解のときは、その解を最適解として割付データを出力し、
それ以外の場合には、前記初期実行可能解の目的関数の値を最大値とし、前記シンプレックス演算処理の結果得られた目的関数の値を最小値として、その範囲の目的関数の値をとる面材の使用枚数の組合せを列挙し、その中から目的関数が前記最小値に近いものを選択して、前記制約条件生成手段に対して、どの種類の面材を何枚選択して割付けに使用するかを定める、面材使用行列Cと面材の使用枚数ベクトルの積が面材使用予定数量ベクトルdと等しいとする第2制約条件式Cx=dの生成を依頼し、前記第1制約条件式と前記第2制約条件式と前記第3制約条件式の制約条件下で、シンプレックス演算手段に演算処理を依頼し、その後得られたシンプレックス演算処理により、xiの値が0または1のいずれかであって、それ以外のものを含まない解のときは、その解を最適解として面材割付データを出力し、
それ以外の場合には、前記シンプレックス演算処理により、非整数解を伴う実行可能解が得られて、さらにその後のシンプレックス演算処理で、非整数解を伴う実行可能解が得られたとき、xiが前記制約条件を満たしながら0から1までの間の数値をとる評価式Σf(xi)を定義して、前記各非整数解による前記評価式の値を求めて、
前記評価式の値の最大値が一定値になる関数であって、後から得られた非整数解による前記評価式の値が先に得られた非整数解による前記評価式の値に比べて増加していれば、非整数解が整数解に近づき、評価式の値が減少していく場合は非整数解が整数解に近づかないと判断し、
前記シンプレックス演算処理を繰り返しても非整数解が整数解に近づかないと判断したときには、前記第2制約条件式を変更して前記シンプレックス演算処理を繰り返すように制御して、
列挙された前記面材の使用枚数の組合せの中から、目的関数の値が前記最小値に近い次の候補を選択して、前記制約条件生成手段に対して、新たな第2制約条件式Cx=dの生成を依頼し、この新たな制約条件下で、シンプレックス演算手段に演算処理を依頼するという動作を繰り返すように制御することを特徴とする構成1に記載の面材切断加工指示装置。
前記切断加工手順データには、
前記面材を加工台上で切断位置に位置決めするための位置決め装置を、切断処理前に自動的に移動させる自動制御データと、
前記面材を前記加工台上で位置決めし、切断し、切断後の面材もしくは製品を移動させる状態を示す画像が、切断加工手順どおりに組み込まれていることを特徴とする構成1または2に記載の面材切断加工指示装置。
前記切断加工手順決定手段は、前記位置決め装置の移動量もしくは、前記面材の移動量が最小になるような、切断加工手順データを生成することを特徴とする構成3に記載の面材切断加工指示装置。
構成4に記載の切断加工手順データを読み取って、切断作業と同期させて出力する出力装置と、
面材を立て掛けもしくは平置きする加工台と、
前記加工台上で前記面材を位置決めする位置決め装置と、
位置決めされた面材を前記加工台上で固定するクランプ装置と、
前記面材の指定された切断面に沿ってナイフ状の切断刃を一方向に送る運動により、面材を2分割する切断装置とを備え、
次に切断する切断面を前記切断装置の該当する位置に合わせられるように前記位置決め装置を移動制御する切断位置制御装置を備えたことを特徴とする面材切断加工機。
前記切断装置は、1枚の主切断刃と1枚の副切断刃により構成されており、
前記主切断刃が前記加工台の面に対して垂直に前記面材を切断した後に、前記副切断刃が前記面材の切断面に接するように、切断方向に見て前後に離れて配置されており、
かつ、
前記切断面に垂直な方向からみたとき、前記主切断刃と副切断刃とは、前記面材の面取り幅に相当する幅だけ間隔を空けて平行に配置されていることを特徴とする構成5に記載の面材切断加工機。
前記面材は、断熱用建材であって、厚みが25ミリ以上110ミリ以下の発泡プラスチック板であることを特徴とする構成5または6に記載の面材切断加工機。
コンピュータを、構成5に記載の出力装置と切断位置制御装置として機能させるコンピュータプログラム。
構成8に記載のコンピュータプログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な記録媒体。
面材をギロチンカット制約で割付けするので材料の歩留まりが向上する。整数計画を用いれば、歩留を最適化できる。面材の切断加工手順データを準備して、これを手順書に印刷したり、作業進行に合わせて音声や画像を表示出力することにより、切断作業を効率よく支援できる。
<構成2の効果>
