JP5861563B2 - ウエハ加熱用ヒータ - Google Patents

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本発明は、半導体製造装置において使用されるウエハ加熱用ヒータに関し、特に、該ウエハ加熱用ヒータが設置されるチャンバーのメンテナンス性やクリーニング性に優れたウエハ加熱用ヒータに関する。
半導体製造装置においては、成膜や洗浄などの処理が施される半導体ウエハの加熱用ヒータとして、例えば特許文献1に記載されているような加熱体と支持体とからなるウエハ加熱用ヒータが既に実用化されている。このウエハ加熱用ヒータはチャンバー内に設置された状態で使用され、加熱体に埋設された抵抗発熱体に給電する電極や熱電対のリード線等が、筒状の支持体の内側を通ってチャンバー外部に引き出されている。この筒状支持体の内側は、気密シールによってチャンバー内雰囲気から隔離されており、これによりチャンバー内で使用される腐食性ガスから上記電極やリード線が保護されている。
特公平6−28258号公報
この特許文献1に記載されているウエハ加熱用ヒータは、例えば図1のようなチャンバー1内に設置されているため、作業性の点において問題になることが多かった。すなわち、チャンバー1内のメンテナンスやクリーニングを行う場合は、チャンバー1の蓋1aを開けて作業を行うことになるが、その際、ウエハ加熱用ヒータ2がじゃまになって、そのままではチャンバー1内の作業を行いにくいことが多く、場合によってはほとんど作業できないことがあった。そのため、実際にはメンテナンスやクリーニングの度に、チャンバー1の下側に設けられている各種の機器(図示せず)を取り除いた後、ウエハ加熱用ヒータ2を支持体ごと取り外すことが行われていた。
メンテナンス等の作業を開始する前に各種機器を取り除いたりウエハ加熱用ヒータを取り外したりする作業は非常に時間が掛かり、メンテナンス等の作業が完了した後のウエハ加熱用ヒータの取り付けや取り除いた各種機器の復旧にも多大な時間を要していた。そのため、スループットへの影響を考慮すると、簡単にはチャンバーのメンテナンスやクリーニングを行うことができないことが問題になっていた。
本発明は、ウエハ加熱用ヒータの加熱体の取り外しや取り付けを容易にすることで、上記課題を解決した。すなわち、本発明に係るウエハ加熱用ヒータの第1の実施形態は、ウエハを加熱する加熱体と、これを支持する筒状支持体とからなり、加熱体は筒状支持体に対して着脱自在に結合されると共に、その結合に伴って加熱体と筒状支持体との間がシール部材によりシールされることを特徴としている。
また、本発明に係るウエハ加熱用ヒータの第2の実施形態は、ウエハを加熱する加熱体と、それを支持する筒状支持体と、これら加熱体と筒状支持体との間に介在する筒状支持リングとからなり、筒状支持リングは加熱体に固定して取り付けられており、筒状支持リングは筒状支持体に対して着脱自在に結合されると共に、その結合に伴って筒状支持リングと筒状支持体との間がシール部材によりシールされることを特徴としている。
本発明によれば、ウエハ加熱用ヒータが設置されるチャンバーをメンテナンス又はクリーニングする際、加熱体を支持体から取り外してチャンバー内から取り出したり、加熱体を支持体に取り付けたりする作業が極めて簡単になる。よって、従来に比べてメンテナンスやクリーニングに掛かる時間及び手間を大幅に削減することが可能になる。
ウエハ加熱用ヒータが設置されているチャンバー内をメンテナンスする際の様子を示す模式図である。 本発明に係るウエハ加熱用ヒータの一具体例を示す縦断面図である。 図2のウエハ加熱用ヒータが有する支持体を示す斜視図である。 図2のウエハ加熱用ヒータが有する支持体が加熱体と結合するときの状態を示す模式図である。 本発明に係るウエハ加熱用ヒータの他の具体例を示す縦断面図である。
以下、図2を参照しながら、本発明に係るウエハ加熱用ヒータの一具体例について説明する。この一具体例のウエハ加熱用ヒータは、半導体製造装置のチャンバー(図示せず)内に設置されるものであり、ウエハを加熱する加熱体10とこれを支持する筒状の支持体15とからなる。加熱体10は、略同一径の2枚の円板状基板である上板11と下板12とが、第1シール部材13を挟んで上下に対向した構造を有しており、これら上板11、下板12及び第1シール部材13によって囲まれる空間内に発熱機構14が設けられている。
上板11及び下板12の材質は、それらの使用環境や用途等に応じて適宜選択することが可能であり、例えば、ウエハ上に薄膜を形成するプロセスにウエハ加熱用ヒータを使用するのであれば、腐食性のプロセスガスに対して比較的耐食性の高い窒化アルミニウムを使用するのが好ましい。また、ウエハの洗浄プロセスに使用するのであれば、ウエハの洗浄液に対して耐食性に優れる、炭化ケイ素や炭化ケイ素と例えばシリコンやアルミニウム等の金属との複合体を使用するのが好ましい。
なお、加熱体10は、上記した2枚の円板状基板で発熱機構を挟み込む構造に限定されるものでなく、ステンレス等の金属や窒化アルミニウム等のセラミックスからなる板状部材の内部に抵抗発熱体を埋設した構造でもよいし、該板状部材の裏面に抵抗発熱体を当接した構造でもよい。また、加熱体10は、その上面にウエハを直接載置してウエハを加熱するものでもよいし、ウエハと加熱体との間を離間させた状態でウエハを加熱するものでもよい。
第1シール部材13の形状は平面視で環状であり、対向する上板11と下板12の間の周縁部に、全周に亘って圧着されている。これにより、上板11と下板12の間の周縁部を気密シールしており、チャンバー内で使用される腐食性ガスや洗浄液等の薬液が周縁部から侵入するのを防いでいる。すなわち、上板11と下板12との間に位置する発熱機構14に薬液等が直接接触するのを防いでいる。第1シール部材13には、例えばガスケットやO−リングを使用することができる。ガスケットの場合は、黒鉛やメタル等を使用するのが好ましい。これらは、数百℃の耐熱性を有しているからである。
発熱機構14の材質が腐食性物質に対して耐食性を有しない場合は、上記したように、加熱体10の内部を洗浄薬液や腐食性ガスなどの腐食性物質が浸入しない気密シール構造にし、その空間内に発熱機構14を設置して腐食性物質から保護するのが望ましいが、発熱機構14が薬液等に対して耐食性を有する場合は必ずしも完全に気密シールする必要はない。また、発熱機構14が耐食性を有しておらず且つ気密シールが困難である場合は、ウエハ加熱用ヒータを所定の時間使用する毎に発熱機構14を交換すれば良い。この場合であっても、発熱機構14は、ガスケットやO−リング等の第1シール部材13を挟んで対向する上板11及び下板12の内側に配置されているだけであるので、発熱機構14の交換は比較的容易である。
上板11と下板12を連結する方法は、上板11、下板12、及び第1シール部材13で囲まれる空間内に腐食性物質が侵入しにくい構造であれば特に限定するものではない。例えば、上板11もしくは下板12のいずれかに、ネジを挿通させる複数の貫通孔を周縁部に沿って均等に設ける。そして、もう一方の板に、各貫通孔を挿通させたネジの先端部を螺合させるためのザグリ部を設ける。
これにより、O−リングなどの第1シール部材13を挟んで対向する上板11と下板12の周縁部を複数のネジを用いて均等に締め付けることができ、よって腐食性物質が上記空間内に流れ込みにくい構造にすることができる。なお、ネジを貫通孔に挿通させてネジ止めした後に、耐食性を有する樹脂等のコーキング材で貫通孔に生じた隙間を埋めてもよい。
上記の気密シール構造により腐食性物質の浸入を効果的に防ぐことができるので、発熱機構14には公知のものを用いることができる。但し、上板11及び下板12の材質に炭化ケイ素又は炭化ケイ素を含む複合体を使用する場合、これら材質は導電性を有することが多いため、上板11及び下板12に対して発熱機構14は電気的な絶縁状態が確保され得る構造にするのが望ましい。
