JP5853960B2 - サーバ装置、行動促進抑制システム、行動促進抑制方法およびプログラム - Google Patents

サーバ装置、行動促進抑制システム、行動促進抑制方法およびプログラム Download PDF

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Description

本発明は、ユーザの行動を促進または抑制するサーバ装置、行動促進抑制システム、行動促進抑制方法およびプログラムに関する。
ユーザは日々の暮らしの中で様々な行動を行っており、その中には、他者に影響を与えている行動も多い。あるユーザが行動している様子を見た別のユーザが同じ行動を取ることがしばしばある。たとえば、公共の場所を使用する際に、あるユーザが掃除をしているのを見た別のユーザが、同じ場所を使った後に掃除をするといった例がある。逆に、あるユーザが空き缶を道に捨てているのを見た別のユーザが、自分も同じように空き缶を捨ててしまうといった例もある。このように、あるユーザの行動を見た、該ユーザと繋がりのある他のユーザが類似の行動をとった場合にあるユーザの行動が他のユーザに影響を与えたと推定する。
また、あるユーザが行動している様子を他のユーザが直接見た場合だけなく、あるユーザの行動結果を他のユーザが見た場合にも、あるユーザの行動が他のユーザに影響を与えると考えられる。たとえば、前のユーザが掃除して綺麗になっている場所を見て自分も綺麗に保とうと思う、もしくは、空き缶が捨てられているのを見て自分も空き缶を捨ててしまうといった例がある。
空き缶の例に関して、誰かが規定の場所以外の場所に空き缶を捨てると、次にその場に来た他者が同じようにその場に空き缶を捨てていく場合が多くなる、ということが実際に調査結果として報告されている。これは、すでに空き缶が捨てられていることによって、自分が空き缶を捨てるという行為が環境を悪化させると感じる度合いの低下に伴って、空き缶を捨てることに対する心理的な抵抗が弱くなるためであると言われている(非特許文献1)。
このように、ユーザの日々の行動またはその結果は、他者に影響を与えることがあるが、それをユーザが実感できることは少ない。前述の例であれば、自身が掃除をした後に別のユーザが掃除をしたことがわからなかったり、自身が空き缶を捨てることが他のユーザの類似の行動の引き金となったことを知覚できなかったりする。もし、前者のように自身の利他的な行動が他者の利他的な行動を誘発できることをユーザが知れば、ユーザの利他的な行動が促進される可能性がある。逆に、自身の利己的な行動が他者の利己的な行動の引き金となっていることをユーザが知れば、ユーザの利己的な行動を抑制する可能性がある。このように、自身の行動がその後他者にどのような影響を与える可能性があるかを知ることは、そのユーザの行動を変えるきっかけとなる。
ユーザが行動した後に他者がユーザの行動またはその結果を見てどう思ったかをユーザに通知する技術として、たとえば特許文献1では、ユーザは自己の実践すべき行動計画を入力し、その実行結果を日記に書き、日記を見た他のユーザからコメントの形でフィードバックを受ける仕組みが提案されている。また、ユーザがスケジュール通りに行動すると将来どうなるかを予測する技術として、たとえば特許文献2では、ユーザの脳波や体温などの生体データと、気温や気圧などの環境データと過去の行動一覧を合わせて分析し、ユーザの今後のスケジュールと照らし合わせて、そのスケジュールで行動した場合どういった健康状態になるかをアドバイスする技術が提案されている。
特許文献3には、社会ネットワーク上のコミュニケーションが消費者の消費行動に与える影響を勘案した社会ネットワーク構造モデルを算出する電子計算機が提示されている。特許文献4には、ユーザの現在の状況を分析し、行動履歴の情報に基づいてユーザの次の行動の候補である行動候補を生成する行動予測システムが提示されている。この行動予測システムは、ユーザの選択結果または行動結果から学習し、学習結果とユーザの現在の状況とに基づいて行動候補の生成を制御する。
特許文献5には、全体の中で自分(ユーザ)がどの位置にいるのかという情報と、自分の位置の周辺にいる他者(ライバル)がどのような現状なのかという情報とを提示してユーザの行動を促進する行動促進抑制システムが提示されている。特許文献6には、被験者の状態変化を示す特徴量を抽出し、特徴量が示す動作または行動を特徴量データベースを用いて自動認識する認識装置が提示されている。
特開2008−217621号公報 特開平10−305016号公報 特開2009−116844号公報 特開2010−146276号公報 特開2010−204883号公報 特開平10−113343号公報
霧ヶ峰プロジェクトチーム編「カンコロジー入門」講談社サイエンティフィク、1973年
特許文献1や2に挙げたような技術を用いれば、ユーザは自身の行動結果を、同じグループのメンバーや友人などがどう評価したかを知ることができたり、自身の行動が将来自分自身にどのような影響を与えるかを知ることができたりする。しかし、これらの技術は、自分自身や、社会的距離の近い人物など予め想定された相手への影響やフィードバックのみを考慮したものである。それに対し、実際には、ユーザの行動が友人に影響を与え、その友人の行動がまた別の友人に影響を与え、といったように、一人の行動の影響は伝播して広がっていくことが多い。たとえば、ユーザが募金をしているのを見た他のユーザが同じように募金をし、それを見たまた別のユーザが募金をするといったように、影響が伝播していくと募金額が総額で何万円にもなり、この募金によって何人もの子供が救われたという結果も考えられる。
また、空き缶の例では、ユーザが規定の場所以外の場所に空き缶を捨て、それを見た別のユーザが空き缶を捨て、ということが繰り返され、空き缶をそこに捨てる習慣がつき、最終的には山のように空き缶が積み上がって皆が迷惑したというような結果も考えられる。発信源であるユーザから遠くなるほど影響は薄れていくが、ユーザの知らない遠くの他者にまで影響していく様子をユーザに提示することで、ユーザは自分の行動が予想外の範囲まで影響していることを知ることができる。これにより、ユーザはこれから行おうとしている行動を見つめ直し、行動を変える可能性がある。こういった行動の影響の計算は、影響範囲を予め想定している特許文献1や2に挙げたような技術ではできない。
特許文献3、4および6は、ユーザの行動を促進または抑制するものではない。特許文献5は、ユーザの利他的な行動を促進し、利己的な行動を抑制するものではない。
本発明は上述の事情に鑑みてなされたもので、ユーザの行動の促進または抑制に効果的なサーバ装置、行動促進抑制システム、行動促進抑制方法およびプログラムを提供することを目的とする。
本発明の第1の観点に係るサーバ装置は、
ユーザの行動とその次に取り得る行動の組合せを示す行動リストを記憶する行動リスト記憶手段と、
前記ユーザ同士の繋がりを表す相互情報を記憶する相互情報記憶手段と、
前記ユーザの行動またはその結果を見て前記ユーザと繋がりのある他のユーザが類似の行動を取る確率を含むユーザ情報を記憶するユーザ情報記憶手段と、
前記ユーザが行った行動を表す情報と前記ユーザを識別する情報とを含む行動情報を取得する行動情報取得手段と、
前記行動リストから、前記行動情報取得手段が取得した前記行動情報に示す行動を行った前記ユーザが次に取り得る行動を取得し、前記相互情報および前記ユーザ情報に基づいて、前記ユーザが前記次に取り得る行動を取った場合の該行動またはその結果を見た前記ユーザと繋がりのある他のユーザが類似の行動を取る確率を算出する影響算出手段と、
前記影響算出手段が算出した前記ユーザが前記次に取り得る行動を取った場合の該行動またはその結果を見た前記ユーザと繋がりのある他のユーザが類似の行動を取る確率を含む、提示情報を生成し、前記ユーザに前記提示情報を提示する提示手段と、
を備えることを特徴とする。
本発明の第2の観点に係る行動促進抑制システムは、
ユーザが行った行動を検出し、前記ユーザが行った行動を表す情報と前記ユーザを識別する情報とを含む行動情報を生成してサーバ装置へ送信する行動検出手段を備える端末装置と、
前記ユーザの行動とその次に取り得る行動の組合せを示す行動リストを記憶する行動リスト記憶手段、
前記ユーザ同士の繋がりを表す相互情報を記憶する相互情報記憶手段、
前記ユーザの行動またはその結果を見て前記ユーザと繋がりのある他のユーザが類似の行動を取る確率を含むユーザ情報を記憶するユーザ情報記憶手段、
前記端末装置から前記行動情報を取得する行動情報取得手段、
前記行動リストから、前記行動情報取得手段が取得した前記行動情報に示す行動を行った前記ユーザが次に取り得る行動を取得し、前記相互情報および前記ユーザ情報に基づいて、前記ユーザが前記次に取り得る行動を取った場合の該行動またはその結果を見た前記ユーザと繋がりのある他のユーザが類似の行動を取る確率を算出する影響算出手段、および
前記影響算出手段が算出した前記ユーザが前記次に取り得る行動を取った場合の該行動またはその結果を見た前記ユーザと繋がりのある他のユーザが類似の行動を取る確率を含む、提示情報を生成し、前記ユーザに前記提示情報を提示する提示手段、
を含む前記サーバ装置と、
を備えることを特徴とする。
本発明の第3の観点に係る行動促進抑制方法は、
端末装置が実行する
ユーザが行った行動を検出し、前記ユーザが行った行動を表す情報と前記ユーザを識別する情報とを含む行動情報を生成してサーバ装置へ送信する行動検出ステップと、
前記サーバ装置が実行する
前記端末装置から前記行動情報を取得する行動情報取得ステップと、
行動リスト記憶手段が記憶する前記ユーザの行動とその次に取り得る行動の組合せを示す行動リストから、前記行動情報取得ステップが取得した前記行動情報に示す行動を行った前記ユーザが次に取り得る行動を取得し、相互情報記憶手段が記憶する前記ユーザ同士の繋がりを表す相互情報とユーザ情報記憶手段が記憶する前記ユーザの行動またはその結果を見て前記ユーザと繋がりのある他のユーザが類似の行動を取る確率を含むユーザ情報とに基づいて、前記ユーザが前記次に取り得る行動を取った場合の該行動またはその結果を見た前記ユーザと繋がりのある他のユーザが類似の行動を取る確率を算出する影響算出ステップと、
前記影響算出ステップが算出した前記ユーザが前記次に取り得る行動を取った場合の該行動またはその結果を見た前記ユーザと繋がりのある他のユーザが類似の行動を取る確率を含む、提示情報を生成し、前記ユーザに前記提示情報を提示する提示ステップと、
を備えることを特徴とする。
本発明の第4の観点に係るプログラムは、コンピュータを、
ユーザの行動とその次に取り得る行動の組合せを示す行動リストを記憶する行動リスト記憶手段、
前記ユーザ同士の繋がりを表す相互情報を記憶する相互情報記憶手段、
前記ユーザの行動またはその結果を見て前記ユーザと繋がりのある他のユーザが類似の行動を取る確率を含むユーザ情報を記憶するユーザ情報記憶手段、
前記ユーザが行った行動を表す情報と前記ユーザを識別する情報とを含む行動情報を取得する行動情報取得手段、
前記行動リストから、前記行動情報取得手段が取得した前記行動情報に示す行動を行った前記ユーザが次に取り得る行動を取得し、前記相互情報および前記ユーザ情報に基づいて、前記ユーザが前記次に取り得る行動を取った場合の該行動またはその結果を見た前記ユーザと繋がりのある他のユーザが類似の行動を取る確率を算出する影響算出手段、および
前記影響算出手段が算出した前記ユーザが前記次に取り得る行動を取った場合の該行動またはその結果を見た前記ユーザと繋がりのある他のユーザが類似の行動を取る確率を含む、提示情報を生成し、前記ユーザに前記提示情報を提示する提示手段、
として機能させることを特徴とするプログラムである。
本発明によれば、ユーザがこれから行う可能性のある行動による他者への影響を提示することができ、ユーザの行動の促進または抑制に効果的であることが期待できる。
本発明の実施の形態1に係る行動促進抑制システムの構成例を示す図である。 実施の形態1に係る行動情報記憶部に記憶される行動情報の例を示す図である。 実施の形態1に係る行動情報記憶部に記憶される行動リストの例を示す図である。 実施の形態1に係る相互情報記憶部に記憶される相互情報を示す概念図である。 実施の形態1に係るユーザ情報記憶部に記憶されるユーザ情報の例を示す図である。 実施の形態1に係る影響算出部の詳細を示す図である。 実施の形態1に係る提示情報生成部が生成するユーザの行動を促進する提示情報の例を示す図である。 実施の形態1に係る提示情報生成部が生成するユーザの行動を抑制する提示情報の例を示す図である。 実施の形態1に係る行動促進抑制の動作の一例を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態2に係る行動促進抑制システムの構成例を示す図である。 実施の形態2に係る提示情報加工部が加工した提示情報の例を示す図である。 実施の形態2に係る行動促進抑制の動作の一例を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態3に係る行動促進抑制システムの構成例を示す図である。 実施の形態3に係る提示情報生成部が生成するユーザの行動を抑制する提示情報の例を示す図である。 実施の形態3に係る行動促進抑制の動作の一例を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態4に係る行動促進抑制システムの構成例を示す図である。 実施の形態4に係る影響学習の動作の一例を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態に係るサーバ装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
本発明では、あるユーザの行動またはその結果を見た、該ユーザと繋がりのある他のユーザが取る類似の行動を以下、影響行動と呼ぶ。また、「歩く」「買う」といったユーザの動作に加えて、「立っている」「座っている」といったユーザの状態についても、「行動」として取り扱う。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して詳細に説明する。なお図中、同一または相当部分には同じ符号を付す。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る行動促進抑制システムの構成例を示す図である。行動促進抑制システム100は、サーバ装置1、端末装置2Aおよび端末装置2Bから構成される。サーバ装置1と端末装置2Aおよび2Bとは図示しない通信ネットワークを介して相互に通信する。サーバ装置1は、行動情報取得部11、行動情報記憶部12、相互情報記憶部13、ユーザ情報記憶部14、影響算出部15および提示情報生成部16を備える。端末装置2Aは、行動検出部21を備え、端末装置2Bは、出力部22を備える。端末装置2Aおよび/または端末装置2Bについては、各ユーザが端末装置2Aおよび/または端末装置2Bを保持してもよいし、所定の場所またはその近くに端末装置2Aおよび/または端末装置2Bを備えてもよい。また、端末装置2Aおよび端末装置2Bは、行動検出部21および出力部22を備える1つの端末でもよい。
まず、端末装置2Aの行動検出部21は、ユーザの行動を検出してデータ化し、ユーザを識別する識別情報やユーザの行動を検出した日時などを対応付けて、行動情報としてサーバ装置1に送信する。
行動検出部21は、たとえば以下のようにユーザの行動の検出を行う。行動検出部21は、ユーザが保持するRFタグを所定の場所に設置したタグリーダで検出したり、ユーザが保持する電子機器のGPS受信機で位置を検出したりして、ユーザが所定の範囲内に入ったことを感知する。ユーザが所定の範囲内に入った場合、所定の範囲内に設置したカメラでユーザまたは所定の場所を撮影した画像データを生成する。ユーザが保持する電子機器が備える加速度センサまたは所定の場所に設置した加速度センサを用いて、ユーザの動きを示す情報を生成する。行動検出部21は、これらの方法を組み合わせてユーザの行動を検出する。
たとえば、行動検出部21は、ユーザが募金箱の前にいることをRFタグリーダで検出し、募金箱の前を撮影するように設置されたカメラが撮影した画像データから、ユーザが募金箱の前に立っていることや、募金したこと、通り過ぎたことなどを抽出する。どの方法を用いてユーザの行動を検出するかによって端末装置2Aおよび端末装置2Bの実現形態も変わる。端末装置2Aおよび端末装置2Bはたとえば携帯電話であったり、所定の範囲内に備え付けたディスプレイであったり、カメラやマイクであったり、タグリーダであったりする。
サーバ装置1の行動情報取得部11は、端末装置2Aの行動検出部21から送信される行動情報を受信し、行動情報記憶部12に記憶させる。行動検出部21は、ユーザを識別する識別情報や、ユーザまたは所定の場所を撮影した画像データなどの生データを行動情報取得部11に送信してもよい。この場合、行動情報取得部11が、これらの生データからユーザの行動を検出してデータ化し、ユーザを識別する識別情報やユーザの行動を検出した日時などを対応付けて行動情報を生成して行動情報記憶部12に記憶させる。
図2は、実施の形態1に係る行動情報記憶部に記憶される行動情報の例を示す図である。行動情報は、少なくともユーザが行った行動を表す情報とユーザを識別する情報とを含む。図2の例では、行動情報は、行動情報を識別する「データID」、行動を行ったユーザを識別する「ユーザID」、ユーザの行動を検出した日時を示す「日時」、ユーザの行動を検出した場所を示す「場所」、検出したユーザの行動を示す「行動」の項目で構成される。このほかに、端末装置2Aの行動検出部21またはサーバ装置1の行動情報取得部11が、ユーザまたは所定の場所を撮影した画像データからユーザの行動の対象の数を抽出し、生成する行動情報に対応付けてもよい。たとえば、ユーザが缶飲料を買ったことを示す行動情報を生成する場合に、ユーザが買った缶飲料の数を行動情報に対応付ける。
また、行動情報記憶部12は、ユーザの行動と、その次にユーザが取り得る行動との組み合わせを示す行動リストを記憶する。
図3は、実施の形態1に係る行動情報記憶部に記憶される行動リストの例を示す図である。行動情報記憶部12は、あらかじめ、ユーザの行動と、その次にユーザが取り得る行動との組み合わせを行動リストとして記憶している。たとえば、「缶飲料を買う」という行動に対し、次にユーザが取り得る行動としては、「空き缶を分別して捨てる」、「空き缶をゴミ箱に捨てる」、「空き缶をポイ捨てする」が考えられる。この場合、「缶飲料を買う」と「空き缶を分別して捨てる」の組み合わせ、「缶飲料を買う」と「空き缶をゴミ箱に捨てる」の組み合わせ、「缶飲料を買う」と「空き缶をポイ捨てする」の組み合わせが、行動リストとして記憶されている。
なお、缶飲料を買うといった動作に加えて、「募金箱の前にいる」といった状態についても、本発明ではまとめて「行動」として取り扱う。「募金箱の前にいる」という行動を示す情報に対し、次にユーザが取り得る行動としては、「募金する」、「通り過ぎる」が考えられる。この場合、「募金箱の前にいる」と「募金する」の組み合わせ、「募金箱の前にいる」と「通り過ぎる」の組み合わせが、行動リストに記憶されている。
また、図3の行動リストは、次にユーザが取り得る行動のカテゴリを対応付けて記憶している。たとえば、「空き缶を分別して捨てる」という行動には、「エコ活動」のカテゴリが対応付けられ、「空き缶をゴミ箱に捨てる」という行動には、「日常行動」のカテゴリが対応付けられ、「空き缶をポイ捨てする」という行動には、「逸脱行動」のカテゴリが対応付けられている。また、「募金する」という行動には、「社会貢献」のカテゴリが対応付けられている。カテゴリには、エコ活動や社会貢献といった利他的な行動のカテゴリと、逸脱行動のような利己的な行動のカテゴリと、日常行動のような利他的でも利己的でもないニュートラルな行動のカテゴリがある。ここでは、「エコ活動」、「日常行動」、「逸脱行動」、「社会貢献」の4つのカテゴリを例に挙げたが、これに限られず、たとえば「健康活動」や「危険行為」など他のカテゴリを使用してもよい。
図1の相互情報記憶部13は、ユーザ同士の繋がりを表す相互情報を記憶する。
図4は、実施の形態1に係る相互情報記憶部に記憶される相互情報を示す概念図である。相互情報は複数のユーザ同士の繋がりを表す情報であり、たとえば、人をノード、人同士の繋がりをリンクで現したネットワークの形状で表現される。図4の例では、ユーザA、ユーザB、ユーザCおよびユーザDに着目すると、ユーザAはユーザB、ユーザCおよびユーザDと繋がりがある。ユーザBは、ユーザAと繋がりがあるがユーザCおよびユーザDと繋がりがない。ユーザCは、ユーザAと繋がりがあるがユーザBおよびユーザDと繋がりがない。ユーザDは、ユーザAと繋がりがあるがユーザBおよびユーザCと繋がりがない。
図1のユーザ情報記憶部14は、ユーザ同士の行動の影響を表すユーザ情報を記憶する。ユーザ情報は、ユーザが図4に示すようなネットワーク上でどの相手にどの程度の影響があるかの重み付けを示す情報である。
図5は、実施の形態1に係るユーザ情報記憶部に記憶されるユーザ情報の例を示す図である。ユーザ情報は、ユーザ同士の行動の影響を表す情報であり、ユーザ同士の影響度を規定する。図5に示すユーザ情報は、複数のユーザから選んだ繋がりのある2人のユーザの組{ユーザ1、ユーザ2}ごとに、ユーザ1からユーザ2へのカテゴリ別の影響度を規定している。ここでのカテゴリには、行動リストにおけるカテゴリと同じカテゴリを用いる。また、ユーザ1がある行動をとってからユーザ2が影響行動を実行するまでの時間が実行時間として対応付けられている。なお、実行時間は、予め定義しておいてもよいし、ユーザが入力してもよいし、実施の形態4で後述するように、過去にユーザ2が影響行動を実行した際のユーザ1の行動からユーザ2の影響行動までの時間の平均としてもよい。
影響度は、ユーザ1がとった行動またはその結果を見てユーザ1と繋がりのあるユーザ2が影響行動を取る確率である。この確率は、予め定義しておいてもよいし、ユーザが入力してもよいし、実施の形態4で後述するように、行動情報記憶部12に記憶されている過去の行動情報から算出してもよい。
行動のカテゴリ以外の影響度の因子として、ユーザ1・ユーザ2の性別の組み合わせ(たとえば、女・女、女・男、男・女、男・男や、同性、異性など)や、年齢の組み合わせ(たとえば、20代・30代といった年齢層の組み合わせや、年上・年下など)、勤め先や職業の組み合わせ(たとえば、医師・看護師、受注側・発注側など)、繋がりの程度(たとえば、共通して属するコミュニティの種類と数など)などがある。影響度はこれらの因子毎に定義できる。また、これらの複数の因子の組み合わせごとに影響度を定義してもよい。コミュニティとは、たとえばメーリングリスト、職場のグループ、プロジェクトグループ、社会活動のグループ、学校のクラス、クラブ活動、文化活動(カルチャーセンタ)のグループ、町内会の班などである。
図5では、たとえば、ユーザAからユーザBへのエコ活動に分類される行動の影響度は0.5である。ユーザAがエコ活動に分類される行動を実行した後、ユーザBが影響行動を実行するまでの実行時間は0.5日である。
このような相互情報とユーザ情報とを利用すれば、あるカテゴリに分類される行動の影響がどのユーザからどのユーザへどのくらいの確率でどのくらいの時間で伝播していくかを予測することができる。
図1の影響算出部15は、相互情報記憶部13、ユーザ情報記憶部14、行動情報記憶部12にそれぞれ記憶された相互情報、ユーザ情報および行動リストに基づいて、行動情報取得部11が取得した行動情報が示すユーザの行動の次にユーザが取り得る行動をユーザが取った場合の該行動またはその結果をみた該ユーザと繋がりのある他のユーザが影響行動を取ると推測される割合を含む、該行動が他のユーザに与える影響を算出する。影響算出部15は、例えば該行動の影響が、相互情報のネットワーク上をどのように伝播していくかを計算する。
