JP5852424B2 - 時計用モーター - Google Patents

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Description

本発明は、時計用モーター周りの構造に関するものであり、特にはローターを主とするモーター周りの構造に関するものである。
時計、特にクロック用の時計は、秒針を連続的に駆動するいわゆる連続運針時計が主流になってきている。このような連続運針駆動をスムーズにさせるため、従来より時計用モーターにいろいろの工夫が成されているところである。その工夫の一つとして、例えば、特許文献1に示すように、時計用モーターの1部品であるローターに慣性リング1aを一体化させることによって、ローターの微妙な揺れを解消してローターの回転速度をほぼ一定に維持する技術がある。
次に図8は特許文献1の図2であり、これを参照して従来の技術を説明する。
時計用モーターは、ローター1とステーター2及び図示されていないがコイルより形成されている。ローター1は、カナ部1fと収納部1dを有するローター本体1jと、マグネットリング1eと、慣性リング1a、および上下の軸部1gなどより成る。そしてローター1は、ダストカバーである上板3の軸受凹部に上ほぞ軸部1gが軸支され、中板4の軸受凹部に下ほぞ軸部1gが軸支されて回転自在に保持されている。
2はステーターで、ローター1のマグネットリング1eに対向する位置に配置されている。図示しないコイルより発生した磁界により、ステーター2が交互にN極とS極に変わり、これによってローターが回転し中間車6、7、8を介し出力歯車9を経て出力軸10に取り付けた図示しない指針を回転させて時刻を表示するように形成されている。上記の慣性リング1aは、トルク変動のあるモーターの回転速度を一様にするために従来より使用されているものである。
しかしながら、特許文献1のローター1の軸支構造は、上述のように上下共に軸部1gにより回転する構造をとっている。ところで、ローター1の軸方向の回転中心は、ステーター2の厚さの中心位置にほぼ合致する位置にある。このため特に下ほぞの軸支位置がステーター2の厚さ方向の中心位置よりずれた位置にあると上ほぞに横方向の振動が起こり、ローター1が搖動しながら回転するために上板を擦りながら回転するので、大きな回転音が発生してしまうという問題があった。
また、従来の下ほぞ軸部1gは、軸が細く且つローター磁石であるマグネットリング1eの(1/2)の厚さよりも中板方向に伸びた軸により形成されている。これは、ローター1の回転中心位置よりも下ほぞ軸部1gの軸の長さを長くとってローター1の回転を滑らかにするためである。しかし、このために軸が長いと下ほぞ軸部1gは折れやすく時計への衝撃が加わることで軸が折れるという問題もあった。
ほぞ折れ対策としてはローターの材質として強度の高いものを使用すれば良い。この材質としては、POM(ポリアセタール樹脂)が考えられる。この材質は曲げ強度が88Mpaあり、強度としては充分であるが、コストが高く、また、硬度が固いので回転音が大きくなってしまうという課題を有している。このため、曲げ強度が37Mpa程度のABS・PS樹脂を使用することとなる。しかしこの材質では、落下等の衝撃に耐えられないという欠点を有している。
また、ローター磁石1eは2極の極性を有する磁石を使用しており、且つ特許文献1には記載されていないが、カナ部1fは逆転防止歯形を使用するのが一般的である。この磁極の位置とカナ部1fの歯先位置との関係が一定していないと、起動時の回転が不安定となり起動特性にバラツキが発生するという問題があった。
特開平10−336931号公報
本発明が解決しようとする課題は、上記従来技術の問題点を解決するもので、第1の課題はローターの回転時の回転音を減少させることであり、第2の課題は衝撃による軸の折れを防止しようとするものであり、更に第3の課題はバラツキの無い起動特性を実現しようとするものである。
本発明の請求項1に係る時計用モーターは、ローターカップに保持されたローター磁石及びこのローター磁石の下側に慣性板を備えたローターと、前記ローター磁石の側面と対向して配置されるステーターと、このステーターに一体に形成されたコイル芯が嵌め込まれるコイルとで形成され、このうちのローターが、上部基板のほぞ軸穴に軸支される上部軸支部と、回転を伝達するためのピニオンと、前記ロータカップに保持されたローター磁石及び慣性板と、下部基板のほぞ穴用軸によって回転自在に支持される下部軸支部とで形成され、且つ、これらが同軸上に形成されている時計用モーターであって、
前記下部軸支部はほぞ穴により形成されていて、前記ほぞ穴は、その底辺が前記ローターの重心位置とほぼ一致する前記ステーターの厚さ方向中心位置よりも前記上部軸支部側に位置する深さになるように形成されているもので、これにより、ローターの回転時の回転音を減少させることができる。
また、本発明の請求項2に係る時計用モーターは、前記下部軸支部のほぞ穴は細径回転摺動穴と太径回転穴からなると共に、前記下部基板のほぞ穴用軸も細径回転摺動軸と太径回転軸とで形成され、その底辺が前記上部軸支部側に位置する深さになるように形成された前記細径回転摺動穴には前記細径回転摺動軸が係合し、また前記太径回転穴には前記太径回転軸が係合すると共に、この太径回転穴は前記細径回転摺動軸が折れるのを防止するための隙間を以て係合するように形成されているもので、これにより、衝撃による軸の折れを防止することができる。
また、本発明の請求項3に係る時計用モーターは、その底辺が前記上部軸支部側に位置する深さになるように形成された前記下部軸支部のほぞ穴は前記下部基板に形成されたほぞ穴用軸の細径回転摺動軸係合前記ほぞ穴用軸の太径回転軸は、前記慣性板の内径に対して前記細径回転摺動軸が折れるのを防止するための隙間を以て対向配置されているもので、これにより、衝撃による軸の折れを防止することができる。
また、本発明の請求項4に係る時計用モーターは、前記ローター磁石の磁極前記同軸上方向から視たときに、この軸心を通って前記ローター磁石の磁極を結ぶ直線と前記ピニオンに形成された一対の逆転防止歯同士を結ぶ直線とが一定の角度をもって前記ローターカップ内に保持されているもので、これにより、バラツキの無い起動特性を実現することができる。
又、本発明の請求項5に係る時計用モーターは、前記ローターカップの下面側に前記ローター磁石を圧入する時の位置決めガイドが形成されているもので、これにより、一定の角度をもって位置決めすることが容易、且つ、確実にできるようになる。
本発明の効果は、ローターに大きな慣性を与えるための慣性板をローター磁石の厚さ方向中心位置よりも前記下部軸支部側に配置したもので、具体的には、ローターカップにローター磁石と慣性板とを上部軸支部側からこの順に積層保持させたことによって、ローターの回転時の回転音を大いに減少させることができたものである。
また、ローターの軸支部をほぞ穴とし、該ほぞ穴を細径回転摺動穴と太径回転穴で形成し、下部基板に形成された細径回転摺動軸と太径回転軸とにそれぞれ係合させることによって、衝撃による軸の折れを防止することが出来る。
また、ローター磁石の磁極とピニオン歯形の歯先を一定角度で保持することによって、バラツキの無い起動特性を実現させることができた。
本発明の一実施例に係るローターの構造を示す図面で、ローターの側面断面図である。 時計ムーブメントのモーター周りを示す側面断面図。 ローターの軸支構造を示す側面断面図で、(a)は通常の回転状態を示し、(b)は側面より衝撃が加わった時の状態を示している。 ローターの軸支構造を示す他の実施例を示す側面断面図で、(a)は通常の回転状態を示し、(b)は側面より衝撃が加わった時の状態を示している。 慣性板を有しないときのローターの軸支構造を示す側面断面図で、(a)は通常の回転状態を示し、(b)は側面より衝撃が加わった時の状態を示している。 ローター磁石の極とピニオンの歯先に対する位置関係を示す図で、(a)は上面図、(b)は側面断面図、(c)は下面図。 ローター磁石を組み立てる時の組み立て方法を示す側面断面図。 従来技術の時計用モーターの構成断面図である。
本発明のローター構造は、上部軸支部と回転を伝達するためのピニオンとローター磁石と下部軸支部とで形成されていると共に、ローターに慣性力を与える慣性板を有しているものであって、慣性板は前記のローター磁石よりも上部軸支部とは反対側に配置されており、下部軸支部はほぞ穴により形成されていて、このほぞ穴の底辺はステーターの厚さ方向中心位置よりも上部軸支部側に位置するよう形成された構成を有するものであり、また、ローターのほぞ穴を細径回転摺動穴と太径回転穴で形成、下部基板の細径回転摺動軸と太径回転軸とにそれぞれ係合させるか、ほぞ穴は下部基板の細径回転摺動軸と係合させて回転すると共に、太径回転軸はローターカップ内に保持されている慣性板と一定の隙間をもって対向配置されているものであり、更に、ローター磁石の磁極とピニオン歯形の歯先を一定角度を有するよう保持する構成と成したものである。
以下に本発明の実施例について説明する。始めに、図2を用いて時計ムーブメントのモーター周りの構造を説明する。20は時計ムーブメントで以下のような構成を有している。30は上部基板としての上板、40は下部基板としての中板、50は下板であり、上板30と下板50の間に中板40を含む時計ムーブメント20の各部品が収納されている。そして、後述のローターを含む各輪列は主に上板30と中板40にて軸支されている。また、上板30と下板50は上下のダストカバー(いわゆる、ケース)を兼ねている。
100は時計用モーターで、ローター110とステーター120及びコイル130より形成されている。ステーター120とコイル130は従来技術と構造は同じであって、ステーター120はコイル130の中心穴を通るコイル芯130aと一体に形成されている。ローター110は、上部軸支部としての上ほぞ軸111、ピニオン112、ローター磁石113、ローターカップ114、慣性板115及び下部軸支部としての下ほぞ穴116より形成されている。ローター110は、上ほぞ軸111が上板30のほぞ軸用穴31に軸支され、下ほぞ穴116は中板40のほぞ穴用軸41に軸支されて回転する。そして、コイル130に電気的信号を与えるとステーター120に磁極が発生しローター110を回転させ、ピニオン112を介して次段の7番車以下の輪列60を駆動し時計用指針を回転させて時刻を表示する。この時本願実施例では、秒針は連続運針をするものとする。
次に本発明の第1の実施例であるローターの構造について説明する。第1の実施例は慣性板115の位置と下部軸支部を下ほぞ穴116とした形状と、下ほぞ穴116の位置を変えたことである。すなわち、図1を参照すると、上部側より、上ほぞ軸111とピニオン112とローターカップ114及び下ほぞ穴116とがプラ部材にて一体に形成されている。プラ部材の材質は、従来技術に述べたようにABS・PS樹脂を使用している。ローター磁石113と慣性板115は共にリング状に形成されていて、ローター磁石113と慣性板115が上ほぞ軸111側からこの順にローターカップ114の内周に保持されている。ローター磁石113と慣性板115を組み込み易くするためにローターカップ114の内周を2段にしている。即ち、ローター磁石113は小径の内周114aに、また慣性板115は大径の内周114bに保持固定している。この保持構造について以下に説明する。
図1に見るように、ローター110の重心位置110aとステーター120の中心位置121とはほぼ同じ位置に配置されるよう形成されている。このローターの重心位置110aをステーターの中心位置121に一致させるために、大きな慣性を与えるための慣性板115をローター磁石113に対し上ほぞ軸111の反対側において、ローターカップ114の内周114aにローター磁石113より下側となるよう隣接させて保持したものである。
更に、本発明の下ほぞ穴116の位置にも工夫を凝らしている。即ち図1に示すように、下ほぞ穴116の穴の深さをローター110の重心位置110aよりも上ほぞ軸111側へ来るようにしている。即ち、下ほぞ穴116の底面116aをローターの重心位置110aとほぼ一致するステーター120の厚さ方向中心位置121より上ほぞ軸111側へ来るような深さとしている。当然ながら、下ほぞ穴116が係合する、中板40に形成されたほぞ穴用軸41をステーター120の厚さ方向中心位置121より上ほぞ軸111側へ来るような高さに形成している。
このように、慣性板115をローター磁石113より上ほぞ軸111の反対側に配置したので、ローターの重心位置110aより上方の上ほぞ軸111側の重さが軽くなり、ローター110の回転が安定し、上ほぞ軸111の横振動の揺れを少なくすることが出来た。更に、慣性板115をローターカップ114の内周に圧入固定したので、慣性板115の加工誤差による質量のアンバランス量を少なくすることが出来た。この結果、上板30との擦りが弱くなり、振動エネルギーが減少し、上板30で増幅されて発生する音響的空気伝播回転音が顕著に減少し、無音に近い状態を実現させることができた。
次に本発明の第2の実施例について説明する。第2実施例は、下部軸支構造にある。図3は本発明の下部軸支構造を説明するための断面図で(a)は通常の回転状態を示し、(b)は衝撃が加わった状態を示している。(a)図において、本発明の下ほぞ穴116は2段の段付き穴で形成されている。即ち、細径回転摺動穴116bと太径回転穴116cより形成されている。これに対応して中板40に形成されているほぞ穴用軸41も、図3に示すように、細径回転摺動軸41aと太径回転軸41bの2段で形成されている。そして、細径回転摺動軸41aには細径回転摺動穴116bが、また太径回転軸41bには太径回転穴116cが各々係合して、ローター110が回転することとなる。尚、上ほぞ軸111は上板30に形成されているほぞ軸用穴31と多少のクリアランスをもって係合し回転する。
通常の使用状態では、太径回転軸41bと太径回転穴116cとはある程度の隙間を持った状態を保ち、細径回転摺動軸41aと細径回転摺動穴116bの係合によりローター110は回転支持されている。ここで時計ムーブメント20が落下等の衝撃を受ける場合を(b)図を用いて説明する。衝撃により矢印Fの力がローター110に加わると(一般には図3(b)の図を反時計方向に90°回転させた状態で使用することとなるので、力Fは上方よりかかることとなるが図の状態で説明する)、ローター110は力Fと反対側に僅かに傾く。この傾きによって、下ほぞ穴116の太径回転穴116cが中板40に形成されたほぞ穴用軸41の太径回転軸41bに当たることにより、これ以上の傾きが防止される。
ここで、簡単にほぞ穴用軸41が曲がった時のほぞ折れ防止の原理を説明する。時計ムーブメント20の落下方向は矢印Fを上にして矢印方向に自然落下して床に追突する。この時ローター110は100Gクラスの加速度を受け、特に質量の大きいローター磁石113と慣性板115のあるほぞ穴用軸41側に掛かる。ほぞ穴用軸41は摺動摩擦を少なくするため細径で形成されているため、横からの衝撃を受けるとローター110は上ほぞ軸111を支点として曲がって中心が移動する。するとローターの中心も移動するので太径回転軸41bにローターの太径回転穴116cが接触し折れない範囲内で止まることとなる。
即ち、細径回転摺動軸41aは細径回転摺動穴116bとのクリアランス内で傾くため、細径回転摺動軸41aが折れることが無い。つまり、太径回転軸41bと太径回転穴116cとのある程度の隙間とは、細径回転摺動軸41aが細径回転摺動穴116bのクリアランス内で傾くことの出来る隙間を言う。衝撃が無くなると(a)図に示すように通常位置に戻るので、ほぞ折れを充分に防止することができる。尚、ローターや下部基板はプラスチックで出来ているので、一体形成することができ、コストアップにはなることは無い。
次に、ほぞ折れ対策に関する他の実施例について説明する。図4はその構成を示す断面図である。図3と異なるところは、ローター110の下ほぞ穴116は通常の1段構成でほぞ穴用軸41の細径回転摺動軸41aと係合して回転するが、中板40に形成されたほぞ穴用軸41の太径回転軸41bには、慣性板115aの内径115bを小さくして対向させる構成としたものである。衝撃を受けて矢印Fの力がローター110に加わると、ローター110は力Fと反対側に僅かに傾く。この時、ほぞ穴用軸41の太径回転軸41bには慣性板115aの内径115bが当たって傾きを防止する。図3同様に、細径回転摺動軸41aは細径回転摺動穴116bとのクリアランス内で傾くため、細径回転摺動軸41aが折れることは無い。即ち、太径回転軸41bと慣性板115aの内径115bとのある程度の隙間とは、細径回転摺動軸41aが下ほぞ穴116のクリアランス内で傾くことの出来る隙間を言う。
以上のように、少なくともほぞ穴用軸41を細径回転摺動軸41aと太径回転軸41bとし、細径回転摺動軸41aは回転摺動軸に用い、太径回転軸41bをほぞ折れ防止用の軸として使用するので、細径回転摺動軸41aは細くて折れやすいが、太径回転軸41bの存在により、ローター110の回転中にほぞ折れすることが無くなった。
次に本発明の第3の実施例について説明する。第3実施例は、ほぞ折れ対策に関する更に他の実施例を示す。図5は本発明の下部軸支構造を説明するための断面図で、(a)は通常の回転状態を示し、(b)は衝撃が加わった状態を示している。第3実施例が他と異なるのは、第2実施例において慣性板が無い状態の下部軸支部の構造である。即ち、ほぞ折れ対策の構造としては第2実施例と同じで、(a)の通常使用状態では太径回転軸41bと太径回転穴116cとはある程度の隙間を持った状態を保ち、細径回転摺動軸41aと細径回転摺動穴116bの係合によりローター110は回転支持されている。時計ムーブメント20が落下等の衝撃を受けると(b)図に示すように、矢印で示す衝撃の力Fがローター110に加わるとローター110は力Fと反対側に僅かに傾く。この傾きによって、下ほぞ穴116の太径回転穴116cが中板40に形成されたほぞ穴用軸41の太径回転軸41bに当たるのでこれ以上の傾きが防止される。このほぞ折れ防止の原理は第2実施例と同様であるので説明は省略する。
本発明の第4の実施例について説明する。第4実施例は、起動性を向上させる構成を提供することである。図6はローターの構造を示し、(a)は上面図、(b)は側面断面図、(c)は下面図を示し、図6は治具を用いてローター磁石をローターカップに押し込む方法を説明する断面図である。
図6(a)に示すように、本発明のローターのピニオン112の歯112aには逆転防止歯形を使用している。また、ローター磁石113は2極の極性を有する磁石を使用している。このピニオンの歯112aの歯先位置とローター110の中心位置110aを結ぶ線110bに対しローター磁石113の極性の位置の位相角度を正確に位置決めすることによって起動特性のバラツキを無くす構成とした。
即ち、本実施例では、図6(a)において(同軸上方向から視て)、ローターの中心(軸心)位置110aを通ってピニオン112に形成された一対の歯112a同士を結ぶ線110bに対しローター磁石113の磁極を結ぶ直線が一定角度θだけずらした位置110cとなるように形成した。これを実現するためには、ローターカップ114の下側にローター磁石113を押し込む時の位置決め部となるガイド114cを2ヶ所形成した。このガイド114cはピニオンの逆転防止歯112aの歯先位置に対し一定の位置に対称に形成されている。この位置は、逆転防止歯112aの歯先位置から一方の側に90°の範囲内で形成され、これと対称位置に他方のガイド114cを形成している。このガイド114cの内径は慣性板115を押しこみ易くするため、慣性板115が圧入されている内径よりも多少大きく形成されている。即ち、ローターカップ114の内径として最大内径を有している。
ローター磁石113をローターカップ114に押し込む方法について図7を用いて説明する。70は押し込み治具で、治具本体71と治具磁石72とよりなっている。73は受治具でローター110を位置決めする位置決め穴73aを有している。治具磁石72はローター磁石113の2極に合わせて2極の極性を有しており、例えば図の下側にN極が上側にS極がくるように配置する。この治具磁石72にローター磁石113を近づけると、ローター磁石113は治具磁石72とは、図6に示すように反対の極性で貼り付く。
このようにすることで治具磁石72の極性がどちらにあるかが既知となるので、この位置をローターカップ114のガイド114cの位置に対して一定方向で押し込み且つ圧入すると、ピニオンの逆転防止歯112aの歯先位置に対しローター磁石113の極性を一定の方向であるθの位置に位置決めすることが可能となる。このように、ピニオンの逆転防止歯112aの歯先位置に対しローター磁石113の極性の位相角度を一定に決めることによって、起動特性のバラツキの無い時計用モーター100を実現できた。
本発明はクロックばかりで無くウオッチの秒針を連続運針させる時などの時計用モーターに限らず、各種の精密機器のモーターとしても適用が可能である。
20 時計ムーブメント
30 上板
40 中板
41 ほぞ穴用軸
41a 細径回転摺動軸
41b 太径回転軸
70 押し込み治具
72 治具磁石
73 受治具
100 時計用モーター
110 ローター
110a ローターの重心位置
111 上ほぞ軸
112 ピニオン
113 ローター磁石
114 ローターカップ
114c ガイド
115、115a 慣性板
115b 内径
116 下ほぞ穴
116a 下ほぞ穴の底面
116b 細径回転摺動穴
116c 太径回転穴
120 ステーター
121 ステーターの厚さ方向中心位置
130 コイル

Claims (5)

  1. ローターカップに保持されたローター磁石及びこのローター磁石の下側に慣性板を備えたローターと、前記ローター磁石の側面と対向して配置されるステーターと、このステーターに一体に形成されたコイル芯が嵌め込まれるコイルとで形成され、このうちのローターが、上部基板のほぞ軸穴に軸支される上部軸支部と、回転を伝達するためのピニオンと、前記ロータカップに保持されたローター磁石及び慣性板と、下部基板のほぞ穴用軸によって回転自在に支持される下部軸支部とで形成され、且つ、これらが同軸上に形成されている時計用モーターであって、
    前記下部軸支部はほぞ穴により形成されていて、前記ほぞ穴は、その底辺が前記ローターの重心位置とほぼ一致する前記ステーターの厚さ方向中心位置よりも前記上部軸支部側に位置する深さになるように形成されていることを特徴とする時計用モーター。
  2. 前記下部軸支部のほぞ穴は、細径回転摺動穴と太径回転穴からなると共に、前記下部基板のほぞ穴用軸も細径回転摺動軸と太径回転軸とで形成され、その底辺が前記上部軸支部側に位置する深さになるように形成された前記細径回転摺動穴には前記細径回転摺動軸が係合し、また前記太径回転穴には前記太径回転軸が係合すると共に、この太径回転穴は前記細径回転摺動軸が折れるのを防止するための隙間を以て対向配置されていることを特徴とする請求項1に記載の時計用モーター。
  3. その底辺が前記上部軸支部側に位置する深さになるように形成された前記下部軸支部のほぞ穴は前記下部基板に形成されたほぞ穴用軸の細径回転摺動軸係合前記ほぞ穴用軸の太径回転軸は、前記慣性板の内径に対して前記細径回転摺動軸が折れるのを防止するための隙間を以て対向配置されていることを特徴とする請求項に記載の時計用モーター。
  4. 前記ローター磁石の磁極前記同軸上方向から視たときに、この軸心を通って前記ローター磁石の磁極を結ぶ直線と前記ピニオンに形成された一対の逆転防止歯同士を結ぶ直線とが一定の角度をもって前記ローターカップ内に保持されていることを特徴とする請求項1から請求項のいずれか1項に記載の時計用モーター。
  5. 前記ローターカップの下面側に前記ローター磁石を圧入する時の位置決めガイドが形成されていることを特徴とする請求項に記載の時計用モーター。
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