JP5864945B2 - X線導波路 - Google Patents

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Description

本発明は、X線分析技術、X線撮像技術、X線露光技術などのX線光学系に用いられるX線導波路に関する。
数10nm以下の短い波長の電磁波を扱う際は、異物質間の電磁波に対する屈折率差が非常に小さいため、物質界面における全反射臨界角や屈折角が非常に小さくなる。そのために、X線を含めた電磁波をコントロールするには、大型の空間光学系が用いられてきており、今でもなお主流となっている。空間光学系を形成している主な部品として、異なる屈折率の材料を交互に積層した多層膜反射鏡があり、ビーム整形、スポットサイズ変換、波長選択などの様々な役割を担っている。
主流である上記のような空間光学系に対し、従来のポリキャピラリのようなX線導波管はその中にX線を閉じ込めて伝搬させるものである。近年では光学系の小型化、高性能化を目指し、薄膜や多層膜中に電磁波を閉じ込めて伝搬させる、X線導波路の研究が行われている。具体的には、二層の1次元の周期構造により導波層を挟み込んだ形の薄膜導波路(非特許文献2参照)が報告されている。また、全反射によりX線を閉じ込める形態の複数の薄膜X線導波路が、積層して配置されたX線導波路(非特許文献1参照)が報告されている。
Physical Review B,Volume 62,Number 24,p.16939(2000−II) Physical Review B,Volume 67,Number 23,p.233303(2003)
しかしながら、非特許文献1では、積層された一つ一つの導波路内に、全反射によりX線を閉じ込めるために、各導波路のクラッド材料として屈折率実部が小さい半面、屈折率虚部の大きいNiを用いている。そのために、非特許文献1では、各クラッドでのX線伝搬損失が大きくなる。さらに、隣接導波路間での導波モード結合が起こることにより導波路全体として数多くの連成モードが形成されるため、単一の導波モードを励起することが困難であるという問題がある。
また、非特許文献2では、クラッドとして設けられた多層膜のブラッグ反射により、コアにX線を閉じ込めるX線導波路が提案されている。しかしながら、多層膜はNiとCにより構成されており、吸収の大きい金属材料を多数の層に用いているため多層膜中でのX線の吸収損失が大きくなる。さらに、この例のように多層膜のブラッグ反射によりコアへX線を閉じ込めるためには、非常に多くの層数を持つ多層膜をクラッドに用いなくてはならないという課題がある。
本発明は、この様な背景技術に鑑みてなされたものであり、X線の伝搬損失が少なく、特定の単一の導波モードを選択的に励起することができるX線導波路を提供するものである。
上記課題を解決するためのX線導波路は、X線を導波させるコアと、前記コアにX線を閉じ込めるクラッドと、を有するX線導波路であって、前記コアは、屈折率実部が互いに異なる無機物質からなる複数の層が、前記コアと前記クラッドの界面に垂直な方向に、周期的に積層された1次元周期構造を有し、X線波長範囲内のいずれかの波長において、前記コアと前記クラッドは、前記コアと前記クラッドとの界面での前記X線の前記界面に平行な方向からの全反射臨界角が前記コアの1次元周期構造の周期性に起因する前記界面に平行な方向からのブラッグ角よりも大きく、前記1次元周期構造の各層間の界面におけるX線の前記界面に平行な方向からの全反射臨界角が、前記ブラッグ角よりも小さいことを特徴とするものである。
本発明によれば、X線の伝搬損失が少なく、位相のそろった単一の導波モードを選択的に励起することができるX線導波路を提供することができる。
