JP5863342B2 - エンジンシステム - Google Patents
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Description
この特許文献2に記載のシステムでは、バイオガスと都市ガスとを混合させた混合燃料ガスをミキサーに供給する混合燃料ガス供給路と、その混合燃料ガス供給路にてミキサーに供給する混合燃料ガスの流量を計測する流量計と、その混合燃料ガス供給路にてミキサーに供給する混合燃料ガスの流量を調整自在な燃料制御弁とを備えている。そして、エンジンにて駆動される発電機の発電量を所定の目標発電量とするように、エンジンに供給する混合気の流量を調整自在なスロットルバルブの開度を制御するとともに、エンジンに供給する混合気の空気比を所望の空気比に維持するように燃料制御弁の開度を制御している。燃料制御弁の開度の制御については、エンジンにて駆動される発電機の発電量を用いて、エンジンにて消費される単位時間当たりの想定消費熱量を求め、その求めた想定消費熱量と流量計にて計測した流量とを用いて、混合燃料ガスの単位体積当たりの想定発熱量を求め、その求めた想定発熱量から求められる目標開度になるように燃料制御弁の開度を制御している。
前記ミキサーとして、第1燃料ガス供給路にて供給する前記第1燃料ガス、又は、その第1燃料ガスと第2燃料ガス供給路にて供給する前記第2燃料ガスを混合させた混合燃料ガスと前記燃焼用空気とを混合させて混合気を生成する単一のミキサーが備えられ、前記第1燃料ガス供給路に備えられて、前記ミキサーに供給する前記第1燃料ガスの流量を調整自在な第1燃料ガス流量調整弁と、前記第2燃料ガス供給路に備えられて、前記ミキサーに供給する前記第2燃料ガスの流量を調整自在な第2燃料ガス流量調整弁と、前記混合気供給路に備えられて、前記エンジンに供給する混合気の流量を調整自在な混合気流量調整弁と、エンジン出力が目標出力となるように前記混合気流量調整弁の開度を制御するエンジン出力制御部と、前記混合気供給路にて前記エンジンに供給する混合気圧力が目標圧力となるように前記第1燃料ガス流量調整弁及び前記第2燃料ガス流量調整弁の開度を制御する混合気圧力制御部と、前記ミキサーに対する燃料ガスの供給状態について、前記第1燃料ガス流量調整弁を開状態とし且つ前記第2燃料ガス流量調整弁を閉状態として前記ミキサーに前記第1燃料ガスのみを供給する第1燃料ガス供給状態と、前記第1燃料ガス流量調整弁及び前記第2燃料ガス流量調整弁の両者を開状態として前記ミキサーに前記第1燃料ガスと前記第2燃料ガスとの混合燃料ガスを供給する混合燃料ガス供給状態との間で切換自在であり、且つ、前記混合気圧力制御部による制御を行った状態での前記第1燃料ガス流量調整弁及び前記第2燃料ガス流量調整弁の開度情報に基づいて、前記第1燃料ガス供給状態と前記混合燃料ガス供給状態との間での切換を行う燃料ガス供給状態切換制御部とを備え、前記燃料ガス供給状態切換制御部は、前記第1燃料ガス供給状態から前記混合燃料ガス供給状態に切り換える場合に、前記第1燃料ガス流量調整弁及び前記第2燃料ガス流量調整弁の両者の開度を予め定めた混合燃料ガス目標開度とするように前記第1燃料ガス流量調整弁及び前記第2燃料ガス流量調整弁の両者の開度を制御した後、前記混合気圧力制御部により前記混合気供給路にて前記エンジンに供給する混合気圧力が目標圧力となるように前記第1燃料ガス流量調整弁及び前記第2燃料ガス流量調整弁の開度を制御するように構成されている点にある。
