JP5837268B2 - Mpiにおける動的バックグラウンド補正 - Google Patents

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Description

本発明は、バックグラウンド信号の除去を可能にする、FOV(field of view)内の磁性粒子を検出するための装置及び方法に関する。本発明は、特にMPI(magnetic particle imaging)の分野に関する。
MPIは新しい医用画像診断法である。MPIの初期のバージョンは、二次元画像を生成するという点で二次元であった。より新しいバージョンは三次元(3D)である。単一の3D画像のデータ取得中に対象が大きく変化しないことを条件に、3D画像の時間シーケンスを組み合わせて動画にすることにより、非静的対象の四次元画像を作成することができる。
MPIは、コンピュータ断層撮影(CT)又は核磁気共鳴画像法(MRI)と同様に再構成撮像法である。したがって、対象の関心ボリュームのMP画像は2つのステップで生成される。データ取得と呼ばれる第1のステップは、MPIスキャナを用いて実行される。MPIスキャナは、スキャナのアイソセンターに(単一の)フィールドフリー点(FFP)又はフィールドフリー線(FFL)を有する、「選択磁場」と呼ばれる静的な勾配磁場を生成する手段を備える。また、このFFP(又はFFL;以下、「FFP」への言及は、通常はFFP又はFFLを意味すると理解されたい)は低い磁場強度を有する第1の部分領域によって囲まれ、この部分領域は、より高い磁場強度を有する第2の部分領域によって囲まれる。さらに、スキャナは、時間依存性の空間的にほぼ均一な磁場を生成するための手段を備える。この場は実際には、「駆動磁場」と呼ばれる振幅が小さく速く変化する場と、「フォーカス磁場」と呼ばれる振幅が大きくゆっくりと変化する場とを重ねることによって得られる。時間依存性の駆動磁場及びフォーカス磁場を静選択磁場に加えることにより、アイソセンター周囲の「スキャンボリューム」にわたる所定のFFP軌道に沿ってFFPを動かすことができる。スキャナはさらに1つ以上の、例えば3つの受信コイルの構成を備え、これらのコイル内に誘導された電圧を記録することができる。データ取得のために、対象の関心ボリュームが、スキャンボリュームのサブセットであるスキャナのFOV内に含まれるよう、撮像対象がスキャナ内に配置される。
対象は磁性ナノ粒子又は他の磁性非線形材料を含まなければならず、対象が動物又は患者である場合、スキャン前に動物又は患者にこのような粒子を含む造影剤が投与される。データ取得中、MPIスキャナはスキャンボリューム又は少なくともFOVをトレースする/覆う慎重に選択された軌道に沿ってFFPを動かす。対象内の磁性ナノ粒子は変化する磁場を体験し、各々の磁化を変化させることによって反応する。ナノ粒子の変化する磁化は、各受信コイル内に時間依存性の電圧を誘導する。この電圧は受信コイルに関連付けられた受信機にてサンプリングされる。受信機によって出力されたサンプルは記録され、取得データを構成する。データ取得の詳細を制御するパラメータは「スキャンプロトコル」を構成する。
画像再構成と呼ばれる画像生成の第2のステップでは、第1のステップにおいて取得されたデータから画像が計算又は再構成される。画像は、FOV内の磁性ナノ粒子の位置依存濃度のサンプリング近似を表す離散的なデータの3Dアレイである。通常、再構成は適切なコンピュータプログラムを実行するコンピュータによって実行される。コンピュータ及びコンピュータプログラムは再構成アルゴリズムを実現する。再構成アルゴリズムは、データ取得の数理モデルに基づく。全ての再構成撮像法と同様に、このモデルは取得データに作用する積分作用素として公式化され、再構成アルゴリズムは、モデルのアクションを可能な限り元に戻そうとする。
このようなMPI装置及び方法は、例えば人体等の任意の検査対象を、非破壊的にかつ高い空間分解能で、検査対象の表面の近く及び表面から遠くの両方において検査するために使用可能であるという利点を有する。このような装置及び方法は広く知られており、DE 101 51 778 A1、及び、Gleich, B. and Weizenecker, J. (2005), “Tomographic imaging using the nonlinear response of magnetic particles” in Nature, vol. 435, pp. 1214-1217において初めて開示され、当該文献には再構成の原理も概略的に記載されている。当該文献に記載されるMPIのための装置及び方法は、小さな磁性粒子の非線形磁化曲線を利用する。
MPIキャリブレーションスキャン及び対象スキャンのいずれでも生じるバックグラウンド信号変動及びスプリアス信号は、画質を著しく損なうおそれがある。異なるバックグラウンド信号のソースは異なるスペクトル挙動を示し、よって、バックグラウンド信号寄与は測定される帯域幅にわたって均一に広がらず、強度及び時間パターンが周波数成分ごとに異なる。
さらに、以上に説明されたMPI装置及び方法のデザインは人間にとって未だ最適ではない。
特に、バックグラウンド信号はスキャナ部品(すなわち、MPI装置の部品)によって生成されるか、又は外部から遮蔽されたキャビン内に加わり、検出システムによって拾われる。良好な画質を達成するには、測定データから信号バックグラウンドを除去しなければならない。バックグラウンドの時間一定成分は、1つのバックグラウンド測定値を用いて容易に差し引かれ得る。しかし、対象又は患者のスキャン中に変化する時間変化バックグラウンド成分は、既存の戦略によっては除去が困難である。
本発明の一課題は、大きな対象(人間、動物等)、特に成人の検査を可能にし、また、バックグラウンド信号の除去を可能にする、FOV内の磁性粒子を検出するための装置及び方法を提供することである。
本発明の第1の側面では、FOV内の磁性粒子に影響を及ぼすための及び/又はFOV内の磁性粒子を検出するための装置であって、
磁性粒子の磁化が飽和していない、低い磁場強度を有する第1の部分領域、及び、磁性粒子の磁化が飽和しており、より高い磁場強度を有する第2の部分領域がFOV内に形成されるような磁場強度の空間パターンを有する選択磁場を生成するための、選択磁場信号生成器ユニットと選択磁場要素とを含む選択手段と、
磁性材料の磁化がローカルに変化するよう、駆動磁場によりFOV内の第1及び第2の部分領域の空間位置を変化させるための、駆動磁場信号生成器ユニットと駆動磁場コイルとを含む駆動手段と、
第1及び第2の部分領域の空間位置の変化によって影響される、FOV内の磁化に依存する検出信号を取得するための、少なくとも1つの信号受信ユニットと少なくとも1つの受信コイルとを含む受信手段と、
検出信号からFOVの画像を再構成するための再構成手段であって、
検出信号内の、FOV内に磁性粒子が存在しなかった1つ以上のバックグラウンド期間を識別し、ここで、FOV内に磁性粒子が存在した信号期間には、1つ以上のバックグラウンド期間のうちの少なくとも1つが挿入されており、
バックグラウンド期間において得られた検出信号を使用して、信号期間において得られた検出信号を補正し、
補正された信号期間において得られた検出信号から画像を再構成する、再構成手段とを含む、装置が提供される。
本発明の他の側面では、FOV内の磁性粒子に影響を及ぼすための及び/又はFOV内の磁性粒子を検出するための装置であって、
i)第1の部分領域及び第2の部分領域がFOV内に形成されるような磁場強度の空間パターンを有する選択及びフォーカス磁場を生成するための、及び、検査領域内のFOVの空間位置を変化させるための、選択手段を含む選択及びフォーカス手段であって、選択及びフォーカス手段は、選択及びフォーカス磁場コイルの少なくとも1つのセットと、選択及びフォーカス磁場の生成を制御するために選択及びフォーカス磁場コイルの少なくとも1つのセットに供給される選択及びフォーカス磁場電流を生成するための選択及びフォーカス磁場生成器ユニットとを含み、
選択及びフォーカス磁場コイルの少なくとも1つのセットは、
内側コイル軸のまわりの閉じたループとして形成される少なくとも1つの内側選択及びフォーカス磁場コイルと、
互いに異なる角度位置に配置され且つ少なくとも1つの内側選択及びフォーカス磁場コイルよりも内側コイル軸から遠くに配置され、それぞれが関連する外側コイル軸のまわりの閉じたループとして形成される少なくとも2つの外側選択及びフォーカス磁場コイルのグループとを含む、選択及びフォーカス手段と、
ii)磁性材料の磁化がローカルに変化するよう、駆動磁場によりFOV内の第1及び第2の部分領域の空間位置を変化させるための、駆動磁場信号生成器ユニットと駆動磁場コイルとを含む駆動手段と、
iii)第1及び第2の部分領域の空間位置の変化によって影響される、FOV内の磁化に依存する検出信号を取得するための、少なくとも1つの信号受信ユニットと少なくとも1つの受信コイルとを含む受信手段と、
iv)検出信号からFOVの画像を再構成するための再構成手段であって、
検出信号内の、FOV内に磁性粒子が存在しなかった1つ以上のバックグラウンド期間を識別し、ここで、FOV内に磁性粒子が存在した信号期間には、1つ以上のバックグラウンド期間のうちの少なくとも1つが挿入されており、
バックグラウンド期間において得られた検出信号を使用して、信号期間において得られた検出信号を補正し、
補正された信号期間において得られた検出信号から画像を再構成する、再構成手段と
を含む、装置が提供される。
一実施形態では、コンピュータ上で実行されたとき、本発明に係る方法のステップを実行するよう、コンピュータに本発明に係る装置を制御させるためのプログラムコード手段を含むコンピュータプログラムが提供される。
本発明の好適な実施形態が従属請求項に記載される。請求項に記載の方法及びコンピュータプログラムは、請求項に記載のコイル構成及び従属請求項に記載された好適な実施形態と同様な及び/又は同一な実施形態を有することを理解されたい。
本発明は、対象又は患者のスキャン中、複数の時点において純粋なバックグラウンドスペクトルを得ることを狙いとする。この目的のために、FOV(すなわち、検出信号が取得され、画像が再構成されるべき撮像ボリューム)内にトレーサー物質(すなわち、磁性粒子又は磁性粒子を含む材料)が存在せず、よって純粋なバックグラウンド信号を表す期間が識別される。フィールフリー点の軌道、すなわち、それに沿って第1の部分領域が動かされる軌道の1つの繰り返し中に取得される高調波のスペクトルは、信号バックグラウンドの変化に起因する信号変化と、トレーサー物質が撮像ボリュームに入ることに起因する変化とを区別する上で有益なツールである。
ゆっくりかつ比較的線形に変化する時間変化成分は、通常、2つのバックグラウンド測定、すなわち対象スキャンの前後の測定を使用することによって除去することができる。2つの測定間の線形補間を用いることで、バックグラウンド減算に適したデータが生成され得る。しかし、バックグラウンド信号がより複雑に変化する(例えば、ジャンプ、非単調変化等)場合、線形二点補間は機能しない。そこで、対象測定内に点在する複数のバックグラウンド測定を取得することが提案される。
したがって、本発明は、信号スペクトルの1つ以上の周波数成分の分析による、トレーサーが検出されない期間の識別を提案する。これらの期間は、対象又は患者がスキャナ内に存在するがトレーサー物質がまだ対象若しくは患者に注入されていない場合、又は対象若しくは撮像ボリュームが動かされ、アクティブな撮像ボリューム内にトレーサーが存在しない場合に生じる。これらの期間中、信号はバックグラウンド信号を直接表し、よってバックグラウンド除去のために使用され得る。
このアプローチは、通常、対象測定に時間的に非常に近い複数のバックグラウンド測定が利用可能であるという利点を有し、よって可能な限り最適なバックグラウンド補正を可能にする。バックグラウンドはスキャン中に急激に変化する場合があるので、対象スキャンの前後でのバックグラウンドスキャン間の線形補間を使用するアプローチはしばしば機能せず、一方、提案のアプローチは、はるかに正確な結果をもたらす。
好適な一実施形態では、所定の時間間隔の経過後、トレーサー物質が位置せず、バックグラウンド信号のみが検出される領域に撮像ボリュームを移動させるためにフォーカス磁場が使用される。
より柔軟な実施形態では、撮像ボリューム内にトレーサー物質が存在しない期間を識別するために、異なる高調波において信号がモニタリングされる。その後、これらの期間は追加のバックグラウンド測定結果として使用され、バックグラウンド補間のためのさらなる点をもたらす。副次的な効果として、この情報を使用して、撮像ボリューム内にトレーサーが存在しない長い期間を捨てることができ、よって保存スペース及び再構成時間を削減することができる。
上述したように、一実施形態では、上記再構成手段は、1つ以上の周波数成分を経時的に分析することによって検出信号内の1つ以上のバックグラウンド期間を識別する。好ましくは、このために、駆動磁場の駆動磁場周波数の高調波又は高調波の混合周波数である1つ以上の周波数成分が分析される。磁性粒子がFOVに入る場合、これらの高調波が最も変化を示す傾向があるからである。
他の実施形態では、上記1つ以上の周波数成分及び/又は上記1つ以上の周波数成分から導出された1つ以上の導出関数の変化が識別され、これらの変化は、その時点から磁性粒子がFOV内に存在する又はFOV内に存在しないことの指標として使用される。好ましくは、1つ以上の周波数成分及び/又は1つ以上の周波数成分から導出された1つ以上の導出関数において、振幅の変化が存在するか否かが識別される。
他の実施形態では、周波数成分ごとに、信号期間において得られた検出信号からバックグラウンド期間において得られた検出信号が除去され又は差し引かれる。このようにすることで、検出信号の良好な補正が達成される。
一実施形態では、周波数成分ごとに、補間又は平均バックグラウンド信号を計算し、信号期間において得られた検出信号から補間又は平均バックグラウンド信号を差し引くことが好ましい。リアルタイム信号補正のために使用され得る、バックグラウンド信号補正のさらなる改良は、周波数成分ごとに及びバックグラウンド期間ごとに、バックグラウンド信号又はその平均を計算し、隣接する信号期間において得られた検出信号からバックグラウンド信号又はその平均を差し引く実施形態によって達成され得る。リアルタイムシナリオにおいては、対象信号ウィンドウ後のバックグラウンド測定結果はまだ利用できないので、以前の(場合によっては平均化された)バックグラウンド値が使用される。
好ましくは、再構成手段は、識別された変化を、磁性粒子がFOV内に存在する時及び/又は場所を示す追加情報に関連付ける。これは、バックグラウンド信号検出のさらなる改良を提供する。上記追加情報は、例えば、磁性粒子がFOV内に存在する対象に導入された時間、及び/又は、対象とFOVとの間の位置関係を示す。
結合された選択及びフォーカス磁場コイルを使用する好適に提案されるMPI装置は、既知のMPI装置においては別々のコイルとして通常提供されるフォーカス磁場コイル及び選択磁場コイルを、結合された選択及びフォーカス磁場コイルのセットに結合するという概念に基づく。したがって、従来のように各フォーカス磁場コイル及び各選択磁場コイルに別々の電流を供給する代わりに、単一の電流が各コイルに供給される。したがって、この単一の電流は、フォーカス磁場生成及び選択磁場生成のための2つの重畳された電流として考えることができる。検査領域内のFOVの所望の位置及び移動は、様々なコイルへの電流を制御することによって容易に変更され得る。しかし、全ての選択及びフォーカス磁場コイルに制御電流が供給される必要はなく、一部のコイルはFOVの特定の動きのためにのみ必要である。
提案の装置は、被検者が配置される検査領域に対して、コイルが配置される態様及び場所に関するさらなる自由をさらに提供する。特に、この構成の場合、患者及び医師又は医療従事者、例えば介入中の外科医の両方によってアクセスしやすいオープンスキャナを構築することができる。
このような装置の場合、第1の部分領域内に位置する磁性粒子の磁化が飽和しないように適合されたより低い磁場強度を有する第1の部分領域(例えば、FFP)と、第2の部分領域内に位置する磁性粒子の磁化が飽和するよう適合されたより高い磁場強度を有する第2の部分領域とをFOVが含むような磁場強度の空間分布を有する勾配磁場(すなわち、選択磁場)が生成される。磁性粒子の磁化特性曲線の非線形性のため、磁化、及びよって磁性粒子によって生成される磁場はより高い高調波を示し、これは、例えば検出コイルによって検出され得る。評価される信号(信号の高い高調波)は磁性粒子の空間分布に関する情報を含み、これは同様に、例えば医用イメージング、磁性粒子の空間分布の視覚化、及び/又は他のアプリケーションのために使用され得る。
本発明に係るMPI装置は、例えば核磁気共鳴(NMR)のような他の良く知られた従来の医用イメージング技術とは異なる新しい物理的原理(すなわち、MPIと呼ばれる原理)に基づく。特に、NMRとは対照的に、この新しいMPI原理は、陽子の磁気共鳴特性に対する材料の影響を利用せず、磁化特性曲線の非線形性を利用することによって磁性材料の磁化を直接検出する。特に、MPI技術は、磁化が不飽和状態から飽和状態に変化する領域における磁化特性曲線の非線形性からもたらされる、生成された磁気信号の高い高調波を使用する。
本発明の上記及び他の側面は、後述される実施形態を参照して説明され、明らかになるであろう。
図1は、MPI装置の第1の実施形態を示す。 図2は、図1に示される装置によって生成される選択磁場パターンの一例を示す。 図3は、MPI装置の第2の実施形態を示す。 図4は、MPI装置の第3及び第4の実施形態を示す。 図5は、本発明に係るMPI装置のブロック図を示す。 図6は、MPI装置の第3及び第4の実施形態のための選択及びフォーカス磁場コイル構成の一実施形態の2つの直交する断面図を示す。 図7は、MPI装置の第3及び第4の実施形態のためのポールシュー構成の一実施形態の2つの直交する断面図を示す。 図8は、図7に示されるポールシュー構成の実施形態の斜視図を示す。 図9は、MPI装置の第3及び第4の実施形態のための選択及びフォーカス磁場コイル構成の一実施形態の2つの直交する断面図を示す。 図10は、図9に示される選択及びフォーカス磁場コイル構成の選択及びフォーカス磁場コイルの1つのセットの実施形態の1つの断面図の拡大図を示す。 図11は、好適な実施形態に係るバックグラウンド信号測定結果を示す。 図12は、バックグラウンド補間、平滑化、及び補正を示す。
本発明の詳細を説明する前に、図1〜図4を参照しながらMPIの基礎を詳細に説明する。特に、医療診断用のMPIスキャナの4つの実施形態について述べる。また、データ取得の簡単な説明を行う。各実施形態の類似点及び相違点が指摘される。通常、本発明はこれらのMPIの実施形態の全てで使用され得る。
図1に示されるMPIスキャナの第1の実施形態10は、同軸平行円形コイルの3つのペア12、14、16を有し、これらのコイルペアは図1に示されるように配置される。これらのコイルペア12、14、16は、選択磁場並びに駆動磁場及びフォーカス磁場を生成する役割を果たす。3つのコイルペア12、14、16の軸18、20、22は互いに直交し、MPIスキャナ10のアイソセンター24に指定される単一の点で交わる。また、これらの軸18、20、22は、アイソセンター24に取り付けられる3Dデカルトxyz座標系の軸となる。垂直軸20がy軸に指定され、よってx軸及びz軸は水平である。コイルペア12、14、16はそれらの軸に従って名付けられる。例えば、スキャナの上下のコイルによってyコイルペア14が形成される。さらに、正の(負の)y座標を有するコイルはyコイル(yコイル)と称され、残りのコイルについても同様である。より都合が良い場合、座標軸及びコイルはx、y、zの代わりにx、x、xと名付けられよう。
スキャナ10は、これらのコイル12、14、16の各々に所定の時間依存電流をいずれの方向にも流すよう設定され得る。コイルの軸沿いに見て電流がコイル内を時計回りに流れる場合、正とされ、そうでなければ負とされる。静選択磁場を生成するために、一定の正電流Iがzコイル内に流され、電流−Iがzコイル内に流される。この場合、zコイルペア16は逆平行円形コイルペアとしてふるまう。
この実施形態の軸の構成及び軸に与えられる名称は単なる例であり、他の実施形態では異なり得ることに留意されたい。例えば、実践的な実施形態では、垂直軸は本実施形態でのようにy軸ではなく、しばしばz軸として考えられる。しかし、通常、これはデバイスの機能及び動作並びに本発明の効果を変えることはない。
通常は勾配磁場である選択磁場が、図2において力線50によって表されている。選択磁場は、選択磁場を生成するzコイルペア16の(例えば水平な)z軸22の方向にほぼ一定の勾配を有し、軸22上のアイソセンター24において値ゼロに達する。このフィールドフリー点(図2に個別に示されていない)から開始して、フィールドフリー点からの距離が増加するにつれ、3つの空間方向の全てにおいて選択磁場50の磁場強度が増加する。アイソセンター24を囲う破線によって示される第1の部分領域52では、第1の部分領域52内に存在する粒子の磁化が飽和しない程度に磁場強度が小さく、一方、第2の部分領域54(領域52の外側)内に存在する粒子の磁化は飽和状態にある。第2の部分領域54(すなわち、第1の部分領域52の外側のスキャナのFOV28の残りの部分)では、選択磁場の磁場強度は磁性粒子を飽和状態に保つのに十分強い。
FOV28内の2つの部分領域52、54(フィールドフリー点を含む)の位置を変えることにより、FOV28内の(全体的)磁化が変化する。FOV28内の磁化又は磁化によって影響される物理的パラメータを求めることにより、FOV28内の磁性粒子の空間分布に関する情報を得ることができる。FOV28内の2つの部分領域52、54(フィールドフリー点を含む)の相対的空間位置を変化させるために、さらなる磁場、すなわち駆動磁場、及び該当する場合はフォーカス磁場が選択磁場50に重ねられる。
駆動磁場を生成するために、時間依存電流I が両方のxコイル12内に流され、時間依存電流I が両方のyコイル14内に流され、時間依存電流I が両方のzコイル16内に流される。したがって、3つのコイルペアの各々が平行円形コイルペアとしてふるまう。同様に、フォーカス磁場を生成するために、時間依存電流I が両方のxコイル12内に流され、電流I が両方のyコイル14内に流され、電流I が両方のxコイル16内に流される。
zコイルペア16は特別であることに留意されたい。zコイルペア16は駆動磁場及びフォーカス磁場の持分を生成するだけでなく、選択磁場も生成する(当然ながら、他の実施形態では別個のコイルが提供され得る)。z±コイルを流れる電流はI +I ±Iである。残りの2つのコイルペア12、14を流れる電流はI +I (k=1、2)である。それらの幾何学及び対称性のため、3つのコイルペア12、14、16は良好に分離され、これは望ましい。
逆平行円形コイルペアによって生成されることにより、選択磁場はz軸に関して回転対称であり、アイソセンター24の周囲の相当なボリュームにおいてそのz成分はzに関してほぼ線形であり、x及びyに関して独立である。特に、選択磁場はアイソセンターに単一のフィールドフリー点(FFP)を有する。これに対して、平行円形コイルペアによって生成される駆動磁場及びフォーカス磁場への寄与は、アイソセンター24の周囲の相当なボリュームにおいて空間的にほぼ均一であり、対応するコイルペアの軸に平行である。3つの平行円形コイルペアの全てが共に生成する駆動磁場及びフォーカス磁場は空間的にほぼ均一であり、任意の方向及び何らかの最大強度以下の任意の強度が与えられ得る。また、駆動磁場及びフォーカス磁場は時間依存性である。フォーカス磁場と駆動磁場との間の違いは、フォーカス磁場がゆっくりと時間変化し、大きな振幅を有し得るのに対し、駆動磁場は速く変化し、小さい振幅を有することである。これらの場を異なるように取り扱うことには物理的及び生物医学的理由が存在する。振幅が大きい速く変化する場は生成するのが難しく、潜在的に患者にとって有害である。
実践的な実施形態では、FFPは、磁場がゼロであると見なされる数学的な点として考えることができる。磁場強度はFFPからの距離の増加と共に増加し、増加率は方向によって異なり得る(例えば、デバイスの特定のレイアウトに依存して)。磁場強度が磁性粒子を飽和状態にするのに要求される磁場強度未満である限り、粒子はデバイスによって測定される信号の信号生成に有効に寄与し、そうでなければ、粒子は飽和して信号を一切生成しない。
MPIスキャナの実施形態10は、少なくとも1つのさらなるペア、好ましくは、やはりx、y、z軸沿いに方向づけられる平行円形コイルの3つのさらなるペアを備える。図1には図示されていないこれらのコイルペアは受信コイルとして機能する。駆動磁場及びフォーカス磁場のためのコイルペア12、14、16と同様に、これらの受信コイルペアのうちの1つを流れる定電流によって生成される磁場も、FOV内で空間的にほぼ均一であり、対応するコイルペアの軸に平行である。受信コイルは良好に分離されると想定される。受信コイル内に誘導される時間依存電圧は、コイルに付属する受信機によって増幅及びサンプリングされる。より正確には、この信号の広大なダイナミックレンジに対応するために、受信機は受信信号と基準信号との間の差をサンプリングする。受信機の変換関数は、ゼロHz(「DC」)から予期される信号のレベルがノイズレベル未満に落ちる周波数まで非ゼロである。あるいは、MPIスキャナは専用受信コイルを有さない。代わりに、駆動磁場送信コイルが受信コイルとして使用される。
図1に示されるMPIスキャナの実施形態10は、z軸22に沿う、すなわち選択磁場の軸に沿う円柱状のボア26を有する。コイルは全てこのボア26の外側に配置される。データ取得のために、患者の関心ボリューム、すなわち撮像されるべき患者(又は対象)のボリュームがスキャナのFOV28、すなわちスキャナが内容物を撮像できるスキャナのボリュームに含まれるよう、撮像される患者(又は対象)がボア26内に配置される。患者(又は対象)は、例えば患者台の上に配置される。FOV28は、ボア26内の、例えば立方体、球、円柱、又は任意の形状の幾何学的に単純なアイソセントリックなボリュームである。図1には立方体状のFOV28が示されている。
第1の部分領域52の大きさは、選択磁場の勾配の強度、及び飽和のために要求される磁場の強度に依存し、後者は磁性粒子に依存する。磁場強度が80A/mで、選択磁場の(所与の方向における)磁場強度の勾配が50x10A/mになる場合、典型的な磁性粒子の十分な飽和のためには、粒子の磁化が飽和していない第1の部分領域52は(所与の空間方向において)約1mmの寸法を有する。
患者の関心ボリュームは磁性ナノ粒子を含むものと想定される。例えば腫瘍の画像診断の前に、患者(対象)の体内に注入若しくは注射され、又は他の方法、例えば患者に経口投与される磁性粒子を含む液体によって磁性粒子が関心ボリュームに運ばれる。
通常、FOV内に磁性粒子を運ぶ様々な方法が存在する。特に、患者の体内に磁性粒子が導入される場合、磁性粒子は外科的及び非外的方法を用いて投与され、専門家(医師等)を要する方法及び例えば素人、通常の技能を有する者、又は患者自身によって実行され得る、専門家を要しない方法の両方が存在する。外科的方法の中には、例えば血管への造影剤の注射等の侵襲的ステップ(そのような注入がそもそも外科的方法と考えられる場合)を含む、潜在的にリスキーではなくかつ/又は安全なルーチン介入、すなわち、相当に専門的な医療技術の実行を要さず、深刻な健康リスクを伴わない介入が存在する。さらに、飲み込み又は吸入等の非外科的方法も適用され得る。
通常、磁性粒子はデータ取得の実際のステップが実行される前に事前に供給又は投与される。しかし、一部の実施形態では、FOV内にさらなる磁性粒子が供給/投与され得る。
磁性粒子の実施形態の一例は、例えば5nmの厚さを有し、例えば鉄ニッケル合金(例えばパーマロイ)からなる軟質磁性層を備える例えばガラスの球状基材を含む。この層は、例えば化学的に及び/又は物理的に浸食性の環境、例えば酸から粒子を保護するコーティング層によって覆われ得る。このような粒子の磁化の飽和に要求される選択磁場50の磁場強度は、例えば粒径、磁性層に用いられる磁性材料、及び他のパラメータ等、様々なパラメータに依存する。
このような磁性粒子の粒径が例えば10μmの場合、約800A/mの磁場(約1mTの磁束密度に相当)が求められ、一方、粒径が100μmの場合、80A/mの磁場で満たされる。飽和磁化がより低い材料のコーティングが選択される場合又は層厚が減少される場合、さらに小さい値が得られる。
実践では、磁性材料のコアを有し又は大きな球として形成され、ナノメーターレンジ、例えば40又は60nmの直径を有する、Resovistの商品名で市場で販売されている磁性粒子(又は同様な磁性粒子)がしばしば使用される。
一般的に使用可能な磁性粒子及び粒子組成のさらなる詳細については、EP1304542、WO2004/091386、WO2004/091390、WO2004/091394、WO2004/091395、WO2004/091396、WO2004/091397、WO2004/091398、WO2004/091408の対応する部分がこれにより参照され、これらの文献は参照により本明細書に組み込まれる。これらの文献には、MPI方法全般に関するさらなる詳細も見つけることができる。
データ取得中、x、y、zコイルペア12、14、16は印加される場、すなわち位置及び時間依存磁場を生成する。これは場を生成するコイルに適切な電流を流すことによって達成される。実質的には、スキャンボリューム、すなわちFOVのスーパーセットをトレースする事前に選択されたFFP軌道沿いにFFPが動くよう、駆動磁場及びフォーカス磁場が選択磁場を押し動かす。印加される場は、患者内の磁性ナノ粒子を配向させる。印加される場が変化するにつれ、結果的な磁化も変化するが、印加される場に対して非線形に応答する。変化する印加場と変化する磁化との和は、x軸沿いの受信コイルペアの端子間の時間依存電圧Vを誘導する。関連する受信機はこの電圧を信号Sに変換し、さらに処理を行う。
図1に示される第1の実施形態10と同様に、図3に示されるMPIスキャナの第2の実施形態30は3つの円形で互いに直交するコイルペア32、34、36を有するが、これらのコイルペア32、34、36は選択磁場及びフォーカス磁場のみを生成する。やはり選択磁場を生成するzコイル36は、強磁性材料37によって充填されている。この実施形態30のz軸42は垂直方向に方向づけられ、一方、x及びy軸38、40は水平方向に方向づけられる。スキャナのボア46はx軸38に平行であり、よって、選択磁場の軸42に対して垂直である。駆動磁場は、x軸38沿いのソレノイド(図示なし)及び残りの2つの軸40、42沿いのサドルコイルのペア(図示なし)によって生成される。これらのコイルはボアを形成する管のまわりに巻き付けられる。駆動磁場コイルは受信コイルとしても機能する。
このような実施形態のいくつかの典型的なパラメータを与えると、選択磁場Gのz勾配はG/μ=2.5T/mの強度を有し、ここで、μは真空透磁率である。駆動磁場の時間周波数スペクトルは、25kHz付近の狭い帯域(最大約150kHz)内に集中する。受信信号の有用な周波数スペクトルは、50kHz〜1MHz(最終的には最大約15MHz)に広がる。ボアの直径は約120mmである。ボア46に収まる最大の立方体28の辺長は

である。
当該技術分野において、場生成コイルの構成は例えばMRIの分野から一般的に知られているので、この題目については本明細書で詳細に説明する必要はない。
選択磁場の生成の他の実施形態では、永久磁石(図示なし)が使用され得る。このような(対向する)永久磁石(図示なし)の二極間の空間には、対向する極が同じ極性を有する場合、図2に示されるものと同様な磁場が形成される。他の実施形態では、少なくとも1つの永久磁石と少なくとも1つのコイルとの混合によって選択磁場が生成され得る。
図4は、MPI装置200、300の全体的な外部レイアウトの2つの実施形態を示す。図4Aは、基本的には同一であり、間に形成される検査領域230の両側に配置される2つの選択及びフォーカス磁場コイルユニット210、220を含む、提案のMPI装置200の一実施形態を示す。さらに、患者(図示なし)の関心領域の周囲に配置される選択及びフォーカス磁場コイルユニット210、220間に、駆動磁場コイルユニット240が配置される。選択及びフォーカス磁場コイルユニット210、220は、上記選択磁場及びフォーカス磁場を成す結合磁場を生成するための複数の選択及びフォーカス磁場コイルを含む。特に、選択及びフォーカス磁場コイルユニット210、220は、それぞれ、好ましくは同一の選択及びフォーカス磁場コイルのセットを含む。選択及びフォーカス磁場コイルの詳細については後述する。
駆動磁場コイルユニット240は、駆動磁場を生成するための複数の駆動磁場コイルを含む。これらの駆動磁場コイルは複数の駆動磁場コイルペア、特に、空間内の三方向のそれぞれに磁場を生成するための駆動磁場コイルペアを1つずつ有し得る。一実施形態では、駆動磁場コイルユニット240は、2つの異なる空間方向のために2つのサドルコイルのペアを含み、患者の長手軸の磁場を生成するために1つのソレノイドコイルを含む。
選択及びフォーカス磁場コイルユニット210、220は、通常、保持ユニット(図示なし)又は室の壁に取り付けられる。好ましくは、選択及びフォーカス磁場コイルユニット210、220が対応するコイルを保持するためのポールシューを有する場合、保持ユニットは選択及びフォーカス磁場コイルユニット210、220を機械的に保持するだけでなく、2つの選択及びフォーカス磁場コイルユニット210、220のポールシューを結ぶ磁束のための経路も提供する。
図4Aに示されるように、2つの選択及びフォーカス磁場コイルユニット210、220は、それぞれ、駆動磁場コイルユニット240の駆動磁場コイルによって生成された磁場から選択及びフォーカス磁場コイルユニットを保護するためのシールド層211、221を含む。
図4Bに示されるMPI装置201の実施形態では、単一の選択及びフォーカス磁場コイルユニット220及び駆動磁場コイルユニット240のみが設けられる。通常、単一の選択及びフォーカス磁場コイルユニットは、要求される結合選択及びフォーカス磁場を生成するには不十分である。したがって、当該単一の選択及びフォーカス磁場コイルユニット220は、患者が検査のために配置される患者台(図示なし)に組み込まれ得る。好ましくは、駆動磁場コイルユニット240の駆動磁場コイルは、例えばフレキシブルコイル要素として、予め患者の体のまわりに配置され得る。他の実装形態では、駆動磁場コイルユニット240は開かれ、例えば図4bに示される軸方向の分離線243、244によって示される2つのサブユニット241、242に分離可能であり、患者が間に配置された後に駆動磁場コイルサブユニット241、242が結合され得る。
MPI装置の他の実施形態では、好ましくは検査領域230周囲の均等分布に従って配置される、さらなる選択及びフォーカス磁場コイルユニットが設けられてもよい。しかし、より多くの選択及びフォーカス磁場コイルユニットが使用される程、患者が配置される検査領域及び患者自体への検査中のメディカルアシスタント又は医師のアクセシビリティは限定される。
図5は、本発明に係るMPI装置100の概略的なブロック図を示す。上述のMPIの一般的原理は、特に反して明記されない限り、この実施形態にも有効及び適用可能である。
図5に示される装置100の実施形態は、所望の磁場を生成するための様々なコイルを含む。まず、コイル及びMPIにおけるそれらの機能について説明する。
結合選択及びフォーカス磁場を生成するために、選択及びフォーカス手段110が提供される。選択及びフォーカス磁場は、磁性粒子の磁化が飽和していない低い磁場強度を有する第1の部分領域(図2の52)と、磁性粒子の磁化が飽和している高い磁場強度を有する第2の部分領域(図2の54)とが、検査領域230の小部分であるFOV28内に形成されるような磁場強度の空間パターンを有する。これは、従来、選択磁場を使用することにより達成される。さらに、選択及びフォーカス磁場の使用により、従来はフォーカス磁場の使用により行われるように、検査領域230内のFOV28の空間位置を変化させることができる。
選択及びフォーカス手段110は、選択及びフォーカス磁場コイルの少なくとも1つのセット114と、上記選択及びフォーカス磁場の生成を制御するために上記選択及びフォーカス磁場コイルの少なくとも1つのセット114(図4A、図4B内に示される選択及びフォーカス磁場コイルユニット210、220の1つを表す)に供給される選択及びフォーカス磁場電流を生成するための選択及びフォーカス磁場生成器ユニット112とを含む。好ましくは、選択及びフォーカス磁場コイル114の少なくとも1つのセットのコイル要素ごとに(又はコイル要素のペアごとに)別々の生成器サブユニットが提供される。上記選択及びフォーカス磁場生成器ユニット112は、各コイルの選択及びフォーカス磁場への寄与の勾配強度及び場強度を個別に設定するために各コイル要素に場電流を供給する制御可能な電流源(通常は増幅器を含む)とフィルタユニットとを含む。フィルタユニットは省かれてもよいことに留意されたい。
駆動磁場を生成するために、装置100はさらに、磁性材料の磁化がローカルに変化するよう駆動磁場によりFOV内の2つの部分領域の空間位置及び大きさを変更するために、駆動磁場信号生成器ユニット122と駆動磁場コイルのセット124(図4A、図4Bに示される駆動コイルユニット240を表す)とを含む駆動手段120を含む。上述したように、上記駆動磁場コイル124は、好ましくは、反対側に配置されたサドルコイルの2つのペア125、126と、1つのソレノイドコイル127とを含む。他の実装形態、例えばコイル要素の3つのペアも可能である。
駆動磁場信号生成器ユニット122は、好ましくは、上記駆動磁場コイルのセット124のコイル要素ごとに(又は少なくともコイル要素のペアごとに)別々の駆動磁場信号生成サブユニットを含む。上記駆動磁場信号生成器ユニット122は、好ましくは、各駆動磁場コイルに時間依存性の駆動磁場電流を供給するために、駆動磁場電流源(好ましくは電流増幅器を含む)とフィルタユニット(本実施形態においても省かれ得る)とを含む。
好ましくは、選択及びフォーカス磁場信号生成器ユニット112、及び駆動磁場信号生成器ユニット122は、好ましくは選択磁場の全空間点の場強度の和及び勾配強度の和が所定のレベルに設定されるよう選択及びフォーカス磁場信号生成器ユニット112を制御する制御ユニット150によって制御される。このために、制御ユニット150はさらに、MPI装置の所望のアプリケーションに従い、ユーザーによる制御命令を受信してもよいが、本発明によれば、これは好ましくは省かれる。
検査領域(又は検査領域内の関心領域)内の磁性粒子の空間分布を求めるために、特に上記関心領域の画像を取得するためにMPI装置100を使用するために、信号検出受信手段148、特に受信コイルと、上記受信手段148によって検出された信号を受信する信号受信ユニット140とが提供される。好ましくは、実践では3つの受信コイル148と3つの受信ユニット140(受信コイルごとに1つずつ)とが提供されるが、4つ以上の受信コイル及び受信ユニットが使用されてもよく、その場合、取得される検出信号は三次元ではなくK次元であり、ここで、Kは受信コイルの数である。
上記信号受信ユニット140は、受信された検出信号をフィルタリングするためのフィルタユニット142を含む。このフィルタリングの目的は、2つの部分領域(52、54)の位置変化の影響を受ける検査領域内の磁化に起因する測定値を、他の干渉信号から分離することである。このために、フィルタユニット142は、例えば、受信コイル148の動作時間周波数より小さい、又はかかる時間周波数の2倍より小さい時間周波数を有する信号がフィルタユニット142を通過しないようデザインされ得る。信号はその後、増幅器ユニット144を介して、A/Dコンバータ146(ADC)に送信される。
A/Dコンバータ146によって生成されるデジタル化信号は画像処理ユニット(再構成手段とも呼ばれる)152に供給される。画像処理ユニット152は、これらの信号、及び、制御ユニット150から取得される、各信号の受信中に検査領域内の第1の磁場の第1の部分領域52が取った位置に基づき、磁性粒子の空間分布を再構成する。再構成された磁性粒子の空間分布は最終的に制御手段150を介してコンピュータ154に送信され、モニター156上に表示される。したがって、検査領域のFOV内の磁性粒子の分布を示す画像が表示され得る。
MPI装置100の他のアプリケーションでは、例えば、磁性粒子に影響を及ぼすために(例えば、ハイパーサーミア治療のために)、又は(例えば、カテーテルを動かすためにカテーテルに付加された、又は薬剤を特定の位置に移動させるために薬剤に付加された)磁性粒子を動かすためには、受信手段は省かれてもよく、又は単純に使用されなくてもよい。
さらに、例えばキーボード等の入力ユニット158がオプションで提供され得る。したがって、ユーザーは、最も高い分解能が望まれる方向を設定することができ、モニター156上に対応する作用領域の画像が受信される。最高分解能が求められる重要な方向が、ユーザーによって最初に設定された方向からずれる場合、向上した撮像分解能を有するさらなる画像を生成するために、ユーザーはさらに手動で方向を変更し得る。この分解能向上プロセスは、制御ユニット150及びコンピュータ154によって自動的に実行されてもよい。この実施形態において、制御ユニット150は、自動的に推定され又はユーザーによって初期値として設定される第1の方向に勾配磁場を設定する。その後、勾配磁場の方向は段階的に変更され、受信画像の分解能がコンピュータ154によって比較され、分解能が最大になる、すなわちそれ以上改良されなくなるまでこれが続けられる。したがって、可能な限り最高の分解能を得るために、最も重要な方向が見つけられ、すなわち、自動適合され得る。
本発明によれば、通常、選択磁場コイル及びフォーカス磁場コイルは別個の要素として実装されるが、本発明の好適な一実施形態によれば、図6A及び図6Bに示されるように、上記選択及びフォーカス磁場コイル114は、内側コイル軸115aのまわりの閉じたループとして形成される少なくとも1つの選択及びフォーカス磁場コイル115と、上記少なくとも1つの内側選択及びフォーカス磁場コイル115よりも上記内側コイル軸115aから遠くに及び異なる角度位置に配置され、それぞれが関連する外側コイル軸116a、117aのまわりの閉じたループとして形成される少なくとも2つの外側選択及びフォーカス磁場コイル116、117のグループとを含む。好ましくは、それぞれが関連する外側コイル軸118a、119aのまわりの閉じたループとして形成される2つの追加の外側選択及びフォーカス磁場コイル118、119が、図6Bにおいて破線で示されるように提供される。
本発明によれば、通常、図6に示されるように選択及びフォーカス磁場手段は各種のコイルのみを有し得る。しかし、本発明によれば、選択及びフォーカス磁場手段が、ポールシューの形態を取る1つ以上の磁性材料、特に軟質磁性材料と電磁コイルとの組み合わせであることが好ましい。少なくとも1つのポールシューは磁束を伝導し、よって要求される磁場の生成を増加させる役割を果たす。
ポールシュー構成の一実施形態を図7及び図8に示す。図7A及び図7Bは、ポールシュー構成300の2つの直交する断面図を示し、図8は、ポールシュー構成300の斜視図を示す。ポールシュー構成300の当該実施形態では、2つのポールシュー310、320を機械的に保持しかつ磁性的に結合するポールシューベアリング330を介して接続される2つのポールシュー310、320が提供される。これらの図中に示されるポールシュー310、320は、この実施形態では、ここで示される幾何学的特性を有するが、ポールシューベアリング330の具体的な形状は単なる例として示されているに過ぎず、実際のアプリケーションのための具体的な形状は、要求される安定性等、構造パラメータによって決定される。
図7及び図8に示されるように、各ポールシュー310、320は少なくとも1つの、この実施形態では2つの内側ポールシューセグメント311、312及び321、322をそれぞれ含み、また、少なくとも2つの、この実施形態では4つの外側ポールシューセグメント313〜316及び323〜326をそれぞれ含む。さらに、各ポールシュー310、320は、同じポールシューの各ポールシューセグメントを結ぶポールシューヨーク317及び327をそれぞれ含む。
共通のポールシューの全てのポールシューセグメントが、共通の内側コイル軸115aを中心として同軸配置され、第2の内側ポールシューセグメント312、322は、各内側ポールシューセグメント311、321の周囲のリングとして配置される。外側ポールシューセグメント313〜316及び323〜326は、それぞれ、図7Bに示されるように、内側コイル軸115aから等距離に配置され、異なる角度位置を有するリングセグメントの形態でデザインされる。
以下で示され及び説明されるように選択及びフォーカス磁場コイルの様々なコイルがその上に配置される、このようなポールシューの構成は、選択及びフォーカス磁場コイル(第1の部分領域52)の所望の動きを達成するために好適である。ここでは2〜4つのセグメントである(通常は少なくとも2つのセグメントであるが、より多くのセグメントも可能である)外側ポールシューセグメントの分割は、x又はy方向沿いのFFPの動きのために特に好適である。
実践的な一実装形態では、内側ポールシューセグメント311、321間の(z方向の)距離dは、少なくとも、患者及び駆動磁場コイルがその間に配置され得る程度に大きい。これは、距離dが少なくとも40cm、好ましくは少なくとも45cmであるべきことを意味する。外側ポールシューセグメント間の距離dは、通常、その間には駆動磁場コイルが配置されないので、わずかに小さくてもよい。したがって、距離dは少なくとも25cm、好ましくは少なくとも40cmであるべきである。
通常、ポールシューは軟質磁性材料から構成される。好ましくは、2つの内側ポールシューセグメント311、312及び321、322、並びにヘッド部313h〜314h及び323h〜324h(図4参照;他の外側ポールシューセグメントのヘッド部はこの図中には明示されていない)は、軟質磁性材料から構成され、高い飽和誘導を有し、特にFeCo、Fe、Dy、Gd、又はFe491.9Co49等のこれらの合金である(例えば、Vacoflux48の商品名で知られる材料等)。あるいは、FeNiを使用してもよいが、この材料はより低い飽和誘導を有する。好ましくは、検査領域の反対側に面する外側ポールシューセグメントのテール部313t、314t及び323t、324t(外側ポールセグメント315、316又は325、326のテール部は明示されていない)、並びにポールシューヨークは同じ材料から構成される。しかし、コスト面の理由から、これらは内側ヘッドポールシューセグメントの材料よりも低い飽和誘導を有する軟質磁性材料から構成されてもよく、特にFeSi、FeNi、パーマロイ、又は(一般にナノパームとして知られる)Fe73.5CuNbSi15.5等のこれらの合金から構成されてもよい。
図9は、様々な選択及びフォーカス磁場コイルが図7及び図8に示されるようなポールシュー構成に取り付けられている選択及びフォーカス磁場コイル構成400の一実施形態の2つの直交する断面図を示す。
図10は、そのさらなる詳細を説明するために用いられる単一の選択及びフォーカス磁場コイルサブユニット410の拡大図を示す。第1の内側ポールシューセグメント311は、第1の内側ポールシューセグメント311のまわりのリングとして形成される第1の内側選択及びフォーカス磁場コイル115を保持する。第2の内側選択及びフォーカス磁場コイル113は、上記内側選択及びフォーカス磁場コイル115のまわりのリングとして形成される第2の内側ポールシューセグメント312によって保持される別のリングコイルとして形成される。4つの外側選択及びフォーカス磁場コイル116、117(図9及び図10では2つの外側選択及びフォーカス磁場コイルしか示されておらず、他の2つの外側選択及びフォーカス磁場コイルは図9及び図10には示されていない)は、対応する外側ポールシューセグメント313、314、315、316によって保持される。上記外側選択及びフォーカス磁場コイル116、117は、それぞれ、各外側ポールシューセグメントのまわりに電流が流れるよう、関連する外側ポールシューセグメント313、314、315、316のまわりに巻き付けられる。各外側ポールシューセグメント313、314、315、316は、内側コイル軸115aのまわりの異なる角度位置に配置されたリングセグメントの形態を取る。
したがって、図9Aに示される選択及びフォーカス磁場コイル構成400は、合計で12個の選択及びフォーカス磁場コイルを含み、上部選択及びフォーカス磁場コイルサブユニット410内に6つのコイル(コイル113、115〜119)、下部選択及びフォーカス磁場コイルサブユニット420内に6つのコイル(コイル133、135、136;残りの2つのコイルは図9Aでは見えない)が含まれる。しかし、この数は例示的な数に過ぎないと理解されたい。他の数も可能である。通常、少なくとも6つの、好ましくは少なくとも8つの選択及びフォーカス磁場コイルが望ましい。
好ましくは、選択及びフォーカス磁場コイルに個別の電流を供給することによって各選択及びフォーカス磁場コイルを個別に制御できるよう、選択及びフォーカス磁場コイルごとに単一の選択及びフォーカス磁場生成器サブユニットが提供される。しかし、選択及びフォーカス磁場生成器サブユニットの数を減らすことができるよう、選択及びフォーカス磁場コイルを結合し、共通の電流を供給してもよい。例えば、一実施形態では、2つの外側選択及びフォーカス磁場コイル116及び117に共通の電流が供給される。同様に、他の2つの外側選択及びフォーカス磁場コイルも結合される。これは、このような選択及びフォーカス磁場コイル構成の場合、合計で8個の選択及びフォーカス磁場コイル生成器サブユニットが要求されることを意味する。
他の実施形態では、2つの異なる選択及びフォーカス磁場コイルサブユニット410、420の2つの対向する選択及びフォーカス磁場コイルが結合され、共通の電流が供給される。例えば、(図9の)右側の2つの外側選択及びフォーカス磁場コイルが結合され、同一の電流が供給され得る。他の外側選択及びフォーカス磁場コイルについても同様である。
好ましくは、一実施形態によれば、選択及びフォーカス磁場コイルうちの1つ以上が、少なくとも2つ、特に少なくとも4つのコイルセグメントに分割され、ここで、1つのコイルのコイルセグメントは関連するコイル軸の方向(つまり、図示の実施形態のように全てのコイル軸が平行な場合、内側コイル軸115aの方向)に互いに隣接して配置され、隣接するコイルセグメントは電気接続される。好ましくは、図9及び図10に示されるように、全ての選択及びフォーカス磁場コイルが、図9A及び図10において複数のコイルサンプル分割線によって示されるように、複数のコイルセグメントに分割される。
例えば、第1の内側選択及びフォーカス磁場コイル115は、図10において文字A、B、C、Dによって示される4つのコイルセグメントに分割される。同様に、第2の内側選択及びフォーカス磁場コイル113及び各外側選択及びフォーカス磁場コイル116、117が、文字A、B、C等によって示される複数のコイルセグメントに分割される。
この選択及びフォーカス磁場コイルの複数のセグメントへの分割は、各選択及びフォーカス磁場コイル沿いの異なる電流密度の実現を可能にする。下の表は、例示的な実施形態として、コイルセグメントごとの最大電流密度をまとめる。これらの例示的な電流密度の値は、選択及びフォーカス磁場コイルごとに、コイルの異なる場所が大きな電流を要することを考慮して、シミュレーションランから取得された。全体として、合計電力は−100kWであった。第1の内側選択及びフォーカス磁場コイル内の最大電力は49kWだった一方、第2の内側選択及びフォーカス磁場コイル内の電流には38kW以下が使用された。各外側選択及びフォーカス磁場コイルでは、20kW以下消費された。
好ましくは、コイルセグメントは、関連するコイル軸の方向において、検査領域からの距離が小さくなるほど得られる電流密度が増加するよう構成される。アプローチされる様々な実施形態は、これを得るものである。好適な実施形態は、検査領域のより近くに配置されるコイルの1つ以上のコイルセグメントが、検査領域からより遠くに配置される同じコイルの1つ以上のセグメントと比較して、異なる材料で形成され、より太い巻線を有し、より密であり、かつ/又は関連するコイル軸の方向においてより大きな厚さを有することを含む。例えば、各コイルセグメントの電流密度の比を用いて、各コイル内で導線の断面がどのように変化すべきかが決定される。しかし、実践では、導線のメーカーは通常限られた数の断面値しか提供しないので、理論値からのずれは確実に要求される。
また、図9及び図10より、この好適な実施形態において、検査領域に面する第2の内側ポールシューセグメント312のヘッド部312hを通る内側コイル軸115aに垂直な断面、すなわち図10に示される線X沿いの断面は、上記検査領域の反対側に面する上記第2の内側ポールシューセグメント312のテール部312tを通る平行な断面、すなわち図10に示される線Y沿いの断面よりも小さな面積をカバーすることが分かる。
好ましくは、第2の内側ポールシューセグメント312の上記ヘッド部312hの外径は、検査領域230からの距離が小さくなるにつれ、内側コイル軸315aの方向において減少する。言い換えれば、ヘッド部312hの外縁は、内側コイル軸315aの方向に傾いている。
さらに、上記検査領域に面する外側ポールシューセグメント313、314(図10において明示されていない他の外側ポールシューセグメントについても同じ)のヘッド部313h、314hを通る内側コイル軸315aに垂直な断面、すなわちX線沿いの断面は、検査領域の反対側に面する上記外側ポールシューセグメント313、314のテール部313t、314tを通る平行な断面、すなわち線Y沿いの断面よりも大きな面積をカバーする。
さらに、外側ポールシューセグメント313、314(図示されていない他の外側ポールシューセグメントについても同じ)の上記ヘッド部313h、314hの内側コイル軸315aからの内径の距離は、検査領域330からの距離が小さくなるにつれ、内側コイル軸115aの方向において減少する。言い換えれば、ヘッド部313h、314hの内縁は、内側コイル軸115aの方向に傾いている。
図示されるように、第2の内側選択及びフォーカス磁場コイル113及び外側選択及びフォーカス磁場コイル116、117(図示されていない他の外側選択及びフォーカス磁場コイルについても同じ)は、対応するポールシューセグメントと同じ外形を構成するよう各ポールシューセグメントの周囲を動かされているが、これは必ずしも必要ではない。
これらの手段は、検査領域に面する、内側ポールシューセグメント311、312及び内側選択及びフォーカス磁場コイル113、115の表面上に最も高い磁束密度を提供し、特に、高い磁場勾配が得られる。この効果をさらに高めるために、外側ポールシューセグメントの外縁も内側コイル軸115aの方向に傾けられ得ることに留意されたい。
従来はフォーカス磁場の使用により達成される、検査領域中のFOV28の移動のために、通常、全ての選択及びフォーカス磁場コイルに電流を供給することは要求されない。特に、FOV28を上下方向、すなわち、内側コイル軸115aの内側方向沿いに動かすためには、主に2つの内側選択及びフォーカス磁場コイル115、113が使用される。例えば、上部選択及びフォーカス磁場コイルサブユニット410から下部選択及びフォーカス磁場コイルサブユニット420に向かうFOV28の移動が望まれる場合、下部選択及びフォーカス磁場コイルサブユニット420の第1の内側選択及びフォーカス磁場コイルに供給される電流、及び、上部選択及びフォーカス磁場コイルサブユニット410の第2の内側選択及びフォーカス磁場コイルに供給される電流が増やされる。あるいは又は加えて、上部選択及びフォーカス磁場コイルサブユニット410の第1の内側選択及びフォーカス磁場コイルに供給される電流、及び、下部選択及びフォーカス磁場コイルサブユニット420の第2の内側選択及びフォーカス磁場コイルに供給される電流が減らされる。外側選択及びフォーカス磁場コイルは、このような動きのために必ずしも使用されなくてもよい。
内側コイル軸115aに垂直な方向のFOV28の動きが望まれる場合、外側選択及びフォーカス磁場コイルに追加で電流が供給される。特に、上記外側選択及びフォーカス磁場コイルにより、所望の動きの方向に沿う内側コイル軸115aに垂直な方向に追加の磁場が生成される。例えば、図9Aにおいて左から右への移動が望まれる場合、左側にN極、右側にS極(又はこの逆)を有する磁場がさらに生成される。外側選択及びフォーカス磁場コイルに供給される電流の振幅により、FOV28がこの方向に動かされる距離を制御することができる。
上記説明は、FOVの移動が概してどのようにして達成され得るかの簡略な概念を提供するに過ぎない。実際では、当然ながら、電流は正確に制御されなければならないが、これは全体的構成の厳密なレイアウトに強く依存する実装の問題に過ぎない。
ポールシューに関して、ポールシューは好ましくは導磁性のシートから形成され、ポールシュー310の内側ポールシューセグメント311、312及びポールシューヨーク317の隣接するヘッド部317h(他のポールシュー320の内側ポールシューセグメント及びポールシューヨークについても同じ)を形成するシートは、内側コイル軸315aと平行な方向に沿って配置されることに留意されたい。ポールシューヨーク317(他のポールシューヨーク327についても同じ)のテール部317tを形成するシートは、好ましくは、内側コイル軸315aに対して実質的に垂直な方向に配置される。これは、磁束の最適な接続を提供する。
図8に示されるように、ポールシューベアリング330によって接続される2つ以上のポールシューを使用する場合、ポールシューベアリング330も、ポールシューベアリングが接続されるポールシューの部分を形成するシートと同じ方向に互いに隣接して配置される導磁性のシートから構成されることが好ましい。例えば、ポールシューベアリングがポールシューヨークのヘッド部に接続する場合、ポールシューベアリングのシートは、好ましくは、内側コイル軸に対して垂直な方向に配置される。また、ポールシューベアリングを形成するシートは、少なくともポールシューヨークとの接続部において、内側コイル軸315aに対して垂直な方向に配置される。通常、シートは最適な磁束結合が達成されるよう配置されるべきである。
選択及びフォーカス磁場コイルの生成に関して、様々な選択及びフォーカス磁場コイルに加えて、選択磁場の生成をさらに強めるために、各選択及びフォーカス磁場コイルサブユニット内に永久材料が設けられ得ることに留意されたい。この永久磁石は、好ましくは、軟質磁性材料の一部を置換して検査領域の近くに配置され得る。
さらに、コイルの一部又は全てを冷却するために、好ましくは冷却手段が提供されることに留意されたい。冷却手段は、水又は油等の冷却液を使用し得る。コイルは銅又はアルミ製であってもよいが、超伝導材から形成されてもよく、その場合、ヘリウム等の適切な冷却材を用いて冷却がされ得る。高温超伝導材の場合、冷却はヘリウムガスの使用により達成され得る。低温超伝導材の場合、冷却は液体ヘリウムの使用により達成され得る。
特定のアプリケーション(MR)のためには、FFPを有さない均一な磁場を生成することが望ましい。よって、1つの内側ポールシューにおける電流方向が逆転されたシミュレーションが行われた。全てのコイル及び利用可能電力(100kW)の異なる分配を使用した結果、原点(origin)における最大観測場強度は0.45Tであった。場強度はz軸に沿って増加し、x/y軸に沿って減少する。
磁場内に蓄えられるエネルギーを計算するために、ボリュームVにわたって次の積分が評価される。

我々のシミュレーションにおいて、磁場内に蓄えられた最大観測エネルギーは40kJ未満であった。最大値は、均一(MR)場を得ようとするシミュレーションにおいて観測された。
以下、本発明に従って提案され、再構成ユニット152によって実行される再構成プロセスをより詳細に説明する。上述したように、対象スキャン中に生じるバックグラウンド信号変化及びスプリアス信号は、画質を著しく損ない得る。バックグラウンド信号の異なるソースは異なるスペクトル挙動を示し、よって、バックグラウンド信号寄与は測定帯域幅にわたって均一に広がらず、強度及び時間パターンが周波数成分ごとに異なる。良好な画質を得るためには、信号バックグラウンドは測定データから除去されるべきである。本発明によれば、これは、再構成手段152の適切なデザインによってなされる。提案されるソリューションを、図11及び図12を用いて説明する。
図11は、スキャン中のスペクトル信号の変遷又は展開のグラフを示す。横軸は、フィールドフリー点シーケンスの1つの繰り返し(すなわち、軌道に沿う1つのラン)中にチャネル(例えば、xチャネル)上で測定されたスペクトルの周波数成分を表す。縦軸は、一連のFFPシーケンス中のスペクトルの変遷に関連する。各シーケンスが全ボリュームをエンコードする。図12は、xチャネル信号の選択された高調波の時間信号変化を示す。
再構成手段152は、検出信号において、FOV内に磁性粒子が存在しなかった1つ以上のバックグラウンド期間tb1、tb2、tb3、tb4を識別するよう構成され、ここで、FOV内に磁性粒子が存在した信号期間ts1、ts2、ts1には、上記1つ以上のバックグラウンド期間tb1、tb2、tb3、tb4のうちの少なくとも1つのtb2、tb3が挿入される。上記バックグラウンド期間tb1、tb2、tb3、tb4において得られた検出信号は、その後、上記信号期間ts1、ts2、ts1において得られた検出信号を補正するために使用される。最終的に、上記信号期間ts1、ts2、ts1において得られた上記補正後の検出信号から、所望の画像が再構成される。
したがって、信号期間ts1、ts2、ts1中は、トレーサーが注入された対象(又はその一部)は撮像ボリューム内におり、多くの周波数成分において信号を立ち上げる。バックグラウンド期間tb1、tb2、tb3、tb4中は、撮像ボリューム内に対象が存在せず、よって観測信号は信号バックグラウンドを表す。変化するスプリアス信号又は熱効果のため、信号バックグランドは、滑らかにだけでなく、矢印によって示されるように急激にも時間変化する可能性がある。良好なバックグラウンド補正のためには、これらの効果は、対象測定に時間的に非常に近いバックグラウンド信号の使用の必要性を高める。最適タイムウィンドウは、図11に示されるようなグラフを用いて、又は、図12に示されるような信号を含む高調波のセレクションを用いて決定され得る。
図12に示されるグラフを使用することで、トレーサー物質が撮像ボリューム内に存在しないバックグラウンド期間を識別することができ、よって、バックグラウンド補正のために適した信号を高精度で選択することができる。図11及び図12に示されるように、初期バックグラウンド期間tb1(例えば、トレーサー物質のボーラスが対象に導入される前、又はボーラスが撮像ボリュームに到達する前)及び最終バックグラウンド期間tb4(例えば、ボーラスが撮像ボリュームから出た後)が使用されるだけでなく、信号期間の間で少なくとも1つのバックグラウンド期間(ここでは2つのバックグラウンド期間tb2、tb3)が検出される。対象の検出信号の厳密な振幅は、通常、対象の形状に依存する。表示されている(例示的な)高調波は、x励起周波数の倍数(n*528、ここで、n=2、3、4)であるように選択されている。通常、これらが最も信号を含むからである。
どのデータがバックグラウンドデータとして使用され得るかの判断は、励起周波数の選択された高調波及び混合周波数、又はこれらの周波数成分の組み合わせ若しくは重み付け関数の時間信号変遷の目視検査に基づき得る。信号変遷又は導出関数は、例えば図12に示されるように、経時的に視覚化され得る。既知の時点で撮像ボリューム内にトレーサーが存在しないと仮定すると、ユーザーはトレーサーが撮像ボリュームに入るときの高調波信号変化を観測することができる。この視覚化を用いることで、例えばコンピュータのマウス又は他の入力デバイスを使用して時間軸上でかかる領域を定めることにより、バックグラウンド減算に適した期間を割り当てることはユーザーにとって比較的容易である。
一実施形態では、1つ以上の予め選択されていてもよい周波数成分又はその関数(例えば、平均、ノルム、選択された周波数成分の変化、又は選択された周波数成分の時間微分)が自動的に評価される。例えば、トレーサーが存在しない撮像ボリュームから開始し、1つの又は好ましくは複数の周波数成分又はその関数における任意の実質的な変化(好ましくは所定の閾値より大きく、例えば典型的なノイズ変化より大きい)は、トレーサー物質が撮像ボリューム内に入り、現在取得された検出信号はバックグラウンド補正のために使用することができないことを示す。
信号変化が本当にトレーサー物質に起因するか否かが疑わしい場合、又はバックグラウンド期間の検出をさらに改良するために、さらに、信号変化を追加情報、例えばトレーサー物質のボーラスが注入された時間及び/又は対象若しくは患者に対する撮像ボリュームの位置等に関連付けることが提案される。
スキャンのその後において、スペクトル成分又は関数値が典型的なバックグラウンドパターンに戻ると、トレーサーが撮像ボリューム内に存在する次の期間を見つけるためのモニタリングが行われる。スキャナのバックグラウンドスペクトルに見られる典型的な変動に応じて、この信号変遷のモニタリング及び評価は、バックグラウンド信号のいくらかの時間変化を許容しなければならない。しかし、図12に見られるように、トレーサー物質が撮像ボリューム内にある領域は、通常、明確に示される。この文脈において、典型的な変動は磁性粒子が存在しない状態で生じる、例えば熱又はスプリアス信号に起因する信号変動である。これらは特定のパターンを示し、例えば、低い高調波でのみ生じ、又は全周波数成分のバックグラウンドレベルに同時に影響を及ぼす。
他の実施形態では、周波数成分がタイムウィンドウtb中に急な変動を示すため、ウィンドウtsをまたぐ補間が実行できない。これは、再構成プロセスにおいてこれらの周波数成分を捨てる又は抑制する(例えば、低い重みを与える)ことによって達成される。
MPIスキャンは非常に多くのデータを発生するため、提案のソリューションは、好適には、トレーサー物質に関連し得るデータのみを保存し、空の撮像ボリュームに対応する長時間のデータを保存しないよう使用され得る。さらに、空の画像の再構成に計算能力を費やすことを避けるために、画像再構成の開始は、1つ以上の周波数成分において観測される変化、例えば、駆動磁場の駆動周波数の高調波の振幅によってトリガーされ得る。
要約すると、あらゆる実際のMPIスキャナは、時間と共に非線形に変化し得るバックグラウンド信号を生じる。提案のアプローチは、対象又は患者スキャン中の動的なバックグラウンド補正のために追加データを利用可能にすることにより、一定かつ再現可能な画質を保証する。
スキャナの不完全性及び受信システムが拾うスプリアス信号を考慮すると、バックグラウンド減算は、適正な画質を保証するために、MPIにおいて非常に重要な特徴である。本発明は、効率的なバックグラウンド測定及び減算のためのソリューションを提供する。
図面及び上記において本発明を詳細に図示及び記述してきたが、このような図示及び記述は制限的ではなく説明的又は例示的であると考えられるべきであり、本発明は開示の実施形態に限定されない。当業者は、図面、開示、及び添付の特許請求の範囲を分析することにより、開示の実施形態の他の変形例を理解及び実施できる。
特許請求の範囲において、「含む(又は備える若しくは有する等)」との用語は他の要素又はステップを除外せず、要素は複数を除外しない。単一の要素又は他のユニットが、請求項に記載される複数のアイテムの機能を果たし得る。単にいくつかの手段が互いに異なる従属請求項に記載されているからといって、これらの手段の組み合わせを好適に使用することができないとは限らない。
請求項内の如何なる参照符号も特許請求の範囲を限定するものとして解されるべきではない。

Claims (14)

  1. FOV内の磁性粒子を検出するための装置であって、
    磁性粒子の磁化が飽和していない、低い磁場強度を有する第1の部分領域、及び、磁性粒子の磁化が飽和しており、高い磁場強度を有する第2の部分領域が前記FOV内に形成されるような磁場強度の空間パターンを有する選択磁場を生成するための、選択磁場信号生成器ユニットと選択磁場要素とを含む選択手段と、
    前記磁性材料の磁化がローカルに変化するよう、駆動磁場により前記FOV内の前記第1及び第2の部分領域の空間位置を変化させるための、駆動磁場信号生成器ユニットと駆動磁場コイルとを含む駆動手段と、
    前記第1及び第2の部分領域の空間位置の前記変化によって影響される、前記FOV内の磁化に依存する検出信号を取得するための、少なくとも1つの信号受信ユニットと少なくとも1つの受信コイルとを含む受信手段と、
    前記検出信号から前記FOVの画像を再構成するための再構成手段であって、
    前記検出信号内の、前記FOV内に磁性粒子が存在しなかった1つ以上のバックグラウンド期間を識別し、ここで、前記FOV内に磁性粒子が存在した信号期間には、前記1つ以上のバックグラウンド期間のうちの少なくとも1つが挿入されており、
    前記バックグラウンド期間において得られた前記検出信号を使用して、前記信号期間において得られた検出信号を補正し、
    前記補正された前記信号期間において得られた検出信号から前記画像を再構成する、再構成手段と
    を含む、装置。
  2. 前記再構成手段は、1つ以上の周波数成分を経時的に分析することによって前記検出信号内の前記1つ以上のバックグラウンド期間を識別する、請求項1に記載の装置。
  3. 前記再構成手段は、前記駆動磁場の駆動磁場周波数の高調波又は複数の高調波の混合周波数である1つ以上の周波数成分を分析する、請求項2に記載の装置。
  4. 前記再構成手段は、前記1つ以上の周波数成分における変化及び/又は前記1つ以上の周波数成分から導出された1つ以上の導出関数における変化を識別する、請求項1に記載の装置。
  5. 前記再構成手段は、前記1つ以上の周波数成分及び/又は前記1つ以上の周波数成分から導出された1つ以上の導出関数において、振幅の変化が存在するか否かを識別する、請求項4に記載の装置。
  6. 前記再構成手段は、周波数成分ごとに、前記信号期間において得られた検出信号から前記バックグラウンド期間において得られた検出信号を除去する又は差し引く、請求項1に記載の装置。
  7. 前記再構成手段は、周波数成分ごとに、補間又は平均バックグラウンド信号を計算し、前記信号期間において得られた前記検出信号から前記補間又は平均バックグラウンド信号を差し引く、請求項6に記載の装置。
  8. 前記再構成手段は、周波数成分ごとに及びバックグラウンド期間ごとに、バックグラウンド信号又はその平均を計算し、隣接する信号期間において得られた前記検出信号から前記バックグラウンド信号又はその平均を差し引く、請求項6に記載の装置。
  9. 前記再構成手段は、前記信号期間において得られた検出信号から、前記バックグラウンド測定において急な不規則変化を示す周波数成分を抑制又は除去する、請求項1に記載の装置。
  10. 前記再構成手段は、前記識別された変化を、磁性粒子が前記FOV内に存在する時及び/又は場所を示す追加情報に関連付ける、請求項4に記載の装置。
  11. 前記追加情報は、磁性粒子が前記FOV内に存在する対象に導入された時間、及び/又は、前記対象と前記FOVとの間の位置関係を示す、請求項10に記載の装置。
  12. 前記第1の部分領域及び前記第2の部分領域が前記FOV内に形成されるような磁場強度の空間パターンを有する選択及びフォーカス磁場を生成するための、及び、検査領域内の前記FOVの空間位置を変化させるための、前記選択手段を含む選択及びフォーカス手段であって、前記選択及びフォーカス手段は、選択及びフォーカス磁場コイルの少なくとも1つのセットと、前記選択及びフォーカス磁場の生成を制御するために前記選択及びフォーカス磁場コイルの少なくとも1つのセットに供給される選択及びフォーカス磁場電流を生成するための選択及びフォーカス磁場生成器ユニットとを含む、選択及びフォーカス手段を含み、
    前記選択及びフォーカス磁場コイルの少なくとも1つのセットは、
    内側コイル軸のまわりの閉じたループとして形成される少なくとも1つの内側選択及びフォーカス磁場コイルと、
    互いに異なる角度位置に配置され且つ前記少なくとも1つの内側選択及びフォーカス磁場コイルよりも前記内側コイル軸から遠くに配置され、それぞれが関連する外側コイル軸のまわりの閉じたループとして形成される少なくとも2つの外側選択及びフォーカス磁場コイルのグループとを含む、請求項1に記載の装置。
  13. FOV内の磁性粒子を検出するための方法であって、
    磁性粒子の磁化が飽和していない、低い磁場強度を有する第1の部分領域、及び、磁性粒子の磁化が飽和している、高い磁場強度を有する第2の部分領域が前記FOV内に形成されるような磁場強度の空間パターンを有する選択磁場を生成するステップと、
    前記磁性材料の磁化がローカルに変化するよう、駆動磁場により前記FOV内の前記第1及び第2の部分領域の空間位置を変化させるステップと、
    前記第1及び第2の部分領域の空間位置の前記変化によって影響される、前記FOV内の磁化に依存する検出信号を取得するステップと、
    前記検出信号内の、前記FOV内に磁性粒子が存在しなかった1つ以上のバックグラウンド期間を識別するステップであって、前記FOV内に磁性粒子が存在した信号期間には、前記1つ以上のバックグラウンド期間のうちの少なくとも1つが挿入されている、ステップと、
    前記バックグラウンド期間において得られた前記検出信号を使用して、前記信号期間において得られた検出信号を補正するステップと、
    前記補正された前記信号期間において得られた検出信号から画像を再構成するステップと
    を含む、方法。
  14. コンピュータ上で実行されたとき、請求項13に記載の方法のステップを実行するよう、前記コンピュータに請求項1に記載の装置を制御させるためのプログラムコード手段を含むコンピュータプログラム。
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