JP5827889B2 - カーボンナノファイバ構造体、カーボンナノファイバ電極及びカーボンナノファイバ構造体の製造方法 - Google Patents

カーボンナノファイバ構造体、カーボンナノファイバ電極及びカーボンナノファイバ構造体の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、カーボンナノファイバ構造体、カーボンナノファイバ電極及びカーボンナノファイバ構造体の製造方法に関する。
色素増感太陽電池、リチウムイオン二次電池、リチウムイオンキャパシタ、電気二重層キャパシタ、燃料電池などの電極や電線として、優れた導電性を有することから、カーボンナノチューブ電極が注目されている。
特に色素増感太陽電池においては、カーボンナノチューブ電極は白金電極に匹敵する性能を発揮することから期待が高まってきている。
このようなカーボンナノチューブ電極として、例えば特許文献1に記載のものが知られている。特許文献1には、基板上の複数の領域に金属触媒をパターニングし、それらの金属触媒上に複数のカーボンナノチューブを化学気相成長させてなるカーボンナノチューブ・バルク構造体が開示されている。
国際公開第2006/011655号
しかし、特許文献1に記載のカーボンナノチューブ・バルク構造体は以下に示す課題を有していた。
すなわち、特許文献1に記載のカーボンナノチューブ・バルク構造体において複数のカーボンナノチューブを集合させてなる層(以下、「カーボンナノチューブ集合層」と言う)は、電気化学素子の電極に適用した場合に、必ずしも電気化学素子に対して優れた電気化学性能を付与することができるものではなかった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、電気化学素子に対して優れた電気化学性能を付与することが可能なカーボンナノファイバ電極を形成できるカーボンナノファイバ構造体、カーボンナノファイバ電極及びカーボンナノファイバ構造体の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は上記課題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、上記特許文献1に記載のカーボンナノチューブ・バルク構造体を構成するカーボンナノチューブ集合層では、電気化学素子に対して優れた電気化学性能を付与することが可能なカーボンナノファイバ電極を形成できない理由について、上記特許文献1に記載のカーボンナノチューブ集合層では、電解質が内部に十分に輸送されないためではないかと考えた。そこで、本発明者は、特許文献1記載のカーボンナノチューブ集合層にカーボンナノチューブの配向方向に沿った孔を形成することを考えた。しかし、孔を形成しただけでは、必ずしも電気化学素子に対して優れた電気化学性能を付与することができなかった。例えば大きい孔を形成すれば、電解質が内部に十分に輸送するように考えられるが、実際には、大きい孔を形成すると、電解質の内部拡散がかえって悪くなるという結果が得られた。そこで、本発明者はさら鋭意研究を重ねた結果、カーボンナノファイバ集合層に特定の孔径を有する孔を特定の面積比率で形成することによって上記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、基材と、前記基材の一面側に設けられ、前記一面から離れる方向に沿って配向する複数本のカーボンナノファイバを集合させてなるカーボンナノファイバ集合層とを備え、前記複数本のカーボンナノファイバに包囲されることによって0.3〜7μmの孔径を有する孔が形成されており、前記カーボンナノファイバ集合層において、前記孔の総面積が前記カーボンナノファイバ集合層のうち前記基材と反対側の端面の見かけの面積に対して1%以上40%未満である、カーボンナノファイバ構造体である。
このカーボンナノファイバ構造体によれば、基材の一面側に設けられるカーボンナノファイバ集合層において、0.3〜7μmの孔径を有する孔が複数本のカーボンナノファイバに包囲されることによって適度に形成されている。このため、例えば当該カーボンナノファイバ構造体から、電解質を含む電気化学素子の電極を形成した場合に、電解質を、孔を通してカーボンナノファイバ集合層内部まで容易にかつ効果的に輸送させることが可能となる。従って、本発明のカーボンナノファイバ構造体は、電気化学素子に対して優れた電気化学性能を付与することが可能なカーボンナノファイバ電極を形成できる。また本発明のカーボンナノファイバ構造体は、複数本のカーボンナノファイバが集合してなるカーボンナノファイバ集合層を基材の一面側に有し、このカーボンナノファイバ集合層において、複数本のカーボンナノファイバに包囲されることによって孔が形成されている。すなわち、この孔は、カーボンナノファイバ集合層を分離するものとはなっていない。このため、カーボンナノファイバ集合層から、複数本のカーボンナノファイバを連続に結合してなるカーボン糸を引き出すと、より長いカーボン糸を得ることができる。
上記カーボンナノファイバ構造体は、前記孔の前記孔径の最大値よりも前記カーボンナノファイバの長さが大きい場合に有用である。
これは、カーボンナノファイバの配向方向に沿った長さが、孔の孔径の最大値よりも大きいほど、電気化学素子の電気化学性能を向上させるために、電解質をカーボンナノファイバ集合層の内部まで輸送させる必要性が高まるためである。
上記カーボンナノファイバ構造体においては、前記孔が貫通孔であることが好ましい。この場合、本発明のカーボンナノファイバ構造体を電気化学素子の電極に適用した場合に、孔が貫通孔でない場合に比べて、電解質をより十分にカーボンナノファイバ集合層の内部まで輸送させることが可能となる。その結果、電気化学素子に対してより優れた電気化学性能を付与することが可能となる。
また本発明は、上述したカーボンナノファイバ構造体を備えるカーボンナノファイバ電極である。
また本発明は、上述したカーボンナノファイバ構造体の前記カーボンナノファイバ集合層を導電性基板に転写することにより得られるカーボンナノファイバ電極であってもよい。
これらのカーボンナノファイバ電極によれば、当該カーボンナノファイバ電極を、電解質を含む電気化学素子の電極として使用した場合に、電解質を、孔を通してカーボンナノファイバ集合層内部まで容易にかつ効果的に輸送させることが可能となる。従って、本発明のカーボンナノファイバ電極は、電気化学素子の電極に適用した場合に、電気化学素子に対して優れた電気化学性能を付与することが可能となる。
さらに本発明は、基材の一面上に金属触媒を設けてなるカーボンナノファイバ形成用構造体を準備する準備工程と、前記カーボンナノファイバ形成用構造体の前記金属触媒の上に、化学気相成長法により、炭素を含む原料ガスを前記金属触媒に供給し、前記基材の一面から離れる方向に沿って複数本のカーボンナノファイバを配向させて、前記複数本のカーボンナノファイバを集合させてなるカーボンナノファイバ集合層を有するカーボンナノファイバ構造体を形成するカーボンナノファイバ成長工程とを含み、前記カーボンナノファイバ形成用構造体のうち前記金属触媒側に形成され、0.3〜7μmの穴径を有する穴の総面積が、前記金属触媒を設けた触媒担持面の面積に対して1%以上40%未満である、カーボンナノファイバ構造体の製造方法である。
この製造方法によれば、カーボンナノファイバ成長工程において化学気相成長法(以下、「CVD法」と呼ぶことがある)によりカーボンナノファイバを成長させる際、炭素を含有する原料ガスが金属触媒に供給される。このとき、原料ガスが金属触媒中に拡散して触媒表面からカーボンナノファイバが析出する。触媒の活性が維持されている間は、この拡散と析出が連続で起きてカーボンナノファイバが成長する。このとき、一般には、カーボンナノチューブが成長するにつれて、基材の一面上に成長するカーボンナノファイバがガスの拡散を阻害し、金属触媒へのガス供給を困難にする。その結果、金属触媒のうち、原料ガスに対して露出している露出部分と、カーボンナノファイバによって被覆された被覆部分とでは原料ガスの供給量に差が生じる。すなわち金属触媒に対するガス供給量の点で不均一が生じる。このため、露出部分と被覆部分とでカーボンナノファイバの成長速度に差が生じる。このことは、カーボンナノファイバ集合層の体積が大型化するにつれて顕著になる。
その点、本発明の製造方法では、カーボンナノファイバ形成用構造体のうち金属触媒側に形成され、0.3〜7μmの穴径を有する穴の総面積が、金属触媒を設けた触媒担持面の面積に対して1%以上40%未満の面積比率で形成されている。その結果、以下の作用効果が奏される。
すなわち、まずカーボンナノファイバは金属触媒上で基材の一面から離れる方向に向かって成長する。別言すると、カーボンナノファイバは、基材の一面のうち金属触媒が形成されていない領域を除く領域上に、基材の一面から離れる方向に向かって成長する。こうして、成長する複数本のカーボンナノファイバを集合させてなるカーボンナノファイバ集合層が形成される。このとき、複数本のカーボンナノファイバに包囲されることによって孔径0.3〜7μmの孔が、カーボンナノファイバ形成用構造体のうち金属触媒側に形成された穴の面積比率と同じ面積比率で形成される。すなわち、カーボンナノファイバ集合層において0.3〜7μmの孔径を有する孔の総面積が、カーボンナノファイバ集合層のうち基材と反対側の端面の見かけの面積に対して1%以上40%未満で形成される。そして、原料ガスは、上記孔を通ってカーボンナノファイバ集合層の内部に拡散することが可能となり、金属触媒に到達しやすくなる。その結果、金属触媒のうち、露出部分と被覆部分とで原料ガスの供給量の差を小さくすることが可能となり、両部分でカーボンナノファイバの成長速度の差を小さくすることが可能となる。
こうしてカーボンナノファイバを成長させると、カーボンナノファイバが長尺状に成長しても、カーボンナノファイバが湾曲することを十分に抑制することが可能となる。また成長する複数のカーボンナノファイバ同士が互いの成長を阻害することも十分に抑制されるため、カーボンナノファイバの生産性を十分に向上させることができる。
さらに、本発明の製造方法によって得られるカーボンナノファイバ構造体は、基材の一面側に設けられるカーボンナノファイバ集合層において、0.3〜7μmの孔径を有する孔が複数本のカーボンナノファイバに包囲されることによって適度に形成されることになる。このため、例えば当該カーボンナノファイバ構造体から、電解質を含む電気化学素子の電極を形成した場合に、電解質を、孔を通してカーボンナノファイバ集合層内部まで容易にかつ効果的に輸送させることが可能となる。従って、本発明の製造方法により得られるカーボンナノファイバ構造体は、電気化学素子に対して優れた電気化学性能を付与することが可能なカーボンナノファイバ電極を形成できる。
さらに本発明の製造方法によって得られるカーボンナノファイバ構造体は、複数本のカーボンナノファイバが集合してなるカーボンナノファイバ集合層を基材の一面側に有し、このカーボンナノファイバ集合層において、複数本のカーボンナノファイバに包囲されることによって孔が形成されている。すなわち、この孔は、カーボンナノファイバ集合層を分離するものとはなっていない。このため、カーボンナノファイバ集合層から、複数本のカーボンナノファイバを連続に結合してなるカーボン糸を引き出すと、より長いカーボン糸を得ることができる。
上記製造方法においては、前記基材が酸素イオン伝導性基板であることが好ましい。
カーボンナノファイバ形成用構造体の金属触媒上にCVD法によりカーボンナノファイバを成長させる際、炭素を含有する原料ガスが金属触媒に供給される。このとき、基材が、酸素イオン伝導性基板であるため、基材中の酸素イオンが基材を伝導して金属触媒に到達する。このため、炭素を含有する原料ガスによって金属触媒に浸炭が起こったり、原料ガスの副次的な反応物によって金属触媒の表面に炭素物質が堆積したりしようとしても、金属触媒に到達した酸素イオンがこれらの炭素と反応し、CO等になることで、浸炭や、炭素物質の堆積を十分に抑制することができる。従って、金属触媒の触媒担持機能の低下を十分に抑制することが可能となり、カーボンナノファイバをより十分に成長させることができる。
上記製造方法においては、前記カーボンナノファイバ形成用構造体が、前記基板と前記金属触媒との間に設けられる金属酸化物層を更に備え、前記金属酸化物層の厚さが0.5〜10nmであることが好ましい。
この場合、金属酸化物層の厚さが上記範囲を外れる場合に比べて、カーボンナノファイバを成長させる際に、カーボンナノファイバをより効果的に成長させることができる。
上記製造方法においては、前記カーボンナノファイバ形成用構造体において、前記穴が、前記基材の前記一面に開口部を形成し、前記基材の前記一面のうち前記開口部を除く領域上に前記金属触媒を形成することによって得られてもよい。
なお、本発明において、「カーボンナノファイバ」とは、カーボンで構成され、太さが50nm以下である中空状又は中実状の繊維状体を言う。
また本発明において、「孔径」又は「穴径」とは、走査型電子顕微鏡(SEM)で孔又は穴を観察したときの2次元画像の面積Sを求め、その面積Sを円の面積に等しいと考え、その面積から下記式:
