JP5836525B1 - 坩堝炉 - Google Patents

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【課題】高温ガスと炉本体との間の熱交換効率を高くすることで、燃料の消費量やCO2の発生量を抑制できる坩堝炉を提供する。【解決手段】坩堝炉1は、坩堝3と、坩堝3が内部に設置される炉本体2と、炉本体2の側壁2Bに取り付けられかつ坩堝3を加熱するための高温ガスを炉本体内2に噴射するバーナー4と、を備える。炉本体2の側壁2Bの内面の少なくとも一部の領域は、上下に延びる凸部25及び凹部26が周方向に沿って交互に並んだ凹凸状に形成されている。【選択図】図2

Description

本発明は、アルミニウム、銅、銅合金、亜鉛などの金属を溶融、保持する坩堝炉に関する。
坩堝炉は、耐火物からなる炉本体と、炉本体内に坩台を介して設置され、アルミニウム、銅、亜鉛などの金属を収容する坩堝と、炉本体の側壁下部に取り付けられて炉本体内に高温ガスを噴射する燃焼バーナーと、炉本体の側壁上部に取り付けられて炉本体内から高温ガスを排出する煙道と、を備えている。燃焼バーナーから噴射される高温ガスは、坩堝の外周面に沿って下から上に旋回しながら上昇し、この際に坩堝を加熱することにより坩堝内の金属を溶融する。坩堝を加熱した後の高温ガスは、煙道を通って排ガスとして炉本体の外部に排出される。
しかし、従来の坩堝炉では、炉本体内に噴射された高温ガスは、高温ガスの浮力により、一般に数回坩堝の周囲を旋回するだけで短い滞留時間で煙道まで到達し、炉本体外に排出される。そのため、高温ガスは、坩堝との間で十分な熱交換を行わないまま、多くの熱量を有したまま排ガスとして排出されるので、燃料の浪費やCOの過剰発生に繋がっていた。
これに対して、炉本体の側壁の内面に、水平な環状の凸条を上下方向に複数形成したり、略水平な螺旋状の凸条を形成したりするなど、高温ガスを可能な限り炉本体の周方向に誘導可能な流路を設けてより多く坩堝の周囲を旋回させることで、炉本体内での滞留時間を長くして、坩堝との熱交換効率を向上させた坩堝炉が提案されている(例えば特許文献1,2を参照)。
特許5007100号公報 特開2002−147966号公報
しかし、特許文献1,2に記載の坩堝炉のように、炉本体の側壁の内面(炉本体の内周面)に環状や螺旋状の凸条を形成しても、高温ガスの上昇を抑えて炉本体内での滞留時間を長くすることは難しい。一方で、炉本体の内周面に環状や螺旋状の凸条を広範囲に形成すると、その分、流路抵抗が増大して燃焼バーナーの能力が低下したり、耐火物からなる炉本体を大きく加工することに伴い炉本体の熱損失が大きくなるなど、デメリットが発生し、効果的な方法ではなかった。
本発明は、上記課題に着目してなされたものであり、高温ガスと炉本体の内周面との間の熱交換効率を高くすることで、高温ガスが有する熱量を坩堝へ効果的に熱伝達できる坩堝炉を提供することを目的とする。
本発明の前記目的は、坩堝と、前記坩堝が内部に設置される炉本体と、前記炉本体の側壁に取り付けられかつ前記坩堝を加熱するための高温ガスを前記炉本体内に噴射するバーナーと、を備えた坩堝炉であって、前記炉本体の前記側壁の内面の少なくとも一部の領域は、上下に延びる凸部及び凹部が周方向に沿って交互に並んだ凹凸状に形成されている坩堝炉により達成される。
上記構成の坩堝炉において、前記凸部及び凹部の延びる方向が垂直方向に対して0°〜45°をなすことが好ましい。
また、前記バーナーの高温ガスの噴射方向が前記凸部及び凹部の延びる方向に対して直角をなすことが好ましい。
また、前記凸部及び凹部は、前記炉本体の前記側壁の内面において、前記坩堝の上端に対応する位置から下端に対応する位置まで延びていることが好ましい。
また、前記炉本体の前記側壁には、セラミックスファイバーからなる内張り層が施されており、前記内張り層が凹凸状に形成されていることが好ましい。
また、前記坩堝の外面には、周方向に沿って、上下に延びる縦リブ又は縦溝が間隔をあけて複数設けられていることが好ましい。
本発明の坩堝炉によれば、炉本体の側壁の内面に上下に延びる凸部及び凹部が形成されていることで、炉本体内に噴射された高温ガスが炉本体の内周面との間で効果的に熱交換し、その結果、高温となった炉本体から放射される熱により坩堝が加熱される。このように、高温ガスが有する熱量は、坩堝との熱交換により坩堝に熱伝達されることに加え、炉本体の内周面を介して坩堝へ熱伝達されるので、坩堝を効果的に加熱することができ、坩堝を所定の温度まで昇温するのに要する時間を大幅に短縮することができる。よって、燃料の消費量やCOの発生量を抑制できる。
本発明の一実施形態に係る坩堝炉の概略構成を示す平面図である。 図1のA−A断面図である。 図1のB−B断面図である。 図2のC−C断面図である。 図4の矢印Mで示す領域の拡大図である。 凸部及び凹部の変形例を示す拡大図である。 凸部及び凹部の延びる方向とバーナーの軸線の方向との関係を示す説明図である。 凸部及び凹部の延びる方向とバーナーの軸線の方向との関係を示す説明図である。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。図1〜図4は、本発明の一実施形態に係る坩堝炉1の概略構成を示す。坩堝炉1は、アルミニウム、銅、銅合金、亜鉛などの各種の金属を溶融・保持するものであり、円筒状の炉本体2と、炉本体2の内部に配置される坩堝3と、坩堝3を加熱するためのバーナー4とを備えている。また、坩堝炉1は、さらに、坩堝3を支持する坩台5と、炉本体2に取り付けられた煙道6とを備えている。
炉本体2は、鋼鉄などの金属製のケーシング20の内面に、耐火性を有する内張り層21を施した構成のものである。内張り層21を構成する材料としては、耐火煉瓦やキャスタブル耐火物、プラスチック耐火物、セラミックファイバーなどを用いることができる。なかでも、セラミックファイバーは、高い断熱性を有する点で好ましい。なお、内張り層21とケーシング20との間に、断熱性を有する中間層を介在させてもよい。中間層を構成する材料としては、断熱煉瓦、断熱キャスタブル、セラミックファイバー、断熱ボード及びモルタルなどを用いることができる。
炉本体2は、平面視円形状の底壁2Aと、底壁2Aの周縁に立設された側壁2Bとを有しており、上部は開口している。炉本体2の上部の開口は、円板状の炉蓋22により塞がれている。炉蓋22の中央部には平面視円形状の開口23が形成されている。この開口23は、図示しない小蓋により閉塞可能である。炉本体2内の側壁2Bで囲まれた空間が坩堝3の加熱空間24であり、底壁2Aに坩台5が設置され、この坩台5上に坩堝3が載置されている。
炉本体2の側壁2Bと坩堝3の間には周隙が存在し、この周隙はバーナー4から炉本体2内に噴射された高温ガスが旋回しながら坩堝3を加熱するガス流路となる。炉本体2の側壁2Bの下部には、ガス導入口27が形成されており、このガス導入口27にバーナー4が着脱可能に取り付けられている。
炉本体2の側壁2Bの上部には、ガス排気口28が形成されており、このガス排気口28に煙道6が接続されている。煙道6は、ガス排気口28から水平に延びた配管が屈曲して鉛直上方に延びるように形成されている。煙道6は、バーナー4から炉本体2内に噴射された高温ガスが坩堝3の周囲を旋回して煙道6から排出されるまでの滞留時間を十分確保することができるように、炉本体2の上部に配置されていることが好ましい。本実施形態では、バーナー4から煙道6までの上下方向の距離(高さ)をなるべく大きくし、かつ、バーナー4から煙道6までの旋回方向の距離(旋回長さ)がなるべく大きくなるように、図1に示すように配置している。
炉本体2の側壁2Bの内面(以下、「炉本体2の内周面」という。)、つまりは、内張り層21の表面は、少なくとも一部の領域が凹凸状に形成されている。この凹凸状は、上下に延びる凸部25及び凹部26が周方向に沿って交互に並ぶことで形作られ、炉本体2の内周面に、縦溝又は縦リブを周方向に沿って間隔をあけて複数設けることで形成される。
炉本体2の内周面に、上下に延びる凸部25及び凹部26が形成されていることで、バーナー4から炉本体2内に噴射された高温ガスは、坩堝3の周囲を旋回する際に、その一部分(炉本体2の側壁2B沿いを旋回する高温ガス)が凸部25に衝突するとともに、凹部26と衝突して凹部26内において乱流を起こす。これにより、炉本体2の内周面は、高温ガスにより加熱されて温度上昇し、高温となる。この高温となった炉本体2から放射される熱が坩堝3に伝達されることで、坩堝3は、高温ガスとの熱交換だけでなく炉本体2からの輻射熱によっても加熱される。よって、坩堝3を効果的に加熱することができる結果、坩堝3を所定の温度まで昇温するのに要する時間を大幅に短縮することができる。このように、炉本体2の内周面に、上下に延びる凸部25及び凹部26を形成することで、高温ガスの熱は、坩堝3との熱交換による坩堝3の直接加熱だけでなく、凸部25及び凹部26との衝突に伴う炉本体2との熱交換により炉本体2を介した坩堝3の間接加熱にも用いられる。よって、高温ガスの熱を坩堝3に効果的に伝達でき、坩堝3を所定の温度まで昇温するのに要する時間を大幅に短縮することができる。
加えて、炉本体2の側壁2B沿いを旋回する一部の高温ガスが凸部25及び凹部26に衝突すると、凸部25及び凹部26により跳ね返って坩堝3の方に導かれて、坩堝3を直接加熱するようになる。よって、炉本体2の内周面に、上下に延びる凸部25及び凹部26を形成することで、坩堝3の周囲を旋回する高温ガスと坩堝3との熱交換を促進させることもでき、高温ガスと坩堝3との間の熱交換効率を向上することができる。
なお、「凸部25及び凹部26が上下に延びる」とは、凸部25及び凹部26が完全に縦方向(垂直方向)に沿って延びる場合に限られるものではなく、凸部25及び凹部26の両端が上下にずれるようにして延びている、つまりは、垂直方向に対して傾いた斜め方向に沿って延びていてもよい。ただし、この場合には、凸部25及び凹部26の延びる方向が垂直方向に対して0°〜45°をなす、つまりは、凸部25及び凹部26の垂直方向からの傾斜角度が0°〜45°であることが好ましい。上記傾斜角度が45°よりも大きいと、凸部25及び凹部26の延びる方向が垂直方向よりも水平方向に近くなり、高温ガスが凸部25及び凹部26とさほど衝突することなくスムーズに炉本体2内を旋回するため、炉本体2との間の熱交換が小さくなるからである。
凸部25及び凹部26の断面視形状は、特に限定されるものではなく、三角形状、正方形状や長方形状などの矩形状、多角形状、台形状、半円形状などの種々の形状とすることができる。なお、凸部25及び凹部26の断面視形状は、図5に示すように同じであってもよいし、図6に示すように異なっていてもよい。図5では、凸部25及び凹部26の断面視形状がともに、略矩形状であり、図6では、凸部25の断面視形状が略三角形状である一方で凹部26の断面視形状が台形状である。
高温ガスと炉本体2の内周面との熱交換効率を大きくするためには、炉本体2の内周面の表面積をできるだけ大きくすることが必要である。また、これとともに、高温ガスの一部が凸部25に衝突しても、炉本体2内を旋回する高温ガスの流れを弱めないようにすることが必要である。また、熱スポールによる凸部25の損傷なども考慮する必要がある。これらの観点を考慮すると、凸部25及び凹部26は、以下の構造とすることが好ましい。
具体的には、凹部26の深さ、つまりは、凹部26の底部位置から凸部25の頂部位置までの高さは、15mm〜50mmであることが好ましく、20mm〜40mmであることがより好ましい。凹部26の深さが浅すぎると、炉本体2の内周面の表面積を十分に大きくすることが難しく、凹部26の深さが深すぎると、炉本体2内を旋回する高温ガスの流れが凸部25との衝突により弱められるうえ、熱スポールによる凸部25が損傷しやすくなるからである。
また、凹部26の開口幅、つまりは、隣り合う凸部25の頂部位置における間隔は、40mm〜100mmであることが好ましく、50mm〜80mmであることがより好ましい。凹部26の開口幅が広すぎると、炉本体2の内周面の表面積を十分に大きくすることが難しく、凹部26の開口幅が狭すぎると、凹部26での高温ガスの乱流が生じにくく、高温ガスの炉本体2の内周面との熱交換が小さくなるからである。
また、隣り合う凹部26の間隔、つまりは、凸部25の基部位置における幅は、40mm〜100mmであることが好ましく、50mm〜80mmであることがより好ましい。凸部25の幅が狭すぎると、凸部25の強度が弱く、熱スポールによる凸部25が損傷しやすく、凸部25の幅が広すぎると、炉本体2の内周面の表面積を十分に大きくすることが難しいからである。
上記構成の凸部25及び凹部26は、炉本体2の内周面において、坩堝3の上端と対応する位置から坩堝3の下端と対応する位置にわたって延びている、つまりは、凸部25の上端が坩堝3の上端と同じ高さあるいは僅かに上方に位置しているとともに凸部25の下端が坩堝3の下端と同じ高さあるいは僅かに下方に位置していることが好ましい。このように、炉本体2の内周面の坩堝3を包囲する領域のみを凹凸状に形成することで、坩堝3に対しては、上述した通り、凹凸形状により効果的に加熱でき、炉本体2に対しては、凸部25及び凹部26を設ける範囲を狭めることができるので、炉本体2を過度に加工することがなく、その分、炉本体2の熱損失を低減することができ、高温ガスの熱効率を向上することができる。なお、凸部25及び凹部26は、炉本体2の内周面において、坩堝2の上端及び下端と対応する位置よりも上方及び下方に長く延びていてもよい。
坩堝3は、有底で上部が開口した容器状であり、その内部に溶融金属を収容可能である。坩堝3の素材としては、熱伝導性が良好な材料からなることが好ましく、取り扱う溶融金属に応じて、黒鉛坩堝、アルミナ坩堝、ムライト坩堝、ジルコニア坩堝などを適宜選択して使用することができる。
坩台5は、中央部に空洞を有する筒状に形成されている。また、坩台5の上面及び下面には、それぞれ等角度位置(例えば90度等間隔の位置)に、径方向に沿って延びる溝部(図示せず)がそれぞれ設けられている。各溝部は、坩台5内の空洞と坩台5の外部とを連通している。バーナー4から炉本体2内に噴射された高温ガスが各溝部を通って坩台5内に導入されることにより、坩堝3は外面だけでなく、その底部からも加熱される。
バーナー4は、ガス燃料を空気と混合かつ燃焼させて高温ガスを噴射する従来公知のものである。バーナー4は、噴射する高温ガスが、坩堝3の周囲を旋回しながら上昇して煙道6から排出されるように、坩堝3の外面の接線方向に沿うように配置されている。
また、バーナー4は、高温ガスの噴射方向が炉本体2の内周面に形成された凸部25及び凹部26の延びる方向に対して直角をなすように、配置されていることが好ましい。例えば、凸部25及び凹部26が垂直方向に延びる場合には、図2に示すように、バーナー4は、高温ガスを噴射する筒体40の軸線が水平方向を向くようにして配置される。また、図7に示すように、凸部25及び凹部26が垂直方向に対して傾いた斜め方向に延びる場合には、バーナー4は、筒体40の軸線が水平方向よりも上方を向くようにして配置される。これにより、炉本体2の内周面に形成された凸部25及び凹部26にバーナー4から噴射された高温ガスが効果的に衝突しやすくなるので、炉本体2を効果的に加熱することができ、それに伴い、炉本体2からの輻射熱によって坩堝3を効果的に加熱することができる。
なお、図8に示すように、凸部25及び凹部26が垂直方向に対して傾いた斜め方向に延びる場合においても、バーナー4を、筒体40の軸線が水平方向を向くように配置してもよい。この場合には、バーナー4から炉本体2内に噴射された高温ガスが、坩堝3の周囲を旋回する際に、凸部25及び凹部26との衝突により、下方に流れるように導かれるので、炉本体2内を上昇することを抑制できる。これにより、高温ガスが炉本体2内に噴射されてから煙道6から排出されるまでの間に、坩堝3の周囲をより多く旋回するので、炉本体2内における高温ガスの滞留時間をより長くすることができ、その分、坩堝3を効果的に加熱することができる。
上記構成の坩堝炉1によると、炉本体2の内周面に上下に延びる凸部25及び凹部26が形成されていることで、バーナー4から炉本体2内に噴射された高温ガスが坩堝3の周囲を旋回する際に、凸部25及び凹部26と衝突することで炉本体2の内周面を加熱する。これにより、温度上昇した炉本体2から放射される熱が坩堝3に伝達されることで、坩堝3は、高温ガスに直接加熱されるだけでなく炉本体2からの輻射熱によっても加熱される。よって、坩堝3が効果的に加熱されるので、坩堝3を所定の温度まで昇温するのに要する時間を大幅に短縮することができる。このように、高温ガスが有する熱量が、坩堝3との熱交換により坩堝3に熱伝達されることに加え、炉本体2の内周面を介して坩堝3へ熱伝達されるので、高温ガスの熱量を坩堝3に効率よく熱伝達することができ、燃料の消費量やCOの発生量を抑制できる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、種々の変更が可能である。例えば、坩堝3の外面にも、周方向に沿って、上下に延びる縦リブ又は縦溝を間隔をあけて複数設けることで、少なくとも一部の領域を凹凸状に形成してもよい。このように、坩堝3の外面に上下に延びる凸部及び凹部を形成すると、外面が平滑面である場合に比べて表面積が増大するため、高温ガスとの間の熱交換率が向上して、坩堝3を効果的に加熱することができるので、坩堝3を所定の温度まで昇温するのに要する時間をさらに短縮することができる。
以下、実施例及び比較例を用いて、本発明を更に詳細に説明する。ただし、本発明が本実施例に限定されるものではない。
容積が100Lの坩堝3内にアルミニウムの溶融金属(初期温度685℃)を300kg貯留し、炉本体2内にバーナー4から所定の熱量(405MJ/h)の高温ガス(都市ガス)を噴射することで坩堝3を加熱して、坩堝3内のアルミニウムの溶融金属の温度が10℃上昇するまでの昇温時間を計測した。実施例は、炉本体2の内周面に垂直方向に延びる凸部25及び凹部26を形成して凹凸状とした。比較例は、炉本体2の内周面を平滑とした。実施例及び比較例ともに、炉本体2の加熱空間24の径は0.8mであり、高さは0.7mである。
上記計測を実施例及び比較例ともに10回行ったところ、その平均昇温時間は、実施例で12分40秒、比較例で18分1秒であった。このように、実施例では、比較例よりも、炉本体2の内周面を凹凸状とすることで、昇温時間を30%短縮できることが確認された。よって、実施例においては、坩堝3を短時間で高温にすることができ、坩堝3を効率よく加熱することができる。
1 坩堝炉
2 炉本体
2B 側壁
3 坩堝
4 バーナー
21 内張り層
25 凸部
26 凹部

Claims (6)

  1. 坩堝と、前記坩堝が内部に設置される炉本体と、前記炉本体の側壁に取り付けられかつ前記坩堝を加熱するための高温ガスを前記炉本体内に噴射するバーナーと、を備えた坩堝炉であって、
    前記炉本体の側壁と前記坩堝との間に周隙が存在し、
    前記炉本体の前記側壁の内面の少なくとも一部の領域は、上下に延びる凸部及び凹部が周方向に沿って交互に並んだ凹凸状に形成されており、
    前記凸部及び凹部は断面視台形形状であり、
    前記凹部の深さは20mm〜50mmであり、前記凹部の開口幅は40mm〜100mmであり、隣り合う前記凹部の間隔は40mm〜80mmである坩堝炉。
  2. 前記凸部及び凹部の延びる方向が垂直方向に対して0°〜45°をなす請求項1に記載の坩堝炉。
  3. 前記バーナーの高温ガスの噴射方向が前記凸部及び凹部の延びる方向に対して直角をなす請求項2に記載の坩堝炉。
  4. 前記凸部及び凹部は、前記炉本体の前記側壁の内面において、前記坩堝の上端に対応する位置から下端に対応する位置まで延びている請求項1〜3のいずれかに記載の坩堝炉。
  5. 前記炉本体の前記側壁には、セラミックスファイバーからなる内張り層が施されており、前記内張り層が凹凸状に形成されている請求項1〜4のいずれかに記載の坩堝炉。
  6. 前記坩堝の外面には、周方向に沿って、上下に延びる縦リブ又は縦溝が間隔をあけて複数設けられている請求項1〜5のいずれかに記載の坩堝炉。
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