図1の提示情報生成部16は、ユーザが取り得る行動をとった場合の該行動またはその結果を見た他のユーザが影響行動を取ると推測される割合を含む、提示情報を生成する。提示情報生成部16は、例えば行動情報取得部11が取得した行動情報が示すユーザの行動の次にユーザが取り得る行動の影響が他のユーザに伝播する様子を示す提示情報を生成し、端末装置2Bに送信する。なお、サーバ1は出力部を備えることとし、出力部が提示情報生成部16の生成した提示情報を出力してもよい。図1の端末装置2Bの出力部22は、提示情報生成部16から受信した提示情報を出力してユーザに提示する。
なお、ユーザ情報記憶部14は、実施の形態4で後述するように、提示情報によって促進または抑制されたユーザの行動のカテゴリのうち最も多い行動のカテゴリを、該ユーザを識別する情報と対応付けて効果情報として記憶してもよい。
図6は、実施の形態1に係る影響算出部の詳細を示す図である。影響算出部15は、影響範囲計算部151および影響度計算部152を備える。行動情報取得部11が、行動情報を取得すると、該行動情報が行動情報記憶部12に記憶される。影響算出部15の影響範囲計算部151は、行動情報記憶部12に記憶された行動情報が示す行動の次にユーザが取り得る行動の一覧を行動情報記憶部12が記憶する行動リストから取得する。影響範囲計算部151は、行動リストから取得した次にユーザが取り得る行動のそれぞれについて、相互情報記憶部13が記憶するユーザ同士の繋がりを示す相互情報と、ユーザ情報記憶部14が記憶するユーザ同士の影響度を示すユーザ情報とを用いて、ユーザが次に取り得る行動を取った場合に該行動またはその結果を見て影響行動をとると推測されるユーザの範囲(以下、影響範囲と呼ぶ)を計算する。
影響度計算部152は、ユーザ情報を用い、ユーザが次に取り得るそれぞれの行動を取った場合の、影響範囲内の各ユーザに対する影響度を計算する。影響範囲計算部151および影響度計算部152は、これらの計算をユーザがそれぞれの行動を取ってから1日後、1週間後、1ヶ月後といったあらかじめ設定された期間ごとに行う。
提示情報生成部16は、影響範囲計算部151が計算した影響範囲および影響度計算部152が計算した影響度に基づいて、ユーザがそれぞれの行動を取ってから1日後、1週間後、1ヶ月後に影響が伝播する様子を示し、該行動を促進または抑制するための提示情報を生成し、端末装置2Bに送信する。提示情報は、映像や画像を含む視認できる情報でもよいし、音声でもよい。
なお、特定のカテゴリに分類される行動を促進または抑制したい場合は、次にユーザが取り得る行動のうち該カテゴリに分類される行動についてのみ、影響範囲計算部151および影響度計算部152が影響範囲および影響度を計算し、提示情報生成部16が提示情報を生成するよう構成してもよい。たとえば、ユーザ情報記憶部14が記憶する効果情報を参照し、ユーザに対して最も促進または抑制する効果のあるカテゴリに分類される行動についてのみ、影響範囲計算部151および影響度計算部152が影響範囲および影響度を計算し、提示情報生成部16が提示情報を生成するよう構成してもよい。これにより、処理速度を短縮し、ユーザに速やかに提示情報を提示することができる。
図7は、実施の形態1に係る提示情報生成部が生成する提示情報の例を示す図である。図7の提示情報は、エコ活動や社会貢献といったカテゴリに分類される利他的な行動を促進するための提示情報の例である。まず、行動情報取得部11がユーザAが募金箱の前に立っていることを示す行動情報を取得すると、該行動情報が行動情報記憶部12に記憶される。影響算出部15の影響範囲計算部151は、行動情報記憶部12に記憶された行動情報が示す「募金箱の前に立っている」という行動の次に取り得る行動の一覧を行動情報記憶部12に記憶された行動リスト(図3参照)から取得する。影響範囲計算部151は、「募金する」(社会貢献)と「通り過ぎる」(日常行動)とを取得する。
ここでは、利他的な行動を促進する提示情報をユーザに提示するため、影響範囲計算部151は、「募金する」(社会貢献)および「通り過ぎる」(日常行動)のうち、「募金する」(社会貢献)について、図4に示す相互情報と図5に示すユーザ情報とを参照し、ユーザAが募金した場合の影響範囲を算出する。また、ユーザAが募金してから1日後と1週間後のユーザAの行動の影響が伝播する様子を示す提示情報を生成することとする。
まず、影響範囲計算部151は、ユーザAが募金した1日後の影響範囲を算出する。影響範囲計算部151は、図4に示す相互情報を参照して、ユーザAと繋がりのあるユーザは、ユーザB、ユーザCおよびユーザDであることを得る。影響範囲計算部151は、図5に示すユーザ情報を参照し、ユーザAからユーザB、ユーザCおよびユーザDへの社会貢献のカテゴリに分類される行動のそれぞれの影響度0.5、0.6、0.8と、それぞれの実行時間1日、0.5日、1日を得る。影響範囲計算部151は、ユーザAが社会貢献のカテゴリに分類される行動をとってから1日後には、ユーザAからユーザB、ユーザCおよびユーザDへ社会貢献のカテゴリに分類される行動の影響があると判定する。
実行時間より、ユーザAが「募金する」(社会貢献)を実行してからユーザBおよびユーザDが影響行動を行うまでに1日かかるので、影響範囲計算部151は、ユーザAが募金をしてから1日後には、ユーザAからユーザBまで、ユーザAからユーザDまでの影響でとどまると判定する。そこで、影響範囲計算部151は、図4に示す相互情報を参照して、ユーザCと繋がりのあるユーザA以外のユーザ(ユーザEおよびユーザF)を特定する。影響範囲計算部151は、ユーザ情報のユーザCと、ユーザEおよびユーザFとの間の社会貢献のカテゴリの行動の影響度および実行時間を参照して、ユーザCが募金をしてから0.5日後に社会貢献のカテゴリに分類される行動の影響があるか否かを判定する。
0.5日後にユーザCからユーザEおよびユーザFへの社会貢献のカテゴリの行動の影響はないとする。すなわち、ユーザAが「募金する」(社会貢献)を実行してからユーザCが影響行動を行い、さらに、ユーザEおよびユーザFが影響行動を行うまでに1日以上かかるとする。以上より、影響範囲計算部151は、ユーザAが募金をしてから1日後には、ユーザAの行動の影響は、ユーザB、ユーザCおよびユーザDまでにとどまると判断する。同様に、影響範囲計算部151は、ユーザAが募金した1週間後の影響範囲を算出する。その結果、影響範囲計算部151は、ユーザAの行動は、ユーザAが募金をしてから1日後にはユーザB、ユーザCおよびユーザDの3人に、ユーザAが募金をしてから1週間後にはユーザB、ユーザC、ユーザD、ユーザF、ユーザG、およびユーザHの6人に影響を与えると算出したとする。
次に、影響度計算部152は、図4のユーザ情報を参照し、ユーザAが「募金する」(社会貢献)を実行してから1週間後の影響範囲内の各ユーザに対するユーザAの行動の影響度を計算する。ユーザAからユーザB、ユーザCおよびユーザDへの社会貢献に分類される行動の影響度はそれぞれ、0.5、0.6、0.8である。ユーザCからユーザEへの社会貢献に分類される行動の影響度が0.5だとすると、ユーザAからユーザEへの社会貢献に分類される行動の影響度は、0.6×0.5=0.3の計算式で算出する。同様に、ユーザDからユーザGおよびユーザHへの社会貢献に分類される行動の影響度がそれぞれ0.5だとすると、ユーザAからユーザGおよびユーザHへの社会貢献に分類される行動の影響度は、0.8×0.5=0.4の計算式で算出する。
影響度計算部152は、ユーザAが募金をしてから1週間後のユーザAから影響範囲内の各ユーザへの影響度を計算すると、ユーザAが募金すると想定した金額に影響度を掛けた金額を各ユーザの募金額の期待値として算出し、1週間後の影響範囲内のすべてのユーザの募金額の期待値の合計を計算する。影響度計算部152が、ユーザAが募金すると想定した金額が100円であったとすると、1週間後の募金額の期待値の合計は、100×(0.5+0.6+0.8+0.4+0.4+0.3)=300円の計算式で算出する。
提示情報生成部16は、提示情報を生成するために必要な情報をあらかじめ記憶している。たとえば、提示情報生成部16は、「募金する」(社会貢献)という行動について、「アフリカの子供を救うためのワクチンの1人分の値段が20円である」という情報を記憶している。提示情報生成部16は、ユーザAが募金をしてから1週間後の募金額の期待値の合計300円で何人分のワクチンを購入できるかを計算し、「あなたが100円募金をすると1週間後には募金の合計金額は300円となります。これにより、アフリカの子供のワクチンが15人分買えます。」というユーザAの行動によって引き起こされる結果を示すメッセージを生成する。
提示情報生成部16は、影響範囲計算部151が計算した影響範囲、影響度計算部152が計算した影響度、提示情報生成部16が生成したユーザAの行動によって引き起こされる結果を示すメッセージとで構成される、図7に示すような提示情報を生成する。
なお、提示情報は、「影響範囲」、「影響度」および「行動によって引き起こされる結果を示すメッセージ」のいずれか、またはこれらの組み合わせで構成してもよい。合計の募金額は、単純に(ユーザAが募金すると想定した額)×(影響範囲内のすべてのユーザ数)としてもよい。さらに、たとえば「1日後には合計4人の人が募金し、1週間後には合計7人の人が募金します。1週間後の募金の合計金額は300円となります。これにより、アフリカの子供のワクチンが15人分買えます。」といった音声で出力してもよい。
このような提示情報を見たまたは聞いたユーザAは、自分の利他的な行動が他のユーザの利他的な行動を誘発することを知ることができ、利他的な行動が促進されることが期待できる。さらに、「アフリカの子供のワクチンが15人分買えます。」といった自分の利他的な行動から期待できる良い結果が具体的に提示されることにより、より利他的な行動が促進される。
図8は、実施の形態1に係る提示情報生成部が生成するユーザの行動を抑制する提示情報の例を示す図である。図8の提示情報は、逸脱行動のようなカテゴリに分類される利己的な行動を抑制するための提示情報の例である。まず、行動情報取得部11がユーザAが缶飲料を買ったことを示す行動情報を取得すると、該行動情報が行動情報記憶部12に記憶される。影響算出部15の影響範囲計算部151は、行動情報記憶部12に記憶された行動情報が示す「缶飲料を買う」という行動の次に取り得る行動の一覧を行動情報記憶部12に記憶された行動リスト(図3参照)から取得する。影響範囲計算部151は、「空き缶を分別して捨てる」(エコ活動)と「空き缶をごみ箱に捨てる」(日常行動)と「空き缶をポイ捨てする」(逸脱行動)とを取得する。
ここでは、利己的な行動を抑制する提示情報をユーザに提示するため、影響算出部15の影響範囲計算部151は、「空き缶を分別して捨てる」(エコ活動)、「空き缶をごみ箱に捨てる」(日常行動)および「空き缶をポイ捨てする」(逸脱行動)のうち、「空き缶をポイ捨てする」(逸脱行動)について、図4に示す相互情報と図5に示すユーザ情報とを参照し、ユーザAが空き缶をポイ捨てした場合の影響範囲を算出する。また、ユーザAが空き缶をポイ捨てしてから1日後と1週間後のユーザAの行動の影響が伝播する様子を示す提示情報を生成することとする。
まず、影響範囲計算部151は、ユーザAが空き缶をポイ捨てした1日後の影響範囲を算出する。影響範囲計算部151は、図4に示す相互情報を参照して、ユーザAと繋がりのあるユーザは、ユーザB、ユーザCおよびユーザDであることを得る。影響範囲計算部151は、図5に示すユーザ情報を参照し、ユーザAからユーザB、ユーザCおよびユーザDへの逸脱行動のカテゴリに分類される行動のそれぞれの影響度0.8、0.6、0.0と、それぞれの実行時間1日、1日、なしを得る。ここで、影響範囲計算部151は、ユーザAが逸脱行動のカテゴリに分類される行動をとってから1日後には、ユーザAからユーザBおよびユーザCへ逸脱行動のカテゴリに分類される行動の影響があると判定する。
