JP5828191B2 - 獣害対策装置および獣害対策方法 - Google Patents

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Description

本発明は、猿、猪や鹿など野生動物(害獣)が山間部に近い場所にある畑や田圃等の耕作地の農作物を食い散らかさないよう前記耕作地に近寄らせないことができる獣害対策装置に関する。
近年、収穫前の野菜、米、果実等の農作物が栽培されている畑や田圃の耕作地に侵入し、農作物を食い荒らす害獣(猿、猪、鹿等)の被害が深刻な問題となっており、これらの被害は年々増加し、農業作業者の大きな悩みの種となっている。
従来この種の害獣に対する獣害対策装置には、例えば下記の先行文献1に記載された電気柵を用いるものがあり、害獣が耕作地に入り込むことを阻止するために使用されている。この電気柵による装置は、当該電気柵に近づいた害獣が張り巡らせた柵の電線に触れる事により、衝撃電圧を与えて電気柵から退散させることにより耕作地に侵入させないようにしているものである。
しかし、この電気柵には、害獣を侵入させたくない耕作地の周囲全てを柵で囲う必要がある為、材料費・設置費用等が高額になるとともに電気柵周辺に生えた草木によって漏電が発生することがあり、衝撃電圧のパワー低下が発生するという問題があった。この事象を補うためには、電気柵周辺での除草作業が頻繁に必要となり、農業作業者の作業負担が大きくなるという問題もあった。さらに山間部の耕作地には、日当たりの良い段々畑や急傾斜で起伏の激しい耕作地も多くあり、これらの地域には、前記電気柵の設置が困難な場所も多く、仮に設置できたとしても、高齢化してきた近年の農業作業者には、大変な労力を伴うという問題があった。
また別の対策装置としては、先行文献2に記載されている人形の光や動き、音により威嚇するものがある。この獣害対策装置は、電気柵に比べて設置が簡単にできる利点があるが、人形の動作による対策装置には、害獣検知センサーが使用されているため対策を行う対象耕作地の広さが限定され、殆どが耕作地の狭い範囲が対象となる上に、単に同じ光の繰り返しや、音声では犬の一般的な鳴き声や人が普通に話している音声等を流すだけであるため、害獣が本当に恐れ不安心理が煽られるような威嚇効果を得ることが難しく、対象となる害獣が、それらの音に対して程なく慣れてしまうことがあり、威嚇効果を長期間持続する事が難しいという問題があった。
なお、従来からあるこれらの対策装置は、全て害獣に対し装置自体を目視確認させて威嚇することを狙っているので、いずれの装置でも害獣が装置自体を容易に目視認識し、そのうち対策装置が害獣に対して直接危害を加えてこないことを目で見て学習してしまい、程なく慣れが発生し、威嚇効果の低減が否めないという根本的な問題があった。
特許公開公報:平成8−112055号公報 登録実用新公報:3177796号公報
本発明が解決しようとする課題は、従来例の諸問題点に鑑み、山間部の段々畑や急傾斜等の起伏の大きい耕作地を含み、広範囲の耕作地に対して簡単に設置することができ、かつ威嚇効果を長期間持続させることができる獣害対策装置を提供することにある。
本発明による獣害対策装置は、山間部にある耕作地の野菜、果実、米等の農作物を狙ってくる猿、猪、鹿等の害獣を撃退し、当該耕作地に近づけないよう前記害獣から耕作地内の農作物を守る獣害対策装置であって、害獣の恐れる人や犬等が前記耕作地に滞在していることを再現した威嚇滞在音または、前記耕作地及び山側に人や犬が向かってくることを再現した威嚇接近音、若しくは前記各威嚇音を組み合わせて発生させる音発生手段を設け、当該音再生手段が、耕作地の背景にカムフラージュする形態を持っていることを特徴とする獣害対策装置。
また本発明にあっては、主として音発生手段を用いるとともに、少なくとも所要期間に一度以上の割合で、地域住民や犬または猟師と猟犬等が実際に当該耕作地に滞在する状況または耕作地から山に向かってくる接近する状況或いはそれらの状況を組み合わせて作り出すことが好ましい。なお、この実際に各状況を作り出した際には、その各状況下における威嚇滞在音および威嚇接近音を録音しておくことにより、それ以降の威嚇音として利用することが慣れ防止に対して好ましい。
本発明による獣害対策装置は、山間部にある耕作地の野菜、果実、米等の農作物を狙ってくる猿、猪、鹿等の害獣を撃退し、当該耕作地に近づけないよう前記害獣から耕作地内の農作物を守る獣害対策装置であって、害獣の恐れる人や犬等が前記耕作地に滞在していることを再現した威嚇滞在音または、前記耕作地及び山側に人や犬が向かってくることを再現した威嚇接近音、若しくは前記各威嚇音を組み合わせて発生させる音発生手段を設け、当該音再生手段が、耕作地の背景にカムフラージュする形態を持っていることにより、害獣が恐れ嫌う人や犬があたかも本当に耕作地に滞在しているまたは耕作地から山側の場所に近づいて来るように錯覚させることができ、害獣の不安心理が煽られて、当該害獣が山から対象となる耕作地側に近寄ってこないようになり、耕作地内の農作物を守ることができ、かつ前記音発生手段を耕作地の背景にカムフラージュする形態を持った音声発生装置で構成することにより、もし害獣が耕作地側を目視しても、獣害対策装置自体を特定することが出来難く、仮に人に慣れている猿などの害獣が、樹木等から耕作地を見渡して威嚇本体である人や犬等を目視しようとしても、耕作地等の方向側からそれらの音声(音)が聞こえるものの実体が目視で確認できないため、対象となる害獣の不安心理は、威嚇本体が見えるときより一層煽られて、危険で不安に感じられる耕作地には、一切近づかないようになり、耕作地の農作物を守ることができるという効果が得られるものである。
また本発明にあっては、通常主として前記音発生手段を用いるとともに、少なくとも所要期間に一度以上の割合で、地域住民や犬または猟師と猟犬等が実際に当該耕作地に滞在する状況または耕作地から山に向かってくる接近する状況或いはそれらの状況を組み合わせて実際に作り出すことにより、音発生手段だけの威嚇方法に比べて本当の威嚇行為も含まれるため、害獣の不安心理が更に高まり、威嚇効果をさらに高めることができるとともに、本害獣対策装置の使用に対する害獣の慣れを防止することができ、長期間安定した害獣威嚇効果を得ることができるものである。
また、この実際に各状況を作り出した際(威嚇効果を実行した)には、その各状況下における威嚇滞在音および威嚇接近音を改めて録音することにより、それ以降それらの新規威嚇音を元の威嚇音とともにあるいは新規威嚇音だけでも本装置の威嚇音として利用すれば、威嚇音のマンネリ化を防止でき、更に本発明の獣害対策装置そのものに対する害獣の慣れを防止することができるものである。
(a)は、本発明の第一実施例における獣害対策装置を示す平面図であり、同図(b)は斜視図、同図(c)は側面図である。 (a)本発明の第一実施例における獣害対策装置の要部側面図、同図(b)はA−A断面図である。 (a)乃至(c)は、それぞれ本発明の第一実施例における下部本体の概略図である。同図(d)乃至(f)は、それぞれ下部本体の内部概略図である。 (a)乃至(b)は、それぞれ本発明の使用状態における概略図である。 は、本発明の耕作地における実使用の概略図である。 (a)乃至(b)は、それぞれ他の使用状態における概略図である。 (a)乃至(c)は、それぞれ本発明の威嚇音発生における説明図である。
以下、本発明の獣害対策装置の一実施例を第1図乃至第7図に示す。
第1図乃至第7図において、獣害対策装置Aは、耕作地17または耕作地17の近傍に点在している切株を模倣するよう、その外周面に木の皮模様等が施されており、全体には略円柱形をしている。なお、本発明の獣害対策装置Aは、実施例の切株に限定されるものでなく耕作地17または耕作地17の近傍に存在するような物体、例えば石や草木等であってもよく、要は耕作地17に違和感なく存在する構成で害獣に不信感を与えないような構成であればよい。
前記獣害対策装置Aは、第1図乃至第2図に示すように略中間部分から上下に分離される上部本体1と下部本体3とから構成されており、使用される耕作地等での風雨に耐える防水構造や屋外での環境に充分に耐えられる構造になっており、またその内部には、不必要に虫等が侵入しないよう防虫構造(例えば忌避剤等を使用など)も採られている。
前記上部本体1は、略円柱状をした合成樹脂や発泡スチロール等からなり、装置本体の中心軸を基準して外側面が回動するようになっており、かつ前記回転中心から外面部に向かって所定間隔の位置には、第2図に示すようにメガホン形状をした複数のホーン部であるホーン穴部10b〜10fが形成されている。
前記上部本体1は、上方部が幅狭になるテーパ1aが設けられており、各ホーン穴部10b〜10fから発生する音を指向性を持たせながら遠方まで伝達し易い配慮がなされている。なお、当該上部本体1の材料に発泡スチロールを用いた場合には、上部本体1を軽量化することができるため、回動するための駆動力を極力抑えることができ、回転駆動力の省電力化を図ることができるものである。
前記ホーン穴部10b〜10fは、基部より上部本体の外側面に向けた先方側が幅広になっており、かつ外面の所定間隔に露出した隣り合うホーン穴部同士は、露出穴径が異なる(例えば、大径‐小径の繰り返しなど)ように形成されるとともにその上下方向における傾斜角度が自在に異なるようになっている。
なお、ホーン部を構成する手段としては、実施例のホーン穴部10b〜10fに限定されるものでなく、メガホン等形状のホーン自体を回転中心から上部本体1の外面部に向けて設けてもよく、後記する回転中心部に設けたスピーカーからの威嚇音を指向性持たせて上部本体1の外面露出部1b〜1fから効率よく発生させることができればよい。
ホーン穴の外面露出部1b〜1fには、メッシュや小孔からなる目隠しが施されており、害獣が目視しても容易にホーン穴部10b〜10fが形成されていることが分からないようにするとともに虫等が侵入しないようにしている。前記ホーン穴部10b〜10fは、それぞれ基部から所定角度だけ斜め上方に向けて形成されており、耕作地に当該害獣対策装置Aを設置した際に、各ホーン穴部から指向性を持たせた威嚇音を遠く(例えば、数十メートル以上)まで安定して届けられるようにしている。
また、この複数のホーン穴部10b〜10fの角度は、隣り合うホーン穴間でランダムに変化されており、上部本体が回転した際に遠くの山にいる害獣やそれより近い位置にいる害獣に対してランダムに効率よく届くようにしているので、第4図(a)、(b)の概略図で示したように、地面に近い位置にいる害獣12や木13の上にいる害獣12(図示せず)に対して効率よく威嚇音B、Cが届く(伝達される)ようにしている。
下部本体3は、上部本体1の回転中心位置に配置されるスピーカー6を設けた中心上部が突出する形で設けられ、上部本体がスピーカー突出部分を中心に回転自在となるようにされており、上方に蓋となるドーナツ状の円盤2を設けるとともに外形は上部本体1と略同じような円柱状の形態をしている。なお、前記スピーカー6は、各ホーン部に音声を効率よく伝達するため球体型のものが適しているが、一般的なスピーカーであっても差し支えない。
下部本体3の内部には、第3図(d)乃至同図(f)に示すように、上部本体1を駆動する小型のモーター9(上部本体1の回転制御が行い易いステッピングモーター等が適する)と、該モーター9の回転力を上部本体1に伝達するギヤ8および回転ゴムタイヤ7からなる伝達部材と、前記スピーカー9から各威嚇音を発生させるための各威嚇音を記憶させたメモリ装置(図示せず)と、モーター9およびメモリ装置を制御する制御回路5と、当該制御回路5を駆動するバッテリー等の電源4を所定位置に配置収納している。下部本体3の収納部品点数は少なくて、かつ軽量なものが殆どであるため軽量であり、さらに軽量の上部本体1を含めても数Kg程度で装置A全体としても軽量化が図られている。なお、本装置Aの制御回路5には、例えばチャンネル設定を設けて、人間の声、犬の咆哮声、猟師の声、猟犬の咆哮音、銃声等を自在に選択できるとともにこれらの発生を手動または自動で切り替えることも可能で、特に自動で行う場合には遠隔操作で行うこともできるようになっている。
前記スピーカー6から発生させる威嚇音は、猿や猪や鹿等の害獣が恐れる人や犬等の声などを録音したものを再生するものであるが、単に市販されている人や犬の声を録音したものを用いるのではなく、害獣の可聴範囲(10Hz〜100KHz程度)まで再現可能に録音するとともに本装置Aでは、その範囲の音を忠実に再生できるよう配慮されている。
まず滞在型の威嚇音を録音する場合には、本装置Aが使用されるその地域の耕作地において、作業する農家の人間や耕作地に連れてこられた犬等が実際にその場所に滞在している状況を再現するよう複数の集音マイク等の集音装置を用いて所要期間の間、耕作地で続けて録音することにより行うものであり、録音された威嚇音声は、対象地域の害獣にとって日常よく聞くリアリティのある威嚇滞在音声を録音して再生使用するものであり、害獣が最も恐れる地域住民や地域の犬の威嚇音声そのものを活用することにより、高い威嚇効果を有するものである。
次に耕作地を越えて山に接近してくる状況を再現する威嚇接近音を録音する場合は、地域の猟師や猟犬が耕作地から山側に向かってくる状況を忠実に再現するために、録音する集音マイク(集音装置)を山の入り口や一部山の中(例えば樹木の上等)に1乃至複数台配置して、その集音装置に向かって猟師や猟犬が近づいてくる状況或いは猟銃の発砲音等をうまく再現できるようにして威嚇接近音を録音すればよい。
また威嚇接近音には、前記の他に猟銃による害獣の臨終声や害獣が仲間に危険を知らせる叫び声などを録音するなど、害獣の不安心理を煽る威嚇効果を高められる音声であれば本実施例の音等に限定されないものである。前記猟師や猟犬の選定は、対象地域で特に狩り上手な特定の猟師・猟犬を選定することにより、更に威嚇効果を高めることができる。
本発明の獣害対策装置Aは、第5図に示すように、耕作地17内に例えば数10m程度、所要距離を離して複数台を配置(同図では、山14側に2台、耕作地中間部に3台配置した例を示す)するだけで、装置Aが配設された場所で上部本体1が回転して各ホーン部10b〜10fから指向性の高い威嚇音を耕作地17内や山14側の広範囲に適宜指向性を持たせて伝える(飛ばす)ことができ、かなり広い(例えば数Km以上)耕作地17であっても、その広範囲内に威嚇音声を指向性を持たせて伝達でき、耕作地17の農作物を害獣からしっかり守ることができ、従来の電気柵等の装置等を用いる場合よりも配置や施工が非常に簡単にでき、しかも第6図(b)に示すように段々畑19などの起伏の大きい異形地域にも簡単に利用できるものであって、電気柵が使用されるような単なる平坦な耕作地17に限定されることなく、山間部のあらゆる地形に対応し、広範囲の山間部地域に活用することができるものである。
なお、本獣害対策装置Aは、使用部材が軽量のため本体重量も数Kg程度までかつ持ち運び用の取手(図示せず)も設けられているため、例えば高齢の農業作業者であっても簡単に持ち運びすることができ、耕作地17内の害獣に対して威嚇効果の高い適切な場所に、何度でも自在に移動配置することができ、かつ内部制御回路5のタイマー機能等により威嚇する害獣の発生時期や時間等に対応して適宜使用することができるものである。
また、複数の獣害対策装置Aは、それぞれ無線または有線で親器と複数の子器として一体的に連動させることも可能であり、このように複数の装置A間を一体的に連動させた場合には、一台ずつ別に動作させた場合よりも、それぞれから発生される複数の威嚇音をうまく連動化させることができ、例えば耕作地17や緩衝帯15において、一つの威嚇音が広範囲内にぐるぐる回りながら移動している状況を作りだすことができたり、また複数の場所において異なる威嚇音の連携グループがそれぞれスムーズに移動している状況を作りだすことができるものである。なお、云うまでもないが耕作地19があまり広くない場合には、第6図(a)に示すように本装置Aを1台略中央等の威嚇効果の高い所要場所に配置すればよいものである。
第5図において、15は草木が刈られた除草緩衝帯で、道路等としても活用される地域であって、山14と耕作地17間に設けられることにより、山14から害獣が耕作地17側へ侵入してこようとしたときに、除草されたこの緩衝帯15を通ってからでないと耕作地17へ侵入できないこととなり、この緩衝帯15がない場合の状態のように草木等で害獣が姿を隠したまま山14から直接耕作地17に侵入することが出来ないようになり、緩衝帯15で害獣が云わば丸裸の状態で目立った形で侵入することになるため、前記害獣の不安心理(恐怖感)が極度に煽られて、耕作地17への侵入を躊躇させ侵入抑制が図られる効果があるが、本実施例では、この緩衝帯15の所要位置に本獣害対策装置Aを配設して各威嚇音を発生させることにより、害獣の恐怖感がより一層煽られることになり、さらに耕作地17への侵入を断念させることができるものである。
なお、この緩衝帯15は、道路のように広い範囲で除草されているため、本装置Aを配設したときに、近くに威嚇音の伝達を妨げるものがなく、効率よく前記威嚇音を山側の害獣に指向性を持たせて伝達させる(飛ばす)ことができるものである。
なお、前記耕作地17の特定場所にリンゴやデコポンなどの高価な果樹等が植栽された場合には、猿などの害獣から特に狙われやすい恐れがあるが、万が一本装置Aのバッテリー不足などで威嚇効果が一時的に低減し、害獣が果樹近辺まで近寄ってきたとしても、この電気柵16によって耕作地17への侵入を阻止できるものであり、またこの電気柵16を使用することにより、当該電気柵16に使用する商用電源やバッテリー等を本装置Aの電源にも活用することができ、本装置Aの電源不足を補うことができるとともに使用電源の共用化を図ることができるものである。
なお獣害対策効果をより一層高める方法として、普段の通常の日は、本獣害対策装置Aを用いて各種の威嚇音による獣害対策を行うとともに、少なくとも所要期間、例えば一週間に一度以上の割合で、地域住民や飼犬または地域の猟師と猟犬等が実際に当該耕作地に滞在する状況または耕作地から山に向かってくる接近する状況或いはそれらの状況を組み合わせて実際に行うことにより、威嚇音だけの威嚇方法に比べて害獣の不安心理は高まり、極めて高い威嚇効果を上げることができるとともに、本発明の害獣対策装置A自体の使用に対する害獣の慣れの防止も図ることができて、長期間安定した害獣威嚇効果を得ることができるものである。
なお、この実際に滞在や接近する実施行為と本獣害対策装置Aによる威嚇音の発生とを同時に併用することも当然ながら可能であり、その場合さらに高い威嚇効果を得ることができるものである。
また、この実際に各状況を実行した際には、その各状況下における威嚇滞在音および威嚇接近音を録音しておくことにより、それ以降の新しい威嚇音として利用することにより威嚇音声のマンネリ化を防ぎ、本発明装置そのものに対する害獣の慣れも防止することができるものである。
本獣害対策装置Aの使用状況の一例について、第7図(a)〜(c)をもとに説明する。
各図のグラフでは、発生時間を横軸に、発生音量(dB)を縦軸にして各種威嚇音の発生状態を表しており、同図(a)は、本獣害対策装置Aにより発生させる威嚇音の発生パターンの1サイクル程度を表している。同図において、状態20のリニアに上昇している間は、猟師や猟犬が山に向かって接近している状況を再現した威嚇接近音の発生状態を表しており、この一例では約15分程度までの上昇が、威嚇接近音を再生しており、耕作地17の広さ面積に応じて適した音量になるよう発生させている。威嚇接近音に続いて一定の音量を示す範囲(数十分程度)は、威嚇滞在音が発生している状態を表しており、猟師や猟犬が山や耕作地等の場所に滞在している状態の音を再現している。
状態21、22は、耕作地に農業作業者や犬が滞在している状態を表しており、この状態において、本装置Aの上部本体1が所要の回転速度(例えば数分間で1回転)で回動することにより、各ホーン部から耕作地17内に威嚇滞在音がある程度の指向性と音の大小をもって伝達されるようになっており、山に隠れている害獣の方向にも、装置Aの回転状態に応じて指向性を持った大小の威嚇滞在音が断続的に伝達されるため、害獣からみると人や犬が長期間の間、耕作地17のあちこちに移動しながら滞在しているように感じられ、侵入に対する不安心理が高まり耕作地17側に近づかないようにすることができ、耕作地17の農作物を守ることができる。
なお、これらの状態20、21、22等は、その発生順番を入れ替えたり、発生頻度を変えたりすることは、諸条件により適宜自在に行えばよいものである。
なお、上記図7(a)の1サイクルを所要期間繰り返すことを約1日の間において作動させている一例の状態を表しているのが、同図(b)である。同図では、主として害獣のうち猪を対象とした威嚇動作状態を表しており、4月から9月までの夏季における夜間(午後6時頃から翌日の午前4時頃まで)に動作する状態を表しており、夜行性である猪の威嚇対策が行えるようにしている。また同図(c)では、主として害獣のうち猿を対象とした威嚇動作状態を表しており、4月から9月までの夏季における早朝から夜間まで(午前2時頃から午後8時頃まで)に動作する状態を表しており、主に明るい時間帯に活発に活動する猿に適用するようにしている。
なお、前記は夏の事例で説明したが、冬の期間においても、同じようにそれぞれの害獣に適した時間帯に本装置Aを作動させればよいものであって、対象の害獣によって季節や使用時間を適宜変化させることを本獣害対策装置Aでは、内部の制御回路(タイマー設定等)構成や設定条件等を選定することにより自在に行うことができる。
A 獣害対策装置
B、C 威嚇音声
1 上部本体
1a テーパ部
1b〜1f 露出部(メッシュ)
2 円盤(蓋部)
3 下部本体
4 電源
5 制御回路
6 スピーカー
7 モーター(ステッピングモーター)
8 ギア
9 回転ゴムタイヤ
10b〜10f ホーン部(ホーン穴部)
12 害獣
13 樹木
14 山
15 緩衝帯
16 電気柵
17 耕作地
18 家
19 耕作地(段々畑等)
20〜23 威嚇音声の発生パターン

Claims (2)

  1. 山間部にある耕作地の野菜、果実、米等の農産物を狙ってくる猿、猪、鹿等の害獣を撃退し当該耕作地に近づけないよう前記害獣から耕作地内の農作物を護る獣害対策装置であって、害獣の恐れる人や犬等が前記耕作地に滞在していることを再現した威嚇滞在音、または前記耕作地及び山側に人や犬が向かってくる事を再現した威嚇接近音、若しくは前記威嚇音を組み合わせて発生させる音声発生手段を設け、当該音声再生手段が、耕作地の背景にカムフラージュする形態を持っていることを特徴とする獣害対策装置。
  2. 請求項1記載の音声発生手段を使用するとともに、少なくとも所要期間に一度以上の割合で、地域住民や犬または猟師と猟犬等が実際に当該耕作地に姿を見せることで害獣に当該地域に危険のあることを認識させ、請求項1のカムフラージュした獣害対策装置の発生音声の威嚇効果を高める事を特徴とする獣害対策方法。
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