JP5858764B2 - 断熱材 - Google Patents
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Description
好ましい実施形態においては、上記断熱材は、125℃で22時間保存したときの寸法変化率が±5%未満である。
好ましい実施形態においては、上記断熱材は、125℃で22時間保存したときの50%圧縮荷重変化率が±10%以下である。
好ましい実施形態においては、上記発泡体は、親水性ポリウレタン系重合体を含む。
好ましい実施形態においては、上記発泡体の密度は0.5g/cm3以下である。
好ましい実施形態においては、上記断熱材は、50%圧縮荷重が50N/cm2以下である。
本発明の断熱材は、隣接する球状気泡間に貫通孔を有する連続気泡構造を有する発泡体を含む。断熱材の代表的な構造としては、例えば、発泡体10からなる断熱材100(図1)、発泡体10aと発泡体10bの間に基材20(後述する)を含む断熱材100(図2)が挙げられる。なお、図1および図2においては、符号30で表される部材は、基材であってもよく、剥離フィルムであってもよい。符号30が基材を表す場合、当該基材は基材20と同様である。符号30が剥離フィルムを表す場合、当該剥離フィルムは断熱材の表面の保護のために設けられるが、当該剥離フィルムは設けられていなくてもよい。
気泡率=(1−相対密度)×100
本発明の断熱材は、任意の適切な方法で製造し得る。本発明の断熱材は、好ましくは、W/O型エマルションを賦形および重合することによって製造し得る。
W/O型エマルションを調製する工程(I)と、
得られたW/O型エマルションを賦形する工程(II)と、
賦形されたW/O型エマルションを重合する工程(III)と、
得られた含水重合体を脱水する工程(IV)と、
を含む製造方法によって製造することができる。ここで、得られたW/O型エマルションを賦形する工程(II)と賦形されたW/O型エマルションを重合する工程(III)とは少なくとも一部を同時に行ってもよい。
W/O型エマルションは、連続油相成分と該連続油相成分と不混和性の水相成分を含むW/O型エマルションである。W/O型エマルションは、より具体的には、連続油相成分中に水相成分が分散したものである。
水相成分としては、実質的に連続油相成分と不混和性のあらゆる水性流体を採用し得る。取り扱いやすさや低コストの観点から、好ましくは、イオン交換水などの水である。
連続油相成分は、好ましくは、親水性ポリウレタン系重合体とエチレン性不飽和モノマーを含む。連続油相成分中の親水性ポリウレタン系重合体およびエチレン性不飽和モノマーの含有割合は、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な含有割合を採り得る。
親水性ポリウレタン系重合体は、好ましくは、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール由来のポリオキシエチレンポリオキシプロピレン単位を含み、該ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン単位中の5重量%〜25重量%がポリオキシエチレンである。
エチレン性不飽和モノマーとしては、エチレン性不飽和二重結合を有するモノマーであれば、任意の適切なモノマーを採用し得る。エチレン性不飽和モノマーは、1種のみであってもよく、2種以上であってもよい。
連続油相成分には、好ましくは、重合開始剤が含まれる。
連続油相成分には、好ましくは、架橋剤が含まれる。
連続油相成分には、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切なその他の成分が含まれ得る。このようなその他の成分としては、代表的には、好ましくは、触媒、酸化防止剤、光安定剤、有機溶媒などが挙げられる。このようなその他の成分は、1種のみであってもよく、2種以上であってもよい。
工程(II)において、W/O型エマルションを賦形する方法としては、任意の適切な賦形方法を採用し得る。例えば、走行するベルト上にW/O型エマルションを連続的に供給し、ベルトの上で平滑なシート状に賦形する方法が挙げられる。また、熱可塑性樹脂フィルムの一面に塗工して賦形する方法が挙げられる。
工程(III)において、賦形されたW/O型エマルションを重合する方法としては、任意の適切な重合方法を採用し得る。例えば、加熱装置によってベルトコンベアーのベルト表面が加温される構造の、走行するベルト上にW/O型エマルションを連続的に供給し、ベルトの上で平滑なシート状に賦形しつつ加熱によって重合する方法や、活性エネルギー線の照射によってベルトコンベアーのベルト表面が加温される構造の、走行するベルト上にW/O型エマルションを連続的に供給し、ベルトの上で平滑なシート状に賦形しつつ活性エネルギー線の照射によって重合する方法が挙げられる。
工程(IV)では、得られた含水重合体を脱水する。工程(III)で得られた含水重合体中には水相成分が分散状態で存在する。この水相成分を脱水により除去して乾燥することにより、本発明の断熱材に含まれる発泡体が得られる。得られた発泡体は、そのまま本発明の断熱材となり得る。また、後述するように、基材と組み合わせることによって、本発明の断熱材となり得る。
本発明の断熱材が基材を含有する場合、本発明の断熱材の製造方法の好ましい実施形態の一つとして、W/O型エマルションを基材の一面に塗工し、不活性ガス雰囲気下あるいはシリコーン等の剥離剤をコートした紫外線透過性のフィルムにより被覆して酸素が遮断された状態において、加熱または活性エネルギー線の照射を行うことによってW/O型エマルションを重合させて含水重合体とし、得られた含水重合体を脱水することで、基材/発泡層(発泡体)の積層構造を有する断熱材とする形態が挙げられる。
本発明の断熱材は、断熱性(低熱伝導性)が要求されるあらゆる用途に用いられ得る。そのような用途としては、例えば、家庭用または業務用の発熱・保温・保冷機器;住宅設備、住宅システムおよび住宅建材;生活用品;各種タンク;電子機器および電子機器製造装置;事務機器;輸送・運搬機器;工業炉;プラント配管;ならびに、家禽舎および家畜舎が挙げられる。家庭用または業務用の発熱・保温・保冷機器用途の具体例としては、冷蔵庫、電気ポット、炊飯器および炊飯ジャー、自動販売機、洗濯機、コーヒーやお茶のサーバー、炊飯器、電気芝刈機が挙げられる。住宅設備、住宅システムおよび住宅建材用途の具体例としては、冷暖房機器、温水器、浴槽、ユニットバス、便座、床暖房、自然冷媒ヒートポンプ給湯機、低温輻射板、建物の床、壁、天井および屋根下地部用の断熱材、窓枠、フロアマット、外壁用断熱パネル、保温庫、防音断熱板が挙げられる。生活用品用途の具体例としては、クーラーボックス、温かいペットボトルや缶の保温用ケース、水筒が挙げられる。各種タンクの具体例としては、給湯機用タンク、温水トイレ用タンク、自動販売機用タンク、燃料電池用タンク、自動車用タンク、水素等の燃料タンクが挙げられる。電子機器および電子機器製造装置用途の具体例としては、燃料電池、リチウムイオン電池等の各種電池、プラズマディスプレイ、デジタルカメラ、携帯電話、ノートパソコン、パソコンモニター、時計、携帯情報端末(PDA)、携帯ゲーム機、ビデオカメラ,テレビ,電子レンジ、バックモニター、カーナビゲーションシステム用モニター、カーオーディオ機器、家庭用オーディオ機器、商業店舗用インフォメーション用モニター、デジタルインフォメーションディスプレイ、露光装置のチャンバの内外間を断熱するためのチャンバ材が挙げられる。事務機器の具体例としては、コピー機、電話機、ファクシミリ、プリンタが挙げられる。輸送・運搬機器用途の具体例としては、鉄道車両、自動車、航空機、船舶等の内外装材(例えば、自動車のフロアスペーサ、ドアパッド、ツールボックス、ダッシュボード)、輸送用コンテナ、保冷車(冷凍・冷蔵庫、ボディ)が挙げられる。工業炉用途の具体例としては、製鉄所の製銑、製綱、圧延工程等で使用される加熱炉、均熱炉、熱処理炉等の耐火炉の炉壁、炉蓋、カバー、天井、スキッドポスト表面等に施工される耐火断熱ライニングが挙げられる。家禽舎および家畜舎の具体例としては、鶏舎、豚舎、牛舎、馬舎、羊舎が挙げられる。本発明の断熱材を用いることにより、各種用途において非常に優れた断熱効果を得ることができる。また、本発明の断熱材を用いることにより、熱漏洩量を低減させることができ、結果として、消費電力量を低減させることができる。さらに、例えば電子機器または事務機器用途においては、当該機器中の電子部品に積層して用いることにより、電子部品から発生した熱が望ましくない箇所へ伝達されるのを抑制することができる。特に、本発明の断熱材は極小スペースにおいても優れた低熱伝導性を有するので、そのような特性が要求される用途に好適に用いられ得る。
GPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)により重量平均分子量を求めた。
装置:東ソー(株)製「HLC−8020」
カラム:東ソー(株)製「TSKgel GMHHR−H(20)」
溶媒:テトラヒドロフラン
標準物質:ポリスチレン
得られた断熱材(実質的には発泡体)をミクロトームカッターで厚み方向に切断したものを測定用試料とした。測定用試料の切断面を走査型電子顕微鏡(日立製、S−3400N)で800〜5000倍にて撮影した。撮影した画像を用いて、任意範囲の球状気泡の孔径や、任意範囲の球状気泡間を貫通する貫通孔の孔径や、任意範囲の表面開口部の孔径を測定し、その測定値から球状気泡の平均孔径や貫通孔の平均孔径や表面開口部の平均孔径を算出した。
得られた断熱材(実質的には発泡体)を100mm×100mmの大きさに5枚切りだして試験片とし、重量を体積で除して見掛け密度を求めた。得られた見掛け密度の平均値を発泡体の密度とした。
図5および図6に示すような装置および試験片を用いて、ASTM−D5470に準じて測定した。具体的には以下の通りである。
1辺が20mmの立方体となるように形成されたアルミニウム製(A5052、熱伝導率:140W/m・K)の一対のロッドL間に、試験片(20mm×20mm)を挟み込んだ。次いで、一対のロッドが上下となるように発熱体(ヒーターブロック)Hと放熱体(冷却水が内部を循環するように構成された冷却ベース板)Cとの間に配置した。より具体的には、上側のロッドL上に発熱体Hを配置し、下側にロッドLの下に放熱体Cを配置した。ここで、一対のロッドLは、発熱体および放熱体を貫通する一対の圧力調整用ネジTの間に位置している。なお、圧力調整用ネジTと発熱体Hとの間にはロードセルRが配置されており、圧力調整用ネジTを締めこんだ際の圧力が測定されるように構成されており、かかる圧力を試験片に加わる圧力とした。さらに、下側のロッドLおよび試験片を放熱体C側から貫通するように接触式変位計の3本のプローブP(直径1mm)を設置した。この際、プローブPの上端部は、上側のロッドLの下面に接触した状態になっており、上下のロッドL間の間隔(試験片の厚み)を測定可能に構成した。発熱体Hおよび上下のロッドLには温度センサーDを取り付けた。具体的には、発熱体Hの1箇所、各ロッドLの上下方向に5mm間隔で5箇所、温度センサーDを取り付けた。
測定はまず初めに、圧力調整用ネジTを締めこんで、試験片に圧力を加え、発熱体Hの温度を80℃に設定するともに、放熱体Cに20℃の冷却水を循環させた。次いで、発熱体Hおよび上下のロッドLの温度が安定した後、上下のロッドLの温度を各温度センサーDで測定し、上下のロッドLの熱伝導率と温度勾配から試験片を通過する熱流束を算出するとともに、上下のロッドLの試験片との界面の温度を算出した。これらを用いて当該圧縮率における熱伝導率(W/m・K)を算出した。
得られた断熱材(実質的には発泡体)を25mm×25mmに打ち抜いた後、5枚積層し、測定用サンプルとした。測定にはテンシロンを使用し、常温下で、測定用サンプルに対して厚さ方向に初期厚みの50%まで速度10mm/分で圧縮し、厚みが50%圧縮された時点の最大値を測定した。サンプルはn=2で測定し、その平均値を50%圧縮荷重とした。
50%圧縮荷重の測定用サンプルを、100℃のオーブンに22時間、または、150℃のオーブンに22時間保存した後に、50%圧縮荷重を測定し、該加熱保存処理の前後における50%圧縮荷重の変化率を求めた。
得られた断熱材(実質的には発泡体)を100mm×100mmの大きさに切りだして試験片とし、125℃のオーブンに22時間保存した後に、JIS−K−6767の高温時の寸法安定性評価に準拠して、該加熱保存処理の前後における寸法の変化率を求めた。
冷却管、温度計、および攪拌装置を備えた反応容器に、エチレン性不飽和モノマーとしてアクリル酸2−エチルヘキシル(東亜合成(株)製、以下「2EHA」と略す)からなるモノマー溶液173.2重量部と、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールとしてアデカ(登録商標)プルロニックL−62(分子量2500、ADEKA(株)製、ポリエーテルポリオール)100重量部と、ウレタン反応触媒としてジブチル錫ジラウレート(キシダ化学(株)製、以下「DBTL」と略す)0.014重量部とを投入し、攪拌しながら、水素化キシリレンジイソシアネート(武田薬品(株)製、タケネート600、以下「HXDI」と略す)12.4重量部を滴下し、65℃で4時間反応させた。なお、ポリイソシアネート成分とポリオール成分の使用量は、NCO/OH(当量比)=1.6であった。その後、2ヒドロキシエチルアクリレート(キシダ化学(株)製、以下「HEA」と略す)5.6重量部を滴下し、65℃で2時間反応させ、親水性ポリウレタン系重合体/エチレン性不飽和モノマー混合シロップを得た。得られた親水性ポリウレタン系重合体の重量平均分子量は1.5万であった。得られた親水性ポリウレタン系重合体/エチレン性不飽和モノマー混合シロップ100重量部に対して2EHAを27.3重量部、n−ブチルアクリレート(東亜合成社製、以下「BA」と略す)51.8重量部、イソボルニルアクリレート(例えば、大阪有機化学工業(株)製、以下「IBXA」と略す)を17.6重量部、極性モノマーとしてアクリル酸(例えば、東亜合成(株)製、以下「AA」と略す)を10.5重量部加え、親水性ポリウレタン系重合体/エチレン性不飽和モノマー混合シロップ1とした。
冷却管、温度計、および攪拌装置を備えた反応容器に、エチレン性不飽和モノマーとしてIBXAからなるモノマー溶液173.2重量部と、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールとしてアデカ(登録商標)プルロニックL−62(分子量2500、ADEKA(株)製、ポリエーテルポリオール)100重量部と、ウレタン反応触媒としてDBTLを0.014重量部とを投入し、攪拌しながら、HXDIを12.4重量部滴下し、65℃で4時間反応させた。なお、ポリイソシアネート成分とポリオール成分の使用量は、NCO/OH(当量比)=1.6であった。その後、HEAを5.6重量部滴下し、65℃で2時間反応させ、親水性ポリウレタン系重合体/エチレン性不飽和モノマー混合シロップを得た。得られた親水性ポリウレタン系重合体の重量平均分子量は1.5万であった。得られた親水性ポリウレタン系重合体/エチレン性不飽和モノマー混合シロップ100重量部に対して2EHAを24.7重量部、IBXAを69.3重量部、極性モノマーとしてAAを10.5重量部加え、親水性ポリウレタン系重合体/エチレン性不飽和モノマー混合シロップ2とした。
冷却管、温度計、および攪拌装置を備えた反応容器に、エチレン性不飽和モノマーとして2EHAからなるモノマー溶液173.2重量部と、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールとしてアデカ(登録商標)プルロニックL−62(分子量2500、ADEKA(株)製、ポリエーテルポリオール)100重量部と、ウレタン反応触媒としてDBTLを0.014重量部とを投入し、攪拌しながら、HXDIを12.4重量部滴下し、65℃で4時間反応させた。なお、ポリイソシアネート成分とポリオール成分の使用量は、NCO/OH(当量比)=1.6であった。その後、HEAを5.6重量部滴下し、65℃で2時間反応させ、親水性ポリウレタン系重合体/エチレン性不飽和モノマー混合シロップを得た。得られた親水性ポリウレタン系重合体の重量平均分子量は1.5万であった。得られた親水性ポリウレタン系重合体/エチレン性不飽和モノマー混合シロップ100重量部に対して2EHAを20.9重量部、IBXAを3.9重量部、BAを36.9重量部、極性モノマーとしてHEAを13.5重量部加え、親水性ポリウレタン系重合体/エチレン性不飽和モノマー混合シロップ3とした。
製造例1で得られた親水性ポリウレタン系重合体/エチレン性不飽和モノマー混合シロップ1の100重量部に、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(新中村化学工業社製、商品名「NKエステルA−HD−N」)(分子量226)11.9重量部、反応性オリゴマーとして、ポリテトラメチレングリコール(以下、「PTMG」と略す)とイソホロンジイソシアネート(以下、「IPDI」と略す)から合成されるポリウレタンの両末端がHEAで処理された、両末端にエチレン性不飽和基を有するウレタンアクリレート(以下、「UA」と略す)(分子量3720)47.7重量部、ジフェニル(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フォスフィンオキサイド(BASF社製、商品名「ルシリンTPO」)0.48重量部、ヒンダードフェノール系酸化防止剤(チバ・ジャパン社製、商品名「イルガノックス1010」)0.95重量部、光安定剤(BASF社製、商品名;TINUVIN123)2重量部を均一混合し、連続油相成分(以下、「油相」と称する)とした。一方、上記油相100重量部に対して水相成分(以下、「水相」と称する)としてイオン交換水300重量部を常温下、上記油相を仕込んだ乳化機である攪拌混合機内に連続的に滴下供給し、安定なW/O型エマルションを調製した。なお、水相と油相の重量比は75/25であった。
得られたW/O型エマルションを常温で1時間静置保存した後、光照射後の厚さが0.5mmとなるように離型処理された基材上に塗布し連続的に成形した。さらにその上に厚さ38μmの離型処理されたポリエチレンテレフタレートフィルムを被せた。このシートにブラックライト(15W/cm)を用いて光照度5mW/cm2(ピーク感度最大波350nmのトプコンUVR−T1で測定)の紫外線を照射し、厚さ0.5mmの高含水架橋重合体を得た。次に上面フィルムを剥離し、上記高含水架橋重合体を130℃にて20分間に亘って加熱することによって、厚さ0.5mmの発泡体を含む断熱材(1)を得た。
また、得られた断熱材(1)を斜めから撮影した表面/断面SEM写真の写真図を図4に示した。
得られた断熱材(1)を上記(2)〜(7)の評価に供した。結果を表1に示した。
また、紙コップの外周に得られた断熱材を貼り合せ、約90℃のお湯を注ぎ、断熱材を介して手で紙コップを持つと、熱さを感じず持つことができた。
製造例2で得られた親水性ポリウレタン系重合体/エチレン性不飽和モノマー混合シロップ1の100重量部に、1,6−ヘキサンジオールジアクリレートを15.9重量部、反応性オリゴマーとして、PTMGとIPDIから合成されるポリウレタンの両末端がHEAで処理された、両末端にエチレン性不飽和基を有するUA(分子量3720)を47.7重量部、ジフェニル(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フォスフィンオキサイド(BASF社製、商品名「ルシリンTPO」)0.48重量部、ヒンダードフェノール系酸化防止剤(チバ・ジャパン社製、商品名「イルガノックス1010」)0.95重量部、光安定剤(BASF社製、商品名;TINUVIN123)2重量部を均一混合し、連続油相成分(以下、「油相」と称する)とした。一方、上記油相100重量部に対して水相成分(以下、「水相」と称する)としてイオン交換水300重量部を常温下、上記油相を仕込んだ乳化機である攪拌混合機内に連続的に滴下供給し、安定なW/O型エマルションを調製した。なお、水相と油相の重量比は75/25であった。
得られたW/O型エマルションを常温で1時間静置保存した後、光照射後の厚さが0.5mmとなるように離型処理された基材上に塗布し連続的に成形した。さらにその上に厚さ38μmの離型処理されたポリエチレンテレフタレートフィルムを被せた。このシートにブラックライト(15W/cm)を用いて光照度5mW/cm2(ピーク感度最大波350nmのトプコンUVR−T1で測定)の紫外線を照射し、厚さ0.5mmの高含水架橋重合体を得た。次に上面フィルムを剥離し、上記高含水架橋重合体を130℃にて20分間に亘って加熱することによって、厚さ0.5mmの発泡体を含む断熱材(2)を得た。
得られた断熱材(2)を上記(2)〜(7)の評価に供した。結果を表1に示した。
また、得られた断熱材を便座に貼り合せると、腰かけても便座の冷たさを感じなかった。
製造例3で得られた親水性ポリウレタン系重合体/エチレン性不飽和モノマー混合シロップ1の100重量部に、1,6−ヘキサンジオールジアクリレートを20重量部、反応性オリゴマーとして、PTMGとIPDIから合成されるポリウレタンの両末端がHEAで処理された、両末端にエチレン性不飽和基を有するUA(分子量3720)を47.7重量部、ジフェニル(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フォスフィンオキサイド(BASF社製、商品名「ルシリンTPO」)0.49重量部、ヒンダードフェノール系酸化防止剤(チバ・ジャパン社製、商品名「イルガノックス1010」)0.99重量部、光安定剤(BASF社製、商品名;TINUVIN123)2.05重量部を均一混合し、連続油相成分(以下、「油相」と称する)とした。一方、上記油相100重量部に対して水相成分(以下、「水相」と称する)としてイオン交換水566.7重量部を常温下、上記油相を仕込んだ乳化機である攪拌混合機内に連続的に滴下供給し、安定なW/O型エマルションを調製した。なお、水相と油相の重量比は85/15であった。
得られたW/O型エマルションを常温で1時間静置保存した後、光照射後の厚さが0.5mmとなるように離型処理された基材上に塗布し連続的に成形した。さらにその上に厚さ38μmの離型処理されたポリエチレンテレフタレートフィルムを被せた。このシートにブラックライト(15W/cm)を用いて光照度5mW/cm2(ピーク感度最大波350nmのトプコンUVR−T1で測定)の紫外線を照射し、厚さ0.5mmの高含水架橋重合体を得た。次に上面フィルムを剥離し、上記高含水架橋重合体を130℃にて20分間に亘って加熱することによって、厚さ0.5mmの発泡体を含む断熱材(3)を得た。
得られた断熱材(3)を上記(2)〜(7)の評価に供した。結果を表1に示した。
また、得られた断熱材を室内の窓枠に貼り付けると、窓枠を触っても窓枠の冷たさを感じなかった。
10 発泡体
10a 発泡体
10b 発泡体
20 基材
30 基材または剥離フィルム
Claims (5)
- 隣接する球状気泡間に貫通孔を有する連続気泡構造を有する発泡体を含み、
該発泡体が親水性ポリウレタン系重合体を含み、
該球状気泡の平均孔径が20μm未満であり、該貫通孔の平均孔径が5μm以下であり、
ASTM−D5470に準じて測定される熱伝導率が、圧縮率5%未満において0.1W/m・K以下である、
断熱材。 - 125℃で22時間保存したときの寸法変化率が±5%未満である、請求項1に記載の断熱材。
- 125℃で22時間保存したときの50%圧縮荷重変化率が±10%以下である、請求項1または2に記載の断熱材。
- 前記発泡体の密度が0.5g/cm3以下である、請求項1から3までのいずれかに記載の断熱材。
- 50%圧縮荷重が50N/cm2以下である、請求項1から4までのいずれかに記載の断熱材。
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