JP5848187B2 - 転がり疲労寿命に優れた鋼の選別方法 - Google Patents

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Description

本発明は、軸受、ギア、ハブユニット、トロイダル型CVT装置、等速ジョイント、クランクピン等の優れた転がり疲労寿命が要求される機械部品や装置に用いられる転がり疲労寿命に優れた鋼の選別方法に関するものである。
近年、各種機械装置の高性能化にともない、転がり疲労寿命が求められる機械部品や装置の使用環境は過酷化している。そこで、部品の寿命向上ならびに信頼性向上に対しての要求も高まっている。このような要求に対し、鋼材面からの対策としては、鋼成分の適正化や転がり疲労寿命に有害な不純物元素の低減が行われ、寿命の向上ならびに信頼性の向上が図られている。
例えば、不純物元素のうちアルミナ等の酸化物系介在物を構成し破損の起点となるため、特に有害性が高い酸素に関しては、ppmオーダーでの低減が行われている。さらに高い信頼性が求められる場合には、VAR、ESR等の特殊溶解による酸素量の低減も行われている。また、他の不純物元素に関しても、1/100%オーダーまで低減することにより、それらの悪影響を防止する対策がとられている。
鋼中の酸素量が少ない高清浄度鋼は種々提案されているが、これらの提案の中で、鋼中酸素含有量が10ppm未満であり、かつ、電子ビーム溶融法により浮上・凝集させた酸化物系介在物の表面露出面積が、1グラム当たり20μm2以下であることを特徴とする高清浄度軸受用鋼が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
さらに、精錬のプロセス制約を受けず、製造コストの増加を招くことなく、汎用の長寿命の鋼が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。さらに、疲労強度が要求される部品設計の際に必要となる所定体積中に存在が予測される最大介在物の大きさを保証した鋼が提案されている(例えば、特許文献3参照。)。
また、最大介在物径が100μm以下の介在物については極値統計法を、100μm以上の介在物については探傷周波数を5〜25MHzとした超音波探傷法の両手法を併用した評価方法が提案されている(例えば、特許文献4参照。)。
さらには、100μm以下の介在物について探傷周波数を20〜125MHzとした超音波探傷法により評価することにより、転がり疲労寿命に優れた鋼としての介在物の個数と大きさを規定した鋼が提案されている(例えば、特許文献5参照)。
特開平6-192790号公報 特開2002-220638号公報 特開平11-194121号公報 特開2006-317192号公報 特開2008-121035号公報
しかしながら、引用文献1〜3に記載の鋼では、転がり疲労寿命に優れた鋼(例えば、スラスト型転がり疲労試験にて、最大ヘルツ応力Pmax=5.5GPaでL10寿命(同一ロットの試験片を同じ条件で試験した場合に、そのうちの90%の試験片がはく離することなく回転するcycle数)>0.8×107cycleが得られる鋼)を安定して提供する際に、20μmを超える非金属介在物の発生は極めて偶発的・低い確率で発生するので、検出が難しい場合がある。
また、引用文献1〜3に記載の技術では、被検面積が小さいために大体積を検査しようとすると多大な時間を要するため、鋼材の良否を判断することが難しい。また、引用文献1に記載の鋼では、介在物の融解・凝集が起こるため正確な介在物径や個数を評価することができない。
また、引用文献4に記載の方法では、最大介在物径が100μm未満の介在物については極値統計法を、100μm以上の非金属介在物については探傷周波数を5〜25MHzとした超音波探傷法の併用による評価方法を提案している。極値統計法では上述と同様に被検面積が小さく、20μm以上、100μm未満の非金属介在物について見た場合の鋼材の良否を十分に判断することが難しい場合がある。
また、引用文献4に記載の方法では、探傷周波数を5〜25MHzとした超音波探傷法で検出している介在物径が100μm以上であるため、20μm以上で100μm未満の介在物についての評価がされていないことから、L10寿命>0.8×107cycleが得られる鋼を安定して提供できない場合がある。
また、引用文献5に記載の方法では、硫黄含有量が0.008質量%以下で、かつ超音波探傷法により鋼材体積300mm3あたりに検出される介在物径が20μm以上の非金属介在物の個数を300mm3あたりに12個以下であるように規定した転がり疲労寿命に優れた鋼(スラスト型転がり疲労試験にて、最大ヘルツ応力Pmax=5.3GPaでL10寿命>1.0×107cycleが得られる鋼)、及びその評価方法を提案している。
ただし、引用文献5に記載の方法では、使用中の軸受が計算寿命より極めて早期にアクシデンタルに破損することに対する信頼性を評価していないため、早期破損に対する信頼性の目安となるL1寿命(同一ロットの試験片を同じ条件で試験した場合に、そのうちの99%の試験片がはく離することなく回転するcycle数)が、例えば最大ヘルツ応力Pmax=5.5GPaでL1寿命>5.5×106cycleが得られる鋼を安定して提供することは考えられていない。
以上のように、試験片の評価により転がり疲労寿命に優れた機械用部品に使用される鋼を提供が可能となるが、それでも、製品の全体にわたって検査されているわけではなく、また、実際には、mmオーダーの欠陥が検出されることがあるが、通常の丸棒鋼製品の内質検査では、φ0.5mm×5mm以上の欠陥しか検出できず、上記の転がり疲労寿命が優れた機械部品に使用される鋼に対して、試験片保証を補完する製品全体に行う製品内質検査には不十分であった。
本発明は、このような従来の問題を解決するためになされたもので、鋼中の酸素含有量と硫黄含有量を規制するとともに、超音波探傷法により大体積で鋼中の非金属介在物を検出し、その個数を制限することにより、転がり疲労寿命に優れた機械用部品に使用される鋼を提供しようとするものである。
本発明は、超音波探傷法により鋼体積1,000mm 3 あたりに検出される√Areaが20μm以上で100μm未満の非金属介在物の個数が3.5個以下である鋼をL 10 寿命を満たすものとして選別対象とし、電子走査式アレイ探触子を用いた水浸超音波探傷の探傷条件として、下記数式1で表されるパラメータPを設定した場合に、下記数式2を満たす範囲で電子走査式アレイ探触子の探触子面と鋼の表面との距離である水距離を設定し、電子走査式アレイ探触子により、鋼の中心部に電子フォーカスによるラインフォーカスを生成させて垂直探傷をさらに行い、鋼重量2.5kgあたりに検出される√Areaで100μm以上の非金属介在物の個数を1.5個以下の鋼をL 1 寿命を満たすものとして選別し、鋼は、鋼中の酸素含有量が8ppm以下、及び、硫黄含有量が0.008質量%以下であり、超音波探傷では検出しにくい硫化物系介在物による転がり疲労寿命の低下を防ぐことを特徴とする転がり疲労寿命に優れた鋼の選別方法である。
[数式1]
P=d×(v /v )+l
ここで、d[mm]は鋼の半径であり、l[mm]は水距離であり、v [m/sec]は鋼中の縦波音速であり、v [m/sec]は水中の縦波音速である。
[数式2]
P≦819×f -0.86
ここで、f [MHz]は、電子走査式アレイ探触子の探傷周波数である。
本発明の転がり疲労寿命に優れた鋼の選別方法によれば、鋼中の酸素含有量と硫黄含有量の規制とともに超音波探傷法により大体積で鋼中の非金属介在物を検出し、その個数が制限された鋼を選別することにより、使用中の事故の少ない信頼性の高い転がり疲労寿命に優れた機械用部品に使用される鋼を提供することが可能となる。
本実施形態の鋼の評価方法で用いられる丸棒鋼探傷装置の構成例を示す図である。 アレイ探触子の詳細な構成を示す図である。 パラメータPで見た場合の水距離の目安を示す図である。
以下、本発明の実施形態である転がり疲労寿命に優れた鋼の選別方法について詳細に説明をする。
本発明の実施形態の転がり疲労寿命に優れた鋼の選別方法は、鋼中の酸素含有量が8ppm以下、硫黄含有量が0.008質量%以下で、かつ、超音波探傷法により鋼材体積1,000mm3当たりに検出される介在物径が20μm以上で100μm未満の非金属介在物の個数が3.5個以下であり、かつ超音波探傷法により鋼材重量2.5kgあたりに検出される介在物径が100μm以上の非金属介在物の個数が1.5個以下の鋼を選別する。