ここで、実行時間より、ユーザAが「空き缶をポイ捨てする」(逸脱行動)を実行してからユーザBおよびユーザCが影響行動を行うまでに1日かかるので、影響範囲計算部151は、ユーザAが空き缶をポイ捨てしてから1日後には、ユーザAからユーザBまで、ユーザAからユーザCまでの影響でとどまると判断する。同様に、影響範囲計算部151は、ユーザAが空き缶をポイ捨てした1週間後の影響範囲を算出する。その結果、影響範囲計算部151は、ユーザAが空き缶をポイ捨てしてから1日後にはユーザBおよびユーザCの2人に、1週間後にはユーザB、ユーザC、ユーザE、ユーザFおよびユーザIの5人に影響を与えると算出したとする。
次に、影響度計算部152は、図4のユーザ情報を参照し、ユーザAが「空き缶をポイ捨てする」(逸脱行動)を実行してから1週間後の影響範囲内の各ユーザに対する影響度を計算する。ユーザBおよびユーザCの、ユーザAからの逸脱行動に分類される行動の影響度はそれぞれ、0.8、0.6である。ユーザCからユーザEへの逸脱行動に分類される行動の影響度が0.5だとすると、ユーザAからユーザEへの逸脱行動に分類される行動の影響度は、0.6×0.5=0.3の計算式で算出する。同様に、ユーザCからユーザFへの逸脱行動に分類される行動の影響度が0.8だとすると、ユーザAからユーザFへの逸脱行動に分類される行動の影響度は、0.6×0.8=0.48の計算式で算出する。さらに、ユーザEからユーザIへの逸脱行動に分類される行動の影響度が0.4だとすると、ユーザAからユーザIへの逸脱行動に分類される行動の影響度は、0.6×0.5×0.4=0.12の計算式で算出する。
影響度計算部152は、ユーザAが空き缶をポイ捨てしてから1週間後のユーザAから影響範囲内の各ユーザへの影響度を計算すると、ユーザAがポイ捨てすると想定した空き缶の数に影響度を掛けた数を各ユーザのポイ捨てする空き缶の数の期待値として算出し、ユーザAが空き缶をポイ捨てしてから1週間後の影響範囲内のすべてのユーザのポイ捨てする空き缶の数の期待値の合計を計算する。影響度計算部152が、ユーザAがポイ捨てすると想定した空き缶の数が1つであったとすると、ユーザAが空き缶をポイ捨てしてから1週間後のポイ捨てされる空き缶の数の期待値の合計は、1×(0.8+0.6+0.3+0.48+0.12)=2.3の計算式で算出する。
提示情報生成部16は、提示情報を生成するために必要な情報をあらかじめ記憶している。たとえば、提示情報生成部16は、「空き缶をポイ捨てする」(逸脱行動)という行動について「環境が汚染され、街の景観が損なわれる」という情報を記憶している。提示情報生成部16は、「あなたが空き缶を捨てると1週間後には合計2.3個の空き缶が同じ場所に捨てられます。これにより環境が汚染され、街の景観が損なわれます。」というユーザAの行動によって引き起こされる結果を示すメッセージを生成する。
提示情報生成部16は、影響範囲計算部151が計算した影響範囲、影響度計算部152が計算した影響度、提示情報生成部16が生成したユーザAの行動によって引き起こされる結果を示すメッセージとで構成される図8に示すような提示情報を生成する。
なお、ポイ捨てされる空き缶の合計数は、単純に(ユーザAがポイ捨てすると想定した空き缶の数)×(影響範囲内のすべてのユーザ数)としてもよい。また、たとえば「1日後には合計3人の人が同じ場所に空き缶をポイ捨てし、1週間後には合計6人の人が同じ場所に空き缶をポイ捨てします。1週間後の空き缶の合計は2.3個となります。これにより、環境が汚染され、街の景観が損なわれます。」といった音声で出力してもよい。
このような提示情報を見たまたは聞いたユーザAは、自分の利己的な行動が他のユーザの利己的な行動の引き金になることを知ることができ、利己的な行動が抑制されることが期待できる。さらに、「環境が汚染され、街の景観が損なわれます。」といった自分の利己的な行動から引き起こされる悪い結果が具体的に提示されることにより、より利己的な行動が抑制される。
ユーザが募金すると想定した金額や、ユーザがポイ捨てすると想定した空き缶の数など、ユーザが次に取り得る行動の対象の数または量を想定した数値(以下、想定対象数値と呼ぶ)は、あらかじめユーザ情報記憶部14に記憶されている。想定対象数値は、行動情報に基づいて決定してもよいし、画一的に決定してもよい。また、実施の形態4で後述するように、ユーザが過去に実行した行動の対象の数または量を示す数値の平均としてもよい。たとえば、ユーザAがポイ捨てすると想定した空き缶の数は、行動情報に基づいてユーザが買った缶飲料の数としてもよいし、画一的に1個と決定してもよいし、ユーザAが過去にポイ捨てした空き缶の数の平均としてもよい。ユーザAがポイ捨てすると想定した空き缶の数をユーザが買った缶飲料の数とする場合は、端末装置2Aの行動検出部21またはサーバ装置1の行動情報取得部11が、ユーザまたは所定の場所を撮影した画像データからユーザが買った缶飲料の数を抽出し、生成する行動情報にユーザが買った缶飲料の数を示す情報を対応付けることとする。
図9は、実施の形態1に係る行動促進抑制の動作の一例を示すフローチャートである。端末装置2Aの行動検出部21は、ユーザを感知すると、その行動を検出してデータ化し、ユーザを識別する識別情報やユーザの行動を検出した日時などを対応付けて、行動情報としてサーバ装置1の行動情報取得部11に送信する。
行動情報取得部11は、行動検出部21から行動情報を取得する(ステップS11)。行動情報取得部11が行動情報を取得すると、該行動情報が行動情報記憶部12に記憶される。影響範囲計算部151は、行動情報記憶部12が記憶する行動リストを参照し、次にユーザが取り得る行動があるか否かを判定する(ステップS12)。次にユーザが取り得る行動がなかった場合(ステップS12:NO)、処理を終了する。
次にユーザが取り得る行動があった場合(ステップS12:YES)、行動情報記憶部12が記憶する行動リストから次にユーザが取り得る行動の一覧を取得する(ステップS13)。影響範囲計算部151は、次にユーザが取り得る行動について、相互情報記憶部13が記憶するユーザ同士の繋がりを示す相互情報と、ユーザ情報記憶部14が記憶するユーザ同士の影響度を示すユーザ情報とを用い、ユーザがその行動を取った場合の影響範囲を計算する(ステップS14)。
影響度計算部152は、ユーザ情報を用いて、ユーザがその行動を取った場合の所定の期間経過後の影響範囲内の各ユーザに対する影響度を計算する(ステップS15)。影響範囲計算部151および影響度計算部152は、これらの計算を1日後、1週間後、1ヶ月後といったあらかじめ設定された期間ごとに行う。未計算の期間がある場合(ステップS16:YES)、ステップS14に戻り、ステップS14〜ステップS16を繰り返す。
未計算の期間がない場合(ステップS16:NO)、行動リストから取得した次にユーザが取り得る行動の一覧のうち、上述の影響範囲および影響度の計算を行っていない、未計算の行動があるか否かを判定する(ステップS17)。未計算の行動がある場合(ステップS17:YES)、ステップS14に戻り、ステップS14〜ステップS17を繰り返す。未計算の行動がない場合(ステップS17:NO)、提示情報生成部16は、次にユーザが取り得る行動の一覧のそれぞれの行動を取った場合の、あらかじめ設定された期間ごとに影響が伝播する様子を示す提示情報を生成する(ステップS18)。提示情報生成部16は、生成した提示情報を端末装置2Bに送信し(ステップS19)、処理を終了する。
以上説明したように、本実施の形態1の行動促進抑制システムによれば、ユーザがこれから行う可能性のある行動の影響が伝播して広がっていく様子を提示することができ、ユーザの行動を促進または抑制するのに効果的である。
(実施の形態2)
図10は、本発明の実施の形態2に係る行動促進抑制システムの構成例を示す図である。行動促進抑制システム200のサーバ装置1は、行動促進抑制システム100のサーバ装置1の構成に加えて、提示情報加工部17を備える。実施の形態2では、ユーザに提示する提示情報に含まれるユーザが興味を持っている分野の情報を強調するように加工する。
実施の形態2のサーバ装置1のユーザ情報記憶部14は、各ユーザの興味情報をあらかじめ記憶する。興味情報とは、ユーザがどの分野の情報に興味を持っているかを示す情報である。興味情報は、予め定義しておいてもよいし、ユーザが入力してもよいし、実施の形態4で後述するように、行動情報を分析して、ユーザの行動を促進または抑制した提示情報に最も多く含まれた情報の分野をユーザが興味を持っている分野とし、該ユーザを識別する情報と対応付けて興味情報としてユーザ情報記憶部14に記憶してもよい。提示情報加工部17は、影響算出部15から受け取った提示情報に対して、該ユーザの興味情報と一致する分野の情報を強調するように加工し、端末装置2Bの出力部22に送信する。興味情報の分野は、「影響範囲」、「影響度」、「行動によって引き起こされる結果を示すメッセージ」といった提示情報を構成する情報の分野、「ボランティア」、「環境保全」、「高齢化社会」、「アフリカ」、といった活動や社会問題、地域などの分野や、「利他的行動」、「利己的行動」といった行動の分野など、ユーザが興味を持っている分野であって、提示情報に含まれ得る分野であればよい。
図11は、実施の形態2に係る提示情報加工部が加工した提示情報の例を示す図である。図11の提示情報は、「影響範囲」、「影響度」、「行動によって引き起こされる結果を示すメッセージ」で構成されている。提示情報加工部17は、提示情報生成部16が生成した提示情報(図7参照)を受け取ると、提示する対象となるユーザの興味情報をユーザ情報記憶部14から読み出す。
ここで、提示する対象となるユーザの興味情報が「自分の行動によって引き起こされる結果を示すメッセージ」である場合、提示情報加工部17は、提示情報のうち、「あなたが100円募金をすると1週間後には募金の合計金額は300円となります。これにより、アフリカの子供のワクチンが15人分買えます。」という「自分の行動によって引き起こされる結果を示すメッセージ」を拡大する加工を行う。提示情報加工部17は、このように加工した提示情報を端末装置2Bの出力部22に送信する。なお、提示する対象となるユーザの興味情報が「影響度」である場合は、提示情報加工部17は、提示情報のうち影響度を拡大する加工を行う。また、提示する対象となるユーザの興味情報が「影響範囲」である場合は、提示情報加工部17は、提示情報のうち影響範囲を拡大する加工を行う。
図11の例では、たとえば、提示する対象となるユーザの興味情報が「アフリカ」である場合も、提示情報加工部17は、「自分の行動によって引き起こされる結果を示すメッセージ」に「アフリカ」の文字列が含まれていることから興味情報と一致すると判定し、「自分の行動によって引き起こされる結果を示すメッセージ」を拡大する加工を行ってもよい。あるいは、「自分の行動によって引き起こされる結果を示すメッセージ」のうち、「アフリカ」の文字列のみを拡大する加工を行ってもよい。なお、興味情報と一致する分野の情報を強調する方法は拡大に限らず、色を変えてもよいし、文字や画像に動きを与えてもよい。提示情報が音声である場合は、たとえば音量を大きく、ピッチを高く、または、エコーをかけるなど音声データを修飾する方法をとることができる。
図12は、実施の形態2に係る行動促進抑制の動作の一例を示すフローチャートである。端末装置2Aの行動検出部21は、ユーザを感知すると、その行動を検出してデータ化し、ユーザを識別する識別情報やユーザの行動を検出した日時などを対応付けて、行動情報としてサーバ装置1の行動情報取得部11に送信する。
行動情報取得部11は、行動検出部21から行動情報を取得する(ステップS21)。行動情報取得部11が行動情報を取得すると、該行動情報が行動情報記憶部12に記憶される。影響範囲計算部151は、行動情報記憶部12が記憶する行動リストを参照し、次にユーザが取り得る行動があるか否かを判定する(ステップS22)。次にユーザが取り得る行動がなかった場合(ステップS22:NO)、処理を終了する。
