JP5865186B2 - ギヤ油組成物 - Google Patents

ギヤ油組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP5865186B2
JP5865186B2 JP2012136421A JP2012136421A JP5865186B2 JP 5865186 B2 JP5865186 B2 JP 5865186B2 JP 2012136421 A JP2012136421 A JP 2012136421A JP 2012136421 A JP2012136421 A JP 2012136421A JP 5865186 B2 JP5865186 B2 JP 5865186B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
composition
gear oil
mass
oil composition
content
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2012136421A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014001287A (ja
Inventor
昌利 戸田
昌利 戸田
康友 曽根
康友 曽根
中村 和夫
和夫 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Railway Technical Research Institute
Idemitsu Kosan Co Ltd
Original Assignee
Railway Technical Research Institute
Idemitsu Kosan Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Railway Technical Research Institute, Idemitsu Kosan Co Ltd filed Critical Railway Technical Research Institute
Priority to JP2012136421A priority Critical patent/JP5865186B2/ja
Publication of JP2014001287A publication Critical patent/JP2014001287A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5865186B2 publication Critical patent/JP5865186B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Lubricants (AREA)

Description

本発明は、ギヤ油組成物に関し、詳しくは、高速、高出力下等の過酷な条件で使用しても、優れた潤滑性能を有するとともに、酸化安定性、せん断安定性が優れ、使用に伴う性状や性能の変化が小さい長寿命のギヤ油組成物に関するものである。
近年、省燃費、省エネルギーの要求は、地球規模でますます高まっている。この要求は、各種機械装置に用いられる潤滑油に対しても同様であり、省燃費、省エネルギーに寄与し得る潤滑油が求められている。
一方、省燃費、省エネルギーをさらに高める手段の一つとして、機械装置の小型化、軽量化が進められている。例えば、自動車や鉄道車両のギヤーやギヤーを含む動力伝達部の小型化、軽量化が進められている。
その結果、ギヤーやギヤーを含む動力伝達部などにおける潤滑油の油量が減少し、それによって油温が著しく上昇し、潤滑油が熱・酸化劣化しやすくなった。
また、小型化された機械装置で高出力を実現する必要から、摺動速度をより速くするため、撹拌力が増大し潤滑油がせん断されやすくなった。
さらに、小型化された機械装置では、摺動部における単位面積当たりの荷重が大きくなったことにより、摺動部においては、例えば弾性流体潤滑領域などの厳しい潤滑条件下に置かれることが多くなった。
このような状況下で、摺動部間の荷重が増大し、高温によって潤滑油が低粘度化して耐焼付性が不足したり、弾性流体潤滑領域における摩擦(摩擦係数)が増大するなど、潤滑性が不足し、さらに酸化安定性やせん断安定性が不足して、潤滑油の寿命が充分に確保できない問題が発生している。
したがって、耐焼付き性が高く、弾性流体潤滑領域における摩擦係数(トラクション係数)が小さいとともに、酸化安定性が良好であり、かつ高粘度指数でありながらせん断安定性に優れる潤滑油が待望されている。
従来、このような課題を解決せんとするものとしては、例えば、特許文献1がある。
特許文献1においては、高粘度ポリα−オレフィン(高粘度PAO)とエステルとを基油として含み、コハク酸イミドやコハク酸イミドの誘導体を含む酸化安定性に優れたギヤー油組成物が開示されている(請求項1参照)。
しかし、ここに記載されている高粘度PAOは、100℃における動粘度が8〜50mm2/sであって組成物の粘度指数が充分でなく、耐焼付き性や弾性流体潤滑領域における摩擦係数、及び酸化安定性についてもさらなる改良が望まれていた。
また、特許文献2においては、100℃における動粘度が15〜300mm2/sのメタロセン触媒を用いて製造された高粘度PAOを20質量%以上含有する潤滑油組成物(ギヤ油)が記載されている(請求項1参照)。
しかし、このような組成物においても、酸化安定性などについてさらに改良する余地があった。
特開平10−259394号公報 特開2011−174000号公報
本発明は、このような状況下でなされたもので、耐焼付き性が高く、弾性流体潤滑領域における摩擦係数(トラクション係数)が小さいとともに、酸化安定性が良好であり、かつ高粘度指数でありながらせん断安定性に優れるため、高速、高出力の過酷な条件で使用しても性状や性能の変化が小さい長寿命のギヤ油組成物を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、前記課題を達成する基材を厳選し、それらを最適に組合わせて調整することによって、その目的を達成し得ることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明は、
1.下記の(a)〜(d)を含み、100℃における動粘度が10mm2/s以上50mm2/s以下、かつ粘度指数が165以上であるギヤ油組成物、
(a)鉱油系基油、
(b)下記(b−1)及び(b−2)から選ばれる1種又は2種以上のエステル化合物、
(b−1)炭素数2〜18の脂肪族ジカルボン酸のジアルキルエステル化合物
(b−2)トリメリット酸のトリアルキルエステル化合物
但し、上記(b−1)のジアルキルエステルと(b−2)のトリアルキルエステルを構成するアルキル基は、いずれも炭素数1〜18のアルキル基である。
(c)メタロセン触媒を用いて製造された100℃における動粘度が90〜150mm2/sのポリα−オレフィンもしくはその水素化物
(d)ホウ素化ポリブテニルコハク酸イミド、もしくはホウ素化ポリブテニルコハク酸イミドとポリブテニルコハク酸イミド
2.前記(a)成分の鉱油系基油が、粘度指数120以上のものである上記1に記載のギヤ油組成物、
3.前記(c)成分のメタロセン触媒を用いて製造されたポリα−オレフィンもしくはその水素化物の100℃における動粘度が、110mm2/s以上である上記1又は2に記載のギヤ油組成物、
4.前記(b)成分のエステル化合物の含有量が、組成物全量基準で5質量%以上13質量%以下である上記1〜3のいずれかに記載のギヤ油組成物、
5.前記(d)成分に由来するB原子の含有量(p質量ppm)及びN原子の含有量(q質量ppm)が、それぞれ下記の式(I)及び(II)を満たす上記1〜4のいずれかに記載のギヤ油組成物、
300 ≦ p ≦ 450 ・・・ (I)
400 ≦ q ≦ 650 ・・・ (II)
6.前記(c)成分のメタロセン触媒を用いて製造されたポリα−オレフィンもしくはその水素化物の含有量が、組成物全量基準で20質量%以上40質量%以下である上記1〜5のいずれかに記載のギヤ油組成物、
7.組成物の100℃における動粘度が13.5mm2/s以上18.5mm2/s以下である上記1〜6のいずれかに記載のギヤ油組成物、
8.さらに、硫黄を含む極圧添加剤を含有する上記1〜7のいずれかに記載のギヤ油組成物、及び
9.鉄道車両用ギヤ油組成物である、上記1〜8のいずれかに記載のギヤ油組成物、
を提供するものである。
本発明によれば、耐焼付き性が高く、弾性流体潤滑領域における摩擦係数(トラクション係数)が小さいとともに、酸化安定性が良好であり、かつ高粘度指数でありながらせん断安定性に優れるため、高速、高出力の過酷な条件で使用しても性状及び性能の変化が小さい長寿命のギヤ油組成物を提供することができる。
本発明は、(a)〜(d)の基材を含むギヤ油組成物である。
[(a)鉱油系基油]
本発明で用いる鉱油系基油は、特に制限はないが、通常原油を常圧蒸留して得られる常圧残油を減圧蒸留して得られた潤滑油留分を、溶剤脱れき、溶剤抽出、水素化分解、溶剤脱ろう、水素化脱ろう、水素化精製等の処理を1つ以上行って精製したもの、あるいは鉱油系ワックスを異性化することによって製造される基油等が挙げられる。
前記鉱油系基油としては、100℃における動粘度が、通常2〜40mm2/sのものが使用でき、好ましくは3〜35mm2/s、特に好ましくは4〜10mm2/sのものを使用する。100℃における動粘度が2mm2/s以上であれば、鉱油系基油の蒸発損失を抑制することができ、40mm2/s以下であれば、組成物の撹拌抵抗の増大を抑制し、また流動性の低下も防止することができる。
また、鉱油系基油は、粘度指数が90以上であることが好ましく、100以上、さらには110以上、特に120以上であることがより好ましい。粘度指数が90以上であれば、組成物の粘度指数を高く保ち、粘度指数が高いという本発明の目的達成を容易にする効果がある。
また、本発明の鉱油系基油は、環分析n−d−M法によって求められる芳香族分(%CA)が3以下のものが好ましく、2以下、さらには1以下、特に0.5以下であるものがより好ましい。また、鉱油系基油の硫黄分は、100質量ppm以下であることが好ましく、50質量ppm以下であることがより好ましく、20質量ppm以下であることが特に好ましい。%CAが3以下であり、硫黄分が100質量ppm以下であれば、組成物の酸化安定性を高める効果がある。
