JPWO2010104198A1 - 歯科用切削装置 - Google Patents

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Abstract

本発明に係る歯科用切削装置(100)は、近赤外光を被検体に照射し、当該低干渉近赤外光が照射された当該被検体で反射された反射光及び散乱光に基づいて、当該被検体の表面部及び内部の断層画像の基礎となるデータを測定する測定部(110)と、前記測定部を回転中心軸線に沿って形成された中心孔に備え、当該中心孔を中心軸として回動して前記被検体を切削し、歯科用インプラントが埋め込まれる埋没穴を形成する切削部(130)と、を備える。

Description

本発明は、歯科用切削装置に関する。
近年、歯科の分野では、歯牙の欠損部分に強固な義歯を植え立てる手段として、歯科用インプラントが知られている。インプラント治療では、歯槽骨または顎骨に、人工歯根となる金属が埋め込まれ、当該金属を土台として、天然歯と同様の人工歯が取り付けられる。
ここで、当該金属を埋め込むため、歯槽骨・顎骨等に埋没穴を形成する必要がある。このとき、顎骨内及び歯槽骨周囲の下歯槽神経管及び動静脈管神経束、そして、上顎洞、鼻腔等の解剖学的に重要な構造物への損傷は、術後の患者のQOLを著しく低下させ、場合により、手術の失敗、及び、出血多量、呼吸困難等の合併症を招く。そこで、インプラント治療を成功させるためには、当該埋没穴を形成する位置及び方向が重要となる。そこで、特許文献1では、治療する付近にステントを装着して、X線CT(Computed Tomography)画像を撮影することにより、当該埋没穴を形成する位置及び方向を決定している。
また、抜歯の原因の2大要因の1つである、う触の治療は、う触を切削し除去することで行なわれている。このとき、歯髄を温存することが望ましい。また、う蝕がエナメル質に限局して存在する場合、術野をエナメル質内に留めることが、接着性修復において、予後の観点から有効である。そこで、う触を切除する位置及び方向を適切に制御する必要があるが、従来、これは、上記と同様に、X線及びCT画像等を撮影することにより行なわれてきた。
特開2003−245289号公報
しかしながら、特許文献1に開示されている構成では、あらかじめX線CT画像を撮影する必要があるため、埋没穴を形成するために術中に撮影を行うと施行時間が長くなり予後に影響する場合があった。また、頻回な撮影による医療被曝を伴う事になる。う触の除去に関しては、同様の問題点に加えて、施術中にリアルタイムで切削範囲を確認する検査方法は確立されていないため、う触がエナメル質に限局する場合であっても、術野をエナメル質内に留めることが困難であった。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、歯牙の切削と画像診断とを同時に行うことを可能にする歯科用切削装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明の第1の観点に係る歯科用切削装置は、
近赤外光を被検体に照射し、当該近赤外光が照射された当該被検体で反射された反射及び散乱光に基づいて、当該被検体の表面部及び内部を走査する測定部と、
当該測定部の測定領域にその切削予定点が入る切削部と、を備える、ことを特徴とする。
前記切削部は、前記測定部を回転中心軸線に沿って形成された中心孔に備え、当該中心孔を中心軸として回動して前記被検体を切削し、歯科用インプラントが埋め込まれる埋没穴を形成する、ことも可能である。
前記測定部の先端と前記切削部の先端とが並んで面一に配置されている、ことも可能である。
前記測定部は、OCT機器を備え、前記被検体の所定の切削禁止部位の位置及び形状を測定する、ことも可能である。
前記所定の切削禁止部位は、歯槽骨・顎骨内および周囲にある血管であり、
前記測定部が、当該血管を測定した場合、前記切削部の動作を停止させる、ことも可能である。
前記所定の切削禁止部位は、歯髄腔および切削を目的としない歯質であり、
前記測定部が、当該歯髄空を測定した場合、前記切削部の動作を停止させる、ことも可能である。
前記切削部の接触面と前記測定部が測定した前記所定の切削禁止部位との距離が所定の範囲内の場合、前記切削部の動作を停止させる、ことも可能である。
前記近赤外光が照射される前記測定部の先端部は、前記被検体と接触する前記切削部の接触面から所定の寸法だけ内側に没入した位置に内装されている、ことも可能である。
本発明によれば、術者は、歯牙の切削処理と画像診断とを同時に行うことができる。これにより、術者は、インプラント用埋没穴の形成、あるいは、う触の除去、歯質の切削を正確かつ安全に短時間で行うことできる。また、この効果は、う蝕治療以外を目的とした歯質切削においても有効で、歯牙の画像診断により温存すべき部位と切除すべき部位とを明確に区別しながら歯牙の切削処理を行うことができる。
