JP5846960B2 - 放射線検出器 - Google Patents

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Description

本発明は、シンチレーターを用いる放射線検出器に関する。詳しくは、中性子とγ線を弁別することが可能な新規な放射線検出器に関する。
放射線検出器は、放射線利用技術を支える要素技術であって、近年の放射線利用技術の発展に伴い、より高性能な放射線検出器が求められている。放射線利用技術の中でも、中性子を用いる技術の進展はめざましく、中性子回折による構造解析等の学術研究分野、非破壊検査分野、貨物検査等の保安分野、或いはホウ素中性子捕捉療法等の医療分野等への応用がすすめられており、より高性能な中性子検出器が求められている。
中性子検出器に求められる重要な特性として、中性子とγ線との弁別能(以下、n/γ弁別能ともいう)が挙げられる。γ線は、自然放射線として存在する他、中性子を検出するための検出系の構成部材、或いは被検査対象物に中性子が当たった際にも発生するので、n/γ弁別能が低く、γ線を中性子として検出してしまうと中性子と被検査対象物との相互作用を反映しない信号が混入し、所謂バックグラウンドノイズが増大する。
中性子を検出する場合は、中性子が物質中で何の相互作用もせずに透過する力が強いため、一般に中性子捕獲反応を利用して検出される。例えば、ヘリウム3と中性子との中性子捕獲反応によって生じるプロトン及びトリチウムを利用して検出するヘリウム3検出器が従来から知られている。この検出器は、ヘリウム3ガスを充填した比例計数管であって、検出効率が高くn/γ弁別能にも優れるが、小型化が困難であるという問題があった。さらに、ヘリウム3は高価な物質であり、しかも、その資源量には限りがある。
昨今、上記ヘリウム3検出器に代わって、中性子シンチレーターを用いる中性子検出器の開発が進められている。中性子シンチレーターとは、中性子が入射した際に当該中性子の作用によって蛍光を発する物質のことをいい、当該中性子シンチレーターと光電子増倍管等の光検出器を組み合わせることにより、中性子検出器とすることができる。なお、当該中性子シンチレーターとしては、中性子に対する検出効率を高めるため、リチウム6やホウ素10等の中性子捕獲反応の効率が高い同位体を多量に含有する材料が用いられる。(例えば、特許文献1参照)。
前記中性子シンチレーターを用いる中性子検出器は、中性子に対する検出効率が高く、小型化が容易であるという利点を有するものの、γ線にも有感であり、n/γ弁別能が乏しいという問題があった。
かかる問題に鑑みて、種々の試みがなされている。前記中性子検出器においては、中性子シンチレーターから発せられた光を光検出器が検出し、光検出器からパルス状の信号が出力されるが、中性子が入射した際とγ線が入射した際とで該パルス状の信号の波形が異なることを利用して、中性子とγ線を弁別する方法(以下、波形弁別という)が提案されている(非特許文献1及び非特許文献2参照)。かかる波形弁別を用いる検出器は、中性子とγ線の両者を弁別して計測することが可能な放射線検出器として用いることができる。
国際公開第2009/119378号パンフレット
A. Yamazaki, et al., "Neutron-gamma discrimination based on pulse shape discrimination in a Ce:LiCaAlF6 scintillator", Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A 652 (2011) 435―438. D. W. Lee, et al、"Pulse−shape analysis of Cs2LiYCl6:Ce scintillator for neutron and gamma−ray discrimination", Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A 664 (2012) 1―5.
前記波形弁別を用いる放射線検出器は、n/γ弁別能に優れるものの、前記パルス状の信号の波形を解析するための信号処理系にかかる負担が大きいという問題があった。特に、光検出器を多素子化して位置敏感型の放射線検出器とする場合には、個々の光検出器の素子から出力される波形を解析する必要があるため、高計数率(単位時間当たりの中性子及び/またはγ線の入射数)の下での使用に耐えないという問題があった。
本発明は、前記問題を解決すべくなされたものであって、n/γ弁別能に優れ、且つ前記波形弁別を用いる放射線検出器に比較して、信号処理系にかかる負担の少ない放射線検出器を提供することを目的とする。
本発明者等は、シンチレーターを用いる検出器について、そのn/γ弁別能を向上すべく種々検討した。その結果、シンチレーターに中性子が入射した際とγ線が入射した際とで、シンチレーターから放出される光の波長が異なることを見出した。
また、放射線検出器の構造を、該波長の差異を識別可能な構造とすることによって、n/γ弁別可能な放射線検出器が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明によれば、シンチレーターを用いる中性子/γ線弁別可能な放射線検出器であって、
該放射線検出器は、前記シンチレーターから放出される光の一部が光学フィルタを介して光検出器に導かれ、他の一部は前記光学フィルタを介さずに前記光検出器とは別の光検出器に導かれる構造を有しており、
前記シンチレーターは、中性子を照射した際にAnmの波長で発光し、かつγ線を照射した際にはAnm及び(A+B)nmの2つ以上の波長で発光するシンチレーターであり、
かつ前記光学フィルタは、Anmの波長の光を遮り、且つ(A+B)nmの波長の光を透過するフィルタである前記放射線検出器が提供される。
本発明によれば、n/γ弁別能に優れ、且つ信号処理系にかかる負担の少ない放射線検出器を提供できる。当該放射線検出器は、光検出器を多素子化した位置敏感型の放射線検出器においても高計数率下での動作が可能であり、中性子回折による構造解析等の学術研究分野、非破壊検査分野、貨物検査等の保安分野、或いはホウ素中性子捕捉療法等の医療分野等において好適に使用できる。
本図は、本発明の放射線検出器の模式図である。 本図は、本発明の放射線検出器の内、位置敏感型の放射線検出器の模式図である。 本図は、従来の波形弁別を用いる位置敏感型の放射線検出器の模式図である。 本図は、実施例1で得られた光検出器(3)からの信号を示す図である。 本図は、実施例1で得られた光検出器(4)からの信号を示す図である。 本図は、実施例1で得られた波高分布スペクトルである。
本発明の放射線検出器は、シンチレーターを用いる放射線検出器であって、シンチレーターに中性子が入射した際とγ線が入射した際とで、シンチレーターから放出される光の波長が異なることを利用して中性子とγ線を弁別することを特徴とする。
以下、図1〜3を用いて本発明の放射線検出器の動作原理を具体的に説明する。
本発明において、シンチレーター(1)は、中性子を照射した際にAnmの波長で発光し、かつγ線を照射した際にはAnm及び(A+B)nmの2つ以上の波長で発光する。該シンチレーターから放出される光の一部は光学フィルタ(2)を介して光検出器(3)に導かれ、他の一部は前記光学フィルタ(2)を介さずに前記光検出器(3)とは別の光検出器(4)に導かれる。
本発明において、前記光学フィルタ(2)は、Anmの波長の光を遮り、且つ(A+B)nmの波長の光を透過するフィルタである。したがって、中性子を照射した際にシンチレーターから発せられたAnmの光は、光検出器(4)には到達するが、光検出器(3)には光学フィルタ(2)によって遮られるため到達しない。一方で、γ線を照射した際にシンチレーターから発せられた光の内、Anmの光については前記中性子を照射した場合と同様であるが、(A+B)nmの光は、光検出器(4)に到達し、また光学フィルタ(2)を透過するため光検出器(3)にも到達する。
そのため、Anmの光が光検出器(4)に入射し、該光検出器(4)から信号が出力された際に、光検出器(3)から信号が出力されなければ中性子による事象とし、(A+B)nmの光が光検出器(3)に入射して該光検出器(3)から信号が出力されればγ線による事象として判定することができる。
なお、本発明の放射線検出器において、前記のように中性子とγ線を弁別するための弁別回路(5)を設けることが好ましい。該弁別回路は、前記光検出器(4)からの信号に同期して動作し、該光検出器(4)からの信号が出力された際に、光検出器(3)からの信号の有無を判定する回路である。該弁別回路として具体的なものを例示すれば、反同時計数回路、ゲート回路等が挙げられる。
かかる構造を有する本発明の放射線検出器は、光検出器を多素子化して位置敏感型の放射線検出器とした際に特段の効果を発揮する。すなわち、位置敏感型の放射線検出器では、図2に示すように、光検出器の素子配列(6)からの信号を位置演算回路(7)で演算することによって放射線の入射位置が特定されるが、本発明においては各々の素子に弁別回路を設ける必要はなく、単一の弁別回路で中性子とγ線を弁別することができる。したがって、信号処理系を大幅に簡略化することができ、また、信号処理にかかる時間が短縮されるため、高計数率下でも使用することができる。
これに対して、従来の波形弁別を用いる位置敏感型放射線検出器では、図3に示すように各々の素子に弁別回路を設ける必要があるため、信号処理系が複雑化し、また、信号処理にかかる時間が膨大となるため、高計数率下の使用に耐えないという問題が生じる。
本発明において、中性子を照射した際にシンチレーターが発光する波長Anmは、特に制限されないが、光検出器における光の検出効率に鑑みて、100〜1000nmであるシンチレーターを採用することが好ましい。また、特定の光検出器を用いる場合には、当該光検出器の検出効率が高い波長域で発光するシンチレーターを用いることが好ましい。具体的には、光検出器としてCs−Iからなる光電面を有する光電子増倍管を用いる場合には100〜200nm、Cs−Teからなる光電面を有する光電子増倍管を用いる場合には100〜300nm、Sb−Rb−Cs、Sb−K−Cs或いはSb−Na−K等からなる所謂バイアルカリ光電面を有する光電子増倍管を用いる場合には150〜650nm、Sb−Na−K−Cs等からなる所謂マルチアルカリ光電面を有する光電子増倍管を用いる場合には150〜900nm、Siフォトダイオードを用いる場合には350〜1000nmの波長で発光するシンチレーターを採用することが好ましい。
また、γ線を照射した際にシンチレーターが発光する波長(A+B)nmは、特に制限されないが、前記と同様に光検出器における光の検出効率に鑑みて、200〜1100nmであるシンチレーターを採用することが好ましい。また、前記光学フィルタによって中性子とγ線を弁別する際の精度を高めるため、Anmとの差が大きいことが好ましい。すなわち、Bが50以上であるシンチレーターを採用することが好ましく、100以上のものを採用することが特に好ましい。なお、本発明において、γ線を照射した際にシンチレーターから放出される光に少なくとも(A+B)nmの波長の光が含まれていれば良く、当該(A+B)nm以外の波長の光が同時に含まれていても、本発明の放射線検出器の動作に何ら支障は無い。
本発明において、シンチレーターは前記波長で発光を呈するシンチレーターであれば特に制限されず、公知のシンチレーター結晶、ガラスシンチレーター、セラミックシンチレーター或いは有機シンチレーターを用いることができる。
当該シンチレーターについて、中性子に対する検出効率を高める目的で、リチウム6やホウ素10等の中性子捕獲反応の効率が高い同位体を含有せしめることが好ましい。
また、前記シンチレーターの中でも、化学式LiM(ただし、MはMg、Ca、Sr及びBaから選ばれる少なくとも1種のアルカリ土類金属元素であり、MはAl、Ga及びScから選ばれる少なくとも1種の金属元素であり、XはF、Cl、BrおよびIから選ばれる少なくとも1種のハロゲン元素である)で表わされ、少なくとも1種のランタノイド元素を含有するコルキライト型結晶、及び当該コルキライト型結晶であって、さらに少なくとも1種のアルカリ金属元素を含有するコルキライト型結晶が、前記波長で発光し、且つ、発光量が高く、さらに蛍光寿命が短く高計数率動作に適するため、好ましい。
当該コルキライト型結晶を具体的に例示すれば、Ce:LiCaAlF、Ce,Na:LiCaAlF、Ce:LiSrAlF、Ce,Na:LiSrAlF、Eu:LiCaAlF、Eu,Na:LiCaAlF、Eu:LiSrAlF、及びEu,Na:LiSrAlF等が挙げられる。
本発明において、前記光学フィルタは、シンチレーターから放出され、前記光検出器(3)に入射する光の内、Anmの波長の光を実質的に減衰させ、且つ(A+B)nmの波長の光を実質的に透過するものであれば、特に制限されない。ここで本発明においてAnmの波長の光を遮るとは、完全(100%)に光を遮ることを要求するものではなく、本発明の効果を得られる程度に遮ればよい、具体的には、中性子とγ線を弁別する際の精度を高めるため、Anmの波長の光を20%以下に減衰させるフィルタであることが好ましく、10%以下に減衰させるフィルタであることが特に好ましい。また同様に、(A+B)nmの波長の光を透過するとは100%透過させることを意味するものではなく、当該フィルタの(A+B)nmの波長の光に対する透過率が、50%以上であることが好ましく、70%以上であることが特に好ましい。
また、シンチレーターが中性子を吸収した際に発光する波長は、Anmを含み、ある程度の幅を持った波長域にわたることが一般的である。従って該光学フィルタは該波長域の光を遮ることが好ましい。
なお本発明における上記光学フィルタは、シンチレーターが中性子及びγ線を吸収した際に発光する波長以外の波長の光は透過しても良いし、遮蔽してもどちらでもよい。
かかる光学フィルタとしては、ガラス等の透明基材にAnmの波長の光を吸収する材料を含有せしめたもの、或いはガラス等の透明基材の表面にAnmの波長の光を吸収または反射する膜を設けたもの等が好適に使用できる。
本発明において、光検出器は特に制限されず、前記シンチレーターから放出される光の波長に応じて、公知の光検出器を適宜選択して用いることができる。当該光検出器を具体的に例示すれば、前記波長が100〜200nmの場合にはCs−Iからなる光電面を有する光電子増倍管を、100〜300nmの場合にはCs−Teからなる光電面を有する光電子増倍管を、150〜650nmの場合にはSb−Rb−Cs、Sb−K−Cs或いはSb−Na−K等からなる所謂バイアルカリ光電面を有する光電子増倍管を、150〜900nmの場合にはSb−Na−K−Cs等からなる所謂マルチアルカリ光電面を有する光電子増倍管を、また、350〜1100nmの場合にはSiフォトダイオードを用いることができる。
また、本発明の放射線検出器において、光検出器を多素子化して位置敏感型の放射線検出器とする際には、前記光検出器(4)を多素子化すれば良く、当該光検出器(4)として、メタルチャンネル型ダイノード−マルチアノード光電子増倍管、メタルチャンネル型ダイノード−クロスプレートアノード光電子増倍管、グリッド型ダイノード−クロスワイヤアノード光電子増倍管、及びマイクロチャンネルプレート−マルチアノード光電子増倍管等を好適に用いることができる。
以下、本発明の実施例を挙げて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら制限されるものではない。また、実施例の中で説明されている特徴の組み合わせすべてが本発明の解決手段に必須のものとは限らない。
実施例1
図1に示す構造を有する放射線検出器を製作した。
本実施例において、シンチレーター(1)としてCe:LiCaAlF単結晶を用いた。該シンチレーターは中性子を照射した際に290nmの波長で発光するシンチレーターである。なお、該シンチレーターの発光の波長は、280〜330nmの波長域に拡がりを有する。一方で、γ線を照射した際には、前記中性子を照射した際と同様に290nmの波長(280〜330nmの波長域)で発光する他、390nm以長の波長域でも発光する。
また、光学フィルタ(2)として、HOYA製 L−37を用いた。該光学フィルタは、280〜330nmの波長域の光を5%以下に減衰させるフィルタであり、かつ390nm以長の波長域の光に対する透過率が70%以上であるフィルタである。
また、光検出器(3)及び光検出器(4)としてバイアルカリ光電面を有する光電子増倍管(浜松ホトニクス社製 R7600U)を用いた。なお、当該光検出器(3)及び光検出器(4)には電源(図示しない)を接続し、600Vの高電圧を印加した。
なお、シンチレーター(1)と光学フィルタ(2)、光学フィルタ(2)と光検出器(3)、及びシンチレーター(1)と光検出器(4)はそれぞれ光学グリースによって光学的に接着した。
まず、光検出器(3)及び光検出器(4)にオシロスコープを接続し、中性子及びγ線を照射した際の該光検出器からの出力を確認した。
前記放射線検出器を遮光用のブラックシートで覆った後に、約1MBqの放射能のCf−252からの中性子を、40mmの厚みのポリエチレンブロックで減速して照射し、光検出器(3)及び光検出器(4)から出力される信号をオシロスコープで観測した。また、中性子に替えて、約1MBqの放射能のCo−60からのγ線を照射し、光検出器から出力される信号をオシロスコープで観測した。
光検出器(3)及び光検出器(4)から得られた信号をそれぞれ図4及び図5に示す。図4より、中性子を照射した場合には光検出器(3)から信号が出力されず、γ線を照射した場合にのみ光検出器(3)から信号が出力されることが分かる。また、図5より、光検出器(4)からは、中性子及びγ線のいずれを照射した場合にも信号が出力されることが分かる。
次いで前記光検出器(3)に、個々の事象について出力の有無を判定する弁別回路(5)を設け、また、光検出器(4)からの出力を前置増幅器、整形増幅器を介して多重波高分析器に接続した。なお、弁別回路としては、反同時計数回路を用いた。
当該放射線検出器を遮光用のブラックシートで覆った後に、中性子とγ線を同時に照射し、多重波高分析器に入力された信号を解析して波高分布スペクトルを作成した。なお、該波高分布スペクトルは、横軸に波高値をとり、縦軸に各波高値を示した事象の頻度を示したものである。
得られた波高分布スペクトルを図6に示す。図6の実線は、光検出器(3)に接続した弁別回路(5)を用いずに、全事象について作成した波高分布スペクトルである。また、図6の点線及び鎖線は、光検出器(3)に接続した弁別回路(5)によって、それぞれ中性子およびγ線による事象を抽出した波高分布スペクトルである。この結果より、本発明の放射線検出器によれば、中性子とγ線の両者を弁別して計測することが可能な放射線検出器として有用であることが分かる。
1 シンチレーター
2 光学フィルタ
3 光検出器
4 光検出器
5 弁別回路
6 素子配列
7 位置演算回路

Claims (2)

  1. シンチレーターを用いる中性子/γ線弁別可能な放射線検出器であって、
    該放射線検出器は、前記シンチレーターから放出される光の一部が光学フィルタを介して光検出器に導かれ、他の一部は前記光学フィルタを介さずに前記光検出器とは別の光検出器に導かれる構造を有しており、
    前記シンチレーターは、中性子を照射した際にAnmの波長で発光し、かつγ線を照射した際にはAnm及び(A+B)nmの2つ以上の波長で発光するシンチレーターであり、
    かつ前記光学フィルタは、Anmの波長の光を遮り、且つ(A+B)nmの波長の光を透過するフィルタである前記放射線検出器。
  2. Bが50以上である請求項1記載の放射線検出器。
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