JP5840015B2 - ガスタービン運転制御装置及び方法並びにプログラム、ガスタービン - Google Patents

ガスタービン運転制御装置及び方法並びにプログラム、ガスタービン Download PDF

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Description

本発明は、ガスタービン運転制御装置及び方法並びにプログラム、ガスタービン関するものである。
一般的なガスタービン発電プラントでは、ガスタービンは圧縮機、燃焼器、タービン及び発電機を有しており、圧縮機において高圧にされた空気と、熱交換器により高温となった燃料ガスとが燃焼器に送られて燃焼し、その燃焼ガスによりタービンを駆動して発電機を運転している。近年、NOx(窒素酸化物)排出など環境に対する悪影響をなるべく抑制するために、ガスタービンを予め設定された目標起動スケジュール通りに起動させることが重要視されている。
下記特許文献1には、サイリスタを使用し、ガスタービン起動時に発電機を電動機として使用してガスタービンの回転数上昇を補助するサイリスタ起動方式を採用する場合において、目標起動スケジュールに従って決定されるサイリスタ出力設定値によってサイリスタを制御し、ガスタービンの回転数計測値と回転数目標値とに誤差が生じている場合には、起動後の経過時間と誤差と、誤差を低減するための補正値とを対応付けた対応情報から読み出される補正値を用いてサイリスタ出力設定値を補正し、補正後のサイリスタ出力設定値を用いてサイリスタを制御する技術が開示されている。
特開2011−132952号公報
しかしながら、上記特許文献1の方法では、運用当初において対応情報から読み出される補正値により誤差が零になるように制御されるとしても、ガスタービンが経年によって特性が変化し、対応情報で規定される補正値で補いきれない誤差が生じる場合には、目標とするガスタービンの起動時間と実際の起動時間とに生じるズレが大きくなり、ガスタービンを目標起動時間で起動できなくなるという問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、ガスタービンの特性変化が生じても、ガスタービンを目標とする起動時間で起動できるガスタービン運転制御装置及び方法並びにプログラム、ガスタービンを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を採用する。
本発明は、サイリスタを使用して、発電機をガスタービン起動用電動機として用い、サイリスタ出力値のスケジュールに基づいてガスタービンを起動するガスタービン運転制御装置において、予め決められた前記スケジュールに基づいて、前記サイリスタ出力値を決定する第1出力値決定手段と、前記ガスタービンの起動開始からの経過時間に応じて推定される前記ガスタービンの回転数目標値と回転数計測値との誤差と、起動開始からの経過時間と、前記誤差を抑制するための第1補正値とを対応づけた対応情報を有し、該対応情報に基づいて、取得した前記誤差と前記経過時間から前記第1補正値を決定し、記回転数目標値と前記回転数計測値との前記誤差が零に近づかない場合には、前記誤差を積分した値を、前記第1補正値に加算し、前記第1補正値を補正した第2補正値を決定する補正値決定手段と、前記第2補正値により、前記サイリスタ出力値を補正し、補正後の前記サイリスタ出力値を出力する第2出力値決定手段とを具備するガスタービン運転制御装置を提供する。
このような構成によれば、サイリスタを使用して発電機をガスタービン起動用電動機として用い、サイリスタ出力のスケジュールに基づいてガスタービンを起動するガスタービン運転制御装置において、ガスタービンの起動開始からの経過時間に応じて推定される前記ガスタービンの回転数目標値と回転数計測値との誤差と、起動開始からの経過時間と、誤差を抑制するための第1補正値とが対応付けられる対応情報に基づいて、取得した誤差と経過時間の情報から第1補正値が決定され、誤差に基づいて第1補正値を補正した第2補正値に基づいて、サイリスタ出力値が補正される。
