JP5860721B2 - 半導体遮断器、及び直流給電システム - Google Patents

半導体遮断器、及び直流給電システム Download PDF

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Description

本発明は、半導体遮断器、及び直流給電システムに関する。
近年、ルータやサーバ等の各種負荷装置へ直流電力を供給する直流給電システムが提案されている。このような直流給電システムでは、負荷装置への電力給電を高信頼、高品質で行えるようにすることが要求されている。そのため、このような直流給電システムは、負荷装置側で短絡等の事故が発生した場合に生じる過電流からシステムを保護するために、電源装置と負荷装置の間に、半導体遮断器などの保護装置を配置している。
この保護装置として使用される半導体遮断器は、例えば、半導体スイッチング素子などの半導体スイッチ部を備え、通常の動作状態では、半導体スイッチ部を導通状態に制御することにより、負荷装置に電力を供給している。また、半導体遮断器は、半導体スイッチ部を流れる電流が所定の電流閾値以上である過電流状態になった場合に、半導体スイッチ部を非導通状態に制御することにより、負荷装置に流れる過電流を遮断する(例えば、特許文献1を参照)。
特開昭55−106832号公報
ところで、過電流の発生は、短絡事故が生じた場合に限らず、例えば、起動時に瞬間的に流れる突入電流やノイズによって発生するなど、直流給電システムが正常であっても発生する場合がある。このような場合に、瞬間的に半導体スイッチ部を流れる電流が所定の電流閾値以上になるため、上述のような半導体遮断器は、不要な遮断動作を行うことになる。そのため、例えば、特許文献1に記載の技術では、起動時などの瞬間的に電流の増加が発生することが分かっている場合に、起動後の所定の期間、所定の電流閾値による過電流状態の検出を禁止(マスク)している。
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、例えば、過電流状態の検出を禁止(マスク)している期間に負荷装置側で短絡等の事故が発生した場合に、適切に過電流を遮断することができない。
このように、上述のような半導体遮断器は、適切に過電流を遮断することができない場合がある。
本発明は、上記問題を解決すべくなされたもので、その目的は、適切に過電流を遮断することができる半導体遮断器、及び直流給電システムを提供することにある。
上記問題を解決するために、本発明の一態様は、電源装置から負荷装置に直流電力を供給する電力供給線に配置(挿入)され、前記電源装置と前記負荷装置との間を導通状態と遮断状態とのうちのいずれかの状態に切り替える半導体スイッチ部と、前記電源装置から前記負荷装置に流れる電流を検出する電流検出部と、前記電流検出部によって検出された前記電流が所定の電流閾値以上であるか否かを判定し、前記電流が前記所定の電流閾値以上であると判定した場合に、前記半導体スイッチ部を遮断状態にする遮断処理部と、前記所定の電流閾値を変更する処理を実行する閾値制御部とを備え、前記所定の電流閾値には、前記負荷装置の定格電流に基づいて予め定められている第1の電流閾値と、前記第1の電流閾値よりも大きい第2の電流閾値とのいずれかが設定され、前記閾値制御部は、前記電流が増加することを示す予め定められた所定の条件を満たす場合に、前記所定の電流閾値を前記第1の電流閾値から前記第2の電流閾値に変更する第1の処理と、前記第1の処理後から予め定められた第1の期間、前記第1の処理を禁止する第2の処理と、前記第1の処理後から予め定められた第2の期間、前記所定の電流閾値を前記第2の電流閾値に維持した後に前記第1の電流閾値に変更する第3の処理とを実行し、前記所定の条件を満たす場合には、前記所定の電流閾値に前記第1の電流閾値が設定されている場合、且つ、前記電流検出部によって検出された前記電流が前記第1の電流閾値よりも小さい第3の電流閾値以上に増加した場合が含まれ、前記第1の期間は、前記第1の処理後から、前記第3の電流閾値よりも小さく、前記定格電流よりも大きい第4の電流閾値以下に前記電流が減少するまでの期間であることを特徴とする半導体遮断器である。
また、本発明の一態様は、電源装置から負荷装置に直流電力を供給する電力供給線に配置され、前記電源装置と前記負荷装置との間を導通状態と遮断状態とのうちのいずれかの状態に切り替える半導体スイッチ部と、前記電源装置から前記負荷装置に流れる電流を検出する電流検出部と、前記電流検出部によって検出された前記電流が所定の電流閾値以上であるか否かを判定し、前記電流が前記所定の電流閾値以上であると判定した場合に、前記半導体スイッチ部を遮断状態にする遮断処理部と、前記所定の電流閾値を変更する処理を実行する閾値制御部とを備え、前記所定の電流閾値には、前記負荷装置の定格電流に基づいて予め定められている第1の電流閾値と、前記第1の電流閾値よりも大きい第2の電流閾値とのいずれかが設定され、前記閾値制御部は、前記電流が増加することを示す予め定められた所定の条件を満たす場合に、前記所定の電流閾値を前記第1の電流閾値から前記第2の電流閾値に変更する第1の処理と、前記第1の処理後から予め定められた第1の期間、前記第1の処理を禁止する第2の処理と、前記第1の処理後から予め定められた第2の期間、前記所定の電流閾値を前記第2の電流閾値に維持した後に前記第1の電流閾値に変更する第3の処理とを実行し、前記第2の電流閾値には、前記半導体スイッチ部において許容されるジュール積分値に基づいて前記第1の処理後からの経過時間に対応づけられて定められている複数の過渡電流閾値が含まれており、前記閾値制御部は、前記第2の期間において、前記第2の電流閾値を前記経過時間に応じて、前記複数の過渡電流閾値のうちのいずれかに変更することを特徴とする半導体遮断器である。
また、本発明の一態様は、上記の半導体遮断器において、前記第1の期間は、前記第1の処理後から、予め定められた第1の所定時間が経過した期間であることを特徴とする。
また、本発明の一態様は、上記の半導体遮断器において、前記第2の電流閾値には、前記半導体スイッチ部において許容されるジュール積分値に基づいて前記第1の処理後からの経過時間に対応づけられて定められている複数の過渡電流閾値が含まれており、前記閾値制御部は、前記第2の期間において、前記第2の電流閾値を前記経過時間に応じて、前記複数の過渡電流閾値のうちのいずれかに変更することを特徴とする。
また、本発明の一態様は、上記の半導体遮断器において、前記複数の過渡電流閾値は、前記半導体スイッチ部を前記導通状態にする際に発生する突入電流の波形に基づいて、前記突入電流の波形よりも大きい値に定められていることを特徴とする。
また、本発明の一態様は、上記の半導体遮断器において、前記経過時間と前記過渡電流閾値とを対応づけて記憶する記憶部を備え、前記閾値制御部は、前記経過時間に応じて、前記経過時間に対応づけて前記記憶部に記憶されている前記過渡電流閾値を読み出し、読み出した前記過渡電流閾値に前記第2の電流閾値を変更することを特徴とする。
また、本発明の一態様は、上記の半導体遮断器において、前記第2の期間は、前記過渡電流閾値による前記第2の電流閾値の変更が完了するまでの期間であることを特徴とする。
また、本発明の一態様は、上記の半導体遮断器において、前記第2の期間は、前記第1の処理後から、予め定められた第2の所定時間が経過した期間であることを特徴とする。
また、本発明の一態様は、上記の半導体遮断器において、前記所定の条件を満たす場合には、前記半導体スイッチ部を導通状態にして、前記負荷装置を起動する場合が含まれることを特徴とする。
また、本発明の一態様は、電源装置から負荷装置へ直流電力を供給する直流給電システムであって、上記の半導体遮断器を備えることを特徴とする直流給電システムである。
本発明によれば、適切に過電流を遮断することができる。
第1の実施形態による半導体遮断器を示すブロック図である。 第1の実施形態における短時間過電流閾値のテーブルを示す図である。 第1の実施形態における閾値制御の動作を示す図である。 第1の実施形態における閾値制御の動作を示すフローチャートである。 第2の実施形態による半導体遮断器を示すブロック図である。 第2の実施形態における閾値制御の動作を示す図である。 第2の実施形態における閾値制御の動作を示すフローチャートである。 第3の実施形態における閾値制御の動作を示すフローチャートである。 本実施形態による半導体遮断器を複数備えた直流給電システムの一例を示すブロック図である。
以下、本発明の一実施形態による半導体遮断器、及び直流給電システムについて、図面を参照して説明する。
[第1の実施形態]
図1は、本実施形態による半導体遮断器1の構成を示す概略ブロック図である。
図1において、電源装置2から負荷装置3に直流電力を供給する直流給電システム100は、半導体遮断器1を備えている。
ここで、電源装置2は、電力供給線(4,5)を介して負荷装置3に直流電力を供給する。電源装置2は、例えば、商用交流電力を直流電力に変換する整流装置である。
なお、電力供給線4は、+側(プラス側)の電力供給線であり、電力供給線5は、−側(マイナス側)の電力供給線である。
負荷装置3は、電源装置2から供給された直流電力によって動作する装置であり、例えば、その入力段に、入力電力の安定化やノイズ対策等のための、コンデンサ及びコイルからなる入力フィルタ(LCフィルタ)を備えている。また、負荷装置3は、例えば、電源装置2からの直流電力供給が瞬断した場合に動作用電圧を補償するための蓄電手段(コンデンサ)を備えている。負荷装置3は、電源装置2からみるとコンデンサ(容量成分)を有する負荷となっている。そのため、電源装置2から負荷装置3に給電が行われる際には、後述するようにコンデンサへの過大な充電電流(例えば、突入電流)が流れることがある。
半導体遮断器1は、電源装置2と負荷装置3との間に配置され、電源装置2から負荷装置3への電力の供給及び遮断を制御する。半導体遮断器1は、電流センサ11、入力インターフェース12、半導体スイッチ部20、及び制御回路部30を備えている。また、制御回路部30は、半導体遮断器1を制御する各種回路を有しており、電流計測部31、計測記憶部32、ドライブ部33、設定記憶部40、及び制御部50を備えている。
半導体スイッチ部20は、電源装置2から負荷装置3に直流電力を供給する電力供給線4に配置され、例えば、MOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)などの半導体スイッチング素子を有する。半導体スイッチ部20は、制御回路部30のドライブ部33から供給される制御信号に基づいて、電源装置2と負荷装置3との間を導通状態と非導通状態(遮断状態)とのうちのいずれかの状態に切り替える。すなわち、半導体スイッチ部20は、ドライブ部33から供給される制御信号に基づいて、電源装置2と負荷装置3との間を導通状態又は非導通状態(遮断状態)にする。
電流センサ11は、例えば、電力供給線4に配置されており、電源装置2から負荷装置3に半導体スイッチ部20を介して流れる電流を検出するためのセンサである。電流センサ11は、電流計測部31による指示に基づいて電流を検出し、検出した電流値を電流計測部31に出力する。
電流計測部31は、電源装置2から負荷装置3に半導体スイッチ部20を介して供給される電流を電流センサ11に定期的に検出させて、電流センサ11から出力された電流値を取得する。電流計測部31は、電流センサ11から取得した電流値を計測記憶部32に記憶させる。
なお、本実施形態において、電流センサ11と電流計測部31とは、電流検出部10に対応する。電流検出部10は、電源装置2から負荷装置3に半導体スイッチ部20を介して流れる電流を検出する。
計測記憶部32は、電流検出部10によって計測された計測結果(電流値)を記憶する。計測記憶部32は、記憶している電流検出部10によって計測された電流値を制御部50に供給する。
設定記憶部40(記憶部)は、制御部50によって実行される各種制御のための設定情報を記憶する。ここで設定情報には、例えば、後述する定常過電流閾値、短時間過電流閾値、セット閾値、リセット閾値などが含まれる。これらの設定情報は、入力インターフェース12を介して、外部の設定装置(不図示)から予め入力され、記憶される。
また、設定記憶部40は、定常閾値記憶部41、短時間閾値記憶部42、セット閾値記憶部43、及びリセット閾値記憶部44を備えている。
定常閾値記憶部41は、定常時において過電流状態を判定するための定常過電流閾値(第1の電流閾値)を記憶する。ここで、過電流状態は、半導体スイッチ部を流れる電流が過電流閾値(所定の電流閾値)以上である状態を示し、負荷装置3に故障などが発生している異常な状態を示す。定常過電流閾値についての詳細は後述する。
短時間閾値記憶部42は、突入電流などの瞬間的(一時的)に大きな電流が流れる場合において過電流状態を判定するための短時間過電流閾値(第2の電流閾値)を記憶する。なお、短時間過電流閾値は、経過時間に応じて変化する値であり、複数の過渡電流閾値を有している。ここで、経過時間とは、電源装置2から負荷装置3に半導体スイッチ部20を介して供給される電流が後述するリセット閾値以上になってからの経過時間である。短時間閾値記憶部42は、例えば、図2に示すように、経過時間と過渡電流閾値(短時間過電流閾値)とを対応づけたテーブルとして記憶する。短時間過電流閾値についての詳細は後述する。
セット閾値記憶部43は、過電流状態を判定するための過電流閾値を定常過電流閾値から短時間過電流閾値に変更するためのセット閾値(第3の電流閾値)を記憶する。セット閾値についての詳細は後述する。
リセット閾値記憶部44は、定常過電流閾値から短時間過電流閾値への変更(移行)を禁止(マスク)する過電流閾値移行マスクを解除するためのリセット閾値(第4の電流閾値)を記憶する。ここで過電流閾値移行マスクとは、一度、定常過電流閾値から短時間過電流閾値に変更したのちに、再び定常過電流閾値から短時間過電流閾値への変更を禁止(マスク)することである。リセット閾値についての詳細は後述する。
ここで、定常過電流閾値(ITH:第1の電流閾値)は、図3に示すように、定格電流Imaxよりも大きい所定の電流値であり、負荷装置3の故障などにより発生した過電流状態を判定するための電流閾値である。つまり、定常過電流閾値(ITH)は、負荷装置3の定格電流Imaxに基づいて予め定められている。
また、短時間過電流閾値(第2の電流閾値)は、定常過電流閾値よりも大きい所定の電流値であり、突入電流などの瞬間的(一時的)に大きな電流が流れる場合において過電流状態を判定するための電流閾値である。なお、短時間過電流閾値は、例えば、図2に示すように、経過時間と対応づけたテーブルとして短時間閾値記憶部42に予め記憶されている。
図2は、短時間過電流閾値のテーブルの一例を示す図である。この図において、例えば
上述した経過時間が0μS(マイクロ秒)である場合に、短時間過電流閾値は100A(アンペア)であり、経過時間が1μSである場合に、短時間過電流閾値は90Aである。この一例では、図3に示す波形W2における時刻T1から時刻T3までの期間P2のように、短時間過電流閾値は、経過時間に応じて過電流閾値が減少するように、予め定められている。短時間過電流閾値は、例えば、半導体スイッチ部20において許容されるIT値(ジュール積分値)に基づいて、経過時間に対応づけられて定められている複数の過渡電流閾値が含まれている。すなわち、短時間過電流閾値は、半導体スイッチ部20が熱(電流による発熱)による損傷を発生しない範囲で設定されている。また、この複数の過渡電流閾値は、例えば、半導体スイッチ部20を導通状態にする際に発生する突入電流の波形に基づいて、突入電流の波形よりも大きい値に定められている。
また、セット閾値(ISET:第3の電流閾値)は、例えば、図3に示すように、定常過電流閾値ITHも小さい所定の電流値であって、過電流状態を判定するための過電流閾値を定常過電流閾値ITHから短時間過電流閾値に変更するための電流閾値である。
また、リセット閾値(IRST:第4の電流閾値)は、例えば、図3に示すように、定常過電流閾値ITHも小さく、定格電流Imaxよりも大きい所定の電流値であって、上述した過電流閾値移行マスクを解除するための電流閾値である。
入力インターフェース12は、外部の設定装置と半導体遮断器1との間の情報の送受信を行う。入力インターフェース12は、例えば、無線通信により情報の送受信を行うものであってもよいし、有線通信により情報の送受信を行うものであってもよい。入力インターフェース12は、例えば、外部の設定装置から供給された各種設定情報を受信し、受信した各種設定情報を設定記憶部40の各部に記憶させる。
ドライブ部33は、制御部50から供給された制御信号に基づいて、半導体スイッチ部20に対応した駆動信号を制御信号として半導体スイッチ部20に供給する。ドライブ部33は、電源装置2と負荷装置3との間を導通状態と非導通状態(遮断状態)とのうちのいずれかの状態に切り替える制御信号を半導体スイッチ部20に供給する。
制御部50は、例えば、CPU(Central Processing Unit)であり、半導体遮断器1における各種制御を行う。制御部50は、例えば、半導体スイッチ部20による電源装置2から負荷装置3への電力供給及び遮断の制御を行う。また、制御部50は、例えば、負荷装置3の故障などにより過電流状態が発生した場合に、過電流状態を判定し、半導体スイッチ部20による電源装置2から負荷装置3への電力供給を遮断する制御を行う。なお、制御部50は、例えば、過電流状態を判定する際に、過電流状態を判定するための過電流閾値を適切に変更する制御を行う。
また、制御部50は、遮断処理部51と、閾値制御部52とを備えている。
遮断処理部51は、電流検出部10によって検出された電流が過電流閾値以上であるか否かを判定し、電流が過電流閾値以上であると判定した場合に、半導体スイッチ部20を遮断状態にする。すなわち、遮断処理部51は、過電流状態であると判定した場合に、ドライブ部33を介して半導体スイッチ部20を遮断状態にする制御信号を供給して、半導体スイッチ部20を遮断状態にする。
閾値制御部52は、過電流閾値を適切に変更する処理を実行する。ここで、過電流閾値には、例えば、定常閾値記憶部41に記憶されている定常過電流閾値ITHと、短時間閾値記憶部42にテーブルとして記憶されている短時間過電流閾値とのいずれかが設定される。閾値制御部52は、定常過電流閾値ITHと、短時間過電流閾値とのいずれかを過電流閾値に設定する。なお、閾値制御部52は、過電流閾値の初期値として、定常閾値記憶部41に記憶されている定常過電流閾値ITHを設定する。
閾値制御部52は、例えば、以下の3つの処理を実行する。
閾値制御部52は、電流が増加すること(電流が増加した状態になること)を示す予め定められた所定の条件(第1の条件)を満たす場合に、過電流閾値を定常過電流閾値ITHから短時間過電流閾値に変更する第1の処理を実行する。ここで、予め定められた所定の条件を満たす場合とは、例えば、過電流閾値に定常過電流閾値ITHが設定されている場合、且つ、電流検出部10によって検出された電流がセット閾値ISET以上に増加した場合である。この場合、閾値制御部52は、第1の処理として、例えば、短時間閾値記憶部42に記憶されている短時間過電流閾値(複数の過渡電流閾値)のうちの経過時間0μSに対応する過渡電流閾値を読み出して、過電流閾値として設定(変更)する。
なお、この第1の処理の後に、閾値制御部52は、図3に示すように、第1の処理後から予め定められた第2の期間P2(図3)、過電流閾値を短時間過電流閾値に維持する。
また、閾値制御部52は、第1の処理後から予め定められた第1の期間P1(図3)、第1の処理を禁止(マスク)する第2の処理を実行する。すなわち、閾値制御部52は、第1の処理後に、第2の処理として、所定の条件(第2の条件)が満たされるまでの間(第1の期間P1)、第1の処理を禁止(マスク)する。具体的に、閾値制御部52は、定常過電流閾値から短時間過電流閾値への変更(移行)を禁止(マスク)する過電流閾値移行マスクを設定する。ここで、過電流閾値移行マスクは、例えば、設定記憶部40内に設けられたフラグによる処理により実現してもよいし、他の手段を用いて実現してもよい。
また、第1の期間P1は、例えば、第1の処理後から、リセット閾値IRST以下に電流検出部10によって検出された電流が減少するまでの期間である。つまり、上述の所定の条件(第2の条件)とは、電流検出部10によって検出された電流がリセット閾値IRST以下になる場合である。閾値制御部52は、電流検出部10によって検出された電流がリセット閾値IRST以下になった場合に、上述の過電流閾値移行マスクを解除して、再び第1の処理を実行することを許可する。
また、閾値制御部52は、第1の処理後から予め定められた第2の期間P2(図3)、過電流閾値を短時間過電流閾値に維持した後に定常過電流閾値ITHに変更する第3の処理を実行する。なお、この第2の期間P2の間に、閾値制御部52は、経過時間に応じて、短時間閾値記憶部42から経過時間に対応づけられている過渡電流閾値を順次読み出して、読み出した過渡電流閾値を過電流閾値として設定(変更)する。すなわち、閾値制御部52は、経過時間に応じて、経過時間に対応づけて短時間閾値記憶部42に記憶されている過渡電流閾値を読み出し、読み出した過渡電流閾値に短時間過電流閾値を変更する。このように、閾値制御部52は、この第2の期間P2において、短時間過電流閾値を経過時間に応じて、複数の過渡電流閾値のうちのいずれかに変更する。
閾値制御部52は、定常閾値記憶部41から定常過電流閾値ITHを読み出し、第2の期間P2の後に、読み出した定常過電流閾値ITHに過電流閾値を短時間過電流閾値から変更する。
ここで、第2の期間P2は、例えば、過渡電流閾値による短時間過電流閾値の変更が完了するまでの期間である。すなわち、第2の期間P2は、第1の処理から短時間過電流閾値のテーブルによる変更が完了するまでの期間である。
次に、本実施形態における半導体遮断器1の動作について説明する。
図3は、本実施形態による半導体遮断器1における閾値制御の動作を示す図である。
この図において、縦軸は電流を示し、横軸は時間を示している。また、波形W1は、電源装置2から負荷装置3に半導体スイッチ部20を介して流れる電流波形を示し、波形W2は、過電流状態を判定する上述した過電流閾値波形を示している。
まず、半導体遮断器1の閾値制御部52は、過電流閾値の初期値として、定常閾値記憶部41に記憶されている定常過電流閾値ITHを設定する。
時刻T1において、例えば、ノイズや負荷装置3内の一部の機能(装置)が起動した等により瞬間的(一時的)に電流が増加して、電流(波形W1)がセット閾値ISET以上になった場合に、閾値制御部52は、上述した第1の処理を実行する。具体的に、閾値制御部52は、過電流閾値を定常過電流閾値ITHから短時間過電流閾値に変更する。この場合、閾値制御部52は、第1の処理として、例えば、短時間閾値記憶部42に記憶されている短時間過電流閾値(複数の過渡電流閾値)のうちの経過時間0μSに対応する過渡電流閾値を読み出して、過電流閾値として設定(変更)する。また、閾値制御部52は、上述した過電流閾値移行マスクを設定して、再び第1の処理を実行することを禁止する。
続いて、閾値制御部52は、経過時間に応じて、短時間閾値記憶部42から経過時間に対応づけられている過渡電流閾値を順次読み出して、読み出した過渡電流閾値を過電流閾値として設定(変更)する。閾値制御部52は、この短時間過電流閾値のテーブルによる短時間過電流閾値の変更が完了した場合(時刻T3)に、定常閾値記憶部41から定常過電流閾値ITHを読み出し、読み出した定常過電流閾値ITHを過電流閾値として設定(変更)する。
なお、この時刻T1から時刻T3の期間P2(第2の期間)、波形W1は、定常過電流閾値ITHを超える場合がある。しかし、本実施形態では、遮断処理部51は、過電流状態を判定する過電流閾値が波形W2の示すような短時間過電流閾値に変更されているため、この第2の期間P2において過電流状態とは判定しない。そのため、半導体遮断器1は、このような瞬間的に電流の増加が発生した場合でも、適切に過電流状態であるか否かを判定しつつ、負荷装置3に電力を供給し続けることができる。
また、時刻T4において、電流(波形W1)がリセット閾値IRST以下になった場合に、閾値制御部52は、上述の過電流閾値移行マスクを解除して、再び第1の処理を実行することを許可する。この時刻T1から時刻T4までの期間P1(第1の期間)は、再度第1の処理を実行して、過電流閾値に短時間過電流閾値を設定した場合に、電流が短時間過電流閾値以上にならなくても半導体スイッチ部20に熱による損傷を発生する可能性のある期間である。そのため、本実施形態では、閾値制御部52は、第1の期間P1、上述した過電流閾値移行マスクを設定して、再び第1の処理を実行することを禁止する。
時刻T4以降に、再び瞬間的(一時的)に電流が増加した場合には、閾値制御部52は、上述した時刻T1から時刻T4と同様の処理を実行する。
次に、本実施形態における閾値制御の動作について、フローチャートを参照して詳細に説明する。
図4は、本実施形態における閾値制御の動作を示すフローチャートである。
この図において、閾値制御部52は、過電流閾値の初期値として、定常閾値記憶部41に記憶されている定常過電流閾値ITHを設定している。
まず、半導体遮断器1は、電流を計測する(ステップS101)。すなわち、制御部50は、電流計測部31が電流センサ11により検出した電流値(電流検出部10によって検出した電流値)を、計測記憶部32を介して取得する。
次に、制御部50の閾値制御部52は、取得した電流値がセット閾値以上か否かを判定する(ステップS102)。閾値制御部52は、電流値がセット閾値以上でない(セット閾値未満である)と判定した場合(ステップS102:NO)に、処理をステップS101に戻す。また、閾値制御部52は、電流値がセット閾値以上であると判定した場合(ステップS102:YES)に、処理をステップS103に進める。
次に、ステップS103において、閾値制御部52は、タイマー(不図示)を起動する。
次に、閾値制御部52は、過電流閾値(所定の電流閾値)を時間(経過時間)0μSに対応する短時間過電流閾値(過渡電流閾値)に変更する(ステップS104)。すなわち、閾値制御部52は、過電流閾値を定常過電流閾値ITHから短時間過電流閾値に変更する第1の処理を実行する。
次に、半導体遮断器1は、電流を計測する(ステップS105)。すなわち、制御部50は、電流計測部31が電流センサ11により検出した電流値(電流検出部10によって検出した電流値)を、計測記憶部32を介して取得する。
次に、制御部50の遮断処理部51は、取得した電流値が過電流閾値(ここでは、短時間過電流閾値)以上であるか否かを判定する(ステップS106)。遮断処理部51は、電流値が短時間過電流閾値以上であると判定した場合(ステップS106:YES)に、処理をステップS107に進める。また、遮断処理部51は、電流値が短時間過電流閾値以上でない(短時間過電流閾値未満である)判定した場合(ステップS106:NO)に、処理をステップS110に進める。
ステップS107において、遮断処理部51は、遮断動作を実行する。この場合、遮断処理部51は、電流値が短時間過電流閾値以上であるため過電流状態であると判定し、半導体スイッチ部20を遮断状態(非導通状態)にさせる。具体的に、遮断処理部51は、半導体スイッチ部20を遮断状態にする制御信号を、ドライブ部33を介して半導体スイッチ部20に供給する。これにより半導体スイッチ部20は、電源装置2から負荷装置3に直流電力を供給する電力供給線4を非導通状態にする。そして、制御部50(閾値制御部52)は、タイマーをリセット(停止)して(ステップS108)、半導体遮断器1は、電源装置2から負荷装置3への電力供給を停止して、動作を停止する(ステップS109)。
また、ステップS110において、閾値制御部52は、短時間過電流閾値のテーブルが最終であるか否かを判定する。すなわち、閾値制御部52は、短時間過電流閾値のテーブルが最終の過渡電流閾値であるか否かを判定する。閾値制御部52は、短時間過電流閾値のテーブルが最終である場合(ステップS110:YES)に、処理をステップS112に進める。また、閾値制御部52は、短時間過電流閾値のテーブルが最終でない場合(ステップS110:NO)に、処理をステップS111に進める。
ステップS111において、閾値制御部52は、短時間過電流閾値のテーブルに基づく短時間過電流閾値(過渡電流閾値)に過電流閾値を変更する。すなわち、閾値制御部52は、経過時間に応じて、短時間閾値記憶部42から経過時間に対応づけられている過渡電流閾値を順次読み出して、読み出した過渡電流閾値を過電流閾値として設定(変更)する。そして、閾値制御部52は、処理をステップS105に戻し、ステップS105からステップS112の処理を、ステップS110において短時間過電流閾値のテーブルが最終であると判定されるまで繰り返す。
次に、ステップS112において、閾値制御部52は、過電流閾値(所定の電流閾値)を定常過電流閾値ITHに変更する。すなわち、閾値制御部52は、第1の処理後から予め定められた第2の期間、過電流閾値を短時間過電流閾値に維持した後に定常過電流閾値ITHに変更する第3の処理を実行する。具体的に、閾値制御部52は、定常閾値記憶部41から定常過電流閾値ITHを読み出し、第2の期間P2の後に、読み出した定常過電流閾値ITHに過電流閾値を短時間過電流閾値から変更する。ここで、第2の期間P2は、例えば、ステップS102のYES判定処理からステップS110のYES判定処理までの期間である。
次に、半導体遮断器1は、電流を計測する(ステップS113)。すなわち、制御部50は、電流計測部31が電流センサ11により検出した電流値(電流検出部10によって検出した電流値)を、計測記憶部32を介して取得する。
次に、制御部50の遮断処理部51は、取得した電流値が過電流閾値(ここでは、定常過電流閾値)以上であるか否かを判定する(ステップS114)。遮断処理部51は、電流値が定常過電流閾値以上であると判定した場合(ステップS114:YES)に、処理をステップS115に進める。また、遮断処理部51は、電流値が定常過電流閾値以上でない(定常過電流閾値未満である)判定した場合(ステップS114:NO)に、処理をステップS118に進める。
ステップS115において、遮断処理部51は、遮断動作を実行する。この場合、遮断処理部51は、電流値が定常過電流閾値以上であるため過電流状態であると判定し、半導体スイッチ部20を遮断状態(非導通状態)にさせる。具体的に、遮断処理部51は、半導体スイッチ部20を遮断状態にする制御信号を、ドライブ部33を介して半導体スイッチ部20に供給する。これにより半導体スイッチ部20は、電源装置2から負荷装置3に直流電力を供給する電力供給線4を非導通状態にする。そして、制御部50(閾値制御部52)は、タイマーをリセット(停止)して(ステップS116)、半導体遮断器1は、電源装置2から負荷装置3への電力供給を停止して、動作を停止する(ステップS117)。
次に、ステップS118において、閾値制御部52は、取得した電流値がリセット閾値IRST以下であるか否かを判定する。閾値制御部52は、取得した電流値がリセット閾値IRST以下である場合(ステップS118:YES)に、処理をステップS119に進める。また、閾値制御部52は、取得した電流値がリセット閾値IRST以下でない場合(ステップS118:NO)に、処理をステップS118に戻し、ステップS113からステップS114の処理を、電流値がリセット閾値IRST以下になるまで繰り返す。
次に、ステップS119において、制御部50(閾値制御部52)は、タイマーをリセット(停止)して、処理をステップS101に戻す。このように、閾値制御部52は、第1の処理後から予め定められた第1の期間P1、第1の処理を禁止する第2の処理を実行する。ここで、第1の期間P1は、例えば、ステップS102のYES判定処理からステップS119の処理までの期間である。その後、半導体遮断器1は、処理をステップS101に戻すことによって、再び、過電流閾値を定常過電流閾値ITHから短時間過電流閾値に変更する第1の処理を実行することが可能になる。
以上、説明したように、本実施形態における半導体遮断器1は、半導体スイッチ部20が、電源装置2から負荷装置3に直流電力を供給する電力供給線4に配置され、電源装置2と負荷装置3との間を導通状態と遮断状態とのうちのいずれかの状態に切り替える。電流検出部10は、電源装置2から負荷装置3に半導体スイッチ部20を介して流れる電流を検出する。制御部50(遮断処理部51)は、電流検出部10によって検出された電流が過電流閾値(所定の電流閾値)以上であるか否かを判定し、電流が過電流閾値以上であると判定した場合に、半導体スイッチ部20を遮断状態にする。さらに、制御部50(閾値制御部52)は、過電流閾値を変更する処理を実行する。ここで、過電流閾値には、負荷装置3の定格電流Imaxに基づいて予め定められている定常過電流閾値ITHと、定常過電流閾値ITHよりも大きい短時間過電流閾値とのいずれかが設定される。そして、閾値制御部52は、電流が増加することを示す予め定められた所定の条件を満たす場合に、過電流閾値を定常過電流閾値ITHから短時間過電流閾値に変更する第1の処理を実行する。また、閾値制御部52は、第1の処理後から予め定められた第1の期間、第1の処理を禁止する第2の処理を実行する。さらに、閾値制御部52は、第1の処理後から予め定められた第2の期間、過電流閾値を短時間過電流閾値に維持した後に定常過電流閾値ITHに変更する第3の処理を実行する。
これにより、電流検出部10によって検出された電流が増加した場合に、閾値制御部52が過電流閾値を定常過電流閾値ITHから短時間過電流閾値に変更する。そのため、遮断処理部51は、例えば、瞬間的に電流の増加が発生した場合に、半導体スイッチ部20を遮断状態にさせずに、定常過電流閾値ITHより値の大きい短時間過電流閾値により過電流状態を判定することができる。このことにより、本実施形態における半導体遮断器1は、例えば、瞬間的に電流の増加が発生した場合に、適切に過電流を遮断することができる。
例えば、図3の波形W3は、瞬間的な電流の増加を含む電流波形W1に対して、本実施形態における半導体遮断器1を使用せずに、定常過電流閾値ITHのみにより過電流状態を判定した場合の電流波形である。この場合、時刻T2において、電流が定常過電流閾値ITH以上になるため、過電流状態であると判定されて、電源装置2から負荷装置3に供給される電力が遮断される。これに対して、本実施形態における半導体遮断器1は、波形W2に示すように、閾値制御部52が、第2の期間P2、定常過電流閾値ITHより値の大きい短時間過電流閾値に変更する。そのため、本実施形態における半導体遮断器1は、電源装置2から負荷装置3への不要な電力供給の遮断を低減することができる。例えば、突入電流やノイズにより瞬間的な電流の増加した場合などの直流給電システム100が正常であっても発生する過電流に対して、本実施形態における半導体遮断器1は、電源装置2から負荷装置3への不要な電力供給の遮断を低減することができる。
また、閾値制御部52は、第1の処理後から予め定められた第1の期間、第1の処理を禁止するので、半導体遮断器1は、例えば、瞬間的に電流の増加が連続して発生した場合に、半導体スイッチ部20が熱による損傷を生じないようにすることができる。
例えば、図3の波形W4及び波形W5に示すように、予め定められた所定の条件を満たした場合(例えば、電流がセット閾値ISET以上)であっても、閾値制御部52は、第1の処理を禁止している第1の期間P1であるため、再び第1の処理を実行することはない。そのため、図3の波形W4及び波形W5の場合、遮断処理部51は、過電流状態であると判定して、半導体スイッチ部20を遮断状態にする。これにより、本実施形態における半導体遮断器1は、半導体スイッチ部20が熱による損傷を生じないようにすることができる。
このように、本実施形態における半導体遮断器1は、半導体スイッチ部20が熱により損傷を生じない範囲で、瞬間的に電流の増加に対して、過電流閾値を定常過電流閾値ITHより値の大きい短時間過電流閾値に変更する。そのため、本実施形態における半導体遮断器1は、電源装置2から負荷装置3への不必な電力供給の遮断を発生させずに、例えば、負荷装置側で短絡等の事故が発生した場合の過電流を適切に遮断することができる。よって、本実施形態における半導体遮断器1は、適切に過電流を遮断することができる。
また、本実施形態では、所定の条件を満たす場合には、過電流閾値に定常過電流閾値ITHが設定されている場合、且つ、電流検出部10によって検出された電流が定常過電流閾値ITHよりも小さいセット閾値ISET以上に増加した場合が含まれる。
これにより、本実施形態における半導体遮断器1は、瞬間的に電流が増加する場合を簡易な方法により正確に検出することができる。そのため、本実施形態における半導体遮断器1は、適切に過電流を遮断することができる。
また、本実施形態では、第1の期間は、第1の処理後からリセット閾値IRST以下に電流が減少するまでの期間である。なお、リセット閾値IRSTは、セット閾値ISETよりも小さく、負荷装置3の定格電流Imaxよりも大きい。
これにより、閾値制御部52がセット閾値ISETよりも小さいリセット閾値IRST以下になるまで、再び第1の処理を実行することを禁止するので、本実施形態における半導体遮断器1は、簡易な手段により半導体スイッチ部20に熱による損傷が発生しないようにしつつ、適切に過電流状態を判定することができる。そのため、本実施形態における半導体遮断器1は、適切に過電流を遮断することができる。
また、本実施形態では、短時間過電流閾値には、半導体スイッチ部20において許容されるジュール積分値(IT値)に基づいて第1の処理後からの経過時間に対応づけられて定められている複数の過渡電流閾値が含まれている。そして、閾値制御部52は、第2の期間において、短時間過電流閾値を経過時間に応じて、複数の過渡電流閾値のうちのいずれかに変更する。
一般に、半導体スイッチング素子の熱により損傷しない許容範囲は、ジュール積分値(IT値)により規定されている。そのため、ジュール積分値(IT値)に基づいて短時間過電流閾値を定めることにより、本実施形態における半導体遮断器1は、半導体スイッチ部20に熱による損傷が発生しないようにしつつ、適切に過電流状態を判定することができる。また、本実施形態における半導体遮断器1は、半導体スイッチ部20に熱による損傷が発生しないようにしつつ、不要な遮断動作を低減することができる。
また、本実施形態では、複数の過渡電流閾値は、半導体スイッチ部20を導通状態にする際に発生する突入電流の波形に基づいて、突入電流の波形よりも大きい値に定められている。
これにより、本実施形態における半導体遮断器1は、突入電流が発生する場合に、半導体スイッチ部20に不要な電力供給の遮断をさせずに、異常な過電流を適切に遮断することができる。
また、本実施形態における半導体遮断器1は、第1の処理からの経過時間と過渡電流閾値とを対応づけて記憶する設定記憶部40(短時間閾値記憶部42)を備えている。閾値制御部52は、経過時間に応じて、経過時間に対応づけて短時間閾値記憶部42に記憶されている過渡電流閾値を読み出し、読み出した過渡電流閾値に短時間過電流閾値を変更する。
このように、経過時間と過渡電流閾値とを対応づけたテーブルに基づいて、短時間過電流閾値を変化させるので、本実施形態における半導体遮断器1は、適切に過電流閾値(過電流閾値)を変更することができる。よって、本実施形態における半導体遮断器1は、適切に過電流を遮断することができる。
また、本実施形態では、設定記憶部40が記憶する設定情報は、入力インターフェース12を介して、外部の設定装置から変更することが可能である。そのため、本実施形態における半導体遮断器1は、負荷装置3や直流給電システム100の構成に応じて、設定情報を変更することができる。半導体遮断器1は、例えば、負荷装置3の容量成分やインピーダンスに応じて、上述の短時間過電流閾値を変更することができる。そのため、本実施形態における半導体遮断器1を使用することで、システム構成に応じた柔軟な直流給電システム100を実現することができる。
また、本実施形態では、第2の期間は、過渡電流閾値による短時間過電流閾値の変更が完了するまでの期間である。
これにより、本実施形態における半導体遮断器1は、過電流閾値(所定の電流閾値)を短時間過電流閾値から定常過電流閾値ITHへ適切に変更することができる。
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
図5は、本実施形態による半導体遮断器1の構成を示す概略ブロック図である。
この図において、図1と同一の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
本実施形態における半導体遮断器1は、設定記憶部40がリセット閾値記憶部44の代わりにリセット時間記憶部45を備える点が第1の実施形態と異なる。
リセット時間記憶部45は、定常過電流閾値から短時間過電流閾値への変更(移行)を禁止(マスク)する過電流閾値移行マスクを解除するためのリセット時間(第1の所定時間)の値を記憶する。ここで、リセット時間とは、上述した第1の処理後から経過した予め定められた所定時間である。本実施形態では、第1の処理後に第1の処理を禁止する第1の期間は、第1の処理後から予め定められたリセット時間が経過した期間である。
リセット時間値は、例えば、短時間過電流閾値により過電流状態と判定されない範囲の電流波形において、再度第1の処理を実行しても半導体スイッチ部20が熱による損傷を生じないように設定されている。
また、本実施形態では、閾値制御部52は、リセット閾値IRSTの代わりにリセット時間に基づいて設定された第1の期間P3(図6)、第1の処理を禁止(マスク)する第2の処理を実行する。すなわち、閾値制御部52は、第1の処理後に、第2の処理として、所定の条件(第2の条件)が満たされるまでの間(第1の期間P3)、第1の処理を禁止(マスク)する。具体的に、閾値制御部52は、リセット時間記憶部45からリセット時間値を読み出し、読み出したリセット時間値に基づいて、第1の処理後からリセット時間が経過するまでの期間、過電流閾値移行マスクを設定する。閾値制御部52は、第1の処理後からリセット時間が経過した場合に、上述の過電流閾値移行マスクを解除して、再び第1の処理を実行することを許可する。
次に、本実施形態における半導体遮断器1の動作について説明する。
図6は、本実施形態による半導体遮断器1における閾値制御の動作を示す図である。
この図において、縦軸は電流を示し、横軸は時間を示している。
本実施形態における閾値制御の動作は、リセット閾値IRSTの代わりにリセット時間に基づいて第1の期間P3を定めている点を除いて、図3に示す第1の実施形態の場合と同様である。ここで、波形W1〜波形W5、定常過電流閾値ITH、セット閾値ISET、定格電流Imax、及び第2の期間P2は、図3に示す第1の実施形態の場合と同様である。
まず、半導体遮断器1の閾値制御部52は、過電流閾値の初期値として、定常閾値記憶部41に記憶されている定常過電流閾値ITHを設定する。
時刻T1において、例えば、ノイズや負荷装置3内の一部の機能(装置)が起動した等により瞬間的(一時的)に電流が増加して、電流(波形W1)がセット閾値ISET以上になった場合に、閾値制御部52は、上述した第1の処理を実行する。具体的に、閾値制御部52は、過電流閾値を定常過電流閾値ITHから短時間過電流閾値に変更する。この場合、閾値制御部52は、第1の処理として、例えば、短時間閾値記憶部42に記憶されている短時間過電流閾値(複数の過渡電流閾値)のうちの経過時間0μSに対応する過渡電流閾値を読み出して、過電流閾値として設定(変更)する。また、閾値制御部52は、上述した過電流閾値移行マスクを設定して、再び第1の処理を実行することを禁止する。
続いて、閾値制御部52は、経過時間に応じて、短時間閾値記憶部42から経過時間に対応づけられている過渡電流閾値を順次読み出して、読み出した過渡電流閾値を過電流閾値として設定(変更)する。閾値制御部52は、この短時間過電流閾値のテーブルによる短時間過電流閾値の変更が完了した場合(時刻T3)に、定常閾値記憶部41から定常過電流閾値ITHを読み出し、読み出した定常過電流閾値ITHを過電流閾値として設定(変更)する。
なお、この時刻T1から時刻T3の期間P2(第2の期間)、波形W1は、定常過電流閾値ITHを超える場合がある。しかし、本実施形態では、遮断処理部51は、過電流状態を判定する過電流閾値が波形W2の示すような短時間過電流閾値に変更されているため、この第2の期間P2において過電流状態とは判定しない。そのため、半導体遮断器1は、このような瞬間的に電流の増加が発生した場合でも、適切に過電流状態であるか否かを判定しつつ、負荷装置3に電力を供給し続けることができる。
また、時刻T5において、第1の処理後からリセット時間が経過した場合に、閾値制御部52は、上述の過電流閾値移行マスクを解除して、再び第1の処理を実行することを許可する。この時刻T1から時刻T5までの期間P3(第1の期間)は、再度第1の処理を実行して、過電流閾値に短時間過電流閾値を設定した場合に、電流が短時間過電流閾値以上にならなくても半導体スイッチ部20に熱による損傷を発生する可能性のある期間である。そのため、本実施形態では、閾値制御部52は、第1の期間P3、上述した過電流閾値移行マスクを設定して、再び第1の処理を実行することを禁止する。
時刻T5以降に、再び瞬間的(一時的)に電流が増加した場合には、閾値制御部52は、上述した時刻T1から時刻T5と同様の処理を実行する。
次に、本実施形態における閾値制御の動作について、フローチャートを参照して詳細に説明する。
図7は、本実施形態における閾値制御の動作を示すフローチャートである。
この図において、図4の場合と同様に、閾値制御部52は、過電流閾値の初期値として、定常閾値記憶部41に記憶されている定常過電流閾値ITHを設定している。
また、この図において、ステップS118aの処理を除く、ステップS101からステップS117、及び、ステップS119の処理は、図4に示す第1の実施形態と同様であるので、ここでは説明を省略する。
ステップS118aにおいて、閾値制御部52は、タイマーが所定の値(リセット時間値)に達したか否かを判定する。閾値制御部52は、リセット時間記憶部45からリセット時間値を読み出し、タイマーの値が読み出したリセット時間値に達したか否かを判定する。閾値制御部52は、タイマーが所定の値(リセット時間値)に達した場合(ステップS118a:YES)に、処理をステップS119に進める。また、閾値制御部52は、タイマーが所定の値(リセット時間値)に達していない場合(ステップS118a:NO)に、処理をステップS118に戻し、ステップS113からステップS114の処理を、タイマーの値が所定の値(リセット時間値)に達するまで繰り返す。
以上、説明したように、本実施形態における半導体遮断器1では、第1の期間P3は、第1の処理後から、予め定められたリセット時間(第1の所定時間)が経過した期間である。
これにより、閾値制御部52が第1の処理後からリセット時間経過するまで、再び第1の処理を実行することを禁止する。そのため、本実施形態における半導体遮断器1は、簡易な手段により半導体スイッチ部20に熱による損傷が発生しないようにしつつ、適切に過電流状態を判定することができる。そのため、本実施形態における半導体遮断器1は、適切に過電流を遮断することができる。
なお、本実施形態では、例えば、図6の波形W4及び波形W5に示すように、予め定められた所定の条件を満たした場合(例えば、電流がセット閾値ISET以上)であっても、閾値制御部52は、第1の処理を禁止している第1の期間P3であるため、再び第1の処理を実行することはない。そのため、図6の波形W4及び波形W5の場合、遮断処理部51は、過電流状態であると判定して、半導体スイッチ部20を遮断状態にする。これにより、本実施形態における半導体遮断器1は、半導体スイッチ部20が熱による損傷を生じないようにすることができる。
また、例えば、図6の波形W3は、瞬間的な電流の増加を含む電流波形W1に対して、本実施形態における半導体遮断器1を使用せずに、定常過電流閾値ITHのみにより過電流状態を判定した場合の電流波形である。この場合、時刻T2において、電流が定常過電流閾値ITH以上になるため、過電流状態であると判定されて、電源装置2から負荷装置3に供給される電力が遮断される。これに対して、本実施形態における半導体遮断器1は、波形W2に示すように、閾値制御部52が、第2の期間P2、定常過電流閾値ITHより値の大きい短時間過電流閾値に変更する。そのため、本実施形態における半導体遮断器1は、電源装置2から負荷装置3への不要な電力供給の遮断を低減することができる。例えば、突入電流やノイズにより瞬間的な電流の増加した場合などの直流給電システム100が正常であっても発生する過電流に対して、本実施形態における半導体遮断器1は、電源装置2から負荷装置3への不要な電力供給の遮断を低減することができる。
[第3の実施形態]
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
本実施形態における半導体遮断器1の構成は、図1に示す第1の実施形態の構成と同様である。
本実施形態における半導体遮断器1は、突入電流のように電流が増加することが予めわかっている場合(負荷装置3を起動する場合)に、電流がセット閾値ISETに依らずに閾値制御部52が第1の処理を実行する点が第1の実施形態と異なる。また、本実施形態では、第2の期間が短時間過電流閾値の変更が完了するまでの期間の代わりに、第1の処理後から予め定められた時間(第2の所定時間)が経過した期間である点が、第1の実施形態と異なる。この2つの相違点に伴い、本実施形態では、閾値制御部52における処理の一部が異なり、以下、閾値制御部52における処理の違いについて説明する。
本実施形態における閾値制御部52は、電流が増加することを示す予め定められた所定の条件(第1の条件)を満たす場合に、過電流閾値を定常過電流閾値ITHから短時間過電流閾値に変更する第1の処理を実行する。ここで、予め定められた所定の条件を満たす場合とは、次の2つの場合が含まれている。
第1の場合は、第1の実施形態と同様に、例えば、過電流閾値に定常過電流閾値ITHが設定されている場合、且つ、電流検出部10によって検出された電流がセット閾値ISET以上に増加した場合である。
また、第2の場合は、半導体スイッチ部20を導通状態にして、負荷装置3を起動する場合である。この第2の場合は、突入電流により電流が増加することが予めわかっている場合である。
これら2つの場合、閾値制御部52は、第1の処理として、例えば、短時間閾値記憶部42に記憶されている短時間過電流閾値(複数の過渡電流閾値)のうちの経過時間0μSに対応する過渡電流閾値を読み出して、過電流閾値として設定(変更)する。
また、閾値制御部52は、第1の処理後から予め定められた第2の期間、過電流閾値を短時間過電流閾値に維持した後に定常過電流閾値ITHに変更する第3の処理を実行する。ここで、第2の期間は、例えば、第1の処理後から、予め定められた所定の時間(第2の所定時間)が経過した期間である。
次に、本実施形態における半導体遮断器1の動作について説明する。
本実施形態における閾値制御の動作について、フローチャートを参照して詳細に説明する。
図8は、本実施形態における閾値制御の動作を示すフローチャートである。
この図において、図4及び図7の場合と同様に、閾値制御部52は、過電流閾値の初期値として、定常閾値記憶部41に記憶されている定常過電流閾値ITHを設定している。
半導体遮断器1は、まず、負荷装置3をSW(スイッチ)起動する(ステップS201)。すなわち、半導体遮断器1の制御部50は、ドライブ部33を介して半導体スイッチ部20を導通状態にさせる。これにより、電源装置2から負荷装置3に直流電力が供給されて、突入電流が発生する。
この場合、上述した第2の場合に対応するので、閾値制御部52は、過電流閾値を定常過電流閾値ITHから短時間過電流閾値に変更する第1の処理を実行する(ステップS202)。すなわち、閾値制御部52は、所定の電流閾値(過電流閾値)を時間(経過時間)0μSに対応する短時間過電流閾値(過渡電流閾値)に変更する。また、閾値制御部52は、タイマー(不図示)を起動する。
次に、閾値制御部52は、短時間過電流閾値の維持時間(第2の期間)を越えたか否かを判定する(ステップS203)。この場合、閾値制御部52は、例えば、タイマーの値が予め定められた所定の時間(第2の所定時間)に達したかいなかを判定する。閾値制御部52は、短時間過電流閾値の維持時間を越えていない場合(ステップS203:NO)に、処理をステップS204に進める。また、閾値制御部52は、短時間過電流閾値の維持時間を越えている場合(ステップS203:YES)に、処理をステップS205に進める。
ステップS204において、閾値制御部52は、過電流閾値を短時間過電流閾値に維持する。閾値制御部52は、短時間過電流閾値のテーブルに基づく短時間過電流閾値(過渡電流閾値)に過電流閾値を変更する。すなわち、閾値制御部52は、経過時間に応じて、短時間閾値記憶部42から経過時間に対応づけられている過渡電流閾値を順次読み出して、読み出した過渡電流閾値を過電流閾値として設定(変更)する。そして、閾値制御部52は、処理をステップS207に戻し、タイマーの値が予め定められた所定の時間(第2の所定時間)に達するまで繰り返す。
なお、ステップS204において、図示を省略するが、図4におけるステップS105からステップS109と同様の処理を実行する。すなわち、遮断処理部51は、電流検出部10によって検出された電流が過電流閾値以上であるか否かを判定し、電流が過電流閾値以上であると判定した場合に、半導体スイッチ部20を遮断状態にする。
また、ステップS205において、閾値制御部52は、過電流閾値を定常過電流閾値ITHに変更する第3の処理を実行する。閾値制御部52は、過電流閾値を短時間過電流閾値に維持した後に定常過電流閾値ITHに変更する第3の処理を実行する。
次に、閾値制御部52は、過電流閾値移行マスクを設定する(ステップS206)。すなわち、閾値制御部52は、過電流閾値移行マスクを設定することにより、定常過電流閾値から短時間過電流閾値への変更(移行)を禁止(マスク)する。
次に、半導体遮断器1は、電流を計測する(ステップS207)。すなわち、制御部50は、電流計測部31が電流センサ11により検出した電流値(電流検出部10によって検出した電流値)を、計測記憶部32を介して取得する。
次に、閾値制御部52は、取得した電流値がリセット閾値IRST以下であるか否かを判定する(ステップS208)。閾値制御部52は、取得した電流値がリセット閾値IRST以下でない場合(ステップS208:NO)に、処理をステップS209に進める。また、閾値制御部52は、取得した電流値がリセット閾値IRST以下である場合(ステップS208:YES)に、処理をステップS210に進める。
ステップS209において、閾値制御部52は、過電流閾値を短時間過電流閾値に維持する。なお、図示を省略するが、ステップS209において、図4におけるステップS114からステップS117と同様の処理を実行する。すなわち、遮断処理部51は、電流検出部10によって検出された電流が過電流閾値以上であるか否かを判定し、電流が過電流閾値以上であると判定した場合に、半導体スイッチ部20を遮断状態にする。
また、ステップS210において、閾値制御部52は、過電流閾値移行マスクを解除する。すなわち、閾値制御部52は、過電流閾値移行マスクを解除することにより、定常過電流閾値から短時間過電流閾値への変更(移行)を許可する。
次に、半導体遮断器1は、ステップS207と同様に電流を計測し(ステップS211)、閾値制御部52は、取得した電流値がセット閾値以上か否かを判定する(ステップS212)。閾値制御部52は、電流値がセット閾値以上でない(セット閾値未満である)と判定した場合(ステップS212:NO)に、処理をステップS213に進める。また、閾値制御部52は、電流値がセット閾値以上であると判定した場合(ステップS212:YES)に、処理をステップS214に進める。
ステップS213において、閾値制御部52は、過電流閾値を短時間過電流閾値に維持する。ここで、閾値制御部52は、上述のステップS209と同様の処理を実行する。
ステップS214において、閾値制御部52は、過電流閾値を定常過電流閾値ITHから短時間過電流閾値に変更する第1の処理を実行する。この場合、上述した第1の場合に対応する。閾値制御部52は、所定の電流閾値(過電流閾値)を時間(経過時間)0μSに対応する短時間過電流閾値(過渡電流閾値)に変更する。また、閾値制御部52は、タイマーを起動する。
続く、ステップS215からステップS222までの処理は、上述したステップS203からステップS210までの処理と同様であり、ここでは説明を省略する。
ステップS222の処理後、閾値制御部52は、処理をステップS211に戻し、ステップS211からステップS222の処理を繰り返す。
以上、説明したように、本実施形態における半導体遮断器1は、閾値制御部52が、電流が増加することを示す予め定められた所定の条件を満たす場合に、過電流閾値を定常過電流閾値ITHから短時間過電流閾値に変更する第1の処理を実行する。この所定の条件を満たす場合には、半導体スイッチ部20を導通状態にして、負荷装置3を起動する場合が含まれる。
これにより、本実施形態における半導体遮断器1は、例えば、突入電流のように電流が増加することが予めわかっている場合に、電流がセット閾値ISET以上であるかを判定せずに、過電流閾値を定常過電流閾値ITHから短時間過電流閾値に変更することができる。すなわち、本実施形態における半導体遮断器1は、簡易な手段により、適切に過電流閾値を定常過電流閾値ITHから短時間過電流閾値に変更することができる。よって、本実施形態における半導体遮断器1は、適切に過電流を遮断することができる。
また、本実施形態では、第2の期間は、第1の処理後から予め定められた所定時間(第2の所定時間)が経過した期間である。
これにより、本実施形態における半導体遮断器1は、過電流閾値(所定の電流閾値)を短時間過電流閾値から定常過電流閾値ITHへ適切に変更することができる。
なお、上記の各実施形態において、本実施形態における直流給電システム100は、電源装置2から負荷装置3へ直流電力を供給する直流給電システムであって、上述の半導体遮断器1を備えている。
これにより、本実施形態における直流給電システム100は、上述の半導体遮断器1と同様の効果を奏する。例えば、半導体遮断器1は、上述したように適切に過電流を遮断することができるので、本実施形態における直流給電システム100は、同様に、適切に過電流を遮断することができる。
次に、上述した半導体遮断器1を備え、複数の負荷装置3に直流電力を供給する直流給電システム100の一例について説明する。
図9は、本実施形態による半導体遮断器1(1A〜1C,・・・)を複数備えた直流給電システム100の一例を示すブロック図である。
この図において、図1及び図5と同一の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
この図において、直流給電システム100は、電流分配装置6を備え、電源装置2から複数の負荷装置3(3A〜3C,・・・)に直流電力を供給する。
電流分配装置6は、例えば、複数の半導体遮断器1(1A〜1C,・・・)を備えており、各半導体遮断器1を介して電源装置2と接続されている各負荷装置3に電力の供給及び遮断を制御する。
なお、本実施形態における直流給電システム100は、複数の半導体遮断器1(1A〜1C,・・・)に対して、例えば、負荷装置3(3A〜3C,・・・)の特性に応じて異なる設定情報を設定記憶部40に記憶させることが可能である。そのため、本実施形態における直流給電システム100は、システム構成に応じて過電流の遮断を適切に制御することが可能である。よって、本実施形態における直流給電システム100は、柔軟な給電システムを構築することができる。
なお、本発明は、上記の各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
例えば、上記の各実施形態において、半導体スイッチ部20は、電力供給線4に配置(挿入)される形態を説明したが、電力供給線5に配置(挿入)される形態でもよいし、電力供給線4及び電力供給線5の両方の供給線に配置(挿入)される形態でもよい。
また、上記の各実施形態において、閾値制御部52は、短時間過電流閾値をテーブルに基づいて変更する形態を説明したが、演算によって算出した過渡電流閾値により短時間過電流閾値を変更する形態でもよい。また、テーブルは、短時間過電流閾値の波形の一部分のみをテーブル化して、閾値制御部52が、補間して(例えば、直線補間して)算出した過渡電流閾値により短時間過電流閾値を変更する形態でもよい。
また、短時間閾値記憶部42は、短時間過電流閾値のテーブルを複数記憶する形態でもよい。この場合、閾値制御部52は、半導体スイッチ部20の種類や特性(例えば、IT値など)、又は負荷装置の特性(容量成分やインピーダンスなど)に応じて、複数のテーブルのうちの1つを切り替えて使用する形態でもよい。
また、上記の各実施形態において、第1の処理からの経過時間を、一例としてタイマーを用いて判定(検出)する形態を説明したが、他の手段を用いて経過時間を判定(検出)する形態でもよい。
また、上記の第3の実施形態において、第2の所定時間は、設定記憶部40に記憶される形態でもよい。この場合、閾値制御部52は、第2の所定時間の値を設定記憶部40から読み出し、読み出した第2の所定時間の値に基づいて第2の期間に達したか否かを判定する。この場合、第2の所定時間の値を変更することができるので、システム構成に応じた柔軟な直流給電システム100を実現することができる。
また、上記の各実施形態において、第2の期間は、第1の処理後から、予め定められた第5の電流閾値以下に電流が減少するまでの期間であってもよい。この場合、第5の電流閾値は、定常過電流閾値ITHよりも小さい電流閾値であってもよい。
これにより、閾値制御部52は、電流が定常過電流閾値ITH以下に確実に低下したことを確認した上で、適切に過電流閾値を定常過電流閾値ITHに変更することができる。
また、上記の各実施形態における制御部50が備える各部は、専用のハードウェアにより実現されるものであってもよい。
なお、本発明における制御部50を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより半導体遮断器1の制御を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)を備えたWWWシステムも含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。更に「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。更に、前述した機能をコンピュータシステムに既に記録されているプログラムとの組合せで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
1,1A,1B,1C…半導体遮断器、2…電源装置、3,3A,3B,3C…負荷装置、4,5…電力供給線、6…電流分配装置、10…電流検出部、11…電流センサ、12…入力インターフェース、20…半導体スイッチ部、30…制御回路部、31…電流計測部、32…計測記憶部、33…ドライブ部、40…設定記憶部、41…定常閾値記憶部、42…短時間閾値記憶部、43…セット閾値記憶部、44…リセット閾値記憶部、45…リセット時間記憶部、50…制御部、51…遮断処理部、52…閾値制御部、100…直流給電システム

Claims (10)

  1. 電源装置から負荷装置に直流電力を供給する電力供給線に配置され、前記電源装置と前記負荷装置との間を導通状態と遮断状態とのうちのいずれかの状態に切り替える半導体スイッチ部と、
    前記電源装置から前記負荷装置に流れる電流を検出する電流検出部と、
    前記電流検出部によって検出された前記電流が所定の電流閾値以上であるか否かを判定し、前記電流が前記所定の電流閾値以上であると判定した場合に、前記半導体スイッチ部を遮断状態にする遮断処理部と、
    前記所定の電流閾値を変更する処理を実行する閾値制御部と
    を備え、
    前記所定の電流閾値には、前記負荷装置の定格電流に基づいて予め定められている第1の電流閾値と、前記第1の電流閾値よりも大きい第2の電流閾値とのいずれかが設定され、
    前記閾値制御部は、
    前記電流が増加することを示す予め定められた所定の条件を満たす場合に、前記所定の電流閾値を前記第1の電流閾値から前記第2の電流閾値に変更する第1の処理と、
    前記第1の処理後から予め定められた第1の期間、前記第1の処理を禁止する第2の処理と、
    前記第1の処理後から予め定められた第2の期間、前記所定の電流閾値を前記第2の電流閾値に維持した後に前記第1の電流閾値に変更する第3の処理と
    を実行し、
    前記所定の条件を満たす場合には、前記所定の電流閾値に前記第1の電流閾値が設定されている場合、且つ、前記電流検出部によって検出された前記電流が前記第1の電流閾値よりも小さい第3の電流閾値以上に増加した場合が含まれ、
    前記第1の期間は、前記第1の処理後から、前記第3の電流閾値よりも小さく、前記定格電流よりも大きい第4の電流閾値以下に前記電流が減少するまでの期間である
    ことを特徴とする半導体遮断器。
  2. 電源装置から負荷装置に直流電力を供給する電力供給線に配置され、前記電源装置と前記負荷装置との間を導通状態と遮断状態とのうちのいずれかの状態に切り替える半導体スイッチ部と、
    前記電源装置から前記負荷装置に流れる電流を検出する電流検出部と、
    前記電流検出部によって検出された前記電流が所定の電流閾値以上であるか否かを判定し、前記電流が前記所定の電流閾値以上であると判定した場合に、前記半導体スイッチ部を遮断状態にする遮断処理部と、
    前記所定の電流閾値を変更する処理を実行する閾値制御部と
    を備え、
    前記所定の電流閾値には、前記負荷装置の定格電流に基づいて予め定められている第1の電流閾値と、前記第1の電流閾値よりも大きい第2の電流閾値とのいずれかが設定され、
    前記閾値制御部は、
    前記電流が増加することを示す予め定められた所定の条件を満たす場合に、前記所定の電流閾値を前記第1の電流閾値から前記第2の電流閾値に変更する第1の処理と、
    前記第1の処理後から予め定められた第1の期間、前記第1の処理を禁止する第2の処理と、
    前記第1の処理後から予め定められた第2の期間、前記所定の電流閾値を前記第2の電流閾値に維持した後に前記第1の電流閾値に変更する第3の処理と
    を実行し、
    前記第2の電流閾値には、前記半導体スイッチ部において許容されるジュール積分値に基づいて前記第1の処理後からの経過時間に対応づけられて定められている複数の過渡電流閾値が含まれており、
    前記閾値制御部は、
    前記第2の期間において、前記第2の電流閾値を前記経過時間に応じて、前記複数の過渡電流閾値のうちのいずれかに変更する
    ことを特徴とする半導体遮断器。
  3. 前記第1の期間は、
    前記第1の処理後から、予め定められた第1の所定時間が経過した期間である
    ことを特徴とする求項2に記載の半導体遮断器。
  4. 前記第2の電流閾値には、前記半導体スイッチ部において許容されるジュール積分値に基づいて前記第1の処理後からの経過時間に対応づけられて定められている複数の過渡電流閾値が含まれており、
    前記閾値制御部は、
    前記第2の期間において、前記第2の電流閾値を前記経過時間に応じて、前記複数の過渡電流閾値のうちのいずれかに変更する
    ことを特徴とする請求項1又は請求項3に記載の半導体遮断器。
  5. 前記複数の過渡電流閾値は、
    前記半導体スイッチ部を前記導通状態にする際に発生する突入電流の波形に基づいて、前記突入電流の波形よりも大きい値に定められている
    ことを特徴とする請求項2又は請求項に記載の半導体遮断器。
  6. 前記経過時間と前記過渡電流閾値とを対応づけて記憶する記憶部を備え、
    前記閾値制御部は、
    前記経過時間に応じて、前記経過時間に対応づけて前記記憶部に記憶されている前記過渡電流閾値を読み出し、読み出した前記過渡電流閾値に前記第2の電流閾値を変更することを特徴とする請求項2、請求項4、及び請求項5のいずれか一項に記載の半導体遮断器。
  7. 前記第2の期間は、
    前記過渡電流閾値による前記第2の電流閾値の変更が完了するまでの期間である
    ことを特徴とする請求項2、請求項から請求項のいずれか一項に記載の半導体遮断器。
  8. 前記第2の期間は、
    前記第1の処理後から、予め定められた第2の所定時間が経過した期間である
    ことを特徴とする請求項1から請求項のいずれか一項に記載の半導体遮断器。
  9. 前記所定の条件を満たす場合には、前記半導体スイッチ部を導通状態にして、前記負荷装置を起動する場合が含まれる
    ことを特徴とする請求項1から請求項のいずれか一項に記載の半導体遮断器。
  10. 電源装置から負荷装置へ直流電力を供給する直流給電システムであって、
    請求項1から請求項のいずれか一項に記載の半導体遮断器を備える
    ことを特徴とする直流給電システム。
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