例えば、絶縁性セラミックス中に抵抗発熱体を埋設したものや、シースヒータ又はラバーヒータ等を発熱機構14に使用することが好ましい。あるいは、発熱体としての金属箔をパターンエッチングし、この金属箔を例えばシリコン樹脂、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂等の耐熱性樹脂に挟み込むか、又は該耐熱性樹脂の内部に埋設したものを発熱機構14として用いてもよい。特に、金属箔を用いた発熱機構14は、比較的自由にヒータパターンを設計することができるので、より均熱性に優れたウエハ加熱用ヒータが得られるという点において特に好ましい。
下板12の下側には、加熱体10を支持する筒状の支持体15が設けられている。この支持体15内には、発熱機構14の抵抗発熱体(図示せず)に給電するためのリード線16aや、ウエハ処理時の加熱体10の温度を測定するための熱電対等の測温素子17に接続するリード線16bが収納されている。この支持体15に対して、上記加熱体10が着脱自在に結合されると共に、その結合に伴って加熱体10と支持体15とが第2シール部材18によりシールされるようになっている。
具体的に説明すると、下板12にはその中央部分に、支持体15の端部を嵌め込むための平面視で円形の貫通孔12aが形成されている。この貫通孔12aの内周面に、後述する支持体15の上端部に設けた案内孔15cに係合する柱状の突起部12bが設けられている。なお、下板12には上記貫通孔12aに代えて、支持体15の端部を嵌め込むための平面視円形の有底のザグリ部を下板12の下面側の中央部分に設けてもよい。この場合は、当該ザグリ部の例えば底面部分に貫通孔を設け、ここに上記リード線16a、16bを挿通させることになる。
支持体15の上端部には、外周面側が縮径した小径部15aが形成されている。この小径部15aは、前述した下板12の貫通孔12aに嵌め込まれるため、上記下板12の貫通孔12aの内径よりも僅かに小さい外径を有している。そして、この小径部15aの下部に位置する環状の段差部分15bに、全周に亘ってO−リングやガスケット等の環状の第2シール部材18が装着されている。
この第2シール部材18は、支持体15の段差部分15bの全周及び/又は下板12の下面のうち該段差部分15bに対向する領域の全周に亘って溝を設け、ここに嵌め込んで装着させてもよい。あるいは、かかる嵌め込み用溝を設けずに、平坦な段差部分15bと平坦な下板12の下面との間で挟み込むだけでもよい。
図3に示すように、支持体15の小径部15aには、支持体15の中心軸に平行な垂直長孔とこれに直交する水平長孔とによって略L字状に切り欠かれた案内孔15cが形成されている。この案内孔15cの垂直長孔及び水平長孔は、それぞれ前述した突起部12bが摺動できる幅を有しており、且つ垂直長孔の上部は開放されている。これにより、上記下板12の貫通孔12aを支持体15の小径部15aに嵌合させるときの支持体15に対する加熱体10の動きは、案内孔15cに沿ってガイドされる突起部12bの動きに制限される。
すなわち、加熱体10を支持体15に取り付けるときは、先ず突起部12bを案内孔15cの垂直長孔に上方から係合させるため、加熱体10における突起部12bの角度位置と支持体15における案内孔15cの角度位置とを一致させた状態で加熱体10の下板12の貫通孔12aに支持体15の小径部15aを差し込む。これにより突起部12bが案内孔15cの垂直長孔にガイドされるので、そのまま突起部12bが案内孔15cの水平長孔に到達するまで加熱体10を支持体15の中止軸方向に押し下げる。
突起部12bが案内孔15cの水平長孔に到達すると、支持体15の段差部分15bと下板12の下面との間で第2シール部材18が圧縮せしめられる。続いて、案内孔15cの水平長孔が延在する方向に加熱体10を回動させる。ここで、水平長孔は小径部15aにおいて水平方向に延在しているので、第2シール部材18に対して一定の圧縮状態を維持したまま、加熱体10を支持体15の中心軸を中心にして回動させることができる。よって、支持体15の内側を気密にシールすると共に加熱体10を支持体15に結合することができる。