このように、ガスタービンが経年により特性変化し、ガスタービンの回転数目標値と回転数計測値との誤差が大きくなり、第1補正値で補いきれない誤差が生じた場合であっても、誤差を加味して第1補正値を補正した第2補正値によって補正したサイリスタ出力値で制御することで、ガスタービンを目標起動時間で正確に起動できるようになる。
上記ガスタービン運転制御装置の前記補正値決定手段は、前記回転数目標値と前記回転数計測値との前記誤差が零に近づかない場合には、前記誤差を積分した値を、前記第1補正値に加算し、前記第2補正値を決定することとしてもよい。
ガスタービンの回転数目標値と回転数計測値との誤差が小さくならない場合には、誤差を積分することにより誤差を零に収束させるので、より正確にガスタービンを目標起動時間で起動できるようになる。
上記ガスタービン運転制御装置の前記補正値決定手段は、前記回転数目標値と前記回転数計測値との前記誤差が零でない時間が所定期間継続した場合には、前記誤差に補正係数を乗算した値に基づいて、前記対応情報を変更することとしてもよい。
このように、ガスタービンの回転数目標値と回転数計測値との誤差が零でない時間が所定期間継続した場合には、対応情報自体を変更して補正することにより、より正確にガスタービンを目標起動時間で起動できるようになる。
上記ガスタービン運転制御装置の前記補正値決定手段は、起動開始からの経過時間に応じて推定される前記ガスタービンの前記回転数目標値を大気温度に応じて調整し、前記ガスタービンの起動中における燃料と空気の実投入比率を一定に制御することとしてもよい。
ガスタービンの回転数目標値を大気温度に応じて調整し、ガスタービン起動中における実投入比率を一定に制御することにより、失火やNOx(窒素酸化物)排出量増大などの不適切な事象を未然に防止することができる。
本発明は、上記いずれかに記載のガスタービン運転制御装置を備えたガスタービンを提供する。
本発明は、サイリスタを使用して、発電機をガスタービン起動用電動機として用い、サイリスタ出力値のスケジュールに基づいてガスタービンを起動するガスタービン運転制御方法において、予め決められた前記スケジュールに基づいて、前記サイリスタ出力値を決定する第1過程と、前記ガスタービンの起動開始からの経過時間に応じて推定される前記ガスタービンの回転数目標値と回転数計測値との誤差と、起動開始からの経過時間と、前記誤差を抑制するための第1補正値とを対応づけた対応情報を有し、該対応情報に基づいて、取得した前記誤差と前記経過時間から前記第1補正値を決定し、前記回転数目標値と前記回転数計測値との前記誤差が零に近づかない場合には、前記誤差を積分した値を、前記第1補正値に加算し、前記第1補正値を補正した第2補正値を決定する第2過程と、前記第2補正値により、前記サイリスタ出力値を補正し、補正後の前記サイリスタ出力値を出力する第3過程とを有するガスタービン運転制御方法を提供する。
本発明は、サイリスタを使用して、発電機をガスタービン起動用電動機として用い、サイリスタ出力値のスケジュールに基づいてガスタービンを起動するガスタービン運転制御プログラムにおいて、予め決められた前記スケジュールに基づいて、前記サイリスタ出力値を決定する第1処理と、前記ガスタービンの起動開始からの経過時間に応じて推定される前記ガスタービンの回転数目標値と回転数計測値との誤差と、起動開始からの経過時間と、前記誤差を抑制するための第1補正値とを対応づけた対応情報を有し、該対応情報に基づいて、取得した前記誤差と前記経過時間から前記第1補正値を決定し、前記回転数目標値と前記回転数計測値との前記誤差が零に近づかない場合には、前記誤差を積分した値を、前記第1補正値に加算し、前記第1補正値を補正した第2補正値を決定する第2処理と、前記第2補正値により、前記サイリスタ出力値を補正し、補正後の前記サイリスタ出力値を出力する第3処理とをコンピュータに実行させるためのガスタービン運転制御プログラムを提供する。
本発明は、ガスタービンの特性変化が生じても、ガスタービンを目標とする起動時間で起動できるという効果を奏する。
本発明の第1の実施形態に係るコンバインドサイクル発電システムの概略構成を示した図である。 本発明の第1の実施形態に係るガスタービン運転制御装置の機能ブロック図である。 本発明の第2の実施形態に係るガスタービン運転制御装置の機能ブロック図である。 本発明の第2の実施形態に係る対応情報の変更を説明するための図である。 本発明の第3の実施形態に係るガスタービン運転制御装置の機能ブロック図である。
以下に、本発明に係るガスタービン運転制御装置及び方法並びにプログラム、ガスタービンの実施形態について、図面を参照して説明する。
〔第1の実施形態〕
以下、本発明の第1の実施形態について、図1を用いて説明する。なお、本実施形態においては、ガスタービン運転制御装置を一軸型のコンバインドサイクル発電システムに適用する例について説明するが、本発明は、一軸型だけでなくガスタービンと蒸気タービンとを別軸に接続する多軸型コンバインドサイクル発電システムにも適用できる。
図1は、本実施形態に係る一軸型のコンバインドサイクル発電システム100の概略構成を示したブロック図である。
コンバインドサイクル発電システム100は、ガスタービン3に燃焼ガスを供給する燃焼器11、燃焼器11へ燃料を供給する燃料流路に設けられた流量調整弁4、ガスタービン3の運転を制御するガスタービン運転制御装置10、圧縮機1、復水器7、復水ポンプ8、排熱回収ボイラ9、及び蒸気加減弁12を備えている。なお、圧縮機1へ空気等を供給する配管には、空気等の作動流体の流量を調整するための圧縮機入口案内翼の角度を制御する圧縮機入口案内翼調整弁(IGV調整弁)2が備えられている。また、ガスタービン3、蒸気タービン6、及び発電機5は一軸に配置されている。
このような構成において、燃焼器11には、圧縮機1により圧縮された圧縮空気、及び流量調節弁4によって流量調節された燃料が供給され、これらが混合燃焼されて、燃焼ガスが生成される。この燃焼ガスは、ガスタービン3に流入し、ガスタービン3を回す動力として働く。これにより、ガスタービン3の回転力が発電機5に伝達され、発電機5が発電する。
ガスタービン3において仕事を果たした後の燃焼ガスは、排ガスとしてその下流の排熱回収ボイラ9へと導かれ、煙突(図示略)等を経て大気中へ放出される。排熱回収ボイラ9では排ガスから熱回収されて復水ポンプ8からの給水にて蒸気を発生し、蒸気は蒸気加減弁12を通り、蒸気タービン6へ導かれる。蒸気タービン6へ導かれた蒸気は、蒸気タービン6を回転させる。この蒸気タービンの回転力は発電機5に伝達され、発電機5が発電する。
蒸気タービン6は、排熱回収ボイラ9より供給された蒸気により、膨張仕事をして発電機5を駆動させ、同時に膨張仕事を終えた蒸気を流路を介して復水器7に供給させる。
復水器7は、蒸気タービン6から供給された蒸気を凝縮し復水にさせる。この復水は、復水ポンプにより流路を流れ、排熱回収ボイラ9に供給される。この復水は、排熱回収ボイラ9内にて蒸気を発生させる際に必要とされる。
ガスタービン運転制御装置10は、例えば、図示しないCPU(中央演算装置)、RAM(Random Access Memory)、及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体等から構成されている。後述の各種機能を実現するための一連の処理の過程は、プログラムの形式で記録媒体等に記録されており、このプログラムをCPUがRAM等に読み出して、情報の加工・演算処理を実行することにより、後述の各種機能が実現される。
次に、ガスタービン運転制御装置10が備える各部において実行される処理内容について図2を参照して説明する。図2は、ガスタービン運転制御装置10が備える機能を展開して示した機能ブロック図が示されている。図2に示されるように、ガスタービン運転制御装置10は、第1出力値決定部(第1出力値決定手段)20、補正値決定部(補正値決定手段)21、及び第2出力値決定部(第2出力値決定手段)22を備えている。
第1出力値決定部20は、予め決められたスケジュールに基づいて、サイリスタ出力値Soutを決定する。具体的には、第1出力値決定部20は、ガスタービン3の起動開始からの経過時間に対するトルクを指定するスケジュールマップMsを有しており、スケジュールマップMsから、経過時間に対応するトルク値をサイリスタ出力設定値Soutとして読み出し、第2出力値決定部22に出力する。
補正値決定部21は、ガスタービンの起動開始からの経過時間に応じて推定されるガスタービン3の回転数目標値と回転数計測値との誤差と、起動開始からの経過時間と、誤差を抑制するための第1補正値Cとを対応づけた3次元マップで示される対応情報Aを有し、対応情報Aに基づいて、取得した誤差と経過時間の情報から第1補正値Cを決定し、誤差に基づいて第1補正値Cを補正した第2補正値C´を決定する。
具体的には、補正値決定部21は、ガスタービンの起動開始からの経過時間と、経過時間に応じて推定されるガスタービンの回転数目標値とが対応づけられた目標値マップMtを有しており、起動開始からの経過時間に応じて、目標値マップMtから回転数目標値を読み出し、取得したガスタービンの回転数計測値との誤差を算出する。
補正値決定部21は、対応情報Aに基づいて、算出された誤差と起動開始からの経過時間とに相当する第1補正値Cを決定する。さらに、補正値決定部21は、前回算出された第1補正値Cによって補正されたサイリスタ出力設定値Sout´によりガスタービンの運転制御がなされた後においても、次のタイミングで誤差が検出され、零に近づかない場合には、誤差を積分K/sして誤差を零に収束させ、積分値を第1補正値Cに加算し、第2補正値C´として出力する。ここで、Kを積分ゲイン、1/sを積分演算子とする。
第2出力値決定部22は、補正後の補正値C´により、サイリスタ出力値Soutを補正し、補正後のサイリスタ出力値Sout´を出力する。
次に、上述したガスタービン運転制御装置10が備える各部において実行される処理内容について図1および図2を参照して説明する。なお、図2に示した各部により実現される後述の各種処理は、CPUが補助記憶装置に記憶されているガスタービン運転制御プログラムを主記憶装置に読み出して実行することにより実現されるものである。
コンバインドサイクル発電システム100の運転が開始されると、時刻t1において、スケジュールマップMsに基づいて、運転(起動)開始からの経過時間(例えば、t1)に応じたサイリスタ出力値Soutが読み出される。
運転開始からの経過時間(例えば、t1)から推定されるガスタービンの回転数目標値が、目標値マップMtから読み出され、回転数目標値と現在のガスタービンの回転数計測値との誤差が算出される。また、運転開始からの経過時間と算出された誤差とに相当する第1補正値Cが対応情報Aから読み出され、第1補正値Cによりサイリスタ出力値Soutが補正され、補正後のサイリスタ出力値Sout´が出力される。サイリスタは、取得した補正後のサイリスタ出力値Sout´に基づいて制御される。
続いて、時刻t2において、スケジュールマップMsに基づいて、運転開始からの経過時間(例えば、t2)に応じたサイリスタ出力値Soutが読み出される。運転開始からの経過時間(例えば、t2)から推定されるガスタービンの回転数目標値が、目標値マップMtから読み出され、回転数目標値と現在のガスタービンの回転数計測値との誤差が算出される。ここで、算出された誤差が、零に近づかない場合には、誤差を積分KI/sし、対応情報Aから読み出される第1補正値Cに積分値を加算し、補正後の第2補正値C´が算出される。また、算出された誤差が、零である場合には、誤差を積分しても第2補正値C´は零であるので、第2補正値C´=第1補正値Cとなるが、これは、対応情報Aから読み出した第1補正値Cによって補正したサイリスタ出力値Sout´による運転は、所望の運転であることを意味する。
算出された第2補正値C´によって、サイリスタ出力値Soutを補正し、補正後のサイリスタ出力値Sout´をサイリスタの制御量としてサイリスタに出力される。
以上説明してきたように、本実施形態に係るガスタービン運転制御装置10及び方法並びにプログラム、ガスタービンによれば、ガスタービンの起動開始からの所定間隔の経過時間毎に、ガスタービンの回転数目標値と回転数計測値との誤差を算出し、誤差に応じて第1補正値Cを積分値によって調整し、サイリスタ出力値Soutを調整する。誤差が小さくなっている場合には、サイリスタ出力値Soutを対応情報Aによる第1補正値Cで補正した運転で所望の起動がなされていることとなるが、誤差が小さくなっていない場合には、経年変化により、対応情報Aの第1補正値Cでは補正しきれず、ズレが大きくなっていることが推定されるので、第1補正値Cに誤差を積分した値を加算した第2補正値C´によってサイリスタ出力値Soutを補正する。