本発明のX線導波路の一実施態様を示す概略図である。 有効伝搬角度の定義を説明する図である。 本発明のX線導波路の他の実施態様を示す概略図である。 導波モードの損失(伝搬定数の虚部)の有効伝搬角依存性を示す図である。 周期共鳴導波モードの電場強度分布を示す図である。 本発明の実施例1のX線導波路を示す図である。 本発明の実施例1のX線導波路中の導波モードの損失の有効伝搬角度依存性を表す図である。 本発明の実施例1のX線導波路中の周期共鳴モードの電場強度分布を表す図である。 本発明の実施例2のX線導波路を示す図である。 本発明の実施例2のX線導波路中の周期共鳴導波モードの電場強度分布を表す図である。 本発明の実施例3のX線導波路を示す図である。 本発明の実施例3の実験結果及び計算結果である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に係るX線導波路は、物質の屈折率実部が1未満となる波長帯域の電磁波を導波させるためのコアと、前記コアに前記電磁波を閉じ込めるためのクラッドと、を有するX線導波路である。前記コアは、屈折率実部が異なる無機物質からなる複数の層が、前記コアと前記クラッドの界面に垂直な方向に、周期的に積層された1次元周期構造から構成されている。前記コアと、前記クラッドの界面での前記電磁波の全反射臨界角が、前記周期構造の周期性に起因するブラッグ角よりも大きいことを特徴とする。また、前記周期構造は、前記屈折率実部が異なる無機物質からなる少なくとも2つの層からなる単位構造を単位として積層されている。前記要素構造中における前記屈折率実部が異なる無機物質からなる層間の界面における前記電磁波の全反射臨界角が、前記周期構造の周期性に起因するブラッグ角よりも小さいことを特徴とする。
本発明においてX線とは、物質の屈折率実部が1未満となる波長帯域の電磁波である。具体的には、本発明においてX線とは、極端紫外光(Extreme Ultra Violet(EUV)光)を含む100ナノメートル以下の波長の電磁波を指す。本発明は上記X線に相当する電磁波を制御するためのものである。以下、本明細書中で単に電磁波という場合、上記X線のことと同義である。またこのような短い波長の電磁波の周波数は非常に高く、物質の最外殻電子が応答できない。そのため、紫外光の波長以上の波長をもつ電磁波(可視光や赤外線)の周波数帯域と異なり、X線に対しては物質の屈折率の実部が1より小さくなることが知られている。このようなX線に対する物質の屈折率nは一般的に、下記の式(1)で表されるように、実数部の1からのずれ量δ、吸収に関係する虚数部のβ’を用いて表される。
n=1−δ−iβ’=n’−iβ’ (1)
δは物質の電子密度ρに比例するため電子密度の大きい物質ほど屈折率の実部が小さくなることになる。また、屈折率実部n’は、1−δとなる。さらに、電子密度ρは原子密度ρと原子番号Zに比例する。このようにX線に対する物質の屈折率は複素数で表される。その実部n’を本明細書中では屈折率実部または屈折率の実部と称し、虚部β’を屈折率虚部または屈折率の虚部と称する。
上記X線に相当する電磁波に対して屈折率実部が最大となる場合は、X線が真空中を伝搬する場合である。本明細書中においては、真空に対しても物質という文言を適用する。また、物質が完全な真空である場合に限り、その屈折率実部は1となる。本発明において屈折率実部が異なる2種以上の無機物質とは、多くの場合電子密度が異なる二種以上の無機物質であるということもできる。
本発明において、前記コアは、屈折率実部が異なる無機物質からなる複数の層が導波方向と垂直な方向に1次元方向に周期的に積層された、1次元周期構造からなる。本発明では、コア材料を、1次元の周期構造を構成する物質を無機物質とすることにより、従来のスパッタ法、蒸着、結晶成長などの確立されたプロセスにより作製が可能であり、熱や外力に強い構造とすることができる。
コアを形成する屈折率実部が異なる無機物質が、Be、B、C、BC、BN、SiC、Si、SiN、Al、MgO、TiO、SiO、Pから選ばれる少なくとも2種以上であることが好ましい。
クラッドを形成する物質が、Au、W、Ta、Pt、Ir、Osから選ばれる少なくとも1種以上であることが好ましい。
次に、本発明における全反射閉じ込めについて説明する。本発明のX線導波路は、コアとクラッドとの界面における全反射により、X線を1次元周期構造の多層膜であるコアの中に閉じ込めて導波モードを形成し、X線を伝搬させる。図1は、本発明のX線導波路の一実施態様を示す概略図である。図1において、本発明のX線導波路は、物質の屈折率実部が1以下となる波長帯域の電磁波を導波させるためのコアと、前記コアに前記電磁波を閉じ込めるためのクラッドからなる。クラッド102およびクラッド103にコア101が挟まれた形態からなる。コア101は、屈折率実部が異なる無機物質からなる複数の層が伝搬方向と垂直な方向に1次元方向に周期的に積層された1次元周期構造から構成されている。具体的には、コア101は、屈折率実部が小さい物質の層106と、屈折率実部が大きい物質の層105によりなる要素構造104が、1次元方向に積層されている。これが1次元周期構造であり、周期的な屈折率分布をもつ多層膜である。すなわち、1次元周期構造は、前記屈折率実部が異なる無機物質からなる少なくとも2つの層からなる単位構造104を単位として積層されている。
図1中に、クラッドとコアの界面における全反射臨界角θc−total107を示す。多層膜中の単位構造をなす屈折率実部が大きい物質の層と屈折率実部が小さい物質の層の界面での全反射臨界角θc−multi109を示す。多層膜の周期性に対応するブラッグ角θ108を示す。本明細書中ではこれらの角度は、膜の面に平行な方向(z−x平面に平行な方向)からの角度とする。図中の矢印はX線の進行方向の例を示す。
クラッドとコアの界面におけるクラッド側の物質の屈折率実部をnclad、コア側の物質の屈折率実部をncoreとした場合の、膜の面に平行な方向からの全反射臨界角θc−total(°)は、nclad<ncoreとして、
Figure 0005864945

(2)
で表される。実際には、各層は非常に薄いために、これらの屈折率実部はバルク材料のそれとは多少ずれた値となるが、有効屈折率を用いて記述することができる。またコアの多層膜の周期をd、コアである多層膜の平均屈折率実部をnavgとした場合、コア中での多重回折の有無に関わらず次の式(3)のようにおおよその周期構造でのブラッグ角θ(°)が定義される。
Figure 0005864945

(3)
mは自然数、λはX線の波長である。
本発明のX線導波路を構成している物質の物性パラメータ、導波路の構造パラメータ、およびX線の波長は次の式(4)を満たすように設計されているものとする。
θ<θC−total (4)
これはコアとクラッドの界面の全反射臨界角θc−totalが、コアである多層膜のX線に対するブラッグ角θより大きいということである。すなわち、コアである多層膜のX線に対するブラッグ角θが、コアとクラッドの界面の全反射臨界角θc−totalより小さいということである。この条件により、多層膜であるコアがもつ1次元周期性に起因するブラッグ角付近の有効伝搬角度をもつ導波モードを、常にクラッドとコアとの界面における全反射によりコアに閉じ込め、X線の伝搬に寄与させることができる。ここで、有効伝搬角度θ’(°)は、膜の面に平行な方向から測られる角度であり、導波モードの伝搬方向の波数ベクトル(伝搬定数)k、真空中の波数ベクトルkを用いて、式(5)で定義される。
Figure 0005864945
界面における電磁波の連続条件によりkは各層の界面で一定なので、図2に示すように、有効伝搬角度θ’(°)は、導波モードの基本波の伝搬定数kと真空中の波数ベクトルkとの間で定義される角度である。これは近似的にコア中での導波モードの基本波の伝搬角度を表すと考えることができる。図2では、説明をわかりやすくするため大きな角度で強調してθ’(°)を示してあるが、本発明におけるX線導波路の構成においては、多くの場合実際には1°以下の小さい角度となる。
さらに本発明のコアをなす多層膜は屈折率実部の異なる複数種類の物質の膜が1次元周期的に積層されたものであるが、コアである多層膜中の隣り合う膜界面において屈折率実部の違いによる全反射臨界角が存在する。多層膜をなす異なる屈折率実部の物質が3種類以上ある場合には、全反射臨界角は複数存在する場合があるが、それらのうち最も大きいものをθC−multi(°)とする。
Figure 0005864945
式(6)のように、多層膜中の全反射臨界角θC−multiが多層膜の周期性に起因するブラッグ角θよりも小さい場合には、ブラッグ角付近以上の角度で多層膜中の界面に入射されるX線は全反射を起こさず、部分的な反射または屈折を起こす。多層膜は屈折率実部の異なる複数の層が周期的に積層された構造を有しているので、界面も積層方向に周期的に複数存在し、多層膜内部のX線はこれら界面において反射、屈折を繰り返すこととなる。本発明における多層膜は周期構造であるので、多層膜内部でのX線のこのような反射、屈折の繰り返しは多重干渉を引き起こす。その結果、多層膜の周期構造に共鳴できる条件をもつX線、すなわち多層膜内部で存在できる伝搬モードが形成される。これらの伝搬モードがクラッドとコアの界面における全反射によりコア中に閉じ込められ、コア中に導波モードが形成されることになる。このような導波モードの有効伝搬角度θ’は多層膜のブラッグ角θ付近に現れることになる。
