JP5840822B2 - 流動層反応器の温度制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、気相発熱反応に用いる流動層反応器の温度制御方法に関する。
種々の合成樹脂・合成繊維の製造に有用なモノマーを、気相発熱反応により工業的に製造するに際しては、流動層反応器が広く用いられている。工業的に実施される気相発熱反応の代表例としては、部分酸化反応やアンモニア共存下のアンモ酸化反応などの逐次酸化反応があげられる。逐次酸化反応において、目的生成物である部分酸化生成物の酸化安定性は、一般的にそれ程大きなものではないため、反応の進行すなわち反応転化率の上昇に伴い、目的生成物の逐次反応が進行し、完全酸化生成物が増加することによって、目的生成物の選択率が低下する傾向にある。従って、転化率と選択率の積として得られる目的生成物の収率は、ある転化率において極大値を持つこととなる。例えば、非特許文献1には、プロピレンのアンモ酸化によるアクリロニトリル製造について、通常転化率が85〜95%において最高値となることが開示されている。このため、目的生成物を経済的により有利に製造するためには、反応の転化率を好ましい範囲に制御することが極めて重要である。もちろん、これは、酸化反応に限られることではなく、一般の気相発熱反応について成り立つと考えてよい。
ここで、反応の転化率は触媒の活性に依存し、触媒活性の上昇とともに転化率が上昇する。また、触媒活性は反応温度に依存し、酵素反応のような例外を除くと、一般に反応温度の上昇とともに触媒活性は上昇する。
また、例えば酸化反応の場合、部分酸化生成物と完全酸化反応物の生成エネルギーとを比較するとき、完全酸化反応物(例えばCO2)の方がより安定であることは明らかであって、完全酸化反応の寄与率が上昇すれば、反応系全体の発熱量が増大することは自明である。これも一般の気相発熱反応について成り立つと考えてよい。
従って、気相発熱反応において、仮に、何らかの原因によって反応温度が上昇した場合、1)温度の上昇とともに触媒の活性が上昇し、2)活性の上昇とともに反応の転化率が上昇するとともに逐次反応が進行し、3)供給した原料のうち実際に反応する量が増加するとともに、逐次反応の進行に伴ってより安定な生成物の寄与が増えることで、反応系全体の単位時間当たり発熱量が増大し、4)結果としてさらに反応温度が上昇する、という循環挙動を示す傾向にある。もちろん反応温度が低下した場合も同様に、逆向きの循環挙動を示すのであって、いずれの場合にも、反応器の局所で温度が発散することで、反応器内の温度分布を生じる原因となり、さらに極端な場合には反応器全体の温度が発散し反応器の熱暴走や反応停止に繋がることとなる。従って、目的生成物を経済的により有利に製造することはもちろん、安定に反応を継続するためにも、反応温度を精緻に制御することが極めて重要である。
一方、流動層反応器が有する利点の一つとして、他の反応器形式、例えば固定床式の反応器に比べ、反応器内の熱移動が速く、反応温度の制御が比較的容易であることがあげられる。流動層反応器を用いて気相発熱反応を実施する際に、反応器の温度を制御するにあたっては、例えば特許文献1や非特許文献2において開示されているように、流動層内に垂直管群を配置し、これに冷却媒体となる流体を通じることで除熱管として用い、反応熱を回収する方法が最も一般的である。このとき、例えば特許文献2や特許文献3に開示されるように、除熱管を反応器の上部と下部とにそれぞれ配置し、別々の温度に制御する試みも行われている。
また、反応器内に設置された温度検出部で検出された温度に基づいて、反応器温度を制御するための方法として、例えば特許文献4は、少なくとも一つの除熱管には可変速度で冷却媒体を流し、その流量を調節することで温度を制御することのできる流動層反応器及び流動層反応器の温度調節方法を開示している。また、特許文献5では、冷却媒体として、液体とその蒸気を混合したものを供給するに際し、実質的に一定流量の蒸気中に混合する液体の流量を調節することで温度を制御する方法を開示している。
しかしながら、先に述べた、気相酸化反応における温度制御、特に安定な温度制御の重要性を鑑みると、これら先行技術による温度制御では十分ではなく、更に精緻な温度制御を可能とする方法の確立が求められていた。
米国特許第3156538号明細書 特開平2−19370号公報 米国特許第3080382号明細書 WO95/21692号公報 米国特許第2697334号明細書 田中鉄男、「アクリロニトリル製造技術の進歩」、日化協月報、社団法人日本化学工業協会、昭和46年10月号、pp.551−561 橋本健治 編著、工業反応装置、培風館、1984年2月、pp.168〜177
本発明は気相発熱反応に用いる流動層反応器について、従来よりも改良された温度制御方法を提供することを目的とする。
発明者らは気相発熱反応に用いる流動層反応器について、更に精緻に反応器温度を制御しうる方法について鋭意検討を行った結果、反応器を、有効断面積が20平方メートルを超えない面積毎に仮想的に分割し、それぞれの範囲の温度を個別に制御することにより、従来よりも改良された温度制御が可能となることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち本発明は、以下のとおりである。
(1)複数の温度検出部、及び複数系列の除熱管を有し、反応器の上面から見た時の有効断面積が20平方メートル以上の流動層反応器を用いて気相発熱反応を実施するにおいて、20平方メートルを超えない有効断面積範囲毎に少なくとも一つ以上の温度検出部及び少なくとも一系列以上の除熱管を設置し、有効断面積範囲毎に個別に温度を制御することを特徴とする、流動層反応器の温度制御方法。
(2)前記温度検出部が、各有効断面積範囲の触媒濃厚層に設置されている、前記(1)に記載の流動層反応器の温度制御方法。
(3)反応を実施する温度範囲において、副反応も含めた総体としての反応熱が2500kJ/mol(原料)以下であり、かつ総体としての反応熱の温度に関する偏微分係数が、40kJ/mol(原料)・K以下であることを特徴とする前記(1)又は(2)に記載の流動層反応器の温度制御方法。
)実施する反応がプロパンおよび/またはプロピレンを原料とする気相アンモ酸化反応であり、反応の生成物がアクリロニトリルであることを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれかに記載の流動層反応器の温度制御方法。
)実施する反応がn−ブタン、1−ブテン、2−ブテン、ブタジエン、ベンゼンから選ばれる一つ以上を原料とする気相酸化反応であり、反応の生成物が無水マレイン酸であることを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれかに記載の流動層反応器の温度制御方法。
)実施する反応がi−ブテンおよび/またはi−ブタンを原料とする気相アンモ酸化反応であり、反応の生成物がメタクリロニトリルであることを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれかに記載の流動層反応器の温度制御方法。
)実施する反応がo−キシレンおよび/またはナフタレンを原料とする気相酸化反応であり、反応の生成物が無水フタル酸であることを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれかに記載の流動層反応器の温度制御方法。
)実施する反応がフェノールおよびメタノールを原料とする気相酸化反応であり、反応の生成物が2,6−キシレノールおよび/またはo−クレゾールであることを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれかに記載の流動層反応器の温度制御方法。
)実施する反応がメタンおよび/またはメタノールを原料とする気相アンモ酸化反応であり、反応の生成物が青酸(HCN)であることを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれかに記載の流動層反応器の温度制御方法。