OCTの測定原理を説明するための図である。 OCTの基本原理を説明するための図である。 OCTによる測定結果の一例を示す図である。 歯の内部構造を説明するための図である。 第1の実施形態に係る歯科用切削装置の概要構成を示す説明図である。 第1の実施形態に係る歯科用切削装置の使用例を説明するための図である。 第1の実施形態に係る歯科用切削装置の切削部の外観の一例を示す図である。 (a)は図7のA−A線での断面図であり、(b)は図7のB−B線での断面図である。 ドリル部と血管・神経との位置関係を説明するための図である。 第2の実施形態に係る歯科用切削装置の使用例を説明するための図である。 第2の実施形態に係る歯科用切削装置の切削部の外観の一例を示す図である。 第2の実施形態に係る歯科用切削装置の変形例を示す図である。
以下では、本発明の歯科用切削装置の実施形態について説明するが、当該実施形態は本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明の範囲は、下記の実施形態に限られるものではなく、当業者が以下の実施形態の構成を適宜置換した他の実施形態も、本発明の範囲に含まれる。
第1の実施形態に係る歯科用切削装置は、主に、インプラント用の埋没穴形成のために用いられる。この歯科用切削装置は、光コヒーレンストモグラフィ(OCT;Optical Coherence Tomography、以下「OCT」という)を備える。OCTは、組織内部の光学的情報を用いて、組織内外の断層画像を生成して術者等に提供し、術者等がその画像を参考に生体組織を診断することを可能とする装置である。
OCTは、一般に知られているように、生体内組織をマイクロオーダで極めて高解像度に観察可能な装置である。また、OCTは、光源の選択により、被写体の表面部だけではなく深部までの観察が可能である。
まず、OCT測定について簡単に説明する。光は、波としての性質を有するため、重畳させた場合、干渉する。干渉しやすいか干渉しにくいかの干渉性能はコヒーレンスとも呼ばれる。OCTでは、干渉性の低い低コヒーレンス光(低干渉性光)の中でも、生体に無害な波長域を有しつつ生体内部へ侵入する近赤外領域が使用される。加えて、低コヒーレント光以外にも波長走査レーザー光源を用いるOCTも存在する。
光は、横軸に時間、縦軸に電場をとった場合、図1(a)−1及び(b)−1に示すように、ランダムな信号パターンを示す。当該信号の各山は波連と呼ばれ、波連は一つ一つが相互に独立な位相と振幅とを持っている。このとき、この光を、図1(a)−2及び(b)−2に示すような、上図に示した信号と同一の信号パターンを持つ別の光と干渉させることを考える。すると、対応する波連同士が重なった場合は、図1(a)−3に示すように、干渉して強めあう。一方、わずかな時間遅れがあった場合は、図1(b)−3に示すように、波連同士が打ち消しあって、光干渉が観察されなくなる。
OCTは、かかる性質を利用したものである。図2にOCTの基本構成を示す。近赤外光源10は、波長が780nm、830nm、1300nm等の生体内へ浸入する赤外光を出射する。光源10から出た近赤外光(以下、単に光)は、ビームスプリッタ40で二つに分割される。ビームスプリッタ40を透過した方の光は、対象物(被検体)30の表面に至り、さらに内部に浸入して、屈折率の異なる境界や散乱物があるとそこで反射、あるいは、散乱する。反射、あるいは、散乱して戻った光は、ビームスプリッタ40で今度は反射され、物体光となって検出器50に至る。一方、最初にビームスプリッタ40を反射した方の光は、ミラー20の面で反射され、ビームスプリッタ40を今度は透過し、参照光となって先の物体光と重ね合わせの原理によって互いに干渉し検出器50に至る。
このとき、物体光の経路長(ビームスプリッタ40で分岐されてから再び出会うまでの経路の長さ)が参照光の経路長と等しくなった場合(経路長の差がゼロ)に、二つの波の間で強め合いが生じる。そのため、そのときに、検出器50が受ける光の干渉後の強度は、経路長の差がゼロでない場合よりも大きくなる。OCTシステムの一部は、このような干渉後の光の強度の測定を、ミラー20の位置を動かしつつ行うことで、ミラー20の位置に応じた対象物30の深度から反射あるいは散乱して戻ってきた光を特定し、特定した光の干渉後の強度を測定する方式を採用する。この方法により、近赤外光源10からの光線上に存在する対象物30の内部構造とその位置との一次元情報を取得することができる。また、OCTシステムの他の一部は、ミラー20の位置を固定し、移動しない方式を採用している。この方式は、複数の周波数の光を対象物30に照射し、周波数毎に、干渉後の強度を測定することで、近赤外光源10からの光線上に存在する対象物30の内部構造とその位置との一次元情報を取得する。周波数毎の処理を行うために、分光法と高速フーリエ変換を用いる方式、干渉光の差分を算出し高速フーリエ変換を用いる方式等が知られている。さらに、対象物30の表面を二次元で走査すれば、対象物30の内部構造とその位置との三次元情報を取得でき、これにより、内部の層構造(屈折率の境界)を三次元的に表示することができる。
図3は、OCTにより測定した(取得した)断層画像の一例を示す。OCTにより、例えば、ヒトの歯表面を測定すると、図3に示されるように、歯肉、エナメル質、象牙質、及び、エナメル質と象牙質との境界等が断層状になった画像が表示される。
つまり、OCT測定により、図4に示すさまざまな歯牙周辺の構造、被検体における歯の内部(深部)にあるエナメル質、象牙質、歯髄、歯肉、歯槽骨、血管、神経等を含む画像が得られ、表示装置に表示される。
次に、本実施の形態に係る歯科用切削装置の構成について図5及び図6を参照して説明する。歯科用切削装置100は、図5に示すように測定部110と、制御部120と、切削部130と、から構成される。なお、各部の機能は互いに連関し合っている。また、用途に応じて各部の採否を適宜変更することができる。
測定部110は、図2を参照して前述したように、近赤外光源10、ミラー20、ビームスプリッタ40及び検出器50等を備え、上述したOCTの基本原理に基づいて、対象物30(ここでは、ヒトの歯部、顎部等)の内部及び外部の複数の位置からの反射光と散乱光と参照光との干渉後の強度を測定し、測定結果を示すデータを出力する。即ち、測定部110は、制御部120が対象物30の断層画像を生成するための基礎となるデータを取得する。
測定部110が備える近赤外光源10等の各構成要素のうち光線を遣り取りする物同士は、例えば、光ファイバケーブルで接続されており、後述する制御部120によって制御され測定が開始・終了される。
また、測定部110は、図6に示すように、対象物30に隣接する付近(先端部)に測定プローブ(光照射部)111を備える。近赤外光源10から出た光は、測定プローブ111の先端から対象物30に照射される。また、測定部110は、後述する切削部130に形成された回転中心軸線に沿って上下に測定プローブ111を移動するマニュピレータ、前記回転中心軸線を中心に測定プローブ111を回すマニュピレータ、前記回転中心軸線に対する光線照射角度を変更するマニュピレータ等を備える。測定プローブ111は、光線の照射角度を変えつつ回転し、さらに、前進・後退することで、近赤外光源10から出た光を、その先端から対象物30に走査しながら照射する。対象物30の表面あるいは内部での反射及び散乱光の一部が、測定プローブ111の先端から側部110に取り込まれ、検出器50に入射される。検出器50に入射された反射及び散乱光は、フォトダイオード等で光電変換され、アンプ等により増幅された後、復調器に入力される。復調器において、近赤外光の信号部分のみが抽出され、復調処理が行われる。復調信号は、A/D変換器を経て、制御部120に入力される。
測定部110として具体的な構成の一例を示した。ただし、測定部110は、一般的に公知の装置又は方法により、対象物30を測定、即ち、断層画像を生成するための基礎となるデータを取得する任意の構成でよい。例えば、測定部110は、タイムドメインOCT(TD−OCT)、スペクトルドメインOCT(SD−OCT)、フーリエドメインOCT(FD−OCT)、又は、波長走査型OCT(SS−OCT)、偏光OCT(PS−OCT)のいずれであってもよい。
上記の構成を有する測定部110は、上顎及び下顎に生えている中切歯、側切歯、犬歯、第一小臼歯、第二小臼歯、第一大臼歯、第二大臼歯、第三大臼歯、乳中切歯、乳側切歯、乳犬歯、第一乳臼歯、及び、第二乳臼歯のいずれの歯についても測定する(断層画像を得る)ことができる。この測定部110は、例えば、エナメル質、象牙質、歯肉溝、歯頸部粘膜上皮、歯槽部粘膜、歯根膜、歯髄腔、エナメル象牙境界部、根管、根分岐部、歯根膜、セメント質、根尖孔、静脈、及び、動脈の位置及び形状、また、人工的に埋め込まれた金属、セラミック、人工骨、シリコン等も測定することができる。即ち、測定部110は、各部の材質を表示階調で表した画像を生成して表示することができる。術者は、この画像を参照して、各組織の位置・形状を把握することが可能となる。このように、本発明の測定部により、歯科治療に関連するさまざまな組織及び人工物を測定し、それらの境界を判別することが可能である。さらに、測定部110は、得られた画像を画像処理すること(例えば、ソーベルフィルタにより処理すること)により、表示階調の変化する点を求めて、表示階調の異なる領域を識別することにより、組織の境界を判別することが可能である。さらに、測定部110は、識別した領域のパターンマッチングを行うことにより、各領域に対応する組織を特定することも可能である。このように、測定部110は、得られた断層画像を適宜画像処理することにより、組織を特定したり、ある組織までの距離を測定したり、ある特定の部位(例えば、術者が指定した位置)までの距離を測定するようなことが可能である。
制御部120は、演算処理部(例えば、CPU)及び記憶部(例えば、メモリ、ハードディスク)等を備えるコンピュータであり、測定部110及び切削部130を制御する。制御部120は、測定部110からのデータを処理記憶する。
制御部120は、測定部110が測定したデータに基づいて、図3に示される断層画像等を生成する。制御部120がデータに基づいて画像を作成する方法は、公知のいかなる方法も用いることができる。制御部120は、生成された当該画像に基づいて、切削部130の回転速度、切削速度、切削位置等を制御する。
また、制御部120は、生成した画像をモニタ装置に表示することもできる。歯科用切削装置100の操作者は、当該画像に基づいて、切削部130の位置決め等を行うことができる。
モニタ等に歯科用インプラントを埋め込むための埋没穴を形成する際に、当該断層画像に基づいて神経及び血管、上顎洞底、内側皮質骨などの重要組織の位置を把握することができるため、切削部130によって神経及び血管を損傷することを防ぐことができる。
さらに、制御部120は、あらかじめ記憶部に記憶されたX線CT(Computed Tomography)等により撮影された対象物30の画像と、測定部110により測定された対象物30の画像とから、必要とされる切削部130の切削位置及び回転速度等を割り出し、それらを制御することもできる。例えば、X線CT等により撮影された対象物30の画像情報を基に設定された切削予定直線と、対象物30の画像から推定されたドリル部132の先端が移動する切削進行直線と、の位置関係を比較することで行なわれる。両直線の方向がずれている場合、ドリル部132の角度のずれが生じていると考えられる。また、両直線の方向が同じながら直線同士の間に距離がある場合、ドリル部132の先端の位置のずれが生じていると考えられる。
なお、歯科用切削装置100は、操作者からの操作を受け付ける操作受付部(図示せず)を備えることもできる。操作受付部は、例えば、歯科用切削装置100の電源をオン・オフするボタン、測定部110により測定を開始・停止するボタン、切削部130により切削を開始・停止するボタン、表示部の制御するボタン等を備える。制御部120は、操作受付部からの指示を受け付けて、測定部110、切削部130、及び、表示部等を制御する。
切削部130は、図7に示すように、保持部131と、保持部131の一端に着脱可能なドリル部132と、から構成される。切削部130は、一般的に操作者によって、ドリル部132の位置及び角度が決定されるが、位置及び角度が変更できる切削部ホルダ等によって、切削部130の位置及び角度を保持することもできる。また、切削部130は、図7に破線で示すように、ドリル部132の位置と角度を制御する多軸のマニュピレータ133を備えてもよい。
保持部131は、歯科用切削装置100の操作者が切削部130を保持するための部分である。ドリル部132は、歯科用インプラントを埋め込むための埋没穴を形成するための部分である。ドリル部132の回転が制御され、ドリル部132の先端部が対象物30(ここでは、エナメル質、象牙質、歯槽骨等)に接触しながら当該対象物30を切削することにより、埋没穴を形成する。
ドリル部132は、回転中心線を軸に回転して、対象物30を切削する装置である。ドリル部132は、図8(a)に示すように、回転中心軸線に沿って形成された中心孔を備え、当該中心孔に測定部110を内包する。ドリル部132の先端と測定部110(測定プローブ111)の先端との距離Dは、例えば、0.01 mmから5 mmである。このように測定部110の先端がドリル部132に内装されるのは、測定プローブ111を保護するためである。また、測定プローブ111の先端を、例えばクリスタルガラスによってカバーすることにより、測定プローブ111を保護することもできる。
距離Dは任意であり、ドリル部132の着脱時、回転時等において、距離Dを変更することもできる。また、ドリル部132が停止している場合には、測定部110をドリル部132の先端から突出させることもできる。これらの動作は、例えば、前述の測定プローブ111を上下に移動するマニピュレータによって行なわれる。
制御部120は、ドリル部132が回転している場合、ドリル部132と連動させて測定部110を回転させることもでき、また、連動させずに測定部110を回転させずに停止した状態を維持させることもできる。
ドリル部132の先端部の形状は任意であるが、好ましくは概ね平坦であり、埋没穴を形成するための刃部を備えている。
ドリル部132は、例えば、埋没穴の方向を決定するガイドドリルやデプスドリル、埋没穴の深さを決定するパイロットドリル、埋没穴の直径を決定するツイストドリル、埋没穴の形状を決定するカウンターボアドリルのいずれであってもよい。
本歯科用切削装置100は、ドリル部132内部に中心孔と測定部110を備える以外には、一般的な公知のインプラント用のドリルと同じである。このため、例えば、ドリル部132の外周に注水孔を形成することもできる。
次に、本実施形態に係る歯科用切削装置100により埋没穴を形成する方法を説明する。
まず、操作者は、歯科用切削装置100のドリル部132の先端を、埋没穴を形成する対象物30(例えば、下顎の第一大臼歯)に接触するように配置して、先端の位置及び角度を保持する。切削部130を保持する所定のホルダ等を操作することによって、ドリル部132の先端部の位置及び角度が保持される。
次に、操作受付部を介した操作者の指示又は制御部120からの指示により、対象物30に埋没穴を形成する処理を開始する。この指示を受け取った制御部120は、切削部130を制御し、ドリル部132を回転させて、対象物30を削減し埋没穴を形成する。対象物30を構成するエナメル質、象牙質及び歯槽骨が切削されることにより、所定の歯に埋没穴が形成される。
上記の工程と並行して、制御部120は、測定部110を制御して、OCT測定処理が行なわれる。このOCT測定処理は、操作受付部を介して、切削部130とは独立して制御され得る。多くの場合、OCT測定処理は、埋没穴を形成する処理の開始前から開始され、埋没穴を形成する処理の間、常に行なわれる。制御部120は、ドリル部132の中心孔に内装された測定プローブ111を、上下方向に移動させ、また、回転させて、あるいは、測定プローブ111からの光の照射角度を変更させることで、対象物30を近赤外光で走査する。また、これと組み合わせて、OCTシステムの方式により、制御部120は、ミラー20を移動させることにより、対象物30の深さ方向の情報を取得する。さらに、制御部120は、測定されたデータに基づいて、図3及び4に示すように、エナメル質、象牙質、歯髄、歯槽骨、血管、及び、神経等から構成される対象物30の断層画像を生成する。
測定処理中、制御部120は、当該断層画像に基づいて、埋没穴の深さが十分か否かを判定する。図9に示すように、ドリル部132の先端と血管・神経との距離Xが、閾値以下、例えば1 mmから2 mm程度以下になった場合、制御部120は、埋没穴が十分であると判定する。
なお、歯槽骨の密度、毛細血管の位置、神経の位置等によって、埋没穴を形成する位置及び角度が変化するため、制御部120は、任意の距離Xにおいて切削処理を停止することができる。このとき、距離Xの指定を、操作受付部を介して、操作者が行うこととしてもよい。
埋没穴の深さが十分である判定された場合、制御部120は、切削部130を制御することにより、ドリル部132の回転速度を下げて切削処理を停止する。これにより、ドリル部132によって血管等が損傷される危険性を低減することができる。
また、別の方法として、距離Xが、第1の閾値以下、例えば、3 mmから5 mm程度以下になった場合に、制御部120は、ドリル部132の回転速度を下げることにより切削速度を下げ、距離Xが、第1の閾値よりも小さい第2の閾値以下、例えば、1 mmから2 mm程度以下になった場合、ドリル部132の回転を停止させることもできる。これによっても、ドリル部132によって血管等が損傷される危険性を低減することができる。
一方、埋没穴の深さが十分でないと判定された場合、制御部120は、ドリル部132の先端の位置及び/又は角度がずれているか否かを判定する。
位置・角度がずれていない場合、制御部120は、ドリル部132の回転を制御して、埋没穴を形成する処理を続ける。
一方、位置・角度がずれている場合、制御部120は、ドリル部132の位置及び/又は角度を修正し、その後、埋没穴を形成する処理を再開する。
なお、制御部120が、ドリル部132を制御する手法自体は任意であり、例えば、以下に示す手法を採用することができる。この場合、例えば、切削部130にドリル部132の位置を制御するマニュピレータ133が配置される。さらに、歯科用切削装置100が患者の口腔内に固定される。さらに、制御部120には、例えば、X線CT等により撮影された対象物30の画像情報が入力される。術者等は、このCT断層画像上で、切削位置を指定し、さらに、切削位置に至る切削経路を特定する切削予定直線を設定する。
このような状態において、制御部120は、CT断層画像と測定部110が取得したデータから生成した断層画像とを対比して、パターンマッチングの手法により、両画像の向き・縮尺を調整する。
次に、制御部120は、予め設定されている切削予定直線と、対象物30の画像から推定されたドリル部132の先端が移動する切削進行直線と、の位置関係(位置と角度)を比較する。
位置と角度が一致する場合には、制御部120は、切削部130を制御して、ドリル部132を回転させると共にマニュピレータ133を制御して、ドリル部132を前進させ、埋没穴の形成を続ける。制御部120は、測定部110で得られたデータに基づいて生成した断層画像に基づいて形成した埋没穴とCT画像上に設定されている切削予定位置との距離Xを求める。制御部120は、求めた距離Xと閾値とを比較し、X≦閾値となったと判別すると、埋没穴の形成が終了したので、ドリル部132の回転と前進を停止する。続いて、制御部120は、マニュピレータ133を制御して、ドリル部133を後退させる。
一方、制御部120は、ドリル部132の先端が移動する切削進行直線と、予め設定された切削予定線の位置・角度がずれている場合、制御部120は、ドリル部132の位置及び/又は角度を修正し、その後、同様の切削動作を開始する。
切削部130(ドリル部132)の位置及び角度を操作者が調整している場合には、操作者は、表示部に表示された断層画像を参照してドリル部132の位置及び/又は角度を調整する。この際、制御部120は、逐次、切削進行直線と切削予定線の位置と角度を比較し、位置及び/又は角度がずれていると判別したときには、報知部として機能する表示部に適当な警告メッセージを表示する。また、報知部は表示部に限らず、音声部でもよい。この場合、制御部120は、例えば、音声部(図示せず)を制御することにより、音声等によってドリル部132の位置及び/又は角度がずれていることを操作者に知らせる。
以上の工程を、制御部120が埋没穴が深さが十分であると判定するか、あるいは、操作者によって埋没穴が完成したと判断されるまで繰り返すことで、インプラント用の埋没穴が形成される。
以上説明したように、本実施形態によれば、切削処理と画像診断とを同時に行うことができる。これにより、歯科用インプラントを埋め込むための埋没穴を短時間で形成することができる。また、OCT測定により血管等の位置を正確に測定できるため、切削処理によって血管等を損傷させることなく、埋没穴を形成することができる。
上記第1の実施形態では、切削部の内部に測定部を備える歯科用切削装置を示したが、切削部の切削進行線近傍領域の断層画像を取得できるならば、測定部の位置は任意である。以下、切削部の外側に測定部を備える第2の実施形態に係る歯科用切削装置について説明する。第2の実施形態に係る歯科用切削装置は、主に、う蝕治療のために用いられる。
本実施の形態に係る歯科用切削装置200は、第1の実施形態に係る歯科用切削装置100と同様に、測定部210と、制御部220と、切削部230と、から構成される。なお、各部の機能は互いに連関し合っている。また、用途に応じて各部の採否を適宜変更することができる。
測定部210の構成は、測定部110と同様である。このとき、測定部210は、測定プローブ111の代わりに、測定プローブ211を備える。測定プローブ211の構成は、測定プローブ111と同様であるが、回転中心軸線に沿って上下に測定プローブ111を移動するマニュピレータ、前記回転中心軸線を中心に測定プローブ111を回すマニュピレータ、前記回転中心軸線に対する光線照射角度を変更するマニュピレータ等を備える代わりに、測定プローブ111の中心軸線に沿って上下に測定プローブ211を移動するマニュピレータ、前記中心軸線を中心に測定プローブ211を回すマニュピレータ、前記中心軸線に対する光照射角度を変更するマニュピレータ等を備える。
制御部220の構成は、制御部120と同様である。
なお、歯科用切削装置200は、歯科用切削装置100と同様に、操作者からの操作を受け付ける操作受付部(図示せず)を備えることもできる。
切削部230は、図11に示すように、保持部231と、当該保持部231の一端に配置された切削実行部232と、から構成される。切削部230は、一般的に操作者によって、切削実行部232の位置及び角度が決定されるが、位置及び角度が変更できる切削部ホルダ等によって、切削部230の位置及び角度を保持することもできる。また、マニュピレータ133と同様のマニュピレータ233により、切削部230の位置及び角度を制御することも可能である。
保持部231は、歯科用切削装置200の操作者が切削部230を保持するための部分である。また、切削実行部232は、歯質、う触等を除去するため歯質を切削するための部分である。切削実行部232は、例えば、ドリル(歯科用タービン、コントラアングルハンドピース等)、あるいは、硬組織用レーザー装置(エルビウム:ヤグレーザー、エルビウムクロミウム:ワイエスジージーレーザー等)、エアブレイシブ装置、から構成される。
好ましくは、測定プローブ211の先端と切削実行部の切削予定点は面一になるよう配置される。
また、図12に示すように、測定プローブ211は、その測定領域(断層画像を取得できる領域)が、切削実行部232の切削予定点(ドリルであれば、例えば、その先端、レーザーであれば、その焦点が相当する)を含むようにその位置と向きが調整されて配置される、ことが望ましい。
以上の構成により、歯科用切削装置200を用いることで、切削予定個所の画像診断を行いながら、当該箇所の切削処置を行うことができる。
次に、本実施形態に係る歯科用切削装置200によりう触、歯質(エナメル質、象牙質等)を除去する方法を説明する。
まず、操作者は、う触を除去する対象物30(例えば、下顎の第一大臼歯)に、歯科用切削装置200の切削実行部232で狙いを定め、切削実行部232の位置及び角度を保持する。操作者又は制御部220により制御されたマニュピレータ233により、切削実行部232の位置及び角度が保持される。
次に、操作受付部を介した操作者の指示又は制御部220からの指示により、対象物30からう触を除去する処理を開始する。この指示を受け取った制御部220は、切削部230を制御し、切削実行部232を作動させて、対象物30から、う触及び細菌感染歯質、また、付随的に健全歯質を切削し除去する。
上記の工程と並行して、制御部220は、測定部210を制御して、OCT測定処理が行なわれる。このOCT測定処理は、操作受付部を介して、切削部230とは独立して制御され得る。多くの場合、OCT測定処理は、う触を除去する処理の開始前から開始され、う触を除去する処理の間、即ち、歯質を切削する間、常に行なわれる。制御部220は、測定プローブ211を、上下方向(垂直方向)に移動させ、また、回転させて、あるいは、測定プローブ211からの光の照射角度を変更させることで、対象物30を近赤外光で走査する。また、これと組み合わせて、OCTシステムの方式により、制御部220は、ミラー20を移動させることにより、対象物30の深さ方向の情報を取得する。さらに、制御部220は、測定されたデータに基づいて、図3及び4に示すように、エナメル質、象牙質、歯髄、エナメル象牙境、セメントエナメル境、歯槽骨、歯肉、歯根膜、粘膜、血管、及び、神経等から構成される対象物30の断層画像を生成する。照射部の角度調整によりドリル部に対して側面方向の走査も可能であるため、これにより、切削量の評価はいずれの面、部位でも可能となる。
測定処理中、制御部220は、当該断層画像に基づいて、切除部位の深さが限界でないか否かを判定する。図10に示すように、切削実行部232の先端あるいは切削予定点と歯髄腔との距離Xが、閾値以下、例えば1 mmから2 mm程度以下になった場合、制御部220は、切除部位の深さが限界であると判定する。
なお、う触の進行の度合い等によって、切削を目的とする歯質やう触を除去する位置が変化する。このため、制御部220は、距離Xが任意の閾値に達した時点で切削処理を停止することができることが望ましい。このため、閾値を、操作者が操作受付から数値等で指定できるようにしてもよい。また、Xを、切削実行部232の先端あるいは切削予定点と操作者が指定した切削禁止部位との距離に設定することができる。この場合、切削禁止部位を、表示部にCT画像を表示させ、表示部に備え付けられたタッチスクリーンの形態の操作受付部を介して、入力する構成としてもよい。これにより、OCTが取得した画像からのみでは制御部220での判別が難しい組織、例えば、細菌感染歯質と細菌未感染歯質とを区別して、前者を切削し、後者を切削しないことが可能となる。
切除部位の深さが限界であると判定された場合、制御部220は、切削部230を制御することにより、切削実行部232の動作を停止し、切削処理を停止させる。これにより、切削実行部232によって不必要な歯質の除去が避けられ、歯髄等が損傷される危険性を低減することができる。
また、別の方法として、距離Xが、例えば、第1の閾値以下、例えば、3 mmから5 mm程度以下になった場合に、制御部220は、切削実行部232の切削威力(回転速度、レーザー強度、粉体噴射速度等)を下げることにより切削速度を下げ、距離Xが、第1の閾値よりも小さい第2の閾値以下、例えば、1 mmから2 mm程度以下になった場合、切削実行部232の動作を停止させることもできる。これによっても、切削実行部232によって不必要な歯質の除去が避けられ、歯髄等が損傷される危険性を低減することができる。
一方、切除部位の深さが限界ではないと判定された場合、制御部220は、切削実行部232の先端の位置及び/又は角度がずれているか否かを判定する。
位置がずれていない場合、制御部220は、切削実行部232の動作を制御して、う触の切除処理を続ける。
一方、位置がずれている場合、制御部220は、切削実行部232の位置及び/又は角度を修正すし、う触の切除処理を再開する。
なお、制御部120が、ドリル部132を制御する手法自体は任意であり、第1の実施形態に記載した方法などで行うことができる。
また、切削部230(切削実行部232)の位置及び角度を操作者が調整している場合には、制御部220は、例えば、音声部(図示せず)を制御することにより、音声等によって切削実行部232の位置及び/又は角度がずれていることを操作者に知らせることもできる。
以上の工程を、制御部220が切除部位の深さが限界であると判定するか、あるいは、操作者によってう触の治療が完了したと判断されるまで繰り返すことが可能である。
以上説明したように、本発明によれば、切削処理と画像診断とを同時に行うことができる。これにより、切削を目的とする歯質やう触及び細菌感染部位を短時間で除去することができる。また、OCT測定によりエナメル質、象牙質、エナメル象牙境、歯髄等の位置を正確に測定できるため、切削処理によって歯髄等を損傷させることなく、う触の除去、歯質の切削を行うことができる。
(実施形態の変形例)
上記の第1及び第2の実施形態では、切削したくない組織(血管、神経束あるいは歯髄、細菌未感染の歯質)までの距離が、所定の値未満である場合に、切削部130、230の動作を停止することとしているが、代わりに、測定部110、210が切削したくない組織の画像を取得したことをパターンマッチングなどで検出し、切削したくない組織の画像を取得したときに、切削部130、230の動作を停止することとしてもよい。この変形例は、切削したくない組織が、複数あったり、あるいは、複雑な形状をしていたりして、当該組織までの距離を一意に決定することが困難である場合に有利である。
本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されることなく、本発明の範囲内で種々の実施形態が可能である。
本出願は、2009年3月13日に出願された、日本国特許出願2009−062019号に基づく。本明細書中に日本国特許出願2009−062019号の明細書、特許請求の範囲、図面全体を参照して取り込むものとする。
本発明は、歯牙の切削を伴う歯科治療全般に利用可能である。
10 近赤外光源
20 ミラー
30 対象物
40 ビームスプリッタ
50 検出器
100 歯科用切削装置
110 測定部
111 測定プローブ
120 制御部
130 切削部
131 保持部
132 ドリル部
133 マニュピレータ
200 歯科用切削装置
210 測定部
211 測定プローブ
220 制御部
230 切削部
231 保持部
232 切削実行部
233 マニュピレータ

Claims (8)

  1. 近赤外光を被検体に照射し、当該近赤外光が照射された当該被検体で反射された反射及び散乱光に基づいて、当該被検体の表面部及び内部を走査する測定部と、
    当該測定部の測定領域にその切削予定点が入る切削部と、を備える、
    ことを特徴とする歯科用切削装置。
  2. 前記切削部は、前記測定部を回転中心軸線に沿って形成された中心孔に備え、当該中心孔を中心軸として回動して前記被検体を切削し、歯科用インプラントが埋め込まれる埋没穴を形成する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の歯科用切削装置。
  3. 前記測定部の先端と前記切削部の先端とが並んで面一に配置される、
    ことを特徴とする請求項1に記載の歯科用切削装置。
  4. 前記測定部は、OCT機器を備え、前記被検体の所定の切削禁止部位の位置及び形状を測定する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の歯科用切削装置。
  5. 前記所定の切削禁止部位は、歯槽骨・顎骨内および周囲にある血管神経束であり、
    前記測定部が、当該血管を測定した場合、前記切削部の動作を停止させる、
    ことを特徴とする請求項4に記載の歯科用切削装置。
  6. 前記所定の切削禁止部位は、歯髄腔および切削を目的としない歯質(エナメル質、象牙質)であり、
    前記測定部が、当該歯髄空を測定した場合、前記切削部の動作を停止させる、
    ことを特徴とする請求項4に記載の歯科用切削装置。
  7. 前記切削部の接触面と前記測定部が測定した前記所定の切削禁止部位との距離が所定の範囲内の場合、前記切削部の動作を停止させる、
    ことを特徴とする請求項4に記載の歯科用切削装置。
  8. 前記近赤外光が照射される前記測定部の先端部は、前記被検体と接触する前記切削部の接触面から所定の寸法だけ内側に没入した位置に内装されている、
    ことを特徴とする請求項2に記載の歯科用切削装置。
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