JP5830519B2 - Pbrリガンドとしての三環式インドール誘導体 - Google Patents
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Description
一態様は、本発明は下記の化学構造を有する陽電子放出断層撮影(PET)トレーサーを提供する。
本発明のPETトレーサーは、適当な前駆体化合物を介して製造することができる。したがって別の態様では、本発明は、本発明のPETトレーサーを製造するための前駆体化合物であって、下記の式Iを有する前駆体化合物を提供する。
本発明の前駆体化合物は各種の異なる経路で得ることができ、これらの経路の各々は本発明の独立した態様をなしている。
(i)本明細書中に記載した前記式Iの前駆体化合物と下記の式IIの化合物とのラセミ混合物を用意する段階、並びに
(ii)前記式Iの前駆体化合物を前記式IIの化合物から分離する段階
を含んでなる方法を提供する。
(i)下記の式IIIの化合物を用意する段階、
(ii)前記式IIIの化合物をその対応する酸塩化物に転化させる段階、
(iii)段階(ii)で得られた酸塩化物をジエチルアミドと反応させて下記の式IVの化合物を得る段階、
(iv)段階(iii)で得られた式IVの化合物を脱保護してヒドロキシル誘導体を得る段階、及び
(v)本明細書中に定義した脱離基を任意に付加する段階
を含んでいる。
(a)下記の式Vの化合物と下記の式VIの化合物とのラセミ混合物を用意する段階、
(b)式Vの化合物を式VIの化合物から分離する段階、及び
(c)酸性条件を用いて分離された式Vの化合物からR1を除去し、それによって前記式IIIの化合物を得る段階
を含む方法が使用できる。
(a)前記式IIIの化合物と下記の式VIIIの化合物とのラセミ混合物を用意する段階、及び
(b)段階(a)に記載した混合物を光学活性アミンと反応させることで、前記式IIIの化合物を前記式VIIIの化合物から分離する段階
を含む方法を用いて用意できる。
(a)下記の式IXの化合物と下記の式Xの化合物とのラセミ混合物を用意する段階、及び
(b)段階(a)に記載した混合物を立体選択性酵素と反応させることで、前記立体選択性酵素により式IXの化合物をエステル加水分解して前記式IIIの化合物を得る段階
を含む方法を用いて得ることができる。
さらに別の態様では、本発明は、本発明のPETトレーサーを製造するための方法であって、式Iの前駆体化合物を18Fの適当な供給源と反応させる段階を含んでなる方法を提供する。18Fとの反応は、式Iの前駆体化合物のR1位置に存在する脱離基の求核置換によって達成できる。前駆体化合物は、[18F]−フッ化物イオン(18F-)の適当な供給源との反応により、一段階で標識できる。かかる[18F]−フッ化物イオン(18F-)は、通常は核反応18O(p,n)18Fから水溶液として得られ、カチオン性対イオンの添加及びそれに続く水の除去によって反応性にされる。好適なカチオン性対イオンは、無水反応溶媒中において、18F-の溶解性を維持するのに十分な溶解度を有するべきである。したがって、使用されてきた対イオンには、ルビジウム又はセシウムのような大きいが軟らかい金属イオン、Kryptofix(商標)のようなクリプタンドと錯体化したカリウム、及びテトラアルキルアンモニウム塩がある。好ましい対イオンは、無水溶媒中での溶解性が良く、18F-の反応性を高めることから、Kryptofix(商標)のようなクリプタンドと錯体化したカリウムである。18Fはまた、前駆体化合物中のR1位置のヒドロキシル基を18F(CH2)3−LG(式中、LGは上記に定義した脱離基を表す。)でO−アルキル化することによっても導入できる。
(i)本明細書中に記載した式Iの前駆体化合物を含む容器、及び
(ii)本明細書中に記載した18Fの適当な供給源を用いて段階(i)の容器を溶出するための手段
を含んでなるカセットを提供する。
さらに別の態様では、本発明は、本明細書中に記載したPETトレーサーを、哺乳動物への投与に適した生体適合性キャリヤーと共に含んでなる放射性医薬組成物を提供する。
本発明のPETトレーサーは、被験体におけるPBRレセプター発現のインビボ検出のために有用である。したがって別の態様では、本発明は、被験体におけるPBR発現の分布及び/又は程度を決定するためのPETイメージング方法であって、
(i)本明細書中に記載したPETトレーサーを前記被験体に投与する段階、
(ii)前記PETトレーサーを前記被験体内のPBRに結合させる段階、
(iii)前記結合PETトレーサー中に含まれる18Fから放出される信号を検出する段階、
(iv)前記信号の位置及び/又は量を表す画像を生成する段階、並びに
(v)前記被験体におけるPBR発現の分布及び程度を決定する段階であって、前記発現は前記信号と直接に相関している段階
を含んでなるPETイメージング方法を提供する。
実施例1は、式Iの前駆体化合物及び式IIの鏡像異性体を含むラセミ混合物の合成法を記載している。
AUFS 吸光度単位フルスケール
aq 水性
DCM ジクロロメタン
DFT 密度機能理論
DMAP 4−ジメチルアミノピリジン
DMF ジメチルホルムアミド
EDC 1−エチル−3−[3−ジメチルアミノプロピル]カルボジイミド塩酸塩
EOS 合成終了時
EtOAc 酢酸エチル
FNA 顔面神経軸索切断
IPA イソプロピルアルコール
IR 赤外
LC−MS 液体クロマトグラフィー質量分析法
MeCN アセトニトリル
MeOH メタノール
NMR 核磁気共鳴
OBn ベンジルオキシ
OMs メシレート
OTc トシレート
PET 陽電子放出断層撮影
QMA 第四級メチルアンモニウム
RT 室温
SFC 超臨界流体クロマトグラフィー
SPE 固相抽出
TLC 薄層クロマトグラフィー
Tol トルエン
VCD 振動円偏光二色性
実施例1(a):ベンジルオキシアセチルクロリド(1)
ジクロロメタン(50mL)中のベンジルオキシ酢酸(10.0g、60.0mmol、8.6mL)に、塩化オキサリル(9.1g、72.0mmol、6.0mL)及びDMF(30.0mg、0.4mmol、32.0μL)を添加し、RTで3時間撹拌した。最初、反応の進行に伴って急速なガス発生が起こったが、反応が完了すると発生は止まった。ジクロロメタン溶液を真空中で濃縮してガムを得た。ガムを追加の塩化オキサリル(4.5g、35.7mmol、3.0mL)、ジクロロメタン(50mL)及び1滴のDMFで処理した。急速なガス発生が起こり、反応物をさらに2時間撹拌した。次いで、反応物を真空中で濃縮することで、11.0g(定量的)のベンジルオキシアセチルクロリド(1)をガムとして得た。構造は、13C NMR(75MHz,CDCl3)δC 73.6,74.8,128.1,128.4,128.6,130.0及び171.9によって確認された。
0℃のジクロロメタン(100mL)中のベンジルオキシアセチルクロリド(1)(11.0g、60.0mmol)及び2−クロロ−5−メトキシアニリン塩酸塩(11.7g、60.2mmol)を撹拌し、トリエチルアミン(13.0g、126.0mmol、18.0mL)を15分かけてゆっくりと添加した。撹拌反応物を18時間かけてRTまで放温した。トリエチルアミン塩酸塩の多量の沈殿が生じた。ジクロロメタン溶液を10%炭酸カリウム水溶液(50mL)で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、真空中で濃縮することで、18.9g(定量的)の2−ベンジルオキシ−N−(2−クロロ−5−メトキシ−フェニル)アセトアミド(2)をガムとして得た。構造は、13C NMR(75MHz,CDCl3):δC 55.6,69.6,73.6,106.2,111.1,114.1,127.7,128.3,128.6,129.2,134.6,136.5,158.9及び167.7によって確認された。
THF(100mL)中の2−ベンジルオキシ−N−(2−クロロ−5−メトキシ−フェニル)アセトアミド(2)(18.9g、62.0mmol)を撹拌し、水素化リチウムアルミニウム(4.9g、130.0mmol)を15分かけてゆっくりと添加した。最初の水素化リチウムアルミニウムを添加すると急速な水素ガス発生が起こった。次いで、反応物を4時間加熱還流し、週末中RTで放置した。次いで、撹拌溶液に水(50mL)を滴下することで反応物を脱活した。激しい水素発生が起こって反応混合物を還流させた。次いで、反応物を真空中で濃縮してスラリーにした。水(200mL)及び酢酸エチル(200mL)を添加し、混合物を激しく振盪した。次いで、反応物をセライトで濾過して沈殿した水酸化アルミニウムを除去し、酢酸エチル溶液を分離し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、真空中で濃縮することで、18.4g(定量的)の(2−ベンジルオキシ−エチル)−(2−クロロ−5−メトキシフェニル)アミン(3)をガムとして得た。構造は、13C NMR(75MHz,CDCl3)δC 43.3,55.3,68.2,73.0,98.1,101.8,111.6,127.6,127.7,128.4,129.3,137.9,144.8及び159.5によって確認された。
2−オキソシクロヘキサンカルボン酸エチル(30g、176mmol、28mL)をジエチルエーテル(30mL)に溶解し、窒素下で0℃の冷却した。臭素(28g、176mmol、9.0mL)を15分かけて滴下し、反応混合物を90分かけてRTまで放温した。混合物を氷冷飽和炭酸カリウム水溶液(250mL)中にゆっくりと注ぎ込み、酢酸エチル(3×200mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮し、真空ライン上で18時間乾燥することで、41.4g(94%)の3−ブロモ−2−ヒドロキシ−1−エンカルボン酸エチルエステル(4)を黄色油状物として得た。構造は、13C NMR(75MHz,CDCl3):δC 14.1,17.7,21.8,32.0,60.0,60.8,99.7,166.3及び172.8によって確認された。
(2−ベンジルオキシ−エチル)−(2−クロロ−5−メトキシフェニル)アミン(3)(10.0g、34.2mmol)を乾燥THF(100mL)中において窒素下−40℃で撹拌し、カリウムビス(トリメチルシリル)アミド(0.5Mトルエン溶液の143.0mL、72.0mmol)を30分かけて添加した。次いで、乾燥THF(10mL)中の3−ブロモ−2−ヒドロキシシクロヘキシ−1−エンカルボン酸エチルエステル(4)(8.5g、34.2mmol)を添加し、1.5時間かけてRTまで放温した。酢酸(10.0g、166mmol、10.0mL)を添加し、真空中で濃縮してTHFを除去した。酢酸エチル(200mL)及び10%炭酸カリウム水溶液(100mL)を添加し、混合物を激しく振盪した。酢酸エチル溶液を分離し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、真空中で濃縮することで、16.5g(定量的)の3−[(2−ベンジルオキシ−エチル)−(2−クロロ−5−メトキシ−フェニル)アミノ]−2−ヒドロキシ−シクロヘキシ−1−エンカルボン酸エチルエステル(5)をガムとして得、これを次の段階で粗のまま使用した。粗反応混合物のHPLC(Gemini 150×4.6mm,20分で50〜95%メタノール/水)、18.9分(38%)、19.2分(25%)、23.1分(28%)。
乾燥ジエチルエーテル(150mL)中の3−[(2−ベンジルオキシ−エチル)−(2−クロロ−5−メトキシ−フェニル)アミノ]−2−ヒドロキシ−シクロヘキシ−1−エンカルボン酸エチルエステル(5)(8.0g、17.0mmol)に、塩化(7.1g、52.0mmol)を窒素下で添加し、5.5時間加熱還流した。反応物を還流させると、反応物中に濃密な褐色油状物が生じた。次いで、反応物を冷却し、上澄みのジエチルエーテルをデカントで除去し、酢酸エチル(100mL)を添加し、2N HCl(50mL)及び10%炭酸カリウム水溶液(50mL)で洗浄した。ジエチルエーテル層を分離し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、真空中で濃縮して油状物(2.0g)を得た。粗物質をペトロール(A):酢酸エチル(B)で溶出するシリカゲルクロマトグラフィー(10〜40%(B)、340g、32CV、150mL/分)によって精製することで、1.8gの9−(2−ベンジルオキシ−エチル)−8−クロロ−5−メトキシ−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−4−カルボン酸エチルエステル(6)を得た。濃密な褐色層を酢酸エチル(100mL)及び2N HCl(50mL)で処理した。酢酸エチル溶液を分離し、10%炭酸カリウム水溶液(50mL)で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、真空中で濃縮して油状物(5.2g)を得た。ジエチルエーテル(100mL)及び無水塩化亜鉛(7.0g)を添加した。混合物をさらに5日間加熱還流した。エーテル層を暗色のガムからデカントで除去し、2N HCl(50mL)で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、真空中で濃縮してガム(2.8g)を得た。このガムをペトロール(A):酢酸エチル(B)で溶出するシリカゲルクロマトグラフィー(5〜35%(B)、340g、150mL/分)によって精製することで、2.1gの9−(2−ベンジルオキシ−エチル)−8−クロロ−5−メトキシ−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−4−カルボン酸エチルエステル(6)を得た。得られた全物質は、4.1g(50%)の9−(2−ベンジルオキシ−エチル)−8−クロロ−5−メトキシ−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−4−カルボン酸エチルエステル(6)であった。構造は、13C NMR(75MHz,CDCl3):δC 14.4,20.5,22.3,27.5,40.2,43.9,55.0,60.2,70.7,73.3,100.2,107.5,108.4,120.1,122.8,127.4,127.5,128.2,132.0,137.4,138.1,152.6及び175.8によって確認された。
エタノール(50mL)中の9−(2−ベンジルオキシ−エチル)−8−クロロ−5−メトキシ−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−4−カルボン酸エチルエステル(6)(2.0g、4.1mmol)に、水酸化ナトリウム(1.1g、27.1mmol)及び水(5mL)を添加し、80℃で18時間加熱した。次いで、エタノールを真空中での蒸発によって除去し、残留物をジエチルエーテル(50mL)と水(50mL)との間に分配した。ジエチルエーテル層を分離し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、真空中で濃縮してガム(71.0mg)を得た。水性層を2N HCl(20mL)でpH1に酸性化し、ジクロロメタン(2×100mL)で抽出した。ジクロロメタン層を硫酸マグネシウム上で乾燥し、真空中で濃縮することで、1.6g(87%)の9−(2−ベンジルオキシ−エチル)−8−クロロ−5−メトキシ−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−4−カルボン酸(7)を泡状物として得た。構造は、13C NMR(75MHz;CDCl3):δC 20.2,22.2,27.1,39.7,44.0,55.1,70.7,73.3,100.6,106.3,108.9,123.0,127.4,127.5,128.3,132.0,138.0及び152.0によって確認された。
9−(2−ベンジルオキシ−エチル)−8−クロロ−5−メトキシ−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−4−カルボン酸(7)(1.5g、3.7mmol)をジクロロメタン(50mL)に溶解し、塩化オキサリル(700mg、5.5mmol、470μL)及びDMF(1滴)を添加し、反応物を20℃で2時間撹拌した。反応の進行に伴って、約30分間の穏やかなガス発生が起こった。次いで、反応物を真空中で濃縮することで、9−(2−ベンジルオキシ−エチル)−8−クロロ−5−メトキシ−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−4−カルボニルクロリド(8)をガムとして得、これを精製せずに次の段階で使用した。構造は、13C NMR(75MHz;CDCl3):δC 20.8,22.1,26.4,44.2,51.8,55.1,70.7,73.3,100.7,106.0,108.6,119.5,123.4,127.3,127.7,128.3,131.9,138.0,138.2,152.0及び176.3によって確認された。
次いで、9−(2−ベンジルオキシ−エチル)−8−クロロ−5−メトキシ−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−4−カルボニルクロリド(8)(1.6g、3.7mmol)をジクロロメタン(50mL)に溶解し、0℃に冷却し、撹拌し、ジエチルアミン(810mg、11.0mmol、1.1mL)を滴下した。反応物を18時間かけて室温まで放温した。次いで、反応混合物を10%炭酸カリウム水溶液(50mL)で洗浄し、分離し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、真空中で濃縮してガムを得た。粗物質をジエチルエーテルから結晶化することで、1.2g(71%)の9−(2−ベンジルオキシ−エチル)−8−クロロ−5−メトキシ−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−4−カルボン酸ジエチルアミド(9)を白色結晶質固体として得た。構造は、13C NMR(75MHz;CDCl3):δC 13.0,14.5,19.8,22.2,27.9,36.4,40.4,41.9,43.8,55.0,70.8,73.3,100.2,108.5,108.6,119.9,122.5,127.4,127.5,128.3,131.5,137.8,138.2,152.4及び174.5によって確認された。
メタノール(100ml)中の9−(2−ベンジルオキシ−エチル)−8−クロロ−5−メトキシ−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−4−カルボン酸ジエチルアミド(9)(1.0g、2.1mmol)を、水素ガス雰囲気下において、木炭上10%パラジウム(1.0g)及びトリエチルアミン(2.9mg、2.9mmol、4μL)と共に55℃で18時間振盪した。次いで、反応物をセライトパッドで濾過し、濾液を真空中で濃縮してガム(908mg)を得た。次いで、ガムをジクロロメタン(100ml)に溶解し、5%炭酸カリウム水溶液(50ml)で洗浄した。次いで、ジクロロメタン溶液を分離し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、真空中で濃縮してガムを得た。次いで、ガムをジエチルエーテル(50ml)から結晶化し、結晶を濾過によって回収することで、523mg(57%)の9−(2−ベンジルオキシ−エチル)−5−メトキシ−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−4−カルボン酸ジエチルアミン(10)を得た。構造は、13C NMR(75MHz;CDCl3):δC 13.1,14.6,20.1,22.0,28.1,36.4,40.5,42.0,43.0,54.7,68.8,73.3,99.4,102.4,107.8,116.4,121.2,127.6,127.6,128.3,135.6,137.8,138.0,153.6及び175.0によって確認された。
メタノール(50ml)中の9−(2−ベンジルオキシ−エチル)−5−メトキシ−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−4−カルボン酸ジエチルアミン(10)(1.0g、2.1mmol)を、木炭上10%パラジウム(300mg)及び過剰の水素ガスと共に55℃で18時間振盪した。次いで、反応物をセライトパッドで濾過し、濾液を真空中で濃縮することで、578mg(100%)の9−(2−ヒドロキシエチル)−5−メトキシ−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−4−カルボン酸ジエチルアミン(11)を泡状物として得た。構造は、13C NMR(75MHz;CDCl3):δC 13.0,14.4,20.0,22.0,28.0,36.4,40.6,42.0,54.7,60.6,99.2,102.6,107.0,116.7,121.1,136.1,137.5,138.0,153.5及び175.7によって確認された。
ジクロロメタン(30ml)中の9−(2−ヒドロキシエチル)−5−メトキシ−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−4−カルボン酸ジエチルアミン(11)(478mg、1.4mmol)を0℃に冷却し、塩化メタンスルホニル(477mg、4.2mmol、324μL)及びトリエチルアミン(420mg、4.2mmol、578μL)を添加し、一晩かけてRTまで放温した。反応物を5%炭酸カリウム水溶液で洗浄した。層を分離した。合わせた有機物を硫酸マグネシウム上で乾燥し、真空中で濃縮してガム(696mg)を得た。粗物質をペトロール(A):酢酸エチル(B)で溶出するシリカゲルクロマトグラフィー(75〜100%B、22CV、120g、85mL/分)によって精製することで、メタンスルホン酸2−(4−ジエチルカルバミル−5−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−カルバゾール−9−イル)エチルエステルをガムとして得、これをジエチルエーテルから結晶化して346mg(59%)の無色固体を得た。構造は、13C NMR(75MHz;CDCl3):δC 13.1,14.5,20.0,21.9,28.0,36.3,36.7,40.3,41.8,41.9,54.7,68.1,100.0,102.0,109.0,116.4,122.0,135.1,137.3,153.8及び174.6によって確認された。
実施例2(a):フルオロエチルトシレート(12)
2−フルオロエタノール(640mg、10mmol、0.6mL)を窒素下でピリジン(10mL)に溶解した。溶液を0℃で撹拌し、温度を5℃未満に保ちながら、塩化トシル(4.2g、21.8mmol)を30分かけて少しずつ溶液に添加した。反応物を0℃で3時間撹拌した。氷をゆっくりと添加し、続いて水(20mL)を添加した。反応混合物を酢酸エチルで抽出し、水で洗浄した。水性層が酸性になるまで1N HCl溶液で洗浄することで、過剰のピリジンを除去した。1M炭酸ナトリウム水溶液で洗浄することで、過剰の塩化とシルを除去した。有機層をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、真空中で濃縮することで、2.1g(98%)のフルオロエチルトシレート(12)を無色油状物として得た。構造は、13C NMR(75MHz,CDCl3):δC 21.6(CCH3),68.5(d,JCF=173Hz,OCH2CH2F),80.6(d,JCF=173Hz,OCH2 CH2F),128.0,129.9,132.6及び145.1によって確認された。
2−クロロ−5−メトキシアニリン塩酸塩(5.0g、26.0mmol)をDMF(50mL)に溶解し、水素化ナトリウム(2.3g、油中60%、57.0mmol)を添加した。反応物を窒素下においてRTで30分間撹拌した。DMF(5mL)中のフルオロエチルトシレート(12)(6.7g、31.0mmol)を滴下し、反応物をRTで2時間撹拌した。次いで、反応物を100℃で18時間加熱した。反応物を放冷し、溶媒を減圧下で除去した。残留物を酢酸エチル(100mL)に溶解し、水(2×100mL)で洗浄した。有機物を回収し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、真空中で濃縮して褐色油状物を得、これをペトロール(A):酢酸エチル(B)で溶出するシリカゲルクロマトグラフィー(5〜30%(B)、330g、18.1CV、120mL/分)によって精製することで、1.3g(25%)の2−クロロ−5−メトキシ−フェニル)(2−フルオロエチル)アミン(13)を黄色油状物として得た。構造は、13C NMR(75MHz;CDCl3):δC 43.8(d,JCF=23Hz),55.3,82.0(d,JCF=165Hz),98.1,102.2,111.6,129.5,144.1及び159.5によって確認された。
THF(170mL)中における2−クロロ−5−メトキシ−フェニル)(2−フルオロエチル)アミン(13)(6.1g、30.0mmol)の溶液を−40℃に冷却した。カリウムビス(トリメチルシリル)アミド(0.5Mトルエン溶液の126.0mL、63.0mmol)を滴下し、反応物を−40℃で30分間撹拌した。THF(30mL)中の3−ブロモ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシ−1−エンカルボン酸エチルエステル(4、実施例1(d)に従って製造)(7.4g、30.0mmol)を−40℃で滴下した。冷却浴を取り除き、反応物をRTで4時間撹拌した。反応物をブライン(300mL)で脱活し、酢酸エチル(2×400mL)で抽出し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、真空中で濃縮することで、12.0g(定量的)の3−[(2−クロロ−5−メトキシ−フェニル)−(2−フルオロエチル)アミノ]−2−ヒドロキシ−シクロヘキシル−1−エンカルボン酸エチルエステル(14)を褐色油状物として得、これを次の段階で粗のまま使用した。異性体の混合物としての構造は、1H NMR(300MHz,CDCl3):δΗ 1.08(0.8H,t,J=9Hz,CO2CH2CH 3),1.22−1.33(2.2H,m,CO2CH2CH 3),1.40−2.60(7H,m,4−,5−及び6−CH2,CHN),3.20−4.50(10H,m,NCH 2CH2F,NCH2CH 2F,OCH 3,CHCO2CH2CH3),6.50−6.70(lH,m,CHC(OCH3)CHCH),6.95(0.5H,dd,J=3及び6Hz,CHC(OCH3)CHCH),7.08(0.5H,d,J=3Hz,CHC(OCH3)CHCH)及び7.20−7.30(lH,m,CHC(OCH3)CHCH)によって確認された。
8−クロロ−9−(2−フルオロエチル)−5−メトキシ−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−4−カルボン酸エチルエステル(15)の合成は、最初は国際公開第2003/014082号に記載された条件を用いて試みた。乾燥THF(20mL)中における2−クロロ−5−メトキシ−フェニル)(2−フルオロエチル)アミン(13、実施例2(b)に従って製造)(600mg、3.8mmol)の溶液を氷浴中で冷却し、カリウムビス(トリメチルシリル)アミド(0.5Mトルエン溶液の16mL、8.0mmol)で処理した。30分後、THF(4mL)中の3−ブロモ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシ−1−エンカルボン酸エチルエステル(4、実施例1(d)に従って製造)(1.04g、4.2mmol)を添加し、反応物を2時間かけてRTまで放温した。反応物を飽和塩化アンモニウム溶液で脱活し、エーテルで2回抽出した。抽出液を水及びブラインで洗浄し、乾燥し、真空中で濃縮した。粗物質をペトロール(A)及び酢酸エチル(B)で溶出するシリカゲルクロマトグラフィー(2.5〜50%B、50g、25CV、40mL/分)によって精製した。主スポットは3種の成分の混合物であった。この混合物を乾燥塩化亜鉛(1.7g、12.6mmol)と共にトルエン(20mL)中で一晩還流させた。反応物を真空中で濃縮し、残留物を1N HCl(25mL)と酢酸エチル(25mL)との間に分配し、次いで酢酸エチルでもう1回抽出した。有機層を水及びブラインで洗浄し、乾燥し、真空中で濃縮して褐色油状物を得た。1H NMRは、それが数種の成分の混合物であることを示した。一連の溶媒中におけるシリカ上でのTLCでは、この混合物を別々のスポットに分離することができなかった。混合物の1H NMRを基準試料と比較したところ、混合物は推定25%の8−クロロ−9−(2−フルオロエチル)−5−メトキシ−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−4−カルボン酸エチルエステル(15)を含むことがわかった。
8−クロロ−9−(2−フルオロエチル)−5−メトキシ−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−4−カルボン酸エチルエステル(15)(5.3g、15.0mmol)をメタノール(180mL)に溶解し、トリエチルアミン(1.8g、18.0mmol、2.5mL)及び10%Pd/C(メタノール(20mL)中2g)を添加した。混合物をParr水素添加装置上に置き、水素雰囲気下で18時間振盪した。反応物をセライトパッドで濾過し、メタノールで洗浄し、溶媒を真空中で除去した。残留物を酢酸エチル(300mL)に溶解し、10%炭酸カリウム水溶液(200mL)で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、真空中で濃縮することで、4.2g(88%)の9−(2−フルオロエチル)−5−メトキシ−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−4−カルボン酸エチルエステル(16)を淡褐色固体として得た。構造は、13C NMR(75MHz,CDCl3):δC 14.3,20.6,21.8,27.6,40.3,43.3(d,JCF=23Hz),54.9,60.1,82.0(d,JCF=165Hz),99.8,102.1,107.3,117.2,121.8,134.9,137.6,153.8及び176.0によって確認された。
8−クロロ−9−(2−フルオロエチル)−5−メトキシ−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−4−カルボン酸エチルエステル(16)(380mg、1.2mmol)をエタノール(4mL)に溶解した。水酸化ナトリウム(580mg、14.5mmol)を6mLの水に溶解した溶液を添加した。反応混合物を一晩加熱還流した。溶媒を真空中で除去し、粗混合物を水で希釈し、酸性になるまで2N HClで酸性化し、ジクロロメタンで洗浄した。有機物を合わせ、硫酸マグネシウム上で乾燥し、真空中で濃縮することで、347mg(定量的)の9−(2−フルオロエチル)−5−メトキシ−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−4−カルボン酸(17)をオフホワイトの固体として得、これを次の段階で粗のまま使用した。構造は、13C NMR(75MHz;CDClg):δC 20.4,21.9,27.2,39.9,43.3(d,JCF=23Hz),55.1,81.9(d,JCF=173Hz),100.3,102.8,106.2,117.1,122.2,135.6,137.8,153.3及び180.8によって確認された。
乾燥ジクロロメタン(2mL)中における9−(2−フルオロエチル)−5−メトキシ−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−4−カルボン酸(17)(347mg、1.2mmol)の溶液を窒素下で撹拌した。塩化オキサリル(453mg、3.6mmol、300μL)を添加し、続いて1滴のDMFを添加した。反応混合物を窒素下においてRTで2時間撹拌し、次いで真空中で蒸発させることで、371mg(定量的)の9−(2−フルオロエチル)−5−メトキシ−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−4−カルボニルクロリドをガムとして得、これを精製せずに次の段階で使用した。構造は、13C NMR(75MHz,CDCl3):δC 20.2,21.7,26.4,43.3(d,JCF=23Hz),54.9,80.5,83.1,100.2,102.2,105.8,116.7,122.4,135.5,137.4,153.5及び176.6によって確認された。
9−(2−フルオロエチル)−5−メトキシ−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−4−カルボニルクロリド(18)(371mg、1.2mmol)をジクロロメタン(2mL)に溶解し、0℃に冷却した。次いで、ジエチルアミン(177mg、2.4mmol、250μL)を添加し、反応物をRTで一晩撹拌した。反応物を10%炭酸カリウム水溶液(2mL)で脱活した。ジクロロメタン層を相分離によって回収し、次いで真空中で濃縮した。粗物質をペトロール(A):酢酸エチル(B)で溶出するシリカゲルクロマトグラフィー(50〜100%(B)、50g、35.2CV、40mL/分)によって精製することで、淡黄色固体を得た。次に、この固体を最小量のジエチルエーテルでトリチュレートすることで、240mg(58%)の9−(2−フルオロエチル)−5−メトキシ−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−4−カルボン酸ジエチルアミドを得た。構造は、13C NMR(75MHz,CDCl3):δC 13.0,14.6,19.9,21.9,28.0,36.3,40.5,41.9,43.1(d,JCF=23Hz),54.7,82.0(d,JCF=173Hz),99.7,102.1,108.3,117.0,121.5,135.3,137.4,153.3及び174.8によって確認された。
実施例3に従って得られた前駆体化合物1及びその鏡像異性体を、FASTLab(商標)(GE Healthcare社)カセットを用いて18Fで標識した。
本発明のPETトレーサーの非放射性類似体及びその鏡像異性体、並びに前駆体化合物1及びその鏡像異性体を試験した。各試験化合物をCDCl3に溶解し(PETトレーサー及びその鏡像異性体については5mg/0.12mL、前駆体化合物1及びその鏡像異性体については5mg/0.15mL)、BaF2窓を有する光路長100μmのセル内に入れた。DualPEMを備えたChiralIRTM VCD分光計(BioTools Inc.)上において、4cm-1の分解能、各試料について11時間の収集、及び1400cm-1で最適化した計器を用いてIR及びVCDスペクトルを記録した。150回のスキャンに関して溶媒のIRを収集した。溶媒を差し引いたIRスペクトル及び鏡像異性体を差し引いたVCDスペクトルを収集した。590nm及び25℃でJasco DIP−370 Polarimeterを用いて、各試験化合物の旋光度(OR)を測定した。
Le Fur et al(Life Sci.1983;USA 33:449−57)の方法を改変した方法を用いて、PBRに対する親和性のスクリーニングを行った。本発明のPETトレーサーの非放射性類似体及び関連するラセメートを試験した。(1%DMSOを含む50mM Tris−HCl,pH7.4,10mM MgCl2に溶解した)各試験化合物を、Wistarラット心臓PBR又はヒトPBRとの結合に関して0.3nM[3H]PK−11195と競合させた。反応は50mM Tris−HCl,pH7.4,10mM MgCl2中において25℃で15分間実施した。各試験化合物のスクリーニングは、推定Kiの周辺の300倍の濃度範囲にわたる6種の濃度で行った。下記のデータが得られた。
実施例2に従って得られた本発明の非放射性PETトレーサーをヒト血漿又はラット肝臓S9画分中で最大4時間インキュベートした(37℃)。鏡像異性体をタンパク質の沈殿によって生物学的材料から抽出した。固体沈殿物を液相から分離し、液相を蒸発乾固した。乾燥残留物をアセトニトリルに溶解した。
本発明のPETトレーサー、その他方の鏡像異性体及び二者のラセミ混合物をインビボ体内分布モデルで試験した。
投与から最大1時間後までに、母体試験化合物に原因する脳又は血漿内放射能の量を試験した。本発明のPETトレーサー及びその関連するラセメートが試験化合物であった。
関連するラセメートと比較した本発明のPETトレーサーのインビボ体内分布を、それぞれの非放射性類似体の予備投与後又は既知のPBR特異的リガンドPK11195の予備投与後に試験した。
神経炎症の病巣部位への結合をオートラジオグラフィーによって試験した。試験化合物は本発明のPETトレーサー及びその関連するラセメートであった。
Claims (15)
- 下記の化学構造の陽電子放出断層撮影(PET)トレーサー。
- 請求項1記載のPETトレーサーを製造するための前駆体化合物であって、下記の式Iの前駆体化合物。
- 前記脱離基がメシレートである、請求項2記載の前駆体化合物。
- 請求項2又は請求項3記載の式Iの前駆体化合物を製造するための第1の方法であって、
(i)式Iの前駆体化合物と下記の式IIの化合物とのラセミ混合物を用意する段階、並びに
(ii)式Iの前駆体化合物を式IIの化合物から分離する段階
を含んでなる方法。 - 請求項2又は請求項3記載の式Iの前駆体化合物を製造するための第2の方法であって、当該方法が、
(i)下記の式IIIの化合物を用意する段階、
(ii)式IIIの化合物をその対応する酸塩化物に転化させる段階、
(iii)段階(ii)で得られた酸塩化物をジエチルアミドと反応させて下記の式IVの化合物を得る段階、
(iv)段階(iii)で得られた式IVの化合物を水素化して次の式IV’の化合物を得る段階、
(vi)請求項2又は請求項3で式Iに関して定義した脱離基を任意に付加する段階
を含んでおり、式Iの前駆体化合物が段階(iv)又は段階(v)から得られる、方法。 - 式IIIの化合物を用意する段階(i)が、
(a)下記の式Vの化合物と下記の式VIの化合物とのラセミ混合物を用意する段階、
(b)式Vの化合物を式VIの化合物から分離する段階、及び
(c)酸性条件を用いて分離された式Vの化合物からR1を除去して式IIIの化合物を得る段階
を含む、請求項5記載の方法。 - 式IIIの化合物を用意する段階(i)が、
(a)式IIIの化合物と下記の式VIIIの化合物とのラセミ混合物を用意する段階、及び
(b)段階(a)に記載した混合物を光学活性アミンと反応させることで、式IIIの化合物を式VIIIの化合物から分離する段階
を含む、請求項5記載の方法。 - 式IIIの化合物を用意する段階(i)が、
(a)下記の式IXの化合物と下記の式Xの化合物とのラセミ混合物を用意する段階、及び
(b)段階(a)に記載した混合物を立体選択性酵素と反応させることで、前記立体選択性酵素により式IXの化合物をエステル加水分解して式IIIの化合物を得る段階
を含む、請求項5記載の方法。 - 請求項1記載のPETトレーサーを製造するための方法であって、請求項2又は請求項3記載の式Iの前駆体化合物を18Fの適当な供給源と反応させる段階を含んでなる方法。
- 自動化される、請求項9記載の方法。
- 請求項10記載の方法を実施するためのカセットであって、
(i)請求項2又は請求項3記載の前駆体化合物を含む容器、及び
(ii)請求項9記載の18Fの適当な供給源を用いて段階(i)の容器を溶出するための手段
を含んでなるカセット。 - 請求項1記載のPETトレーサーを、哺乳動物への投与に適した生体適合性キャリヤーと共に含んでなる放射性医薬組成物。
- 被験体における末梢ベンゾジアゼピンレセプター(PBR)発現の分布及び/又は程度を決定するためのPETイメージング方法に用いられる請求項12記載の放射性医薬品組成物の製造における請求項1記載のPETトレーサーの使用であって、前記方法が、
(i)前記放射性医薬品組成物を前記被験体に投与する段階、
(ii)前記放射性医薬品組成物中の前記PETトレーサーを前記被験体内のPBRに結合させる段階、
(iii)前記結合PETトレーサー中に含まれる18Fから放出される信号を検出する段階、
(iv)前記信号の位置及び/又は量を表す画像を生成する段階、並びに
(v)前記被験体におけるPBR発現の分布及び程度を決定する段階であって、前記発現は前記信号と直接に相関している段階
を含む、使用。 - 請求項13記載の使用であって、前記方法が、前記被験体に関する治療計画の進行中に繰り返して実施され、前記治療計画が末梢ベンゾジアゼピンレセプター(PBR)状態と戦うための薬物の投与を含む、使用。
- 末梢ベンゾジアゼピンレセプター(PBR)がアップレギュレートされた状態の診断方法に用いられる請求項12記載の放射性医薬品組成物の製造における請求項1記載のPETトレーサーの使用であって、前記方法が、請求項13又は請求項14に定義されたPETイメージング方法を、PBR発現の分布及び程度を特定の臨床像に帰因させる追加段階(vi)と共に含んでいる、使用。
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