[(b)エステル化合物]
本発明では、(b)のエステル化合物として、下記の(b−1)及び(b−2)から選ばれる1種又は2種以上のエステル化合物を用いる。
(b−1)炭素数2〜18の脂肪族ジカルボン酸のジアルキルエステル化合物
(b−2)トリメリット酸のトリアルキルエステル化合物
但し、上記(b−1)のジアルキルエステル、と(b−2)のトリアルキルエステルを構成するアルキル基は、いずれも炭素数1〜18のアルキル基である。
前記(b−1)のジアルキルエステル化合物の原料となる脂肪族ジカルボン酸は、安定性の観点から飽和脂肪族ジカルボン酸が好ましい。また、当該脂肪族ジカルボン酸の炭素数は2〜18であり、5〜12のものがより好ましく、6〜10のものが特に好ましい。脂肪族ジカルボン酸の炭素数が18を超えると溶解性が不充分になる恐れがあり、また安定性が低下する傾向がある。これらの脂肪族ジカルボン酸は、安定性が優れる観点から、直鎖の脂肪族ジカルボン酸が好ましい。
脂肪族ジカルボン酸の具体例としては、例えば、グルタル酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸などが挙げられる。
一方、前記(b−1)のジアルキルエステル化合物を構成するアルキル基は、炭素数1〜18のアルキル基であり、3〜12のものがより好ましく、4〜12のものがさらに好ましく、8〜10のものが特に好ましい。アルキル基の炭素数が18を超えると溶解性が不充分になる恐れがある。これらのアルキル基は、直鎖でも分岐鎖を有しても良いが、分岐鎖を有するアルキル基が溶解性を高める点でより好ましい。
脂肪族ジカルボン酸のジアルキルエステル化合物の代表例としては、例えば、アジピン酸ジイソオクチル、アジピン酸ジ2−エチルヘキシル、アジピン酸ジイソノニル、アジピン酸ジイソデシル、アゼライン酸ジイソオクチル、アゼライン酸ジ2−エチルヘキシル、アゼライン酸ジイソノニル、アゼライン酸ジイソデシル、セバシン酸ジイソオクチル、セバシン酸ジ2−エチルヘキシル、セバシン酸ジイソノニル、セバシン酸ジイソデシルなど挙げられる。
前記(b−2)のトリアルキルエステル化合物は、トリメリット酸のトリアルキルエステルである。
前記トリメリット酸のトリアルキルエステル化合物を構成するアルキル基は、前記(b−1)のジアルキルエステル化合物を構成するアルキル基と同様である。
このようなトリアルキルエステル化合物の代表例としては、例えば、トリメリット酸トリスー2−エチルヘキシル、トリメリット酸トリイソオクチルなどが挙げられる。
本発明においては、(b)のエステル化合物として、前記(b−1)及び(b−2)のエステル化合物から選ばれる1種又は2種以上を用いることができる。その含有量は、組成物基準で5質量%以上13質量%以下の範囲であることが好ましい。(b)成分の含有量が5質量%以上であれば、組成物の溶解性が良好に保たれるため、組成物に曇りや沈殿が発生する恐れがなく、組成物の外観が良好に保たれる。そのため、組成物中に含まれる各基材が有効に性能を発揮し、組成物の性能の低下を抑制することができる。また、(b)成分の含有量が13質量%以下であれば、酸化安定性が低下して、酸価が上昇したり、スラッジ量(n−ペンタン不溶解分)が増大するような恐れがない。このようなことから、本発明におけるエステル化合物の含有量は、組成物基準で7〜12質量%であることがより好ましい。
[(c)ポリα−オレフィンもしくはその水素化物]
本発明で(c)成分として用いるポリα−オレフィンもしくはその水素化物(以下、「PAO」と略称することがある。)は、メタロセン触媒を用いて製造された100℃における動粘度が90〜150mm2/sのものである。100℃の動粘度が90mm2/s未満では、充分な粘度指数を有するギヤ油組成物を得られないことがある。したがってPAOの100℃の動粘度は、100mm2/s以上であることがより好ましく、110mm2/s以上であることが特に好ましい。
一方、PAOの100℃の動粘度が150mm2/s以下であれば、溶解性が低下したり、せん断安定性が低下する恐れがない。このような観点から、PAOの100℃の動粘度は140mm2/s以下であることが好ましく、130mm2/s以下であることがより好ましい。
本発明で(c)成分として用いるPAOは、原料として通常炭素数8〜12のα−オレフィンの1種を単独で又は2種以上を組合せて用い、それをメタロセン触媒の存在下で製造(重合)して得られるポリα−オレフィンもしくはその水素化物である。
前記原料としての炭素数8〜12のα−オレフィンは、直鎖であっても、分岐を有するものであってもよいが、通常直鎖のα−オレフィンが用いられ、その具体的代表例としては、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセンが挙げられる。
これらのα−オレフィンの中でも、原料として1−デセンを用いて重合して得られたPAOが好適に用いられる。
前記PAOの製造に用いる重合触媒であるメタロセン触媒としては、周期表第4族元素を含有した共役炭素5員環を有する錯体、すなわちメタロセン錯体と酸素含有有機アルミニウム化合物とを組合わせて用いることができる。
