JP5856176B2 - アクリロイルオキシシランの調製方法 - Google Patents

アクリロイルオキシシランの調製方法 Download PDF

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Description

(関連出願の相互参照)
なし
(発明の分野)
本発明は、ミネラルスピリット及び相間移動触媒の存在下で、不飽和カルボン酸の金属塩をハロオルガノアルコキシシランと反応させて、金属ハロゲン化物とアクリロイルオキシシランとを含む混合物を形成する工程と、この混合物から金属ハロゲン化物の少なくとも一部を除去する工程とを含む、アクリロイルオキシシランの調製方法に関する。
本発明は更に、アクリロイルオキシシランと、第1の金属ハロゲン化物と、非極性溶媒とを含む混合物を、水と場合により第2の金属ハロゲン化物とを含む溶液で洗浄して、アクリロイルオキシシランを含む有機相と、第1の金属ハロゲン化物の少なくとも一部を含む水相とを生成する工程を含む、アクリロイルオキシシランの精製方法に関する。
3−アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシランなどのアクリロイルオキシ基を有する不飽和オルガノアルコキシシランは、適当な相間移動触媒の存在下で、アクリル酸ナトリウムなどの不飽和カルボン酸の金属塩によるハロオルガノアルコキシシランの求核置換反応によって製造されてきた。この方法では、所望のシラン生成物以外に、金属ハロゲン化物沈殿物を副生成物として生成するが、この沈殿物はシラン生成物中では望ましくなく、除去しなければならない。
金属ハロゲン化物沈殿物の一部は、明瞭な層に沈降しない微細な粒径を有しているため、沈殿物からのデカンテーションによる生成物の分離を商業的な規模で行うことは困難である。更に、水での洗浄は、シランの加水分解及び分離の困難な分散液の生成を避けるために行われていない。このため、金属ハロゲン化物は、通常は濾過によって除去されている。しかしながら、微細な粒径かつ大量の金属ハロゲン化物沈殿物を濾過するには、多大な時間を要するため、濾過は商業的規模の製造における大きな障害となっている。
したがって、アクリロイルオキシ基を有するオルガノアルコキシシランからより容易に除去される金属ハロゲン化物副生成物沈殿物を生成するアクリロイルオキシシランを製造するための方法が求められている。また、アクリロイルオキシシランと金属ハロゲン化物との混合物から金属ハロゲン化物を速やかに除去する新規な方法も求められている。
本発明の第1の方法は、アクリロイルオキシシランの調製方法であって、ミネラルスピリット及び相間移動触媒の存在下、50〜160℃の温度で、式[CR =CRCOOa+(I)を有するカルボン酸の金属塩を、式XRSi(OR 3−n(II)を有するハロオルガノアルコキシシランと反応させて、アクリロイルオキシシランと、式Ma+ (III)を有する金属ハロゲン化物とを含む混合物を形成する工程を含み、式中、RはH〜Cのヒドロカルビル又は[CH COO ]M a+ であり、各Rは独立してR又は[COOa+であり、Ma+はアルカリ金属カチオン又はアルカリ土類金属カチオンであり、aは1又は2であり、Xはハロであり、RはC〜Cのヒドロカルビレンであり、各Rは独立してC〜C10のヒドロカルビルであり、各Rは独立してRであり、nは1〜3の整数である、調製方法に関する。
本発明の第1の方法は、アクリロイルオキシシランを生成する。更に、本発明の第1の方法は、濾過に要する時間が短く、アクリロイルオキシシランから速やかに分離して明瞭な層を形成する粗い金属ハロゲン化物沈殿物を生成するために、デカンテーションによってアクリロイルオキシシランから金属ハロゲン化物を効率的に分離することが可能である。
本発明の第2の方法は、アクリロイルオキシシランの精製方法であって、アクリロイルオキシシランと、第1の金属ハロゲン化物と、非極性溶媒とを含む混合物を、水と場合により第2の金属ハロゲン化物とを含む溶液で洗浄して、アクリロイルオキシシランを含む有機相と、第1の金属ハロゲン化物の少なくとも一部を含む水相とを生成する工程を含む、精製方法に関する。
本発明の第2の方法は、アクリロイルオキシシランと、金属ハロゲン化物とを含む混合物から金属ハロゲン化物を速やかに分離するための新規な方法を提供する。更に、本発明の第2の方法は、顕著な加水分解を生じることなく、又は安定的な分散液を形成することなく、アクリロイルオキシシランを洗浄することを可能とする。
本発明の第1及び第2の方法のアクリロイルオキシシランは、不飽和樹脂又はポリマーシステムのカップリング剤、有機/無機界面の接着促進剤、及び表面改質剤として使用することができる。
[実施形態1]
アクリロイルオキシシランの調製方法であって、ミネラルスピリット及び相間移動触媒の存在下、50〜160℃の温度で、式[CR =CR COO a+ (I)を有するカルボン酸の金属塩を、式XR Si(OR 3−n (II)を有するハロオルガノアルコキシシランと反応させて、アクリロイルオキシシランと、式M a+ (III)を有する金属ハロゲン化物とを含む混合物を形成する工程を含み、式中、R はH、C 〜C のヒドロカルビル又は[CH COO ]M a+ であり、各R は独立してR 又は[COO a+ であり、M a+ はアルカリ金属カチオン又はアルカリ土類金属カチオンであり、aは1又は2であり、Xはハロであり、R はC 〜C のヒドロカルビレンであり、各R は独立してC 〜C 10 のヒドロカルビルであり、各R は独立してR であり、nは1〜3の整数である、調製方法。
[実施形態2]
前記アクリロイルオキシシランが、式CR =CR COOR Si(OR 3−n (IV)[式中、R 、R 、R 、R 及びnは実施形態1に定義されるものであり、各R は独立してH、C 〜C のヒドロカルビル、又は
COOR Si(OR 3−n (式中、R 、R 、R 、及びnは実施形態1に定義されるものである)である]を有する、実施形態1に記載の方法。
[実施形態3]
以下の工程又は制約条件a)〜f)、すなわち、
a)前記混合物から、濾過、デカンテーション、又は遠心分離及びデカンテーションによって前記金属ハロゲン化物の少なくとも一部を除去する工程;
