JP5853282B2 - シングルレバー混合水栓 - Google Patents
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また上記の軸線回りの左右方向に回動操作することで吐水の温度調節を行う(以下では水栓本体部が上下向きに設置されたシングルレバー混合水栓を代表として述べる)。
従ってこの状態で使用者がレバーハンドルを止水位置から無意識に開操作すると(通常使用者は水栓の使い始めのときにそのままレバーハンドルを開操作する)、先ず混合水が吐水される。
使用者が本来水を使用したいと思っていたときには、その状態からレバーハンドルを使用者から見て右方向に回動操作し、レバーハンドルを水のみ吐水する位置に持ち来すこととなる。
この場合、実際には使用者が水を出したいと思っていたにも拘らず、使用者の意思とは無関係に先ず混合水、つまり水に加えて湯が吐水されてしまい、湯が無駄に使用されてしまう。
ここで湯吐水する回動操作位置とは、湯のみ吐水する回動操作位置及び混合水吐水する回動操作位置を含む。
そのことによって、使用者に対しレバーハンドルを止水位置である水のみ吐水する回動操作位置まで回動させるべく誘導することができる。
このようにしておけば、レバーハンドルを閉操作したときに当接部をガイド面に沿って抵抗無く円滑に移動させることができ、レバーハンドルの閉操作時に、より確実にレバーハンドルを水のみ吐水する回動操作位置且つ止水位置に戻すことができる。
しかるにレバーハンドルの基部の側に当接部を、水栓本体の上部の側にガイド面を設けておけば、基部が大型化し、ひいてはレバーハンドルが大型化してしまうのを防ぐことができる。
この場合において、その化粧カバーは本体ボデーに対して位置決め機構により水栓本体部の軸線回りに位置決めしておく(請求項4)。
図1において、10は本実施形態のシングルレバー混合水栓(以下単に水栓とする)で、取付面14上に起立状態に即ち上下方向に向けて縦向きに設けられた水栓本体部12、及び水栓本体部12の上側に配置されたレバーハンドル16を有している。
ここでレバーハンドル16は基部18と、これから延び出したレバー部20とを一体に有している。
24は外部材22-1の一部をなす回転部で、この回転部24から吐水管26が延び出しており、吐水管26が回転部24と一体に回転するようになっている。
内部材22-2は、底部28と、上部をなす円筒状のカートリッジ保持部30を一体に有しており、そのカートリッジ保持部30の内部に、固定ディスクと可動ディスクから成る混合弁をカートリッジケース32の内側に内蔵した弁カートリッジ34が組み付けられ、保持されている。
流入通路36を通じて弁カートリッジ34内部に流入した水と湯とは混合弁にて混合され、図示を省略する流出口から水室38へと流出する。
水室38に流出した混合水(又は水,湯)は、回転部24に設けられた通孔40を通じて吐水管26内部に流入し、更にその先端の吐水口から外部に吐水される。
この化粧キャップ44は水栓本体部12の上部を構成している。
46はレバー軸で、このレバー軸46は、レバーハンドル16における基部18の内側に設けられた固定部48に固定ビス50にてレバーハンドル16と一体移動する状態に固定されている。
また開方向の操作量を多くすると吐水口からの吐水流量が増大する。
但しこの実施形態では、レバーハンドル16を水のみ吐水する左右方向位置(水栓本体部12の軸線回りの回動操作位置)に位置させたときに初めて止水が可能となる。この点については後に詳しく説明する。
具体的にはここではレバーハンドル16を使用者から見て左方向に回動操作すると吐水が高温側に調節され、逆にレバーハンドル16を右方向に回動操作すると吐水の温度が低温側に調節される。
尚位置決め部材52は、カートリッジ保持部30の外周面のねじ部よりも下側位置まで係合溝54内に下向きに挿入されている。
そしてこの位置決め部材52を介して、化粧キャップ44がカートリッジ保持部30に対して即ち本体ボデー22に対して、左右の回転方向に位置決めされている。
この実施形態では、これら位置決め部材52,係合溝54,係合凹部56等にて位置決め機構が構成されている。
ここでガイド面60は上向きの面をなしており、その左端が化粧キャップ44の上端に位置している。
またこのガイド面60は、図4に示しているように正面視において右下りとなる傾斜面をなしている。
そしてこのガイド面60に続いてレバーハンドル16の右方向の回動端を規定する縦向きのストッパ面62が化粧キャップ44に設けられている。
ここでガイド面60は、レバーハンドル16の左右方向の全回動範囲に亘って設けられている。
ここで当接部66とガイド面60とは、当接部66が常にガイド面60よりも上側に、詳しくは左右方向の同一位置において当接部66がガイド面60よりも上側に位置するように設けられている。
本実施形態の水栓10では、レバーハンドル16が開操作位置にあるとき、図4(A)に示しているようにレバーハンドル16の当接部66は、化粧キャップ44のガイド面60から離隔した上方に位置している。
この状態でレバーハンドル16を閉方向の下向きに操作すると、あるところで当接部66がガイド面60に対し下向きに当接するに到る。
ガイド面60及び当接部66の形状及び位置が予めそのように定められている。
このときレバーハンドル16は、水のみ吐水する左右方向位置に位置した状態となり、従ってその後水栓使用するために使用者がレバーハンドル16を止水位置即ち閉位置から上向きに開操作すると、湯を含まない水のみが吐水口から吐水される。
その結果レバーハンドル16はガイド機構68のガイド作用で、完全止水位置である水のみ吐水する左右方向位置まで図中右方向に回動せしめられることとなる。
また化粧キャップ44は本体ボデー22に対して位置決め機構により左右方向に位置決めしてあるため、レバーハンドル16とともに化粧キャップ44が水栓本体部12の本体ボデー22に対し回転してしまい、ガイド機構68によってレバーハンドル16を水のみ吐水する左右方向位置且つ止水方向位置に良好に移動ガイドできなくなってしまうといったことを防ぐことができる。
この例は、レバーハンドル16側の当接部66にローラ(転動体)70を設けたもので、この実施形態によれば、ローラ70の転動によって当接部66をガイド面60に沿って僅かな力で円滑に抵抗少なく移動させることができる。
これによりレバーハンドル16の閉操作時に、より確実にレバーハンドル16を水のみ吐水する左右方向位置且つ止水位置に戻すことができる。
この例は、レバーハンドル16側にガイド面60を、また化粧キャップ44の側に、ガイド面60に対して上向きに当接する当接部66を設けた例である。
この図6に示す例においても、開操作位置にあるレバーハンドル16を閉方向の下向きに操作することで、ガイド機構68のガイド作用により、レバーハンドル16を水のみ吐水する左右方向位置且つ止水位置に到らしめることができる。
例えば本発明では上記ガイド面を連続した面をなす傾斜面となしているが、湯側から水側に向って漸次高さを低くする傾斜面以外の面となすこともできるし、場合によってこれを階段状の面となすことも可能である。
更に当接部をガイド面と同様に連続的に傾斜した面として構成することも可能である。
また本発明は水栓本体部の全体を覆うように化粧カバーが設けられているシングルレバー混合水栓、或いは水栓本体部をその軸線方向が横向き即ち水平ないし略水平向きとなるように設置するシングルレバー混合水栓に適用することも可能である等、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲において種々変更を加えた形態で構成可能である。
12 水栓本体部
16 レバーハンドル
18 基部
22 本体ボデー
44 化粧キャップ
60 ガイド面
66 当接部
68 ガイド機構
70 ローラ(転動体)
Claims (4)
- 混合弁を内蔵した水栓本体部とレバーハンドルとを備え、該水栓本体部の軸線方向において該レバーハンドルを該水栓本体部の基端から離れる方向の開方向に操作することにより吐水開始及び吐水流量の増大を、前記水栓本体部の基端に向う方向の閉方向に操作することにより吐水流量の減少及び止水を行い、また前記軸線回りに回動操作することにより吐水の温度調節を行うシングルレバー混合水栓において、
(a)前記水栓本体部と前記レバーハンドルの基部の内側との一方に設けられ、湯側から水側に前記軸線方向の高さを徐々に低くして、前記レバーハンドルを湯のみ吐水する回動操作位置から水のみ吐水する回動操作位置に向けて且つ閉方向にガイドするガイド面と、
(b)他方に設けられ、該ガイド面に対して前記軸線方向に当接する当接部と、
を有し、前記レバーハンドルの閉方向の操作で、該レバーハンドル側の当接部又はガイド面を、前記水栓本体部側のガイド面又は当接部に対して該レバーハンドルの閉方向に当て、引き続く該レバーハンドルの閉方向の操作で該当接部を該ガイド面に沿って相対移動させることで、該レバーハンドルを前記水のみ吐水する回動操作位置に且つ止水位置に到らしめるガイド機構を設けたことを特徴とするシングルレバー混合水栓。 - 請求項1において、前記当接部には転動体が設けてあり、該転動体を転動させながら前記当接部が前記ガイド面に沿って移動するようになしてあることを特徴とするシングルレバー混合水栓。
- 請求項1,2の何れかにおいて、前記当接部が前記レバーハンドルにおける前記基部の内側に、前記ガイド面が、湯側から水側に向けて高さが徐々に低くなり、前記レバーハンドルにおける前記水のみ吐水する回動操作位置に対応する位置で最も低くなる形状で前記水栓本体部の上部の位置に設けてあることを特徴とするシングルレバー混合水栓。
- 請求項1〜3の何れかにおいて、前記水栓本体部側のガイド面又は当接部が、該水栓本体部の本体ボデーに組み付けられた化粧カバーに設けられており、該化粧カバーが、該本体ボデーに対して位置決め機構により前記軸線回りに位置決めされていることを特徴とするシングルレバー混合水栓。
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