JP5832976B2 - 木質化成品複合ボードの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、テーブルや机の天板又は書棚の棚板等に用いられる木質製の板材に関する。更に詳しくは、軽量で反りの発生が少なく、しかも仕様変更に伴うサイズカット等を行っても強度や取扱い性が損なわれることのない、再加工性、汎用性に優れた木質化成品複合ボードの製造方法に関するものである。
木質製の板材は、壁や床等の建築部材を始めとし、パーティション、ドア、ブラインド、テーブルや机の天板又は書棚の棚板等の様々な用途に用いられている。これらの板材には、1本の原木から必要な寸法に切り出しただけの無垢材の他、製造コストの低減等を図るため、無垢材を接着剤等で継ぎ合わせて1枚の板に仕上げた集成材、中密度繊維板(MDF:Medium Density Fiberboard)、或いは木片を細かく砕いて接着剤を噴霧した後、押し固めることにより形成されたパーティクルボード等が一般に用いられている。
また、軽量化の試みとして、図2に示すように、パーティクルボード等を用いて枠状に形成した框を芯材21とし、この芯材21の表側表面及び裏側表面に合板やMDF等を表面材23として貼り合わせた中空のボード、いわゆるフラッシュ構造の木質製の板材20が広く流通している。しかし、テーブルや机の天板又は書棚の棚板等の用途に用いられる板材には、上から掛かる重みに対してある程度の強度が求められるが、フラッシュ構造の板材20は、中空部21aを有する構造であるため、上からの重みに対して極端に強度が低い部分が形成されるという問題がある。これを補うため、中空部に内部空間部材として蜂の巣状のペーパーコア材を敷き詰めた木製フラッシュパネル等が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。この木製フラッシュパネルでは、中空部にペーパーコア材等を敷き詰めることでフラッシュ構造パネルの課題の一つである強度不足を補っている。また、この木製フラッシュパネルでは芯材と裏側表面材との間に不織布を貼着することにより、表面材に超薄板ボードを用いた場合でも中空部に敷き詰められたペーパーコア材等の凹凸が表面に出にくく装飾性に優れ、節句飾り用屏風及び台等の用途として好適に用いることができるとされている。
一方、軽量化と強度不足を補うため、フラッシュ構造の板材に用いられる芯材の代わりに、例えば図4に示すように、板状に押出成型したポリスチレン製の発泡体32を中心に配し、この発泡体32の表側表面及び裏側表面に表面材33を接着して挟み込んだ3層構造(装飾紙を除く)の複合ボード30等も提案されている。この複合ボード30では、中心部に非常に軽量で、かつ所望の柔軟性のあるポリスチレン製の発泡体等を用いることで軽量化が図られ、またフラッシュ構造の板材のような中空部を有しないため、棚板表面の中央付近において強度が極端に弱くなるといった不具合も生じにくい。
登録実用新案第3044135号公報(請求項1、図1)
しかしながら、上記特許文献1に示されるようなフラッシュ構造の板材では、一旦製造された後、仕様変更が生じた場合の再加工性、汎用性の面において課題がある。例えば、図2に示すフラッシュ構造の板材20において、A−A線に沿って所望サイズにカットすると、図3に示すように切断面が口を開いた状態になる。このように、切断面に開口部が生じると、開口部付近では上下方向からの圧力に対する強度が大幅に低下し、圧縮による変形等が生じる。この問題は、上記特許文献1の木製フラッシュパネルのように、コア材を中空部に敷き詰めた構造であっても4片の框のうちの一片が欠如することになるため、強度の低下は避けられない。また、上記サイズカット後の開口部を有する板材を書棚等に棚板として固定する場合、開口部へは固定のためのビス留めや釘打ちができないため、取扱い性の面でも劣ることになる。
一方、図4に示される発泡体を有する3層構造の複合ボード30では、側面から見たときの板材の中心部を発泡体が大方を占めている。発泡体は、ある程度柔軟性を有する部材であるため、側方から中心部へ釘等を打ち込んでも安定して固定することができない。そのため、この3層構造の複合ボード30ではサイズカットをしない状態においてもビス留めや釘打ちによる固定化の面で非常に取扱い性が悪かった。
本発明の目的は、テーブルや机の天板又は書棚の棚板等に用いられる低コストの木質製素材を主体とする板材であって、軽量で反りの発生が少なく、しかも仕様変更が生じた場合の再加工性、汎用性に優れた木質化成品複合ボードの製造方法を提供することにある。
本発明の第1の観点は、図1に示すように、芯材(11)と、材質及び厚さが同じ2枚の合成樹脂製発泡体(12,12)と、材質及び厚さが同じ2枚の表面材(13,13)と、材質及び厚さが同じ2枚の装飾紙(14,14)を用意する工程と、前記2枚の表面材(13,13)の各表面に前記2枚の装飾紙(14,14)をそれぞれ接着する工程と、前記2枚の合成樹脂製発泡体(12,12)の側面を除く表側表面及び裏側表面に接着剤をそれぞれ塗布する工程と、前記装飾紙付き表面材(13)、前記合成樹脂製発泡体(12)、前記芯材(11)、前記合成樹脂製発泡体(12)及び前記装飾紙付き表面材(13)の順に積層して積層部材を形成する工程と、前記積層部材10〜30セットを各セットの間に前記接着剤が漏洩するのを防ぐためのフィルムを挿入した状態でコールドプレス成形機を用いて5〜40℃の温度で0.1〜0.5MPaの圧力で5分〜24時間加圧することにより、圧着する工程とを含む木質化成品複合ボードの製造方法である
本発明の第1の観点の木質化成品複合ボードの製造方法では、2枚の表面材の各表面に2枚の装飾紙をそれぞれ接着し、2枚の合成樹脂製発泡体の側面を除く表側表面及び裏側表面に接着剤をそれぞれ塗布し、装飾紙付き表面材、合成樹脂製発泡体、芯材、合成樹脂製発泡体及び装飾紙付き表面材の順に積層して積層部材を形成した後、積層部材10〜30セットを各セットの間に接着剤が漏洩するのを防ぐためのフィルムを挿入した状態でコールドプレス成形機を用いて5〜40℃の温度で0.1〜0.5MPaの圧力で5分〜24時間加圧して各部材同士を圧着することにより木質化成品複合ボードを製造するため、各部材同士が十分に圧着し、接着不良を起こさないとともに、製造された本発明の木質化成品複合ボードでは、大幅な軽量化が図られるとともに、反りの発生が少なく、上からの重みに対して安定した強度が得られる。また、いずれの位置で切断してもフラッシュ構造の板材のように開口部が生じることはない。このため、仕様変更が生じた場合にボードのサイズカットを行っても特定部位において強度が著しく低下することもない。また、いずれのサイズにカットしても、常に中心部に芯材が配置された構造になることから、ビス留めや釘打ちができなくなるといった不都合が生じることもなく、仕様変更が生じた場合の再加工性、汎用性の面で優れる。また、縁部にエッジテープの貼着が容易になる効果が得られる。
本発明の第3の観点の木質化成品複合ボードは、上記合成樹脂製発泡体が発泡倍率10〜40倍の発泡ポリスチレンからなる。発泡倍率が上記範囲にある発泡ポリスチレンは、適度な弾力性を有し、比重が小さいため、ボード全体として所望の強度が得られ、かつ軽量化が更に図られる。また、防音や遮音の効果が得られる。
本発明実施形態の木質化成品複合ボードを示す積層断面図である。 一般的なフラッシュ構造の木質製の板材を示す斜視図である。 図2の板材をA−A線で2つに切断したときの一片を示す図である。 中心に発泡体を配した3層構造の積層板を示す斜視図である。 実施例における強度試験の説明図である。
次に本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。
本発明の木質化成品複合ボードは、図1に示すように、芯材11と、芯材11の表側表面及び裏側表面それぞれに接着剤で接着し積層された同じ材質、同じ厚さの2枚の合成樹脂製発泡体12と、2枚の合成樹脂製発泡体12の表面それぞれに接着剤で接着し積層された同じ材質、同じ厚さの2枚の表面材13と、2枚の表面材13の表面それぞれに接着剤で接着し積層された同じ材質、同じ厚さの2枚の装飾紙14とからなる。
芯材11としては、合板、MDF又はパーティクルボード等が挙げられる。このうち、ビス止めが容易であることから、合板又はMDFを用いるのが好ましい。また、芯材11の厚さは3〜10mmの範囲とするのが好ましい。芯材11の厚さが下限値未満では、強度不足やビス保持力が低下する等の不具合が生じる傾向があるため好ましくない。一方、厚さが上限値を超えると、十分な軽量化が計れないため好ましくない。
合成樹脂製発泡体12としては、発泡ポリスチレン、発泡ポリエチレン等の熱可塑性高分子発泡体、ポリプロピレン樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂等に亜鉛華、鉛白、リトポン、二酸化チタン、沈降性硫酸バリウム、カオリンクレー或いはバライト等の無機系顔料やプラスチックピグメント等の有機系顔料を混練して押出成形にて製造した合成樹脂製の板材等が挙げられ、発泡倍率は5〜60であることが好ましい。このうち、本発明の木質化成品複合ボード10を構成する合成樹脂製発泡体12としては、発泡倍率が10〜40である発泡ポリスチレンが特に好ましい。例えば発泡ポリエチレンの場合、発泡倍率が大きいものは弾力性がありすぎ、一方、発泡倍率が小さいものは比重が大きくなりすぎる傾向があることから、適度な弾力性と軽量化を両立させる際のバランス調整が多少困難になる。一方、発泡ポリスチレンは復元力が高く、発泡倍率が上記範囲にある発泡ポリスチレンは適度な弾力性を維持しつつ、比重を小さくできるため好ましい。また、合成樹脂製発泡体12の厚さは3〜40mmであることが好ましい。また、合成樹脂製発泡体12の厚さは、軽量化の面から、表面材13の厚さと比べて大きい方が好ましい。
合成樹脂製発泡体12に塗布する接着剤としては、酢酸ビニル系接着剤、水性ビニルウレタン系接着剤、天然ゴム系接着剤又はホットメルト接着剤等が挙げられる。このうち、接着力とコストのバランス、或いは簡易設備の利用可能性等の理由から、酢酸ビニル系接着剤又は水性ビニルウレタン系接着剤が特に好ましい。また、接着力を向上させるため、溶剤を0.5〜5質量%の割合で混合したものを使用するのが好ましい。溶剤としては、トルエン、キシレン、ヘキサン、アセトン又は酢酸エチル等が挙げられる。
表面材13には、合板、MDF、HDF(High Density Fiberboard)又はパーティクルボード等を用いてもよい。このうち、表面平滑性及び強度に優れ、かつコスト的にも優れることから、MDF又は合板を用いるのが特に好ましい。また、表面材13の厚さは2〜5mmであることが好ましい。
装飾紙14としては、印刷紙、合成紙、メラミン紙又は塩化ビニルシート等が挙げられる。このうち、加工性に優れ、かつコスト的にも優れることから、印刷紙が特に好ましい。装飾紙14の厚さは、0.1〜0.5mmであることが好ましい。
表面材13と装飾紙14を接着させる接着剤としては、酢酸ビニル系接着剤、水性ビニルウレタン系接着剤、天然ゴム系接着剤又はホットメルト接着剤等が挙げられる。このうち、接着作業性に優れることから、酢酸ビニル系接着剤又はホットメルト接着剤が特に好ましい。
以上、本発明の木質化成品複合ボードでは、上記構成により、大幅な軽量化が図られ、上からの重みに対して安定した強度が得られる。また、仕様変更が生じた場合にサイズカットを行っても特定部位において強度が著しく低下することもなく、ビス留めや釘打ちができなくなるといった不都合が生じることもない。
また、本発明の木質化成品複合ボードでは、芯材11の表側表面及び裏側表面に接着される2枚の合成樹脂製発泡体12、これらの合成樹脂製発泡体12の表面に接着される2枚の表面材13、更に表面材13の表面に接着される2枚の装飾紙14は、それぞれ同じ材質、同じ厚さの部材で構成される。これにより、図1において、芯材11の中心から上半分の部分と下半分の部分は材質、構造、サイズが対称となる。このように構成することで、湿度又は温度等の使用環境の変化による反りの発生を大幅に防止することができる。木質化成品複合ボードの総厚は、二次加工が容易であることから、12〜100mmの範囲とするのが好ましい。
続いて、この木質化成品複合ボードの製造方法について説明する。
先ず、本発明の木質化成品複合ボードを構成する芯材11と、合成樹脂製発泡体12と、表面材13と、更に装飾紙14を用意する。合成樹脂製発泡体12、表面材13、装飾紙14は、いずれも材質及び厚さが同じものをそれぞれ2枚ずつ用意する。そして、2枚の装飾紙14は、表面材13のそれぞれの表面に、接着剤を用いて予め接着させておく。接着剤としては、酢酸ビニル系接着剤、水性ビニルウレタン系接着剤又はホットメルト接着剤等が挙げられる。
そして、用意した2枚の合成樹脂製発泡体12それぞれの側面を除く表側表面及び裏側表面に接着剤を塗布しておく。接着剤としては、上述した酢酸ビニル系接着剤、水性ビニルウレタン系接着剤又はホットメルト接着剤等が挙げられ、接着性とコストバランス或いは簡易設備の利用可能性等の理由から、酢酸ビニル系接着剤又は水性ビニルウレタン系接着剤を用いるのが特に好ましい。これら接着剤の使用に際しては、塗布前に上記溶剤を0.5〜5質量%となる割合(接着剤と溶剤の合計を100質量%としたときの、溶剤の割合)で混合して希釈させておく。また、合成樹脂製発泡体12への接着剤の塗布は、塗工作業性に優れ、かつ均一に塗布できることからロールコーター等の方法にて行うのが好ましい。
次に、これらの部材を、例えばコールドプレス成形機を用いて5〜40℃の室温で圧着させることで、各部材同士を接着接合させる。先ず、上記部材を、装飾紙、表面材、合成樹脂製発泡体、芯材、合成樹脂製発泡体、表面材、装飾紙の積層順になるように揃えて用意した積層部材を1セットとし、この積層部材を10〜30セット載置する。その際、各積層部材のセット間に接着剤が漏洩するのを防ぐため、ポリオレフィンフィルム等を挿入しておく。次いで、上側のプレス板を下降させ、好ましくは0.1〜0.5MPaの圧力で5分〜24時間加圧することにより、これらの部材を圧着させる。このときの圧力が下限値未満では、各部材同士の圧着が不十分になり、層間剥離や膨れが発生する場合があるため好ましくない。一方、上限値を超えると総厚が薄くなり過ぎる場合があるため好ましくない。また、加圧時間が下限値未満では、各部材同士の圧着が不十分になり、接着不良を起こす場合がある。一方、加圧時間が上限値を超えても、それ以上接着力は向上せず、作業性や作業効率等が低下するため好ましくない。
プレス成形により各部材同士を圧着させた後、形成された板材をプレス成形機から取り出すことにより、本発明の木質化成品複合ボードが得られる。
次に本発明の実施例を比較例とともに詳しく説明する。
<実施例1>
先ず、芯材として厚さが4mmの合板(シンヤンプライウッド社製)を1枚用意し、また、合成樹脂製発泡体として厚さが5mm、発泡倍率が18倍の発泡ポリスチレン(ダウ化工株式会社製 商品名:ウッドラックパネル)を、表面材として厚さが3mmのMDFボード(大建工業株式会社製)を、装飾紙として厚さ0.2mmの印刷紙をそれぞれ2枚ずつ用意した。なお、これらの部材の厚さ以外の寸法は、全て幅91cm、長さ182cmとした。また、接着剤として、主剤(光洋産業株式会社製 KR−134)に架橋剤(光洋産業株式会社製 AX−200)を5質量%の割合で添加、混合した水性ビニルウレタン系接着剤を用意し、これに溶剤としてトルエンを0.5質量%となる割合で混合して希釈させた。
次に、これらの部材を用いて、図1に示す積層構造を有する木質化成品複合ボードを作製した。具体的には、先ず、上記用意した2枚の合成樹脂製発泡体12の側面を除く表側表面及び裏側表面に、上記溶剤を混合して希釈させた接着剤をロールコーターにて塗布した。また、表面材13の片方の表面に、予めホットメルト接着剤により印刷紙を装飾紙14として貼着させた。次いで、コールドプレス成形機(小林機械工業株式会社製)が備える上側のプレス板と下側のプレス板との間に、上記用意した部材を装飾紙14、表面材13、合成樹脂製発泡体12、芯材11、合成樹脂製発泡体12、表面材13、装飾紙14の積層順になるように揃えて用意した積層部材を1セットとして、これを20セット載置した。その際、各積層部材のセット間に接着剤が漏洩するのを防ぐため、ポリエチレンフィルムを挿入させた。
最後に、プレス成形機の上側のプレス板を下降させ、室温で0.2MPaの圧力で12時間加圧することにより、これらの部材を圧着させ、木質化成品複合ボード10を得た。この複合ボードを実施例1とした。
<実施例2>
合板の代わりにMDFボードを芯材として用いたこと、及びMDFボードの代わりにパーティクルボード(アイリスオーヤマ株式会社製)を表面材として用いたこと以外は実施例1と同様にして、木質化成品複合ボードを得た。この複合ボードを実施例2とした。
<実施例3>
合成樹脂製発泡体として、発泡倍率が24倍の発泡ポリスチレンを使用したこと、及びMDFボードの代わりに合板を表面材として用いたこと以外は実施例1と同様にして、木質化成品複合ボードを得た。この板材を実施例3とした。
<実施例4>
合成樹脂製発泡体として、発泡倍率が11倍の発泡ポリスチレンを使用したこと、及び合板の代わりにMDFボードを芯材として用いたこと以外は実施例1と同様に、木質化成品複合ボードを得た。この板材を実施例4とした。
<比較例1>
先ず、パーティクルボードをランニングソーで切断して得られた幅4cm、長さ174cm、厚さ1.4cmの横框材と、幅4cm、長さ91cm、厚さ1.4cmの縦框材をそれぞれ2本ずつ用意した。これらをタッカーで接合し、図2に示す中空部を有する芯材21を得た。また、表面材23として、幅91cm、長さ182cm、厚さ0.3cmのMDFボードを2枚用意した。
次に、これらの部材を用いて、図2に示すフラッシュ構造の木質製の板材20を作製した。具体的には、先ず、芯材21の中空部21a及び側面を除く表側表面及び裏側表面に、実施例1で用いた溶剤を混合させた接着剤をロールコーターで塗布し、コールドプレスで芯材21と表面材23を接着接合することにより、フラッシュ構造の木質製の板材20を得た。この板材を比較例1とした。
<比較例2>
先ず、幅91cm、長さ182cm、厚さ1.4cm、発泡倍率が18倍の発泡ポリスチレン(ダウ化工株式会社製 商品名:ウッドラックパネル)を1枚用意した。また、表面材として幅91cm、長さ182cm、厚さ0.3cmのMDFボードを2枚用意した。
次に、これらの部材を用いて、図4に示す3層構造の積層板30を得た。具体的には、先ず、上記発泡体32の側面を除く表側表面及び裏側表面に、実施例1で用いた溶剤を混合させた接着剤をロールコーターにて塗布した。次いで、実施例1で用いたコールドプレス成形機が備える上側のプレス板と下側のプレス板との間に、上記用意した部材を、表面材33、発泡体32、表面材33の積層順になるように載置した。
最後に、上側のプレス板を下降させ、室温で0.2MPaの圧力で12時間加圧することにより、これらの部材を圧着させ、積層板30を得た。この板材を比較例2とした。
<比較例3>
厚さ14mmの桐集成材を芯材として用いたこと、及び厚さ0.2mmの印刷紙を装飾紙14として貼着させたMDFを表面材として用いたこと以外は、比較例1と同様に、板材を得た。この板材を比較例3とした。
Figure 0005832976
<比較試験及び評価>
実施例1〜4及び比較例1〜3で得られた板材について、比重及び強度について評価した。これらの結果を以下の表2に示す。
(1) 比重:温度23℃、相対湿度50%RHの条件下で密度測定を行い、これを比重とした。
(2) 強度:実施例1〜4及び比較例1〜3で得られた板材をそれぞれ中央にてサイズカットを行った板片を試験片として、図5に示す等分布荷重テストを行った。具体的には、什器メーカーA社による合格基準にのっとって、試験片の表面上に、同じ重さの重りを等間隔にて複数配置し、1.96kPaの圧力で7日間連続的に荷重を加えた。上記試験片について、荷重直後の撓み量と、7日間経過後の荷重除去直後の撓み量をそれぞれ測定した。また、目視による形状異常の有無について評価した。なお、撓み量の合格基準値は、荷重直後で7.9mm以下、7日間経過後の荷重除去直後で2.37mm以下とした。また、表中、「A」は、試験片にヒビ割れ等の形状異常がみられなかった場合を示し、「B」は、試験片に若干のヒビ割れが確認された場合を示す。
Figure 0005832976
表1及び表2から明らかなように、実施例1〜4と比較例1〜3を比較すると、実施例1〜4の板材は、比較例3の板材に比べて比重が小さく、軽量であることが判る。また、比較例1のフラッシュ構造の板材、及び比較例2の発泡ポリスチレンを中心に配した芯材のない板材は比重が小さく、軽量であり、また合格基準には達したものの、荷重直後の撓み量がそれぞれ4.67mm、5.95mmと非常に大きくなり、切断後の強度が大幅に低下した。特に、比較例2の板材は荷重除去後に、撓んで変形した形状が元に戻らず、撓み量が極端に大きくなる結果となった。また、比較例1のフラッシュ構造の板材では、7日間経過後の荷重除去直後の板材にヒビ割れが部分的に確認され、耐久性の面からも強度が多小劣ることが分かる。
これに対し、実施例1〜4の板材は、比較例3の板材よりも軽量であるにもかかわらず、荷重直後の撓み量、及び7日間経過後の荷重除去直後の撓み量がともに、芯材に極めて高価な桐素材の集成材を芯材に用いた比較例3の板材と同程度の値を示し、また荷重による形状異常等もみられず、サイズカットを行っても安定した強度が得られることが確認された。
壁や床等の建築部材を始め、パーティション、ドア、ブラインド、テーブルや机の天板又は書棚の棚板等の用途に利用することができる。
10 木質化成品複合ボード
11 芯材
12 合成樹脂製発泡体
13 表面材
14 装飾紙

Claims (1)

  1. 芯材(11)と、材質及び厚さが同じ2枚の合成樹脂製発泡体(12,12)と、材質及び厚さが同じ2枚の表面材(13,13)と、材質及び厚さが同じ2枚の装飾紙(14,14)を用意する工程と、
    前記2枚の表面材(13,13)の各表面に前記2枚の装飾紙(14,14)をそれぞれ接着する工程と、
    前記2枚の合成樹脂製発泡体(12,12)の側面を除く表側表面及び裏側表面に接着剤をそれぞれ塗布する工程と、
    前記装飾紙付き表面材(13)、前記合成樹脂製発泡体(12)、前記芯材(11)、前記合成樹脂製発泡体(12)及び前記装飾紙付き表面材(13)の順に積層して積層部材を形成する工程と、
    前記積層部材10〜30セットを各セットの間に前記接着剤が漏洩するのを防ぐためのフィルムを挿入した状態でコールドプレス成形機を用いて5〜40℃の温度で0.1〜0.5MPaの圧力で5分〜24時間加圧することにより、圧着する工程と
    を含む木質化成品複合ボードの製造方法
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