そして、このような導波モードは、周期構造の周期性に共鳴するモードなので、本明細書中では周期共鳴導波モードと称する。
半導体などの結晶がその内部の電子やホールに対してバンドを形成するのと同様に、屈折率周期構造体は電磁波に対して、電磁波のエネルギーと波数ベクトルとの間の分散関係を表すバンドを形成する。これは、フォトニックバンドと呼ばれる。この関係をグラフ化したものをフォトニックバンド構造またはフォトニックバンドダイヤグラムと称し、フォトニックバンドに相当する波数ベクトルとエネルギーをもつ電磁波は、その構造中に存在することができる。ただし、周期構造の種類などにより、特定の波数ベクトルとエネルギーに相当する電磁波が存在できない場合がある。これは上記のフォトニックバンド構造中でバンドが存在しない領域として現れ、フォトニックバンドギャップと呼ばれる。単純な周期構造に対するブラッグ反射は、フォトニックバンドギャップに相当する電磁波が周期構造中に存在できずに反射されてしまうことに相当する。
現実の多層膜では、その周期数は有限であるため、そのフォトニックバンド構造は周期数無限の多層膜のフォトニックバンド構造からずれてくる。しかし、多層膜の周期が増えるほど導波モードの特性は無限周期のフォトニックバンド構造上の特性に近づくことになる。前記したようにブラッグ反射は周期性によるフォトニックバンドギャップに相当する。X線のエネルギーが一定として導波モードの有効伝搬角度を考えた場合、角度で見た場合のフォトニックバンドギャップ端の角度に相当する角度付近の有効伝搬角度θ’(°)をもつ導波モードが形成されることによる。これが周期共鳴導波モードである。周期共鳴導波モードの電場強度の空間的分布中で、電場強度は周期構造である多層膜の伝搬損失の小さい物質中により集中する。さらに、電場強度分布の包絡曲線はコアの中央に偏った形状となり、よりクラッドへのしみ出しによる伝搬損失が小さくなる。本発明において導波モードの位相がそろうということは、導波方向に垂直な面内での電磁場の位相差が0であるという場合だけではなく、周期構造の空間的な屈折率分布に対応して電磁場の位相差が周期的に−πと+πの間で変化している場合も含む概念である。本発明における周期共鳴導波モードは、導波方向に垂直な方向において、電場の位相が周期構造の周期と同じ周期で−πと+πの間で変化している。
またこのような多層膜においては、上記のような周期共鳴導波モードのもつ有効伝搬角度以外の角度をもつ導波モードも存在し得る。この導波モードはコアである多層膜全体を、屈折率実部が平均化された均一媒質として考えた場合に存在する導波モードで、多層膜の周期性に共鳴した導波モードではない。周期共鳴導波モードに対して、これらを一様導波モードと称する。周期共鳴導波モードは、周期構造の周期数が増えるほど、クラッドへの染み出し量もより少なくなるとともに、電場強度が低損失の物質部分により集中することにより、X線の伝搬損失が小さくなる効果がある。さらに、導波路の構造や材料により異なるが、周期共鳴導波モードの伝搬損失は、周期共鳴導波モードの有効伝搬角度に近い有効伝搬角度をもつ一様導波モードの伝搬損失よりも明らかに小さくなる。つまり、導波路中でのX線の伝搬に伴い、周期共鳴導波モードが導波路構造中の導波モードとして選択されてゆき、X線の導波に最も大きく寄与することになる。周期共鳴導波モードは基本的にブラッグ角付近において一つの有効伝搬角度を有する。そのために、本発明のX線導波路の構成により、周期共鳴導波モードである単一の導波モードによるX線の伝搬を実現することが可能である。このような効果や利点は、周期構造の周期数が多くなるほど顕著となる。一般に、単一の一様導波モードを形成するためには、導波路のシングルモード条件を満たすためにコアを非常に小さくしなくてはならない。しかし、本発明のX線導波路では周期数の多い厚いコアを用いてほぼ単一の導波モードを実現することが可能である。構成する物質の屈折率にもよるが、本発明におけるX線導波路のコアの周期構造の周期数は20以上、好ましくは40以上が望ましい。
図3は、本発明のX線導波路の他の実施態様を示す概略図である。図3に示すX線導波路は、クラッド301と302によりコア303が挟まれた構成からなる。そのために、クラッドとコアの界面における全反射によりX線をコアに閉じ込めるものである。
コア303は、例えばスパッタ法により厚さ約2.8ナノメートルのカーボン(C)と厚さ約11.2ナノメートルの酸化アルミニウム(Al)が交互に1次元周期的に25周期積層された多層膜である。コアとクラッドとの二つの界面に接する物質を屈折率実部が大きいカーボン(C)にするために、さらにカーボン(C)の層を一層加えて、コアとクラッドの二つの界面では、カーボン(C)がクラッドと接している。1周期(CとAlとからなる要素構造の厚さ)は約14ナノメートルである。また、クラッド301、302として金(Au)を用いている。
光子エネルギーが8キロエレクトロンボルトのX線に対し、コアである多層膜中の各層の間、つまりCとAlとの界面における全反射臨界角θC−multiはおよそ0.19°である。コアの周期性によるブラッグ角θはおよそ0.39°である。そのため、前述の式(6)の条件が満たされ、ブラッグ角付近の伝搬角度をもつX線が多重干渉を起こすことができる。そして、ブラッグ角付近の伝搬角θ’をもつ伝搬モードを形成することができる。
また、コアのうちクラッド301、302に接する物質がCであるとき、クラッドとコアの界面での全反射臨界角θc−totalはおよそ0.55°である。コアの周期性によるθはおよそ0.39°である。そのため、前述の式(4)の条件であるの関係が満たされる。そのために、ブラッグ角θ付近の伝搬角θ’をもつ伝搬モードを、クラッドとコアの界面での全反射によりコアに閉じ込めることができる。この伝搬モードが、有効伝搬角度θ’をもつ周期共鳴導波モードである。
図3のX線導波路に関して、光子エネルギーが8キロエレクトロンボルトのX線に対して、数値計算によりコア中に形成される導波モードの有効伝搬角度θ’と伝搬定数kの虚部Im[k]との関係を求めた。その結果を図4に示す。図4は横軸:有効伝搬角度θ’、縦軸:伝搬定数の虚部Im[k]である。伝搬定数の虚部は導波モードの減衰に関係する部分で、導波モードの伝搬損失に関係するものなので、図4は伝搬に寄与する導波モードの損失の有効伝搬角度依存性を表すものと考えることができる。図4中、領域403と404の境目に相当する角度がコアとクラッドの界面における全反射臨界角θc−totalである。この全反射臨界角θc−totalより小さい角度領域403の伝搬モードは、クラッドとコアとの界面における全反射によりコアに閉じ込められる導波モードを表す。全反射臨界角θc−totalより大きい角度領域404の伝搬モードは、クラッドとコアとの界面における全反射によりコアに閉じ込めることができない損失が大きい放射モードである。402の領域は多層膜の周期性に起因するブラッグ反射つまりフォトニックバンドギャップに相当する領域で、構造中にX線が存在できないため、この角度領域には伝搬モードが存在していない。
また、全反射臨界角より小さい角度の有効伝搬角度をもつ403の領域において、401が周期共鳴導波モードの損失と有効伝搬角度を表す点であり、その損失はブラッグ角付近の有効伝搬角度をもつ他の導波モードより際立って小さくなることがわかる。ここで、図4中から得られる全反射臨界角θc−totalおよびブラッグ角θ付近の角度と、式(2)と式(4)から得られる全反射臨界角およびブラッグ角にはずれがある。これは実際の構造中ではX線の染み出しや複雑な干渉により光路長などが実際の構造のそれらとは異なってくるからである。
また、周期数50の多層膜の周期共鳴導波モードの空間的な電場強度分布の例を図5に示す。多層膜中の周期性の影響を受けることにより、全体的な電場強度分布はよりコアの中心へ偏るとともに、クラッドへ染み出すX線も少なくなり伝搬損失を小さくすることができる。これに対して、周期性がない一様な膜であるコア中では全体的な電場強度がどの位置でも同じくらいになる。図5において、横軸を膜の面に垂直な方向すなわちy方向での位置とし、501と502がクラッドの部分に相当し、503はコアに相当する。また、周期共鳴導波モードの電場強度分布から、電場強度の極大値(腹)の数は周期構造の周期数と一致し、多層膜中の屈折率実部が大きく吸収の少ない物質の部分へ電場が集中することになり、伝搬損失がより小さくなることがわかる。また、図4において周期共鳴導波モード401の有効伝搬角度付近の有効伝搬角度をもつ他の導波モードの伝搬損失は周期共鳴導波モードの損失より明らかに大きい。そのため、周期共鳴導波モード401は他の一様導波モードと明確に区別されてより低損失でX線の伝搬により有効なモードとなる。周期共鳴導波モードの有効伝搬角度付近の他の導波モードは、周期共鳴導波モードが支配的であり、ほぼ単一の導波モードである周期共鳴導波モードによりX線を導波させることができる。
図6は本発明の実施例1のX線導波路を示す図である。X線の導波方向は図中z方向である。Si基板604上にスパッタ法により、タングステン(W)よりなる厚さ20ナノメートルの下部クラッド601、1次元の周期構造である多層膜603、タングステン(W)からなる厚さ20ナノメートルの上部クラッド602を形成した。また周期構造である多層膜603は、カーボン(C)からなる厚さ12ナノメートルの膜と、酸化アルミニウム(Al)からなる厚さ4ナノメートルの膜が交互に積層された周期構造からなる。その周期数は50で、周期は16ナノメートルである。実際にはコアの最上部と最下部は高屈折率実部をもつカーボン(C)の膜で構成されている。8キロエレクトロンボルトの光子エネルギーをもつX線に対して、クラッドとコアの界面における全反射臨界角が約0.51°である。多層膜中の周期構造をなす酸化アルミニウムとカーボンの界面における全反射臨界角が約0.19°である。多層膜の周期性に起因するブラッグ角が約0.28°である。そのために、前述の式(4)と式(6)を満たす構成となっている。
図7は本実施例のX線導波路中に存在する導波モードの伝搬損失(伝搬定数の虚部)と、各導波モードの有効伝搬角度(°)の依存性を有限要素法により計算したグラフである。なお、X線の光子エネルギーが8キロエレクトロンボルトのときのグラフである。他の導波モードの伝搬損失に比較して著しく損失の小さい導波モード701が周期共鳴導波モードである。この周期共鳴導波モード701の積層方向における電場強度分布を図8に示す。領域801、802、803、804、805はそれぞれ、Si基板部分、多層膜、空気部分、下部クラッド、上部クラッドに相当する。上部クラッドおよび下部クラッドの厚さが20ナノメートルと十分厚いため、周期共鳴導波モードはコア領域へ強く閉じ込められる。そのため、Si基板部分や空気部分への漏れがないことがわかる。
本発明の実施例2のX線導波路の形態を図9に示す。実施例1と同様にスパッタ法により作成した。Si基板904上にタングステン(W)からなる厚さ20ナノメートルの下部クラッド901、コアとなる1次元周期構造である多層膜903、タングステン(W)からなる厚さ4ナノメートルの上部クラッド902を形成した。上部クラッドとコアの間で膜の密着性を上げて膜質を向上するために、多層膜903と上部クラッド902の間にチタン(Ti)からなる厚さ約2ナノメートルの密着層を形成した。この密着層は2ナノメートルと薄いため、X線の閉じ込めの際のコアと上部クラッドとの間での全反射の特性にはほとんど影響を与えることはない。
また周期構造である多層膜903は、カーボン(C)からなる厚さ14.4ナノメートルの膜と、酸化アルミニウム(Al)からなる厚さ3.6ナノメートルの膜が交互に積層されて周期構造を形成している。その周期数は25で、周期は18ナノメートルである。実際にはコアの最上部と最下部は高屈折率実部をもつカーボン(C)の膜で構成されている。8キロエレクトロンボルトの光子エネルギーをもつX線に対して、クラッドとコアの界面における全反射臨界角が約0.51°である。多層膜中の周期構造をなす酸化アルミニウムとカーボンの界面における全反射臨界角が約0.19°である。多層膜の周期性に起因するブラッグ角が約0.25°である。そのために、式(4)と式(6)を満たす構成となっている。
図10は本実施例のX線導波路中に存在することができる周期共鳴導波モード701の積層方向における電場強度分布を示す。領域1001、1002、1003、1004、1005はそれぞれ、Si基板部分、多層膜、空気部分、下部クラッド、上部クラッドに相当する。図10は、X線の光子エネルギーが8キロエレクトロンボルトのときの計算結果であり、計算の都合上、空気領域が有限空間であるとして計算した。
