以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態の遊技機の説明図である。
本実施形態の遊技機10は前面構成枠12を備え、該前面構成枠12は本体枠(外枠)11にヒンジ13を介して開閉回動可能に組み付けられている。遊技盤30(図2参照)は前面構成枠12の表側に形成された収納部(図示省略)に収納されている。また、前面構成枠(内枠)12には、遊技盤30の前面を覆うカバーガラス(透明部材)14を備えたガラス枠15が取り付けられている。
また、ガラス枠15の上部には、音響(例えば、効果音)を発するスピーカ(上スピーカ)19aが設けられている。さらに、前面構成枠12の下部にもスピーカ(下スピーカ)19bが設けられている。また、ガラス枠15の左右にはランプ等を内蔵し装飾や演出のための発光をする枠装飾装置18(図4参照)が設けられている。
また、前面構成枠12の下部には、図示しない打球発射装置に遊技球を供給する上皿21、遊技機10の裏面側に設けられている球払出装置から払い出された遊技球が流出する上皿球出口(図示省略)、上皿21が一杯になった状態で払い出された遊技球を貯留する下皿23及び打球発射装置の操作部24が設けられている。さらに、上皿21の上縁部には、遊技者からの操作入力を受け付けるための操作スイッチを内蔵した演出操作部としての演出ボタン25が設けられている。さらに、前面構成枠12の右側には、当該前面構成枠12の前面側に突出する前面構成枠突出部26を備え、当該前面構成枠突出部26の下部には、前面構成枠12を開放したり施錠したりするための鍵27が設けられている。
この実施形態の遊技機10においては、遊技者が上記操作部24を回動操作することによって、打球発射装置が、上皿21から供給される遊技球を遊技盤30前面の遊技領域32に向かって発射する。また、遊技者が演出ボタン25を操作することによって、表示装置41(図2参照)における変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)において、遊技者の操作を介入させた演出等を行わせることができる。さらに、上皿21上方のガラス枠15の前面には、図示は省略するが、遊技者が隣接する球貸機から球貸しを受ける場合に操作する球貸ボタン、球貸機のカードユニットからプリペイドカードを排出させるために操作する排出ボタン、プリペイドカードの残高を表示する残高表示部等が設けられている。
次に、図2を用いて遊技盤30の一例について説明する。図2は、本実施形態の遊技盤30の正面図である。
遊技盤30の表面には、ガイドレール31で囲われた略円形状の遊技領域32が形成されている。遊技領域32は、遊技盤30の四隅に各々設けられた樹脂製のサイドケース(図示省略)及びガイドレール31に囲繞されて構成される。遊技領域32には、ほぼ中央に表示装置41を備えたセンターケース40が配置されている。表示装置41は、センターケース40に設けられた凹部に、センターケース40の前面より奥まった位置に取り付けられている。即ち、センターケース40は表示装置41の表示領域の周囲を囲い、表示装置41の表示面よりも前方へ突出するように形成されている。
表示装置41は、例えば、LCD(液晶表示器)、CRT(ブラウン管)等の表示画面を有する装置で構成されている。表示画面の画像を表示可能な領域(表示領域)には、複数の識別情報(特別図柄)や特図変動表示ゲームを演出するキャラクタや演出効果を高める背景画像等が表示される。表示装置41の表示画面においては、識別情報として割り当てられた複数の特別図柄が変動表示(可変表示)されて、特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームが行われる。また、表示画面には遊技の進行に基づく演出のための画像(例えば、大当たり表示画像、ファンファーレ表示画像、エンディング表示画像等)が表示される。
遊技領域32のセンターケース40の左側には、普通図柄始動ゲート(普図始動ゲート)34が設けられている。センターケース40の左下側には、三つの一般入賞口35が配置されている。これら一般入賞口35、…には、各一般入賞口35に入った遊技球を検出するための入賞口スイッチ35a〜35n(図3参照)が配設されている。
また、センターケース40の下方には、特図変動表示ゲームの開始条件を与える始動入賞領域としての始動入賞口36が設けられ、その直下には上部に逆「ハ」の字状に開いて遊技球が流入し易い状態に変換する一対の可動部材37b、37bを備えるとともに内部に第2始動入賞口(始動入賞領域)を有する普通変動入賞装置(普電)37が配設されている。
普通変動入賞装置37の一対の開閉部材37b,37bは、常時は遊技球の直径程度の間隔をおいた閉じた閉状態(遊技者にとって不利な状態)を保持している。ただし、普通変動入賞装置37の上方には、始動入賞口36が設けられているので、閉じた状態では遊技球が入賞できないようになっている。
そして、普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様となった場合には、駆動装置としての普電ソレノイド37c(図3参照)によって、逆「ハ」の字状に開いて普通変動入賞装置37に遊技球が流入し易い開状態(遊技者にとって有利な状態)に変化させられるようになっている。
さらに、普通変動入賞装置37の下方には、特図変動表示ゲームの結果によって遊技球を受け入れない状態と受け入れ易い状態とに変換可能な特別変動入賞装置(大入賞口)38が配設されている。
特別変動入賞装置38は、上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっているアタッカ形式の開閉扉38cを有しており、補助遊技としての特図変動表示ゲームの結果如何によって大入賞口を閉じた状態(遊技者にとって不利な閉塞状態)から開放状態(遊技者にとって有利な状態)に変換する。
即ち、特別変動入賞装置38は、例えば、駆動装置としての大入賞口ソレノイド38b(図3参照)により駆動される開閉扉38cによって開閉される大入賞口を備え、特別遊技状態中は、大入賞口を閉じた状態から開いた状態に変換することにより大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせ、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。
なお、大入賞口の内部(入賞領域)には、当該大入賞口に入った遊技球を検出する検出手段としてのカウントスイッチ38a(図3参照)が配設されている。
特別変動入賞装置38の下方には、入賞口などに入賞しなかった遊技球を回収するアウト口39が設けられている。
また、遊技領域32の外側(例えば、遊技盤30の右下部)には、特図変動表示ゲームをなす第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲーム及び普図始動ゲート34への入賞をトリガとする普図変動表示ゲームを一箇所で実行する一括表示装置50が設けられている。
一括表示装置50は、7セグメント型の表示器(LEDランプ)等で構成された第1特図変動表示ゲーム用の第1特図変動表示部(第1特図表示器)51及び第2特図変動表示ゲーム用の第2特図変動表示部(第2特図表示器)52と、を備える。また、一括表示装置50には、図示は省略するが、普図変動表示ゲーム用の変動表示部(普図表示器)、LEDランプ4つで構成された特図1変動表示ゲームの始動記憶数報知用の特図1保留表示器および特図2変動表示ゲームの始動記憶数報知用の特図2保留表示器、LEDランプ2つで構成された普図変動表示ゲームの始動記憶数報知用の普図保留表示器、大当りが発生すると点灯して大当り発生を報知する第1遊技状態表示器、時短状態が発生すると点灯して時短状態発生を報知する第2遊技状態表示器、遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が高確率状態となっていることを表示する高確率報知器、大当り時のラウンド数(特別変動入賞装置38の開閉回数)を表示するラウンド数表示器が設けられている。
第1特図表示器51と第2特図表示器52における特図変動表示ゲームは、例えば変動表示ゲームの実行中、即ち、表示装置41において飾り特図変動表示ゲームを行っている間は、中央のセグメントを点滅駆動させて変動中であることを表示する。そして、ゲームの結果が「はずれ」のときは、はずれの結果態様として例えば中央のセグメントを点灯状態にし、ゲームの結果が「大当り」のときは、当りの結果態様(特別結果態様)としてはずれの結果態様以外の結果態様(例えば「3」や「7」の数字等)を点灯状態にしてゲーム結果を表示する。
本実施形態の遊技機10では、打球発射装置から遊技領域32に向けて遊技球(パチンコ球)が打ち出されることによって遊技が行われる。打ち出された遊技球は、遊技領域32内の各所に配置された障害釘や風車等の方向転換部材によって転動方向を変えながら遊技領域32を流下し、普図始動ゲート34、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37又は特別変動入賞装置38に入賞するか、遊技領域32の最下部に設けられたアウト口39へ流入し遊技領域から排出される。そして、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37又は特別変動入賞装置38に遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球が、払出制御装置200によって制御される払出ユニットから、前面構成枠12の上皿21又は下皿23に排出される。
一方、普図始動ゲート34内には、該普図始動ゲート34を通過した遊技球を検出するための非接触型のスイッチなどからなるゲートスイッチ34a(図3参照)が設けられており、遊技領域32内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート34内を通過すると、ゲートスイッチ34aにより検出されて普図変動表示ゲームが行われる。
また、普図変動表示ゲームを開始できない状態、例えば、既に普図変動表示ゲームが行われ、その普図変動表示ゲームが終了していない状態や、普図変動表示ゲームが当って普通変動入賞装置37が開状態に変換されている場合に、普図始動ゲート34を遊技球が通過すると、普図始動記憶数の上限数未満でならば、普図始動記憶数が加算(+1)されて普図始動記憶が1つ記憶されることとなる。この普図始動入賞の記憶数は、一括表示装置50の始動入賞数報知用の普図保留表示器(図示省略)に表示される。
また、普図始動記憶には、普図変動表示ゲームの当りはずれを決定するための当り判定用乱数値が記憶されるようになっていて、この当り判定用乱数値が判定値と一致した場合に、当該普図変動表示ゲームが当りとなって特定の結果態様(特定結果)が導出されることとなる。
普図変動表示ゲームは、一括表示装置50に設けられた変動表示部(普図表示器)(図示省略)で実行されるようになっている。普図表示器は、普通識別情報(普図、普通図柄)として点灯状態の場合に当りを示し、消灯状態の場合にはずれを示すLEDから構成され、このLEDを点滅表示することで普通識別情報の変動表示を行い、所定の変動表示時間の経過後、LEDを点灯又は消灯することで結果を表示するようになっている。
なお、普通識別情報として例えば数字、記号、キャラクタ図柄などを用い、これを所定時間変動表示させた後、停止表示させることにより行うように構成しても良い。この普図変動表示ゲームの停止表示が特定結果となれば、普図の当りとなって、普通変動入賞装置37の一対の可動部材37bが所定時間(例えば、0.3秒間)開放される開状態となる。これにより、普通変動入賞装置37の内部の第2始動入賞口へ遊技球が入賞し易くなり、第2特図変動表示ゲームが実行される回数が多くなる。
普図始動ゲート34への通過検出時に抽出した普図乱数値が当り値であるときには、普図表示器に表示される普通図柄が当り状態で停止し、当り状態となる。このとき、普通変動入賞装置37は、内蔵されている普電ソレノイド37c(図3参照)が駆動されることにより、可動部材37bが所定の時間(例えば、0.3秒間)だけ開放する状態に変換され、遊技球の入賞が許容される。
始動入賞口36への入賞球及び普通変動入賞装置37への入賞球は、それぞれは内部に設けられた始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aによって検出される。始動入賞口36へ入賞した遊技球は第1特図変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、所定の上限数(例えば、4個)を限度に記憶されるとともに、普通変動入賞装置37へ入賞した遊技球は第2特図変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、所定の上限数(例えば、4個)を限度に記憶される。
また、この始動入賞球の検出時にそれぞれ大当り乱数値や大当り図柄乱数値、並びに各変動パターン乱数値が抽出され、抽出された乱数値は、遊技制御装置100(図3参照)内の特図記憶領域(RAMの一部)に特図始動記憶として各々所定回数(例えば、最大で4回分)を限度に記憶される。そして、この特図始動記憶の記憶数は、一括表示装置50の始動入賞数報知用の特図1、特図2保留表示器(図示省略)に表示されるとともに、センターケース40の表示装置41においても表示される。
遊技制御装置100は、始動入賞口36若しくは普通変動入賞装置37への入賞、又はそれらの始動記憶に基づいて、特図1表示器51又は特図2表示器52で第1又は第2特図変動表示ゲームを行う。
第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームは、複数の特別図柄(特図、識別情報)を変動表示したのち、所定の結果態様を停止表示することで行われる。また、表示装置41にて各特図変動表示ゲームに対応して複数種類の識別情報(例えば、数字、記号、キャラクタ図柄など)を変動表示させる飾り特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。
そして、特図変動表示ゲームの結果として、特図1表示器51若しくは特図2表示器52の表示態様が特別結果態様となった場合には、大当りとなって特別遊技状態(いわゆる、大当り状態)となる。また、これに対応して表示装置41の表示態様も特別結果態様となる。
表示装置41における飾り特図変動表示ゲームは、例えば前述した数字等で構成される飾り特別図柄(識別情報)が左(第一特別図柄)、右(第二特別図柄)、中(第三特別図柄)の順に変動表示を開始して、所定時間後に変動している図柄を順次停止させて、特図変動表示ゲームの結果を表示することで行われる。また、表示装置41では、特図始動記憶数に対応する飾り特別図柄による変動表示ゲームを行うとともに、興趣向上のためにキャラクタの出現など多様な演出表示が行われる。
なお、特図1表示器51、特図2表示器52は、別々の表示器でも良いし同一の表示器でも良いが、各々独立して、また、同時には実行しないように各特図変動表示ゲームが表示される。また、表示装置41も、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームで別々の表示装置や別々の表示領域を使用するとしても良いし、同一の表示装置や表示領域を使用するとしても良いが、各々独立して、また、同時には実行しないように飾り特図変動表示ゲームが表示される。また、遊技機10に特図1表示器51、特図2表示器52を備えずに、表示装置41のみで特図変動表示ゲームを実行するようにしても良い。
また、第2特図変動表示ゲームは、第1特図変動表示ゲームよりも優先して実行されるようになっている。即ち、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームの始動記憶がある場合であって、特図変動表示ゲームの実行が可能となった場合は、第2特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。
また、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始可能な状態で、且つ、始動記憶数が0の状態で、始動入賞口36(若しくは、普通変動入賞装置37)に遊技球が入賞すると、始動権利の発生に伴って始動記憶が記憶されて、始動記憶数が1加算されるととともに、直ちに始動記憶に基づいて、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始され、この際に始動記憶数が1減算される。
一方、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が直ちに開始できない状態、例えば、既に第1若しくは第2特図変動表示ゲームが行われ、その特図変動表示ゲームが終了していない状態や、特別遊技状態となっている場合に、始動入賞口36(若しくは、普通変動入賞装置37)に遊技球が入賞すると、始動記憶数が上限数未満ならば、始動記憶数が1加算されて始動記憶が1つ記憶されることになる。そして、始動記憶数が1以上となった状態で、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始可能な状態(前回の特図変動表示ゲームの終了若しくは特別遊技状態の終了)となると、始動記憶数が1減算されるとともに、記憶された始動記憶に基づいて第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始される。
なお、以下の説明において、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームを区別しない場合は、単に特図変動表示ゲームと称する。
なお、特に限定されるわけではないが、上記始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、ゲートスイッチ34a、一般入賞口スイッチ35a〜35n、カウントスイッチ38aには、磁気検出用のコイルを備え該コイルに金属が近接すると磁界が変化する現象を利用して遊技球を検出する非接触型の磁気近接センサ(以下、近接スイッチと称する)が使用されている。遊技機10のガラス枠15等に設けられた前枠開放検出スイッチ63や前面構成枠(遊技枠)12等に設けられた遊技枠開放検出スイッチ64には、機械的な接点を有するマイクロスイッチを用いることができる。
図3は、本実施形態の遊技機10の制御システムのブロック図である。
遊技機10は、遊技制御装置100を備え、遊技制御装置100は、遊技を統括的に制御する主制御装置(主基板)であって、遊技用マイクロコンピュータ(以下、遊技用マイコンと称する)111を有するCPU部110と、入力ポートを有する入力部120と、出力ポートやドライバなどを有する出力部130、CPU部110と入力部120と出力部130との間を接続するデータバス140などからなる。
上記CPU部110は、アミューズメントチップ(IC)と呼ばれる遊技用マイコン(CPU)111と、入力部120内の近接スイッチ用のインタフェースチップ(近接I/F)121からの信号(始動入賞検出信号)を論理反転して遊技用マイコン111に入力させるインバータなどからなる反転回路112と、水晶振動子のような発振子を備え、CPUの動作クロックやタイマ割込み、乱数生成回路の基準となるクロックを生成する発振回路(水晶発振器)113などを有する。遊技制御装置100及び該遊技制御装置100によって駆動されるソレノイドやモータなどの電子部品には、電源装置400で生成されたDC32V,DC12V,DC5Vなど所定のレベルの直流電圧が供給されて動作可能にされる。
電源装置400は、24Vの交流電源から上記DC32Vの直流電圧を生成するAC−DCコンバータやDC32Vの電圧からDC12V,DC5Vなどのより低いレベルの直流電圧を生成するDC−DCコンバータなどを有する通常電源部410と、遊技用マイコン111の内部のRAMに対して停電時に電源電圧を供給するバックアップ電源部420と、停電監視回路や初期化スイッチを有し遊技制御装置100に停電の発生、回復を知らせる停電監視信号や初期化スイッチ信号、リセット信号などの制御信号を生成して出力する制御信号生成部430などを備える。
この実施形態では、電源装置400は、遊技制御装置100と別個に構成されているが、バックアップ電源部420及び制御信号生成部430は、別個の基板上あるいは遊技制御装置100と一体、即ち、主基板上に設けるように構成してもよい。遊技盤30及び遊技制御装置100は機種変更の際に交換の対象となるので、実施例のように、電源装置400若しくは主基板とは別の基板にバックアップ電源部420及び制御信号生成部430を設けることにより、交換の対象から外しコストダウンを図ることができる。
上記バックアップ電源部420は、電解コンデンサのような大容量のコンデンサ1つで構成することができる。バックアップ電源は、遊技制御装置100の遊技用マイコン111(特に内蔵RAM)に供給され、停電中あるいは電源遮断後もRAMに記憶されたデータが保持されるようになっている。制御信号生成部430は、例えば通常電源部410で生成された32Vの電圧を監視してそれが例えば17V以下に下がると停電発生を検出して停電監視信号を変化させるとともに、所定時間後にリセット信号を出力する。また、電源投入時や停電回復時にもその時点から所定時間経過後にリセット信号を出力する。
初期化スイッチ信号は初期化スイッチがオン状態にされたときに生成される信号で、遊技用マイコン111内のRAM111C及び払出制御装置200内のRAMに記憶されている情報を強制的に初期化する。特に限定されるわけではないが初期化スイッチ信号は電源投入時に読み込まれ、停電監視信号は遊技用マイコン111が実行するメインプログラムのメインループの中で繰り返し読み込まれる。リセット信号は強制割込み信号の一種であり、制御システム全体をリセットさせる。
遊技用マイコン111は、遊技を統括的に制御する制御手段を構成している。具体的には、遊技用マイコン111は、CPU(中央処理ユニット:マイクロプロセッサ)111A、読出し専用のROM(リードオンリメモリ)111B及び随時読出し書込み可能なRAM(ランダムアクセスメモリ)111Cを備える。
ROM111Bは、遊技制御のための不変の情報(プログラム、固定データ、各種乱数の判定値等)を不揮発的に記憶し、RAM111Cは、遊技制御時にCPU111Aの作業領域や各種信号や乱数値の記憶領域として利用される。ROM111B又はRAM111Cとして、EEPROMのような電気的に書換え可能な不揮発性メモリを用いてもよい。
また、ROM111Bは、例えば、特図変動表示ゲームの実行時間、演出内容、リーチ状態の発生の有無などを規定する変動パターンを決定するための変動パターンテーブルを記憶している。
変動パターンテーブルとは、始動記憶として記憶されている変動パターン乱数1〜3をCPU111Aが参照して変動パターンを決定するためのテーブルである。また、変動パターンテーブルには、結果がはずれとなる場合に選択されるはずれ変動パターンテーブル、結果が15R確変当りや2R確変当りとなる場合に選択される大当り変動パターンテーブル等が含まれる。
また、リーチ(リーチ状態)とは、表示状態が変化可能な表示装置を有し、該表示装置が時期を異ならせて複数の表示結果を導出表示し、該複数の表示結果が予め定められた特別結果態様となった場合に、遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態(特別遊技状態)となる遊技機10において、複数の表示結果の一部がまだ導出表示されていない段階で、既に導出表示されている表示結果が特別結果態様となる条件を満たしている表示状態をいう。また、別の表現をすれば、リーチ状態とは、表示装置の変動表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点でも、特別結果態様となる表示条件からはずれていない表示態様をいう。そして、例えば、特別結果態様が揃った状態を維持しながら複数の変動表示領域による変動表示を行う状態(いわゆる全回転リーチ)もリーチ状態に含まれる。また、リーチ状態とは、表示装置の表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点での表示状態であって、表示結果が導出表示される以前に決定されている複数の変動表示領域の表示結果の少なくとも一部が特別結果態様となる条件を満たしている場合の表示状態をいう。
よって、例えば、特図変動表示ゲームに対応して表示装置に表示される飾り特図変動表示ゲームが、表示装置における左、中、右の変動表示領域の各々で所定時間複数の識別情報を変動表示した後、左、右、中の順で変動表示を停止して結果態様を表示するものである場合、左、右の変動表示領域で、特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報)で変動表示が停止した状態がリーチ状態となる。またこの他に、すべての変動表示領域の変動表示を一旦停止した時点で、左、中、右のうち何れか二つの変動表示領域で特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報となった状態、ただし特別結果態様は除く)をリーチ状態とし、このリーチ状態から残りの一つの変動表示領域を変動表示するようにしても良い。そして、このリーチ状態には複数のリーチ演出が含まれ、特別結果態様が導出される可能性が異なる(信頼度(期待度)が異なる)リーチ演出として、ノーマルリーチ、スペシャル1リーチ、スペシャル2リーチ、スペシャル3リーチ等が設定されている。
なお、信頼度(期待度)は、リーチなし<ノーマルリーチ<スペシャル1リーチ<スペシャル2リーチ<スペシャル3リーチの順に高くなるようになっている。また、このリーチ状態は、少なくとも特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出される場合(大当りとなる場合)における変動表示態様に含まれるようになっている。即ち、特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出されないと判定すると(はずれとなる場合)における変動表示態様に含まれることもある。よって、リーチ状態が発生した状態は、リーチ状態が発生しない場合に比べて大当りとなる可能性の高い状態である。
CPU111Aは、ROM111B内の遊技制御用プログラムを実行して、払出制御装置200や演出制御装置300に対する制御信号(コマンド)を生成したりソレノイドや表示装置の駆動信号を生成して出力して遊技機10全体の制御を行う。
また、図示しないが、遊技用マイコン111は、特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数(大当り判定用乱数)や大当りの図柄を決定するための大当り図柄用乱数、特図変動表示ゲームでの変動パターン(各種リーチやリーチ無しの変動表示における変動表示ゲームの実行時間等を含む)を決定するための変動パターン乱数(変動態様決定用乱数)、普図変動表示ゲームの当たり判定用乱数等を生成するための乱数生成回路と、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)に基づいてCPU111Aに対する所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号や乱数生成回路の更新タイミングを与えるクロックを生成するクロックジェネレータを備えている。
また、CPU111Aは、後述する特図ゲーム処理における始動口スイッチ監視処理(ステップA1)や特図普段処理(ステップA9)にて、ROM111Bに記憶されている複数の変動パターンテーブルの中から、何れか一の変動パターンテーブルを取得する。具体的には、CPU111Aは、特図変動表示ゲームの遊技結果(大当り或いははずれ)や、現在の遊技状態としての特図変動表示ゲームの確率状態(通常確率状態或いは高確率状態)、現在の遊技状態としての普通変動入賞装置37の動作状態(通常動作状態或いは時短動作状態)、始動記憶数、停電復旧直後等の所定のタイミングなどに基づいて、複数の変動パターンテーブルの中から、何れか一の変動パターンテーブルを選択して取得する。
払出制御装置200は、図示しないが、CPU、ROM、RAM、入力インタフェース、出力インタフェース等を備え、遊技制御装置100からの賞球払出し指令(コマンドやデータ)に従って、払出ユニットの払出モータを駆動させ、賞球を払い出させるための制御を行う。また、払出制御装置200は、カードユニットからの貸球要求信号に基づいて払出ユニットの払出モータを駆動させ、貸球を払い出させるための制御を行う。
遊技用マイコン111の入力部120には、始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、普図始動ゲート34内のゲートスイッチ34a、一般入賞口スイッチ35a〜35n、カウントスイッチ38aに接続され、これらのスイッチから供給されるハイレベルが11Vでロウレベルが7Vのような負論理の信号が入力され、0V−5Vの正論理の信号に変換するインタフェースチップ(近接I/F)121が設けられている。近接I/F121は、入力の範囲が7V−11Vとされることで、近接スイッチのリード線が不正にショートされたり、スイッチがコネクタから外されたり、リード線が切断されてフローティングになったような異常な状態を検出することができ、異常検知信号を出力するように構成されている。
近接I/F121の出力はすべて第2入力ポート122へ供給されデータバス140を介して遊技用マイコン111に読み込まれるとともに、主基板100から中継基板70を介して図示しない試射試験装置へ供給されるようになっている。また、近接I/F121の出力のうち始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aの検出信号は、第2入力ポート122の他、反転回路112を介して遊技用マイコン111へ入力されるように構成されている。反転回路112を設けているのは、遊技用マイコン111の信号入力端子が、マイクロスイッチなどからの信号が入力されることを想定し、かつ負論理、即ち、ロウレベル(0V)を有効レベルとして検知するように設計されているためである。
従って、始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aとしてマイクロスイッチを使用する場合には、反転回路112を設けずに直接遊技用マイコン111へ検出信号を入力させるように構成することができる。つまり、始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aからの負論理の信号を直接遊技用マイコン111へ入力させたい場合には、近接スイッチを使用することはできない。上記のように近接I/F121は、信号のレベル変換機能を有する。このようなレベル変換機能を可能にするため、近接I/F121には、電源装置400から通常のICの動作に必要な例えば5Vのような電圧の他に、12Vの電圧が供給されるようになっている。
また、入力部120には、遊技機10の前面構成枠12等に設けられた不正検出用の磁気センサスイッチ61及び振動センサスイッチ62からの信号及び上記近接I/F121により変換された始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、ゲートスイッチ34a、一般入賞口スイッチ35a〜35n、カウントスイッチ38aからの信号を取り込んでデータバス140を介して遊技用マイコン111に供給する第2入力ポート122が設けられている。第2入力ポート122が保持しているデータは、遊技用マイコン111が第2入力ポート122に割り当てられているアドレスをデコードすることによってイネーブル信号CE1をアサート(有効レベルに変化)することよって、読み出すことができる。後述の他のポートも同様である。
さらに、入力部120には、遊技機10のガラス枠15等に設けられた前枠開放検出スイッチ63及び前面構成枠(遊技枠)12等に設けられた遊技枠開放検出スイッチ64からの信号及び払出制御装置200からの払出異常を示すステータス信号や払出し前の遊技球の不足を示すシュート球切れスイッチ信号、オーバーフローを示すオーバーフロースイッチ信号を取り込んでデータバス140を介して遊技用マイコン111に供給する第1入力ポート123が設けられている。オーバーフロースイッチ信号は、下皿23に遊技球が所定量以上貯留されていること(満杯になったこと)を検出したときに出力される信号である。
また、入力部120には、電源装置400からの停電監視信号や初期化スイッチ信号、リセット信号などの信号を遊技用マイコン111等に入力するためのシュミットトリガ回路124が設けられており、シュミットトリガ回路124はこれらの入力信号からノイズを除去する機能を有する。電源装置400からの信号のうち停電監視信号と初期化スイッチ信号は、一旦第1入力ポート123に入力され、データバス140を介して遊技用マイコン111に取り込まれる。つまり、前述の各種スイッチからの信号と同等の信号として扱われる。遊技用マイコン111に設けられている外部からの信号を受ける端子の数には制約があるためである。
一方、シュミットトリガ回路124によりノイズ除去されたリセット信号RSTは、遊技用マイコン111に設けられているリセット端子に直接入力されるとともに、出力部130の各ポートに供給される。また、リセット信号RSTは出力部130を介さずに直接中継基板70に出力することで、試射試験装置へ出力するために中継基板70のポート(図示省略)に保持される試射試験信号をオフするように構成されている。また、リセット信号RSTを中継基板70を介して試射試験装置へ出力可能に構成するようにしてもよい。なお、リセット信号RSTは入力部120の各ポート122,123には供給されない。リセット信号RSTが入る直前に遊技用マイコン111によって出力部130の各ポートに設定されたデータはシステムの誤動作を防止するためリセットする必要があるが、リセット信号RSTが入る直前に入力部120の各ポートから遊技用マイコン111が読み込んだデータは、遊技用マイコン111のリセットによって廃棄されるためである。
出力部130は、データバス140に接続され払出制御装置200へ出力する4ビットのデータ信号とデータの有効/無効を示す制御信号(データストローブ信号)及び演出制御装置300へ出力するデータストローブ信号SSTBを生成する第1出力ポート131と、演出制御装置300へ出力する8ビットのデータ信号を生成する第2出力ポート132とを備える。遊技制御装置100から払出制御装置200及び演出制御装置300へは、パラレル通信でデータが送信される。また、出力部130には、演出制御装置300の側から遊技制御装置100へ信号を入力できないようにするため、即ち、片方向通信を担保するために第1出力ポート131からの上記データストローブ信号SSTB及び第2出力ポート132からの8ビットのデータ信号を出力する単方向のバッファ133が設けられている。なお、第1出力ポート131から払出制御装置200へ出力する信号に対してもバッファを設けるようにしてもよい。
さらに、出力部130には、データバス140に接続され図示しない認定機関の試射試験装置へ変動表示ゲームの特図図柄情報を知らせるデータや大当りの確率状態を示す信号などを中継基板70を介して出力するバッファ134が実装可能に構成されている。このバッファ134は遊技店に設置される実機(量産販売品)としてのパチンコ遊技機の遊技制御装置(主基板)には実装されない部品である。なお、前記近接I/F121から出力される始動口スイッチなど加工の必要のないスイッチの検出信号は、バッファ134を通さずに中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。
一方、磁気センサスイッチ61や振動センサスイッチ62のようにそのままでは試射試験装置へ供給できない検出信号は、一旦遊技用マイコン111に取り込まれて他の信号若しくは情報に加工されて、例えば遊技機が遊技制御できない状態であることを示すエラー信号としてデータバス140からバッファ134、中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。なお、中継基板70には、上記バッファ134から出力された信号を取り込んで試射試験装置へ供給するポートや、バッファを介さないスイッチの検出信号の信号線を中継して伝達するコネクタなどが設けられている。中継基板70上のポートには、遊技用マイコン111から出力されるチップイネーブル信号CEも供給され、該信号CEにより選択制御されたポートの信号が試射試験装置へ供給されるようになっている。
また、出力部130には、データバス140に接続され特別変動入賞装置38を開成させるソレノイド(大入賞口ソレノイド)38bや普通変動入賞装置37の可動部材37bを開成させるソレノイド(普電ソレノイド)37cの開閉データと、一括表示装置50のLEDのカソード端子が接続されているデジット線のオン/オフデータを出力するための第3出力ポート135、一括表示装置50に表示する内容に応じてLEDのアノード端子が接続されているセグメント線のオン/オフデータを出力するための第4出力ポート136、大当り情報など遊技機10に関する情報を外部情報端子71へ出力するための第5出力ポート137が設けられている。外部情報端子71から出力された遊技機10に関する情報は、例えば遊技店に設置された情報収集端末や遊技場内部管理装置(図示省略)に供給される。
さらに、出力部130には、第3出力ポート135から出力される大入賞口ソレノイド38bの開閉データ信号を受けてソレノイド駆動信号や普電ソレノイド37cの開閉データ信号を受けてソレノイド駆動信号を生成し出力する第1ドライバ(駆動回路)138a、第3出力ポート135から出力される一括表示装置50の電流引き込み側のデジット線のオン/オフ駆動信号を出力する第2ドライバ138b、第4出力ポート136から出力される一括表示装置50の電流供給側のセグメント線のオン/オフ駆動信号を出力する第3ドライバ138c、第5出力ポート137から管理装置等の外部装置へ供給する外部情報信号を外部情報端子71へ出力する第4ドライバ138dが設けられている。
上記第1ドライバ138aには、32Vで動作するソレノイドを駆動できるようにするため、電源電圧としてDC32Vが電源装置400から供給される。また、一括表示装置50のセグメント線を駆動する第3ドライバ138cには、DC12Vが供給される。デジット線を駆動する第2ドライバ138bは、表示データに応じたデジット線を電流で引き抜くためのものであるため、電源電圧は12V又は5Vのいずれであってもよい。12Vを出力する第3ドライバ138cによりセグメント線を介してLEDのアノード端子に電流を流し込み、接地電位を出力する第2ドライバ138bによりカソード端子よりセグメント線を介して電流を引き抜くことで、ダイナミック駆動方式で順次選択されたLEDに電源電圧が流れて点灯される。外部情報信号を外部情報端子71へ出力する第4ドライバ138dは、外部情報信号に12Vのレベルを与えるため、DC12Vが供給される。なお、バッファ134や第3出力ポート135、第1ドライバ138a等は、遊技制御装置100の出力部130、即ち、主基板ではなく、中継基板70側に設けるようにしてもよい。
さらに、出力部130には、外部の検査装置500へ各遊技機の識別コードやプログラムなどの情報を送信するためのフォトカプラ139が設けられている。フォトカプラ139は、遊技用マイコン111が検査装置500との間でシリアル通信によってデータの送受信を行なえるように双方通信可能に構成されている。なお、かかるデータの送受信は、通常の汎用マイクロプロセッサと同様に遊技用マイコン111が有するシリアル通信端子を利用して行なわれるため、入力ポート122,123のようなポートは設けられていない。
次に、図4を用いて、演出制御装置300の構成について説明する。
演出制御装置300は、遊技制御装置100からの演出コマンドに基づいて、特図変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)を含む各種の演出表示や、その他の各種情報表示などを行わせる表示制御を行う。
演出制御装置300は、内部にCPU310、RAM320及びROM330を備えた演出制御用のマイクロコンピュータや、入出力I/F340等により構成されている。
入出力I/F340には、図示しないローパスフィルタ及びバッファーゲートを介して、遊技制御装置100、ロゴ役物640(後述)が落下動作したときのロゴ役物640右部の位置を検出するためのロゴ右下位置検出センサ662i、ロゴ役物640左部の位置を検出するためのロゴ左下位置検出センサ664i、右横スライド部材621(後述)の初期位置を検出するための右横スライド役物検出センサ625、左横スライド部材611(後述)の初期位置を検出するための左横スライド役物検出センサ615、中ドラム671(後述)の初期位置を検出するための中ドラム位置検出センサ677、ロゴ左部材642(後述)の初期位置を検出するためのロゴ開閉位置検出センサ685、演出ボタン25等が接続されており、これらからの各種信号が入力されている。そして、これら各種信号は、入出力I/F340により中継されて、CPU310に対し出力されている。
また、入出力I/F340には、CPU310から出力される各種の制御信号が入力され、これら制御信号は、入出力I/F340により中継されて、図示しない出力ポート及びドライバを介して、ロゴ役物640を上下動させるためのロゴ上下動右モータ662a、ロゴ上下動左モータ664a、右横スライド部材621を駆動させるための右可動モータ622、左横スライド部材611を駆動させるための左可動モータ612、中ドラム671を回転させるための中ドラムモータ672、ロゴ左部材642及びロゴ右部材644を開閉させるためのロゴ開閉モータ681、右顔役物48の目部材48bを駆動させるための右瞼ソレノイド(SOL)48c、左顔役物46(後述)の目部材46bを駆動させるための左瞼ソレノイド(SOL)46c、各種LED(ロゴ左LED基板643、ロゴ右LED基板645、中ドラムLED基板678等)350、枠装飾装置18、スピーカ19a,b、表示装置41などに出力されている。
次に、これらの制御回路において行われる遊技制御について説明する。
遊技制御装置100の遊技用マイコン111のCPU111Aでは、普図始動ゲート34に備えられたゲートスイッチ34aからの遊技球の検出信号の入力に基づき、普図の当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、普図変動表示ゲームの当り外れを判定する処理を行う。そして、普図表示器(図示省略)に、識別図柄を所定時間変動表示した後、停止表示する普図変動表示ゲームを表示する処理を行う。この普図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、普図表示器に特別の結果態様を表示するとともに、普電ソレノイド37cを動作させ、普通変動入賞装置37の可動部材37b、37bを所定時間(例えば、0.3秒間)上述のように開放する制御を行う。
なお、普図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、普図表示器にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、始動入賞口36に備えられた始動口1スイッチ36aからの遊技球の検出信号の入力に基づき始動入賞(始動記憶)を記憶し、この始動記憶に基づき、第1特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、第1特図変動表示ゲームの当り外れを判定する処理を行う。
また、普通変動入賞装置37に備えられた始動口2スイッチ37aからの遊技球の検出信号の入力に基づき始動記憶を記憶し、この始動記憶に基づき、第2特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、第2特図変動表示ゲームの当り外れを判定する処理を行う。
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、上記の第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲームの判定結果を含む制御信号(演出制御コマンド)を、演出制御装置300に出力する。そして、特図1表示器51や特図2表示器52に、識別図柄を所定時間変動表示した後、停止表示する特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。
また、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、表示装置41で特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。
さらに、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、スピーカ19a,19bからの音の出力、各種LED350の発光を制御する処理等を行う。
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、特図変動表示ゲームの結果が大当りの場合は、特図1表示器51や特図2表示器52に特別結果態様を表示するとともに、特別遊技状態を発生させる処理を行う。
例えば、この特図変動表示ゲームの結果として、特図1表示器51もしくは特図2表示器52の表示態様が特別結果態様(たとえば「7」)となった場合には、大当りとなって特別遊技状態(いわゆる、大当り状態)となる。
特別遊技状態を発生させる処理においては、CPU111Aは、例えば、大入賞口ソレノイド38bにより特別変動入賞装置38の開閉扉38cを開放させ、大入賞口内への遊技球の流入を可能とする制御を行う。
そして、特図変動表示ゲームの結果が大当りの場合は、大入賞口に所定個数(例えば、10個)の遊技球が入賞するか、大入賞口の開放から所定時間(例えば、25秒又は0.5秒)が経過するかの何れかの条件が達成されるまで大入賞口を開放することを1ラウンドとし、これを所定ラウンド回数継続する(繰り返す)制御(サイクル遊技)を行う。
また、特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、特図1表示器51や特図2表示器52にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、特別遊技状態の終了後に、遊技状態として確変状態を発生可能となっている。
この確変状態は、特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が、通常確率状態に比べて高い状態(高確率状態)である。また、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームのどちらの特図変動表示ゲームの結果態様に基づき確変状態となっても、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームの両方が確変状態となる。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、特別遊技状態の終了後に、遊技状態として時短状態を発生可能となっている。
この時短状態においては、普図変動表示ゲーム及び普通変動入賞装置37を時短動作状態とする制御を行う。具体的には、時短状態においては、上述の普図変動表示ゲームの実行時間が第1の変動表示時間よりも短い第2の変動表示時間となるように制御され(例えば、10秒が1秒)、これにより、単位時間当りの普通変動入賞装置37の開放回数が実質的に多くなるように制御される。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームが当り結果となって普通変動入賞装置37が開放される場合に、開放時間が通常状態の第1開放時間よりも長い第2開放時間となるように制御される(例えば、0.3秒が1.7秒)。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの1回の当り結果に対して、普通変動入賞装置37の開放回数が1回の第1開放回数ではなく、2回以上の複数回(例えば、3回)の第2開放回数に設定される。
なお、普図変動表示ゲームの実行時間を第2の変動表示時間(例えば、1秒)とする制御と、普通変動入賞装置37の開放態様を開放時間が第2開放時間(例えば、1.7秒)とし、且つ、普図変動表示ゲームの1回の当り結果に対する開放回数が第2開放回数(例えば、3回)とする制御は、何れか一方のみを行っても良いし、両方を行っても良い。また、時短動作状態においては、普図変動表示ゲームの当り結果となる確率が通常動作状態より高くなるように制御してもよい。
これにより、普通変動入賞装置37に遊技球が入賞し易くなり、第2特図変動表示ゲームの始動が容易となる。
なお、確変状態と普図変動表示ゲーム及び普通変動入賞装置37の時短動作状態は、それぞれ独立して発生可能であり、両方を同時に発生することも可能であるし、一方のみを発生させることも可能である。
次に、上記遊技制御装置100の遊技用マイクロコンピュータ(遊技用マイコン)111によって実行される制御について説明する。
遊技用マイコン111による制御処理は、ループ処理として繰り返されるメインルーチンであるメイン処理(主に図5及び図6参照)と、メイン処理に対する割り込みルーチンとして、所定時間周期(例えば4ms)で行われるタイマ割込み処理(図7参照)とからなる。
〔メイン処理〕
先ず、メイン処理について説明する。
メイン処理は、電源が投入されることで開始される。このメイン処理においては、図5に示すように、まず、割込み禁止する処理(ステップS1)を行ってから、割込みが発生したときに実行するジャンプ先のベクタアドレスを設定する割込みベクタ設定処理(ステップS2)、割込みが発生したときにレジスタ等の値を退避する領域の先頭アドレスであるスタックポインタを設定するスタックポインタ設定処理(ステップS3)、割込み処理のモードを設定する割込みモード設定処理(ステップS4)を行う。
次に、払出制御装置(払出基板)200のプログラムが正常に起動するのを待つため例えば4msecの時間待ちを行う(ステップS5)。これにより、電源投入の際に仮に遊技制御装置100が先に立ち上がって払出制御装置200が立ち上がる前にコマンドを払出制御装置200へ送ってしまい、払出制御装置200がコマンドを取りこぼすのを回避することができる。その後、RAMやEEPROM等の読出し書込み可能なRWM(リードライトメモリ)のアクセス許可をし、全出力ポートをオフ(出力が無い状態)に設定する(ステップS6,S7)。また、シリアルポート((遊技用マイコン111に予め搭載されているポート)この実施例では、払出制御装置200や演出制御装置300とパラレル通信を行っているため使用しない)を使用しない状態に設定する処理を行う(ステップS8)。
続いて、電源装置400内の初期化スイッチがオンしているか否か判定する(ステップS9)。ここで、初期化スイッチがオフ(ステップS9;No)と判定すると、ステップS10で、RWM内の停電検査領域のデータをチェックした後、停電復旧か否かの判定を行う(ステップS11)。このステップS11で停電復旧である(ステップS11;Yes)と判定すると、ステップS12へ進みチェックサムと呼ばれるデータを算出する処理及び算出されたチェックサムが正常か異常かを判定する(ステップS13)。また、ステップS9で初期化スイッチがオン(ステップS9;Yes)と判定された場合、ステップS11で停電復旧でない(ステップS11;No)と判定された場合及びステップS13でチェックサムが正常でない(ステップS13;No)と判定された場合は、図6のステップS20へジャンプする。
また、ステップS13でチェックサムが正常(ステップS13;Yes)と判定した場合は、図6のステップS14へ移行して、RWM(リードライトメモリ:実施例ではRAM)内の初期化すべき領域に停電復旧時の初期値をセーブ(格納)してから、エラーや不正監視に係る領域をリセットする(ステップS15)。次に、RWM内の遊技状態を記憶する領域を調べて遊技状態が高確率状態であるか否かを判定する(ステップS16)。ここで、高確率でないと(ステップS16;No)と判定した場合は、ステップS17,S18をスキップしてステップS19へ移行する。
また、ステップS16で高確率であると(ステップS16;Yes)と判定した場合は、ステップS17で高確率の報知フラグ領域にON情報をセーブしてから、一括表示装置50に設けられる高確率報知LEDのONデータをセグメント領域に設定(ステップS18)してステップS19へ移行する。ステップS19では、後述の特図ゲーム処理を合理的に実行するために用意されている処理番号に対応する電源復旧時のコマンドを演出制御装置300へ送信する処理を行ってステップS23へ進む。
一方、ステップS9,S11,S13からステップS20へジャンプした場合には、まずCPUが使用するRAM内の作業領域をリセットしてから、初期化すべき領域に電源投入時の初期値をセーブする(ステップS21)。それから、ステップS22で電源投入時のコマンドを演出制御装置300へ送信する処理を行ってステップS23へ進む。ステップS23では、遊技用マイコン111(クロックジェネレータ)内のタイマ割込み信号及び乱数更新トリガ信号(CTC)を発生するCTC(Counter/Timer Circuit)回路を起動する処理を行う。
なお、CTC回路は、遊技用マイコン111内のクロックジェネレータに設けられている。クロックジェネレータは、水晶発振器113からの発振信号(原クロック信号)を分周する分周回路と、分周された信号に基づいてCPU111Aに対して所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号及び乱数生成回路へ供給する乱数更新のトリガを与える信号CTCを発生するCTC回路とを備えている。
上記ステップS23のCTC起動処理の後は、乱数生成回路を起動設定する処理を行う(ステップS24)。具体的には、乱数生成回路内の所定のレジスタ(CTC更新許可レジスタ)へ乱数生成回路を起動させるためのコード(指定値)の設定などがCPU111Aによって行われる。それから、電源投入時の乱数生成回路内の所定のレジスタ(ソフト乱数レジスタ1〜n)の値を、対応する各種初期値乱数(大当り図柄を決定する乱数(大当り図柄乱数1、大当り図柄乱数2)、普図の当たりを決定する乱数(当り乱数))の初期値(スタート値)としてRWMの所定領域にセーブしてから(ステップS25)、割込みを許可する(ステップS26)。本実施例で使用するCPU111A内の乱数生成回路においては、電源投入毎にソフト乱数レジスタの初期値が変わるように構成されているため、この値を各種初期値乱数の初期値(スタート値)とすることで、ソフトウェアで生成される乱数の規則性を崩すことができ、遊技者による不正な乱数の取得を困難にすることができる。
続いて、各種初期値乱数の値を更新して乱数の規則性を崩すための初期値乱数更新処理(ステップS27)を行う。なお、本実施形態においては、特に限定されるわけではないが、大当り乱数は乱数生成回路において生成される乱数(大当り乱数)を使用して生成するように構成されている。つまり、大当り乱数はハードウェアで生成されるハード乱数であり、大当り図柄乱数、当り乱数、変動パターン乱数はソフトウェアで生成されるソフト乱数である。
上記ステップS27の初期値乱数更新処理の後、電源装置400から入力されている停電検出信号をポート及びデータバスを介して読み込んでチェックして停電が発生したか否かの判定(ステップS28)を行い、停電が発生していない場合(ステップS28;No)には、ステップS27に戻り、上記初期値乱数更新処理と停電監視信号のチェック(ループ処理)を繰り返し行う。初期値乱数更新処理(ステップS27)の前に割り込みを許可する(ステップS26)ことによって、初期値乱数更新処理中にタイマ割込みが発生すると割込み処理が優先して実行されるようになり、タイマ割込みが初期値乱数更新処理によって待たされることで割込み処理が圧迫されるのを回避することができる。
なお、上記ステップS27での初期値乱数更新処理は、メイン処理のほか、タイマ割込み処理の中においても初期値乱数更新処理を行う方法もあり、そのような方法を採用した場合には両方で初期値乱数更新処理が実行されるのを回避するため、メイン処理で初期値乱数更新処理を行う場合には割込みを禁止してから更新して割込みを解除する必要があるが、本実施例のようにタイマ割込み処理の中での初期値乱数更新処理はせず、メイン処理内のみにした場合には初期値乱数更新処理の前に割込みを解除しても何ら問題はなく、それによってメイン処理が簡素化されるという利点がある。
上記ステップS28において、停電が発生していると判定した場合(ステップS28;Yes)は、一旦割込みを禁止する処理(ステップS29)、全出力ポートをオフにする処理(ステップS30)を行う。その後さらに、停電復旧検査領域に停電復旧検査領域チェックデータをセーブする処理(ステップS31)、RWMの電源遮断時のチェックサムを算出する処理(ステップS32)を行った後、チェックサムをセーブし(ステップS33)、RWMへのアクセスを禁止する処理(ステップS34)を行ってから、遊技機の電源が遮断されるのを待つ。このように、停電復旧検査領域にチェックデータをセーブするとともに、電源遮断時のチェックサムを算出することで、電源の遮断の前にRWMに記憶されていた情報が正しくバックアップされているか否かを電源再投入時に判断することができる。
〔タイマ割込み処理〕
次に、タイマ割込み処理について説明する。
図7に示すように、タイマ割込み処理は、クロックジェネレータ内のCTC回路で生成される周期的なタイマ割込み信号がCPU111Aに入力されることで開始される。遊技用マイコン111においてタイマ割込みが発生すると、図7のタイマ割込み処理が開始される。
タイマ割込み処理が開始されると、遊技制御装置100の遊技用マイコン111は、まず所定のレジスタに保持されている値をRWMに移すレジスタ退避の処理(ステップS51)を行う。なお、本実施形態において遊技用マイコンとして使用しているZ80系のマイコンでは、当該処理を表レジスタに保持されている値を裏レジスタに退避することで置き換えることができる。次に、各種センサ(始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、普図のゲートスイッチ34a、カウントスイッチ38aなど)からの入力の取込み、即ち、各入力ポートの状態を読み込む入力処理(ステップS52)を行う。それから、各種処理でセットされた出力データに基づき、ソレノイド(大入賞口SOL38b、普電SOL37c)等のアクチュエータの駆動制御などを行うための出力処理(ステップS53)を行う。
次に、各種処理で送信バッファにセットされたコマンドを演出制御装置300や払出制御装置200等に出力するコマンド送信処理(ステップS54)、乱数更新処理1(ステップS55)、乱数更新処理2(ステップS56)を行う。
その後、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、普図のゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a…35n、カウントスイッチ38aから正常な信号の入力があるか否かの監視や、エラーの監視(前面枠やガラス枠が開放されていないかなど)を行う入賞口スイッチ/エラー監視処理(ステップS57)を行う。また、特図変動表示ゲームに関する処理を行う特図ゲーム処理(ステップS58)、普図変動表示ゲームに関する処理を行う普図ゲーム処理(ステップS59)を行う。
次に、遊技機10に設けられ、特図変動表示ゲームの表示や遊技に関する各種情報を表示するセグメントLEDを所望の内容を表示するように駆動するセグメントLED編集処理(ステップS60)、磁気センサスイッチ61や振動センサスイッチ62からの検出信号をチェックして異常がないか判定する磁石不正監視処理(ステップS61)を行う。それから、外部の各種装置に出力する信号を出力バッファにセットする外部情報編集処理(ステップS62)を行う。続いて、割込み要求をクリアして割込みの終了を宣言する処理(ステップS63)を行い、ステップS51で退避したレジスタのデータを復帰する処理(ステップS64)を行った後、割込みを許可する処理(ステップS65)を行って、タイマ割込み処理を終了する。
〔コマンド送信処理〕
次に、前述のタイマ割込み処理におけるコマンド送信処理(ステップS54)の詳細について説明する。
図8に示すように、コマンド送信処理は、演出制御装置300に対する演出制御コマンド送信処理(ステップS71)と、払出制御装置200に対する払出コマンド送信処理(ステップS72)とからなる。
〔演出制御コマンド送信処理〕
次に、前述のコマンド送信処理における演出制御コマンド送信処理(ステップS71)の詳細について説明する。
図9に示すように、演出制御コマンド送信処理においては、まず、送信コマンドをRWMに設定するときに「+1」されるライトカウンタの値とRWMから送信コマンドを読み出すときに「+1」されるリードカウンタの値とを比較し、コマンドが設定されているかをチェックする(ステップS81)。具体的には、ライトカウンタの値とリードカウンタの値とが同一であればコマンドが設定されていないと判定し、ライトカウンタの値とリードカウンタの値とが一致していない場合には、未送信のコマンドが設定されていると判定する(ステップS82)。
ステップS82で、コマンドが設定されていないと判定した場合(ステップS82;No)には、当該演出制御コマンド送信処理から抜け、ステップS82で、コマンドが設定されていると判定した場合(ステップS82;Yes)には、リードカウンタを更新(+1)する(ステップS83)。
次いで、リードカウンタの値に対応するコマンド送信領域(MODE(上位バイト))からコマンドをロードする(ステップS84)。それから、ロードしたコマンドが入っていたコマンド送信領域をリセットする(ステップS85)。
さらに、リードカウンタの値に対応するコマンド送信領域(ACTION(下位バイト))からコマンドをロードする(ステップS86)。それから、ロードしたコマンドが入っていたコマンド送信領域をリセットする(ステップS87)。
そして、演出制御コマンド出力処理(ステップS88)を行い、演出制御コマンド送信処理を終了する。
〔演出制御コマンド出力処理〕
次に、上述の演出制御コマンド送信処理における演出制御コマンド出力処理(ステップS88)の詳細について説明する。
図10に示すように、演出制御コマンド出力処理においては、先ず、コマンド(MODE)出力中を示すストローブ信号のオフ時間を準備して(ステップS91)、コマンドデータ出力処理(ステップS92)を実行する。その後、コマンド(ACTION)を出力し(ステップS93)、コマンド(ACTION)出力中を示すストローブ信号のオフ時間を準備(ステップS94)してから、コマンドデータ出力処理(ステップS95)を実行する。
〔コマンドデータ出力処理〕
次に、上述の演出制御コマンド出力処理におけるコマンドデータ出力処理(ステップS92、S95)の詳細について説明する。
図11に示すように、コマンドデータ出力処理においては、先ず、ポートの直前の状態が失われないようにするため、演出制御コマンド出力のストローブ信号を含む出力ポート131のポート状態保持データをロードする(ステップS101)。それから、演出制御コマンドを出力ポート132へ出力(ステップS102)し、出力ポート131へはストローブ信号を除く信号を直前の状態に保持してオフ状態(データの読取り無効を示す例えばロウレベル)のストローブ信号を付加して出力する(ステップS103)。そして、次のステップS104で、ストローブ信号をオフ状態にすべき時間(オフ時間)が終了したか否か判定する。ここで、オフ時間が終了していない(ステップS104;No)と判定するとステップS102へ戻って上記処理を繰り返す。
一方、ステップS104で、オフ時間が終了した(ステップS104;Yes)と判定するとステップS105へ移行して、ストローブ信号のオン状態(データの読取り有効を示す例えばハイレベル)の時間を設定する。続いて、ステップS101でロードしたデータを保持するレジスタ上で、出力ポート131のストローブ信号を除く信号を直前の状態に保持したままストローブ信号をオン状態に設定する(ステップS106)。それから、演出制御コマンドを出力(ステップS107)し、オン状態(ハイレベル)のストローブ信号を出力する(ステップS108)。
そして、次のステップS109で、ストローブ信号をオン状態にすべき時間(オン時間)が終了したか否か判定する。ここで、オン時間が終了していない(ステップS109;No)と判定するとステップS107へ戻って上記処理を繰り返す。また、ステップS109で、オン時間が終了した(ステップS109;Yes)と判定するとステップS110へ移行して、オフ状態のストローブ信号を設定してから、オフ状態のストローブ信号を出力(ステップS111)して、当該コマンドデータ出力処理を終了する。ステップS107で演出制御コマンドを再度出力しているのは、ステップS107〜S109のループ処理中に停電が発生した場合に、出力中の演出制御コマンドが停電復帰後に出力されなくなるのを回避するためである。また、ノイズによって、コマンドコードが変わってしまうのを回避することもできる。なお、このステップS104及びステップS109は、各々の処理のみをループさせることも可能である。
〔特図ゲーム処理〕
次に、前述のタイマ割込み処理における特図ゲーム処理(ステップS58)の詳細について説明する。
特図ゲーム処理では、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの入力の監視と、特図変動表示ゲームに関する処理全体の制御、特図の表示の設定を行う。
図12に示すように、特図ゲーム処理においては、まず、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの入賞を監視する始動口スイッチ監視処理(ステップA1)を行う。始動口スイッチ監視処理では、始動入賞口36、第2始動入賞口をなす普通変動入賞装置37に遊技球の入賞があると、各種乱数(大当り乱数など)の抽出を行い、当該入賞に基づく特図変動表示ゲームの開始前の段階で入賞に基づく遊技結果を事前に判定する遊技結果事前判定を行う。なお、始動口スイッチ監視処理(ステップA1)の詳細については後述する。
次に、カウントスイッチ監視処理(ステップA2)を行う。このカウントスイッチ監視処理では、特別変動入賞装置38内に設けられたカウントスイッチ38aのカウント数を監視する処理を行う。
次に、特図ゲーム処理タイマが、既にタイムアップしたか、又は当該特図ゲーム処理タイマを更新(−1)した後にタイムアップしたかをチェックして(ステップA3)、特図ゲーム処理タイマがタイムアップしたか否かを判定する(ステップA4)。
ステップA4で、特図ゲーム処理タイマがタイムアップしたと判定した場合(ステップA4;Yes)には、特図ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する特図ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定する処理(ステップA5)を行って、当該テーブルを用いて特図ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する処理(ステップA6)を行う。
そして、分岐処理終了後のリターンアドレスをスタック領域に退避させる処理(ステップA7)を行った後、特図ゲーム処理番号に応じてゲーム分岐処理(ステップA8)を行う。
ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「0」の場合は、特図変動表示ゲームの変動開始を監視し、特図変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、特図変動中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図普段処理(ステップA9)を行う。なお、特図普段処理(ステップA9)の詳細については後述する。
また、ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「1」の場合は、特図の停止表示時間の設定や、特図表示中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図変動中処理(ステップA10)を行う。
また、ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「2」の場合は、特図変動表示ゲームの遊技結果が大当りであれば、大当りの種類に応じたファンファーレコマンドの設定や、各大当りの大入賞口開放パターンに応じたファンファーレ時間の設定や、ファンファーレ/インターバル中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図表示中処理(ステップA11)を行う。
また、ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「3」の場合は、大入賞口の開放時間の設定や開放回数の更新、大入賞口開放中処理を行うために必要な情報の設定等を行うファンファーレ/インターバル中処理(ステップA12)を行う。
また、ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「4」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラウンドであれば大当り終了画面のコマンドを設定する処理や、大入賞口残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口開放中処理(ステップA13)を行う。
また、ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「5」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドであれば大入賞口内にある残存球が排出されるための時間を設定する処理や、大当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口残存球処理(ステップA14)を行う。
また、ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「6」の場合は、特図普段処理(ステップA9)を行うために必要な情報の設定等を行う大当り終了処理(ステップA15)を行う。
その後、特図1表示器51の変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステップA16)、特図1表示器51に係る図柄変動制御処理(ステップA17)を行う。
その後、特図2表示器52の変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステップA18)、特図2表示器52に係る図柄変動制御処理(ステップA19)を行い、当該特図ゲーム処理を終了する。
一方、ステップA4で、特図ゲーム処理タイマがタイムアップしていないと判定した場合(ステップA4;No)には、処理をステップA16に移行して、それ以降の処理を行う。
〔始動口スイッチ監視処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における始動口スイッチ監視処理の詳細について説明する。
図13に示すように、始動口スイッチ監視処理において、遊技制御装置100の遊技用マイコン111は、先ず、始動入賞口36(始動口1)による始動口入賞演出コマンドを設定するテーブルを準備して、始動口1による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(ステップA21)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップA22)を行う。
なお、ステップA22における特図始動口スイッチ共通処理の詳細については、ステップA27における特図始動口スイッチ共通処理とともに後述する。
次に、普通電動役物(普通変動入賞装置37)が作動中である、即ち、普通変動入賞装置37が作動して遊技球の入賞が可能な開状態となっているか否かをチェックして(ステップA23)、普通電動役物が作動中である(ステップA23;Yes)と判定すると、処理をステップA26に移行して、それ以降の処理を行う。一方、ステップA23にて、普通電動役物が作動中でない(ステップA23;No)と判定すると、普通変動入賞装置37への不正入賞数が不正発生判定個数以上であるかをチェックして(ステップA24)、不正入賞数が不正発生判定個数以上であるか否かを判定する処理(ステップA25)を行う。
普通変動入賞装置37は、閉状態では遊技球が入賞不可能であり、開状態でのみ遊技球が入賞可能である。よって、閉状態で遊技球が入賞した場合は何らかの異常や不正が発生した場合であり、このような閉状態で入賞した遊技球があった場合はその数を不正入賞数として計数する。そして、このように計数された不正入賞数が所定の不正発生判定個数(上限値)以上であるかが判定される。
ステップA25にて、不正入賞数が不正判定個数以上でない(ステップA25;No)と判定すると、普通変動入賞装置37(始動口2)による始動口入賞演出コマンドを設定するテーブルを準備して、始動口2による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(ステップA26)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップA27)を行って、始動口スイッチ監視処理を終了する。
また、ステップA25にて、不正入賞数が不正判定個数以上であると判定された場合も(ステップA25;Yes)、始動口スイッチ監視処理を終了する。即ち、第2始動記憶をそれ以上発生させないようにする。
〔特図始動口スイッチ共通処理〕
次に、前述の始動口スイッチ監視処理における特図始動口スイッチ共通処理(ステップA112、A117)の詳細について説明する。
当該特図始動口スイッチ共通処理は、始動口1スイッチ36aや始動口2スイッチ37aの入力があった場合に、各々の入力について共通して行われる処理である。
図14に示すように、特図始動口スイッチ共通処理において、遊技制御装置100の遊技用マイコン111は、先ず、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチ(例えば、始動口1スイッチ36a等)に入力があるか否かをチェックして(ステップA31)、監視対象の始動口スイッチに入力がない(ステップA32;No)と判定すると、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。一方、ステップA32にて、監視対象の始動口スイッチに入力がある(ステップA32;Yes)と判定すると、当該監視対象の始動口スイッチの始動口入賞フラグをセーブした後(ステップA33)、監視対象のハード乱数ラッチレジスタに抽出された大当り乱数をロードし、準備する(ステップA34)。
続けて、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチ(例えば、始動口1スイッチ36a等)への入賞の回数に関する情報が遊技機10の外部の管理装置に対して出力された回数(始動口信号出力回数)をロードして、当該ロードした値を更新(+1)し、出力回数がオーバーフローするか否かをチェックして(ステップA35)、出力回数がオーバーフローしない(ステップA36;No)と判定すると、更新後の値をRWMの始動口信号出力回数領域にセーブして(ステップA37)、処理をステップA38に移行する。一方、ステップA36にて、出力回数がオーバーフローしたと判定された場合は(ステップA36;Yes)、ステップA37をスキップしてステップA38に移行する。
そして、ステップA38にて、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチ(例えば、始動口1スイッチ36a等)に対応する更新対象の特図保留(始動記憶)数が上限値未満か否かをチェックして(ステップA38)、特図保留数が上限値未満である(ステップA39;Yes)と判定すると、更新対象の特図保留数(例えば、特図1保留数等)を更新(+1)する処理(ステップA40)を行う。
続けて、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチ(例えば、始動口1スイッチ36a等)の飾り特図保留数コマンド(MODE)を準備した後(ステップA41)、特図保留数に対応する飾り特図保留数コマンド(ACTION)を準備して(ステップA42)、コマンド設定処理(ステップA43)を行う。
続けて、特図保留数に対応する乱数セーブ領域のアドレスを算出する処理(ステップA44)を行った後、大当り乱数をRWMの大当り乱数セーブ領域にセーブする(ステップA45)。そして、監視対象の始動口スイッチの大当り図柄乱数を抽出し、準備して、当該大当り図柄乱数をRWMの大当り図柄乱数セーブ領域にセーブする(ステップA46)。次に、対応する変動パターン乱数1を抽出し、RWMの変動パターン乱数1セーブ領域にセーブする(ステップA47)。次に、対応する変動パターン乱数2を抽出し、RWMの変動パターン乱数2セーブ領域にセーブする(ステップA48)。次に、対応する変動パターン乱数3を抽出し、RWMの変動パターン乱数3セーブ領域にセーブする(ステップA49)。そして、監視対象の始動口スイッチの大当り図柄乱数をロードし、準備して(ステップA50)、特図保留情報判定処理(ステップA51)を行って、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。なお、特図保留情報判定処理の詳細については後述する。
一方、ステップA39にて、特図保留数が上限値未満でない(ステップA39;No)と判定すると、ステップA32における始動口スイッチの入力が始動口1スイッチ36aの入力であるか否かをチェックして(ステップA52)、始動口1スイッチ36aの入力である(ステップA53;Yes)と判定すると、飾り特図保留数コマンド(オーバーフローコマンド)を準備し(ステップA54)、コマンド設定処理(ステップA55)を行って、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
一方、ステップA53にて、始動口1スイッチ36aの入力でないと判定された場合(ステップA53;No)は、ステップA54及びA55をスキップして特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
〔特図保留情報判定処理〕
次に、上述の特図始動口スイッチ共通処理における特図保留情報判定処理(ステップA51)の詳細について説明する。
特図保留情報判定処理は、対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に当該始動記憶に対応した結果関連情報の判定を行う先読み処理である。
図15に示すように、先ず、特図始動口スイッチ共通処理のステップA32に係る始動口スイッチの入力が始動口2スイッチ37aの入力であるか否かをチェックして(ステップA61)、始動口2スイッチ37aの入力でない(ステップA62;No)と判定すると、普通変動入賞装置37の開放延長機能が作動中、即ち、普通変動入賞装置37がサポート中(時短動作状態中)であるか否かを判定する処理(ステップA63)を行う。
ここで、普通変動入賞装置37がサポート中でない(ステップA63;No)と判定すると、遊技機10が大当り(特別遊技状態)中であるか否かを判定する処理(ステップA64)を行う。
ステップA64にて、大当り中でない(ステップA64;No)と判定すると、取得した大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かに応じて大当りであるか否かを判定する大当り判定処理(ステップA65)を行う。
一方、ステップA63にて、普通変動入賞装置37がサポート中であると判定されるか(ステップA63;Yes)、或いは、ステップA64にて、大当り中であると判定された場合(ステップA64;Yes)は、特図保留情報判定処理を終了する。
つまり、特図始動口スイッチ共通処理のステップA32に係る始動口スイッチの入力が始動口1スイッチ36aの場合は、普通変動入賞装置37がサポート中、又は大当り中であるときは、当該始動記憶に対応した結果関連情報の判定を行う先読み処理を行わないこととなる。
また、ステップA62にて、始動口2スイッチ37aの入力であると判定された場合(ステップA62;Yes)は、ステップA63及びA64の処理を行わずに、ステップA65に処理を移行して、それ以降の処理を行う。
つまり、特図始動口スイッチ共通処理のステップA32に係る始動口スイッチの入力が始動口2スイッチ37aの場合は、普通変動入賞装置37がサポート中、又は大当り中であるかにかかわらず、当該始動記憶に対応した結果関連情報の判定を行う先読み処理を行うこととなる。
そして、ステップA65における大当り判定処理の判定結果が大当りでない場合(ステップA66;No)には、はずれ情報テーブルを設定し(ステップA67)、ステップA75へ移行する。
一方、ステップA65における大当り判定処理の判定結果が大当りである場合(ステップA66;Yes)には、始動口スイッチの入力が始動口1スイッチ36aの入力であるか否かをチェックする(ステップA68)。
そして、ステップA68におけるチェックの結果、始動口1スイッチ36aの入力である(ステップA69;Yes)と判定すると、大当り図柄乱数チェックテーブル1を準備して(ステップA70)、ステップA72へ移行する。また、始動口1スイッチ36aの入力でない(ステップA69;No)と判定すると、大当り図柄乱数チェックテーブル2を準備して(ステップA71)、ステップA72へ移行する。
次いで、ステップA72では、大当り図柄乱数をチェックし、対応する入賞情報ポインタを取得する(ステップA72)。そして、大当り情報テーブルアドレステーブルを設定した(ステップA73)後、入賞情報ポインタに対応する大当り情報テーブルを取得し、設定して(ステップA74)、ステップA75へ移行する。
続けて、ステップA75では、設定した情報テーブル(大当り情報テーブル、又は、はずれ情報テーブル)から図柄情報を取得し、取得した図柄情報を図柄情報(作業用)領域にセーブする(ステップA76)。次に、設定した情報テーブルから始動口入賞演出図柄コマンドを取得し(ステップA77)、取得した始動口入賞演出図柄コマンドを入賞演出図柄コマンド領域にセーブする(ステップA78)。
続けて、監視対象の始動口スイッチの始動口入賞フラグを準備し(ステップA79)、始動口入賞演出コマンドを設定する対象のテーブルを準備し(ステップA80)、特図情報設定処理(ステップA81)、後半変動パターン設定処理(ステップA82)、変動パターン設定処理(ステップA83)を行う。
そして、前半変動番号に対応する始動口入賞演出コマンド(MODE)を算出し、準備し(ステップA84)、後半変動番号の値を始動口入賞演出コマンド(ACTION)として、準備して(ステップA85)、コマンド設定処理(ステップA86)を行う。
続けて、始動口入賞演出図柄コマンドをロードし、準備して(ステップA87)、コマンド設定処理(ステップA88)を行い、特図保留情報判定処理を終了する。
〔特図普段処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図普段処理(ステップA9)の詳細について説明する。
図16に示すように、特図普段処理では、先ず、特図2保留数(第2始動記憶数)が0であるか否かをチェックする(ステップA91)。
そして、特図2保留数が0である(ステップA92;Yes)と判定すると、特図1保留数(第1始動記憶数)が0であるか否かをチェックする(ステップA93)。
そして、特図1保留数が0である(ステップA94;Yes)と判定すると、既に客待ちデモが開始されているか否かをチェックして(ステップA95)、客待ちデモを開始していない、即ち、開始済みでない(ステップA96;No)と判定すると、客待ちデモフラグ領域に客待ちデモ中フラグをセーブする処理(ステップA97)を行う。
続けて、客待ちデモコマンドを準備して(ステップA98)、コマンド設定処理(ステップA99)を行う。
一方、ステップA95にて、既に客待ちデモが開始されている(ステップA96;Yes)と判定すると、既に客待ちデモフラグは客待ちデモ中に設定(ステップA97)され、客待ちデモコマンドも準備(ステップA98)され、コマンド設定処理(ステップA99)も実行されているため、これらの処理を行わずにステップA100に移行する。そして、特図普段処理移行設定処理1(ステップA100)を行って、特図普段処理を終了する。
一方、ステップA92にて、特図2保留数が0でない(ステップA92;No)と判定すると、特図2変動開始処理(ステップA101)を行う。なお、ステップA101における特図2変動開始処理の詳細については後述する。
その後、特図2の特図変動中処理移行設定処理(ステップA102)を行って、特図普段処理を終了する。
また、ステップA94にて、特図1保留数が0でない(ステップA94;No)と判定すると、特図1変動開始処理(ステップA103)を行う。なお、ステップA103における特図1変動開始処理の詳細については後述する。
その後、特図1の特図変動中処理移行設定処理(ステップA104)を行って、特図普段処理を終了する。
このように、ステップA91とステップA92における特図2保留数のチェックを、ステップA93とステップA94における特図1保留数のチェックよりも先に行うことで、特図2保留数が0でない場合には、特図2変動開始処理(ステップA101)が実行されることとなる。すなわち、第2特図変動表示ゲームが第1特図変動表示ゲームに優先して実行されることとなる。
〔特図1変動開始処理〕
次に、上述の特図普段処理における特図1変動開始処理(ステップA103)の詳細について説明する。
特図1変動開始処理は、第1特図変動表示ゲームの開始時に行う処理であり、具体的には、図17(a)に示すように、先ず、第1特図変動表示ゲームが大当りであるか否かを判定するための大当りフラグ1にはずれ情報や大当り情報を設定する大当りフラグ1設定処理(ステップA111)を行う。続けて、第1特図変動表示ゲームが小当りであるか否かを判定するための小当りフラグ1にはずれ情報や小当り情報を設定する小当りフラグ1設定処理(ステップA112)を行う。
次に、第1特図停止図柄(特図1停止図柄)の設定に係る特図1停止図柄設定処理(ステップA113)を行った後、第1特図停止図柄番号(特図1停止図柄番号)に対応する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA114)。
続いて、図柄情報領域から図柄情報をロードし(ステップA115)、当該図柄情報をRWMの作業用の図柄情報領域にセーブする(ステップA116)。
次に、特図1変動フラグを設定し、準備して(ステップA117)、特図1変動フラグをRWMの変動図柄判別フラグ領域にセーブする(ステップA118)。
その後、変動パターンに関する情報を設定する対象のテーブル(特図1用)を準備して(ステップA119)、特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA120)を行う。続けて、第1特図変動表示ゲームにおける変動態様のうち、後半変動パターンを設定する後半変動パターン設定処理(ステップA121)を行った後、第1特図変動表示ゲームの変動態様を設定する変動パターン設定処理(ステップA122)を行う。その後、第1特図の変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理(ステップA123)を行って、特図1変動開始処理を終了する。
〔特図2変動開始処理〕
次に、上述の特図普段処理における特図2変動開始処理(ステップA101)の詳細について説明する。
特図2変動開始処理は、第2特図変動表示ゲームの開始時に行う処理であり、具体的には、図17(b)に示すように、先ず、第2特図変動表示ゲームが大当りであるか否かを判定するための大当りフラグ2にはずれ情報や大当り情報を設定する大当りフラグ2設定処理(ステップA131)を行う。続けて、第2特図変動表示ゲームが小当りであるか否かを判定するための小当りフラグ2にはずれ情報や小当り情報を設定する小当りフラグ2設定処理(ステップA132)を行う。
次に、第2特図停止図柄(特図2停止図柄)の設定に係る特図2停止図柄設定処理(ステップA133)を行った後、第2特図停止図柄番号(特図2停止図柄番号)に対応する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA134)。
続いて、図柄情報領域から図柄情報をロードし(ステップA135)、当該図柄情報をRWMの作業用の図柄情報領域にセーブする(ステップA136)。
次に、特図2変動フラグを設定し、準備して(ステップA137)、特図2変動フラグをRWMの変動図柄判別フラグ領域にセーブする(ステップA138)。
その後、変動パターンに関する情報を設定する対象のテーブル(特図2用)を準備して(ステップA139)、特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA140)を行う。続けて、第2特図変動表示ゲームにおける変動態様のうち、後半変動パターンを設定する後半変動パターン設定処理(ステップA141)を行った後、第2特図変動表示ゲームの変動態様を設定する変動パターン設定処理(ステップA142)を行う。その後、第2特図の変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理(ステップA143)を行って、特図2変動開始処理を終了する。
〔小当りフラグ1設定処理〕
図18(a)には、図17(a)に示す特図1変動開始処理における小当りフラグ1設定処理を示した。この小当りフラグ1設定処理では、まず、小当りフラグ領域1にはずれ情報をセーブし(ステップA151)、大当りフラグ1が大当りかチェックする処理(ステップA152)で、大当りフラグ1に第1特図変動表示ゲームが大当りであることを示す大当り情報がセーブされているかをチェックする。
そして、大当りである場合(ステップA153;Yes)、すなわち、大当りフラグ1に第1特図変動表示ゲームが大当りであることを示す大当り情報がセーブされている場合は、大当り乱数値をセーブしている乱数セーブ領域を0クリアして(ステップA159)、小当りフラグ1設定処理を終了する。また、大当りでない場合(ステップA153;No)、すなわち、大当りフラグ1に第1特図変動表示ゲームが大当りであることを示す大当り情報がセーブされていない場合は、大当り乱数セーブ領域から大当り乱数をロードし、準備して(ステップA154)、特図1判定データを準備する(ステップA155)。
次に、小当り判定処理(ステップA156)を行い、判定結果が小当りでない場合(ステップA157;No)は、大当り乱数値をセーブしている乱数セーブ領域を0クリアして(ステップA159)、小当りフラグ1設定処理を終了する。また、判定結果が小当りである場合(ステップA157;Yes)は、小当りフラグ領域1に小当り情報をセーブし(ステップA158)、大当り乱数値をセーブしている乱数セーブ領域を0クリアして(ステップA159)、小当りフラグ1設定処理を終了する。
〔小当りフラグ2設定処理〕
図18(b)には、図17(b)に示す特図2変動開始処理における小当りフラグ2設定処理を示した。この小当りフラグ2設定処理では、まず、小当りフラグ領域2にはずれ情報をセーブし(ステップA161)、大当りフラグ2が大当りかチェックする処理(ステップA162)で、大当りフラグ2に第2特図変動表示ゲームが大当りであることを示す大当り情報がセーブされているかをチェックする。
そして、大当りである場合(ステップA163;Yes)、すなわち、大当りフラグ2に第2特図変動表示ゲームが大当りであることを示す大当り情報がセーブされている場合は、大当り乱数値をセーブしている乱数セーブ領域を0クリアして(ステップA169)、小当りフラグ2設定処理を終了する。また、大当りでない場合(ステップA163;No)、すなわち、大当りフラグ2に第2特図変動表示ゲームが大当りであることを示す大当り情報がセーブされていない場合は、大当り乱数セーブ領域から大当り乱数をロードし、準備して(ステップA164)、特図2判定データを準備する(ステップA165)。
次に、小当り判定処理(ステップA166)を行い、判定結果が小当りでない場合(ステップA167)は、大当り乱数値をセーブしている乱数セーブ領域を0クリアして(ステップA169)、小当りフラグ2設定処理を終了する。また、判定結果が小当りである場合(ステップA167;Yes)は、小当りフラグ領域2に小当り情報をセーブし(ステップA168)、大当り乱数値をセーブしている乱数セーブ領域を0クリアして(ステップA169)、小当りフラグ2設定処理を終了する。
〔図柄変動制御処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における図柄変動制御処理(ステップA19)の詳細について説明する。
図19に示すように、図柄変動制御処理では、先ず、対象の変動制御フラグがセットされ当該図柄が変動中であるか否かチェックする(ステップA171)。
ここで、当該図柄が変動中であると判定された場合(ステップA172;Yes)は、対象の図柄に対応する図柄表示テーブル(表示用)を取得し(ステップA173)、対象の図柄の変動時間を計時する変動タイマを−1更新し、タイムアップしたか否かチェックする(ステップA174)。
そして、タイムアップしたと判定された場合(ステップA175;Yes)は、図柄変動制御タイマ初期値を対象の変動タイマ領域にセーブし(ステップA176)、対象の図柄の変動図柄番号を更新して(ステップA177)、ステップA178へ移行する。
一方、タイムアップしていないと判定された場合(ステップA175;No)は、ステップA176及びステップA177をスキップして、ステップA178へ移行し表示図柄ポインタとして対象の変動図柄番号領域の値をロードして(ステップA178)、ステップA181へ移行する。
また、ステップA172にて、当該図柄が変動中でないと判定された場合(ステップA172;No)は、対象の図柄に対応する図柄表示テーブル(停止用)を取得し(ステップA179)、表示図柄ポインタとして対象の停止図柄番号領域の値をロードして(ステップA180)、ステップA181へ移行する。
次いで、ステップA181では、表示図柄ポインタに対応する表示データを取得し(ステップA181)、取得した表示データを対象のセグメント領域にセーブして(ステップA182)、図柄変動制御処理を終了する。
次に、演出制御装置300によって実行される制御処理について説明する。
演出制御装置300のCPU310は、図示は省略するが主制御用マイコン(1stCPU)と、該主制御用マイコンの制御下で映像制御を行う映像制御用マイコン(2ndCPU)とを備えている。主制御用マイコンでは主に図20に示す1stメイン処理が行われ、映像制御用マイコンでは主に図22に示す2ndメイン処理が行われる。
〔1stメイン処理〕
まず、1stメイン処理について説明する。図20に示すように、この1stメイン処理においては、はじめにプログラム開始時の処理を行う。このプログラム開始時の処理として、まず、割込みを禁止し(ステップB11)、RAMを0クリアして(ステップB12)、CPUを初期化するCPU初期化処理(ステップB13)を行う。次に、RAMの初期値を設定し(ステップB14)、乱数を初期化する乱数初期化処理(ステップB15)を行い、各種割込みのタイマを起動して(ステップB16)、割込みを許可する(ステップB17)。
次に、メインループ処理としてループの処理を行う。このループの処理では、まず、WDT(Watchdog Timer)をクリアし(ステップB18)、演出ボタン25の操作に基づく入力信号(立ち上がりエッジ)から入力情報を作成する演出ボタン入力処理(ステップB19)を行う。その後、遊技制御コマンド解析処理(ステップB20)を行う。この遊技制御コマンド解析処理(ステップB20)では、遊技制御装置100から送信される遊技に関するコマンドを正しく受信したかを判定し、正しく受信していた場合にはコマンドを確定して、後述するシーン制御処理のためのコマンドの区分けをする処理を行う。
次に、表示装置41や装飾装置、演出装置等のテストを行うためのテストモードに関する処理であるテストモード処理(ステップB21)を行う。このテストモード処理(ステップB21)によりテストモードとなった場合は、以降の遊技に関する処理は行わない。ただし、テストモードにおいて表示装置41での表示やスピーカからの音声の出力、装飾装置のLEDの発光、演出装置の動作等を行う場合は、これらを制御するための処理において制御を行う。なお、テストモードは遊技機の電源を遮断することで終了するようになっている。
そして、遊技の演出の制御に関するシーン制御処理(ステップB22)を行う。次に、遊技機でエラーが発生した場合に遊技制御装置100から送信されるエラー報知コマンドに基づき、対応する報知を行うための情報を設定する遊技機エラー監視処理(ステップB23)を行う。なお、対応する報知を行うための表示装置41での表示やスピーカからの音声の出力、装飾装置のLEDの発光、演出装置の動作等は、これらを制御するための処理において制御を行う。
その後、映像制御用マイコン(2ndCPU)に出力するコマンドを編集する演出コマンド編集処理(ステップB24)を行い、スピーカ(上スピーカ19a、下スピーカ19b)が出力する音声に関する制御を行うサウンド制御処理(ステップB25)を行う。次に、盤装飾装置42、枠装飾装置18のLEDの制御を行う装飾制御処理(ステップB26)、盤演出装置44、枠演出装置45のモータやソレノイドの制御を行うモータ/SOL制御処理(ステップB27)を行う。そして、飾り特図変動表示ゲームの変動態様の詳細を決定する乱数を更新する乱数更新処理(ステップB28)を行って、WDTをクリアする処理(ステップB18)に戻る。
〔コマンド受信割込み処理〕
次に、コマンド受信割込み処理について説明する。
このコマンド受信割込み処理では、図21に示すように、先ず、遊技制御装置100から送信されたコマンドのポートの値を取り込む処理(ステップB31)を行う。そして、MODEコマンドの待機中であるか否かの判定(ステップB32)を行う。
ここで、MODEコマンドの待機中の場合(ステップB32;Yes)は、さらにデータストローブ信号SSTBがONの状態であるか否かを判定(ステップB33)し、データストローブ信号SSTBがONの状態である場合(ステップB33;Yes)は、受信したコマンドがMODEコマンドであるか否かを判定(ステップB34)する。
そして、受信したコマンドがMODEコマンドである場合(ステップB34;Yes)は、受信ポインタに対応するコマンドバッファのアドレスを算出する処理(ステップB35)を行い、算出後のアドレスに当該コマンドをMODEコマンドとしてセーブする処理(ステップB36)を行う。
続いて、タイムアウト監視タイマに初期値を設定し、当該タイマをスタートさせる処理(ステップB37)を行った後、ACTIONコマンド待ち状態に設定する処理(ステップB38)を行い、コマンド受信割込み処理を終了する。
また、ステップB33において、データストローブ信号SSTBがONの状態でない場合(ステップB33;No)、又はステップB34において、受信したコマンドがMODEコマンドでない場合(ステップB34;No)は、タイムアウト監視タイマを停止する処理(ステップB47)を行い、MODEコマンド待ち状態に設定する処理(ステップB48)を行い、コマンド受信割込み処理を終了する。
また、ステップB32において、MODEコマンド待機中でない場合、即ち、ACTIONコマンド待機中の場合(ステップB32;No)は、タイムアウト監視タイマがタイムアウトとなったか否かを判定(ステップB39)する。
ここで、タイムアウトとなっていない場合(ステップB39;No)は、データストローブ信号SSTBがONの状態であるか否かを判定(ステップB40)し、データストローブ信号SSTBがONの状態である場合(ステップB40;Yes)は、受信したコマンドがMODEコマンドであるか否かを判定(ステップB41)する。
そして、受信したコマンドがMODEコマンドでない場合(ステップB41;No)は、受信ポインタに対応するコマンドバッファのアドレスを算出する処理(ステップB42)を行い、算出後のアドレスに当該コマンドをACTIONコマンドとしてセーブする処理(ステップB43)を行う。
続いて、受信済みコマンド数の値を+1更新する処理(ステップB44)を行った後、タイムアウト監視タイマを停止する処理(ステップB47)を行い、MODEコマンド待ち状態に設定する処理(ステップB48)を行い、コマンド受信割込み処理を終了する。
また、ステップB39において、タイムアウトとなった場合(ステップB39;Yes)、又はステップB40において、データストローブ信号SSTBがONの状態でない場合(ステップB40;No)は、ステップB45へ移行し、受信ポインタに対応するコマンドバッファのアドレスを算出する処理(ステップB45)を行い、算出されたアドレスのコマンドバッファにセーブされているMODEコマンドを破棄する処理(ステップB46)を行う。そして、タイムアウト監視タイマを停止する処理(ステップB47)を行い、MODEコマンド待ち状態に設定する処理(ステップB48)を行い、コマンド受信割込み処理を終了する。
また、ステップB41において、受信したコマンドがMODEコマンドである場合(ステップB41;Yes)は、ステップB35へ移行し、それ以降の処理を行う。
〔2ndメイン処理〕
次に、上記演出制御装置300の2ndCPUによって実行される2ndメイン処理について説明する。
図22に示すように、2ndメイン処理においては、先ず2ndCPUの初期化処理(ステップB51)を行ってから、RAMを0クリアする処理(ステップB52)を行う。
次に、RAMに初期値を設定する処理(ステップB53)を行い、2ndCPUからのコマンドやデータに従って表示装置41への映像表示のための画像処理を行うグラフィックプロセッサとしてのVDP(Video Display Processor)の初期化処理(ステップB54)を行う。その後、各種割込みを許可する処理(ステップB55)を行い、各種制御処理の初期化処理(ステップB56)を行う。
次いで、VDPによる画像描画を許可する処理(ステップB57)を行った後、後述するVブランク割込み処理にてセットされるシステム周期待ちフラグをクリアする処理(ステップB58)を行う。
ここで、システム周期待ちフラグが「1」でない場合(ステップB59;No)は、Vブランク割込み処理にてシステム周期待ちフラグがセットされるまで、ステップB59の処理を繰り返し行う。
一方、システム周期待ちフラグが「1」である場合(ステップB59;Yes)は、ウォッチドッグタイマ(WDT)をクリアする処理(ステップB60)を行い、通常ゲーム処理(ステップB61)を行い、ステップB58へ戻る。
〔通常ゲーム処理〕
次に、上述の2ndメイン処理における通常ゲーム処理(ステップB61)の詳細について説明する。
図23に示すように、通常ゲーム処理では、先ず、遊技制御装置100から受信したコマンドをチェックする処理(ステップB71)を行う。続いて、背景処理(ステップB72)、リール制御/表示処理(ステップB73)、保留表示処理(ステップB74)、客待ちデモ処理(ステップB75)、シーン制御/表示処理(ステップB76)、表示システム処理(ステップB77)を行い、通常ゲーム処理を終了する。
〔Vブランク割込み処理〕
次に、Vブランク割込み処理について説明する。
図24に示すように、Vブランク割込み処理は、例えば16ms毎の周期的なVブランク割込み信号が2ndCPUに入力されることで開始される。
Vブランク割込み処理が開始されると、まずフレームカウンタの値を+1更新する処理(ステップB81)を行い、当該フレームカウンタの値が規定値以上であるか判定(ステップB82)する。
ここで、フレームカウンタの値が規定値未満の場合(ステップB82;No)は、Vブランク割込み処理を終了し、フレームカウンタの値が規定値以上の場合(ステップB82;Yes)は、ステップB83へ移行し、システム周期待ちフラグが「0」であるか判定(ステップB83)する。
ここで、システム周期待ちフラグが「0」でない場合(ステップB83;No)は、Vブランク割込み処理を終了し、システム周期待ちフラグが「0」である場合(ステップB83;Yes)は、ステップB84へ移行し、VDPが表示装置41へ表示する描画を完了したか判定(ステップB84)する。
ここで、VDPが描画を完了していない場合(ステップB84;No)は、Vブランク割込み処理を終了し、VDPが描画を完了した場合(ステップB84;Yes)は、ステップB85へ移行し、表示フレームバッファを切り替える処理を行い、VDPに切り替えられた表示フレームバッファへの描画開始を指示する(ステップB86)。
次いで、VDPが描画を開始したことを示すVDP描画中フラグをセットする処理(ストップB87)を行った後、フレームカウンタを0クリアする処理(ステップB88)、システム周期待ちフラグに「1」をセットする処理(ステップB89)を行い、Vブランク割込み処理を終了する。
次に、遊技盤30の構造について図25を用いて説明する。
図25は、遊技盤30の構造を模式的に示す分解斜視図である。
図25に示すように、遊技盤30は、略中央部にセンターケース40の取付用開口部33aが形成された略矩形板状の遊技盤取付ベース部材33を備え、この遊技盤取付ベース部材33に対して、手前側からセンターケース40が取り付けられ、裏側から左横スライド役物ユニット610(後述)及び右横スライド役物ユニット620(後述)並びにロゴ役物ユニット630(後述)を備える裏役物装置600が取り付けられている。
具体的には、センターケース40は、遊技盤取付ベース部材33の取付用開口部33aに嵌め込まれるように取り付けられ、当該センターケース40の左側後方に左横スライド役物ユニット610が配置されるとともに右側後方に右横スライド役物ユニット620が配置され、また当該センターケース40の上部内側にロゴ役物ユニット630が配置されるように裏役物装置600が取り付けられている。
次に、左横スライド役物ユニット610及び右横スライド役物ユニット620の詳細について図26〜図28を用いて説明する。
図26は、左横スライド役物ユニット610及び右横スライド役物ユニット620の動作態様について説明する図である。
図26(a)に示すように、左横スライド役物ユニット610を構成する左横スライド部材611(後述)は、常態のときセンターケース40の左側後方に配置されており、遊技者からは視認し難い位置に配置されている。そして、左横スライド部材611を駆動させると、左横スライド部材611は、センターケース40の左側後方から右方に移動して、表示装置41の表示部41aの前面側に出現するようになっている。
また、右横スライド役物ユニット620を構成する右横スライド部材621(後述)は、常態のときセンターケース40の右側後方に配置されており、遊技者からは視認し難い位置に配置されている。そして、右横スライド部材621を駆動させると、右横スライド部材621は、センターケース40の右側後方から左方に移動して、表示装置41の表示部41aの前面側に出現するようになっている。
図26(b)は、左横スライド部材611及び右横スライド部材621が表示装置41の表示部41aの前面側に出現した状態を示す図である。
図26(b)に示すように、左横スライド部材611及び右横スライド部材621は平板状の部材であり、各部材の表側平面上に例えばキャラクタの絵が施されている。
また、左横スライド役物ユニット610は左可動モータ612(後述)を備え、右横スライド役物ユニット620は右可動モータ622を備えているので、左横スライド部材611及び右横スライド部材621を別々に駆動させることができるようになっている。
図27は、裏役物装置600の裏面図である。
なお、説明の都合上、図27に示す裏役物装置600は背面に設けられる蓋部材(カバー部材)(図示省略)を取り外した状態を示している。
図27に示すように、裏役物装置600は矩形枠状に構成されている。また、裏役物装置600は当該装置の(遊技盤30の表側から見て)左側背面に左横スライド役物ユニット610を備えるとともに、当該装置の(遊技盤の表側から見て)右側背面に右横スライド役物ユニット620を備えている。また、裏役物装置600は、当該装置の(遊技盤30の表側から見て)表面上部にロゴ役物ユニット630を備えている。
左横スライド役物ユニット610は、左横スライド部材611と、左横スライド部材611の駆動源である左可動モータ612と、左可動モータ612の駆動軸612aに取り付けられる左ピニオンギヤ613と、左ピニオンギヤ613と歯合する左スライドラックギヤ614と、を備えている。
具体的には、図27に示すように、左可動モータ612は、駆動軸612aが設けられている面が遊技盤30の表側を向くように裏役物装置600裏面側の下部に配設されている。左スライドラックギヤ614は、裏役物装置600裏面側の(遊技盤30の表側から見て)左下部に水平方向に移動可能に配設されている。また、左スライドラックギヤ614は、歯切りされたギヤ部614aが下方を向くように配設され、駆動軸612aに取り付けられた左ピニオンギヤ613の上部と歯合するようになっている。また、左スライドラックギヤ614の左端上部には左横スライド部材611が取り付けられるようになっている。
右横スライド役物ユニット620は、左横スライド役物ユニット610と同様、右横スライド部材621と、右横スライド部材621の駆動源である右可動モータ622と、右可動モータ622の駆動軸622aに取り付けられる右ピニオンギヤ623と、右ピニオンギヤ623と歯合する右スライドラックギヤ624と、を備えている。
具体的には、図27に示すように、右可動モータ622は、左可動モータ612とは逆に駆動軸622aが設けられている面が遊技盤30の裏面側を向くように裏役物装置600裏面側の下部に配設されている。右スライドラックギヤ624は、裏役物装置600裏面側の(遊技盤30の表側から見て)右下部に水平方向に移動可能に配設されている。また、右スライドラックギヤ624は、左スライドラックギヤ614と同様に、歯切りされたギヤ部624aが下方を向くように配設され、駆動軸622aに取り付けられた右ピニオンギヤ623の上部と歯合するようになっている。また、右スライドラックギヤ624の右端上部には右横スライド部材621が取り付けられるようになっている。
次に、左横スライド役物ユニット610及び右横スライド役物ユニット620のスライド機構について図28を用いて説明する。図28(a),(b)は、左横スライド役物ユニット610及び右横スライド役物ユニット620の駆動前後の状態を模式的に表した図である。また、図28(a),(b)は、左横スライド役物ユニット610及び右横スライド役物ユニット620を下方から見た図となっている。
図28(a)は、左横スライド役物ユニット610及び右横スライド役物ユニット620の駆動前の状態を模式的に表した図である。
図28(a)に示すように、左横スライド役物ユニット610及び右横スライド役物ユニット620は、左可動モータ612の駆動軸612aを有する面と右可動モータ622の駆動軸622aを有する面とが逆向きになるように左可動モータ612及び右可動モータ622を配設し、左ピニオンギヤ613及び右ピニオンギヤ623の配設位置が前後方向においてずれる(左ピニオンギヤ613の配設位置が右ピニオンギヤ623の配設位置より手前側になる)ように左ピニオンギヤ613及び右ピニオンギヤ623を配設する。
そして、左横スライド役物ユニット610は、左可動モータ612の駆動軸612aを回動させることによって左ピニオンギヤ613を回動させ、当該左ピニオンギヤ613と歯合する左スライドラックギヤ614を(遊技機10の正面側から見て)右方に移動させることが可能となっている。また、右横スライド役物ユニット620は、右可動モータ622の駆動軸622aを回動させることによって右ピニオンギヤ623を回動させ、当該右ピニオンギヤ623と歯合する右スライドラックギヤ624を(遊技機10の正面側から見て)左方に移動させることが可能となっている。
図28(b)は、左横スライド役物ユニット610及び右横スライド役物ユニット620の駆動後の状態を模式的に表した図である。
図28(b)に示すように、左スライドラックギヤ614を右方に移動させ、右スライドラックギヤ624を左方に移動させたとき、上述したように左ピニオンギヤ613の配設位置が右ピニオンギヤ623の配設位置より手前側になるように左ピニオンギヤ613及び右ピニオンギヤ623が配設されているので、左ピニオンギヤ613と歯合する左スライドラックギヤ614及び右ピニオンギヤ623と歯合する右スライドラックギヤ624を同時に駆動させた場合でも互いのスライドラックギヤが接触しないようになっている。また、左横スライド役物ユニット610及び右横スライド役物ユニット620は左可動モータ612の駆動軸612aを有する面と右可動モータ622の駆動軸622aを有する面とが対向するように左可動モータ612と右可動モータ622とを配設することによって、前後方向の省スペース化を図っている。
次に、ロゴ役物ユニット630の詳細について説明する。
図29は、ロゴ役物ユニット630の動作態様について説明する図である。
図29(a)に示すように、ロゴ役物ユニット630は、常態のとき当該ユニットのロゴ役物640がセンターケース40の上部内側に配置されるように裏役物装置600の表面上部に配設されている。そして、図29(b)に示すように、ロゴ役物640を駆動させると、ロゴ役物640はセンターケース40の上部から下方に移動(落下)して、表示装置41の表示部41aの前面側に位置するようになっている。
また、ロゴ役物ユニット630は、ロゴ役物640の後方に後壁部材650を備えている。そして、常態のときは後壁部材650の前面はロゴ役物640によって遮蔽され、遊技者からは視認し難くなっている。そして、上述のように、ロゴ役物640を駆動させロゴ役物640を下方に移動させると、図29(b)に示すように、後壁部材650の前面が視認可能となり、当該前面に描かれたキャラクタの顔を模した絵が出現するようになっている。また、当該キャラクタの目を模した部分にはLEDが配設されており、当該キャラクタの目が光る演出表示を行うことができるようになっている。また、当該キャラクタの口を模した部分の近傍には吹き出しが描かれており、当該吹き出しには当該キャラクタの台詞(例えば「ワッ!」)が描かれている。
図30は、裏役物装置600の正面図である。
なお、説明の都合上、図30に示す裏役物装置600は当該装置の前面に設けられる蓋部材(カバー部材)(図示省略)を取り外した状態を示している。
図30に示すように、裏役物装置600はその前面にロゴ役物ユニット630を備えている。ロゴ役物ユニット630は、ロゴ役物640と、ロゴ役物640の後方に配設される後壁部材650と、ロゴ役物640を上下に駆動させるロゴ役物駆動機構部660と、を備えている。
ロゴ役物640は、遊技機10のゲームタイトル等のロゴタイプを施した役物である。図30に示すように、ロゴ役物640は、常態のとき裏役物装置600の上部に配設されるようになっている。
ロゴ役物駆動機構部660は、図30に示すように、裏役物装置600の前面右側に右駆動機構部662を備えるとともに、裏役物装置600の前面左側に左駆動機構部664を備えている。
右駆動機構部662は、ロゴ役物640を上下に駆動させるロゴ上下動右モータ662aと、ロゴ上下動右モータ662aの駆動軸662a1に取り付けられる右駆動ギヤ662bと、右駆動ギヤ662bと歯合する第1連結右ギヤ662cと、第1連結右ギヤ662cと歯合する第2連結右ギヤ662dと、第2連結右ギヤ662dと歯合する第3連結右ギヤ662eと、第3連結右ギヤ662eと歯合する第4連結右ギヤ662fと、第4連結右ギヤ662fと歯合する右ピニオンギヤ662gと、右ピニオンギヤ662gと歯合する右ラックギヤ662hと、を備えている。右ラックギヤ662hは、後述するロゴ役物ベース部材641(図32参照)の右端に取り付け可能となっている。また、右ラックギヤ662hは、垂直方向にスライド移動が可能な状態でその上端部と下端部がそれぞれ裏役物装置600に支持されるようになっている。
左駆動機構部664は、右駆動機構部662と左右対称となるように配設され、ロゴ役物640を上下に駆動させるロゴ上下動左モータ664aと、ロゴ上下動左モータ664aの駆動軸664a1に取り付けられる左駆動ギヤ664bと、左駆動ギヤ664bと歯合する第1連結左ギヤ664cと、第1連結左ギヤ664cと歯合する第2連結左ギヤ664dと、第2連結左ギヤ664dと歯合する第3連結左ギヤ664eと、第3連結左ギヤ664eと歯合する第4連結左ギヤ664fと、第4連結左ギヤ664fと歯合する左ピニオンギヤ664gと、左ピニオンギヤ664gと歯合する左ラックギヤ664hと、を備えている。左ラックギヤ664hは、後述するロゴ役物ベース部材641(図32参照)の左端に取り付け可能となっている。また、左ラックギヤ664hは、右ラックギヤ662hと同様、垂直方向にスライド移動が可能な状態でその上端部と下端部がそれぞれ裏役物装置600に支持されるようになっている。
次に、ロゴ役物640の詳細について図31及び図32を用いて説明する。
図31はロゴ役物640の正面図であり、図32はロゴ役物640の分解斜視図である。
図31及び図32に示すように、ロゴ役物640は、ロゴ役物ベース部材641と、ロゴ役物ベース部材641の前面左部に配設されるロゴ左部材642と、ロゴ左LED基板643と、ロゴ役物ベース部材641の前面右部に配設されるロゴ右部材644と、ロゴ右LED基板645と、を備えている。
ロゴ役物ベース部材641は、図32に示すように、回転可能な中ドラム671を有する中ドラムユニット670と、ロゴ左部材642及びロゴ右部材644を左右方向に開閉動作させる開閉駆動機構部680と、ロゴ役物640を上下方向に案内するガイド部材690,690と、を備えている。
ガイド部材690は、ロゴ役物ベース部材641の両端下部に配設される。ガイド部材690は、その前面側に垂直方向に形成されたガイド溝691を有している。また、図示は省略するが、ガイド部材690は、その背面側にも垂直方向に形成されたガイド溝を有しており当該ガイド溝に上述した中ドラムユニット670や開閉駆動機構部680等の配線を嵌め込むことが可能となっている。これにより、ロゴ役物640を上下方向に駆動させたときに当該配線が他の部材に引っ掛かり断線することを防止することができるようになっている。なお、中ドラムユニット670及び開閉駆動機構部680については後述する。
ロゴ左部材642は、その前面にロゴタイプ(例えば、ゲームタイトル等)が施されたクリア部材である。また、ロゴ左部材642は、その背面にロゴ左LED基板643を取り付け可能となっている。そして、ロゴ左LED基板643のLEDを発光させることにより、ロゴ左部材642を間接的に発光させることができるようになっている。
ロゴ右部材644は、ロゴ左部材642と同様に、その前面にロゴタイプ(例えば、ゲームタイトル等)が施されたクリア部材である。また、ロゴ右部材644は、その背面にロゴ右LED基板645を取り付け可能となっている。そして、ロゴ右LED基板645のLEDを発光させることにより、ロゴ右部材644を間接的に発光させることができるようになっている。
ロゴ左部材642及びロゴ右部材644は、それぞれ開閉駆動機構部680(後述)に接続可能となっている。図31に示すように、ロゴ左部材642及びロゴ右部材644は、常態のとき互いに隣接する位置に配設されており、後方に配設された中ドラム671を遮蔽することで前方からは視認し難くすることができるようになっている。そして、開閉駆動機構部680を動作させることにより、ロゴ左部材642を左方に移動させるとともに、ロゴ右部材644を右方に移動させることで、中ドラム671を出現させて前方から視認することができるようになっている。
次に、中ドラムユニット670及び開閉駆動機構部680の詳細について、図33〜図37を用いて説明する。
図33は、ロゴ役物ベース部材641の中央部分を正面から見た部分拡大図であり、図34(a)は、中ドラムユニット670の構造を示す模式図、同図(b)は、開閉駆動機構部680を取り除いた状態におけるロゴ役物ベース部材641の中央部分を左斜め前方から見た部分拡大図である。また、図35は、中ドラムユニット670及び開閉駆動機構部680を右斜め前方から見た図であり、図36は、中ドラムユニット670及び開閉駆動機構部680の分解斜視図であり、図37は、開閉駆動機構部680の開閉動作態様について説明する図である。
図33〜図36に示すように、中ドラムユニット670は、中空の中ドラム671と、中ドラム671を回転させる駆動源としての中ドラムモータ672と、中ドラムモータ672の駆動軸672aに取り付けられる中ドラム駆動ギヤ673と、中ドラム駆動ギヤ673と歯合する中ドラム従動ギヤ674と、中ドラム671の左端を回転自在に支持する中ドラム左支持部材675と、中ドラム671の右端を回転自在に支持する中ドラム右支持部材676と、中ドラム671の回転位置を検出する中ドラム位置検出センサ677と、中ドラム671を間接的に発光させるための中ドラムLED基板678と、中ドラムLED取付基板679と、を備えている。
中ドラム671は、内部が中空の円筒状をなしたクリア部材であり、当該円筒側面には複数の図柄情報が表示されている。ここで、回転ドラム(中ドラム671)は、少なくとも一部が透明若しくは半透明なクリア部材で構成されたこととなる。また、回転ドラム(中ドラム671)は、その外周面に複数の識別情報が表示されるように構成されたこととなる。
中ドラム671は、中ドラムLED取付基板679に取り付けられた中ドラムLED基板678をその内部に貫通させた状態で配設することによって、中ドラム671を間接的に発光させることができるようになっている。また、中ドラム671は、その内部に後述する開閉駆動機構部680のロゴ開閉下ギヤ部材684を貫通させることが可能となっている。ここで、回転ドラム(中ドラム671)は、その筒内に発光手段(中ドラムLED基板678)を備えたこととなる。
また、中ドラム671は、左端の円周上の所定位置に遮光片671aを備えている。遮光片671aは、中ドラム671の回転軸方向に突出するように配設されており、中ドラム位置検出センサ677によって検出されるようになっている。そして、中ドラム671は、遮光片671aが中ドラム位置検出センサ677により検出された位置を基準位置として位置決め制御を行うことができるようになっている。
中ドラムモータ672は、回転制御が可能なモータ(例えば、ステッピングモータ)である。これにより、中ドラム671を所定の角度だけ回転させることが可能となり、中ドラム671の円筒側面に表示された複数の図柄情報の中の一の図柄情報を視認可能な位置で中ドラム671を回転制御することができるようになっている。
中ドラム従動ギヤ674は、中空円環状のギヤである。中ドラム従動ギヤ674は、その回転中心が中ドラム671の回転中心と同一となるように、中ドラム671の左側面に固設されるようになっている。これにより、中ドラム駆動ギヤ673の回動に連動して、中ドラム従動ギヤ674も回動し中ドラム671を回動させることが可能となっている。
また、中ドラム従動ギヤ674は、中ドラム671と同様に、中ドラムLED取付基板679に取り付けられた中ドラムLED基板678及びロゴ開閉下ギヤ部材684を貫通させることが可能となっている。
中ドラム左支持部材675は、中ドラム671及び中ドラム従動ギヤ674を回転自在に支持する左回転支持部675aを備えている。左回転支持部675aは、内部が中空の円筒状をなしており、当該円筒部を中ドラム従動ギヤ674を介して中ドラム671の左側面に嵌め込むことによって、中ドラム671を支持するようになっている。
また、左回転支持部675aは、中ドラム671と同様に、中ドラムLED取付基板679に取り付けられた中ドラムLED基板678及びロゴ開閉下ギヤ部材684を貫通させることが可能となっている。
中ドラム右支持部材676は、中ドラム671及び中ドラム従動ギヤ674を回転自在に支持する右回転支持部676aを備えている。右回転支持部676aは、内部が中空の円筒状をなしており、当該円筒部を中ドラム671の右側面に嵌め込むことによって、中ドラム671を支持するようになっている。
また、右回転支持部676aは、左回転支持部675aと同様に、中ドラムLED取付基板679に取り付けられた中ドラムLED基板678及びロゴ開閉下ギヤ部材684を貫通させることが可能となっている。
中ドラム位置検出センサ677は、対抗する発光部と受光部とを備え、当該発光部からの光を中ドラム671の遮光片671aが遮るのを当該受光部で検出することによって、中ドラム671の基準位置を検出可能となっている。
次に、開閉駆動機構部680の詳細について説明する。
図33、図35及び図36に示すように、開閉駆動機構部680は、ロゴ左部材642及びロゴ右部材644を駆動させるロゴ開閉モータ681と、ロゴ開閉モータ681の駆動軸681aに取り付けられるロゴ開閉モータギヤ682と、ロゴ開閉モータギヤ682と歯合するロゴ開閉上ギヤ部材683及びロゴ開閉下ギヤ部材684と、ロゴ開閉下ギヤ部材684の初期位置を検出するロゴ開閉位置検出センサ685と、を備えている。
ロゴ開閉上ギヤ部材683は、ロゴ開閉モータギヤ682による回転運動を直線運動に変換する部材(ラック部材)である。ロゴ開閉上ギヤ部材683は、中ドラム671の右方に配設され、水平方向に移動可能となっている。ロゴ開閉上ギヤ部材683は、その前面にロゴ右部材取付部683aを備え、当該ロゴ右部材取付部683aにロゴ右部材644を取り付けることができるようになっている。
ロゴ開閉下ギヤ部材684は、ロゴ開閉上ギヤ部材683と同様に、ロゴ開閉モータギヤ682による回転運動を直線運動に変換する部材(ラック部材)である。ロゴ開閉下ギヤ部材684は、ギヤ部684aの一端(左端)と連結する棒状の連結部材684bを備えている。ロゴ開閉下ギヤ部材684のギヤ部684aは、中ドラム671の右方に配設され、水平方向に移動可能となっている。また、ロゴ開閉下ギヤ部材684の連結部材684bは、中ドラム671の内部を貫通するようにして配設され、その一端(左端)にロゴ左部材取付部684cを備えている。そして、連結部材684bは、当該ロゴ左部材取付部684cにロゴ左部材642を取り付けることができるようになっている。
また、ロゴ開閉下ギヤ部材684の連結部材684bは、その上面に遮光片684dを備えている。遮光片684dは、連結部材684b上面の鉛直上方に突出するように配設されており、ロゴ開閉位置検出センサ685によって検出されるようになっている。
ロゴ開閉位置検出センサ685は、対向する発光部と受光部とを備え、当該発光部からの光を連結部材684bの遮光片684dが遮るのを当該受光部で検出することによって、ロゴ左部材642の基準位置(初期位置)を検出可能となっている。
次に、開閉駆動機構部680の開閉動作態様について図37を用いて説明する。
図37(a)は、開閉駆動機構部680の動作前の状態を示す図である。
図37(a)に示すように、ロゴ開閉上ギヤ部材683に取り付けられたロゴ右部材644とロゴ開閉下ギヤ部材684の連結部材684bに取り付けられたロゴ左部材642とが隣接した状態(閉状態)にあり、このとき中ドラム671は、ロゴ左部材642及びロゴ右部材644によって遮蔽された状態となっている。
また、このとき連結部材684bの遮光片684dは、ロゴ開閉位置検出センサ685によって検出された状態となっている。
図37(b)は、開閉駆動機構部680の動作後の状態を示す図である。
ロゴ開閉モータ681を逆回転させると、ロゴ開閉モータギヤ682も連動して回転(向かって時計回りに回転)し、図37(b)に示すように、ロゴ開閉上ギヤ部材683は右方へ移動し、ロゴ開閉下ギヤ部材684は左方へ移動することとなる。これにより、ロゴ開閉上ギヤ部材683に取り付けられたロゴ右部材644は右方へ移動し、ロゴ開閉下ギヤ部材684の連結部材684bに取り付けられたロゴ左部材642は左方へ移動した状態(開状態)となり、このとき中ドラム671が出現して視認可能な状態となる。
ここで、開閉駆動機構部680は、回転ドラム(中ドラム671)の前方を被覆可能な扉部材(ロゴ左部材642及びロゴ右部材644)を備えたこととなる。
次に、ロゴ役物640の中ドラムユニット670及び開閉駆動機構部680の動作態様例について図38〜図40を用いて説明する。
図38(a)は、ロゴ役物640がセンターケース40の上部から下方に移動(落下)して、表示装置41の表示部41aの前面側に位置した状態であって、開閉駆動機構部680が動作する直前の状態を示す図である。
図38(a)に示すように、ロゴ役物640が表示部41aの前面側に位置したとき、開閉駆動機構部680を動作させることによって、ロゴ左部材642及びロゴ右部材644を開状態にすることが可能となっている。
図38(b)は、ロゴ左部材642及びロゴ右部材644が開状態となり、中ドラム671を回転させた状態を示す図である。
図38(b)に示すように、ロゴ左部材642及びロゴ右部材644が開状態となったとき、中ドラム671を回転させることによって、例えば、特図変動表示ゲームの遊技結果が大当りとなる可能性が高まったことを示唆する演出を実行可能なる。
図39(a)は、ロゴ役物640がセンターケース40の上部に位置する状態(常態)を示す図である。
図39(a)に示すように、ロゴ役物640が常態にあるとき、開閉駆動機構部680を動作させることによって、ロゴ左部材642及びロゴ右部材644を小刻みに左右に駆動させることが可能となっている。
図39(b)は、ロゴ左部材642及びロゴ右部材644を小刻みに左右に駆動させた状態を示す図である。
図38(b)に示すように、ロゴ左部材642及びロゴ右部材644を小刻みに左右に駆動させることによって、例えば、特図変動表示ゲームの遊技結果が大当りとなる可能性が高まったことを示唆する演出を実行可能なる。
図40は、ロゴ役物640がセンターケース40の上部に位置する状態(常態)であり、ロゴ左部材642及びロゴ右部材644が閉状態にあるとき、中ドラムLED基板678のLEDを発光させた状態で中ドラム671を回転させた状態を示す図である。
図40に示すように、ロゴ左部材642とロゴ右部材644との間には隙間があり、遊技者はこの隙間を注視することによって、中ドラム671を視認することができるようになっている。これにより、ロゴ役物640が常態にあるときでも、中ドラム671を回転させることで、当該動作による演出を例えば大当りやリーチが発生する前兆として予告演出に用いることができるようになっている。
ここで、演出動作実行手段(演出制御装置300)は、演出動作を実行するとき、扉部材(ロゴ左部材642及びロゴ右部材644)を開閉させる動作を実行可能とし、また予告動作実行手段(演出制御装置300)は、予告動作を実行するとき、扉部材(ロゴ左部材642及びロゴ右部材644)を開閉させる動作を実行可能としたこととなる。
次に、センターケース40の左側及び右側に設けられたヒトの顔を模した顔役物(左顔役物46及び右顔役物48;図2参照)の詳細について図41及び図42を用いて説明する。
なお、左顔役物46及び右顔役物48は同様の構成を有しているため、以下左顔役物46について説明し、右顔役物48の説明については省略する。
図41は、左顔役物46の分解斜視図である。
図41に示すように、左顔役物46は、顔を模した顔部材46aと、この顔の中の目及び瞼を模した目部材46bと、目部材46bの瞼を開閉させる瞼ソレノイド(瞼SOL)46cと、髪の毛を模した髪部材46dと、を備えている。これらの各部材は、センターケース40の左側に設けられた左顔パーツ取付部40bの所定の位置に配設されるようになっている。
顔部材46aは目に相当する位置に開口部46a1が設けられている。そして、目部材46bは、開口部46a1に回動可能に配設される。具体的には、目部材46bは、その上部が瞼を模した瞼部材46b1となっており下部が瞳を模した瞳部材46b2となっている。そして、瞼ソレノイド46cによって、目部材46bを駆動させることによって、開口部46a1から瞼部材46b1又は瞳部材46b2のいずれかを出現させることによって、目が開閉するように見せる演出動作が可能となっている。
次に、目部材46bの開閉動作態様について説明する。
図42(a)は、常態のときの左顔役物46を示す模式図である。
図42(a)に示すように、常態のとき瞼ソレノイド46cはオフの状態で、このとき顔部材46aの開口部46a1からは目部材46bの中の瞳部材46b2が出現した状態となっている。
そして、図42(b)は、瞼ソレノイド46cがオンの状態のときの左顔役物46を示す模式図である。
図42(b)に示すように、瞼ソレノイド46cがオンの状態になると、目部材46bが回動することによって、開口部46a1からは目部材46bの中の瞼部材46b1が出現することとなる。また、このとき目部材46bの上端に設けられたバネ(図示省略)が付勢された状態となっており、瞼ソレノイド46cが再びオフの状態になると、目部材46bは復元して、開口部46a1からは瞳部材46b2が出現するようになっている。
次に、ロゴ役物640を動作させることによる予告動作及び演出動作の具体例について図43〜図45を用いて説明する。ここで、予告動作とはリーチや大当りが発生する前兆としての演出を意味するものである。まず、予告動作の一例について図43を用いて説明する。
図43は、表示部41aに表示される飾り特図変動表示ゲームが開始された直後の状態を示す図である。
図43に示すように、飾り特図変動表示ゲームの変動が開始されると、ロゴ役物640のロゴ左部材642及びロゴ右部材644は動作させず閉状態のままで、所定期間、中ドラム671を回転(変動)させる予告動作が可能となっている。
次に、演出動作の一例について図44及び図45を用いて説明する。
図44(a)は、表示部41aに表示される飾り特図変動表示ゲームにてリーチが発生した状態を示す図である。
図44(a)に示すように、飾り特図変動表示ゲームにてリーチが発生したとき、センターケース40の上部でロゴ役物640のロゴ左部材642及びロゴ右部材644を小刻みに左右に移動させる演出動作が行われ、また中ドラム671を回転(変動)させる演出動作が行われるようになっている。
図44(b)は、リーチの発生後、飾り特図変動表示ゲームにてはずれ結果が導出された状態を示す図である。
図44(b)に示すように、はずれ結果が導出されたとき、ロゴ左部材642及びロゴ右部材644を閉状態とし、このとき中ドラム671の回転(変動)は継続させたままになっている。
図45は、はずれ結果の導出後、次の飾り特図変動表示ゲームが開始された直後の状態を示す図である。
図45に示すように、はずれ結果の導出後の次の飾り特図変動表示ゲームが開始されたとき、ロゴ左部材642及びロゴ右部材644は動作させず閉状態のままで、中ドラム671を初期位置に戻すための変動動作が行われるようになっている。
これにより、従来のように可動部材を初期位置に戻すまでの間、はずれ結果を導出したままで次の特図変動表示ゲームが開始されずテンポが悪く遊技のスピード感を損ねるといった問題を解決することができるようになっている。
次に、上述した予告動作における中ドラム671の変動動作、並びに、演出動作における中ドラム671の変動動作、及び、中ドラム671を初期位置に戻すための変動動作のタイミングチャートについて図46を用いて説明する。
図46(a)は、予告動作が実行されるときの中ドラム671の変動動作のタイミングチャートである。図46(a)に示すように、予告動作が実行される場合、特図変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)が開始され識別情報の変動が開始されるタイミング(t0;図43参照)で、中ドラム671の変動が開始されるようになっている。そして、中ドラム671は、タイミングt1で停止するようになっている。
図46(b)は、演出動作が実行されるときの中ドラム671の変動動作、及び、中ドラム671を初期位置に戻すための変動動作のタイミングチャートである。図46(b)に示すように、演出動作が実行される場合、特図変動表示ゲームが開始されリーチが発生すると、このリーチパターンの後半(t2;図44(a)参照)で、中ドラム671の変動が開始されるようになっている。また、このときセンターケース40の上部でロゴ左部材642及びロゴ右部材644が小刻みに左右に移動する演出が行われるようになっている。そして、特図変動表示ゲームの変動が停止(t3;図44(b)参照)し、次の特図変動表示ゲームが開始されると(t4;図45参照)、中ドラム671を初期位置に戻すための変動が開始されるようになっている。このとき中ドラム671の内部に配設されたLEDが発光(例えば、赤色発光)するようになっている。そして、中ドラム671は、タイミングt5で初期位置に戻り停止するようになっている。
なお、予告動作が実行されたときの中ドラム671の変動時間A(t0からt1)は、中ドラム671を初期位置に戻すための変動時間B(t4からt5)よりも長くなるように設定されている。
〔予告報知処理〕
次に、通常ゲーム処理(図23参照)におけるシーン制御/表示制御処理(ステップB76)のサブルーチン処理として実行される予告報知処理について説明する。予告報知処理は、予告動作として中ドラム671を動作させる際の動作態様を決定するための処理である。
この予告報知処理では、図47に示すように、遊技制御装置100によって設定された特図変動表示ゲームの変動パターンの種類に基づき分岐処理(ステップB101)を行う。そして、中ドラム671の内部に配設されたLEDを七色に発光させるとともに、当該ドラムを3回転させる処理(ステップB102)、中ドラム671の内部に配設されたLEDを赤色に発光させるとともに、当該ドラムを2回転させる処理(ステップB103)、若しくは、中ドラム671の内部に配設されたLEDを発光させず、当該ドラムを1回転させる処理(ステップB104)の何れかを行うか、又はステップB102からステップB104の何れの処理も行わずに、予告報知処理を終了する。
〔先読み報知処理〕
次に、予告報知処理と同様に通常ゲーム処理(図23参照)におけるシーン制御/表示制御処理(ステップB76)のサブルーチン処理として実行される先読み報知処理について説明する。先読み報知処理は、予告動作の対象となる始動記憶の一つ前の始動記憶に基づく特図変動表示ゲームにて中ドラム671を動作させるときの動作態様を決定するための処理である。
この先読み報知処理では、図48に示すように、先ず、当該処理の対象の始動記憶に基づく特図変動表示ゲームが予告動作の対象となっている特図変動表示ゲームの一つ前のゲームであるか判定する(ステップB111)。
ここで、予告動作の対象の特図変動表示ゲームの一つ前のゲームでないと判定された場合(ステップB111;No)は、所定の割合(例えば1%の割合)でリーチパターン(後半変動パターン)の後半に中ドラム671を回転させる演出を行う変動パターンを選択し(ステップB112)、先読み報知処理を終了する。
一方、予告動作の対象の特図変動表示ゲームの一つ前のゲームであると判定された場合(ステップB111;Yes)は、所定の割合(例えば20%の割合)でリーチパターン(後半変動パターン)の後半に中ドラム671を回転させる演出を行う変動パターンを選択し(ステップB113)、先読み報知処理を終了する。
次に、上述した先読み報知処理の実行タイミングについて図49を用いて説明する。
図49に示すように、予告動作の対象の特図変動表示ゲームの一つ前のゲームが開始されるタイミングt10で、先読み報知処理が行われるようになっている。そして、このタイミングでリーチパターン(後半変動パターン)の後半に中ドラム671を回転させる演出を行う変動パターンを選択する処理(ステップB113)が行われるようになっている。
続けて、リーチパターンの後半(t11)で中ドラム671を回転させる演出を行い、当該特図変動表示ゲームの終了(t12)後、次の特図変動表示ゲームが開始されるタイミング(t13)で予告動作を実行するための設定処理が行われる。この予告動作では、中ドラム671を最初の1回転目は発光させず、その後七色発光させた状態で2回転させる演出が行われるようになっている。
つまり、t13からt14の期間において、上述した中ドラム671を初期位置に戻すための変動動作の代わりに中ドラム671を変動させる予告動作を実行することが可能となり、何ら違和感なく予告動作を実行することができるようになる。また、中ドラム671を初期位置に戻す動作と予告動作は何れも中ドラム671を変動させるものなので動作制御が容易になる。
ここで、演出動作実行手段(演出制御装置300)は、特図変動表示ゲームが停止する前から停止時にかけて回転ドラム(中ドラム671)を回転させ、予告動作実行手段(演出制御装置300)は、特図変動表示ゲームが変動開始してから所定時間経過するまで回転ドラム(中ドラム671)を回転させたこととなる。
次に、本実施形態の遊技機10における大当り遊技状態時の状態遷移について図50を用いて説明する。当該遊技機では、6R確変大当り、9R確変大当り、12R確変大当り、12R通常大当りの何れかの大当りが発生するようになっている。
図50に示すように、大当り遊技状態中の6R、9R、及び12R(最終ラウンド)目は、大当り遊技状態を継続させるか否かを決定するためのラウンド(継続ラウンド)となっている。そして、大当り遊技状態中は、表示部41aにて例えば主人公キャラクタと敵キャラクタとが対戦する演出表示が行われ、これらの継続ラウンドにおいて対戦の勝敗が表示されるようになっている。
より具体的には、例えば、12R確変大当りに当選した場合、6R目では主人公キャラクタが敵キャラクタに勝ち、9R目まで大当り遊技状態が継続する旨の報知が行われるようになっている。そして、9R目でも主人公キャラクタが勝ち、12R目まで大当り遊技状態が継続する旨の報知が行われるようになっている。さらに、12R目でも主人公キャラクタが勝ち、次回の大当りが発生するまでの間、遊技状態が高確率状態に設定される旨の報知が行われて大当り遊技状態が終了するようになっている。
また、例えば、6R確変大当りに当選した場合、6R目で主人公キャラクタが敵キャラクタに負けて、次回の大当りが発生するまでの間、遊技状態が高確率状態に設定される旨の報知が行われ大当り遊技状態が終了するようになっている。
次に、センターケース40の左顔役物46、右顔役物48、及び表示装置41を用いた予告演出について説明する。
図51は、リーチが発生する前兆としての予告演出を行ったときの表示部41aの表示例を示す図である。
図51(a)に示すように、特図変動表示ゲームが開始されたとき、右顔役物48の口に相当する位置の近傍の表示部41aに吹き出し表示(「リーチだ!」)がなされ、右顔役物48がリーチの発生を予見する演出を行うことが可能となっている。これに対して、図51(b)に示すように、左顔役物46の口に相当する位置の近傍の表示部41aに吹き出し表示(「違う!」)がなされ、左顔役物46はリーチが発生しないと予見する演出を行うことが可能となっている。
次いで、実際にリーチが発生すると、図51(c)に示すように、右顔役物48の口に相当する位置の近傍の表示部41aに吹き出し表示(「ほれ見ろ!」)がされるようになっている。これに対して、図51(d)に示すように、左顔役物46の口に相当する位置の近傍の表示部41aに吹き出し表示(「ごめん…。」)がされるようになっている。
なお、図示は省略するが、リーチが発生しない場合は、例えば左顔役物46の口に相当する位置の近傍の表示部41aに吹き出し表示(「ほれ見ろ!」)がなされ、これに対して、右顔役物48の口に相当する位置の近傍の表示部41aに吹き出し表示(「ごめん…。」)がされるようになっている。
また、上記ではリーチの発生の前兆としての予告演出例を示したが、左顔役物46、右顔役物48、及び表示装置41を用いた予告演出を大当りの発生の前兆としての予告演出に用いても良い。
図52(a)は、リーチが発生し、表示部41a中央に例えば大当りが発生することへの信頼度(期待度)が高いことを示唆するストーリー演出が表示されたときの状態を示す図である。
図52(a)に示すように、ストーリー演出等が表示部41a中央に表示されるとき、変動中の識別情報は、例えば表示部41aの右上部に表示されるようになっている。
そして、このとき演出ボタン25の押下操作が行われると、図52(b)に示すように、表示部41aの右上部に表示されている識別情報を、ストーリー演出の内容に応じた途中結果情報等に切り替えて表示することが可能となっている。ここで、途中結果情報とは、例えば主人公キャラクタと敵キャラクタとが対戦するストーリー演出において主人公キャラクタと敵キャラクタとがそれぞれ獲得したポイント数を示す情報等を意味する。
次に、上述した本実施形態の遊技機の第1変形例について説明する。なお、基本的には、上述の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本変形例の遊技機は、左顔役物46及び右顔役物48の口を模した部分を開閉させることが可能となっている。
図53(a),(b)は、左顔役物46を部分拡大した模式図である。なお、左顔役物46及び右顔役物48は同様の構成を有しているため、以下左顔役物46について説明し、右顔役物48の説明については省略する。
図53(a),(b)に示すように、本変形例の左顔役物46は、上記実施形態で説明した左顔役物46の各部材のほかに口を模した口部材46eと、口部材46eを開閉させる口ソレノイド(口SOL)46fと、を備えている。口部材46eは、口ソレノイド46fによって上下動するように構成されている。これにより、本変形例の左顔役物46は口が開閉するように見せる演出動作が可能となっている。
図53(a)は、常態のときの左顔役物46を示す模式図である。
図53(a)に示すように、常態のとき口ソレノイド46fはオフの状態で、このとき口部材46eは動作することなく、左顔役物46の口は閉じた状態となっている。
そして、図53(b)は、口ソレノイド46fがオンの状態のときの左顔役物46を示す模式図である。
図53(b)に示すように、口ソレノイド46fがオンの状態になると、口部材46eが下方に移動することによって、左顔役物46の口が開いた状態となる。そして、左顔役物46の口が開いた状態のとき、この口の近傍の表示部41aに吹き出し表示がなされるようになっている。
次に、本変形例の遊技機における左顔役物46、右顔役物48、及び表示装置41を用いた予告演出について説明する。本変形例の予告演出は、大当りが発生することへの信頼度(期待度)が通常よりも高くなっているか否かに応じて吹き出し表示態様が変化するようになっている。
図54(a)は、大当りが発生することへの信頼度が通常の場合(低い場合)の予告演出表示例を示す図である。
図54(a)に示すように、信頼度が通常の場合、左顔役物46の口に相当する位置の近傍に表示される吹き出しの台詞(例えば、「わけないじゃん!」)は、表示部41aの左側部に表示されるようになっている。また、右顔役物48の口に相当する位置の近傍に表示される吹き出しの台詞(例えば、「ってゆうかリーチかも!?」)は、表示部41aの右側部に表示されるようになっている。
図54(b),(c)は、大当りが発生することへの信頼度が通常よりも高い場合の予告演出表示例を示す図である。
図54(b)に示すように、信頼度が通常よりも高い場合、右顔役物48の口に相当する位置の近傍に表示される吹き出しの台詞(例えば、「ってゆうか大当りかも!?」)は、表示部41aの中央部に表示されるようになっている。また、この吹き出しは3D画像によって表示されるようになっている。また、吹き出しの文字(台詞)が通常の場合よりも大きく表示されるようになっている。
また、図54(c)に示すように、左顔役物46の口に相当する位置の近傍に表示される吹き出しの台詞(例えば、「んな、わけないじゃん!」)も表示部41aの中央部に表示されるようになっている。また、この吹き出しも3D画像によって表示されるようになっている。また、吹き出しの文字(台詞)が通常の場合よりも大きく表示されるようになっている。
次に、本変形例の遊技機における左顔役物46、右顔役物48、及び表示装置41を用いた先読み予告演出について説明する。この先読み予告演出は、先読み処理(特図保留情報判定処理;図15参照)がなされた始動記憶が複数ある場合にこれらの始動記憶の大当りが発生することへの信頼度を比較して報知するものである。
図55(a),(b)は、先読み予告演出の表示例について説明する図である。この先読み予告演出の表示例では、表示部41aの下部に表示された3つの始動記憶表示のうち左端(消化順序1番目)の始動記憶表示と右端(消化順序3番目)の始動記憶表示について先読み処理が行われたものとする。そして、右端の始動記憶表示の方が左端の始動記憶表示よりも信頼度が高いと判定されたものとする。
図55(a)は、左端の始動記憶表示について先読み予告演出が行われたときの表示例を示す図である。
図55(a)に示すように、左端の始動記憶表示について先読み予告演出が行われるとき、左顔役物46の口ソレノイド46fがオン状態となり、口部材46eが駆動して左顔役物46の口が開いた状態となる。そして、このとき左顔役物46の口に相当する位置の近傍の表示部41aに吹き出しが表示され、信頼度が高いことを示す「熱い!」の台詞が表示されることとなる。また、このとき左端の始動記憶表示を指し示す手を模した画像が表示されるようになっている。なお、左端の始動記憶表示を指し示す手を模した画像が表示されるタイミングで当該始動記憶表示の態様(例えば、表示色)を変更するようにしても良い。
図55(b)は、右端の始動記憶表示について先読み予告演出が行われたときの表示例を示す図である。
図55(b)に示すように、右端の始動記憶表示について先読み予告演出が行われるとき、右顔役物48の口ソレノイド48fがオン状態となり、口部材48eが駆動して右顔役物48の口が開いた状態となる。そして、このとき右顔役物48の口に相当する位置の近傍の表示部41aに吹き出しが表示され、左端の始動記憶表示よりも信頼度が高いことを示す「こっちの方が熱い!」の台詞が表示されることとなる。また、このとき右端の始動記憶表示を指し示す手を模した画像が表示されるようになっている。なお、右端の始動記憶表示を指し示す手を模した画像が表示されるタイミングで当該始動記憶表示の態様(例えば、表示色)を変更するようにしても良い。
〔記憶比較報知処理〕
次に、通常ゲーム処理(図23参照)におけるシーン制御/表示制御処理(ステップB76)のサブルーチン処理として実行される記憶比較報知処理について説明する。記憶比較報知処理は、上述した本変形例の先読み予告演出を実行する際の表示態様を決定するための処理である。
この記憶比較報知処理では、図56に示すように、先ず始動記憶内に先読み処理が行われた始動記憶が複数あるか判定する(ステップB121)。
ここで、先読み処理が行われた始動記憶が複数ないと判定された場合(ステップB121;No)は、所定の割合(例えば1%の割合)で始動記憶表示に対する信頼度の比較表示を行い(ステップB122)、記憶比較報知処理を終了する。なお、かかる場合は、任意の始動記憶表示に対して始動記憶比較表示が行われるようになっている。また、当該任意の始動記憶表示に対して表示される台詞は予め設定された情報に基づいて表示するようにする。
一方、先読み処理が行われた始動記憶が複数あると判定された場合(ステップB121;Yes)は、所定の割合(例えば20%の割合)で始動記憶表示に対する信頼度の比較表示を行い(ステップB123)、記憶比較報知処理を終了する。
なお、記憶比較報知処理は、始動記憶内に先読み処理が行われた始動記憶が1つ以上あれば期待度の比較表示を所定の割合(例えば20%の割合)で行うことができるようにしても良い。なお、この場合も先読み処理が行われていない始動記憶表示に対しては予め設定された情報に基づいて台詞を表示するようにする。以下、かかる場合の記憶比較報知処理について説明する。
この記憶比較報知処理では、図57に示すように、先ず始動記憶内に先読み処理が行われた始動記憶があるか判定する(ステップB131)。
ここで、先読み処理が行われた始動記憶がないと判定された場合(ステップB131;No)は、所定の割合(例えば1%の割合)で始動記憶表示に対する信頼度の比較表示を行い(ステップB132)、記憶比較報知処理を終了する。一方、先読み処理が行われた始動記憶があると判定された場合(ステップB131;Yes)は、所定の割合(例えば20%の割合)で始動記憶表示に対する信頼度の比較表示を行い(ステップB133)、記憶比較報知処理を終了する。
また、記憶比較報知処理は、先読み処理の結果、始動記憶内に大当り結果になると判定された始動記憶の前にはずれ結果になると判定された始動記憶があるとき、信頼度の比較表示を所定の割合(例えば20%の割合)で行うことができるようにしても良い。以下、かかる場合の記憶比較報知処理について説明する。
この記憶比較報知処理では、図58に示すように、先ず始動記憶内に大当り結果になると判定された始動記憶の前にはずれ結果になると判定された始動記憶があるか判定する(ステップB141)。
ここで、大当り結果になると判定された始動記憶の前にはずれ結果になると判定された始動記憶がないと判定された場合(ステップB141;No)は、所定の割合(例えば1%の割合)で始動記憶表示に対する期待度の比較表示を行い(ステップB142)、記憶比較報知処理を終了する。一方、大当り結果になると判定された始動記憶の前にはずれ結果になると判定された始動記憶があると判定された場合(ステップB141;Yes)は、所定の割合(例えば20%の割合)で始動記憶表示に対する期待度の比較表示を行い(ステップB143)、記憶比較報知処理を終了する。
次に、上述した本実施形態の遊技機の第2変形例について説明する。なお、基本的には、上述の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。
図59は、本変形例の遊技機のセンターケース40の正面図である。
図59に示すように、本変形例のロゴ役物640のロゴ右部材644は、吹き出しを模した形状をなしており、右顔役物48が台詞を発しているように見せる演出を実行することが可能となっている。
また、ロゴ右部材644の平面上には「をねらえ!」の文字が施されている。そして、ロゴ役物640がセンターケース40の上部から下方に移動(落下)して、ロゴ左部材642及びロゴ右部材644が開状態となったとき、中ドラム671が出現し、このとき停止表示された中ドラム671の外周側面に表示されている図柄(例えば「7」)を狙うように指示する演出を実行することが可能となっている。
なお、ロゴ右部材644の平面上に表示される文字は、ロゴ右部材644の背面に配設されたLEDの発光態様に応じて変更することができるようにしても良い。また、中ドラム671の外周側面に表示される文字(図柄)についも、中ドラム671の内部に配設されたLEDの発光態様に応じて変更したり、また、例えば当該LEDの2種類の発光パターンを交互に変更することによって、当該発光パターンに対応する2種類の図柄を表示するようにしても良い。また、ロゴ左部材642についても吹き出しを模した形状とするとともにその平面上に文字を施し、左顔役物46が台詞を発しているように見せる演出を実行することができるようにしても良い。
また、ロゴ役物640がセンターケース40の上部から下方に移動して、ロゴ左部材642及びロゴ右部材644が開状態となったとき、右顔役物48の口ソレノイド48fをオン状態に制御し、右顔役物48の口を開かせるようにしても良い。
次に、上述した本実施形態の遊技機の第3変形例について説明する。なお、基本的には、上述の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本変形例の遊技機は、確率状態が高確率状態に設定されているとき、特図変動表示ゲームが実行される毎に通常確率状態に転落するか否かを抽選する転落抽選機能を有している。
〔転落報知処理〕
次に、通常ゲーム処理(図23参照)におけるシーン制御/表示制御処理(ステップB76)のサブルーチン処理として実行される転落報知処理について説明する。転落報知処理は、上述した転落抽選に当選することより確率状態が高確率状態から通常確率状態に転落するときの報知態様を決定するための処理である。
この転落報知処理では、図60に示すように、先ず転落抽選に当選したか判定する(ステップB151)。
ここで、転落抽選に当選していないと判定された場合(ステップB151;No)は、所定の割合(例えば1%の割合)でロゴ役物640をセンターケース40の上部から下方に落下させ(ステップB152)、転落報知処理を終了する。一方、転落抽選に当選したと判定された場合(ステップB151;Yes)は、所定の割合(例えば20%の割合)でロゴ役物640をセンターケース40の上部から下方に落下させ(ステップB153)、転落報知処理を終了する。
以上のように、本実施形態の遊技機10にあっては、所定条件の成立に基づき特図変動表示ゲームを実行可能であり、該特図変動表示ゲームの停止結果態様が予め定められた特別停止結果態様(大当り)となった場合に遊技者に有利な特別遊技状態を発生可能であり、演出用の可動部材(中ドラム671)の動作を制御可能な制御手段(演出制御装置300)と、該可動部材(中ドラム671)の初期位置を検出可能な初期位置検出手段(中ドラム位置検出センサ677)と、を備える遊技機において、制御手段(演出制御装置300)は、特図変動表示ゲームが停止する前から停止時にかけて可動部材(中ドラム671)を動作させる演出動作を実行可能な演出動作実行手段(演出制御装置300)と、特図変動表示ゲームが変動開始してから所定時間経過するまで可動部材(中ドラム671)を動作させる予告動作を実行可能な予告動作実行手段(演出制御装置300)と、を備え、演出動作実行手段(演出制御装置300)により演出動作が実行されて初期位置とは異なる位置へ可動部材(中ドラム671)が移動された後、可動部材(中ドラム671)が初期位置に戻るときの動作態様と、予告動作実行手段(演出制御装置300)による予告動作で可動部材(中ドラム671)が初期位置から異なる位置へ移動するときの動作態様を略同一とするようになっている。
従って、演出動作実行手段(演出制御装置300)により演出動作が実行されて初期位置とは異なる位置へ可動部材(中ドラム671)が移動された後、可動部材(中ドラム671)が初期位置に戻るときの動作態様と、予告動作実行手段(演出制御装置300)による予告動作で可動部材(中ドラム671)が初期位置から異なる位置へ移動するときの動作態様を略同一としたので、可動部材(中ドラム671)が当該初期位置に戻るときの動作を予告動作として用いることができるようになり、当該予告動作を実行するときの可動部材(中ドラム671)の制御を容易にすることができるようになる。
また、本実施形態の遊技機10にあっては、可動部材(中ドラム671)は、筒状の回転ドラムであり、演出動作実行手段(演出制御装置300)は、特図変動表示ゲームが停止する前から停止時にかけて回転ドラム(中ドラム671)を回転させ、予告動作実行手段(演出制御装置300)は、特図変動表示ゲームが変動開始してから所定時間経過するまで回転ドラム(中ドラム671)を回転させるようになっている。
従って、演出動作実行手段(演出制御装置300)により演出動作が実行された後、回転ドラム(中ドラム671)が初期位置に戻るときの動作態様と予告動作実行手段(演出制御装置300)による予告動作の動作態様は何れも回転動作であるので、回転ドラム(中ドラム671)が当該初期位置に戻るときの動作を予告動作として用いても違和感なく予告動作を実行することができるようになる。
また、本実施形態の遊技機10にあっては、回転ドラム(中ドラム671)は、少なくとも一部が透明若しくは半透明なクリア部材で構成され、回転ドラム(中ドラム671)の筒内に発光手段(中ドラムLED基板678)を備えるようになっている。
従って、発光手段(中ドラムLED基板678)によって、回転ドラム(中ドラム671)を間接的に発光させることができるので、回転ドラム(中ドラム671)の回転動作中に当該回転ドラム(中ドラム671)を発光させることで、当該回転ドラム(中ドラム671)による演出効果を向上させることができ、遊技の興趣を向上させることができるようになる。
また、本実施形態の遊技機10にあっては、回転ドラム(中ドラム671)は、その外周面に複数の識別情報が表示されるように構成され、回転ドラム(中ドラム671)の前方を被覆可能な扉部材(ロゴ左部材642、ロゴ右部材644)を備え、演出動作実行手段(演出制御装置300)は、演出動作を実行するとき、扉部材(ロゴ左部材642、ロゴ右部材644)を開閉させる動作を実行可能とし、予告動作実行手段(演出制御装置300)は、予告動作を実行するとき、扉部材(ロゴ左部材642、ロゴ右部材644)を開閉させる動作を実行可能とするようになっている。
従って、演出動作及び予告動作を実行するとき、扉部材(ロゴ左部材642、ロゴ右部材644)を開閉させる動作を実行することができるので、当該演出動作及び予告動作の演出効果を向上させ、遊技の興趣を向上させることができるようになる。
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
例えば、図61に示すように、上記実施形態において予告演出を実行するとき、左顔役物46と右顔役物48のそれぞれの視線を表示部41aに表示させ、各視線がぶつかり合う位置(表示部41a中央)に火花を模した3D画像を表示するようにしても良い。
また、上記実施形態では、中ドラム671を初期位置に戻すための変動動作の代わりに中ドラム671を変動させる予告動作を実行するようにしたが、この他にロゴ役物640を上方に移動させる動作(ロゴ役物640を初期位置に戻す動作と略同一の動作)や、左横スライド部材611を左方に移動させる動作(左横スライド部材611を初期位置に戻す動作と略同一の動作)、右横スライド部材621を右方に移動させる動作(右横スライド部材621を初期位置に戻す動作と略同一の動作)、ロゴ左部材642及びロゴ右部材644を閉状態にする動作(ロゴ左部材642及びロゴ右部材644を初期位置に戻す動作と略同一の動作)を予告動作としても良い。
また、上記実施形態では、左顔役物46及び右顔役物48の口に対応する表示部41aに吹き出し表示を行うようにしたが、これに限らず、例えば左顔役物46及び右顔役物48の鼻に対応する表示部41aに吹き出し表示を行うようにしても良い。
また、本発明の遊技機は、上記実施形態に示されるようなパチンコ遊技機に限定されるものではなく、例えば、その他のパチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機などの遊技機を使用する全ての遊技機に適用可能である。