b)前記ミネラルスピリットが、30〜60%(w/w)である;
c)M a+ が、ナトリウムイオン又はカリウムイオンであり、aが1であり、Xが塩素である;
d)各R が、独立して、H、メチル、又は[CH COO ]M a+ であり、各R が、独立して、H、メチル、又は[COO a+ であり、R が、メチレン、エチレン、又はプロピレンであり、各R が、独立して、メチル又はエチルであり、各R が、独立して、H、メチル、又はエチルであり、nが3である;
e)前記相間移動触媒が、テトラブチルアンモニウムブロミドである;並びに
f)前記アクリロイルオキシシランを回収する工程;のうちの少なくとも1つを更に含む、実施形態1又は2に記載の方法。
[実施形態4]
前記カルボン酸の金属塩が、フマル酸の金属塩又はアクリル酸の金属塩から選択される、実施形態1〜3のいずれか一つに記載の方法。
[実施形態5]
前記アクリロイルオキシシランが、γ−アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、ビス(γ−トリメトキシシリルプロピル)フマレート、又はビス(γ−トリエトキシシリルプロピル)フマレートである、実施形態4に記載の方法。
[実施形態6]
アクリロイルオキシシランの精製方法であって、アクリロイルオキシシランと、第1の金属ハロゲン化物と、非極性溶媒とを含む混合物を、水と場合により第2の金属ハロゲン化物とを含む溶液で洗って、前記アクリロイルオキシシランを含む有機相と、前記第1の金属ハロゲン化物の少なくとも一部を含む水相とを生成する工程を含む、精製方法。
[実施形態7]
前記アクリロイルオキシシランが、式CR =CR COOR Si(OR 3−n (IV)[式中、R はH、C 〜C のヒドロカルビル又は[CH COO ]M a+ であり、R はC 〜C のヒドロカルビレンであり、各R は独立してC 〜C 10 のヒドロカルビルであり、各R は独立してH又はC 〜C のヒドロカルビルであり、各R は、独立して、H、C 〜C のヒドロカルビル、又は−COOR Si(OR 3−n (式中、R 、R 及びR は上記に定義されるものであり、nは1〜3の整数である)である]を有する、実施形態6に記載の方法。
[実施形態8]
以下の制約条件g)〜i)、すなわち、
g)前記非極性溶媒が、10〜90%(w/w)である;
h)前記第1の金属ハロゲン化物及び前記第2の金属ハロゲン化物が、式M a+ (III)[式中、M a+ は、アルカリ金属カチオン又はアルカリ土類金属カチオンであり、Xはハロであり、aは1又は2である]に基づくものである;
i)前記溶液が、0%〜飽和濃度未満の第2の金属ハロゲン化物を含む;のうちの少なくとも1つを更に含む、実施形態6又は7に記載の方法。
[実施形態9]
前記第1の金属ハロゲン化物と前記第2の金属ハロゲン化物とが合わせて、前記第1の金属ハロゲン化物と前記第2の金属ハロゲン化物と前記水との合計重量の少なくとも15%(w/w)となるように、前記混合物が十分な量の前記溶液で洗われる、実施形態6に記載の方法。
[実施形態10]
前記非極性溶媒及び相間移動触媒の存在下、50〜160℃の温度で、式[CR =CR COO a+ (I)を有するカルボン酸の金属塩を、式XR Si(OR 3−n (II)を有するハロオルガノアルコキシシランと反応させて、アクリロイルオキシシランと、式M a+ (III)を有する金属ハロゲン化物とを含む混合物を形成することによって前記混合物を形成する工程を更に含み、式中、各R は独立してH又はC 〜C のヒドロカルビルであり、各R は独立してR 又は[COO a+ であり、R はC 〜C のヒドロカルビレンであり、各R は独立してC 〜C 10 のヒドロカルビルであり、各R は独立してR であり、各M a+ はアルカリ金属カチオン又はアルカリ土類金属カチオンであり、aは1又は2であり、Xはハロであり、nは1〜3の整数である、実施形態6に記載の方法。
[実施形態11]
以下の工程又は制約条件j)〜l)、すなわち、
j)各R が、独立して、H、メチル、又は[COO a+ であり、R が、H又はメチルであり、R が、メチレン、エチレン、又はプロピレンであり、R が、メチル、エチル、又はプロピルであり、R が、H、メチル、又はエチルであり、Xが塩素であり、nが2又は3である;
k)前記M a+ が、カリウムカチオン又はナトリウムカチオンであり、Xが塩素であり、aが1である;
l)前記相間移動触媒が、テトラブチルアンモニウムブロミドである;のうちの少なくとも1つを更に含む、実施形態10に記載の方法。
[実施形態12]
以下の工程又は制約条件m)〜q)、すなわち、
m)前記混合物が30〜60%(w/w)の非極性溶媒を含み、前記非極性溶媒が、1.0g/mL未満の密度及び10よりも低い誘電率を有する;
n)前記非極性溶媒が、ミネラルスピリットである;
o)前記第1の金属ハロゲン化物と前記第2の金属ハロゲン化物とが同じである;
p)前記混合物が、5〜15%(w/w)の前記第1の金属ハロゲン化物を含む;
q)前記アクリロイルオキシシランを回収する工程;のうちの少なくとも1つを更に含む、実施形態6〜11のいずれか一つに記載の方法。
本発明の第1の方法は、アクリロイルオキシシランの調製方法であって、ミネラルスピリット及び相間移動触媒の存在下、50〜160℃の温度で、式[CR =CRCOOa+(I)を有するカルボン酸の金属塩を、式XRSi(OR 3−n(II)を有するハロオルガノアルコキシシランと反応させて、アクリロイルオキシシランと、式Ma+ (III)を有する金属ハロゲン化物とを含む混合物を形成する工程を含み、式中、RはH〜Cのヒドロカルビル又は[CH COO ]M a+ であり、各Rは独立してR又は[COOa+であり、Ma+はアルカリ金属カチオン又はアルカリ土類金属カチオンであり、aは1又は2であり、Xはハロであり、RはC〜Cのヒドロカルビレンであり、各Rは独立してC〜C10のヒドロカルビルであり、各Rは独立してRであり、nは1〜3の整数である、調製方法である。
