JP5844409B2 - 施術支援装置及び施術支援装置の作動方法 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、インプラント体を埋設するインプラント治療などの施術を行う際に、X線CT撮影装置などによって取得した、内部構造も含む施術箇所に関する三次元データに基づいて生成したデータ画像を用いることで、施術を支援する施術支援装置及び施術支援方法に関する。
従来、歯科医療分野等において、例えば、インプラント体を埋設するインプラント治療などの施術の際には、あらかじめ、X線CT撮影装置などによって、内部構造も含む施術箇所に関する三次元データを取得するとともに、画像化した三次元データをディスプレイ等に表示して、確認しながら施術する。
例えば、特許文献1に記載されたX線CT撮影装置は、X線発生器とX線検出器との間に被写体を配置した状態で、X線発生器とX線検出器とを被写体周りに旋回させながら、X線発生器からコーン状のX線を被写体に照射して、X線検出器によってX線の検出結果を収集し、収集したX線の検出結果に基づいて三次元データを再構成する。
さらに、特許文献1に記載のX線CT撮影装置は、XYZのそれぞれの断面以外にボリュームレンダリング画像を表示するものであり、Xカーソル、Yカーソル、Zカーソルを操作することで、それぞれのカーソルに対応した断面を表示させることができる。そのため、施術者は、所望の断面画像を表示させ、表示した断面画像に基づいて、これから行う施術をイメージすることができる。
また、特許文献2には、位置決め用マーカを設けたステントを装着して撮影したX線CT画像と、インプラント画像とを重畳表示し、インプラントの埋入位置方向を決めるインプラント施術支援装置について記載されている。
しかしながら、施術者が施術する口腔内は、暗く、狭く、さらにさまざまな障害物があり、目視できない施術箇所にハンドピースの切削工具がどのように作用しているのかを施術しながらイメージすることは困難であった。そのため、断面画像に基づくイメージと実際の施術とが相違し、施術要注意箇所にどの程度接近しているか判断が難しかった。このため、場合によっては切削過多となったり、例えば、下顎管や上顎洞などの施術要注意箇所を穿孔したりするおそれがあった。
特許文献2に記載の歯科用インプラント施術支援装置であっても上述のような問題は解消されず、特許文献2の構成によって、施術前に顎部X線CT画像と、歯科用インプラント画像とを重畳表示することと、ガイド穴を加工することまでであって、施術中に、工具がインプラント埋設のための穿孔をする際に、工具の現在の位置や方向を認識することはできず、さらに、安全性を保つために工具の作動に制限をかけることはできなかった。
特開2006−305203号公報 特開2003−245289号公報
そこで本発明は、施術箇所に関して、内部構造も含んで取得した取得三次元データを用いて、施術状況を確認するとともに、要注意状態に陥ることのない安全な施術を支援する施術支援装置、及び施術支援方法を提供することを目的とする。
この発明は、施術箇所に作用する切削ドリルを有する医療用ハンドピースにおける前記切削ドリルの三次元位置を検出する三次元位置検出部と、前記施術箇所に関して、内部構造も含んで取得した取得三次元データに基づいて取得データ画像を生成するとともに、前記三次元位置検出部により検出された前記医療用ハンドピースの切削ドリルの位置情報を基に、予め記憶部で記憶したドリル画像を、前記取得データ画像に重畳表示する画像処理部と、前記取得データ画像において、施術において注意を要する要注意状態、あるいは該要注意状態の基準となる、前記施術箇所における下顎管もしくは上顎洞に対する位置、方向及び/または範囲を、前記下顎管もしくは上顎洞の位置を基準として一定の距離毎に所定の厚みを有し、要注意の度合いの異なる複数の層に分けて設定する要注意状態設定部と前記三次元位置検出部による前記切削ドリルの前記要注意状態への移行の検出に伴って、前記医療用ハンドピースの駆動を予め設定した停止、逆転、及び駆動力の低減のうちの少なくともいずれかひとつの所定の動作を行う所定動作部と、前記切削ドリルが前記要注意状態設定部で設定した要注意の度合いに応じた要注意状態に移行することを異なる報知形態で報知する報知部とを備えた施術支援装置であり、またこの発明は施術箇所に関して、内部構造も含んで取得した取得三次元データに基づいて生成した取得データ画像に対して、要注意状態設定部が、施術において注意を要する要注意状態、あるいは該要注意状態の基準となる、前記施術箇所における下顎管もしくは上顎洞に対する位置、方向及び/または範囲を、前記下顎管もしくは上顎洞の位置を基準として一定の距離毎に所定の厚みを有し、要注意の度合いの異なる複数の層に分けて設定し、画像処理部が、前記施術箇所に作用する切削ドリルを有する医療用ハンドピースにおける前記切削ドリルの検出した三次元位置に基に、予め記憶部で記憶したドリル画像を、前記取得データ画像に重畳表示し、所定動作部が、前記切削ドリルの前記要注意状態への移行の検出に伴って、前記医療用ハンドピースの駆動を予め設定した停止、逆転、及び駆動力の低減のうちの少なくともいずれかひとつの所定の動作を行うとともに、報知部が、前記切削ドリルが要注意の度合いに応じた要注意状態に移行することを異なる報知形態で報知する施術支援装置の作動方法あることを特徴とする。
前記医療用ハンドピースは、施術支援装置に備えてもよく、例えば、別の診療ユニットに備えたハンドピースを用いてもよい。また、取得データ画像は、施術支援装置に備えたディスプレイ等の表示部に表示してもよく、例えば、別の診療ユニットに備えた表示部に表示してもよい。
上述の前記三次元位置検出部により検出された前記医療用ハンドピースの切削ドリルの三次元位置は、前記三次元位置検出部で医療用ハンドピース本体の三次元位置を検出するとともに、医療用ハンドピースの姿勢及び医療用ハンドピースに対する切削ドリルの相対位置に基づいて定まる位置、あるいは前記三次元位置検出部で切削ドリルの三次元位置を直接検出する位置とすることができる。なお、三次元位置検出部は、複数の位置から可視光撮像装置もしくは赤外光撮像装置で撮像した画像に基づいて検出する構成、発光した光の反射光を受光して検出する構成、あるいは、電磁波や電波、または磁気を用いて検出する構成としてもよい。
上述の施術箇所に関して、内部構造も含んで取得した取得三次元データは、X線CT撮影装置、MRI撮影装置あるいは光干渉断層像(OCT)撮影装置などによって取得したデータとすることができる。特に、X線CT撮影装置で取得した取得三次元データは、撮影旋回範囲を略180度としたCT撮影によるデータ、略360度としたCT撮影によるデータであってもよい。なお、取得三次元データは、施術支援装置に備えた記憶部に記憶してもよく、取得三次元データを取得した撮影装置に記憶したデータを呼び出す構成としてもよい。
上述の取得三次元データに基づく取得データ画像は、取得三次元データに基づいて生成される三次元データ画像あるいは、取得三次元データに基づき、所定の断面や投影面等に沿う二次元データ画像としてもよい。
上述の切削ドリルの位置情報を基に、予め記憶部で記憶したドリル画像を、前記取得データ画像に重畳表示するということは、例えば、切削ドリルの進行や所定の時間単位に伴って位置情報を基にドリル画像を重畳表示する取得データ画像を更新する、つまり所定のタイミングで位置情報を基にドリル画像を重畳表示した取得データ画像を自動的に更新する構成、自動的にリアルタイムで更新する構成、あるいは施術者の操作によって位置情報を基にドリル画像を重畳表示する取得データ画像を更新する、つまり位置情報を基にドリル画像を重畳表示した取得データ画像を手動操作で更新する構成などを含む概念とする。
上述の施術において注意を要する状態である要注意状態とは、例えば、下顎管や上顎洞などの施術要注意部位の位置やその位置を基準とした範囲、あるいは切削ドリルの向き、切削ドリルの施術箇所からの離れなど、所望の施術状態に対して許容する範囲を超えた状態とすることができ、例えば、位置やその範囲を直接設定してもよく、また基準となる位置や範囲に基づいて設定してもよい。
また、要注意状態への移行は、施術要注意部位の位置やその位置を基準とした範囲、あるいは切削ドリルの向き、切削ドリルの施術箇所からの離れなど設定した要注意状態あるいは要注意状態の基準に対して、所定の範囲で物理的に近接する、あるいは状態に近づいていくことを含む概念である。
上述の前記医療用ハンドピースの駆動を予め設定した停止、逆転、及び駆動力の低減のうちの少なくともいずれかひとつの所定の動作は、前記ハンドピースの駆動を停止、逆転、駆動力の低減という駆動制御と、音や光あるいは振動等による報知のうちいずれか一方あるいは複数を組み合わせて行う動作とすることができる。
この発明により、施術箇所に関して、内部構造も含んで取得した取得三次元データを用いて、ハンドピースにおける切削ドリルの位置を確認するとともに、要注意状態に陥ることのない安全な施術を支援することができる。
詳述すると、要注意状態、あるいは該要注意状態の基準となる、前記施術箇所における下顎管もしくは上顎洞に対する位置、方向及び/または範囲を、前記下顎管もしくは上顎洞の位置を基準として一定の距離毎に所定の厚みを有し、要注意の度合いの異なる複数の層に分けて設定することができる。
また、前記三次元位置検出部により検出された前記医療用ハンドピースの切削ドリルの位置情報を基に、予め記憶部で記憶したドリル画像を、前記取得データ画像に重畳表示するため、要注意状態に対する切削ドリルの位置を視覚的且つ正確に把握することができる。
さらには、取得三次元データに基づいて生成された取得データ画像に設定された要注意状態への切削ドリルの移行を正確に検出するとともに、前記ハンドピースの駆動を停止、逆転、駆動力の低減及び報知のうちの少なくともいずれかひとつの所定の動作を行うことができる。
詳しくは、取得三次元データに基づいて生成された取得データ画像に設定された要注意状態は三次元情報として設定されるとともに、切削ドリルも三次元位置が検出されているため、要注意状態の三次元情報と切削ドリルの三次元位置とを比較して、切削ドリルの要注意状態への移行を正確に検出することができる。
このように、この発明の構成により、施術箇所に関して、内部構造も含んで取得した取得三次元データを用いて、ハンドピースにおける切削ドリルの位置を確認するとともに、切削ドリルの要注意状態への移行を正確に検出するとともに、所定動作を行うことで、要注意状態に陥ることのない安全な施術を支援することができる。
また、前記下顎管もしくは上顎洞の位置を基準として一定の距離毎に所定の厚みを有し、要注意の度合いの異なる複数の層に分けて設定した要注意状態に対して、前記切削ドリルが前記要注意状態設定部で設定した要注意の度合いに応じた要注意状態に移行することを異なる報知形態で報知することができる。
この発明の態様として、前記要注意状態を、前記切削ドリルが目標とする目標位置、該目標位置の外の領域、施術に注意が必要な施術注意領域、及び前記目標位置または前記施術注意領域の位置から前記切削ドリルの移動許容領域として定まる移動許容領域の外の領域への接近または進入、並びに、所定の施術方向に対して許容する方向を超える方向への移行の少なくともいずれかとすることができる。
この発明により、切削ドリルの様々な態様による要注意状態への移行であっても、正確に検出することができる。
またこの発明の態様として、前記要注意状態を変更する要注意状態変更部を備えることができる。
上述の要注意状態を変更するは、施術要注意部位の位置やその位置を基準とした範囲、あるいは切削ドリルの向き、切削ドリルの施術箇所からの離れなどいったん設定した要注意状態や、位置などの基準に基づいて定まる要注意状態の基準自体を変更することであり、この発明の構成により、施術内容や施術箇所の状況などの個々の状態に応じた要注意状態を設定し、より安全な施術を支援することができる。
またこの発明の態様として、前記医療用ハンドピースと、該医療用ハンドピースの駆動を制御する駆動制御部とを備えることができる。
この発明により、容易な構造で、所定動作として医療用ハンドピースの切削ドリルの駆動を正確に制御することができる。
またこの発明の態様として、前記医療用ハンドピースを、前記切削ドリルを駆動モータで駆動するモータハンドピースで構成するとともに、前記駆動制御部を、前記モータハンドピースの駆動モータを駆動制御する構成とすることができる。
この発明により、例えば、切削ドリルが前記要注意状態になれば駆動モータの駆動制御を行うため、施術者が前記要注意状態に到達したことを容易に把握することができる。
またこの発明の態様として、前記駆動制御部を、前記モータハンドピースの前記切削ドリルにかかる負荷が所定値を超えた場合に、前記所定動作を行う構成とすることができる。
この発明により、駆動モータを導通する電流値をモニタリングするだけで容易に前記切削ドリルにかかる負荷を検出できるとともに、前記切削ドリルにかかる負荷が所定値を超えた場合に、音声、ブザー音やメロディ、振動による報知又はLED等の点灯や点滅による照明に基づく表示等による報知や、切削ドリルの駆動を停止する、あるいは低減させる、さらには逆回転するなどの所定動作を行うため、施術箇所への作用負荷によって切削ドリルが損傷することなく、安全に施術することができる。
またこの発明の態様として、前記画像処理部を、設定された前記要注意状態を着色又はマーキングによって、前記取得データ画像に重畳表示する構成とすることができる。
この発明により、前記取得データ画像に重畳表示する着色又はマーキングによって、設定された要注意状態を明示でき、施術者の見誤り等による予期しない状態に陥ることを防止できる。
またこの発明の態様として、前記画像処理部を、前記切削ドリルの位置情報として、点滅するドット、予め記憶させた前記切削ドリルのイラスト、ドット、及びマーカのうちのいずれかによって、前記取得データ画像に重畳表示する構成とすることができる。
この発明により、前記取得データ画像に重畳表示する点滅するドット、予め記憶させた前記切削ドリルのイラスト、ドット、あるいはマーカによって、切削ドリルの位置を明示するため、要注意状態に対する切削ドリルの状態の施術者の見誤り等による予期しない状態に陥ることを防止することができる。
またこの発明の態様として、施術箇所を切削する工具である前記切削ドリルの三次元形状データを記憶する工具三次元データ記憶部を備え、前記画像処理部を、前記切削ドリルの三次元形状データに基づく工具データ画像を、前記取得データ画像に重畳表示する構成とすることができる。
この発明により、施術者が目視する施術状況に近い切削ドリルなどの工具による施術状況を表示できるため、さらに安全な施術を支援することができる。
またこの発明の態様として、前記取得データ画像の三次元位置を較正する画像三次元位置較正部を備えることができる。
上述の前記取得データ画像の三次元位置を較正するは、例えば、取得データ画像で位置特定できる施術箇所の三次元位置を検出することによる較正や、三次元位置が検出された切削ドリルに対する相対位置を検出することで取得画像データの位置を較正することとすることができる。
この発明により、取得画像データに対して、三次元位置が検出された切削ドリルを、より正確な位置に重畳表示することができる。
またこの発明の態様として、前記施術箇所を、インプラント治療におけるインプラント体の埋設箇所とするとともに、該インプラント体の三次元形状データを記憶するインプラント体三次元形状データ記憶部を備え、前記画像処理部を、前記インプラント体の三次元形状データに基づくインプラント体データ画像を、前記取得データ画像に重畳表示する構成とすることができる。
上述のインプラント体データ画像を、前記取得データ画像に重畳表示する構成は、前記取得データ画像において、インプラント体を埋設する予定箇所にインプラント体データ画像を重畳表示する、あるいは切削ドリルを作用させて形成した埋設箇所にインプラント体データ画像を重畳表示することを含む概念である。
この発明により、切削ドリルで埋設箇所を形成する前、あるいは切削ドリルを作用させた後のインプラント体を埋設する前に、インプラント体を埋設した状態のイメージとして、前記取得データ画像にインプラント体データ画像を重畳表示するため、先の施術を容易にイメージでき、例えば手直し等をすることなく、より安全な施術を支援することができる。
またこの発明の態様として、前記画像処理部を、前記インプラント体の埋設方向を軸として前記取得データ画像を回転表示する構成とすることができる。
この発明により、視準方向にとらわれることなく、様々な視準方向からの重畳画像を確認でき、狭視野で施術が困難な施術箇所であっても、安全な施術を支援することができる。
本発明により、施術箇所に関して、内部構造も含んで取得した取得三次元データを用いて、施術状況を確認するとともに、要注意状態に陥ることのない安全な施術を支援する施術支援装置、及び施術支援方法を提供することができる。
インプラント手術支援装置のブロック図。 チェアーユニットの構成を示す概略斜視図。 マイクロスコープ付き歯科診療台の概略図。 X線撮影装置の概略斜視図。 インプラント手術ユニットの概略斜視図。 インプラント用ドリルハンドピースの説明図。 インプラント用ドリルハンドピースの三次元位置検出についての概略説明図。 画像重畳表示画面の説明図。 インプラント手術支援方法のフローチャート。 サージカルガイドの装着についての概略斜視図。 画像重畳表示画面の説明図。 画像重畳表示画面の説明図。 画像重畳表示画面の説明図。 注意表示状態の画像重畳表示画面の説明図。 拡大表示状態の画像重畳表示画面の説明図。 要注意状態の設定についての説明図。 インプラント体画像選択画面についての説明図。 切削ドリル画像選択画面についての説明図。 立体的に設定した要注意状態についての説明図。
以下、本発明によるインプラント手術支援装置1について、図1乃至図18とともに説明する。
図1はインプラント手術支援装置1のブロック図を示し、図2はチェアーユニット10の構成を示す概略斜視図を示し、図3はマイクロスコープ付き歯科診療台150の概略図を示し、図4はX線CT撮影装置400の概略斜視図を示し、図5はインプラント手術ユニット160の概略斜視図を示し、図6はインプラント用ドリルハンドピース70の説明図を示し、図7はインプラント用ドリルハンドピース70の三次元位置検出についての概略説明図を示し、図8はCT撮影断面画像Ciを用いた画像重畳表示画面200の説明図を示している。
図9はインプラント手術支援方法のフローチャートを示し、図10はサージカルガイド140の装着についての概略斜視図を示し、図11乃至15は画像重畳表示画面200の説明図を示し、図16は要注意状態Tの設定についての説明図を示し、図17はインプラント体画像選択画面についての説明図を示し、図18は切削ドリル画像選択画面についての説明図を示している。
詳しくは、図6(a)はインプラント用ドリルハンドピース70の平面図を示し、図6(b)はインプラント用ドリルハンドピース70の底面図を示し、図6(c)はインプラント用ドリルハンドピース70の正面図を示している。
また、図11は、関心領域Mの三次元画像を見やすくイラスト化するとともに、サージカルガイド140を装着した状態のCT撮影断面画像Ciを画像表示部210に表示した画像重畳表示画面200を示し、図12は要注意状態を設定した状態のCT撮影断面画像Ciをインプラント用ドリルハンドピース70の全体とともに、画像表示部210に表示した画像重畳表示画面200を示し、図13はズームインしてインプラント用ドリルハンドピース70は先側部分のみ表示されるが、下顎骨Mbは画面に大きく表示された状態のCT撮影断面画像Ciを画像表示部210に表示した画像重畳表示画面200を示し、図14は要注意状態に移行したことを警告表示Wで報知する状態のCT撮影断面画像Ciを画像表示部210に表示した画像重畳表示画面200を示し、図15は施術箇所を拡大するとともに、異なる表示方向のCT撮影断面画像Ciを並列表示した状態を表示した画像重畳表示画面200を示している。
図16(a)は図12に示すような切削ドリル71の深さ方向に要注意状態Tを設定する場合の概略図を示し、図16(b)は図16(c)に示すような所望の位置に対する平面方向の切削ドリル71の離れに基づく要注意状態Taを設定する場合の概略図を示し、図16(g)は、図16(d)乃至(f)に示すような切削ドリル71の方向に基づく要注意状態Tbを設定する場合の概略図を示している。
なお、図5〜図7、図11〜図16に示す切削ドリル71は、本件発明の原理を説明するために、簡略化した形状で示してある。
インプラント手術支援装置1は、チェアーユニット10とX線CT撮影装置400とで構成している。
なお、X線CT撮影装置400で取得したX線画像データ(三次元情報)を記録媒体や信号線を介して導入するようにしてもよく、その場合、X線CT撮影装置400はインプラント手術支援装置1の必須の構成要素とはならない。
また、図2、図3に図示の例では椅子型のチェアーユニット10を採用しているが、患者が保持される構成であればよく、椅子型には限定されない。
チェアーユニット10には、制御部20、記憶部30、画像処理部40、操作デバイス112で構成する操作部50、報知部16、後述するインプラント用ドリルハンドピース70を駆動するモータ駆動部60、インプラント用ドリルハンドピース70、位置検出部80、負荷検出部90、及び表示部として機能するモニタ15で構成している。
なお、図2には、制御部20、記憶部30、画像処理部40、及び負荷検出部90は図示しないが、制御部20、記憶部30、画像処理部40、及び負荷検出部90をコンピュータ等の演算装置で構成し、例えば診療椅子13の座部下の昇降部内など、適宜の箇所に収納設置することができる。
また、図2には、モータ駆動部60は図示しないが、インプラント用ドリルハンドピース70中に収納している。
さらに、図2には、位置検出部80は図示しないが、例えば、チェアーユニット10のヘッドレスト部近傍に設けることができる。
制御部20、記憶部30、画像処理部40、負荷検出部90、及び位置検出部80などの施術支援に関わる構成要素をまとめて施術支援ユニットとしての施術支援装置を構成し、チェアーユニット10に接続または装着可能にしてもよいし、チェアーユニット10に組み込んで、チェアーユニット10自体を施術支援装置にしてもよい。
制御部20は、CPUとROMとRAMで構成されており、以下の機能的構成を備えている。詳述すると、制御部20には、画像処理部40を制御する画像処理制御部21、報知部16を制御する報知部制御部22、駆動部60、より具体的にはモータ駆動部60を制御する駆動部制御部23、位置検出部80を制御する位置検出部制御部24、負荷検出部90を制御する負荷検出部制御部25、要注意状態Tへのインプラント用ドリルハンドピース70の移行を判定する要注意状態移行判定部261及び負荷検出部90による負荷を判定する負荷判定部262を有する演算判定部26とで構成している。
記憶部30は、HDDやSSDなどで構成され、X線CT撮影装置400で取得した三次元情報に基づいて後述する画像処理部40で生成した三次元CT画像の情報を記憶する三次元画像情報記憶部31、インプラント用ドリルハンドピース70の画像や形状データ、インプラント用ドリルハンドピース70に装着する各種切削ドリル71の画像や形状データを記憶するドリル画像記憶部32、及び埋設箇所Pに埋設するインプラント体Imの画像や形状データを記憶するインプラント体画像記憶部33で構成している。
なお、切削ドリル71は、埋設箇所Pを切削する工具すなわち切削工具であり、インプラント体Imは、埋設箇所Pに埋設される埋設体である
画像処理部40は、X線CT撮影装置400で取得した三次元情報に基づいて三次元CT画像を生成する三次元CT画像生成部41、後述する位置検出部80で三次元位置を検出した位置や向きに応じた位置情報を反映させたインプラント用ドリルハンドピース70の切削ドリル71の画像を生成する切削ドリル位置情報画像生成部42、埋設箇所Pに埋設するインプラント体Imの画像を向きや位置を合わせて生成するインプラント体画像生成部43、並びに三次元CT画像生成部41、切削ドリル位置情報画像生成部42及びインプラント体画像生成部43で生成した画像を重畳表示するように合成した合成画像として生成する合成画像生成部44とで構成している。
なお、切削ドリル位置情報画像生成部42で、インプラント用ドリルハンドピース70の画像を生成して切削ドリル71の画像と合成し、インプラント用ドリルハンドピース70に切削ドリル71を装着した画像を生成するように構成してもよい。
後述する各種操作デバイス112で構成する操作部50は、X線CT撮影装置400で取得した三次元情報に基づいて生成した三次元CT画像と関心領域Mとの較正(キャリブレーション)を操作するキャリブレーション操作部51、インプラント用ドリルハンドピース70における切削ドリル71の三次元位置の検出を操作する三次元位置検出操作部52、及び要注意状態Tの設定を操作する要注意状態設定操作部53とで構成している。
モータ駆動部60は、後述するインプラント用ドリルハンドピース70の切削ドリル71を駆動する切削ドリル駆動部としてインプラント用ドリルハンドピース70のハンドピース本体72に内蔵されるとともに、マイクロモータで構成している。
位置検出部80は後述するように、インプラント用ドリルハンドピース70の切削ドリル71の三次元位置を検出する検出部であり、負荷検出部90はインプラント用ドリルハンドピース70で駆動する切削ドリル71の負荷を電流値に基づいて検出する検出部であり、ハンドピース本体72に内蔵されている。また、モニタ15、報知部16およびインプラント用ドリルハンドピース70は、詳細については後述するが、チェアーユニット10の操作駆動部11に備えられている。
このように構成されたチェアーユニット10において、記憶部30、画像処理部40、操作部50、報知部16、モータ駆動部60、位置検出部80及び負荷検出部90は、制御部20に接続されるとともに、送受信したデータに基づいて制御部20に制御されている。
また、モニタ15は制御部20に接続された画像処理部40に接続され、画像処理部40で生成された画像を表示し、インプラント用ドリルハンドピース70は制御部20に接続されたモータ駆動部60に接続され、モータ駆動部60によって切削ドリル71が駆動する構成である。
なお、負荷検出部90やモータ駆動部60は、ブロック図の上では接続関係にあるが、機械的にはインプラント用ドリルハンドピース70のハンドピース本体72に内蔵される関係であってよい。
チェアーユニット10の物理的構成を説明すると、図2に示すように、チェアーユニット10は、操作駆動部11、唾液や冷却水等の吸引装置やうがいを行うための装置が装備されているベースンユニット12、背面シートの傾動や座面の昇降が可能な診療椅子13、モニタ15、報知部16及びインプラント用ドリルハンドピース70で構成されている。
操作駆動部11は、図2に示すように、上面に備えたトレーテーブル111に備え、操作部50として機能する各種操作デバイス112、各種操作デバイス112の前側のホルダに装着されるインプラント用ドリルハンドピース70、図示省略するがインプラント用ドリルハンドピース70を駆動する駆動部で構成するとともに、背面側にモニタ15を備えている。
なお、各種操作デバイス112は、タッチスクリーンやポインティングスティック、あるいはスイッチ等で構成している。また、マウスなどの適宜の入力デバイスを備えてもよい。
また、操作駆動部11は、上述したように、キャリブレーション操作部51、三次元位置検出操作部52、及び要注意状態設定操作部53を備えている。
このような操作部(51乃至53)は、モニタ15に表示された画像重畳表示画面200や、上述の各種操作デバイス112を用いて操作入力する構成である。
報知部16は、報知部制御部22の制御によってブザーなどの音声や照明で報知する装置である。
X線CT撮影装置400は、図4に示すように、中空の縦長直方体状の防X線室400aに収容され、CT撮影を実行して、投影データを収集する装置であり、施術対象者M1に向けてX線の束で構成するX線コーンビームを出射するX線発生部401aと、X線発生部401aで出射されたX線を検出するX線検出部401bとをそれぞれ支持するとともに、支柱に対して昇降移動し、旋回する旋回アーム401を備えている。
このように構成したX線CT撮影装置400は、旋回アーム401のX線発生部401aとX線検出部401bとの間に患者(施術対象者M1)を挟むように配置し、施術対象者M1の周囲を旋回アーム401が旋回しながら、X線発生部401aで出射され、施術対象者M1を透過するX線コーンビームをX線検出部401bで検出して、三次元情報を取得することができる。
旋回アーム401は、施術対象者M1の身長に合わせて支柱に沿って昇降移動可能な昇降部402に軸支され、施術対象者M1はX線発生部401aとX線検出部401bの間に顎部が来るように昇降部402に保持される。
なお、X線CT撮影装置400は、制御部20を介して記憶部30に接続されており、X線CT撮影装置400によって取得した三次元情報や三次元情報に基づく三次元CT画像を記憶部30の三次元画像情報記憶部31に記憶する。
インプラント用ドリルハンドピース70は、モータ駆動部60を介して制御部20に接続され、ハンドピース本体72にモータ駆動部60及び負荷検出部90を内蔵するとともに、先端に回転する切削ドリル71を交換可能に装着する構成である。また、図6に示すように、ハンドピース本体72の後端側の上面には、平面視三方向に配置した、三次元位置検出用のマーカーボール75aで構成するマーカ75を備えている。なお、チェアーユニット10への通信は、別途図示しないケーブルを使用してもよいし、無線通信を利用してもよい。
このように構成したインプラント用ドリルハンドピース70は、ハンドピース本体72に装着した切削ドリル71をモータ駆動部60の駆動により回転させて、埋設箇所Pを切削する。
位置検出部80は、図7に示すように、インプラント用ドリルハンドピース70の上面側に備えたマーカ75を少なくとも二方向から撮像し、マーカーボール75aについて二方向から撮像された撮像画像の差異を分析して、インプラント用ドリルハンドピース70の三次元位置、傾きおよび向き(以下において、これらを総称して三次元位置という)を検出する構成である。
なお、マーカーボール75aに、赤外線を反射する反射部材を設け、前記位置検出部80では、赤外線検出器よりなる検出部により周知の技術で三次元位置を検出するように構成してもよいが、マーカーボール75aに可視光を反射する部材を付けて2値化して重心の位置を位置検出部80で検出し、周知の技術で三次元位置を検出するようにしてもよい。
また、マーカ75をハンドピース本体72に備えずとも、ハンドピース本体72の内部に傾きセンサ、向きセンサおよび加速度センサやジャイロセンサなどを備えるように構成してもよく、RFIDなど、定点から発する電磁波等を受信して、インプラント用ドリルハンドピース70の三次元位置を検出する構成であってもよい。
さらには、磁気を検知するセンサを用いるようにしてもよく、例えば、インプラント用ドリルハンドピース70に永久磁石を設け、フラックスゲートセンサによって、磁界変化を高精度に非接触で検出するように構成してもよい。
このように、位置検出部80によって、マーカ75を用いてインプラント用ドリルハンドピース70の三次元位置が検出されると、インプラント用ドリルハンドピース70の三次元位置に基づいて、ハンドピース本体72に対する相対位置が把握された切削ドリル71の先端71aの三次元位置を位置検出部80で検出することができる。
インプラント用ドリルハンドピース70は、医療用ハンドピースの例であるが、他にも、インプラント体Imを埋設箇所Pに埋設する段階で、インプラント体Imを医療用ハンドピース先端の切削ドリルすなわち埋入工具に装着して、インプラント体Imの埋設箇所Pへの埋設を行う埋設用ハンドピース(図示省略)も医療用ハンドピースの例として考えられる。この場合、当該切削ドリルの先端すなわち埋入工具の先端の三次元位置を上述の構成によって検出することができる。
インプラント体Imの三次元形状データと、当該埋設用ハンドピースの切削ドリルの三次元形状データより、要注意状態の設定は可能である。
このように、工具には切削用の工具の他、埋入用(埋設用)の工具なども考えられる。
このように構成したインプラント手術支援装置1において、モニタ15に表示する画像重畳表示画面200について、図8とともに説明する。
モニタ15に表示する画像重畳表示画面200は、左側の画像表示部210、右側の各種選択操作部220、右側下段の選択決定部230及び、上述の各種操作デバイス112におけるポインティングデバイスによって操作されるカーソル240(マウスで操作する場合にマウスポインタまたは単にポインタと呼ばれることがある)で構成している。
画像表示部210は、X線CT撮影装置400で取得した三次元情報に基づいて生成された三次元画像において、埋設箇所Pを通る所定の断面でのCT撮影断面画像Ciを表示する。そして、その右側には、画像表示部210に表示するCT撮影断面画像Ciを拡縮するズームスクロールバー211を備えている。
詳しくは、ズームスクロールバー211は、アロー211b内においてノブ211aをカーソル240で操作することで、画像表示部210に表示するCT撮影断面画像Ciの画像中心で拡縮して、所望の倍率で表示することができる。
画像重畳表示画面200の右側に配置する各種選択操作部220は、三次元画像取込・表示部221、キャリブレーション部222、要注意状態設定・変更部223、インプラント体選択部224、切削ドリル選択部225、所定動作設定部226、ドリル位置検出・表示部227、インプラント体表示部228、及び表示更新・切替部229を備えている。
三次元画像取込・表示部221は、X線CT撮影装置400で取得した三次元データに基づいて画像処理部40で生成し、記憶部30の三次元画像情報記憶部31に記憶された三次元画像を呼び出すとともに、埋設箇所Pを通る所望の断面におけるCT撮影断面画像Ciを画像表示部210に表示する操作部である。
キャリブレーション操作部51として機能するキャリブレーション部222は、実際の施術場所における関心領域Mとインプラント用ドリルハンドピース70の切削ドリル71との間の位置関係と、画像処理部40が生成する画像上の関心領域Mとインプラント用ドリルハンドピース70の切削ドリル71との間の位置関係とが相対的に一致するようにするための較正、すなわちキャリブレーションを行う操作部である。
上記較正によって、画像表示部210に表示されるCT撮影断面画像Ciに対してインプラント用ドリルハンドピース70の切削ドリル71の画像を正確に表示することができる。
なお、画像表示部210においてCT撮影断面画像Ci中に表示される埋設箇所Pと、インプラント用ドリルハンドピース70で施術する関心領域Mの実際の施術対象者M1中の埋設箇所Pとを較正するようにしてもよい。また、キャリブレーション方法の具体例については後述する。
要注意状態設定操作部53として機能する要注意状態設定・変更部223は、画像表示部210に表示するCT撮影断面画像Ciに対して、要注意状態Tを設定する、あるいは設定した要注意状態Tを変更するための操作部であり、例えば、図8に示すように、例えば、切削ドリル71による穿孔によって大きな影響が生じる下顎管Mc(図11)を要注意状態Tの基準位置として設定するとともに、基準位置を基準とした範囲を設けて要注意状態Tとして設定するようにカーソル240で操作する。
インプラント体選択部224は、図17に示すように、画像表示部210に重畳表示するインプラント体Imの画像を、実際に使用するインプラント体Imに合わせて選択するための操作部である。同様に、切削ドリル選択部225は、図18に示すように、画像表示部210に重畳表示する切削ドリル71の画像を、実際に使用する切削ドリル71に合わせて選択するための操作部である。
所定動作設定部226は、図示省略する所定動作設定画面において、例えば、切削ドリル71の先端側が要注意状態Tに侵入した、あるいは切削ドリル71に作用する負荷が所定値を超えたと演算判定部26が判定した場合に、作動する所定動作を、例えば、切削ドリル71の駆動を停止、逆転、駆動力の低減及び、ブザー音や振動等の報知のうちの少なくともいずれかひとつを選択、決定するための操作部である。
三次元位置検出操作部52として機能するドリル位置検出・表示部227は、インプラント用ドリルハンドピース70の切削ドリル71の先端の三次元位置を位置検出部80で検出するように操作し、三次元位置が検出された切削ドリル71の画像をCT撮影断面画像Ciに重畳表示するための操作部である。
インプラント体表示部228は、実際に使用するインプラント体Imに合わせて選択したインプラント体Imの画像をCT撮影断面画像Ciに表示する操作を行う操作部である。
表示更新・切替部229は、例えば、切削ドリル71の画像が重畳表示されたCT撮影断面画像Ciを更新する、あるいは、図15に示すように、画像表示部210に埋設箇所Pを通る断面図と、画像表示部210に表示された埋設箇所Pを通る断面図とは異なる断面図とに画面表示するための操作を行う操作部である。
なお、各種選択操作部220や、画像表示部210に表示する断面方向を変更するための操作として、図示省略するマウスのドラッグ&クリック等によって操作されるが、画像重畳表示画面200の右下に配置した選択決定部230にカーソル240を移動させてクリックすることによって操作してもよい。選択決定部230は、上下左右それぞれの向き用の矢印操作部231、四方向に配置した矢印操作部231による選択を決定するための決定操作部232とで構成している。
また、画像表示部210におけるCT撮影断面画像Ciにおける要注意状態Tの指定について、カーソル240以外であっても、図8のCT撮影断面画像Ciにおいて重畳表示するX方向およびY方向の断面表示線の交点で指定してもよい。
続いて、このように構成する画像重畳表示画面200の画像表示部210に表示するCT撮影断面画像Ciにインプラント用ドリルハンドピース70の切削ドリル71を重畳表示しながら、インプラント体Imを埋設する埋設箇所Pを切削ドリル71で切削して形成するインプラント治療を支援する施術支援方法について、図9に示すフローチャートに基づいて詳しく説明する。
関心領域Mの埋設箇所Pにインプラント体Imを埋設するインプラント治療を行うためには、施術者は、予め、X線CT撮影装置400でインプラント体Imを埋設する埋設箇所Pの三次元情報を取得する。
このとき、図10に示すように、埋設箇所Pにサージカルガイド140を被せて撮影する。サージカルガイド140は、インプラント体Imを埋設箇所Pに埋設するためのガイド孔141が開いており、埋設箇所Pにガイド孔141を合わせてサージカルガイド140を装着し、サージカルガイド140を装着した状態をX線CT撮影装置400で撮影し、三次元情報を取得する。そして、このように取得した三次元情報を基に三次元CT画像生成部41でCT撮影断面画像Ciを生成し、画像重畳表示画面200における三次元画像取込・表示部221の操作によって、図11に示すように、画像重畳表示画面200の画像表示部210に表示する。
なお、以下の説明においては、説明を明確化するために、図11以降で図示するように、CT撮影断面画像Ciをイラスト化した状態で説明するが、三次元CT画像生成部41で生成したCT撮影断面画像Ciは図8に示すような画像となる。
また、以下の説明では、下顎にインプラント体Imを埋設するインプラント治療を支援する支援方法について説明する。このような下顎にインプラント体Imを埋設するインプラント治療では、下顎骨Mbに存在し、下歯槽神経、下歯槽動脈、下歯槽静脈が内部を通る下顎管Mcを超えて切削すると神経麻痺や出血を起こすことがあるため、このような事態を避けなければならず、下顎管Mcを要注意状態Tの基準となるように設定する(ステップS1)。
具体的には、図8や図11に示すように、まず、CT撮影断面画像Ciに対してカーソル240やマウス等による指定操作で下顎管Mcに沿ってポイントを指定していき、CT撮影断面画像Ciにおける下顎管Mcの位置を確定する。さらに、画像重畳表示画面200における要注意状態設定・変更部223を操作して、図12に示すように、第1近接要注意状態T1乃至第3近接要注意状態T3を設定する。図示の例では、下顎管Mcに最も近い領域が第3近接要注意状態T3であり、次に下顎管Mcに近い領域である第2近接要注意状態T2が第3近接要注意状態T3の上に隣接して配置され、近接要注意状態ではあるが、最も下顎管Mcから遠い領域である第1近接要注意状態T1が第2近接要注意状態T2の上に隣接して配置されている。
第1近接要注意状態T1は、下顎管Mcを基準に皮質骨Gの表面Gfから所定の間隔を隔てて、埋設箇所Pの底部Ppに近づく領域から底部Ppまでの間に設定される。第2近接要注意状態T2、第3近接要注意状態T3は、埋設箇所Pの底部Ppから下の、下顎管Mcまでの間の領域に設定する。
埋設箇所P、下顎管Mcは、要注意状態の基準位置であるが、ともに施術に不都合が生じることを避けるために注意を要する要注意位置の例とも考えることができる。
埋設箇所Pは目標箇所であり、この箇所を外れると予定どおりの施術ができなくなる要注意位置であり、皮質骨Gの内側は骨組織の密度が低い海綿骨からなっている下顎管Mcはここを損傷すると危険な状況になりうる要注意位置である。
ここで、埋設箇所Pを第1の要注意位置と考え、下顎管Mcを第2の要注意位置と考えることができる。
第1の要注意位置にとって、第1近接要注意状態T1は第1の要注意位置への接近警戒、進入警戒のための要注意状態であり、第2近接要注意状態T2、第3近接要注意状態T3は第1の要注意位置からの離隔警戒、超越警戒のための要注意状態である。
第2の要注意位置にとって、第1近接要注意状態T1乃至第3近接要注意状態T3はいずれも第2の要注意位置への接近警戒、進入警戒のための要注意状態であり、その重要度に差異がある。
このように、施術の概ねの進行方向から考えて、複数の要注意位置があって、まず第1の要注意位置があり、その先に第2の要注意位置があるような場合、要注意状態を複数段階に分け、共通に用いることができる。また、各要注意位置にそれぞれの近接要注意状態を設定することができる。
なお、各近接要注意状態(T1〜T3)をどのように設定するかについては、様々な設定方法が考えられる。
例えば、施術者がX線CT画像を基にして下顎管の位置を画面上でマウス等を使用して前述のように下顎管Mcの位置を確定すると、各近接要注意状態T1〜T3がその上方に所定距離を保って自動的に設定されるようにしてもよいし、施術者が所望の形状に入力すると受け付けるようにしてもよい。
また、図15に図示するように、下顎管McのあるZ位置を基準にして、Z方向に一定の距離ごとに所定の厚みのあるT1〜T3の各層を要注意状態として設定してもよい。
好ましくは、設定された領域をCT撮影断面画像Ci上に表示する。
いうまでもないが、前述のように、上顎にも上顎洞などの施術要注意箇所はあり、上顎における要注意状態の設定については、下顎の場合と上下が逆になる。
要注意状態Tには、予定している埋設箇所Pすなわち目標位置に近づいた状態、予定している埋設箇所Pから外れてしまう状態、下顎管Mcなどの要注意箇所すなわち施術注意領域に近づいた状態、要注意箇所に到ってしまう状態が含まれる。
これらの予定している埋設箇所Pすなわち目標位置に近づいた状態、予定している埋設箇所Pから外れてしまう状態、下顎管Mcなどの要注意箇所すなわち施術注意領域に近づいた状態、要注意箇所に到ってしまう状態から、逆に、切削ドリル71の移動許容領域を定めることもでき、この移動許容領域から外れる状態も要注意状態に含めることができる。
例えば、下顎管に極めて接近した近接要注意状態T3を要注意状態と考える場合は、近接要注意状態T1、T2は要注意状態の基準となる、埋設箇所Pにおける位置及び/または範囲でもある。
また、予め設定する各近接要注意状態の領域や、設定後の各近接要注意状態の領域の幅や形状は自由に調整可能にしてもよいし、また、上記所定距離も施術者の要望に合せて調整できるようにしておけばよい。
このように、画像重畳表示画面200の要注意状態設定・変更部223の操作によって、下顎管Mcに対して、所定間隔の要注意状態T(T1,T2)を設定し、図12及び図13に示すように、CT撮影断面画像Ciに表示する。
続いて、本施術で使用するインプラント用ドリルハンドピース70の切削ドリル71、及び埋設箇所Pに埋設するインプラント体Imの画像を選択する(ステップS2)。
詳述すると、インプラント用ドリルハンドピース70に装着して、埋設箇所Pを切削する切削ドリルとして、埋設箇所Pの切削形状や施術状態に応じて適した形状を選択できるように、例えば図18に示すように、様々な形状のものがあるが、画像重畳表示画面200における切削ドリル選択部225を操作して、ドリル画像記憶部32に記憶した複数の切削ドリル71の画像を画像表示部210に表示し、使用する切削ドリル71の画像を選択する。
なお、図18には、切削ドリル71の例として、切削ドリル71A、71B、71Cを表示している。厳密には、画像表示部210に表示されているのは切削ドリル71の画像であって切削ドリル71そのものではないが、ここでは区別せずに図番を付する。
切削ドリル71は、例えば矢印操作部231の操作によって選択することができる。
選択枠Ff2を矢印操作部231の操作によって移動させて関心のある切削ドリル71を選んで決定操作部232をONすると切削ドリル71の選択が確定する。図示の例では切削ドリル71Aが選択枠Ff2で囲まれている。この状態で決定操作部232をONするとドリル71Aの選択が確定する。
同様に、埋設箇所Pを埋設するインプラント体Imとして、埋設箇所Pの埋設状態に応じて適した形状を選択できるように、例えば図17に示すように、様々な形状のものがあるが、画像重畳表示画面200におけるインプラント体選択部224を操作して、インプラント体画像記憶部33に記憶した複数のインプラント体Imの画像を画像表示部210に表示し、使用するインプラント体Imの画像を選択する。
図17には、インプラント体Imの例として、インプラント体ImA、ImB、ImCを表示している。厳密には、画像表示部210に表示されているのはインプラント体Imの画像であってインプラント体Imそのものではないが、ここでは区別せずに図番を付する。
インプラント体Imは、例えば矢印操作部231の操作によって選択することができる。
選択枠Ff1を矢印操作部231の操作によって移動させて関心のあるインプラント体Imを選んで決定操作部232をONするとインプラント体Imの選択が確定する。図示の例ではインプラント体ImAが選択枠Ff1で囲まれている。この状態で決定操作部232をONするとインプラント体ImAの選択が確定する。
なお、インプラント体Imの選択操作に従って、適合する切削ドリル71が自動的に選択されるように対応付けをしていてもよく、図17に図示の例では、インプラント体ImAが選択枠Ff1で囲まれたところで適合する切削ドリル71Aが呼び出されて切削ドリル71Aの画像が画像表示部210の切削ドリル表示枠Df中に表示されている。インプラント用ドリルハンドピース70のヘッド部に切削ドリル71が装着された図を切削ドリル表示枠Df中に表示するように構成してもよい。
なお、施術前に、埋設箇所Pにインプラント体Imを埋設した施術完了状態をイメージするために、画像重畳表示画面200のインプラント体表示部228が操作されると(ステップS3:YES)、ステップS2で選択したインプラント体Imを埋設箇所Pに埋設した状態となるように、CT撮影断面画像Ciに重畳表示した画像を生成し、画像表示部210に表示する(ステップS4:図8、図12参照。なお、図12には、埋設箇所Pの表示とインプラント体の表示が重なると見にくくなるので、埋設箇所Pの隣の歯のところにインプラント体の表示例を示している)。
インプラント体表示部228が操作されずに、もしくは、ステップS4でCT撮影断面画像Ciに埋設状態のインプラント体Imを重畳表示した後に、キャリブレーション部222が操作されると、CT撮影断面画像Ciと関心領域Mとの三次元位置を較正する。
キャリブレーション方法の一例について詳しく説明すると、まず、インプラント用ドリルハンドピース70の切削ドリル71の選択を完了し、切削ドリル71の先端711を関心領域Mの位置目標となる箇所に接触させる。位置目標となる箇所としては、例えばサージカルガイド140のガイド孔141や、犬歯先端部などが考えられる。
より3次元座標をより正確に算出するために、複数箇所を接触指定できるように構成してもよい。
切削ドリル71の先端711をサージカルガイド140のガイド孔141に接触させる例で説明すると、切削ドリル71の先端711をサージカルガイド140のガイド孔141に合わせた状態で、キャリブレーション部222を操作して位置検出部80で切削ドリル71の三次元位置を検出する。これにより、図11に示すように、位置検出部80で検出した三次元位置に基づく方向で、切削ドリル71の先端711がサージカルガイド140のガイド孔141に合わさった状態でCT撮影断面画像Ciに切削ドリル71を重畳表示する。
なお、切削ドリル71の画像としては、切削ドリル71をイラスト化した画像を用いることができるし、3次元データを用いて立体的なイラスト画像としてもよい。
また、較正(キャリブレーション)は、例えば、画像処理上の関心領域Mの3次元データの位置座標を画像処理上の切削ドリル71の3次元データの位置座標に対して移動調整してもよいが、画像処理上の切削ドリル71の3次元データの位置座標を画像処理上の関心領域Mの3次元データの位置座標に対して移動調整してもよく、その双方を移動調整してもよい。すなわち、何らかの相対的な移動調整を行う。
さらに具体的には、切削ドリル71の先端711をサージカルガイド140のガイド孔141に所定の深さで埋入させた状態で、画像表示部210に表示されるサージカルガイド140の該当ガイド孔141をカーソル240で指定すると、画像表示部210の表示上、切削ドリル71が該当ガイド孔141に所定深さで埋入された画像となるように上述の相対的移動調整がなされるようにする。
施術対象者M1の頭部、施術対象者M1の顎部、施術対象者M1を保持する保持部(図2のチェアーユニット10の診療椅子13など)、施術対象者M1の頭部を保持する頭部保持部(図2のチェアーユニット10のヘッドレスト部など)のいずれかにインプラント用ドリルハンドピース70の図示しない載置部を装着して、当該載置部にインプラント用ドリルハンドピース70を載置すれば較正が行われるようにしてもよい。
関心領域Mの位置を常に検出する図示しない関心領域位置検出部を設けて、施術中にも較正が行われるようにしてもよい。
好適には、画像処理上のインプラント用ドリルハンドピース70の3次元データの位置座標も、切削ドリル71の位置座標と共に相対的に移動調整する。
上述の構成により、切削ドリル71を介して、サージカルガイド140のガイド孔141の三次元位置、つまり関心領域Mの三次元位置と、インプラント用ドリルハンドピース70の切削ドリル71について検出する三次元位置とを、同座標系における位置情報として関連付けることができる。
仮に、画像処理部40で把握している3次元データ上の関心領域Mとインプラント用ドリルハンドピース70の切削ドリル71との間の位置関係と、実際の施術場所における関心領域Mとインプラント用ドリルハンドピース70の切削ドリル71との間の位置関係との間にズレがあったとしても、上記のキャリブレーションにより相対的に一致するように較正される。
このように、切削ドリル71に対する関心領域Mの位置が正確に較正されることによって、切削ドリル71と埋設箇所Pの間の位置関係も正確に検出することができる。
また、別のキャリブレーション方法として、埋設箇所Pやサージカルガイド140の三次元位置を検出して、切削ドリル71の三次元位置と関連付けてキャリブレーションしてもよい。
具体的には、カーソル240で指定した位置が選択した切削ドリル71の先端711の位置となるように演算を設定しておき、画像表示部210に表示されるガイド孔141に切削ドリル71の先端711がある位置を指定する。そして、キャリブレーションの実行命令をすると、画像上の三次元位置が実際の切削ドリル71の位置関係となるようにキャリブレーションされる。
ここまでのステップで、続くインプラント治療を支援する準備が整った状態となるため、実際の切削ドリル71による埋設箇所Pの切削等の施術を行うが、インプラント用ドリルハンドピース70の切削ドリル71で切削する状態、あるいはその前の状態で、ドリル位置検出・表示部227の操作によって、図11に示すように、切削ドリル71の三次元位置を位置検出部80で検出するとともに、検出された三次元位置に基づくCT撮影断面画像Ciに対する位置に、切削ドリル71の画像を画像表示部210に重畳表示する(ステップS6)。
なお、画像表示部210において、埋設箇所PのCT撮影断面画像Ciに対し、切削ドリル71の画像を重畳表示すると同時に、埋設状態のインプラント体Imの画像を重畳表示できるようにしてもよい。また、切削ドリル71の画像と、埋設状態のインプラント体Imの画像は、常に同時表示してもよいが、埋設状態のインプラント体Imの画像を、所望のタイミングで呼び出して重畳表示する操作を受け付けるようにしておくこともできる。
好ましくは、切削ドリル71の画像と埋設状態のインプラント体Imの画像とは、一目で区別できるように、色分けなどで異なる態様で表示する。
このように構成することで、埋設位置のインプラント体Imに対して、現状の切削ドリル71の位置がどのあたりであるのか、より具体的に視認することができる。
そして、あらかじめ設定した所定タイミングの経過を検出すると(ステップS7:YES)、位置検出部80で切削ドリル71の三次元位置を検出し、検出された三次元位置に基づくCT撮影断面画像Ciに対する位置に、切削ドリル71の画像を画像表示部210に重畳表示する、つまり切削ドリル71を重畳表示するCT撮影断面画像Ciの表示を更新する(ステップS9)。なお、所定タイミングとは、切削ドリル71の所定量の進行、あるいは所定時間など、適宜の条件に応じたタイミングとすることができる。
例えば、切削ドリル71の所定量の進行に伴ってCT撮影断面画像Ciの表示を更新する場合は、所定時間間隔で切削ドリル71の三次元位置を位置検出部80で検出し、切削ドリル71の移動量が所定量を超えている場合に更新することとなる。
なお、処理能力の高い演算器を用いて、位置検出部80での切削ドリル71の三次元位置の検出や、画像処理部40の画像処理を高速に行い、施術中に、リアルタイムで継続的に動画表示のように切削ドリル71の変位の表示をするように構成してもよい。
同じく、前述したような、インプラント体Imの埋設箇所Pへの埋設を行う図示しない埋設用ハンドピースを用いる場合には、施術中に、リアルタイムで継続的に動画表示のようにインプラント体Imの変位の表示をするように構成してよい。
また、例えば、カーソル240を画像表示部210の内側に配置するとともに、操作するマウス等のドラッグ操作等や選択決定部230の操作によって、画像表示部210に表示するCT撮影断面画像Ciに対する回転操作等が行われる(ステップS8)、あるいは、画像重畳表示画面200のズームスクロールバー211でノブ211aが操作されると、回転操作によって指定された回転角度分、インプラント体Imを埋設する埋設軸方向Axを中心に回転させたり、あるいはズームスクロールバー211で操作された拡縮率に応じたCT撮影断面画像Ciを生成し(図13参照)、CT撮影断面画像Ciの表示を更新する(ステップS9)。
このようにして、切削ドリル71で埋設箇所Pへの切削を続け(ステップS7,S8:NO)、切削ドリル71の各近接要注意状態(T1〜T3)への侵入、つまり切削ドリル71が要注意状態へ移行することを演算判定部26の要注意状態移行判定部261によって検出すると、図14に示すように、警告表示Wを画像表示部210に表示するとともに、報知部16からブザー音で報知する(ステップS12)。
詳しくは、埋設箇所Pを切削する切削ドリル71の三次元位置と、ステップS1で設定した埋設箇所Pや下顎管Mcを基準とする要注意状態T(T1〜T3)の三次元位置とを比較して、切削ドリル71が要注意状態Tに侵入したことを要注意状態移行判定部261が判定すると、画像処理制御部21の制御により合成画像生成部44は警告表示Wの合成画像を生成して表示するとともに、報知部制御部22が報知部16に対してブザー音を報知音として報知するように制御する。
なお、報知部制御部22が画像処理制御部21に合成画像生成部44が警告表示Wの合成画像を生成表示するように制御信号を出すように構成してもよい。また、このような警告表示Wを含んだ報知部16による報知を、画像重畳表示画面200の所定動作設定部226を操作して、所定動作として設定することができる。
具体的には、本実施形態では、要注意状態Tを2つの観点から設定している。
1つは、下顎管Mcのように、生体中の重要部位に対する要注意状態であり、他の1つは、埋設箇所Pに対する要注意状態である。
第1近接要注意状態T1は埋設箇所Pから近い領域であるため、要注意の度合いが高いが、下顎管Mcからは第2近接要注意状態T2や第3近接要注意状態T3に比べると要注意の度合いが低い。
この関係に適応するべく、埋設箇所Pに関する報知の形態と、下顎管Mcに関する報知の形態とに差異を設けるようにしてもよい。報知の形態の差としては、例えば、報知表示の外観を変える、報知音の種類を変えるなど、様々に考えうる。
以降の説明の便宜のため、ここで方向について定義する。
施術対象者M1の体軸の方向をZ方向とし、足から頭部に向かう方向を+Z方向とし、その逆を−Z軸方向とする。
図11〜図16においては、上下の方向がZ方向となっているとする。
施術対象者M1の体軸の方向と直交し、互いに直交する方向をX方向、Y方向とする。X方向は施術対象者の正面と背面に延びる方向であり、正面から背面に向かう方向を+X方向とし、その逆を−X方向とする。
Y方向は施術対象者の左右に延びる方向であり、左から右に向かう方向を+Y方向とし、その逆を−Y方向とする。
以下、X方向、Y方向、Z方向の3次元の座標の位置を単にX、Y、Zで表わすこともある。
なお、このような警告表示Wと報知部16による報知を、画像重畳表示画面200の所定動作設定部226を操作して、所定動作として設定することができる。
また、埋設箇所Pを切削する切削ドリル71に作用する負荷が所定の負荷を超えると負荷検出部90が検出し、負荷判定部262が判定すると(ステップS11:Yes)、切削ドリル71を駆動するモータ駆動部60に対して、予め所定動作として設定した駆動停止制御を駆動部制御部23が行う(ステップS12)。この所定の負荷を超える負荷が切削ドリル71に作用した場合の所定動作についても、画像重畳表示画面200の所定動作設定部226の操作によって設定することができる。
埋設箇所Pを切削する切削ドリル71が要注意状態に移行することのない、あるいは、埋設箇所Pを切削する切削ドリル71に作用する負荷が所定の負荷を超えることのない施術状態(ステップS10・ステップS11:NO)において、要注意状態設定・変更部223が操作されて、要注意状態Tが変更されると(ステップS13:YES)、変更された要注意状態Tが反映されたCT撮影断面画像Ciの表示を更新するとともに、切削ドリル71の三次元位置を位置検出部80で検出し、検出された三次元位置に基づくCT撮影断面画像Ciに対する位置に、切削ドリル71の画像を画像表示部210に重畳表示し(ステップS6)、変更された要注意状態Tに対する切削ドリル71の移行を判定する。
詳述すると、変更前の要注意状態Tは、上述したように、下顎管Mcを基準に皮質骨Gの表面Gfから所定の間隔を隔てて、第1近接要注意状態T1、第2近接要注意状態T2、第3近接要注意状態T3を設定した、つまり、皮質骨Gの表面Gfから下顎管Mcまでの間を深さ方向に所定間隔で要注意状態Tを設定したが(図16(a)参照。要注意状態Tにはなっていない領域をArで示している。)、例えば、図16(b),(c)に示すように、埋設箇所Pに対する平面方向(XYの2次元方向)の切削ドリル71の離れに基づく要注意状態Taに変更してもよく、埋設箇所Pから平面方向に離隔するに従って安全領域Ar、第1離隔要注意状態Ta1、第2離隔要注意状態Ta2が設定されている。
第2離隔要注意状態Ta2の外の領域については図示していないが、危険状態である。離隔の度合いは埋設箇所Pにおける切削ドリル71の長軸のXY方向位置Phpと検出時現在の切削ドリル71の長軸のXY方向の位置Dhpとの間の距離を適宜のZ位置で検出するように設定することができる。
また、図16(d)乃至(g)に示すような切削ドリル71の方向に基づいて許容できる切削ドリル71の方向範囲に基づく要注意状態Tbに変更してもよく、上述の要注意状態Tに加えて、要注意状態Taや要注意状態Tbを合わせて設定してもよい。もちろん、要注意状態Tの代わりに、最初に要注意状態Taや要注意状態Tbを設定してもよい。
例えば、図16(d)乃至(f)に示した例では、埋設箇所Pにおける切削ドリル71の長軸のなす角度Pagと検出時現在の切削ドリル71の長軸のなす角度Dagとの角度差αを検出する。角度差αが大きくなるにつれ、安全領域Ar、第1傾斜要注意状態Tb1、第2傾斜要注意状態Tb2が設定されている。
なお、第2傾斜要注意状態Ta2の外の領域については図示していないが、危険状態である。また、安全領域Arは、所定の施術方向に対して許容する方向である。
また、図16(g)に示した例は、要注意状態Taや要注意状態Tbを合わせて設定する例である。
具体的には、埋設箇所Pにおける切削ドリル71の長軸のXY方向位置Phpと検出時現在の切削ドリル71の長軸のXY方向の位置Dhpとの間の距離が大きく、かつ、埋設箇所Pにおける切削ドリル71の長軸のなす角度Pagと検出時現在の切削ドリル71の長軸のなす角度Dagとの角度差が大きいほど警告度の高い報知がなされる。
上述のように、さらに、要注意状態Tの検出をするようにしてもよい。
図16(g)に示した状態では切削ドリル71が−Z方向に進むにつれて、検出時現在の切削ドリル71の先端Z位置Dvpが埋設箇所Pにおける切削ドリル71の先端Z位置Pvpに近づいていき、第1接近要注意状態Ta1に進入すると埋設箇所Pについての報知がなされる。
仮に、切削ドリル71の先端Z位置Dvpが埋設箇所Pにおける切削ドリル71の先端Z位置Pvpよりもさらに−Z方向に進んだとすれば、下顎管Mcについての第2近接要注意状態T2、第3近接要注意状態T3に進むにつれて警告度の高い報知がなされる。
第2近接要注意状態T2、第3近接要注意状態T3は埋設箇所Pについても問題のある領域なので、埋設箇所Pについての報知と下顎管Mcについての報知の双方を行ってもよい。
検出時現在の切削ドリル71の位置と角度から、そのまま切削が進んだらどのような要注意状態になるか予測演算して、レベル別の報知をするようにしてもよい。
もちろん、各報知に加えて上述の駆動停止、逆転、駆動力の低減を行ってもよい。
また、要注意状態Tが変更されずとも(ステップS13:NO)、例えば、施術対象者M1が顔の向きを変えるなどして、関心領域Mが移動すると(ステップS14:YES)、キャリブレーション部222を操作して、上記説明通りのキャリブレーションを行う。
このように、インプラント体Imを埋設するための切削ドリル71による埋設箇所Pの切削を、インプラント体Imの埋設量に応じた所定量続け(ステップS15:NO)、切削が完了し(ステップS16:YES)、インプラント体表示部228が操作されると(ステップS16:YES)、位置検出部80で検出した切削ドリル71の三次元位置の履歴に基づく埋設箇所Pの切削孔に、インプラント体Imの画像を位置合わせして、重畳表示する(ステップS17)。
なお、切削ドリル71による埋設箇所Pの切削において、上述したような、CT撮影断面画像Ciの一画面表示だけでは、十分に正確な施術が困難であるなどの理由によって、例えば、表示更新・切替部229を操作することで、図15に示すように、画像表示部210に、歯列方向に沿ったCT撮影断面画像Ciと、歯列方向に交差する方向のCT撮影断面画像Ciとを並列表示してもよい。
歯列方向に沿ったCT撮影断面画像Ciと、歯列方向に交差する方向のCT撮影断面画像Ciには共に埋設箇所Pが表示され、共に、検出時現在の切削ドリル71の位置が表示される。
なお、要注意状態は、図19に示すように、立体的に設定することもできる。
図19に示した例では、埋設箇所Pを中心に、複数の大きさが異なる、上方に開口がある有底の略逆円錐台形状の要注意状態の領域Tcが、埋設箇所Pを立体的に取り囲むように、設定されている。図示の例では要注意状態の領域Tcはコップ形状をなしている。
さらに、図示の例では略逆円錐台形状であるが、底部を尖らせて、逆円錐形状を含む略逆円錐形状であってもよい。
図19に示した例では、埋設箇所Pから遠くなるにつれ、安全領域Ar、第1要注意状態Tc1、第2要注意状態Tc2、第3要注意状態Tc3が設定されている。
また、第3傾斜要注意状態Tc3の外の領域については図示していないが、危険状態である。
要注意状態かどうかの判定の例としては、切削ドリル71のいずれの箇所でも、上記の要注意状態Tcの領域に入ってきたら要注意状態であると判定する設定が考えられる。
このように、埋設箇所Pに作用する切削ドリル71を有するインプラント用ドリルハンドピース70における切削ドリル71の三次元位置を検出する位置検出部80と、埋設箇所Pに関して、下顎骨Mbも含んで取得した三次元情報に基づいてCT撮影断面画像Ciを生成する画像処理部40とを備えたチェアーユニット10で、CT撮影断面画像Ciにおいて、施術において注意を要する状態である要注意状態Tを設定する要注意状態設定・変更部223を備え、画像処理部40を、位置検出部80により検出されたインプラント用ドリルハンドピース70の切削ドリル71の位置情報を、CT撮影断面画像Ciに重畳表示する構成とするとともに、位置検出部80による切削ドリル71の要注意状態Tへの移行の検出に伴って、インプラント用ドリルハンドピース70の駆動停止、及び報知部16や警告表示Wによる報知を行うため、埋設箇所Pに関して、下顎骨Mbも含んで取得した三次元情報を用いて、切削ドリル71の位置を確認するとともに、要注意状態Tの中でも生体に悪影響を及ぼす要注意状態に陥ることのない安全な施術を支援することができる。
詳述すると、要注意状態T、あるいは、要注意状態Tの基準となる下顎管Mcを、埋設箇所Pに関して、下顎骨Mbも含んで取得した三次元情報に基づいて生成されたCT撮影断面画像Ciに設定するため、正確、且つ容易に、下顎管Mcを設定することができる。
また、三次元位置が検出された切削ドリル71の位置情報を、CT撮影断面画像Ciに重畳表示するため、要注意状態Tに対する切削ドリル71の位置を視覚的且つ正確に把握することができる。
さらには、三次元情報に基づいて生成されたCT撮影断面画像Ciに設定された要注意状態Tへの切削ドリル71の移行を正確に要注意状態移行判定部261で判定するとともに、インプラント用ドリルハンドピース70の駆動停止及び報知部16や警告表示Wによる報知を行うことができる。
詳しくは、三次元情報に基づいて生成されたCT撮影断面画像Ciに設定された要注意状態Tは三次元情報として設定されるとともに、切削ドリル71も三次元位置が検出されているため、要注意状態Tの三次元情報と切削ドリル71の三次元位置とを比較して、切削ドリル71の要注意状態Tへの移行を要注意状態移行判定部261で正確に判定して検出することができる。
また、要注意状態Tを変更する要注意状態設定・変更部223を備えることにより、施術内容や埋設箇所Pの状況などの個々の状態・状況に応じた要注意状態Tを変更し、より安全な施術を支援することができる。
また、インプラント用ドリルハンドピース70を、切削ドリル71をモータ駆動部(駆動モータ)60で駆動するモータハンドピースで構成するとともに、駆動部制御部23で、モータハンドピースのモータ駆動部60を駆動制御するため、例えば、切削ドリル71が要注意状態Tになればモータ駆動部60の駆動制御を行うため、施術者が要注意状態Tに到達したことを容易に把握することができる。
また、モータ駆動部60を導通する電流値をモニタリングするだけで容易に切削ドリル71に作用する負荷を検出できるとともに、モータハンドピースの切削ドリル71にかかる負荷が所定値を超えたことを負荷判定部262で判定できるため、報知音による報知や切削ドリル71の駆動停止などの所定動作を、駆動部制御部23によって行い、埋設箇所Pへの作用負荷によって切削ドリル71が損傷することなく、安全に施術することができる。
また、切削ドリル71の三次元形状データを記憶するドリル画像記憶部32を備えるとともに、切削ドリル71の三次元形状データに基づく切削ドリル71のデータ画像、すなわち工具データ画像を、CT撮影断面画像Ciに重畳表示するため、施術者が目視する施術状況に近い切削ドリル71による施術状況を画像表示部210に表示でき、さらに安全な施術を支援することができる。
また、CT撮影断面画像Ciの三次元位置を較正するキャリブレーション部222を備えることにより、三次元位置が検出された切削ドリル71を、CT撮影断面画像Ciにおける、より正確な位置に重畳表示することができる。
ここで、切削ドリル71の三次元データは、具体的には切削ドリル71の三次元形状データを中心とするものである。副次的に、例えば、材質の分布等の他の三次元データを含んでいてもよい。
また、インプラント体Imの三次元形状データを記憶するインプラント体画像記憶部33を備えるとともに、インプラント体Imの三次元形状データに基づくインプラント体Imのデータ画像を、CT撮影断面画像Ciに重畳表示するため、切削ドリル71で埋設箇所Pを形成する前、あるいは切削ドリル71で埋設箇所Pを切削した後のインプラント体Imを埋設する前に、インプラント体Imを埋設した状態のイメージとして、CT撮影断面画像Ciにインプラント体Imデータ画像を重畳表示し、先の施術を容易にイメージでき、例えば手直し等をすることなく、より安全な施術を支援することができる。
ここで、インプラント体Imの三次元データは、具体的にはインプラント体Imの三次元形状データを中心とするものである。副次的に、例えば、材質の分布等の他の三次元データを含んでいてもよい。
また、画像処理部40を、インプラント体Imの埋設方向を軸としてCT撮影断面画像Ciの回転表示が可能な構成とすることにより、視準方向にとらわれることなく、様々な視準方向からの重畳画像を確認でき、狭視野で施術が困難な埋設箇所Pであっても、安全な施術を支援することができる。
ここにいうCT撮影断面画像Ciの回転表示とは、表示する断面画像の断面の角度がインプラント体Imの埋設方向を軸に変わることをいい、例えば、図15に示す画像表示部210の中に示されるCT撮影断面画像Ciのうち、左側のCT撮影断面画像Ciに回転表示の操作を加えて、別の断面角度になるようにし、例えば、図15に示す画像表示部210の中に示される右側のCT撮影断面画像Ciのような断面角度の表示をするようにできるということである。
なお、要注意状態は、CT撮影断面画像Ciと共に回転表示される。
また、関心領域Mを自動的に回して見るように表示してもよいし、所望の角度で停止表示するようにしてもよい。
この発明の構成と、上述の実施形態との対応において、
この発明の施術箇所および埋設箇所は、埋設箇所Pに対応し、
以下同様に、
切削ドリルおよび工具は、切削ドリル71に対応し、
医療用ハンドピースは、インプラント用ドリルハンドピース70に対応し、
三次元位置検出部は、位置検出部80に対応し、
内部構造は、下顎骨Mbに対応し、
取得三次元データは、三次元情報に対応し、
取得データ画像は、三次元CT画像に基づくCT撮影断面画像Ciに対応し、
施術箇所における位置及び/または範囲は、近接要注意状態T1、T2に対応し、
要注意状態設定部は、要注意状態設定・変更部223に対応し、
所定動作部は、報知部16およびモータ駆動部60に対応し、
施術支援装置は、チェアーユニット10に対応し、
要注意状態変更部は、要注意状態設定・変更部223に対応し、
駆動制御部は、駆動部制御部23に対応し、
工具三次元データ記憶部は、ドリル画像記憶部32に対応し、
画像三次元位置較正部は、キャリブレーション部222に対応し、
インプラント体三次元形状データ記憶部は、インプラント体画像記憶部33に対応するが、この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
例えば、上述の説明では、チェアーユニット10に備えたインプラント用ドリルハンドピース70を用いたが、例えば、図5に示すようなインプラント手術ユニット160に備えたインプラント用ドリルハンドピース70を用いてもよい。また、CT撮影断面画像Ciを、チェアーユニット10に備えたモニタ15に表示したが、例えば、別の診療ユニットに備えた表示部に表示してもよく、さらには、チェアーユニット10の代わりに図3に示すマイクロスコープ付き歯科診療台150を用い、マイクロスコープ付き歯科診療台150における顕微鏡151に表示してもよい。
また、上述の説明では、位置検出部80によりインプラント用ドリルハンドピース70のハンドピース本体72の三次元位置を検出し、ハンドピース本体72の姿勢から切削ドリル71の三次元位置を検出したが、位置検出部80で切削ドリル71の三次元位置を直接検出してもよい。
上述の埋設箇所Pに関して、下顎骨Mbも含む三次元情報としてX線CT撮影装置400で撮影して取得したが、X線CT撮影装置400以外のMRI撮影装置あるいは光干渉断層像(OCT)撮影装置などによって取得してもよい。
また、設定された要注意状態Tを、CT撮影断面画像Ciにおいて着色又はマーキングによって重畳表示してもよく、この場合において、CT撮影断面画像Ciに重畳表示する着色又はマーキングによって、設定された要注意状態Tを明示でき、施術者の見誤り等による予期しない状態に陥ることを防止できる。
また、切削ドリル71の画像をCT撮影断面画像Ciに重畳表示せずとも、切削ドリル71の位置を点滅するドット、及びマーカのうちのいずれかによって、CT撮影断面画像Ciに重畳表示してもよく、この場合であっても、切削ドリル71の位置を明示するため、要注意状態Tに対する切削ドリル71の状態の施術者の見誤り等による予期しない状態に陥ることを防止することができる。
10…チェアーユニット
15…モニタ
16…報知部
23…駆動部制御部
32…ドリル画像記憶部
33…インプラント体画像記憶部
40…画像処理部
60…モータ駆動部
70…インプラント用ドリルハンドピース
71…切削ドリル
80…位置検出部
90…負荷検出部
222…キャリブレーション部
223…要注意状態設定・変更部
Ci…CT撮影断面画像
Im…インプラント体
Mb…下顎骨
Mc…下顎管
T,Ta,Tb…要注意状態
P…埋設箇所

Claims (23)

  1. 施術箇所に作用する切削ドリルを有する医療用ハンドピースにおける前記切削ドリルの三次元位置を検出する三次元位置検出部と、
    前記施術箇所に関して、内部構造も含んで取得した取得三次元データに基づいて取得データ画像を生成するとともに、前記三次元位置検出部により検出された前記医療用ハンドピースの切削ドリルの位置情報を基に、予め記憶部で記憶したドリル画像を、前記取得データ画像に重畳表示する画像処理部と、
    前記取得データ画像において、施術において注意を要する要注意状態、あるいは該要注意状態の基準となる、前記施術箇所における下顎管もしくは上顎洞に対する位置、方向及び/または範囲を、前記下顎管もしくは上顎洞の位置を基準として一定の距離毎に所定の厚みを有し、要注意の度合いの異なる複数の層に分けて設定する要注意状態設定部と
    前記三次元位置検出部による前記切削ドリルの前記要注意状態への移行の検出に伴って、前記医療用ハンドピースの駆動を予め設定した停止、逆転、及び駆動力の低減のうちの少なくともいずれかひとつの所定の動作を行う所定動作部と、
    前記切削ドリルが前記要注意状態設定部で設定した要注意の度合いに応じた要注意状態に移行することを異なる報知形態で報知する報知部とを備えた
    施術支援装置。
  2. 前記要注意状態を、
    前記切削ドリルが目標とする目標位置、該目標位置の外の領域、施術に注意が必要な施術注意領域、及び前記目標位置または前記施術注意領域の位置から前記切削ドリルの移動許容領域として定まる移動許容領域の外の領域への接近または進入、並びに、所定の施術方向に対して許容する方向を超える方向への移行の少なくともいずれかとした
    請求項1に記載の施術支援装置。
  3. 前記要注意状態を変更する要注意状態変更部を備えた
    請求項1または2に記載の施術支援装置。
  4. 前記医療用ハンドピースと、該医療用ハンドピースの駆動を制御する駆動制御部とを備えた
    請求項1乃至3のうちいずれかに記載の施術支援装置。
  5. 前記医療用ハンドピースを、前記切削ドリルを駆動モータで駆動するモータハンドピースで構成するとともに、
    前記駆動制御部を、前記モータハンドピースの駆動モータを駆動制御する構成とした
    請求項4に記載の施術支援装置。
  6. 前記駆動制御部を、
    前記モータハンドピースの前記切削ドリルにかかる負荷が所定値を超えた場合に、前記所定動作を行う構成とした
    請求項5に記載の施術支援装置。
  7. 前記画像処理部を、
    設定された前記要注意状態を着色又はマーキングによって、前記取得データ画像に重畳表示する構成とした
    請求項1乃至6のうちいずれかに記載の施術支援装置。
  8. 前記画像処理部を、
    前記切削ドリルの位置情報として、点滅するドット、予め記憶させた前記切削ドリルのイラスト、ドット、及びマーカのうちのいずれかによって、前記取得データ画像に重畳表示する構成とした
    請求項1乃至7のうちいずれかに記載の施術支援装置。
  9. 施術箇所を切削する工具である前記切削ドリルの三次元形状データを記憶する工具三次元データ記憶部を備え、
    前記画像処理部を、
    前記切削ドリルの三次元形状データに基づく工具データ画像を、前記取得データ画像に重畳表示する構成とした
    請求項1乃至7のうちいずれかに記載の施術支援装置。
  10. 前記取得データ画像の三次元位置を較正する画像三次元位置較正部を備えた
    請求項1乃至9のうちいずれかに記載の施術支援装置。
  11. 前記施術箇所を、インプラント治療におけるインプラント体の埋設箇所とするとともに、
    該インプラント体の三次元形状データを記憶するインプラント体三次元形状データ記憶部を備え、
    前記画像処理部を、
    前記インプラント体の三次元形状データに基づくインプラント体データ画像を、前記取得データ画像に重畳表示する構成とした
    請求項1乃至10のうちいずれかに記載の施術支援装置。
  12. 前記画像処理部を、
    前記インプラント体の埋設方向を軸として前記取得データ画像を回転表示する構成とした
    請求項11に記載の施術支援装置。
  13. 施術箇所に関して、内部構造も含んで取得した取得三次元データに基づいて生成した取得データ画像に対して、
    要注意状態設定部が、施術において注意を要する要注意状態、あるいは該要注意状態の基準となる、前記施術箇所における下顎管もしくは上顎洞に対する位置、方向及び/または範囲を、前記下顎管もしくは上顎洞の位置を基準として一定の距離毎に所定の厚みを有し、要注意の度合いの異なる複数の層に分けて設定し、
    画像処理部が、前記施術箇所に作用する切削ドリルを有する医療用ハンドピースにおける前記切削ドリルの検出した三次元位置に基に、予め記憶部で記憶したドリル画像を、前記取得データ画像に重畳表示
    所定動作部が、前記切削ドリルの前記要注意状態への移行の検出に伴って、前記医療用ハンドピースの駆動を予め設定した停止、逆転、及び駆動力の低減のうちの少なくともいずれかひとつの所定の動作を行うとともに、
    報知部が、前記切削ドリルが要注意の度合いに応じた要注意状態に移行することを異なる報知形態で報知することを特徴とする
    施術支援装置の作動方法。
  14. 前記要注意状態を、
    前記切削ドリルが目標とする目標位置、該目標位置の外の領域、施術に注意が必要な施術注意領域、及び前記目標位置または前記施術注意領域の位置から前記切削ドリルの移動許容領域として定まる移動許容領域の外の領域への接近または進入、並びに、所定の施術方向に対して許容する方向を超える方向への移行の少なくともいずれかとする
    請求項13に記載の施術支援装置の作動方法
  15. 前記要注意状態の変更を許容する
    請求項13または14に記載の施術支援装置の作動方法
  16. 前記医療用ハンドピース、前記切削ドリルを駆動モータで駆動するモータハンドピースである
    請求項15に記載の施術支援装置の作動方法
  17. 前記モータハンドピースの前記切削ドリルにかかる負荷が所定値を超えた場合に、前記所定動作を行う
    請求項16に記載の施術支援装置の作動方法
  18. 設定された前記要注意状態を着色又はマーキングによって、前記取得データ画像に重畳表示する
    請求項13乃至17のうちいずれかに記載の施術支援装置の作動方法
  19. 前記切削ドリルの位置情報として、点滅するドット、予め記憶させた前記切削ドリルのイラスト、ドット、及びマーカのうちのいずれかによって、前記取得データ画像に重畳表示する
    請求項13乃至18のうちいずれかに記載の施術支援装置の作動方法
  20. 具三次元データ記憶部に記憶した前記施術箇所を切削する工具である前記切削ドリルの三次元形状データに基づく工具データ画像を、前記取得データ画像に重畳表示する
    請求項13乃至18のうちいずれかに記載の施術支援装置の作動方法。
  21. 三次元位置較正部が、前記取得データ画像の三次元位置を較正する
    請求項13乃至20のうちいずれかに記載の施術支援装置の作動方法
  22. 前記施術箇所、インプラント治療におけるインプラント体の埋設箇所であり
    インプラント体三次元形状データ記憶部に記憶する該インプラント体の三次元形状データに基づくインプラント体データ画像を、前記取得データ画像に重畳表示する
    請求項13乃至21のうちいずれかに記載の施術支援装置の作動方法
  23. 前記画像処理部が、前記インプラント体の埋設方向を軸として前記取得データ画像を回転表示する
    請求項22に記載の施術支援装置の作動方法
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