JP5831433B2 - シース熱電対又はシース型ヒータの製造方法、 - Google Patents

シース熱電対又はシース型ヒータの製造方法、 Download PDF

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本発明は、金属シース内に熱電対素線又はヒータ線と絶縁物とを設け、熱電対素線又はヒータ線を絶縁された状態に維持してなるシース熱電対又はシース型ヒータに係り、より詳しくは、絶縁物間に取り込まれる湿気を効率よく除湿し、使用時に絶縁破壊を起こすことのない高品質な製品を効率よく低コストに提供できるシース熱電対又はシース型ヒータの製造方法に関する。
従来、シース熱電対やシース型ヒータは、金属シース内に熱電対素線又はヒータ線を軸方向に沿って挿入し、残部に酸化マグネシウム(MgO)等の絶縁物を充填したうえ、シース先端側については熱電対素線等を結線してシース開放端を溶接封止する加工を行い、シース基端側については補償導線やリード線を接続するとともに連結管を溶接接続して封止する加工が行われる。これら両端部の加工の前には、絶縁物を充填した状態で、スエージング加工により全長にわたり径方向にシースを加圧することで内部の隙間を無くするとともに、ドローイング加工により全体を引き伸ばして更に所定径に縮径させる作業が行われる(例えば、特許文献1〜4参照。)。
金属シース内への絶縁物の充填は、隙間に粒子状のものを圧縮充填すること以外に、熱電対素線やヒータ線を通す貫通穴を有する絶縁物の圧縮成形体をあらかじめ作成して挿入・圧縮することも行われる。絶縁物を圧縮充填した直後には、シース内部に湿気は殆ど入っていないが、その後のスエージング加工やドローイング加工等の作業過程で、シース両端の開放端から徐々に湿気が入り込み、そのままの状態で端部加工を行うと、内部に含まれる湿気により使用時の絶縁破壊の原因になる虞がある。したがって、ドローイング加工後に一旦、シース全体を加熱乾燥炉に長時間以上入れて除湿処理を行った後、上記した両端部の加工が行われる。
しかしながら、シース熱電対やシース型ヒータはユーザーの要望により長さが多種存在し、数十メートルの長尺なシースも多い。したがって、乾燥炉は一般に大型のものが使用され、工場内のスペースをとり、炉内部全体を温めることからエネルギーコスト(電気代)も非常に高くつくものであった。また、乾燥炉内は密閉された空間であるため除湿効果に限界があり、またシース全体を長時間入れておく必要があるため効率が悪く、製造コスト上昇の一因となっている。また、このような時間のかかる処理を何度も行うことは実際上できないことから、除湿処理後の加工方法が制約され、製造設計上の自由度を制限する要因となっていた。
特開2007−187654号公報 特開2011−115001号公報 特開2007−220325号公報 特開2009−238436号公報
そこで、本発明が前述の状況に鑑み、解決しようとするところは、スペースをとらない加熱乾燥装置で長尺なシースも確実に除湿処理でき、エネルギーコストも抑えることができ、短時間で効率よく除湿処理することができ、その除湿効果も高く、製造設計上の自由度も向上でき、使用時に絶縁破壊を起こすことのない高品質な製品を効率よく低コストに製造できるシース熱電対又はシース型ヒータの製造方法を提供する点にある。
本発明は、前述の課題解決のために、鋭意検討した結果、予め充填により金属シース内で押し固められた絶縁物の間に湿気が入ってくるのは、シースの内径や絶縁物の種類にもよるが、シース端部からせいぜい20〜70cm程度の範囲であり、その範囲を局所的に加熱することで、湿気は絶縁物が押し固められている奥側に移動するよりも、開放端部側から外部に放出され、効率よく除湿できることを見い出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、金属シース内に熱電対素線又はヒータ線を内装し、残部空間に絶縁物を充填して前記熱電対素線又はヒータ線を絶縁された状態に維持してなるシース熱電対又はシース型ヒータの製造方法において、シース端部から所定の長さの領域をすべて又は部分的に含む部位を、電磁誘導加熱で部分的に加熱することにより、該シース端部から吸収され絶縁物間に取り込まれている湿気を該シース端部の開放端から外部に除湿した後、当該シース端部の加工を行うことを特徴とするシース熱電対又はシース型ヒータの製造方法を提供する。
ここで、誘導コイルを内蔵した筒状の電磁誘導加熱装置に、前記シース端部から所定の長さの領域をすべて又は部分的に含む部位を挿入して当該部位を部分的に加熱することが好ましい。
また、前記領域のシース奥側から開放端側に向けて、連続的又は断続的に電磁誘導加熱する部位を移動させて加熱することが好ましい。
また、前記電磁誘導加熱装置に、複数本の金属シースを隣接するシース同士接触させた状態で挿入し、各金属シースの前記シース端部から所定の長さの領域をすべて又は部分的に含む部位を同時に加熱することが好ましい。
また、軸方向に延びる複数のシース挿着穴を有し前記電磁誘導加熱装置に挿入される加熱ブロックに、複数本の金属シースを各シース挿着穴に各金属シースの前記シース端部から所定の長さの領域をすべて又は部分的に含む部位を挿入して挿着し、各部位を同時に加熱することが好ましい。
以上にしてなる本願発明によれば、シース端部から所定の長さの領域をすべて又は部分的に含む部位を、電磁誘導加熱で部分的に加熱することにより、該シース端部から吸収され絶縁物間に取り込まれている湿気を該シース端部の開放端から効率よく外部に除湿できるので、シース全体を加熱する必要がなく、シースの長さにかかわらずコンパクトな加熱乾燥装置で除湿処理を行うことが可能となり、スペースをとらず、電磁誘導加熱により短時間で効率よく処理でき、エネルギーコスト並びに製造コストを大幅に削減できる。
また、密閉空間の雰囲気で加熱するのではなく大気開放環境下で処理できるため、開放端から除湿された湿気は大気中に分散され、極めて短時間に効率よく確実に除湿乾燥を行うことができ、使用時に絶縁破壊を起こすことのない高品質な製品を効率よく低コストに製造できる。さらに、簡易に短時間で除湿処理を行うことができるため、製造工程において除湿処理を複数回組み込むことも可能になり、従来に比べて製造設計上の自由度が著しく向上し、製造コスト低減に大きく貢献することができる。
また、誘導コイルを内蔵した筒状の電磁誘導加熱装置に、前記シース端部から所定の長さの領域をすべて又は部分的に含む部位を挿入して当該部位を部分的に加熱するので、コンパクトな装置で効率よく全周から均一に加熱し、確実に除湿処理を行うことができる。
また、前記領域のシース奥側から開放端側に向けて、連続的又は断続的に電磁誘導加熱する部位を移動させて加熱するので、小型の加熱乾燥装置を用いて短時間に効率よく且つ確実に除湿処理を行うことができる。
また、前記電磁誘導加熱装置に、複数本の金属シースを隣接するシース同士接触させた状態で挿入し、各金属シースの前記シース端部から所定の長さの領域をすべて又は部分的に含む部位を同時に加熱するので、互いに接触して複数本を効率よく均一に加熱でき、複数本を確実に効率よく除湿処理することができる。
また、軸方向に延びる複数のシース挿着穴を有し前記電磁誘導加熱装置に挿入される加熱ブロックに、複数本の金属シースを各シース挿着穴に各金属シースの前記シース端部から所定の長さの領域をすべて又は部分的に含む部位を挿入して挿着し、各部位を同時に加熱するので、加熱ブロックを通じて複数本の金属シースをより均一に加熱でき、複数本の金属シースを確実に効率よく除湿処理することができる。また、複数本の金属シースを互いに接触させる状態に束ねる作業が不要となり、作業性も向上する。
長尺なシース型ヒータの例を示す図。 第1実施形態に係るシース型ヒータの発熱線と非発熱線の接続の手順を示す説明図。 金属シースの端部から所定長さの領域を部分的に電磁誘導加熱装置で加熱し、除湿する様子を示す模式図。 金属シース端部に対する電磁誘導加熱装置による加熱の態様を示す模式図。 複数本の金属シース端部を同時に加熱する例を示す説明図。 同じく複数本の金属シース端部を同時に加熱する他の例を示す説明図。 第2実施形態に係るシース熱電対のシース先端側の封止加工の手順を示す説明図。
次に、本発明の実施形態を添付図面に基づき詳細に説明する。
まず、図1〜図6に基づき、本発明の第1実施形態を説明する。
本実施形態は、シース端部の加工として、シース型ヒータのシースケーブル同士を連結する接続加工に適用した例について説明する。シース型ヒータ1は、図1に示すように長尺なものであり、発熱部となるシースケーブル2の端部には、図2に示すように非発熱部として構成したシースケーブル3が中継スリーブ5を介して接続される。シースケーブル2、3は予めケーブルとして作製され、作製から本接続加工までの時間の経過で、シース端部2a,3aから内部の絶縁物4間に湿気が取り込まれてしまう。このようなシースケーブルを互いに連結すると内部の湿気が使用時の絶縁破壊の原因になる。
本実施形態では、シースケーブル2、3を連結する際、図2のS101の図に示すように、各シース端部2a、3aから所定の長さの領域2R、3Rの部位を、それぞれ電磁誘導加熱装置6で部分的に加熱することにより、シースケーブル2、3内部の絶縁物4間に取り込まれている湿気を該シース端部2a、3aの開放端から外部に除湿したうえで、互いに連結する。つまり、従来のようにシースケーブル全体を加熱炉に入れて除湿するのではなく、シース端部2a,3aの領域だけを部分的に電磁誘導加熱装置6で加熱し、効率よく除湿するものである。
以下、図2に示した接続加工の手順に沿って説明する。
シースケーブル2は金属シース20内に発熱線(芯線21)を収納して耐熱性絶縁物4を隙間に充填したものであり、シースケーブル3は金属シース30内に非発熱線(芯線31)を収納して耐熱性絶縁物4を隙間に充填したものである。耐熱性絶縁物4は、従来からのMgO、BN等からなる耐熱性絶縁粉末粒子であるが、特に限定されない。本例では、金属シース20(30)内に芯線21(31)を一本のみ収納した単芯タイプであるが、二芯タイプや3本以上のタイプでも同様に適用できる。
まず各シースケーブル2、3の領域2R、3Rの部位をそれぞれ電磁誘導加熱装置6で部分的に加熱して内部に取り込まれている湿気を除湿する(S101)。電磁誘導加熱装置6は、図3の模式図に示すように筒状の金属基体61の内周面側に誘導コイル60を配置した構造であり、誘導コイル60に交流電流が供給される。誘導コイル60に交流電流を流すと、磁力線が生じ、この磁力線の影響を受けて誘導コイル60内に挿入されたシースケーブルの領域2R、3Rの金属シースに渦電流が流れて発熱し、金属シース内の絶縁物4間に取り込まれている湿気を図中矢印のとおりシース端部2a、3aの開放端から外部に除湿することができる。
領域2R、3Rは、シース端縁から湿気が取り込まれていると想定される領域であり、シース端縁から好ましくは20〜70cm内側までの長さに適宜設定される。図2及び図3の例では、誘導コイル60の長さをこの領域2Rに一致させ、領域2Rのすべてを同時に加熱するようにしている。その他、図4(a)〜(e)に示すような加熱も有効である。
図4(a)は、誘導コイル60の長さを領域2Rを含むより広い長さ範囲とし、領域2Rをより確実に加熱するものである。図4(b)〜(e)は、誘導コイル60の長さを領域2Rよりも短くしたものであり、特に図4(b)は当該誘導コイル60を領域2Rのシース端寄り(外側寄り)の部位に配置して加熱するもの、図4(c)は領域2Rの内側(奥)寄りの部位に配置して加熱するもの、図4(d)は領域2Rの途中部に配置して加熱するもの、図4(e)は内側寄りから外側寄りにかけて連続的又は断続的に移動させながら加熱するものである。特に図4(e)に示すように移動させるものでは、内部の湿気を排出する開放端側に追い込むように作用し、小型の電磁誘導加熱装置6を用いつつ、より短時間に効率よく除湿を行なうことができる点で好ましい。
次に、図2に示すように、金属シース20、30端部から芯線21、31を剥き出し(S102)、電気的に接続する(S103)。そして、金属シース20の端部外周側から金属シース30の端部外周側まで軸方向に延びる連結用の中継スリーブ5を設けるとともに、その中継スリーブ5内の隙間に、球状の無機絶縁粉末粒子よりなる絶縁物4Aを充填する。絶縁物4Aは、球状の耐熱性無機絶縁粉末粒子であり、具体的には球状のアルミナ粉末粒子や、球状のマグネシア粉末粒子が好適であり、耐熱温度によっては、球状シリカやガラスビーズなども採用可能である。そして、必要に応じてさらに中継スリーブ5に対して外形絞り等を行い、接続加工が完了する。
本例では芯線21、31を剥き出す前に電磁誘導加熱装置6で除湿しているが、芯線21、31を剥き出した状態(S102とS103の間)で電磁誘導加熱装置で除湿してもよいし、芯線21、31同士を電気的に接続した状態(S103とS104の間)で同じく除湿処理を行なってもよく、また、これら複数のタイミングで除湿処理をそれぞれ行なってもよい。本発明では簡易に短時間で除湿処理を行うことができるため、このように除湿処理を複数回組み込むことも可能になる。
図5及び図6は、複数本の金属シース端部を同時に加熱する変形例である。図5の例では、電磁誘導加熱装置6に対して、複数本のシースケーブル2を隣接するシース20同士接触させた状態で挿入し、領域2Rの部位を同時に加熱するものである。金属シース同士が接触していることから熱が均一化され、複数本を確実且つ効率よく、同じ程度に除湿処理することができる。
また図6の例では、軸方向に延びる複数のシース挿着穴63を有し且つ電磁誘導加熱装置6に挿入される金属製の加熱ブロック62に対し、複数本のシースケーブル2を各シース挿着穴63に領域2Rの部位を挿入した状態に挿着し、各部位を同時に加熱するものである。この場合も金属シースが加熱ブロック62を介して熱が均一化され、複数本を確実且つ効率よく、同じ程度に除湿処理することができる。シース挿着穴63は金属シースの熱の均一化の観点から金属シース外面と接触していることが好ましい。本例では軸方向に貫通した穴としているが有底穴でもよい。
尚、以上の説明では中継スリーブ5を用いた接続加工の例について述べたが、このような連結構造に何ら限定されるものではない。また本例ではシース型ヒータがマイクロヒータである例について説明したが、シーズヒータやカートリッジヒータ、その他の公知のシース型ヒータの接続加工に広く適用でき、更には、金属シース内に導線よりなる熱電対素線を収納し且つその隙間に耐熱性絶縁物を充填して構成されるシース熱電対の接続構造についても同様に適用できる。また、発熱部となる複数のシースケーブル同士を連結する接続加工や、非発熱部となる複数のシースケーブル同士を連結する接続加工等にも同様に適用できる。
次に、図7に基づき、第2実施形態を説明する。
本実施形態は、シース端部の加工として、シース熱電対7の先端封止加工に適用した例について説明する。本例は先端封止加工方法の一例であり、このような例に何ら限定されるものではない。
本例の先端封止は、図7のS203〜S207に示すように、熱電対素線82、82を先端部で結線して温接点83を形成し、絶縁物81を埋め戻してシース先端部位の先端縁から全周にわたって略均一に溶融させることにより、略半球形状の先端封止部70を形成する。シースケーブル8は予めケーブルとして作製され、作製から先端封止までの時間の経過で、シース端部8aから内部の絶縁物81間に湿気が取り込まれてしまう。このままシースケーブルを先端封止すると内部の湿気が使用時の絶縁破壊の原因になる。
本実施形態では、シースケーブル8を先端封止する際、あらかじめS202で示すようにシース端部8aから所定の長さの領域8Rの部位を電磁誘導加熱装置6で部分的に加熱することにより、シースケーブル8内部の絶縁物81間に取り込まれている湿気を該シース端部8aの開放端から外部に除湿したうえで先端封止加工を行なう。つまり、従来のようにシースケーブル全体を加熱炉に入れて除湿するのではなく、シース端部8aの領域だけを部分的に電磁誘導加熱装置6で加熱し、効率よく除湿する。
シースケーブル8は、金属シース80内に熱電対素線82、82を収納して耐熱性絶縁物81を隙間に充填したものであり、金属シース80は、オーステナイト系ステンレス鋼(SUS304、SUS316等)やニッケルクローム系耐熱合金(インコネル)等を用いることができ、シース内に充填する無機絶縁物81として、酸化マグネシウム(MgO)等を用いることができるが、これらに何ら限定されるものでもない。また、熱電対を構成する熱電対素線82、82は、たとえばプラス側素線にニッケル−クロム合金、マイナス側素線にニッケル合金が用いることができるが、とくに限定されるものではない。本例では、金属シース80内に一対の熱電対素線82、82を収納したものであるが、複数対設けたものや単芯のものでも同様に適用できる。
まずシースケーブル8の領域8Rの部位を電磁誘導加熱装置6で部分的に加熱して内部に取り込まれている湿気をシース端部8aから外部に除湿する(S202)。電磁誘導加熱装置6及び領域8R、加熱部位、加熱態様については図3〜図6で説明した上記第1実施形態と同様である。
次に、金属シース80の当該端部8aから無機絶縁物を除去するとともに所定長さに調整(切断)された一対の熱電対素線82、82を先端部で結線して温接点83を形成する(S203)。次に、無機絶縁物81を埋め戻して前記温接点83を埋没させるとともに埋設表面が金属シース先端縁から所定深さの位置となるように設定する(S204)。
次に、再び領域8Rの部位を電磁誘導加熱装置6で部分的に加熱して内部に取り込まれている湿気をシース端部8aから外部に除湿した後(S205)、シース先端部位の先端縁から全周にわたって略均一に溶融させることにより、略半球形状の先端封止部70を形成する(S206〜S207)。溶融手法は、溶接棒は用いずにアーク溶接またはTIG溶接によりシース先端部位を溶融させる。
本実施形態では、無機絶縁物を一旦除去して温接点83を形成し、再度無機絶縁物を埋め戻しする工程(S203〜S204)の前後に、それぞれ電磁誘導加熱装置6による除湿処理を行い(S202、S205)、内部の湿気をより確実に除去できる方法とされている。このように本発明によれば、短時間で簡易に除湿処理を行うことができるため、端部処理の最中にも除湿処理を組み込むことが可能になり、より高品質なものを提供することができるのである。尚、本例では絶縁物を除去する前の状態(S202)で電磁誘導加熱装置6により除湿処理を行なっているが、その代わりに、またはそれに加えて、絶縁物を除去して埋め戻す前の状態(S203又は結線前)に除湿処理を行なっても勿論よい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこうした実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
1 シース型ヒータ
2、3 シースケーブル
2R、3R 領域
2a,3a シース端部
4、4A 絶縁物
5 中継スリーブ
6 電磁誘導加熱装置
7 シース熱電対
8 シースケーブル
8R 領域
8a 端部
20 金属シース
21 芯線
30 金属シース
31 芯線
60 誘導コイル
61 金属基体
62 加熱ブロック
63 シース挿着穴
70 先端封止部
80 金属シース
81 絶縁物
82 熱電対素線
83 温接点

Claims (4)

  1. 金属シース内に熱電対素線又はヒータ線と絶縁物とを設け、前記熱電対素線又はヒータ線を絶縁された状態にしてなるシース熱電対又はシース型ヒータの製造方法において、
    誘導コイルを内蔵した筒状の電磁誘導加熱装置に、シース端部から所定の長さの領域をすべて又は部分的に含む部位を挿入して当該部位を電磁誘導加熱で部分的に加熱することにより、絶縁物間に取り込まれている湿気を該シース端部の開放端から外部に除湿した後、当該シース端部の加工を行うことを特徴とするシース熱電対又はシース型ヒータの製造方法。
  2. 金属シース内に熱電対素線又はヒータ線と絶縁物とを設け、前記熱電対素線又はヒータ線を絶縁された状態にしてなるシース熱電対又はシース型ヒータの製造方法において、
    シース端部から所定の長さの領域をすべて又は部分的に含む部位を、前記領域のシース奥側から開放端側に向けて連続的又は断続的に電磁誘導加熱する部位を移動させて、電磁誘導加熱で部分的に加熱することにより、絶縁物間に取り込まれている湿気を該シース端部の開放端から外部に除湿した後、当該シース端部の加工を行うことを特徴とするシース熱電対又はシース型ヒータの製造方法。
  3. 前記電磁誘導加熱装置に、複数本の金属シースを隣接するシース同士接触させた状態で挿入し、各金属シースの前記シース端部から所定の長さの領域をすべて又は部分的に含む部位を同時に加熱してなる請求項記載のシース熱電対又はシース型ヒータの製造方法。
  4. 軸方向に延びる複数のシース挿着穴を有し前記電磁誘導加熱装置に挿入される加熱ブロックに、複数本の金属シースを各シース挿着穴に各金属シースの前記シース端部から所定の長さの領域をすべて又は部分的に含む部位を挿入して挿着し、各部位を同時に加熱してなる請求項記載のシース熱電対又はシース型ヒータの製造方法。
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