JP5871500B2 - α−Klotho/FGF23複合体形成阻害化合物 - Google Patents
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Description
本明細書において、α-Klothoタンパク質とは、上述の特許文献1及び非特許文献1に開示されるα-Klotho遺伝子及びそのオーソログを含む遺伝子の遺伝子産物をいう。例えば、ヒト及びマウスのα-Klotho遺伝子は、それぞれ、NCBI等におけるデータベースのアクセションNo.AB005142.1及びNo.AB005141.1の情報(2011年4月1日時点で入手可能なデータベース情報)で特定できる。α-Klotho遺伝子は、副甲状腺、脈絡叢及び腎臓で発現する。
本明細書において、FGF23タンパク質とは、FGFタンパク質ファミリーのFGF19サブファミリーに属するタンパク質であって、文献[Harmer, N. J. et al. Biochemistry 43, 629-640 (2004) ]に開示されるFGF23遺伝子及びそのオーソログを含む遺伝子の遺伝子産物をいう。例えば、ヒト及びマウスのFGF23遺伝子は、それぞれ、NCBI等におけるデータベースのアクセションNo.AF263537.1及びNo.AF263536.1の情報(2011年4月1日時点で入手可能なデータベース情報)で特定できる。
本明細書において、α-Klotho/FGF23複合体とは、特に言及のない場合、α-Klothoタンパク質がFGF23タンパク質のThr178のO結合型グリカン中の硫酸化β-D-グルクロニドを認識して行われるタンパク質-グリカン相互作用を介して形成される複合体をいう。
本明細書において、Klotho/FGF23シグナル伝達とは、特に言及のない場合、α-Klotho/FGF23複合体、及び、α-Klotho/FGF23/FGFR1シグナル伝達複合体を経て伝達されるシグナルをいう。Klotho/FGF23シグナル伝達は、例えば、ERK(extracellular signal-regulated kinase)のリン酸化、及び、Egr-1(Eerly growth response -1)プロモーターの活性化を指標にして該シグナル伝達の有無を判断できる。具体的には、実施例の方法により判定できる。
本発明の化合物は、下記一般式(I)で表される化合物又はその塩である。
本発明は、その他の態様において、α-Klothoタンパク質とFGF23タンパク質との複合体形成の阻害に用いる組成物であって、下記一般式(II)で表される化合物又はその塩を含む組成物(以下、「本発明の第1の組成物」ともいう。)に関する。
本発明は、さらにその他の態様において、α-Klothoタンパク質に依存するFGF23タンパク質によるシグナル伝達(α-Klotho/FGF23シグナル伝達)の阻害に用いる組成物であって、上記一般式(II)で表される化合物又はその塩を含む組成物(以下、「本発明の第2の組成物」ともいう。)に関する。上記一般式(II)で表される化合物又はその塩については、前述と同様である。
[FGF23QQ,T178Aは腎臓集積が減少する]
ヒトFGF23タンパク質は、C末端側にfurin様コンバンターゼ認識配列(R176XXR179)を有し、生体内において179位のアルギニン(Arg179)で切断され不活性化される。そのため、本実験においては、ヒトFGF23タンパク質のArg176及びArg179がグルタミン(Gln/Q)に置換され、前記切断に対して抵抗性の変異体(FGF23Arg176Gln,Arg179Gln、以下、「FGF23QQ」と表す。)を使用した。なお、Arg176及び/又はArg179のグルタミンへの変異は、常染色体低リン酸血症性クル病(ADRH)の患者に見られる変異である。また、O−結合型グリコシル化が行われるヒトFGF23タンパク質のThr178、Ser180、及びThr200の1つ又は全部をアラニンに置換したFGF23QQ,T178A、FGF23QQ,S180A、FGF23QQ,T200A、及び、FGF23QQ,T178A,S180A,T200Aの各タンパク質を作製して使用した。
上記実験及び下記実験に用いたFGF23QQ、FGF23QQ,T178A、FGF23QQ,S180A、FGF23QQ,T200A、及び、FGF23QQ,T178A,S180A,T200Aの遺伝子は、ヒトFGF23-Hisの形態でPCR特異的変異導入によって調製した。また、各FGF23変異体タンパク質は、CHO細胞に前記遺伝子を導入して発現させ、細胞培養液の上清から回収した。具体的には、10kDaカットオフのサイズ排除ろ過により濃縮した後に、HisTrap(商品名、GE Helthcare社製)カラムで精製し、Superose(商品名、GE Helthcare社製)S-300カラムでゲルろ過した。
FGF23QQタンパク質をvdr欠損マウス(α-Kloto+/+/vdr-/-, n=7、α-Kloto-/-/vdr-/-, n=5)に1μg/20g体重の量でマウスに静脈注射投与し、前記投与10分後の血漿及び腎臓におけるFGF23QQタンパク質の集積を比較した。具体的には、心臓から採取した血液サンプル及び腎臓のホモジネートの濃度をELISAにて測定した。その結果を図2に示す。図2において、エラーバーは標準偏差を示し、**p<0.01である。図2に示すとおり、α-Kloto-/-/vdr-/-の腎臓におけるFGF23QQタンパク質の濃度がα-Kloto+/+/vdr-/-の腎臓におけるFGF23QQタンパク質の濃度に比べて有意に低かった。図1及び図2の結果により、FGF23タンパク質のThr178のグリカンがFGF23タンパク質のα-Klothoタンパク質への結合を手助けしていること、及び、FGF23タンパク質のThr178のグリカンにより促進されたFGF23タンパク質とα-Klothoタンパク質との相互作用によって循環するFGF23タンパク質が腎臓へ効率的に捕捉(集積)されること、が示された。
FGF23変異体のα-Klothoタンパク質への結合特性を、表面プラズモン共鳴(SPR)アッセイにより測定した。FGF23変異体として、上述のFGF23QQ、FGF23QQ,T178A、FGF23QQ,S180A、FGF23QQ,T200A、及び、FGF23QQ,T178A,S180A,T200Aの各タンパク質をセンサーチップに固定化し、異なる濃度のα-Klothoタンパク質を2分間前記チップにロードした。その結果のセンサーグラムの一例を図3に示す。図3の縦軸RUは、resonace unitである。図3に示すとおり、FGF23QQ,T178Aタンパク質の結合能は、FGF23QQタンパク質と比べて著しく減少していた。FGF23QQ,T178Aタンパク質のα-Klothoタンパク質への解離定数Kdは10.7nMであり、FGF23QQタンパク質のKd(4.3nM)と比べて2.5倍高かった。また、トリプル変異体FGF23QQ,T178A,S180A,T200Aタンパク質のα-Klothoタンパク質への結合能の減少の程度は、FGF23QQ,T178Aタンパク質と同程度であった(図3)。これらの結果は、大腸菌で合成された(すなわち、糖鎖付加のない)nakedFGF23タンパク質におけるα-Klothoタンパク質への低結合能(データ示さず)と一致した。また、これらの結果は、FGF23タンパク質のThr178のグリカンが、FGF23タンパク質のα-Klothoタンパク質への結合能を強化するために重要であることを明確に示している。したがって、α-Klothoタンパク質は、FGF23タンパク質と2つのモードで相互作用していると考えられる。第1のモードが、Thr178のグリカンがとりわけ重要な役割を果たすタンパク質−グリカン相互作用であり、第2のモードが、従来から示唆されるFGF23タンパク質のC末端側領域とのタンパク質−タンパク質相互作用である。
装置:Biacore(商品名、GE Helthcare社製)3000及びT100
Running Buffer:HBS-EP buffer
センサーチップ:Biacore(商品名、GE Helthcare社製)CM5
固定化:EDC(1-ethyl-3-(3-dimethylaminopropyl)carbodiimide)によるアミンカップリング
装置:ProteOn(商品名、Bio-RAD社製)XPR36
Running Buffer:PBST buffer
センサーチップ:ProteOn(商品名、Bio-RAD社製)GLC(アミンカップリング)
固定化:EDCによるアミンカップリング
FGF23変異体のα-Klotho/FGF23シグナル伝達能をin vivoで測定した。前記測定は、下記のin vivo ERKリン酸化アッセイにより行った。すなわち、α-Klotho/FGF23シグナル伝達の結果としてリン酸化されるERK(extracellular signal-regulated kinase)タンパク質を、リン酸化ERK(pERK)及びトータルERK(ERK)のそれぞれに対する抗体を用いたウエスタンブロッティングにより検出した。その結果の一例を図4に示す。FGF23QQタンパク質及びFGF23QQ,S180Aタンパク質であれば静脈注射後10分で十分にα-Klotho/FGF23シグナルが伝達していることが確認された(図4a)。一方、FGF23QQ,T178Aタンパク質の場合、FGF23QQタンパク質及びFGF23QQ,S180Aタンパク質の等量、2倍量、及び3倍量の投与ではシグナル伝達は確認できず、10倍量を投与してようやくシグナル伝達が確認された(図4b)。これらの結果は、大腸菌で合成されたnakedFGF23タンパク質におけるFGF23シグナル伝達に高容量が必要であるという従来のデータと一致した(Goetz et al. Mol Cell Biol 27, 3417-3428, 2007)。また、これらの結果は、FGF23タンパク質のThr178のグリカンが、α-Klotho/FGF23シグナル伝達能に重要であることを明確に示している。
4〜5週齢オスC57BL/6マウス(n≧2)に1μg/20g体重の量でFGF23変異体をマウスに静脈注射投与し、前記投与10分後に腎臓を摘出してホモジネートを調製した。ホモジネートサンプルをSDS-PAGEで展開し、抗pERK抗体(マウスモノクローナル E-4, sc-7383, Santa Cruz社製)及び抗ERK抗体(ラビットポリクローナル K-23, sc-94, Santa Cruz社製)を用いたウエスタンブロットにより前記サンプル中のpERK及びトータルERKを検出した。
FGF23変異体をトリプシン処理したペプチドを親水性相互作用クロマトグラフィー(HILIC)で分離し、MALDI-TOF質量スペクトロメトリーで分析した。そのうち、糖化ペプチドについて、さらに、CID(collision-induced dissociation)MS-MS分析を行った。その結果、FGF23QQ、FGF23QQ,S180A、及び、FGF23QQ,T200Aのトリプシンペプチドからは同定されるが、FGF23QQ,T178Aのトリプシンペプチドからは同定されないイオンとして質量電荷比(m/z)が843であるイオンが同定された。前記m/z843イオンのスペクトルを図5に示す。
MALDI-TOF-MSは、LIFT-MS/MS設備が付いたUltaraflex(商品名、Bruker Daltonik社製)TOF/TOF質量分析計で行った。前記装置は、CCA(alpha-cyano-4-hydoroxy-cinnamicacid)をマトリクスとして使用する陽イオンモードで操作した。CIDのスペクトルは、ペプチドイオンの選択と断片化のためのLIFTデバイスを用いたUltaraflex(商品名、Bruker Daltonik社製)TOF/TOF III装置を使用して得た。
(i)α-Klothoタンパク質は、表面プラズモン共鳴(SPR)アッセイによると、ヘパリン及びヘパラン硫酸には結合するが、ケラタン硫酸には結合しない。ヘパリン及びヘパラン硫酸は、硫酸基が付加したD-グルクロン酸を繰り返し単位に含むが、ケラタン硫酸は含まない(データ示さず)。
(ii)α-Klothoタンパク質は、グルクロン酸(GlcA)に対して特異的に酵素活性(β-グルクロニターゼ活性)を示すが、他の単糖、例えば、D-グルコース、D-ガラクトース、N-アセチルグルコサミン、N-アセチルガラクトサミン、D-フコース、D-マンノース、及び、D-キシロース等には酵素活性を示さない(特許文献2)。
(iii)後述するように、エストロン3-(β-D-グルクロニド)(Estrone-GlcA)は、α-Klothoタンパク質のグリコシダーゼ様ドメインに結合し、FGF23QQタンパク質のα-Klothoタンパク質への結合を競合的に阻害する。
[Estrone-GlcAによるα-Klotho/FGF23複合体形成阻害]
in vitroにおけるEstrone-GlcAによるα-Klotho/FGF23複合体形成の阻害をプルダウンアッセイ(図6a)及び表面プラズモン共鳴(SPR)アッセイ(図6b)により明らかにした。プルダウンアッセイは、100ngのFGF23QQタンパク質を100〜200ngのマウスα-Klotho-GFP融合タンパクと混合し、3.33mMのEstrone-GlcA(Sigma社製)の存在/非存在下で抗GFP抗体でプルダウン(PDed)することにより行った。また、SPRアッセイは、FGF23QQタンパク質をセンサーチップに固定化し、図示する濃度のEstrone-GlcAの存在下で、10nMのα-Klothoタンパク質を2分間前記チップにロードすることにより行った。図6a及びbに示す通り、Estrone-GlcAはin vitroにおいてα-Klotho/FGF23複合体形成を阻害した。なお、Estrone-GlcAは、α-Klothoタンパク質とnakedFGF23タンパク質との結合には何ら影響を与えなかった。また、Estrone-GlcAは、basic FGF (bFGF)の活性には影響を与えなかった。
培養細胞及びマウスにおけるEstrone-GlcAによるα-Klotho/FGF23シグナル伝達阻害を確認した。図7aは、培養細胞を用いたEgr-1プロモータールシフェラーゼアッセイの結果であり、図7bは、マウスを用いたin vivo ERKリン酸化アッセイの結果である。図7a及びbに示すとおり、Estrone-GlcAは培養細胞及び生体内においてα-Klotho/FGF23シグナル伝達を阻害した。
HEK293細胞を、下流にルシフェラーゼが発現可能に配置されたEgr-1プロモーターを含むベクターと、全長ヒトα-Klothoタンパク質が挿入されたpDNR-CMV(Clontech社製)とでトランスフェクションを行った。トランスフェクション後の細胞を、図示する濃度のEstrone-GlcAの存在下、図示する濃度のFGF23QQで刺激した。培養24時間後に、ルシフェラーゼ活性を測定した(図7a)。
4〜5週齢オスC57BL/6マウス(n≧2)に、まず、眼窩からEstrone-GlcAを静脈注射投与し、その1分後、108ng/20g体重の量でFGF23QQタンパク質を尾部から静脈注射投与し、前記投与10分後に腎臓を摘出してホモジネートを調製した。ホモジネートサンプルをSDS-PAGEで展開し、抗pERK抗体(マウスモノクローナル E-4, sc-7383, Santa Cruz社製)及び抗ERK抗体(ラビットポリクローナル K-23, sc-94, Santa Cruz社製)を用いたウエスタンブロットにより前記サンプル中のpERK及びトータルERKを検出した。
in vitroにおける化合物(1)によるα-Klotho/FGF23複合体形成の阻害をSPRアッセイにより明らかにした。SPRアッセイは、FGF23QQタンパク質の糖鎖をセンサーチップに固定化し、図示する濃度の化合物(1)の存在下で、3nMのα-Klothoタンパク質(α-KL)を2分間前記チップにロードすることにより行った。SPR測定の条件は、上記のとおりである。なお、化合物(1)としては下記式で表される化合物(1)のナトリウム塩を使用した。その結果を図9に示す。図9に示す通り、化合物(1)はin vitroにおいてα-Klotho/FGF23複合体形成を阻害した。
化合物(1)に替えて下記の化合物(2)〜(5)を使用した以外は、実施例3と同様にしてSPRアッセイを行った。その結果を図10に示す。化合物(2)〜(5)は、いずれも市販品(Heparin disaccharide IV-A sodium salt(α-ΔUA-[1→4]-GlcNAc)、Heparin disaccharide IV-H sodium salt(α-ΔUA-[1→4]-GlcN)、Heparin disaccharide III-H sodium salt(α-ΔUA-[1→4]-GlcN)、及びHeparin disaccharide I-A sodium salt(α-ΔUA-2S-[1→4]-GlcNAc−6S)(いずれも商品名、シグマ製))を使用した。化合物(2)〜(5)のグルコシド結合はいずれもβ1→4結合である。なお、ΔUAは4-deoxy-L-threo-hex-4-enopyranosyluronic acid、GlcNはD-glucosamine、AcはAcetyl、2Sは2-sulfate、6S=6-sulfateをそれぞれ表す。
Claims (7)
- 下記一般式(I’)で表される化合物又はその塩。
硫酸化グルクロン酸とR1とを結合するグルコシド結合が、β結合であり、
R1は、N−アセチルガラクトサミン、
- 下記式で表される化合物又はその塩。
- α-Klothoタンパク質とFGF23タンパク質との複合体形成の阻害に用いる組成物であって、下記式(II)で表される化合物又はその塩を含む組成物。
R1は、ステロール基又は糖基であり、
前記ステロール基は、ステロイド骨格の第3位の水酸基でグルクロン酸とβグリコシド結合したステロイド骨格を有するステロール基であって、前記ステロイド骨格は、コレスタン、コラン、プレグナン、アンドロスタン及びエストランからなる群から選択され、
前記糖基は、グルクロン酸とβグリコシド結合した糖基であって、他の化合物とグリコシド結合していてもよいヘプトース、ヘキソース、ペントース及びN−アセチルヘキソサミンからなる群から選択され、前記他の化合物は、アミノ酸、オリゴペプチド及びフェノール類からなる群から選択され、フェノール類は、ベンゼン環の水素原子の1つ又は複数がアルキル基、アルコキシ基及びハロゲン原子からなる群から選択される置換基で置換されもよいフェノール及びポリフェノールからなる群から選択され、
R1がステロール基である場合、R2,R3,及びR4は、同一又は異なり、水素原子又は−SO3Hであり、
R1が糖基である場合、R2及びR4は、同一又は異なり、水素原子又は−SO3Hであり、R3は−SO3Hである。 - α-Klothoタンパク質に依存するFGF23タンパク質によるシグナル伝達の阻害に用いる組成物であって、下記式(II)で表される化合物又はその塩を含む組成物。
R1は、ステロール基又は糖基であり、
前記ステロール基は、ステロイド骨格の第3位の水酸基でグルクロン酸とβグリコシド結合したステロイド骨格を有するステロール基であって、前記ステロイド骨格は、コレスタン、コラン、プレグナン、アンドロスタン及びエストランからなる群から選択され、
前記糖基は、グルクロン酸とβグリコシド結合した糖基であって、他の化合物とグリコシド結合していてもよいヘプトース、ヘキソース、ペントース及びN−アセチルヘキソサミンからなる群から選択され、前記他の化合物は、アミノ酸、オリゴペプチド及びフェノール類からなる群から選択され、フェノール類は、ベンゼン環の水素原子の1つ又は複数がアルキル基、アルコキシ基及びハロゲン原子からなる群から選択される置換基で置換されもよいフェノール及びポリフェノールからなる群から選択され、
R1がステロール基である場合、R2,R3,及びR4は、同一又は異なり、水素原子又は−SO3Hであり、
R1が糖基である場合、R2及びR4は、同一又は異なり、水素原子又は−SO3Hであり、R3は−SO3Hである。 - 前記一般式(II)で表される化合物は、エストロン3-(β-D-グルクロニド)又は下記式で表される化合物である、請求項3又は4に記載の組成物。
- α-Klothoタンパク質とFGF23タンパク質との複合体形成をin vitroにて阻害する方法であって、下記式(II)で表される化合物又はその塩を前記α-Klothoタンパク質と接触させることを含む、方法。
R1は、ステロール基又は糖基であり、
前記ステロール基は、ステロイド骨格の第3位の水酸基でグルクロン酸とβグリコシド結合したステロイド骨格を有するステロール基であって、前記ステロイド骨格は、コレスタン、コラン、プレグナン、アンドロスタン及びエストランからなる群から選択され、
前記糖基は、グルクロン酸とβグリコシド結合した糖基であって、他の化合物とグリコシド結合していてもよいヘプトース、ヘキソース、ペントース及びN−アセチルヘキソサミンからなる群から選択され、前記他の化合物は、アミノ酸、オリゴペプチド及びフェノール類からなる群から選択され、フェノール類は、ベンゼン環の水素原子の1つ又は複数がアルキル基、アルコキシ基及びハロゲン原子からなる群から選択される置換基で置換されもよいフェノール及びポリフェノールからなる群から選択され、
R1がステロール基である場合、R2,R3,及びR4は、同一又は異なり、水素原子又は−SO3Hであり、
R1が糖基である場合、R2及びR4は、同一又は異なり、水素原子又は−SO3Hであり、R3は−SO3Hである。 - α-Klothoタンパク質に依存するFGF23タンパク質によるシグナル伝達をin vitroにて阻害する方法であって、下記式(II)で表される化合物又はその塩を前記α-Klothoタンパク質と接触させることを含む、方法。
R1は、ステロール基又は糖基であり、
前記ステロール基は、ステロイド骨格の第3位の水酸基でグルクロン酸とβグリコシド結合したステロイド骨格を有するステロール基であって、前記ステロイド骨格は、コレスタン、コラン、プレグナン、アンドロスタン及びエストランからなる群から選択され、
前記糖基は、グルクロン酸とβグリコシド結合した糖基であって、他の化合物とグリコシド結合していてもよいヘプトース、ヘキソース、ペントース及びN−アセチルヘキソサミンからなる群から選択され、前記他の化合物は、アミノ酸、オリゴペプチド及びフェノール類からなる群から選択され、フェノール類は、ベンゼン環の水素原子の1つ又は複数がアルキル基、アルコキシ基及びハロゲン原子からなる群から選択される置換基で置換されもよいフェノール及びポリフェノールからなる群から選択され、
R1がステロール基である場合、R2,R3,及びR4は、同一又は異なり、水素原子又は−SO3Hであり、
R1が糖基である場合、R2及びR4は、同一又は異なり、水素原子又は−SO3Hであり、R3は−SO3Hである。
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