JP5835064B2 - 蒸気ドレンの回収方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ボイラシステムにおける蒸気ドレンの回収方法に関する。
ボイラシステムにおける水及び蒸気の循環流れの概要について図2を参照して説明する。
給水タンク1内から給水がボイラ2に供給され、発生した蒸気が蒸気使用工程3に送られる。蒸気使用工程3からのドレンが給水タンク1に返送される。給水タンク1には軟化水等よりなる補給水が供給される。
ボイラの補給水に軟化水を用いる場合、含まれる炭酸イオン、重炭酸イオン(Mアルカリ度)は、ボイラで熱分解して二酸化炭素が生成し、蒸気・復水系配管に移行して腐食を促進する。そのため、ボイラ給水にアミン系の蒸気・復水系処理薬剤を添加することにより、二酸化炭素によるpH低下を抑制し、蒸気・復水系配管の腐食防止を行っている。アミン系蒸気・復水系処理薬剤としては、アルキルアミン、アルカノールアミン等の蒸気とともに揮発して蒸気復水系に移行するアミン、具体的には、アミノメチルプロパノール、モノエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、シクロヘキシルアミン、ジエチルエタノールアミン、モルフォリン、メトキシプロピルアミン、ジエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、ジグリコールアミンなどが用いられている。
また、ボイラの腐食防止のため、ボイラ水をアルカリ性にする必要があり、アルカリ剤も添加している。
給水の炭酸イオン、重炭酸イオン(Mアルカリ度)は変動するため、通常、過剰に蒸気・復水系処理薬剤を使用して、薬剤が不足しないようにしている。特許文献1には、薬剤使用量を適正にするため、各ポイントの温度およびMアルカリ度を測定し、適正な薬剤使用量を計算して、注入量を制御する方法が記載されている。
蒸気・復水系処理剤使用量を削減するためには、給水の炭酸イオン、重炭酸イオンを低下させることが有効である。特許文献2には、炭酸イオン、重炭酸イオンを低下させる方法として、補給水である軟化水をルーズRO膜(NF膜と同じ)で処理する方法が記載されている。しかし、この方法ではドレンに含まれる炭酸イオン、重炭酸イオンを除去することができないため、Mアルカリ度が高い蒸気ドレンを回収している場合には、ドレン量の増加に伴い、給水における補給水の比率が低下し蒸気・復水系処理剤の削減効果は小さくなる。
炭酸イオン、重炭酸イオンはアニオン交換樹脂、電気脱イオン装置、RO(逆浸透)などで低減できるが、アニオン交換樹脂、電気脱イオン装置は60℃以上の高温で使用することができないため、高温のドレン処理に利用することはできない。
RO膜として60℃以上の高温で使用できるものが市販されているが、ドレンに含まれる炭酸イオン、重炭酸イオンとともにアミン系薬剤も除去するため、薬剤が濃縮水として排出されてしまうという問題がある。また、ドレンに酸を添加し、pHを下げ、炭酸イオン、重炭酸イオンを遊離炭酸として、脱炭酸塔や脱気膜で除去することも考えられる。しかし、遊離炭酸除去後のドレンは酸性であり、水酸化ナトリウム等のアルカリ剤使用量が増加し、ボイラ水の電気伝導率が上昇し、濃縮倍率を下げて運転する必要が生じる。
特開2001−355804 特開2008−89190
本発明は、ドレン中の炭酸イオン、重炭酸イオンを選択的に除去することにより、蒸気・復水系処理薬剤使用量を削減することができる蒸気ドレンの回収方法を提供することを目的とする。
本発明の蒸気ドレンの回収方法は、ボイラからの蒸気を使用する蒸気使用工程からのドレンを回収する方法において、前記ドレンにアルカリを添加した後、NF膜で処理し、ボイラ給水に再利用することを特徴とするものである。
本発明では、回収したドレンを含むボイラ給水を、アルカリ剤を添加することなくボイラに給水することが好ましい。
本発明によると、ドレンにアルカリを添加した後、NF膜処理する。NF膜は、ドレン中の炭酸イオン、重炭酸イオンを除去し、アミン系の蒸気・復水系処理薬剤を透過させる。これにより、ボイラ給水中の炭酸イオン、重炭酸イオン濃度が低くなると共に、アミン系の蒸気・復水系処理薬剤の系外排出は防止ないし抑制される。本発明によれば、給水中の炭酸イオン、重炭酸イオン濃度が低くなるため、蒸気中の二酸化炭素濃度が低下し、薬剤使用量を削減することができる。また、NF膜は透過水のpHを低下させないので、ボイラ給水に新たにアルカリを添加する必要もない。
実施の形態に係る蒸気ドレンの回収方法のフロー図である。 従来例を示すフロー図である。
以下、本発明についてさらに詳細に説明する。図1は本発明の実施の形態に係る蒸気ドレンの回収方法のフロー図である。
蒸気使用工程からのドレンに対し必要に応じて除鉄フィルター処理などの前処理(工程4)を行い、次いで水酸化ナトリウム等のアルカリ剤を添加し、攪拌する(工程5)。このアルカリ剤は可能な限りpHを高くすることを目的とするものであるため、添加・撹拌工程ではドレンのpHコントロールは不要であり、アルカリ剤をライン注入後、ラインミキサーで攪拌などの簡便な方法で行えば十分である。アルカリ剤の添加量はボイラおよび原水によってJIS基準として定められているボイラ水のpHとなるよう調整するのが好ましい。ボイラの連続ブローのpHを測定し、アルカリ剤添加量を制御してもよい。
このようにしてアルカリ性にしたドレンをNF膜に供給して処理する(工程6)。NF膜への流入水は、高温、アルカリ性であるため、耐アルカリ、耐高温で使用できるNF膜(少なくともpH9以上、温度60度以上で使用可能なもの)をドレン温度やアルカリ剤添加量を考慮して選定するのが好ましい。ドレンは、蒸留水であり、スケール成分は含まれていないので、高い回収率で運転可能である。選定したNF膜モジュールの最小ブライン量を考慮し、複数段のNF膜処理を行い、90%以上の回収率とすることが望ましい。
なお、二酸化炭素は水中で
CO + HO ⇔ HCO
CO ⇔ H + HCO
HCO ⇔ H + CO 2−
の平衡状態が成り立っている。pH上昇に伴い、二酸化炭素、重炭酸イオン、炭酸イオンの順に存在比率が上昇する。NF膜は、負に帯電しているので、荷電反発の効果により重炭酸イオンおよび炭酸イオンを除去する。2価のアニオンの方が1価のアニオンよりも荷電反発効果が大きいので、pHをできるだけ上昇させてCO 2−を多くすることにより、二酸化炭素除去率が上昇する。アミン系の蒸気・復水系処理薬剤のアミン基はアルカリ性条件下ではR−NH + OH → R−NH + HOの反応に従って非イオン性となるので、NF膜による除去率が低下する。
炭酸イオン、重炭酸イオンが低減されたNF膜透過水を給水タンク1に送水し、濃縮水は回収もしくは排水する。NF膜濃縮水の回収を行うときには、補給水との熱交換で冷却した後、アニオン交換処理、もしくは酸添加後に脱気膜処理又は脱炭酸塔での二酸化炭素除去を行い、給水タンクに回収するのが好ましい。
この方法によると、ドレン中の炭酸イオン、重炭酸イオン濃度が低減されるため、蒸気・復水系腐食処理薬剤の添加量を削減できる。また、ドレンの炭酸イオン、重炭酸イオンの変動も小さくなるため、安全のため過剰に入れる薬剤量も削減できる。
なお、ドレン中の鉄濃度が高いときは、図のように前処理として除鉄フィルターにより前処理を行うのが好ましいが、鉄濃度が低いときには除鉄処理を行わなくてもよい。
[実施例1]
軟化水を補給水としたボイラにおいて、図1に示すように、アミン系の蒸気・復水系処理薬剤(栗田工業製ダイクリーンA902)で処理した蒸気ドレンを原水としてNF膜(Hydranautics社製HYDRACoRe70pHT/使用可能pH:1〜13.5、使用可能温度70℃以下)の径32mm平膜の通水試験を実施した。原水供給流量を1ml/minに調整し、濃縮水配管に設置したバルブで回収率を80%程度となるように調節した。平膜試験装置を恒温槽に浸漬し、温度調整を行った。また、水酸化ナトリウムを使用して表1のpHとなるようにpH調整した。脱塩率、回収率等の結果を表1に示す。
[実施例2]
NF膜の代わりにRO膜(GE社製Duratherm Excel RO/使用可能pH:3〜9、使用可能温度80℃以下)を用いたこと以外は実施例1と同様にして試験を行った。結果を表1に示す。
Figure 0005835064
表1に示す通り、比較例1で用いたRO膜はアルカリ性でMアルカリ度の脱塩率0.86と除去できるが、同時にアミン系薬剤も0.85と同程度除去される。これに対し、実施例1で用いたNF膜はアルカリ性でMアルカリ度の脱塩率が0.64と除去でき、アミン系薬剤は0.09とほとんど除去しない。
この結果から、NF膜を使用することでドレンのMアルカリを低減し、かつ、アミン系薬剤を除去しないシステムができることが分かる。なお、脱塩率は次式で算出される値である。
脱塩率=1−処理水水質/((原水水質+濃縮水水質)/2)
1 給水タンク
2 ボイラ

Claims (2)

  1. ボイラからの蒸気を使用する蒸気使用工程からのドレンを回収する方法において、
    前記ドレンにアルカリを添加した後、NF膜で処理し、ボイラ給水に再利用することを特徴とする蒸気ドレンの回収方法。
  2. 請求項1において、回収したドレンを含むボイラ給水を、アルカリ剤を添加することなくボイラに給水することを特徴とする蒸気ドレンの回収方法。
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