JP5849687B2 - 亜鉛系溶融金属のトップドロス中の金属亜鉛回収方法 - Google Patents

亜鉛系溶融金属のトップドロス中の金属亜鉛回収方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5849687B2
JP5849687B2 JP2011282694A JP2011282694A JP5849687B2 JP 5849687 B2 JP5849687 B2 JP 5849687B2 JP 2011282694 A JP2011282694 A JP 2011282694A JP 2011282694 A JP2011282694 A JP 2011282694A JP 5849687 B2 JP5849687 B2 JP 5849687B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
zinc
top dross
metal
dross
reaction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2011282694A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013133479A (ja
Inventor
優 伊藤
優 伊藤
玄太郎 武田
玄太郎 武田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
JFE Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JFE Steel Corp filed Critical JFE Steel Corp
Priority to JP2011282694A priority Critical patent/JP5849687B2/ja
Publication of JP2013133479A publication Critical patent/JP2013133479A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5849687B2 publication Critical patent/JP5849687B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P10/00Technologies related to metal processing
    • Y02P10/20Recycling

Landscapes

  • Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)
  • Coating With Molten Metal (AREA)

Description

本発明は、亜鉛系溶融めっき槽の浴面上で生成するトップドロス中の金属亜鉛回収方法に関するものである。
溶融金属めっき設備において亜鉛系溶融めっきを行うと、めっき付着量を調整する気体絞りの空気によって亜鉛が酸化され、ZnO、FeAl、Al等を含むトップドロスと称する浮遊物がめっき浴面上で生成し、堆積する。トップドロス中の酸化亜鉛(ZnO)が溶融金属亜鉛の流動性を阻害するため、トップドロスは高い粘性を呈する。トップドロスの堆積量が多くなり、金属ストリップなどの被めっき材の表面に付着するとめっき品質を損なうため、堆積したトップドロスを、ひしゃく等を用いて手作業でかき寄せ、めっき槽外にくみ出し、めっき浴面を清浄にする。くみ出したトップドロスは、ドロス塊として売却する。トップドロスが高い粘性を呈するため、めっき槽からトップドロスをくみ出す際に酸化していない金属亜鉛が分離されないため、トップドロス中には酸化していない金属亜鉛が90質量%以上も含まれるので、そのまま売却すると、亜鉛歩留まりを大幅に低下させることになる。そのため、トップドロス中の金属亜鉛を回収する方法が提案されている。
例えば、特許文献1には、めっき浴上に浮遊しているトップドロスにアルミニウムと金属ハロゲン化物を主成分とするフラックスを添加し、攪拌した後静置することで、上部に浮上した酸化亜鉛と酸化亜鉛を含まない溶融亜鉛とを分離し、溶融亜鉛を回収する方法が提案されている。
また、特許文献2には、めっき浴上に浮遊しているトップドロスを420〜720℃の温度で溶融し、この溶融トップドロス上面の雰囲気を酸素濃度15%以下にして、金属ハロゲン化物を主成分とするフラックスを添加し、上部に浮上した酸化亜鉛と金属亜鉛とを分離し、金属亜鉛を回収する方法が提案されている。
更に、特許文献3には、主に溶融亜鉛めっきで発生するドロス−アッシュ低品位亜鉛を原料とする再生亜鉛の精錬方法として、アルカリ金属の水酸化物またはアルカリ土類金属の水酸化物をフラックスとして添加することにより、低品位亜鉛中のアルミニウム、マグネシウム、またはナトリウムを選択的に除去する方法が記載されている。
特開昭49−95819号公報 特開昭49−123429号公報 特開平7−173550号公報
しかしながら、引用文献1、2では、金属ハロゲン化物を主成分とするフラックスを添加し、トップドロスの流動性を増すためにトップドロスの温度を亜鉛の融点(420℃)以上にするので、ハロゲンまたは金属のハロゲン化物がガス状、又はダスト状となってめっき槽の周囲に飛散する。ハロゲンやハロゲン化物のダストは人体に有害であり、かつ配管等の装置も腐食させてしまうため、環境衛生上その取り扱いに十分注意しなければならない。さらにトップドロスより金属亜鉛を回収した残滓もハロゲン化物を多量に含むため、その廃棄方法も考慮する必要がある。
また、特許文献3で使用しているアルカリ金属の水酸化物またはアルカリ土類金属の水酸化物のフラックスは、反応時間が60分以上の長時間必要であるため、金属亜鉛の回収を能率的に行うことができない。そのため、トップドロスの発生量が多い鋼板の連続溶融亜鉛系めっきにおいては、発生したトップドロスをめっき槽からくみ出して金属亜鉛を分離して回収し、回収した金属亜鉛をめっき槽に戻すようにするのは困難である。
本発明は、前記問題点を考慮し、有害なハロゲンやハロゲン化物を発生させることなく、亜鉛系溶融金属のトップドロス中の金属亜鉛を、高い回収率でかつ高能率で行うことができるトップドロス中の金属亜鉛回収方法を提供することを課題とする。
前記課題を解決する本発明の手段は、次の通りである。
(1)溶解した亜鉛系溶融金属のトップドロス中に、アルカリ金属および/またはアルカリ土類金属の水酸化物と、アルカリ金属および/またはアルカリ土類金属の過酸化物を添加して攪拌した後静置し、浴面の浮上物を除去することを特徴とする、亜鉛系溶融金属のトップドロス中の金属亜鉛回収方法。
(2)前記アルカリ金属がナトリウムであることを特徴とする(1)に記載の亜鉛系溶融金属のトップドロス中の金属亜鉛回収方法。
(3)前記アルカリ土類金属がマグネシウムであることを特徴とする(1)に記載の亜鉛系溶融金属のトップドロス中の金属亜鉛回収方法。
本発明によれば、有害なハロゲンやハロゲン化物を発生させることなく、亜鉛系溶融金属のトップドロス中の金属亜鉛を高い回収率でかつ高能率で行うことができる。めっき槽からトップドロスをくみ出し、本発明法によってトップドロス中の金属亜鉛を回収し、回収した金属亜鉛をめっき槽に戻すことで、亜鉛系溶融めっきにおける亜鉛歩留まりの向上を図ることができるとともに、ドロス回収作業の省力化を図ることもできる。
従来例1において、トップドロス中に水酸化ナトリウムを添加したときのトップドロス中のアルミニウム濃度の経時変化を示す図である。 発明例1において、トップドロス中に水酸化ナトリウムと過酸化ナトリウムを添加したときのトップドロス中のアルミニウム濃度の経時変化を示す図である。 従来例2において、トップドロス中に水酸化マグネシウムを添加したときのトップドロス中のアルミニウム濃度の経時変化を示す図である。 発明例2において、トップドロス中に水酸化マグネシウムと過酸化マグネシウムを添加したときのトップドロス中のアルミニウム濃度の経時変化を表す。
本発明では、溶解した亜鉛系溶融金属のトップドロスに、アルカリ金属および/またはアルカリ土類金属の水酸化物と、アルカリ金属および/またはアルカリ土類金属の過酸化物を添加して攪拌した後静置し、浴面の浮上物を除去することで、トップドロス中の金属亜鉛を回収する。トップドロスが凝固しているときは、トップドロスを加熱して溶解してから行う。
本発明は、亜鉛系溶融めっき浴中に添加元素として含有されるアルミニウムと、第1フラックスであるナトリウムなどのアルカリ金属、マグネシウムなどのアルカリ土類金属の酸化物と亜鉛の酸化物の生成しやすさの差を利用して酸化亜鉛を還元し、トップドロスの流動性を高めて、溶融金属亜鉛を分離しやすくして溶融金属亜鉛を回収すると共に、さらに第2フラックスとして、ナトリウムなどのアルカリ金属、マグネシウムなどのアルカリ土類金属の過酸化物を添加することで酸化亜鉛の還元反応速度を高め、金属亜鉛の回収を高能率で行うことを可能としたものである。
アルカリ金属の水酸化物、アルカリ土類金属の水酸化物は、亜鉛の溶融温度域(450℃〜470℃)において、溶融して溶融亜鉛浴表面を覆い、空気中の酸素による亜鉛の酸化を防止し、また反応系において、酸素の供給源となり、アルミニウムの酸化を介して、酸化亜鉛を還元するアルカリ金属、アルカリ土類金属を生じるアルカリ金属、アルカリ土類金属の過酸化物を添加することで酸化亜鉛の還元反応速度をより高めることができる。また、アルカリ金属、アルカリ土類金属は、亜鉛よりも酸化/還元平衡の酸素分圧が低いので、金属亜鉛中へのこれらの元素の残留量を低く抑えることができる。その結果、本発明法で回収した溶融金属亜鉛を亜鉛系溶融めっきのめっき槽に戻して使用することができる。
アルカリ金属は、ナトリウム、カリウム、セシウムが好ましく、アルカリ土類金属はマグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウムが好ましい。
第1フラックスであるアルカリ金属の水酸化物に水酸化ナトリウムを用い、第2フラックスであるアルカリ金属の過酸化物に過酸化ナトリウムを用い、溶解した亜鉛系溶融金属のトップドロスに、水酸化ナトリウム、過酸化ナトリウムを添加して攪拌したときの反応を説明する。
水酸化ナトリウムを添加したときの反応式を式(1)〜(3)に示す。
まず、トップドロス中のアルミニウム(Al)が、水酸化ナトリウム(NaOH)と反応し、水酸化ナトリウム(NaOH)は、中間生成物である酸化ナトリウム(NaO)を介してナトリウム(Na)に還元される(式(1)、(2))。トップドロス中の酸化亜鉛(ZnO)が酸化剤としてナトリウム(Na)と反応することで、酸化亜鉛(ZnO)が金属亜鉛(Zn)に還元される(式(3))。
過酸化ナトリウムを使用したときの反応を式(4)に示す。
過酸化ナトリウム(Na)は、アルミニウム(Al)が反応してナトリウム(Na)に還元される(式(4))。還元によって生成したナトリウム(Na)は、酸化亜鉛(ZnO)を金属亜鉛(Zn)に還元する(式(3))。式(4)の反応速度は、式(1)、(2)の反応速度に比べて大きく、式(3)の反応がより起こりやすくなると考えられる。従って、過酸化ナトリウムを使用することで、酸化亜鉛(ZnO)が金属亜鉛(Zn)に還元されやすくなる。
水酸化ナトリウム(NaOH)と過酸化ナトリウム(Na)を用いることで、高い酸化力が付与され、酸化亜鉛(ZnO)の還元に必要なナトリウム(Na)を生成する反応の反応速度を高めることができる。さらに、式(4)の反応は発熱反応であるため、トップドロスを融解保持するための加熱量を低減することができる。
Figure 0005849687
また、過酸化ナトリウム(Na)が空気中の水分と反応すると、第1フラックスと同じ水酸化ナトリウム(NaOH)が生成し、生成した水酸化ナトリウム(NaOH)は、酸化亜鉛の還元反応に使用され、有害ガスは発生しない(式(5))。
本反応では、Alが全てAlに変化した時が反応の終息点になると考えられる。その際、浴上にAlとNaOHが混在し、また浴中にNaが溶解していると考えられる。
水酸化ナトリウム(NaOH)、過酸化ナトリウム(Na)の添加量は、トップドロス中のAl含有量に応じて調整する必要がある。トップドロス中のAl含有量に対して、NaOH、Naの添加量が少ないと酸化亜鉛の還元を効果的に行うことができず、多すぎるとNaOH、Naの添加が無駄になるだけでなく、Naが還元した金属亜鉛中に溶解するおそれがある。
トップドロス中のAl濃度をX[質量%]、トップドロス量をW[g]とすると、式(1)から、Alの還元に必要なトップドロス量に対するNaOH量は0.044×X×W[g]となる。トップドロス中のAl量[g]はX[質量%]×W[g]×0.01であるので、安全率(若干の余裕)をみると、NaOH換算でのNaOH、Naの添加量は、トップドロス中のAl量に対する質量比で、4.5〜5.0、またはトップドロス中の添加量が(0.045〜0.050)×X[質量%]となるようにすることが好ましい。但し、Na:1モル(78[g])は、NaOH:2モル(80[g])として計算する。
Naの添加割合を高めると、酸化亜鉛の還元能率を高める上では有利であるが、コスト面では不利である。酸化亜鉛の還元能率とコスト面を考慮すると、NaOHとNaの添加割合は、mol比で、NaOH:Na=1:0.2〜0.3程度とすることが好ましい。
亜鉛系溶融めっきでは、めっき浴中に所定量のアルミニウム(Al)が含有されており、このAlがトップドロス中に含有される。例えば、溶融亜鉛めっきでは、めっき浴中のAl濃度(0.13〜0.14質量%程度)に対して、トップドロス中ではAlが濃縮しているため、トップドロス中のAl濃度は0.2質量%程度である。トップドロス中のZnO含有量は0.1質量%以下であるため、トップドロス中にはZnOの還元に必要な量のAlが十分に存在する。
酸化亜鉛が金属亜鉛に還元されたことによって、溶融金属亜鉛を含むトップドロスの粘性が低下し、流動性が良好になる。攪拌を停止し、静置すると、反応に供されなかった水酸化ナトリウム、過酸化ナトリウム、反応で生成した酸化アルミニウム等は比重が軽いので、これらは、容易に浴面に浮上し、溶融金属亜鉛と分離される。浴面に浮上した浮上物を除去することで、高濃度の金属亜鉛を回収することができる。
本発明法によれば、トップドロス中の金属亜鉛を高能率で回収できることから、亜鉛系溶融めっき槽の近くに加熱手段と攪拌手段を有する小さなポットを設置し、めっき槽からトップドロスをくみ出してこの小さなポットに入れて、本発明法によってトップドロス中の金属亜鉛を回収し、回収した金属亜鉛をめっき槽に戻すことで、亜鉛系溶融めっきにおける亜鉛歩留まりを向上させることができ、またトップドロスを凝固させる作業、売却のために凝固ドロスを搬送する作業を低減することもできる。
以上は、アルカリ金属の水酸化物として水酸化ナトリウムを用い、アルカリ金属の過酸化物として過酸化ナトリウムを用いた場合を例に挙げて説明したが、水酸化ナトリウム以外のアルカリ金属の水酸化物またはアルカリ土類金属を用い、過酸化ナトリウム以外のアルカリ金属またはアルカリ土類金属の過酸化物を用いた場合にでも、酸化亜鉛を還元することができる。
本発明を以下の実施例により詳細に説明する。
(従来例1)
温度470℃の溶融したトップドロス(Al濃度0.25質量%)中に、先行文献3に記載のフラックスである水酸化ナトリウムを、トップドロスに対して、質量比率で1.5%添加して攪拌し、トップドロス中の酸化亜鉛を金属亜鉛に還元した。トップドロス中のアルミニウム濃度の経時変化を図1に示す。Alが全てAlに変化したときが反応の終息点であるので、トップドロス中のアルミニウム濃度がゼロになったときを酸化亜鉛の還元反応の終了時とした。
反応終了後、攪拌を停止して静置し、浴面に浮上した浮遊物を取り除き、残存した溶融亜鉛量を測定し、金属亜鉛回収率を下式から算出したところ、金属亜鉛回収率は75%であった。
金属亜鉛回収率(%)=反応終了後亜鉛重量/反応前トップドロス重量×100
(発明例1)
温度470℃の溶融したトップドロス(Al濃度0.25質量%)中に、トップドロスに対する質量比率で、NaOHを1.5%及びNaを0.5%添加して攪拌し、トップドロス中の酸化亜鉛を金属亜鉛に還元した。トップドロス中のアルミニウム濃度の経時変化を図2に示す。トップドロス中のアルミニウム濃度がゼロになったときを酸化亜鉛の還元反応の終了時とした。反応終了後、EPMAによる観察で酸素濃度の低減も確認できた。酸化亜鉛の還元に要した時間は20分であり、従来例1の60分に比べて、大幅に短縮された。反応終了後、従来例1と同様の方法で金属亜鉛回収率を算出したところ、金属亜鉛回収率は98%であった。このことから、適切な量のNaOH及びNaを添加することにより、トップドロス中の金属亜鉛を短時間で分離して、高濃度の金属亜鉛を回収できることが確認された。前記式(1)では水素が発生するが、実験では激しい燃焼反応は見られず、有害ガスも発生しなかった。
(従来例2)
温度470℃の溶融したトップドロス(Al濃度0.25質量%)中に、先行文献3に記載のフラックスである水酸化マグネシウムを、トップドロスに対して、質量比率で1.5%添加して攪拌し、トップドロス中の酸化亜鉛を金属亜鉛に還元した。トップドロス中のアルミニウム濃度の経時変化を図3に示す。トップドロス中のアルミニウム濃度がゼロになったときを酸化亜鉛の還元反応の終了時とした。反応終了後、従来例1と同様の方法で金属亜鉛回収率を算出したところ、金属亜鉛回収率は70%であった。
(発明例2)
温度470℃の溶融したトップドロス(Al濃度0.25質量%)中に、トップドロスに対する質量比率で、Mg(OH)を1.5%及びMgOを0.5%添加して攪拌し、トップドロス中の酸化亜鉛を金属亜鉛に還元した。トップドロス中のアルミニウム濃度の経時変化を図4に示す。トップドロス中のアルミニウム濃度がゼロになったときを酸化亜鉛の還元反応の終了時とした。反応終了後、EPMAによる観察で酸素濃度の低減も確認できた。また、実験の際に水素による激しい燃焼反応は見られず、有害ガスも発生しなかった。酸化亜鉛の還元に要した時間は20分であり、従来例2の60分に比べて、大幅に短縮された。反応終了後、従来例1と同様の方法で金属亜鉛回収率を算出したところ、金属亜鉛回収率は90%であった。このことから、適切な量のMg(OH)及びMgOを添加することにより、トップドロス中の金属亜鉛を短時間で分離して、高濃度の金属亜鉛を回収できることが確認された。
本発明によれば、有害なハロゲン化物を発生させることなく、亜鉛系溶融金属のトップドロス中の金属亜鉛の回収を高能率で行うことができる。めっき槽からトップドロスをくみ出し、本発明法によってトップドロス中の金属亜鉛を回収し、回収した金属亜鉛をめっき槽に戻すことで、亜鉛溶融金属めっきにおける亜鉛歩留まりの向上を図ることができるとともに、ドロス回収作業の省力化を図ることもできる。

Claims (3)

  1. Alを含有する溶解した亜鉛系溶融金属のトップドロス中に、アルカリ金属および/またはアルカリ土類金属の水酸化物と、アルカリ金属および/またはアルカリ土類金属の過酸化物を添加して攪拌した後静置し、浴面の浮上物を除去することを特徴とする、亜鉛系溶融金属のトップドロス中の金属亜鉛回収方法。
  2. 前記アルカリ金属がナトリウムであることを特徴とする請求項1に記載の亜鉛系溶融金属のトップドロス中の金属亜鉛回収方法。
  3. 前記アルカリ土類金属がマグネシウムであることを特徴とする請求項1に記載の亜鉛系溶融金属のトップドロス中の金属亜鉛回収方法。
JP2011282694A 2011-12-26 2011-12-26 亜鉛系溶融金属のトップドロス中の金属亜鉛回収方法 Active JP5849687B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011282694A JP5849687B2 (ja) 2011-12-26 2011-12-26 亜鉛系溶融金属のトップドロス中の金属亜鉛回収方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011282694A JP5849687B2 (ja) 2011-12-26 2011-12-26 亜鉛系溶融金属のトップドロス中の金属亜鉛回収方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013133479A JP2013133479A (ja) 2013-07-08
JP5849687B2 true JP5849687B2 (ja) 2016-02-03

Family

ID=48910385

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011282694A Active JP5849687B2 (ja) 2011-12-26 2011-12-26 亜鉛系溶融金属のトップドロス中の金属亜鉛回収方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5849687B2 (ja)

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3512959A (en) * 1967-09-27 1970-05-19 Rossborough Supply Co Method of preparing melts of zinc base alloys and improved flux therefor
BE789568A (fr) * 1971-09-29 1973-01-15 Foseco Trading Ag Elimination des ecumes
JPS59123161U (ja) * 1983-02-01 1984-08-18 住友金属工業株式会社 トツプドロス分離回収装置
JPH07173550A (ja) * 1993-12-16 1995-07-11 Esutemu:Kk 亜鉛の精錬方法
JP4968701B2 (ja) * 2000-08-28 2012-07-04 新日本製鐵株式会社 外観の良好な溶融Znめっき高強度鋼材

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013133479A (ja) 2013-07-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN105063369B (zh) 一种用于再生铅精炼的除铜组合物及其应用
CN110004298A (zh) 一种工业危废资源化综合利用方法
CN103757420A (zh) 一种从锌浸出渣中回收铅、银的方法
EP2446065B1 (en) USE OF A BINARY SALT FLUX OF NaCl AND MgCI2 FOR THE PURIFICATION OF ALUMINUM OR ALUMINUM ALLOYS, AND METHOD THEREOF
JP2017115196A (ja) ヒ素の固定化方法
US8500845B2 (en) Process for refining lead bullion
JP5849687B2 (ja) 亜鉛系溶融金属のトップドロス中の金属亜鉛回収方法
JP6516264B2 (ja) 銅精錬スラグの処理方法
CN106834718B (zh) 一种含砷烟尘综合利用及砷无害化处置的方法
CN106834676B (zh) 一种从含砷烟尘中回收有价金属及砷资源化无害化处置的方法
JP2011214021A (ja) 有価金属の製造方法
JP2007224341A (ja) 銀インゴットの製造方法
US20120017726A1 (en) Use of a tertiary salt flux of nacl, kci and mgcl2 for the purification of aluminium or aluminium alloys, and method thereof
JP2015086436A (ja) 有価物の回収方法
CN107475541A (zh) 一种从底铅中预分离铅、铟的方法
Tathgar et al. Impurities in magnesium and magnesium based alloys and their removal
CN104561583A (zh) 一种粗铅的碱性精炼方法
CN1041441C (zh) 一种自粗铋中除去铅锌的方法
US7988763B2 (en) Use of a binary salt flux of NaCl and MgCl2 for the purification of aluminium or aluminium alloys, and method thereof
RU2496894C1 (ru) Способ рафинирования меди
CN211713182U (zh) 一种铝合金熔炼加镁装置
RU2786016C1 (ru) Усовершенствованный способ получения высокочистого свинца
JP2010132980A (ja) Rh真空脱ガス槽天蓋への地金付着抑制方法
US2097560A (en) Lead and lead alloys
TWI541361B (zh) 回收鋁液的方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140825

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150825

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150826

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20151016

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20151104

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20151117

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5849687

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250