10)実施する反応がエタン、エテン、エタノールから選ばれる一つ以上を原料とする気相アンモ酸化反応であり、反応の生成物がアセトニトリルであることを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれかに記載の流動層反応器の温度制御方法。
本発明により、気相発熱反応に用いる流動層反応器について、従来よりも精緻な温度制御が可能となる。
本発明について、更に詳細に説明するに、気相発熱反応を実施する流動層の温度制御を精緻に行うためには、できるだけ発生する熱量が安定に保たれていること、および流動層内の熱移動が速やかに行われることが望ましい。発生熱量を安定に保つためには、原料の供給速度や、反応圧力などの反応条件をできるだけ一定に保ち、反応が安定に行われるようにすることが望ましい。また、流動層内の熱移動を速やかに行うためには、流動層の流動状態を良好に保つことが必要である。一般に、流動層の流動状態は、ガス流速(空塔速度)や触媒の粒径などに支配されることが知られている。本発明の実施においては、ガス流速は流動層の流動状態を良好に保ちうるガス流速の範囲であれば特に制限はない。また、本発明の実施にあたって使用する触媒は、通常の流動層反応器に用いられる触媒であればそのまま使用可能であるが、重量平均の粒子径は20〜100μm、好ましくは30〜80μm、更に好ましくは40〜60μm、粒子径44μm以下の微粉(いわゆるグッドフラクション)の含有量は10〜70重量%、かつGeldart粉体分類マップにおいてA粒子に分類されるものがよい。
本発明に用いられる流動層反応器は、気相発熱反応、例えばプロパンおよび/またはプロピレンを原料とする気相アンモ酸化反応によるアクリロニトリルの製造、n−ブタン、1−ブテン、2−ブテン、ブタジエン、ベンゼンから選ばれる一つ以上を原料とする気相酸化反応による無水マレイン酸の製造、i−ブテンおよび/またはi−ブタンを原料とする気相アンモ酸化反応によるメタクリロニトリルの製造、o−キシレンおよび/またはナフタレンを原料とする気相酸化反応による無水フタル酸の製造、フェノールおよびメタノールを原料とする気相酸化反応による2,6−キシレノールおよび/またはo−クレゾールの製造、メタンおよび/またはメタノールを原料とする気相アンモ酸化反応による青酸(HCN)の製造、エタン、エテン、エタノールから選ばれる一つ以上を原料とする気相アンモ酸化反応によるアセトニトリルの製造などを工業的規模で行う際に多く用いられているものである。このような流動層反応器では、反応器下部から導入されるガスの上昇流によって、触媒粒子が流動化状態を保持されていることが一般的であるが、本発明は上昇流形式だけに限られるものではなく、下降流形式、あるいは他の方式であっても構わない。
本発明は、気相発熱反応を実施する流動層反応器に適用される。その反応熱は反応により様々であり、例えばプロピレンとアンモニアからアクリロニトリルを生成する反応熱は520kJ/mol(プロピレン)、プロパンとアンモニアからアクリロニトリルを生成する反応熱は637kJ/mol(プロパン)である。しかし、実際の反応は併発・逐次反応であり、CO2、COやその他の副生成物が発生する。副反応までを含めた総体としての反応熱は、それぞれ併発する反応の寄与率(各生成物の収率)を考慮して求めることができる。例えば、プロパンが燃焼してCOと水、あるいはCOと水を生成する反応の反応熱は、プロパン1molあたりそれぞれ2043kJ/mol(プロパン)と、1194kJ/mol(プロパン)であるから、ある条件でプロパン100molをアンモニア及び酸素と反応させたときに、80molのプロパンが反応し(反応率80%)、50molのアクリロニトリル(収率50%)、60molのCO(収率20%)、30molのCO(収率10%)が生成したとすると、この条件での総体としての反応熱は、637×0.5+2043×0.2+1194×0.1=846.5(kJ/mol)として求めることができる。算出過程から明らかなように、総体としての反応熱は原料の反応率や各併発反応の寄与率(生成物の分布)等により変化するので、反応条件に依存する。総体としての反応熱に特に制限はないが、過大となれば除熱すべき熱量が増加し制御が困難となり、反応器内の温度分布を生じる原因、さらに極端な場合には反応器の熱暴走にもつながることとなるので、この点からは反応条件を選ぶにあたって、総体としての反応熱が出来るだけ小さくなるようにするのが好ましい。具体的には、フィードする原料1mol当たり、2500kJ/mol(原料)以下、好ましくは2000kJ/mol(原料)以下となるように反応条件を選ぶのが良い。