次にユーザが取り得る行動があった場合(ステップS22:YES)、行動情報記憶部12が記憶する行動リストから次にユーザが取り得る行動の一覧を取得する(ステップS23)。影響範囲計算部151は、次にユーザが取り得る行動について、相互情報記憶部13が記憶するユーザ同士の繋がりを示す相互情報と、ユーザ情報記憶部14が記憶するユーザ同士の影響度を示すユーザ情報とを用い、ユーザがその行動を取った場合の影響範囲を計算する(ステップS24)。
影響度計算部152は、ユーザ情報を用いて、ユーザがその行動を取った場合の所定の期間経過後の影響範囲内の各ユーザに対する影響度を計算する(ステップS25)。影響範囲計算部151および影響度計算部152は、これらの計算を1日後、1週間後、1ヶ月後といったあらかじめ設定された期間ごとに行う。未計算の期間がある場合(ステップS26:YES)、ステップS24に戻り、ステップS24〜ステップS26を繰り返す。
未計算の期間がない場合(ステップS26:NO)、行動リストから取得した次にユーザが取り得る行動の一覧のうち、上述の影響範囲および影響度の計算を行っていない、未計算の行動があるか否かを判定する(ステップS27)。未計算の行動がある場合(ステップS27:YES)、ステップS24に戻り、ステップS24〜ステップS27を繰り返す。未計算の行動がない場合(ステップS27:NO)、提示情報生成部16は、次にユーザが取り得る行動の一覧のそれぞれの行動を取った場合の、あらかじめ設定された期間ごとに影響が伝播する様子を示す提示情報を生成する(ステップS28)。
提示情報加工部17は、ユーザ情報記憶部14から該ユーザの興味情報を読み出し、提示情報生成部16が生成した提示情報に興味情報と一致する分野の情報があるか否かを判定する(ステップS29)。興味情報と一致する分野の情報がない場合(ステップS29:NO)、提示情報加工部17は、提示情報を端末装置2Bに送信し、端末装置2Bが提示情報を出力して(ステップS31)、処理を終了する。興味情報と一致する分野の情報がある場合(ステップS29:YES)、提示情報に対して興味情報と一致する分野の情報を強調する加工を行う(ステップS30)。提示情報加工部17は、加工した提示情報を端末装置2Bに送信し、端末装置2Bが提示情報を出力して(ステップS31)、処理を終了する。
以上説明したように、本実施の形態2の行動促進抑制システムによれば、提示情報のうち、ユーザが興味をもっている分野の情報を強調して示すので、ユーザの行動を促進または抑制する効果をさらに高めることができる。
(実施の形態3)
図13は、本発明の実施の形態3に係る行動促進抑制システムの構成例を示す図である。行動促進抑制システム300のサーバ装置1の影響算出部15は、影響範囲計算部151および影響度計算部152に加えて、過去影響計算部153を備える。実施の形態3では、ユーザが行った行動が過去に、他のユーザに与えた影響と、ユーザが行った行動が今後、他のユーザに与える影響とを合わせて提示情報を生成し、ユーザに提示する。
影響範囲計算部151は、行動情報記憶部12に記憶されている行動情報の中から、所定の行動情報αを読み出す。行動情報αは、たとえば、行動が行われてから所定の期間が経過した行動情報や、ランダムに選ばれた行動情報や、ユーザが選択した行動情報などである。ユーザが行動情報αを選択する場合、端末装置2Aまたは端末装置2Bは入力部を備え、サーバ1は端末装置2Aまたは端末装置2Bの入力部に入力された情報を受信する受信部を備える。あるいは、サーバ1が入力部を備え、ユーザがサーバ1の入力部を操作して行動情報αを選択してもよい。行動情報αの行動を行ったユーザをユーザXとする。影響範囲計算部151は、相互情報記憶部13が記憶するユーザ同士の繋がりを示す相互情報と、ユーザ情報記憶部14が記憶するユーザ同士の影響度を示すユーザ情報とを用い、ユーザXが行動情報αの行動を行った場合の影響範囲を計算する。
過去影響計算部153は、行動情報記憶部12が記憶する行動情報に基づいて、影響範囲内のユーザの中から、すでに影響行動を行ったユーザを抽出する。また過去影響計算部153は、影響範囲内のユーザが、行動情報αの行動を行ったユーザがユーザXであることを知っていたか否かを検出する。過去影響計算部153は、行動情報αの行動を行ったユーザがユーザXであることを知っていた影響範囲内のユーザの中から、行動情報αの行動を行ったユーザがユーザXであることを知った後に行動情報αの行動の影響行動を行ったユーザを抽出する。
影響範囲内のユーザが、行動情報αの行動を行ったユーザがユーザXであることを知っていたことの検出は、たとえば、以下のように行う。行動情報記憶部12は、行動情報取得部11が端末装置2Aから取得したユーザまたは所定の場所を撮影した画像データなどの生データを記憶する。ユーザまたは所定の場所を撮影した画像データに基づいて、ユーザXが行動情報αの行動を行った直後に該ユーザが同じ場所に来たことを検出したり、ユーザXが行動情報αの行動を行っている画像に該ユーザが映っていることを検出したりする。あるいは、ユーザXが行動情報αの行動を行った場所にユーザXが行動情報αの行動を行ったことを報知する装置が設けられている場合には、該ユーザは行動情報αの行動を行ったユーザがユーザXであることを知っていたと判断する。また、該ユーザ自身が、行動情報αの行動を行ったユーザがユーザXであることを知っていたことを入力してもよい。
影響度計算部152は、ユーザ情報を用い、すでに影響行動を行ったユーザから影響範囲内の他のユーザへの影響度を計算する。
影響範囲計算部151、過去影響計算部153および影響度計算部152は、これらの計算をたとえば、ユーザが行動情報αの行動を行ってから1日後、現在、ユーザが行動情報αの行動を行ってから1ヶ月後といったあらかじめ設定された期間ごとに行う。提示情報生成部16は、ユーザが行動情報αの行動を行ったことによる影響がユーザが行動情報αの行動を行ってから1日後、現在までに伝播した様子およびユーザが行動情報αの行動を行ってから1ヶ月後に伝播する様子を示し、該行動を促進または抑制するための提示情報を生成し、端末装置2Bに送信する。
図14は、実施の形態3に係る提示情報生成部が生成するユーザの行動を抑制する提示情報の例を示す図である。図14の提示情報は、逸脱行動のようなカテゴリに分類される利己的な行動を抑制するための提示情報の例である。図14の例では、ユーザがある行動をとってから1日後と現在の影響(過去の影響)とユーザがある行動をとってから1ヶ月後の影響(今後の影響)とを示す提示情報を生成することとする。
影響算出部15の影響範囲計算部151は、行動情報記憶部12に記憶された行動情報から、行動情報αとして「空き缶をポイ捨てした」(逸脱行動)を読み出す。影響範囲計算部151は、「空き缶をポイ捨てする」(逸脱行動)について、図4に示す相互情報と図5に示すユーザ情報とを参照し、ユーザAが空き缶をポイ捨てした場合の影響範囲を算出する。
まず、影響範囲計算部151は、ユーザAが空き缶をポイ捨てした1日後の影響範囲を算出する。その結果、影響範囲計算部151は、1日後にはユーザBおよびユーザCの2人に影響を与えると算出したとする。一方で、影響範囲計算部151は、行動情報αの日時を参照し、現在、「空き缶をポイ捨てする」(逸脱行動)が実行されてから何日経っているかを計算する。ここでは1週間が経過していることとする。
また、影響範囲計算部151は、ユーザAが空き缶をポイ捨てしてから1週間後(現在)の影響範囲を算出する。その結果、影響範囲計算部151は、ユーザAが空き缶をポイ捨てしてから1週間後にはユーザAからユーザB、ユーザC、ユーザE、ユーザFおよびユーザIの5人へユーザAの行動の影響があると算出したとする。さらに、影響範囲計算部151は、ユーザAが空き缶をポイ捨てしてから1ヶ月後の影響範囲を算出する。
過去影響計算部153は、影響範囲計算部151からユーザAが空き缶をポイ捨てした1日後の影響範囲(ユーザBおよびユーザC)を受け取る。過去影響計算部153は、行動情報記憶部12が記憶する行動情報を参照して、ユーザAが空き缶をポイ捨てしてから1日後までに、ユーザBおよびユーザCが空き缶をポイ捨てしたのはユーザAであることを知って影響行動「空き缶をポイ捨てする」を実行したか否かを判定する。ここでは、ユーザBおよびユーザCは、影響行動「空き缶をポイ捨てする」を実行したとする。
次に、過去影響計算部153は、影響範囲計算部151からユーザAが空き缶をポイ捨てした1週間後の影響範囲(ユーザB、ユーザC、ユーザE、ユーザFおよびユーザI)を受け取る。過去影響計算部153は、行動情報記憶部12が記憶する行動情報を参照して、ユーザAが空き缶をポイ捨てしてから1週間後までに、ユーザE、ユーザFおよびユーザIが空き缶をポイ捨てしたのはユーザBまたはCであることを知って影響行動「空き缶をポイ捨てする」を実行したか否かを判定する。ここでは、ユーザE、ユーザFおよびユーザIも影響行動「空き缶をポイ捨てする」を実行したとする。
このように、過去影響計算部153は、あらかじめ設定された期間ごとに、影響範囲計算部151が算出した影響範囲のユーザの中から、すでに影響行動を行ったユーザを抽出する。これにより、現在、ユーザB、ユーザC、ユーザE、ユーザFおよびユーザIが同じ場所に空き缶を捨てたことが分かる。それぞれ1個ずつ空き缶を捨てたとし、現在6個の空き缶が捨てられていることとする。
影響度計算部152は、影響範囲計算部151からユーザAが空き缶をポイ捨てした1ヶ月後の影響範囲を受け取る。影響度計算部152は、図4のユーザ情報を参照し、ユーザB、ユーザC、ユーザE、ユーザFおよびユーザIが影響行動「空き缶をポイ捨てする」(逸脱行動)を実行した場合の、ユーザAが空き缶をポイ捨てした1ヶ月後のユーザAから影響範囲内の各ユーザへの影響度を計算する。影響度計算部152は、ユーザAが空き缶をポイ捨てした1ヶ月後のユーザB、ユーザC、ユーザE、ユーザFまたはユーザIから影響範囲内の各ユーザへの影響度に、ユーザB、ユーザC、ユーザE、ユーザFまたはユーザIがポイ捨てした空き缶の数を掛けた数を各ユーザのポイ捨てする空き缶の数の期待値として算出して合計し、1ヶ月後までにさらに捨てられる空き缶の数の期待値を計算する。ここでは、ユーザAが空き缶をポイ捨てした1週間後(現在)から1ヶ月後までにさらに捨てられる空き缶の数の期待値が14個であったとする。これにより、1ヶ月後には、捨てられた空き缶の数が6個+14個=20個になることが予測される。
提示情報生成部16は、これらの計算結果を受け取ると、「あなたが1週間前に空き缶を捨てたので、今日の時点で同じ場所に6個の空き缶が捨てられています。1ヶ月後には捨てられた空き缶の数は20個になります。」という行動によって引き起こされた結果と、これから引き起こされると予想される結果を示すメッセージを生成する。提示情報生成部16は、影響範囲計算部151、影響度計算部152および過去影響計算部153の計算結果と、生成したメッセージとを組み合わせて、ユーザが行った行動が過去に与えた影響と、ユーザが行った行動が与える今後の影響とを示す図14に示すような提示情報を生成する。
なお、影響算出部15は、影響範囲計算部151と、過去影響計算部153と、提示情報生成部16とを備えることとし、提示情報生成部16は、影響範囲計算部151が算出した影響範囲のユーザの中から過去影響計算部153が抽出した現在までに影響行動を行ったユーザ(ユーザが行った行動が過去に与えた影響)のみを示す提示情報を生成してもよい。
このような提示情報を見たユーザAは、自分の利己的な行動が与える今後の影響と共に、すでに他のユーザの利己的な行動の引き金になったことを知ることができ、「次は、このような行動はやめよう」と考え、利己的な行動を抑制することが期待できる。
図15は、実施の形態3に係る行動促進抑制の動作の一例を示すフローチャートである。影響算出部15の影響範囲計算部151は、行動情報記憶部12から行動情報αを取得する(ステップS41)。そして、ユーザが行動情報αの行動を実行してから経過した日数を算出する(ステップS42)。影響範囲計算部151は、相互情報記憶部13が記憶するユーザ同士の繋がりを示す相互情報と、ユーザ情報記憶部14が記憶するユーザ同士の影響度を示すユーザ情報とを用い、ユーザが行動情報αの行動を取った場合の影響範囲を計算する(ステップS43)。
計算対象となる期間が過去である、すなわち現在日時以前である場合には(ステップS44:YES)、過去影響計算部153は、行動情報記憶部12が記憶する行動情報に基づいて、影響範囲のユーザの中から、すでに影響行動を行ったユーザを抽出する(ステップS45)。計算対象となる期間が過去でない場合には(ステップS44:NO)、ステップS45は行わない。影響度計算部152は、ユーザ情報を用い、すでに影響行動を行ったユーザから影響範囲内の他のユーザへの影響度を計算する(ステップS46)。影響範囲計算部151および影響度計算部152は、これらの計算を1日後、1週間後、1ヶ月後といったあらかじめ設定された期間ごとに行う。未計算の期間がある場合(ステップS47:YES)、ステップS43に戻り、ステップS43〜ステップS47を繰り返す。
未計算の期間がない場合(ステップS47:NO)、提示情報生成部16は、ユーザが行った行動情報αの行動の影響が過去に伝播した様子と、ユーザが行った行動情報αの行動が与える今後の影響が伝播する様子を示す提示情報を生成する(ステップS48)。提示情報生成部16は、生成した提示情報を端末装置2Bに送信し(ステップS49)、処理を終了する。
以上説明したように、本実施の形態3の行動促進抑制システムによれば、提示情報にユーザが行った行動が与える今後の影響に加えて過去の影響を示すことで、提示情報に対するユーザの信頼感の向上が期待できる。ユーザの信頼感が向上することにより、ユーザの行動を促進または抑制する効果をさらに高めることができる。
(実施の形態4)
図16は、本発明の実施の形態4に係る行動促進抑制システムの構成例を示す図である。行動促進抑制システム400のサーバ装置1は、行動促進抑制システム100のサーバ装置1の構成に加えて、影響学習部18を備える。実施の形態4では、影響学習部18は、行動情報取得部11が取得する行動情報に基づいて、行動情報記憶部12および/またはユーザ情報記憶部14が記憶する情報を更新する。
影響学習部18は、行動情報取得部11が取得した行動情報に基づいて、ユーザ情報記憶部14が記憶するユーザ情報を更新する。たとえば、実施の形態1で述べたユーザ情報に含まれる実行時間をユーザ1がある行動をとってからユーザ2がユーザ1がとった行動の影響行動を実行するまでの時間の平均とすることができる。この場合、影響学習部18は、行動情報取得部11がユーザ2がユーザ1がとった行動の影響行動を実行した行動情報を取得すると、ユーザ1の行動情報の日時からユーザ2の行動情報の日時までの時間を計算し、実行時間を更新する。なお、影響学習部18は、行動情報取得部11が取得した行動情報が影響行動であるか否かの判断を実施の形態3に記載の過去影響計算部153と同様に行う。
また、実施の形態1で述べたユーザ情報に含まれるユーザ1からユーザ2への影響度を、ユーザ1がとった行動またはその結果を見てユーザ2が影響行動を取る確率で定義することができる。この場合、影響学習部18は、ユーザ2がユーザ1がとった行動の影響行動を実行した行動情報に基づいて、影響度を更新する。たとえば、今までユーザ1が行った4回の行動に対してユーザ2が影響行動を行ったのが1回であったことから影響度1/4=0.25が記憶されていたとすると、今回ユーザ2がユーザ1がとった行動の影響行動を行ったことで、影響度は2/5=0.4となる。
さらに、実施の形態1で述べたように、ユーザ情報記憶部14が効果情報をユーザごとに記憶することができる。この場合、影響学習部18は、影響算出部15から取得した提示情報と、該提示情報を送信したことを示す情報(たとえば送信日時を示す情報)と、提示情報をユーザに提示した後に行動情報取得部11が取得した行動情報とに基づいて、該提示情報によってユーザの行動が促進または抑制されたか否かを判定する。なお、影響学習部18は、行動情報取得部11が取得した行動情報が、ユーザに提示情報を提示した後の行動の行動情報であるか否かを、提示情報を送信したことを示す情報(たとえば送信日時を示す情報)によって判断する。
影響学習部18は、提示情報によって促進または抑制されたユーザの行動のカテゴリのうち最も多い行動のカテゴリを効果情報として、該ユーザを識別する情報と対応付けてユーザ情報記憶部14に記憶する。なお、提示情報によって促進または抑制されたユーザの行動のカテゴリの順位を算出し、所定の順位までの行動のカテゴリを、該ユーザを識別する情報と対応付けて効果情報としてもよい。そして、影響学習部18は、提示情報によってユーザの行動が促進または抑制されたと判定するごとに、提示情報によって促進または抑制されたユーザの行動のカテゴリのうち一番多い行動のカテゴリ、または提示情報によって促進または抑制されたユーザの行動のカテゴリの順位が変更になるか否かを判定する。変更になる場合はユーザ情報記憶部14が記憶する効果情報を更新する。
影響学習部18は、行動情報取得部11が取得した行動情報に基づいて、行動情報記憶部12が記憶する行動リストを更新する。たとえば、行動情報取得部11が「缶飲料を買う」というユーザの行動を示す行動情報を取得したあと、「他の空き缶も拾って一緒に捨てる」というユーザの行動を示す行動情報を取得したとする。「缶飲料を買う」と「他の空き缶も拾って一緒に捨てる」の組み合わせが行動リストにない場合、影響学習部18は、この組み合わせを行動リストに追加記憶する。
また、実施の形態1で述べた想定対象数値を、ユーザが過去に実行した行動の対象の数または量を示す数値の平均とする場合、影響学習部18は、ユーザが実行した行動の行動情報に基づいて、該行動の対象の数値を特定し、想定対象数値を更新する。
また、図10に示す行動促進抑制システム200のサーバ1が影響学習部18を備え、実施の形態2で述べたように、ユーザの行動が促進または抑制された提示情報に最も多く含まれた情報の分野をユーザが興味を持っている分野とし、該ユーザを識別する情報と対応付けて興味情報とすることができる。この場合、影響学習部18は、提示情報加工部17から取得した提示情報と、該提示情報を送信したことを示す情報(たとえば送信日時を示す情報)と、提示情報加工部17が提示情報をユーザに提示した後に行動情報取得部11が取得した行動情報とに基づいて、該提示情報によってユーザの行動が促進または抑制されたか否かを判定する。影響学習部18は、提示情報によってユーザの行動が促進または抑制されたと判定するごとに、ユーザの行動を促進または抑制した提示情報に最も多く含まれた情報の分野が変更になるか否かを判定する。変更になる場合は該ユーザの興味情報を更新する。なお、行動情報を分析して、ユーザの行動が促進または抑制された提示情報に多く含まれた情報の分野の順位を算出し、所定の順位までの分野をユーザが興味を持っている分野とし、該ユーザを識別する情報と対応付けて興味情報としてもよい。
図17は、実施の形態4に係る影響学習の動作の一例を示すフローチャートである。端末装置2Aの行動検出部21は、ユーザを感知すると、その行動を検出してデータ化し、ユーザを識別する識別情報やユーザの行動を検出した日時などを対応付けて、行動情報としてサーバ装置1の行動情報取得部11に送信する。
行動情報取得部11は、行動検出部21から行動情報を取得する(ステップS51)。行動情報取得部11が行動情報を取得すると、影響学習部18は、行動情報を取得した時刻から所定の時間以内に取得した同一ユーザの行動情報があるか否かを判定することで、連続した行動であるか否かを判定する(ステップS52)。連続した行動でない場合(ステップS52:NO)、ステップS60に進む。連続した行動である場合(ステップS52:YES)、影響学習部18は、該連続した行動の組み合わせが行動情報記憶部12が記憶する行動リストにあるか否かを判定する(ステップS53)。
該連続した行動の組み合わせが行動リストにない場合(ステップS53:NO)、影響学習部18は、行動リストに該連続した行動の組み合わせを追加して行動リストを更新し(ステップS54)、ステップS60に進む。該連続した行動の組み合わせが行動リストにある場合(ステップS53:YES)、影響学習部18は、行動情報取得部11が取得した行動情報に基づいて、想定対象数値を更新する(ステップS55)。
影響学習部18は、行動情報取得部11が取得した行動情報が示すユーザの行動が、提示情報を見た後の行動であるか否かを判定する(ステップS56)。提示情報を見た後の行動でない場合(ステップS56:NO)、ステップS60に進む。提示情報を見た後の行動である場合(ステップS56:YES)、影響学習部18は、行動情報取得部11が取得した行動情報に基づいて、該提示情報がユーザの行動を促進または抑制したか否かを判定する(ステップS57)。該提示情報がユーザの行動を促進も抑制もしなかった場合(ステップS57:NO)、ステップS60に進む。
該提示情報がユーザの行動を促進または抑制した場合(ステップS57:YES)、影響学習部18は、提示情報によって促進または抑制されたユーザの行動のカテゴリのうち最も多い行動のカテゴリまたは提示情報によって促進または抑制されたユーザの行動のカテゴリの順位が変更になるか否かを判定する(ステップS58)。変更にならない場合(ステップS58:NO)、ステップS60に進む。変更になる場合(ステップS58:YES)、該ユーザの効果情報を更新する(ステップS59)。
なお、行動促進抑制システム200のサーバ1が影響学習部18を備え、ユーザの行動が促進または抑制された提示情報に最も多く含まれた情報の分野、あるいは、多く含まれた情報の所定の順位までの分野をユーザが興味を持っている分野とし、該ユーザを識別する情報と対応付けて興味情報とする場合、影響学習部18は、ここでユーザの行動を促進または抑制した提示情報に最も多く含まれた情報の分野、あるいは、多く含まれた情報の順位が変更になるか否かを判定し、変更にならない場合はステップS60に進む。変更になる場合は該ユーザの興味情報を更新する。
影響学習部18は、行動情報を取得した時刻から所定の時間以内に該ユーザと同じ行動をしていた他のユーザがいるか否か判定することで、行動情報取得部11が取得した行動情報が示すユーザの行動が影響行動であるか否かを判定する(ステップS60)。影響行動でない場合(ステップS60:NO)、処理を終了する。影響行動である場合(ステップS60:YES)、影響学習部18は、他のユーザの行動情報の日時から該ユーザの行動情報の日時までの時間を計算し、これに基づいて該ユーザと他のユーザの繋がりを示すユーザ情報の実行時間を更新する(ステップS61)。また、影響学習部18は、該ユーザが他のユーザの影響行動を行ったことから、該ユーザと他のユーザの繋がりを示すユーザ情報の影響度を更新し(ステップS62)、処理を終了する。
以上説明したように、本実施の形態4の行動促進抑制システムによれば、影響算出部15の影響の計算の精度を上げることができ、ユーザの提示情報に対する信頼感の向上が期待できる。ユーザの信頼感が向上することにより、ユーザの行動を促進または抑制する効果をさらに高めることができる。
図18は、本発明の実施の形態に係るサーバ装置のハードウェア構成の一例を示す図である。サーバ装置1は、図18に示すように、制御部31、主記憶部32、外部記憶部33、操作部34、表示部35および送受信部36を備える。主記憶部32、外部記憶部33、操作部34、表示部35および送受信部36はいずれも内部バス30を介して制御部31に接続されている。
制御部31はCPU(Central Processing Unit)等から構成され、外部記憶部33に記憶されている制御プログラム39に従って、各処理を実行する。制御部31は、行動情報取得部11、影響算出部15、提示情報生成部16、提示情報加工部17および影響学習部18の各処理を実行する。
