JP5864590B2 - がん治療で使用するためのゲムシタビンのアミド亜リン酸エステル誘導体 - Google Patents

がん治療で使用するためのゲムシタビンのアミド亜リン酸エステル誘導体 Download PDF

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Description

本発明は、ヌクルオチド誘導体及びそのがん治療における使用に関する。
ヌクレオシド類似体のゲムシタビンは抗がん剤としてよく知られている。ゲムシタビンは、その5’を位リン酸エステル形に活性化した後、DNA合成阻害剤として機能する。
特許文献1には、ゲムシタビンのアミド亜リン酸エステル(phosphoramidate)誘導体のがん治療での使用について開示されている。前記誘導体全ては、Oを通じてPに結合した芳香族基と、Nを介してPに結合しているアミダート(amidate)基1個との両方を有している。ゲムシタビンに比べて、前記誘導体は、がんに対する増大した有効性、及び/又は、低減した毒性を示す。
カリフォルニア州ロサンゼルスでの2007年度AACR年会では、D M Vailらは、悪性リンパ腫の治療に用いられた抗増殖作用を有するヌクレオチド類似体、9−(2−ホスホニルメトキシエチル)グアニンのプロドラッグの有効性と安全性プロフィールを報告した。グアニンはプリンから得られる。試験した化合物は、ヌクレオシドのホスホン酸エステル、すなわち、ヌクレオシド基本骨格へのP−C結合を有する化合物を含んだ。
非特許文献1には、FUdRのアミド亜リン酸ジエステル、及び、抗がん剤としてのそれらの使用が開示されている。
非特許文献2及び3の各々には、AZTのホスホロジアミダート(phosphorodiamidates)、及び、その抗ウイルス剤としての使用が開示されている。
がん治療に用いる化合物としては、より改良された特性を示す、特に、増大した有効性、及び/又は、低減した細胞毒性を有するがん治療用化合物を提供する必要がある。
国際公開第2005/012327A号公報
C R Wagner et al, Med. Res. Rev. 2000, 20 417-451 D Cahard et al, Mini-Reviews in Medicinal Chemistry, 2004, 4, 371-382 B C Jones et al, Antiviral Chemistry & Chemotherapy (1991) 2(1), 35-39
本発明の目的は、そのような化合物を提供することである。
本発明のさらなる目的は、がん治療で用いるための前記化合物を提供することである。
本発明によると、以下の化学式(1)の化合物又はその薬学的に許容可能な誘導体が提供される。
Figure 0005864590
前記化学式(1)中、
2は、CR56CO27及びC1〜C6のアルキル基からなる群から選ばれ、R1は、H及びC1〜C6のアルキル基からなる群から選ばれるか、
又は、
1及びR2は、それらが結合しているN原子とともに、5ないし8個の環原子からなる環部分を形成し、
4は、CR56CO27及びC1〜C6のアルキル基からなる群から選ばれ、R3は、H及びC1〜C6のアルキル基からなる群から選ばれるか、
又は、
3及びR4は、それらが結合しているN原子とともに、5ないし8個の環原子からなる環部分を形成し、
2及びR4の各々と独立して:
5及びR6は、独立して、天然のアルファ−アミノ酸の側鎖からなる群から選 ばれ、そして、
7は、C1〜C18のアルキル基からなる群から選ばれ、
Yは、H、及び、C(O)R(Rは、C1〜C18のアルキル基)からなる群から選ばれ、
Zは、H、及び、C(O)R(Rは、C1〜C18のアルキル基)からなる群から選ばれる。
驚くべきことに、化学式(1)のホスホロジアミダート誘導体に、がん治療における化学療法剤となりうる有効性が見いだされた。特に化学式(1)の化合物は、ゲムシタビンに比べて、増大した有効性、及び/又は、低減した細胞毒性を示す。したがって、本発明は、ヒト、及び、その他の哺乳動物のがん治療での本発明の化合物の使用を提供する。特に、本発明の化合物は、固形腫瘍、例えば、大腸がん、乳がん、すい臓がん、肺がん及び前立腺がんの治療で有用である。
いかなる理論により拘束されることを望まないが、化学式(1)の化合物では、P原子に2個のアミダート基のあることが、R1、R2、R3、R4、R5、R6及びR7基の独自性と相まって、対応するヌクレオシド化合物に比べて、増大した有効性、及び/又は、低減した細胞毒性に寄与しているものと思われる。R2及び/又はR4がエステル−CR56CO27である場合に、示された抗がんの効力は、R5、R6、及び、特にR7の選択に伴って変化する。また、R2及びR4が、各々、エステル基である場合に、R1及びR3の各々の選択と、R2及び/又はR4がエステル基でない場合に、それぞれのアミノN原子上の残りのR1、R2、R3及びR4の選択とが、抗がんの効力に寄与する。1つの実施態様では、R2及びR4の各々が−CR56CO27であり、R1及びR3がHであり、特に、R2及びR4の各々が−CR56CO27であり、R1及びR3の各々がHであって、R2及びR4は同一である。
2及び/又はR4がエステル基−CR56CO27であるとき、化学式(1)のホスホロジアミダート化合物の−NR1−CR56CO2−及び−NR3−CR56CO2−のそれぞれの部分が、アルファ−アミノ酸の構造に対応することが理解されよう。
5及びR6は、独立して、天然のアルファ−アミノ酸の側鎖からなる基から選ばれる。「天然のアルファ−アミノ酸」とは、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、シスチン、グリシン、グルタミン酸、グルタミン、ヒスチジン、ヒドロキシリジン、ヒドロキシプロリン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、スレオニン、トリプトファン、チロシン及びバリンを意味する。個別にR5及びR6を選択するための群は、これら天然のアルファ−アミノ酸の側鎖からなり、したがって、下記の部分(moieties)を含む:
アラニン中に存在する、 CH3−、
アルギニン中に存在する、 H2NC(=NH)NH[CH23−、
アスパラギン中に存在する、 NH2C(O)CH2−、
アスパラギン酸中に存在する、 HO2CH2−、
システイン中に存在する、 HSCH2−、
シスチン中に存在する、 HO2CH(NH2)CH2SSCH2−、
グリシン中に存在する、 H−、
グルタミン酸中に存在する、 HO2CH2CH2−、
グルタミン中に存在する、 H2N(O)CCH2CH2−、
ヒスチジン中に存在する、 C32HCH2−、
ヒドロキシリジン中に存在する、 H2NCH2CH(OH)CH2CH2−、
ヒドロキシプロリン中に存在する、 −CH2CH(OH)CH2−、
イソロイシン中に存在する、 CH3CH2CH(CH3)−、
ロイシン中に存在する、 (CH32CHCH2−、
リジン中に存在する、 H2NCH2(CH23−、
メチオニン中に存在する、 CH3SCH2CH2−、
フェニルアラニン中に存在する、 PhCH2−、
プロリン中に存在する、 −CH2CH2CH2−、
セリン中に存在する、 OHCH2−、
スレオニン中に存在する、 CH3CH(OH)−、
トリプトファン中に存在する、 C8NH6CH2−、
チロシン中に存在する、 HOC64CH2−、
バリン中に存在する、 (CH32CH−。
したがって、「天然のアルファ−アミノ酸の側鎖」の用語は、H及びC原子1個のみを含む部分を含み、さらには、飽和した分岐のないC3部分であって、その末端のC原子が、対応するアミノ基のN原子とさらに結合したものも含み、この場合は、R2が存在する代わりに、R1は存在せず、R4が存在する代わりに、R3は存在しないことになる。
「薬学的に許容可能な誘導体」とは、薬学的に許容可能ないずれかの、塩、エステル、そのようなエステルの塩、水和物、溶媒和物、又は結晶形、又は代謝物、又は受容者に投与すると、(直接又は間接的に)化学式(1)の化合物を提供することができる、いかなる他の化合物を意味する。
1つの実施態様では、R2及びR4は同一である。
1つの実施態様では、R2及びR4は、それぞれ、−CR56CO27である。
好適な、R7は、分岐のない及び分岐した、C1〜C18の非環式アルキル基、及び、C3〜C8の環式アルキル基からなる群から選ばれ、これら、非環式及び環式のアルキル基部分はいずれも、以下に示すように、通常、1個、2個又は3個の置換基で置換されていてもよく、さらに、飽和されていなくてもよい。1つの実施態様では、R7は、分岐した飽和の非置換の非環式のアルキル基であり、その例はi−プロピル基及びt−ブチル−CH2−である。1つの実施態様では、R7は、分岐のない非環式のアルキル基であり、その例は、メチル基及びエチル基である。1つの実施態様では、R7は、置換された非環式アルキル基であり、その例はベンジル基である。1つの実施態様では、R7は、C3〜C8の環式アルキル基であり、その例はシクロへキシル基である。好適な、R7はHCのみからなる。1つの実施態様では、R7は、メチル基、エチル基、i−プロピル基、t−ブチル−CH2−、ベンジル基、及び、C3〜C6のシクロアルキル基からなる群から選ばれる。R7は特にt−ブチル−CH2−である。R2及びR4がともにエステル基である場合は、R2及びR4におけるそれぞれのR7は互いに同じものであって、R1及びR3の各々はHであるのが好ましい。
1つの実施態様では、R2及び/又はR4がエステル基である場合に、R6がHであり、R5が天然のアルファ−アミノ酸の側鎖からなる群から、特に、H又はHCのみからなる前記側鎖のうちから選ばれる。そのような実施態様では、R6がHである場合に、R5は、特に、H、メチル基、i−プロピル基、−CH2Ph、−CH2CH(CH32、及び、−CH(CH3)(C25)からなる群から選ばれる。そのような実施態様では、R6がHである場合に、より特にはR5はメチル基であり、さらにより具体的には、R6がHである場合に、R5はメチル基であり、R7はt−Bu−CH2−である。R2及びR4がともにエステル基である場合は、R2及びR4におけるそれぞれのR5、R6及びR7は互いに同じものであって、R1及びR3の各々はHであるのが好ましい。
2及び/又はR4がエステル基であり、R5がR6と異なる場合に、アミノ酸の立体化学は、D配置又はL配置であってもよい。1つの実施態様では、前記アミノ酸は、*CR56に天然のL配置の立体化学を有する。もう1つの実施態様では、アミノ酸は、*CR56にD配置を有する。
1つの実施態様では、R2及び/又はR4がエステル基である場合に、R5及びR6の各々はメチル基である。
1つの実施態様では、R1及びR3同一である。特に、R1及びR3はHである。R1及びR3の各々がHである場合に、特に、R2及びR4はCR56CO27である。より特にはR1及びR3の各々がHであり、R2及びR4の各々がCR56CO27である場合に、R6はHであり、R5はH、メチル基、i−プロピル基、−CH2Ph、−CH2CH(CH32、−CH2(i−C37)、及び、−CH(CH3)(C25)からなる群から選ばれ、より特にはR5はメチル基である。さらにより特には、そのような実施態様のいずれにおいても、R7は、メチル基、エチル基、i−プロピル基、t−ブチル−CH2−、ベンジル基、及び、C3〜C6のシクロアルキル基からなる群から選ばれ、具体的には、t−Bu−CH2−である。特には、R1及びR3の各々がHである場合に、R2及びR4の各々は、同一のエステル基である。
1及びR2が、それらが結合しているNアミノ原子とともに、5ないし8個の環原子からなる環部分を形成する場合に、及び/又は、R3及びR4が、それらが結合しているNアミノ原子とともに、5ないし8個の環原子からなる環部分を形成する場合に、前記環原子は、O及び/又はさらにNなどの追加のヘテロ原子を含むことができ、及び/又は、前記環原子は、置換されても、又は、置換されなくてもよく、及び/又は、前記環は、飽和されるか、若しくは飽和されなくてもよい。いずれの環でも、前記環原子は全部で4個までのヘテロ原子を含むことが好ましい。好適な、置換基を有している場合に、いずれか1つの環にある、通常、1個、2個又は3個の置換基が存在する。置換基は、−CO27(R7は、CR56CO27部分について上述のように定義される)、及び、化学式(1)の化合物にあるアルキル基にとって好適な置換基として以下に示される部分のうちのいずれであってもよい。R1及びR2の組み合わせと、R3及びR4の組み合わせとの両方か、若しくはいずれかが、それらが結合している各々のN原子とともに、4個のC原子を含む飽和の5員環を形成し、少なくとも−CO27置換基をN原子に隣接している適切なC原子に有する場合に、−NR12及び/又は−NR34の各々の基は、それぞれ、R1、R2、R3及びR4について上記で定義されたものと一致してもかまわず、この場合、R5及びR6の1個又は両方は、プロリン又はヒドロキシプロリンの側鎖を含む。
化学式(1)の化合物の1つの実施態様では、R1及びR2が、それらが結合しているN原子とともに、5ないし8個の環原子からなる環部分を形成し、そして、R3及びR4が、それらが結合しているN原子とともに、5〜8個の環原子からなる環部分を形成する場合に、好ましくは、そのような実施態様のいずれにおいても、前記各々の環部分は、同一であり、上述のものである。
リン酸エステル中心がキラルであれば、R体及びS体が混在していてもよいか、若しくは1つの立体異性体が豊富であってもよい。
1つの実施態様では、YがHである。
1つの実施態様では、ZがHである。
1つの実施態様では、Y及びZの各々がHであり、この実施態様では、化学式(1)の化合物はゲムシタビンからの基本骨格を有する。
上記で具体的に記載された特徴のうちのいずれも、本願発明の化学式(1)の化合物を提供するために、請求項1に記載するようにともに組み合されてもよい。特に、X及びYが、それぞれ、Hであるため、ヌクレオシドの基本骨格はゲムシタビン由来であり、ジアミダートモチーフの上記の実施態様の各々は、ゲムシタビン由来の基本骨格部分と特に好適に組み合される。
本発明の特に好ましい化合物は、
ビス(エトキシ−L−アラニニル)リン酸2’−デオキシ−2’,2’−ジフルオロ−D−シチジン−5’−Oエステル、
ビス(ベンゾキシ−L−アラニニル)リン酸2’−デオキシ−2’,2’−ジフルオロ−D−シチジン−5’−Oエステル、
ビス(シクロヘキソキシ−L−アラニニル)リン酸2’−デオキシ−2’,2’−ジフルオロ−D−シチジン−5’−Oエステル、
ビス(2,2−ジメチルプロポキシ−L−アラニニル)リン酸2’−デオキシ−2’,2’−ジフルオロ−D−シチジン−5’−Oエステル、及び、
ビス(イソ−プロポキシ−L−アラニニル)リン酸2’−デオキシ−2’,2’−ジフルオロ−D−シチジン−5’−Oエステルを含む。
本明細書におけるアルキル基とは、他に断りのない限り、分岐した又は分岐していない、環式又は非環式の、飽和又は不飽和(例えば、アルケニル基又はアルキニル基)のヒドロカルビルラジカル基をいう。環式の場合に、アルキレン基は、好ましくはC3〜C12であり、より好ましくはC5〜C10であり、より好ましくはC5〜C7である。非環式の場合に、アルキル基は、好ましくはC1〜C16であり、より好ましくはC1〜C6である。
前記アルキル基は、置換されていてもよく、置換されていなくともよい。置換されている場合に、通常、1ないし3個の置換基が存在し、好ましくは1個の置換基である。置換基は、ハロゲン原子、即ち、F、Cl、Br及びI原子、並びに、CF3基及びCCl3基等のハロメチル基と;オキソ基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、カルボキシC1〜C16アルキル基、アルコキシ基、アルコイル基、アルコイロキシ基、アリーロキシ基、アリーロイル基及びアリーロイロキシ基等の酸素を含む基と;アミノ基、C1〜C6アルキルアミノ基、ジC1〜C6アルキルアミノ基、シアノ基、アジド基及びニトロ基等の窒素を含む基と;チオール基、C1〜C6アルキルチオール基、スルホニル基及びスルホキシド基等の硫黄を含む基と;それ自体が置換されてもよい複素環基と;それ自体が置換されてもよい、上記で定義されたようなアルキル基と;アリール基、即ち、5ないし14個の環原子からなる芳香族基、例えばフェニル基又はナフチル基、及び、O、N及びSからなる群から独立して選ばれる、1個、2個、3個又は4個、好ましくは1個のヘテロ原子を含む複素芳香族基、例えば、ピリジル基、ピロリル基、フラニル基及びチオフェニル基とを含むことを意味し、ここで、アリール基自体が置換されてもよい。前記複素環基、アルキル基及びアリール基の置換基は、直前で定義されたものである。
本明細書におけるアルコキシ基及びアリーロキシ基とは、それぞれ、アルキル−O−(例えば、アルキル基はC1〜C16であり、好ましくはC1〜C6である)、及び、アリール−O−(例えば、アリール基は、O、S及びNから独立して選ばれる、1個、2個、3個又は4個のヘテロ原子を任意に含む、5ないし14員の芳香族単環又は2縮合環部分であり、好ましくはアリール基はフェニル基である)を意味する。
本明細書におけるアルコイル基及びアリーロイル基とは、それぞれ、アルキル−CO−(例えば、アルキル基はC1〜C16であり、好ましくはC1〜C6である)、及び、アリール−CO−(例えば、アリール基は、O、S及びNから独立して選ばれる、1個、2個、3個又は4個のヘテロ原子を任意に含む、5ないし14員の芳香族単環又は2縮合環部分であり、好ましくはアリール基はフェニル基である)を意味する。
本明細書におけるアルコイロキシ基及びアリーロイロキシ基とは、それぞれ、アルキル−CO−O(例えば、アルキル基はC1〜C16であり、好ましくはC1〜C6である)、及び、アリール−CO−O(例えば、アリール基は、O、S及びNから独立して選ばれる、1個、2個、3個又は4個のヘテロ原子を任意に含む、5ないし14員の芳香族単環又は2縮合環部分であり、好ましくはアリール基はフェニル基である)を意味する。
本明細書における複素環基とは、1つ以上の、ピロリル基、イミダゾリル基、ピラジオリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、オキサゾリル基、ピロリジニル基、ピロリニル基、イミダゾリジニル基、イミダゾリニル基、ピラゾリジニル基、テトラヒドロフラニル基、ピラニル基、ピロニル基、ピリジル基、ピラジニル基、ピラダジニル基、ピペリジル基、ピペラジニル基、モルホリニル基、チオナフチル基、ベンゾフラニル基、イソベンゾフリル基、インドリル基、オキシインドリル基、イソインドリル基、インダゾリル基、インドリニル基、7−アザインドリル基、イソインダゾリル基、ベンゾピラニル基、クマリニル基、イソクマリニル基、キノリル基、イソキノリル基、ナフチリジニル基、シンノリニル基、キナゾリニル基、ピリドピリジル基、ベンズオキサゾニル基、キノキサジニル基、クロメニル基、クロマニル基、イソクロマニル基、及び、カルボリニル基を含む基を意味する。
本発明のさらなる態様によると、治療方法で、好ましくはがんの予防又は治療で、特に、例えば、大腸がん、乳がん、すい臓がん、肺がん、及び、前立腺がんのうちのいずれか1つの固形腫瘍の予防又は治療で、使用するための本発明の化学式(1)を有する化合物が提供される。
本発明のさらなる態様によると、がんの予防又は治療方法、特に、例えば、大腸がん、乳がん、すい臓がん、肺がん、及び、前立腺がんのうちのいずれか1つの固形腫瘍の予防又は治療方法が提供され、該方法は、本発明の化学式(1)を有する化合物の有効量を、前記治療の必要な患者に投与することを含む。
本発明のさらなる態様によると、がんの治療又は予防で使用するための薬剤、特に、例えば、大腸がん、乳がん、すい臓がん、肺がん、及び、前立腺がんのうちのいずれか1つの固形腫瘍の治療又は予防で使用するための薬剤の製造における本発明の化学式(1)を有する化合物の使用を提供する。
本発明のさらなる態様によると、薬学的に許容可能な添加剤、担体又は希釈剤と組み合わせて、本発明の化学式(1)を有する化合物を含む医薬組成物が提供される。
本発明のさらなる態様によると、本発明の化学式(1)を有する化合物を、薬学的に許容可能な添加剤、担体又は希釈剤と組み合わせるステップを含む、医薬組成物の調製方法が提供される。
本発明のさらなる態様によると、化学式(1)の化合物を調製するための工程を提供し、該工程は、化学式(2)の化合物を、塩化ホスホリル(POCl3)と反応し、その後に、化学式、R12NH及びR34NHのアミンと反応するステップを含み、式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R、Z及びYは、上記に記載された意味を有する。
Figure 0005864590
化学式(1)を有する化合物、又は、本発明の医薬組成物は、ヒト(homo sapiens)又は動物であってもよい患者に、いかなる好適な手段によって投与することができる。
本発明で用いられる薬剤は、静脈内投与、筋肉内投与、腹腔内投与、皮下投与、経皮投与、気道(噴霧)投与、直腸投与、膣内投与、及び、局所投与(口腔、及び、舌下投与を含む)を含む、経口経路又は非経口経路によって投与できる。
経口投与のために、本発明の化合物は、通常、錠剤若しくはカプセルの剤形、粉剤若しくは顆粒剤として、又は、水溶液剤若しくは懸濁液剤として、提供される。