一方、気相発熱反応において、目的とする生成物の安定性は、それ程大きなものではないため、反応の進行すなわち反応転化率の上昇に伴い、目的生成物の逐次反応が進行することによって、目的生成物の選択率が低下する傾向にある。ここで、反応転化率は触媒の活性に依存し、活性の上昇とともに転化率は上昇する。また、触媒の活性は反応温度に依存し、一般に反応温度の上昇とともに活性は上昇するので、仮に、何らかの原因によって反応温度が上昇した場合には、反応量が増加すること、及び逐次反応が進むことから、総体としての反応熱が増加する。例えば、前項の条件から他の条件を全く変えずに、温度だけが5℃上昇した場合に、供給したプロパン100molのうち、82.5molのプロパンが反応し(反応率82.5%)、50.3molのアクリロニトリル(収率50.3%)、64.5molのCO(収率21.5%)、32.1molのCO(収率10.7%)が生成するよう変化したとすると、この条件での総体としての反応熱は、637×0.503+2043×0.215+1194×0.107=887.4(kJ/mol)となる。総体としての反応熱の変化率は、総体としての反応熱の温度に関する偏微分係数として表すことができて、この場合この温度の廻りで直線近似することにより、(887.4−846.5)÷5=8.2(kJ/mol・K)として求められる。算出過程から判るとおり、総体としての反応熱の温度に関する偏微分係数は、反応温度、原料の反応率、各併発反応の寄与率(各生成物の収率)等により変化するので、反応条件に依存する。総体としての反応熱の変化率が過大となる場合には、熱バランス上、反応温度の制御が不安定となり、反応器内の温度分布を生じる原因、さらに極端な場合には反応器の熱暴走にもつながることとなるので、この点からは反応条件を選ぶにあたって、総体としての反応熱の変化率が出来るだけ小さくなるようにするのが好ましい。具体的には、総体としての反応熱の温度に関する偏微分係数が、40kJ/mol(原料)・K以下、好ましくは30kJ/mol(原料)・K以下となるように反応条件を選ぶのが良い。
本発明に用いられる流動層反応器には、有効断面積20平方メートル毎に、少なくとも一つ以上の温度検出部を設置する。好ましくは有効断面積15平方メートル毎に、より好ましくは10平方メートル毎に少なくとも一つ以上の温度検出部を設置する。なお、有効断面積とは、流動層反応器における内挿物部分等を除いた、内容物が実際に流動可能な断面積のことをいう。温度検出部を単位面積あたり複数個設置した場合においては、そのうち一つの検出部を使うよう選択して用いても良いし、二つ以上の検出部を選択して複数の温度出力を平均するなどの演算を行った後に用いても良い。安定的に反応器の温度を測定できる場所であれば、設置する位置には特に制限はなく、目的に応じて触媒濃厚層・希薄層・ガス出口などに設置することができる。設置する温度検出器の形式には特に制限はなく、通常用いられる形式の検出器、例えば熱電対、測温抵抗体などを用いることができる。
本発明に用いられる流動層反応器には、反応熱を除去して反応温度を制御するとともにエネルギーを回収する目的で、有効断面積20平方メートル毎に、少なくとも一つの除熱管を設置する。好ましくは有効断面積15平方メートル毎に、より好ましくは10平方メートル毎に少なくとも一つ以上の除熱管を設置する。設置する除熱管の形状は、反応器内に適切に設置できるものであれば、特に制限はないが、材料の入手の容易さや加工の容易さから、通常配管に用いられる材料、すなわち鋼管と鋼管継ぎ手を組み合わせ、いくつか連なったU字型に施工されるのが一般的である。除熱管の材質にも特に制限はなく、使用される条件、すなわち冷却媒体や反応ガスといった接触する流体の温度、圧力、腐食性の有無等に応じて、通常用いられる配管材料、例えばJIS G−3454、G−3458、G−3459等に規定される一般的な配管材料、及びJIS B−2311等に規定される通常用いられる鋼管継ぎ手等から自由に選択して用いることができる。
除熱管は、原料の供給速度に応じて、あるいは汚れ等による除熱管の能力低下に応じて、除熱能力を調整して用いる。従って、能力の総計を概略調整できるように、必要な除熱量に対して一定の余裕を持った能力のものを、複数の系列に分割して設置するのが好ましく、一般的である。ここで、系列とは、各個に冷却媒体の流れを開閉できる弁を有しており、使用/不使用を個別に設定できるものを言う。除熱管の除熱能力は、流動層の濃厚層部分と接触する面積、流動層の希薄層と接触する面積、触媒層の温度、通ずる冷却媒体の種類・物理形態・供給する温度・供給する速度など様々な要因に支配される。定常除熱管の能力総計は、発生する反応熱量等から定まる除熱すべき熱量(必要能力)以上であれば、特に制限はないが、好ましくは必要能力の130%以上、より好ましくは150%以上、最も好ましくは180%以上の能力を有するのが良い。また、好ましくは5系列以上、より好ましくは8系列以上、最も好ましくは10系列以上を設置するのが良い。これら複数の系列について、適宜、使用/不使用を切り替えることで、除熱能力の総計を概略調整して用いる。
除熱管に通ずる冷却媒体は、必要な除熱能力を満たすことができるものであれば特に制限はないが、好ましくは反応器の運転温度において蒸発することで蒸発潜熱による除熱を利用できる液体を、より好ましくは水を、更に好ましくは0.5〜5MPa(ゲージ圧力)に加圧された水を用いるのが良い。これは、蒸発潜熱を利用することで当該除熱管の総括伝熱係数を比較的高くすることができるため、除熱管の単位表面積当たりの除熱量を大きくすることができ、除熱管の必要本数を減じることができること、及び得られた冷却媒体蒸気の可用性による。また、より好ましくは定常除熱管として、冷却媒体に液体を用いるものだけでなく、冷却媒体として気体を用いるものを併設すること、更に好ましくは冷却媒体に液体を用い冷却媒体の一部を蒸発させ液体−蒸気の気液混相流として回収する定常除熱管に加え、ここで発生した蒸気をさらに冷却媒体として用いて、過熱蒸気として回収する定常除熱管を併設することが望ましい。
有効断面積20平方メートル毎、好ましくは有効断面積15平方メートル毎、より好ましくは10平方メートル毎を単位として、温度検出部で検出された温度と目標温度との差に応じて、除熱管の能力を調整し、温度を調節する。除熱管の能力調整は、調節計を用いて自動で行っても良いし、適宜判断して手動で行っても良い。
本発明の好ましい一態様を図面に基づいて更に詳細に説明する。図1は本発明にかかる流動層反応器の一例である。流動層反応器(1)の直径が6mであるとすると、その断面積は約28平方メートルであるので、20平方メートルを超えないように、例えば南北の線で仮想的に2分割する(図2中、aゾーン及びbゾーン)。流動層反応器(1)内部には触媒による触媒流動層(2)が形成されている。反応器下部に設けられた酸素導入管(3)からは酸素を含むガス(通常は空気)が、原料供給管(4)からは原料を含むガスが供給される。反応生成物を含むガスは抜き出し管(5)を経て流動層反応器(1)外へと抜き出される。
流動層反応器(1)の内部には、触媒流動層(2)内に位置して液体を冷却媒体に用いる除熱管(6a、6b)、及び気体を冷却媒体に用いる除熱管(7a、7b)が設置されている。なお、図ではそれぞれの除熱管は各1系列しか示されていないが、通常はそれぞれの複数系列が設置されている。
液体を用いる定常除熱管(6)には、気液分離容器(8)から冷却媒体輸送ポンプ(9)により冷却媒体が供給される。触媒流動層(2)と除熱管(6)との熱交換により冷却媒体の一部は蒸発し、気液二相流として気液分離容器(8)に戻り気液が分離される。蒸発により液体の冷却媒体が減少する分は、冷却媒体追加管(10)を通じて追加供給される。
定常除熱管(6)で発生した冷却媒体蒸気の一部は、除熱管(7)に供給される。触媒流動層(2)と除熱管(7)との熱交換により冷却媒体蒸気は過熱蒸気となり、過熱蒸気抜き出し管(11)を通じて系外に供給される。
また、触媒流動層(2)中には、温度検出部(12a、12b)が設置されている。図中には各1つずつの温度検出部しか示していないが、複数を設置することも行われる。複数の検出部を設置した場合には、適当な検出部を選び、平均するなどの適当な演算を行った後、流動層の温度として用いる。温度検出部(12)で検出された温度情報は、温度指示計(13a、13b)に伝えられ、流動層の温度として検出される。
検出された流動層の温度と、設定温度との差に基づいて冷却媒体の流量調節弁(14a、14b)を操作し、除熱管(7)に通じる冷却媒体の流量を調整することで、除熱管(7)の能力を調整する。
除熱管(6)で発生した冷却媒体蒸気のうち、除熱管(7)で用いなかった余剰分は、飽和蒸気抜き出し管(15)を通じて系外に供給される。
以下、実施例を用いて本発明を更に詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
図1に示したような形式の、直径6.82mの流動層反応器(1)に、モリブデン、バナジウム、アンチモン、ニオブからなる平均粒子径50μm、粒子径44μm以下の微粉を12%含有する複合酸化物触媒80トンを充填した。酸素供給管(3)から空気45000Nm3/Hrを、原料供給管(4)からプロパン3000Nm3/Hrとアンモニア2700Nm3/Hrを混合したガスを供給し、主としてアクリロニトリルを製造した。
内挿物部分を除いた有効な断面積は、おおよそ36平方メートルであったので、それぞれが20平方メートルを超えないように図2に示すように仮想的に2分割し、aゾーン、及びbゾーンとした。
触媒流動層(2)には、JIS G−3458に規定される外径114.3mmの鋼管と、JIS B−2311に規定される対応する径の突合せ溶接式180°ショートエルボ管を用いて製作した除熱管(6)をaゾーンに15系列、bゾーンに15系列(直管部の総合計は1250m)を設置した。これら除熱管(6)には、気液分離容器(8)から235℃の水800トン/Hrを供給し、その一部を蒸発させ、温度236℃、圧力3MPa(ゲージ圧力)の気液2相流として回収した。定常条件での蒸発率は5.8%であった。
また、除熱管(6)と同じ材料を用いて製作した除熱管(7)をaゾーンに8系列、bゾーンに8系列(直管部の総合計は450m)を設置した。これら除熱管(7)には、除熱管(6)で発生した気液二相流から気液分離容器(8)にて分離された温度236℃、圧力3MPa(ゲージ圧力)の飽和水蒸気17トン/Hrを供給し、温度370〜372℃の過熱蒸気として回収した。
aゾーン、bゾーンのほぼ中心位置の流動層部分に、温度検出部(12a、12b)としてKタイプの熱電対を各1つ設置し、温度指示計(13a、13b)で熱起電力を温度信号に変換し検出した。
温度指示計(13a)により検出される温度が445℃となるように、流量調節弁(14a)の開度を調整して除熱管(7a)の能力を調整し、aゾーンの温度調節を行った。同様に、温度指示計(13b)により検出される温度が445℃となるように、流量調節弁(14b)の開度を調整して除熱管(7b)の能力を調整し、bゾーンの温度調節を行った。このとき、流動層内の各所10点の温度を測定したところ、最も低い箇所は443℃、最も高い箇所は446.5℃であって、温度差は3.5℃であり、良好であった。
[比較例1]
実施例1において、仮想的に2分割することを止め、温度検出部の設置位置を以下のように変更した。すなわち、流動層の中心部に温度検出部(12)としてKタイプの熱電対を1つ設置し、温度指示計(13)で熱起電力を温度信号に変換し検出した。
温度指示計(13)により検出される温度が445℃となるように、流量調節弁(14)の開度を調整して除熱管(7)の能力を調整し、反応器全体の温度調節を行った。このとき、流動層内の各所10点の温度を測定したところ、最も低い箇所は440℃、最も高い箇所は451℃であって、温度差は11℃であり、良好ではなかった。
