JP5870791B2 - プレス成形性と形状凍結性に優れたアルミニウム合金板およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車用ボディーパネル等に用いられる、プレス成形性に優れたアルミニウム合金板に関するものである。
Al−Mg系の5000系アルミニウム合金板は、強度、プレス成形性が優れているため、鋼板の代替材料として、自動車用ボディーパネル等への適用が検討されている。
所望形状に成形するためには、プレス金型によって成形する必要があり、いわゆるプレス成形性に優れた5000系アルミニウム合金板が開発されてきた。しかしながら、5000系アルミニウム合金板は鋼板に比べプレス成形性に劣るため、部品を分割してプレス成形するなどの工夫が必要となり、部品点数、金型数が増加するなどの弊害が生じている。特に形状の複雑なプレス成形では、平面ひずみ領域近傍において割れなどの不良が発生するケースも多く見られ、いわゆる平面ひずみ破断限界のさらなる向上も課題となっている。
例えば特許文献1では、重量%で、Mg:2.0%〜6.0%、Si:1.5%以下、Fe:1.5%以下を含有し、残部はAl及び不可避的不純物からなり、残存する金属間化合物の平均サイズが15μm以下であることを特徴とする機械的性質に優れた成形加工用アルミニウム合金板が記載されている。
これによると、鋳造するスラブの厚みを1〜10mm程度とすれば、金属間化合物の平均サイズを15μm以下に制御でき、成形性に優れたアルミニウム合金板が得られるとのことである。
一方、特許文献2では、Al−Mg系合金板であって、CUBE方位の体積分率が30%以上50%以下、BRASS方位の体積分率が10%以上20%以下の集合組織を有し、且つ結晶粒径が50〜100μmの範囲にあるAl−Mg系合金板が提示されている。
これによると、アルミニウム合金板の塑性異方性を支配する集合組織につき、個々の結晶方位の割合を制御し、さらに結晶粒径を最適化し、また添加元素の種類と添加量を特定範囲に限定することによって、プレス成形性に優れたアルミニウム合金板を得ることができるとのことである。
最近では、家電製品や自動車外板などの構造材料に適した、優れた肌荒れ性と成形性を兼備した高強度アルミニウム合金板およびその製造方法が提示されている。
特許文献3では、Mg:2.0〜3.3質量%、Mn:0.1〜0.5質量%、Fe:0.2〜1.0質量%を含有し、残部が不可避的不純物とAlからなり、不可避的不純物のうちSi:0.20質量%未満とした化学組成を有し、金属間化合物の平均円相当径1μm以下、金属間化合物の面積率1.2%以上、再結晶粒の平均粒径10μm以下である高強度アルミニウム合金板およびその製造方法が記載されている。
これによると、Feは、Mn、Siと共存させることにより、鋳造時において微細なAl−(Fe・Mn)−Si系化合物を晶出させ、強度を高め、成形性を改善するとのことである。
特開平07−278716号公報 特許第2006−219763号公報 特開2008−24964号公報
確かに、5000系アルミニウム合金板の製造において、鋳造する元スラブの厚みを1〜10mm程度とすれば、金属間化合物の平均サイズを15μm以下に制御でき、成形性に優れたアルミニウム合金板が得られるものの、Fe、Mn等の遷移元素のマトリックスへの固溶量が高くなり、最終焼鈍板の耐力が高くなるために形状凍結性が低下するという問題がある。
また、平面ひずみ破断限界については、引張り試験を用いた評価法が主流であり、10−2/sec程度のひずみ速度で評価を行うケースが一般的であった。しかしながら、実際のプレス成形においては、10/sec程度以上のひずみ速度で成形が行われることが予想され、さらに過酷な条件下においても優れた成形性を有するアルミニウム合金板が所望されている。
したがって、5000系アルミニウム合金板のボディー材への適用が進む中で、特に形状の複雑なプレス成形では、平面ひずみ破断限界のさらなる向上も要求されることが予想され、5000系の薄スラブ連続鋳造、冷間圧延材をそのまま適用することには問題がある。