そして、燃料ガス供給状態切換制御部が第1燃料ガス供給状態と混合燃料ガス供給状態とのどちらの供給状態に切り換えた場合でも、エンジン出力制御部が、エンジン出力が目標出力となるように混合気流量調整弁の開度を制御するので、エンジン出力を目標出力に維持して所望のエンジン出力を得ることができるとともに、混合気圧力制御部が、混合気圧力が目標圧力となるように第1燃料ガス流量調整弁及び第2燃料ガス流量調整弁の開度を制御するので、エンジンに供給する混合気の空気比を所望の空気比に維持することができる。
しかも、本特徴構成によれば、特許文献2に記載のシステムの如く、第1燃料ガスと第2燃料ガスとの混合燃料ガスの流量を計測する高価な流量計を備えなくてもよく、それだけコストの低減及び構成の簡素化を図ることができる。しかも、ミキサーについても、複数備えるのではなく、単一のミキサーを備えているだけであるので、この点からも、コストの低減及び構成の簡素化を図ることができる。
また、本特徴構成によれば、ミキサーに対する燃料ガスの供給状態を混合燃料ガス供給状態に切り換える場合に、混合気圧力制御部による制御を一旦中断させて、まず、第1燃料ガス流量調整弁及び第2燃料ガス流量調整弁の両者の開度を予め定めた混合燃料ガス目標開度に制御して混合燃料ガス供給状態に切り換えるので、混合燃料ガス供給状態への切換をスムーズに行うことができる。そして、第1燃料ガス流量調整弁及び第2燃料ガス流量調整弁の両者の開度を予め定めた混合燃料ガス目標開度とした状態において、混合気圧力制御部が、混合気圧力が目標圧力となるように第1燃料ガス流量調整弁及び第2燃料ガス流量調整弁の開度を制御しているので、混合燃料ガス目標開度から、混合気圧力を目標圧力とするための開度への制御をスムーズに行うことができる。したがって、ミキサーに対する燃料ガスの供給状態を混合燃料ガス供給状態に切り換える場合に、エンジンに供給する混合気の空気比を所望の空気比に維持できる安定した状態に比較的早く移行することができる。
そこで、本特徴構成によれば、燃料ガス供給状態切換制御部が、混合燃料ガス供給状態に切り換えた場合に、第2燃料ガス流量調整弁の開度又は第1燃料ガス流量調整弁及び第2燃料ガス流量調整弁の両者の開度が閉じ側の閉じ設定開度に達すると、混合燃料ガス供給状態から第1燃料ガス供給状態への切換を行うので、第1燃料ガス流量調整弁や第2燃料ガス流量調整弁の開度が全閉に達する前に、ミキサーに対する燃料ガスの供給状態を混合燃料ガス供給状態から第1燃料ガス供給状態に適切に切り換えることができ、エンジンに供給する混合気の空気比を所望の空気比に適切に維持することができる。
このエンジンシステム100は、燃料ガスGと燃焼用空気Aとを混合して混合気Mを生成するミキサー2と、そのミキサー2にて混合された混合気Mをエンジン1に供給する混合気供給路3とを備えている。このエンジンシステム100では、エンジン1に供給する燃料ガスGと燃焼用空気Aとの混合気Mを燃料ガス濃度の薄い希薄混合気としている。そして、エンジンシステム100は、エンジン1に供給する燃料ガスGとして、第1発熱量を有する第1燃料ガスG1と第1発熱量よりも高い第2発熱量を有する第2燃料ガスG2との混合燃料ガス、及び、第1燃料ガスG1のみの2種類の燃料ガスを用いることができるように構成されている。第1燃料ガスG1は、例えば、下水汚泥や有機性工場廃水等のバイオマスを嫌気性発酵させることにより得られるバイオガスとしており、第2燃料ガスG2は、例えば、都市ガスとしている。
混合気供給路3には、その混合気Mの通流方向の上流側から順に、エンジン1に供給する混合気の流量を調整自在な混合気流量調整弁10、混合気供給路3にてエンジン1に供給する混合気圧力を検出する混合気圧力センサ11が備えられている。
第1燃料ガス供給状態では、第1燃料ガス流量調整弁8を開状態とし且つ第2燃料ガス流量調整弁9を閉状態として、ミキサー2に第1燃料ガスG1のみを供給している。混合燃料ガス供給状態では、第1燃料ガス流量調整弁8及び第2燃料ガス流量調整弁9の両者を開状態として、ミキサー2に第1燃料ガスG1と第2燃料ガスG2との混合燃料ガスを供給している。