R=2×(S/π)1/2
に基づいて算出したRの値を言うものとする。
本発明によれば、電気化学素子に対して優れた電気化学性能を付与することが可能なカーボンナノファイバ電極を形成できるカーボンナノファイバ構造体、カーボンナノファイバ電極及びカーボンナノファイバ構造体の製造方法が提供される。
本発明に係るカーボンナノファイバ構造体の一実施形態を示す切断面端面図である。 図1のカーボンナノファイバ構造体を示す部分平面図である。 図1のカーボンナノファイバ形成用構造体を示す切断面端面図である。 図1のカーボンナノファイバ構造体を製造する際に使用する基材を示す切断面端面図である。 図4の基材の一面上にマスク粒子が配置されている状態を示す切断面端面図である。 図4の基材の一面上にマスク粒子及び金属触媒膜が形成されている状態を示す切断面端面図である。 本発明に係るカーボンナノファイバ構造体の他の実施形態を示す切断面端面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
[第1実施形態]
図1は、本発明のカーボンナノファイバ構造体の第1実施形態を示す切断面端面図、図2は、図1のカーボンナノファイバ構造体を示す部分平面図である。図1に示すように、カーボンナノファイバ構造体100は、カーボンナノファイバ形成用構造体40と、カーボンナノファイバ形成用構造体40の上に設けられるカーボンナノファイバ集合層50とを備えている。カーボンナノファイバ集合層50は、複数本のカーボンナノファイバ51を集合させてなるものである。
カーボンナノファイバ形成用構造体40は、基材10と、基材10の一面10aに担持され、カーボンナノファイバ51を形成する際に触媒として作用する粒状の金属触媒30とを備えている。またカーボンナノファイバ形成用構造体40は、粒状の金属触媒30の間に形成される穴11を有している。
カーボンナノファイバ集合層50において、カーボンナノファイバ51は、金属触媒30から基材10と離れる方向に沿って配向している。カーボンナノファイバ51は単層カーボンナノファイバでも多層カーボンナノファイバでもよい。
カーボンナノファイバ集合層50は、図2にも示すように、孔52を有しており、孔52は、複数本のカーボンナノファイバ51に包囲されることによって形成されている。カーボンナノファイバ集合層50において、孔52は貫通孔となっており、粒状の金属触媒30同士間に形成される穴11と連通している。孔52は、0.3〜7μmの孔径を有しており、カーボンナノファイバ集合層50において、孔52の総面積は、カーボンナノファイバ集合層50のうち基材10と反対側の端面(以下、「上端面」と呼ぶ)50aの見かけの面積に対して1%以上40%未満となっている。ここで、孔52の総面積は、基材10の一面10aに直交する方向からカーボンナノファイバ集合層50の孔52を観察して算出されるものである。また上端面50aの見かけの面積は、基材10の一面10aに直交する方向からカーボンナノファイバ集合層50の上端面50aを観察して算出されるものである。なお、見かけの面積とは、孔52のみならず、孔52以外の部分をも含む面積を言うものとする。
このカーボンナノファイバ構造体100によれば、基材10の一面10a側に設けられるカーボンナノファイバ集合層50において、0.3〜7μmの孔径を有する孔52が複数本のカーボンナノファイバ51に包囲されることによって適度に形成されている。このため、例えば当該カーボンナノファイバ構造体100から、電解質を含む電気化学素子の電極を形成した場合に、電解質を、孔52を通してカーボンナノファイバ集合層50内部まで容易にかつ効果的に輸送させることが可能となる。従って、カーボンナノファイバ構造体100は、電気化学素子に対して優れた電気化学性能を付与することが可能なカーボンナノファイバ電極を形成できる。またカーボンナノファイバ構造体100は、複数本のカーボンナノファイバ51が集合してなるカーボンナノファイバ集合層50を基材10の一面10a側に有し、このカーボンナノファイバ集合層50において、孔52が複数本のカーボンナノファイバ51に包囲されることによって形成されている。すなわち、この孔52は、カーボンナノファイバ集合層50を分離するものとはなっていない。このため、カーボンナノファイバ集合層50から、複数本のカーボンナノファイバ51を連続に結合してなるカーボン糸を引き出すと、より長いカーボン糸を得ることができる。
また本実施形態では、孔52が貫通孔となっているため、カーボンナノファイバ構造体100を電気化学素子の電極に適用した場合に、孔52が貫通孔でない場合に比べて、電解質をより十分にカーボンナノファイバ集合層50の内部まで輸送させることが可能となる。その結果、電気化学素子に対してより優れた電気化学性能を付与することが可能となる。
ここで、カーボンナノファイバ集合層50について詳細に説明する。
カーボンナノファイバ集合層50において、孔52の孔径は0.3〜7μmとすればよいが、好ましくは0.3〜6μmであり、より好ましくは0.3〜5μmである。
また孔52の総面積は、カーボンナノファイバ集合層50の上端面50aの見かけの面積に対して1%以上40%未満とすればよいが、好ましくは1%以上30%未満であり、より好ましくは1%以上20%未満である。
カーボンナノファイバ51の配向方向に沿った長さは孔52の孔径の最大値以下であっても孔径の最大値より大きくてもよいが、本実施形態のカーボンナノファイバ構造体100は、カーボンナノファイバ51の配向方向に沿った長さが孔52の孔径の最大値よりも大きい場合に有用である。これは、カーボンナノファイバ51の配向方向に沿った長さが孔52の孔径の最大値よりも大きいほど、電気化学素子の電気化学性能を向上させるために、電解質をカーボンナノファイバ集合層50に輸送させる必要性が高まるためである。具体的には、カーボンナノファイバ51の配向方向に沿った長さが孔52の孔径の最大値の10〜100倍である場合に、カーボンナノファイバ構造体100が特に有用である。
次に、カーボンナノファイバ構造体100の製造方法について説明する。
<準備工程>
まず基材10の一面10a上に金属触媒30を設けてなるカーボンナノファイバ形成用構造体40を準備する(図3参照)。カーボンナノファイバ形成用構造体40は、例えば以下のようにして形成される。
はじめに、図4に示すように、基材10を準備する。基材10としては、例えばアルミナ、シリコン、チタンなどの金属が用いられる。
基材10の厚さは通常は100〜10000μmであるが、500〜5000μmであることが好ましい。この場合、500〜5000μmの範囲を外れた場合に比べて、基材10に、より十分な強度が備わる。
次に、図5に示すように、例えばアルミナ粒子等のマスクとなるマスク粒子20を基材10の一面10a上に配置する。このとき、マスク粒子20の平均粒径は、形成しようとする穴11の穴径に応じて適宜調整される。例えば0.3〜7μmの穴径を有する穴11を形成しようとする場合には、マスク粒子20の粒径は例えば1μm程度で、適度にマスク粒子20が凝集する濃度で配置すればよい。
(触媒担持工程)
次に、図6に示すように、基材10の触媒担持面である一面10aに金属触媒膜30Aを担持させる。
金属触媒膜30Aを構成する金属触媒としては、カーボンナノファイバを成長させるのに使用される公知の金属触媒が使用可能である。このような金属触媒としては、例えばV、Mo、Fe、Co、Ni、Pd、Pt、Rh、Ru、W、Al、Au、Tiなどが挙げられる。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて使用することが可能である。中でも、カーボンナノファイバをより効果的に成長させることができるという点から、V、Mo、Fe、Co、Ni、Pd、Pt、Rh、Ru、Wが好ましい。
金属触媒膜30Aの厚さは、例えば0.5〜10nmとすればよい。
次に、マスク粒子20を除去する。マスク粒子20の除去は、例えばアルコールを供給することによって行うことができる。
その後、金属触媒膜30Aを還元雰囲気下で加熱することによって粒子状の金属触媒30を形成する。
粒子状の金属触媒30の平均粒径は通常は1〜50nmであるが、2〜25nmであることが好ましい。この場合、2〜25nmの範囲を外れた場合に比べてカーボンナノファイバ51をより効果的に成長させることができる。
こうして、金属触媒30側の一面に穴11が形成されたカーボンナノファイバ形成用構造体40が得られる。
ここで、穴11の穴径は0.3〜7μmとすればよいが、好ましくは0.3〜6μmであり、より好ましくは0.3〜5μmである。
また穴11の総面積は、金属触媒30を設けた触媒担持面である一面10aの面積に対して1%以上40%未満とすればよいが、好ましくは1%以上30%未満であり、より好ましくは1%以上20%未満である。
<カーボンナノファイバ成長工程>
次に、CVD法により、炭素を含む原料ガスを金属触媒30に供給し、カーボンナノファイバ形成用構造体40の金属触媒30の上にカーボンナノファイバ51を成長させる。
ここで、炭素を含有する原料ガスとしては、適当な触媒の存在下で、カーボンナノファイバ51を生じさせるものであればいかなるものでも良く、例えば、メタン、エタン、プロパンなどの飽和炭化水素化合物、エチレン、プロピレン、アセチレンなどの不飽和炭化水素化合物、ベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素化合物などが挙げられる。これらのうち、メタン、エチレン、プロピレン、アセチレンが好ましい。該炭素含有化合物の導入形態としては、ガス状のまま導入しても良いし、アルゴンのような不活性ガスと混合して導入しても良いし、水素ガスと混合して導入しても良いし、あるいは不活性ガス中の飽和蒸気として導入しても良い。
このとき、原料ガスには、酸素を含有する酸素含有ガスを混入させてもよい。この場合、カーボンナノファイバ51を形成する際、炭素を含有する原料ガスによって金属触媒30に浸炭が起こったり、原料ガスの副次的な反応物によって金属触媒30の表面に炭素物質が堆積したりしようとしても、金属触媒30に供給される酸素含有ガスがこれらの炭素と反応し、CO等になることで、浸炭や、炭素物質の堆積を抑制することができる。
ここで、酸素を含有する酸素含有ガスは、適当な温度で、金属触媒30へ酸素を供給できるものであればいかなるものでも良く、このような酸素含有ガスとしては、例えば、純酸素ガス、大気などの酸素分子含有ガスが挙げられる。あるいは、酸素含有ガスとして、水や、一酸化炭素や、メタノール、エタノール、アセトンなどの含酸素炭化水素化合物からなる酸素分子非含有ガスを用いることもできる。これらのうち、含酸素炭化水素化合物は、原料ガスを兼ねることができる。
該酸素含有ガスの供給形態としては、それ単独で供給しても良いし、アルゴンのような不活性ガスと混合して供給しても良いし、あるいは不活性ガス中の飽和蒸気として供給しても良い。なお、カーボンナノファイバ51を形成する際の酸素含有ガスを供給した雰囲気中の酸素濃度は酸素分子濃度に換算して、好ましくは0.003〜0.03体積%である。酸素分子濃度が上記範囲内にあると、上記範囲を外れた場合に比べて、より効果的にカーボンナノファイバ51を成長させることができる。
またCVD法においては、熱又はプラズマ等がエネルギー源とされる。
このとき、カーボンナノファイバ51を成長させる際の圧力は通常、100〜150000Paであり、好ましくは1000〜122000Paである。またカーボンナノファイバ51を成長させる際の温度は通常、500〜900℃であり、好ましくは550〜800℃である。
こうして、0.3〜7μmの孔径を有する孔52が形成され、孔52の総面積は、カーボンナノファイバ集合層50の上端面50aの見かけの面積に対して1%以上40%未満であるカーボンナノファイバ集合層50を備えたカーボンナノファイバ構造体100が得られる(図1)。
上記のようにしてカーボンナノファイバ構造体100を製造すると、カーボンナノファイバ成長工程においてCVD法によりカーボンナノファイバ51を成長させる際、炭素を含有する原料ガスが金属触媒30に供給される。このとき、原料ガスが金属触媒30中に拡散して金属触媒30の表面からカーボンナノファイバ51が析出する。金属触媒30の活性が維持されている間は、この拡散と析出が連続で起きてカーボンナノファイバ51が成長する。このとき、一般には、カーボンナノチューブ51が成長するにつれて、基材10の一面10a上に成長するカーボンナノファイバ51がガスの拡散を阻害し、金属触媒30へのガス供給を困難にする。その結果、金属触媒30のうち、原料ガスに対して露出している露出部分と、カーボンナノファイバ51によって被覆された被覆部分とでは原料ガスの供給量に差が生じる。すなわち金属触媒30に対するガス供給量の点で不均一が生じる。このため、露出部分と被覆部分とでカーボンナノファイバ51の成長速度に差が生じる。このことは、カーボンナノファイバ集合層50の表面積が大型化するにつれて顕著になる。
その点、上述したカーボンナノファイバ構造体100の製造方法では、カーボンナノファイバ形成用構造体40の金属触媒30側に形成され、0.3〜7μmの穴径を有する穴の総面積は、金属触媒30を設けた触媒担持面である一面10aの面積に対して1%以上40%未満の面積比率で形成されている。その結果、以下の作用効果が奏される。
すなわち、まずカーボンナノファイバ51は金属触媒30上で基材10の一面10aから離れる方向に向かって成長する。別言すると、カーボンナノファイバ51は、基材10の一面10aのうち金属触媒30が形成されていない領域を除く領域上に、基材10の一面10aから離れる方向に向かって成長する。そして、成長する複数本のカーボンナノファイバ51を集合させてなるカーボンナノファイバ集合層50が形成される。このとき、複数本のカーボンナノファイバ51によって孔径0.0.3〜7μmの孔52が、カーボンナノファイバ形成用構造体40の金属触媒30側に形成された穴11の面積比率と同じ面積比率で形成される。すなわち、カーボンナノファイバ集合層50において0.3〜7μmの孔径を有する孔52の総面積が、カーボンナノファイバ集合層50の上端面50aの見かけの面積に対して1%以上40%未満となるように形成される。そして、原料ガスは、上記孔52を通ってカーボンナノファイバ集合層50の内部に拡散することが可能となり、金属触媒30に到達しやすくなる。その結果、金属触媒30のうち、露出部分と被覆部分とで原料ガスの供給量の差を小さくすることが可能となり、両部分でカーボンナノファイバ51の成長速度の差を小さくすることが可能となる。
このため、カーボンナノファイバ51が長尺に成長しても、カーボンナノファイバ51が湾曲することを十分に抑制することが可能となる。また成長する複数のカーボンナノファイバ51同士が互いの成長を阻害することも十分に抑制されるため、カーボンナノファイバ51の生産性を十分に向上させることができる。
さらに、得られるカーボンナノファイバ構造体100は、基材10の一面10a側に設けられるカーボンナノファイバ集合層50において、0.3〜7μmの孔径を有する孔52が複数本のカーボンナノファイバ51に包囲されることによって適度に形成されることになる。このため、例えば当該カーボンナノファイバ構造体100から、電解質を含む電気化学素子の電極を形成した場合に、電解質を、孔52を通してカーボンナノファイバ集合層50内部まで容易にかつ効果的に輸送させることが可能となる。従って、上記のようにして得られるカーボンナノファイバ構造体100は、電気化学素子に対して優れた電気化学性能を付与することが可能なカーボンナノファイバ電極を形成できる。
さらに上記のようにして得られるカーボンナノファイバ構造体100は、複数本のカーボンナノファイバ51が集合してなるカーボンナノファイバ集合層50を基材10の一面10a側に有し、このカーボンナノファイバ集合層50において、孔52が複数本のカーボンナノファイバ51に包囲されることによって形成されている。すなわち、この孔52は、カーボンナノファイバ集合層50を分離するものとはなっていない。このため、カーボンナノファイバ集合層50から、複数本のカーボンナノファイバ51を連続に結合してなるカーボン糸を引き出すと、より長いカーボン糸を得ることができる。
こうして形成されたカーボンナノファイバ構造体100を用いてカーボンナノファイバ電極を形成する場合、カーボンナノファイバ電極は、電極用の導電性基板に、カーボンナノファイバ構造体100のカーボンナノファイバ集合層50を転写することによって形成することができる。電極用の導電性基板へのカーボンナノファイバ集合層50の転写は、例えば、電極用の導電性基板との間に、導電性粘着フィルムを挟んで圧着するようにして行えばよい。電極用の導電性基板としては、例えばチタン基板などが挙げられる。なお、基材10として、導電性材料を使用する場合には、カーボンナノファイバ構造体100によりそのままカーボンナノファイバ電極が形成される。
[第2実施形態]
次に、本発明のカーボンナノファイバ構造体の第2実施形態について図7を用いて説明する。図7は、本発明のカーボンナノファイバ構造体の第2実施形態を示す切断面端面図である。図7に示すように、本実施形態のカーボンナノファイバ構造体200は、基材10の一面10aと金属触媒30との間にさらに金属酸化物層220を有し、金属酸化物層220が0.5〜10nmの厚さを有する点で第1実施形態のカーボンナノファイバ構造体100と相違する。
本実施形態のカーボンナノファイバ構造体200によれば、当該カーボンナノファイバ形成用構造体210の金属触媒30上にCVD法によりカーボンナノファイバ51を成長させる際、金属酸化物層220に、カーボンナノファイバ51を十分に成長させることができる。
金属酸化物層220は金属酸化物からなる。金属酸化物は、金属の酸化物であればよいが、II族又はIII族の金属の酸化物であることが、還元雰囲気下での熱力学安定性の点から好ましい。中でも、III族の金属の酸化物であることが触媒担持機能の点からより好ましい。III族の金属の酸化物としては、例えば酸化アルミニウム、アルミン酸マグネシウム、酸化セリウムなどが挙げられるが、酸化アルミニウムが最も好ましい。この場合、金属酸化物が酸化アルミニウム以外の金属酸化物である場合に比べてより十分にカーボンナノファイバ51を成長させることができる。
本実施形態では、金属酸化物層220の厚さは1〜8nmであることが好ましい。この場合、金属酸化物層220の厚さが1〜8nmの範囲を外れる場合に比べてカーボンナノファイバ51をより効果的に成長させることができる。
金属酸化物層220は、例えばスパッタリング法によって形成することができる。このとき、ターゲットは金属単体でも金属酸化物でもどちらでも良いが、ターゲットの種類によって適当な濃度の酸素ガスを供給する必要がある。このとき、基材10の温度は、金属酸化物層220との密着性を向上させるという理由から、20〜300℃とすることが好ましい。
本発明は、上述した第1及び第2実施形態に限定されるものではない。例えば上記第1及び第2実施形態では、基材10として、アルミナ、シリコン、チタンなどの金属が用いられているが、基材10としては、酸素イオン伝導性酸化物を用いることもできる。この場合、カーボンナノファイバ形成用構造体40の金属触媒30上にCVD法によりカーボンナノファイバ51を成長させる際、基材10が、酸素イオンが移動できる程度に加熱されるため、基材10中の酸素イオンが基材10を伝導して金属触媒30又は金属酸化物層220に到達する。このため、炭素を含有する原料ガスによって金属触媒30又は金属酸化物層220に浸炭が起こったり、原料ガスの副次的な反応物によって金属触媒30又は金属酸化物層220の表面に炭素物質が堆積したりしようとしても、金属触媒30又は金属酸化物層220に到達した酸素イオンがこれらの炭素と反応し、CO等になることで、浸炭や、炭素物質の堆積を抑制することができる。さらに酸素含有ガスを基材10の面10a側から供給することで、より効果的に浸炭や炭素物質の堆積を抑制することが可能となる。
上記酸素イオン伝導性酸化物は、酸素イオンを伝導させることができる酸化物であればよいが、CVD法では基材10が500℃以上の高温とされる。このため、酸素イオン伝導性酸化物は、500℃以上の高温で酸素イオンを伝導することが可能な高温酸素イオン伝導性酸化物であることが好ましい。高温酸素イオン伝導性酸化物としては、例えばジルコニアを酸化物によって安定化させてなる安定化ジルコニアが使用可能である。ジルコニア等の高温酸素イオン伝導性酸化物の全部または一部を安定化する酸化物としては、例えばスカンジア、イットリア、ランタニア、セリア、カルシア及びマグネシアなどが挙げられ、これらの酸化物は、高温酸素イオン伝導性酸化物中に2〜13モル%の範囲の濃度で含有されていることが好ましい。また、高温酸素イオン伝導性酸化物としては、酸素欠陥を有するペロブスカイト型酸化物も使用可能である。ペロブスカイト型酸化物としては、例えばチタン酸ストロンチウム、鉄酸カルシウムなどが挙げられる。
また上記第1実施形態では、カーボンナノファイバ形成用構造体40の金属触媒30側の一面10aに穴11を形成する方法として、基材10の一面10a上にマスク粒子20を配置し、金属触媒膜30Aを形成した後、マスク粒子20を除去することにより穴11を形成しているが、穴11は他の方法によって形成することも可能である。すなわち、リソグラフィーで基材10の一面10a上にマスクを形成してから、金属触媒30を担持した後、マスクを除去する方法、担持した金属触媒30の一部をレーザで除去することにより穴11を形成する方法、担持した金属触媒30の一部を、超音波のキャビテーションで除去する方法、基材10の一面10aに開口部を形成し、基材10の一面10aのうちこの開口部を除く領域上に金属触媒30を形成することによって穴11を形成する方法、および、焼結体の表面を研磨して凹部を形成した後、凹部が形成されていない領域上に金属触媒30を担持させることによって穴11を形成する方法が挙げられる。
さらに上記第1及び第2実施形態では、孔52がカーボンナノファイバ集合層50において貫通孔となっているが、孔52は必ずしもカーボンナノファイバ集合層50において貫通孔となっていなくてもよい。
以下、本発明の内容を、実施例を挙げてより具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
基材となる厚さ1000μmのアルミナ基板を準備した。そして、アルミナ基板の表面に、直径1μmのアルミナ微粒子を分散させた。そして、このアルミナ基板の表面に、スパッタリング法を用いて、触媒となる厚さ2nmの鉄の薄膜を形成した。その後、アルコールでアルミナ微粒子を除去し、アルミナ基板を乾燥させた。こうして、アルミナ基板及び鉄薄膜で構成される積層体を得た。このとき、鉄薄膜には、穴径0.7〜5μmの分布を持った穴が分散して形成されていた。
次に、この積層体を、800℃の温度に設定した電気炉に収容した。このとき、電気炉には大気圧のアルゴンガスを500sccmの流量で供給した。
そして、アルミナ基板の温度が安定した後、アルゴンガス中に2.5体積%となるように水素ガスを混合し、鉄の薄膜を還元してアルミナ基板の表面上に平均粒径5nmの触媒粒子を形成した。こうしてカーボンナノファイバ形成用構造体を得た。このとき、比較例1の触媒の担持面積を基準とした触媒の担持面積の比は0.92であった。
次に、電気炉内に供給するアルゴンガス中に、2.5体積%となるようにアセチレンガスを供給した。
こうしてカーボンナノファイバを触媒粒子から離れる方向に向かって10分間にわたって成長させ、カーボンナノファイバ集合層を形成した。こうしてカーボンナノファイバ構造体を得た。得られたカーボンナノファイバ構造体では、カーボンナノファイバ集合層に、孔径0.7〜5μmの分布を持った孔が分散して形成されており、このとき、孔の総面積はカーボンナノファイバ構造体の上端の見かけの面積(以下、「見かけの上端面積」と呼ぶ)の8%であった。またカーボンナノファイバ(CNF)の長さは200μmであった。
(実施例2)
アルミナ基板の表面に、直径1μmのアルミナ微粒子を分散させ、鉄薄膜に、穴径0.7〜3μmの分布を持った穴を分散して形成すると共に、比較例1の触媒担持面積を基準とした触媒担持面積の比を表1に示す通りとしたこと以外は実施例1と同様にしてカーボンナノファイバ構造体を得た。得られたカーボンナノファイバ構造体では、カーボンナノファイバ集合層に、孔径0.7〜3μmの分布を持った孔が分散して形成されており、このとき、孔の総面積はカーボンナノファイバ構造体の見かけの上端面積の1%であった。またカーボンナノファイバの長さは120μmであった。
(実施例3)
アルミナ基板の表面に、直径1μmのアルミナ微粒子を分散させ、鉄薄膜に、穴径2〜7μmの分布を持った穴を分散して形成すると共に、比較例1の触媒担持面積を基準とした触媒担持面積の比を表1に示す通りとしたこと以外は実施例1と同様にしてカーボンナノファイバ構造体を得た。得られたカーボンナノファイバ構造体では、カーボンナノファイバ集合層に、孔径2〜7μmの分布を持った孔が分散して形成されており、このとき、孔の総面積はカーボンナノファイバ構造体の見かけの上端面積の39%であった。またカーボンナノファイバの長さは200μmであった。
(実施例4)
カーボンナノファイバを5分間にわたって成長させたこと以外は実施例1と同様にしてカーボンナノファイバ構造体を得た。得られたカーボンナノファイバ構造体では、カーボンナノファイバ集合層に、孔径0.7〜5μmの分布を持った孔が分散して形成されており、このとき、孔の総面積はカーボンナノファイバ構造体の見かけの上端面積の8%であった。またカーボンナノファイバの長さは100μmであった。
(実施例5)
カーボンナノファイバを8分間にわたって成長させたこと以外は実施例2と同様にしてカーボンナノファイバ構造体を得た。得られたカーボンナノファイバ構造体では、カーボンナノファイバ集合層に、孔径0.7〜3μmの分布を持った孔が分散して形成されており、このとき、孔の総面積はカーボンナノファイバ構造体の見かけの上端面積の1%であった。またカーボンナノファイバの長さは100μmであった。
(実施例6)
カーボンナノファイバを5分間にわたって成長させたこと以外は実施例3と同様にしてカーボンナノファイバ構造体を得た。得られたカーボンナノファイバ構造体では、カーボンナノファイバ集合層に、孔径3〜7μmの分布を持った孔が分散して形成されており、このとき、孔の総面積はカーボンナノファイバ構造体の見かけの上端面積の39%であった。またカーボンナノファイバの長さは100μmであった。
(実施例7)
基材となる厚さ1000μmの板状のイットリア安定化ジルコニア基材(イットリア10モル%含有)を準備したこと以外は実施例2と同様にしてカーボンナノファイバ構造体を得た。得られたカーボンナノファイバ構造体では、カーボンナノファイバ集合層に、孔径0.7〜3μmの分布を持った孔が分散して形成されており、このとき、孔の総面積はカーボンナノファイバ構造体の見かけの上端面積の1%であった。またカーボンナノファイバの長さは110μmであった。
(実施例8)
基材となる厚さ1000μmの板状のイットリア安定化ジルコニア基材(イットリア10モル%含有)を準備した。そして、基材表面を研磨して穴径0.3〜4μmの分布を持った凹部を形成した後、スパッタリングによって厚さ2nmの酸化アルミニウム層(AlO)を形成した。このとき、ターゲットは酸化アルミニウム(99.99%)単体とし、スパッタリングはアルゴンを19sccm、酸素を1sccmの流量で供給し、圧力0.007Torrで行った。
次いで、酸化アルミニウム層の表面に、スパッタリング法によって、触媒となる厚さ2nmの鉄の薄膜を形成した。こうして、基材、酸化アルミニウム層及び鉄薄膜で構成される積層体に穴径0.3〜4μmの分布を持った穴を分散して形成すると共に、比較例1の触媒担持面積を基準とした触媒担持面積の比を表1に示す通りとしたこと以外は実施例1と同様にしてカーボンナノファイバ構造体を得た。得られたカーボンナノファイバ構造体では、カーボンナノファイバ集合層に、孔径0.3〜4μmの分布を持った孔が分散して形成されており、このとき、孔の総面積はカーボンナノファイバ構造体の見かけの上端面積の10%であった。またカーボンナノファイバの長さは300μmであった。
(実施例9)
酸化アルミニウム層を、厚さが4nmとなるように形成すると共に、比較例1の触媒担持面積を基準とした触媒担持面積の比を表1に示す通りとしたこと以外は実施例8と同様にしてカーボンナノファイバ構造体を得た。得られたカーボンナノファイバ構造体では、カーボンナノファイバ集合層に、孔径0.3〜4μmの分布を持った孔が分散して形成されており、このとき、孔の総面積はカーボンナノファイバ構造体の見かけの上端面積の12%であった。またカーボンナノファイバの長さは250μmであった。
(実施例10)
酸化アルミニウム層を、厚さが8nmとなるように形成すると共に、比較例1の触媒担持面積を基準とした触媒担持面積の比を表1に示す通りとしたこと以外は実施例8と同様にしてカーボンナノファイバ構造体を得た。得られたカーボンナノファイバ構造体では、カーボンナノファイバ集合層に、孔径0.3〜4μmの分布を持った孔が分散して形成されており、このとき、孔の総面積はカーボンナノファイバ構造体の見かけの上端面積の11%であった。またカーボンナノファイバの長さは150μmであった。
(実施例11)
酸化アルミニウム層を、厚さが12nmとなるように形成すると共に、比較例1の触媒担持面積を基準とした触媒担持面積の比を表1に示す通りとしたこと以外は実施例8と同様にしてカーボンナノファイバ構造体を得た。得られたカーボンナノファイバ構造体では、カーボンナノファイバ集合層に、孔径0.3〜4μmの分布を持った孔が分散して形成されており、このとき、孔の総面積はカーボンナノファイバ構造体の見かけの上端面積の10%であった。またカーボンナノファイバの長さは110μmであった。
(実施例12)
酸化アルミニウム層を、厚さが0.3nmとなるように形成すると共に、比較例1の触媒担持面積を基準とした触媒担持面積の比を表1に示す通りとしたこと以外は実施例8と同様にしてカーボンナノファイバ構造体を得た。得られたカーボンナノファイバ構造体では、カーボンナノファイバ集合層に、孔径0.3〜4μmの分布を持った孔が分散して形成されており、このとき、孔の総面積はカーボンナノファイバ構造体の見かけの上端面積の10%であった。またカーボンナノファイバの長さは110μmであった。
(比較例1)
アルミナ基板の表面にアルミニウム微粒子を分散させず、スパッタリング法を用いて鉄の薄膜を形成したこと以外は実施例1と同様にしてカーボンナノファイバ構造体を得た。得られたカーボンナノファイバ構造体では、カーボンナノファイバ集合層に、孔は形成されていなかった。カーボンナノファイバの長さは100μmであった。
(比較例2)
アルミナ基板の表面に、直径1μmのアルミナ微粒子を分散させ、鉄薄膜に、穴径5〜12μmの分布を持った穴を分散して形成すると共に、比較例1の触媒担持面積を基準とした触媒担持面積の比を表1に示す通りとしたこと以外は実施例1と同様にしてカーボンナノファイバ構造体を得た。得られたカーボンナノファイバ構造体では、カーボンナノファイバ集合層に、孔径5〜12μmの分布を持った孔が分散して形成されており、このとき、孔の総面積はカーボンナノファイバ構造体の見かけの上端面積の55%であった。またカーボンナノファイバの長さは200μmであった。
(比較例3)
カーボンナノファイバを5分間にわたって成長させると共に、比較例1の触媒担持面積を基準とした触媒担持面積の比を表1に示す通りとしたこと以外は比較例2と同様にしてカーボンナノファイバ構造体を得た。得られたカーボンナノファイバ構造体では、カーボンナノファイバ集合層に、孔径5〜12μmの分布を持った孔が分散して形成されており、このとき、孔の総面積はカーボンナノファイバ構造体の見かけの上端面積の55%であった。またカーボンナノファイバの長さは100μmであった。
[評価]
(電気化学特性1−還元特性)
実施例1〜12及び比較例1〜3のカーボンナノチューブ構造体をチタンメッシュで挟んで作用極とし、白金線を対極とし、アセトニトリル中の銀/硝酸銀対を参照電極として用いた電気化学特性測定用セルを作製した。また電解液として、5mMのヨウ化1,2−ジメチル−3−n−プロピルイミダゾリウム、2mMのヨウ素、100mMのテトラフルオロホウ酸テトラ−n−ブチルアンモニウムを3−メトキシプロピオニトリルに溶かしたものを用意し、この電解液をセルに満たした。そして、上記電気化学特性測定用セルについて、室温大気条件の下でヨウ化物イオンのサイクリックボルタンメトリーの測定を行い、還元特性を評価した。具体的には、ヨウ化物イオン還元ピーク電流量を測定した。結果を表1に示す。なお、表1においては、カーボンナノファイバ(CNF)の重量あたりのヨウ化物イオン還元ピーク電流量を、比較例1のCNFの重量あたりのヨウ化物イオン還元ピーク電流量を1とした相対値として表示した。
(電気化学特性2−静電容量)
実施例1〜12及び比較例1〜3の2枚のカーボンナノチューブ構造体でセパレータを挟んで積層体とし、この積層体をチタンメッシュで挟んだものをさらに2枚のガラス板で挟んで固定し、電気二重層容量測定用の二極式セルを作製した。そして、このセルを、プロピレンカーボネート(PC)中に四フッ化ホウ酸テトラエチルアンモニウム(EtNBF)を溶解させてなる1mol/Lの脱水電解液(商品名:キャパソルブ−CPG−00005、キシダ化学社製)に浸し、静電容量を測定した。結果を表1に示す。なお、表1においては、カーボンナノファイバ(CNF)の重量あたりの静電容量を、比較例1のCNFの重量あたりの静電容量を1とした相対値として表示した。
Figure 0005827889
表1に示す結果より、実施例1〜12に係る電気化学特性測定用セルは、比較例1〜3に係る電気化学特性測定用セルに比べて、還元電位に大きな変化は見られなかったものの、使用したカーボンナノファイバの重量あたりの還元ピーク電流量が十分に増加することが分かった。
これは、カーボンナノファイバ集合層に孔を適度に形成したことによって電解液のカーボンナノファイバ集合層内部への輸送が改善されたことによって、カーボンナノファイバ集合層の表層だけでなく内部まで還元反応が起こりやすくなり還元ピーク電流が改善したためではないかと考えられる。なお、比較例2のように、大きい孔径を有する孔を形成すると、カーボンナノファイバの重量あたりの還元ピーク電流量は低くなり、電解液の内部拡散がかえって悪くなるという結果が得られた。これは、カーボンナノファイバの密度が低下し、カーボンナノファイバ集合層の強度が不十分となり、カーボンナノファイバがつぶれたためではないかと推察される。
また実施例1〜12に係る電気二重層容量測定用の二極式セルは、比較例1〜3に係る電気二重層容量測定用の二極式セルに比べて、カーボンナノファイバの重量あたりの静電容量が十分に大きくなることが分かった。
これは、カーボンナノファイバ集合層に孔を適度に形成したことによって電解液の層内部への輸送が改善されたことによって、カーボンナノファイバ集合層の最外層だけでなく内部まで有効利用できるようになったためではないかと考えられる。
以上より、本発明のカーボンナノファイバ構造体によれば、電気化学素子に対して優れた電気化学性能を付与することが可能なカーボンナノファイバ電極を形成できることが確認された。
10…基材
10a…一面(触媒担持面)
11…穴
30…金属触媒
40…カーボンナノファイバ形成用構造体
50…カーボンナノファイバ集合層
50a…端面
51…カーボンナノファイバ
52…孔
100,200…カーボンナノファイバ構造体
220…金属酸化物層

Claims (9)

  1. 基材と、
    前記基材の一面側に設けられ、前記一面から離れる方向に沿って配向する複数本のカーボンナノファイバを集合させてなるカーボンナノファイバ集合層とを備え、
    前記複数本のカーボンナノファイバに包囲されることによって0.3〜7μmの孔径を有する孔が形成されており、
    前記カーボンナノファイバ集合層において、前記孔の総面積が、前記カーボンナノファイバ集合層のうち前記基材と反対側の端面の見かけの面積に対して1%以上40%未満である、カーボンナノファイバ構造体であって、
    前記カーボンナノファイバ構造体が、電気化学素子のカーボンナノファイバ電極形成用のカーボンナノファイバ構造体である、カーボンナノファイバ構造体
  2. 前記孔の前記孔径の最大値よりも前記カーボンナノファイバの長さが大きい、請求項1に記載のカーボンナノファイバ構造体。
  3. 前記孔が貫通孔である、請求項1又は2に記載のカーボンナノファイバ構造体。
  4. 請求項1〜のいずれか一項に記載のカーボンナノファイバ構造体を備えるカーボンナノファイバ電極であって、前記カーボンナノファイバ電極が、電気化学素子用のカーボンナノファイバ電極である、カーボンナノファイバ電極
  5. 請求項1〜のいずれか一項に記載のカーボンナノファイバ構造体の前記カーボンナノファイバ集合層を導電性基板に転写することにより得られるカーボンナノファイバ電極であって、前記カーボンナノファイバ電極が、電気化学素子用のカーボンナノファイバ電極である、カーボンナノファイバ電極
  6. カーボンナノファイバ構造体を製造するカーボンナノファイバ構造体の製造方法であって、
    基材の一面上に金属触媒を設けてなるカーボンナノファイバ形成用構造体を準備する準備工程と、
    前記カーボンナノファイバ形成用構造体の前記金属触媒の上に、化学気相成長法により、炭素を含む原料ガスを前記金属触媒に供給し、前記基材の一面から離れる方向に沿って複数本のカーボンナノファイバを配向させて、前記複数本のカーボンナノファイバを集合させてなるカーボンナノファイバ集合層を有するカーボンナノファイバ構造体を形成するカーボンナノファイバ成長工程とを含み、
    前記カーボンナノファイバ形成用構造体のうち前記金属触媒側に形成され、0.3〜7μmの穴径を有する穴の総面積が、前記金属触媒を設けた触媒担持面の面積に対して1%以上40%未満で形成されており、
    前記カーボンナノファイバ構造体が、電気化学素子のカーボンナノファイバ電極形成用のカーボンナノファイバ構造体である、
    カーボンナノファイバ構造体の製造方法。
  7. 前記基材が酸素イオン伝導性基板である請求項に記載のカーボンナノファイバ構造体の製造方法。
  8. 前記カーボンナノファイバ形成用構造体が、前記基材と前記金属触媒との間に設けられる金属酸化物層を更に有し、前記金属酸化物層の厚さが0.5〜10nmの厚さを有する請求項6又は7に記載のカーボンナノファイバ構造体の製造方法。
  9. 前記カーボンナノファイバ形成用構造体において、前記穴が、前記基材の前記一面に開口部を形成し、前記基材の前記一面のうち前記開口部を除く領域上に前記金属触媒を形成することによって得られる、請求項6〜8のいずれか一項に記載のカーボンナノファイバ構造体の製造方法。
JP2011284952A 2011-12-27 2011-12-27 カーボンナノファイバ構造体、カーボンナノファイバ電極及びカーボンナノファイバ構造体の製造方法 Active JP5827889B2 (ja)

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