面材の歩留まりだけでなく、ギロチンカット制約で割付けしたことで節約することができる切断回数による費用を考慮した切断加工手順データを生成することができる。
<構成3の効果>
切断加工手順データを利用して、面材を加工台上で位置決めし、切断し、切断後の面材もしくは製品を移動させる状態を示す画像を、最適な切断手順に従って表示装置に表示させれば、作業を標準化できて生産性が向上する。
<構成4の効果>
面材を回転させたりする移動量と位置決め装置の位置を変える移動量のより少ない切断手順を選択して、切断加工手順データを準備するとよい。
<構成5の効果>
切断加工手順データを読み取って、面材の切断作業と同期させて、該当する指示を出力する。さらに、面材を切断すると、次の切断のために自動的に位置決め装置を移動させるので、能率良く誤り無く作業をすすめられる。
<構成6の効果>
主切断刃と副切断刃とを前後に離れて配置し、切断面に垂直な方向からみたとき、面材の面取り幅に相当する幅だけ間隔を空けて配置しておくと、一挙に面取り加工した切断面を形成できる。
図において、建物の床断熱材に使用される面材14は、加工台12上に立て掛けて、ギロチンカット法を用いて製品に切断される。なお、面材14を加工台12上に平置きして切断する装置にも、本発明をそのまま利用できるが、この実施例では、縦型のもののみを例示して説明する。
切断位置制御手段48とを備えている。これらは、いずれも、コンピュータを一定の処理装置として機能されせるコンピュータプログラムにより構成されている。
図のように、面材14が加工台12上に位置決めされている。面材14上に表示した破線が、ギロチンカット制約で割り付けられた切断面である。上記の割付データ生成手段42は、このように、長方形の面材14から長方形の複数の製品16を切り出すために、製品16を面材14上に、いずれもギロチンカット制約で割付けした割付データ34を生成する機能を持つ。例えば、特許文献2に記載したような方法で割付処理を実行する。整数計画法アルゴリズムを利用した例である。なお、割付データが、高歩留であることに加え、切断加工手順決定手段が効率的に切断回数を最小にできるように考慮されている(図11参照)。
切断加工手順決定手段44は、割付データ生成手段42により生成された割付データ34を読み取って、面材14の切断回数が最小となるような切断加工手順データ36を生成する機能を持つ。図2に示すように、面材14を加工台12上に位置決めして、切断装置18を駆動して、面材14を2分割する。これにより、切断装置18の右側に製品16を含む面材が切り出される。
図5には製品16と土台50との関係を斜視図で示した。製品16は、例えば住宅の土台の間に配置して、床断熱のために使用される発泡プラスチック板である。図6は製品16と土台50の端面図である。図6(a)に示すように、2本の土台50の間に製品16を挟み込んでおく。しかし、土台50または製品16に熱が加わったり乾燥したりして、環境の変化による影響が及ぶと、土台50または製品16の寸法が変動して土台50との間に隙間が生じることがある。これでは、床断熱の機能が低下する。
図7(a)に示した面材14を、矢印58の方向に切断する場合を考える。このとき、図7(b)に示すような切断装置18を使用する。この切断装置18は、1枚の主切断刃54と1枚の副切断刃56により構成されている。主切断刃54と副切断刃56とは、切断方向に見て前後に離れて配置されている。主切断刃54と副切断刃56はいずれも、加工台12の面に対して垂直に配置されている。
図7では、図8(a)に示すように、製品16の両側面にテーパ面52が設けられた例を示した。しかしながら、製品16は、2本の土台50の間に製品16を押し込むことができる断面形状であればよい。従って、例えば、図8(b)に示すように、一方の側面にのみテーパ面52を設けても構わない。図9以下で説明するような手順で、面材14に割り付けられた製品16をギロチンカット法で切り分けたとき、図8(a)に示すような端面形状のものや図8(b)に示すような端面形状のものが混在するが、そのまま製品として出荷することができる。
図9(a)に示すように、長方形の面材14に、*印を付けた4枚の製品16を割り付けた例を説明する。ここで、出力装置28(図1)には、図9(a)に示すように、切断前と切断後の面材14の画面を表示する。切断前の面材14には、切断面17が例えば、太い破線で表示されている。このとき、切断位置制御装置48(図1)は、面材14の切断面17が加工台12(図1)上の切断装置18の場所に配置されるように位置決め装置20(図1)の位置決めをする。
既に説明したように、割付データ生成手段42と切断加工手順決定手段44とは、高歩留で、面材の切断回数や切断手順を最適化する機能を持つ。例えば、図11(a)と(b)に示す割り付け済みの面材14は、同じ縦横寸法であって、割り付けるべき製品16の数と形状が同一だから、歩留まりは等しい。(c)は(a)の面材14の切断手順、(d)は(b)の面材14の切断手順を示したものである。
この例では、位置決め装置20の移動量が最小になるような切断加工手順データ36の生成方法を説明する。図12は図11(b)に示した面材14を90度回転させて横にした図を示す。この図に示すように、製品16の幅LとC1と製品16側の面材14の端面間の長さLとが等しいときは、図の(a)に示した切断面C2で切断をしてから面材14を90度回転させて切断面C3で切断をすると、この間は位置決め装置20を移動させなくてよい。位置決め装置20と切断面との間の長さがいずれもLで変化しないからである。
以上の実施例で、割付データ34は、製品を面材からどのように切り出すかを示すデータであった。このデータには、面材への製品の割付図や、切断制御のための機械動作データ等が含まれる。割付データ生成手段42は、その割付データを生成する手段である。
実施例1や2で説明した切断加工手順決定手段44は、面材14の切断回数が最小となるような切断加工手順データ36を生成した。この演算処理は、ギロチンカット制約で与えられた割付結果に対して切断回数を最小化する。ここで、例えば、図14の左右の(a)と(b)の図は、1枚の面材に2枚の同じ形の板(縦810mm横820mmの長方形の製品)を割り付けたものである。両者の面材14は同一で歩留まりも等しい。しかし、(a)の図の最小切断回数は4回、(b)の図の最小切断回数は3回である。割付データ生成手段42は、面材費用と切断費用を最小化するように演算処理をするので、図14(b)を生成する。切断加工手順決定手段44は、図14(b)の割付けデータを与えられると、最小切断回数で切断できるように、切断加工手順を決定する演算処理を行う。
実施例1から4の割付データ生成手段では、割付データを生成する際には、切断回数を考慮していない(面材使用枚数のみ)ので、図14の(a)、(b)のいずれかが自動的に生成される。いずれが生成されるかは定まっていない。一方、この実施例5では、歩留が最適な割付という処理のみならず、面材14の使用数量と切断回数を費用に組み入れる。その後、この費用を加味した目的関数を使用して、「ギロチンカット制約で割付けした割付データ」を作成する。
例えば、図21に示すように、任意の枚数の1種類の面材(横1000mm×縦1750mm)を使用して、製品(横800mm×縦900mm)2枚を切り出す場合を考える。考えられる割り付けパターンの第3評価条件に含まれる製品の配置を示すデータは、図の(a)〜(e)の5種類である。(a)と(b)と(c)は、1枚の面材に2枚の製品を、それぞれ異なる向きに並べて割り付けている。(d)と(e)とは、1枚の面材に1枚の製品を割り付けている。
図23(a)に示すように、1枚の面材W1から2枚の製品Q1とQ2を切り出すとき、最初の切断線C1で切断をして、新たな面材W2とW3を得る。面材W2は切断線C2で切断をし、面材W3は切断線C3とC4で切断をする。合計切断回数は4回である。
14 面材
15 基準面
16 製品
17 切断面
18 切断装置
20 位置決め装置
22 クランプ装置
24 ガイド装置
26 作業者
28 出力装置
30 演算処理装置
32 記憶装置
34 割付データ
36 切断加工手順データ
38 自動制御データ
40 表示画像
42 割付データ生成手段
44 切断加工手順決定手段
46 手順表示制御手段
48 切断位置制御装置
50 柱
52 テーパ面
54 主切断刃
56 副切断刃
58 矢印
64 切断回数計数手段
68 出力手段
70 製品設定手段
72 面材設定手段
74 2次元モデル条件生成手段
76 割付パターンベクトル生成手段
78 割付パターン行列生成手段
80 目的関数生成手段
82 制約条件生成手段
84 初期設定手段
86 シンプレックス演算手段
88 探索制御手段
90 費用係数ベクトル制御手段
92 判定手段
Claims (9)
- 面材を加工台上に立て掛けて切断する際、もしくは面材を加工台上に平置きして切断する際に、前記面材の切断加工手順を指示する装置であって、
長方形の面材から長方形の複数の製品を切り出すために、前記製品を前記面材上に、いずれもギロチンカット制約で割付けした割付データを生成する割付データ生成手段と、
前記割付データを読み取って、前記面材の切断回数が最小となるような切断加工手順データを生成する切断加工手順決定手段と、
前記切断加工手順データを出力装置を通じて出力する出力手段とを備えたことを特徴とする面材切断加工指示装置。 - 前記割付データ生成手段は、
求められているm枚の製品の横長データと縦長データの入力を受け付けて、製品の横長を要素とするm次の製品横長ベクトルwpと、製品の縦長を要素とするm次の製品縦長ベクトルhpと、製品の面積を要素とするm次の製品面積ベクトルspと、製品要求数量を要素とする製品要求数量ベクトルbとを生成して、記憶装置に記憶させる製品設定手段と、
用意されたk種類の長方形の面材データの入力を受け付けて、面材の横長を要素とするk次の面材横長ベクトルwmと、面材の縦長を要素とするk次の面材縦長ベクトルhmと、面材の面積を要素とするk次の面材面積ベクトルsmと、面材の種類番号を要素とするk次の面材番号ベクトルnmとを生成し、記憶装置に記憶させる面材設定手段と、
割付け製品の面積は面材面積ベクトルsmの要素のうちのいずれかの面材の面積S以下であるとする第1評価条件(sp,aj)(内積)≦Sと、隣接する製品が重ならないとする第2評価条件wpi+wpj≦wml またはhpi+hpj≦hml と、割付パターンベクトルajが予め定めた割付け方法と配置で割付け可能であるとする第3評価条件とを含む、2次元モデル条件を生成して、記憶装置に記憶させ、2次元モデル条件生成手段と、
求められている前記m枚の製品の製品横長データと製品縦長データとを用意された前記k種類の面材の面材横長データと面材縦長データと比較して、前記第1評価条件と第2評価条件と第3評価条件とを含む2次元モデル条件を満たす、1枚または複数枚の製品を経済的に割り付けることができる面材と製品の関係を示す、m次の割付パターンベクトルajを列挙する割付パターンベクトル生成手段と、
前記割付パターンベクトル生成手段の生成した割付パターンベクトルを並べた割付パターン行列Aを生成して、記憶装置に記憶させる割付パターン行列生成手段と、
前記生成された全ての割付パターンベクトルと対応する前記第3評価条件を順番に読み取って、
前記面材上で、その面材といずれかの頂点(以下特定頂点と呼ぶ)を共有する製品を検出し、その製品の特定頂点を通らない辺を切断して面材を2分割できる切断線を決定し、2分割された面材についても、いずれかの特定頂点を共有する製品を検出して、その製品の特定頂点を通らない辺を切断して面材を2分割できる切断線を決定するという処理を繰り返し、切断前の面材を2分割することができる切断線が複数本存在する場合には、1本の切断線上に最も多くの製品の特定頂点を通らない辺が存在する切断線を選択することにより、全ての製品の特定頂点を通らない辺を切断する最小の切断線を決定し、かつ、面材の切断順を決定する処理を実行し、合計切断回数を、切り出した製品の枚数M×2とするとともに、上記の処理で決定した切断線上に、複数の製品の特定頂点を通らない辺が存在するかどうかを判断して、1本の切断線上にA個の製品の特定頂点を通らない辺が存在する場合には、A−1回だけ前記合計切断回数を減算し、切断後の2枚以上B枚の面材を同時に切断できる場合には、前記合計切断回数をB−1回だけ減算して、生成されたすべての割付パターンベクトルについて、切断回数を計数する切断回数計数手段と、
k種類の面材から任意に選択したn枚の面材に対して、それぞれm枚の製品のうちのいずれかの製品を割り付けたとき、選択したn枚の面材の使用枚数を表すために、要素がxiのn次の使用枚数ベクトルxを定義し、前記n枚の面材それぞれに対応する面材費用と前記切断回数から得られる切断費用とを含むn次の費用係数ベクトルfと前記使用枚数ベクトルxの積の総和を示す目的関数を生成して、記憶装置に記憶させる目的関数生成手段と、
前記割付パターン行列Aから選択されたn個の割付パターンで切り出した各製品数は、それぞれ求められている各製品の数量以上でなければならないとする第1制約条件式Ax≧bと緩和された第3制約条件式0≦xi≦1を生成して、記憶装置に記憶させる制約条件生成手段と、
前記予め定めた割付け方法で求められた初期実行可能解の入力を受け付けて、記憶装置に記憶する初期設定手段と、
前記初期実行可能解と前記目的関数と前記制約条件式の入力を受け付けて、シンプレックス演算処理を実行するシンプレックス演算手段と、
最適解を探索して出力する演算処理を制御する探索制御手段とを備え、
この探索制御手段は、
前記シンプレックス演算処理により、xiの値が0または1のいずれかであって、それ以外のものを含まない解のときは、その解を最適解として割付データを出力し、
それ以外の場合には、前記初期実行可能解の目的関数の値を最大値とし、前記シンプレックス演算処理の結果得られた目的関数の値を最小値として、その範囲の目的関数の値をとる面材の使用枚数の組合せを列挙し、その中から目的関数が前記最小値に近いものを選択して、前記制約条件生成手段に対して、どの種類の面材を何枚選択して割付けに使用するかを定める、面材使用行列Cと面材の使用枚数ベクトルの積が面材使用予定数量ベクトルdと等しいとする第2制約条件式Cx=dの生成を依頼し、前記第1制約条件式と前記第2制約条件式と前記第3制約条件式の制約条件下で、シンプレックス演算手段に演算処理を依頼し、その後得られたシンプレックス演算処理により、xiの値が0または1のいずれかであって、それ以外のものを含まない解のときは、その解を最適解として面材割付データを出力し、
それ以外の場合には、前記シンプレックス演算処理により、非整数解を伴う実行可能解が得られて、さらにその後のシンプレックス演算処理で、非整数解を伴う実行可能解が得られたとき、xiが前記制約条件を満たしながら0から1までの間の数値をとる評価式Σf(xi)を定義して、前記各非整数解による前記評価式の値を求めて、
前記評価式の値の最大値が一定値になる関数であって、後から得られた非整数解による前記評価式の値が先に得られた非整数解による前記評価式の値に比べて増加していれば、非整数解が整数解に近づき、評価式の値が減少していく場合は非整数解が整数解に近づかないと判断し、
前記シンプレックス演算処理を繰り返しても非整数解が整数解に近づかないと判断したときには、前記第2制約条件式を変更して前記シンプレックス演算処理を繰り返すように制御して、
列挙された前記面材の使用枚数の組合せの中から、目的関数の値が前記最小値に近い次の候補を選択して、前記制約条件生成手段に対して、新たな第2制約条件式Cx=dの生成を依頼し、この新たな制約条件下で、シンプレックス演算手段に演算処理を依頼するという動作を繰り返すように制御することを特徴とする請求項1に記載の面材切断加工指示装置。 - 前記切断加工手順データには、
前記面材を加工台上で切断位置に位置決めするための位置決め装置を、切断処理前に自動的に移動させる自動制御データと、
前記面材を前記加工台上で位置決めし、切断し、切断後の面材もしくは製品を移動させる状態を示す画像が、切断加工手順どおりに組み込まれていることを特徴とする請求項1または2に記載の面材切断加工指示装置。 - 前記切断加工手順決定手段は、前記位置決め装置の移動量もしくは、前記面材の移動量が最小になるような、切断加工手順データを生成することを特徴とする請求項3に記載の面材切断加工指示装置。
- 請求項4に記載の切断加工手順データを読み取って、切断作業と同期させて出力する出力装置と、
面材を立て掛けもしくは平置きする加工台と、
前記加工台上で前記面材を位置決めする位置決め装置と、
位置決めされた面材を前記加工台上で固定するクランプ装置と、
前記面材の指定された切断面に沿ってナイフ状の切断刃を一方向に送る運動により、面材を2分割する切断装置とを備え、
次に切断する切断面を前記切断装置の該当する位置に合わせられるように前記位置決め装置を移動制御する切断位置制御装置を備えたことを特徴とする面材切断加工機。 - 前記切断装置は、1枚の主切断刃と1枚の副切断刃により構成されており、
前記主切断刃が前記加工台の面に対して垂直に前記面材を切断した後に、前記副切断刃が前記面材の切断面に接するように、切断方向に見て前後に離れて配置されており、
かつ、
前記切断面に垂直な方向からみたとき、前記主切断刃と副切断刃とは、前記面材の面取り幅に相当する幅だけ間隔を空けて平行に配置されていることを特徴とする請求項5に記載の面材切断加工機。 - 前記面材は、断熱用建材であって、厚みが25ミリ以上110ミリ以下の発泡プラスチック板であることを特徴とする請求項5または6に記載の面材切断加工機。
- コンピュータを、請求項5に記載の出力装置と切断位置制御装置として機能させるコンピュータプログラム。
- 請求項8に記載のコンピュータプログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な記録媒体。
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