JP5870543B2 - 電子ペン - Google Patents
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シャフトは、先端に発光ダイオードが取り付けられ、傾倒可能に支持部材に支持される。キャップは、電子ペンの先端に位置する部材であり、投写面等に模式的に筆記する際、投写面等に当接する。キャップは、発光ダイオードから射出される赤外線を透過する材料から形成され、発光ダイオードを覆うように、シャフトに取り付けられる。傾倒検出機構は、シャフトの傾倒を検出する機能を有する。メイン基板は、回路素子が実装された回路基板で構成され、傾倒検出機構の近傍に配置される。
そして、特許文献1に記載の電子ペンは、筆記時にキャップが押圧されてシャフトが傾倒するとメイン基板の制御の下、発光ダイオードから赤外線を射出する。そして、発光ダイオードから射出された赤外線は、キャップを透過して外部に射出される。
この適用例によれば、回路ユニットは、制御部を有し、電子ペンの後端側に配置されている。これによって、制御部に接続されるスイッチや表示部等の構成要素を、把持する部位から離れた電子ペンの後端側に容易に配置することが可能となる。よって、使用者が把持する部位に把持の仕方の制約となる構成要素や、違和感のある凹凸等を設けることなくスイッチや表示部を備える電子ペンの提供が可能となる。
さらに、回路ユニットに比べて重量の重い電池を回路ユニットより先端側に配置することが可能となるので、使用者に電子ペンをバランスよく操作させることが可能となる。特に、子供等の手の小さな使用者に対して有効となる。
したがって、この構成によれば、操作性や表示部の視認性の向上を図った電子ペンの提供が可能となる。
図1は、電子ペン1の外観を示す斜視図である。
電子ペン1は、図1に示すように、筆記具を模して形状されており、一方の端部には、筆記具のペン先に相当する先端を有するキャップ11が設けられている。キャップ11は、先端に向かう程細く形成されており、電子ペン1は、このキャップ11が押圧されることによって傾倒し、赤外線を射出する。なお、以下では、説明の便宜上、キャップ11の先端を「ペン先」、ペン先とは反対側を「後端側」として記載する。
例えば、プロジェクターは、電子ペン1から射出された赤外線を検知し、赤外線の射出位置の軌跡に関する情報をPCに送信する。PCは、受信した情報に基づいて赤外線の射出位置の解析を行い、画像情報にこの射出位置の軌跡を示す線を重畳した重畳画像を生成し、この重畳画像の画像情報をプロジェクターに送信する。プロジェクターは、電子ペン1の軌跡を示す線が反映されたこの重畳画像を投写面に投影する。
図2は、電子ペン1の内部構成を示す斜視図であり、(a)は、後述する電源スイッチ52側から見た斜視図、(b)は、(a)とは反対側から見た斜視図である。図3は、電子ペン1の分解斜視図である。なお、図3は、後述する電池6および保護シート43を省略した図である。
電子ペン1は、図2、図3に示すように、キャップ11に加え、キャップ保持部材12、発光部2、押圧スイッチ部3、中継基板ユニット4、回路ユニット5、電池6、接続端子7および外装筐体8を備えている。
図4は、押圧スイッチ部3、中継基板ユニット4、および回路ユニット5を示す斜視図である。なお、図4は、後述する第2支持体34、第3支持体54および保護シート43(いずれも図3参照)を省略した図である。
押圧スイッチ部3は、キャップ保持部材12を介してキャップ11に接続され、キャップ11が押圧されることによって傾倒し、発光部2を発光させるスイッチとしての機能を有する。
押圧スイッチ部3は、図4に示すように、シャフト31、導電板32、第1支持体33、第2支持体34(図3参照)、プローブ35、およびコイルバネ36を備えている。
基板収納部341は、略円柱状に形成され、図2(b)に示すように、後述する中継基板41が収納されるように形成されている。
各コイルバネ36は、一端がプローブ35に接続され、他端が図示しないリード線を介して後述する中継基板41に接続される。
中継基板ユニット4は、図3、図4に示すように、中継基板41、接続部としてのフレキシブル基板42および保護シート43を備えている。
中継基板41は、図4に示すように、平面視矩形状に形成され、コネクター411等の素子が実装されている。中継基板41は、素子の実装面が軸Axに直交するように配置される。中継基板41は、前述したように、第2支持体34の基板収納部341に収納され、コイルバネ36およびリード線(図示省略)を介する3つのプローブ35と、リード線(図示省略)を介する発光部2とに電気的に接続されている。
保護シート43は、絶縁性の材料で形成され、後述する電池6とフレキシブル基板42との間に配置される。
回路ユニット5は、図2に示すように、メイン基板51、電源スイッチ52、残量表示部53、および第3支持体54を備え、ペン先の反対側となる電子ペン1の後端側に配置されている。換言すると、回路ユニット5は、電池6の後端側に配置されている。また、回路ユニット5は、電池6に対して中継基板41の反対側に配置されている。
スライドスイッチは、スライドされた状態を維持するタイプのものが採用され、メイン基板51に実装されている。
ベース部521Aは、スライドスイッチに係合され、図4に示すように、突起部521Bよりペン先側に位置する外面には、「ON」が刻印され、突起部521Bより後端側に位置する外面には、「OFF」が刻印されている(図1〜図3においては、刻印を省略)。
突起部521Bは、図1に示すように、電子ペン1の外部に露出するように形成されている。
発光ダイオード531は、メイン基板51のスライドスイッチより後端側に実装され、緑色等の可視光を射出する。
板状部5421は、軸Ax方向から見て電池6と同等の大きさを有して形成されている。横断部5422には、ネジSC(図2参照)が挿通される挿通孔が形成され、回路ユニット5は、この挿通孔にネジSCが挿通されて外装筐体8に固定される。
電池6は、発光部2および回路ユニット5に電力を供給する。
電池6は、円柱状の両端にプラス端子、マイナス端子を有する1つの乾電池で構成され、図2に示すように、押圧スイッチ部3と回路ユニット5との間に着脱可能に配置される。なお、電池6は、乾電池に限らず二次電池を採用してもよい。
プラス接続端子7Aおよびマイナス接続端子7Bは、金属製の線材から加工されて形成されており、図4に示すように、それぞれの一端が半田付けによりメイン基板51に接続されている。
マイナス接続端子7Bは、図4に示すように、一端側から軸Axに沿って延出した後、他端側がコイルバネ状に加工され、図2(a)に示すように、第2支持体34の後端側に配置される。
図3に戻って、外装筐体8は、ケース本体81、先端側枠部82、電池カバー83、スイッチカバー84および後端キャップ85を備えている。
ケース本体81は、押圧スイッチ部3の後端側を収納する第1収納部811と、回路ユニット5および電池6を収納する第2収納部812とを有している。
第1収納部811は、ペン先側が後端側より大きい円筒状に形成され、ペン先側に開口部が設けられている。押圧スイッチ部3は、後端側がこの開口部から収納される。
先端側枠部82は、発光部2および軸部311が挿通され、第1収納部811に固定される。先端側枠部82、第1収納部811および第2収納部のペン先側は、使用者に主に把持される部位となる。
電池カバー83は、第2収納部812の外面に倣う形状を有し、図3に示すように、ペン先側の端部に突起部831が設けられ、後端側の端部にフック部832が設けられている。
フック部832は、断面視U字状に形成され、バネ性を有し、スイッチカバー84の切欠き843に係合可能に形成されている。電池カバー83は、突起部831が凹部8141に係合された状態でフック部832近傍が第2収納部812の方向に押圧されると、フック部832が切欠き843に係合して装着される。
押圧スイッチ部3は、前述したように、キャップ11が押圧されることによりシャフト31が傾倒し、導電板32に対する3つのプローブ35の接続状態が変わる。
制御部は、押圧スイッチ部3の接触状態に対応して発光部2を発光させる。
この状態では、全てのプローブ35は、3つのコイルバネ36による張出部312への付勢により、導電板32に当接している状態である。このため、制御部は、発光部2を発光させない。
電子ペン1は、前述したように、電源スイッチ52のキートップ521が後端側にスライドされると、電源がオンとなり、動作可能な状態となる。
制御部は、電源スイッチ52がオフの状態からオンの状態に切り替えられると、電池6の電圧を検出し、その電圧に対応した状態を残量表示部53に表示させる。つまり、残量表示部53は、電源スイッチ52がオフの状態からオンの状態に切り替えられた際に、電池6の残容量の状態を表示する。
(1)回路ユニット5は、制御部を有し、電子ペン1の後端側に配置されている。これによって、制御部に接続されるスイッチや表示部等の構成要素を、把持する部位から離れた電子ペン1の後端側に容易に配置することが可能となる。よって、使用者が把持する部位(先端側枠部82、第1収納部811および第2収納部のペン先側)に把持の仕方に制約となる構成要素や、違和感のある凹凸等を設けることなくスイッチや表示部を備える電子ペン1の提供が可能となる。
さらに、回路ユニット5に比べて重量の重い電池6を回路ユニット5より先端側に配置することが可能となるので、使用者に電子ペン1をバランスよく操作させることが可能となる。特に、子供等の手の小さな使用者に対して有効となる。
したがって、この構成によれば、操作性や表示部の視認性の向上を図った電子ペン1の提供が可能となる。
前記実施形態の残量表示部53は、発光する色が1色で構成されているが、2色の発光が可能な発光ダイオードを備え、電池6の残容量の状態が異なる際に異なる色を発光するように構成してもよい。また、前記実施形態では、点灯、点滅および消灯の3段階で残容量の状態を表示するように構成されているが、2段階(例えば、点灯と消灯との2段階)で表示するように構成してもよい。
Claims (5)
- 先端が押圧されることによって赤外線を発する電子ペンであって、
前記先端の押圧によって接触状態が切り替わる押圧スイッチ部と、
前記赤外線を発する発光部と、
前記押圧スイッチ部の接触状態に対応して前記発光部を発光させる制御部を有する回路ユニットと、
前記発光部および前記回路ユニットに電力を供給する電池と、
前記押圧スイッチ部および前記発光部に電気的に接続され、前記押圧スイッチ部または前記発光部と前記電池との間に設けられる中継基板と、
前記中継基板と前記回路ユニットとを電気的に接続し、前記電池が着脱される側とは反対側に並設される接続部と
を備え、
前記回路ユニットは、前記電池の残容量の状態を表示する残量表示部を備え、前記先端の反対側となる当該電子ペンの後端側に配置されているとともに、
前記電池は、前記押圧スイッチ部または前記発光部と前記回路ユニットとの間に設けられることを特徴とする電子ペン。 - 請求項1に記載の電子ペンであって、
前記回路ユニットは、
当該電子ペンの電源のオンとオフとを切り替える電源スイッチと、
を備えることを特徴とする電子ペン。 - 請求項1または2に記載の電子ペンであって、
前記残量表示部は、当該電子ペンの電源がオフからオンに切り替えられた際に、前記残容量の状態を表示することを特徴とする電子ペン。 - 請求項1〜請求項3に記載の電子ペンであって、
前記残量表示部は、所定時間後に前記残容量の状態の表示を停止することを特徴とする電子ペン。 - 請求項2に記載の電子ペンであって、
前記電源スイッチは、スライドによって前記オンと前記オフとが切り替わり、スライドされた状態を維持するスライドスイッチを有していることを特徴とする電子ペン。
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