以下、本発明の実施の形態に係るゲームプログラム、及びゲーム装置について、図面を参照しつつ説明する。
[ハードウェアの構成]
図1は、本発明の実施の形態に係るゲーム装置1の内部構成を示すブロック図である。図1に示すようにゲーム装置1は制御部30を備えており、該制御部30にはCPU11、描画データ生成プロセッサ12、RAM(Random Access Memory)13、ROM(Read Only Memory)14、描画処理プロセッサ15、及び音声処理プロセッサ18が含まれている。更にゲーム装置1は、この他にもVRAM(Video-RAM)16、アンプ19、スピーカ20、イヤホン端子21、操作部22、メディアインタフェース23、無線LANモジュール24、及びバス25を備えている。そして、これらのうちCPU11、描画データ生成プロセッサ12、RAM13、ROM14、描画処理プロセッサ15、音声処理プロセッサ18、操作部22、メディアインタフェース23、及び無線LANモジュール24が、バス25によって相互にデータ伝送可能に接続されている。
操作部22は、方向キー及びその他のボタン群(図示せず)を含んでおり、プレイヤの操作を受け付けて、その操作内容に応じた操作信号をCPU11に入力する。また、方向キー及びボタン群が有する各種のボタンは、プレイヤキャラクタの特定の動作を指示するための操作子である。また、操作部22には、これら操作子以外にゲーム機1の電源の入/切を行うための電源スイッチ等が含まれる。
メディアインタフェース23は、図示しないメディア装着部にセットされたゲームメディア5にアクセスしてゲームプログラム5a及びゲームデータ5bを読み出す。このうちゲームプログラム5aは、例えば、プレイヤキャラクタと敵キャラクタとが仮想ゲーム空間にて対戦する内容のアクションゲームをゲーム装置1に実行させるものである。また、ゲームデータ5bには、上記ゲームを実行する上で必要なデータとして、キャラクタや背景の画像データ、ステータスなどの情報表示用の画像データ、効果音やBGMなどの音声データ、文字や記号によるメッセージデータ等が含まれている。なお、記憶媒体であるゲームメディア5は、半導体メモリのほか、光ディスクの一種であるUMD(Universal Media Disc)(登録商標)を採用することができる。
RAM13には、ゲームの進行に応じてゲームメディア5から読み込まれたゲームプログラム5a及びゲームデータ5bを格納するロードエリア、並びに、CPU11がゲームプログラム5aを処理する際に使用するためのワークエリアが設定されている。ROM14には、ディスクローディング機能などのゲーム装置1の基本的機能や、ゲームメディア5に記憶されているゲームプログラム5a及びゲームデータ5bの読み出し処理を制御する基本プログラムが記憶されている。
CPU11は、ゲームメディア5に記録されているゲームプログラム5a及びゲームデータ5bの全部または一部を、メディアインタフェース23を通じてRAM13に読み込み、プレイヤによる操作部22の操作に応じてこれを実行し、ゲーム進行を制御する。より具体的には、プレイヤに操作されることによって操作部22から操作信号が入力されると、CPU11は、ゲームプログラム5aに従ってその操作信号に対応する所定のゲーム進行処理を行い、その処理結果を、ゲーム進行を示す画像(以下、「ゲーム画像」)としてディスプレイ2に表示すると共に、ゲーム進行を示す音声信号(以下、「ゲーム音声」)をスピーカ20やイヤホン端子21に出力する。
上記ゲーム画像の描画は、CPU11の指示により、描画処理プロセッサ15が行う。即ち、CPU11は、操作部22から入力される操作信号に基づき、ディスプレイ2に表示すべきゲーム画像の内容を決定し、その内容に対して必要な描画データを描画データ生成プロセッサ12に生成させる。そして、その描画データを描画処理プロセッサ15に転送して描画処理を行わせる。描画処理プロセッサ15は、描画データに基づいて1/60秒毎にゲーム画像を生成し、生成したゲーム画像をVRAM16に書き込む。ディスプレイ2は、半透過型カラー液晶ディスプレイとバックライトLED(Light Emitting Diode)とを有し、VRAM16に書き込まれたゲーム画像を表示する。
また、CPU11は、ゲームの進行に応じて、スピーカ20から出力すべき効果音やBGM等の音声を決定し、その音声を発音するための音声データをRAM13から読み出して音声処理プロセッサ18に入力する。即ち、CPU11は、ゲームの進行に伴って発音イベントが発生すると、その発音イベントに応じた音声データ(ゲームメディア5からロードされた音声データ)をRAM13から読み出して音声処理プロセッサ18に入力する。音声処理プロセッサ18は、DSP(Digital Signal Processor)で構成されており、CPU11によって入力された音声データに対して所定の効果(例えば、リバーブ、コーラスなど)を付与したのちアナログ信号に変換して、アンプ19に出力する。アンプ19は、音声処理プロセッサ18から入力された音声信号を増幅したのち、スピーカ20及びイヤホン端子21に出力する。
無線LANモジュール24は、通信規格IEEE802.11b(使用周波数帯2.4GHz、通信速度11Mbps)に準拠した無線LANによって他のゲーム装置1とデータ通信を行い、ネットワークを構成するための通信モジュールである。
[ゲーム内容]