本実施例では上部クラッド902が4ナノメートルと薄いために、図10中1003の空気部分に光が少し漏れ出ることになる。このことにより逆に外(空気)からのX線を導波モードの有効伝搬角度またはその付近の角度で上部クラッドに入射することにより、上部クラッド902の表面側からX線をコアへ導入することができる。このことにより、特定の周期共鳴導波モードだけを励起し、X線を導波することができる。
本発明の実施例3のX線導波路の形態を図11に示す。Si基板1104上にスパッタ法により、タングステン(W)からなる厚さ20ナノメートルの下部クラッド1101を形成した。さらに、コアである1次元周期構造の多層膜1103、タングステン(W)からなる上部クラッド1102を形成した。上部クラッド1102はX線の導波方向に沿ってその厚さが2段階に変化するように形成されている。領域1105において厚さ1.5ナノメートル、領域1106において厚さ20ナノメートルである。領域1105において上部クラッド1102表面に特定の角度で入射されるX線1107の一部は、多層膜1103中の周期共鳴導波モードに結合し、コア中に周期共鳴導波モードが励起され、X線を導波する。
領域1105のz方向の長さは約3ミリメートルであり、この領域では入射X線がコア内の導波モードに結合するともに、コア中の導波モードのX線は上部クラッド1102の外へ少しずつ漏れ出ることになる。しかし、励起された周期共鳴導波モードは領域1106において十分に厚い上部クラッドによりコア中に完全に閉じ込められることになる。このことにより周期共鳴導波モードを上部クラッド1102の外へ漏らさずに伝搬に寄与させることが可能となる。
コアである1次元周期構造の多層膜1103は炭化ホウ素(BC)からなる厚さ12ナノメートルの膜と酸化アルミニウム(Al)からなる厚さ3ナノメートルの膜が交互に積層された1次元周期構造の多層膜である。多層膜の上端と下端となる膜は高屈折率実部をもつ炭化ホウ素(BC)により構成されている。周期数は100で、その周期は15ナノメートルである。
X線の光子エネルギーが10キロエレクトロンボルトのときに、本実施例のX線導波路中に励起される周期共鳴導波モードの有効伝搬角度は、約0.3°である。10キロエレクトロンボルトの光子エネルギーをもつX線に対して、クラッドとコアの界面における全反射臨界角が約0.39°である。多層膜中の要素構造をなす酸化アルミニウムと炭化ホウ素の界面における全反射臨界角が約0.09°である。多層膜の周期性に起因するブラッグ角が約0.3°である。そのために、式(4)と式(6)を満たす構成となっている。
図12(a)は、本実施例のX線導波路の上部クラッドが薄い部分から、入射角度を変えながらX線を入射して、導波路中のコアを導波して出射されたX線を検出する実験を行った結果である。縦軸は、導波してきたX線の強度の入射X線の強度に対する比である。入射角度は、導波路の表面から測る角度である。入射角度が導波モードの有効伝搬角度にほぼ一致する場合に、コア中に導波モードが励起されて、X線の導波が可能となる。特に、図12(a)中、1201で示される鋭いピークに対応する導波モードは、周期共鳴導波モードの導波によるもので、他のモードに比べて、顕著に伝搬損失が小さい。また、図12(b)は、本実施例のX線導波路中の導波モードの伝搬損失を、減衰定数μ(1/m)として有限要素法により求めたものを縦軸に、横軸を各導波モードの有効伝搬角度としてプロットしたグラフである。図12(b)中、1202で示される点が周期共鳴導波モードの伝搬損失と有効伝搬角度に対応し、この導波モードが他の導波モードに比較して極端に小さな伝搬損失をもつという事実が実験と一致した。周期共鳴導波モードの有効伝搬角度と、実験による周期共鳴導波モードを励起する際の入射角度が一致することから、本発明のX線導波路の構成により損失の小さいほぼ単一の導波モードを形成できることがわかる。また、X線導波路から出射されるX線が、遠視野領域において、特定の方向にするどいパターンを形成することを観測した。このことから、周期共鳴導波モードの位相が近視野領域でそろっていることも確認された。
本発明のX線導波路は、X線光学技術分野に利用することができる。特に、シンクロトロンなどから出力されるX線を操作するためのX線光学系、X線撮像技術、X線露光技術などに用いられる部品に利用することができる。
101 コア
102 クラッド
103 クラッド
104 要素構造
105 高屈折率実部をもつ物質の層
106 低屈折率実部をもつ物質の層
107 全反射臨界角
108 ブラッグ角
109 全反射臨界角
301 クラッド
302 クラッド
303 コア
401 周期共鳴導波モードの損失を表す点
402 フォトニックバンドギャップ(ブラッグ反射)を表す角度域
403 導波モードが存在可能な角度域
404 導波モードが存在できない(放射モードとなる)角度域
501 クラッドの領域
502 クラッドの領域
503 コアの領域

Claims (11)

  1. X線を導波させるコアと、前記コアにX線を閉じ込めるクラッドと、を有するX線導波路であって、
    前記コアは、屈折率実部が互いに異なる無機物質からなる複数の層が、前記コアと前記クラッドの界面に垂直な方向に、周期的に積層された1次元周期構造を有し、
    X線波長範囲内のいずれかの波長において、前記コアと前記クラッドは、前記コアと前記クラッドとの界面での前記X線の前記界面に平行な方向からの全反射臨界角が前記コアの1次元周期構造の周期性に起因する前記界面に平行な方向からのブラッグ角よりも大きく、前記1次元周期構造の各層間の界面におけるX線の前記界面に平行な方向からの全反射臨界角が、前記ブラッグ角よりも小さいことを特徴とするX線導波路。
  2. 8キロエレクトロンボルトの光子エネルギーをもつX線に対して、前記コアと前記クラッドは、前記コアと前記クラッドとの界面での前記X線の前記界面に平行な方向からの全反射臨界角が前記コアの1次元周期構造の周期性に起因する前記界面に平行な方向からのブラッグ角よりも大きく、前記1次元周期構造の各層間の界面におけるX線の前記界面に平行な方向からの全反射臨界角が、前記ブラッグ角よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載のX線導波路。
  3. 前記複数の層は、第一の無機物質から成る第一の層と、前記第一の無機物質よりも屈折率実部の低い第二の無機物質から成る第二の層とが交互に積層され、前記第一の層の周期方向の厚さが、前記第二の層の周期方向の厚さよりも厚いことを特徴とする請求項1又は2に記載のX線導波路。
  4. 前記1次元周期構造は、3種類以上の互いに異なる屈折率実部の物質の層から成り、前記1次元周期構造の各層間の界面における前記界面に平行な方向からの全反射臨界角のうち最も大きい全反射臨界角が前記ブラッグ角よりも小さいことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のX線導波路。
  5. 更に、前記コアと前記クラッドとの間に、これらの密着性を向上させるための密着層を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のX線導波路。
  6. 前記クラッドは、前記コアの上部に位置する上部クラッドと下部に位置する下部クラッドとを備え、前記クラッドは、X線の導波方向に沿って厚さが変化することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のX線導波路。
  7. 前記コアを導波するX線の位相が揃っていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のX線導波路。
  8. X線が前記1次元周期構造の周期に共鳴する周期共鳴導波モードのみ導波されることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のX線導波路。
  9. 前記1次元周期構造の周期数が20以上であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載のX線導波路。
  10. 前記コアを形成する屈折率実部が異なる無機物質が、Be、B、C、BC、BN、SiC、Si、SiN、Al、MgO、TiO、SiO、Pから選ばれる少なくとも2種以上であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載のX線導波路。
  11. 前記クラッドを形成する物質が、Au、W、Ta、Pt、Ir、Osから選ばれる少なくとも1種以上であることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載のX線導波路。
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