なお、加熱体10が支持体15に結合されたときは、図4に示すように、段差部分15bから案内孔15cの水平長孔までの距離をL1、下板12の下面から突起部12bの下面までの距離をL2をしたとき、L1−L2に該当する距離L3の隙間部分に第2シール部材18が装着されていることになる。従って、適切な気密シールを行うためには、L1>L2であって且つ距離L3で第2シール部材18が適度に押圧されることが必要となる。
このように、支持体15に対して加熱体10を結合させると、その結合に伴って加熱体10と支持体15とを第2シール部材18によってシールすることができるので、メンテナンス等のために分解したウエハ加熱用ヒータを極めて簡単に組み立てることができる。また、突起部12bの案内孔15cによるガイドに従って加熱体10を動かすだけで、一定の押圧力で第2シール部材18を圧縮することができるので、メンテナンス等による加熱体10の分解及び組み立てを数多く繰り返しても、常に安定した気密シール状態を確保することができる。
支持体15から加熱体10を取り外すときは、突起部12bが案内孔15cに対して上記取り付け時とは逆の行程をたどるように加熱体10を動かせばよい。すなわち、先ず加熱体10を支持体15の中心軸を中心にして上記取り付け時とは反対方向に回動させる。そして、突起部12bが案内孔15cの垂直長孔に到達すると、支持体15の中心軸方向に沿って加熱体10を持ち上げることで、支持体15から取り外すことができる。なお、突起部12bが案内孔15cの垂直長孔に到達すると、圧着されている第2シール部材18の圧縮状態が開放されるので、加熱体10には支持体15から離れようとする上向きの力が働く。よって、加熱体10を容易に引き抜くことができる。
次に、図5を参照しながら、本発明のウエハ加熱用ヒータの他の具体例について説明する。この他の具体例のウエハ加熱用ヒータは、ウエハを加熱する加熱体20と、これを支持する筒状の支持体25と、これら加熱体20と支持体25との間に介在する筒状支持リング31とから構成されている。そして、筒状支持リング31は加熱体20に固定して取り付けられており、筒状支持リング31は支持体25に対して着脱自在に結合されると共に、その結合に伴って筒状支持リング31と支持体25との間が第2シール部材28によりシールされる。
加熱体20は、第1シール部材23を挟んで対向する上板21と下板22との間に発熱機構24を設けた構造になっており、下板22の下部に筒状支持リング31が取り付けられている点を除いて上記した図2に示すウエハ加熱用ヒータの構造と同様である。筒状支持リング31の下板22への取り付けは、ネジ止め等の一般的な結合手段を用いることができる。例えばネジ止めで結合する場合は、筒状支持リング31に上下方向に貫通する貫通孔を形成し、この貫通孔を挿通するネジを螺合させるためのザグリ部を下板22の下面側に設ける。これにより、筒状支持リング31を加熱体20にネジ止めで固定することができる。
なお、筒状支持リング31の材質は、ウエハ加熱用ヒータを使用する環境等に応じて適宜選択することができるが、加熱体20の下板22と同じ材質を使用するのがより好ましい。また、図5に示すように、加熱体20の下板22の下面と筒状支持リング31の上面との間にO−リングやガスケット等の第3シール部材32を装着することによって、筒状の支持体25の内側を腐食性物質から防ぐことができる。
筒状支持リング31を下板22にネジ止めするためのネジが耐食性に乏しく、チャンバー内の環境で使用することができない場合は、筒状支持リング31の外周面を螺刻し、これに螺合するような有底のザグリ部又は貫通孔を加熱体20の下板22に形成してもよい。有底のザグリ部を設ける場合は、その底部に貫通孔を形成して、そこに発熱機構24や測温素子27用のリード線26a、26bを挿通させることになる。
更に、筒状支持リング31の外周面に大径部と小径部を形成し、小径部の外周面に上記した下板22の有底のザグリ部又は貫通孔に螺合する雄ネジを螺刻すると共に、これら大径部と小径部の段差部分にO−リングやガスケット等のシール部材を装着してもよい。これにより、上記段差部分と下板22の下面との間が気密シールできるので、支持体25の内側を腐食性物質から保護することができる。
この筒状支持リング31の下部に筒状の支持体25が設けられており、加熱体20を間接的に支持している。この支持体25に、筒状支持リング31が着脱自在に結合しており、この結合に伴って筒状支持リング31と支持体25との間がシール部材によりシールされる。具体的に説明すると、筒状支持リング31の中心部には、後述する支持体25の小径部25aが嵌め込まれる貫通孔31aが設けられており、その内周面に柱状の突起部31bが設けられている。
そして、支持体25の上端部には、前述した図2〜4の支持体15と同様に外周面側が縮径した小径部25aが設けられており、ここに支持体25の中心軸に平行な垂直長孔とこれに直交する水平長孔とによって略L字状に切り欠かれた案内孔25cが形成されている。更に、この小径部25aの下端の外側に形成された環状の段差部分25bに、全周に亘ってO−リングやガスケット等の環状の第2シール部材28が装着されている。
これにより、加熱体20を筒状支持リング31を介して支持体25に取り付けるときは、先ず突起部31bを案内孔25cの垂直長孔に上方から係合させるため、筒状支持リング31における突起部31bの角度位置と支持体25における案内孔25cの角度位置とを一致させた状態で筒状支持リング31の貫通孔31aに支持体25の小径部25aを差し込む。これにより突起部31bが案内孔25cの垂直長孔にガイドされるので、そのまま突起部31bが案内孔25cの水平長孔に到達するまで加熱体20を支持体25の中止軸方向に押し下げる。これに伴い、支持体25の段差部分25bと筒状支持リング31の下面との間で第2シール部材28が圧縮せしめられる。
そして、この一定の圧縮状態を維持したまま、加熱体20を支持体25の中心軸を中心にして回動させる。これにより、支持体25の内側を気密シールすると共に、筒状支持リング31を介して加熱体20を支持体25に結合することができる。一方、支持体25から加熱体20及びこれに固定して結合されている筒状支持リング31を取り外すときは、突起部31bが案内孔25cに対して上記取り付け時とは逆の行程をたどるように加熱体20を動かせばよい。すなわち、先ず加熱体20を支持体25の中心軸を中心にして上記取り付け時とは反対方向に回動させる。そして、突起部31bが案内孔25cの垂直長孔に到達したときに、支持体25の中心軸方向に沿って加熱体20を支持体25から引き抜くことができる。
以上説明したように、本発明のウエハ加熱用ヒータは極めて容易に加熱体を着脱できるため、腐食性物質を使用するチャンバー内に搭載して使用することによって、メンテナンスやクリーニングの際の作業性を著しく向上させることができる。特に、腐食性の液体を使用する洗浄プロセスは、腐食性ガスを使用する他のプロセスに比べてメンテナンスの頻度が多いので、本発明はウエハ洗浄用の場合に特に優れた効果が得られる。
なお、上記の構造においては、下板や筒状支持リングの内周面に1つの突起部を設け、これに係合する1つの案内孔を支持体の小径部に設ける場合について説明したが、突起部及び案内孔の数はこれに限定するものではなく、2つ以上であってもよい。また、突起部に係合する略L字形状の案内孔に代えて、略L字形状の案内溝を形成してもよい。更に、下板や筒状支持リングの内周面にかかる略L字形状の案内溝を形成し、支持体の小径部に該案内溝に係合する突起部を形成してもよい。
以上、本発明のウエハ加熱用ヒータについて、具体例を挙げて説明したが、本発明は係る具体例に限定されるものではなく、本発明の主旨から逸脱しない範囲の種々の態様で実施することができる。すなわち、本発明の技術的範囲は、特許請求の範囲およびその均等物に及ぶものである。
[実施例1]
上板及び下板として、直径300mm、厚み10mmの炭化ケイ素の基板を2枚用意した。そして、これら基板の片面側の外縁部に、O−リングを装着できる平面視で円形の溝を形成した。更に、上板の下面側に、測温素子を装着できるザグリ部を形成し、このザグリ部に測温素子を耐熱性樹脂で取り付けた。一方、下板の中心部には、図2に示すような筒状の支持体を装着するための直径50mmの貫通孔を設けた。その際、貫通孔の内周面において互いに対向する2箇所に、各々四角柱状の突起部を機械加工により形成した。
次に、発熱体として、ステンレス箔を所定の回路パターンにエッチングし、その上下面をポリイミドフィルムで圧着したものを用意した。この発熱体において、給電用のリード線が接続される部分は、ステンレス箔を露出させた。
上板及び下板の材質と同じ炭化ケイ素を用いて筒状の支持体を作製し、その上端部に、上記下板の貫通孔に嵌合可能な外径を有する小径部を形成した。更に、この小径部において上記突起部に対応する2箇所に、各々L字形状の案内孔を形成した。なお、小径部を上記下板の貫通孔に差し込んだとき、下板の下面と小径部の段差部分との間に装着したO−リングが適切に圧縮されることを考慮して、案内孔の水平長孔の位置を定めた。
上記の加熱体及び支持体を図2のように組み立てて、ウエハ加熱用ヒータを作製した。そして、このウエハ加熱用ヒータをチャンバー内に設置し、ウエハの洗浄を実施した。ウエハの洗浄用薬液には、過酸化水素、アンモニア、及びフッ酸を使用した。2000枚のウエハの洗浄処理を終えた後、チャンバーのメンテナンスを実施するためにチャンバーの蓋を開けた。加熱体の周縁部をつかんで回動させると容易に支持体から取り外すことができた。取り出した加熱体の内部を分解して確認したところ、腐食性物質の侵入は見られなかった。
[実施例2]
上板及び下板として、直径300mm、厚み10mmのSi−SiC複合体の基板を2枚用意した。そして、これら基板の片面側の外縁部に、O−リングを装着できる平面視で円形の溝を形成した。更に、上板の下面側に、測温素子を装着できるザグリ部を形成し、このザグリ部に測温素子を耐熱性樹脂で取り付けた。一方、下板の中心部には、図5に示すような直径50mmの貫通孔を形成した。更に、下板の下面の該貫通孔の周りに、筒状支持リングを締結するためのネジ止め用のザグリ部と、筒状支持リングとの間でシールするO−リング用の溝を形成した。
次に、発熱体として、ステンレス箔を所定の回路パターンにエッチングし、その上下面をポリイミドフィルムで圧着したものを用意した。この発熱体において、給電用のリード線が接続される部分は、ステンレス箔を露出させた。
次に、Si−SiC複合体からなる外径80mm、内径50mm、厚み5mm筒状支持リングを作製し、その内周面において互いに対向する2箇所に、各々四角柱状の突起部を機械加工により形成した。この筒状支持リングには、更に、上面に前述した下板の下面との間でシールするためのO−リング用の溝を形成し、下面に筒状支持体との間でシールするためのO−リング用の溝を形成した。
次に、筒状支持リングと同じSi−SiCを用いて筒状の支持体を作製し、その上端部に、上記筒状支持リングに嵌合可能な外径を有する小径部を形成した。更に、この小径部において上記突起部に対応する2箇所に、各々L字形状の案内孔を形成した。なお、小径部を上記筒状支持リングに差し込んだとき、筒状支持リングの下面と小径部の段差部分との間に装着したO−リングが適切に圧縮されることを考慮して、案内孔の水平長孔の位置を定めた。
上記の加熱体、筒状支持リング及び支持体を図5のように組み立てて、ウエハ加熱用ヒータを作製した。そして、このウエハ加熱用ヒータをチャンバー内に設置し、ウエハの洗浄を実施した。ウエハの洗浄用薬液には、過酸化水素、アンモニア、フッ酸を使用した。2000枚のウエハの洗浄処理を終えた後、チャンバーのメンテナンスを実施するためにチャンバーの蓋を開けた。加熱体の周縁部をつかんで回動させると容易に支持体から加熱体及び筒状支持リングを取り外すことができた。取り出した加熱体の内部を分解して確認したところ、腐食性物質の侵入は見られなかった。
[比較例]
比較のため、筒状の支持体と直径300mmの直径を有する加熱体とが一体型となったステンレス製のウエハ加熱用ヒータを用いて、上記実施例1と同じ洗浄処理を行った。その結果、ステンレスの腐食が目立った。また、このウエハ加熱用ヒータは、実施例1や実施例2のように簡単に取り外すことができず、チャンバーの下部にある機器類を取り除いた上で、ステンレス製の加熱体を筒状の支持体と共に取り外す必要があった。この作業に3時間程度の時間が掛かり、これを再び装着する際にも3時間以上の時間が掛かった。
[実施例3]
炭化ケイ素に代えてSi−SiC複合体を用いた以外は実施例1と同様にして上板及び下板で構成される加熱体と筒状支持体とからなるウエハ加熱用ヒータを作製した。また、Si−SiC複合体に代えて炭化ケイ素を用いた以外は実施例2と同様にして、上板及び下板で構成される加熱体と筒状支持体と筒状支持リングとからなるウエハ加熱用ヒータを作製した。そして、これらのウエハ加熱用ヒータに対して実施例1、2と同様にしてウエハの洗浄処理を行った。
洗浄完了後に、ウエハ加熱用ヒータが設置されているそれぞれのチャンバーの蓋を開けて加熱体の周縁部をつかんで回動させると、いずれも容易に回転させることができ、筒状支持体からSi−SiC複合体製の加熱体、又は炭化ケイ素製の加熱体及び筒状支持リングを取り外すことができた。
[実施例4]
炭化ケイ素からなる上板及び下板に代えて窒化アルミニウムからなる1枚のセラミックス板を使用し、更にこのセラミックス板に発熱体を埋設した以外は実施例1と同様にして加熱体と筒状支持体とからなるウエハ加熱用ヒータを作製した。また、Si−SiC複合体からなる上板及び下板に代えて窒化アルミニウムからなる1枚のセラミックス板を使用し、更にこのセラミックス板に発熱体を埋設した以外は実施例2と同様にして加熱体と筒状支持リングと筒状支持体とからなるウエハ加熱用ヒータを作製した。なお、これらウエハ加熱用ヒータにおいて、筒状支持体や筒状支持リングの取り付けの際に装着したシール部材には、ガスケットを使用した。
これらウエハ加熱用ヒータを各々チャンバー内に設置し、加熱体を500℃に加熱して、ウエハ上に薄膜を形成した。そして、フッ素系の腐食性ガスを用いて、ウエハ保持面のクリーニングを行った。クリーニング完了後、上記実施例1〜3と同様にチャンバーの蓋を開けて加熱体の周縁部をつかんで回動させると、いずれのウエハ加熱用ヒータも、加熱体又は加熱体と筒状支持リングとの一体物を容易に取り出すことができた。また、両方とも加熱体を構成する窒化アルミニウムの表面がほとんど変化しておらず、耐食性に優れていることが分かった。
10、20 加熱体
11、21 上板
12、22 下板
12a 貫通孔
12b 突起部
13、23 第1シール部材
14、24 発熱機構
15、25 支持体
15a、25a 小径部
15b、25b 段差部分
15c、25c 案内孔
16a、26a リード線
16b、26b リード線
17、27 測温素子
18、28 第2シール部材
31 筒状支持リング
31a 貫通孔
31b 突起部
32 第3シール部材

Claims (2)

  1. ウエハを加熱する加熱体と、それを支持する筒状支持体と、これら加熱体と筒状支持体との間に介在する筒状支持リングとからなるウエハ加熱用ヒータであって、筒状支持リングは加熱体に固定して取り付けられており、筒状支持リングは筒状支持体に対して着脱自在に結合されると共に、その結合に伴って筒状支持リングと筒状支持体との間がシール部材によりシールされることを特徴とするウエハ加熱用ヒータ。
  2. 前記着脱自在な結合が、前記加熱体を前記筒状支持体に向けて移動させて前記シール部材を圧縮させた後、その圧縮状態を維持したまま前記加熱体を前記筒状支持体の中心軸を中心にして回動させることにより行われることを特徴とする、請求項に記載のウエハ加熱用ヒータ。
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