このエンジン出力制御は、エンジン出力を目標出力に維持するために行われており、エンジン1の運転中には、常時、エンジン出力制御部H1がエンジン出力制御を行うようにしている。
このエンジン出力制御では、エンジン出力検出手段12にて検出したエンジン出力が目標出力よりも小さい場合に、そのエンジン出力と目標出力との差に応じて、混合気流量調整弁10の開度を開き側に制御している。逆に、エンジン出力検出手段12にて検出したエンジン出力が目標出力よりも大きい場合には、そのエンジン出力と目標出力との差に応じて、混合気流量調整弁10の開度を閉じ側に制御している。このようにして、エンジン出力を目標出力に維持して所望のエンジン出力を得るようにしている。
第1燃料ガス貯留部7に第1燃料ガスG1が貯留されている場合には、その第1燃料ガスG1をミキサー2に供給可能であるので、燃料ガス供給状態切換制御部H3が、ミキサー2に対する燃料ガスGの供給状態を第1燃料ガス供給状態に切り換えている(ステップ#1)。このとき、燃料ガス供給状態切換制御部H3は、混合気圧力制御部H2による混合気圧力制御を一旦中断させて、第1燃料ガス流量調整弁8の開度を予め設定された第1燃料ガス目標開度(例えば、開度70%)とし、且つ、第2燃料ガス流量調整弁9を閉状態(開度0%)として、ミキサー2に第1燃料ガスG1のみを供給する第1燃料ガス供給状態に切り換えている。そして、燃料ガス供給状態切換制御部H3が第1燃料ガス供給状態に切り換えることで、燃料ガスGを第1燃料ガスG1のみとして、その第1燃料ガスG1と燃焼用空気Aとの混合気Mをエンジン1に供給して燃焼させてエンジン1を運転させている。
この場合は、例えば、燃料ガス供給状態切換制御部H3が、ミキサー2に対する燃料ガスGの供給状態について、第1燃料ガス流量調整弁8を閉状態とし且つ第2燃料ガス流量調整弁9を開状態として、ミキサー2に第2燃料ガスG2のみを供給する第2燃料ガス供給状態に切り換える。
(1)上記実施形態では、第1燃料ガスG1をバイオガスとしているが、例えば、第1燃料ガスG1を炭鉱ガスとすることもできる。
これに代えて、例えば、混合気圧力制御部H2が、混合気圧力制御として、混合気圧力センサ11にて検出した混合気圧力が目標圧力となるように、第1燃料ガス流量調整弁8及び第2燃料ガス流量調整弁9の両者の開度を制御することもできる。この場合には、第1燃料ガス流量調整弁8及び第2燃料ガス流量調整弁9の両者の開度が変化するので、燃料ガス供給状態切換制御部H3が、混合気圧力制御部H2による混合気圧力制御を行うことで、第1燃料ガス流量調整弁8及び第2燃料ガス流量調整弁9の両者の開度が閉じ側の閉じ設定開度に達すると、混合燃料ガス供給状態から第1燃料ガス供給状態への切換を行う。このとき、第1燃料ガス流量調整弁8に対する閉じ設定開度と第2燃料ガス流量調整弁9に対する閉じ設定開度とを同一開度又は異なる開度に設定することができる。
2 ミキサー
3 混合気供給路
5 第1燃料ガス供給路
6 第2燃料ガス供給路
8 第1燃料ガス流量調整弁
9 第2燃料ガス流量調整弁
10 混合気流量調整弁
A 燃焼用空気
G 燃料ガス
G1 第1燃料ガス(バイオガス)
G2 第2燃料ガス(都市ガス)
H1 エンジン出力制御部
H2 混合気圧力制御部
H3 燃料ガス供給状態切換制御部
M 混合気
Claims (4)
- 燃料ガスと燃焼用空気とを混合して混合気を生成するミキサーと、そのミキサーにて生成された混合気をエンジンに供給する混合気供給路とを備え、前記燃料ガスとして、第1発熱量を有する第1燃料ガス、又は、その第1発熱量よりも高い第2発熱量を有する第2燃料ガスと前記第1燃料ガスとを混合させた混合燃料ガスを用い、前記混合気供給路にて供給される混合気を燃焼させてエンジンを運転させるエンジンシステムであって、