これにより、ガスタービンが経年により特性変化することにより誤差が大きくなり、対応情報Aで設定されている補正値Cで補いきれない誤差が生じた場合であっても、回転数目標値と回転数計測値との誤差に基づいて、サイリスタ出力値Soutの第1補正値Cが補正されるので、ガスタービンを目標起動時間で正確に起動できるようになる。
〔第2の実施形態〕
次に、本発明の第2の実施形態に係るガスタービン運転制御装置について、図3を用いて説明する。本実施形態のガスタービン運転制御装置が第1の実施形態と異なる点は、ガスタービンの回転数目標値と回転数計測値との誤差に基づいて、対応情報Aを変更する点である。以下、本実施形態のコンバインドサイクル発電システムについて、第1の実施形態と共通する点については説明を省略し、異なる点について主に説明する。
図3に示されるように、補正値決定部21aは、回転数目標値と回転数計測値との誤差が零でない時間が所定期間継続した場合には、誤差に補正係数を乗算した値に基づいて、対応情報を変更する。具体的には、補正値決定部21aは、時間計測部Tにより回転数目標値と回転数計測値との誤差が継続して零でない値となる期間を計測しており、誤差が継続して零でない期間が所定期間検出された場合に、対応情報を変更する。
対応情報の変更は、例えば、図4に示されるように、対応情報Aを行列で示されるマップパラメータとする場合には、対応情報Aと同じ大きさであり、全て同じ値(例えば、要素が全て1)となる行列に補正係数ηを乗算し、その結果を現在の対応情報Aに加算し、新たな対応情報A´を生成する。
このように、ガスタービンの回転数目標値と回転数計測値との誤差が零でない時間が所定期間継続した場合には、対応情報A自体を変更して補正することにより、より正確にガスタービンを目標起動時間で起動できるようになる。
〔第3の実施形態〕
次に、本発明の第3の実施形態に係るガスタービン運転制御装置について、図5を用いて説明する。本実施形態のガスタービン運転制御装置が第1の実施形態、第2の実施形態と異なる点は、目標値マップMtを大気温度に応じて変更する点である。以下、本実施形態のコンバインドサイクル発電システムについて、第1の実施形態、第2の実施形態と共通する点については説明を省略し、異なる点について主に説明する。
補正値決定部21bは、起動開始からの経過時間に応じて推定されるガスタービンの回転数目標値を大気温度に応じて調整し、ガスタービンの起動中における燃料と空気の実投入比率を一定に制御する。例えば、図5に示されるように、補正値決定部21bは、圧縮機1に吸入される大気温度の情報と補正係数とを対応づけた目標値補正マップを有しており、目標値補正マップに基づいて、取得した大気温度の情報に対応する補正係数を読み出し、起動開始からの経過時間に応じて推定される回転数目標値に補正係数を乗算して、回転数目標値を補正する。
大気温度に応じてガスタービンに投入する空気流量が異なる場合には、燃料と空気との実投入比率が、ガスタービン回転数の昇速中は変動することが推定されるが、本実施形態においては、大気温度に応じた補正係数によってガスタービンの回転数目標値を調整するので、大気温度が変動しても投入する燃料流量が略変動せず、実投入比率が一定に保たれることとなる。
このように、ガスタービンの回転数目標値を大気温度に応じて調整し、ガスタービン起動中における実投入比率を一定に制御することにより、失火やNOx(窒素酸化物)排出量増大などの不適切な事象を未然に防止することができる。
なお、この目標値補正マップは、固定値として限定されることはなく、例えば、実際の計測値から外れている場合に、燃焼効率などのガスタービンの特性変化に応じて、調整されることとしてもよい。
なお、本発明の実施形態は、上述の第1の実施形態、第2の実施形態、及び第3の実施形態のみに限定されることはない。例えば、第1の実施形態と第2の実施形態とを適宜組み合わせる等してもよい。
例えば、第1の実施形態と第2の実施形態とを組み合わせることにより、それぞれが単独で用いられる場合と比較して、さらに正確にガスタービンが目標起動時間で起動できるようになる。このように、本発明は、第1の実施形態と第2の実施形態とを組み合わせることにより、単に組み合わせることによる構成の相違だけでなく、それによる相乗効果が得られる。
5 発電機
10 ガスタービン運転制御装置
20 第1出力値決定部(第1出力値決定手段)
21 補正値決定部(補正値決定手段)
22 第2出力値決定部(第2出力値決定手段)
100 コンバインドサイクル発電システム

Claims (6)

  1. サイリスタを使用して、発電機をガスタービン起動用電動機として用い、サイリスタ出力値のスケジュールに基づいてガスタービンを起動するガスタービン運転制御装置において、
    予め決められた前記スケジュールに基づいて、前記サイリスタ出力値を決定する第1出力値決定手段と、
    前記ガスタービンの起動開始からの経過時間に応じて推定される前記ガスタービンの回転数目標値と回転数計測値との誤差と、起動開始からの経過時間と、前記誤差を抑制するための第1補正値とを対応づけた対応情報を有し、該対応情報に基づいて、取得した前記誤差と前記経過時間から前記第1補正値を決定し、前記回転数目標値と前記回転数計測値との前記誤差が零に近づかない場合には、前記誤差を積分した値を、前記第1補正値に加算し、前記第1補正値を補正した第2補正値を決定する補正値決定手段と、
    前記第2補正値により、前記サイリスタ出力値を補正し、補正後の前記サイリスタ出力値を出力する第2出力値決定手段と
    を具備するガスタービン運転制御装置。
  2. 前記補正値決定手段は、前記回転数目標値と前記回転数計測値との前記誤差が零でない時間が所定期間継続した場合には、前記誤差に補正係数を乗算した値に基づいて、前記対応情報を変更する請求項1に記載のガスタービン運転制御装置。
  3. 前記補正値決定手段は、起動開始からの経過時間に応じて推定される前記ガスタービンの前記回転数目標値を大気温度に応じて調整し、前記ガスタービンの起動中における燃料と空気の実投入比率を一定に制御する請求項1または請求項2に記載のガスタービン運転制御装置。
  4. 請求項1から請求項のいずれかに記載のガスタービン運転制御装置を備えたガスタービン。
  5. サイリスタを使用して、発電機をガスタービン起動用電動機として用い、サイリスタ出力値のスケジュールに基づいてガスタービンを起動するガスタービン運転制御方法において、
    予め決められた前記スケジュールに基づいて、前記サイリスタ出力値を決定する第1過程と、
    前記ガスタービンの起動開始からの経過時間に応じて推定される前記ガスタービンの回転数目標値と回転数計測値との誤差と、起動開始からの経過時間と、前記誤差を抑制するための第1補正値とを対応づけた対応情報を有し、該対応情報に基づいて、取得した前記誤差と前記経過時間から前記第1補正値を決定し、前記回転数目標値と前記回転数計測値との前記誤差が零に近づかない場合には、前記誤差を積分した値を、前記第1補正値に加算し、前記第1補正値を補正した第2補正値を決定する第2過程と、
    前記第2補正値により、前記サイリスタ出力値を補正し、補正後の前記サイリスタ出力値を出力する第3過程と
    を有するガスタービン運転制御方法。
  6. サイリスタを使用して、発電機をガスタービン起動用電動機として用い、サイリスタ出力値のスケジュールに基づいてガスタービンを起動するガスタービン運転制御プログラムにおいて、
    予め決められた前記スケジュールに基づいて、前記サイリスタ出力値を決定する第1処理と、
    前記ガスタービンの起動開始からの経過時間に応じて推定される前記ガスタービンの回転数目標値と回転数計測値との誤差と、起動開始からの経過時間と、前記誤差を抑制するための第1補正値とを対応づけた対応情報を有し、該対応情報に基づいて、取得した前記誤差と前記経過時間から前記第1補正値を決定し、前記回転数目標値と前記回転数計測値との前記誤差が零に近づかない場合には、前記誤差を積分した値を、前記第1補正値に加算し、前記第1補正値を補正した第2補正値を決定する第2処理と、
    前記第2補正値により、前記サイリスタ出力値を補正し、補正後の前記サイリスタ出力値を出力する第3処理とをコンピュータに実行させるためのガスタービン運転制御プログラム。
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