不飽和カルボン酸の金属塩は、式[CR =CRCOOa+(I)[式中、RはH又はC〜Cのヒドロカルビルであり、各Rは独立してR又は[COOa+であり、各Ma+はアルカリ金属カチオン又はアルカリ土類金属カチオンであり、aは1又は2である]を有する。Ma+によって表されるアルカリ金属又はアルカリ土類金属カチオンの例としては、Li、Na、K、Mg2+、及びCa2+が挙げられる。一実施形態では、Ma+は、Na又はKである。
及びRによって表されるヒドロカルビル基は、一般的には1〜6個の炭素原子、又は1〜4個の炭素原子、又は1〜3個の炭素原子を有する。少なくとも3個の炭素原子を有する非環状ヒドロカルビル基は、分枝又は非分枝構造を有しうる。ヒドロカルビル基の例としては、これらに限定されるものではないが、メチル、エチル、プロピル、1−メチルエチル、ブチル、1−メチルプロピル、2−メチルプロピル、1,1−ジメチルエチル、ペンチル、1−メチルブチル、1−エチルプロピル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、1,2−ジメチルプロピル、2,2−ジメチルプロピル、ヘキシルなどのアルキル;シクロペンチル及びシクロヘキシルなどのシクロアルキル;フェニルなどのアリール;ビニル、アリル、及びプロペニルなどのアルケニル;並びにエチニル及びプロピニルなどのアルキニルが挙げられる。
飽和カルボン酸の金属塩の例としては、これらに限定されるものではないが、アクリル酸ナトリウム、メタクリル酸ナトリウム、エタクリル酸ナトリウム(すなわち2−メチレンブタン酸ナトリウム)、クロトン酸ナトリウム、イソクロトン酸ナトリウム、ソルビン酸ナトリウム、アクリル酸カリウム、メタクリル酸カリウム、エタクリル酸カリウム(すなわち2−メチレンブタン酸カリウム)、クロトン酸カリウム、イソクロトン酸カリウム、ソルビン酸カリウム、アクリル酸マグネシウム、メタクリル酸マグネシウム、エタクリル酸マグネシウム、クロトン酸マグネシウム、イソクロトン酸マグネシウム、ソルビン酸マグネシウム、アクリル酸カルシウム、メタクリル酸カルシウム、エタクリル酸カルシウム、クロトン酸カルシウム、イソクロトン酸カルシウム、及びソルビン酸カルシウム、フマル酸一ナトリウム、フマル酸二ナトリウム、マレイン酸一ナトリウム、マレイン酸二ナトリウム、イタコン酸一ナトリウム、イタコン酸二ナトリウム、フマル酸一カリウム、フマル酸二カリウム、マレイン酸一カリウム、マレイン酸二カリウム、イタコン酸一カリウム、イタコン酸二カリウムが挙げられる。
不飽和カルボン酸の金属塩の調製方法は当該技術分野で周知のものであり、これらの化合物の多くが市販されている。例えば、不飽和カルボン酸の金属塩は、不飽和カルボン酸を、温度を25℃以下に保ちつつNaOEtのエタノール溶液に滴下した後、1時間攪拌することによって調製することができる。
ハロオルガノアルコキシシランは、式XRSi(OR 3−n(II)[式中、Xはハロ、RはC〜Cのヒドロカルビレン、各Rは独立してC〜C10のヒドロカルビル、各Rは独立してH又はC〜Cのヒドロカルビル、及びnは1、2又は3である]を有する。Xによって表されるハロ原子の例としては、−F、−Cl、−Br、及び−Iが挙げられる。
によって表されるヒドロカルビレン基は、一般的には1〜6個の炭素原子、又は2〜4個の炭素原子、又は3個の炭素原子を有する。少なくとも3個の炭素原子を有するヒドロカルビレン基は、分枝又は非分枝構造を有しうる。ヒドロカルビレン基の例としては、これらに限定されるものではないが、メチレン、エチレン、プロピレン、1−メチルエチレン、ブチレン、1−メチルプロピレン、2−メチルプロピレン、1,1−ジメチルエチレン、ペンチレン、1−メチルブチレン、1−エチルプロピレン、2−メチルブチレン、3−メチルブチレン、1,2−ジメチルプロピレン、2,2−ジメチルプロピレン、ヘキシレン、又はこれらに類するヒドロカルビレン基が挙げられる。
によって表されるヒドロカルビル基は、一般的には1〜10個の炭素原子、又は1〜6個の炭素原子、又は1〜4個の炭素原子を有する。少なくとも3個の炭素原子を有する非環状ヒドロカルビル基は、分枝又は非分枝構造を有しうる。ヒドロカルビル基の例としては、これらに限定されるものではないが、上記のR及びRについて示した例、並びに、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、及びデシルなどのアルキル;メチルシクロヘキシルなどのシクロアルキル;ナフチルなどのアリール;トリル及びキシリルなどのアルカリール;ベンジル及びフェニルエチルなどのアラルキル;並びにスチリル及びシンナミルなどのアラルケニルが挙げられる。
によって表されるヒドロカルビル基は、一般的には1〜6個の炭素原子、又は1〜4個の炭素原子を有する。少なくとも3個の炭素原子を有する非環状ヒドロカルビル基は、分枝又は非分枝構造を有しうる。ヒドロカルビル基の例としては、これらに限定されるものではないが、R及びRについて示した例が挙げられる。
式(II)のハロオルガノアルコキシシランの例としては、これらに限定されるものではないが、クロロメチルジメチルメトキシシラン、クロロメチルトリメトキシシラン、クロロメチルトリエトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリエトキシシラン、3−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、3−クロロプロピルメチルジエトキシシラン、3−クロロプロピルジメチルメトキシシラン、3−クロロプロピルジメチルエトキシシラン、3−クロロプロピルエチルジメトキシシラン、3−クロロプロピルエチルジエトキシシラン、3−ブロモプロピルトリメトキシシラン、3−ブロモプロピルトリエトキシシラン、3−ヨードプロピルトリメトキシシラン、3−ヨードプロピルエトキシシランが挙げられる。一実施形態では、式(II)のハロオルガノアルコキシシランは、3−クロロプロピルトリメトキシシラン又は3−クロロプロピルトリエトキシシランである。
ハロオルガノアルコキシシランの調製方法は当該技術分野で周知のものであり、これらの化合物の多くが市販されている。
ミネラルスピリットは、一般的には、イソアルカン、アルカン、及びシクロアルカンの混合物を含む石油蒸留物である。ミネラルスピリットは、8〜16個の炭素原子、又は10〜14個の炭素原子、又は10〜13個の炭素原子、又は11〜13個の炭素原子を有するイソアルカンを一般的に含む。ミネラルスピリットの例としては、これらに限定されるものではないが、CAS 68551−17−7で示される、10〜13個の炭素原子を有するイソアルカンを含むテトラプロパンが挙げられる。ミネラルスピリットは、当該技術分野で周知の方法によって製造され、市販されている。
相間移動触媒は、不飽和カルボン酸の金属塩とハロオルガノアルコキシシランとの間の求核置換反応において固体/溶液相間移動触媒として機能してアクリロイルオキシシランを形成することが知られている任意の相間移動触媒である。
相間移動触媒の例としては、これらに限定されるものではないが、トリエチルアミン、ジメチルアニリン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、及び1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−ノン−5−エンなどのアミン類;トリブチルメチルアンモニウムクロリド、トリエチルセチルアンモニウムブロミド、ジドデシルジメチルアンモニウムクロリド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロリド、トリカプリルメチルアンモニウムクロリド、ALIQUAT(登録商標)336[トリス(n−C−及びC10−アルキル)メチルアンモニウムクロリド]、トリオクチルメチルアンモニウムクロリド、又はテトラブチルアンモニウムクロリド若しくはブロミドなどの第四級アンモニウム化合物;並びに、テトラ−n−ブチルホスホニウムブロミド、テトラ−n−ブチルホスホニウムクロリド、メチルトリ−n−ブチルホスホニウムクロリド、メチルトリ−n−ブチルホスホニウムブロミド、n−ブチルトリフェニルホスホニウムブロミド、n−ブチルトリフェニルホスホニウムブロミド、n−ブチルトリフェニルホスホニウムクロリド、メチルトリフェニルホスホニウムクロミド及びメチルトリフェニルホスホニウムブロミドなどの第四級ホスホニウム化合物が挙げられる。一実施形態では、相間移動触媒は、テトラブチルアンモニウムクロリド又はブロミド、メチルトリフェニルホスホニウムクロリド、n−ブチルトリフェニルホスホニウムブロミド、又はテトラ−n−ブチルホスホニウムブロミドである。
相間移動触媒は、当該技術分野で周知の方法によって製造される。これらの化合物の多くは市販されている。
場合により、本発明の第1の方法は、1以上のフリーラジカル阻害剤の存在下で行うことができる。本明細書において使用するところの「阻害剤」とは、フリーラジカル重合反応を阻害する化合物のことである。
阻害剤の例としては、これらに限定されるものではないが、エチレンジアミン四酢酸などのアミン類、N,N’−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジ−β−ナフチル−p−フェニレンジアミン、及びフェノチアジンなどの芳香族アミン類、キノン類、ヒドロキノンモノメチルエーテルなどのヒドロキノン類、2,6−ジ−tertブチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−(N,N−ジメチルアミノ)メチルフェノール、及びブチル化ヒドロキシトルエンなどの立体障害フェノール、並びに安定フリーラジカルが挙げられる。
阻害剤は、当該技術分野で周知の方法によって製造される。これらの阻害剤の多くは市販されている。
本発明の第1の方法の反応容器は、相間移動触媒の存在下で不飽和カルボン酸の金属塩をハロオルガノアルコキシシランと反応させるのに適した任意の容器であってよい。例えば、ガラス製の丸底フラスコを使用することができる。
各反応物質は任意の順序で合わせることができるが、一般的には不飽和カルボン酸の金属塩を反応容器に加えるか、又は上述したように反応容器内で生成した後、任意の阻害剤、相間移動触媒、ミネラルスピリット、及びハロオルガノアルコキシシランを加える。
第1の方法において各反応物質を添加する速度は、重要ではない。
第1の方法の反応は、一般的には50〜160℃、又は80〜140℃、又は110〜130℃の温度で、0〜1000kPag、又は50〜200kPag、又は80〜150kPagの圧力で行われる。各反応物質は一般的に周囲温度で上述したように合わせてから、混合物を上述した温度及び圧力とする。
本発明の第1の方法の反応は、一般的にハロオルガノアルコキシシランの少なくとも50%(w/w)が反応するまで、又はハロオルガノアルコキシシランの少なくとも80%が反応するまで、又はハロオルガノアルコキシシランの90〜100%が反応するまで行われる。ハロオルガノアルコキシシランの反応の進行状態は、例えばガスクロマトグラフィー(GC)などの、当該技術分野で周知の標準的な方法によって測定することができる。
一般的に、第1の方法の反応を行うのに要する時間は、少なくとも30分間であり、又は60〜6000分間であり、又は120〜300分間である。
ハロオルガノアルコキシシランに対する不飽和カルボン酸の金属塩のモル比は、一般的には0.5〜1.5:1、又は0.9〜1.1:1、又は1〜1.05:1である。
ミネラルスピリットは、一般的には、ミネラルスピリットと、ハロオルガノアルコキシシランと、不飽和カルボン酸の塩との合計重量に対して、10〜90%(w/w)、又は20〜80%(w/w)、又は30〜60%(w/w)の量で加えられる。
相間移動触媒は、触媒有効量で加えられる。本明細書において使用するところの「触媒有効量」とは、ハロオルガノアルコキシシランと不飽和カルボン酸の塩との間の求核置換反応を触媒してアクリロイルオキシシランを生成する量のことである。例えば、触媒有効量は、相間移動触媒と、ハロオルガノアルコキシシランと、不飽和カルボン酸の塩と、ミネラルスピリットとの合計重量に対して、少なくとも0.001%(w/w)、又は0.005〜0.5%、又は0.01〜0.05%(w/w)である。
添加される場合、阻害剤は、阻害剤と、ハロオルガノアルコキシシランと、不飽和カルボン酸の金属塩と、ミネラルスピリットとの合計重量に対して、一般的に1〜10,000ppmw、又は10〜1000ppmwである。
本発明の第1の方法の反応は、一般的には希ガス雰囲気中で行われるが、空気中で行うこともできる。希ガスとは、反応条件下で反応混合物中に存在する各成分との反応性を有さない気体である。希ガスの例としては、窒素及びアルゴンがある。
本発明の第1の方法の反応は、一般的には、実質的に水の非存在下で行われる。例えば、水は一般的には、水と、ハロオルガノアルコキシシランと、不飽和カルボン酸の金属塩と、ミネラルスピリットとの合計重量に対して10,000ppmwよりも少ない。水の除去は、反応容器中に存在する各成分から微量の水を除去する一般的な方法によって行われる。例えば、各成分は乾燥剤を用いて乾燥させることができる。当業者には適当な乾燥剤は知られるところである。
この反応によって、アクリロイルオキシシランと、式Ma+ (III)を有する金属ハロゲン化物[式中、Xはハロゲン化物アニオンである]とを含む混合物が生成される。
アクリロイルオキシシランは、式CR =CRCOORSi(OR 3−n(IV)[式中、各R、R、R、R、及びnは、独立して、ハロオルガノアルコキシシラン及びカルボン酸の金属塩について上述したものであり、各Rは、独立して、H、C〜Cヒドロカルビル、又はCOORSi(OR 3−n(式中、各R、R、R、及びnは、独立して、ハロオルガノアルコキシシラン及びカルボン酸の金属塩について上述したものである)である]を有する。
アクリロイルオキシシランの例としては、これらに限定されるものではないが、メタクリロイルオキシメチルジメチルメトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシブチルジメトキシシラン、δ−メタクリロイルオキシブチルトリメトキシシラン、δ−メタクリロイルオキシブチルメチルジメトキシシラン、アクリロイルオキシメチルジメチルメトキシシラン、γ−アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、γ−アクリロイルオキシプロピルブチルジメトキシシラン、δ−アクリロイルオキシブチルトリメトキシシラン、δ−アクリロイルオキシブチルメチルジメトキシシラン、ビス(γ−トリメトキシシリルプロピル)フマレート、ビス(γ−トリエトキシシリルプロピル)フマレート、ビス(γ−トリメトキシシリルプロピル)マレエート、ビス(γ−トリエトキシシリルプロピル)マレエート、ビス(γ−トリメトキシシリルプロピル)イタコネート、ビス(γ−トリエトキシシリルプロピル)イタコネートが挙げられる。
金属ハロゲン化物は、式Ma+ (III)[式中、M及びaは、不飽和カルボン酸の金属塩について上記に定義及び例示したものであり、Xはハロゲン化物アニオンである]によるものである。ハロゲン化物アニオンの例としては、塩化物イオン、臭化物イオン、フッ化物イオン、及びヨウ化物イオンが挙げられる。金属ハロゲン化物の例としては、これらに限定されるものではないが、塩化ナトリウム、臭化ナトリウム、ヨウ化ナトリウム、塩化カリウム、臭化カリウム、ヨウ化カリウム、塩化マグネシウム、臭化マグネシウム、ヨウ化マグネシウム、塩化カルシウム、臭化カルシウム、及びヨウ化カルシウムが挙げられる。
本発明の第1の方法は、混合物から第1の金属ハロゲン化物の少なくとも一部を除去する工程を更に含みうる。本明細書において使用するところの「一部」とは、アクリロイルオキシシラン中の金属ハロゲン化物を以下で述べる範囲内にまで減少させるのに十分な量のことを意味する。例えば、一部とは、一般的には、混合物中の金属ハロゲン化物の最初の量の少なくとも50%、又は少なくとも90%、又は少なくとも99.99%である。
金属ハロゲン化物は、有機物質から固体金属ハロゲン化物を除去するための当該技術分野で周知の方法によって混合物から除去することができる。金属ハロゲン化物は、例えば、濾過、デカンテーション、洗浄、又は濾過、デカンテーション及び洗浄の組み合わせによって除去することができる。一実施形態では、金属ハロゲン化物は、濾過又はデカンテーションによって除去される。別の実施形態では、金属ハロゲン化物は、金属ハロゲン化物からアクリロイルオキシシランをデカンテーションによって除去した後、以下で述べ、例示するように、本発明の第2の方法において金属ハロゲン化物を食塩水で洗浄することによって除去する。
混合物から金属ハロゲン化物の少なくとも一部を除去する工程の後、アクリロイルオキシシランは、アクリロイルオキシシランの重量に対して一般的には10,000重量百万分率(ppmw)未満、又は1〜1000ppmw、又は10〜100ppmwの第1の金属ハロゲン化物を有する。
本発明の第1の方法は、アクリロイルオキシシランを回収する工程を更に含みうる。この回収工程は、例えば蒸留などの当該技術分野で周知の方法によって行うことができる。
本発明の第1の方法は、アクリロイルオキシシランを生成する。更に、本発明の第1の方法は、濾過に要する時間が短い粗い粒子を有する金属ハロゲン化物沈殿物を生成する。更にまた、本発明の第1の方法は、速やかに沈降して明瞭な層を形成する粗い金属ハロゲン化物沈殿物を生成するために、デカンテーションによってアクリロイルオキシシランから金属ハロゲン化物を効率的に分離することが可能である。
本発明の第2の方法は、アクリロイルオキシシランを精製するための方法であって、アクリロイルオキシシランと、第1の金属ハロゲン化物と、非極性溶媒とを含む混合物を、水と場合により第2の金属ハロゲン化物とを含む溶液で洗浄して、アクリロイルオキシシランを含む有機相と、第1の金属ハロゲン化物の少なくとも一部を含む水相とを生成する工程を含む、方法に関する。
この第2の方法のアクリロイルオキシシランは、本発明の第1の方法について上述し、例示したものである。
非極性溶媒は、10よりも低い、又は5よりも低い、又は1〜5の誘電率を有する。
第2の方法の非極性溶媒は、25℃で1ミリリットルあたり1.0グラム(g/mL)未満、又は0.6〜0.9g/mL、又は0.7〜0.8g/mLの密度を有する。