本発明によれば、種々の合成樹脂・合成繊維の製造に有用なモノマーを、工業的に製造する際に広く用いられている流動層反応器の温度を精細に制御することが可能となり、触媒が最高収率となる温度領域で、長期間安定に運転することができる。
本発明に用いることのできる流動層反応器の一例を示したものである。 流動層反応器の上面図であり、流動層反応器を垂直方向にaゾーン及びbゾーンとに仮想的に2分割した状態の一例を示す図である。
符号の説明
1 流動層反応器
2 触媒流動層
3 酸素供給管
4 原料供給管
5 反応生成ガス抜き出し管
6 液体の冷却媒体を用いる除熱管
7 気体の冷却媒体を用いる除熱管
8 気液分離容器
9 冷却媒体輸送ポンプ
10 冷却媒体追加管
11 過熱蒸気抜き出し管
12 温度検出部
13 温度指示計
14 流量調節弁(能力調整用)
15 飽和蒸気抜き出し管

Claims (10)

  1. 複数の温度検出部、及び複数系列の除熱管を有し、反応器の上面から見た時の有効断面積が20平方メートル以上の流動層反応器を用いて気相発熱反応を実施するにおいて、20平方メートルを超えない有効断面積範囲毎に少なくとも一つ以上の温度検出部及び少なくとも一系列以上の除熱管を設置し、有効断面積範囲毎に個別に温度を制御することを特徴とする、流動層反応器の温度制御方法。
  2. 前記温度検出部が、各有効断面積範囲の触媒濃厚層に設置されている、請求項1に記載の流動層反応器の温度制御方法。
  3. 反応を実施する温度範囲において、副反応も含めた総体としての反応熱が2500kJ/mol(原料)以下であり、かつ総体としての反応熱の温度に関する偏微分係数が40kJ/mol(原料)・K以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の流動層反応器の温度制御方法。
  4. 実施する反応がプロパンおよび/またはプロピレンを原料とする気相アンモ酸化反応であり、反応の生成物がアクリロニトリルであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の流動層反応器の温度制御方法。
  5. 実施する反応がn−ブタン、1−ブテン、2−ブテン、ブタジエン、ベンゼンから選ばれる一つ以上を原料とする気相酸化反応であり、反応の生成物が無水マレイン酸であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の流動層反応器の温度制御方法。
  6. 実施する反応がi−ブテンおよび/またはi−ブタンを原料とする気相アンモ酸化反応であり、反応の生成物がメタクリロニトリルであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の流動層反応器の温度制御方法。
  7. 実施する反応がo−キシレンおよび/またはナフタレンを原料とする気相酸化反応であり、反応の生成物が無水フタル酸であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の流動層反応器の温度制御方法。
  8. 実施する反応がフェノールおよびメタノールを原料とする気相酸化反応であり、反応の生成物が2,6−キシレノールおよび/またはo−クレゾールであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の流動層反応器の温度制御方法。
  9. 実施する反応がメタンおよび/またはメタノールを原料とする気相アンモ酸化反応であり、反応の生成物が青酸(HCN)であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の流動層反応器の温度制御方法。
  10. 実施する反応がエタン、エテン、エタノールから選ばれる一つ以上を原料とする気相アンモ酸化反応であり、反応の生成物がアセトニトリルであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の流動層反応器の温度制御方法。
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