本発明は、このような課題を解決するために案出されたものであり、自動車用ボディーシートに適用可能な高強度を有しており、歪速度が実際のプレス成形時と同等のレベルであっても、成形性と形状凍結性に優れた5000系アルミニウム合金板を提供することを目的とするものである。
本発明のプレス成形性と形状凍結性に優れたアルミニウム合金板は、その目的を達成するために、Mg:4.0〜5.0質量%、Fe:0.05〜0.25質量%、Ti:0.005〜0.10質量%を含有し,不純物としてのSiを0.20質量%未満に規制し、残部Alおよび不可避的不純物からなる成分組成と、平均結晶粒径15μm未満、円相当径3μm以上の第二相粒子数が300個/mm未満である金属組織を有し、引張強度246〜271MPa、耐力130MPa未満、伸び30%以上、且つ歪速度20/secにおける平面ひずみ破断限界が0.20以上であることを特徴とする。
強度を高めるために、さらに、Mn:0.30質量%未満およびCu:0.30質量%以下のうち一種以上を含有するものであってもよい。
本発明のプレス成形性と形状凍結性に優れたアルミニウム合金板は、前記成分組成を有するアルミニウム合金溶湯を薄スラブ連続鋳造機を用いて、厚み2〜15mmのスラブを連続的に鋳造し、前記スラブに熱間圧延を施すことなく直接ロールに巻き取った後、冷間圧延を施し、最終冷延率70〜95%の冷間圧延を施した後、連続焼鈍炉により、保持温度400〜500℃で10〜60秒保持した後、急速に冷却する溶体化処理を兼ねた焼鈍処理を施すことにより製造される。
本発明のアルミニウム合金板は、高い強度を有するとともに伸び値も高く、しかも実際のプレス成形における歪速度における平面ひずみ破断限界が高いので、プレス成形性に優れている。また、耐力が比較的低いので、プレス成形時のスプリングバックが抑制され、その結果、形状凍結性に優れている。さらに、再結晶組織の平均結晶粒径を15μm未満に規制することにより、プレス成形後の肌荒れを防止し、優れた表面外観を呈する成型品を得ることができる。
したがって、本発明により、自動車用ボディーパネル等が効率よくプレス成形可能な成形性と形状凍結性に優れたアルミニウム合金板が廉価で提供される。
平面ひずみ破断限界の試験片形状および寸法を示す図 プレス金型と平面ひずみ破断限界の試験片との配置を示す図
従来の5000系アルミニウム合金板は、高強度であっても、特に形状の複雑なプレス成形では平面ひずみ領域近傍において割れなどの不良が発生するケースも多く見られる。このため、実際のプレス成形における歪速度領域である10/sec程度以上における平面ひずみ破断限界が問題とされる。しかも、5000系アルミニウム合金板は、その成分組成にもよるが耐力が高い場合もあり、プレス成形後にスプリングバックが発生しやすく、所定の設計形状に収まらないという、いわゆる形状凍結性の問題もある。また、5000系アルミニウム合金板は、プレス成形後の表面外観に肌荒れが生じる場合もある。
したがって、用いる材料として、高強度で、伸びが高く、耐力が低く、且つ結晶粒の微細なものが求められる。
前述のように、5000系アルミニウム合金板のプレス成形性を改善するために、アルミニウム合金板の塑性異方性を支配する集合組織につき、個々の結晶方位の割合を制御する方法も考えられる。しかしながら、平面ひずみ破断限界を向上させるためには、元スラブにおける金属間化合物を細かくして、さらに肌荒れ性を向上させるため、最終板(焼鈍板)における再結晶粒をできるだけ微細化しておくことが必要である。
また一方、平面ひずみ破断限界の評価方法として、従来は引張り試験における伸びの値を採用する場合が多く、この場合の歪速度領域は、実際のプレス成形における歪速度と比べて非常に遅く、10-3倍程度である。したがって、プレス成形における割れなどの不良発生率を低減するためには、実際のプレス成形における歪速度と同等のレベルの歪速度において、平面ひずみ破断限界を評価する必要がある。
本発明者等は、実際のプレス成形における歪速度における平面ひずみ破断限界の調査を通じて、プレス成形性と形状凍結性に優れたアルミニウム合金板を得るべく鋭意検討を重ね、本発明に到達した。
以下にその内容を説明する。
まず、本発明の5000系アルミニウム合金板に含まれる各元素の作用、適切な含有量等について説明する。
Mg:3.4〜5.5質量%
Mgは、マトリックス中に固溶して固溶体強化を図り、アルミニウム合金板の強度を高めるため、必須元素である。また、プレス成形時における加工硬化能を高めるため、材料を均一に塑性変形させ、平面ひずみ領域における破断限界の向上に寄与する。
Mg含有量が3.4質量%未満であると、アルミニウム合金板の強度および伸びが低下するとともに、平面ひずみ破断限界が低下し、プレス成形性が低下するため、好ましくない。Mgの含有量が5.5質量%を超えると、耐力が高くなりすぎて、プレス成形時の形状凍結性が低下するため、好ましくない。
したがって、Mg含有量は、3.4〜5.5質量%の範囲とする。より好ましいMg含有量は、3.7〜5.2質量%の範囲である。さらに好ましいMg含有量は、4.0〜5.0質量%の範囲である。
Fe:0.05〜0.25質量%
Feは、鋳塊鋳造時の冷却速度にもよるが、AlFe、AlFe、Al−Fe−Si等の微細な金属間化合物を晶出させ、アルミニウム合金板の強度を増加させる。さらに、これら微細な金属間化合物が最終焼鈍時において再結晶粒の核として作用して、再結晶粒を微細化することにより、プレス成形後の肌荒れを防止することができるので、必須の元素である。
Fe含有量が0.05質量%未満であると、アルミニウム合金板の強度が低下するとともに、再結晶粒の微細化効果が低下するため、好ましくない。Feの含有量が0.25質量%を超えると、アルミニウム合金板の強度および伸びが低下するとともに、平面ひずみ破断限界が低下し、プレス成形性が低下するため、好ましくない。
したがって、Fe含有量は、0.05〜0.25質量%の範囲とする。より好ましいFe含有量は、0.05〜0.20質量%の範囲である。さらに好ましいFe含有量は、0.05〜0.15質量%の範囲である。
Ti:0.005〜0.10質量%
Tiは鋳塊鋳造時に結晶粒微細化剤として作用し、鋳造割れを防止することができるので、必須の元素である。勿論、Tiは単独で添加してもよいが、Bと共存することによりさらに強力な結晶粒の微細化効果を期待できるので、Al−5%Ti−1%Bなどのロッドハードナーでの添加であってもよい。
Ti含有量が、0.005質量%未満であると、鋳塊鋳造時の微細化効果が不十分なため、鋳造割れを招くおそれがあり、好ましくない。Ti含有量が、0.10質量%を超えると、鋳塊鋳造時にTiAl等の粗大な金属間化合物が晶出して、最終板におけるプレス成形性を低下させるおそれがあるため、好ましくない。
したがって、Ti含有量は、0.005〜0.10質量%の範囲とする。より好ましいTi含有量は、0.005〜0.07質量%の範囲である。さらに好ましいTi含有量は、0.01〜0.05質量%の範囲である。
不純物としてのSi含有量:0.20質量%未満
不可避的不純物としてのSiの含有量は、0.20質量%未満に制限する必要がある。Si含有量が0.20質量%以上であると、スラブ鋳造時にAl-Fe-Si等の粗大な金属間化合物を晶出して、伸びの値が低くなるとともに、平面ひずみ破断限界が低下することで、プレス成形性が低下する。より好ましいSi含有量は、0.15質量%未満の範囲である。さらに好ましいSi含有量は、0.10質量%未満の範囲である。
本発明において、Si含有量は、0.10質量%未満の範囲であれば、プレス成形性および形状凍結性等の特性について低下することはない。
Mn:0.30質量%未満
Mnは、アルミニウム合金板の強度を増加させる元素であり、任意の元素である。Mn含有量が0.30質量%以上であると、アルミニウム合金板の耐力が高くなりすぎて、プレス成形時の形状凍結性が低下するため、好ましくない。したがって、好ましいMn含有量は、0.30質量%未満の範囲とする。より好ましいMn含有量は、0.20質量%未満の範囲である。さらに好ましいMn含有量は、0.10質量%未満の範囲である。
Cu:0.30質量%以下
Cuは、アルミニウム合金板の強度を増加させる元素であり、任意の元素である。Cuの含有量が0.30質量%を超えると、アルミニウム合金板の耐食性が低下するため、好ましくない。したがって、好ましいCuの含有量は、0.30質量%以下の範囲とする。より好ましいCu含有量は、0.10質量%未満の範囲である。さらに好ましいCu含有量は、0.05質量%未満の範囲である。
その他の不可避的不純物
不可避的不純物は原料地金、返り材等から不可避的に混入するもので、それらの許容できる含有量は、例えば、Crの0.30質量%未満、Znの0.25質量%未満、Niの0.20質量%未満、Ga及びVの0.05質量%未満、Pb、Bi、Sn、Na、Ca、Srについては、それぞれ0.02質量%未満、その他各0.05質量%未満であって、この範囲で管理外元素を含有しても本発明の効果を妨げるものではない。
引張り強度が240MPa以上、耐力が130MPa未満、伸び30%以上
ところで、5000系アルミニウム合金板を自動車用ボディーシート等に適用するに当たっては、高強度と優れたプレス成形性を有するだけでなく、プレス成形時の形状凍結性にも優れることが必要である。
材料の強度は引張り試験を行った時の引張り強度で、成形性は引張り試験時の伸びの値で、また形状凍結性は引張り試験時の耐力によって知ることができる。
詳細は後記の実施例の記載に譲るとして、自動車用ボディーシート等に適用する本発明の5000系アルミニウム合金板としては、最終焼鈍板として、引張り強度が240MPa以上、耐力が130MPa未満、伸び30%以上なる特性を有するものが好適である。
歪速度20/secにおける平面ひずみ破断限界が0.20以上
さらに、プレス成形における割れなどの不良発生率を低減するためには、実際のプレス成形における歪速度と同等のレベルの歪速度において、平面ひずみ破断限界を評価する必要がある。
詳細は後記の実施例の記載に譲るとして、自動車用ボディーシート等に適用する本発明の5000系アルミニウム合金板としては、最終焼鈍板として、歪速度20/secにおける平面ひずみ破断限界が0.20以上なる特性を有するものが好適である。
平均結晶粒径15μm未満
金属組織における円相当径3μm以上の第2相粒子数が300個/mm 未満
上記のような特性は、前記特定の成分組成を有する5000系アルミニウム合金板の金属組織を細かく調整することにより発現される。
具体的には、金属組織における平均結晶粒径15μm未満、円相当径3μm以上の第2相粒子数を300個/mm未満にすればよい。特に、金属組織における平均結晶粒径を15μm未満にすることにより、プレス成形後の肌荒れを防止することができ、表面外観の優れたプレス成型品を得ることができる。
また詳細は後記の実施例の記載に譲るとして、いずれにしても、前記特定の成分組成を有し、且つ上記のような金属組織を有していれば、最終焼鈍板として、引張り強度が240MPa以上、耐力が130MPa未満、伸び30%以上、平面ひずみ破断限界0.20以上なる値を呈する。
次に、上記のようなプレス成形用アルミニウム合金板を製造する方法の一例について簡単に紹介する。
溶解・溶製
溶解炉に原料を投入し、所定の溶解温度に到達したら、フラックスを適宜投入して攪拌を行い、さらに必要に応じてランス等を使用して炉内脱ガスを行った後、鎮静保持して溶湯の表面から滓を分離する。
この溶解・溶製では、所定の合金成分とするため、母合金等再度の原料投入も重要ではあるが、前記フラックス及び滓がアルミニウム合金溶湯中から湯面に浮上分離するまで、鎮静時間を十分に取ることが極めて重要である。鎮静時間は、通常30分以上取ることが望ましい。
溶解炉で溶製されたアルミニウム合金溶湯は、場合によって保持炉に一端移湯後、鋳造を行なうこともあるが、直接溶解炉から出湯し、鋳造する場合もある。より望ましい鎮静時間は45分以上である。
必要に応じて、インライン脱ガス、フィルターを通してもよい。
インライン脱ガスは、回転ローターからアルミニウム溶湯中に不活性ガス等を吹き込み、溶湯中の水素ガスを不活性ガスの泡中に拡散させ除去するタイプのものが主流である。不活性ガスとして窒素ガスを使用する場合には、露点を例えば−60℃以下に管理することが重要である。鋳塊の水素ガス量は、0.20cc/100g以下に低減することが好ましい。
鋳塊の水素ガス量が多い場合には、鋳塊の最終凝固部にポロシティが発生するおそれがあるため、冷間圧延工程における1パス当たりの圧下率を例えば20%以上に規制してポロシティを潰しておくことが好ましい。また、鋳塊に過飽和に固溶している水素ガスは、冷間ロールの焼鈍等熱処理条件にもよるが、最終板のプレス成形後であっても、例えばスポット溶接時に析出して、スポットビードに多数のブローホールを発生させる場合もある。このため、より好ましい鋳塊の水素ガス量は、0.15cc/100g以下である。
薄スラブ連続鋳造
薄スラブ連続鋳造機は、双ベルト鋳造機、双ロール鋳造機の双方を含むものとする。
双ベルト鋳造機は、エンドレスベルトを備え上下に対峙する一対の回転ベルト部と、当該一対の回転ベルト部の間に形成されるキャビティーと、前記回転ベルト部の内部に設けられた冷却手段とを備え、耐火物からなるノズルを通して前記キャビティー内に金属溶湯が供給されて連続的に薄スラブを鋳造するものである。
双ロール鋳造機は、エンドレスロールを備え上下に対峙する一対の回転ロール部と、当該一対の回転ロール部の間に形成されるキャビティーと、前記回転ロール部の内部に設けられた冷却手段とを備え、耐火物からなるノズルを通して前記キャビティー内に金属溶湯が供給されて連続的に薄スラブを鋳造するものである。
スラブの厚み2〜15mm
薄スラブ連続鋳造機は、厚み2〜15mmの薄スラブを連続的に鋳造することが可能である。スラブ厚み2mm未満の場合には、鋳造が可能な場合であっても、最終板の板厚にもよるが、後述する最終圧延率70〜95%を実現することが困難となる。スラブ厚み15mmを超えると、スラブを直接ロールに巻き取ることが困難となる。このスラブ厚みの範囲であると、スラブの冷却速度は、スラブ厚さ1/4の付近で、40〜400℃/sec程度となり、AlFe、AlFe、Al−Fe−Si等の金属間化合物が微細に晶出する。これらの微細な金属間化合物は、後述する冷延板の最終焼鈍時に再結晶粒の核となり、最終板における再結晶粒の平均結晶粒径を15μm未満とすることが可能となる。
冷間圧延
薄スラブ連続鋳造機を用いて、スラブを連続的に鋳造し、前記スラブに熱間圧延を施すことなく直接ロールに巻き取った後、冷間圧延を施す。このため、従来の半連続鋳造DCスラブに必要となる面削工程、均質化処理工程、熱間圧延工程を省略することができる。薄スラブを直接巻き取ったロールは、冷延機に通され、通常何パスかの冷間圧延が施される。この際、冷間圧延によって導入される塑性歪により加工硬化が起こるため、必要に応じて、中間焼鈍処理が行なわれる。通常中間焼鈍は軟化処理でもあるので、材料にもよるがバッチ炉に冷延ロールを挿入し、300〜450℃の温度で、1時間以上の保持を行なってもよい。保持温度が300℃よりも低いと、軟化が促進されず、保持温度が450℃をこえると、コイル冷却に時間がかかりすぎて、生産性が低下するので、好ましくない。また、中間焼鈍は、連続焼鈍炉によって例えば350℃〜500℃の温度で30秒以内保持してもよい。保持温度が350℃よりも低いと、軟化が促進されず、保持温度が500℃をこえても、軟化はそれ以上促進されず、むしろ板に熱歪が生じる可能性が高まるので、好ましくない。
最終冷延率70〜95%
最終冷延率70〜95%の冷間圧延を施した後、最終焼鈍を施す。最終冷延率がこの範囲であれば、焼鈍後の最終板における平均結晶粒径を15μm未満にして、伸びの値を30%以上にすることができ、プレス成形後の外観肌を綺麗に仕上げることができる。したがって、加工コストを低く抑えるとともに、遷移金属元素の固溶量を確保しながら加工を加えることで転位が蓄積されて、最終焼鈍工程で15μm未満の微細な再結晶粒を得ることが可能となる。最終冷延率が70%未満であると、冷間圧延時に蓄積される加工歪量が少なすぎて、最終焼鈍によって15μm未満の微細な再結晶粒を得ることができない。最終冷延率が95%を超えると、冷間圧延時に蓄積される加工歪量が多すぎて、加工硬化が激しく、エッジに耳割れを生じて圧延が困難となる。したがって、好ましい最終冷延率は、70〜95%の範囲である。より好ましい最終冷延率は、70〜90%の範囲である。さらに好ましい最終冷延率は、70〜85%の範囲である。
最終焼鈍
バッチ焼鈍炉により、保持温度350〜500℃で1〜8時間保持
最終冷間圧延の後に行なわれる最終焼鈍は、焼鈍炉によって保持温度350〜500℃で1〜8時間保持するバッチ処理が好ましい。保持温度が350℃未満であると、再結晶組織を得ることが困難となる。保持温度が500℃を超えると、コイル冷却に時間がかかりすぎて生産性が低下する。保持時間が1時間未満であると、コイルの実体温度が所定の温度に到達せず焼鈍処理が不十分となるおそれがある。保持時間が8時間を超えると、処理に時間がかかりすぎ、生産性が低下する。
連続焼鈍炉により、保持温度400〜500℃で10〜60秒保持
最終焼鈍は、焼鈍炉によるバッチ処理であってもよいが、連続焼鈍炉によって400℃〜500℃の保持温度で10〜60秒間保持する連続焼鈍処理がより好ましい。その後急速に冷却すれば、溶体化処理を兼ねることもできる。
保持温度が400℃未満であると、再結晶組織を得ることが困難となる。保持温度が500℃を超えると、熱歪が激しくなるとともに、合金組成にもよるがバーニングを起こすおそれがある。保持時間が10秒未満であると、コイルの実体温度が所定の温度に到達せず焼鈍処理が不十分となるおそれがある。保持時間が60秒を超えると、処理に時間がかかりすぎ、生産性が低下する。
いずれにしても、本発明の製造方法において最終焼鈍は必須の工程であり、この最終焼鈍によって最終板を再結晶温度以上の温度で保持することで、平均結晶粒径15μm未満の再結晶粒組織を発現させることができ、伸びを高めるための軟化処理も兼ねることができる。金型成形工程におけるプレス成形性を高めるためには、焼鈍材、若しくは溶体化処理材としておくことが必要である。
以上のような通常の連続鋳造工程を経ることにより、プレス成形用アルミニウム合金板を得ることができる。
薄スラブ連続鋳造シミュレート材(SCC材)の作製
表1に示した11水準の組成(実施例1〜8、比較例1〜3)に配合された各種インゴット各5kgを#20坩堝内に挿入し、この坩堝を小型電気炉で加熱しインゴットを溶解した。次いで、溶湯中にランスを挿入して、Nガスを流量1.0L/minで5分間吹き込んで脱ガス処理を行なった。その後30分間の鎮静を行なって溶湯表面に浮上した滓を攪拌棒にて除去した。次に坩堝を小型電気炉から取り出して、溶湯を内寸法200×200×16mmの水冷金型に流し込み、薄スラブを作製した。坩堝中の溶湯から採取した各供試材(実施例1〜8、比較例1〜3)のディスクサンプルは、発光分光分析によって組成分析を行なった。その結果を表1に示す。この薄スラブの両面を3mmずつ面削加工して、厚さ10mmとした後、均質化処理、熱間圧延を施すことなく、冷間圧延を施して板厚1.0mmの冷延材とした。なお、冷間圧延工程の間に中間焼鈍処理は行っていない。この場合の最終冷延率は90%であった。
次にこの冷延材を所定の大きさに切断後、この冷延材をソルトバスに挿入して、460℃×15sec保持し、ソルトバスから素早く供試材を取り出して水冷し溶体化処理を施した。このようにして得られた最終板(供試材)を薄スラブ連続鋳造シミュレート材として、表1にSCC材と表示する。
Figure 0005870791
半連続鋳造材(DC材)の作製
溶解炉にて所定の組成のアルミニウム溶湯を溶製して、半連続鋳造(DC鋳造)によって1600mm×400mm×4000mmのDC鋳塊を製造した。鋳造中に樋から採取した各供試材(比較例4、5)のディスクサンプルは、発光分光分析によって組成分析を行なった。その結果を表1に示す。半連続鋳造法により鋳造して得た鋳塊の片側約30mmの両面面削を施し、この面削鋳塊を均質化処理炉に搬入して、440℃×8時間保持の均質化処理を施した。均質化処理は、圧延を容易にするために鋳塊を高温に保持して、鋳造偏析、鋳塊内部の残留応力の解消を行なう処理である。均質化処理後、鋳塊は高温のままクレーンで吊るされ、熱間圧延機のテーブルに搬入された後、何回かの圧延パスによって熱間圧延を施し、6.0mmの熱延板としてロールに巻き取った。