前記ミキサーとして、第1燃料ガス供給路にて供給する前記第1燃料ガス、又は、その第1燃料ガスと第2燃料ガス供給路にて供給する前記第2燃料ガスを混合させた混合燃料ガスと前記燃焼用空気とを混合させて混合気を生成する単一のミキサーが備えられ、
前記第1燃料ガス供給路に備えられて、前記ミキサーに供給する前記第1燃料ガスの流量を調整自在な第1燃料ガス流量調整弁と、
前記第2燃料ガス供給路に備えられて、前記ミキサーに供給する前記第2燃料ガスの流量を調整自在な第2燃料ガス流量調整弁と、
前記混合気供給路に備えられて、前記エンジンに供給する混合気の流量を調整自在な混合気流量調整弁と、
エンジン出力が目標出力となるように前記混合気流量調整弁の開度を制御するエンジン出力制御部と、
前記混合気供給路にて前記エンジンに供給する混合気圧力が目標圧力となるように前記第1燃料ガス流量調整弁及び前記第2燃料ガス流量調整弁の開度を制御する混合気圧力制御部と、
前記ミキサーに対する燃料ガスの供給状態について、前記第1燃料ガス流量調整弁を開状態とし且つ前記第2燃料ガス流量調整弁を閉状態として前記ミキサーに前記第1燃料ガスのみを供給する第1燃料ガス供給状態と、前記第1燃料ガス流量調整弁及び前記第2燃料ガス流量調整弁の両者を開状態として前記ミキサーに前記第1燃料ガスと前記第2燃料ガスとの混合燃料ガスを供給する混合燃料ガス供給状態との間で切換自在であり、且つ、前記混合気圧力制御部による制御を行った状態での前記第1燃料ガス流量調整弁及び前記第2燃料ガス流量調整弁の開度情報に基づいて、前記第1燃料ガス供給状態と前記混合燃料ガス供給状態との間での切換を行う燃料ガス供給状態切換制御部とを備え、
前記燃料ガス供給状態切換制御部は、前記第1燃料ガス供給状態から前記混合燃料ガス供給状態に切り換える場合に、前記第1燃料ガス流量調整弁及び前記第2燃料ガス流量調整弁の両者の開度を予め定めた混合燃料ガス目標開度とするように前記第1燃料ガス流量調整弁及び前記第2燃料ガス流量調整弁の両者の開度を制御した後、前記混合気圧力制御部により前記混合気供給路にて前記エンジンに供給する混合気圧力が目標圧力となるように前記第1燃料ガス流量調整弁及び前記第2燃料ガス流量調整弁の開度を制御するように構成されているエンジンシステム。 - 前記燃料ガス供給状態切換制御部は、前記第1燃料ガス供給状態に切り換えた場合に、前記混合気圧力制御部による制御を行うことで前記第1燃料ガス流量調整弁の開度が開き側の開き設定開度に達すると、前記第1燃料ガス供給状態から前記混合燃料ガス供給状態への切換を行うように構成されている請求項1に記載のエンジンシステム。
- 前記燃料ガス供給状態切換制御部は、前記混合燃料ガス供給状態に切り換えた場合に、前記混合気圧力制御部による制御を行うことで前記第2燃料ガス流量調整弁の開度又は前記第1燃料ガス流量調整弁及び前記第2燃料ガス流量調整弁の両者の開度が閉じ側の閉じ設定開度に達すると、前記混合燃料ガス供給状態から前記第1燃料ガス供給状態への切換を行うように構成されている請求項1又は2に記載のエンジンシステム。
- 前記混合気圧力制御部は、前記燃料ガス供給状態切換制御部にて前記混合燃料ガス供給状態に切り換えた場合に、前記第1燃料ガス流量調整弁の開度を予め設定された固定用設定開度に固定させ、且つ、前記混合気供給路にて前記エンジンに供給する混合気圧力が目標圧力となるように前記第2燃料ガス流量調整弁の開度を制御するように構成されている請求項1〜3の何れか1項に記載のエンジンシステム。
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