JP5858858B2 - 冷凍サイクル装置 - Google Patents

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本発明は、複数の熱源側ユニットを有し、サーモOFF又は停止した熱源側ユニットに冷媒が偏ることによる能力不足を抑制する制御を実施する冷凍サイクル装置に関する。
例えば、従来の冷凍サイクルを利用した空気調和装置では、圧縮機及び室外側熱交換器等を有する室外機(熱源側ユニット)と、流量制御手段(膨張装置等)及び室内熱交換器等を有する室内機(利用側ユニット)と、を冷媒配管により接続し、冷媒を循環させる冷媒回路を構成しているものがある(例えば、特許文献1参照)。
また、複数台の室外機を備える冷凍サイクル装置も存在し、例えば、2台の室外機が接続された冷凍サイクル装置においては、起動時、1台の圧縮機を起動させ、1台の圧縮機で能力が足りなければ、2台目の圧縮機を起動させ、逆に、2台の圧縮機で運転中、能力が過多になると1台の圧縮機のみを運転させるものもある。
特許第3331102号公報(第4−5頁、図1)
上記のような冷凍サイクルを利用した冷凍サイクル装置である空気調和装置において、特に設備用PACのような年間冷房運転機種においては、冷凍サイクル装置の外部から容量制御指示を利用して、恒温恒湿制御を実施することが多い。この恒温恒湿制御を実施する場合、冷凍サイクル装置の外部からのデマンド(指令)等による容量制御によって冷房能力を制御する。例えば、2台の室外機が接続された空気調和装置においては、負荷によって、1台の室外機のみの運転を実施したり、1台の室外機の運転と2台の室外機の運転とを繰り返す運転を実施したりする。
しかしながら、このような状態で長時間運転していると、停止している室外機に冷媒が偏在してくるため、運転している室外機を循環する冷媒の量が不足し、能力が低下するという問題点がある。
また、1台の室外機のみの運転状態から、2台の室外機の運転状態に切り替え、そのまま2台の室外機の運転状態が継続する場合は、運転している室外機の冷媒が不足することはないが、1台の室外機のみの運転状態から、2台の室外機の運転状態に切り替えてすぐに1台の室外機のみの運転状態に戻すと、2台目の室外機に溜まっていた冷媒を追い出すことができず、運転している室外機の冷媒が不足することになるという問題点もある。したがって、負荷が大きくなった場合に、空気調和装置の外部からのデマンド(指令)を送信しても能力が追従しなくなるという問題が生じる。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、複数の熱源側ユニットを備えた冷凍サイクル装置において、1台のみの熱源側ユニットの運転になったり、1台の熱源側ユニットの運転と複数の熱源側ユニットの運転との繰り返しによって、停止している熱源側ユニットに冷媒が偏在していることを検知し、その冷媒の偏在を解消することによって能力不足を抑制することができる冷凍サイクル装置を得ることを目的とする。
本発明の冷凍サイクル装置は、少なくとも、圧縮機と、放熱器と、膨張装置と、蒸発器と、が冷媒配管によって接続された冷媒回路を備えることによって冷凍サイクルが形成された冷凍サイクル装置であって、前記圧縮機、前記放熱器、前記圧縮機の周波数を制御する制御装置、前記圧縮機の吐出側の冷媒温度である吐出温度を検出する吐出温度検出手段、及び、前記放熱器における冷媒の凝縮温度を検出する凝縮温度検出手段をそれぞれ備えた複数の熱源側ユニットと、前記蒸発器を備えた利用側ユニットと、前記各熱源側ユニットから流出した冷媒を合流させ、前記利用側ユニットに流入させる液分配器と、前記蒸発器において蒸発し、前記利用側ユニットから流出した冷媒を分岐させ、前記各熱源側ユニットに流入させる液分配器と、を備え、前記膨張装置は、複数の前記熱源側ユニット、又は、前記利用側ユニットの少なくとも一方に備えられ、前記圧縮機が駆動している前記熱源側ユニットである駆動中熱源側ユニットの前記制御装置は、該駆動中熱源側ユニット以外の前記熱源側ユニットであって、サーモOFF又は停止している前記熱源側ユニットである停止中熱源側ユニットにおいて、該停止中熱源側ユニットのサーモOFF直前の前記吐出温度検出手段によって検出される前記吐出温度、及び、該停止中熱源側ユニットのサーモOFF直前の前記凝縮温度検出手段によって検出される前記凝縮温度に基づいて、前記停止中熱源側ユニットに冷媒が偏在しているか否かを判定し、該停止中熱源側ユニットに冷媒が偏在していると判定した場合、該停止中熱源側ユニットの前記圧縮機を駆動させるものである。
本発明によれば、サーモOFF又は停止している室外機に冷媒が偏在していることを検知した場合、別の室外機のみの1台運転から、冷媒の偏在が検知された室外機を含む複数の室外機による運転に切り替えるので、その室外機における冷媒の偏在を解消することができる。また、これによって、冷房能力の低下を抑制することができ、デマンドによる容量制御で能力の追従が可能となる。
本発明の実施の形態1に係る空気調和装置の全体構成図である。 本発明の実施の形態1に係る空気調和装置の冷房能力低下の抑制制御動作を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態1に係る空気調和装置において2台の室外機による運転をする場合における各室外機の圧縮機の周波数の関係を示すグラフである。 本発明の実施の形態2に係る空気調和装置の構成のうち室外機の構成を示した図である。 本発明の実施の形態2に係る空気調和装置の冷房能力低下の抑制制御動作を示すフローチャートである。
実施の形態1.
以下、本発明に係る冷凍サイクル装置が空気調和装置である場合を例にして、その構成等を説明するものとする。
(空気調和装置の全体構成)
図1は、本発明の実施の形態1に係る空気調和装置の全体構成図である。
図1で示されるように、本実施の形態に係る冷凍サイクル装置は、熱源側ユニットである室外機100及び室外機200、並びに、利用側ユニットである室内機300によって構成されている。
室外機100は、圧縮機1a、逆止弁2a、四方弁3a、室外熱交換器4a、過冷却用熱交換器5a、電子膨張弁6a、電子膨張弁7a、アキュームレーター8a、制御装置10a、吐出温度検出手段11a及び凝縮温度検出手段12aを備えている。
室外機200は、圧縮機1b、逆止弁2b、四方弁3b、室外熱交換器4b、過冷却用熱交換器5b、電子膨張弁6b、電子膨張弁7b、アキュームレーター8b、制御装置10b、吐出温度検出手段11b及び凝縮温度検出手段12bを備えている。
室内機300は、電子膨張弁21及び室内熱交換器22を備えている。
ここで、室外機100と室内機300との間で構成される冷凍サイクルについて説明する。
室外機100及び室内機300においては、圧縮機1a、逆止弁2a、四方弁3a、室外熱交換器4a、過冷却用熱交換器5a、電子膨張弁7a、電子膨張弁21、室内熱交換器22、四方弁3a、アキュームレーター8a、そして、再び圧縮機1aの順に冷媒配管によって冷媒回路が構成され、冷凍サイクルが形成されている。また、過冷却用熱交換器5aと電子膨張弁7aとを接続する冷媒配管から分岐して、電子膨張弁6a、及び、過冷却用熱交換器5aを経由して、四方弁3aとアキュームレーター8aとを接続する冷媒配管へ冷媒をバイパスするバイパス配管9aが設けられている。
上記の冷媒回路の中で、電子膨張弁7aと電子膨張弁21とは、液操作弁31a及び液分配器33を介して接続されており、この液操作弁31a及び液分配器33は、液配管35aによって接続されている。また、室内熱交換器22と四方弁3aとは、ガス分配器34及びガス操作弁32aを介して接続されており、このガス分配器34及びガス操作弁32aは、ガス配管36aによって接続されている。
次に、室外機200と室内機300との間で構成される冷凍サイクルについて説明する。
室外機200及び室内機300においては、圧縮機1b、逆止弁2b、四方弁3b、室外熱交換器4b、過冷却用熱交換器5b、電子膨張弁7b、電子膨張弁21、室内熱交換器22、四方弁3b、アキュームレーター8b、そして、再び圧縮機1bの順に冷媒配管によって冷媒回路が構成され、冷凍サイクルが形成されている。また、過冷却用熱交換器5bと電子膨張弁7bとを接続する冷媒配管から分岐して、電子膨張弁6b、及び、過冷却用熱交換器5bを経由して、四方弁3bとアキュームレーター8bとを接続する冷媒配管へ冷媒をバイパスするバイパス配管9bが設けられている。
上記の冷媒回路の中で、電子膨張弁7bと電子膨張弁21とは、液操作弁31b及び液分配器33を介して接続されており、この液操作弁31b及び液分配器33は、液配管35bによって接続されている。また、室内熱交換器22と四方弁3bとは、ガス分配器34及びガス操作弁32bを介して接続されており、このガス分配器34及びガス操作弁32bは、ガス配管36bによって接続されている。
圧縮機1a、1bは、低温低圧のガス冷媒を吸入して圧縮し、高温高圧の冷媒として、四方弁3aへ向けて吐出するものである。また、室外機100、200は、それぞれインバーター装置(図示せず)を備えており、このインバーター装置は、それぞれ制御装置10a、10bからの駆動信号に従って、圧縮機1a、1bの運転周波数を任意に変化させ、容量を変化させることができる。
逆止弁2a、2bは、それぞれ四方弁3a、3bから圧縮機1a、1bへ向かう方向に冷媒が逆流するのを防ぐものである。
四方弁3a、3bは、冷房運転時と暖房運転時とによって冷媒の流路を切り替えるものである。この四方弁3a、3bの流路の切り替えは、それぞれ制御装置10a、10bからの駆動信号によって実施される。具体的には、四方弁3a、3bは、冷房運転時には、それぞれ圧縮機1a、1bから吐出された高温高圧の冷媒を室外熱交換器4a、4bへ向かうように、かつ、室内機300からそれぞれガス操作弁32a、32bを経由して流れてきた低温低圧のガス冷媒をアキュームレーター8a、8bへ向かうように流路を切り替える。一方、四方弁3a、3bは、暖房運転時には、それぞれ圧縮機1a、1bから吐出された高温高圧の冷媒をガス操作弁32a、32bを経由して室内熱交換器22へ向かうように、かつ、室外熱交換器4a、4bから流出した低温低圧のガス冷媒をそれぞれアキュームレーター8a、8bへ向かうように流路を切り替える。
室外熱交換器4a、4bは、流入する冷媒と、ファン(図示せず)によって送られてくる外気との熱交換器を実施するものである。具体的には、室外熱交換器4a、4bは、冷房運転時には、放熱器として機能し、それぞれ圧縮機1a、1bから流れてくる高温高圧の冷媒を外気に対して放熱させる。一方、室外熱交換器4a、4bは、暖房運転時には、蒸発器として機能し、それぞれ過冷却用熱交換器5a、5bから流れてくる気液二相冷媒を外気から吸熱させ蒸発させる。
過冷却用熱交換器5a、5bは、冷房運転時に使用するものであり、室外熱交換器4a、4bにおいて放熱した冷媒を、この過冷却用熱交換器5a、5と電子膨張弁7a、7bとの間の冷媒配管から分岐し、電子膨張弁6a、6bによって流量及び圧力調整された冷媒に対してさらに放熱(過冷却)させるものである。すなわち、過冷却用熱交換器5a、5bは、室外熱交換器4a、4bにおいて放熱した冷媒(高圧側)が流れる高圧側流路と、電子膨張弁6a、6bによって流量及び圧力調整された冷媒(低圧側)が流れる低圧側流路とを備えている。
電子膨張弁7a、7bは、通過する冷媒の流量を調整し、膨張及び減圧させるものである。また、電子膨張弁7a、7bは、液バックによって圧縮機1a、1bが損傷するのを防止するため、それぞれ制御装置10a、10bからの駆動信号に従って開度が調整されるようになっている。
アキュームレーター8a、8bは、それぞれ四方弁3a、3bを経由してきた冷媒における余剰冷媒を溜めておくものである。
バイパス配管9a、9bは、冷房運転時に、前述のように、それぞれ過冷却用熱交換器5a、5と電子膨張弁7a、7bとの間の冷媒配管から分岐した冷媒(高圧側)を、四方弁3a、3bとアキュームレーター8a、8bとを接続する冷媒配管(低圧側)へバイパスするものである。このバイパス配管9a、9bによる冷媒のバイパス過程において、それぞれ過冷却用熱交換器5a、5と電子膨張弁7a、7bとの間の冷媒配管から分岐した冷媒(高圧側)は、電子膨張弁6a、6bによって減圧され、過冷却用熱交換器5a、5bにおいて、高圧側流路を流れる冷媒から吸熱される。
制御装置10a、10bは、それぞれ室外機100、200の動作全体を制御するものであり、例えば、圧縮機1a、1bの運転周波数の制御、四方弁3a、3bの流路の切り替え制御、並びに、電子膨張弁6a、6b及び電子膨張弁7a、7bの開度調整等を実施する。また、制御装置10a及び制御装置10bは、通信線41によって接続されており、制御装置10aが受信した吐出温度検出手段11a及び凝縮温度検出手段12aによって検出された温度の情報を制御装置10bへ送信することができ、また、制御装置10bが受信した吐出温度検出手段11b及び凝縮温度検出手段12bによって検出された温度の情報を制御装置10aへ送信することができる。
吐出温度検出手段11a、11bは、それぞれ圧縮機1a、1bの吐出側の冷媒温度(吐出温度)を検出するものである。そして、吐出温度検出手段11a、11bは、検出した吐出温度の情報を、それぞれ制御装置10a、10bへ送信する。
凝縮温度検出手段12a、12bは、冷房運転時において、放熱器として機能する室外熱交換器4a、4bの凝縮温度を検出するものである。そして、凝縮温度検出手段12a、12bは、検出した凝縮温度の情報を、それぞれ制御装置10a、10bへ送信する。
室内熱交換器22は、流入する冷媒と、ファン(図示せず)によって送られてくる空調対象空間の空気との熱交換器を実施するものである。具体的には、室内熱交換器22は、冷房運転時には、蒸発器として機能し、電子膨張弁21によって減圧された気液二相冷媒を空調対象空間の空気から吸熱させ蒸発させる。一方、室内熱交換器22は、暖房運転時には、放熱器として機能し、それぞれ室外機100、200の圧縮機1a、1bから流れてくる高温高圧の冷媒を空調対象空間の空気に対して放熱させる。
電子膨張弁21は、室内機300内を循環する冷媒の流量を調整し、膨張及び減圧させるものである。
液操作弁31a及びガス操作弁32aは、開状態となることによって、室外機100と室内機300との間で冷媒が流出入することになり、冷凍サイクルが成立することになる。
液操作弁31b及びガス操作弁32bは、開状態となることによって、室外機200と室内機300との間で冷媒が流出入することになり、冷凍サイクルが成立することになる。
液分配器33は、冷房運転時には、室外機100の電子膨張弁7aによって減圧された冷媒、及び、室外機200の電子膨張弁7bによって減圧された冷媒とを合流させ、室内機300へ流入させる機能を有する。また、液分配器33は、暖房運転時には、室内機300の電子膨張弁21によって減圧された冷媒を分岐させ、それぞれ室外機100、200へ流入させる機能を有する。
ガス分配器34は、冷房運転時には、室内機300の室内熱交換器22から流出した低温低圧のガス冷媒を分岐させ、それぞれ室外機100、200へ流入させる機能を有する。また、ガス分配器34は、暖房運転時には、室外機100の電子膨張弁7aによって減圧された冷媒、及び、室外機200の電子膨張弁7bによって減圧された冷媒とを合流させ、室内機300へ流入させる機能を有する。
なお、室外熱交換器4a、4bは、本発明の「放熱器」に相当し、室内熱交換器22は、本発明の「蒸発器」に相当する。
(空気調和装置の冷房運転)
次に、図1を参照しながら、本実施の形態に係る空気調和装置の冷房運転について説明する。ここでは、まず、液操作弁31a及びガス操作弁32aが開状態となり、室外機100と室内機300との間で形成された冷凍サイクルにおける冷房運転について説明する。
予め、制御装置10aは、四方弁3aに対して、冷房運転用の冷媒の流路に切り替えているものとする。圧縮機1aによって圧縮され吐出された高温高圧の冷媒は、逆止弁2a及び四方弁3aを経由して、室外熱交換器4aに流入する。この室外熱交換器4aに流入した高温高圧の冷媒は、ファンによって送られてくる外気と熱交換して放熱し、室外熱交換器4aから流出する。室外熱交換器4aから流出した高圧冷媒は、過冷却用熱交換器5aの高圧側流路に流入し、この過冷却用熱交換器5aにおいて低圧側流路に流れる冷媒から吸熱されて冷却(過冷却)される。過冷却用熱交換器5aの高圧側流路から流出した冷媒は、バイパス配管9aに流れ込む冷媒と、電子膨張弁7aに向かう冷媒とに分岐する。
電子膨張弁7aへ向かう液冷媒は、この電子膨張弁7aにおいて膨張及び減圧され、低温低圧の気液二相冷媒となって、室外機100から流出する。室外機100から流出した気液二相冷媒は、液操作弁31a、液配管35a及び液分配器33を経由して、室内機300へ流入する。このとき、室外機200も運転している場合、液分配器33において、室外機100から流出した気液二相冷媒は、室外機200から流出した気液二相冷媒と合流し、室内機300へ流入する。室内機300へ流入した気液二相冷媒は、電子膨張弁21によってさらに膨張及び減圧され乾き度の高い気液二相冷媒となり、室内熱交換器22へ流入する。この室内熱交換器22へ流入した気液二相冷媒は、ファンによって送られてくる空調対象空間の空気と熱交換して蒸発し、低温低圧のガス冷媒となって室内熱交換器22から流出し、室内機300から流出する。室内機300から流出した低温低圧のガス冷媒は、ガス分配器34、ガス配管36a及びガス操作弁32aを経由して、室外機100へ流入する。このとき、ガス分配器34において、室内機300から流出したガス冷媒は、室外機100へ向かう冷媒と、室外機200へ向かう冷媒とに分岐する。室外機100へ流入したガス冷媒は、四方弁3aを経由して、バイパス配管9aを流通してきた冷媒と合流し、アキュームレーター8aへ流入する。アキュームレーター8aへ流入した冷媒は、液冷媒とガス冷媒とが分離され、そのうちガス冷媒がアキュームレーター8aから流出する。アキュームレーター8aから流出したガス冷媒は、圧縮機1aに吸入され、再び圧縮される。
一方、前述したように、過冷却用熱交換器5aの高圧側流路から流出した冷媒のうち、バイパス配管9aに流れ込んだ冷媒は、電子膨張弁6aによって膨張及び減圧され、低温低圧の気液二相冷媒となって、過冷却用熱交換器5aの低圧側流路に流入する。この過冷却用熱交換器5aの低圧側流路に流入した気液二相冷媒は、高圧側流路を流通する冷媒によって加熱され、低圧側流路から流出する。過冷却用熱交換器5aの低圧側流路から流出した冷媒は、前述のように、四方弁3aを経由してきたガス冷媒と合流し、アキュームレーター8aへ流入する。
負荷にもよるが、室外機100と同時に室外機200も運転する場合、液操作弁31b及びガス操作弁32bが開状態となり、室外機200と室内機300との間で冷凍サイクルが形成される。この冷凍サイクルにおける冷房運転は、室外機100と室内機300との間に形成された冷凍サイクルにおける冷房運転と同様である。
ここで、室外機100及び室外機200の2台による冷房運転においては、前述したような冷媒の流れとなり、室外機100及び室外機200のいずれにも冷媒が偏在することはない。すなわち、室外機100のアキュームレーター8aに溜まる冷媒は圧縮機1aに吸入されて圧縮され、吐出される。そして、室外機200のアキュームレーター8bに溜まる冷媒も圧縮機1bに吸入されて圧縮され、吐出される。
一方、デマンド等による容量制御で室外機100のみの1台運転となった場合、室内熱交換器22へ流入した冷媒は、蒸発してガス冷媒となり、ガス分配器34を介して、室外機100へ向かう冷媒と室外機200へ向かう冷媒とに分岐する。室外機100へ流入した冷媒は、前述した室外機100及び室外機200の2台による冷房運転時と同様、圧縮機1aに吸入されて圧縮され、吐出されるが、室外機200へ流入した冷媒は、圧縮機1bが起動していないため、アキュームレーター8bに溜まっていく。そこで、室外機100のみの1台運転の運転時間、及び、室外機100及び室外機200の2台による運転から室外機100のみの1台運転になる直前の圧縮機1bのTdSH(吐出温度と凝縮温度との差)を検知する機能を設けて冷媒の偏在を検知し、冷媒の偏在を解消し、冷房能力の低下を抑制する制御動作を以下のように構築する。
(冷房能力低下の抑制制御動作)
図2は、本発明の実施の形態1に係る空気調和装置の冷房能力低下の抑制制御動作を示すフローチャートである。以下、図2を参照しながら、冷媒の偏在を検知し、それを解消して、冷房能力の低下を抑制する制御動作について説明する。
(S1)
まず、制御装置10aは、室外機100のみの1台運転をさせているものとし、室外機100が冷房運転を実施しているか否かを判定する。その判定の結果、冷房運転を実施している場合、ステップS2へ進み、そうでない場合、引き続き、冷房運転を実施しているか否かを判定する。
(S2)
室外機100のみの1台運転の運転の時間をカウントするカウンターをT1とし、室外機100及び室外機200の2台による運転から室外機100のみの1台運転となる直前の室外機200における吐出温度と凝縮温度との温度差をTdSH2とする。制御装置10aは、カウンターT1のカウントを開始し、吐出温度検出手段11aによって検出された冷媒の吐出温度と、凝縮温度検出手段12aによって検出された冷媒の凝縮温度との差をとることによって温度差TdSH2の算出を開始する。制御装置10aは、上記のカウンターT1及びTdSH2について、T1≧Tmax[分]が検知したか否か、あるいは、TdSH2≦TdSH_L[deg]を検知したか否かを判定する。ここで、所定時間Tmaxは、上記のカウンターT1について判定するための閾値であって、室外機100のみの1台運転から、室外機100及び室外機200の2台による運転へ切り替えるか否かの判定に用いるものであり、例えば、300[分]とする。また、所定温度差TdSH_Lは、上記の温度差TdSH2について判定するための閾値であって、室外機100のみの1台運転から、室外機100及び室外機200の2台による運転へ切り替えるか否かの判定に用いるものであり、例えば、10[deg]とする。
上記の判定の結果、T1≧Tmax[分]、又は、TdSH2≦TdSH_L[deg]を満たす場合、ステップS3へ進み、そうでない場合、そのままの運転を継続し、引き続き、上記の条件を満たすか否かを判定する。
ここで、カウンターT1に対する閾値である所定時間Tmaxは、室外機100のみの1台運転時において室外機100と室内機300との間に形成された冷凍サイクルに存在する合計冷媒量が、所定冷媒量(例えば、合計冷媒量の40[%])に低減する時間と定義する。この所定冷媒量は、例えば、冷媒量不足のため冷房能力が低下し、冷房運転を継続可能とする限界の冷媒量であるとする。
室外機200へ冷媒が偏在する速度は、室外機100の圧縮機1aが最大周波数で運転している時に最大となる。ここで、例えば、室外機100の圧縮機1aの最大周波数を100[Hz]とし、このとき換算した流量が500[kg/h]に相当するものとする。また、室外機200に冷媒が溜まる(偏在する)前の室外機100内の冷媒量、及び、室内機300の冷媒量を、例えば、それぞれ、6.5[kg]及び5.0[kg](合計冷媒量は11.5[kg])とする。さらに、500[kg/h]の冷媒が、ガス分配器34に流れ、そのうち、例えば0.3[%]の冷媒が、停止している室外機200へ流れるものとする。以上から、室外機100のみの1台運転時における室外機100と室内機300との間に形成された冷凍サイクルに存在する合計冷媒量が所定冷媒量(前述の合計冷媒量の40[%])に低減する時間を計算すると下記の式(1)のように、前述の300[分](=所定時間Tmax)と算出される。
11.5[kg]×(60/100)/{500[kg/h]×(0.3/100)}
≒5.0[h]=300[分] (1)
(S3)
制御装置10aは、T1≧Tmax[分]であることを検知した場合、室外機100のみの1台運転時における室外機100と室内機300との間に形成された冷凍サイクルに存在する合計冷媒量が、冷媒量不足のため冷房能力が低下し、冷房運転を継続可能とする限界の冷媒量であると判定する。また、制御装置10aは、TdSH2≦TdSH_L[deg]であることを検知した場合、室外機200に偏在している冷媒量が過多となっていると判定する。そして、制御装置10a及び制御装置10bは、以下の手順によって運転周波数を決定し、それぞれの運転周波数によって、圧縮機1a、1bを駆動し、室外機100及び室外機200の2台による運転を実施する。
まず、室外機100のみの1台運転時の圧縮機1aの周波数をF[Hz]とし、室外機100及び室外機200の2台による運転時における圧縮機1aの周波数をF1[Hz]、そして、圧縮機1bの周波数をF2[Hz]とし、この周波数F、F1、F2について、まず、下記の式(2)を満たすようにする。
F=F1+F2 (2)
また、単純にF1=F2=F/2としてもよいが、室外機200における冷媒の偏在を早く解消するためは、室外機200の圧縮機1bの周波数F2を高くするのが適しているので、下記の式(3)及び(4)を満たすように、周波数F1、F2を決定する。
F1=F/2−α (3)
F2=F/2+α (4)
ここで、式(3)及び(4)における所定量α[Hz]は、実機試験等の確認により、例えば、0[Hz]≦α≦20[Hz]を満たすように設定する。さらに、周波数F1、F2の下限値及び上限値を設定してもよい。例えば、15[Hz]≦F1、F2≦120[Hz]のように下限値及び上限値を設けるものとすればよい。ここで、所定量α[Hz]をα=20[Hz]とした場合の式(3)及び(4)のグラフを示したのが図3である。例えば、F=80[Hz]の場合、F1=80/2−20=20[Hz]、F2=80/2+20=60[Hz]となり、F=60[Hz]の場合、F1=60/2−20=10[Hz]、F2=60/2+20=50[Hz]となる。そして、ステップS4へ進む。
(S4)
制御装置10aは、室外機100及び室外機200の2台による運転によって、室外機200に偏在する冷媒が解消されているか否かを判定する。例えば、室外機200における温度差TdSH2が所定温度差TdSH_H以上(TdSH2≧TdSH_H、TdSH_H>TdSH_L)になったか否かを判定するものとすればよい。この判定の結果、室外機200に偏在する冷媒が解消されている場合、制御装置10aは、制御装置10bに対して室外機200をサーモOFF又は停止(ここで、「停止」とは、例えば、室外機の電源が切れている状態を示す)させ、室外機100のみの1台運転に切り替え、カウンターT1及び温度差TdSH2をゼロリセットし、ステップS1へ戻る。一方、室外機200に偏在する冷媒が解消されていない場合、制御装置10a及び制御装置10bは、室外機100及び室外機200の2台による運転を継続する。
(実施の形態1の効果)
以上のような構成及び動作によって、サーモOFF又は停止している室外機200に冷媒が偏在していることを検知した場合、室外機100のみの1台運転から、室外機100及び室外機200の2台による運転に切り替えるので、室外機200における冷媒の偏在を解消することができる。また、これによって、本実施の形態に係る空気調和装置の冷房能力の低下を抑制することができ、デマンドによる容量制御で能力の追従が可能となる。
なお、前述したように、本発明に係る冷凍サイクル装置が空気調和装置である場合を例にして説明したが、冷凍サイクル装置として空気調和装置に限定されるものではなく、冷凍装置、ヒートポンプ装置その他の冷凍サイクル装置に適用することができるのは言うまでもない。
また、図2のステップS4において、制御装置10aが、室外機200に偏在する冷媒が解消されていると判定した場合、再び、室外機100のみの1台運転に切り替えるものとしているが、これに限定されるものではない。すなわち、制御装置10aが、室外機200に偏在する冷媒が解消されていると判定した場合、室外機200のみの1台運転に切り替えるものとしてもよく、その後、制御装置10bが、室外機100に冷媒が偏在しているか否かを判定するものとしてもよい。
また、所定温度差TdSH_Lは、本発明の「第1所定温度差」に相当し、所定温度差TdSH_Hは、本発明の「第2所定温度差」に相当する。
実施の形態2.
以下、本実施の形態に係る空気調和装置について、実施の形態1に係る空気調和装置と相違する点を中心に説明する。
(空気調和装置の構成)
図4は、本発明の実施の形態2に係る空気調和装置の構成のうち室外機の構成を示した図である。
図4で示されるように、本実施の形態に係る空気調和装置は、3台の室外機(室外機100、200、400)を備えている。これらの室外機100、200、400は、それぞれ圧縮機1a、1b、1cを備えており、室外機400内の冷媒回路は、室外機100、200の冷媒回路と同様の構成となっている。
冷房運転時には、室外機100から流出した冷媒、及び、室外機200から流出した冷媒が、液分配器33において合流し、さらに、この合流した冷媒、及び、室外機400から流出した冷媒が、液分配器37において合流して室内機300へ流入する。また、暖房運転時には、室内機300から流出した冷媒が、液分配器37によって分岐し、そのうちの一方に分岐した冷媒は、室外機400へ流入し、他方に分岐した冷媒は、液分配器33においてさらに分岐し、それぞれ、室外機100、200へ流入する。
冷房運転時には、室内機300から流出した冷媒が、ガス分配器38によって分岐し、そのうちの一方に分岐した冷媒は、室外機400へ流入し、他方に分岐した冷媒は、ガス分配器34においてさらに分岐し、それぞれ、室外機100、200へ流入する。また、暖房運転時には、室外機100から流出した冷媒、及び、室外機200から流出した冷媒が、ガス分配器34において合流し、さらに、この合流した冷媒、及び、室外機400から流出した冷媒が、ガス分配器38において合流して室内機300へ流入する。
なお、液分配器33及び液分配器37は、物理的に別の分配器となっているが、3分岐する分配器に置換することもできる。さらに、ガス分配器34及びガス分配器38についても同様である。
また、室外機100、200の制御装置10a、10bは、通信線41によって接続されており、室外機200の制御装置10b、及び、室外機400の制御装置(図示せず)は、通信線42によって接続されている。この通信線41、42によって、各室外機における吐出温度検出手段及び凝縮温度検出手段によって検出された温度情報が、各制御装置間において送受信が可能となる。
(冷房能力低下の抑制制御動作)
図5は、本発明の実施の形態2に係る空気調和装置の冷房能力低下の抑制制御動作を示すフローチャートである。以下、図5を参照しながら、冷媒の偏在を検知し、それを解消して、冷房能力の低下を抑制する制御動作について説明する。
(S11)
まず、制御装置10aは、室外機100のみの1台運転をさせているものとし、室外機100が冷房運転を実施しているか否かを判定する。その判定の結果、冷房運転を実施している場合、ステップS12へ進み、そうでない場合、引き続き、冷房運転を実施しているか否かを判定する。
(S12)
室外機100の運転の時間をカウントするカウンターをT1とし、室外機200における吐出温度と凝縮温度との温度差をTdSH2とする。制御装置10aは、カウンターT1のカウントを開始し、吐出温度検出手段11aによって検出された冷媒の吐出温度と、凝縮温度検出手段12aによって検出された冷媒の凝縮温度との差をとることによって温度差TdSH2の算出を開始する。制御装置10aは、上記のカウンターT1及びTdSH2について、T1≧Tmax[分]が検知したか否か、あるいは、TdSH2≦TdSH_L[deg]を検知したか否かを判定する。この所定時間Tmax及び所定温度差TdSH_Lについては、実施の形態1において前述したとおりである。上記の判定の結果、T1≧Tmax[分]、又は、TdSH2≦TdSH_L[deg]を満たす場合、ステップS13へ進み、そうでない場合、そのままの運転を継続し、引き続き、上記の条件を満たすか否かを判定する。ここで、制御装置10aは、T1≧Tmax[分]であることを検知した場合、室外機100のみの1台運転時における室外機100と室内機300との間に形成された冷凍サイクルに存在する合計冷媒量が、冷媒量不足のため冷房能力が低下し、冷房運転を継続可能とする限界の冷媒量であると判定する。また、制御装置10aは、TdSH2≦TdSH_L[deg]であることを検知した場合、室外機200に偏在している冷媒量が過多となっていると判定する。
なお、上記においては、制御装置10aが室外機200において温度差TdSH2を算出し、TdSH2≦TdSH_L[deg]を検知したか否かを判定することによって、室外機200において冷媒が偏在しているか否かを判定するものとしているが、これに限定されるものではない。すなわち、制御装置10aは、室外機200ではなく、室外機400において冷媒が偏在しているか否かを判定するものとしてもよい。
(S13)
制御装置10aは、圧縮機1aの運転周波数Fが、所定周波数Fc以上であるか否か判定する。運転周波数Fが所定周波数Fc以上である場合、ステップS14へ進み、そうでない場合、ステップS16へ進む。ここで、所定周波数Fcは、圧縮機1aの運転周波数Fがどのくらいの負荷で駆動しているかの目安となる運転周波数であり、例えば、45[Hz]とする。
(S14)
制御装置10a、制御装置10b、及び、室外機400の制御装置(図示せず)は、以下の手順によって運転周波数を決定し、それぞれの運転周波数によって、圧縮機1a、1b、1cを駆動し、室外機100、200、400の3台による運転を実施する。
まず、室外機100のみの1台運転時の圧縮機1aの周波数をF[Hz]とし、室外機100、200、400の3台による運転における圧縮機1aの周波数をF1[Hz]、圧縮機1bの周波数をF2[Hz]、そして、圧縮機1cの周波数をF3[Hz]とし、この周波数F、F1、F2、F3について、まず、下記の式(5)を満たすようにする。
F=F1+F2+F3 (5)
また、単純にF1=F2=F3=F/3としてもよいが、冷媒の偏在を早く解消するためには、室外機200、400の圧縮機1b、1cの周波数F2、F3を高くするのが適しているので、下記の式(6)〜(8)を満たすように、周波数F1〜F3を決定する。
F1=F/3−α (6)
F2=F/3+α/2 (7)
F3=F/3+α/2 (8)
ここで、式(6)〜(8)における所定量α[Hz]は、実機試験等の確認により、例えば、0[Hz]≦α≦20[Hz]を満たすように設定する。さらに、周波数F1〜F3の下限値及び上限値を設定してもよい。例えば、15[Hz]≦F1、F2、F3≦120[Hz]のように下限値及び上限値を設けるものとすればよい。ここで、制御装置10aは、カウンターT1及び温度差TdSH2をゼロリセットする。そして、ステップS15へ進む。
(S15)
制御装置10aは、室外機100、200、400の3台による運転によって、室外機200に偏在する冷媒が解消されているか否かを判定する。例えば、室外機200における温度差TdSH2が所定温度差TdSH_H以上(TdSH2≧TdSH_H、TdSH_H>TdSH_L)になったか否かを判定するものとすればよい。この判定の結果、室外機200に偏在する冷媒が解消されている場合、制御装置10aは、制御装置10bに対して室外機200をサーモOFF又は停止させ、室外機100のみの1台運転に切り替え、カウンターT1及び温度差TdSH2をゼロリセットし、ステップS11へ戻る。一方、室外機200に偏在する冷媒が解消されていない場合、制御装置10a、制御装置10b及び室外機400の制御装置は、室外機100、200、400の3台による運転を継続する。
(S16)
制御装置10a及び制御装置10bは、室外機200に偏在している冷媒を解消するため、実施の形態1における図2のステップS3と同様の手順で運転周波数を決定し、それぞれの運転周波数によって、圧縮機1a、1bを駆動し、室外機100及び室外機200の2台による運転を実施する。ここで、室外機200の運転の時間をカウントするカウンターをT2とし、室外機400における吐出温度と凝縮温度との温度差をTdSH3とする。制御装置10aは、カウンターT2のカウントを開始し、室外機400における吐出温度検出手段(図示せず)によって検出された冷媒の吐出温度と、凝縮温度検出手段(図示せず)によって検出された冷媒の凝縮温度との差をとることによって温度差TdSH3の算出を開始する。そして、ステップS17へ進む。
(S17)
制御装置10aは、室外機100及び室外機200の2台による運転によって、室外機200に偏在する冷媒が解消されているか否かを判定する。例えば、室外機200における温度差TdSH2が所定温度差TdSH_H以上(TdSH2≧TdSH_H、TdSH_H>TdSH_L)になったか否かを判定するものとすればよい。この判定の結果、室外機200に偏在する冷媒が解消されている場合、制御装置10aは、制御装置10bに対して室外機200をサーモOFF又は停止させ、室外機100のみの1台運転に切り替え、カウンターT2、温度差TdSH3、及び、温度差TdSH2をゼロリセットし、ステップS11へ戻る。一方、室外機200に偏在する冷媒が解消されていない場合、制御装置10a及び制御装置10bは、室外機100及び室外機200の2台による運転を継続し、ステップS18へ進む。
(S18)
制御装置10aは、上記のカウンターT2及びTdSH3について、T2≧Tmax[分]が検知したか否か、あるいは、TdSH3≦TdSH_L[deg]を検知したか否かを判定する。この判定の結果、T2≧Tmax[分]、又は、TdSH3≦TdSH_L[deg]を満たす場合、室外機400に冷媒が偏在していると判定し、ステップS19へ進み、そうでない場合、そのままの運転を継続し、ステップS17へ戻る。
(S19)
制御装置10b及び室外機400の制御装置は、室外機400に偏在している冷媒を解消するため、実施の形態1における図2のステップS3と同様の手順で運転周波数を決定し、それぞれの運転周波数によって、圧縮機1b、1cを駆動し、室外機200及び室外機400の2台による運転を実施する。ここで、室外機400の運転の時間をカウントするカウンターをT3とし、前述のように、室外機100における吐出温度と凝縮温度との温度差をTdSH1とする。制御装置10bは、カウンターT3のカウントを開始し、室外機100における吐出温度検出手段11aによって検出された冷媒の吐出温度と、凝縮温度検出手段12aによって検出された冷媒の凝縮温度との差をとることによって温度差TdSH1の算出を開始する。そして、ステップS20へ進む。
(S20)
制御装置10bは、室外機200及び室外機400の2台による運転によって、室外機400に偏在する冷媒が解消されているか否かを判定する。例えば、室外機400における温度差TdSH3が所定温度差TdSH_H以上(TdSH2≧TdSH_H、TdSH_H>TdSH_L)になったか否かを判定するものとすればよい。この判定の結果、室外機400に偏在する冷媒が解消されている場合、制御装置10b及び室外機400の制御装置は、室外機200及び室外機400をサーモOFF又は停止させ、室外機100のみの1台運転に切り替え、カウンターT3、温度差TdSH1、及び、温度差TdSH3をゼロリセットし、ステップS11へ戻る。一方、室外機400に偏在する冷媒が解消されていない場合、制御装置10b及び室外機400の制御装置は、室外機200及び室外機400の2台による運転を継続し、ステップS21へ進む。
(S21)
制御装置10bは、上記のカウンターT3及びTdSH1について、T3≧Tmax[分]が検知したか否か、あるいは、TdSH1≦TdSH_L[deg]を検知したか否かを判定する。この判定の結果、T3≧Tmax[分]、又は、TdSH1≦TdSH_L[deg]を満たす場合、室外機100に冷媒が偏在していると判定し、ステップS22へ進み、そうでない場合、そのままの運転を継続し、ステップS20へ戻る。
(S22)
室外機400の制御装置及び制御装置10aは、室外機100に偏在している冷媒を解消するため、実施の形態1における図2のステップS3と同様の手順で運転周波数を決定し、それぞれの運転周波数によって、圧縮機1c、1aを駆動し、室外機400及び室外機100の2台による運転を実施する。ここで、前述のように、室外機100の運転の時間をカウントするカウンターをT1とし、前述のように、室外機200における吐出温度と凝縮温度との温度差をTdSH2とする。室外機400の制御装置は、カウンターT1のカウントを開始し、室外機200における吐出温度検出手段11bによって検出された冷媒の吐出温度と、凝縮温度検出手段12bによって検出された冷媒の凝縮温度との差をとることによって温度差TdSH2の算出を開始する。そして、ステップS23へ進む。
(S23)
室外機400の制御装置は、室外機400及び室外機100の2台による運転によって、室外機100に偏在する冷媒が解消されているか否かを判定する。例えば、室外機100における温度差TdSH1が所定温度差TdSH_H以上(TdSH2≧TdSH_H、TdSH_H>TdSH_L)になったか否かを判定するものとすればよい。この判定の結果、室外機100に偏在する冷媒が解消されている場合、室外機400の制御装置は、室外機400をサーモOFF又は停止させ、室外機100のみの1台運転に切り替え、カウンターT1、温度差TdSH2、及び、温度差TdSH1をゼロリセットし、ステップS11へ戻る。一方、室外機100に偏在する冷媒が解消されていない場合、室外機400の制御装置及び制御装置10aは、室外機400及び室外機100の2台による運転を継続し、ステップS24へ進む。
(S24)
室外機400の制御装置は、上記のカウンターT1及びTdSH2について、T1≧Tmax[分]が検知したか否か、あるいは、TdSH2≦TdSH_L[deg]を検知したか否かを判定する。この判定の結果、T1≧Tmax[分]、又は、TdSH2≦TdSH_L[deg]を満たす場合、室外機200に冷媒が偏在していると判定し、ステップS13へ戻り、そうでない場合、そのままの運転を継続し、ステップS23へ戻る。
なお、各制御装置ごとに、各種演算及び判定処理、並びに、圧縮機の駆動及び停止等を区分けして記載したが、各制御装置は、通信線41、42によって互いに通信接続されているので、例えば、いずれかの制御装置が、中心となって上記の演算及び制御処理を実施するものとしてもよい。
(実施の形態2の効果)
以上のような構成及び動作のように、停止している室外機に冷媒が偏在していることを検知した場合、3台の室外機による運転、又は、2台の室外機の運転によって、冷媒の偏在を解消することができる。また、2台の室外機の運転によって、そのうちの一方の冷媒の偏在を解消している最中においても、サーモOFF又は停止している3台目の室外機の冷媒の偏在の有無を検知し、3台目の室外機の冷媒の偏在が検知された場合、その3台目の室外機を含む2台の室外機の運転に切り替えることができ、連続的に、冷媒の偏在を解消することが可能となる。また、これによって、本実施の形態に係る空気調和装置の冷房能力の低下を抑制することができ、デマンドによる容量制御で能力の追従が可能となる。
なお、図5において、ステップS17、ステップS20及びステップS23において、冷媒の偏在の解消の対象となっている室外機において、その偏在が解消された場合、室外機100のみの1台運転に切り替えるものとしているが、これに限定されるものではない。例えば、2台による運転のうち、冷媒の偏在が解消された室外機のみをサーモOFF又は停止させるものとして、残りの1台のみの室外機の運転を継続させてステップS11へ戻るものとしてもよい。この場合、例えば、上記の「残りの1台の室外機」が室外機100である場合には、ステップS12におけるように、サーモOFF又は停止状態であり、冷媒の偏在を検知する対象の室外機を室外機200とし、「残りの1台の室外機」が室外機200である場合には、ステップS12において、サーモOFF又は停止状態であり、冷媒の偏在を検知する対象の室外機を室外機400とし、そして、「残りの1台の室外機」が室外機400である場合には、ステップS12において、サーモOFF又は停止状態であり、冷媒の偏在を検知する対象の室外機を室外機100とするというようにしてもよい。
1a、1b、1c 圧縮機、2a、2b 逆止弁、3a、3b 四方弁、4a、4b 室外熱交換器、5a、5b 過冷却用熱交換器、6a、6b、7a、7b 電子膨張弁、8a、8b アキュームレーター、9a、9b バイパス配管、10a、10b 制御装置、11a、11b 吐出温度検出手段、12a、12b 凝縮温度検出手段、21 電子膨張弁、22 室内熱交換器、31a、31b 液操作弁、32a、32b ガス操作弁、33 液分配器、34 ガス分配器、35a、35b 液配管、36a、36b ガス配管、37 液分配器、38 ガス分配器、41、42 通信線、100、200 室外機、300 室内機、400 室外機。

Claims (6)

  1. 少なくとも、圧縮機と、放熱器と、膨張装置と、蒸発器と、が冷媒配管によって接続された冷媒回路を備えることによって冷凍サイクルが形成された冷凍サイクル装置であって、
    前記圧縮機、前記放熱器、前記圧縮機の周波数を制御する制御装置、前記圧縮機の吐出側の冷媒温度である吐出温度を検出する吐出温度検出手段、及び、前記放熱器における冷媒の凝縮温度を検出する凝縮温度検出手段をそれぞれ備えた複数の熱源側ユニットと、
    前記蒸発器を備えた利用側ユニットと、
    前記各熱源側ユニットから流出した冷媒を合流させ、前記利用側ユニットに流入させる液分配器と、
    前記蒸発器において蒸発し、前記利用側ユニットから流出した冷媒を分岐させ、前記各熱源側ユニットに流入させるガス分配器と、
    を備え、
    前記膨張装置は、複数の前記熱源側ユニット、又は、前記利用側ユニットの少なくとも一方に備えられ、
    前記圧縮機が駆動している前記熱源側ユニットである駆動中熱源側ユニットの前記制御装置は、
    該駆動中熱源側ユニット以外の前記熱源側ユニットであって、サーモOFF又は停止している前記熱源側ユニットである停止中熱源側ユニットにおいて、該停止中熱源側ユニットのサーモOFF直前の前記吐出温度検出手段によって検出される前記吐出温度、及び、該停止中熱源側ユニットのサーモOFF直前の前記凝縮温度検出手段によって検出される前記凝縮温度に基づいて、前記停止中熱源側ユニットに冷媒が偏在しているか否かを判定し、
    該停止中熱源側ユニットに冷媒が偏在していると判定した場合、該停止中熱源側ユニットの前記圧縮機を駆動させる
    ことを特徴とする冷凍サイクル装置。
  2. 前記駆動中熱源側ユニットの前記制御装置は、前記停止中熱源側ユニットにおけるサーモOFF直前の前記吐出温度検出手段によって検出された前記吐出温度と、サーモOFF直前の前記凝縮温度検出手段によって検出された前記凝縮温度との差が第1所定温度差以下である場合、又は、前記駆動中熱源側ユニットの前記圧縮機が駆動してからの時間が所定時間以上経過した場合、前記停止中熱源側ユニットに冷媒が偏在していると判定する
    ことを特徴とする請求項1記載の冷凍サイクル装置。
  3. 前記駆動中熱源側ユニットの前記制御装置は、冷媒が偏在していると判定して駆動した前記停止中熱源側ユニットにおける前記吐出温度検出手段によって検出された前記吐出温度と、前記凝縮温度検出手段によって検出された前記凝縮温度との差が第2所定温度差以上となった場合、該停止中熱源側ユニットにおける冷媒の偏在が解消していると判定し、駆動している前記熱源側ユニットのうちいずれかをサーモOFF又は停止させ、1台のみの前記熱源側ユニットによる運転に切り替える
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の冷凍サイクル装置。
  4. 前記熱源側ユニットは、2台であり、
    1台の前記熱源側ユニットが前記駆動中熱源側ユニットとしてその前記圧縮機が駆動している場合の該駆動中熱源側ユニットの前記制御装置は、前記停止中熱源側ユニットに冷媒が偏在していると判定し、該停止中熱源側ユニットの前記圧縮機を駆動させる場合、前記駆動中熱源側ユニットの前記圧縮機の周波数と、前記停止中熱源側ユニットの前記圧縮機の周波数との和が、前記停止中熱源側ユニットの前記圧縮機を駆動させる前の前記駆動中熱源側ユニットの前記圧縮機の周波数となるようにし、かつ、前記停止中熱源側ユニットの前記圧縮機の前記周波数が、前記駆動中熱源側ユニットの前記圧縮機の前記周波数よりも高くなるようにする
    ことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の冷凍サイクル装置。
  5. 前記熱源側ユニットは、3台であり、
    1台の前記熱源側ユニットが前記駆動中熱源側ユニットとしてその前記圧縮機が駆動している場合の該駆動中熱源側ユニットの前記制御装置は、
    前記停止中熱源側ユニットのいずれかに冷媒が偏在していると判定した場合、かつ、前記駆動中熱源側ユニットの前記圧縮機の周波数が所定周波数以上である場合、全ての前記停止中熱源側ユニットの前記圧縮機を駆動するものとし、
    前記駆動中熱源側ユニットの前記圧縮機の周波数と、全ての前記停止中熱源側ユニットのそれぞれの前記圧縮機の周波数との和が、前記停止中熱源側ユニットの前記圧縮機を駆動させる前の前記駆動中熱源側ユニットの前記圧縮機の周波数となるようにし、かつ、前記各停止中熱源側ユニットの前記圧縮機の前記周波数が、前記駆動中熱源側ユニットの前記圧縮機の前記周波数よりも高くなるようにする
    ことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の冷凍サイクル装置。
  6. 1台の前記熱源側ユニットが前記駆動中熱源側ユニットとしてその前記圧縮機が駆動している場合の該駆動中熱源側ユニットの前記制御装置は、
    前記停止中熱源側ユニットのいずれかに冷媒が偏在していると判定した場合、かつ、前記駆動中熱源側ユニットの前記圧縮機の周波数が前記所定周波数未満である場合、冷媒が偏在していると判定した1台の前記停止中熱源側ユニットの前記圧縮機を駆動させると共に、もう1台の前記停止中熱源側ユニットに冷媒が偏在しているか否かの判定を開始し、
    該もう1台の前記停止中熱源側ユニットに冷媒が偏在していると判定した場合、前記1台の前記停止中熱源側ユニットの前記圧縮機の駆動を継続させ、前記駆動中熱源側ユニットをサーモOFF又は停止させる
    ことを特徴とする請求項5記載の冷凍サイクル装置。
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