また、本発明の実施形態の転がり疲労寿命に優れた鋼の選別方法は、鋼中の酸素含有量が6ppm以下、硫黄含有量が0.003質量%以下で、かつ、超音波探傷法により鋼材体積1,000mm3当たりに検出される介在物径が20μm以上で100μm未満の非金属介在物の個数が3.0個以下であり、かつ超音波探傷法により鋼材重量2.5kgあたりに検出される介在物径が100μm以上の非金属介在物の個数が1.0個以下の鋼を選別する。
なお、本明細書において、「介在物径」は「√Area」と同様の意味で用いられる。√Areaとは、観察する方向からみたときの介在物の面積の平方根であって、検知された介在物の長辺をA、短辺をBとした場合において、√Area=√(A×B)とするのが一般的である。ここで、短辺(B)方向は長辺(A)方向と直交するようにとる。√Areaとは、介在物を等価の長方形に見立てて平均径を求める方法である。
軸受の転がり疲労においては、鋼から、ある大きさ以上の非金属介在物を少なくすることが重要である。軸受の転走面下に大きな非金属介在物が存在すれば、はく離を発生させることから、軸受の転走面下の危険部位に出現する非金属介在物の大きさを小さくすることが軸受の寿命向上に対して特に重要であることが分かっている。
軸受の転動疲労において、計算寿命に達することなく早期にはく離を発生させる非金属介在物の介在物径としては20μm以上で100μm未満であり、さらに頻度がまれなアクシデンタルな短寿命はく離の原因となる非金属介在物の介在物径としては100μm以上である。よって、介在物径が20μm以上で100μm未満の介在物、および、100μm以上の介在物の頻度を極めて少なく、かつそれが評価保証された鋼を用いれば、軸受の転走面下の危険部位に介在物が存在する確率を極めて低くすることが可能である。
本実施形態の転がり疲労寿命に優れた鋼の選別方法では、その特性を保証するために超音波探傷が適用され、超音波探傷法により鋼材体積1,000mm3あたりに検出される介在物径が20μm以上で100μm未満の非金属介在物の個数が3.5個以下であり、かつ超音波探傷法により鋼材重量2.5kgあたりに検出される介在物径が100μm以上の非金属介在物の個数が1.5個以下の鋼を選別している。
この超音波探傷法においては、既に様々な種類の超音波探傷を行う装置や探触子が市販されており、本実施形態ではこれらのものを利用することができる。好ましい探触子としては、焦点型高周波探触子などが挙げられる。フラット型探触子の検出能は1/2波長といわれているが、焦点型探触子では1/4波長であり、精度の良い評価に対して好適である。
なお、本実施形態の介在物径が20μm以上で100μm未満の介在物については、探触子周波数は25〜125MHzとすることが好ましい。特に好ましくは30〜100MHzである。また、本実施形態の介在物径が100μm以上の介在物については、探触子周波数は5〜25MHzとすることが好ましい。
本実施形態の転がり疲労寿命に優れた鋼の選別方法においては、介在物径が20μm以上で100μm未満の介在物については超音波探傷法により総体積1,500mm3以上を探傷し、介在物径が100μm以上の介在物については超音波探傷法により総重量3.0kg以上を探傷し、それぞれ非金属介在物を検出することが好ましい。
超音波探傷において、介在物径が20μm以上で100μm未満の介在物について、介在物個数を確認するための総体積を1,500mm3以上とし、介在物径が100μm以上の介在物について、介在物個数を確認するための総重量を3.0kg以上が好ましい理由は、安定した転がり疲労寿命が得られる鋼を提供する上で、評価精度の点から満足できる評価結果を得るのに必要なためである。
なお、本実施形態の超音波探傷法における評価体積、及び評価重量は、従来の顕微鏡観察を主体とする評価方法では処理時間が膨大であり、現実的には評価不可能なものである。
さらに、本発明者は、L10寿命だけでなく、アクシデンタルな早期破損に対する信頼性の目安とするL1寿命に関して、さらに転がり疲労寿命を向上させることについて検討を行った。超音波探傷法による鋼中の非金属介在物の検出に関し、非金属介在物のうち酸化物は、冷間から熱間のいずれの加工温度域においても母相の鋼より著しく硬質な介在物であり、圧延や鍛造時に母相に追従して変形しにくいために加工後に母相と密着していない部分を有する場合があり、そのため、酸化物は超音波探傷法にて比較的容易に検出することが可能である。
一方で、本発明者は非金属介在物のうちで硫化物は、熱間や冷間での圧延や鍛造時において比較的母相の鋼と良く追従して変形しやすい軟質の介在物であり、この母相との密着性が良好な特徴により、硫化物は、酸化物に比べて超音波探傷法では検出しにくい介在物であることを見出した。そして、実際には鋼中に存在しているものの超音波探傷法により検出できない一部の硫化物系介在物の存在が、転がり疲労寿命を低下させる場合があることが分かった。
本発明者の鋭意研究によれば、転がり疲労寿命の優れた鋼(例えば、最大ヘルツ応力Pmax=5.5GPaでL10寿命>8.0×106cycle、L1寿命>5.5×106cycle)とするためには、鋼中の硫黄含有量は0.008質量%以下に規制する必要があり、かつ硫黄含有量を下げると同時に酸化物系介在物の悪影響をさらに軽減する必要があることから、酸素含有量は8ppm以下とし、探触子周波数25〜125MHzの超音波探傷法により、鋼材堆積1,000mm3あたりの介在物径が20μm以上で100μm未満の非金属介在物の個数を3.5個以下に規制するとともに、介在物径が100μm以上の非金属介在物の個数を1.5個以下に規制すれば良いことが分かった。
さらに鋼中の硫黄含有量は0.003質量%以下に規制し、同時に酸素含有量は6ppm以下とし、探触子周波数25〜125MHzの超音波探傷法により、鋼材堆積1,000mm3あたりの介在物径が20μm以上で100μm未満の非金属介在物の個数を3.0個以下に規制するとともに、介在物径が100μm以上の非金属介在物の個数を1.0個以下に規制すればさらに優れた転がり疲労寿命(例えば、最大ヘルツ応力Pmax=5.5GPaでL10寿命>12.0×106cycle、L1寿命>6.4×106cycle)が得られることが分かった。
なお、上記の転がり疲労寿命の優れた鋼の選別方法に対して、更なる信頼性を付与するために、製品全体にわたって、電子走査式アレイ探触子を用いた水浸超音波探傷を行い、さらに√Area≧100μm以上の欠陥検出がない鋼を選別することが好ましい。これにより、更に出現頻度の小さい√Areaで100μm以上の欠陥検出がないことを保証した鋼を提供することが可能となる。なお、√Areaとは、超音波探傷映像による検出物面積の平方根のことをいう。
以下、本発明の実施形態に用いられる水浸超音波探傷方法について、図を参照して詳細に説明をする。
図1は、本実施形態に用いられる丸棒鋼探傷装置の構成例を示す図である。図1(a)は、丸棒鋼探傷装置を丸棒鋼のT断面で見た図であり、図1(b)は、丸棒鋼探傷装置の正面図である。
本実施形態に用いられる丸棒鋼探傷装置100は、制御部10と、複数のアレイ探触子(電子走査式アレイ探触子)20−1〜20−n(nは2以上の整数である)とから構成される。
制御部10は、例えば、パーソナルコンピュータ等で構成される。
検査対象となる丸棒鋼Aは、水槽30の不図示の穴を通して搬送される。また、水槽30内は水40で満たされている。そして、水槽30内の丸棒鋼A全体が水40に完全に浸ることにより、丸棒鋼探傷装置100は、いわゆる水浸法による超音波探傷を行うことが可能である。なお、図面の簡略化のため、以後の図面においては水40の記載を省略するが、丸棒探傷装置においては、後述するアレイ探触子20と丸棒鋼Aとの間には水40が存在し、水浸法による超音波探傷を行うものとする。
また、丸棒鋼探傷装置100には、丸棒鋼材搬送(探傷)時の芯ずれを最小限にとどめるための不図示の搬送用ガイドが付設されており、丸棒鋼Aを図中のB方向へ搬送する。アレイ探触子20の動作は制御部10で制御され、制御部10は、アレイ探触子20で検知された欠陥信号のすべてを総合して、丸棒鋼A内の欠陥検出位置のマップなどを作成する。
また、アレイ探触子20の丸棒鋼Aに対向する面には、略円周面状の探触子面20aが形成されている。図1(a)に示すように、複数のアレイ探触子20−1〜20−nを丸棒鋼Aの周囲に配置した場合には、アレイ探触子20−1〜20−nの互いの略円周面状の探触子面20a−1〜20a−nが組み合わさることにより、丸棒鋼Aの中心軸を中心とした同心円状の探触子面を構成する。
図2は、アレイ探触子の詳細な構成を示す図である。図2(a)は、丸棒鋼AのT断面でみた図であり、図2(b)は、アレイ探触子の正面図である。図に示すように、アレイ探触子20の略円周面状の探触子面20aには、多数の振動子(以下、単にエレメントともいう)25が配置されている。例えば、振動子25は、探触子面20aに128エレメント配列されている。
ここで、多数の振動子25のうち、後述する超音波ビームの生成の際に同時制御される所定の範囲で整列した複数の振動子25の群を同時制御エレメント群21と定義する。同時制御エレメント群21は、例えば16, 32, 64といった個数の複数の振動子25の群により電子的にみかけ振動子がつくられたものである。
例えば、アレイ探触子20の探触子面20aに振動子25が128エレメント配列されている場合には、左から1〜32番目の振動子25を同時制御する、左から2〜33番目の振動子25を同時制御する、・・・、左から97〜128番目の振動子25を制御する、といった具合に適宜選択して制御され、同時制御エレメント群21を構成する。
図中のAは、評価の対象となる丸棒鋼であり、その直径は、例えば、15〜100mmである。図中のDは、同時制御エレメント群21が生成する超音波ビームである。図に示すように超音波ビームDの一部を丸棒鋼Aの内部に入れて丸棒鋼Aの中心部の探傷を行う。また、超音波ビームDは丸棒鋼Aの搬送方向Bとほぼ平行な方向、本実施形態でいえば丸棒鋼Aの中心軸Cとほぼ平行な方向に、図2(b)に示すように所定の長さの直線状の電子フォーカスであるラインフォーカスfを丸棒鋼Aの中心軸Cの付近に生成する。
ラインフォーカス(電子フォーカス)fを丸棒鋼Aの中心軸近傍に生成することにより、中心欠陥に対する検出能が高めることが可能となる。また、本実施形態のごとく、複数のエレメントが丸棒鋼に対向し、丸棒鋼の中心軸を中心とした略円周面状の探触子面に配列された探触子を用いることにより、上述した制御が容易とすることが可能となる。
本実施形態においては、同時制御エレメント群21の丸棒鋼Aの探触子面20aの円周上方向の範囲の寸法(図中の円弧状の太い線Eの長さ)を8〜30mmとし、同時制御エレメント群21の振動子配列と直交方向(すなわち、図2(b)から見た方向)の同時制御エレメント群21の幅を10〜20mmとするとよい。また、このように定まる同時制御エレメント群21を便宜上、見かけ上の振動子ともいう。
図2中のlは、水距離であり、同時制御エレメント群21の探触子面20a表面と丸棒鋼Aの表面との間の距離を示す。
図3は、水距離lの目安を示す図である。ここで、水距離lの上限の目安としてパラメータPを導入する。パラメータPは、以下の数式1で表すものとする。
[数式1]
P=d×(v/v)+l
ここで、d[mm]は丸棒鋼の半径であり、l[mm]は水距離であり、v[m/sec]は丸棒鋼中の縦波音速であり、v[m/sec]は水中の縦波音速である。
パラメータPは、垂直探傷の場合には、鋼中縦波音速vは約5900m/secであり、水中縦波音速vは約1480m/secであり、v/v≒4であるため、簡易的には、P=4d+lとすることができる。
本発明者は、探傷周波数とパラメータPとで、欠陥寸法が√Area100μm以上の中心部欠陥の検知の有無に関する評価を行った結果、水浸垂直探傷では、パラメータPを図3に示す曲線y=819×(探傷周波数[MHz])-0.86の下側の領域の数値範囲とすることで、より高度の電子フォーカスの集束効果を得ることができ、欠陥寸法が√Area100μm以上の中心部欠陥の検知することが可能であることを見出した。すなわち、本実施形態では、以下の数式2を満たす範囲で水距離lを設定するものとする。
[数式2]
P≦819×f -0.86
ここで、f[MHz]は、アレイ探触子20の探傷周波数である。
表1は、パラメータPと、√Area100μm以上の中心部欠陥の検知の有無との関係を示す表である。実験例1〜5の探傷周波数は4MHzであり、実験例6〜10の探傷周波数は5MHzであり、実験例11〜15の探傷周波数は7MHzであり、実験例16〜20の探傷周波数は10MHzであり、実験例21〜22の探傷周波数は17MHz、実験例23〜24の探傷周波数は20MHzである。この場合のPの上限値は、実験例1〜5では248となり、実験例6〜10では205であり、実験例11〜15では153となり、実験例16〜20では113となり、実験例21〜22では71となり、実験例23〜24では62となる。
また、中心部欠陥の検知の評価は、S/N比が2.0以上での検知を○(優)とし、S/N比が1.5以上2.0未満での検知を□(良)とし、S/N比が1.5未満の場合を×(不可)とした。
Figure 0005848187

表1からわかるように、パラメータPが曲線yの下側の領域の数値範囲にある場合には、電子フォーカスの集束効果を得ることができ、√Area100μm以上の中心部欠陥を検知することが可能である(例えば、実験例1, 2, 4, 6, 7, 9, 11, 12, 14, 16, 17, 19, 21, 23)、曲線yの上側の領域の数値範囲にある場合には、電子フォーカスの集束効果を得ることができず、√Area100μm以上の中心部欠陥を検知することが難しいことがわかる(例えば、実験例3, 5, 8, 10, 13, 15, 18, 20, 22, 24)。
このように、本実施形態では、パラメータPを図3に示す曲線y=819×f -0.86の下側の領域の数値範囲とする(すなわち、P≦819×f -0.86とする)ことで、電子フォーカスの集束効果を得ることができ、√Area100μm以上の中心部欠陥を検知することが可能である。パラメータPが図3に示す曲線y=819×f -0.86の上側の領域の数値範囲となる場合には、電子フォーカスの十分な集束効果が得られず、電子フォーカス制御する意味が低下する。本実施形態のごとく、パラメータPを採用し、P≦819×f -0.86とすることで、丸棒鋼中の中心部欠陥に対して、所定のレベル以上の欠陥検出能を得ることができる。パラメータPの活用により、使用したい探傷周波数と被検材の直径とから、水距離lの目安(上限)が決まるので、探傷装置および方法の設計指針とできる。
本実施形態に用いられる丸棒鋼探傷装置100は、通材する前に、被検材である丸棒鋼Aの径を制御部10に登録し、鋼材半径と電子フォーカス深さが一致するような自動制御を行う。このとき、水距離は図3の内容で定まる範囲内での設定値とし、万一、所定の水距離が確保できないときは、検査前にアラートを出すなどの処置をしてもよい。
以上、説明したように本実施形態の転がり疲労寿命に優れた鋼の選別方法によれば、鋼中の酸素含有量と硫黄含有量を規制するとともに、超音波探傷法により大体積で鋼中の非金属介在物を検出し、その個数を制限することにより、転がり疲労寿命に優れた機械用部品に使用される鋼を提供することが可能となる。
次に、実施例を挙げて本発明の転がり疲労寿命に優れた鋼の選別方法をより具体的に説明する。ただし、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
表2に供試材の成分組成を示す。表2の供試材は1〜14、19〜27については、高炭素クロム軸受鋼であるJISのSUJ2鋼を、15、28についてはJISのSCr420鋼を、16についてはJISのSNCM420鋼を、17についてはJISのS53C鋼を、18,29,30についてはJISのSCM420鋼を用いた。供試材の1〜3、8〜11、15〜17、19〜23、28については、アーク溶解炉で溶製し、続いて取鍋精錬し、さらに真空脱ガス装置で脱ガスを行い連続鋳造により鋳塊を製造した。
供試材の4〜6、12,13、24〜27については、アーク溶解炉で溶製し、続いて取鍋精錬し、さらに真空脱ガス装置で脱ガスを行いインゴットにより鋳塊を製造したものである。残りの供試材の7,14,18,29,30については、100kg真空溶解炉により溶製して鋳塊を製造したものである。
Figure 0005848187

上記で得られた鋳塊に熱間加工を施してφ65材とした。
(スラスト型転がり疲労試験)
1〜14と19〜27の供試材は800℃にて球状化焼鈍を施し、鋼材長手方向に対し垂直にφ60×φ20×5.8mmの円盤からなる試験片を作製した。この試験片を835℃で20分保持した後、油冷により焼入れし、次いで170℃で90分の焼戻し処理を行い、所望の58HRC以上の硬さを得た後に、表面研磨を行ってスラスト型転がり疲労試験をおこなった。
15,16,18,28〜30の供試材は925℃にて焼ならしを施し、鋼材長手方向に対し垂直にφ60×φ20×8.3mmの円盤からなる試験片を作製した。この試験片を930℃で浸炭処理した後、油冷により焼入れし、次いで180℃で90分の焼戻し処理を行い、所望の58HRC以上の硬さを得た後に、表面研磨を行ってスラスト型転がり疲労試験をおこなった。17の鋼材は870℃で焼ならしを施し、鋼材長手方向に対し垂直にφ60×φ20×8.3mmの円盤からなる試験片を作製した。
この試験片を高周波焼入れした後、次いで180℃で90分の焼戻し処理を行い、所望の58HRC以上の硬さを得た後に、表面研磨を行ってスラスト型転がり疲労試験をおこなった。スラスト型転がり疲労試験は最大ヘルツ応力Pmax:5.5GPaで行った。なお、特にL1寿命を求める場合においては1.5×107サイクル程度での打ち切り試験とし、試験評価時間の短縮を図った。
(超音波試験)
介在物径が20μm以上で100μm未満の非金属介在物を評価するにあたり、1〜14、19〜27の鋼材については、800℃にて球状化焼鈍を施し、L断面試験片を切り出し、焼き入れ焼戻しを行った後、15,16,18,28〜30の鋼材については925℃にて焼ならしを施し、L断面試験片を切り出した後、17の鋼材については870℃にて焼ならしを施し、L断面試験片を切り出した後、いずれも平面研磨を行い厚さ10mmに仕上げて、超音波探傷試験を行った。
超音波探傷には、焦点型高周波探触子(50MHz)を備えた超音波探傷装置を用いた。得られた介在物による反射波のデータから、鋼材体積1,000mm3当たりの20μm以上で100μm未満の介在物検出数を求めた。
また、介在物径が100μm以上の非金属介在物を評価するにあたり、1〜14、19〜27の供試材については、焼き入れ焼戻しを行った後、15,16,18,28〜30の供試材については925℃にて焼ならしを施した後、17の鋼材については870℃にて焼ならしを施した後、超音波探傷試験を行った。
超音波探傷には、丸棒鋼探傷装置では、シングルプローブを回転させる超音波探傷装置およびアレープローブ(10MHz)を備えた超音波探傷装置を用いた。得られた介在物による反射波のデータから、鋼材重量2.5kgあたりの100μm以上の介在物検出数を求めた。
これらの供試材の各試験片について、表面硬さ、50MHzの焦点型高周波探触子で評価した超音波探傷による鋼材体積1,000mm3当たりの介在物検出数、10MHzの焦点型高周波探触子で評価した超音波探傷による鋼材重量2.5kg当たりの介在物検出数、スラスト型転がり疲労試験によるL10寿命、L1寿命を表3、4に示す。なお、表3はL10寿命、L1寿命の評価値の高いもの、表4はL10寿命、L1寿命の評価値の低いものを示すよう分割したものである。
Figure 0005848187

Figure 0005848187

表3、4において、供試材の1〜7、15〜17は、鋼中の酸素含有量が8ppm以下、硫黄含有量が0.008質量%以下であり、超音波探傷法により鋼材体積1,000mm3当たりに検出される介在物径が20μm以上で100μm未満の非金属介在物の個数は3.5個以下で、L10寿命が、11.2〜24.5×106cycleと短寿命剥離とならない成績で尚且つL1寿命は、5.6〜8.0×106cycleと中程度のアクデンタル短寿命となっており、L10寿命>8.0×106cycle、L1寿命>5.5×106cycleであることから、転がり疲労寿命に優れた鋼となっている。
表3、4において、供試材の8〜14、18は、鋼中の酸素含有量が6ppm以下、硫黄含有量が0.003質量%以下であり、超音波探傷法により鋼材体積1,000mm3当たりに検出される介在物径が20μm以上で100μm未満の非金属介在物の個数が3.0個以下であり、L10寿命が最低のものでも供試材12の12.3×10cycleであり、L寿命が最低のものでも供試材8の6.5×10cycleであり、L10寿命>12.0×106cycle、L1寿命>6.4×106cycleであることから、転がり疲労寿命にいっそう優れた鋼となっている。
これらのL10寿命の良好で、2ランクのL1寿命のものを、本発明例の方法で評価すると、中程度のアクデンタル短寿命のものは、0.5個/2.5kg〜1.5個個/2.5kgとなっており、更に優れたL1寿命を示すものは、0.4個/2.5kg以下となっており、本評価方法は、L1寿命を精度よく評価できている。
これに対し、供試材の19〜30は鋼材体積1,000mm3当たりに検出される20μm以上で100μm未満の非金属介在物の個数が3.5個を超え、かつ本評価方法による鋼材重量2.5kg当たりに検出される100μm以上の非金属介在物の個数が1.5個を超えているものは、アクデンタル短寿命の評価指標であるL1寿命も5.0以下と低い値となっている。
アレイプローブを使用しない方法、または、アレイプローブを使用してもP値を満足しないものでは、アクデンタル短寿命の評価指標であるL1寿命が高い値の場合でも低い値の場合でも、評価値が低く(すなわち、10MHz超音波探触子による検出個数(/2.5kg)が小さく出る傾向があり)、アクデンタル短寿命の評価指標であるL1寿命を検知できる評価方法となっていないことがわかる。
一般的には、短寿命剥離は、L10で評価可能であるが、短寿命剥離を試験保証された鋼を更にアクシデンタルな早期破損に対しては、L1寿命が目安となる。本方法によれば、短寿命剥離を試験保証した鋼について、更にアクシデンタルな早期破損も試験保証でき、本実施例の選別法の有効性が確認された。
100:丸棒鋼探傷装置
10:制御部
20:アレイ探触子
21:同時制御エレメント群
25:振動子

Claims (4)

  1. 超音波探傷法によ鋼体積1,000mm3あたりに検出される√Areaが20μm以上で100μm未満の非金属介在物の個数が3.5個以下である鋼をL 10 寿命を満たすものとして選別対象とし、
    電子走査式アレイ探触子を用いた水浸超音波探傷の探傷条件として、下記数式1で表されるパラメータPを設定した場合に、下記数式2を満たす範囲で前記電子走査式アレイ探触子の探触子面と前記鋼の表面との距離である水距離を設定し、前記電子走査式アレイ探触子により、前記鋼の中心部に電子フォーカスによるラインフォーカスを生成させて垂直探傷をさらに行い、前記鋼重量2.5kgあたりに検出される√Areaで100μm以上の非金属介在物の個数を1.5個以下の鋼をL 1 寿命を満たすものとして選別し、
    前記鋼は、前記鋼中の酸素含有量が8ppm以下、及び、硫黄含有量が0.008質量%以下であり、超音波探傷では検出できない一部の硫化物系介在物による転がり疲労寿命の低下を防ぐことを特徴とする転がり疲労寿命に優れた鋼の選別方法。
    [数式1]
    P=d×(v/v)+l
    ここで、d[mm]は前鋼の半径であり、l[mm]は前記水距離であり、v[m/sec]は前鋼中の縦波音速であり、v[m/sec]は水中の縦波音速である。
    [数式2]
    P≦819×f -0.86
    ここで、f[MHz]は、前記電子走査式アレイ探触子の探傷周波数である。
  2. 鋼は、前記鋼中の酸素含有量が6ppm以下、及び、硫黄含有量が0.003質量%以下であることを特徴とする請求項1に記載の転がり疲労寿命に優れた鋼の選別方法。
  3. 鋼の表面硬さは58HRC以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の転がり疲労寿命に優れた鋼の選別方法。
  4. √Areaが20μm以上100μm未満の非金属介在物の個数が3.0個以下とし、√Areaが100μm以上の非金属介在物の個数を1.0個以下にさらに選別することを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の転がり疲労寿命に優れた鋼の選別方法。
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