JP5840018B2 - 圧力緩衝装置、液体噴射ヘッド、液体噴射装置及び圧力緩衝装置の製造方法 - Google Patents

圧力緩衝装置、液体噴射ヘッド、液体噴射装置及び圧力緩衝装置の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は液体の圧力変動を緩和させる圧力緩衝装置、これを用いた液体噴射ヘッド、液体噴射装置及び圧力緩衝装置の製造方法に関する。
近年、記録紙等にインク滴を吐出して文字、図形を描画する、或いは素子基板の表面に液体材料を吐出して機能性薄膜を形成するインクジェット方式の液体噴射ヘッドが利用されている。この方式は、インクや液体材料を液体タンクから供給管を介して液体噴射ヘッドに供給し、チャンネルに充填したインクや液体材料をチャンネルに連通するノズルから吐出させて被記録媒体に記録する。液体の吐出の際には、液体噴射ヘッドや噴射した液体を記録する被記録媒体を移動させて、文字や図形を描画する、或いは所定形状の機能性薄膜を形成する。
図9及び図10は、この種の液体噴射ヘッドであるインクジェットヘッド120に接続される圧力緩衝装置100の構成図及び部分hh’の断面図を表す(特許文献1の図4及び図5)。圧力緩衝装置100は、本体112に形成される凹部114と、側壁117により構成されるインク流路107と、インク流路107に連通するインク流出口108と、凹部114とインク流路107の開口を塞ぐ可撓膜111から構成される。インク流路107とチャンバ115は隔壁110により分離される。インク流入口102から流入するインクはチャンバ115で圧力変動が緩和され、開口部101、インク流路107を介してインク流出口108からインクジェットヘッド120に供給される。
インクジェットヘッド120と圧力緩衝装置100は液体を吐出しながら移動する。そのために、圧力緩衝装置100に充填されるインクや液体タンクとインク流入口102をつなぐチューブに保持されるインクには慣性に伴う圧力変動が発生する。可撓膜111はインクの圧力変動を膜の伸縮により緩和させ、インク流出路108から流出するインクの圧力変動を減少させる。これにより、インクジェットヘッド120のノズルに形成されるメニスカス104を一定形状に保つことができ、ノズルから一定量のインク滴を一定速度で吐出させることができる。
特開2008−110599号公報
圧力緩衝装置100は、合成樹脂を型成形して本体112に凹部114等を形成し、次に合成樹脂の可撓膜111を本体112の上端面に熱溶着により接合する。図11は、圧力緩衝装置の説明図であり、本体112に可撓膜111を熱溶着して接合する様子を表す。図11(a)は、上端面が平坦な凹部114の上端面に可撓膜111を熱溶着する状態を表す断面模式図である。本体112には凹部114とインク流路107とネジ穴122が形成される。ネジ穴122は、図11(c)に示すように、可撓膜111の上部に設置する金属蓋125をネジ123によりビス止めするために設けられている。本体112の上端面に可撓膜111を設置し、加熱定盤124を可撓膜111の全面に当接させて加熱することにより可撓膜111を本体112に熱溶着する。
しかし、図11(a)に示すように、本体112の上端面の全面を可撓膜111を熱溶着すると、ネジ穴122の開口部に本体112の材料が溶けだして薄いバリが形成される。薄いバリには厚さや長さのむらが存在し、その状態でネジ穴122にネジ123を通し、金属蓋125を本体112にビス止め固定すると、本体112のネジ穴122近傍からクラックが発生し、チャンバ115に充填される液体が漏れ出す原因となる。
この問題を解決するために、図11(b)に示すように、凹部114の開口端の近傍に凹部114の上端面よりも突出する土手126を形成し、この土手126の上端面に可撓膜111を熱溶着する。このように可撓膜111と本体112を熱溶着すれば、ネジ穴122の開口部にバリが発生することが無い。しかし、図11(c)に示すように、可撓膜111の上部に金属蓋125を載置すると、可撓膜111を挟んだ金属蓋125と本体112との間に隙間Δが生じ、この状態でネジ穴122にネジ123を通して金属蓋125を本体112にビス止めすると、隙間Δの存在により本体112に曲げ応力が加わってクラックが発生し、液漏れの原因となる。
本発明は、上記の課題を解決し、液漏れの発生しない信頼性の高い圧力緩衝装置を提供することを目的とする。
本発明の圧力緩衝装置は、周囲の上端面が平坦な凹部と、前記上端面に開口するネジ孔と、前記凹部の内面に外部領域と連通する連通口とを有する基体と、前記上端面に接合し、前記凹部の開口を閉塞する可撓性膜と、を備え、前記可撓性膜と前記上端面とは、前記ネジ孔の周囲の領域を除いて接合されることとした。
また、前記可撓性膜と前記上端面とは前記凹部の開口端から前記開口端の周辺部にかけて熱溶着により接合されることとした。
また、前記基体はポリエチレンから成り、前記可撓性膜はポリエチレンを含む多層膜から成ることとした。
また、前記可撓性膜の上部に設置される蓋体を備え、前記蓋体は前記ネジ孔に固定されることとした。
本発明の液体噴射ヘッドは、上記の圧力緩衝装置と、前記圧力緩衝装置から供給される液体を吐出する吐出部と、を備えることとした。
本発明の液体噴射装置は、上記の液体噴射ヘッドと、前記液体噴射ヘッドを往復移動させる移動機構と、前記液体噴射ヘッドに液体を供給する液体供給管と、前記液体供給管に前記液体を供給する液体タンクと、を備えることとした。
本発明の圧力緩衝装置の製造方法は、基体の一方の表面に凹部と、前記基体の上端面に開口するネジ孔とを形成する凹部形成工程と、前記凹部の上端面に可撓性膜を設置する可撓性膜設置工程と、前記ネジ孔の周囲を除き、前記凹部の開口端から前記開口端の周辺部に対応する領域に凸部が形成される定盤を加熱し、前記凸部を前記可撓性膜に当接させて熱溶着する熱溶着工程と、を備えることとした。
また、前記熱溶着工程において、前記凸部は前記開口端の内側にはみ出すように前記可撓性膜に当接して熱溶着することとした。
また、前記熱溶着工程において、前記周辺部の外縁に対応する前記凸部の上端角部は面取りされ、前記凸部が前記可撓性膜に当接したときに前記上端角部は前記可撓性膜の表面に傾斜して当接することとした。
本発明の圧力緩衝装置は、周囲の上端面が平坦な凹部と、上端面に開口するネジ孔と、凹部の内面に外部領域と連通する連通口とを有する基体と、凹部の上端面に接合し、凹部の開口を閉塞する可撓性膜と、を備える。可撓性膜と上端面とは、上端面に開口するネジ孔の周囲の領域を除いて接合される。これにより、基体の上端面に開口するネジ孔に溶けた基体や可撓性膜、或いは接着剤が流入することが無く、更に、凹部の上端面が平坦なので蓋体を可撓性膜の上部にビス止めしたときに基体が変形することが無く、基体にクラックが発生することを防止することができる。
本発明に第一実施形態に係る圧力緩衝装置の説明図である。 本発明に第二実施形態に係る圧力緩衝装置の説明図である。 本発明の第三実施形態に係る圧力緩衝装置の説明図である。 本発明に第四実施形態に係る圧力緩衝装置の製造方法を説明するための図である。 本発明の第五実施形態に係る圧力緩衝装置の製造方法を説明するための図である。 本発明の第六実施形態に係る圧力緩衝装置の製造方法を説明するための図である。 本発明の第七実施形態に係る液体噴射ヘッドの構成図である。 本発明の第八実施形態に係る液体噴射装置の模式的な斜視図である。 従来から公知のインクジェットヘッドとその上に設置される圧力緩衝装置の模式図である。 従来から公知の圧力緩衝装置の断面図を表す。 従来から公知の圧力緩衝装置の説明図である。
(第一実施形態)
図1は本発明の第一実施形態に係る圧力緩衝装置1の説明図であり、図1(a)が圧力緩衝装置1の可撓性膜4を除去した基体5の平面模式図であり、図1(b)が部分AAの断面模式図である。圧力緩衝装置1は基体5と基体5の上端面TSに接合される可撓性膜4をと備える。基体5は、周囲の上端面TSが平坦な凹部2と、この上端面に開口するネジ孔22と、凹部2の内面に開口し、液体を流入する流入連通口3aと、液体と流出する流出連通口3bとを備える。可撓性膜4は、凹部2の上端面TSに接合し凹部2の開口を閉塞する。可撓性膜4と上端面TSとは、ネジ孔22の周囲の領域を除いて接合される。つまり、ネジ孔22が開口する開口部の周囲は可撓性膜4と上端面TSとは接合しない非接合領域13であり、それ以外は可撓性膜4と上端面TSが接合する接合領域12である。
可撓性膜4と凹部2の上端面TSとの間を熱溶着により接合することができる。この場合に、ネジ孔22の周囲を非接合領域13とするので、ネジ孔22の開口部に熱溶着により溶けた基体5が流入することが無い。また、凹部2の上端面TSが平坦なので、ネジ孔22にネジを通して図示しない蓋体を基体5にビス止めする際に可撓性膜4を挟んだ蓋体と上端面TS間に隙間が無い、又は隙間が小さいので、ビス止めしたときに基体5に加わる曲げ応力が無くなり、或いは小さくなり、基体5にクラックが発生することが無い。
なお、基体5として金属材料、ガラス、セラミックス、その他の無機材料や合成樹脂材料等を使用することができる。可撓性膜4として、金属材料や合成樹脂材料等を使用することができる。基体5として例えばポリエチレンを使用し、可撓性膜4としてポリエチレンを含む多層膜から構成することができる。ポリエチレンを使用すれば、略150℃の温度で基体5と可撓性膜4とを熱溶着することができる。また、熱溶着に代えて、接着剤により可撓性膜4と基体5の上端面TSとを接合することができる。この場合に、ネジ孔22の周囲の領域は接着剤が無い非接合領域13なので、ネジ孔22に接着剤が流入することが無い。
(第二実施形態)
図2は本発明の第二実施形態に係る圧力緩衝装置1の説明図であり、図2(a)が圧力緩衝装置1の可撓性膜4を除去した基体5の平面模式図であり、図2(b)が部分BBの断面模式図である。第一実施形態と異なる部分は、接合領域12が上端面TSの開口端KTの近傍領域のみである点であり、その他は第一実施形態と同様である。従って、以下第一実施形態と異なる部分について説明し、同一の部分については説明を省略する。同一の部分または同一の機能を有する部分には同一の符号を付した。
図2(a)及び(b)に示すように、可撓性膜4と凹部2の上端面TSとは凹部2の開口端KTからその周辺部にかけて熱溶着により接合する接合領域12であり、その他の上端面TSの領域は熱溶着されない非接合領域13である。ネジ孔22の開口部は非接合領域13に含まれるので、熱溶着の際に溶けた基体5や可撓性膜4がネジ孔22に流入することが無い。そして、凹部2の上端面TSは平坦なので、ネジ孔22にネジを通して図示しない蓋体を基体5にビス止めする際に基体5に対して加わる曲げ応力は十分小さいので、基体5にクラックが発生することが無い。また、開口端KT近傍の接合領域12のみを接合すればよいので、接合時間を短縮することができる。
(第三実施形態)
図3は、本発明の第三実施形態に係る圧力緩衝装置1の説明図であり、図3(a)が圧力緩衝装置1の可撓性膜4及び蓋体6を除去した基体5の平面模式図であり、図3(b)が圧力緩衝装置1の部分CCの断面模式図であり、図3(c)が可撓性膜4の上部に蓋体6をビス止めした断面模式図である。同一の部分または同一の機能を有する部分には同一の符号を付している。
圧力緩衝装置1は、凹部2を有する基体5と、凹部2の上端面TSに接合し、凹部2の開口を閉塞する可撓性膜4と、可撓性膜4の上部に設置する蓋体6とを備える。基体5は、凹部2と、凹部2の上端面TSに開口するネジ孔22と、凹部2の内面である底面BS又は内側面SSに外部領域と連通する流入連通口3a及び流出連通口3bとを有する。可撓性膜4は、凹部2の上端面TSに接合し、凹部2の開口を閉塞する。蓋体6は、ネジ孔22に挿入される図示しないネジにより可撓性膜4を挟んで基体5にビス止め固定される。
より具体的に説明する。凹部2は、流入連通口3aから流入する液体を保持するチャンバ15と、チャンバ15から流出する液体を流出口17に導く流路11とを備える。凹部2の上端面TSは、平坦な表面を有し、凹部2の開口の開口端KTからその周辺部にかけて可撓性膜4と上端面TSとが熱溶着する接合領域12と、可撓性膜4と上端面TSが熱溶着されない非接合領域13とを備え、ネジ孔22はこの非接合領域13に開口する。
凹部2は、チャンバ15の底面BSに設置され、可撓性膜4を上方に付勢するバネ部材9を収納する。基体5は、外側面GSに外部から液体を流入する流入接続部7aと外部に液体を流出する流出接続部7bとを備える。流入接続部7aは凹部2の底面BSに形成した流入連通口3aに連通する。流出接続部7bは、凹部2の底面BS、つまり流路11の底面BSに形成した流出口17と連通し、流路11はチャンバ15に開口する流出連通口3bに連通する。
液体は、流入接続部7aから流入連通口3aを介してチャンバ15に流入し、流出連通口3b及び流路11を介して流出接続部7bから流出する。バネ部材9として板バネを使用している。板バネの端部に設けた穴が凹部2の底面BSに設けた突起16に嵌合し、バネ部材9が基体5に係合される。バネ部材9の上端面は可撓性膜4に当接し、チャンバ15が大きな負圧となった場合でも可撓性膜4が底面BSに吸着して流入連通口3aや流出連通口3bが塞がれるのを防止する。蓋体6は、チャンバ15が大きな正圧となった場合に可撓性膜4の膨張を抑え、可撓性膜4が破裂することを防止する。チャンバ15に充填された液体に圧力変動が生じると可撓性膜4が伸縮し、y方向(図3(a))に変位して液体の圧力変動が緩和される。
図3(a)において、基体5の上辺を重力gに対して上方(+z方向)に、下辺を重力gに対して下方(−z方向)に向けて圧力緩衝装置1を立設すれば、液体に混入する気泡はチャンバ15の上方に集まる。そのため、液体に混入した気泡を流路11から容易に排出することができ、液交換やクリーニングが容易となる。
なお、本実施形態においては、基体5としてポリエチレンを使用し、可撓性膜4としてポリエチレンとナイロンの2層構造のフィルムを使用し、基体5と可撓性膜4とはポリエチレンどうしを熱溶着し、蓋体6は金属材料を使用している。なお、本発明はこれらの材料に限定されない。
本実施形態では、可撓性膜4と凹部2の上端面TSとは接合領域12において熱溶着され、ネジ孔22が開口する非接合領域13では熱溶着されない。そのため、ネジ孔22の開口部に熱溶着の際にバリが形成されることが無い。更に、上端面TSが平坦なので蓋体6を基体5にビス止め固定したときに基体5に加わる曲げ応力は十分小さく、基体5にクラックが発生することが無い。
(第四実施形態)
図4は、本発明の第四実施形態に係る圧力緩衝装置1の製造方法を説明するための図である。同一の部分または同一の機能を有する部分には同一の符号を付している。
図4(a)は、凹部形成工程により形成した基体5の断面模式図である。凹部形成工程において、基体材料を型成形して凹部2及びネジ孔22を形成する。凹部2の周囲の上端面TSは平坦に形成する。次に、可撓性膜設置工程において、凹部2の上端面TSに可撓性膜4を載置する。なお、本実施形態では基体材料としてポリエチレン樹脂を使用しているが、本発明はこの材料に限定されない。
図4(b)は、熱溶着工程において可撓性膜4と基体5とを熱溶着する状態を表す断面模式図である。定盤18は、ネジ孔22の周囲を除き、凹部2の開口端KTから開口端KTの周辺部に対応する領域に凸部19を備える。定盤18を予め加熱し、凸部19を凹部2に位置合わせし、定盤18を相対的に降下し、凸部19を可撓性膜4の上面に当接させて基体5の上端面TSと可撓性膜4とを熱溶着する。これにより、可撓性膜4と基体5の上端面TSとは、凹部2の開口端KTから開口端KTの周辺部の接合領域12のみが熱溶着され、ネジ孔22の開口部や開口部周辺が含まれる非接合領域13は熱溶着されない。
図4(c)は、蓋体取り付け工程により蓋体6を基体5に固定した圧力緩衝装置1の断面模式図である。蓋体6を可撓性膜4の上部に載置し、ネジ孔22にネジ23を挿入して蓋体6を基体5にビス止め固定する。
その結果、ネジ孔22に溶けた樹脂が流入してバリが形成されることが無く、上端面TSが平坦なので蓋体6を基体5にビス止め固定しても基体5に加わる応力は十分小さく、基体5にクラックが発生することが無い。また、凹部2の開口端KTから開口端KTの周辺部のみを熱溶着するので、熱容量が小さく、短時間で熱溶着することができる。更に、上端面TSの全面に対して接合領域12の面積を小さくできるので、基体5の熱による反りや厚みむらが低減し、蓋体6を基体5にビス止め固定したときの基体5に加わる応力を一層低減させることができる。
(第五実施形態)
図5は、本発明の第五実施形態に係る圧力緩衝装置1の製造方法を説明するための部分R(図4(b))の断面模式図である。図5に示すように、熱溶着工程において、定盤18の凸部19は開口端KTの内側に距離Δdはみ出すように可撓性膜4に当接して熱溶着する。可撓性膜4は内側面SSの位置、つまり開口端KTまで溶着される。チャンバ15に充填される液体には圧力変動が伝達され、この圧力変動に基づいて可撓性膜4は上下に変動するが、可撓性膜4を開口端KTまで熱溶着することにより可撓性膜4のこの上下動に対する剥離強度を向上させることができる。
(第六実施形態)
図6は、本発明の第六実施形態に係る圧力緩衝装置1の製造方法を説明するための図である。図6(a)は部分R(図4(b))の断面模式図であり、図6(b)は熱溶着後の部分Rの断面模式図であり、図6(c)は上端角部24に面取りを形成しないで熱溶着したときの部分Rの断面模式図である。図6(a)に示すように、開口端KTの周辺部の外縁、即ち接合領域12の外縁に対応する凸部19の上端角部24は面取りされ、熱溶着工程において上端角部24は可撓性膜4の表面に傾斜面を成して当接する。
その結果、図6(b)に示すように、熱溶着後は上端面TSに形成される溶融バリ25は傾斜構造を有し、その高さがh1となる。一方、図6(c)に示すように上端角部24を面取りしないで可撓性膜4に熱溶着した場合は、凸部19の上端角部24に形成される溶融バリ25はh1よりも高いh2となる。つまり、上端角部24を面取りした方が溶融バリ25の高さを低く抑えることができる。その結果、蓋体6を基体5にビス止め固定する際に、蓋体6又は可撓性膜4と基体5との間の隙間が小さくなり、蓋体6を基体5にビス止め固定する際に基体5に加わる曲げ応力が低減し、基体5にクラックが発生することを防止することができる。
(第七実施形態)
図7は、本発明の第七実施形態に係る液体噴射ヘッド10の構成図である。同一の部分または同一の機能を有する部分には同一の符号を付している。
図7に示すように、液体噴射ヘッド10は圧力緩衝装置1とヘッドチップ20とヘッドチップ20を固定するための固定部材21とを備える。液体噴射ヘッド10は、重力g方向に対して圧力緩衝装置1を上方にヘッドチップ20を下方にして立設する。圧力緩衝装置1は、基体5の上方に固定される流入接続部7aから液体を流入し、圧力変動が緩和された液体を流出接続部7bから流出してヘッドチップ20に供給される。ヘッドチップ20は図示しない多数のノズルから下方に液滴を吐出して、図示しない被記録媒体に記録する。圧力緩衝装置1は上記第三実施形態において説明したものを使用しているが、第一又は第二実施形態の圧力緩衝装置1を使用することができる。
(第八実施形態)
図8は本発明の第八実施形態に係る液体噴射装置30の模式的な斜視図である。液体噴射装置30は、液体噴射ヘッド10、10’を往復移動させる移動機構40と、液体噴射ヘッド10、10’に液体を供給する流路部35、35’と、流路部35、35’に液体を供給する液体ポンプ33、33’及び液体タンク34、34’とを備えている。各液体噴射ヘッド10、10’は複数の吐出溝を備え、各吐出溝に連通するノズルから液滴を吐出する。各液体噴射ヘッド10、10’は第七実施形態において説明した液体噴射ヘッドを使用する。
液体噴射装置30は、紙等の被記録媒体44を主走査方向に搬送する一対の搬送手段41、42と、被記録媒体44に液体を吐出する液体噴射ヘッド10、10’と、液体噴射ヘッド10、10’を載置するキャリッジユニット43と、液体タンク34、34’に貯留した液体を流路部35、35’に押圧して供給する液体ポンプ33、33’と、液体噴射ヘッド10、10’を主走査方向と直交する副走査方向に走査する移動機構40とを備えている。図示しない制御部は液体噴射ヘッド10、10’、移動機構40、搬送手段41、42を制御して駆動する。
一対の搬送手段41、42は副走査方向に延び、ローラ面を接触しながら回転するグリッドローラとピンチローラを備えている。図示しないモータによりグリッドローラとピンチローラを軸周りに移転させてローラ間に挟み込んだ被記録媒体44を主走査方向に搬送する。移動機構40は、副走査方向に延びた一対のガイドレール36、37と、一対のガイドレール36、37に沿って摺動可能なキャリッジユニット43と、キャリッジユニット43を連結し副走査方向に移動させる無端ベルト38と、この無端ベルト38を図示しないプーリを介して周回させるモータ39とを備えている。
キャリッジユニット43は、複数の液体噴射ヘッド10、10’を載置し、例えばイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4種類の液滴を吐出する。液体タンク34、34’は対応する色の液体を貯留し、液体ポンプ33、33’、流路部35、35’を介して液体噴射ヘッド10、10’に供給する。各液体噴射ヘッド10、10’は駆動信号に応じて各色の液滴を吐出する。液体噴射ヘッド10、10’から液体を吐出させるタイミング、キャリッジユニット43を駆動するモータ39の回転及び被記録媒体44の搬送速度を制御することにより、被記録媒体44上に任意のパターンを記録することできる。
1 圧力緩衝装置
2 凹部
3a 流入連通口、3b 流出連通口
4 可撓性膜
5 基体
6 蓋体
7a 流入接続部、7b 流出接続部
9 バネ部材
10 液体噴射ヘッド
11 流路11
12 接合領域
13 非接合領域
15 チャンバ
17 流出口
18 定盤
19 凸部
20 ヘッドチップ
30 液体噴射装置
TS 上端面
KT 開口端

Claims (9)

  1. 周囲の上端面が平坦な凹部と、前記上端面に開口するネジ孔と、前記凹部の内面に外部領域と連通する連通口とを有する基体と、
    前記上端面に接合し、前記凹部の開口を閉塞する可撓性膜と、を備え、
    前記可撓性膜と前記上端面とは、前記ネジ孔の周囲の領域を除いて接合される圧力緩衝装置。
  2. 前記可撓性膜と前記上端面とは前記凹部の開口端から前記開口端の周辺部にかけて熱溶着により接合される請求項1に記載の圧力緩衝装置。
  3. 前記基体はポリエチレンから成り、前記可撓性膜はポリエチレンを含む多層膜から成る請求項1又は2に記載の圧力緩衝装置。
  4. 前記可撓性膜の上部に設置される蓋体を備え、
    前記蓋体は前記ネジ孔に固定される請求項1〜3のいずれか一項に記載の圧力緩衝装置。
  5. 請求項1に記載の圧力緩衝装置と、
    前記圧力緩衝装置から供給される液体を吐出する吐出部と、を備える液体噴射ヘッド。
  6. 請求項5に記載の液体噴射ヘッドと、
    前記液体噴射ヘッドを往復移動させる移動機構と、
    前記液体噴射ヘッドに液体を供給する液体供給管と、
    前記液体供給管に前記液体を供給する液体タンクと、を備える液体噴射装置。
  7. 基体の一方の表面に凹部と、前記基体の上端面に開口するネジ孔とを形成する凹部形成工程と、
    前記上端面に可撓性膜を設置する可撓性膜設置工程と、
    前記ネジ孔の周囲を除き、前記凹部の開口端から前記開口端の周辺部に対応する領域に凸部が形成される定盤を加熱し、前記凸部を前記可撓性膜に当接させて熱溶着する熱溶着工程と、を備える圧力緩衝装置の製造方法。
  8. 前記熱溶着工程において、前記凸部は前記開口端の内側にはみ出すように前記可撓性膜に当接して熱溶着する請求項7に記載の圧力緩衝装置の製造方法。
  9. 前記熱溶着工程において、前記周辺部の外縁に対応する前記凸部の上端角部は面取りされ、前記凸部が前記可撓性膜に当接したときに前記上端角部は前記可撓性膜の表面に傾斜して当接する請求項7又は8に記載の圧力緩衝装置の製造方法。
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