JP5842388B2 - 電磁波の走査方法、映像投影装置および画像取得装置 - Google Patents
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Description
図1はこの発明に係る電磁波の走査方法のための走査装置を映像プロジェクタ(映像投影装置)に適用した実施例を示したものであり、図2は図1の電磁波の走査装置の偏向走査器の一例を示した斜視図である。
<半導体レーザービーム発生部1>
この半導体レーザービーム発生部1は、電磁波である赤色レーザービームLbR(映像信号の赤成分)を発生させる赤色レーザーダイオードLD−Rと、電磁波である緑色レーザービームLbG(映像信号の緑成分)を発生させる緑色レーザーダイオードLD−Gと、電磁波である青色レーザービームLbB(映像信号の青成分)を発生させる青色レーザーダイオードLD−Bを有する。
<偏向反射器2>
テレビジョンでは1秒間に60回の画面描画が必要である。そして、映像の垂直方向の解像度が例えば480本である場合、水平方向の走査周波数は480×60=28,800となり、約30kHz程度必要である。このような高い周波数の振動を実現するために、テレビジョン・プロジェクタ等に用いる偏向反射器を半導体プロセスで小型の反射器を形成して、反射器を小さく薄く軽くすることで反射器の構成部の固有振動周波数を高く設計できる。
この第1固定電極と可動ミラー12との間の静電電圧を可変制御することで、可動ミラー部12を弾性支持部13,13を中心として左右回動(水平回動)させることができ、第2固定電極と可動ミラー12との間の静電電圧を可変制御することで、可動ミラー部12を弾性支持部14,14を中心として上下回動(垂直回動)させることができる。この構成は、MEMSの技術では周知であるので、その詳細な説明は省略する。そして、制御により可動ミラー部12を回転駆動させて合成レーザビームLbをラスタースキャンと呼ばれる走査ができるようになっている。
<制御回路>
制御回路20は、映像信号が映像情報として入力されるビデオデコーダ21と、ビデオデコーダ21からの画像データを記憶させるフレームメモリ22を有する。このビデオデコーダ21は、入力される映像情報の垂直・水平タイミング情報および映像信号の色情報に基づいて、映像情報における画素の座標位置と色(R,G,B)を画素情報(画像データ)として再構成し、この再構成した画素情報をフレームメモリ(フレームバッファ)22へ書き込むようになっている。
(信号発生器S1,S2)
また、制御回路20は、偏向反射器2の可動ミラー部12を弾性支持部(第1回転軸)13,13を中心に回転制御させる第1制御信号を発生させる信号発生器(水平制御信号発生器)S1と、偏向反射器2の可動ミラー部12を弾性支持部(第2回転軸)14,14を中心に回転制御させる第2制御信号を発生させる信号発生器(垂直制御信号発生器)S2を有する。
(電圧印加ドライバMd1,Md2)
更に、制御回路20は、信号発生器S1の第1制御信号に基づき偏向反射器2の可動ミラー部12を左右方向(水平方向)に回転させる静電電圧を発生させる電圧印加ドライバMd1と、信号発生器S2の第2制御信号に基づき偏向反射器2の可動ミラー部12を上下方向(垂直方向)に回転させる静電電圧を発生させる電圧印加ドライバMd2を有する。
(出力制御部23)
制御回路20は、フレームメモリ22に記憶されたR,G,Bの画素情報(画像データ)が入力される出力制御部(出力制御回路)23を有する。この出力制御部23は、信号発生器S1と信号発生器S2の発生する信号のタイミングにあわせ偏向反射器2の可動ミラー部12の動きを推測し、偏向反射器2の可動ミラー部12の反射光の座標位置を算出する。しかも、出力制御部23は、算出した反射光の座標位置に対応して画素情報をフレームメモリ22から読み出すようになっている。
(検知器24)
更に、制御回路20は、可動ミラー部12水平方向への回転位置(水平回転角)と、可動ミラー部12上下方向への回転位置(垂直回転角)を検出する検知器(角度センサ)24を有する。
(LD用すなわちレーザーダイオード用のライバ)
更に、制御回路20は、検知器24からの可動ミラー部12の角度検知信号およびR,G,Bの映像情報(画像データ)に基づき出力制御部23により駆動制御されて、赤色レーザーダイオードLD−R,緑色レーザーダイオードLD−G,青色レーザーダイオードLD−Bの発光制御をする赤LD用のドライバRd,緑LD用のライバGd,青LD用のドライバBdを有する。
<出力制御部(出力制御回路)23の詳細>