非極性溶媒の例としては、これらに限定されるものではないが、ミネラルスピリット、トルエン、m−、o−及びp−キシレン並びにこれらの混合物、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロオクタン、シクロヘキサン、cis−シクロオクテン、tert−ブチルメチルエーテル、及びジ−n−ブチルエーテルなどの有機溶媒が挙げられる。一実施形態では、非極性溶媒は、本発明の第1の方法について上記に定義及び例示したようなミネラルスピリットである。
第2の方法の第1の金属ハロゲン化物は、第1の方法の金属ハロゲン化物について上述し、例示したような式(III)に基づくものである。
本発明の第2の方法の混合物は、ミネラルスピリットを非極性溶媒に置き換えて、上述し、例示したような本発明の第1の方法の反応に基づいて形成することができる。例えば、この混合物は、非極性溶媒及び触媒有効量の相間移動触媒の存在下で、不飽和カルボン酸の金属塩をハロオルガノアルコキシシランと反応させることによって生成することができる。ここで、非極性溶媒は上述し、例示したものであり、不飽和カルボン酸の金属塩、ハロオルガノアルコキシシラン、相間移動触媒、反応容器、及び反応条件は、本発明の第1の方法の反応について上述し、例示したものである。
混合物は、反応容器中、溶液の混合に一般的に用いられる条件下で、非極性溶媒をアクリロイルオキシシラン及び第1の金属ハロゲン化物と合わせることによって生成することもできる。例えば、この合わせる工程は、混合ブレードを備えた混合槽中、周囲温度で行うことができる。
アクリロイルオキシシランは、本発明の第2の方法の混合物中に、非極性溶媒とアクリロイルオキシシランと第1の金属ハロゲン化物との合計重量に対して、一般的に1〜90%(w/w)、又は10〜80%、又は30〜70%存在する。
非極性溶媒は、本発明の第2の方法の混合物中に、非極性溶媒とアクリロイルオキシシランと第1の金属ハロゲン化物との合計重量に対して、一般的に10〜90%(w/w)、又は15〜80%(w/w)、又は25〜60%(w/w)存在する。
第1の金属ハロゲン化物は、本発明の第2の方法の混合物中に、アクリロイルオキシシランと非極性溶媒と第1の金属ハロゲン化物との合計重量に対して、一般的に1〜50%(w/w)、又は5〜30%(w/w)、又は5〜15%(w/w)存在する。混合物中の第1の金属ハロゲン化物の量は化学量論的に計算するか、又は例えばイオンクロマトグラフィーなどの、混合物中の金属ハロゲン化物の量を測定するための当該技術分野で周知の方法によって測定することができる。
本発明の第2の方法の溶液は、水と、場合により第2の金属ハロゲン化物とを含む。例えば溶液は、第2の金属ハロゲン化物と水との合計重量に対して、0%〜所定の飽和濃度未満、又は0%〜50%(w/w)、又は0〜15%(w/w)の第2の金属ハロゲン化物を含みうる。本明細書において使用する「飽和濃度」とは、それ以上の量の第2の金属ハロゲン化物が溶けない、特定の温度及び圧力における濃度を意味する。
この水は一般的には脱イオン水であるが、蒸留水又は水道水などの他の種類の水を使用することもできる。
第2の金属ハロゲン化物は、本発明の第2の方法の第1の金属ハロゲン化物について上述し、例示したものである。
第2の金属ハロゲン化物は第1の金属ハロゲン化物と同じでも異なっていてもよく、上記式(III)にそれぞれ基づいた金属ハロゲン化物の混合物であってもよい。一実施形態では、第2の金属ハロゲン化物は第1の金属ハロゲン化物と同じであり、塩化カリウム又は塩化ナトリウムである。
本発明の第2の方法において有用な溶液の例としては、水、及び塩化ナトリウム、臭化ナトリウム、塩化カリウム、又は臭化カリウムの飽和水溶液よりも低濃度の水溶液が挙げられる。
溶液が第2の金属ハロゲン化物を含む場合、溶液はこうした溶液を調製するための当該技術分野で周知の方法によって調製することができる。多くの金属ハロゲン化物の水溶液が市販されている。
本発明の第2の方法は、有機溶液を水で洗浄するための当該技術分野で周知の任意の容器内で行うことができる。例えば、工程(ii)は、機械的混合装置を備えたステンレス鋼槽内で行うことができる。
本発明の第2の方法に要する時間は、溶液と混合物とを合わせて混合し、溶液が混合物から第1の金属ハロゲン化物を抽出するのに要する時間に等しい。例えば、本発明の第2の方法に要する時間、一般的には1分間〜60分間、又は5分間〜45分間、又は10分間〜45分間である。
本発明の第2の方法における溶液及び混合物の添加の順序及び速度は、一般的には重要ではない。一般的に溶液及び混合物は、任意の速度及び任意の順序で添加することができる。
本発明の第2の方法が行われる温度は、一般的には0〜120℃、又は0〜60℃、又は10〜40℃である。
本発明の第2の方法の圧力は、一般的には大気圧よりも低い圧力〜大気圧よりも高い圧力、又は0〜1000kPg、又は0〜100kPg、又は大気圧である。
第1の金属ハロゲン化物と第2の金属ハロゲン化物とが合わせて、第1の金属ハロゲン化物と、第2の金属ハロゲン化物と、水との合計重量の少なくとも15%(w/w)、又は少なくとも18%、又は18〜50%となるように、第2の方法の混合物が十分な量の溶液で洗われる。本明細書において使用するところの「十分な量」とは、第1の金属ハロゲン化物と第2の金属ハロゲン化物との合計の比率が所定の限界値の外側となるほどには大きくない量である。この溶液の十分な量は、混合物中の第1の金属ハロゲン化物、並びに溶液中の第2の金属ハロゲン化物及び水の重量から計算することができるが、これらの重量は、例えばイオンクロマトグラフィーなどの当該技術分野で周知の方法を用いて測定することができる。
この第2の方法の洗浄工程により、アクリロイルオキシシラン及び非極性溶媒を含む有機相と、溶液と第1の金属ハロゲン化物の少なくとも一部とを含む水相とが生成される。有機相と水相とは不混和性である。
水相は、第1の金属ハロゲン化物、第2の金属ハロゲン化物、及び水の重量に対して、少なくとも15%、又は少なくとも18%、又は18%〜飽和濃度までの、第1の金属ハロゲン化物と第2の金属ハロゲン化物との合計量を含む。
本発明の第2の方法は、アクリロイルオキシシランを回収する工程を更に含みうる。この回収する工程は、当該技術分野で周知の方法によって行うことができる。例えば、有機相と水相とを、デカンテーションなどの公知の方法によって分離した後、有機相を蒸留することができる。
本発明の第2の方法における洗浄工程の後、アクリロイルオキシシランは、アクリロイルオキシシランの重量に対して、一般的に10,000重量百万分率(ppmw)、又は1〜1000ppmw、又は10〜100ppmwの第1の金属ハロゲン化物を含む。
本発明の第2の方法によれば、アクリロイルオキシシランと金属ハロゲン化物とを速やかに分離することが可能である。更に本発明の第2の方法によれば、有機相を濾過する必要がなくなる。更にまた、第2の方法は、顕著な加水分解を生じることなく、また、分離が困難な分散液を形成することなく、アクリロイルオキシシランを洗浄することを可能にする。
本発明の第1及び第2の方法のアクリロイルオキシシランは、不飽和樹脂又はポリマーシステムのカップリング剤として、有機/無機界面の接着促進剤として、及び表面改質剤として使用することができる。
以下の実施例は、本発明の方法をより分かりやすく説明するために示されるが、発明を限定するものとしてみなされるべきではなく、発明は付属の「特許請求の範囲」において定義されるものである。特に断りのない限り、実施例中に記載される全ての部及び比率(%)は重量に基づくものである。以下の表は、実施例中で使用される略語を説明したものである。
Figure 0005856176
(実施例1)
機械的攪拌器及び温度計を備えた500mLの三ツ口丸底フラスコに21%(w/w)NaOEtのエタノール溶液72.5gを加えた。温度を25℃以下に保ってアクリル酸(16.6g、231mmol)を滴下した。アクリル酸を添加した後、このスラリーを周囲温度で1時間攪拌した。次いで、安定剤PTZ及びBHT(各0.022g)、TBAB(2.98g、9.24mmol)、CPTES(55.6g、231mmol)及びミネラルスピリット(55.6g)(CAS 68551−17−7、C10〜13のイソアルカン)を、フラスコに順次加えた。反応混合物の温度を140℃にまで徐々に上げ、低沸点成分(65.5g)を蒸留により凝縮させて回収した。反応混合物を140℃で3時間加熱すると、反応混合物中に約9%(w/w)の塩化ナトリウムが生じた。ガスクロマトグラフィー分析により、g−ATEへの転換率は95%であることが示された。
攪拌を止めると、塩化ナトリウム塩は速やかに沈殿して完全に沈降し、塩化ナトリウムケーキと上清との間に透明な界面が形成された。上清(70.4g)をデカンテーションした。次いで68.9gの15%(w/w)食塩水を塩化ナトリウムケーキに加えて、水中の金属ハロゲン化物の合計の重量比率を約30%とした。混合により塩化ナトリウムを溶解し、粘度付与処理(bodying)を行って相分離させた後、有機相(35.1g)をデカンテーションにより分離した。この塩化ナトリウムの分離は1時間以内に完了した。合わせた粗生成物(105.5g)を真空蒸留に供した。ミネラルスピリットが、低沸点成分として除去された。純度98.0%(w/w)のg−ATE最終生成物(42.6g)が、収率67%で単離された。この実施例は、本発明の方法を用いることによりg−ATEから金属ハロゲン化物を迅速かつ容易に除去できることを示している。
比較例1
機械的攪拌器及び温度計を備えた250mLの三ツ口丸底フラスコに21%(w/w)NaOEtのエタノール溶液94.2gを加えた。温度を25℃以下に保ってアクリル酸(22.6g、314mmol)を滴下した。添加後、このスラリーを周囲温度で1時間攪拌した。次いで、安定剤PTZ及びBHT(各0.031g)、TBAB(2.02g、6.27mmol)、及びCPTES(75.52g、314mmol)を順次加えた。反応混合物の温度を140℃にまで徐々に上げ、低沸点成分(82.7g)を単蒸留により凝縮させて回収した。蒸留の間に反応混合物は粘度が極めて高くなり、攪拌が困難となった。粘度は、140℃付近でPTC反応が開始すると低下した。反応混合物を140℃で3時間加熱した。ガスクロマトグラフィー分析により、g−ATEへの転換率は89%であることが示された。塩化ナトリウム副生成物の濾過には10時間以上かかった。この実施例は、本発明に基づかない金属ハロゲン化物の濾過には長時間を要することを示している。
(実施例2)
アクリル酸(15.7kg)を、70kgの21%(w/w)ナトリウムエトキシドのエタノール溶液、61.2kgのキシレン、並びに30gのPTZ、BHT、及びEDTA−NAのプレミックスに加えた。次いで、1.2kgのTBAB及び53kgのCPTESを加えた。エタノールを蒸留した後、反応混合物を120℃で5時間加熱すると、反応混合物中に約9%(w/w)の塩化ナトリウムが生じた。
水(88.4g)を221.0gの懸濁反応混合物に注ぐと、水中の塩化ナトリウムの合計重量%は約18%となった。短時間の攪拌後、混合物は、不透明な有機相と濁った塩懸濁液とに分離した。透明な溶液/溶液の界面が3分で形成され、191.6gの有機成分がデカンテーションにより分離され、有機成分の回収率は86%であった。有機成分のガスクロマトグラフィーは、水で洗浄する前後で顕著な組成の差は認められないことを示しており、g−ATEの明らかな加水分解は認められないことが示された。この実施例は、g−ATEの加水分解を生じることなく、洗浄によってg−ATEから金属ハロゲン化物を除去することができることを示している。
比較例2
37.0gの、実施例2で得られたg−ATE懸濁反応混合物を5900rpmで10分間遠心した。混合物は、透明な有機相と稠密な塩化ナトリウムケーキとに分離した。25.1gの有機成分がデカンテーションにより分離され、有機成分の回収率は68%であった。この実施例は、洗浄ではなく、遠心を行った場合の低い収率を示している。
(実施例3)
アクリル酸(23.4kg)を、70.1kgの25%(w/w)ナトリウムメトキシドのメタノール溶液、38.7kgのキシレン、並びに各50gのPTZ、BHT、及びEDTA−NAのプレミックスに加えた。次いで、1.5kgのTBAB及び66.0kgのCPTMSを加えた。メタノールを蒸留した後、反応混合物を120℃で5時間加熱し、約14%(w/w)の塩化ナトリウムを含む懸濁反応混合物を得た。
81gの水を202.6gの懸濁反応混合物に注ぐと、水中の金属ハロゲン化物の合計重量%は約26%となった。短時間の攪拌後、混合物は、不透明な有機相と濁った塩化ナトリウム懸濁液とに分離した。透明な溶液/溶液界面が3分で形成された。153.6gの有機成分がデカンテーションにより分離され、有機成分の回収率は76%であった。有機成分のガスクロマトグラフィーは、洗浄の前後で顕著な組成の差は認められないことを示しており、明らかな加水分解は認められないことが示された。この実施例は、洗浄により、生成物の顕著な加水分解を生じることなく、生成物から金属ハロゲン化物副生成物を速やかに分離することが可能であることを示している。
比較例3
40.5gの、実施例3で得られたg−ATM懸濁反応混合物を5900rpmで10分間遠心した。混合物は、透明な有機相と稠密な塩化ナトリウムケーキとに分離した。24.0gの有機成分がデカンテーションにより分離され、有機成分の回収率は59%であった。この実施例は、生成物から金属ハロゲン化物を分離する方法として遠心分離を用いた場合に、実施例3の方法と比較して低い収率となることを示している。
(実施例4)
10kgのソルビン酸カリウム、10kgのトルエン、12.7kgのCPTMS、各25gのPZT、BHT及びEDTA−NA、並びに500gのTBABを50Lの反応容器中で混合した。反応混合物を115℃で5時間加熱すると、約13%(w/w)KClを含む懸濁反応混合物が形成された。97.8gの水を342.5gの懸濁反応混合物に注ぐと、水中の金属ハロゲン化物の合計重量%は約31%となった。短時間の攪拌後、混合物は不透明な有機相とKCl懸濁液とに分離した。透明な溶液/溶液界面が3分で形成された。247.1gの有機成分がデカンテーションにより分離され、有機成分の回収率は72%であった。有機成分のガスクロマトグラフィーは、水で洗浄する前後で顕著な組成の差は認められないことを示しており、明らかな加水分解は認められないことが示された。この実施例は、本方法が、ソルボキシ基を有する不飽和オルガノアルコキシシランにおいても効果的であり、金属ハロゲン化物の高い収率かつ迅速な分離が得られることを示している。
(実施例5)
フマル酸二ナトリウム(93.0g、0.581mol)、CPTES(280.0g、1.16mol)、PTZ及びBHT(各0.112g)、並びにDBU(3.52g)を、機械的攪拌器を備えた500mLの丸底フラスコに順次加えた。反応混合物を140℃で18時間加熱した。2日間粘度付与処理(bodying)を行った後、191.3gの透明な褐色の上清をデカンテーションにより分離した。次いで、180mLのヘキサンを残渣の塩に加えてスラリーとした。スラリーが形成された後、480gの15%食塩水を加えて混合した。30分間の沈降後、224.5gの透明な有機成分が分離し、これを真空ストリッピングして82.6gの揮発性の低い透明な褐色の液体を得た。これら2つの透明な褐色の液体を合わせ、真空下(1torr(0.133kPa)未満)、140℃で単蒸留を行った。ビス(トリエトキシシリルプロピル)フマレート生成物(238.3g)が、92%の収率で単離された。この実施例は、本発明の方法を用いることにより、ビス(トリエトキシシリルプロピル)フマレートから金属ハロゲン化物を迅速かつ容易に除去できることを示している。

Claims (4)

  1. アクリロイルオキシシランの調製方法であって、ミネラルスピリット及び相間移動触媒の存在下、50〜160℃の温度で、式[CR =CRCOOa+(I)を有するカルボン酸の金属塩を、式XRSi(OR 3−n(II)を有するハロオルガノアルコキシシランと反応させて、アクリロイルオキシシランと、式Ma+ (III)を有する金属ハロゲン化物とを含む混合物を形成する工程を含み、式中、RはH〜Cのヒドロカルビル又は[CH COO ]M a+ であり、各Rは独立してR又は[COOa+であり、Ma+はアルカリ金属カチオン又はアルカリ土類金属カチオンであり、aは1又は2であり、Xはハロであり、RはC〜Cのヒドロカルビレンであり、各Rは独立してC〜C10のヒドロカルビルであり、各Rは独立してRであり、nは1〜3の整数であり、
    前記アクリロイルオキシシランが、式CR =CR COOR Si(OR 3−n (IV)[式中、R 、R 、R 、R 及びnは上に定義されるものであり、各R は独立してH、C 〜C のヒドロカルビル、又は
    COOR Si(OR 3−n (式中、R 、R 、R 、及びnは上に定義されるものである)である]を有する、調製方法。
  2. 以下の工程又は制約条件a)〜f)、すなわち、
    a)前記混合物から、濾過、デカンテーション、又は遠心分離及びデカンテーションによって前記金属ハロゲン化物の少なくとも一部を除去する工程;
    b)前記ミネラルスピリットが、30〜60%(w/w)である;
    c)Ma+が、ナトリウムイオン又はカリウムイオンであり、aが1であり、Xが塩素である;
    d)各Rが、独立して、H、メチル、又は[CHCOO]Ma+であり、各Rが、独立して、H、メチル、又は[COOa+であり、Rが、メチレン、エチレン、又はプロピレンであり、各Rが、独立して、メチル又はエチルであり、各Rが、独立して、H、メチル、又はエチルであり、nが3である;
    e)前記相間移動触媒が、テトラブチルアンモニウムブロミドである;並びに
    f)前記アクリロイルオキシシランを回収する工程;のうちの少なくとも1つを更に含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記カルボン酸の金属塩が、フマル酸の金属塩又はアクリル酸の金属塩から選択される、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記アクリロイルオキシシランが、γ−アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、ビス(γ−トリメトキシシリルプロピル)フマレート、又はビス(γ−トリエトキシシリルプロピル)フマレートである、請求項に記載の方法。
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