経口用の錠剤は、不活性希釈剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤、甘味剤、香味剤、着色剤及び防腐剤等の薬学的に許容可能な添加剤と混合した活性成分を含む。好適な不活性希釈剤は、炭酸ナトリウム及びカルシウムと、リン酸ナトリウム及びカルシウムと、乳糖とを含む一方、コーンスターチ、及び、アルギン酸が好適な崩壊剤である。結合剤は、でんぷん、及び、ゼラチンを含んでもよい一方、存在するのであれば、滑沢剤は、通常、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、又は、タルクである。必要に応じて、前記錠剤は、消化管での吸収を遅くするために、モノステアリン酸グリセリン、又は、グリセリンジエステル等の材料でコーティングされてもよい。
経口用のカプセルは、硬質ゼラチンカプセルと、軟質ゼラチンカプセルとを含み、前記硬質ゼラチンカプセルでは、活性成分が固形希釈剤と混合され、前記軟質ゼラチンカプセルでは、活性成分が、水か、若しくはピーナッツ油、液状パラフィン又はオリーブ油等の油と混合される。
直腸投与用の剤形は、例えば、ココアバター、又は、サリチル酸エステルを含む好適な基剤とともに坐剤として提供されてもよい。
膣内投与用に好適な剤形は、活性成分に加えて、当該技術分野で適切であると知られるような担体を含む、ペッサリー、タンポン、クリーム剤、ゲル剤、ペースト剤、泡沫剤、又は、噴霧剤の剤形として提供されてもかまわない。
筋肉内投与、腹腔内投与、皮下投与、及び、静脈内投与用として、本発明の化合物は、通常、適当なpHに緩衝され、等張性で、滅菌水溶液又は懸濁液で提供される。好適な水性媒体は、リンゲル液及び生理食塩水を含む。本発明の懸濁液は、セルロース誘導体、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、及び、トラガカントゴム等の懸濁剤と、レシチン等の湿潤剤とを含んでもかまわない。懸濁液用の好適な防腐剤は、エチルp−ヒドロキシベンゾエート及びn−プロピルp−ヒドロキシベンゾエートを含む。
また、本発明の化合物はリポソームの剤形として提供されてもよい。
通常、好適な投与量は、1日あたり、受容者の体重1キログラムあたり、0.1ないし300mgの範囲である。好ましい低投与量は、1日あたり、受容者の1キログラムあたり、0.5mgであり、より好ましい低投与量は、1日あたり、受容者の1キログラムあたり、6mgであり、さらにより好ましい低投与量は、1日あたり、受容者の1キログラムあたり、10mgである。好適な投与量は、好ましくは、1日あたり、体重1キログラムあたり、6ないし150mgの範囲であり、より好ましくは、15ないし100mgの範囲である。望ましい投与量が、好ましくは、一日の間に適当な間隔で投与される2回、3回、4回、5回又は6回か、若しくはそれ以上の分割投与量(sub-doses)として提供される。前記分割投与量は、例えば、10ないし1500mg、好ましくは20ないし1000mg、より好ましくは50〜700mgを含む投与剤形単位で投与されてもよい。
本発明の実施態様は、以下の実施例、実験手順及び実験データに関して、例示のみを目的でここで説明される。
反応経路(scheme)1は、化学式(1)の化合物を調製するための調製経路を示す。当業者は、反応経路1で開示された手順を通じて、実施例に関連する近似の類似体を調製するための確立した合成方法を用いることができる。
Figure 0005864590
前記化学式(1)中、Bはシトシン等の請求項1に記載の核酸塩基であり、R1、R2、R3及びR4は請求項1に記載の意味を有する。
容易に合成を行うために、ヌクレオシドの3’位の−OHは、例えばBOC基で予め保護され、その後、アミド亜リン酸エステルの構築後に標準的な方法を用いて脱保護されてもよい。
化合物の構造及び純度を決定するには、P−31 NMRによるのが最も簡便であるが、C−13又はH−1 NMRも有用であり、HPLCやマススペクトル法も用いることができる。
化合物は、多くのin vitro又はin vivoの方法によってアッセイすることができるが、まず第1に、細胞増殖アッセイが容易で有益である。多くの腫瘍細胞株が前記アッセイに用いることができるが、本明細書で、出願人は、多くの研究室で典型的な、標準的なMTTアッセイ方法を用いて、HRT18大腸がん細胞株でのターゲット化合物についての典型的なデータを報告する。
実施例
ゲムシタビンのジアミダートの調製
標準的な手順A:ジアミダートの合成
リン酸トリエチル(1.0mL)中に懸濁された3’−Boc−ゲムシタビン(1.0当量)の攪拌溶液が0°Cに冷却された後、これに、POCl3(2.0当量)がAr雰囲気下で滴加された。この反応混合物が、0°C−4°Cで16時間攪拌された。粗精製(crude)混合物が無水DCM(10mL)で希釈され、適当なアミノ酸エステル(5.0当量)が添加され、その後に−78°CでDIPEA(10.0当量)が滴加された。前記反応混合物は96時間攪拌された。前記粗精製混合物は水で希釈され、DCM(20mLで6回)で抽出された。抽出後の有機相が合わされて、MgSO4下で乾燥され、粗精製残渣を生成するために溶媒留去され、前記粗精製残渣は溶離液の濃度勾配(DCM/MeOH:99:1〜97:3〜95:5)を用いてシリカゲルで精製された。(過剰のアミノ酸エステルは、溶離液としてDCM/MeOH 95/5を用いて分取(preparative)TLC精製によって除去された。)
標準的な手順B:ジアミダートの合成
リン酸トリエチル(1.0mL)中に懸濁されたゲムシタビン(1.0当量)の攪拌溶液が0°Cに冷却された後、これに、POCl3(2.0当量)がAr雰囲気下で滴加された。この反応混合物が、0°C−4°Cで16時間攪拌された。粗精製混合物が無水DCM(10mL)で希釈され、適当なアミノ酸エステル(5.0当量)が添加され、その後に−78°CでDIPEA(10.0当量)が滴加された。前記反応混合物は、0°C−4°CでAr雰囲気下で96時間攪拌された。前記粗精製混合物は水で希釈され、DCM(20mLで6回)で抽出された。抽出後の有機相が合わされて、MgSO4下で乾燥され、粗精製残渣を生成するために溶媒留去され、前記粗精製残渣は溶離液の濃度勾配(DCM/MeOH:99:1〜97:3〜95:5)を用いてシリカゲルで精製された。(過剰のアミノ酸エステルは、溶離液としてDCM/MeOH 95/5を用いて分取TLC精製によって除去された。)
標準的な手順C:BOC基の脱保護
TFA/DCM(1:1)中の3’位をBOC基で保護されたジアミダートの混合物が、0°Cで2時間攪拌された。溶媒は溶媒留去され、残渣は飽和NaHCO3で処理され、EtOAcで抽出された。有機相(layers)が混ぜ合わされ、(MgSO4で)乾燥され、濾過され、蒸発乾固(reduced to dryness)され、溶離液の濃度勾配(DCM/MeOH:99:5〜92:8)を用いてシリカゲルで精製された。
ビス(エトキシ−L−アラニニル)リン酸2’−デオキシ−2’,2’−ジフルオロ−3’−(t−ブトキシカルボニルオキシ)−D−シチジン−5’−O−エステル(1,MS151)
Figure 0005864590
(「化4」の化合物は、)3’−Boc−ゲムシタビン(0.20g、0.55mmol)、POCl3(0.17g、0.17mL、1.10mmol)、及び、(Et)3PO(1.0mL)から、その後にL−AlaエチルエステルHCl塩(0.42g、2.75mmol)、DIPEA(0.71g、0.95mL、5.55mmol)を添加し、前記標準的な手順Aに従って調製された。生成物がカラム精製によって白色固体(0.075g、21%)として得られた。

31P-NMR (MeOD, 202 MHz) (13.90

19F-NMR (MeOD, 121 MHz) (-115.35 (d, J = 251 Hz), -119.19 (d, ブロードシグナル, J = 249 Hz)

1H-NMR (MeOD, 500 MHz) (7.71 (1H, d, J= 8.16 Hz, H-塩基), 6.34 (1H, t, J= 9.27 Hz, H-l'), 6.00 (1H, d, J = 8.16 Hz, H-塩基), 5.27 - 5.22 (1H, m, H-3'), 4.37 - 4.33 (2H, m, 1 x H-5', H-4'), 4.29 - 4.23 (1H, m, 1 x H-5'), 4.22 - 4.16 (4H, m, 2 x CH 2CH3), 3.97 - 3.90 (2H, m, 2 x CHCH3), 1.52 (9H, s, C(CH 3)3), 1.40 (6H, d, J = 7.23 Hz, 2 x CHCH 3), 1.28 (6H, 明瞭なtd, J = 7.23 Hz, 2 x CH2CH 3)

13C-NMR (MeOD, 125 MHz) (175.64 (d, 3JC-P = 5.70 Hz, C=0, エステル), 167.76 (C=O, C-Ar, 塩基), 157.60 (C-Ar, 塩基), 153.18 (C=O, 3'-Boc), 143.02 (CH-Ar, 塩基), 123.53 (明瞭なt, lJC-F = 260 Hz, CF2), 96.86 (CH-Ar, 塩基), 86.20 - 85.81 (m, ブロードシグナル, C-1'), 85.19 (C(CH3)3), 78.82 (d, 3JC-F = 6.50 Hz, C-4'), 74.16, 73.84 (2 x d, 2JC-F = 18.0 Hz, 17.53 Hz, C-3'), 64.45 (d, 2JC-P = 3.91 Hz, C-5'), 62.37 (CH2CH3), 51.10 (d, 2JC-P = 3.90 Hz, CHCH3), 27.87 (C(CH3)3), 20.86, 20.75 (2 x d, 3JC-P = 5.43 Hz, CHCH3), 14.53 (CH2 CH3)

MS (ES+) m/e: 664 (MNa+, 100%), 精密質量分析: C24H38F2N5O11P 理論値 641.56 実測値 642.24 (13%)
ビス(エトキシ−L−アラニニル)リン酸2’−デオキシ−2’,2’−ジフルオロ−D−シチジン−5’−O−エステル(2,CPF459)
Figure 0005864590
(「化5」の化合物は、)化合物1(MS151)(0.075g、0.117mmol)、TFA/DCM(4mL)から、前記標準的な手順Cに従って調製された。生成物2が、カラム精製と、その後の分取TLC精製とによって白色固体(7.0mg、11%)として得られた。

31P-NMR (MeOD, 202 MHz) (13.91

19F-NMR (MeOD, 121 MHz) (-118.39 (d, J = 239 Hz), -119.83 (d, J = 239 Hz)

1H-NMR (MeOD, 500 MHz) (7.70 (1H, d, J= 7.41 Hz, H-塩基), 6.29 (1H, t, J= 8.35 Hz, H-l'), 6.01 (1H, d, J = 7.41 Hz, H-塩基), 4.36 - 4.22 (3H, m, 2 x H-5', H-3'), 4.19 - 4.17 (4H, m, 2 x CH 2CH3), 4.07 - 4.05 (1H, m, H-4'), 3.96 - 3.89 (2H, m, 2 x CHCH3), 1.40 (6H, d, J = 7.23 Hz, 2 x CHCH 3), 1.30 - 1.27 (6H, m, 2 x CH2CH 3)

13C-NMR (MeOD, 125 MHz) (175.71 (d, 3JC-P = 4.15 Hz, C=0, エステル), 167.70 (C=O, C-Ar, 塩基), 157.79 (C-Ar, 塩基), 142.67 (CH-Ar, 塩基), 124.69 (明瞭なt, lJC-F = 259 Hz, CF2), 96.77 (CH-Ar, 塩基), 86.15 - 85.80 (m, ブロードシグナル, C-1'), 80.40 (ブロードシグナル, C-4'), 71.32, 71.13 (2 x d, 2JC-F = 22.80 Hz, C-3'), 64.38 (d, 2JC-P = 5.41 Hz, C-5'), 62.34 (CH2CH3), 51.10 (d, 2JC-P = 3.90 Hz, CHCH3), 20.85, 20.70 (2 x d, 3JC-P = 5.79 Hz, CHCH3), 14.47 (CH2 CH3)