さらにこの熱間圧延板に、中間焼鈍することなく、厚さ1.0mmまで冷間圧延を施した。この場合の最終冷延率は83%であった。次にこの冷延ロールを連続焼鈍炉(通称:CAL)に通して、425℃×15secの焼鈍処理を施した。このようにして得られた最終板(供試材)を半連続鋳造材として、表1にDC材と表示する。
次に、このようにして得られた最終板(各供試材)について、金属組織の評価を行い、さらに諸特性の測定、評価を行った。
平均結晶粒径の測定
得られた最終板の圧延方向に平行な縦断面(LT方向に垂直な断面)を切り出して、熱可塑性樹脂に埋め込んで鏡面研磨し、ホウフッ化水素酸水溶液中で陽極酸化処理を施して、再結晶組織の観察を行った。再結晶組織を偏光顕微鏡にて写真撮影し(1視野当たりの面積;0.135mm、各試料3視野撮影)、交線法を用いて平均結晶粒径を測定した。交線法による測定結果を、表2に示す。
金属組織における第2相粒子数の測定
得られた最終板の圧延方向に平行な縦断面(LT方向に垂直な断面)を切り出して、熱可塑性樹脂に埋め込んで鏡面研磨し、フッ化水素酸水溶液にてエッチングを施して、金属組織観察を行った。ミクロ金属組織を光学顕微鏡にて写真撮影し(1視野当たりの面積;0.017mm、各試料20視野撮影)、写真の画像解析を行い、単位面積当たりの円相当径3μm以上の第2相粒子数を測定した。画像解析による測定結果を、表2に示す。
Figure 0005870791
引張試験による諸特性の測定
得られた最終板(各供試材)の特性評価は、引張り試験の引張強度、0.2%耐力、伸び(%)によって行った。
具体的には、得られた供試材より、引張り方向が圧延方向に対して平行、45°方向、90°方向になるようにJIS5号試験片を採取し、JISZ2241に準じて引張り試験を行って、引張強度、0.2%耐力、伸び(破断伸び)を求めた。なお、これら引張り試験は、各供試材の各方向につき各3回(n=3)行い、各供試材の引張強度、0.2%耐力、伸び(破断伸び)についてはその平均値(n=9)で算出した。
最終板において、引張り強さが240MPa以上であった供試材を強度良好とし、240MPa未満であった供試材を強度不足とした。また0.2%耐力が130MPa未満であった供試材を形状凍結性良好とし、130MPa以上であった供試材を形状凍結性不良とした。さらに伸びの値が30%以上であった供試材を成形性良好とし、30%未満であった供試材を成形性不良とした。評価結果を表3に示す。
平面ひずみ破断限界の測定
得られた最終板(各供試材)について、平面ひずみ破断限界の測定を行った。ここでは、実際のプレス成形に相当する歪速度である20(/sec)における平面ひずみ破断限界の測定方法について説明する。得られた供試材より、引張り方向が圧延方向に対して平行な方向、45°方向、90°方向に沿って、図1に示すような試験片を採取した。これら試験片の中央部にφ10mmのスクライブドサークルを付与した後に、メカニカルプレス機を使用し、図2に示すように試験片をプレス金型(下型)に配置し、上型を降下させて試験片の両端部を挟みこみ、シワ押え圧力7.2MPaにて押えた状態で、ポンチを上昇させて室温にて歪速度20(/sec)で破断するまでプレス成形を行った。プレス成形の試験金型は、ポンチ径100mmφ、ダイス径105mmφを用いた。プレス成形試験後、1つの試験片について、割れに最も近く、且つ割れに接していないスクライブドサークルを1個抽出し、その最大径を拡大投影機で測定し、公称ひずみeを下式によって算出した。
e=(d−d)/d
e:公称ひずみ
:変形後径
:初期径
なお、これら平面ひずみ破断限界の測定は、各供試材の各方向につき各3回(n=3)行って、各供試材の平面ひずみ破断限界は、その平均値(n=9)で算出した。最終板において、平面ひずみ破断限界が、0.20以上であった供試材をプレス成形性良好とし、0.20未満であった供試材をプレス成形性不良とした。評価結果を表3に示す。
Figure 0005870791
各供試材の金属組織評価結果
各供試材の金属組織評価結果を示す表2における実施例1〜8は、本発明の組成範囲内であり、第二相粒子の密度、平均結晶粒径とも、基準値を満足していた。すなわち、具体的には、第二相粒子の密度:300個/mm未満、平均結晶粒径:15μm未満の要件を満足していた。
比較例1は、本発明の組成範囲外であり、第二相粒子の密度が320個/mmであり、基準値を満たしていなかった。
比較例4は、本発明の組成範囲外であり、第二相粒子の密度が442個/mmであり、基準値を満たしておらず、再結晶粒の平均粒径は21μmであり、基準値を満足していなかった。
比較例5は、本発明の組成範囲外であり、第二相粒子の密度は233個/mmであり、基準値を満足していたが、再結晶粒の平均粒径は18μmであり、基準値を満足していなかった。
比較例2、3は、本発明の組成範囲外であるが、SCC材であったため、第二相粒子の密度、平均結晶粒径とも、基準値を満足していた。
各供試材の特性評価
供試材の特性評価結果を示す表3における実施例1〜8は、本発明の組成範囲内であり、引張強度、0.2%耐力、伸び、平面ひずみ破断限界とも全て、基準値を満足していた。具体的には、引張強度:240MPa以上、0.2%耐力:130MPa未満、伸び:30%以上、平面ひずみ破断限界:0.20以上の基準値を満足していた。
比較例1は、Mg含有量が5.57質量%と高く、さらにMn含有量も0.30質量%と高く、合金組成が本発明の範囲外であり、形状凍結性評価不良(×)であった。
比較例2は、Mn含有量が0.30質量%と高く、合金組成が本発明の範囲外であり、形状凍結性評価不良(×)であった。
比較例3は、Mg含有量が2.50質量%と低く、またFe含有量が0.33質量%と高く、合金組成が本発明の範囲外であり、強度不足(×)、成形性評価不良(×)であった。
比較例4は、Mn含有量が0.35質量%と高く、合金組成が本発明の範囲外であり、形状凍結性評価不良(×)、プレス成形性評価不良(×)であった。
比較例5は、Mg含有量が2.90質量%と低く、またFe含有量が0.32質量%と高く、合金組成が本発明の範囲外であり、強度不足(×)、成形性評価不良(×)、プレス成形性評価不良(×)であった。
以上のことから、前記特定の成分組成を有し、且つ上記のような金属組織を有していれば、最終焼鈍板として、引張り強度が240MPa以上、耐力が130MPa未満、伸び30%以上、平面ひずみ破断限界0.20以上なる値を呈することがわかる。

Claims (3)

  1. Mg:4.0〜5.0質量%、Fe:0.05〜0.25質量%、Ti:0.005〜0.10質量%を含有し,不純物としてのSiを0.20質量%未満に規制し、残部Alおよび不可避的不純物からなる成分組成と、平均結晶粒径15μm未満、円相当径3μm以上の第二相粒子数が300個/mm未満である金属組織を有し、引張強度246〜271MPa、耐力130MPa未満、伸び30%以上、且つ歪速度20/secにおける平面ひずみ破断限界が0.20以上であることを特徴とするプレス成形性と形状凍結性に優れたアルミニウム合金板。
  2. さらに、Mn:0.30質量%未満およびCu:0.30質量%以下のうち一種以上を含有する請求項1に記載のプレス成形性と形状凍結性に優れたアルミニウム合金板。
  3. 請求項1または請求項2に記載のアルミニウム合金を製造する方法であって、請求項1または請求項2に記載の組成のアルミニウム合金溶湯を薄スラブ連続鋳造機を用いて、厚み2〜15mmのスラブを連続的に鋳造し、前記スラブに熱間圧延を施すことなく直接ロールに巻き取った後、冷間圧延を施し、最終冷延率70〜95%の冷間圧延を施した後、連続焼鈍炉により、保持温度400〜500℃で10〜60秒保持した後、急速に冷却する溶体化処理を兼ねた焼鈍処理を施すことを特徴とするプレス成形性と形状凍結性に優れたアルミニウム合金板の製造方法。
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