以下、図面に基づいて、本願の開示する通信装置、通信プログラム及び通信方法の実施例を詳細に説明する。尚、本実施例により、開示技術が限定されるものではない。また、以下に示す各実施例は、矛盾を起こさない範囲で適宜組み合わせても良い。
図1は、本実施例の携帯電話機1の一例を示すブロック図である。図1に示す携帯電話機1は、アンテナ11と、通信部12と、呼制御部13と、ベースバンド処理部14と、スピーカ15と、マイク16と、キー入力部17と、表示部18と、記憶部19と、プロセッサ20とを有する。通信部12は、アンテナ11を通じて無線電波を送受信する無線通信機能を有する。呼制御部13は、無線通信機能の呼接続を制御する。ベースバンド処理部14は、無線通信機能の送受信データに対してベースバンド処理を実行する。
スピーカ15は、電気信号を音響信号に変換して音響出力する。マイク16は、収音された音響信号を電気信号に変換する。キー入力部17は、各種情報、例えば、コマンド等を入力する操作部である。
表示部18は、各種情報を画面表示するものである。記憶部19は、ROM(Read Only Memory)19Aと、RAM(Random Access Memory)19Bとを有する。ROM19Aは、各種情報、例えば、後述する通信プログラム等の各種プログラムが格納される。尚、ROM19Aは、書換え可能なEPROMでも良い。RAM19Bは、各種情報を記憶する領域を有する。RAM19Bは、不揮発性のフラッシュメモリでも良い。尚、RAM19Bには、名前、電話番号及びメールアドレス等をエントリ毎に対応付けて管理した第1の電話帳191が格納してある。
図2は、実施例1のプロセッサ20内の処理機能をブロック的に表現した一例を示す説明図である。図2に示すプロセッサ20は、更新部31と、算出部32と、判定部33とを処理機能として実行する。更新部31は、電話着信を検出すると、電話着信に関わる電話番号及び着信日時T3を取得する。更新部31は、RAM19B内の第1の電話帳191を、RAM19B内の第2の電話帳192に複写する。尚、複写するタイミングは、例えば、24時間毎である。第2の電話帳192は、第1の電話帳191の内容を複写した図示せぬ領域と、後述する変更領域とを有する。更新部31は、第1の電話帳191と第2の電話帳192とを比較し、変更された電話番号を抽出する。更に、更新部31は、第1の電話帳191に電話番号を更新登録した更新日時T2を取得する。尚、更新日時T2は、第1の電話帳191に登録済みの電話番号の変更登録に伴う更新である。更新部31は、第2の電話帳192内の変更領域に、電話番号及び更新日時T2を登録する。
算出部32は、電話番号に関わる更新日時T2から着信日時T3までの経過時間T2−3を算出する。ここで、経過時間T2−3に着目した理由について説明する。電話詐欺の典型的な振り込め詐欺の手口は、例えば、悪意ある第三者が利用者の知人を装って知人の電話番号が変更になった旨の嘘の連絡を入れて電話帳に登録されている知人の電話番号を変更させる。尚、このような電話番号の変更のことを「変更登録」と呼ぶものとする。そして、電話番号を変更させた後、その電話番号で着信する。この際、携帯電話機1では、当該電話番号からの着信を検出する、偽装された知人の名前が着信画面に表示されるため、利用者が騙されやすくなる。そして、知人を装った第三者は振込を要求することになる。この際、電話帳の電話番号の変更登録(更新日時)から再度の電話着信(着信日時)までの期間は、偽装された知人本人からの連絡が入って詐欺が発覚する場合も考えられる。従って、更新日時から着信日時までの期間は、長過ぎず、知人を装った第三者の電話が再度着信する確率が極めて高い期間とも言える。従って、更新日時T2から着信日時T3までの経過時間T2−3に着目した。
判定部33は、経過時間T2−3が閾値TH2−3未満であるか否かを判定する。尚、閾値TH2−3は、例えば、7日とする。判定部33は、経過時間T2−3が閾値TH2−3未満の場合、着信に関わる電話番号が詐欺電話の可能性が大きいと判定し、詐欺電話可能性「大」に対応した警告を表示部18に画面表示する。
また、判定部33は、経過時間T2−3が閾値TH2−3未満でない場合、着信に関わる電話番号が詐欺電話の可能性が小さいと判定し、詐欺電話可能性「小」に対応した警告を表示部18に画面表示する。また、判定部33は、変更領域内に着信の電話番号がない場合、着信に関わる電話番号が詐欺電話の可能性が中程度と判定し、詐欺電話可能性「中」に対応した警告を表示部18に画面表示する。
図3は、実施例1の第2の電話帳内の変更領域の一例を示す説明図である。図3に示す変更領域には、電話番号と、電話番号を第1の電話帳191に更新登録した更新日時T2とを対応付けて登録するものである。
図4は、更新日時T2及び着信日時T3の関係を示す説明図である。図4に示す更新日時T2は、電話番号を第1の電話帳191に更新登録した日時である。着信日時T3は、当該電話番号の着信を検出した日時である。そして、経過時間T2−3は、更新日時T2から着信日時T3までの経過時間である。
次に実施例1の携帯電話機1の動作について説明する。図5は、更新監視処理に関わる携帯電話機1のプロセッサ20の処理動作の一例を示すフローチャートである。図5に示す更新監視処理は、第1の電話帳191内での電話番号の更新を監視する処理である。
図5においてプロセッサ20内の更新部31は、第1の電話帳191の内容を第2の電話帳192に複写する(ステップS11)。尚、複写のタイミングは、電話着信や電話帳更新に関係なく、例えば、1日毎である。更新部31は、第2の電話帳192に複写した後、一定時間タイマをスタートし(ステップS12)、一定時間を経過したか否かを判定する(ステップS13)。尚、一定時間は、例えば、10分間とする。
更新部31は、一定時間を経過した場合(ステップS13肯定)、一定時間タイマをリセットし(ステップS14)、第1の電話帳191と第2の電話帳192とを比較して、変更ありの電話番号を抽出したか否かを判定する(ステップS15)。尚、更新部31は、第1の電話帳191を第2の電話帳192に1日毎に複写し、10分毎に第1の電話帳191の内容と第2の電話帳192の内容とを比較するものである。更新部31は、その比較結果に基づき、変更ありの電話番号を抽出した場合(ステップS15肯定)、変更ありの電話番号及び変更日時を更新日時T2として第2の電話帳192内の変更領域内に登録する(ステップS16)。更に、更新部31は、電話番号及び更新日時T2を変更領域内に登録した後、複写のタイミングであるか否かを判定する(ステップS17)。更新部31は、複写のタイミングの場合(ステップS17肯定)、図5に示す処理動作を終了する。そして、更新部31は、第1の電話帳191の内容を第2の電話帳192に複写すべく、図5に示す処理動作を開始する。
更新部31は、一定時間を経過しなかった場合(ステップS13否定)、一定時間を経過したか否かを判定すべく、ステップS13に移行する。また、更新部31は、変更ありの電話番号を抽出しなかった場合(ステップS15否定)、複写のタイミングであるか否かを判定すべく、ステップS17に移行する。また、更新部31は、複写のタイミングでない場合(ステップS17否定)、一定時間タイマをスタートすべく、ステップS12に移行する。
図5に示す更新監視処理では、第1の電話帳191内の変更ありの電話番号を抽出すると、変更ありの電話番号及び更新日時T2を第2の電話帳192内の変更領域に登録する。その結果、携帯電話機1は、変更領域を参照して、変更ありの電話番号及び更新日時T2を認識できる。
図6は、第1経過時間算出処理に関わる携帯電話機1のプロセッサ20の処理動作の一例を示すフローチャートである。図6に示す第1の経過時間算出処理は、更新日時T2から着信日時T3までの経過時間T2−3を算出する処理である。尚、第1経過時間算出処理は、電話着信を検出する都度、プロセッサ20により実行される。
図6においてプロセッサ20内の算出部32は、電話着信時に電話番号及び着信日時T3を取得する(ステップS21)。算出部32は、第2の電話帳192内の変更領域内に該当の電話番号があるか否かを判定する(ステップS22)。
算出部32は、第2の電話帳192内の変更領域内に該当の電話番号がある場合(ステップS22肯定)、更新日時T2から着信日時T3までの経過時間T2−3を算出する(ステップS23)。算出部32は、経過時間T2−3が算出されると、経過時間T2−3を出力し(ステップS24)、図6に示す処理動作を終了する。
また、算出部32は、変更領域内に該当の電話番号がない場合(ステップS22否定)、該当の電話番号なしを出力し(ステップS25)、図6に示す処理動作を終了する。
図6に示す第1経過時間算出処理では、更新日時T2から着信日時T3までの経過時間T2−3を算出する。
図7は、詐欺電話判定処理に関わる携帯電話機1内のプロセッサ20の処理動作の一例を示すフローチャートである。図7に示す詐欺電話判定処理は、着信電話の詐欺電話の可能性を警告出力する処理である。尚、詐欺電話判定処理は、プロセッサ20により、第1経過時間算出処理による経過時間T2−3が出力された後に実行される。
図7においてプロセッサ20内の判定部33は、第2の電話帳192内の変更領域に該当着信の電話番号があるか否かを判定する(ステップS31)。判定部33は、変更領域内に該当着信の電話番号がある場合(ステップS31肯定)、経過時間T2−3<閾値TH2−3であるか否かを判定する(ステップS32)。判定部33は、経過時間T2−3<閾値TH2−3の場合(ステップS32肯定)、詐欺電話の可能性が「大」と判定する(ステップS33)。そして、判定部33は、詐欺電話の可能性に対応する判定結果を警告として出力し(ステップS34)、図7に示す処理動作を終了する。尚、判定部33は、判定結果の警告を表示部18に画面表示する。判定部33は、詐欺電話の可能性が「大」の場合、図8(C)に示す通り、「ただいまの通話は詐欺の可能性があります。電話とは別の手段で本人に確認してください。」旨を表示部18に画面表示する。
判定部33は、変更領域内に該当の電話番号がない場合(ステップS31否定)、詐欺電話の可能性が「中」と判定し(ステップS35)、その判定結果を警告として出力すべく、ステップS34に移行する。尚、判定部33は、詐欺電話の可能性が「中」の場合、図8(B)に示す通り、「最近、携帯電話で親族を装った詐欺が増えています。怪しいと思ったら、まず確認しましょう。」旨を表示部18に画面表示する。
また、判定部33は、経過時間T2−3<閾値TH2−3でない場合(ステップS32否定)、詐欺電話の可能性が「小」と判定し(ステップS36)、その判定結果を警告として出力すべく、ステップS34に移行する。判定部33は、詐欺電話の可能性が「小」の場合、図8(A)に示す通り、「ただいま○○さんとの通話は10分20秒でした。」旨を表示部18に画面表示する。
図7に示す詐欺電話判定処理では、変更領域内に該当着信の電話番号があり、経過時間T2−3<閾値TH2−3の場合、詐欺電話の可能性「大」として警告出力する。その結果、携帯電話機1の利用者は、詐欺電話の可能性「大」の警告出力で、着信電話が詐欺電話の可能性が大きいと認識できる。
詐欺電話判定処理では、変更領域内に該当着信の電話番号があり、経過時間T2−3<閾値TH2−3でない場合、詐欺電話の可能性「小」として警告出力する。その結果、携帯電話機1の利用者は、詐欺電話の可能性「小」の警告出力で、着信電話が詐欺電話の可能性が小さいと認識できる。
また、詐欺電話判定処理では、変更領域内に該当着信の電話番号がない場合、詐欺電話の可能性「中」として警告出力する。その結果、携帯電話機1のユーザは、詐欺電話の可能性が中程度と認識できる。
実施例1では、変更領域内に該当着信の電話番号があり、経過時間T2−3<閾値TH2−3の場合、更新日時T2から着信日時T3までの経過時間T2−3が短いため、詐欺電話の可能性「大」として警告出力する。その結果、携帯電話機1のユーザは、詐欺電話の可能性「大」の警告出力で、着信電話が詐欺電話の可能性が大きいと認識できる。
実施例1では、変更領域内に該当着信の電話番号があり、経過時間T2−3<閾値TH2−3でない場合、更新日時T2から着信日時T3までの経過時間T2−3が長いため、詐欺電話の可能性「小」として警告出力する。その結果、携帯電話機1のユーザは、詐欺電話の可能性「小」の警告出力で、着信電話が詐欺電話の可能性が小さいと認識できる。
実施例1では、変更領域内に該当着信の電話番号がない場合、詐欺電話の可能性「中」として警告出力する。その結果、携帯電話機1のユーザは、詐欺電話の可能性が中程度と認識できる。
尚、上記実施例1では、更新日時T2から着信日時T3までの経過時間T2−3を用いて詐欺電話の可能性を判定したが、電話詐欺には更新日時前に電話番号の変更を要求する着信がある。そこで、この更新前着信日時に着目して電話詐欺の可能性の判定精度を高めるべく、実施例2として以下に説明する。
次に、実施例2の携帯電話機1について説明する。尚、実施例1の携帯電話機1と同一の構成には同一符号を付すことで、その重複する構成及び動作の説明については省略する。図9は、実施例2のプロセッサ20内の処理機能をブロック的に表現した一例を示す説明図である。図9に示すプロセッサ20は、更新部31Aと、算出部32Aと、音声判定部34Aと、判定部33Aとを処理機能として実行する。
更新部31Aは、電話着信を検出すると、電話着信に関わる電話番号及び着信日時T3を取得する。更新部31Aは、RAM19B内の第1の電話帳191の内容を第2の電話帳192の内容に複写する。更新部31Aは、第1の電話帳191と第2の電話帳192とを比較し、変更した電話番号を抽出する。更に、更新部31Aは、第1の電話帳191に電話番号を更新登録した更新日時T2を取得する。更新部31Aは、第2の電話帳192内の変更領域に、電話番号及び更新日時T2を登録する。更に、更新部31Aは、電話着信を検出すると、第2の電話帳192内の変更領域に該当着信の電話番号がない場合、変更領域内に電話番号及び更新前着信日時T1を登録する。
算出部32Aは、電話番号に関わる更新前着信日時T1から更新日時T2までの経過時間T1−2を算出する。更に、算出部32Aは、電話番号に関わる更新前着信日時T1から着信日時T3までの経過時間T1−3を算出する。更に、算出部32Aは、電話番号に関わる更新日時T2から着信日時T3までの経過時間T2−3を算出する。
図10は、更新前着信日時T1、更新日時T2及び着信日時T3の関係を示す説明図である。図10に示す更新前着信日時T1は、例えば、電話帳の電話番号の変更を要求した際の着信日時である。更新日時T2は、電話番号を第1の電話帳191に更新登録した日時である。着信日時T3は、当該電話番号の着信を検出した日時である。そして、経過時間T2−3は、更新日時T2から着信日時T3までの経過時間である。
図11は、実施例2の第2の電話帳192内の変更領域の一例を示す説明図である。図11に示す変更領域には、電話番号と、電話番号を第1の電話帳191に更新登録した更新日時T2と、更新前着信日時T1とを対応付けて登録するものである。
判定部33Aは、経過時間T1−2<第1の閾値TH1−2であるか否かを判定する。尚、第1の閾値TH1−2は、例えば、1時間である。また、判定部33Aは、経過時間T2−3<第2の閾値TH2−3であるか否かを判定する。尚、第2の閾値TH2−3は、例えば、7日間である。また、判定部33Aは、経過時間T1−3<第3の閾値TH1−3であるか否かを判定する。尚、第3の閾値TH2−3は、例えば、7日間である。
音声判定部34Aは、通話音声の音声を分析し、例えば、電話詐欺の可能性があるキーワードの通話音声内の使用頻度に応じて電話詐欺の可能性の確率を算出する。尚、キーワードではなく、電話番号に対応した本来の知人のストレス等で表われる声の特徴を予め記憶しておき、通話音声から声の特徴に基づき、電話詐欺の可能性の確率を算出しても良い。判定部33Aは、経過時間による電話詐欺の可能性の判定結果と、音声判定部34Aによる電話詐欺の可能性の確率とに基づき、最終的な電話詐欺の可能性を判定する。図12は、判定部33Aの判定結果の一例を示す説明図である。
判定部33Aは、図12に示す通り、例えば、音声判定部34Aによる電話詐欺可能性の確率が50%とし、経過時間による電話詐欺の可能性が大の場合、50%*1.2=60%とする。また、判定部33Aは、経過時間による電話詐欺の可能性が中の場合、50%*1.0=50%、経過時間による電話詐欺の可能性が小の場合、50%*0.5=25%となる。
そして、判定部33Aは、その電話詐欺の最終判定結果、例えば、「大」、「中」又は「小」の判定結果に対応した警告を、図8に示す通り、表示部18に画面表示する。
次に、実施例2の携帯電話機1の動作について説明する。図13は、更新前着信登録処理に関わる携帯電話機1のプロセッサ20の処理動作の一例を示すフローチャートである。図13に示す更新前着信登録処理は、電話番号の更新前着信日時T1を第2の電話帳192内の変更領域内に登録する処理である。尚、更新前着信登録処理は、電話着信を検出する都度、プロセッサ20により、実行される。
図13においてプロセッサ20内の更新部31Aは、電話着信を検出すると、電話着信に関わる電話番号及び着信日時T3を取得する(ステップS41)。更新部31Aは、第2の電話帳192内の変更領域内に該当の電話番号がないか否かを判定する(ステップS42)。
更新部31Aは、第2の電話帳192内の変更領域内に該当の電話番号がない場合(ステップS42肯定)、変更領域内に電話番号及び更新前着信日時T1を登録し(ステップS43)、図13に示す処理動作を終了する。
また、更新部31Aは、第2の電話帳192内の変更領域内に該当の電話番号がある場合(ステップS42否定)、図13に示す処理動作を終了する。
図13に示す更新前着信登録処理では、第2の電話帳192内の変更領域に該当の電話番号がない場合、電話番号及び更新前着信日時T1を変更領域に登録できる。
図14は、第2経過時間算出処理に関わる携帯電話機1のプロセッサ20の処理動作の一例を示すフローチャートである。図14に示す第2経過時間算出処理では、更新前着信日時T1から電話番号の更新日時T2までの経過時間T1−2、更新日時T2から着信日時T3までの経過時間T2−3及び、更新前着信日時T1から着信日時T3までの経過時間T1−3を算出する処理である。尚、第2経過時間算出処理は、電話着信を検出する都度、プロセッサ20により実行される。
図14においてプロセッサ20内の算出部32Aは、電話着信時に関わる電話番号及び着信日時を取得する(ステップS51)。算出部32Aは、第2の電話帳192内の変更領域内に該当の電話番号があるか否かを判定する(ステップS52)。算出部32Aは、変更領域内に該当の電話番号がある場合(ステップS52肯定)、変更領域内に該当の電話番号に対応する更新前着信日時T1があるか否かを判定する(ステップS53)。
算出部32Aは、変更領域内に該当の電話番号に対応する更新前着信日時T1がある場合(ステップS53肯定)、更新前着信日時T1から着信日時T3までの経過時間を算出する(ステップS54)。算出部32Aは、変更領域内に該当の電話番号に対応する更新日時T2があるか否かを判定する(ステップS55)。算出部32Aは、該当の電話番号に対応する更新日時T2がある場合(ステップS55肯定)、更新前着信日時T1から更新日時T2までの経過時間T1−2を算出する(ステップS56)。
更に、算出部32Aは、更新日時T2から着信日時T3までの経過時間T2−3を算出する(ステップS57)。そして、算出部32Aは、経過時間T1−2、経過時間T2−3及び経過時間T1−3を出力し(ステップS58)、図14に示す処理動作を終了する。尚、ステップS58の電話着信は、電話番号、更新前着信日時T1及び更新日時T2が登録済みのパターン1の電話着信である。
算出部32Aは、変更領域内に該当の電話番号がない場合(ステップS52否定)、該当の電話番号なしを出力し(ステップS59)、図14に示す処理動作を終了する。尚、ステップS59に関わる電話着信は、電話番号、更新前着信日時T1及び更新日時T2が不明のパターン5の電話着信である。
更に、算出部32Aは、変更領域内に該当の電話番号に対応する更新前着信日時T1がない場合(ステップS53否定)、変更領域内に該当の電話番号に対応する更新日時T2があるか否かを判定する(ステップS60)。算出部32Aは、変更領域内に該当の電話番号に対応する更新日時T2がある場合(ステップS60肯定)、更新日時T2から着信日時T3までの経過時間T2−3を算出する(ステップS61)。
算出部32Aは、経過時間T2−3を出力し(ステップS62)、図14に示す処理動作を終了する。尚、ステップS62に関わる電話着信は、電話番号及び更新日時T2が登録済みで、更新前着信日時T1が不明のパターン3の電話着信である。算出部32Aは、変更領域内に該当の電話番号に対応する更新日時T2がない場合(ステップS60否定)、該当の電話番号のみありを出力し(ステップS63)、図14に示す処理動作を終了する。尚、ステップS63に関わる電話着信は、電話番号が登録済みのものの、更新前着信日時T1及び更新日時T2が不明のパターン4の電話着信である。
また、算出部32Aは、変更領域内に該当の電話番号に対応する更新日時T2がない場合(ステップS55否定)、経過時間T1−3を出力し(ステップS64)、図14に示す処理動作を終了する。尚、ステップS64に関わる電話着信は、電話番号及び更新前着信日時T1が登録済みで、更新日時T2が不明のパターン2の電話着信である。
図14に示す第2経過時間算出処理では、電話番号、更新前着信日時T1及び更新日時T2が変更領域に登録済みのパターン1の場合、経過時間T1−2、経過時間T2−3及び経過時間T1−3を出力する。
また、第2経過時間算出処理では、電話番号及び更新前着信日時T1が変更領域に登録済みで、更新日時T2が不明のパターン2の場合、経過時間T1−3を出力する。
また、第2経過時間算出処理では、電話番号及び更新日時T2が変更領域に登録済みで、更新前着信日時T1が不明のパターン3の場合、経過時間T2−3を出力する。
また、第2経過時間算出処理では、電話番号が変更領域に登録済みのものの、更新前着信日時T1及び更新日時T2が不明のパターン4の場合、該当電話番号ありを出力する。
また、第2経過時間算出処理では、電話番号、更新前着信日時T1及び更新日時T2が不明のパターン5の場合、該当電話番号なしを出力する。
図15は、経過時間による詐欺電話判定処理に関わる携帯電話機1内のプロセッサ20の処理動作の一例を示すフローチャートである。図15に示す経過時間による詐欺電話判定処理では、第2経過時間算出処理で得た、電話番号の登録有無、経過時間T1−2、経過時間T2−3又は経過時間T1−3に基づき詐欺電話の可能性を判定する処理である。尚、詐欺電話判定処理は、プロセッサ20により、第2経過時間算出処理による経過時間(経過時間T2−3、経過時間T2−3及び経過時間T1−3)、若しくは、該当電話番号ありが出力された後に実行される。
図15においてプロセッサ20内の判定部33Aは、第2の電話帳192内の変更領域内に該当の電話番号があるか否かを判定する(ステップS71)。判定部33Aは、該当の電話番号がある場合(ステップS71肯定)、変更領域内に該当の電話番号に対応する更新前着信日時T1があるか否かを判定する(ステップS72)。
判定部33Aは、変更領域内に該当の電話番号に対応する更新前着信日時T1がある場合(ステップS72肯定)、変更領域内に該当の電話番号に対応する更新日時T2があるか否かを判定する(ステップS73)。
判定部33Aは、該当の電話番号に対応する更新日時T2がある場合(ステップS73肯定)、経過時間T1−2<第1の閾値TH1−2であるか否かを判定する(ステップS74)。判定部33Aは、経過時間T1−2<第1の閾値TH1−2の場合(ステップS74肯定)、経過時間T2−3<第2の閾値TH2−3であるか否かを判定する(ステップS75)。
判定部33Aは、経過時間T2−3<第2の閾値TH2−3の場合(ステップS75肯定)、パターン1の状態で、経過時間による詐欺電話の可能性を「大」と判定し(ステップS76)、図15に示す処理動作を終了する。
また、判定部33Aは、経過時間T2−3<第2の閾値TH2−3でない場合(ステップS75否定)、パターン1の状態で、経過時間による詐欺電話の可能性を「中」と判定し(ステップS77)、図15に示す処理動作を終了する。
判定部33Aは、経過時間T1−2<第1の閾値TH1−2でない場合(ステップS74否定)、経過時間T2−3<第2の閾値TH2−3であるか否かを判定する(ステップS78)。判定部33Aは、経過時間T2−3<TH2−3の場合(ステップS78肯定)、パターン1の状態で、経過時間による詐欺電話の可能性を「中」と判定し(ステップS79)、図15に示す処理動作を終了する。また、判定部33Aは、経過時間T2−3<第2の閾値TH2−3でない場合(ステップS78否定)、パターン1の状態で、経過時間による詐欺電話の可能性を「小」と判定し(ステップS80)、図15に示す処理動作を終了する。
判定部33Aは、変更領域内に更新日時T2がない場合(ステップS73否定)、パターン2の状態で、経過時間による詐欺電話の可能性を「中」と判定し(ステップS81)、図15に示す処理動作を終了する。
また、判定部33Aは、変更領域内に更新前着信日時T1がない場合(ステップS72否定)、変更領域内に更新日時T2があるか否かを判定する(ステップS82)。判定部33Aは、変更領域内に更新日時T2がある場合(ステップS82肯定)、経過時間T2−3<第2の閾値TH2−3であるか否かを判定する(ステップS83)。
判定部33Aは、経過時間T2−3<第2の閾値TH2−3の場合(ステップS83肯定)、パターン3の状態で、経過時間による詐欺電話の可能性を「大」と判定し(ステップS84)、図15に示す処理動作を終了する。また、判定部33Aは、経過時間T2−3<第2の閾値TH2−3でない場合(ステップS83否定)、パターン3の状態で、経過時間による詐欺電話の可能性を「小」と判定し(ステップS85)、図15に示す処理動作を終了する。
判定部33Aは、変更領域内に更新日時T2がない場合(ステップS82否定)、パターン4の状態で、経過時間による詐欺電話の可能性を「小」と判定し(ステップS86)、図15に示す処理動作を終了する。
また、判定部33Aは、変更領域内に該当の電話番号がない場合(ステップS71否定)、パターン5の状態で、経過時間による詐欺電話の可能性を「中」と判定し(ステップS87)、図15に示す処理動作を終了する。
図15に示す詐欺電話判定処理では、電話番号の登録有無、経過時間T1−2、経過時間T2−3又は経過時間T1−3に基づき、経過時間による詐欺電話の可能性を判定する。
そして、音声判定部34Aは、通話音声の音声分析による詐欺電話の確率を算出する。そして、判定部33Aは、音声判定部34Aで算出した詐欺電話の確率と、経過時間による詐欺電話判定処理の判定結果とに基づき、最終的な詐欺電話の可能性を判定する。そして、判定部33Aは、最終的な詐欺電話の可能性の判定結果に対応した警告を、図8に示す通り、表示部18に画面表示する。
実施例2では、電話番号の登録有無、経過時間T1−2、経過時間T2−3又は経過時間T1−3に基づき、経過時間による詐欺電話の可能性を判定する。
実施例2では、更新前着信日時T1から更新日時T2までの経過時間T1−2<第1の閾値TH1−2及び、更新日時T2から着信日時T3までの経過時間T2−3<第2の閾値TH2−3の場合、経過時間による詐欺電話の可能性が大きいと判定する。その結果、詐欺電話の可能性が高い更新前着信日時T1を加味することで、経過時間による詐欺電話の可能性の判定精度が向上する。
更に、実施例2では、経過時間による詐欺電話の可能性の判定結果と、音声判定部34Aで算出した詐欺電話の確率とに基づき、詐欺電話の可能性を判定する。その結果、詐欺電話可能性の判定精度が向上する。
尚、上記実施例では、通信装置として携帯電話機1を例示したが、例えば、スマートフォン、コンピュータや固定のIP電話機等の音声通話を実現する通信機能を備えた端末装置にも適用可能である。
また、上記実施例では、詐欺電話の可能性の「大」、「中」及び「小」に応じて警告を表示出力したが、音声で警告出力しても良い。
また、上記実施例2では、図15に示す経過時間による詐欺電話判定処理の判定結果と、音声判定部34Aで算出した確率とに基づき電話詐欺の可能性を判定し、その判定結果に対応した警告を出力した。しかしながら、経過時間による詐欺電話判定処理の判定結果で警告を出力しても良い。
また、図示した各部の各構成要素は、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各部の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を、各種の負荷や使用状況等に応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。
更に、各装置で行われる各種処理機能は、CPU(Central Processing Unit)(又はMPU(Micro Processing Unit)、MCU(Micro Controller Unit)等のマイクロ・コンピュータ)上で、その全部又は任意の一部を実行するようにしても良い。また、各種処理機能は、CPU(又はMPU、MCU等のマイクロ・コンピュータ)で解析実行するプログラム上、又はワイヤードロジックによるハードウェア上で、その全部又は任意の一部を実行するようにしても良いことは言うまでもない。
ところで、本実施例で説明した各種の処理は、予め用意されたプログラムをコンピュータで実行することでも実現できる。そこで、以下では、上記実施例と同様の機能を有するプログラムを実行するコンピュータの一例を説明する。図16は、通信プログラムを実行するコンピュータを示す説明図である。
図16に示す通信プログラムを実行するコンピュータ100では、HDD(Hard Disk Drive)110、RAM120、ROM130及びCPU140を有する。更に、コンピュータ100は、操作部150、表示部160、通信部170、スピーカ180及びマイク190を有する。そして、コンピュータ100は、HDD110、RAM120、ROM130、CPU140、操作部150、表示部160、通信部170、スピーカ180及びマイク190がバス200を介して接続される。
そして、HDD110には、上記実施例と同様の機能を発揮する通信プログラムが予め記憶されている。尚、HDD110ではなく、ROM130や、図示せぬドライブでコンピュータ読取可能な記録媒体に通信プログラムが記録されていても良い。また、記録媒体としては、例えば、CD−ROM、DVDディスク、USBメモリ等の可搬型記録媒体、フラッシュメモリ等の半導体メモリ等でも良い。通信プログラムとしては、図16に示すように、判定プログラム110A及び警告プログラム110Bである。尚、プログラム110A及び110Bについては、適宜統合又は分散してもよい。
そして、CPU140が、これらのプログラム110A及び110BをHDD110から読み出す。そして、CPU140は、図16に示すように、各プログラム110A及び110Bを読み出し、判定プロセス140A及び警告プロセス140Bとして機能するようになる。また、RAM120には、経過時間で詐欺電話の可能性を判定する閾値が記憶してある。
CPU140は、電話帳内の電話番号の変更登録から当該電話番号による着信までの経過時間が所定閾値未満であるか否かを判定する。CPU140は、経過時間が所定閾値未満の場合、電話詐欺の可能性が所定レベル以上の警告を出力する。その結果、利用者は、警告出力で詐欺電話の可能性を認識できる。