JP5849784B2 - 同軸型電気コネクタ - Google Patents

同軸型電気コネクタ Download PDF

Info

Publication number
JP5849784B2
JP5849784B2 JP2012050569A JP2012050569A JP5849784B2 JP 5849784 B2 JP5849784 B2 JP 5849784B2 JP 2012050569 A JP2012050569 A JP 2012050569A JP 2012050569 A JP2012050569 A JP 2012050569A JP 5849784 B2 JP5849784 B2 JP 5849784B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
circumferential direction
contact
adjustment
convex
electrical connector
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2012050569A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013187015A (ja
Inventor
四谷 健一
健一 四谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
I Pex Inc
Original Assignee
Dai Ichi Seiko Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Ichi Seiko Co Ltd filed Critical Dai Ichi Seiko Co Ltd
Priority to JP2012050569A priority Critical patent/JP5849784B2/ja
Publication of JP2013187015A publication Critical patent/JP2013187015A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5849784B2 publication Critical patent/JP5849784B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Coupling Device And Connection With Printed Circuit (AREA)

Description

本発明は、円環状をなすように形成されたコンタクトが、相手コネクタの嵌合時にスリットを介して弾性変位されるように構成された同軸型電気コネクタに関する。
一般に、種々の電気機器において、互いに嵌合接続可能に構成された一対の電気コネクタを使用して、細線同軸ケーブルやフレキシブル配線基板等の各種信号伝送媒体を印刷配線基板に電気的に接続したり、一対の配線基板同士(基板対基板)を電気的に接続することが広く行われている。そのような一対の電気コネクタとしては、例えば下記の特許文献1〜2に記載されているように信号伝送媒体や配線基板が連結されるプラグコネクタ(第1のコネクタ)と、配線基板上に実装されるリセプタクルコネクタ(第2のコネクタ)とが使用され、リセプタクルコネクタに対してプラグコネクタが嵌合されることによって電気的な接続が行われるようになっている。
ここで、上述した一対の配線基板同士(基板対基板)の接続に用いられる電気コネクタにおいて、コンタクトを同心状に配置した同軸型の電気コネクタが知られている。同軸型電気コネクタには、円周方向の一部にスリットが設けられた円環状のコンタクトが使用されており、そのスリットを介して円環状コンタクトが円周方向に分割されている。そして、相手コネクタとの間において嵌合又は抜去が行われた際に、上述したスリットを介して円周方向に対面するコンタクトの分割端面同士が円周方向に離間しながら、すなわちスリットの間隔が広げられながら、コンタクトの弾性変位が行われる。このように円環状コンタクトのスリットの間隔が広げられるように弾性変位が行われる際には、円環状コンタクトの外径がやや拡大されることとなるが、嵌合操作又は抜去操作が完了した時点で、コンタクトが元の位置に復元され、それによってコネクタ同士が嵌合状態又は解放状態に保持される。
ところが、上述したようにして相手コネクタに対する嵌合又は抜去の操作が行われるにあたっては、円環状コンタクトに生じる円周方向及び径方向の弾性変位が、常に一定の位置関係(タイミング)で且つ一定の応力状態で行われることから、嵌合・抜去における操作感覚、すなわち挿抜感触(クリック感)が固定的なものとなっている。その相手コネクタとの嵌合・抜去時における挿抜感触(クリック感)を調整しようとすると、円環状コンタクトの弾性変位状態を調整しなければならないが、そのためには、円環状コンタクト及びその円環状コンタクトを保持している絶縁ハウジングの材料特性、及び部品寸法を厳しく管理しなければならないなどの問題を招来する。このような電気コネクタの挿抜感触は、今後、重要なファクタになっていくと考えられるが、従来の電気コネクタでは、上述したように調整が難しいという問題がある。