HPLCb(H2O/MeOH 35分間で100/0から0/100まで)Rt24.21分
ビス(ベンゾキシ−L−アラニニル)リン酸2’−デオキシ−2’,2’−ジフルオロ−D−シチジン−5’−O−エステル(3,CPF457)
Figure 0005864590
(「化6」の化合物は、)ゲムシタビン(0.25g、0.95mmol)、POCl3(0.29g、0.17mL、1.89mmol)、及び、(Et)3PO(1.0mL)から、その後にL−AlaベンジルエステルTs塩(1.67g、4.75mmol)、DIPEA(1.23g、1.65mL、9.50mmol)を添加し、前記標準的な手順Bに従って調製された。生成物3が、カラム精製と、その後の分取TLC精製とによって白色固体(0.079g、12%)として得られた。

31P-NMR (MeOD, 202 MHz) (13.87

19F-NMR (MeOD, 121 MHz) (-118.14 (d, J = 239 Hz), -119.70 (d, ブロードシグナル, J = 239 Hz)

1H-NMR (MeOD, 500 MHz) (7.67 (1H, d, J= 7.53 Hz, H-塩基), 7.38 - 7.31 (10H, m, H-Ar), 6.27 (1H, t, J= 8.05 Hz, H-l'), 5.97 (1H, d, J = 7.51 Hz, H-塩基), 5.18 - 5.10 (4H, m, 2 x CH 2Ph), 4.31 - 4.17 (3H, m, H-5', H-3' H-5'), 4.02 - 3.95 (3H, m, H-4', 2 x CHCH3), 1.38, 1.36 (6H, 2 x d, J = 7.14 Hz, 2 x CHCH 3)

13C-NMR (MeOD, 125 MHz) (175.43 (d, 3JC-P = 5.40 Hz, C=0, エステル), 167.68 (C=O, C-Ar, 塩基), 157.81 (C-Ar, 塩基), 142.63 (CH-Ar, 塩基), 137.29, 137.28 (C-Ar), 129.85, 129.66, 129.65, 129.40, 129.39, 129.32, 127.02 (CH-Ar), 123.69 (明瞭なt, lJC-F = 258 Hz, CF2), 96.87 (CH-Ar, 塩基), 86.02 (明瞭なt, ブロードシグナル, 2JC-F = 27.0 Hz, C-1'), 80.46 (明瞭なt, 3JC-F = 8.20 Hz, C-4'), 71.28 (明瞭なt, 2JC-F = 23.44 Hz, C-3'), 68.00, 67.99 (CH2Ph), 64.52 (d, 2JC-P = 4.78 Hz, C-5'), 51.15 (d, 2JC-P = 5.41 Hz, CHCH3), 20.78, 20.67 (2 x d, 3JC-P = 5.53 Hz, CHCH3).

MS (ES+) m/e: 688.21 (MNa+, 100%), 精密質量分析: C29H34F2N5O9P 理論値 665.58 実測値 666.22 (3%)

HPLCb(H2O/MeOH 35分間で100/0から0/100まで)Rt24.15分
ビス(シクロヘキソキシ−L−アラニニル)リン酸2’−デオキシ−2’,2’−ジフルオロ−D−シチジン−5’−O−エステル(4,CPF458)
Figure 0005864590
(「化7」の化合物は、)ゲムシタビン(0.25g、0.95mmol)、POCl3(0.29g、0.17mL、1.89mmol)、及び、(Et)3PO(1.0mL)から、その後にL−AlaシクロヘキシルエステルHCl塩(0.99g、4.75mmol)、DIPEA(1.23g、1.65mL、9.50mmol)を添加し、前記標準的な手順Bに従って調製された。生成物4が、カラム精製と、その後の分取TLC精製とによって白色固体(0.029g、5%)として得られた。

31P-NMR (MeOD, 202 MHz) (13.94

19F-NMR (MeOD, 121 MHz) (-118.30 (d, J = 241 Hz), -119.78 (d, ブロードシグナル, J = 245 Hz)

1H-NMR (MeOD, 500 MHz) (7.70 (1H, d, J= 7.15 Hz, H-塩基), 6.29 (1H, t, J = 7.97 Hz, H-l'), 6.01 (1H, d, J = 7.51 Hz, H-塩基), 4.79 - 4.73 (2H, m, 2 x CH-シクロヘキシル), 4.37 - 4.33 (1H, m, H-5'), 4.32 - 4.22 (2H, m, H-3', H-5'), 4.08 - 4.06 (1H, m, H-4'), 3.93 - 3.89 (2H, m, 2 x CHCH3), 1.87 - 1.84 (4H, m, 2 x CH 2, シクロヘキシル), 1.77 - 1.74 (4H, m, 2 x CH 2, シクロヘキシル), 1.58 - 1.56 (2H, m, 2 x CH2-シクロヘキシルのCH), 1.48 - 1.33 (16H, m, 10H, CH 2-シクロヘキシル; 6H, 2 x CHCH 3)

13C-NMR (MeOD, 125 MHz) (175.64 (d, 3JC-P = 5.37 Hz, C=0, エステル), 167.69 (C=O, C-Ar, 塩基), 157.79 (C-Ar, 塩基), 142.66 (CH-Ar, 塩基), 123.66 (明瞭なt, lJC-F = 259 Hz, CF2), 96.85 (CH-Ar, 塩基), 86.00 (明瞭なt, ブロードシグナル, 2JC-F = 30 Hz, C-1'), 80.48 (明瞭なt, 3JC-F = 8.50 Hz, C-4'), 74.66, 74.56 (2 x CH-シクロヘキシル), 71.29 (明瞭なt, 2JC-F = 25.0 Hz, C-3'), 64.54 (d, 2JC-P = 4.23 Hz, C-5'), 51.13 (d, 2JC-P = 13.0 Hz, CHCH3), 32.55, 32.53, 32.48, 32.34, 26.58, 26.44, 24.79, 24.69 (CH2-シクロヘキシル), 21.15, 20.93 (2 x d, 3JC-P = 5.52 Hz, CHCH3)

MS (ES+) m/e: 672.26 (MNa+, 100%), 精密質量分析: C27H42F2N5O9P 理論値 649.62 実測値 650.28 (33%)

HPLCb(H2O/CH3CN 35分間で100/0から0/100まで)Rt17.72分
ビス(2,2−ジメトキシプロポキシ−L−アラニニル)リン酸2’−デオキシ−2’,2’−ジフルオロ−D−シチジン−5’−O−エステル(5,CPF460)
Figure 0005864590
(「化8」の化合物は、)ゲムシタビン(0.25g、0.95mmol)、POCl3(0.29g、0.17mL、1.89mmol)、及び、(Et)3PO(1.0mL)から、その後にL−AlaネオペンチルエステルTs塩(1.57g、4.75mmol)、DIPEA(1.23g、1.65mL、9.50mmol)を添加し、前記標準的な手順Bに従って調製された。生成物5(compound 5)が、カラム精製と、その後の分取TLC精製とによって白色固体(0.041g、7%)として得られた。

31P-NMR (MeOD, 202 MHz) (13.93

19F-NMR (MeOD, 121 MHz) (-118.1 (d, J = 245 Hz), -119.6 (d, J = 245 Hz)

1H-NMR (MeOD, 500 MHz) (7.70 (1H, d, J= 7.58 Hz, H-塩基), 6.29 (1H, t, J = 8.20 Hz, H-l'), 6.01 (1H, d, J = 7.58 Hz, H-塩基), 4.37 - 4.33 (1H, m, H-5'), 4.30 - 4.23 (2H, m, H-5', H-3'), 4.08 - 4.06 (1H, m, H-4'), 4.03 - 3.96 (2H, 2 x CHCH3), 3.90, 3.93, 3.79, 3.73 (4H, 2 x AB, JAB = 10.55 Hz, 2 x CH 2(CH3)3), 1.45, 1.43 (6H, 2 x d, J = 7.08 Hz, 2 x CHCH 3), 0.97 (18H, s, 2 x CH2C(CH 3)3)

13C-NMR (MeOD, 125 MHz) (175.71, 175.67 (2 x d, 3JC-P = 3.44 Hz, C=0, エステル), 167.70 (C=O, C-Ar, 塩基), 157.79 (C-Ar, 塩基), 142.68 (CH-Ar, 塩基), 123.65 (明瞭なt, lJC-F = 258 Hz, CF2), 96.84 (CH-Ar, 塩基), 86.04 (明瞭なt, 2JC-F = 26 Hz, C-1'), 80.48 (明瞭なt, 3JC-F = 8.51 Hz, C-4'), 75.46, 75.43 (CH2C(CH3)3), 71.30 (t, 2JC-F = 23.0 Hz, C-3'), 64.57 (d, 2JC-P = 4.73 Hz, C-5'), 51.17 (d, 2JC-P = 7.78 Hz, CHCH3), 26.7 (CH2C(CH3)3), 21.08, 20.96 (2 x d, 3JC-P = 6.10 Hz, CHCH3)

MS (ES+) m/e: 648 (MNa+, 100%), 精密質量分析: C25H42F2N5O9P 理論値 625.60, 実測値 626.28 (2%)

HPLCb(H2O/CH3CN 35分間で100/0から0/100まで)Rt17.27分
ビス(イソプロポキシ−L−アラニニル)リン酸2’−デオキシ−2’,2’−ジフルオロ−D−シチジン−5’−O−エステル(6,CPF461)
Figure 0005864590
(「化9」の化合物は、)ゲムシタビン(0.25g、0.95mmol)、POCl3(0.29g、0.17mL、1.89mmol)、及び、(Et)3PO(1.0mL)から、その後にL−AlaイソプロピルエステルHCl塩(0.80g、4.75mmol)、DIPEA(1.23g、1.65mL、9.50mmol)を添加し、前記標準的な手順Bに従って調製された。生成物6が、カラム精製と、その後の分取TLC精製とによって白色固体(0.037g、7%)として得られた。

31P-NMR (MeOD, 202 MHz) (13.97

19F-NMR (MeOD, 121 MHz) (-117.5 (d, J = 245 Hz), -120.3 (d, J = 245 Hz)

1H-NMR (MeOD, 500 MHz) (7.70 (1H, d, J= 7.20 Hz, H-塩基), 6.29 (1H, t, J = 8.0 Hz, H-l'), 6.00 (1H, d, J = 7.58 Hz, H-塩基), 5.10 - 4.98 (2H, 明瞭な7重, J = 6.40 Hz, 2 x H, CH(CH3)2), 4.36 - 4.34 (1H, m, H-5'), 4.30 - 4.22 (2H, m, H-5', H-3'), 4.09 - 4.06 (1H, m, H-4'), 3.93 - 3.86 (2H, m, 2 x CHCH3), 1.49, 1.47 (6H, 2 x d, J = 6.70 Hz, 2 x CHCH 3), 1.29 - 1.26 (12H, m, 2 x CH(CH 3)2)

13C-NMR (MeOD, 125 MHz) (175.25 (d, JC-P = 2.20 Hz, C=0, エステル), 167.70 (C=O, C-Ar, 塩基), 157.81 (C-Ar, 塩基), 142.68 (CH-Ar, 塩基), 123.38 (明瞭なt, lJC-F = 257 Hz, CF2), 96.85 (CH-Ar, 塩基), 85.94 (明瞭なt, 2JC-F = 28.7 Hz, C-1'), 80.46 (明瞭なt, 3JC-F = 8.21 Hz, C-4'), 71.28 (明瞭なt, 2JC-F = 24.0 Hz, C-3'), 70.12 (CH(CH3)2), 64.52 (d, 2JC-P = 4.77 Hz, C-5'), 51.17 (d, 2JC-P = 8.6 Hz, CHCH3), 22.07, 22.05 (CH(CH3)2), 20.91, 20.82 (2 x d, 3JC-P = 6.3 Hz, CHCH3)

MS (ES+) m/e: 592.19 (MNa+, 100%), 精密質量分析: C21H34F2N5O9P 理論値 569.49, 実測値 570.20 (10%)

HPLCb(H2O/CH3CN 35分間で100/0から0/100まで)Rt12.15分
生物学的アッセイ
ヒトのヒト大腸がん細胞株のHRT18が、動物培養細胞の欧州コレクション(European Collection of Animal Cell Cultures)(ECACC、英国サリスベリー)から購入された。細胞毒性(cytoxicity)アッセイは、我々が以前に報告したMTTアッセイに基づく。この方法は水溶性テトラゾリウム塩のMTT(臭化3−[4,5−ジメチルチアジド−2−イル]−2,5−ジフェニルテトラゾリウム)を不溶性ホルマザン沈殿物に変換する、生きているミトコンドリアの能力に基づき、前記沈殿物は溶解され、分光光度法によって定量される。96穴の培養細胞培養プレートが用いられた。細胞は血球計算盤(haemocytomete counting chamber)で数を数えられ、特定数の細胞(ウェル1個あたり4000個)が培養培地(DMEM)とともに各々のウェルに播種された。DMSOに溶解した本発明の化合物は、培養培地内で、順次(1:5)の割合で希釈され、最終的に0.128nMから2000nMまでの濃度範囲が網羅された。前記培養プレートは37°Cで72時間インキュベーションされた。前記細胞はBSSで2回洗浄された。培養培地中に0.5mg/mLのMTTの溶液が各々のウェルに添加された。その後、前記培養プレートは37°Cで4時間インキュベーションされた。その後、MTTが吸引によって除去された。その後、細胞内にMTT試薬によって生成した結晶が、100lLのTriton X100(水に10%)の添加によって抽出された。細胞は4°Cで24時間インキュベーションされた。その後、発色生成物の吸光度が、分光光度計(Titertecek)を用いて波長540nmで測定された。
データ
Figure 0005864590
本アッセイでは、全てのジアミダートは、親のゲムシタビンと比較してより効力があり、いくつかは20倍までの効力であった。効力は、表に示されたようにエステルのR7基によって変化し、アミノ部分(moiety)によっても変化する(データは示されない)。

Claims (16)

  1. 化学式(1)の化合物又はその薬学的に許容可能な誘導体であって、
    Figure 0005864590

    前記化学式(1)中、
    1 は、H、
    2は、CR56CO2 7
    3 は、H、
    4は、CR56CO2 7
    5 は、メチル基、i−プロピル基、−CH 2 CH(CH 3 2 、及び、−CH(CH 3 )(C 2 5 からなる群から選ばれ、そして、
    各々のR 6 は、H、
    各々の7は、分岐した又は分岐のない、C 1 〜C 18 の非環式アルキル基、及び、C 3 〜C 8 の環式アルキル基からなる群から選ばれ、
    Yは、H
    Zは、Hであり、
    前記R 7 は、飽和又は不飽和であってもよく、1ないし3個の置換基で置換されていてもよく、該置換基は、
    F、Cl、Br及びI原子からなる群から選択されるハロゲン原子;
    CF 3 基及びCCl 3 基からなる群から選択されるハロメチル基;
    オキソ基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、アルコキシ基、アルコイル基、アルコイロキシ基、アリーロキシ基、アリーロイル基及びアリーロイロキシ基からなる群から選択される酸素を含む基;
    アミノ基、シアノ基、アジド基及びニトロ基からなる群から選択される窒素を含む基;
    チオール基、スルホニル基及びスルホキシド基からなる群から選択される硫黄を含む基;
    ピロリル基、イミダゾリル基、ピラジオリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、オキサゾリル基、ピロリジニル基、ピロリニル基、イミダゾリジニル基、イミダゾリニル基、ピラゾリジニル基、テトラヒドロフラニル基、ピラニル基、ピロニル基、ピリジル基、ピラジニル基、ピラダジニル基、ピペリジル基、ピペラジニル基、モルホリニル基、チオナフチル基、ベンゾフラニル基、イソベンゾフリル基、インドリル基、オキシインドリル基、イソインドリル基、インダゾリル基、インドリニル基、7−アザインドリル基、イソインダゾリル基、ベンゾピラニル基、クマリニル基、イソクマリニル基、キノリル基、イソキノリル基、ナフチリジニル基、シンノリニル基、キナゾリニル基、ピリドピリジル基、ベンゾオキサジニル基、キノキサジニル基、クロメニル基、クロマニル基、イソクロマニル基、及び、カルボリニル基からなる群から選択される複素環基;
    フェニル基、ナフチル基、ピリジル基、ピロリル基、フラニル基及びチオフェニル基からなる群から選択されるアリール基;
    から選択されることを特徴とする、化学式(1)の化合物又はその薬学的に許容可能な塩、水和物又は溶媒和物
  2. 2及びR4が同一であることを特徴とする、請求項1に記載の化合物。
  3. 7は、メチル基、エチル基、i−プロピル基、t−ブチル−CH2−、ベンジル基、及び、C3〜C6のシクロアルキル基からなる群から選ばれることを特徴とする、請求項に記載の化合物。
  4. 7はt−ブチル−CH2−あることを特徴とする、請求項に記載の化合物。
  5. 5 はメチル基であることを特徴とする、請求項に記載の化合物。
  6. 7は、メチル基、エチル基、i−プロピル基、t−ブチル−CH2−、ベンジル基、及び、C3ないしC6のシクロアルキル基からなる群から選ばれることを特徴とする、請求項に記載の化合物。
  7. 7は、t−Bu−CH2−であることを特徴とする、請求項に記載の化合物。
  8. 前記化合物は、*CR56に天然のL配置の立体化学を有することを特徴とする、請求項1ないしのいずれか1項に記載の化合物。
  9. 前記化合物は、*CR56にD配置の立体化学を有することを特徴とする、請求項1ないしのいずれか1項に記載の化合物。
  10. ビス(エトキシ−L−アラニニル)リン酸2′−デオキシ−2′,2′−ジフルオロ−D−シチジン−5′−Oエステル、
    ビス(ベンゾキシ−L−アラニニル)リン酸2′−デオキシ−2′,2′−ジフルオロ−D−シチジン−5′−Oエステル、
    ビス(シクロヘキソキシ−L−アラニニル)リン酸2′−デオキシ−2′,2′−ジフルオロ−D−シチジン−5′−Oエステル、
    ビス(2,2−ジメチルプロポキシ−L−アラニニル)リン酸2′−デオキシ−2′,2′−ジフルオロ−D−シチジン−5′−Oエステル、及び、
    ビス(イソ−プロポキシ−L−アラニニル)リン酸2′−デオキシ−2′,2′−ジフルオロ−D−シチジン−5′−Oエステルからなる群から選ばれることを特徴とする、化合物。
  11. がんの予防又は治療の必要な患者で、前記予防又は治療の方法で使用するための、請求項1ないし10のいずれか1項に記載の化合物。
  12. がんの予防又は治療のための薬剤の製造における、請求項1ないし10のいずれか1項に記載の化合物の使用。
  13. 請求項1ないし10のいずれか1項に記載の化合物の有効量をむことを特徴とする、がんの予防又は治療のための医薬組成物
  14. 薬学的に許容可能な担体、希釈剤又は添加剤と組み合わせることを特徴とする、請求項1ないし10のいずれか1項に記載の化合物を含む医薬組成物。
  15. 請求項1ないし10のいずれか1項に記載の化合物を、薬学的に許容可能な添加剤、担体又は希釈剤と組み合わせるステップを含むことを特徴とする、医薬組成物の調製方法。
  16. 請求項1に記載の化学式(1)の化合物を調製するための工程であって、
    化学式(2)の化合物を、
    Figure 0005864590

    塩化ホスホリル(POCl3)と反応し、その後に、R12NH及びR34NHと反応するステップを含み、式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R、Y及びZは、請求項1に記載の意味を有することを特徴とする、工程。
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