JP5839818B2 - 磁気ディスク用ガラス基板の製造方法 - Google Patents
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そこで、発明者らは、ガラス基板の端部における側壁部又は面取り部に均一に研磨ブラシの毛先を当てるべく(つまり、均一に研磨すべく)、研磨ブラシの毛材の先端形状を、実質的に凹状である基本形態が中心軸に沿って繰り返された形状とすることを考案した。
本実施形態における磁気ディスク用ガラス基板の材料として、アルミノシリケートガラス、ソーダライムガラス、ボロシリケートガラスなどを用いることができる。特に、化学強化を施すことができ、また主表面の平坦度及び基板の強度において優れた磁気ディスク用ガラス基板を作製することができるという点で、アルミノシリケートガラスを好適に用いることができる。
なお、図1(b)については、内周端部20についてのみ示しているが、外周端部についても同様に、側壁部と面取り部が形成されている。
以下、本実施形態の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法について、工程毎に説明する。ただし、各工程の順番は適宜入れ替えてもよい。
例えばフロート法による板状ガラスの成形工程では先ず、錫などの溶融金属の満たされた浴槽内に、例えば上述した組成の溶融ガラスを連続的に流し入れることで板状ガラスを得る。溶融ガラスは厳密な温度操作が施された浴槽内で進行方向に沿って流れ、最終的に所望の厚さ、幅に調整された板状ガラスが形成される。この板状ガラスから、磁気ディスク用ガラス基板の元となる所定形状の板状ガラス素材が切り出される。浴槽内の溶融錫の表面は水平であるために、フロート法により得られる板状ガラス素材は、その表面の平坦度が十分に高いものとなる。
また、例えばプレス成形法よる板状ガラスの成形工程では、受けゴブ形成型である下型上に、溶融ガラスからなるガラスゴブが供給され、下型と対向ゴブ形成型である上型を使用してガラスゴブがプレス成形される。より具体的には、下型上に溶融ガラスからなるガラスゴブを供給した後に上型用胴型の下面と下型用胴型の上面を当接させ、上型と上型用胴型との摺動面および下型と下型用胴型との摺動面を超えて外側に肉薄板状ガラス成形空間を形成し、さらに上型を下降してプレス成形を行い、プレス成形直後に上型を上昇する。これにより、磁気ディスク用ガラス基板の元となる板状ガラス素材が成形される。
なお、板状ガラス素材は、上述した方法に限らず、ダウンドロー法、リドロー法、フュージョン法などの公知の製造方法を用いて製造することができる。
円筒状のダイヤモンドドリルを用いて、円板状ガラス素材の中心部に内孔を形成し、円環状のガラス基板とする。
コアリング工程の後、端部(外周端部及び内周端部)に面取り部を形成するチャンファリング工程が行われる。チャンファリング工程では、円環状のガラス基板の外周端部及び内周端部に対して、例えば、ダイヤモンド砥粒を用いたメタルボンド砥石等によって面取りが施され、面取り部が形成される。
次に、ガラス基板の端面研磨(エッジポリッシング)が行われる。
端面研磨では、ガラス基板の内周端面及び外周端面をブラシ研磨により鏡面仕上げを行う。このとき、酸化セリウム等の微粒子を遊離砥粒として含むスラリーが用いられる。端面研磨を行うことにより、ガラス基板の端面での塵等が付着した汚染、ダメージあるいはキズ等の損傷の除去を行うことにより、サーマルアスペリティの発生の防止や、ナトリウムやカリウム等のコロージョンの原因となるイオン析出の発生を防止することができる。
図2は、端面研磨装置に装填する積層ワークの構成を示す図である。図3は、端面研磨装置の構成例を示す側面図である。
図2に示すように、積層ワークLは、チャンファリング工程後のガラス基板を複数積層させて形成される。このとき、ガラス基板間には、面取り部に対して研磨ブラシの毛先が十分に当たるようにスペーサ100が挿入される。スペーサ100の材料は問わないが、例えば樹脂材料、繊維材料、ゴム材料、金属材料、セラミック材料の薄厚のスペーサを使用しうる。スペーサの厚さは、例えば0.1mm〜0.3mm程度である。積層ワークLに収納可能なガラス基板の枚数は、端面研磨装置の装填スペースにもよるが、例えば50〜200枚程度である。
また、ハウジング63,63は、直動ガイドによって支持されており、図3中矢印Dで示すように、保持冶具60の軸方向に往復移動することが可能となっている。そして、このハウジング60は、駆動用モータ64及びカム機構によって、保持冶具60の軸方向に一定周期で往復移動操作される。端面研磨装置は、保持冶具60によって保持した積層ワークLの内孔内に、研磨ブラシ40を挿入させた状態において、この研磨ブラシ40を保持し、図示しない駆動用モータによって、回転操作できるようになっている。この端面研磨装置において、研磨ブラシ40の回転方向は、いずれの方向とすることもでき、また、この研磨ブラシ40の回転速度は、低速(例えば500rpm)より高速(例えば5000rpm)まで可変とすることができる。
なお、ガラス基板の外周端面に対する研磨を行う場合には、積層ワークLの外周側に保持冶具が設けられるような端面研磨装置を準備することは言うまでもない。
図3に示した端面研磨装置で使用される研磨ブラシ40について、図4および図5を参照して説明する。図4は、研磨ブラシ40の構造を説明するための図であり、(a)はチャンネルブラシ(ブラシ列)を軸芯に巻き付けた状態の研磨ブラシ40の斜視図を示し、(b)は研磨ブラシの側面図を示す。図5は、研磨ブラシ40を構成するチャンネルブラシの正面図である。
なお、毛材45としては、例えば、ポリアミド合成繊維、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、PP(ポリプロピレン)等が挙げられる。毛材45の線径は例えば0.05〜0.3mm程度である。
次に、本実施形態における端面研磨工程において、研磨ブラシ40による研磨作用について、図7を参照して説明する。図7は、研磨ブラシ40による研磨作用について説明するものであって、端面研磨装置の研磨ブラシ40が積層ワークLを研磨している状態を示す図(図3に示す研磨状態について一部を拡大した図)である。
図7に示すように、本実施形態の研磨ブラシ40は、毛材の先端形状が、実質的に凹状である基本形態が中心軸に沿って繰り返された形状となっているため、研磨加工時には、比較的短い毛丈である毛先の中央部(図5の毛先中央部51C)に在る毛先部分の毛材が、ガラス基板の側壁部21に当接して研磨を行い、比較的長い毛丈である毛先の端部(図5の毛先端部51L,51R)が、研磨ブラシ40の中心軸から見て遠くに在るガラス基板の面取り部22に当接して研磨を行う。その結果、研磨加工時には、積層ワークLを構成する各ガラス基板の側壁部21および面取り部22に均一に(つまり、均一な研磨圧力で)研磨されることになる。
なお、研磨ブラシ40における基本形態をなす毛材のピッチ次第で、研磨性能が大きく変化することはない。端面研磨装置は、研磨ブラシ40を揺動(つまり、軸方向に往復運動)させてよく、基本形態をなす毛材のピッチに関わらず、比較的長い毛丈である毛先の端部が、研磨ブラシ40の揺動中においてガラス基板の面取り部22に当接させるようにすることができる。また、本実施形態の研磨ブラシ40は、毛材の毛先が集中した状態となっているため、研磨ブラシ40が積層ワークLに当接したときに、研磨ブラシ40の毛先がばらけることが回避され、毛先中央部50Cが側壁部21を、毛先端部51L,51Rが面取り部22を、それぞれ安定的に研磨することが可能となっている。
本実施形態の研磨ブラシ40の植毛方向に対する硬度に関しては、適切な範囲の硬度とすることが好ましい。
つまり、ブラシ硬度が低過ぎる場合には、ガラス基板の内周端部に対して研磨に必要な圧力が掛からず、研磨レートが極めて低くなってしまう。また、研磨ブラシの使用初期では、硬度が低すぎるゆえ、ブラシのうち側壁部21に当接する部分が容易に座屈し、その結果、ブラシのうち面取り部22に当接する部分が面取り部22の奥の方(ガラス基板の中心に近い方)まで入り込むことで、所望の面取り角度(例えば45度)が得られにくい。硬度が低過ぎる研磨ブラシを使用し続けると、毛先が早期に潰れて初期の毛先が集中した状態からばらけた状態となり、毛先が面取り部22に入り込まなくなる。その結果、所望の面取り角度が得られにくいことになる。
[測定条件とそのときの座屈強度の基準]
以下の測定条件において座屈強度が150〜250mNの範囲であること。
[測定条件]
外径20mmの研磨ブラシの両端を固定し、測定用圧子を研磨ブラシの毛先にセットして鉛直方向に荷重を加える。研磨ブラシの軸に沿った100mmの間に亘って、測定用圧子と研磨ブラシの毛先との接触面は、研磨ブラシの外形が示す円柱の面に対して研磨ブラシの軸回りに1/3を占めるようにする。測定用圧子との接触面における研磨ブラシの毛先が、鉛直方向に1mm変位したときの研磨ブラシの応力を、研磨ブラシの座屈強度として測定する。
固定砥粒による研削工程では、遊星歯車機構を備えた両面研削装置を用いてガラス基板の主表面に対して研削加工を行う。研削による取り代は、例えば数μm〜100μm程度である。両面研削装置は、上下一対の定盤(上定盤および下定盤)を有しており、上定盤および下定盤の間にガラス基板が狭持される。そして、上定盤または下定盤のいずれか一方、または、双方を移動操作させることで、ガラス基板Gと各定盤とを相対的に移動させることにより、このガラス基板の両主表面を研削することができる。
次に、研削されたガラス基板の主表面に第1研磨が施される。第1研磨による取り代は、例えば数μm〜50μm程度である。第1研磨は、固定砥粒による研削により主表面に残留したキズ、歪みの除去、表面凹凸(マイクロウェービネス、粗さ)の調整を目的とする。第1研磨工程では、研削工程と同様の構造の両面研磨装置を用いて、研磨液を与えながら研磨する。研磨液に含有させる研磨剤は、例えば、酸化セリウム砥粒、あるいはジルコニア砥粒である。
主表面の粗さは、JIS B0601:2001により規定される算術平均粗さRaで表され、0.006μm以上200μm以下の場合は、例えば、ミツトヨ社製粗さ測定機SV−3100で測定し、JIS B0633:2001で規定される方法で算出できる。その結果、粗さが0.03μm以下であった場合は、例えば、日本Veeco社製走査型プローブ顕微鏡(原子間力顕微鏡;AFM)ナノスコープで計測しJIS R1683:2007で規定される方法で算出できる。本願においては、1μm×1μm角の測定エリアにおいて、512×512ピクセルの解像度で測定したときの算術平均粗さRaを用いることができる。
次に、第1研磨後の円環状のガラス基板は化学強化される。
化学強化液として、例えば硝酸カリウム(60重量%)と硫酸ナトリウム(40重量%)の混合液等を用いることができる。化学強化では、化学強化液が、例えば300℃〜400℃に加熱され、洗浄したガラス基板が、例えば200℃〜300℃に予熱された後、ガラス基板が化学強化液中に、例えば3時間〜4時間浸漬される。
ガラス基板を化学強化液に浸漬することによって、ガラス基板の表層のリチウムイオン及びナトリウムイオンが、化学強化液中のイオン半径が相対的に大きいナトリウムイオン及びカリウムイオンにそれぞれ置換され、ガラス基板が強化される。なお、化学強化処理されたガラス基板は洗浄される。例えば、硫酸で洗浄された後に、純水等で洗浄される。
次に、化学強化されて十分に洗浄されたガラス基板に第2研磨が施される。第2研磨による取り代は、例えば1μm程度である。第2研磨は、主表面の鏡面研磨を目的とする。第2研磨では例えば、第1研磨で用いた研磨装置を用いる。このとき、第1研磨と異なる点は、遊離砥粒の種類及び粒子サイズが異なることと、樹脂ポリッシャの硬度が異なることである。
第2研磨に用いる遊離砥粒として、例えば、スラリーに混濁させたコロイダルシリカ等の微粒子(粒子サイズ:直径10〜50nm程度)が用いられる。
研磨されたガラス基板を中性洗剤、純水、IPA等を用いて洗浄することで、磁気ディスク用ガラス基板が得られる。
第2研磨工程を実施することは必ずしも必須ではないが、ガラス基板の主表面の表面凹凸のレベルをさらに良好なものとすることができる点で実施することが好ましい。第2研磨工程を実施することで、主表面の算術平均粗さ(Ra)を0.1nm以下かつ前記主表面のマイクロウェービネス(MW-Rq)を0.1nm以下とすることができる。
磁気ディスクは、磁気ディスク用ガラス基板を用いて以下のようにして得られる。
磁気ディスクは、例えば磁気ディスク用ガラス基板の主表面上に、主表面に近いほうから順に、少なくとも付着層、下地層、磁性層(磁気記録層)、保護層、潤滑層が積層された構成になっている。
例えば基板を真空引きを行った成膜装置内に導入し、DCマグネトロンスパッタリング法にてAr雰囲気中で、基板主表面上に付着層から磁性層まで順次成膜する。付着層としては例えばCrTi、下地層としては例えばCrRuを用いることができる。磁性層としては、例えばCoPt系合金を用いることができる。また、L10規則構造のCoPt系合金やFePt系合金を形成して熱アシスト磁気記録用の磁性層とすることもできる。上記成膜後、例えばCVD法によりC2H4を用いて保護層を成膜し、続いて表面に窒素を導入する窒化処理を行うことにより、磁気記録媒体を形成することができる。その後、例えばPFPE(パーフルオロポリエーテル)をディップコート法により保護層上に塗布することにより、潤滑層を形成することができる。
以下の組成のガラスが得られるように原料を秤量し、混合して調合原料とした。この原料を熔融容器に投入して加熱、熔融し、清澄、攪拌して泡、未熔解物を含まない均質な熔融ガラスを作製した。得られたガラス中には泡や未熔解物、結晶の析出、熔融容器を構成する耐火物や白金の混入物は認められなかった。
[ガラスの組成]
酸化物基準に換算し、モル%表示で、SiO2を50〜75%、Al2O3を1〜15%、LiO2、Na2O及びK2Oから選択される少なくとも1種の成分を合計で5〜35%、MgO、CaO、SrO、BaO及びZnOから選択される少なくとも1種の成分を合計で0〜20%、ならびにZrO2、TiO2、La2O3、Y2O3、Ta2O5、Nb2O5及びHfO2から選択される少なくとも1種の成分を合計で0〜10%、有する組成からなるアルミノシリケートガラス
清澄、均質化した上記熔融ガラスをパイプから一定流量で流出するとともにプレス成形用の下型で受け、下型上に所定量の熔融ガラス塊が得られるよう流出した熔融ガラスを切断刃で切断した。そして熔融ガラス塊を載せた下型をパイプ下方から直ちに搬出し、下型と対向する上型および胴型を用いて、薄肉円盤状にプレス成形した。プレス成形品を変形しない温度にまで冷却した後、型から取り出してアニールする。その後、プレス成形により得られた板状ガラス素材に対して、ラッピング加工を行った。ラッピング加工では、遊離砥粒としてアルミナ砥粒(#1000の粒度)を用いた。
円筒状のダイヤモンドドリルを用いて、板状ガラス素材の中心部に内孔を形成し、円環状のガラス基板とした(コアリング)。そして内周端面および外周端面をダイヤモンド砥石によって研削し、所定の面取り加工を施した(チャンファリング)。加工後の内孔の直径はφ19.99mmであった。
次に、100枚の円環状のガラス基板を積層ワークとして端面研磨装置に装填し、研磨ブラシによる端面研磨を行った。端面研磨装置内で積層ワークを固定して保持し、積層ワークの内孔にセットした研磨ブラシを4000rpmで10分間回転させた。このときに使用するスラリーは、平均粒子径1μmの酸化セリウム(CeO2)砥粒を20重量%、純水ろ過水(RO水)もしくは純水に混入し十分に攪拌して生成した。
なお、従来例、比較例および実施例に使用された研磨ブラシの仕様は以下のとおりである。
先端形状が平坦となっている研磨ブラシを用いて積層ワークの内周端部について研磨を行った。研磨ブラシのチャンネル幅、進み角、ピッチはそれぞれ、2.5mm、10〜20度、2.5mmとした。研磨ブラシの毛先端部における直径はφ20mmとした。図9に示した測定条件で研磨ブラシの座屈強度を測定したところ、変位1mmのときの応力が236mNであった。
[実施例1]
先端形状が凹状となっている研磨ブラシを用いて積層ワークの内周端部について研磨を行った。研磨ブラシのチャンネル幅、進み角、ピッチは、従来例と同様にそれぞれ、2.5mm、15度、2.5mmとした。研磨ブラシの毛先端部における直径はφ20mmとした。また、毛先の凹状部分の両端に対する中央部の凹み量は、0.1〜0.3mmとした。実施例1で使用した研磨ブラシの、軸芯に巻き付ける前のチャンネルブラシは、図8に示したように、毛材の両側の毛先が直立に延びており寄りかかっていないものとした。図9に示した測定条件で研磨ブラシの座屈強度を測定したところ、変位1mmのときの応力が151mNであった。
[実施例2]
研磨ブラシのチャンネル幅、進み角、ピッチは、従来例および実施例1と同一とした。研磨ブラシの毛先端部における直径、従来例および実施例1と同一とした。また、毛先の凹状部分の両端に対する中央部の凹み量は、実施例1と同一とした。実施例2で使用した研磨ブラシの、軸芯に巻き付ける前のチャンネルブラシは、図5に示したように、毛材の両側の毛先が先端で互いに当接して寄りかかる状態でまとまっているものとした。図9に示した測定条件で研磨ブラシの座屈強度を測定したところ、変位1mmのときの応力が182mNであった。
・バッチ内取り代差:
同一バッチ(つまり、同一の積層ワーク)内でブラシ研磨された各ガラス基板の研磨量を測定し、研磨量の取り代の標準偏差が5μm以下である場合に「○」と評価し、5μmより大きいときに「×」と評価した。
・研磨加工レート:
1.5μm/min以上の場合に「○」とし、1.5μm/min未満の場合に「×」とした。
・ブラシライフ:
上記(4)端面研磨工程に示した条件でブラシを動作させ、端部形状が品質異常になるまでの時間(ブラシ交換を要する時間)を評価した。600[min]以上であれば「◎」と評価し、500[min]以上であれば「○」と評価し、500[min]未満であるときに「×」と評価した。
・端部形状品質:
ブラシ研磨後のガラス基板の端部を200倍に拡大してビデオスコープで拡大して観察し、端部形状のプロファイルが適切か否か、面取り部のチャンファ角が適切か否か、面取り部および側壁部に溝が無いかどうかを評価した。このとき、端部形状に問題がないときに「○」と評価し、問題があるときに「×」と評価した。
10…主表面
15…内孔
20…内周端部
21…側壁部
22…面取り部
(端面研磨装置)
40…研磨ブラシ
60…保持冶具
61…プッシャ
62…回転保持台
63…ハウジング
64…駆動用モータ
(研磨ブラシ)
41…軸芯
42…チャンネルブラシ
43…芯線
44…基部金具
45…毛材
45L,45R…毛先
50C…毛先中央部
51L,51R…毛先端部
Claims (4)
- 研磨ブラシを用いて円環状のガラス基板の端部を鏡面研磨する工程を有する磁気ディスク用ガラス基板の製造方法であって、
ガラス基板の主表面と垂直な側壁部と、主表面と側壁部の間に介在する面取り部とを研磨すべく、前記研磨ブラシは、チャンネルブラシを軸芯に巻き付けて固定したチャンネルロールブラシであって、
前記チャンネルブラシは、毛材をその中央部分で芯線の回りに二つ折りにして巻き付けることで形成され、チャンネルの延伸方向から見たときに、毛先の短い第1部分と、第1部分の両側の毛先の長い第2部分とが形成され、かつ芯線から毛先に行くにつれて毛材の幅が短くなっていることを特徴とする、
磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。 - 前記研磨ブラシは、第1部分と第2部分の毛先の長さの差が0.1〜0.3mmであることを特徴とする、請求項1に記載された磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
- 前記研磨ブラシは、円環状のガラス基板の内周端部を鏡面研磨する工程に用いられることを特徴とする、請求項1または2に記載された磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
- 磁気ディスク用ガラス基板の製造方法において、円環状のガラス基板の端部を鏡面研磨する工程に用いられる研磨ブラシであって、
ガラス基板の主表面と垂直な側壁部と、主表面と側壁部の間に介在する面取り部とを研磨すべく、前記研磨ブラシは、チャンネルブラシを軸芯に巻き付けて固定したチャンネルロールブラシであって、
前記チャンネルブラシは、毛材をその中央部分で芯線の回りに二つ折りにして巻き付けることで形成され、チャンネルの延伸方向から見たときに、毛先の短い第1部分と、第1部分の両側の毛先の長い第2部分とが形成され、かつ芯線から毛先に行くにつれて毛材の幅が短くなっていることを特徴とする、
研磨ブラシ。
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