次に、ゲーム装置1がゲームプログラム5aを実行することによってプレイすることができるゲームの概要について説明する。図2は、本ゲームの概要を説明するための模式図である。本ゲームは、いわゆるハンティングアクションゲームであって、プレイヤは、プレイヤキャラクタC1を仮想ゲーム空間40内で行動させ、敵キャラクタC2を討伐するミッションを遂行する。ここで、プレイヤキャラクタC1とは、プレイヤが操作部22を操作することによって、仮想ゲーム空間40内での動作を直接的に制御することができるキャラクタであり、本ゲームではこのプレイヤキャラクタC1がハンターとなる。また、敵キャラクタC2とは、プレイヤによる操作部22の操作によっては直接的に動作を制御することができず、状況に応じてCPU11がその動作を制御するノンプレイヤキャラクタである。
はじめに、本ゲームの進行について簡単に説明する。本ゲームにおいて、プレイヤはプレイヤキャラクタC1を操作し、仮想ゲーム空間40内の村42aと称される場所で、複数のメインミッションの中から1のメインミッションを選択して受注する。このメインミッションは、仮想ゲーム空間40内の所定のフィールド42bにて出現する敵キャラクタC2を討伐するものであり、該敵キャラクタC2を討伐することによって該メインミッションをクリアすることができる。そして、メインミッションをクリアすると、任意の確率で、同一フィールド42bで行われる追加ミッションが発生する。即ち、当該フィールド42bにて、メインミッションでの討伐対象であった敵キャラクタC2が削除され、追加ミッションでの討伐対象となる新たな敵キャラクタC2が、同一フィールド42bにて生成される。この追加ミッションが発生すると、該追加ミッションをクリアするか、クリアに失敗するか、又はリタイアした場合に、先に選択したメインミッションから続く一連のゲームが終了し、プレイヤキャラクタC1は村42aへ戻されることとなる。そして、プレイヤは、村42aにて新たに1のメインミッションを選択して受注することで、再び、次のゲームを開始できるようになっている。以下、このような本ゲームの内容について詳しく説明する。
上記仮想ゲーム空間40は、所定の三次元的な広がりを有する仮想的なゲーム空間として設定されており、図2では、この仮想ゲーム空間40を二次元で表したマップ41によって示している。この仮想ゲーム空間40は、プレイヤが操作部22を操作することによってプレイヤキャラクタC1を行動させることのできる空間であり、村42aや複数のフィールド42bで構成されている。このうち各フィールド42bは、森林、草原、水中などを想定した空間構成となっており、そこには、フィールド42b毎に、討伐対象となる所定の敵キャラクタC2が出現するように設定され、あるいは、プレイヤキャラクタC1が採取可能な各種の採取アイテム50が設置されている。例えば図2に示すものの場合、討伐対象となる敵キャラクタC2としては、2つのフィールド42bのうち一方にモンスターAが設定され、他方にはモンスターBが設定されている。また、各フィールド42bにはベースキャンプが設けられており、該ベースキャンプでは、プレイヤキャラクタC1への支給品アイテム(回復薬等)を取得したり,後述の体力等のステータスを回復させたりすることができる。また、村42aでは、プレイヤキャラクタC1の装備(武器,防具,アイテム等)を整えたり、他のノンプレイヤキャラクタ(村の住人や動物等)から情報収集したりできる他、プレイヤは、予め用意された一又は複数のメインミッションから1つを選択して受注することができる。
メインミッションの受注は村42aの所定の場所で行われ、そこでは、受注可能な一又は複数のメインミッションの内容を閲覧可能になっている。例えば、各メインミッションの内容は、表形式のメニュー43としてゲーム装置1のディスプレイ2に表示される。メニュー43には、例えば、メインミッションの名称である「ミッション名」、メインミッションの舞台となる場所を示す「フィールド名」、各メインミッション間の相対的な難易度を示す「レベル」、メインミッションをクリアするための条件を示す「クリア条件」、クリアするために設定された「制限時間」、クリアした場合に受け取れる「報酬金」、及び、各メインミッションで討伐対象となる敵キャラクタC2が出現するフィールド42bの環境安定性を示す「狩猟環境」(詳細は後述)などの項目が含まれている。なお、本ゲームは敵キャラクタC2の討伐が主な目的であり、上記「クリア条件」には、特定の敵キャラクタC2を討伐すること、が含まれる。
プレイヤは、このようなメニュー43に記載された各メインミッションの内容に基づき、実行する1つのメインミッションを選択して受注する。そして、選択したメインミッションをクリアするために、村42aでプレイヤキャラクタC1の装備を整えた上で、選択したメインミッションの舞台となるフィールド42bへ向かい、敵キャラクタC2と対戦する。例えば、図2に示す例において、プレイヤがミッション名「ABC」のメインミッションを選択して受注した場合、プレイヤキャラクタC1をその舞台となるフィールドAへ向かわせる。そして、該フィールドAに出現する敵キャラクタC2であるモンスターAと対戦することとなる。
プレイヤキャラクタC1には、ステータスを示す複数のパラメータが設定されている。例えば、プレイヤキャラクタC1の体力(生命力)を示す「体力値」(図2の「体力51」参照)が設定されている。この体力値は、敵キャラクタC2からの攻撃を受けることで減少し、残量がゼロになるとプレイヤキャラクタC1は「力尽きた状態」となり、一旦、敵キャラクタC2との対戦から強制離脱させられ、即ち、各フィールド42b内のベースキャンプへ強制的に戻される。また、別のパラメータとして、プレイヤキャラクタC1のスタミナを示す「スタミナ値」(図2の「スタミナ52」参照)が設定されている。このスタミナ値は、プレイヤキャラクタC1の動作の種類に応じて減少し、残量がゼロになると一時的に動作不能になり、敵キャラクタC2からの攻撃を無防備に受けることとなる。スタミナ値は、プレイヤキャラクタC1の非動作時などに回復するが、スタミナ値の最大値(回復できる上限値)は、フィールド42bでの経過時間に伴って減少していく。
