JP5869386B2 - ひずみセンサ、測定装置およびひずみ測定方法 - Google Patents

ひずみセンサ、測定装置およびひずみ測定方法 Download PDF

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Description

本発明は、ひずみセンサに関し、特に測定対象物に貼り付けられ、かつ電気的に非接触の状態で測定可能なひずみセンサおよびそれを用いた測定装置ならびにひずみ測定方法に関するものである。
従来のひずみセンサの最も一般的な方式は、いわゆる「ひずみゲージ」と呼ばれるものである。このひずみゲージでは、測定対象物に接着剤でひずみゲージが貼り付けられた状態で、ひずみゲージに電流を流しながら測定が行われる。測定中に発生したひずみに応じた電気抵抗の変化を読み取ることでひずみが測定される。
一方、上記のひずみゲージを用いた測定法以外の測定法として、磁歪法、光弾性法、ラマン法などが挙げられる。ラマン法については、たとえば、特開平8−193893号公報(特許文献1)に、測定装置の構造を改良することで、測定精度を向上させるラマン応力測定装置が提案されている。
特開平8−193893号公報
上記のひずみゲージでは、ひずみゲージに電流を流しながら測定が行われるため、ひずみゲージと、電源および測定装置とがケーブルで接続される。しかし、このケーブルが測定の邪魔となる場合があるという問題がある。
一方、上記の磁歪法、光弾性法、ラマン法では、上記のひずみゲージのように、ひずみセンサと、電源および測定装置とをケーブルで接続する必要はない。そのため、たとえば測定対象物にこのケーブルが貼りついた状態となることでこのケーブルが測定の邪魔となることはない。
しかし、磁歪法および光弾性法では測定対象物の種類が限定されるという問題がある。また、ラマン法について、上記公報のような測定装置本体側の改良による精度向上では、波長分解能は0.01cm-1程度である。この場合、ラマンシフトが1cm-1でひずみが約1000μεの材料では、ひずみ分解能は10με程度である。このひずみ分解能は、上記のひずみゲージのひずみ分解能が1με程度であるため、ひずみゲージのひずみ分解能に比べて低い。そのため、ひずみを高精度で測定することができないという問題がある。
本発明は上記課題を鑑みてなされたものであり、その目的は、多くの種類の測定対象物のひずみを高精度で簡便に測定することができるひずみセンサを提供することである。
本発明のひずみセンサは、測定対象物に貼り付けられ、かつ電気的に非接続の状態で測定可能なひずみセンサである。ひずみセンサは、測定対象物に一方面が貼り付けられるフィルム部と、一方面と反対側の他方面に配置されたセンサ部とを備えている。センサ部は、それぞれがセンサ部の長手方向の両端部に設けられ、かつセンサ部の長手方向の両方の先端部のみが接着剤でフィルム部に接着された2つの第1のセンサ部と、2つの第1のセンサ部に挟まれており、かつ2つの第1のセンサ部の各々より小さい断面積を有する第2のセンサ部とを含んでいる。第2のセンサ部は、ラマン活性材料、光弾性材料および磁性材料の少なくともいずれかを有している。2つの第1のセンサ部の各々は、接着剤で接着されていない部分を有している。第2のセンサ部は、2つの第1のセンサ部の各々の接着されていない部分に接続されている。
本発明のひずみセンサによれば、測定対象物に貼り付けられ、かつ電気的に非接続の状態で測定可能であるため、ひずみセンサと、電源および測定装置とがケーブルで接続されない。そのため、ひずみを簡便に測定することができる。また、第2のセンサ部が第1のセンサ部より小さい断面積を有するため、第1のセンサ部に比べて第2のセンサ部でひずみを増幅することができる。これによりひずみ分解能を高くすることができる。そのため、ひずみを高精度で測定することができる。また、第2のセンサ部は、ラマン活性材料、光弾性材料および磁性材料の少なくともいずれかを有しているため、光弾性法および磁歪法に加えてラマン法も適用できるため、多くの種類の測定対象物を測定することができる。よって、本発明のひずみセンサによれば、多くの種類の測定対象物のひずみを高精度で簡便に測定することができる。
本発明の実施の形態1におけるひずみセンサの概略平面図である。 図1のII−II線に沿う概略断面図である。 本発明の実施の形態1における変形例1のひずみセンサの概略平面図である。 本発明の実施の形態1における本発明例のひずみセンサの概略平面図である。 本発明の実施の形態1における測定装置の概略側面図であって、ラマン法での検量線の測定状態を示す概略側面図である。 ラマン法での検量線の取得結果を示す図である。 本発明の実施の形態1における測定装置の概略側面図であって、本発明例のひずみセンサを用いたダンベル試験片のひずみの測定状態を示す概略側面図である。 図7のP部を示す概略平面図である。 本発明の実施の形態1における変形例2のひずみセンサの概略平面図である。 図9のX−X線に沿う概略断面図である。 本発明の実施の形態1における変形例3のひずみセンサの概略平面図である。 本発明の実施の形態1における変形例4のひずみセンサの概略平面図である。 本発明の実施の形態1における変形例5のひずみセンサの概略断面図である。 本発明の実施の形態2におけるひずみセンサの概略平面図である。 本発明の実施の形態2における変形例1のひずみセンサの概略平面図である。 本発明の実施の形態2における測定装置の概略側面図であって、ラマン法での温度に対する検量線の測定状態を示す概略側面図である。 本発明の実施の形態2におけるラマン法での温度に対する検量線の取得結果を示す図である。 本発明の実施の形態2における測定装置の概略側面図であって、本発明例のひずみセンサを用いたダンベル試験片のひずみの測定状態を示す概略側面図である。 本発明の実施の形態2における変形例2のひずみセンサの概略平面図である。 本発明の実施の形態2における比較例のひずみ測定の概略図である。 本発明の実施の形態2におけるひずみ測定の概略図である。 本発明の実施の形態3における測定装置の概略側面図である。 本発明の実施の形態3における測定装置の概略側面図である。 本発明の実施の形態4における測定装置の概略側面図である。
以下、本発明の実施の形態について図に基づいて説明する。
(実施の形態1)
最初に本発明の実施の形態1におけるひずみセンサの構成について説明する。
図1および図2を参照して、ひずみセンサ1は、測定対象物10に貼り付けられ、かつ電気的に非接続の状態で測定可能に構成されている。ひずみセンサ1は、フィルム部2と、センサ部3とを主に有している。
フィルム部2は、測定対象物10に一方面が貼り付けられるように構成されている。フィルム部2の材料としては、ポリエチレン(PE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリイミド(PI)などの樹脂フィルムおよびアルミニウム箔が適用され得る。フィルム部2の一方面と反対側の他方面にセンサ部3が配置されている。
センサ部3は、ラマン活性材料を有している。ラマン活性材料としては、たとえばアラミド繊維、カーボン繊維などの繊維材料およびシリコン、アルミナなどの結晶性材料が適用され得る。
センサ部3は、2つの第1のセンサ部31と、第2のセンサ部32とを有している。2つの第1のセンサ部31は、それぞれがセンサ部3の長手方向の両端部に設けられている。2つの第1のセンサ部31はフィルム部2に接着剤4で接着されている。2つの第1のセンサ部31は、センサ部3の長手方向の両方の先端部のみが接着剤4で接着されている。2つの第1のセンサ部31のフィルム部2に接着された部分が第1接着部41および第2接着部42を構成している。
2つの第2のセンサ部32は、第1のセンサ部31に挟まれている。第2のセンサ部32は、2つの第1のセンサ部31の各々より小さい断面積を有している。第1のセンサ部31の断面積は第2のセンサ部32の断面積の10倍以上の大きさを有していることが望ましい。第1のセンサ部31と第2のセンサ部32とは同じ厚さに形成されているので、第1のセンサ部31の幅Wtよりも第2のセンサ部32の幅Waが小さくなっている。
次に、本実施の形態におけるひずみセンサ1の動作について説明する。
上記のひずみセンサ1の構成によれば、測定対象物10にひずみが発生した場合、フィルム部2、第1接着部41および第2接着部42を介して、センサ部3にひずみが発生する。
第2のセンサ部32の幅Waが第1のセンサ部31の幅Wtより十分狭い場合、第1の第2のセンサ部32の断面積は第1のセンサ部31の断面積より非常に小さくなる。このため、第1のセンサ部31は第2のセンサ部32に比べてほとんど伸びない。そのため、第1のセンサ部31のひずみは第2のセンサ部32のひずみより非常に小さくなる。これにより、第2のセンサ部32にひずみが非常に大きく表れる。
つまり、第1のセンサ部31および第2のセンサ部32の互いの断面積の違いにより、第1のセンサ部31ではひずみが無視できる程度となり、センサ部3のひずみは第2のセンサ部32に集中するように表れる。これにより、測定対象物10に発生するひずみが第2のセンサ部32で増幅される。
このときのひずみの増幅率は、第2のセンサ部32の長さLaと、第1接着部41と第2接着部42との間隔(接着部間隔)Ltとに対して、Lt/La倍に増幅される。つまり、測定対象物10のひずみεtと、第2のセンサ部32のひずみεaとの関係は、εa=εt×(Lt/La)で表される。
このようにセンサ部3に幅広部と幅狭部を設け、幅広部の一部を接着する構造にし、幅狭部を測定することで、増幅されたひずみが測定される。これにより、測定対象物10に発生した微小なひずみも高精度で測定される。
上記では、センサ部3は同一部材で幅広部と幅狭部とを設けた形状を有しているが、本実施の形態の変形例1のひずみセンサ1のように第1のセンサ部31と第2のセンサ部32とを別部材として、第2のセンサ部32の断面積を第1のセンサ部31の断面積より小さくしてもよい。
図3を参照して、変形例1のひずみセンサでは、第2のセンサ部32がたとえばラマン活性部材からなる繊維で構成されている。第2のセンサ部32が保持部としての第1のセンサ部31に接着されている。第1のセンサ部31は第2のセンサ部32とは異なる材質からなっている。第1のセンサ部31は第1接着部41および第2接着部42でフィルム部2に接着されている。第2のセンサ部32を第1のセンサ部31とは別部材することで、センサ部3の形状が容易に作成され得る。
また、第1のセンサ部31のヤング率は、第2のセンサ部32のヤング率より大きくてもよい。この場合、第1のセンサ部31のひずみに比べて第2のセンサ部32のひずみが大きくなる。したがって、これによっても、測定対象物10に発生するひずみが第2のセンサ部32で増幅される。たとえば第1のセンサ部31の断面積が第2のセンサ部32の断面積の5倍の大きさを有している場合には、第1のセンサ部31のヤング率は第2のセンサ部32のヤング率の2倍以上の大きさであることが望ましい。
続いて、変形例1に基づく本発明例のひずみセンサ1を用いたひずみの測定について説明する。
図4を参照して、本発明例のひずみセンサ1では、第2のセンサ部32にラマン活性材料としてアラミド繊維が用いられている。アラミド繊維は長さが9mmである。アラミド繊維は、線径が12μmであり、約10本を束にして用いられている。アラミド繊維は、両端4mmずつで保持部としての第1のセンサ部31に接着されている。第1のセンサ部31は、10mm角のアルミニウム製の薄板からなっている。第1のセンサ部31はセンサ部3の長手方向の長さが5mmでPET製のフィルム部2に接着されている。つまり、第1接着部41および第2接着部42は、それぞれセンサ部3の長手方向に5mmの長さを有している。PET製のフィルム部2は、長さが30mmであり、幅が12mmとなるように形成されている。
ラマン法によるひずみの測定では、ラマンシフト量とひずみの検量線とが必要となる。図5を参照して、検量線を取得するための事前試験に用いられる測定装置では、可動ステージ13が土台14に移動可能に設置されている。アラミド繊維15の一方端が繊維固定具16を介して可動ステージ13に取り付けられている。アラミド繊維15の他方端が繊維固定具16を介してロードセル17に取り付けられている。アラミド繊維15の上方にはラマン測定部18が配置されている。
検量線を取得する事前試験として、ひずみを付与しながら周波数として1280cm-1に注目してラマンシフトが測定された。測定装置として顕微ラマン(Jobin Yvon Ramanor U-100)が使用され、励起波長630nm、スリット幅1000μm、積算10回、露光1秒にてラマンシフトが測定された。
図6を参照して、その結果、ひずみ(με)とラマンシフト(cm-1)との比例関係が得られた。直線の傾きは約2300με/cm-1である。
次に、事前試験と同様の測定装置および測定条件にて、測定対象物10に貼り付けられた本発明例のひずみセンサ1のラマンシフトが測定された。
図7および図8を参照して、測定対象物10として、エポキシ樹脂製のJIS K 7162 1A形ダンベル試験片が用いられた。ダンベル試験片の平行部に本発明例のひずみセンサ1が瞬間接着剤にて接着された。ダンベル試験片の一方端が可動ステージ13に固定されており、他方端がロードセル17に固定されている。ダンベル試験片の両端に80Nの引張荷重が付与されたときの本発明例のひずみセンサ1に発生したひずみが測定された。
本発明例のひずみセンサ1における第2のセンサ部32のアラミド繊維のラマンシフトは1.0cm-1である。これは検量線から第2のセンサ部32で発生したひずみが約2300μεであることを示している。
本発明例のひずみセンサ1では、第2のセンサ部32の長さLaが1mmであり、接着部間隔Ltが11mmであるため、ひずみの増幅率(Lt/La)は11倍である。この増幅率を考慮すると、ダンベル試験片の平行部に発生するひずみは、約2300με/11=約210μεと考えられる。
一方、ダンベル試験片の平行部の幅は10mmであり、厚さは4mmであるため、その断面積は40mm2である。そのため、ダンベル試験片の平行部での発生応力は80N/40mm2=2MPaとなる。ダンベル試験片に用いたエポキシ樹脂のヤング率は10000MPaであることから、本発明例のひずみセンサ1には計算上で200μεのひずみが発生している。
このように上記の測定結果と計算結果とが概ね一致しており、本発明例のひずみセンサ1によれば、精度の高い結果が得られる。
本発明例のひずみセンサ1では、ひずみの増幅率(Lt/La)は11倍であり、第2のセンサ部32のラマンシフトが1.0cm-1でひずみが約23000μεの材料が用いられた。本実施の形態のひずみセンサ1はこれに限定されず、本実施の形態のひずみセンサ1では様々なひずみの増幅率および第2のセンサ部の材料が適用され得る。本実施の形態のひずみセンサ1において、ひずみの増幅率(Lt/La)が100倍であり、第2のセンサ部にラマンシフトが1cm-1でひずみが約1000μεの材料が用いられた場合、測定装置の波長分解能はたとえば0.1cm-1程度であるため、ひずみ分解能は1μεとなる。このように、本実施の形態のひずみセンサ1では、ひずみを増幅することによってひずみ分解能を高くすることができる。
また、本実施の形態のひずみセンサ1では、センサ部3にラマン活性材料が用いられており、ラマン法によってひずみが測定される。したがって、ひずみセンサ1と、電源および測定装置とがケーブルで接続されないため、ケーブルレスでひずみが測定される。つまり、測定対象物10にひずみセンサ1を介してケーブルを貼り付けることなく、ひずみが測定される。
また、上記では、センサ部3と測定対象物10との間(センサ部3の下側)にフィルム部2が設けられたが、本実施の形態の変形例2のひずみセンサ1のように、センサ部3の上側にもラミネートフィルムが設けられていてもよい。
図9および図10を参照して、本実施の形態の変形例2のひずみセンサ1では、ひずみセンサ1は、ラミネートフィルム21を有している。ラミネートフィルム21は、内周側21aでセンサ部3をラミネートする形で覆っている。ラミネートフィルム21は、フィルム部2とラミネートフィルム21の外周部21bで接着剤4によって接着されている。このようにひずみセンサ1をラミネート構造とすることで、水、埃、汚れなどがセンサ部3へ付着することが防がれる。これにより、長期間測定する際のデータ信頼性が高められる。
また、本実施の形態の変形例3のひずみセンサ1のように、第1のセンサ部31が対向側の第1のセンサ部31に回り込むような形状を有しており、第1のセンサ部31の互いの間を繋ぐように第2のセンサ部32が設けられていてもよい。
図11を参照して、本実施の形態の変形例3のひずみセンサ1では、第2のセンサ部32は、第1連結センサ部32aを含んでいる。2つの第1のセンサ部31は、第1湾曲センサ部31aと、第2湾曲センサ部31bとを有している。
2つの第1のセンサ部31の一方である第1湾曲センサ部31aは、第1連結センサ部32aの一方側でフィルム部2と第1接着部41で接着されている。また、第1湾曲センサ部31aは、第1連結センサ部32aの他方側で第1連結センサ部32aに接続されている。
2つの第1のセンサ部31の他方である第2湾曲センサ部31bは、第1連結センサ部32aの他方側でフィルム部2と第2接着部42で接着されている。また、第2湾曲センサ部31bは、第1連結センサ部32aの一方側で第1連結センサ部32aに接続されている。
本実施の形態の変形例3のひずみセンサ1では、圧縮方向のひずみの際に、寸法によってセンサ部3が座屈することが防止される。つまり、本実施の形態の変形例3のひずみセンサ1では、圧縮方向のひずみが、第2のセンサ部32では引張方向のひずみとなるため、センサ部3が座屈することが防止される。
さらに、本実施の形態の変形例4のひずみセンサ1のように、第2のセンサ部32が分離されており、分離された第2のセンサ部32がそれぞれ圧縮方向のひずみおよび引張り方向のひずみで変形可能に設けられていてもよい。
図12を参照して、本実施の形態の変形例4のひずみセンサ1では、第2のセンサ部32は、第1連結センサ部32aと分離され、かつ第1連結センサ部32aと第2接着部42との間に配置された第2連結センサ部32bをさらに含んでいる。
第2連結センサ部32bは、第2連結センサ部32bの第1接着部41側に位置する一方側で第1湾曲センサ部31aに接続されている。第2連結センサ部32bは、第2連結センサ部32bの第2接着部42側に位置する他方側で第2湾曲センサ部31bに接続されている。
本実施の形態の変形例4のひずみセンサ1では、引張方向および圧縮方向のどちらのひずみに対しても、第1連結センサ部32aおよび第2連結センサ部32bのどちらか一方は引張方向となるため、センサ部3の座屈が抑制される。
また、本実施の形態の変形例5のひずみセンサ1のように、測定対象物10が樹脂の場合、測定対象物10と同じ材質の融着層が設けられていてもよい。
図13を参照して、本実施の形態の変形例5のひずみセンサ1では、測定対象物10は樹脂製である。フィルム部2は、耐熱性の高い材質からなっている。フィルム部2は、たとえばアルミニウム、PIなどで形成されている。フィルム部2の測定対象物10側に融着層22が接着されている。融着層22は、測定対象物10と同じ材質からなっている。本実施の形態の変形例5のひずみセンサ1では、樹脂成形で残留するひずみを測定する際にも、融着層22が測定対象物10と融着され、かつフィルム部2が成形の際の熱および圧力により変形することで、フィルム部2と測定対象物10の材質が異なることによってひずみ測定に影響を及ぼす可能性を低減できる。
なお、測定対象物10が樹脂の場合、フィルム部2を測定対象物10と同じ材質とすることもできる。この場合、ひずみセンサ1を製品製造の際に金型に保持しておき、成形のときの熱で測定対象物10とフィルム部2とを融着させることで、樹脂に残留するひずみを測定できる。
次に、本実施の形態の作用効果について説明する。
本実施の形態のひずみセンサ1によれば、測定対象物10に貼り付けられ、かつ電気的に非接続の状態で測定可能であるため、ひずみセンサ1と、電源および測定装置とがケーブルで接続されない。そのため、ひずみを簡便に測定することができる。また、第2のセンサ部32が第1のセンサ部31より小さい断面積を有するため、第1のセンサ部31に比べて第2のセンサ部32でひずみを増幅することができる。これによりひずみ分解能を高くすることができる。そのため、ひずみを高精度で測定することができる。また、第2のセンサ部32は、ラマン活性材料、光弾性材料および磁性材料の少なくともいずれかを有しているため、光弾性法および磁歪法に加えてラマン法も適用できるため、多くの種類の測定対象物10を測定することができる。よって、本実施の形態のひずみセンサ1によれば、多くの種類の測定対象物10のひずみを高精度で簡便に測定することができる。
また、フィルム部2がない場合には第1のセンサ部31の第1接着部41および第2接着部42のみを接着剤で測定対象物10に接着する作業が必要であるが、その作業は困難であり手間がかかる。一方、本実施の形態のひずみセンサ1では、フィルム部2の全面に接着剤を塗布してフィルム部2全面で測定対象物10に接着することができる。そのため、第1のセンサ部31の一部を測定対象物10に貼り付ける場合に比べて、接着作業が容易となるので、接着作業の手間を大きく省くことができる。なお、フィルム部2に第1のセンサ部31を貼り付ける作業は機械を使用することで第1のセンサ部31の一部を高精度にフィルム部2に接着することができる。
また、ひずみゲージでは電源がケーブルで接続されるため、ひずみゲージそのものは小さくとも、ひずみ測定システムとしてはサイズが大きくなる。一方、本実施の形態のひずみセンサ1では、ひずみセンサ1が電源とケーブルで接続されないため、ひずみ測定システムのサイズを小さくすることができる。
また、本実施の形態のひずみセンサ1によれば、第1湾曲センサ部31aは、第1連結センサ部32aの一方側でフィルム部2と第1接着部41で接着され、かつ第1連結センサ部32aの他方側で第1連結センサ部32aに接続されている。第2湾曲センサ部31bは、第1連結センサ部32aの他方側でフィルム部2と第2接着部42で接着され、かつ第1連結センサ部32aの一方側で第1連結センサ部32aに接続されている。
これにより、圧縮方向のひずみの際に、寸法によってセンサ部3が座屈することを防止することができる。つまり、圧縮方向のひずみが、第2のセンサ部32では引張方向のひずみとなるため、センサ部3が座屈することが防止される。
また、本実施の形態のひずみセンサ1によれば、第2連結センサ部32bは、第2連結センサ部32bの第1接着部41側に位置する一方側で第1湾曲センサ部31aに接続されている。第2連結センサ部32bは、第2連結センサ部32bの第2接着部42側に位置する他方側で第2湾曲センサ部31bに接続されている。
これにより、引張方向および圧縮方向のどちらのひずみに対しても、第1連結センサ部32aおよび第2連結センサ部32bのどちらか一方は引張方向となるため、センサ部3の座屈が抑制される。
また、本実施の形態のひずみセンサ1によれば、第1のセンサ部31のヤング率は、第2のセンサ部32のヤング率より大きい。これにより、第1のセンサ部31のひずみに比べて第2のセンサ部32のひずみが大きくなるため、測定対象物10に発生するひずみを第2のセンサ部32で増幅することができる。
また、本実施の形態のひずみセンサ1によれば、ラミネートフィルム21は、内周側21aでセンサ部3を覆っており、かつフィルム部2とラミネートフィルム21の外周部21bで接着されている。これにより、ラミネートフィルム21によって、水、埃、汚れなどがセンサ部3へ付着することを防ぐことができる。これにより、長期間測定する際のデータ信頼性を高めることができる。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態3のひずみセンサ1は、実施の形態1のひずみセンサ1と比較して、ひずみの温度補正機能を有している点で主に異なっている。なお、実施の形態1と同一の要素については同一の符号を付し、その説明を繰り返さない。
図14を参照して、本実施の形態のひずみセンサ1は、温度補償用の温度測定部33を有している。温度測定部33は第2のセンサ部32よりも幅広の部分である第1のセンサ部(幅広部)31に設けられている。温度測定部33ではラマン錯乱光を用いて温度が測定される。ひずみ測定の際、第1のセンサ部31と温度測定部33とはラマン法によって測定され、温度測定部33の温度を元にひずみの温度補正が行われ、補正後のひずみが出力される。
次に本実施の形態の温度補正機能について説明する。
本実施の形態のひずみセンサ1では、第1のセンサ部(幅広部)31と第2のセンサ部(幅狭部)32とは隣接しておりほぼ同一温度とみなせる。その上、幅広形状のため第1のセンサ部(幅広部)31ではひずみは小さい。そのため、温度測定部33のラマン散乱光は、第2のセンサ部(幅狭部)32の温度における無負荷に近い状態のものとなる。
ラマンスペクトルは温度依存性を有しており、無負荷状態でも温度が変化するとラマンシフトが発生する。温度測定部33のラマンスペクトルを無負荷状態のラマンスペクトルとみなし、この温度測定部33のラマンスペクトルと第2のセンサ部(幅狭部)32のラマンスペクトルとの差分を、ひずみによるラマンシフトとみなすような温度補正処理を行えば、温度の影響を受けることなく、ひずみを高精度に測定することができる。
また、ひずみとラマンシフトとの関係が温度依存性を有している場合、温度と無負荷でのラマンスペクトルのデータベース1およびひずみとラマンシフトの温度依存性のデータベース2があらかじめ測定装置内に保持されている。そして、温度測定部33のラマンスペクトルが測定された後、データベース1から温度が算出される。その温度および第2のセンサ部32と温度測定部33とのラマンスペクトルの差(ラマンシフト)がデータベース2に入力されてひずみが算出されることで、高度に温度補正されたひずみを得ることができる。
また一般的に、測定対象物10の線膨張係数は様々であり、ひずみセンサ1とは異なる場合が多いため、温度変化が生じた場合、測定対象物10とひずみセンサ1との線膨張係数差による熱ひずみが発生する。これにより、無負荷の状態でもラマンシフトが発生する。このような場合でも、前述のデータベース1、データベース2に加え、データベース3を用いることで高度に温度補正されたひずみを得ることができる。
データベース3には、事前に、ひずみセンサ1を貼り付けた測定対象物10に無負荷の状態で温度変化を与えて発生したラマンスペクトルと温度との関係が保持されている。温度測定部33からデータベース1を通して算出された温度がデータベース3に入力され、無負荷でのラマンスペクトルが取得される。この無負荷でのラマンスペクトルと負荷状態における第2のセンサ部32のラマンスペクトルとの差(シフト量)から、ひずみを算出することで、高度に温度補正されたひずみを得ることができる。
なお第1のセンサ部(幅広部)31は、第2のセンサ部(幅狭部)32よりも断面積が大きいため、線膨張係数差による熱ひずみの影響は受けにくい。このため、温度測定部33は、熱ひずみの影響をうけることなく、ラマンスペクトルから温度を算出できる。
また図15を参照して、本実施の形態の変形例1のひずみセンサ1では、第1のセンサ部31と第2のセンサ部32とは別の材質で構成されている。第1のセンサ部(幅広部)31上に、第2のセンサ部(幅狭部)32と同材質の温度センサ部34が接着されている。この温度センサ部34に温度測定部33が設けられている。この変形例1の構成でも上記と同様に温度補正したひずみを測定できるという効果が得られる。
また温度センサ部34の材質として、第2のセンサ部(幅狭部)32と異なる材質が用いられ、温度に対するラマンスペクトルの変化が敏感な材質が選定されてもよい。これにより、温度測定の精度を向上できるという効果が得られる。
続いて、本実施の形態の変形例1に基づく本発明例のひずみセンサ1を用いたひずみの測定について説明する。
再び図15を参照して、本実施の形態の変形例1に基づく本発明例のひずみセンサ1は、実施の形態1の変形例1に基づく本発明例のひずみセンサ1と温度センサ部34を設けた点で主に異なっている。温度センサ部34には炭素繊維が使用されている。温度センサ部34の炭素繊維は長さ2mm程度であり、約10本を束にして用いられている。温度センサ部34の炭素繊維は全体を第1のセンサ部(幅広部)31に接着されている。
またラマン法による温度の測定には、ラマンシフト量と温度の検量線とが必要となる。図16を参照して、検量線を取得するための事前試験に用いられる測定装置では、ひずみセンサ1がヒータ81上に置かれている。温度を測定するための熱電対82がひずみセンサ1上に配置されている。
熱電対82が所定の温度となるようヒータ81が加熱されてラマンシフトが測定された。測定装置として顕微ラマン(Jobin Yvon Ramanor U-100)が使用され、励起波長515nm、スリット幅1000μm、積算10回、露光1秒にてラマンシフトが測定された。ラマンシフトの周波数2700cm−1付近のピークに着目したところ、25℃を基準としたとき、図17に示すようなラマンシフト(cm−1)と温度(℃)との比例関係が得られた。
一方、アラミド繊維の温度依存性を調べるため、上記と同様の手順で、上記と同じ条件にてラマンシフトが測定されたが、25℃〜80℃の範囲では周波数1280cm-1付近のラマンスペクトルに周波数の変化は見られなかった。
次に事前試験と同様の測定装置および測定条件にて、測定対象物10に貼り付けられた本発明例のひずみセンサ1のラマンシフトが測定された。
図18を参照して、本発明例の測定対象物10は実施の形態1の変形例1に基づく本発明例の測定対象物10と同様である。また本発明例の測定装置は、実施の形態1の変形例1に基づく本発明例の測定装置とヒータ81および熱電対82が設けられている点で主に異なっている。本発明例では、熱電対82が60℃となるよう、ヒータ81で加熱され、ダンベル試験片の両端に80Nの引張荷重が付与されたときの、ひずみセンサ1に発生したひずみがラマン測定部18で測定された。この測定部18はひずみセンサ1に対して電気的に非接続の状態でひずみセンサ1に発生したひずみを測定可能に構成されている。
このとき、温度センサ部34に発生したラマンシフトは1.0cm−1であり、図17に示す検量線から熱電対82の測定値60℃に近い温度が算出できるのが確認できる。
80Nの引張荷重が付与されたとき、無負荷からのラマンシフト量は、実施の形態1の変形例1に基づく本発明例と同じ1.0cm−1である。アラミド繊維のひずみによるラマンシフト量の関係は60℃と25℃で同じであることが確認されている。したがって、本発明例は、実施の形態1の変形例1に基づく本発明例と同様に、精度の高いひずみ測定結果が得られていると言える。
また図19を参照して、本実施の形態の変形例2のひずみセンサ1では、ひずみのセンサ部3に隣接して、温度センサ7が設けられている。温度センサ7は幅広なセンサ部71(幅広部)とセンサ部71より幅が狭く断面積の小さな幅狭部72とを有している。センサ部71に温度測定部73が設けられている。センサ部71は第2のセンサ部32よりも幅広の部分である。センサ部71は幅狭部72と接着部4を介してフィルム部2に接続されている。
このような構造によって、ひずみセンサ1にひずみが発生しても、幅広なセンサ部71のひずみを抑制でき、温度測定部73の温度をラマン法にて測定する際に、ひずみの影響を受けることなく、正確に温度を測定することができる。さらに温度測定部73をひずみのセンサ部3と別にすることで、温度、ひずみに対して感度の高い材料を別々に選定することができ、高精度な測定が実現できる。
次に本実施の形態の温度補正機能を有するひずみ測定方法について比較例と対比して説明する。比較例は温度補正不要の場合のひずみ測定方法である。
図20を参照して、比較例のひずみ測定方法では、まず温度センサ部の基準温度T0におけるラマン周波数ν0(T0)(応力フリーの状態)が測定される(S1)。次にセンサ部の基準温度T0におけるラマン周波数ν(T0)が測定される(S2)。次にラマンシフトΔν(=ν(T0)−ν0(T0))が算出される(S3)。次にラマンシフトΔνに換算乗数a(T0)を乗じてひずみε(ε=a(T0)×Δν)が算出される(S4)。
一方、図21を参照して、本実施の形態の温度補正機能を有するひずみ測定方法では、以下のように温度補正されたひずみが測定される。まずセンサ部と温度センサ部が同材質(ケースI)(S11)の場合について説明する。ケースIは、ひずみセンサと測定対象物の線膨脹係数がほぼ同じ場合、また測定対象物の熱伸びを測定するなどの用途の場合である。
温度センサ部材質の温度Tとラマン周波数ν0(T)の関係が取得される。温度数点測定し多項式近似やテーブルとしてデータベース1に保持される(S12)。次にセンサ部材質の温度Tと換算係数a(T)の関係が取得される。温度数点測定し多項式近似やテーブルとしてデータベース2に保持される(S13)。次にひずみセンサが製品等測定対象物に貼り付けられる(S14)。次に温度測定部のラマン法による温度T測定が行われる(S15)。次にセンサ部のラマン周波数ν(T)が測定される(S16)。次にラマンシフトΔν(T)(Δν(T)=ν(T)−ν0(T))が算出される(S17)。次にラマンシフトΔν(T)に換算乗数a(T)を乗じてひずみε(ε(T)=a(T)×Δν(T))が算出される(S18)。
続いてセンサ部と温度センサ部が同材質(ケースII)(S21)の場合について説明する。ケースIIは、ケースI以外の場合である。またセンサ部と温度センサ部が別部材の場合(31)について説明する。これら2つの場合のひずみ測定方法は同じである。
これら2つの場合も上記と同様に、温度センサ部材質の温度Tとラマン周波数ν0(T)の関係が取得され(S12)、センサ部材質の温度Tと換算係数a(T)の関係が取得される(S13)。次に被着体とセンサの線膨脹係数差による関係が取得される(S22)。ここでは、まずセンサがひずみフリーの被着体(測定対象物と同材料)に貼り付けられる(S23)。次にオーブン等で被着体とセンサの温度が変更される(S24)。
次に温度測定部の温度Tが測定される(S25)。次にセンサ部のラマン周波数ν1(T)の関係が取得される。温度数点測定し多項式近似、又はテーブルとしてデータベース3に保持される(S26)。
次に上記と同様にひずみセンサが製品等測定対象物に貼り付けられる(S14)。次に温度測定部のラマン法による温度T測定が行われる(S15)。次にセンサ部のラマン周波数ν(T)が測定される(S16)。次にラマンシフトΔν(T)(Δν(T)=ν(T)−ν1(T))が算出される(S27)。次にラマンシフトΔν(T)に換算乗数a(T)を乗じてひずみε(ε(T)=a(T)×Δν(T))が算出される(S18)。
つまり、本実施の形態の温度補正機能を有するひずみ測定方法では、測定対象物10にひずみセンサ1を貼り付けて測定対象物10に応力を加えたときに測定対象物10に生じるひずみがひずみセンサ1を用いて測定されている。測定対象物10に加える応力を一定とし、かつ測定対象物10の温度を変化させたときに測定対象物10に生じるひずみをひずみセンサ1で測定することによりひずみの温度依存性が調べられる。所定の温度で測定対象物10に応力が加えられた状態で測定対象物10に生じるひずみがひずみセンサ1で測定される。所定の温度で測定したひずみがひずみの温度依存性に基づいて温度補正される。第1のセンサ部31は前記第2のセンサ部32よりも幅広に設けられている。ひずみの温度依存性は第1のセンサ部31のひずみを測定することによって調べられる。なお、応力一定については、幅広部での測定が応力一定とみなされる。
次に本実施の形態の作用効果について説明する。
本実施の形態のひずみセンサ1によれば、第2のセンサ部32よりも幅広の部分に設けられた温度補正用の温度測定部33を有しているため、温度補正されたひずみを測定することができる。
本実施の形態の測定装置によれば、上記のひずみセンサ1と、ひずみセンサ1に対して電気的に非接続の状態でひずみセンサ1に発生したひずみを測定可能な測定部とを備えている。このため、測定対象物10のひずみを高精度に測定することができる測定装置を提供することができる。
本実施の形態の温度補正機能を有するひずみ測定方法では、所定の温度で測定したひずみがひずみの温度依存性に基づいて温度補正される。これにより、ひずみの温度依存性に基づいて温度補正されたひずみを測定することができる。
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3のひずみセンサ1は、実施の形態1のひずみセンサ1と比較して、センサ部3が光弾性材料を有している点で主に異なっている。なお、実施の形態1と同一の要素については同一の符号を付し、その説明を繰り返さない。
図22を参照して、本実施の形態のひずみセンサ1では、センサ部3は光弾性材料を有している。ひずみセンサ1は、光反射部23を有している。光反射部23は、フィルム部2とセンサ部3との間に配置されている。光反射部23は、センサ部3側に鏡面を有している。光反射部23は、アルミニウム、銅、銀などの金属がフィルム部2に蒸着されることで構成されていてもよい。また、光反射部23は、アルミニウム、銅、銀などの金属箔であってもよい。
図23を参照して、光弾性測定装置51は、光源52と、受光部53と、偏光板54とを主に有している。光弾性測定装置51内にひずみセンサ1が配置されている。光源52は偏光板54を通して入射光L1をひずみセンサ1に照射可能に構成されている。受光部53は偏光板54を通してひずみセンサ1からの反射光L2を受光可能に構成されている。
本実施の形態のひずみセンサ1によれば、センサ部3は光弾性材料を有しているため、光弾性法でひずみを測定できる。光弾性法はラマン法のようなレーザ光を使用しないため、レーザ光源が不要である。このため、測定装置を簡易化することができる。
また、本実施の形態のひずみセンサ1によれば、光反射部23は、フィルム部2とセンサ部3との間に配置されており、センサ部3側に鏡面を有しているため、反射光L2を測定することにより光弾性法でひずみを測定することができる。このため、透過光を測定することでひずみを測定する通常の光弾性法で使用される測定装置に比べて、光源52と、受光部53とをひずみセンサ1の同じ面に配置することができる。このため、測定装置を小型化することができる。
(実施の形態4)
本発明の実施の形態4のひずみセンサ1は、実施の形態1のひずみセンサ1と比較して、センサ部3が磁性材料を有している点で主に異なっている。なお、実施の形態1と同一の要素については同一の符号を付し、その説明を繰り返さない。
図24を参照して、本実施の形態のひずみセンサ1では、センサ部3は磁性材料を有している。センサ部3は、磁性体である鉄系材料、フェライト系ステンレスなどを有していてもよい。
磁歪測定装置61は、測定装置本体62と、プローブ(磁歪センサ)63と、コイル64とを主に有している。測定装置本体62とプローブ63とが電気的に接続されている。プローブ63の先端部にコイル64が配置されている。コイル64は、ひずみセンサ1に磁場を印加可能に構成されている。
本実施の形態のひずみセンサ1によれば、センサ部3は磁性材料を有しているため、磁歪法でひずみを測定できる。磁歪法では、センサ部3に磁性体である鉄系材料、フェライト系ステンレスなどの耐熱性の高い金属を使用できる。そのため、センサ部3は高温の熱履歴に耐えることができる。これにより、ひずみセンサ1の耐熱性を向上することができる。
上記の各実施の形態は適宜組み合わせられ得る。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 ひずみセンサ、2 フィルム部、3 センサ部、4 接着剤、10 測定対象物、13 可動ステージ、14 土台、15 アラミド繊維、16 繊維固定具、17 ロードセル、18 ラマン測定部、21 ラミネートフィルム、22 融着層、23 光反射部、31 第1のセンサ部、31a 第1湾曲センサ部、31b 第2湾曲センサ部、32 第2のセンサ部、32a 第1連結センサ部、32b 第2連結センサ部、33 温度測定部、34 温度センサ部、41 第1接着部、42 第2接着部、51 光弾性測定装置、52 光源、53 受光部、54 偏光板、61 磁歪測定装置、62 測定装置本体、63 プローブ、64 コイル、7 温度センサ、71 センサ部、72 幅狭部、73 温度測定部、81 ヒータ、82 熱電対。

Claims (8)

  1. 測定対象物に貼り付けられ、かつ電気的に非接続の状態で測定可能なひずみセンサであって、
    前記測定対象物に一方面が貼り付けられるフィルム部と、
    前記一方面と反対側の他方面に配置されたセンサ部とを備え、
    前記センサ部は、
    それぞれが前記センサ部の長手方向の両端部に設けられ、かつ前記センサ部の長手方向の両方の先端部のみが接着剤で前記フィルム部に接着された2つの第1のセンサ部と、
    2つの前記第1のセンサ部に挟まれており、かつ2つの前記第1のセンサ部の各々より小さい断面積を有する第2のセンサ部とを含み、
    前記第2のセンサ部は、ラマン活性材料、光弾性材料および磁性材料の少なくともいずれかを有し、
    2つの前記第1のセンサ部の各々は、前記接着剤で接着されていない部分を有し、前記第2のセンサ部は、2つの前記第1のセンサ部の各々の前記接着されていない部分に接続されている、ひずみセンサ。
  2. 前記第2のセンサ部は、第1連結センサ部を含み、
    2つの前記第1のセンサ部の一方は、前記第1連結センサ部の一方側で前記フィルム部と第1接着部で接着され、かつ前記第1連結センサ部の他方側で前記第1連結センサ部に接続されており、
    2つの前記第1のセンサ部の他方は、前記第1連結センサ部の他方側で前記フィルム部と第2接着部で接着され、かつ前記第1連結センサ部の一方側で前記第1連結センサ部に接続されている、請求項1に記載のひずみセンサ。
  3. 測定対象物に貼り付けられ、かつ電気的に非接続の状態で測定可能なひずみセンサであって、
    前記測定対象物に一方面が貼り付けられるフィルム部と、
    前記一方面と反対側の他方面に配置されたセンサ部とを備え、
    前記センサ部は、
    それぞれが前記センサ部の長手方向の両端部に設けられ、かつ前記フィルム部に接着された2つの第1のセンサ部と、
    2つの前記第1のセンサ部に挟まれており、かつ2つの前記第1のセンサ部の各々より小さい断面積を有する第2のセンサ部とを含み、
    前記第2のセンサ部は、ラマン活性材料、光弾性材料および磁性材料の少なくともいずれかを有し、
    前記第2のセンサ部は、第1連結センサ部を含み、
    2つの前記第1のセンサ部の一方は、前記第1連結センサ部の一方側で前記フィルム部と第1接着部で接着され、かつ前記第1連結センサ部の他方側で前記第1連結センサ部に接続されており、
    2つの前記第1のセンサ部の他方は、前記第1連結センサ部の他方側で前記フィルム部と第2接着部で接着され、かつ前記第1連結センサ部の一方側で前記第1連結センサ部に接続されており、
    前記第2のセンサ部は、前記第1連結センサ部と分離され、かつ前記第1連結センサ部と前記第2接着部との間に配置された第2連結センサ部をさらに含み、
    前記第2連結センサ部は、前記第2連結センサ部の前記第1接着部側に位置する一方側で2つの前記第1のセンサ部の前記一方に接続されており、
    前記第2連結センサ部は、前記第2連結センサ部の前記第2接着部側に位置する他方側で2つの前記第1のセンサ部の前記他方に接続されている、ひずみセンサ。
  4. 前記第1のセンサ部のヤング率は、前記第2のセンサ部のヤング率より大きい、請求項1〜3のいずれかに記載のひずみセンサ。
  5. ラミネートフィルム部をさらに備え、
    前記ラミネートフィルムは、内周側で前記センサ部を覆っており、かつ前記フィルム部と前記ラミネートフィルムの外周部で接着されている、請求項1〜4のいずれかに記載のひずみセンサ。
  6. 前記フィルム部と前記センサ部との間に配置された光反射部をさらに備え、
    前記第2のセンサ部は、光弾性材料からなり、
    前記光反射部は、前記センサ部側に鏡面を有している、請求項1〜5のいずれかに記載のひずみセンサ。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載のひずみセンサと、
    前記ひずみセンサに対して電気的に非接続の状態で前記ひずみセンサに発生したひずみを測定可能な測定部とを備えた、測定装置。
  8. 請求項1に記載のひずみセンサを用いるひずみ測定方法であって、
    前記ひずみセンサの前記フィルム部全面を前記測定対象物に接着して前記第2のセンサ部のひずみを非接触で測定し、
    前記ひずみセンサのひずみの増幅率を用いて前記測定対象物のひずみを求める、ひずみ測定方法。
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