次に、上述した出力制御部23の詳細な構成を説明する。この出力制御部23は、図5に示したように、フレームメモリ(フレームバッファ)22に記憶された映像信号のR,G,Bの画像データを読み出すバッファ読出部(バッファ読出回路)25と、信号発生器S1からの第1制御信号および検知器24からの角度検出信号に基づいて弾性支持部13(第1回転軸)回りの可動ミラー部12の振動制御をさせる第1の振動モデル信号生成部26と、信号発生器S2からの第2制御信号および検知器24からの角度検出信号に基づいて弾性支持部14(第2回転軸)回りの可動ミラー部12の振動制御をさせる第2の振動モデル信号生成部27を有する。
[作用]
次に、上述したビーム走査装置である映像プロジェクタの作用を説明する。
[I].映像プロジェクタの基本的な走査動作
ビデオデコーダ21は、映像信号が入力されると、入力される映像信号から映像情報の垂直・水平タイミング情報および映像信号の色情報に基づいて映像情報における画素の座標位置と色(R,G,B)を画素情報(画像データ)として再構成し、この再構成した画素情報をフレームメモリ(フレームバッファ)22へ書き込む。
[II].走査制御の振動周波数の決定
このようなラスタースキャンによる画像形成に伴う制御において、可動ミラー部12はレーザビームを互いに垂直な2つの方向に偏向させる場合、以下に説明するようにして画像形成制御のための可動ミラー部12の振動周波数を決定させる。ここで、偏向方向のうち、一方を第一の偏向方向と呼称し、他方を第二の偏向方向と呼称して、振動周波数の設定を説明する。
ここで、第一の偏向方向の振動の周波数f1を周期をT1とすると、周期T1は、
で表される。
で表される。
(i).偏向反射器2のリサージュ図形に基づく走査制御
また、第一の偏向方向(水平方向)と第二の偏向方向(垂直方向)は概略直交する方向とすると共に、第一の偏向方向の振動と第二の偏向方向の振動との位相差をαとする。ここでは第一の偏向方向(水平方向)をx方向、第二の偏向方向(垂直方向)をy方向として、偏向反射器2の動作を説明する。
となっている。周波数の比が10:3なのでβは120度となる。
(ii).走査ムラを低減させる条件等
そこで、周波数の遅いy方向の走査位置が振動して戻って来たときにx方向の走査位置が前回の走査位置に隣接する場所になる条件を付ける。この様子を図11に示す。これは振動の変位速度が最も早くなる振動中心での走査の模式図である。tydはy軸の振動がこの水平画素を横切る時間を表す。走査#1が走査された後、yの走査は半周期後にこの垂直位置へ戻り走査#2を走査する。この時、走査#1と走査#2が隣接していれば、走査に隙間や重なりが少なく均一になる。
・x軸の振動周波数:f1=fx(Hz)
・y軸の振動周波数:f2=fy(Hz)、
・周期:Ty(Hz)、
・周期:Tx(Hz)、
・フレームレート:F(frames/秒)、
・投影映像のx方向の解像度:X(画素)、
・投影映像のy方向の解像度:Y(画素)、
として、以下のようにして求める。
進むことになる。また、y振動(y方向の振動)の半周期、時間Ty/2に必ず位相がγだけ回転するには、
の関係が成り立てば良い。ここで、nは時間Ty/2内でのx軸の振動回数を表し正の整数である。γの項の+は位相を進ませる場合を、−は位相を遅らせる場合を示す。この様子を図12に示す。
となる。この時間でx軸は
だけ回転して水平方向の走査をすることになる。
x軸の位相が
だけ回転していれば良い。
とすれば良い。
これらを上述した式(5)に代入すると、
となる。
n=75、fx≒18030Hzとなる。nが整数となるYとFを選択する。
・F=60f/s,
・X=700本,
・Y=600本,
・fx=18030Hz,
・fy=120Hz
という値を選択できる。
(変形例1)
以上説明した実施例では、可動ミラー部12を互いに垂直な方向に回転させる第1,第2回転軸(弾性支持部13,14)が設けられた一つの偏向反射器2から構成した例を示したが、必ずしもこれに限定されるものではない。
この方法によれば、リサージュ図形に基づく輝点の走査時に画素の走査ムラを低減できる。
8・・・スクリーン
12・・・可動ミラー部
31・・・フォトディテクタ
Claims (4)
- 電磁波の向きを変える偏向器を有し、
前記偏向器が独立した第一偏向方向xと第二の偏向方向yに電磁波を偏向して、電磁波を走査させる事により空間を2次元走査する走査方法において、
第二の偏向方向の分解能をY、フレームレートをFとした時、第一の偏向周波数fxを、
- 請求項1に記載の走査方法において、
第二の偏向周波数をfyとした時、
- 請求項1又は請求項2に記載の電磁波の走査方法を用いることを特徴とする映像投影装置。
- 請求項1又は請求項2に記載の電磁波の走査方法を用いることを特徴とする画像取得装置。
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