主記憶部32はRAM(Random-Access Memory)等から構成され、外部記憶部33に記憶されている制御プログラム39をロードし、制御部31の作業領域として用いられる。
外部記憶部33は、フラッシュメモリ、ハードディスク、DVD−RAM(Digital Versatile Disc Random-Access Memory)、DVD−RW(Digital Versatile Disc ReWritable)等の不揮発性メモリから構成され、サーバ装置1の処理を制御部31に行わせるためのプログラムをあらかじめ記憶し、また、制御部31の指示に従って、このプログラムが記憶するデータを制御部31に供給し、制御部31から供給されたデータを記憶する。行動情報記憶部12、相互情報記憶部13およびユーザ情報記憶部14は、外部記憶部33に構成される。
操作部34はキーボードおよびマウスなどのポインティングデバイス等と、キーボードおよびポインティングデバイス等を内部バス30に接続するインタフェース装置から構成されている。ユーザがユーザ情報の実行時間や影響度を入力する場合や、興味情報を入力する場合などは、操作部34を介して、指示が制御部31に供給される。
表示部35は、CRT(Cathode Ray Tube)またはLCD(Liquid Crystal Display)などから構成され、ユーザがユーザ情報の実行時間や影響度を入力する場合や、興味情報を入力する場合などは、操作画面を表示する。
送受信部36は、通信ネットワークに接続する網終端装置または無線通信装置、およびそれらと接続するシリアルインタフェースまたはLAN(Local Area Network)インタフェースから構成されている。行動情報取得部11、影響算出部15および提示情報加工部17は、送受信部36を介して通信ネットワークに接続し、端末2Aまたは端末2Bと情報を送受信する。
図1、図6、図10、図13および図16に示す行動情報取得部11、影響算出部15、提示情報生成部16、提示情報加工部17および影響学習部18の処理は、制御プログラム39が、制御部31、主記憶部32、外部記憶部33、操作部34、表示部35および送受信部36などを資源として用いて処理することによって実行する。
その他、前記のハードウェア構成やフローチャートは一例であり、任意に変更および修正が可能である。
制御部31、主記憶部32、外部記憶部33、操作部34、内部バス30などから構成される行動促進抑制処理を行う中心となる部分は、専用のシステムによらず、通常のコンピュータシステムを用いて実現可能である。たとえば、前記の動作を実行するためのコンピュータプログラムを、コンピュータが読み取り可能な記録媒体(フレキシブルディスク、CD−ROM、DVD−ROM等)に格納して配布し、当該コンピュータプログラムをコンピュータにインストールすることにより、前記の処理を実行する行動促進抑制システムを構成してもよい。また、インターネット等の通信ネットワーク上のサーバ装置が有する記憶装置に当該コンピュータプログラムを格納しておき、通常のコンピュータシステムがダウンロード等することで行動促進抑制システムを構成してもよい。
また、行動促進抑制システムの機能を、OS(オペレーティングシステム)とアプリケーションプログラムの分担、またはOSとアプリケーションプログラムとの協働により実現する場合などには、アプリケーションプログラム部分のみを記録媒体や記憶装置に格納してもよい。
また、搬送波にコンピュータプログラムを重畳し、通信ネットワークを介して配信することも可能である。たとえば、通信ネットワーク上の掲示板(BBS, Bulletin Board System)に前記コンピュータプログラムを掲示し、通信ネットワークを介して前記コンピュータプログラムを配信してもよい。そして、このコンピュータプログラムを起動し、OSの制御下で、他のアプリケーションプログラムと同様に実行することにより、前記の処理を実行できるように構成してもよい。
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
(付記1)
ユーザの行動とその次に取り得る行動の組合せを示す行動リストを記憶する行動リスト記憶手段と、
前記ユーザ同士の繋がりを表す相互情報を記憶する相互情報記憶手段と、
前記ユーザ同士の行動の影響を表すユーザ情報を記憶するユーザ情報記憶手段と、
前記ユーザが行った行動を表す情報と前記ユーザを識別する情報とを含む行動情報を取得する行動情報取得手段と、
前記行動リストから、前記行動情報取得手段が取得した前記行動情報に示す行動を行った前記ユーザが次に取り得る行動を取得し、前記相互情報および前記ユーザ情報に基づいて、前記ユーザが前記次に取り得る行動を取った場合の該行動またはその結果を見た前記ユーザと繋がりのある他のユーザが類似の行動を取ると推測される割合を含む、該行動が前記他のユーザに与える影響を算出する影響算出手段と、
前記影響算出手段が算出した前記ユーザが前記次に取り得る行動を取った場合の該行動が前記他のユーザに与える影響を含む、提示情報を生成し、前記ユーザに前記提示情報を提示する提示手段と、
を備えることを特徴とするサーバ装置。
(付記2)
前記影響算出手段は、
前記相互情報および前記ユーザ情報に基づいて、前記ユーザが前記次に取り得る行動を取った場合に、該行動またはその結果を見て類似の行動を取ると推測される前記他のユーザの範囲を示す影響範囲を算出する影響範囲計算手段と、
前記ユーザ情報に基づいて、前記ユーザが前記次に取り得る行動を取った場合に、該行動またはその結果を見て前記他のユーザが類似の行動を取る確率を示す影響度を算出する影響度計算手段と、
を含み、
前記提示手段は、前記影響範囲計算手段および前記影響度計算手段がそれぞれ算出した前記影響範囲および前記影響度の少なくともいずれかを含む前記提示情報を生成することを特徴とする付記1に記載のサーバ装置。
(付記3)
前記影響範囲計算手段は、所定の期間ごとの前記影響範囲を計算し、
前記影響度計算手段は、前記所定の期間ごとの前記影響度を計算し、
前記提示手段は、前記所定の期間ごとの前記影響範囲と前記影響度とを含む前記提示情報を生成することを特徴とする付記2に記載のサーバ装置。
(付記4)
前記ユーザ情報記憶手段は、前記ユーザが興味を持っている分野を示す興味情報をさらに記憶し、
前記提示情報が前記興味情報と一致する分野の情報を含むか否かを判定し、含む場合は、該情報を強調する加工を行う提示情報加工手段をさらに備えることを特徴とする
付記1ないし3のいずれかに記載のサーバ装置。
(付記5)
前記行動情報取得手段が取得した前記行動情報を記憶する行動情報記憶手段をさらに備え、
前記影響算出手段は、
前記行動情報記憶手段が記憶する前記行動情報について、前記行動情報が示す行動を行ったのが前記ユーザであることを知った後に類似の行動を行った前記他のユーザを抽出する過去影響計算手段を含むことを特徴とする付記1ないし4のいずれかに記載のサーバ装置。
(付記6)
前記行動情報に基づいて、前記行動リストを更新する行動リスト更新手段と、
前記行動情報に基づいて、前記行動情報が示す行動を行ったのが前記ユーザであることを知った後に前記他のユーザが類似の行動を行った場合には、前記ユーザと前記他のユーザとの行動の影響を表す前記ユーザ情報を更新するユーザ情報更新手段と、
の少なくともいずれか1つを含む影響学習手段をさらに備えることを特徴とする付記1ないし5のいずれかに記載のサーバ装置。
(付記7)
前記ユーザ情報記憶手段は、前記ユーザが次に取り得る行動の対象の数または量を想定した数値をさらに記憶し、
前記影響度計算手段は、前記数値に前記影響度を掛けた期待値をさらに計算し、
前記提示手段は、前記影響範囲と前記影響度と前記期待値との少なくともいずれかを含む前記提示情報を生成することを特徴とする付記2ないし6のいずれかに記載のサーバ装置。
(付記8)
ユーザが行った行動を検出し、前記ユーザが行った行動を表す情報と前記ユーザを識別する情報とを含む行動情報を生成してサーバ装置へ送信する行動検出手段を備える端末装置と、
前記ユーザの行動とその次に取り得る行動の組合せを示す行動リストを記憶する行動リスト記憶手段、
前記ユーザ同士の繋がりを表す相互情報を記憶する相互情報記憶手段、
前記ユーザ同士の行動の影響を表すユーザ情報を記憶するユーザ情報記憶手段、
前記端末装置から前記行動情報を取得する行動情報取得手段、
前記行動リストから、前記行動情報取得手段が取得した前記行動情報に示す行動を行った前記ユーザが次に取り得る行動を取得し、前記相互情報および前記ユーザ情報に基づいて、前記ユーザが前記次に取り得る行動を取った場合の該行動またはその結果を見た前記ユーザと繋がりのある他のユーザが類似の行動を取ると推測される割合を含む、該行動が前記他のユーザに与える影響を算出する影響算出手段、および
前記影響算出手段が算出した前記ユーザが前記次に取り得る行動を取った場合の該行動が前記他のユーザに与える影響を含む、提示情報を生成し、前記ユーザに前記提示情報を提示する提示手段、
を含む前記サーバ装置と、
を備えることを特徴とする行動促進抑制システム。
(付記9)
端末装置が実行する
ユーザが行った行動を検出し、前記ユーザが行った行動を表す情報と前記ユーザを識別する情報とを含む行動情報を生成してサーバ装置へ送信する行動検出ステップと、
前記サーバ装置が実行する
前記端末装置から前記行動情報を取得する行動情報取得ステップと、
行動リスト記憶手段が記憶する前記ユーザの行動とその次に取り得る行動の組合せを示す行動リストから、前記行動情報取得ステップが取得した前記行動情報に示す行動を行った前記ユーザが次に取り得る行動を取得し、相互情報記憶手段が記憶する前記ユーザ同士の繋がりを表す相互情報とユーザ情報記憶手段が記憶する前記ユーザ同士の行動の影響を表すユーザ情報とに基づいて、前記ユーザが前記次に取り得る行動を取った場合の該行動またはその結果を見た前記ユーザと繋がりのある他のユーザが類似の行動を取ると推測される割合を含む、該行動が前記他のユーザに与える影響を算出する影響算出ステップと、
前記影響算出ステップが算出した前記ユーザが前記次に取り得る行動を取った場合の該行動が前記他のユーザに与える影響を含む、提示情報を生成し、前記ユーザに前記提示情報を提示する提示ステップと、
を備えることを特徴とする行動促進抑制方法。
(付記10)
前記影響算出ステップは、
前記相互情報および前記ユーザ情報に基づいて、前記ユーザが前記次に取り得る行動を取った場合に、該行動またはその結果を見て類似の行動を取ると推測される前記他のユーザの範囲を示す影響範囲を算出する影響範囲計算ステップと、
前記ユーザ情報に基づいて、前記ユーザが前記次に取り得る行動を取った場合に、該行動またはその結果を見て前記他のユーザが類似の行動を取る確率を示す影響度を算出する影響度計算ステップと、
を含み、
前記提示ステップでは、前記影響範囲計算ステップおよび前記影響度計算ステップがそれぞれ算出した前記影響範囲および前記影響度の少なくともいずれかを含む前記提示情報を生成することを特徴とする付記9に記載の行動促進抑制方法。
(付記11)
前記影響範囲計算ステップでは、所定の期間ごとの前記影響範囲を計算し、
前記影響度計算ステップでは、前記所定の期間ごとの前記影響度を計算し、
前記提示ステップでは、前記所定の期間ごとの前記影響範囲と前記影響度とを含む前記提示情報を生成することを特徴とする付記10に記載の行動促進抑制方法。
(付記12)
前記ユーザ情報記憶手段がさらに記憶する前記ユーザが興味を持っている分野を示す興味情報と一致する分野の情報を前記提示情報が含むか否かを判定し、含む場合は、該情報を強調する加工を行う提示情報加工ステップをさらに備えることを特徴とする付記9ないし11のいずれかに記載の行動促進抑制方法。
(付記13)
前記影響算出ステップは、
前記行動情報取得ステップで取得した前記行動情報を記憶する行動情報記憶手段が記憶する前記行動情報について、前記行動情報が示す行動を行ったのが前記ユーザであることを知った後に類似の行動を行った前記他のユーザを抽出する過去影響計算ステップを含むことを特徴とする付記9ないし12のいずれかに記載の行動促進抑制方法。
(付記14)
前記行動情報に基づいて、前記行動リストを更新する行動リスト更新ステップと、
前記行動情報に基づいて、前記行動情報が示す行動を行ったのが前記ユーザであることを知った後に前記他のユーザが類似の行動を行った場合には、前記ユーザと前記他のユーザとの行動の影響を表す前記ユーザ情報を更新するユーザ情報更新ステップと、
の少なくともいずれか1つを含む影響学習ステップをさらに備えることを特徴とする付記9ないし13のいずれかに記載の行動促進抑制方法。
(付記15)
前記影響度計算ステップでは、前記ユーザ情報記憶手段がさらに記憶する前記ユーザが次に取り得る行動の対象の数または量を想定した数値に、前記影響度を掛けた期待値をさらに計算し、
前記提示ステップでは、前記影響範囲と前記影響度と前記期待値との少なくともいずれかを含む前記提示情報を生成することを特徴とする付記10ないし14のいずれかに記載の行動促進抑制方法。
(付記16)
コンピュータを、
ユーザの行動とその次に取り得る行動の組合せを示す行動リストを記憶する行動リスト記憶手段、
前記ユーザ同士の繋がりを表す相互情報を記憶する相互情報記憶手段、
前記ユーザ同士の行動の影響を表すユーザ情報を記憶するユーザ情報記憶手段、
前記ユーザが行った行動を表す情報と前記ユーザを識別する情報とを含む行動情報を取得する行動情報取得手段、
前記行動リストから、前記行動情報取得手段が取得した前記行動情報に示す行動を行った前記ユーザが次に取り得る行動を取得し、前記相互情報および前記ユーザ情報に基づいて、前記ユーザが前記次に取り得る行動を取った場合の該行動またはその結果を見た前記ユーザと繋がりのある他のユーザが類似の行動を取ると推測される割合を含む、該行動が前記他のユーザに与える影響を算出する影響算出手段、および
前記影響算出手段が算出した前記ユーザが前記次に取り得る行動を取った場合の該行動が前記他のユーザに与える影響を含む、提示情報を生成し、前記ユーザに前記提示情報を提示する提示手段、
として機能させることを特徴とするプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
本発明は、発明の広い趣旨、範囲から外れることなく各種の実施形態とその変形が可能である。上記各実施形態は本発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定することを意図したものではない。本発明の範囲は実施形態よりも、添付した請求項によって示される。請求項の範囲内、および発明の請求項と均等の範囲でなされた各種変形は本発明の範囲に含まれる。
本出願は2010年12月28日に出願された、明細書、特許請求の範囲、図、および要約書を含む日本国特許庁出願番号2010−292533に基づく優先権を主張するものである。この元となる特許出願の開示内容は参照により全体として本出願に含まれる。
本発明は、人の行動が他者に与える影響をシミュレーションし、シミュレーション結果を提示することにより人の行動の促進および抑制を行うシステムに利用することができる。
1 サーバ装置
11 行動情報取得部
12 行動情報記憶部
13 相互情報記憶部
14 ユーザ情報記憶部
15 影響算出部
16 提示情報生成部
17 提示情報加工部
18 影響学習部
2A、2B 端末装置
21 行動検出部
22 出力部
30 内部バス
31 制御部
32 主記憶部
33 外部記憶部
34 操作部
35 表示部
36 送受信部
39 制御プログラム
151 影響範囲計算部
152 影響度計算部
153 過去影響計算部
100、200、300、400 行動促進抑制システム

Claims (10)

  1. ユーザの行動とその次に取り得る行動の組合せを示す行動リストを記憶する行動リスト記憶手段と、
    前記ユーザ同士の繋がりを表す相互情報を記憶する相互情報記憶手段と、
    前記ユーザの行動またはその結果を見て前記ユーザと繋がりのある他のユーザが類似の行動を取る確率を含むユーザ情報を記憶するユーザ情報記憶手段と、
    前記ユーザが行った行動を表す情報と前記ユーザを識別する情報とを含む行動情報を取得する行動情報取得手段と、
    前記行動リストから、前記行動情報取得手段が取得した前記行動情報に示す行動を行った前記ユーザが次に取り得る行動を取得し、前記相互情報および前記ユーザ情報に基づいて、前記ユーザが前記次に取り得る行動を取った場合の該行動またはその結果を見た前記ユーザと繋がりのある他のユーザが類似の行動を取る確率を算出する影響算出手段と、
    前記影響算出手段が算出した前記ユーザが前記次に取り得る行動を取った場合の該行動またはその結果を見た前記ユーザと繋がりのある他のユーザが類似の行動を取る確率を含む、提示情報を生成し、前記ユーザに前記提示情報を提示する提示手段と、
    を備えることを特徴とするサーバ装置。
  2. 前記影響算出手段は、
    前記相互情報および前記ユーザ情報に基づいて、前記ユーザが前記次に取り得る行動を取った場合に、該行動またはその結果を見て類似の行動を取ると推測される前記他のユーザの範囲を示す影響範囲を算出する影響範囲計算手段と、
    前記ユーザ情報に基づいて、前記ユーザが前記次に取り得る行動を取った場合に、該行動またはその結果を見て前記他のユーザが類似の行動を取る確率を示す影響度を算出する影響度計算手段と、
    を含み、
    前記提示手段は、前記影響範囲計算手段および前記影響度計算手段がそれぞれ算出した前記影響範囲および前記影響度の少なくともいずれかを含む前記提示情報を生成することを特徴とする請求項1に記載のサーバ装置。
  3. 前記ユーザ情報記憶手段は、前記ユーザが次に取り得る行動の対象の数または量を想定した数値をさらに記憶し、
    前記影響度計算手段は、前記数値に前記影響度を掛けた期待値をさらに計算し、
    前記提示手段は、前記影響範囲と前記影響度と前記期待値との少なくともいずれかを含む前記提示情報を生成することを特徴とする請求項2に記載のサーバ装置。
  4. 前記影響範囲計算手段は、所定の期間ごとの前記影響範囲を計算し、
    前記影響度計算手段は、前記所定の期間ごとの前記影響度を計算し、
    前記提示手段は、前記所定の期間ごとの前記影響範囲と前記影響度とを含む前記提示情報を生成することを特徴とする請求項2または3に記載のサーバ装置。
  5. 前記ユーザ情報記憶手段は、前記ユーザが興味を持っている分野を示す興味情報をさらに記憶し、
    前記提示情報が前記興味情報と一致する分野の情報を含むか否かを判定し、含む場合は、該情報を強調する加工を行う提示情報加工手段をさらに備えることを特徴とする請求項1ないしのいずれか1項に記載のサーバ装置。
  6. 前記行動情報取得手段が取得した前記行動情報を記憶する行動情報記憶手段をさらに備え、
    前記影響算出手段は、
    前記行動情報記憶手段が記憶する前記行動情報について、前記行動情報が示す行動が行われた場所において一定の時間内に類似の行動を行うことを含む、所定の基準を満たす前記他のユーザを抽出する過去影響計算手段を含むことを特徴とする請求項1ないしのいずれか1項に記載のサーバ装置。
  7. 前記行動情報に基づいて、前記行動リストを更新する行動リスト更新手段と、
    前記行動情報に基づいて、前記行動情報が示す行動が行われた場所において一定の時間内に類似の行動を行うことを含む、所定の基準を満たす前記他のユーザがいる場合には、前記ユーザと前記他のユーザについての前記ユーザ情報を更新するユーザ情報更新手段と、
    の少なくともいずれか1つを含む影響学習手段をさらに備えることを特徴とする請求項1ないしのいずれか1項に記載のサーバ装置。
  8. ユーザが行った行動を検出し、前記ユーザが行った行動を表す情報と前記ユーザを識別する情報とを含む行動情報を生成してサーバ装置へ送信する行動検出手段を備える端末装置と、
    前記ユーザの行動とその次に取り得る行動の組合せを示す行動リストを記憶する行動リスト記憶手段、
    前記ユーザ同士の繋がりを表す相互情報を記憶する相互情報記憶手段、
    前記ユーザの行動またはその結果を見て前記ユーザと繋がりのある他のユーザが類似の行動を取る確率を含むユーザ情報を記憶するユーザ情報記憶手段、
    前記端末装置から前記行動情報を取得する行動情報取得手段、
    前記行動リストから、前記行動情報取得手段が取得した前記行動情報に示す行動を行った前記ユーザが次に取り得る行動を取得し、前記相互情報および前記ユーザ情報に基づいて、前記ユーザが前記次に取り得る行動を取った場合の該行動またはその結果を見た前記ユーザと繋がりのある他のユーザが類似の行動を取る確率を算出する影響算出手段、および
    前記影響算出手段が算出した前記ユーザが前記次に取り得る行動を取った場合の該行動またはその結果を見た前記ユーザと繋がりのある他のユーザが類似の行動を取る確率を含む、提示情報を生成し、前記ユーザに前記提示情報を提示する提示手段、
    を含む前記サーバ装置と、
    を備えることを特徴とする行動促進抑制システム。
  9. 端末装置が実行する
    ユーザが行った行動を検出し、前記ユーザが行った行動を表す情報と前記ユーザを識別する情報とを含む行動情報を生成してサーバ装置へ送信する行動検出ステップと、
    前記サーバ装置が実行する
    前記端末装置から前記行動情報を取得する行動情報取得ステップと、
    行動リスト記憶手段が記憶する前記ユーザの行動とその次に取り得る行動の組合せを示す行動リストから、前記行動情報取得ステップが取得した前記行動情報に示す行動を行った前記ユーザが次に取り得る行動を取得し、相互情報記憶手段が記憶する前記ユーザ同士の繋がりを表す相互情報とユーザ情報記憶手段が記憶する前記ユーザの行動またはその結果を見て前記ユーザと繋がりのある他のユーザが類似の行動を取る確率を含むユーザ情報とに基づいて、前記ユーザが前記次に取り得る行動を取った場合の該行動またはその結果を見た前記ユーザと繋がりのある他のユーザが類似の行動を取る確率を算出する影響算出ステップと、
    前記影響算出ステップが算出した前記ユーザが前記次に取り得る行動を取った場合の該行動またはその結果を見た前記ユーザと繋がりのある他のユーザが類似の行動を取る確率を含む、提示情報を生成し、前記ユーザに前記提示情報を提示する提示ステップと、
    を備えることを特徴とする行動促進抑制方法。
  10. コンピュータを、
    ユーザの行動とその次に取り得る行動の組合せを示す行動リストを記憶する行動リスト記憶手段、
    前記ユーザ同士の繋がりを表す相互情報を記憶する相互情報記憶手段、
    前記ユーザの行動またはその結果を見て前記ユーザと繋がりのある他のユーザが類似の行動を取る確率を含むユーザ情報を記憶するユーザ情報記憶手段、
    前記ユーザが行った行動を表す情報と前記ユーザを識別する情報とを含む行動情報を取得する行動情報取得手段、
    前記行動リストから、前記行動情報取得手段が取得した前記行動情報に示す行動を行った前記ユーザが次に取り得る行動を取得し、前記相互情報および前記ユーザ情報に基づいて、前記ユーザが前記次に取り得る行動を取った場合の該行動またはその結果を見た前記ユーザと繋がりのある他のユーザが類似の行動を取る確率を算出する影響算出手段、および
    前記影響算出手段が算出した前記ユーザが前記次に取り得る行動を取った場合の該行動またはその結果を見た前記ユーザと繋がりのある他のユーザが類似の行動を取る確率を含む、提示情報を生成し、前記ユーザに前記提示情報を提示する提示手段、
    として機能させることを特徴とするプログラム。
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