なお、メインミッションのクリアに失敗する条件としては、プレイヤが本ゲームをオフラインでプレイする場合は、(1)プレイヤキャラクタC1の体力値がゼロの「力尽きた状態」に3回なった場合、(2)ミッション開始後、クリア条件として定められた敵キャラクタC2を討伐できずに、該ミッションに設定された制限時間を経過した場合、及び(3)プレイヤの操作により該メインミッションをリタイア(中断)した場合、がある。
また、本ゲーム装置1は無線LANモジュール24(図1参照)を備えているため、他のゲーム装置1との間で無線LANを介した通信を行うことで、複数のプレイヤが共同して本ゲームをプレイすることができる。この場合、メインミッションのクリアに失敗する上記(1)〜(3)の条件のうち、(1)の条件は、共同する複数のプレイヤキャラクタC1の「力尽きた状態」の合計が3回になった場合となる。なお、共同プレイにおいて(1)の条件によりクリアに失敗した場合は、全てのプレイヤキャラクタC1が村42aへ強制的に戻されるようになっている。
また、複数のプレイヤで共同プレイする場合、各プレイヤキャラクタC1のステータスは、基本的に各人が操作するゲーム装置1(より詳しくは、後述する制御部30のステータス管理手段34)にて個別に管理される。但し、メインミッション(及び、後述の追加ミッション)の経過時間(又は、残時間)、ベースキャンプでの支給品アイテム、フィールド42bでの採取アイテム等は、共同する全プレイヤに関して一括管理される。即ち、本ゲームを複数のプレイヤが共同でプレイする場合、何れか1のゲーム装置1がホスト、その他のゲーム装置1がゲストとなる。そして、上記経過時間、支給品アイテム、及び採取アイテム等は、ホストのゲーム装置1の制御部のみにて管理されるようになっている。
これら体力値及びスタミナ最大値は、フィールド42bにいる場合であっても(対戦中であっても)、所定の携帯アイテム(回復薬など)53を用いることで回復させることができ、体力値はプレイヤキャラクタC1がベースキャンプにて所定の行動を行うことで回復できる。但し、プレイヤキャラクタC1が持つことのできる携帯アイテム53の数には制限が設けられている。また、プレイヤキャラクタC1は、村42aから持ち出したアイテム、ベースキャンプに支給された支給品アイテム、フィールド42bから採取した採取アイテム50を、携帯アイテム53として取得することができ、取得したアイテムは取得元から削除される。更に、携帯アイテム53はプレイヤの操作により使用することができ、使用したアイテムは携帯アイテム53から削除される。そのため、プレイヤは限られた数のアイテムを駆使して、敵キャラクタと対戦することとなる。
一方、敵キャラクタC2にも所定の体力値が設定されており、プレイヤキャラクタC1からの攻撃を受けることでこの体力値は減少するようになっている。従ってプレイヤは、プレイヤキャラクタC1を動作させて敵キャラクタC2を攻撃し、その体力値をゼロにすることで該敵キャラクタC2の討伐に成功し、メインミッションをクリアすることができる。そして、メインミッションをクリアすると、該メインミッションに設定された報酬金や報酬アイテム(以下、両者を合わせて「報酬」という)を受けることができ、報酬金が給付された場合にはプレイヤキャラクタC1の所持金が増加する。
ここで、メインミッションのメニュー43に含まれる「狩猟環境」の項目について説明する。本ゲームでは、プレイヤが受注したメインミッション(以下、「受注ミッション」)をクリアした場合に、任意の確率で、追加のミッション(以下、「追加ミッション」)が強制的に発生するようになっている。そして、上記「狩猟環境」とは、追加ミッションが発生する可能性の有無を表示する項目であり、該項目が「安定」と表示されていれば、追加ミッションが発生する可能性がないことを示し、「不安定」と表示されていれば、追加ミッションが発生する可能性があることを示している。
なお、追加ミッションにも、受注ミッションとは別に報酬金や報酬アイテムが定められており、追加ミッションをクリアした場合には、その報酬を受注ミッション・クリアの報酬に加えて受け取ることができる。また、本ゲームでは、追加ミッションが発生した場合に、該追加ミッションが開始した後の任意のタイミングで、該追加ミッションをリタイアして村42aへ戻ることができるようになっている。しかし、追加ミッションをリタイアした場合であっても、その直前にクリアした受注ミッション(メインミッション)の報酬を受け取ることができるようになっている。報酬アイテムは予め複数用意されており、後述する報酬給付手段により抽選でどのアイテムが付与されるか決められる。追加ミッションの報酬アイテムは、受注ミッションの報酬アイテムより有利又は高価値なアイテム(例えば、レアアイテムやアイテムの数が多い)が付与されやすくなっている。また、追加ミッションの報酬金は、受注ミッションの報酬金より多額であることが好ましく、「力尽きた状態」になった回数に応じて報酬金が変動してもよい。なお、報酬は通貨やアイテムに限らず、ミニゲームなどのコンテンツや称号などでもよい。
更に、本ゲームでは、受注ミッション(メインミッション)をクリアした時点でのステータスのうち、所定のステータス(少なくとも1つのステータス)が、追加ミッションの開始時点のステータスとして引き継がれるようになっている。本ゲームのステータスとしては、上述した採取アイテム50の仮想ゲーム空間40内での存否(採取されたか否か)、プレイヤキャラクタC1の体力51の値、スタミナ52の値、所持している携帯アイテム53、「力尽きた状態」になった回数、制限時間の残時間などが含まれる。また、プレイヤキャラクタC1が装備する武器には、「斬れ味」というパラメータが設定されており、武器を用いて攻撃するに従って「斬れ味」が低下する。この「斬れ味」もステータスに含まれる。更に、各受注ミッションを開始する際には、所定の支給品アイテムが各フィールド42b上に設けられたベースキャンプに支給されるようになっており、プレイヤキャラクタC1は、適宜支給品アイテムを携帯アイテム53として取得することができる。そして、この支給品アイテムの状態(使用の有無、所持の有無など)もステータスに含まれる。
一方、これらのステータスのうち、採取アイテム50の存否(採取されたか否か)、プレイヤキャラクタC1の体力51の値、スタミナ52の値、所持している携帯アイテム53、「力尽きた状態」になった回数、及び、斬れ味は、追加ミッションの開始時点に引き継がれるステータスとして設定されている。なお、本ゲームでは、メインミッションの終了条件としては、メインミッションのクリアに失敗した場合、メインミッションをクリアした後に追加ミッションが発生しなかった場合、及び、メインミッションをクリアした後に追加ミッションが発生し、該追加ミッションを終了した場合が設定されている。また、追加ミッションの終了条件としては、該追加ミッションに設定された所定のクリア条件をクリアした場合、及び、該所定のクリア条件をクリアせずにプレイヤの操作によりリタイアされた場合が設定されている。そして、何れかの条件を満たしてメインミッションを終了した場合には、プレイヤキャラクタC1は村42aへ戻され、この際、携帯アイテム53を除く各ステータスはリセットされるようになっている。
[制御部の機能的構成]
図3は、ゲーム装置1が備える制御部30の機能的な構成を示すブロック図である。制御部30は、上記のような内容のゲームを実現すべく、ゲームメディア5から読み込んだゲームプログラム5a及びゲームデータ5bを実行することにより、以下に説明するような機能を備える。即ち、図3に示すように制御部30は、ゲーム空間生成手段31,キャラクタ制御手段32,ゲーム進行制御手段33,ステータス管理手段34,ミッション追加手段35,報酬給付手段36などの機能を備えている。
ゲーム空間生成手段31は、プレイヤキャラクタC1が行動する仮想ゲーム空間40を生成するものである。キャラクタ制御手段32は、仮想ゲーム空間40におけるプレイヤキャラクタC1及び敵キャラクタC2を含む様々のキャラクタの動作を制御する。例えば、プレイヤによる操作部22の操作に応じて、対戦時におけるプレイヤキャラクタC1の移動、攻撃、及び防御を含む各種動作を制御し、また、敵キャラクタC2による移動、攻撃、及び防御等の各種の動作も制御する。
ゲーム進行制御手段33は、本ゲーム全般の進行を制御するものである。例えば、プレイヤが選択することができるメインミッションに関するデータをゲームメディア5から読み出し各メインミッションのメニュー43に表示される「狩猟環境」の項目について、「安定」及び「不安定」の何れを設定し表示するかを決定する。また、プレイヤによる操作部22の操作等に基づいて、選択されたメインミッション(受注ミッション)を開始し、設定された制限時間のカウントダウンを行う。また、プレイヤによる操作部22の操作に応じて、仮想ゲーム空間40内に設定された仮想カメラの向きやズームを変更し、変更後の仮想カメラにより撮影された画像をディスプレイ2に表示させる。また、プレイヤキャラクタC1の存在する地点に応じて、所定の敵キャラクタC2を仮想ゲーム空間40内に出現させ、ディスプレイ2に表示させる。その他、本ゲームの進行に必要な様々の制御を実行する。
ステータス管理手段34は、受注ミッション及び追加ミッションの進行に応じて変化する様々のステータスを管理する。例えば、ステータス管理手段34はプレイヤキャラクタC1の現状の体力値を記憶しており、敵キャラクタC2から攻撃を受けた場合には、記憶している体力値を、その攻撃により受けたダメージに応じた数値だけ減少させた値に更新して記憶する。また、ステータスに含まれるものとして説明した採取アイテム50の存否(採取されたか否か)、プレイヤキャラクタC1のスタミナ52の最大値、所持している携帯アイテム53、「力尽きた状態」になった回数、斬れ味、制限時間の残時間、支給品アイテムの状態などについても、受注ミッション及び追加ミッションの進行により変化があった場合には、変化後の各ステータスを示す情報を記憶する。
ミッション追加手段35は、受注ミッションがクリアされた場合に、追加ミッションを任意の確率で開始させるものである。なお、ここでいう「任意の確率で開始させる」とは、制御的に完全に任意(ランダム)の確率であることに限定されるわけではなく、少なくともプレイヤに容易に予測されない程度の無作為性を確保して、追加ミッションの開始の有無が決定されればよい。従って、例えば、受注ミッションをクリアした累積回数に基づく追加ミッションの開始条件(3回目,8回目,14回目・・・に追加ミッション開始、など)が予め定められていてもよいし、受注ミッションをクリアした時点のプレイヤキャラクタC1のステータス(体力値など)に基づいて、追加ミッションの開始条件を予め定めておいてもよい。
報酬給付手段36は、上述したように、受注ミッションや追加ミッションをクリアした場合に、各ミッションに応じた報酬をプレイヤキャラクタC1に給付するものである。プレイヤは、給付された報酬を村42aで使用し、プレイヤキャラクタC1用に新たな装備(武器や防具)やアイテムなどを購入・生産・加工することができる。なお、武器には固有の攻撃力が設定されており、防具にも固有の防御力が設定されている。そして、報酬を使用してより攻撃力の高い武器や防御力の高い防具を購入し、これをプレイヤキャラクタC1に装備させることができる。
[狩猟環境決定処理]
次に、本ゲームを進行させる際にゲーム装置1の制御部30が実行する処理フローについて、主に追加ミッションの発生及び開始に関わる部分を説明する。図4は、各ミッションのメニュー43に表示される「狩猟環境」の項目に関し、「安定」及び「不安定」の何れを設定・表示するかを決定する処理を説明するフローチャートである。なお、この処理は、プレイヤがメインミッション、又は追加ミッションが発生した場合には追加ミッションをクリアした後、次のメインミッションを選択するべくメニュー43をディスプレイ2に表示するまでの所定のタイミングで行われ、本実施の形態では、メインミッション又は追加ミッションをクリアした直後の村42aへ戻るタイミングで行うこととしている。但し、メインミッション又は追加ミッションをクリアせずに(クリアに失敗し、又はリタイアして)村42aへ戻るタイミングで行うこととしてもよい。そして、各メインミッションについて「狩猟環境」の内容が決定されると、その内容は、次に受注したミッションをクリアするまで保持される。
図4に示すように、はじめに、プレイヤが選択可能なメインミッションの1つについて、該メインミッションが、追加ミッションの発生対象であるか否かが判定される(ステップS1)。即ち、メインミッションには、敵キャラクタC2を討伐することをクリア条件とするもの(狩猟系)の他、フィールド42bに配置された特定のアイテムを見つけて村42aに持ち帰ることをクリア条件とするもの(採取系)などがある。そして、本ゲームでは、狩猟系のメインミッションが追加ミッションの発生対象として設定され(ステップS1:YES)、採取系のメインミッションは追加ミッションの発生対象から除外されている(ステップS1:NO)。
従って、ステップS1の判定対象であるメインミッションが、追加ミッションの発生対象外であった場合(ステップS1:NO)は、「狩猟環境」を「安定」に設定し、メニュー43の「狩猟環境」の項目に「安定」と表示することが決定される(ステップS5)。なお、上記のような各メインミッションが追加ミッションの発生対象であるか否かといった情報を含む設定情報は、メインミッション毎に関連づけられてゲームデータ5bに記憶されており、制御部30は、該ゲームデータ5bから適宜読み込んだ設定情報に基づいて上記ステップS1の処理を行う。また、狩猟系のメインミッションであっても、その一部のメインミッションについて、追加ミッションの発生対象から除外するように設定してもよい。
判定対象であるメインミッションが、追加ミッションの発生対象であった場合(ステップS1:YES)は、このメインミッションに対して抽選を行い、「安定」及び「不安定」の何れを割り当てるかを決定する(ステップS2)。この抽選は、無作為に割り当てが決定されるようにすればよく、本実施の形態では、「不安定」を引く確率が約20%であるという条件のもとで、無作為に抽選が行われるようになっている。そして、この抽選の結果、「安定」を引いた場合(ステップS2:「安定」)は、「狩猟環境」を「安定」に設定し、メニュー43の「狩猟環境」の項目に「安定」と表示することが決定される(ステップS5)。一方、ステップS2の抽選で「不安定」を引いた場合は、仮に追加ミッションが発生した場合に出現させることのできる敵キャラクタC2(ボスモンスター)が存在するか否かを判定する(ステップS3)。
即ち、追加ミッションには、討伐対象(討伐がクリア条件)の候補となる一又は複数の敵キャラクタC2が設定されており、該敵キャラクタC2には、討伐難易度の指標となるランクが設定されている。そして、該ランクが高いほど、敵キャラクタC2の討伐難易度が高い(強い)ことを意味している。一方、プレイヤキャラクタC1にもゲームの進行度合いや戦闘力の指標となるランクが設定されており、該ランクは、過去のメインミッション(及び/又は追加ミッション)のクリア回数などのゲーム結果に応じて高くなっていく。追加ミッションでは、ゲーム進行が不自然にならないように、プレイヤキャラクタC1のランクに応じたランクの敵キャラクタC2を出現させるようになっている。よって、本ゲームでは、追加ミッションで出現し得る敵キャラクタC2のランクが、プレイヤキャラクタC2のランクよりも高い場合には、当該追加ミッションで出現させることのできる敵キャラクタC2は存在しない(ステップS3:NO)と判定し、プレイヤキャラクタC2のランク以下である場合には、当該追加ミッションで出現させることのできる敵キャラクタC2が存在する(ステップS3:YES)と判定する。
そして、ステップS3で「NO」となった場合は、「狩猟環境」を「安定」に設定し、メニュー43の「狩猟環境」の項目に「安定」と表示することが決定される(ステップS5)。これに対し、ステップS3で「YES」となった場合は、「狩猟環境」を「不安定」に設定し、メニュー43の「狩猟環境」の項目に「不安定」と表示することが決定される(ステップS4)。なお、上記では1つのメインミッションについて説明したが、プレイヤが選択可能な全てのメインミッションに対し、上述したような手順で狩猟環境が決定される。また、本実施の形態では、図4に示す処理を、メインミッション毎に逐次実行することとしているが、全てのメインミッションに対して一括で行うようにしてもよい。
以上のようにして、メニュー43の「狩猟環境」の項目に「安定」及び「不安定」の何れを設定・表示するかが決定され、プレイヤは、メニュー43の当該項目の表示を参考に、何れのメインミッションを受注するかを選択することができる。例えば、メインミッションと発生し得る追加ミッションとの両ミッションをクリアすることを想定すると、プレイヤキャラクタC1の装備や携帯アイテムを十分に整えられない状態の場合には、「狩猟環境」が「安定」と表示され、追加ミッションが発生しないメインミッションを選択すればよく、メインミッションをクリアした後に、続けて追加ミッションを遂行したいという場合には、「狩猟環境」が「不安定」と表示されたメインミッションを選択すればよい。なお、追加ミッションに失敗(リタイア)したとしても先にクリアしたメインミッション(受注ミッション)の報酬は受け取ることができるため、プレイヤは、メインミッションのみのクリアを目指したい場合であっても「狩猟環境」が「不安定」と表示されたメインミッションを選択して、チャレンジすることもできる。
また、上述したように、各メインミッションの狩猟環境が「安定」及び「不安定」の何れに設定されるかは、メインミッションをクリアするたびに行われる図4に示す処理によって決定される。従って、メインミッションをクリアするたびに、次に選択可能なメインミッションの狩猟環境が変化し、ゲーム進行のバリエーションを広げることができる。更に、追加ミッションの敵キャラクタC2のランクがプレイヤキャラクタC1のランクより高い場合は、当該追加ミッションにおいて出現させることのできるランクのモンスターは存在しないと判定してこのメインミッションの狩猟環境を「安定」とすることにより(ステップS3:NO参照)、現状のプレイヤキャラクタC1のランクではクリアが困難な敵キャラクタC2が追加ミッションに出現することがないようにしている。このように、ゲームの進行に見合わない敵キャラクタC2を出現させないようにすることにより、ゲームバランスを保つことができる。また、本ゲームの進行が経過し、プレイヤキャラクタC1のランクが十分高くなったプレイヤに対し、追加ミッションという新たなプレイを提供することができ、本ゲームの新鮮味を維持することができる。
[ミッション追加処理]
次に、受注したメインミッション(受注ミッション)が開始されてから追加ミッションが終了するまでのゲームの流れについて説明する。図5及び図6は、このゲームの流れを説明するための図面であり、ディスプレイ2に適宜表示される画像、各ミッションの進行に応じて変化するステータス、及び各ミッションをクリアすることによって給付が確定する報酬について例示している。また、図7は、追加ミッションの発生有無を決定するミッション追加処理の内容を示すフローチャートである。
図5に示すように、プレイヤによる操作部22への所定の操作により、受注したメインミッションが開始される(画像60参照)。また、図5の例では、メインミッションの開始時点での本ゲームのステータスは、プレイヤキャラクタC1の体力(100%),スタミナ(100%),携帯アイテム(アイテムa〜e),残時間(50分),力尽きた状態になった回数(0回)などとなっている。そして、これらのステータスは、メインミッションの進行に伴って変化する内容が、制御部30が備えるステータス管理手段34としての機能によって逐次管理されている。なお、上述したようにステータス管理手段34が管理するステータスには他にもあるが、ここでは説明の便宜上一部だけを例示している。
メインミッションの進行に際しては、装備品や携帯アイテムを適宜使用しつつ、クリア条件として設定された敵キャラクタC2と対戦する。そして、この敵キャラクタC2の討伐に成功すると、メインミッションをクリアしたことになる(画像61参照)。図5の例では、メインミッションをクリアした時点での本ゲームのステータスは、プレイヤキャラクタC1の体力(55%),スタミナ(40%),携帯アイテム(アイテムa〜c),残時間(20分),力尽きた状態になった回数(2回)などとなっている。即ち、メインミッションの遂行により、各ステータスに変動が生じており、ここに例示した体力、スタミナ、携帯アイテム数、残時間は、何れも受注ミッション開始時点よりも減少している。
次に、メインミッションのクリア直後に、続けて追加ミッションを発生させるか否かを決定する処理を実行する。具体的には、図7に示すように、まずメインミッションをクリアすると、当該メインミッションの狩猟環境が「不安定」に設定されていたか否かを判定する(ステップS10)。この判定は、ステータス管理手段34により管理された各メインミッションの狩猟環境に関する情報に基づいて行われる。判定の結果、狩猟環境が「不安定」であった場合(ステップS10:YES)は、追加ミッションを発生させるか否かを決定する抽選を実行する(ステップS11)。この抽選では、既に説明したように、追加ミッションを発生させるか否かが、少なくともプレイヤに容易に予測されない程度の無作為性を確保した上で任意の確率で決定される。
上記抽選の結果、追加ミッションが発生することになると(ステップS12:YES)、続いて、この追加ミッションにて出現させる、討伐することがクリア条件となる敵キャラクタC2(ボスモンスター)が選択されて決定される(ステップS13)。即ち、各追加ミッションには、1又は複数の敵キャラクタC2が討伐対象(討伐がクリア条件)であるボスモンスターの候補として関連づけられており、ステップS13では、その中から一体の敵キャラクタC2がボスモンスターとして決定される。そして、本実施の形態では、このボスモンスターとなる敵キャラクタC2が決定されることにより、追加ミッションの具体的な内容が決定し、追加ミッションの発生が確定する(ステップS14)。なお、追加ミッションの具体的な内容としては、敵キャラクタC2の出現場所(出現するフィールド42b)、クリアするための制限時間、クリアした場合の報酬内容などが含まれる。
一方、ステップS10にて狩猟環境が「安定」であると判定した場合(ステップS10:NO)、及び、ステップS12の抽選の結果、追加ミッションが発生しないことに決定された場合(ステップS12:NO)は、追加ミッションは発生せず、図7に示す追加ミッションを発生させるか否かの処理を終了する。
以上のようにして、受注ミッションをクリアした後、追加ミッションが発生するか否かが決定される。なお、図7に示す処理は、主に制御部30がミッション追加手段35として機能することによって実現される。
次に、追加ミッションの発生が確定すると、ディスプレイ2にはプレイヤの注意を喚起する警告情報が表示され(図5の画像62参照)、続いて、追加ミッションの発生を報せる説明文を表示する(画像63参照)。また、所定の支給品アイテムが新たにベースキャンプに届けられたことを示す説明文が表示される(画像64参照)。そして、前記説明文がディスプレイ2から消された後、所定の時間を経ると、図7のステップS13で決定した敵キャラクタC2の発する咆哮が、ゲーム装置1のスピーカ20から出力され(図6の画像65参照)、追加ミッションが開始される(画像66参照)。前記咆哮は、敵キャラクタC2の種類に固有の音声で構成されており、プレイヤに対し、追加ミッションの開始を報せる合図であると共に、討伐対象となる敵キャラクタC2の種類を報せるヒントにもなっている。
また、既に説明したように本ゲームでは、追加ミッションの開始時点でのステータスの一部は、メインミッションのクリア時点でのステータスの一部を引き継ぐ。例えば、図5及び図6に示す場合では、プレイヤキャラクタC1の体力(55%),スタミナ(40%),携帯アイテム(アイテムa〜c),力尽きた状態になった回数(2回)などのステータスが引き継がれている。従って、プレイヤは、メインミッションをクリアしたときのステータス(体力,スタミナ,携帯アイテム等)に基づき、追加ミッションをクリアするための戦略を練る必要があり、臨機応変な対応が求められる。なお、メインミッションをクリアするまでの制限時間は引き継がれず、追加ミッションの開始とともに、該追加ミッションに設定された制限時間が、その初期値からカウントダウンされる。但し、他のステータスと共に制限時間も、メインミッションのクリアした時点の状態から追加ミッションの開始時点に引き継がれるようにしてもよい。この場合、メインミッションを早期にクリアしなければ、追加ミッションをクリアするための残時間が少なくなるため、各ミッションの進行に際してより臨機応変な対応が求められることとなる。
ところで、本ゲームでは、メインミッションのクリア時点(画像61参照)から、アイテム支給の報せ(画像64参照)までの間、プレイヤキャラクタC1を操作不能とし、プレイヤを画像61〜64に注視させるようにしている。一方、アイテム支給の報せ(画像64参照)の後は操作部22の操作によってプレイヤキャラクタC1を操作可能とし、追加ミッションの敵キャラクタC2の咆哮(画像65参照)までの間、受注ミッションにて討伐した敵キャラクタC2からアイテムを剥ぎ取り、又は、ゲーム空間40内を移動させられるようになっている。但し、受注ミッションのクリア時点(画像61参照)から追加ミッションの敵キャラクタC2の咆哮(画像65参照)までの間、プレイヤキャラクタC1を無敵状態(ダメージを受けない状態)としている。これにより、追加ミッション開始前のプレイヤキャラクタC1が操作不能な状態のときに、予期せず敵キャラクタC2からの攻撃によってダメージを受けてしまうのを防止している。
また、本ゲームでは、メインミッションをクリアして追加ミッションの発生が確定した場合、メインミッションにて討伐した敵キャラクタC1をフィールド42bから削除した後に、追加ミッションにて出現させる敵キャラクタC2のデータをゲームデータ5bから読み出し、該敵キャラクタC2をフィールド42bに生成させている。これにより、フィールド42b上に、メインミッションの敵キャラクタC2と追加ミッションの敵キャラクタC2とを同時に生成しないため、制御部30の処理負荷の低減を図ることができる。
続いて、追加ミッションが開始(画像66)された後、残りの携帯アイテムを適宜使用しつつ、クリア条件として設定された新たな敵キャラクタC2と対戦する。そして、この敵キャラクタC2の討伐に成功すると、追加ミッションをクリアしたことになる(画像67参照)。他方、新たに出現した敵キャラクタC2を討伐できずに、メインミッション開始時点から力尽きた状態になった回数の合計が3回に達した場合や、追加ミッションの開始時にリセットされた制限時間がカウントダウンされてゼロになった場合、更に、敵キャラクタC2を討伐せずにリタイアして村42aに戻った場合は、追加ミッションを失敗したこととなる(画像68参照)。
ところで、メインミッションを開始した後、該メインミッションのクリアに失敗した場合、メインミッションをクリアして追加ミッションが発生しなかった場合、メインミッションをクリアした後に追加ミッションが発生し、該追加ミッションをクリア又は失敗した場合は、プレイヤキャラクタC1が村42aへ戻される。即ち、本ゲームでは、メインミッションを開始してから、次に上述した状況で村42aに戻るまでで、1回のゲームが構成されており、これを繰り返してプレイすることができるようになっている。そして、各回のゲームが終了するに際して、既に説明したように携帯アイテム53を除く各ステータスがリセットされると共に、各ミッションの終了状態に応じた報酬給付処理が行われる。
図8は、制御部30が実行する報酬給付処理を示すフローチャートである。図8に示すように、はじめにメインミッションがクリアされたか否かを判定する(ステップS20)。そして、上述したように制限時間内に敵キャラクタC2を討伐できなかった場合、力尽きた状態になった回数が3回となった場合、又はリタイアした場合には、クリアされなかったと判定し(ステップS20:NO)、この場合には報酬は一切給付せずに本処理を終了する。一方、メインミッションがクリアされたと判定した場合(ステップS20:YES)は、次に追加ミッションがクリアされたか否かを、上記メインミッションの場合(ステップS20)と同様にして判定する(ステップS21)。
その結果、追加ミッションがクリアされたと判定した場合(ステップS21:YES)は、直前にクリアしたメインミッションに設定された報酬(例えば、10,000z)と、追加ミッションに設定された報酬(例えば、18,000z)とを合わせたもの(例えば、28,000z)が、給付される報酬として設定される(ステップS22)。これに対し、追加ミッションがクリアされなかったと判定した場合(ステップS21:NO)は、メインミッションの報酬(例えば、10,000z)のみが、給付される報酬として設定される(ステップS23)。そして、これらステップS22,S23の処理を終えると、この報酬給付処理を終了する。なお、このような報酬給付処理を終了すると、ゲーム進行制御手段33により、1回のゲームが終了したことを演出する表示処理や、プレイヤキャラクタC1を村42aへ戻す処理などが実行される。
このように、追加ミッションをクリアできなかった場合であっても、直前のメインミッションをクリアしたことに対する報酬の給付を受けることができる。従ってプレイヤは、追加ミッションを余興として気軽にプレイすることができる。なお、報酬のうち報酬アイテムについては、追加ミッションをクリアした場合に、メインミッションに設定された報酬アイテムと追加ミッションに設定された報酬アイテムを合わせて報酬とする他、メインミッションに設定された報酬アイテムに代えて、より高価値のものとして追加ミッションに設定された報酬アイテムを給付するように設定してもよい。
ところで、追加ミッションは、メニュー43から選択できないミッション(即ち、メニュー43から選択できるメインミッションとは異なる内容のミッション)として設定されていてもよいし、メニュー43から選択できるメインミッションのうち、受注したメインミッション以外のものが追加ミッションとして発生するようにしてもよい。また、追加ミッションにて出現する敵キャラクタC2は、直前にクリアしたメインミッションで出現した敵キャラクタC2よりも強い(即ち、攻撃力が高い、防御力が高い、体力値が大きい、など)ものとなるように設定してもよい。
また、メインミッションにて出現する敵キャラクタC2の数は1体に限られず、複数体であってもよい。また、その数や種類をメニューに表示させず、1体目の敵キャラクタC2を討伐した後に、ランダムに2体目の敵キャラクタC2を出現させるようにしてもよい。この場合、メインミッションの討伐対象となる敵キャラクタC2の数や種類がプレイヤに把握されないため、プレイヤに対して更なるハプニング感を与えることができる。
また、追加ミッションにおいて出現させる敵キャラクタC2の種類や数を、制御部30が抽選によってランダムに決定するようにしてもよい。また、プレイヤが受注できるメインミッションでは登場せず、追加ミッションでのみ登場する敵キャラクタC2を設定してもよいし、追加ミッションをクリアすることでのみ獲得できる報酬アイテムを設定してもよい。その他、メインミッションにて出現し得る敵キャラクタC2の中から、追加ミッションにて出現させる敵キャラクタC2が決定されるようにしてもよい。
また、メインミッションが開始されてから、1回のゲームが終了して村42aへ戻るまでに、2回以上の追加ミッションが順次発生するようにしてもよい。この場合、1回のゲーム終了までに発生する追加ミッションの回数は、予め設定されていてもよいし、制御部30においてランダムに決定するようにしてもよい。更に、図4のステップS4,S5では、メインミッションの狩猟環境に関して、「安定」又は「不安定」をメニュー43(図2参照)に表示させることとしたが、これを表示させなくてもよい。この場合、プレイヤには受注したメインミッションの狩猟環境が分からないため、追加ミッションが発生した場合のハプニング感をより効果的に与えることができる。
更に、上述した例では、討伐系のメインミッションが、追加ミッションの発生対象として設定したが、これに限られず、採取系のメインミッションに対して追加ミッションを発生させるようにしてもよい。このように、採取系のメインミッションをクリアした後に、討伐系の追加ミッションを発生させることにより、プレイヤに与えるハプニング感がより高くなる。
以上に説明したように、本実施の形態に係るゲーム装置1によれば、メインミッションの難易度を変えることなく、任意の確率で追加ミッションを発生させることにより、ゲーム進行に変化を与え、新鮮味のあるプレイを実現することができる。また、メインミッションをクリアした時点のステータスを引き継いで追加ミッションを開始させることにより、プレイヤには、状況に応じた戦略の立案が求められ、進行に広いバリエーションのあるゲームを提供することができる。