実開平3−33979号公報 実開平6−77183号公報
そこで本発明は、簡易な構成で、相手コネクタとの嵌合・抜去時における挿抜感触(クリック感)を容易に調整することができるようにした電気コネクタを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため本発明にかかる電気コネクタでは、円環状をなすように形成されたコンタクトが、当該コンタクトの一部に設けられたスリットを介して円周方向に分割され、そのスリットを介して円周方向に対面する前記コンタクトの分割端面同士が、相手コネクタの嵌合時に円周方向に離間するようにして、前記コンタクトの弾性変位が行われる構成になされた円筒型コネクタにおいて、前記コンタクトの分割端面の一方に、円周方向に突出するようにして調整凸部が設けられているとともに、前記コンタクトの分割端面の他方に、円周方向に窪むようにして調整凹部が設けられ、前記調整凸部が、前記調整凹部の内部に円周方向に移動可能に収容されたものであって、前記調整凸部及び調整凹部の外周面には、円周方向に対して適宜の傾斜角度をなして延在する凸側傾斜ガイド部及び凹側傾斜ガイド部が設けられ、それらの凸側傾斜ガイド部及び凹側傾斜ガイド部は、前記相手コネクタの嵌合による前記コンタクトの弾性変位時に当接して、前記調整凹部の開口部分を前記円周方向と直交する軸方向に押し広げるように弾性変位させる構成が採用されている。
このような構成からなる同軸型電気コネクタによれば、相手コネクタの嵌合又は抜去時に円環状コンタクトが円周方向に弾性変位するにあたって、まず円環状コンタクトの分割端面同士が離間するように移動が行われ、それに伴って調整凹部と、その内部に収容された調整凸部とが相対的に移動して、調整凸部の凸側傾斜ガイド部が、調整凹部の凹側傾斜ガイド部に当接するまで、円環状コンタクト自身の弾性を抵抗力として弾性変形が行われる。更に相手コネクタの嵌合が進められると、調整凸部の凸側傾斜ガイド部と調整凹部の凹側傾斜ガイド部と圧接状態となり、それら第1及び第2の傾斜ガイド同士の間に発生する傾斜分力によって、調整凹部の凹側傾斜ガイド部を有する部位が、円周方向と直交する軸方向に押し広げられるようにして弾性変位し、嵌合又は抜去動作が完了した時点でコンタクトが元の位置に復元され、それによってコネクタ同士が嵌合状態に保持又は開放状態になされる。
このように本発明においては、相手コネクタとの嵌合操作又は抜去操作が行われる初期の段階においては、円環状コンタクト自身が有する円周方向の弾性力下で弾性変位が行われるが、嵌合の途中で凸側傾斜ガイド部及び凹側傾斜ガイド部同士が当接したときから、円環状コンタクトの円周方向の弾性抵抗力に、軸方向の弾性抵抗力が付加される。従って、凸側傾斜ガイド部及び凹側傾斜ガイド部の傾斜角度や位置等を調整することによって、軸方向の弾性抵抗力が付加される大きさやタイミングが変化されることとなり、相手コネクタとの嵌合・抜去の操作感覚が容易に調整される。
また、本発明においては、前記凹側傾斜ガイド部が、前記調整凹部の円周方向の開口部分に設けられていることが可能である。
また、本発明における前記調整凸部は、前記コンタクトの一方側の分割端面から円周方向に細幅状をなして突出する挟幅突部と、その挟幅突部の突出側に前記円周方向と直交する軸方向に拡大されるように連設された拡大突部とを有し、前記拡大突部と挟幅突部との連結境界部分に、前記凸側傾斜ガイド部が形成された構成とすることが可能である。
以上述べたように本発明にかかる同軸型電気コネクタは、円環状コンタクトの分割端面に、円周方向に相対移動可能な調整凸部と調整凹部とを設けるとともに、これらの調整凸部及び調整凹部に設けた凸側傾斜ガイド部及び凹側傾斜ガイド部同士を、相手コネクタの嵌合時に当接させて調整凹部の開口部分を軸方向に押し広げるように弾性変位させて、嵌合の途中で凸側傾斜ガイド部及び凹側傾斜ガイド部同士が当接したときから円環状コンタクトの円周方向の弾性抵抗力に軸方向の弾性抵抗力を付加させる構成により、凸側傾斜ガイド部及び凹側傾斜ガイド部の傾斜角度や位置等を調整することで相手コネクタとの嵌合・抜去の操作感覚を容易に調整可能としたものであるから、簡易な構成で、相手コネクタとの嵌合・抜去時における挿抜感触(クリック感)を容易に調整することができ、同軸型電気コネクタの信頼性を安価かつ大幅に高めることができる。