前記メタロセン錯体における周期表第4族元素としては、チタン、ジルコニウムおよびハフニウムが用いられ、特にジルコニウムが好ましい。また、共役炭素5員環を有する錯体は、置換又は無置換のシクロペンタジエニル配位子を有する錯体が一般に用いられる。
好適なメタロセン錯体の例としては、ビス(n−オクタデシルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジクロリド、ビス[(t−ブチルジメチルシリル)シクロペンタジエニル]ジルコニウムジクロリド、ビス(ジ−t−ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、(エチリデン−ビスインデニル)ジルコニウムジクロリド、ビスシクロペンタジエニルジルコニウムジクロリド、エチリデンビス(テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジクロリド及びビス[3,3(2−メチル−ベンズインデニル)]ジメチルシランジイルジルコニウムジクロリドなどが挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
一方、前記酸素含有有機アルミニウム化合物としては、例えばメチルアルモキサン、エチルアルモキサン、イソブチルアルモキサンなどが挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記した本発明で用いるPAO、すなわちメタロセン触媒で製造されたPAOは、非メタロセン触媒(チーグラー触媒など)を用いて製造したPAOより粘度指数が高いため、組成物の粘度指数を高める効果がある。また、本発明のPAOの動粘度は、非メタロセン触媒を用いて製造したPAOより小さいため、せん断安定性も良好である。
本発明における、(c)成分の含有量は、組成物の粘度指数が、165以上になるのに必要な量を配合する。その配合量は、通常組成物基準で20〜40質量%の範囲で選定するのが好ましく、25〜35質量%の範囲で選定するのがより好ましい。
[(d)ホウ素化ポリブテニルコハク酸イミド等]
本発明における(d)成分は、(d−1)ホウ素化ポリブテニルコハク酸イミド(以下、「ホウ素化イミド化合物」と略称することがある)、もしくは(d−1)ホウ素化イミド化合物と(d−2)ポリブテニルコハク酸イミドと(以下、「イミド化合物」と略称することがある)を用いる。
前記(d−2)のイミド化合物としては、例えば、下記の一般式(1)及び(2)
Figure 0005865186
Figure 0005865186
で表される化合物を用いることができる。一般式(1)、(2)におけるPIBは、ポリブテニル基を示し、その平均分子量は、重量平均分子量が通常800〜3500であり、好ましくは900〜2500である。上記平均分子量が800以上であれば、酸化によるスラッジの発生を防止する効果があり、3500以下であれば、組成物に含まれる基材の溶解性を高める効果がある。
また、上記一般式(1)及び(2)におけるnは、通常1〜5の整数であり、より好ましくは2〜4の整数である。
上記(d−2)ポリブテニルコハク酸イミドの製造方法としては、特に限定はないが、公知の方法によって製造することができる。例えば、ポリブテンと無水マレイン酸とを100〜200℃で反応させて得られるポリブテニルコハク酸を、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン及びペンタエチレンヘキサミン等のポリアミンと反応させることにより得ることができる。
また、前記(d−1)ホウ素化イミド化合物としては、通常上記一般式(1)及び(2)で例示するポリブテニルコハク酸イミドに、ホウ素化合物を作用させて得られるホウ素化ポリブテニルコハク酸イミドを用いる。
上記ホウ素化合物としては、ホウ酸、ホウ酸塩及びホウ酸エステル等が挙げられる。上記ホウ酸としては、例えばオルトホウ酸、メタホウ酸及びパラホウ酸等が挙げられる。また、上記ホウ酸塩としては、アンモニウム塩等、例えばメタホウ酸アンモニウム、四ホウ酸アンモニウム、五ホウ酸アンモニウム及び八ホウ酸アンモニウム等のホウ酸アンモニウム等が好適例として挙げられる。また、ホウ酸エステルとしては、ホウ酸とアルキルアルコール(望ましくはアルキル基の炭素数1〜6)とのエステル、例えばホウ酸モノメチル、ホウ酸ジメチル、ホウ酸トリメチル、ホウ酸モノエチル、ホウ酸ジエチル、ホウ酸トリエチル、ホウ酸モノプロピル、ホウ酸ジプロピル、ホウ酸トリプロピル、ホウ酸モノブチル、ホウ酸ジブチル及びホウ酸トリブチル等が好適例として挙げられる。
本発明における上記(d)成分の含有量は、いずれも(d)成分に由来するB原子の含有量(p質量ppm)及びN原子の含有量(q質量ppm)が下記の式(I)及び(II)を満たすように配合することが好ましい。
具体的には、(d−1)成分に由来するB原子の含有量(p質量ppm)及び(d−1)成分、もしくは(d−1)と(d−2)成分に由来するN原子の含有量(q質量ppm)が、それぞれ下記の式(I)及び(II)を満たす範囲で配合することが好ましい。
300 ≦ p ≦ 450 ・・・ (I)
400 ≦ q ≦ 650 ・・・ (II)
(d)成分に由来するB原子の含有量が300質量ppm以上であれば、酸化試験後の塩基価を高く保つことができ、また、450質量ppm以下であれば、曇りや沈殿が発生する恐れがない。
また、(d)成分に由来するN原子の含有量が、400質量ppm以上であれば、塩基価の著しい低下を抑制する効果が認められ、650質量ppm以下であれば、酸価の上昇を抑制することができる傾向がある。したがって、良好な酸化安定性が得られる。
前記(d)成分の含有量は、下記の式(I′)及び(II′)を満たすように配合することがより好ましい。
330 ≦ p ≦ 420 ・・・ (I′)
450 ≦ q ≦ 600 ・・・ (II′)
[(e)極圧添加剤]
本発明においては、耐焼付き性を高めるために、さらに極圧添加剤を含むことが好ましい。極圧添加剤の種類については特に制限はなく、種々のものを使用できるが、硫黄を含む極圧添加剤が特に好ましい。
硫黄を含む極圧添加剤としては、いわゆる硫黄系極圧添加剤が好適であり、特に硫黄とリンを含む極圧添加剤、即ちSP系極圧添加剤が好ましい。
前記硫黄系極圧添加剤の具体例としては、例えば、硫化油脂、硫化脂肪酸、硫化エステル、硫化オレフィン、ジヒドロカルビルポリサルファイド、チアジアゾール化合物、アルキルチオカルバモイル化合物、チオテルペン化合物、ジアルキルチオジプロピオネート化合物などを挙げることができる。
また、前記SP系極圧添加剤としては、例えば、ジヒドロカルビルジチオリン酸亜鉛(ZnDTP)、トリフェニルチオフォスフェート、ラウリルトリチオフォスファイトなどのチオリン酸エステルのように、1つの化合物中に硫黄とリンを含むものでもよく、また、硫黄系極圧添加剤とリン系極圧添加剤とを混合して使用してもよい。
SP系極圧添加剤として硫黄系極圧添加剤とリン系極圧添加剤の混合物を用いる場合は、硫黄系極圧添加剤としては前記硫黄系極圧添加剤を用いればよく、リン系極圧添加剤としては、例えば、リン酸エステル、酸性リン酸エステル、亜リン酸エステル、酸性亜リン酸エステルなどのリン酸エステル類、及びこれらリン酸エステル類のアミン塩から少なくとも1種を適宜選択して用いればよい。
本発明においては、前記(e)の極圧添加剤を1種単独で、又は2種以上を混合して用いることができる。また、その硫黄系極圧添加剤の含有量は、組成物全量基準で、S量換算で1.3質量%以上1.8質量%以下であることが好ましく、1.4質量%以上1.7質量%以下であることがより好ましい。硫黄系極圧剤の含有量が組成物全量基準で、S量換算で1.3質量%以上であれば、耐焼付き荷重が充分に高められ、1.8質量%以下であれば、酸化安定性が低下することはなく、酸価が上昇したり、n−ペンタン不溶解分が増大したり、塩基価が低下したりすることもない。
また、極圧添加剤としてリンを含む極圧添加剤を用いる場合のリンの含有量は、組成物全量基準で、P量換算で400質量ppm以上700質量ppm以下の範囲で含有することが好ましく400質量ppm以上600質量ppm以下であることがより好ましい。硫黄とともにリンを含有する極圧剤を含有することによって、耐焼付き性がさらに向上する。
本発明は、上記(a)〜(d)、もしくは(a)〜(e)の基材を含有することによって本発明の目的を達成することができるが、本発明の目的が損なわれない範囲で、上記以外に、油性剤、防錆剤、金属不活性化剤、腐食防止剤、流動点降下剤、酸化防止剤、消泡剤などを適宜配合することができる。
[潤滑油組成物]
本発明のギヤ油組成物は、100℃における動粘度が,10mm2/s以上50mm2/s以下である。ギヤ油組成物の100℃における動粘度がこのような動粘度を有すれば、ギヤ歯面の疲労が進行したり、撹拌損失によるエネルギー損失が問題になる恐れはない。ギヤ油組成物の100℃における動粘度は、10mm2/s以上30mm2/s以下がより好ましく、10mm2/s以上20mm2/s以下がさらに好ましい。
また、本発明のギヤ油組成物を鉄道車両用ギヤ油として利用する場合は、ギヤを含む機械装置の耐久性と信頼性を一層高めるため、ギヤ油組成物の100℃における動粘度は、13.5mm2/s以上18.5mm2/s以下にすることが好ましい。
本発明のギヤ油組成物は、粘度指数が165以上である。粘度指数が165以上であれば、低温から高温に亘って良好な粘度特性を示し、高温においても有効な潤滑膜を構成し、低温においても良好な流動性を有す。粘度指数は170以上であることがより好ましい。
また、本発明のギヤ油組成物は、酸化安定性、せん断安定性、トラクション係数、耐焼付性などに優れ、しかもその程度は極めて高い。本発明が目的とするギヤ油組成物の具体的効果は、概略以下に示すものである(いずれも( )内は、より好ましい値を示す。)。
(1)酸化安定度
JIS K 2514の酸化安定度試験(ISOT法、温度135℃、96時間)による評価を行った場合、
・酸価(電位差法)の増加量=0.90mgKOH/g以下(0.80mgKOH/g以下)
・塩基価(塩酸法)=0.20mgKOH/g以上(0.25mgKOH/g以上)
・n−ペンタン不溶解分(A法)=0.10質量%以下(0.05質量%以下)
(2)せん断安定性
DIN 52350−6に規定するKRLせん断安定性試験で評価した場合、
・100℃における動粘度の低下率=1.5%以下(1.0%以下)
(3)トラクション係数
本明細書の実施例で示すトラクション係数測定方法で測定した場合、
・0.030以下(0.028以下)
(4)耐焼付性
本明細書の実施例で示す方法で測定したIAE歯車型摩擦試験で
・非焼付荷重(焼付OK荷重)が580N以上(590N以上)
(5)油の外観
・良好(曇り・沈殿がない)
次に、本発明を実施例によりさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。
〔実施例1、2及び比較例1、2〕
第1表に示す組成のギヤ油組成物(以下、単に「組成物」と称することがある)を調製し、その性状及び性能を測定した。その結果を第1表に示す。
なお、組成物の性状及び性能は、以下に示す方法で測定した。
<組成物の性状の測定方法>
(1) 動粘度
JIS K2283に準拠して測定した。
(2) 粘度指数
JIS K2283に準拠して測定した。
(3) B含有量
ICP法により測定した。
(4) N含有量
JIS K 2609に準拠して測定した。
(5) S含有量
ASTM D1552に準拠して測定した。
(6) P含有量
ICP法により測定した。
<組成物の性能の評価方法>
(7) 酸化安定度
JIS K 2514に規定するISOT法に準じた方法で測定した。測定条件は、温度135℃、試験時間96時間で行った。
試験後に、酸価(電位差法)の上昇、塩基価(塩酸法)及びn‐ペンタン不溶解分(A法)を測定した。
(8) せん断安定性
DIN 52350−6の規定に準拠してせん断安定性を評価した。評価は、100℃における動粘度の低下率で示した。
(9) トラクション係数
下記の試験機及び測定条件で、トラクション係数を測定した。
試験機:
Mini Traction Machine(PCS Instruments社製)
測定条件:
ボール :直径19.05mm、AISI 52100軸受鋼
ディスク :直径50mm、AISI 52100軸受鋼
平均転がり速度:2.0m/s
荷重 :45N
油温 :100℃
すべり率 :20%
(10) 耐焼付き性
IAE歯車型摩擦試験で非焼付荷重(N)(焼付OK荷重(N))を測定した。測定方法は、IP166/7に準拠し、回転数8000rpm、給油温度80℃で行った。
(11) 外観
組成物の外観を目視で観察し、曇りや沈殿の有無を判定した。
Figure 0005865186
[注]
第1表で用いた基材は、以下に示すものである。
1)鉱油A:パラフィン系グループIII鉱油(100℃動粘度6mm2/s、粘度指数130、N含有量10質量ppm、S含有量10質量ppm、%CA 0.1以下)
2)PAO‐A:メタロセン触媒を用いて製造(重合)したPAO(100℃動粘度120mm2/s、粘度指数190)
3)PAO‐B:チーグラー触媒を用いて製造したPAO(100℃動粘度130mm2/s、粘度指数167)
4)エステル化合物‐A:アジピン酸ジイソデシル
5)エステル化合物‐B:トリメリット酸トリス‐2‐エチルヘキシル
6)エステル化合物‐C:ブトキシエチルオレエート
7)イミド化合物:重量平均分子量2000のポリブテニル基を有するモノタイプコハク酸イミド(N含有量1.75質量%)
8)ホウ素化イミド化合物−A:重量平均分子量2000のポリブテニル基を有するモノタイプコハク酸イミドホウ素化物(B含有量1.3質量%、N含有量1.45質量%)
9)ホウ素化イミド化合物−B:重量平均分子量950のポリブテニル基を有するモノタイプコハク酸イミドのホウ素化物(B含有量1.9質量%、N含有量2.3質量%)
10)極圧添加剤:SP系極圧添加剤(S含有量36.1質量%、P含有量1.17質量%、N含有量0.69質量%)
11)その他の添加剤:粘度指数向上剤、流動点降下剤及びシリコン系消泡剤を含む
第1表の結果から、本発明の要件(a)〜(d)を全て満たす実施例1、2の潤滑油組成物は、酸化安定度、せん断安定度、トラクション係数、耐焼付き性に優れ、組成物の外観も良好であって、ギヤ油に要求される全ての性能を満たすことが分かる。
これに対し、比較例1は、本発明で用いるエステル化合物を他のエステル化合物に置き換えたものであるが、そのことによって酸化安定度が著しく悪化し、酸化試験後の酸価の増加量が大きく(1.56mgkOH/g)、有効成分の残存量を示す塩基価が低く(0.19mgkOH/g)、かつ、スラッジ発生量を表わすn−ペンタン不溶解分量が多くなる(0.13質量%)。また、せん断安定性も悪化する傾向にある。
また、比較例2は、本発明の基材である、メタロセン触媒を用いて製造したPAOを、それ以外の非メタロセン触媒を用いて製造したPAOに置換えた組成物であるが、組成物の粘度指数が低くなるとともに、トラクション係数が高くなってしまい、本発明が目的とする組成物を得ることができない。
本発明のギヤ油組成物は、耐焼付き性が高く、弾性流体潤滑領域における摩擦係数(トラクション係数)が小さいとともに、酸化安定性が良好であり、かつ高粘度指数でありながらせん断安定性に優れるため、高速、高出力の過酷な条件で使用しても性状及び性能の変化が小さい長寿命のギヤ油組成物を提供することができる。したがって、各種のギヤ油、特に過酷な条件下で長寿命を要求される鉄道車両などの動力伝達部のギヤ油などとしても有効に利用することができる。

Claims (8)

  1. 下記の(a)〜(d)を含み、下記(b)成分のエステル化合物の含有量が、組成物全量基準で5質量%以上13質量%以下であり、100℃における動粘度が10mm/s以上50mm/s以下、かつ粘度指数が165以上である鉄道車両用ギヤ油組成物。
    (a)鉱油系基油、
    (b)下記(b−1)及び(b−2)から選ばれる1種又は2種以上のエステル化合物、
    (b−1)炭素数2〜18の脂肪族ジカルボン酸のジアルキルエステル化合物
    (b−2)トリメリット酸のトリアルキルエステル化合物
    但し、上記(b−1)のジアルキルエステルと(b−2)のトリアルキルエステルを構成するアルキル基は、いずれも炭素数1〜18のアルキル基である。
    (c)メタロセン触媒を用いて製造された100℃における動粘度が90〜150mm/sのポリα−オレフィンもしくはその水素化物
    (d)ホウ素化ポリブテニルコハク酸イミド、もしくはホウ素化ポリブテニルコハク酸イミドとポリブテニルコハク酸イミド
  2. 前記(a)成分の鉱油系基油が、粘度指数120以上のものである請求項1に記載の鉄道車両用ギヤ油組成物。
  3. 前記(c)成分のメタロセン触媒を用いて製造されたポリα−オレフィンもしくはその水素化物の100℃における動粘度が、110mm/s以上である請求項1又は2に記載の鉄道車両用ギヤ油組成物。
  4. 前記(b)成分が、前記(b−2)から選ばれる1種又は2種以上のエステル化合物である請求項1〜3のいずれかに記載の鉄道車両用ギヤ油組成物。
  5. 前記(d)成分に由来するするB原子の含有量(p質量ppm)及びN原子の含有量(q質量ppm)が、それぞれ下記の式(I)及び(II)を満たす請求項1〜4のいずれかに記載の鉄道車両用ギヤ油組成物。
    300 ≦ p ≦ 450 ・・・ (I)
    400 ≦ q ≦ 650 ・・・ (II)
  6. 前記(c)成分のメタロセン触媒を用いて製造されたポリα−オレフィンもしくはその水素化物の含有量が、組成物全量基準で20質量%以上40質量%以下である請求項1〜5のいずれかに記載の鉄道車両用ギヤ油組成物。
  7. 組成物の100℃における動粘度が13.5mm/s以上18.5mm/s以下である請求項1〜6のいずれかに記載の鉄道車両用ギヤ油組成物。
  8. さらに、硫黄を含む極圧添加剤を含有する請求項1〜7のいずれかに記載の鉄道車両用ギヤ油組成物。
JP2012136421A 2012-06-15 2012-06-15 ギヤ油組成物 Expired - Fee Related JP5865186B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012136421A JP5865186B2 (ja) 2012-06-15 2012-06-15 ギヤ油組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012136421A JP5865186B2 (ja) 2012-06-15 2012-06-15 ギヤ油組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014001287A JP2014001287A (ja) 2014-01-09
JP5865186B2 true JP5865186B2 (ja) 2016-02-17

Family

ID=50034767

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012136421A Expired - Fee Related JP5865186B2 (ja) 2012-06-15 2012-06-15 ギヤ油組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5865186B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021112946A1 (en) * 2019-12-04 2021-06-10 The Lubrizol Corporation Use of ester base stocks to improve viscosity index and efficiency in driveline and industrial gear lubricating fluids

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3283206B2 (ja) * 1997-03-21 2002-05-20 株式会社ジャパンエナジー ギヤー油組成物
JP3501275B2 (ja) * 1998-11-26 2004-03-02 出光興産株式会社 自動変速機用潤滑油組成物
JP5787484B2 (ja) * 2010-02-25 2015-09-30 出光興産株式会社 潤滑油組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014001287A (ja) 2014-01-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5329067B2 (ja) 自動変速機油及びその製造方法
KR101777892B1 (ko) 무단 변속기용 윤활유 조성물
JP6440685B2 (ja) 金属ナノ粒子をベースとする潤滑剤組成物
JP5693240B2 (ja) 潤滑油組成物
JP2008037963A (ja) 潤滑油組成物
WO2011115265A1 (ja) 内燃機関用潤滑油組成物
US11306270B2 (en) Lubricant composition, method for producing lubricant composition, and continuously variable transmission
JP6284865B2 (ja) 変速機用潤滑油組成物
WO2013062008A1 (ja) 潤滑油組成物
WO2009153938A1 (ja) 潤滑剤組成物及びこれを用いた潤滑システム
KR20080091008A (ko) 기어유 조성물
WO2012152060A1 (zh) 一种抗微点蚀工业齿轮润滑油组合物
JP2016525623A (ja) トランスミッション用潤滑剤組成物
CN103415605B (zh) 高粘度润滑剂组合物
JP2013203947A (ja) 潤滑油組成物
WO2014142231A1 (ja) 潤滑油組成物
JP5455480B2 (ja) 潤滑油組成物
KR20120114218A (ko) 윤활유 조성물
JP6219203B2 (ja) 農業機械用潤滑油組成物
WO2015025976A1 (ja) 緩衝器用潤滑油組成物
CN108822943A (zh) 柴油机油组合物及其用途
JP5865186B2 (ja) ギヤ油組成物
JP6729866B2 (ja) 潤滑油組成物
JP5305457B2 (ja) 湿式クラッチ用潤滑油組成物
WO2023191002A1 (ja) グリース組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150216

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150826

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150901

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20151102

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20151201

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20151225

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5865186

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees