JP5860721B2 - 半導体遮断器、及び直流給電システム - Google Patents
半導体遮断器、及び直流給電システム Download PDFInfo
- Publication number
- JP5860721B2 JP5860721B2 JP2012036215A JP2012036215A JP5860721B2 JP 5860721 B2 JP5860721 B2 JP 5860721B2 JP 2012036215 A JP2012036215 A JP 2012036215A JP 2012036215 A JP2012036215 A JP 2012036215A JP 5860721 B2 JP5860721 B2 JP 5860721B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- threshold
- current
- predetermined
- current threshold
- overcurrent
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Emergency Protection Circuit Devices (AREA)
Description
この保護装置として使用される半導体遮断器は、例えば、半導体スイッチング素子などの半導体スイッチ部を備え、通常の動作状態では、半導体スイッチ部を導通状態に制御することにより、負荷装置に電力を供給している。また、半導体遮断器は、半導体スイッチ部を流れる電流が所定の電流閾値以上である過電流状態になった場合に、半導体スイッチ部を非導通状態に制御することにより、負荷装置に流れる過電流を遮断する(例えば、特許文献1を参照)。
このように、上述のような半導体遮断器は、適切に過電流を遮断することができない場合がある。
[第1の実施形態]
図1は、本実施形態による半導体遮断器1の構成を示す概略ブロック図である。
図1において、電源装置2から負荷装置3に直流電力を供給する直流給電システム100は、半導体遮断器1を備えている。
ここで、電源装置2は、電力供給線(4,5)を介して負荷装置3に直流電力を供給する。電源装置2は、例えば、商用交流電力を直流電力に変換する整流装置である。
なお、電力供給線4は、+側(プラス側)の電力供給線であり、電力供給線5は、−側(マイナス側)の電力供給線である。
負荷装置3は、電源装置2から供給された直流電力によって動作する装置であり、例えば、その入力段に、入力電力の安定化やノイズ対策等のための、コンデンサ及びコイルからなる入力フィルタ(LCフィルタ)を備えている。また、負荷装置3は、例えば、電源装置2からの直流電力供給が瞬断した場合に動作用電圧を補償するための蓄電手段(コンデンサ)を備えている。負荷装置3は、電源装置2からみるとコンデンサ(容量成分)を有する負荷となっている。そのため、電源装置2から負荷装置3に給電が行われる際には、後述するようにコンデンサへの過大な充電電流(例えば、突入電流)が流れることがある。
なお、本実施形態において、電流センサ11と電流計測部31とは、電流検出部10に対応する。電流検出部10は、電源装置2から負荷装置3に半導体スイッチ部20を介して流れる電流を検出する。
また、設定記憶部40は、定常閾値記憶部41、短時間閾値記憶部42、セット閾値記憶部43、及びリセット閾値記憶部44を備えている。
図2は、短時間過電流閾値のテーブルの一例を示す図である。この図において、例えば
上述した経過時間が0μS(マイクロ秒)である場合に、短時間過電流閾値は100A(アンペア)であり、経過時間が1μSである場合に、短時間過電流閾値は90Aである。この一例では、図3に示す波形W2における時刻T1から時刻T3までの期間P2のように、短時間過電流閾値は、経過時間に応じて過電流閾値が減少するように、予め定められている。短時間過電流閾値は、例えば、半導体スイッチ部20において許容されるI2T値(ジュール積分値)に基づいて、経過時間に対応づけられて定められている複数の過渡電流閾値が含まれている。すなわち、短時間過電流閾値は、半導体スイッチ部20が熱(電流による発熱)による損傷を発生しない範囲で設定されている。また、この複数の過渡電流閾値は、例えば、半導体スイッチ部20を導通状態にする際に発生する突入電流の波形に基づいて、突入電流の波形よりも大きい値に定められている。
また、リセット閾値(IRST:第4の電流閾値)は、例えば、図3に示すように、定常過電流閾値ITHも小さく、定格電流Imaxよりも大きい所定の電流値であって、上述した過電流閾値移行マスクを解除するための電流閾値である。