本発明の一実施形態にかかる同軸型電気コネクタを印刷配線基板上に実装した使用状態を上方側から表した外観斜視説明図である。 図1に示された本発明の一実施形態にかかる同軸型電気コネクタ単品の構造を上方側から表した外観斜視説明図である。 図1及び図2に示された本発明の一実施形態にかかる同軸型電気コネクタの平面説明図である。 図3中の IV−IV 線に沿った縦断面説明図である。 図1乃至図4に示された本発明の一実施形態にかかる同軸型電気コネクタに用いられている円環状コンタクトを表した外観斜視説明図である。 図1乃至図4に示された本発明の一実施形態にかかる同軸型電気コネクタに用いられている絶縁ハウジングを表した外観斜視説明図である。 図1乃至図6に示された本発明の一実施形態にかかる同軸型電気コネクタを、相手コネクタに嵌合させる直前の状態を表した外観斜視説明図である。 図1乃至図6に示された本発明の一実施形態にかかる同軸型電気コネクタを、相手コネクタに嵌合させた後の嵌合完了状態を表した図4相当の縦断面説明図である。 図1乃至図6に示された本発明の一実施形態にかかる同軸型電気コネクタを、相手コネクタに嵌合させる直前の状態を表した側面説明図である。 図9中のA部を拡大して表した部分側面説明図である。 図1乃至図6に示された本発明の一実施形態にかかる同軸型電気コネクタの嵌合途中の状態を表した側面説明図である。 図11中のB部を拡大して表した部分側面説明図である。 図1乃至図6に示された本発明の一実施形態にかかる同軸型電気コネクタの嵌合完了状態を表した側面説明図である。 図13中のC部を拡大して表した部分側面説明図である。
以下、本発明を、印刷配線基板同士を接続する同軸型電気コネクタに適用した実施形態について図面に基づき詳細に説明する。
[全体構造について]
図1〜図14に示された本発明の一実施形態にかかる同軸型電気コネクタ10は、例えば携帯電話等の電子機器内に配置された印刷配線基板P上に半田付けにより実装されるものであって、当該同軸型電気コネクタ10が、作業者の手で把持されながら相手コネクタとしての他の同軸型電気コネクタ20の図示上方側に同軸状に配置され(図7参照)、その後に、図示下方の同軸型電気コネクタ20に向かって適宜の力で押し込まれることによって、両コネクタ10,20同士が嵌合された状態になされる。また、それらの両コネクタ10,20の嵌合状態から、本発明の一実施形態にかかる同軸型電気コネクタ10を把持して、図示上方側に適宜の力で引き上げることで、相手側の同軸型電気コネクタ20から、本発明の一実施形態にかかる同軸型電気コネクタ10が、図示上方側に離脱するようにして抜去が行われる。
なお、上述した同軸型電気コネクタ10の挿抜操作は、作業者の手で行われることに限られることはなく、機械によって自動的に行うようにしても良い。以下においては、同軸型電気コネクタ10の挿入方向及び抜出方向を、それぞれ「下方向」及び「上方向」とする。なお、同軸型電気コネクタ10単体の構成については、上下を反転した状態を図示して説明を行うこととする。
[絶縁ハウジングの構成について]
上述した同軸型電気コネクタ10の本体部を構成している絶縁ハウジング11は、プラスチック等の樹脂材を用いて例えばモールド成形されたものであって、印刷配線基板P上に載置されるベース枠体11aと、そのベース枠体11aの中心側部分から上方に向かって突出する略円筒状の中空体からなる中央枠体11bと、を一体的に有している。そのうちの中央枠体11bは、その下半側部分が略円筒形状をなすように形成されているとともに、当該中央枠体11bの上半側部分は、上方に向かって内径が連続的に減じられる円錐形状の一部をなすように形成されている。
そして、その中央枠体11bの内方側空間には、後述する信号伝送用の信号コンタクト12が装着されているとともに、当該中央枠体11bの外方側部分には、接地用のグランドコンタクト13が装着されている。このとき、絶縁ハウジング11の外周面に設けられた固定爪部11cに対して、グランドコンタクト13の内周面に形成された固定突起部13iが引っかかるような形で係合状態となることによって、固定突起部13iが固定爪部11cとの接触面上を円周方向に摺動可能に固定が行われている。
[信号コンタクトの構成について]
信号コンタクト12は、所定の薄厚金属板の折り曲げ部材から形成されており、印刷配線基板P上に形成された図示しない信号導電路に半田接合される接続脚部12aを有している。その接続脚部12aは、絶縁ハウジング11の外方側から内方側に向かって帯板状をなすように延在しており、当該接続脚部12aの内端部分から略直角に折れ曲がって絶縁ハウジング11の内壁面に沿うようにして上方側に延出している。そして、その上端部分に、側面略U字形状をなす嵌合接触部12bが一体的に連接されている。
この嵌合接触部12bは、上方に向けて開口する縦断面略台形状(図4参照)をなすように形成されており、後述する相手コネクタとしての他の同軸型電気コネクタ20に設けられた信号コンタクト22の嵌合接触部22bに対して、外方側から覆うように嵌め込まれる構成(図8参照)になされている。
[グランドコンタクトの構成について]
一方、本発明における円環状コンタクトに相当するグランドコンタクト13も、所定の薄厚金属板の折り曲げ部材から形成されており、略円筒状の中空形状をなすように形成されたグランド本体部13aの外周下縁部の複数箇所(3箇所)から、半径外方側に向かって一体的に延出する複数(3体)の接続脚部13bが、印刷配線基板P上に形成されたグランド導電路P1に半田接合されるようになっている。
また、このグランドコンタクト13を構成しているグランド本体部13aの外周上縁部分には、半径方向の内方側に張り出す円環状係合部13cが絞り成形されている。このグランドコンタクト13の円環状係合部13cは、後述する相手コネクタとしての他の同軸型電気コネクタ20に設けられた円環状係止部23cに対して弾性的な嵌合状態(図8参照)になされる。
ここで、上述したグランドコンタクト13のグランド本体部13aは、上述したように円環状をなすように形成されているが、そのグランド本体部13aの円周方向における1箇所には、当該グランド本体部13aを円周方向に分割するスリット13dが形成されている。このスリット13dは、円環形状の軸方向に延在する溝状空隙を形成するものであるが、当該スリット13dを介して円周方向に分割されたグランド本体部13aの分割端面13e,13f同士が、所定幅の溝状空隙を介して円周方向に対面するように配置されている。このグランド本体部13aの分割端面13e,13f同士は、上述したスリット13dを介して円周方向に離間又は近接するように移動可能となっており、その分割端面13e,13f同士の離間又は近接に伴って、グランド本体部13aの弾性変位が、円周方向及び径方向に行われるように構成されている。
そして、後述する相手コネクタとしての他の同軸型電気コネクタ20に対する嵌合操作が行われる際に、上述したグランドコンタクト13の円環状係合部13cが、他の同軸型電気コネクタ20のグランド本体部23aの端部(図7の上方側)に対して当接すると、グランド本体部13aの内径部分が外方に押し広げられるように弾性変形が行われ、グランド本体部13aの分割端面13e,13f同士が円周方向に離間するように移動して、当該グランド本体部13aが円周方向及び径方向に拡大する方向に弾性変位する。更に、他の同軸型電気コネクタ20に対する嵌合操作が完了したときには、グランド本体部13aの分割端面13e,13f同士が、再び円周方向に近接するように移動し、グランド本体部13aが、円周方向及び径方向に縮小する方向に復元されるようになっている。なお、他の同軸型電気コネクタ20に対する同軸型電気コネクタ10の抜去操作時には、上述した弾性変位が逆方向に行われる。
また、上述したグランド本体部13aに設けられた分割端面13e,13fの一方13eに、円周方向に突出するようにして調整凸部13gが設けられ、他方の分割端面13fには、円周方向に窪むようにして調整凹部13hが設けられている。そのうちの調整凹部13hは、分割端面13fに開口部を有しており、その開口部を通して調整凸部13gが、調整凹部13hの奥側(図10の右方側)に向かって突出し、当該調整凸部13gが調整凹部13hの内方に遊嵌状態で収容されている。そのとき調整凹部13hの内方空間が有する円周方向の長さは、調整凸部13gの円周方向長さよりも大きく形成されており、そのように調整凹部13hの内方空間が長く形成されている分だけ、調整凸部13gが円周方向に往復移動可能になされている。
このとき、上述した調整凸部13gは、グランド本体部13aの一方側の分割端面13eから円周方向に細幅状をなして突出する挟幅突部13g1と、その挟幅突部13g1の突出側(図10の右方側)に連設された拡大突部13g2とを有している。その拡大突部13g2は、グランド本体部13aが有する円環形状(円周方向)の軸方向(上下方向)に張り出すように拡大された幅広形状になされており、その幅広状をなす拡大突部13g2が、軸方向(上下方向)に細幅状をなすように形成された挟幅突部13g1を介して、前記分割端面13eと円周方向に一体的に繋げられている。
さらに、上述した拡大突部13g2と挟幅突部13g1との連結境界部分には、円周方向に対して適宜の傾斜角度をなして延在する凸側傾斜ガイド部13g3が形成されている。この凸側傾斜ガイド部13g3は、グランド本体部13aが有する円環形状の軸方向(上下方向)において対称的な位置及び形状を有するように一対設けられており、挟幅突部13g1から拡大突部13g2に向かって円環形状の軸方向(上下方向)に連続的な傾斜面を形成するように延在している。
一方、調整凹部13hは、上述した調整凸部13gを円周方向に移動可能とする内部空間を有しており、その内部空間が、上述した分割端面13fにおいて開口部を有するように形成されている。そして、その調整凹部13hの開口部を形成している開口端縁部分には、グランド本体部13aが有する円環形状の軸方向(上下方向)に突出する一対の係合片13h1,13h1が設けられている。それら一対の係合片13h1,13h1は、軸方向(上下方向)において互いに対向するように突出する形状になされており、当該係合片13h1,13h1同士によって調整凹部13hの開口部分が狭められた形状になされている。そして、その調整凹部13hにおける狭められた開口部分に、上述した調整凸部13gの挟幅突部13g1が配置されており、挟幅突部13g1に対して係合片13h1,13h1が軸方向(上下方向)の両側から近接する配置関係になされている。
このときの調整凹部13hに設けられた各係合片13h1は、調整凸部13gの凸側傾斜ガイド部13g3に近接する配置関係になされているが、それらの各係合片13h1には、凸側傾斜ガイド部13g3に沿って斜め方向に延在する凹側傾斜ガイド部13h2が形成されている。これらの調整凸部13gの凸側傾斜ガイド部13g3と、調整凹部13hの凹側傾斜ガイド部13h2とは、円周方向及び軸方向(上下方向)に対面する配置関係になされている。
そして、相手コネクタとしての他の同軸型電気コネクタ20に対する嵌合操作が行われていない初期状態においては、上述した凸側傾斜ガイド部13g3と凹側傾斜ガイド部13h2との間に所定の間隔S1(図10参照)が形成されており、両部材同士が離間された状態になされている。これに対して、他の同軸型電気コネクタ20に対する嵌合・抜去が行われる際には、前述したようにグランドコンタクト13が円周方向に弾性変形し、グランド本体部13aの分割端面13e,13f同士が円周方向に離間するように移動して間隔S2(図12参照)に拡大するが、それに伴って、凸側傾斜ガイド部13g3と凹側傾斜ガイド部13h2とが近接して当接される。
すなわち、上述したようにグランド本体部13aの分割端面13e,13f同士が円周方向に離間するに伴って、調整凸部13gと調整凹部13hとが円周方向に相対移動すると、調整凸部13gに設けられた凸側傾斜ガイド部13g3と、調整凹部13hに設けられた凹側傾斜ガイド部13h2とが、互いに近接するように移動して当接される。このように凸側傾斜ガイド部13g3と凹側傾斜ガイド部13h2とが近接して当接するまでの間は、グランド本体部13a自身が有する弾性に基づいた比較的小さい円周応力状態となる。
一方、上述したように凸側傾斜ガイド部13g3と凹側傾斜ガイド部13h2とが当接した後に、更に分割端面13e,13f同士が円周方向に離間する方向にグランド本体部13aの弾性変形が継続されると、凸側傾斜ガイド部13g3と凹側傾斜ガイド部13h2とが圧接状態となり、それら両傾斜ガイド部13g3,13h2同士の間に、グランド本体部13aの円環形状の軸方向(上下方向)に分力が生じる。そして、その軸方向(上下方向)の分力によって、調整凹部13hの係合片13h1,13h1が同方向に弾性変位し、調整凹部13hの開口部が押し広げられるように弾性変形される。このときのグランド本体部13aには、上述した初期段階の円周応力に加えて、軸方向(上下方向)の応力が付加され、比較的大きな応力状態下で、他の同軸型電気コネクタ20に対する嵌合・抜去が行われることとなる。
[相手コネクタの全体構成について]
このような構成を有する本発明の一実施形態にかかる円筒型コネクタ10は、図7及び図8に示されているように、相手コネクタとしての他の同軸型電気コネクタ20に対して上方側から嵌合され、又は上方側に向かって抜出される構成になされている。そのときの相手コネクタ20も、概略同様な構成になされているため、同様な構成を有する部材については十の位の「1」を「2」に代えて表し、異なる構成についての説明を以下行うこととする。
まず、他の同軸型電気コネクタ20に設けられた絶縁ハウジング21は、平面略矩形状をなす平板状部材から形成されており、その絶縁ハウジング21の中心部分に、信号伝送用の信号コンタクト22が装着されている。また、その信号コンタクト22を外方側から取り囲むようにして、接地用のグランドコンタクト23が装着されている。
[信号コンタクトの構成について]
信号コンタクト22は、所定の薄厚金属板の折り曲げ部材から形成されており、印刷配線基板Q上に形成された信号導電路(図示省略)に半田接合される接続脚部22aを有している。その接続脚部22aは、絶縁ハウジング21の中心側に延出しており、中心部分において略直角に折れ曲がって上方に立ち上がるように突出する中空のピン形状をなす嵌合接触部22bが一体的に連接されている。この嵌合接触部22bには、前述した本発明にかかる円筒型コネクタ10に設けられた嵌合接触部12bが外方側から覆うように嵌め込まれる構成(図8参照)になされている。
[グランドコンタクトの構成について]
また、この同軸型電気コネクタ20に設けられたグランドコンタクト23も、所定の薄厚金属板の折り曲げ部材から形成されており、略円筒状の中空形状をなすように形成されたグランド本体部23aの外周部から、半径外方側に向かって一体的に延出する複数の接続脚部23bが、印刷配線基板Q上に形成されたグランド導電路(図示省略)に半田接合されるようになっている。このグランド本体部23aの外周上縁部分には、環状溝からなる円環状係止部23cが成形されている。当該円環状係止部23cに対しては、前述した本発明にかかる円筒型コネクタ10の円環状係合部13cが、外方側から被さるようにして弾性的な嵌合状態(図8参照)になされる。
なお、このグランドコンタクト23のグランド本体部23aには、本発明にかかる円筒型コネクタ10におけるグランドコンタクト23のような円周方向分割用のスリットは設けられていない。
そして、この相手コネクタとしての他の同軸型電気コネクタ20の上方に、前述した本発明の一実施形態にかかる同軸型電気コネクタ10が、図7及び図8に示されているように下向きに反転した状態で対向するように配置されてから、下方に押し込むようにして嵌合が行われる。その嵌合操作においては、他の同軸型電気コネクタ20の円環状係止部23cに対して、同軸型電気コネクタ10の円環状係合部13cが上方側から当接して圧接状態となることで、グランド本体部13aが円周方向に拡大する方向に弾性変形し、当該グランド本体部13aの分割端面13e,13f同士が円周方向に離間するように移動する。このときのグランド本体部13aの弾性変形は、当該グランド本体部13a自身が有する弾性に基づいた比較的小さい円周応力の下で行われる。
このようなグランド本体部13の弾性変形に伴って、調整凸部13gと調整凹部13hとが円周方向に相対移動し、それぞれの凸側傾斜ガイド部13g3と凹側傾斜ガイド部13h2とが互いに近接して当接される。これらの凸側傾斜ガイド部13g3と凹側傾斜ガイド部13h2との当接後、嵌合操作の進行に伴って、分割端面13e,13f同士が更に円周方向に離間する方向にグランド本体部13aの弾性変形が継続されるが、そのときに凸側傾斜ガイド部13g3と凹側傾斜ガイド部13h2とが圧接状態となることから、それら両傾斜ガイド部13g3,13h2同士の間に、グランド本体部13aの円環形状の軸方向(上下方向)に分力が生じる。そして、その軸方向(上下方向)分力によって、調整凹部13hの開口部が押し広げられるような弾性変形が行われ、当該調整凹部13hの係合片13h1,13h1が、軸方向の両側に弾性変位する。このとき、グランド本体部13aには、上述した初期段階の円周応力に加えて、軸方向(上下方向)の応力が付加され、それら両応力が加算された比較的大きな応力状態下で、他の同軸型電気コネクタ20に対する嵌合が行われる。
また、両コネクタ10,20同士の嵌合操作が完了したときには、同軸型電気コネクタ10に設けられたグランド本体部13aの分割端面13e,13f同士が円周方向に再び近接するように移動して元の間隔S1(図14参照)に戻され、グランド本体部13aが円周方向に縮小する方向に復元される。なお、同軸型電気コネクタ10の抜去時には、上述した工程と逆方向の弾性変位が行われる。
このように本実施形態においては、他の同軸型電気コネクタ(相手コネクタ)20との嵌合操作又は抜去操作が行われる初期の段階においては、円環状のグランドコンタクト13自身が有する円周方向の弾性力下で弾性変位が行われるが、嵌合の途中で、凸側傾斜ガイド部13g3と凹側傾斜ガイド部13h2とが当接したときから、円環状グランドコンタクト13の円周方向の弾性抵抗力に、軸方向の弾性抵抗力が付加されることとなる。従って、凸側傾斜ガイド部13g3及び凹側傾斜ガイド部13h2における傾斜角度や位置等を調整すれば、軸方向の弾性抵抗力が付加される大きさやタイミングが変化されることとなり、他の同軸型電気コネクタ(相手コネクタ)20との嵌合・抜去における操作感覚が容易に調整される。
以上、本発明者によってなされた発明を実施形態に基づき具体的に説明したが、本実施形態は上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形可能であるというのはいうまでもない。
以上のように本発明は、各種電子・電気機器に使用される多種多様な同軸型電気コネクタに対して広く適用することが可能である。
10 同軸型電気コネクタ
11 絶縁ハウジング
11a ベース枠体
11b 中央枠体
11c 固定爪部
12 信号コンタクト
12a 接続脚部
12b 嵌合接触部
13 グランドコンタクト(円環状コンタクト)
13a グランド本体部
13b 接続脚部
13c 円環状係合部
13d スリット
13e,13f 分割端面
13g 調整凸部
13g1 挟幅突部
13g2 拡大突部
13g3 凸側傾斜ガイド部
13h 調整凹部
13h1 係合片
13h2 凹側傾斜ガイド部
13i 固定突起部
P 印刷配線基板
P1 グランド導電路
S1,S2 端面同士の間隔
20 他の同軸型電気コネクタ(相手コネクタ)
21 絶縁ハウジング
22 信号コンタクト
22a 接続脚部
22b 嵌合接触部
23 グランドコンタクト
23a グランド本体部
23b 接続脚部
23c 円環状係止部
Q 印刷配線基板

Claims (3)

  1. 円環状をなすように形成されたコンタクトが、当該コンタクトの一部に設けられたスリットを介して円周方向に分割され、
    そのスリットを介して円周方向に対面する前記コンタクトの分割端面同士が、相手コネクタの嵌合時に円周方向に離間するようにして、前記コンタクトの弾性変位が行われる構成になされた円筒型コネクタにおいて、
    前記コンタクトの分割端面の一方に、円周方向に突出するようにして調整凸部が設けられているとともに、前記コンタクトの分割端面の他方に、円周方向に窪むようにして調整凹部が設けられ、前記調整凸部が、前記調整凹部の内部に円周方向に移動可能に収容されたものであって、
    前記調整凸部及び調整凹部の外周面には、円周方向に対して適宜の傾斜角度をなして延在する凸側傾斜ガイド部及び凹側傾斜ガイド部が設けられ、
    それらの凸側傾斜ガイド部及び凹側傾斜ガイド部は、前記相手コネクタの嵌合による前記コンタクトの弾性変位時に当接して、前記調整凹部の開口部分を前記円周方向と直交する軸方向に押し広げるように弾性変位させる構成になされていることを特徴とする同軸型電気コネクタ。
  2. 前記凸側傾斜ガイド部が、前記調整凹部の円周方向の開口部分に設けられていることを特徴とする請求項1記載の同軸型電気コネクタ。
  3. 前記調整凸部は、前記コンタクトの一方側の分割端面から円周方向に細幅状をなして突出する挟幅突部と、その挟幅突部の突出側に前記円周方向と直交する軸方向に拡大されるように連設された拡大突部とを有し、
    前記拡大突部と挟幅突部との連結境界部分に、前記凸側傾斜ガイド部が形成されていることを特徴とする請求項1記載の同軸型電気コネクタ。
JP2012050569A 2012-03-07 2012-03-07 同軸型電気コネクタ Expired - Fee Related JP5849784B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012050569A JP5849784B2 (ja) 2012-03-07 2012-03-07 同軸型電気コネクタ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012050569A JP5849784B2 (ja) 2012-03-07 2012-03-07 同軸型電気コネクタ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013187015A JP2013187015A (ja) 2013-09-19
JP5849784B2 true JP5849784B2 (ja) 2016-02-03

Family

ID=49388298

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012050569A Expired - Fee Related JP5849784B2 (ja) 2012-03-07 2012-03-07 同軸型電気コネクタ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5849784B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6623949B2 (ja) * 2016-06-20 2019-12-25 株式会社村田製作所 コネクタプラグ

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2547086Y2 (ja) * 1990-11-08 1997-09-03 イリソ電子工業株式会社 基板実装用の高周波同軸レセプタクルコネクタ
JP2593552Y2 (ja) * 1992-08-31 1999-04-12 第一電子工業株式会社 同軸コネクタの外部導体
JP2005108510A (ja) * 2003-09-29 2005-04-21 Clarion Co Ltd 多極型高周波同軸コネクタ
JP5131455B2 (ja) * 2007-12-05 2013-01-30 第一精工株式会社 同軸コネクタ装置
JP5336963B2 (ja) * 2009-07-22 2013-11-06 日本航空電子工業株式会社 コネクタ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013187015A (ja) 2013-09-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5585608B2 (ja) 同軸型電気コネクタ
KR101862188B1 (ko) 플로팅 기구 부착 동축 커넥터
JP4673382B2 (ja) 遊動型電子コネクタ
EP2639885A1 (en) Coaxial electrical connector and coaxial electrical connector device
TWI530036B (zh) Connectors and performance boards, motherboards, and semiconductor test devices including the connector
JP2015076312A (ja) 同軸コネクタ装置
TWI624118B (zh) 電連接器及電連接器對
JP5088427B2 (ja) 電気コネクタ及び電気コネクタ組立体
CN109155493A (zh) 连接器
KR20140125884A (ko) 기판 커넥터
JP5849784B2 (ja) 同軸型電気コネクタ
JP3192828U (ja) 電気コネクタ
JP2017076592A (ja) 同軸型電気コネクタ
JP2017142957A (ja) 電気コネクタ
JPWO2018061981A1 (ja) コネクタ組立体
JP6252969B2 (ja) 電気コネクタ
JP6331635B2 (ja) スイッチ付同軸コネクタ
JP2014123532A (ja) 同軸型電気コネクタ
JP6078991B2 (ja) スイッチ付同軸コネクタ
JP2017016891A (ja) 基板接続用電気コネクタ装置
TWI538325B (zh) Cable connector combination
JP7261072B2 (ja) 同軸コネクタ組立体、該同軸コネクタ組立体を含む同軸コネクタ装置、及び、該同軸コネクタ組立体等に用いられるスライド部材
JP2016146251A (ja) 電気コネクタ及び電気コネクタ組立体
JP6229841B2 (ja) 相互係合コネクタ装置
JP2014078322A (ja) 同軸コネクタ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150302

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20151015

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20151104

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20151117

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5849784

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees