JP5828142B2 - 改良された接着剤組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、主な用途が紙またはボール紙工業である接着剤組成物に関する。係る接着剤組成物は多くの場合主として天然のポリマー生成物、典型的には澱粉および/またはデキストリンに基づくものであるが、部分的にまたは全体が好適な合成接着ポリマー、例えばポリビニルアルコールに基づくものであっても良い。本発明は、特に、食料品と接触して用いられても良い、および食品の一部として用いられても良い接着剤に関する。本発明は更に、そのような接着剤組成物の製造および使用に関する。
澱粉ベースの接着剤組成物や、それの天然および合成代替物は、多くの産業、例えば段ボール箱ボード、紙バッグ、紙ボックスを製造する産業;カートンシーリングまたはケースシーリング;製本またはチューブワインディング;壁紙接着剤;積層ボール紙、ガムテープまたは紙の製造;封筒の接着剤;学校用糊;ボトルのラベリング;およびテキスタイルのサイジングなどの産業に利用されている。
澱粉またはアミラム(amylum)は、ほぼ全ての植物に存在する天然の高分子材料であって、多くのグルコースユニットからなる炭化水素である。それは全ての緑色植物によってエネルギー貯蔵体としてグルコースを多糖類ポリマーに製造され、それはグルコースより非常にコンパクトな水不溶性のものである。それは二つのタイプがあり、一つは直鎖および螺旋状アミラーゼと、分岐鎖アミロペクチンからなる。澱粉分子は植物内では半結晶粒子の形態になり、各植物独特のデンプン粒の粒径が存在する。純粋な澱粉は水に不溶なパウダーであるが、加熱すると水溶性に変わることがある。
多くの植物は澱粉を含む小麦粉を得るために、乾燥して粉砕される。この方法は、乾式で単純且つ安価な方法であり、澱粉と共に他の成分、例えばグルテンや繊維を含む小麦粉が得られる。一方、より高い純度の澱粉は、典型的には湿潤でより複雑な方法、即ち天然生成物(例えば、とうもろこし)を通常まず最初に穀粒の個々の成分の結合を切断するために浸漬法により柔らかくし、その後粉砕、洗浄および篩い掛けして他の成分を高純度に分離する。例えば、コーンプロセスは全ての水溶性成分を含むいわゆるスティープ水を導き、更に洗浄および分離は副生成物として胚芽、繊維およびグルテンから分離した澱粉を導く。胚芽、グルテンおよび繊維は濾過、圧縮およびドライヤーで脱水および乾燥する。胚芽は更に処理してコーン油を回収し、残りの繊維分は動物の飼料とする。
工業的および食物上の澱粉を製造するために、洗浄および分離工程からの澱粉スラリーは通常得遠心分離で脱水して、澱粉「ケーキ」を製造し、それはさらに加熱空気流に分散して、水分含量約10%に乾燥する。澱粉は水分が存在する場合に過熱を避ける努力をしなければならない。なぜならばゲル化が開始するからである。そのような生成物は化成ソーダに対して不必要に高感度を示すことがある。
現在、市販の澱粉の主たる原料は、コーンまたはトウモロコシ、ジャガイモ、タピオカおよび小麦であり、米、サツマイモ、サゴヤシ、アロールート(arrowroot)およびマングビーン(mung bean)も用いられている。
澱粉製品の品質はその原材料およびそれと共に天然材料とに依存し、収穫植物の特質は、多くの要因、例えば温度、日照時間、湿度、降雨、作付け年、土中湿度、植物群および受精率によって影響を受けうる。
澱粉ポリマーの化学的構成は古くから知られ使用されている優れた接着特性を形成する。生の未処理または未ゲル化デンプン(「パール」澱粉とも呼ばれる。)は冷水、即ち常温またはそれ以下の温度の水に溶解しない。澱粉は加熱したときに水に溶解するようになる。熱水中で、粒子が膨潤かつ破裂し、半結晶構造が失われて、より小さなアミラーゼ分子が粒子から流出し始め、ネットワークを形成して、それが水を保持し、混合物の粘度を上昇する。
この澱粉粒子の変化をゲル化と呼ぶ。水中での澱粉のゲル化温度、即ちゲル化点は混合物が濃厚になり、その結合特性が発揮され始める温度である。ゲル化温度は、単独の温度で表されるが、実際は分子サイズや澱粉の組成に基づく温度範囲であり、原料に大きく依存する。接着剤工業では澱粉のゲル化点は、使用した接着剤に過剰の水の蒸発後にゲル化して接着機能を果たすのに必要な温度であるので、非常に重要である。
現在の工業的用途では、300m/分を超えるスピードで稼働する段ボール機では、澱粉自体がその接着特性、即ち「タック」が非常に遅く、水中での粘度も非常の低い。パール澱粉のゲル化点は典型的には77℃以上である。澱粉のゲル化温度は例えば塩基を加えることにより低下することが知られている。十分な量の強塩基、例えば苛性ソーダまたはソーダ灰が常温で澱粉を完全にゲル化し、冷水にも可溶にする。従って、工業用澱粉−ベースの接着剤は比較的強塩基性である。ゲル化点の低下は省エネや処理スピードの向上なの必要性から要請され、澱粉ベースの接着剤は典型的にはpH12.2以上、多くの場合はpH13以上を有している。常套の澱粉接着剤は高含有量の遊離塩基、通常NaOHを含む。
澱粉はプレクック若しくはプレゲル化し、その後乾燥すると、使用時に冷水で即座に粘りがでる。澱粉は化学的に変性して、処理または貯蔵時に遭遇する条件、例えば高熱、高剪断力、低pH、凍結/溶解および冷却下に正しく機能するようにしてもよい。技術的用途に対する典型的な変性澱粉は、カチオン性澱粉、ヒドロキシエチル澱粉およびカルボキシメチル化澱粉である。
澱粉の用途の中で主たる非食品用途は、紙およびコルゲートカードボード工業で年間多大な量の澱粉を消費している。現在製造されているコルゲートボードの殆どが澱粉ベースの接着剤、主として非変性澱粉で接合している。水性で生澱粉を含有する接着剤組成物を紙またはボール紙に塗布し、水が紙またはボール紙の多孔部分に移行し澱粉粒子も同時に移行し、熱または圧力を掛け、塩基の存在がそれを助長して、膨潤かつゲル化し、所望の結合を提供するのに必要なネットワークを形成することにより強固な接着剤として作用する。過剰の水、即ち澱粉粒子に吸着されなかった水は、典型的には蒸発除去される。
パール澱粉、水および苛性ソーダのみを含む接着剤は、接着剤の用途には粘度が低すぎる。粘度を上昇するために、種々の方法が開発されている。
通常の方法はステイン−ホール法で、キャリアーを別個に製造する方法である。この目的のために、15〜20%の(1次)澱粉を必要量の(1次)水および苛性ソーダの存在下に加熱して粘性液またはペーストを形成する。次いで、このゲル化デンプンの粘性キャリアーを典型的に80〜85%のパール澱粉の第2の量を第2の量の水を加えて水中に懸濁するためのベースとして用いて、目的の接着剤組成物を形成する。この水性接着剤組成物の粘度は、最終の接着剤配合に用いられるキャリアーの量と粘度で決まる。通常、少量のホウ素化合物、最もしばしばボラックス、ジ−ナトリウムテトラボレートデカハイドレートとして化学的に知られている生成物が主として苛性ソーダを緩衝するために最終的に添加される。ボラックスのアニオン構造は既にゲル化した澱粉ポリマーマトリックス分子の間に鎖間結合を形成し、それにより接着剤組成物の粘度を更に上昇する。典型的なステイン−ホール接着剤のpHは約12.5であるが、しばしば13.1程の高さであっても良い。
ステイン−ホール法に別法がある。例えば、JP45020598B4およびJP45019600B4に記載されているように、ボラックスをキャリアーに添加し、その後第2の澱粉と追加の水中で混合し、必要に応じて別途第2の混合物として形成する。いわゆる「ロケッテ(Roquette)」または「プリムスチーム(Primsteam)」法に置いて、熱だけをキャリアーの製造に使用して、塩基は用いない。苛性ソーダは第2工程だけで、パール澱粉のゲル化点を最終接着剤で低くするために添加される。この方法は、最終接着剤の粘度の制御が難しいのが欠点である。「ミノカー(Minocar)」法では、キャリアー形性工程は製造時にその粘度を精密に制御することによりモニターされている。所望の粘度に達したら、ゲル化を水と、更なる澱粉およびホウ酸を添加することによりストップする。ジェットクック法では、接着剤の最終の所望のゲル化温度を達成するために全ての水、澱粉の半分、必要な苛性ソーダとホウ酸を混合して、スチームを吹き付けて所望の粘度が得られるまで澱粉の少なくとも一部を膨潤する。目的に達したら、パール澱粉の残りを混合下に添加して最終の接着剤を形成する。いわゆる「ノーキャリアー」法では、全ての澱粉、水、50%の苛性ソーダとホウ酸を混合し、十分制御された熱を加えつつ澱粉を「膨潤」で使用する。これは混合物中に存在する澱粉の部分ゲル化を引き起こし、形成された接着剤組成物の所望の粘度が得られる為に制限された制御が必要である。
これらの製法は全て種々の欠点がある。最も大きな点は、接着剤中のパール澱粉だけが紙やカードボードを接着するのに必要である。例えば、キャリアー製造時に粘度上昇に使用される1次澱粉の量は通常総澱粉の約15%であるが、それは実際の接着に用いる前にゲル化する。従って、この澱粉は所望の結合作用に機能しない。このことは、使用される澱粉の典型的には約15%が接着剤として使用されず、粘度変性剤として用いられることを意味する。
更に、水中でのゲル化デンプンのゲル化点および粘度は同じ植物で作物ごとに変わる。従って、このことは澱粉ベースの接着剤に用いる方法は供給澱粉の原料の変化に応じて調節しなければならない。
しかしながら、接着剤の粘度はまた段ボール工業において大変重要な製造上のパラメーターでもある。粘度が低すぎると、水が媒体中で不足して、即ち糊の部分から拡散してしまい、パール澱粉は十分にゲル化するのに必要な水がなく、十分な結合性能に到達しない。このことはコルゲーターから乾燥した脆いボール紙が得られ、接着テストで不可となる。一方、粘度が高すぎると、媒体への侵入が遅くなり、糊付け線が広く、厚くなり、接着剤の使用量が多くなり、糊なべからあふれることになる。
ゲル化した澱粉とホウ素化合物との組合せによってまず提供される接着剤組成物の粘度が安定でないという問題も存在する。粘度は大きく温度に依存している。接着剤組成物の緊密な温度制御が使用時および貯蔵時にも必要である。古い接着剤を未使用期間後に再加熱するのは、注意深くしなければならず、時間がかかる。剪断、例えばコルゲーターや接着剤在庫タンクへの戻り管でのミキサー、ポンプ、パイプ、エルボーまたはバルブで起こる剪断が、接着剤の構造を壊し、および/またはキャリアー内でのゲル化澱粉の重要な場合でも、剪断が接着剤の粘度を不可逆的に減少する。従って、剪断が不可欠なときには、剪断が注意して掛けられたり、実施したりしなければならない。製造ラインは数百メーターの長さがあり、接着剤はそれが調製される中心の「グルーキッチン」からそれが塗布される製造ラインの地点まで数百メーターの長さに渡ってポンプで送らなければならない。この移動システムは接着剤の戻りラインも含まれている。ポンプは注意深く選択され、かつ適切にデザインされなければならない。澱粉ベースの接着剤の粘度は接着剤の未処理部分が調理部分から離れるにつれて粘度が低下するので、経時的に一定ではない。また、ゲル化温度は、接着剤の貯蔵が長くなるにつれて、澱粉に遊離の苛性ソーダがゆっくりと吸収されるので上昇する。接着剤のターンオーバーを早くし、未使用の期間の在庫を少なくすることが必要である。
「スピニング(spinning)」と呼ばれる現象も問題である。波形またはフルートの先端に接着剤を塗布し、塗布ロールから波形基材が離れるときに、接着剤が糸を形成し切断される。この糸が切れて接着剤が基材に飛んで返るときに、その一部が所望の位置から離れた「グルーライン」に付く。この糸の端は所望の接着機能に寄与しない。より多くの接着剤を塗布しなければならず、それが使用量を増やし、製造に必要なエネルギーも増加し、不必要な温度効果のリスクも上がる。余分な接着剤はまた基材との間で不良の形成リスクも上がる。
WO2005/007765A2には、少量の架橋ポリアクリレートポリマー添加剤を接着組成物のレオロジー変性の為に添加するステイン−ホール澱粉ベース接着剤組成物であって、接着債の粘度が掛けられる剪断力に応じて変化するものが開示されている。一つの例としては、第1澱粉と第1水の量を最初に混合して10.7重量%の澱粉を含む1次澱粉混合物を得る。この混合物は澱粉の沈澱を防止するために混合される必要がある。この混合物に、水酸化ナトリウム、第2水、第2澱粉およびボラックスと添加剤が添加され、再び撹拌する。得られた混合物は総接着組成物に基づいて31.4重量%の澱粉を含む。別の実施例では、添加剤をまず水と混合する。その後コーンスターチを濃度約6.2重量%に添加する。混合物を40℃に加熱して、苛性ソーダの必要量を添加して、混合し、それにより完全にゲル化する澱粉が得られる。その後、水、パール澱粉およびボラックスを混合し、存在する澱粉の90.8%がゲル化していない接着剤組成物を提供する。WO2005/007765A2には、更に、上記添加剤を含有する固体状プレミックスであって、それに水を添加して接着剤を調製することが開示されている。この固体状プレミックスには、全ての澱粉の多くても90.9%が非ゲル化物である。添加剤の配合とは違うが、WO2005/007765A2には、接着剤組成物の性質、その固形分含量およびゲル化性能が、組成物の処理時の重要性の故に本質的に影響を受けないことが記載されている。
FR2890394には、ステイン−ホール接着剤の調製で、まずホウ素含有量約10重量%およびナトリウムポリアクリレート(Norasol LMW45N)0.1重量%を含む補助剤を調製するものを記載する。補助剤はステイン−ホール接着剤に0.345重量%で添加して、接着剤中にナトリウムポリアクリレート3.5ppm以下の濃度にする。FR2890394では、接着剤組成物中に存在する全ての澱粉の10.98%がゲル化している。
JP45020598B4に記載の方法において、最初に水中にゲル化デンプン4.13重量%、苛性ソーダ0.86重量%およびボラックス0.85%を含有する1次ペースト形成する。実施例2では、1次ペーストは水中にナトリウムポリアクリレート4.72重量%およびNaOH0.86重量%を含有する混合物である。また、水中に接着成分32重量%以上を含有する2次混合物も調製している。これらの混合物はリッチ過ぎて、それ自体を接着剤として適当でない。これらの2次混合物では、ナトリウムポリアクリレートおよび澱粉が接着成分として使用され、その比率は0/10〜10/0に変化する。従って、2次混合物をペーストに混合して澱粉のほぼ少なくとも12.5%以上がゲル化している接着剤組成物が得られる。実施例2において、2次混合物は澱粉だけを含む。ポリアクリレートは、使用される比率と濃度では、澱粉と組み合わせて使用した場合、耐水性の効果をもたらすことが解った。澱粉がなければ、接着力がゼロであると報告された。JP45020598B4における全てのペーストは非ゲル化デンプンのゲル化点の減少のゲル化剤としてNaOH0.86重量%含有し、結果接着組成物のpH13.1以上をもたらす。JP45020598B4中の接着剤のゲル化点は測定されなかった。
従来の接着剤組成物に置いて澱粉の非ゲル化部分はまた微生物による劣化を受けやすい。ゲル化した澱粉は微生物の食物であり、攻撃されたら、可溶性の炭化水素に変化して、粘度が下がり、場合によって臭いを出す。殺生物剤が用いられるが、繁殖地を減少したり殺生物剤耐性を減らすために、装置の頻繁な掃除と殺生物剤の種類の変更が必要である。
また、ポリビニルアルコールを接着剤組成物の接着成分として、必要に応じて他の接着成分、例えば澱粉および/またはデキストリンと組み合わせて、もちいる。
別のタイプの接着剤はデキストリンを接着成分の一つもしくは単独成分として用いる。デキストリンは、澱粉の加水分解によって得られる低分子量の炭化水素の一種である。デキストリンは乾燥または酸変性澱粉を加熱する、いわゆる熱分解と呼ばれる製法で形成される多糖類である。それらは天然のまたは変性澱粉よりも高い固形分で使用され、より強固の結合を形成し、未変性澱粉から製造されたペーストより粘性が高く速乾性も高い。デキストリンペーストは優れた機械適用性を提供し、また食品と接触する接着剤や被膜に用いられ得る。
しばしば、デキストリン接着剤は、澱粉ベースの接着剤のように、ホウ素化合物、例えばボラックス(ナトリウムテトラボレートの短縮形)を配合して中程度の濃度で高い粘着性とより高い老化特性を有する粘度が得られる。それらはまた高い接着性および機械特性を有する。ボラックスは乾燥澱粉またはデキストリンに基づいて10%以下の量で一般的に添加される。水酸化ナトリウムはまたボラックスをより活性のナトリウムメタボレートに変換するために添加される。用途にはケースの密封、カートンの密封、カバンの縫い目、チューブの巻き取りおよびラミネートが含まれる。
積層段ボールはコルゲートカーボードコアの表面または底面の一方または両方が平面の紙または板紙のシートに接着した積層材料である。接着層は波またはフルートの表面に塗布され、その後それが紙シートに接着される。
フルート状波状媒体に平面紙ライナーを最初に貼り付けることを、「シングルフェース」工程と呼び、「シングルフェーサー」で製造し「シングルフェーサーウェブ」を形成する。平面ライナーを媒体の反対側に提供することを「ダブルバッカー」工程とよび、「ダブルバッキング」位置で行う。第二のフルート状波状媒体を次の層として貼り付けることを「ダブルフェイシング」工程と呼ぶ。これが、必要な段ボールの種類に応じて、3〜5層行われる。ライナーや媒体により重さ、厚さおよび組合せが用途により異なる。しかしながら、その製造方法の基本は同じである。
接着成分として少なくとも1種のポリビニルアルコールを含む接着剤組成物では、ホウ素成分、例えばボラックスが、上述した組成物の粘着性および/またはいわゆるスピンまたはスピニング性とそれに付随する欠点を改善するために、しばしば添加される。
ステイン−ホール方法およびその変形のみならず、他の澱粉を使わずにデキストリンやポリビニルアルコールに基づく接着剤の調製方法に付随する問題は、これらの異なる段ボール製造工程において望まれる接着剤の性能が典型的に異なっており、かつ使用される各工程や材料が独特のゲル化点、独特の乾燥材料含有量および独特の粘度または全体のレオロジー特性を望む点にある。これらの製造工程の各々はそれらの接着剤の在庫を有していて、接着剤の貯蔵寿命が制限されているので比較的少量で保持している。一方、典型的な「グルーキッチン」で通常行われている接着剤製造工程は、使用する用途に応じて毎回必要なレシピで製造に応じなければならない。このことが段ボールの製造に大きな全体的な複雑性をもたらす。
公知の接着剤に付随する別の問題は、それらが多くの場合、澱粉および/またはポリビニルアルコールと共に、のみならずデキストリンと共に、さらに澱粉および/またはデキストリンと共にホウ素化合物を含み、強塩基もかなり自由な量で含んでいることである。毒性という面では、ホウ素化合物の存在は、食品と接触する用途に使用される接着剤では特に、最近歓迎されない傾向にある。強塩基、例えば苛性ソーダの存在も望まれなくなってきている。強塩基は構造材料に対して良くない。強塩基の存在は構造材料に対して普通のものでないものを要求し、それが製造コストと複雑性につながる。また、強塩基は皮膚にも良くなく、工程を操作する人に対する安全に対して複雑になる。特定の地域では、例えば接着剤や段ボール工業における高いpHの流れに使用される強塩基の使用はより厳しく制御が必要であり、いつかは禁止されるかも知れない。従って、接着剤組成において、ホウ素の含有量をできるだけ小さく、好ましくは使用せず、pHに関してもpHを低く、好ましくは中性にすることがより必要になってくる。
従って、容易に製造できて、粘度の予想や制御が簡単で、使用される澱粉が効果的であり、段ボール製造には非ニュートン性レオロジー挙動を示し、強塩基をできるだけ含まない接着剤組成物が要望されている。好ましくは、接着剤組成物はホウ素をできるだけ含まず、または所望の成分としないことも望まれている。
JP45020598B4 JP45019600B4 WO2005/007765A2 FR2890394
本発明は、上記問題点を無くすもしくは少なくとも回避することを目的とし、および/または改善法を提供することを目的とする。
本発明は、特許請求の範囲に記載されている、改良された接着剤組成物、それを提供するために好適な固体状プレミックス、それらの製造方法を提供する。
本発明は、接着剤組成物の総重量に基づいて接着剤成分7〜30重量%を含有し、接着剤成分が少なくとも一つのポリビニルアルコールおよび/または少なくとも一つのデキストリンおよび/または少なくとも一つの澱粉を含有し、さらにカルボマーおよび要すればホウ素化合物を含む水性接着剤組成物であって、該接着剤組成物がpH13以下を有しかつ、澱粉とホウ素化合物が接着剤組成物に存在するときには組成物中の全ての澱粉の91.0%以上が冷水不溶形態であることを特徴とする接着剤組成物を提供する。
本発明者等は、本発明の接着剤組成物に存在するカルボマーが、低濃度でも粘度形性に大きく寄与し、澱粉および/またはデキストリンのゲル化点を減少するのにも寄与し、その結果組成物がホウ素化合物の付加的な架橋効果を必要とせず、および/またはゲル化デンプンおよび/またはデキストリンの量を減少し、しかもゲル化点の減少に苛性ソーダを余り使用せず、pHを低くした段ボール製造に好適になったのである。この組成は特にステイン−ホール接着剤またはその変形について、澱粉のかなりの部分の粘度形性の為だけのゲル化の必要性を減少若しくは回避する。更に、接着剤に存在するデンプンおよび/またはデキストリンの必ずしも全てではないが、多くが接着機能に関与し、澱粉の使用が有効にはかれる。また、それは苛性ソーダの必要性も減少し、実質上ホウ素フリーの接着剤組成物の可能性もある。
出願人は、カルボマーがそれ自体デンプンおよび/またはデキストリンのゲル化点に影響を与え、ゲル化点を低下して、所望のゲル化点を得るための塩基の使用を減少しうることも見出した。このことは、組成物に存在する塩基を少なくするか、または無くする利点がある。更に、出願人は、カルボマーがデンプンおよび/またはデキストリンのゲル化点を十分に低下して、苛性ソーダの添加を必要とせず、それ自体種々の用途に使用可能にできることが解った。出願人はまた、ホウ素化合物、例えばボラックスの添加がより不必要になり、また全く不必要になることも解った。従って、本発明の接着組成物は実質上強塩基フリーもしくは苛性ソーダフリーであってよく、および/または実質上ホウ素含有化合物、例えばボラックスフリーでもある。このことは、本発明がホウ素、ボラックスおよび/または苛性ソーダに付随する近年の毒性や工業的な衛生上の問題を有さないで使用できる接着組成物を提供することを意味する。
ポリビニルアルコールベースの接着剤との組合せに置いて、出願人はカルボマーがまた接着組成物の粘性および/またはスピン性を改善する効果があり、それによってホウ素化合物の使用を減らすか、殆ど不要にするか、または全く不要にすることも解った。従って、本発明はまたスピニング問題の少ない、ホウ素含有化合物、例えばボラックスフリーが可能な接着組成物を提供する。
出願人は更に、本発明の組成物中に澱粉およびポリビニルアルコールの両方を含む場合は、組成物の微生物による劣化を改善したことも解った。
出願人は、カルボマーが接着剤中のデキストリン接着成分にホウ素のような効果をもたらし、接着剤組成物中のホウ素濃度を組成物がホウ素フリーになる程度にまで減少しうることも発見した。同時に、組成物中の強塩基、例えば苛性ソーダの量を減少し、かつカルボマーによって殆ど若しくは全く強塩基を必要としない。
更なる利点としては、本発明の接着剤の粘度がカルボマーの濃度を決定することにより容易に予測できることである。粘度はまたカルボマーを添加することにより上方に、水を加えることにより下方に調節若しくは制御することができる。このことは、一つの接着剤製造工程で、異なる物理的特性を有する接着剤を要求するユーザーに供給することができる利点を提供する。
本発明の接着剤組成物の粘度はまた、経時的により安定であり、剪断力および/または微生物に対しても劣化が少ない。また、本発明の接着剤組成物は、非ニュートンレオロジー挙動を示し、塗布工程における塗布ロールとドクターロールとの間の高剪断下に低粘度で、例えば波形基材を塗布ロールから離すときには高粘度である利点を、塗布工程で提供する。出願人は、「スピニング」現象も完全に回避できることも見出した。このことは、接着剤の効果的な使用、機械的および熱的エネルギーによる工程のエネルギーの減少が可能になり、より薄い基材でより高スピードの操作が可能となることをもたらす。
別の態様では、本発明はi)少なくとも一つのポリビニルアルコールおよび/または少なくとも一つのデキストリンおよび/または少なくとも一つの澱粉を接着成分として含む好ましくは粉末状の接着成分、(ii)カルボマー、好ましくは粉末状のカルボマー、および(iii)塩基、要すれば液体状、好ましくは粉末状の塩基、好ましくはナトリウム(ビ)カーボネートまたは水酸化ナトリウムである塩基を含有し、澱粉が存在するときには、全ての澱粉の91.0%以上が冷水不溶形態であることを特徴とする固体状プレミックスを提供する。プレミックスの組成は、プレミックスが接着剤組成物に基づいて7.0〜30.0重量%の接着成分を含む水性組成物を提供するのに十分な水で混合されるときには、得られる水性接着剤組成物は本発明の水性接着剤組成物であり、特に接着成分の合計に対して個々の成分、例えばカルボマーおよび塩基の相対比に関して本発明の水性接着剤組成物である。
プレミックスは本発明の接着剤組成物を製造するための可能なおよび適切な中間体であり、上述の利点を提供する。
更に別の態様では、本発明は、(a)要すれば澱粉の一次量を水の一次量と混合し、熱および/または塩基を加えて第1次澱粉を少なくとも部分的にゲル化して第1キャリアーを形成する工程、
(b)要すればカルボマーを水の第2次量に溶解して第2キャリアーを形成する工程、
(c)要すれば工程(b)からの第2キャリアーを、澱粉不存在下に、塩基に混合することにより所望のpHに中和して第3キャリアーを形成する工程、
(d)水の第3次量、接着成分、および所望の更なる成分を工程(a)からの第1キャリアー、工程(b)からの第2キャリアーおよび/または所望の工程(c)からの第3キャリアー中に混合し、水性接着組成物を形成する工程、
を包含する、本発明の水性接着剤組成物の製造方法を提供する。
本発明の方法は、製造粘度が種々の工程で使用されるカルボマーおよび水の量を調節または決定することにより容易に予測若しくは制御され、製造物が予定する後の要求にも合わせることができる利点がある。更に、本発明の方法は、製造される生成物の粘度が経時的に安定で、かつ組成物中の接着成分の量が特定の後続用途に応じて個別に制御若しくは調節しうる利点を有する。
別の態様では、本発明はカルボマーを含む水中にホウ素含有化合物を懸濁した懸濁液を提供する。カルボマーは懸濁液中のホウ素含有化合物を維持するのに十分な量であり、かつ長時間懸濁液を安定に維持するのに十分な量である。
実施例2における接着剤A、接着剤Bおよび接着剤Cの剪断力(スピンドルの回転速度)に対する粘度の曲線を表すグラフ。 実施例3における接着剤A、接着剤Dおよび接着剤Eの剪断力(スピンドルの回転速度)に対する粘度の曲線を表すグラフ。 実施例4における接着剤A、接着剤B、接着剤Fおよび接着剤Gの剪断力(スピンドルの回転速度)に対する粘度の曲線を表すグラフ。 実施例5における接着剤Fおよび接着剤Hの剪断力(スピンドルの回転速度)に対する粘度の曲線を表すグラフ。 実施例6における接着剤Kおよび接着剤Lの剪断力(スピンドルの回転速度)に対する粘度の曲線を表すグラフ。 実施例7における接着剤の剪断力(スピンドルの回転速度)に対する粘度の曲線を表すグラフ。
本発明の明細書中に置いて、接着成分は組成物中に存在する全ての澱粉、ゲル化デンプンが含まれる場合にはそのゲル化デンプンも含むものを含有する。
本発明による接着剤組成物は、澱粉、ポリビニルアルコール、エチレンビニルアセテート(EVA)コポリマー、デキストリン、ポリウレタン接着剤からなる群から選択された少なくとも1の接着成分を含んで良い。組成物はさらに本明細書中に置いて更なる接着成分と考えられる接着促進剤を含有しても良い。
ある態様では、本発明の接着剤組成物は、接着成分を、接着剤組成物の総重量に基づいて多くて29.5重量%、好ましくは29.0重量%以下、より好ましくは28.5重量%以下、更に好ましくは28.0重量%、より更に好ましくは27.5重量%、より好ましくは27.0重量%、更に好ましくは26.5重量%、より更に好ましくは26.0重量%、より好ましくは25.5重量%、より更に好ましくは25.0重量%、より好ましくは24.5重量%、より好ましくは24.0重量%含有する。出願人は、接着成分の濃度が上記より低い場合には、形成される結合がより強固で安定したものであり、特に吸着基材との結合が安定であることを見出し、このことは組成物中の接着成分の量が少ないので驚きである。出願人は、この利点が接着剤の基材への十分な浸透と、接着結合から水が十分早く除去されることとの均衡からだと信ずる。
別の態様では、本発明の接着剤組成物は接着成分を、接着剤組成物の総重量に基づいて、少なくとも8.0重量%、好ましくは少なくとも10.0重量%、より好ましくは少なくとも11.0重量%、更に好ましくは少なくとも12.0重量%、より更に好ましくは少なくとも13.0重量%、より好ましくは少なくとも14.0重量%、より更に好ましくは少なくとも15.0重量%、より好ましくは少なくとも16.0重量%、更により好ましくは少なくとも17.0重量%、より好ましくは少なくとも18.0重量%、より更に好ましくは少なくとも19.0重量%、より好ましくは少なくとも20.0重量%、より更に好ましくは少なくとも21.0重量%、より好ましくは少なくとも22.0重量%含有する。出願人は、接着成分が上記より多いと、形成される結合がより強固で安定したものであり、特に吸着基材との結合が安定であることを見出した。出願人は、この利点が接着成分が多く存在し、かつ水の量が少ないので、接着剤の基材への十分かつ非過剰な浸透と、接着結合から水が十分早く除去されることとの均衡からだと信ずる。水が早く除去されることは、水が蒸発除去された後に、接着結合の所望の位置に接着成分が多く存在しているからである。
本発明の接着剤組成物において、澱粉およびホウ素化合物が存在する場合、組成物中の全ての澱粉の少なくとも92重量%が冷水不溶形態、即ち非ゲル化および/またはパール澱粉として存在しているのが好ましい。より好ましくは、澱粉の少なくとも93.0%、より好ましくは少なくとも94.0%、更により好ましくは少なくとも95.0%、より好ましくは少なくとも96.0%、より更に好ましくは少なくとも97.0%、より好ましくは少なくとも98.0%、より更に好ましくは少なくとも99.0%、最も好ましくは少なくとも99.9%がパール若しくは非ゲル化デンプンとして存在する。ゲル化デンプンの存在しない好ましい態様では、接着剤用の粘性キャリアーを最初に調製する工程は完全に不要で、工程を完全に単純化しうる。この特徴を本発明の澱粉を含有する全ての接着剤組成物に応用し、実質的にホウ素フリーの組成物になる。この利点は、ゲル化デンプンが微生物の繁殖を受けやすく、嫌な臭いを発するが、パール澱粉はこの不要な現象が起こらないか、殆ど受けない。組成物中の全ての澱粉に対するパール澱粉の割合が高ければ高いほど、本発明の組成物の微生物に対する安定性が高くなる。本質的に澱粉の全てがゲル化されていない組成物はその特性、例えば粘度、接着力、臭気などに関して非常に安定である特徴を有する。この利点は、小麦粉を澱粉源として用いるときに非常に有利である。
本発明の組成物において、カルボマーは接着剤組成物の総重量に基づいて少なくとも5重量ppmで、上限は要すれば2.5重量%以下、好ましくは2重量%以下、より好ましくは1.5重量%以下、更により好ましくは1.0重量%以下である。より好ましくはカルボマーは少なくとも50重量ppm、より好ましくは少なくとも500重量ppm、より更に好ましくは少なくとも750重量ppm、更により好ましくは少なくとも900重量ppm、より好ましくは少なくとも0.1重量%、より好ましくは少なくとも0.2重量%の量で存在する。好ましくはカルボマーは0.8重量%以下、好ましくは0.5重量%以下、より更に好ましくは0.25〜0.45重量%の範囲で存在する。組成物中のカルボマーの存在は、赤外(IR)スペクトロメーターで測定され、適切な補正カーブを作れば、この方法は組成物中のカルボマーの量を定量的に決定するのに好適であり得る。本発明では、ユニバーサルATRサンプリングアクセサリーを有するパーキンエルマーFT−IRスペクトロメータースペクトラム100を使用する。
本明細書中では、カルボマーはモノマーとして不飽和酸、またはそれらの誘導体、例えばエステルまたはアミド、好ましくは式CH=CR−CO−GまたはCH=CR−COO−Aで表されるものを含む水溶性ポリマーと定義される。上記式中、RはH、1価アルキル、アリールまたはアルキルアリール基、および1価シクロアルキル基の群から選択された置換基を表し、置換基はHが好ましく、第2の選択としてCHが許容される。それにもかかわらず、Rはアルキル、アルコキシ、ハロアルキル、シクロアルキルおよび炭素数1〜9の同様の基の群から選択されても良い。Gはアミノ基、−NL、例えば−NHであってよく、その場合モノマーは好ましくはアクリルアミドまたはメタクリルアミドである。Aおよび/またはLはRおよびGとは独立して、H、1価アルキル、アリールまたはアルキルアリール基および1価シクロアルキル基の群から選択された基であってよく、Hが好ましく、その場合モノマーは不飽和カルボン酸である。それにもかかわらず、Aおよび/またはLはアルキル、アルコキシ、ハロアルキル、シクロアルキルおよび炭素数1〜35の同様の基の群から選択されても良い。
カルボマーは好ましくは(メタ)アクリル酸またはメタクリル酸のホモポリマー、またはそれらの混合物のコポリマーで一時的にまたは全体的にあってよく、架橋されていても良い。
要すれば、他のコポリマーを用いても良い。モノカルボン酸および/またはそのエステルの他に、コモノマーとしてポリカルボン酸および/またはそのエステル、例えばアクリレートまたはメタクリレート、要すればアルキルアルコキシル化エステル、アルキルアルコキシル化アクリレートまたはメタクリレートであり、C15〜C35アルキルアルコキシル化アクリレートまたはメタクリレートであって良い。特に、少なくとも1つの炭素−炭素オレフィン系2重結合および少なくとも1つのカルボキシル基を含むオレフィン系不飽和カルボン酸および/またはそのエステルが好ましい。適当な例は、アクリル系酸、特にアクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、α−シアノアクリル酸、β−メタクリル酸(クロトン酸)、α−フェニルアクリル酸、β−アクリロキシプロイオン酸、シンナミル酸、p−クロロシンナミル酸、1−カルボキシ−4−フェニルブタジエン−1,3、3−アクリルアミド−3−メチルブタン酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、グルイタコン酸、アコニット酸、マレイン酸、フマール酸およびトリカルボキシエチレンが挙げられる。好適なポリカルボン酸の例としては、酸無水物、例えばマレイン酸無水物(無水物基は同じカルボン酸分子上にある二つのカルボン酸基から水分子1つを取り除いて形成する)が挙げられる。しかしながら、アクリル酸またはメタクリル酸が好ましい。
アルキルアルコキシル化アクリレートまたはメタクリレートは疎水性コモノマーである。疎水性コモノマーは通常酸のエステルまたはそれらの2種以上の混合物であり、種々の公知の(メタ)アクリレートまたは(メタ)アクリルアミドが包含されて良い。
アルキルアルコキシル化アクリレートまたはメタクリレートのアルキル基は炭素数5〜30、好ましくは15〜30、より好ましくは20〜25を有してよい。アルキル構造は、1級、2級または3級炭素構造を有していてもよい。好適なアルキルアルコキシル化アクリレートはメトキシメチルアクリレート、メトキシエチルアクリレート、エトキシエチルアクリレート、ブトキシエチルアクリレートまたはエトキシプロピルアクリレートが挙げられる。アルキル構造は、またフェニル基を含んでよく、それは置換されていてもよい。好適なアルキル構造はオクチルフェニル、ノニルフェニルおよびドデシルフェニル構造であり、そのアルコキシル化誘導体、例えば1〜12のエトキシおよび/またはプロポキシ基を有するものは市販されている。
カルボマー中のモノマーはオクタデシルアクリレート、ベヘニルアクリレート、ドデシルアクリレート、ヘキサデシルアクリレート等;そのシアノ誘導体;メタクリレート類、例えばステリルメタクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、オクチルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、オクタデシルメタクリレート、ベヘニルメタクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、オクタデシルメタクリレート等が挙げられる。2、3またはそれ以上の長鎖アクリルエステルの混合物をカルボン酸および/またはエステルモノマーの1種と重合しても良い。好ましい疎水性モノマーは直鎖、長鎖疎水性モノマーであって、アルキル基は少なくとも12の炭素原子を有し、例えばステアリルメタクリレート、ヘキサデシルメタクリレートおよびベヘニルメタクリレートが挙げられる。要すれば、例えば疎水性アルキルまたはアルキルアリールでチャップされたポリアルキレンオキシドブランチを有するコンプレックスハイドロフォーブ(complex hydrophobe)を用いてもよい。
アルコキシル化アルコールの(メタ)アクリル酸エステルについて、アルキル基は典型的にはC8〜C24アルキル;アルキルアリール、例えばアルキルフェニル基、例えばオクチルフェニルおよびノニルフェニル;または多環ハイドロカルビル化合物残基、例えばラノリン(lanolin)またはコレステロールである。適切なアルキル基はトリデシル、ミリスチル、ペンタデシル、セチル、パルミチル、ステアリル、エイコシル、およびベヘニルまたはドコシルまたはそれらの混合物が挙げられる。そのような好適なモノマーの混合物はラウリル、ステアリル、セチルおよびパルミチルアルコールの混合物のアルコキシル化から得ても良い。
上記カルボマー(コ)ポリマーは好ましくは架橋されている。架橋剤としては、種々のポリ不飽和モノマーを用い、部分的に若しくはほぼ架橋した3次元ネットワークが得られる。好適な架橋剤としては、スクロースまたはペンタエリスリトールのアルキルエーテル、または他のポリ不飽和モノマー、例えばジアリルエステル、ジメタリルエーテル、アリルまたはメタリルアクリレートおよびアクリルアミド、テトラアリル錫、テトラビニルシラン、ポリアルケニルメタン、ジアクリレートおよびジメタクリレート、ジビニル化合物、例えばジビニルベンゼン、ジビニルグリコール、ポリアリルホスフェート、ジアリロキシ化合物、ホスファイトエステル等が挙げられる。典型的なポリ不飽和モノマーの呈としては、ジ、トリ、またはテトラ、ペンタ、またはヘキサアリルスクロース;ジ、トリ、またはテトラーアリルペンタエリスリトール;ジアリルフタレート、ジアリルイタコネート、ジアリルフマレート、ジアリルマレエート、ジビニルベンゼン、アリルメタクリレート、アリルシトレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、テトラメチレンジエタクリレート、テトラメチレンジアクリレート、エチレンジアクリレート、エチレンジメタクリレート、トリエチレングリコールメタクリレート、メチレンビスアクリルアミドなどが挙げられる。エチレン系不飽和カルボン酸でエステル化されたキャスターオイルまたはポリオールを用いても良い。好ましい架橋剤は、アリルペンタエリスリトール、アリルスクロース、トリメチロールプロパンアリルエーテルおよびジビニルグリコールが挙げられる。
本発明の好ましいカルボマーは式(I):
Figure 0005828142

を有するポリマーであって良い。
別の態様では、本発明のカルボマーは式(II)
Figure 0005828142

を有するポリマーであって良い。
式(I)および(II)中、zは0または1で、zが1ならば、(x+y):zは4:1〜1,000:1、好ましくは6:1〜250:1であり、モノマーユニットはランダムであってよく、yは好ましくは0〜xに等しい値であり、nは少なくとも1であり、
Rは上記の意味を有し、Rはアルキレンオキシ基、好ましくはエチレンオキシドまたはプロピレンオキシド基から選択された1〜50個を表し、
はC4〜C35の炭化水素基、好ましくは飽和アルキルだが、要すればフェニル基を有するもの(その場合、Rはオクチルフェノール、ノニルフェノールまたはドデシルフェニル基である。)であり;
は水素またはC1〜C4アルキル、好ましくはHまたはCHを表し、
、AおよびAは独立して水素およびアルキル基、好ましくはC1〜C4アルキル基を表す。
式(I)および(II)において、−O−A1、−O−A2または−O−A3のいずれもがアミン基、典型的には式−NL(式中、Lは前述の意味である。)を有するアミン基で置換されてもよい。
カルボマーの製造にとって、適当な重合方法が用いられる。公知の遊離ラジカル重合方法、例えばカーク・オスマー、第5版、Wiley、第20巻に記載の方法を好ましく用いる。
本発明の態様では、カルボマーはGPCで測定した平均分子量Mn20,000〜5,000,000、好ましくは35,000〜3,000,000、より好ましくは50,000〜2,000,000、更に好ましくは70,000〜1,000,000、より更に好ましくは80,000〜500,000、更により好ましくは90,000〜200,000、最も好ましくは最大130,000を有する。カルボマーは好ましくは架橋されている。分子量は好ましくはジメチルアセトアミド(DMA)に溶解したカルボマーを用いるゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)で、ポリメチルメタクリレート参考標準で補正した分析システムで測定する。より好ましくはそのように測定されたカルボマーは、DMAに基づいて、Mw50,000〜5,000,000、好ましくは100,000〜3,000,000、より好ましくは130,000〜2,000,000、更に好ましくは150,000〜200,000を有する。コポリマーの多分散度は同じ方法で測定して、1〜5、好ましくは1.1〜4.0、より好ましくは1.2〜3.0、更に好ましくは1.3〜2.0、より更に好ましくは1.4〜1.7、最も好ましくはサイダ1.7である。
本明細書中において、冷水不溶性澱粉とは、生澱粉、即ち加熱および/または塩基(例えば、NaOH)での処理で冷水可溶性形態に部分的若しくは全体的に変換されていない澱粉と定義される。澱粉の総重量、冷水可溶性若しくはゲル化デンプンの量および冷水不溶性または非ゲル化デンプンの量は当業者に公知の方法で測定される。いわゆる酵素法、例えばH.M.Blasel等の「澱粉アクセスの程度:コーングレインおよびコーンサイレージの澱粉劣化ポテンシャルを測定する酵素法」、動物飼料の科学および技術(Animal Feed Science and Technology)、128(2006)、96−107、およびそれを参考にする文献、例えばVarriano-Marston等、「Comparison of methods to determine starch gelatinization on bakery foods」、シリアル科学(Cerial Chem)、57(1980)、242−248を用いる。
本発明の態様において、接着剤組成物は最大pH13.0、好ましくは最大pH12.5、より好ましくは最大pH12.0、更に好ましくは最大pH11.5、より更に好ましくは最大pH11.0、更により好ましくは最大pH10.5、より好ましくは最大pH10.0、より更に好ましくは最大pH9.5、更により好ましくは最大pH9.0、それより好ましくは最大pH8.5、更に好ましくは最大pH8.0、より更に好ましくは最大pH7.5であり、要すれば少なくともpH4、好ましくは少なくともpH5、より好ましくは少なくともpH6.0、更に好ましくは少なくともpH6.5、最も好ましくは少なくともpH6.8である。注目しなければならないことは、pHは対数スケールであるので、pHの1ユニットの減少、即ち12.5〜11.5への減少は、基礎濃度10倍の減少かつ苛性ソーダ濃度の10倍の減少を意味する。
出願人は、カルボマーそれ自体が澱粉および/またはデキストリンのゲル化点に影響し、それらを低下して、塩基を減少しても所望のゲル化点の低下が得られることを見出した。このことは、組成物への塩基を減らすか添加しない利点をもたらす。この利点は、塩基がカルボマーの導入による酸性を補うことに使用される点まで利用され、接着剤組成物は上記の狭い領域pH範囲、好ましくは6.8〜7.2の範囲になる。このことは接着剤が実質上苛性ソーダを含まないで提供されうる利点をもたらし、それにより遊離の苛性ソーダに起因する毒性および/または健康上の問題が無く使用することができる。
出願人は、また、カルボマーが本発明で用いられる低い濃度でも、本発明の澱粉および/またはデキストリンベースの接着剤組成物に耐水性をもたらすことを見出し、それはカルボマーと澱粉および/またはデキストリンとの反応によるものであると考えられる。本発明の澱粉ベースの接着剤組成物は、例えば標準NFQ03.042に必要とする耐水性接着剤の要求を満足する為に、耐水性樹脂の使用量を減量する。
別の態様では、本発明の接着剤組成物は更にカルボキシメチルセルロース(CMC)またはセルロースガムまたはキサンタンガムを含む。この化合物は粘度および/または組成物の濃さに寄与しうる。CMCはカルボマーと共に用いられて、CMCを含む本発明の組成物は最大pH10.0,好ましくは最大9.0を有し、強塩基、例えばNaOHによるCMCの劣化を回避する。
本発明の別の態様では、接着剤組成物はゲル化点最大70℃、好ましくは最大65℃、より好ましくは最大62℃、更に好ましくは最大60℃、より更に好ましくは最大58℃、最も好ましくは最大57℃を有する。ゲル化点は好ましくはより低く、最大55℃、より好ましくは最大53℃または52℃、更に好ましくは最大52℃であっても良い。この低いゲル化点は接着機能を達成するのにより低い温度を与える利点があり、それは各用途にエネルギーを減少する。
好ましくは、本発明の接着剤組成物は%Brixにおける屈折計最大15%、好ましくは最大14%、より好ましくは最大13%、更により好ましくは最大12%を有する。屈折計の値は低い方が良く、好ましくは最大10%、好ましくは最大7%若しくは5%、より好ましくは最大3%若しくは1%および最も好ましくは0%である。
別の態様では、本発明の接着剤組成物はブルックフィールド粘度計でスピンドル4を用いてスピンドルスピード150回/分(rpm)で測定した25℃での粘度500〜5000mPa.s即ちセンチポイズ(cP)を有する。150rpmで測定したこの粘度は好ましくは550〜3000cP,より好ましくは570〜2000cP、最も好ましくは600〜1000cPである。
好ましくは、スピンドルスピード1rpmでの接着剤組成物の粘度は3000〜60000mPa.s、より好ましくは少なくとも5000mPa.s、更に好ましくは少なくとも10000mPa.s、より更に好ましくは少なくとも12000mPa.sである。
更に好ましい態様では、本発明の接着剤組成物の粘度は、与えられた剪断応力が低い値に減少したときに、急速に増大する。従って本発明の接着剤組成物の粘度では、スピンドル4を用いて25℃でブルックフィールド粘度計で測定したmPa.sもしくはcPで表した粘度で、スピンドル速度1rpm(低剪断力)での粘度÷スピンドル速度150rpm(高剪断力)での粘度の比は好ましくは少なくとも5.00、より好ましくは少なくとも7.0、更に好ましくは少なくとも10.0、更により好ましくは少なくとも12.0もしくは15.0、より更に好ましくは少なくとも20.0である。この比率が高くなればなるほど、接着剤がナイフやドクターロールでアプリケーターロールに塗布した場合と、波状体の端に塗布した場合との差が大きくなり、波状体をアプリケーターから離し場合に、スピニングの発生および他の望まない現象の発生が低下し若しくは発生しなくなる。比率が高い場合、接着剤は従来のステイン−ホール接着剤と比べて、高い剪断力下に低い粘度を有し、より高いラインスピードでの操作を可能にし、接着剤の塗布量が、低剪断力下での望ましくない効果、波状体をアプリケーターローラーから取るときにスピニングや「ウィッキング」が回避される。別の態様では、本発明の組成物は実質的にホウ素あるいはホウ素含有化合物を実質上有さず、および/またはNaOHも有さない。ここで「実質上有さない」とは、これらの化合物の存在が消費者および/または立法者の気にする問題を起こさないレベル以下であることを意味する。特定の化合物の存在は、特定の問題点の内容で使用しもしくは記載した分析的方法を用いて決定しても良い。ホウ素含有量および/またはNaOHフリーを測定する適当な分析方法は当業者に公知である。
本発明の別の態様では、組成物は更にホウ素含有化合物、好ましくはホウ酸、過ホウ酸ナトリウムまたはカリウム(ナトリウムまたはカリウムポリボレート)(水和もしくは非水和状体)、ホウ酸無水物、メタホウ酸ナトリウムまたはカリウム、好ましくはテトラホウ酸、ペンタホウ酸またはオクタホウ酸ナトリウム、より好ましくはテトラホウ酸ナトリウム10水和物(ボラックス)およびそれらの混合物からなる群から選択されたホウ素含有化合物を含んでもよい。ホウ素化合物は、それが許容される場合には、澱粉との反応により粘度、ゲル化点の低下の効果の利点を提供し、可塑効果も有している。
ホウ素含有化合物は本発明のカルボマーによって懸濁液中に導入しても良い。より好適には、最初に水中にカルボマーを0.5〜6重量%、好ましくは1〜5重量%、より好ましくは2〜4重量%の濃度で高剪断力ミキサーを使用してゲルを調製し、そのゲル1000kgにホウ素含有化合物、例えばボラックス100〜2000Kg、好ましくは400〜1800Kg、より好ましくは500〜1500Kg,更に好ましくは550〜1000Kgの量で懸濁する。ホウ素含有化合物は、単純な混合または高剪断力ミキサーでゲルを調製中に添加しても良い。得られたボラックス懸濁液はホウ素を従来のステイン−ホール接着剤に添加する添加剤および本発明の接着剤に添加する添加剤として好適である。
別の態様では、本発明の組成物は接着促進剤、表面張力剤、消泡剤、スケール除去剤(descaling agent)、光学透明化剤(optical clarification agent)、防カビ剤、殺菌剤、着色剤、湿潤剤、粘性調節剤、レオロジー変性剤、凍結防止剤、溶剤およびそれらの混合物からなる群からなる1種以上の成分を含む。これらの成分は本発明の工程のいずれの時点で導入してもよく、どのようなキャリアーで導入しても良い。
本発明の組成物は、フィラーを含んでもよい。当業者に公知のフィラーを使用しても良く、炭酸カルシウム、シリケート、砂、タルク粉、木粉またはそれらの混合物を好ましくは用いる。フィラーは、接着成分および他の成分によって寄与する量より接着剤の固形分含有量を増加する。
接着促進剤は本発明の接着剤組成物により形成される接着結合力を強くするために添加して良い。多くの公知の接着促進剤を用いても良い。出願人は本発明で使用するカルボマーを接着促進剤として使用する。好ましくは、少なくとも高い水溶性、より好ましくは完全水溶性であるカルボマー、即ち架橋されていないかもしくはほんの少しだけ架橋されているカルボマーを接着促進剤として使用する。最も好ましくは、架橋されていないポリアクリレートまたはメタクリレートを用いる。好適な接着促進剤は種々の供給源、例えばLubrizolから市販のカーボボンド(Carbobond)アクリルエマルション類、特にカーボボンド26373、カーボボンド1995、カーボボンド3005、カーボボンド26387が挙げられ、カーボボンド26373が好ましい。他の好適な接着促進剤は、Lubrizolから市販カーボタック(Carbotac)アクリルエマルション類、例えばカーボタック1814、カーボタック26171、カーボタック26146、カーボタック26222が挙げられ、カーボタック1814が好ましい。接着促進剤はまた、接着結合をより早く形成することを補助して、処理速度を増加できる。接着促進剤は熱封鎖温度を低くする利点がある。これは感熱基材に重要な性能である。これらの利点は個々にまたは全体として処理スピードの増加、特に高速度積層処理を可能にする。接着促進剤はまた極性基材に接着性を改善し、耐水性も改善する。
接着促進剤は総接着組成物に基づいて、少なくとも0.5重量%、好ましくは少なくとも1.0重量%、より好ましくは少なくとも1.5重量%、更により好ましくは少なくとも2.0重量%で、要すれば最大10重量%、より好ましくは最大7.0重量%、更に好ましくは最大5.0重量%、より更に好ましくは最大3.0重量%の量で使用するのが好ましい。
出願人は、添加剤としてのカルボマーと接着促進剤として第2のカルボマーとの組合せが組成物中の接着成分の結晶化または固体化を遅延させることを見出した。特に、吸着性基材と共に用いると、接着剤組成物の侵入深さおよび侵入割合が増加し、それにより全体の結合力が増加するのである。この現象はまた組成物中に保持できるフィラーの量を大きく増加する。これは、組成物の安定性を十分保持しつつ、接着剤組成物の総乾燥固形分を増加する。
本発明の接着剤組成物は総接着剤組成物に基づいて、総固形分含量少なくとも15重量%、好ましくは少なくとも20重量%、より好ましくは少なくとも25重量%、更により好ましくは少なくとも30重量%、より更に好ましくは少なくとも35重量%、より好ましくは少なくとも40重量%、より更に好ましくは少なくとも45重量%、更により好ましくは少なくとも50重量%、より好ましくは少なくとも55重量%、より更に好ましくは少なくとも60重量%であり、要すれば最大75重量%、好ましくは最大70重量%、より好ましくは最大65重量%である。固形分含量が高くなれば乾燥時間を短くすることができ、処理スピードが上がる利点がある。上限があるのは、乾燥固形分含量が高くなりすぎると、接着剤組成物が吸着基材への侵入に悪影響を与える。
出願人は、ポリビニルアルコールおよび/またはデキストリンと接着成分として用いて、本発明のカルボマーと組合せ、更にポリアクリレート接着促進剤と組み合わせて調製した、いわゆる「コールド」接着剤が安定に大量のフィラー(例えば、炭酸カルシウム)を保持しうることを見出した。カルボマーによる高い乾燥固形分含有量およびレオロジー特性の為に、本発明の組成物は積層、チューブワインディング、ペーパーグルーイング(例えばカードボードボックス)、段ボール紙の製造に非常に好適である。また、他のフィラー、例えば砂またはシリコンフィラーや、他の当業者に公知のフィラーも好適である。出願人はそのような接着剤組成物が非常に早く高い接着力を抵抗し、速乾性であることを見出した。
表面張力剤、例えば界面活性剤の添加が紙やカードボードに接着剤が素早くかつ深く浸透する利点をもたらし、工程をより早いラインスピードで稼働することが可能になる。界面活性剤はpHが中性かまたは少し酸性であるものが好ましい。界面活性剤は低発泡性のものが好ましい。液体洗剤が好ましい。いくつかの好適なものが工業的に知られているが、多すぎて挙げることは難しい。
適当な凍結防止剤は当業者に公知である。凍結防止剤は、冬および/または寒い場所で接着ラインが氷の形成でブロックされるのを防止する。プロピレングリコールおよび/またはエチレングリコール、例えばダウケミカルから市販のものが好適である。スケール除去剤(descaling agent)も公知である。スケール除去剤は接着設備内でのカルシウムベースの沈殿物の沈澱を防止若しくは減少する効果を発揮する。ランクセス(Lanxess)から市販のBaypureDS−100が好ましいく使用できる。
多くの好適な殺生物剤が工業的に知られているが、多すぎて例示することが難しい。
本発明により提供される固体乾燥プレミックスは本発明の接着剤組成物で上記の更なる成分のいずれを含んでもよい。
また、本発明の固体乾燥プレミックスは更にプレミックスを自由流動性の固体混合物として維持する為に固化防止剤を含んでもよい。好適な固化防止剤は公知であるが、シリカ、例えばWackerHDK H15、エボニックインダストリーアエロジルまたはOrasilm130が好適に用いられる。
特定の用途では、接着剤は好ましくは耐水性(特定の樹脂、例えばポリビニルアルコール(PVA)を添加することによって得られる特性)である。澱粉および/またはデキストリンベースの接着剤組成物では、典型的にこれらの樹脂が澱粉および/またはデキストリン上のヒドロキシル基と反応して、澱粉および/またはデキストリンを水不溶性にする。これらの樹脂もまたアルデヒド型、例えばアミノプラスト、具体的にはケトン/ホルムアルデヒド、ウレウム/ホルムアルデヒド、メラミン/ホルムアルデヒド、フェノール/ホルムアルデヒド樹脂またはそれらの同族体が挙げられる。これらの樹脂のいくつかは、配合中のボラックスと反応して接着剤の粘度を変える問題がある。
PVAを澱粉との重量比率1/20〜1、好ましくは1/20〜1/7(PVA/澱粉)で組み合わせると非常に高い耐水性が得られる。PVAの定義は好ましくはケン化PVAおよび/またはPVA水性誘導体、例えばPVAの部分または強アセテート化誘導体が含まれる。これらのポリマーの重合度が高ければ高いほど、ポリマーがより効果的である。
本発明によって提供される方法はいくつかの変形がある。
一つの態様では、製造方法は上記ステイン−ホール法またはその公知の変形法で説明した通常のゲル化澱粉に基づく粘性の第1キャリアーを製造する第1工程を含む。水および工程d)の接着化合物の第3量を次いでこの第1のキャリアーに添加しても良く、その際カルボマーを粉末または液体、若しくは水の第2の量中の溶液(この揺曳を水より高い粘性のために第2のキャリアーと呼ぶ。)として添加しても良い。要すれば工程b)にあるように水中にカルボマーの溶解は好ましくは高剪断力混合下で行われる。
出願人は、水中のカルボマーの溶液は酸性であって良いことが解った。別の態様では、本発明の方法では、澱粉を使用しないで工程b)の第2のキャリアーを塩基中に混合することにより所望のより高いpHに中和する任意の工程c)を含む。苛性ソーダがこの工程には有用と考えるが、他の塩基、例えばソーダ灰、水酸化カリウムや他の公知の塩基も好適である。塩基はそのまままたは溶液の形態で添加して良く、出願人は処方が簡単なので溶液を用いるのが好ましい。工程c)からの生成物は第3のキャリアーと呼ぶ。
他の態様では、本発明の製造方法はカルボマーを水中に溶解して第2のキャリアーを形成し、次いで水および接着成分(全てパール澱粉、好ましくはフラワーの形で導入)の第3の量中に混合して、水性接着剤組成物を形成する。これは簡単で、所望の接着剤組成物を得る時間的コスト的および資源的に非常に効果的な製造方法であり、コルゲート法の多くのバージョンで導入しても良い。カルボマーを水性溶液中に粉末として混合することは、高剪断条件、例えば高剪断ミキサーで行って良い。好適な高剪断ミキサーの工業的なものは当業者に公知である。実験室では、IKAマジックLAB高剪断ミキサーを用いるのが好ましい。カルボマーを別の液体中に液体分散液として混合することは高剪断力を掛けないで、遅いミキサーで行って良く、それにより泡の形成が減少し、ホイップドムースを形成することも減少する。
本発明の製造方法の他の態様では、工程a)、b)、c)およびd)において、ホウ素含有化合物、カルボキシメチルセルロース(CMC)、キサンタンガム、接着促進剤、表面張力剤、消泡剤、スケール除去剤、光学透明化剤、防カビ剤、殺菌剤、着色剤、湿潤剤、粘度変性剤、レオロジー変性剤、凍結防止剤、溶剤およびそれらの混合物からなる群から選択される別の成分の少なくとも一つを混合しても良い。
上述の本発明の方法の別形態として、本発明は接着成分、カルボマー、要すれば十分な塩基および所望の他の成分を乾式混合することにより本発明の固体乾燥プレミックスを製造する方法も提供し、それによりプレミックスは必要な量の水と混合するための好適な中間体であり、本発明の水性接着剤組成物を得る。
更に別の態様として、固体乾燥プレミックスは湿潤法、即ち本発明の水性接着剤組成物を形成したのち、水を蒸発して乾燥粉末を形成する工程を行うことにより得ても良い。次いでこの粉末は水と混合して本発明の水性接着剤組成物を得ても良い。
別の態様では、本発明の製造方法は更に工程c)の水性接着剤組成物または工程d)の固体プレミックスを用いて、カードボード紙の総に、より好ましくは段ボールカードボード紙の層に接着結合を形成して、接着結合を有する物品を形成する工程を有してもよい。その物品は、積層コルゲート紙またはカードボード、コンパクト紙またはカードボードおよびカードボードまたはコルゲートカードボードを含むパッケージアイテムからなる群から選択される。
出願人は、本発明による接着剤組成物はカード/ペーパーボードの波状化が形成されないリスクを軽減することが解った。出願人は、この利点が接着剤がペーパー/カードボードに侵入する性能が低くなることによるものと、信じる。出願人は、接着剤の侵入の減少が使用する接着剤の量を減少し、ペーパー/カードボードに接触する水の量を制限し、ペーパー/カードボードに侵入する水の量も制限するものと考えている。
出願人はまた、この利点が主としてカルボマーによりもたらされるレオロジー挙動の改善によって得られることが解った。これは塗布時における粘度の減少をもたらし、それにより接着剤の量および濃度を低い状体で波状体に塗布される。塗布された薄い層では、ペーパー/カードボードに接触しかつ侵入する水の量が減少し、水を蒸発するのに必要なエネルギーを減少し、積層工程中に波状ペーパーボードに侵入する。水の侵入の減少が波状ペーパー/カードの変形およびフラットライナーのリスクを減らす。出願人はさらに、塗布後の接着剤組成物の粘度が好ましくは充分高く高い接着力を確保することが解った。
カルボマーの存在は、カルボマーがプソイドプラスチック特性を付与し、接着剤組成物中に低濃度で存在するだけでもそれを含む接着剤組成物にプソイドプラスチック挙動を付与しうるので、塗布時の十分な低粘度性および接着を行うときの十分な高粘度性の両方の要求を満足することを可能にする。本発明の接着剤組成物では、粘度が剪断力を与えたときに強く変化する。特に、本発明の接着剤組成物は以下の効果を有する:
・コルゲート紙/カードに塗布したときに低い粘度を示し、塗布量を減らすことができる。
・接着剤組成物を波状体に塗布すると殆どすぐに粘度の上昇が起こり、接着剤が流れ出ないで優れた接着性を保持する。低い剪断力でより高い粘度が剪断力を取り除いた時点ですぐに回復し、その結果接着剤のカード/ペーパーボードへの侵入が最小限になる。接着剤の侵入が小さくなれば水の侵入も小さくなる。その結果として、侵入した水の蒸発に必要なエネルギーも最小になり、強度が改善されたペーパー/カードボードが得られ、ペーパーボードの保持傾向が減少し、従ってペーパーボードを非常に少ない乾燥時間で次の工程に掛ける。一方、粘度は、十分な水侵入が確保されてペーパー/カードボードのクラックの形成のリスクを最小にする。
出願人は、接着剤組成物の粘度が可逆的に増加および減少することを観察した。従って、アプリケーターからカードボード表面に移行しないでアプリケーターに残っている接着剤が接着強度や粘度に悪影響無く、リサイクルおよび再使用されうる。出願人は更に、接着剤組成物が従来の接着剤組成物と比べて、カード/ペーパーへのより優れた親和性を示し、かつ接着力や表面への印刷性を改善することを観察した。従来の接着剤組成物は組成物中の澱粉のゲル化を制御して接着剤組成物の粘度を制御する。しかしながら、ゲル化は非可逆である。一旦ゲル化すると、接着剤組成物は典型的には再使用できず、接着特性を失う。本発明では、接着剤組成物の粘度がゲル化工程とは異なって制御されうる。
アクリル酸およびメタクリル酸のホモポリマーは、特性が優れているのと製造が容易であるので、カルボマーとして好ましい。
カルボマーは架橋されていても良い。好ましくは架橋剤としてはポリアルケニルポリエーテル、特にアルキルペンタエリスリトールが使用される。他の好適な架橋剤は、少なくとも2つの末端CH=C基を有する多官能ビニリデンモノマー、例えばブタジエン、イソプレン、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン、アリルアクリレート等が挙げられる。用語「ビニリデン」は一般に末端ビニル、即ち末端のCH=CH−基も含む広い意味で用いられる。好ましい架橋剤は、オレフィン系2重結合が末端メチレン基に結合したアルケニル基含有のものである。特に好ましい架橋剤は、1分子について平均2個以上のアルケニルエーテル基を有するポリエーテルを包含する。他の好適な架橋モノマーはジアリルエステル、ジメチルアリルエーテル、アリルまたはメタリルアクリレート、アクリルアミドを包含する。それらの例としては、アリルペンタエイスリトール、アリルスクロース、トリメチロールプロパントリアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、トリメチロールプロパンプロパンジアリルエーテル、ペンタエリスリトールトリアクリレートなどが挙げられる。
カルボマーはコモノマーとしてアクリレートエステルまたはアクリルアミドを含むコポリマーであっても良い。代表的なアクリレートはメチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、ブチルアクリレート、メチルメタクリレート、メチルエタクリレート、オクチルアクリレート、ラウリルアクリレート、ステアリルアクリレート、ベヘニルアクリレート、および対応するメタクリレートが挙げられる。他のコモノマーとしては、アクリル系ニトリル類、即ち炭素数3〜10を含むオレフィン系不飽和ニトリル類、例えばアクリロニトリルおよびメタクリロニトリル;モノオレフィン系不飽和アクリルアミド、例えば、アクリルアミドおよびメタクリルアミド;炭素数4〜10を有するモノを含むα,β−オレフィン系不飽和カルボン酸のN−アルキロールアミド、好ましくはN−メチロールメタクリルアミドが挙げられる。
本発明の接着剤組成物は、凝集力が高く、塗布時に接着層のクラックのリスクが減少する利点を有する。本発明の接着剤組成物は特に最近開発されたコルゲートペーパー/カードボードで、波状体の幅が減りその数が増える傾向のものを製造するのに好適である。最近開発されたコルゲートボードは波状体が高さ0.6〜6.5mmを有して、高さが増加するにつれて波状体の強度が減少する。本発明の接着剤組成物は特により豪華な塗装紙で、水の蒸発を妨害する被膜剤で被覆されたものを製造するのに好適である。本発明では、水の侵入が減少し、蒸発されるべき水の量が減り、水の蒸発による水蒸気泡の形成に対するリスクも減少する。
本発明の接着剤組成物にカルボマーとして使用する好適な市販の生成物は、シグマ・ケミカル社からPolygelの名前で市販のもの、例えばPolygel CB3V;ローム&ハースからAcusolの名前で市販のもの;NoveonまたはLubrizolからPemulenTMおよび/またはCarbopolの名前で市販のもの、例えばCarbopol647、691または981、CarbopolETD2050またはNovethixL−10;日本の和光純薬工業またはイギリスのアライド・コロイドから、例えばSalcare;SNFFloergerによるFlosperseの名前で市販の製品が挙げられる。カルボマーは固体粉末としてCarbopol674またはPolygelCB−3Vで入手可能であり、また液状分散体、例えばPolygelW400またはPolygelW301またはPolygelDRで入手可能である。液体形状は処理しやすく、粉体状のカルボマーを液状にするのに必要な高い剪断混合を必要としない。NovethixL−10は我々の同時係属の特許出願PCT/EP2010/053051により詳しく記載されている。
カルボマーは多くは水溶性である。カルボマーは接着剤組成物に固体状態で混合しても良く、また水性接着剤組成物に混合しても良い。乾燥状態での混合を促進するために、カルボマーを固体生成物と希釈して配合物に添加しても良い。好ましい希釈剤は澱粉または不活性無機酸化物、例えば二酸化シリシウム、酸化アルミニウム、酸化マグネシウムまたはそれらの2種以上の混合酸化物である。そのような場合、カルボマーは典型的には希釈剤と混合して、その後組成物に添加する。カルボマーは固体組成物の形態で固体澱粉組成物に混合しても良く、また液体澱粉組成物に液体組成物として添加しても良い。カルボマーの希釈剤として澱粉を使用することはランプ形成のリスクを軽減する。
必要なカルボマー量が少ないので、(i)本発明の接着剤組成物の固形分含有量が本質的に影響を受けず、製造装置の詰まりの発生のリスクを最小にすることによって本発明の組成物を処理するときには非常に重要である。(ii)ふさわしくない形態で変化して性能を補うために接着剤組成物の成分を変更したりする必要がない。(iii)接着剤組成物中に存在する成分の性能や濃度を添加剤を補うために再考慮する必要性がなく、接着剤組成物の1以上の成分を部分的にまたは完全に取り除く必要性もない。
本発明の接着剤組成物に用いられる澱粉は、一般に市販の澱粉、例えば米、小麦、コーン、ジャガイモ、タピオカまたはピー(pea)澱粉から選択されて良い。澱粉はそのまま用いても良く、または物理的、化学的または酵素的に変性されていても良い。物理的に変性された澱粉はロールドライまたは押出澱粉の形で入手可能である。
澱粉ベースの接着剤に使用される常套の澱粉は上述の湿潤法による純粋製品として製造される。工業澱粉は選択された天然源から製造され、全ての植物が工業的な品質を提供できるわけではない。この方法はかなり複雑で、澱粉製品は簡単に入手できなく、比較的高コストである。出願人は、本発明の接着剤組成物が低い品質の澱粉で、通常この種の目的には用いない種類のものでも用いることができることを見出した。従って、本発明の組成物は広い範囲の澱粉、その多くはよりやすい原料から得て、より経済的な条件で提供されるものを用いることができる。
更に出願人は、本発明の接着剤組成物において、澱粉がより純粋な形態、例えば上述したように天然の貯蔵物から乾燥工程で得られたフラワー(flour)でも可能であることが解った。フラワーは湿潤方法で得られる澱粉と比べてより安い原料である。従って、接着剤組成物は、一般のより純粋な澱粉をベースにする接着剤に比べて、より容易にかつ経済的に原料から製造されうる。接着剤の使用量が高いので、この利点は接着剤の消費者、例えばコルゲートボード製造者に非常に重要である。
澱粉の原料としてフラワーを使用することは、特に余り高くないアルカリ性pH,好ましくは最大10.0、より好ましくは最大9.0、最も好ましくは最大8.0を有する組成物に好適である。出願人によれば、フラワーに含まれるタンパク質は強塩基、例えばNaOHと反応して安定でなく微生物の攻撃に耐えられない接着剤を形成することが解った。
ある態様では、本発明の接着剤組成物は接着成分としてデキストリンを含み、更にデキストリンベースでもよい。しばしば、デキストリン接着剤および多くの澱粉ベースの接着剤は、適当な濃度で高い粘着性と優れた養生性を有する粘度を得るために、ホウ素化合物、例えばボラックス(ナトリウムテトラボレート)を配合する。それらはまた優れた接着性と機械的特性を有する。ボラックスは一般に乾燥澱粉ベースで10%以下の量で添加される。水酸化ナトリウムもまたボラックスを活性なナトリウムメタボレートに変換すると信じて、添加される。用途はケースシーリング、カートンシーリング、バッグシーリング、チューブワインディングおよびラミネーティングが含まれる。
デキストリンーベースの接着剤は通常酸触媒の存在下に澱粉をまず乾燥ローストすることにより製造される。熱および酸での処理を通して、澱粉の分子が小さなフラグメントに加水分解され、その後適当なサイズの高度に分岐した易水溶性ポリマー分子に再重合する。澱粉と異なって、デキストリンは水溶性である。熱および酸処理の程度は、溶解性の程度を決定し、それによりデキストリンを分類する。処理デキストリンは純白から茶色まで色が異なる微細粉である。工業的にはデキストリン接着剤は主に3つのタイプ、ホワイトデキストリン、カナリヤまたはイエローデキストリンおよびブリティッシュガムが存在する。その違いは、ロースト時間、温度および使用する触媒の量である。
ホワイトデキストリンは通常高触媒濃度で120〜130℃で3〜7時間ローストする。それから誘導された接着剤の粘度は劣化しやすい。
イエローデキストリンは通常中程度の触媒濃度で135〜160℃で8〜14時間ローストする。それは優れた水溶性と粘度安定性が良好な接着剤になる。
ブリティッシュガムは通常低い触媒濃度で150〜180℃で10〜24時間ローストする。それは粘度安定性が良いが、通常イエローデキストリンより高い。
ブリティッシュガムは一番高い分子量のデキストリンで、デキストリンの中では一番強固な接着剤であるが、最大使用可能固形分濃度はわずか25%程度である。イエローデキストリンは分子量が一番小さい。この型の材料は60%濃度で1700cpsの粘度で入手される。ホワイトデキストリンは三つの中で一番色が薄い。その分子量は他の二つの中間にある。
デキストリン接着剤の溶解性の範囲は、多くの異なる粘度を有する溶液を形成することができ、ゲル強度を大きく変化することができる。これらの配合は更に変性することができる。一般に澱粉接着剤に用いたのと同じ接着剤と方法がデキストリン接着剤を配合する場合にも用いられる。
デキストリンは、調理の必要性が少なくまたは無く、水も非常に少なくてもペーストが形成できるので、澱粉よりも好ましい場合がある。このことは、乾燥時間が少なく、より暖かい気候でモールドの影響が非常に少ないことを意味する。接着剤として、デキストリンは澱粉接着剤と同様多くの用途で使用される。デキストリンはまた鋳物用中子の製造におけるコアの結合材料として使用される。この場合の主たる機能は高いグリーン強度を与え、オーブンで加熱される前に中子の変形を防止する。
可塑剤は接着剤組成物にグルーラインの脆性を制御し乾燥スピードを制御する為に、広く用いられている。通常可塑剤は、グリセリン、グリコール、ソルビトール、グルコースおよび砂糖があげられる。これらの型の可塑剤はフィルムの乾燥速度を減少するための湿潤剤として作用する。樹液、ポリグリコールおよびスルホン化油誘導体に基づく可塑剤は乾燥接着剤の層を滑り良くして、可撓性を付与する。尿素、硝酸ナトリウム、サリチル酸およびホルムアルデヒドは乾燥接着剤と固溶体を形成して可塑化する。
化学薬品、例えば塩化カルシウム、尿素、硝酸ナトリウム、チオウレア、グアニジン塩などは、粘度を下げるための液状化剤またはオープンタイムや乾燥スピードを制御する湿潤剤として使用される。それらは通常乾燥澱粉またはデキストリンに基づいて約5〜20%で添加される。コロイド安定剤、例えば石鹸や塩化ナトリウムは澱粉の老化傾向を引き延ばすために使用される。
天然澱粉は高い耐水性の程度を発生し、ラベルをはったり、ビラ貼りおよび他の用途に必要であり得る。冷水耐性の改善はポリビニルアルコールやポリビニルアセテートの混合で得られる。これらの接着剤は熱湯に溶解性でもあり、利点を有する。適当な耐湿性は熱硬化性樹脂、例えば尿素ホルムアルデヒドまたはレゾルシノールホルムアルデヒドの添加で得られる。
鉱物充填剤、例えばカオリンクレー、炭酸カルシウム、二酸化チタンなどは澱粉およびデキストリン接着剤中に5〜50%の濃度で使用される。それらはコストの削減や多孔質基材への侵入を制御するために使用される。チクソトロピック剤、例えばベントナイトはしばしば粘度を制御するためにある種の用途に使用される。
澱粉やデキストリンベースの接着剤に見られる他の接着剤は、防腐剤、漂白剤および消泡剤が挙げられる。微生物の活動を制限するために使用される防腐剤はホルムアルデヒド(35%固形分)0.2〜1.0%、硫酸銅約0.2%、硫酸亜鉛、ベンゾエート、フッ化物およびフェノールが挙げられる。防腐剤の使用前に、毒性については注意深く考慮しなければならない。一般的な漂白剤は亜硫酸水素ナトリウム、過酸化水素およびナトリウム、および過ホウ酸ナトリウムが挙げられる。有機溶媒も接着剤の表面平滑性を改善するために添加される。
本発明による接着剤組成物は更に光学透明化剤を添加してUV照射に使用する接着剤組成物の品質を制御するために添加しても良い。
本発明の方法は、更に、断続的に平坦な紙シートで互いに接着された複数の別のコルゲート紙またはカード層を構成し、上記接着剤組成物の所定量をそのコルゲーションの上に塗布して、各層を圧力下に接着する、積層コルゲート紙またはカードボードの製法を含んでもよい。本発明の方法により製造された物品は、任意にチューブまたは巻き付けチューブの形態である、積層非コルゲートまたはコルゲート紙またはカードボード、カードボード、コルゲートカードボードおよびカードボードまたはコルゲートカードボードを含む容器または包装容器からなる群から選択されうる。
本発明を以下の実施例により更に説明する。
実施例1−従来のステイン−ホール接着剤
従来のステイン−ホール接着剤をSyralSAから得た変性小麦澱粉Mylbond210に基づいて、以下のように製造した。まず澱粉キャリアーを、39℃に加熱した水885Kgと、澱粉70KgおよびNaOH溶液23.5Kgとを29重量%強度(strength)で混合して調製した。この混合物を780秒間撹拌して、澱粉をゲル化してキャリアーを得た。このキャリアーに、第2の水960Kg、第2の澱粉416Kgおよびボラックス(ナトリウムテトラボレートデカハイドレート)4.4Kgを添加した。この混合物を更に720秒間混合した。得られた接着剤Cは乾燥ゲル固形分21重量%、ゲル化点54℃および30℃でのローリーカップ粘度14秒を有した。図1のCに示されるような粘度曲線が得られた。この曲線はスピンドルスピードR(rpm:回転/分)での剪断応力に対するmPa.sまたはcPとして表される粘度を示す。このカーブはスピンドルナンバー4を用いるブルックフィールドRV装置を用いた。
実施例2−カルボマーベースの接着剤AおよびB
この実施例に使用されるカルボマーはLubrizolから得られたCarbopol941であった。Carbopol941は架橋ポリアクリル酸ポリマーで粉体状体と記載しても良い。ジメチルアセトアミド(DMA)中に溶解されたゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)に提出するときは、Carbopol941はポリメチルメタクリレート参考標準で補正した分析システムで21分〜32分の保持窓間に広いピークを示し、それはDMAに対して以下の分子量情報を示すスペクトルを与える:Mn96483、Mw163802、多分散率Mw/Mn1.70、保持時間約26秒でMP114358、Mz263738およびMz+1 379289。
カルボマーゲル調製
IKAマジックLAB高剪断ミキサー中で、Carbopol941粉末40gを水920gに混合し、29重量%強度のNaOH溶液40gを導入することによりpH6.8にした。
カルボマーベースの接着剤の調製
天然コースターチ(220g)を水700gに混合し120分撹拌した。カルボマーゲル80gを導入してさらに120分間混合して、接着剤Aを得た。得られた接着剤組成物Aは乾燥固形分22重量%、ゲル化点58℃および28℃ローリーカップ粘度35秒を有した。粘度曲線を実施例1と同様に決定し、図の曲線Aを示す。24時間後同じサンプルについて粘度曲線を再び測定し、図のB曲線をしめす。
図1は、フレッシュカルボマーベースの接着剤Aと従来のステイン−ホール接着剤Cとを比較する。接着剤Aは高い剪断力(スピンドルスピード20rpm以上)で接着剤Cとほぼ同じ粘度を示す。このことは接着剤をポンプ輸送するため、および接着剤層をアプリケーターロールに塗布するため、特に高スピードドクターロールがアプリケーターロールにであう場合に重要である。低い剪断力下ではカルボマーベースの接着剤はステイン−ホール接着剤より粘度が非常に高い。このことはコルゲートカードボードがアプリケーターロールから分離する際に接着のスピニングを避けるために重要である。
図1は更に、カルボマーベースの接着剤の粘度は、24時間貯蔵後ほんの少し増加したが、粘度曲線はフレッシュ接着剤のそれと殆ど近似していることを示す。
この実施例のカルボマーゲルの別の600リットルにおいて、ボラックス(デカハイドレート)350Kgを混合して、ボラックスの安定な懸濁液を調製した。同様の安定なボラックス懸濁液は、Carbopol674の10Kgを水1リットルに高剪断下に混合したのち撹拌下にボラックス1500Kgを添加することによって得られた。
実施例3−カルボマーベース接着剤DおよびE
カルボマーゲル調製
IKAマジックLAB高剪断ミキサー中で、Carbopol941粉末40gを水1000gに混合し、29重量%強度のNaOH溶液40gを導入することによりpH6.8にした。
カルボマーベースの接着剤の調製
天然コースターチ(220g)を水680gに混合し120分撹拌した。カルボマーゲル100gを導入してさらに120分間混合して、接着剤Dを得た。得られた接着剤組成物Aは乾燥固形分22重量%、ゲル化点58℃および28℃ローリーカップ粘度45秒を有した。粘度曲線を実施例1と同様に決定し、図の曲線Dを示す。24時間後同じサンプルについて粘度曲線を再び測定し、図のE曲線をしめす。
図2は、新しいカルボマーベースの接着剤Aと同じ澱粉量だがゲル量が多い接着剤DおよびEとを比較する。カルボマーゲルの濃度を高くすると、低剪断下で高い粘度を示す。高剪断下の粘度はほぼ近い。曲線DとEを比較すると、貯蔵効果は殆ど見られない。
実施例4−カルボマーベース接着剤FおよびG
小麦澱粉(実施例1のようにMylbond210)(220g)を水700gに混合し、120分間混合した。実施例2のカルボマーゲル80gを導入して、更に120分間混合して、接着剤Fを得た。得られた接着剤組成物Fは乾燥固形分22重量%、ゲル化点56℃および27度でのローリーカップ粘度30秒を有した。粘度曲線を実施例1と同様に決定し、図の曲線Fを示す。24時間後同じサンプルについて粘度曲線を再び測定し、図のG曲線をしめす。
図3は、コーンスターチベースの接着剤AおよびBの粘度曲線と、同じゲルの同じゲル量を有する小麦澱粉ベースの接着剤DおよびEとを比較する。粘度曲線は非常に近似していて、ほぼ同じ形を有する。
実施例5−カルボマーベース接着剤H
天然の小麦フラワー(市販のベーカリータイプ)(260g)を水700gに混合し、120分間混合した。実施例2のカルボマーゲル40gを導入して、更に120分間混合して、接着剤Hを得た。得られた接着剤組成物Hは乾燥固形分27重量%、ゲル化点56℃および28度でのローリーカップ粘度34秒を有した。粘度曲線を実施例1と同様に決定し、図の曲線Hを示す。
図4は、フレッシュ小麦澱粉ベースの接着剤Fと、フレッシュ小麦フラワーベースの接着剤Hとを比較する。フラワーベースの接着剤Hは小麦澱粉ベースの接着剤のそれよりも高い低剪断下の粘度に到達し、このことはゲル量の半分で達成する。この効果は、フラワーが澱粉よりもより容易に水をピックアップするからである。
実施例6−カルボマーベースのドライブレンド接着剤
ケンウッド家庭用キッチンドライブレンダー中で、SyralSAからのMylbond210変性小麦澱粉1000gをCarbopol941 12gおよび粒状炭酸ナトリウム(NaCO.10HO)12gと15分混合して第1のドライブレンドを作成した。
水780gに第1のドライブレンド220gを120分間混合することにより接着剤Kを得た。得られた接着剤Kは乾燥固形分22重量%、ゲル化点58℃および28℃でのローリーカップ粘度48秒を有した。
第2のドライブレンドを、カルボマー10gおよび顆粒状炭酸ナトリウム10gを用いて上記と同じ方法で得た。
第2のドライブレンド220gを水780gに120分間混合することにより接着剤Lを得た。得られた接着剤Lは乾燥固形分20重量%、ゲル化点54℃、および28℃でのローリーカップ粘度35秒を有した。
図5は二つの接着剤KおよびLの粘度曲線を示す。カルボマーの濃度の影響は非常に大きい。
実施例7−液体カルボマーベースの接着剤
この実施例で使用したカルボマーは3VSigmaから入手したPolygelW301であった。PolygelW301は架橋ポリアクリル酸ポリマーの水中ラテックス分散体で牛乳状液体である。ジメチルアセトアミド(DMA)中に溶解したゲルパーミエーションクロマトグラフィーに掛けたとき、PolygelW301はポリメチルメタクリレート参考標準で補正した分析システムで21分〜32分の保持窓間に広いピークを示し、それはDMAに対して以下の分子量情報を示すスペクトルを与える:Mn121674、Mw171111、多分散率Mw/Mn1.41、保持時間約25.5分でMP132934、Mz244649およびMz+1 337451。
液体カルボマーベースの接着剤の調製
SyralSAからのMylbond210変性小麦澱粉(220g)を水780gに混合した。PolygelW301ラテックス14gを導入し、また29重量%強度のNaOH溶液3gも導入して120分間混合して接着剤Mを得た。得られた接着剤組成物は乾燥固形分22重量%、ゲル化点56℃および26℃でのローリーカップ粘度35秒を有した。粘度曲線を実施例1と同様に測定し、図6に示す。粘度曲線は他のカルボマーベースの接着剤に似ている。
実施例におけるブルックフィールド粘度測定の結果は表1に示す。全てのデーター亜葉スピンドルスピード回転/分に対してセンチポイズ(mPa.s)で表す。
Figure 0005828142
表1の最後のカラムは、スピンドルスピード1rpm(低剪断)で測定した粘度÷スピンドルスピード150rpm(高剪断)で測定した粘度の計算比を示す。実施例で調製した全てのカルボマー含有接着剤はこの比率が5.00以上、好ましくはより高く、具体的には10以上、15以上、または17以上である。この比率が高ければ高いほど、接着剤をナイフまたはドクターロールでアプリケーターロールに塗布した場合とそれを波状体の端部に塗布した場合の接着剤の挙動の差が良くなり、波状体がアプリケーターロールから離れる場合に、スピニングの発生および他の望ましくない現象が少なくなるか、または無くなる。
実施例8−冷接着剤組成物
IKAマジックLAB高剪断ミキサー中で、Carbopol941粉末8gおよびCarbobond26373アクリレートエマルション40gを水350gに混合した。混合物のpHは中和されなかった。
この混合物に、ポリビニルアルコール分散体200gおよび炭酸カルシウム粉末400gを混合して、以下の全体レシピ(重量部)による接着剤組成物を形成した。
Figure 0005828142
Carbobond26373はLubrizolから水中58重量%アクリレート分散体として得られるポリアクリレートエマルション接着促進剤である。ポリビニルアルコールはクラレ社から商品名POVAL下で水中30重量%分散体として得られた。炭酸カルシウムフィラーはOmyaから乾燥粉末として入手された。
そのように得られた接着剤組成物は、PVA接着成分6.01重量%および接着促進剤2.32重量%で、全ての接着成分の8.34重量%しか含んでないのに、優れた接着性能を示すことが解った。接着剤は、総乾燥固形分含有量49.22重量%を有するにもかかわらず、許容しうる安定性を有することも解った。
この組成物は、カルボマーを含まない同じ組成物と比べて、粘度の剪断応力の非常に高い効果を示した。
実施例9−デキストリン接着剤組成物
カルボマーゲルの調製
IKAマジックLAB高剪断ミキサー中で、Carbopol941粉末20gを水1000gに混合した。混合物のpHは中和されなかった。
デキストリン接着剤組成物
ゲルを用いて、以下の全体レシピ(重量部)によりデキストリンベースの接着剤組成物を調製した。
Figure 0005828142
そのように得られた接着剤組成物は、非常に高い総乾燥固形分含有量を有し、しかも十分な安定性を有することが解った。この組成物は、チューブワインディング、切手、紙封筒、ペーパーバッグ用の接着剤、積層用接着剤、ボトルラベル、例えばビールボトルやワインボトルとして好適であると考えられる。
本発明について十分に説明をしたので、当業者は本発明の精神および範囲から逸脱することなく、請求項に記載された範囲のパラメーターの広い範囲内で本発明が実施できることを認識している。当業者であれば、請求項で規定された全ての発明は特に記載されていない他のこのましい態様も包含する。

Claims (19)

  1. 接着剤組成物の総重量に基づいて接着剤成分少なくとも7重量%かつ最大30重量%を含有し、該接着剤成分が少なくとも一つのポリビニルアルコールおよび/または少なくとも一つのデキストリンおよび/または少なくとも一つの澱粉を含有し、さらに接着剤組成物がカルボマーおよび要すればホウ素化合物を含むものであって、該カルボマーが架橋されており、該接着剤組成物が最大pH13を有しかつ、澱粉とホウ素化合物が接着剤組成物に存在するときには組成物中の全ての澱粉の91.0%以上が冷水不溶形態であることを特徴とする水性接着剤組成物。
  2. 更に、カルボキシメチルセルロース(CMC)またはキサンタンガムを含む請求項1記載の組成物。
  3. 以下の特徴:
    (i)70℃以下のゲル化点
    (ii)%ブリックス(Brix)における屈折計の読み15%以下
    (iii)フレッシュな接着剤組成物についてスピンドル4を有するブルックフィールドRV装置で150rpmのスピードで測定して25℃ブルックフィールド粘度500〜5000mPa.s、および
    (iv)(iii)に従ってスピンドルスピード1rpmで測定した粘度÷スピンドルスピード150rpmで測定した粘度の比率少なくとも5.00
    の少なくとも一つを有する請求項1または2のいずれかに記載の組成物。
  4. 実質上ホウ素またはホウ素含有化合物および/またはNaOHフリーである1〜3いずれかに記載の組成物。
  5. 更にホウ素含有化合物を含有する請求項1〜4いずれかに記載の組成物。
  6. ホウ素含有化合物が、ホウ酸、ナトリウムまたはカリウムポリボレートの水和または非水和形態、ホウ酸無水物、ナトリウムおよびカリウムメタボレート、並びにそれらの混合物から成る群から選択される請求項記載の組成物。
  7. ホウ素含有化合物が、ナトリウムテトラボレート、ペンタボレートおよびオクタボレート、並びにそれらの混合物から成る群から選択される請求項記載の組成物。
  8. ホウ素含有化合物が、ナトリウムテトラボレートデカハイドレート(ボラックス)である請求項記載の組成物。
  9. (i)ポリビニルアルコールおよび/または少なくとも一つのデキストリンおよび/または少なくとも一つの澱粉から選択される少なくとも一つの接着成分、(ii)カルボマーおよび(iii)塩基および要すればホウ素化合物を含有し、該カルボマーが架橋されており、澱粉とホウ素化合物が接着剤組成物に存在するときには組成物中の全ての澱粉の91.0%以上が冷水不溶形態であることを特徴とする固体乾燥プレミックス組成物。
  10. 塩基がナトリウム(ビ)カーボネートである請求項9記載の組成物。
  11. 更に、接着促進剤、表面張力剤、消泡剤、スケール除去剤、光学透明化剤、防カビ剤、殺菌剤、着色剤、湿潤剤、粘度調整剤、レオロジー変性剤、凍結防止剤、溶剤およびそれらの混合物からなる群から選択される1以上の成分を含む請求項1〜10いずれかに記載の組成物。
  12. 澱粉の少なくとも一部が澱粉の原料としてのフラワー(flour)を用いて提供される請求項1〜11いずれかに記載の組成物。
  13. (a)要すれば澱粉の一次量を水の一次量と混合し、熱および/または塩基を加えて第1次澱粉を少なくとも部分的にゲル化して第1キャリアーを形成する工程、
    (b)要すればカルボマーを水の第2次量に溶解して第2キャリアーを形成する工程、
    (c)要すれば工程(b)からの第2キャリアーを、澱粉不存在下に、塩基に混合することにより所望のpHに中和して第3キャリアーを形成する工程、
    (d)水の第3次量、接着成分、および所望の更なる成分を工程(a)からの第1キャリアー、工程(b)からの第2キャリアーおよび/または所望の工程(c)からの第3キャリアー中に混合し、水性接着組成物を形成する工程、
    を包含する、請求項1〜または請求項1〜に従属する請求項11または12のいずれかに記載の水性接着剤組成物の製造方法。
  14. 工程(a)、(b)、(c)または(d)に置いて、ホウ素含有化合物、カルボキシメチルセルロース(CMC)、キサンタンガム、接着促進剤、光学透明化剤、表面張力剤、消泡剤、スケール除去剤、防カビ剤、殺菌剤、着色剤、湿潤剤、粘度調整剤、レオロジー変性剤、凍結防止剤、溶剤およびそれらの混合物からなる群から選択される1以上の更なる成分中に混合する請求項13記載の製造方法。
  15. 更に、水を蒸発して乾燥粉末を形成する工程(e)を含む請求項13または14記載の製造方法。
  16. 接着成分、カルボマー、要すれば十分な塩基および所望の更なる成分を乾燥混合して所望の固体プレミックス組成物を得る、請求項9または10或いは請求項9または10に従属する請求項11または12のいずれかに記載の固体乾燥プレミックス組成物の製造方法。
  17. 澱粉の少なくとも一部が澱粉の原料としてのフラワーを用いて導入される請求項1316いずれかに記載の製造方法。
  18. 更に、工程(d)の水性接着剤組成物または工程(e)の固体プレミックス組成物を用いて、基材と接着結合を形成して基材と接着結合を含む物品を形成することを含む請求項1317いずれかに記載の製造方法。
  19. 物品が、任意にチューブまたは巻き付けチューブの形態である、積層非−コルゲートまたはコルゲート紙またはカードボード、カードボード、コルゲートカードボード;およびカードボードまたはコルゲートカードボードを含む容器または包装容器からなる群から選択される請求項18記載の製造方法。
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