また、制御部50は、遮断処理部51と、閾値制御部52とを備えている。
閾値制御部52は、電流が増加すること(電流が増加した状態になること)を示す予め定められた所定の条件(第1の条件)を満たす場合に、過電流閾値を定常過電流閾値ITHから短時間過電流閾値に変更する第1の処理を実行する。ここで、予め定められた所定の条件を満たす場合とは、例えば、過電流閾値に定常過電流閾値ITHが設定されている場合、且つ、電流検出部10によって検出された電流がセット閾値ISET以上に増加した場合である。この場合、閾値制御部52は、第1の処理として、例えば、短時間閾値記憶部42に記憶されている短時間過電流閾値(複数の過渡電流閾値)のうちの経過時間0μSに対応する過渡電流閾値を読み出して、過電流閾値として設定(変更)する。
なお、この第1の処理の後に、閾値制御部52は、図3に示すように、第1の処理後から予め定められた第2の期間P2(図3)、過電流閾値を短時間過電流閾値に維持する。
また、第1の期間P1は、例えば、第1の処理後から、リセット閾値IRST以下に電流検出部10によって検出された電流が減少するまでの期間である。つまり、上述の所定の条件(第2の条件)とは、電流検出部10によって検出された電流がリセット閾値IRST以下になる場合である。閾値制御部52は、電流検出部10によって検出された電流がリセット閾値IRST以下になった場合に、上述の過電流閾値移行マスクを解除して、再び第1の処理を実行することを許可する。
閾値制御部52は、定常閾値記憶部41から定常過電流閾値ITHを読み出し、第2の期間P2の後に、読み出した定常過電流閾値ITHに過電流閾値を短時間過電流閾値から変更する。
図3は、本実施形態による半導体遮断器1における閾値制御の動作を示す図である。
この図において、縦軸は電流を示し、横軸は時間を示している。また、波形W1は、電源装置2から負荷装置3に半導体スイッチ部20を介して流れる電流波形を示し、波形W2は、過電流状態を判定する上述した過電流閾値波形を示している。
時刻T1において、例えば、ノイズや負荷装置3内の一部の機能(装置)が起動した等により瞬間的(一時的)に電流が増加して、電流(波形W1)がセット閾値ISET以上になった場合に、閾値制御部52は、上述した第1の処理を実行する。具体的に、閾値制御部52は、過電流閾値を定常過電流閾値ITHから短時間過電流閾値に変更する。この場合、閾値制御部52は、第1の処理として、例えば、短時間閾値記憶部42に記憶されている短時間過電流閾値(複数の過渡電流閾値)のうちの経過時間0μSに対応する過渡電流閾値を読み出して、過電流閾値として設定(変更)する。また、閾値制御部52は、上述した過電流閾値移行マスクを設定して、再び第1の処理を実行することを禁止する。
なお、この時刻T1から時刻T3の期間P2(第2の期間)、波形W1は、定常過電流閾値ITHを超える場合がある。しかし、本実施形態では、遮断処理部51は、過電流状態を判定する過電流閾値が波形W2の示すような短時間過電流閾値に変更されているため、この第2の期間P2において過電流状態とは判定しない。そのため、半導体遮断器1は、このような瞬間的に電流の増加が発生した場合でも、適切に過電流状態であるか否かを判定しつつ、負荷装置3に電力を供給し続けることができる。
時刻T4以降に、再び瞬間的(一時的)に電流が増加した場合には、閾値制御部52は、上述した時刻T1から時刻T4と同様の処理を実行する。
図4は、本実施形態における閾値制御の動作を示すフローチャートである。
この図において、閾値制御部52は、過電流閾値の初期値として、定常閾値記憶部41に記憶されている定常過電流閾値ITHを設定している。
まず、半導体遮断器1は、電流を計測する(ステップS101)。すなわち、制御部50は、電流計測部31が電流センサ11により検出した電流値(電流検出部10によって検出した電流値)を、計測記憶部32を介して取得する。
次に、閾値制御部52は、過電流閾値(所定の電流閾値)を時間(経過時間)0μSに対応する短時間過電流閾値(過渡電流閾値)に変更する(ステップS104)。すなわち、閾値制御部52は、過電流閾値を定常過電流閾値ITHから短時間過電流閾値に変更する第1の処理を実行する。
次に、制御部50の遮断処理部51は、取得した電流値が過電流閾値(ここでは、短時間過電流閾値)以上であるか否かを判定する(ステップS106)。遮断処理部51は、電流値が短時間過電流閾値以上であると判定した場合(ステップS106:YES)に、処理をステップS107に進める。また、遮断処理部51は、電流値が短時間過電流閾値以上でない(短時間過電流閾値未満である)判定した場合(ステップS106:NO)に、処理をステップS110に進める。
次に、制御部50の遮断処理部51は、取得した電流値が過電流閾値(ここでは、定常過電流閾値)以上であるか否かを判定する(ステップS114)。遮断処理部51は、電流値が定常過電流閾値以上であると判定した場合(ステップS114:YES)に、処理をステップS115に進める。また、遮断処理部51は、電流値が定常過電流閾値以上でない(定常過電流閾値未満である)判定した場合(ステップS114:NO)に、処理をステップS118に進める。
例えば、図3の波形W3は、瞬間的な電流の増加を含む電流波形W1に対して、本実施形態における半導体遮断器1を使用せずに、定常過電流閾値ITHのみにより過電流状態を判定した場合の電流波形である。この場合、時刻T2において、電流が定常過電流閾値ITH以上になるため、過電流状態であると判定されて、電源装置2から負荷装置3に供給される電力が遮断される。これに対して、本実施形態における半導体遮断器1は、波形W2に示すように、閾値制御部52が、第2の期間P2、定常過電流閾値ITHより値の大きい短時間過電流閾値に変更する。そのため、本実施形態における半導体遮断器1は、電源装置2から負荷装置3への不要な電力供給の遮断を低減することができる。例えば、突入電流やノイズにより瞬間的な電流の増加した場合などの直流給電システム100が正常であっても発生する過電流に対して、本実施形態における半導体遮断器1は、電源装置2から負荷装置3への不要な電力供給の遮断を低減することができる。
例えば、図3の波形W4及び波形W5に示すように、予め定められた所定の条件を満たした場合(例えば、電流がセット閾値ISET以上)であっても、閾値制御部52は、第1の処理を禁止している第1の期間P1であるため、再び第1の処理を実行することはない。そのため、図3の波形W4及び波形W5の場合、遮断処理部51は、過電流状態であると判定して、半導体スイッチ部20を遮断状態にする。これにより、本実施形態における半導体遮断器1は、半導体スイッチ部20が熱による損傷を生じないようにすることができる。
これにより、本実施形態における半導体遮断器1は、瞬間的に電流が増加する場合を簡易な方法により正確に検出することができる。そのため、本実施形態における半導体遮断器1は、適切に過電流を遮断することができる。
これにより、閾値制御部52がセット閾値ISETよりも小さいリセット閾値IRST以下になるまで、再び第1の処理を実行することを禁止するので、本実施形態における半導体遮断器1は、簡易な手段により半導体スイッチ部20に熱による損傷が発生しないようにしつつ、適切に過電流状態を判定することができる。そのため、本実施形態における半導体遮断器1は、適切に過電流を遮断することができる。
一般に、半導体スイッチング素子の熱により損傷しない許容範囲は、ジュール積分値(I2T値)により規定されている。そのため、ジュール積分値(I2T値)に基づいて短時間過電流閾値を定めることにより、本実施形態における半導体遮断器1は、半導体スイッチ部20に熱による損傷が発生しないようにしつつ、適切に過電流状態を判定することができる。また、本実施形態における半導体遮断器1は、半導体スイッチ部20に熱による損傷が発生しないようにしつつ、不要な遮断動作を低減することができる。
これにより、本実施形態における半導体遮断器1は、突入電流が発生する場合に、半導体スイッチ部20に不要な電力供給の遮断をさせずに、異常な過電流を適切に遮断することができる。
このように、経過時間と過渡電流閾値とを対応づけたテーブルに基づいて、短時間過電流閾値を変化させるので、本実施形態における半導体遮断器1は、適切に過電流閾値(過電流閾値)を変更することができる。よって、本実施形態における半導体遮断器1は、適切に過電流を遮断することができる。
これにより、本実施形態における半導体遮断器1は、過電流閾値(所定の電流閾値)を短時間過電流閾値から定常過電流閾値ITHへ適切に変更することができる。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
図5は、本実施形態による半導体遮断器1の構成を示す概略ブロック図である。
この図において、図1と同一の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
本実施形態における半導体遮断器1は、設定記憶部40がリセット閾値記憶部44の代わりにリセット時間記憶部45を備える点が第1の実施形態と異なる。
リセット時間値は、例えば、短時間過電流閾値により過電流状態と判定されない範囲の電流波形において、再度第1の処理を実行しても半導体スイッチ部20が熱による損傷を生じないように設定されている。
図6は、本実施形態による半導体遮断器1における閾値制御の動作を示す図である。
この図において、縦軸は電流を示し、横軸は時間を示している。
本実施形態における閾値制御の動作は、リセット閾値IRSTの代わりにリセット時間に基づいて第1の期間P3を定めている点を除いて、図3に示す第1の実施形態の場合と同様である。ここで、波形W1〜波形W5、定常過電流閾値ITH、セット閾値ISET、定格電流Imax、及び第2の期間P2は、図3に示す第1の実施形態の場合と同様である。
時刻T1において、例えば、ノイズや負荷装置3内の一部の機能(装置)が起動した等により瞬間的(一時的)に電流が増加して、電流(波形W1)がセット閾値ISET以上になった場合に、閾値制御部52は、上述した第1の処理を実行する。具体的に、閾値制御部52は、過電流閾値を定常過電流閾値ITHから短時間過電流閾値に変更する。この場合、閾値制御部52は、第1の処理として、例えば、短時間閾値記憶部42に記憶されている短時間過電流閾値(複数の過渡電流閾値)のうちの経過時間0μSに対応する過渡電流閾値を読み出して、過電流閾値として設定(変更)する。また、閾値制御部52は、上述した過電流閾値移行マスクを設定して、再び第1の処理を実行することを禁止する。
なお、この時刻T1から時刻T3の期間P2(第2の期間)、波形W1は、定常過電流閾値ITHを超える場合がある。しかし、本実施形態では、遮断処理部51は、過電流状態を判定する過電流閾値が波形W2の示すような短時間過電流閾値に変更されているため、この第2の期間P2において過電流状態とは判定しない。そのため、半導体遮断器1は、このような瞬間的に電流の増加が発生した場合でも、適切に過電流状態であるか否かを判定しつつ、負荷装置3に電力を供給し続けることができる。
時刻T5以降に、再び瞬間的(一時的)に電流が増加した場合には、閾値制御部52は、上述した時刻T1から時刻T5と同様の処理を実行する。
図7は、本実施形態における閾値制御の動作を示すフローチャートである。
この図において、図4の場合と同様に、閾値制御部52は、過電流閾値の初期値として、定常閾値記憶部41に記憶されている定常過電流閾値ITHを設定している。
また、この図において、ステップS118aの処理を除く、ステップS101からステップS117、及び、ステップS119の処理は、図4に示す第1の実施形態と同様であるので、ここでは説明を省略する。
これにより、閾値制御部52が第1の処理後からリセット時間経過するまで、再び第1の処理を実行することを禁止する。そのため、本実施形態における半導体遮断器1は、簡易な手段により半導体スイッチ部20に熱による損傷が発生しないようにしつつ、適切に過電流状態を判定することができる。そのため、本実施形態における半導体遮断器1は、適切に過電流を遮断することができる。
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
本実施形態における半導体遮断器1の構成は、図1に示す第1の実施形態の構成と同様である。
本実施形態における半導体遮断器1は、突入電流のように電流が増加することが予めわかっている場合(負荷装置3を起動する場合)に、電流がセット閾値ISETに依らずに閾値制御部52が第1の処理を実行する点が第1の実施形態と異なる。また、本実施形態では、第2の期間が短時間過電流閾値の変更が完了するまでの期間の代わりに、第1の処理後から予め定められた時間(第2の所定時間)が経過した期間である点が、第1の実施形態と異なる。この2つの相違点に伴い、本実施形態では、閾値制御部52における処理の一部が異なり、以下、閾値制御部52における処理の違いについて説明する。
第1の場合は、第1の実施形態と同様に、例えば、過電流閾値に定常過電流閾値ITHが設定されている場合、且つ、電流検出部10によって検出された電流がセット閾値ISET以上に増加した場合である。
また、第2の場合は、半導体スイッチ部20を導通状態にして、負荷装置3を起動する場合である。この第2の場合は、突入電流により電流が増加することが予めわかっている場合である。
これら2つの場合、閾値制御部52は、第1の処理として、例えば、短時間閾値記憶部42に記憶されている短時間過電流閾値(複数の過渡電流閾値)のうちの経過時間0μSに対応する過渡電流閾値を読み出して、過電流閾値として設定(変更)する。
本実施形態における閾値制御の動作について、フローチャートを参照して詳細に説明する。
図8は、本実施形態における閾値制御の動作を示すフローチャートである。
この図において、図4及び図7の場合と同様に、閾値制御部52は、過電流閾値の初期値として、定常閾値記憶部41に記憶されている定常過電流閾値ITHを設定している。
なお、ステップS204において、図示を省略するが、図4におけるステップS105からステップS109と同様の処理を実行する。すなわち、遮断処理部51は、電流検出部10によって検出された電流が過電流閾値以上であるか否かを判定し、電流が過電流閾値以上であると判定した場合に、半導体スイッチ部20を遮断状態にする。
ステップS213において、閾値制御部52は、過電流閾値を短時間過電流閾値に維持する。ここで、閾値制御部52は、上述のステップS209と同様の処理を実行する。
ステップS222の処理後、閾値制御部52は、処理をステップS211に戻し、ステップS211からステップS222の処理を繰り返す。
これにより、本実施形態における半導体遮断器1は、例えば、突入電流のように電流が増加することが予めわかっている場合に、電流がセット閾値ISET以上であるかを判定せずに、過電流閾値を定常過電流閾値ITHから短時間過電流閾値に変更することができる。すなわち、本実施形態における半導体遮断器1は、簡易な手段により、適切に過電流閾値を定常過電流閾値ITHから短時間過電流閾値に変更することができる。よって、本実施形態における半導体遮断器1は、適切に過電流を遮断することができる。
これにより、本実施形態における半導体遮断器1は、過電流閾値(所定の電流閾値)を短時間過電流閾値から定常過電流閾値ITHへ適切に変更することができる。
これにより、本実施形態における直流給電システム100は、上述の半導体遮断器1と同様の効果を奏する。例えば、半導体遮断器1は、上述したように適切に過電流を遮断することができるので、本実施形態における直流給電システム100は、同様に、適切に過電流を遮断することができる。
図9は、本実施形態による半導体遮断器1(1A〜1C,・・・)を複数備えた直流給電システム100の一例を示すブロック図である。
この図において、図1及び図5と同一の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
この図において、直流給電システム100は、電流分配装置6を備え、電源装置2から複数の負荷装置3(3A〜3C,・・・)に直流電力を供給する。
電流分配装置6は、例えば、複数の半導体遮断器1(1A〜1C,・・・)を備えており、各半導体遮断器1を介して電源装置2と接続されている各負荷装置3に電力の供給及び遮断を制御する。
例えば、上記の各実施形態において、半導体スイッチ部20は、電力供給線4に配置(挿入)される形態を説明したが、電力供給線5に配置(挿入)される形態でもよいし、電力供給線4及び電力供給線5の両方の供給線に配置(挿入)される形態でもよい。
また、上記の第3の実施形態において、第2の所定時間は、設定記憶部40に記憶される形態でもよい。この場合、閾値制御部52は、第2の所定時間の値を設定記憶部40から読み出し、読み出した第2の所定時間の値に基づいて第2の期間に達したか否かを判定する。この場合、第2の所定時間の値を変更することができるので、システム構成に応じた柔軟な直流給電システム100を実現することができる。
これにより、閾値制御部52は、電流が定常過電流閾値ITH以下に確実に低下したことを確認した上で、適切に過電流閾値を定常過電流閾値ITHに変更することができる。
Claims (10)
- 電源装置から負荷装置に直流電力を供給する電力供給線に配置され、前記電源装置と前記負荷装置との間を導通状態と遮断状態とのうちのいずれかの状態に切り替える半導体スイッチ部と、
前記電源装置から前記負荷装置に流れる電流を検出する電流検出部と、
前記電流検出部によって検出された前記電流が所定の電流閾値以上であるか否かを判定し、前記電流が前記所定の電流閾値以上であると判定した場合に、前記半導体スイッチ部を遮断状態にする遮断処理部と、
前記所定の電流閾値を変更する処理を実行する閾値制御部と
を備え、
前記所定の電流閾値には、前記負荷装置の定格電流に基づいて予め定められている第1の電流閾値と、前記第1の電流閾値よりも大きい第2の電流閾値とのいずれかが設定され、
前記閾値制御部は、
前記電流が増加することを示す予め定められた所定の条件を満たす場合に、前記所定の電流閾値を前記第1の電流閾値から前記第2の電流閾値に変更する第1の処理と、
前記第1の処理後から予め定められた第1の期間、前記第1の処理を禁止する第2の処理と、
前記第1の処理後から予め定められた第2の期間、前記所定の電流閾値を前記第2の電流閾値に維持した後に前記第1の電流閾値に変更する第3の処理と
を実行し、
前記所定の条件を満たす場合には、前記所定の電流閾値に前記第1の電流閾値が設定されている場合、且つ、前記電流検出部によって検出された前記電流が前記第1の電流閾値よりも小さい第3の電流閾値以上に増加した場合が含まれ、
前記第1の期間は、前記第1の処理後から、前記第3の電流閾値よりも小さく、前記定格電流よりも大きい第4の電流閾値以下に前記電流が減少するまでの期間である
ことを特徴とする半導体遮断器。 - 電源装置から負荷装置に直流電力を供給する電力供給線に配置され、前記電源装置と前記負荷装置との間を導通状態と遮断状態とのうちのいずれかの状態に切り替える半導体スイッチ部と、
前記電源装置から前記負荷装置に流れる電流を検出する電流検出部と、
前記電流検出部によって検出された前記電流が所定の電流閾値以上であるか否かを判定し、前記電流が前記所定の電流閾値以上であると判定した場合に、前記半導体スイッチ部を遮断状態にする遮断処理部と、
前記所定の電流閾値を変更する処理を実行する閾値制御部と
を備え、
前記所定の電流閾値には、前記負荷装置の定格電流に基づいて予め定められている第1の電流閾値と、前記第1の電流閾値よりも大きい第2の電流閾値とのいずれかが設定され、
前記閾値制御部は、
前記電流が増加することを示す予め定められた所定の条件を満たす場合に、前記所定の電流閾値を前記第1の電流閾値から前記第2の電流閾値に変更する第1の処理と、
前記第1の処理後から予め定められた第1の期間、前記第1の処理を禁止する第2の処理と、
前記第1の処理後から予め定められた第2の期間、前記所定の電流閾値を前記第2の電流閾値に維持した後に前記第1の電流閾値に変更する第3の処理と
を実行し、
前記第2の電流閾値には、前記半導体スイッチ部において許容されるジュール積分値に基づいて前記第1の処理後からの経過時間に対応づけられて定められている複数の過渡電流閾値が含まれており、
前記閾値制御部は、
前記第2の期間において、前記第2の電流閾値を前記経過時間に応じて、前記複数の過渡電流閾値のうちのいずれかに変更する
ことを特徴とする半導体遮断器。 - 前記第1の期間は、
前記第1の処理後から、予め定められた第1の所定時間が経過した期間である
ことを特徴とする請求項2に記載の半導体遮断器。 - 前記第2の電流閾値には、前記半導体スイッチ部において許容されるジュール積分値に基づいて前記第1の処理後からの経過時間に対応づけられて定められている複数の過渡電流閾値が含まれており、
前記閾値制御部は、
前記第2の期間において、前記第2の電流閾値を前記経過時間に応じて、前記複数の過渡電流閾値のうちのいずれかに変更する
ことを特徴とする請求項1又は請求項3に記載の半導体遮断器。 - 前記複数の過渡電流閾値は、
前記半導体スイッチ部を前記導通状態にする際に発生する突入電流の波形に基づいて、前記突入電流の波形よりも大きい値に定められている
ことを特徴とする請求項2又は請求項4に記載の半導体遮断器。 - 前記経過時間と前記過渡電流閾値とを対応づけて記憶する記憶部を備え、
前記閾値制御部は、
前記経過時間に応じて、前記経過時間に対応づけて前記記憶部に記憶されている前記過渡電流閾値を読み出し、読み出した前記過渡電流閾値に前記第2の電流閾値を変更することを特徴とする請求項2、請求項4、及び請求項5のいずれか一項に記載の半導体遮断器。 - 前記第2の期間は、
前記過渡電流閾値による前記第2の電流閾値の変更が完了するまでの期間である
ことを特徴とする請求項2、請求項4から請求項6のいずれか一項に記載の半導体遮断器。 - 前記第2の期間は、
前記第1の処理後から、予め定められた第2の所定時間が経過した期間である
ことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の半導体遮断器。 - 前記所定の条件を満たす場合には、前記半導体スイッチ部を導通状態にして、前記負荷装置を起動する場合が含まれる
ことを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の半導体遮断器。 - 電源装置から負荷装置へ直流電力を供給する直流給電システムであって、
請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の半導体遮断器を備える
ことを特徴とする直流給電システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012036215A JP5860721B2 (ja) | 2012-02-22 | 2012-02-22 | 半導体遮断器、及び直流給電システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012036215A JP5860721B2 (ja) | 2012-02-22 | 2012-02-22 | 半導体遮断器、及び直流給電システム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013172603A JP2013172603A (ja) | 2013-09-02 |
JP5860721B2 true JP5860721B2 (ja) | 2016-02-16 |
Family
ID=49266202
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012036215A Expired - Fee Related JP5860721B2 (ja) | 2012-02-22 | 2012-02-22 | 半導体遮断器、及び直流給電システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5860721B2 (ja) |
Families Citing this family (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6301756B2 (ja) * | 2014-06-30 | 2018-03-28 | ローム株式会社 | 過電流検出回路およびそれを利用したホスト、過電流検出方法 |
JP6553346B2 (ja) * | 2014-10-24 | 2019-07-31 | ローム株式会社 | 過電流検出回路およびそれを利用したusb給電装置、電子機器、過電流検出方法 |
JP2017188983A (ja) * | 2016-04-01 | 2017-10-12 | 古河電気工業株式会社 | 電源供給装置 |
CN110768205B (zh) * | 2016-04-28 | 2022-02-25 | 罗姆股份有限公司 | 过电流保护电路 |
JP6985849B2 (ja) * | 2017-08-18 | 2021-12-22 | ローム株式会社 | 過電流保護回路 |
JP6931588B2 (ja) * | 2017-10-25 | 2021-09-08 | ローム株式会社 | 過電流保護回路 |
WO2020021656A1 (ja) | 2018-07-25 | 2020-01-30 | 三菱電機株式会社 | 半導体遮断器及び遮断装置 |
WO2022250008A1 (ja) | 2021-05-25 | 2022-12-01 | 株式会社オートネットワーク技術研究所 | 車載用制御装置 |
KR20230096655A (ko) * | 2021-12-23 | 2023-06-30 | 엘에스일렉트릭(주) | 반도체를 이용한 회로 차단기 및 그 제어 방법 |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4575673A (en) * | 1984-11-01 | 1986-03-11 | United Technologies Corporation | Solid state electronic switch for motor vehicles |
JPH0568322A (ja) * | 1991-09-10 | 1993-03-19 | Toshiba Corp | 回路保護装置 |
JP3656412B2 (ja) * | 1998-07-03 | 2005-06-08 | 株式会社日立製作所 | 車両用電力制御装置 |
JP2007019728A (ja) * | 2005-07-06 | 2007-01-25 | Auto Network Gijutsu Kenkyusho:Kk | 電力供給制御装置 |
JP5158949B2 (ja) * | 2008-03-11 | 2013-03-06 | 矢崎総業株式会社 | 電気接続箱、電力供給遮断方法、及びプログラム |
-
2012
- 2012-02-22 JP JP2012036215A patent/JP5860721B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2013172603A (ja) | 2013-09-02 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5860721B2 (ja) | 半導体遮断器、及び直流給電システム | |
EP2562937B1 (en) | Multi-functional solid state power controller | |
JP4837093B2 (ja) | 位相制御開閉装置および位相制御開閉装置における開閉極制御方法 | |
JP6053234B2 (ja) | 電源装置、電源装置の制御方法 | |
EP2804278B1 (en) | Self-power circuit for protecting relay | |
US10734179B2 (en) | Method and apparatus for controlling a circuit breaker in an electrical energy supply network | |
JP6359957B2 (ja) | 二次破損防止機能を有するモータ駆動装置 | |
JP5445356B2 (ja) | 家庭用調理機器 | |
KR101232976B1 (ko) | 보호협조 시스템 | |
EP2782202B1 (en) | Protection method of electronic device and electronic device | |
JP2009261233A (ja) | トリップ装置に地絡トリップ関数を設定する方法と、地絡保護のために定義されたトリップ関数を有するトリップ装置 | |
JP2011152003A (ja) | 過電圧保護回路、及び過電圧保護方法 | |
JP2009106128A (ja) | 過電圧保護回路 | |
JP5818152B2 (ja) | 直流給電システム | |
JP2012065459A (ja) | 過電流検出装置及び過電流検出方法 | |
JP2008008859A (ja) | 電線劣化検出方法及び検出装置 | |
JP2008181748A (ja) | 電力制限器 | |
JP6849445B2 (ja) | 特定装置、遮断装置及び特定方法 | |
JP2019040710A (ja) | 過電流抑制装置及び直流配電システム | |
JP5437199B2 (ja) | 半導体遮断回路 | |
JP5587127B2 (ja) | コード短絡検知回路及びコンセント装置 | |
JP2003299241A (ja) | 過電流検出装置 | |
EP3016258B1 (en) | Apparatus and method for protecting grid-connected inverter from occurrence of low grid voltage | |
KR101821416B1 (ko) | 저전류 계전기 및 저전류 계전기 제어방법 | |
JP2012049615A (ja) | 半導体遮断回路 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20130612 |
|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20130912 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20141208 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20150831 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20150908 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20151105 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20151124 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20151221 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5860721 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |