図1、図2に示すように、パチンコ遊技機1には、遊技ホールの島構造体に取付けられる外枠(図示略)に開閉枠2(内枠2)が開閉自在に装着され、開閉枠2に開閉扉3が開閉自在に装着されている。開閉扉3に窓3aが形成され、その窓3aに透明板3bが装着されている。開閉枠2の左端部に開閉扉3の左端部が鉛直軸心回りに回動自在に支持され、開閉扉3の右端部には、開閉扉3を開閉枠2に施錠するキーシリンダ3cが装着されている。開閉枠2に遊技盤4が装着され、遊技盤4とその前側の透明板3bとの間に遊技球が流下可能な遊技領域4aが形成され、この遊技領域4aが開閉扉3により開閉される。
開閉扉3には、窓3aの下側に遊技球を貯留する貯留皿5が設けられ、その貯留皿5に演出ボタンSW6(「SW」はスイッチを意味する)が装着され、貯留皿5の右下側に発射ハンドル7が装着されている。発射ハンドル7が回動操作されると、貯留皿5から発射位置に導入された遊技球が発射され、貯留皿5に複数の遊技球が貯留されている場合には、複数の遊技球が約0.6 秒間隔で連続発射される。発射された遊技球はガイドレール8で案内され遊技領域4aの上部に導入される。
図2、図3に示すように、遊技盤4の遊技領域4aには、多数の障害釘(図示略)の他、第1始動口10(通常始動領域)、開閉式の第2始動口11a(可変始動領域)を有する始動口装置11、1対のゲート12(通過始動領域)、開閉式の大入賞口13aを有する大入賞口装置13、複数の一般入賞口14が、夫々遊技球が通過可能に図示の配置で設けられている。第1始動口10、1対のゲート12、複数の一般入賞口14には、夫々、そこに入賞した遊技球を検出する第1始動口SW10a、1対のゲートSW12a、複数の一般入賞口SW14aが付設されている。
始動口装置11は、第2始動口11a、第2始動口11aを開閉する開閉部材11b、第2始動口11aに入賞した遊技球を検出する第2始動口SW11c、開閉部材11bを開閉駆動する第2始動口SOL11d(「SOL」はソレノイドアクチュエータを意味する)を有する。つまり、第2始動口11aは、遊技球が入賞不可能な閉状態(通過し難い第1状態)と入賞可能な開状態(通過し易い第2状態)とに作動し得る。
大入賞口装置13は、大入賞口13a、大入賞口13aを開閉する開閉部材13b、大入賞口13aに入賞した遊技球を検出する大入賞口SW13c、開閉部材13bを開閉駆動する大入賞口SOL13dを有する。つまり、大入賞口13aは、遊技球が入賞不可能な閉状態と入賞可能な開状態とに作動し得る。
遊技球が入賞口10,11a,13a,14に入賞した場合、遊技球1 個の入賞につき入賞口10,11a,13a,14毎に設定された数の遊技球が貯留皿5に払出される。遊技球が始動口10,11aに入賞した場合に大当り抽選が行われ、その大当り抽選で当選した場合、通常は閉塞の大入賞口13aが複数ラウンドに亙って開閉する大当り遊技が発生する。遊技球がゲート12を通過した場合に当り抽選が行われ、その当り抽選で当選した場合、通常は閉塞の第2始動口11aが1又は複数回開閉する補助遊技が発生する。
遊技盤4にはセンタ役物15が取付けられ、このセンタ役物15に遊技演出用の画像表示器16及び可動役物装置17が装備されている。センタ役物15は遊技盤4に比較的大きく形成されたセンタ開口部(図示略)に嵌合装着されたセンタ枠体15aを有し、このセンタ枠体15aの下部には遊技球が転動するステージ15bが形成されている。
画像表示器16はその画面をパチンコ遊技機1の前側からセンタ枠体15aの内側を通して視認できるように配置されている。画像表示器16には、主に、大当り抽選を演出する特図演出が表示され、その特図演出では、複数の演出図柄(遊技図柄)が変動後停止するように表示され、また、複数の演出図柄以外の動画が表示される。また、大当り遊技中には大当り遊技を演出する遊技演出(動画)が表示される。
画像表示器16は、その下部中央部分に設定された第1表示領域16aと、画像表示器16の第1表示領域16a以外の大部分に設定された第2表示領域16bとを有する(図2参照)。第1表示領域16aに後述の報知図柄が表示され、第2表示領域16bに複数の演出図柄が表示される。
可動役物装置17は、大当り抽選に関する報知(例えば、大当り抽選での当選、或いは当選期待度が高い旨の報知等)を行うために作動して、役物部材17aが画像表示器4の画面前側領域を遊技盤4の盤面と平行な方向へ移動する。
遊技盤4の右下部に遊技表示盤19が設けられ、この遊技表示盤19は、第1特図表示器19a、第2特図表示器19b、普図表示器19c、第1特図保留ランプ19d、第2特図保留ランプ19e、普図保留ランプ19fを備えている。尚、特図表示器19a,19bが第1図柄表示手段に相当し、普図表示器19cが第2図柄表示手段に相当する。
第1特図表示器19aには第1特別図柄が変動可能に表示され、第1特図保留ランプ19dには第1特図保留数が表示され、その第1特図保留数は4未満の場合に第1始動口10に遊技球が入賞する毎に1加算される。
第2特図表示器19bには第2特別図柄が変動可能に表示され、第2特図保留ランプ19eには第2特図保留数が表示され、その第2特図保留数は4未満の場合に第2始動口11aに遊技球が入賞する毎に1加算される。
第1,第2特別図柄が変動停止状態で、第1特図保留数が1以上の場合、第2特図保留数が0の場合には、第1特図保留数が1減算されて第1特別図柄が変動開始され、その後の停止図柄で大当り抽選の結果が表示される。第1,第2特別図柄が変動停止状態で、第2特図保留数が1以上の場合、第1特図保留数に関わらず、第2特図保留数が1減算されて第2特別図柄が変動開始され、その後の停止図柄で大当り抽選の結果が表示される。
普図表示器19cには普通図柄が変動可能に表示され、普図保留ランプ19fには普図保留数が表示され、その普図保留数は4未満の場合にゲート12に遊技球が入賞する毎に1加算される。普通図柄が変動停止状態で、普図保留数が1以上の場合、普図保留数が1減算されて普通図柄が変動開始され、その後の停止図柄で当り抽選の結果が表示される。
次に、パチンコ遊技機1の制御系について説明する。
図3に示すように、制御装置20は、遊技制御基板21、払出制御基板22、演出制御基板23、画像制御基板24、ランプ制御基板25を備え、これら制御基板21〜25に夫々CPUとROMとRAMを含むコンピュータを備えて構成され、演出制御基板23は更にRTC(「RTC」はリアルタイムクロックを意味する)を備えている。
遊技制御基板21のコンピュータは、第1,第2始動口SW10a,11c、1対のゲートSW12a、大入賞口SW13c、複数の一般入賞口SW14aからの信号と、払出制御基板22からの情報とを受けて、第2始動口SOL11d、大入賞口SOL13d、図柄表示器19a〜19c、図柄保留ランプ19d〜19fを制御し、払出制御基板22と演出制御基板23とに制御情報(遊技情報)を出力する。
払出制御基板22のコンピュータは、遊技制御基板21からの制御情報と、払出球検出SW26b、球有り検出SW26c、満タン検出SW26dからの信号とを受けて、払出モータ26aを制御し、遊技制御基板21に制御情報(払出情報)を出力する。演出制御基板23のコンピュータは、遊技制御基板21、画像制御基板24、ランプ制御基板25からの制御情報と、演出ボタンSW6からの信号とを受けて、画像制御基板24、ランプ制御基板25に制御情報を出力する。
画像制御基板24のコンピュータは、演出制御基板23からの制御情報を受けて、遊技演出用の画像表示器16とスピーカ27とを制御し、演出制御基板23に制御情報を出力する。ランプ制御基板25のコンピュータは、演出制御基板23からの制御情報を受けて、主に画像制御基板24のコンピュータによる制御に同期させて、遊技演出用の枠ランプ28aと盤ランプ28bと可動役物装置17とを制御する。
図4に示すように、遊技制御基板21の主にコンピュータにより、図示の複数手段30〜37,40〜47,50が構成されている。
特図カウンタ手段30は、16ビット構成の所謂ハード乱数である大当り判定値(大当りカウンタ値)を、設定範囲(0〜65535)内で微小時間(0.1μs)毎に順次更新し、また、8ビット構成の所謂ソフト乱数である特図判定値(特図カウンタ値)を、設定範囲(0〜199)内で微小時間(4ms)毎に順次更新する。
特図取得手段31は、第1特図保留数が4未満のときに遊技球が第1始動口10に入賞することにより、その遊技球入賞時に特図カウンタ手段30により更新された大当り判定値及び特図判定値を取得し、これら両判定値がペアで第1特図判定用情報となる。また、特図取得手段31は、第2特図保留数が4未満のときに遊技球が第2始動口11aに入賞することにより、その遊技球入賞時に特図カウンタ手段30により更新された大当り判定値及び特図判定値を取得し、これら両判定値がペアで第2特図判定用情報となる。
特図保留記憶手段32の第1記憶手段32aには、特図表示器19a,19bに特別図柄が変動表示されているときに遊技球が第1始動口10に入賞した場合、或いは特別図柄が変動表示されていないときでも遊技球が第1始動口10に入賞した場合には一旦、特図取得手段31により取得された第1特図判定用情報が記憶され、その第1記憶手段32aには、最大で4つの第1特図判定用情報を記憶可能に4つの第1記憶部1〜4(図5〜図8参照)が設けられている。
また、特図保留記憶手段32の第2記憶手段32bには、特図表示器19a,19bに特別図柄が変動表示されているときに遊技球が第2始動口11aに入賞した場合、或いは特別図柄が変動表示されていないときでも遊技球が第2始動口11aに入賞した場合には一旦、特図取得手段31により取得された第2特図判定用情報が記憶され、その第2記憶手段32bには、最大で4つの第2特図判定用情報を記憶可能に4つの第2記憶部1〜4(図5〜図8参照)が設けられている。
特図保留消化手段33は、特図保留記憶手段32に第1,第2特図判定用情報の少なくとも一方が記憶されている場合、その特図判定用情報を特図表示器19a,19bにおける特別図柄の変動開始毎に順次後述の特図変動時判定手段34aによる判定に供して特図保留記憶手段32から消化する。但し、特図保留消化手段33において、優先消化手段33aが、特図保留記憶手段32に第1,第2特図判定用情報の両方が記憶されている場合に、第2特図判定用情報を第1特図判定用情報よりも優先して消化し、つまり、第1又は第2記憶手段32a又は32bに記憶されている特図判定用情報に基づいて特図表示器19a,19bに特別図柄が変動表示される際、第2記憶手段32bに記憶されている第2特図判定用情報に基づく特別図柄の変動表示を優先させる。
例えば、図5に示すように、第1特図判定用情報A1,A2,A3が、A1→A2→A3の順番で取得された場合に第1記憶部1,2,3に夫々記憶され、第2特図判定用情報B1,B2が、B1→B2の順番で取得された場合に第2記憶部1,2に夫々記憶される。図5に示す状態から図6に示すように、第1特図判定用情報A4が取得された場合に第1記憶部4に記憶され、第2特図判定用情報B3が取得された場合に第2記憶部3に記憶される。
図5に示す状態からは、図7に示すように、第2記憶部1の記憶、つまり第2特図判定用情報B1が消化され、それに伴って、第2特図判定用情報B2が第2記憶部1に記憶される。更に、第2特図判定用情報B2が消化された状態からは、図8に示すように、第1記憶部1の記憶、つまり第1特図判定用情報A1が消化され、それに伴って、第1特図判定用情報A2,A3が夫々第1記憶部1,2に記憶される。このように、第2特図判定用情報が第1特図判定用情報よりも優先して消化され、第1,第2特図判定用情報は夫々取得された順番で消化される。
特図判定手段34(第1判定手段)は、第1又は第2始動口10又は11aを遊技球が通過することにより特図取得手段31により取得された(特図保留記憶手段32に記憶された)特図判定用情報に基づいて特別遊技を行うか否かを判定する。そこで、特図取得手段31により取得された特図判定用情報の大当り判定値に基づいて、特別遊技である大当り遊技を行うか否か判定し、また、大当り遊技と部類が異なる特別遊技である小当り遊技を行うか否か判定する。更に、大当り遊技を行うと判定した場合、その大当り判定値とペアの特図判定値に基づいて、複数種類の大当り図柄(図10に示す8種類の大当り図柄A〜H)の何れか1つを選択する。
図9に示すように、特図判定手段34は、大当り判定テーブルとして低確テーブルと高確テーブルの何れかを用いて、特別遊技を行うか否かの判定を行う。低確テーブルを用いる場合、大当り判定値が約1/320の割合で大当り特定値(3,247 ・・・)の何れかと一致する場合に、大当り遊技を行うと判定し、高確テーブルを用いる場合、大当り判定値が約10/320の割合で大当り特定値(3,7 ・・・)の何れかと一致する場合に、大当り遊技を行うと判定し、低確テーブルと高確テーブルの何れを用いる場合でも、大当り判定値が約3/320の割合で小当り特定値(4,44・・・)の何れかと一致する場合に、小当り遊技を行うと判定する。
図10に示すように、特図判定手段34は、大当り遊技を行うと判定した場合、その大当り判定値が、遊技球の第1始動口10への入賞により取得された第1特図判定用情報に含まれる場合、第1図柄選択テーブルを用いて、また、遊技球の第2始動口11aへの入賞により取得された第2特図判定用情報に含まれる場合、第2図柄選択テーブルを用いて、大当り図柄の選択を行う。大当り図柄A〜Hの選択率は、第1図柄選択テーブルを用いる場合と第2図柄選択テーブルを用いる場合とで異なるように設定されている。
特図判定手段34において、特図変動時判定手段34aは、特図保留消化手段33により消化される特図判定用情報、つまり、特図表示器19a,19bに特別図柄が変動表示される際に当該特別図柄の変動に対応する特図判定用情報に基づいて判定(大当り遊技や小当り遊技を行うか否かの判定、大当り遊技を行う場合の大当り図柄の選択)を行い、特図事前判定手段34bは、特図保留記憶手段32に記憶されている特図判定用情報、つまり当該特別図柄の変動後に特図保留消化手段33により消化される特図判定用情報に基づいて特図変動時判定手段34aと同等の判定を事前に行う。そして、この事前判定を介して特図演出に関する先読み演出を行うか否か判定される。
特図表示制御手段35(第1図柄表示制御手段)は、第1又は第2特図表示器19a又は19bに、特図変動時判定手段34aによる判定結果に基づいて、特別図柄の変動を開始して、特別図柄を変動表示させた後に、前記判定結果を示す特別図柄(第1判定図柄)を停止表示させる。大当り遊技を行うと判定された場合には、選択された大当り図柄A〜Hの何れか1つが停止表示され、小当り遊技を行うと判定された場合には、小当り図柄が停止表示され、特別遊技(大当り遊技及び小当り遊技)を行わないと判定された場合には、ハズレ図柄が停止表示される。
特別遊技実行手段36は、特図変動時判定手段34aにより大当り遊技又は小当り遊技を行うと判定された場合、特図表示制御手段35により特別遊技を行うと判定されたことを示す特別図柄(大当り図柄又は小当り図柄)が特図表示器19a,19bに停止表示された後に、大入賞口13aを閉状態から開状態へ作動させ開放する遊技者にとって有利な特別遊技(大当り遊技又は小当り遊技)を行う。図11に示すように、大当り遊技実行中の大入賞口13aの開閉パターン(有利度合の異なる複数の大当り遊技)は、大当り図柄の種類に応じて図示のように設定され、小当り遊技実行中の大入賞口13aの開閉パターンは、大当り図柄D,E,G,Hに対応する開閉パターンと同様に設定されている。
具体的に、16R(ラウンド)長期開放では、大入賞口13aが16Rに亙って開閉され、各ラウンドは、大入賞口13aの開放により開始後、大入賞口13aに遊技球が例えば10個入賞する、或いは例えば30秒経過するR終了条件の成立により、大入賞口13aの閉塞により終了する。8R長期開放では、大入賞口13aが8Rに亙って開閉され、各ラウンドは開始後、16R長期開放と同様のR終了条件の成立により終了する。8R短期開放では、大入賞口13aが8Rに亙って開閉され、各ラウンドは開始後、例えば0.1秒経過する終了条件の成立により終了する。
確率状態制御手段37は、特図判定手段34により特別遊技(大当り遊技)を行うと判定される確率が図9に示す低確テーブルを用いて所定の低確率(約1/320)に設定される低確率状態、又は図9に示す高確テーブルを用いて所定の低確率よりも高確率(約10/320)に設定される高確率状態で遊技を制御する。
一方、普図カウンタ手段40は、8ビット構成のソフト乱数である当り判定値(当りカウンタ値)を、設定範囲(0〜199)内で微小時間(4ms)毎に順次更新し、また、8ビット構成の所謂ソフト乱数である普図判定値(普図カウンタ値)を、設定範囲(0〜9)内で微小時間(4ms)毎に順次更新する。
普図取得手段41は、普図保留数が4未満のときに遊技球がゲート12を通過することにより、その遊技球通過時に普図カウンタ手段40により更新された当り判定値及び普図判定値を取得し、これら両判定値がペアで普図判定用情報となる。
普図保留記憶手段42には、普図表示器19cに普通図柄が変動表示されているときに遊技球がゲート12を通過した場合、或いは普通図柄が変動表示されていないときでも遊技球がゲート12を通過した場合には一旦、普図取得手段41により取得された普図判定用情報が記憶され、その普図保留記憶手段42には、最大で4つの普図判定用情報を記憶可能に4つの記憶部1〜4(図12参照)が設けられている。
普図保留消化手段43は、普図保留記憶手段42に普図判定用情報が記憶されている場合、その普図判定用情報を普図表示器19cにおける普通図柄の変動開始毎に順次後述の普図変動時判定手段44aによる判定に供して普図保留記憶手段42から消化する。
例えば、図12に示すように、普図判定用情報C1,C2が、C1→C2の順番で取得された場合に記憶部1,2に夫々記憶される。図12に示す状態から、図示していないが、普図判定用情報C3が取得された場合に記憶部3に記憶され、また、図12に示す状態からは、図示していないが、記憶部1の記憶、つまり普図判定用情報C1が消化され、それに伴って、普図判定用情報C2が記憶部1に記憶される。このように、普図判定用情報は取得された順番で消化される。
普図判定手段44(第2判定手段)は、ゲート12を遊技球が通過することにより普図取得手段41により取得された(普図保留記憶手段42に記憶された)普図判定用情報に基づいて補助遊技を行うか否かを判定する。そこで、普図取得手段41により取得された普図判定用情報の当り判定値に基づいて、補助遊技を行うか否か判定する。更に、補助遊技を行うと判定した場合、その当り判定値とペアの普図判定値に基づいて、複数種類の当り図柄(図14に示す2種類の当り図柄a,b)の何れか1つを選択する。
普図判定手段44において、普図変動時判定手段44aは、普図保留消化手段43により消化される普図判定用情報、つまり、普図表示器19cに普通図柄が変動表示される際に当該普通図柄の変動に対応する普図判定用情報に基づいて判定(補助遊技を行うか否かの判定、補助遊技を行う場合の当り図柄の選択)を行い、普図事前判定手段44bは、普図保留記憶手段42に記憶されている普図判定用情報、つまり当該普通図柄の変動後に普図保留消化手段43により消化される普図判定用情報に基づいて普図変動時判定手段44aと同等の判定を事前に行う。そして、この事前判定を介して普図演出(特別演出)に関する先読み演出を行うか否か判定される。
普図表示制御手段45(第2図柄表示制御手段)は、普図表示器19cに、普図変動時判定手段44aによる判定結果に基づいて、普通図柄の変動を開始して、普通図柄を変動表示させた後に、前記判定結果を示す普通図柄(第2判定図柄)を停止表示させる。補助遊技を行うと判定された場合には、選択された当り図柄a,bの何れかが停止表示され、補助遊技を行わないと判定された場合には、ハズレ図柄が停止表示される。
補助遊技実行手段46は、普図変動時判定手段44aにより補助遊技を行うと判定された場合、普図表示制御手段45により補助遊技を行うと判定されたことを示す普通図柄(当り図柄)が普図表示器19cに停止表示された後に、第2始動口11aを所定時間(0.1s)閉状態から開状態へ作動させ開放する第1補助遊技、又は、前記所定時間よりも長い時間(5.7s又は6.0s)閉状態から開状態へ作動させ開放する第2補助遊技(特定の補助遊技)を行う。
補助遊技設定手段47は、図13に示すように、補助遊技作動モードとして、第2始動口11aを開状態に作動させ難い、即ち補助遊技実行手段46により第2補助遊技が行われ難い低作動モードと、第2始動口11aを開状態に作動させ易い、即ち補助遊技実行手段46により第2補助遊技が行われ易い高作動モードの何れかを設定する。
低作動モードでは、普図判定手段44により補助遊技を行うと判定される当り当選確率が1/10、普図表示器19cにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)が12秒、補助遊技実行中の第2始動口11aの開閉パターンが0.1秒×1回又は0.1秒×1回+5.6秒×1回に設定される。
高作動モードでは、当り当選確率が10/10 、普図変動時間が0.5秒、補助遊技実行中の第2始動口11aの開閉パターンが1.0秒×6回又は2.0秒×3回に設定される。このように、低作動モードよりも高作動モードの方が、当り当選確率が高く、普図変動時間が短く、補助遊技実行中の第2始動口11aの開放時間が長くなる可能性が高く、故に、第2始動口11aを開状態に作動させ易くなり、遊技球が第2始動口11aに入賞し易くなる。
ここで、図14に示すように、普図変動時判定手段44aは、補助遊技を行うと判定した場合、普図表示器19cに停止表示させる普通図柄として、9/10の割合で当り図柄aを選択し、1/10の割合で当り図柄bを選択する。
そして、補助遊技実行手段46は、普図表示器19cに当り図柄aが停止表示された場合、低作動モード(通常,潜確遊技状態)が設定されているときには、第2始動口11aを0.1秒×1回の開閉パターンで開閉し、高作動モード(確変,時短遊技状態)が設定されているときには、第2始動口11aを1.0秒×6回の開閉パターンで開閉する。また、普図表示器19cに当り図柄bが停止表示された場合、低作動モードが設定されているときには、第2始動口11aを0.1秒×1回+5.6秒×1回の開閉パターンで開閉し、高作動モードが設定されているときには、第2始動口11aを2.0秒×3回の開閉パターンで開閉する。
遊技状態制御手段50は、複数種類の遊技状態(図15に示す4種類の通常遊技状態、時短遊技状態、潜確遊技状態、確変遊技状態)の何れか1つを設定し、その設定された遊技状態で遊技を制御する。尚、電源投入時には前回の電源遮断時に設定されていた遊技状態を継続的に設定し、電源投入時に所謂RAMクリアが実行された場合には通常遊技状態を設定する。
図15に示すように、通常遊技状態では、大当り当選確率が低確率(約1/320)に設定され且つ補助遊技作動モードが低作動モードに設定され、時短遊技状態では、大当り当選確率が低確率に設定され且つ補助遊技作動モードが高作動モードに設定される。また、潜確遊技状態では、大当り当選確率が高確率(約10/320)に設定され且つ補助遊技作動モードが低作動モードに設定され、確変遊技状態では、大当り当選確率が高確率に設定され且つ補助遊技作動モードが高作動モードに設定される。
図11に示すように、遊技状態制御手段50は、特図表示器19a,19bに大当り図柄A,B,Dの何れかが停止表示された場合、大当り遊技実行後、その大当り遊技終了時からの特図表示器19a,19bにおける特別図柄の変動回数(特図変動回数)が第1設定回数(10000回)に達する迄、確変遊技状態を設定し、その後、通常遊技状態へ移行させる。
また、特図表示器19a,19bに大当り図柄Cが停止表示された場合、大当り遊技実行後、その大当り遊技終了時からの特図変動回数が第2設定回数(50回) に達する迄、確変遊技状態を設定し、その後、大当り遊技終了時からの特図変動回数が第1設定回数(10000回)に達する迄、潜確遊技状態を設定し、その後、通常遊技状態へ移行させ、大当り図柄Eが停止表示された場合には、大当り遊技実行後、その大当り遊技終了時からの特図変動回数が第1設定回数(10000回)に達する迄、潜確遊技状態(或いは確変遊技状態)を設定し、その後、通常遊技状態へ移行させる。
また、特図表示器19a,19bに大当り図柄F,Gの何れかが停止表示された場合、大当り遊技実行後、その大当り遊技終了時からの特図変動回数が第2設定回数(50 回) に達する迄、時短遊技状態を設定し、その後、通常遊技状態へ移行させ、大当り図柄Hが停止表示された場合、大当り遊技実行後、その大当り遊技終了時から通常遊技状態を設定する。特図表示器19a,19bに小当り図柄が停止表示されても遊技状態は変更されない。
通常遊技状態と潜確遊技状態が、補助遊技実行手段46により第2補助遊技が行われ難い(第2始動口11bを開状態に作動させ難い)、つまり補助遊技作動モードとして低作動モードが設定される非特定遊技状態に相当し、時短遊技状態と確変遊技状態が、補助遊技実行手段46により第2補助遊技が行われ易い(第2始動口11bを開状態に作動させ易い)、つまり補助遊技作動モードとして高作動モードが設定される特定遊技状態に相当し、遊技状態制御手段50は、非特定遊技状態又は特定遊技状態で遊技を制御する。
次に、図4に示すように、演出制御基板23、画像制御基板24、ランプ制御基板25の主にコンピュータにより、演出機器65(所定の演出手段)を用いて遊技演出を行う演出実行手段60が構成され、この演出実行手段60が図示の複数手段61〜64を備えている。尚、演出機器65は、画像表示器16、可動役物装置17、スピーカ27、ランプ28a,28bにより構成され、演出実行手段60に含まれるものである。
この演出実行手段60が、特図表示制御手段35により特図表示器19a,19bに特別図柄が変動表示されているときに、特図演出を画像表示器16での表示を主体に音や光の出力を合わせて行うことが可能であり、その特図演出により、大当り期待度と共に、最終的に停止表示された特別図柄に対応する判定結果を報知する。また、普図表示制御手段45により普図表示器19cに普通図柄が変動表示されているときに、普図演出(特別演出)を画像表示器16での表示を主体に行うことが可能であり、その普図演出により、最終的に停止表示された普通図柄に対応する判定結果を報知する。
演出モード設定手段61は、複数種類の演出モード(図16に示す4種類の通常演出モード、時短演出モード、確変演出モード、特殊演出モード)の中の何れか1つを、現在設定されている遊技状態に基づいて選択設定する。図16に示すように、具体的に、通常演出モードは通常遊技状態のときに設定され、時短演出モードは時短遊技状態のときに設定され、確変演出モードは確変遊技状態のときに設定される。尚、時短演出モード、確変演出モードが特定演出モードに相当する。
但し、特殊演出モードは通常遊技状態又は潜確遊技状態のときに設定される。即ち、演出モード設定手段61は、遊技状態制御手段50により非特定遊技状態(通常遊技状態、潜確遊技状態)で遊技が制御されているときに、確率状態制御手段37により制御されている遊技状態(通常遊技状態(低確状態)、潜確遊技状態(高確状態))に関わらず特殊演出モードを設定可能である。
特図演出実行手段62(モード演出実行手段)は、演出機器65に前記特図演出を実行させ、その際、画像表示器16の第2表示領域16bに特図演出を表示させる。ここで、特図演出実行手段62が実行する特図演出として、特図判定手段34による判定結果と、演出モード設定手段61により設定された演出モードに基づいて、図17に示す複数種類の特図演出パターンの何れかを選択する。尚、通常演出モードのときには通常特図演出パターンが、時短演出モードのときには時短特図演出パターンが、確変演出モードのときには確変特図演出パターンが、特殊演出モードのときには特殊特図演出パターンが、夫々選択される。
特別演出実行判定手段63において、普図演出実行判定手段63aは、遊技状態制御手段50により通常遊技状態又は潜確遊技状態(非特定遊技状態)で遊技が制御されているときに、普図判定手段44による判定結果と、演出モード設定手段61により設定された演出モード(通常演出モード、特殊演出モード)に基づいて、前記普図演出(特別演出)を行うか否か判定する。
図18に示すように、普図演出実行判定手段62は、通常演出モードが設定されているとき、所定の低確率PL([1]の欄参照)で普図演出を行うと判定し、特殊演出モードが設定されているとき、所定の低確率PLよりも高い高確率PH([2]の欄参照)で普図演出を行うと判定する。尚、時短演出モード又は確変演出モードが設定されているときには普図演出を行わないと判定する。
具体的に、図18の[1]の欄に示すように、通常演出モードが設定されているときには、当り図柄aが選択されて補助遊技として0.1秒×1回の短期開放を行うと判定された場合には0/10の確率で、当り図柄bが選択されて0.1秒×1回+5.6秒×1回の長期開放を行うと判定された場合には10/10 の確率で、ハズレ図柄が選択されて補助遊技を行わないと判定された場合には1/10の確率で、夫々普図演出を行うと判定する。
また、図18の[2]の欄に示すように、特殊演出モードが設定されているときには、当り図柄aが選択されて補助遊技として0.1秒×1回の短期開放を行うと判定された場合、当り図柄bが選択されて0.1秒×1回+5.6秒×1回の長期開放を行うと判定された場合、ハズレ図柄が選択されて補助遊技を行わないと判定された場合、全て10/10の確率で普図演出を行うと判定する。
特別演出実行手段64は、普図演出実行判定手段63aによる判定結果に基づいて普図演出(特別演出)を行うことが可能であり、即ち、演出モード設定手段61により特殊演出モードが設定されているときには特殊演出モードが設定されていないときよりも高確率で補助遊技実行手段46により第2始動口11aが第2補助遊技(0.1秒×1回+5.6秒×1 回の長期開放)が行われることを示唆する普図演出を行う。
特別演出実行手段64は、補助遊技実行手段46により第2補助遊技が行われる場合に普図演出を行う確定特別演出実行手段64aと、補助遊技実行手段46により第2補助遊技が行われない場合に普図演出を行う非確定特別演出実行手段64bとを有し、非確定特別演出実行手段64bが、演出モード設定手段61により特殊演出モードが設定されているときには、特殊演出モードが設定されていないときよりも高確率で普図演出を行う。
つまり、図18に示すように、第2補助遊技が行われない当り図柄aの場合、普図演出実行率は通常演出モードのときには0/10であるが特殊演出モードのときには10/10 になり、同じく、第2補助遊技が行われないハズレ図柄の場合、普図演出実行率は通常演出モードのときには1/10であるが特殊演出モードのときには10/10 になる。
一方、特別演出実行判定手段63において、特図関連演出実行判定手段63bは、普図演出実行判定手段63aにより普図演出を行うと判定された場合、特図判定手段34(特図変動時判定手段34a)による判定結果であって、現在の特別図柄の変動に係る判定結果に基づく(特図演出と関連する)特図関連演出を行うか否か判定する。
この特図関連演出実行判定手段63bは、特図関連演出を行うか否かの判定を、基本的に、特別演出実行手段64による普図演出の開始時と、普図演出の終了時の両方で行う。但し、普図演出の開始時に、特図関連演出を行うと判定した場合には、普図演出の終了時の前記同判定を省略してもよい。
特図関連演出実行判定手段63bは、特図判定手段34による判定結果と、演出モード設定手段61により設定された演出モード(通常演出モード、特殊演出モード)に基づいて、特図関連演出(特定特別演出)を行うか否か判定し、具体的に、図19に示すように、通常演出モードが設定されている場合と特殊演出モードが設定されている場合とで、夫々、特図判定手段34により大当り遊技を行うと判定された場合、選択された大当り図柄の種類別に設定された図示の選択率で特図関連演出を行うと判定する。
ここで、特図演出実行手段62は、特図判定手段34により大当り遊技を行うと判定された場合には、基本的に、大当り期待度が比較的高い特図演出を選択実行する一方、特図判定手段34により大当り遊技を行わないと判定された場合にも、所定の選択率で大当り期待度が比較的高い特図演出を選択実行して、特図演出の演出効果を高めている。
そして、特図判定手段34により大当り遊技を行わないと判定された場合に、大当り期待度が比較的高い特図演出を選択実行する場合をハズレIとし、その他の特図演出を選択実行する場合をハズレIIとして、特図関連演出実行判定手段63bは、具体的に、図19に示すように、通常演出モードが設定されている場合と特殊演出モードが設定されている場合とで、夫々、ハズレの種類別(ハズレI,II)に設定された図示の選択率で特図関連演出を行うと判定する。
図19から判るように、通常演出モードが設定されているとき、全ての特図関連演出実行率が100%未満であるのに対して、特殊演出モードが設定されると、ハズレII以外の全ての特図関連演出実行率が100%に上昇し、ハズレIIの特図関連演出実行率も100%未満であるが、通常演出モードが設定されているときの5%から50%に上昇する。
特別演出実行手段64において、特定特別演出実行手段64cは、特図関連演出実行判定手段63bによる判定結果に基づいて特図関連演出(特定特別演出)を行うことが可能である。即ち、補助遊技実行手段46により第2補助遊技が行われる場合又は第2補助遊技が行われない場合の双方において、特図表示制御手段35により特別図柄が変動表示されているときに、当該特別図柄の変動表示に係る特図判定手段34(特図変動時判定手段34a)による判定結果に基づく特図関連演出を行うことが可能であり、図19に示すように、演出モード設定手段61により特殊演出モードが設定されているときに、特殊演出モードが設定されていないときよりも高確率で特図関連演出を行う。
さて、特別演出実行手段64は、複数種類の報知図柄(図20(1)に示す7種類の報知図柄又は図20(2)に示す7種類の報知図柄)のうちの1の報知図柄を選択し、その選択された報知図柄を画像表示器16に表示させる。
ここで、特別演出実行手段64が普図演出を実行させる場合、具体的に、普図判定手段44(普図変動時判定手段44a)によりハズレ図柄又は当り図柄aが選択された場合(第2始動口11aが長期開放しない場合)、通常演出モードが設定されているときには図20(1)に示す報知図柄「×」を選択し、特殊演出モードが設定されているときには報知図柄「×」に対応する図20(2)に示す報知図柄「?」を選択する。当り図柄bが選択された場合(第2始動口11aが長期開放する場合)、通常演出モードが設定されているときには図20(1)に示す報知図柄「○」を選択し、特殊演出モードが設定されているときには報知図柄「○」に対応する図20(2)に示す報知図柄「!」を選択する。
また、特別演出実行手段64において、特定特別演出実行手段64cが特図関連演出を実行させる場合、特図判定手段34(特図変動時判定手段34a)による判定結果に基づいて、通常演出モードが設定されているときには図20(1)に示す5種類の報知図柄「チャンス」「好機」「激熱」「突」「!!」の何れかを選択し、特殊演出モードが設定されているときには5種類の報知図柄「チャンス」「好機」「激熱」「突」「!!」に夫々対応する図20(2)に示す5種類の報知図柄「S1」「S2」「S3」「T」「WIN」の何れかを選択する。
図21に示すように、具体的に、報知図柄「チャンス/S1」「好機/S2」「激熱/S3」「突/T」」「!!/WIN」を選択する選択率は、図示のように、特図判定手段34により判定された図柄の種類別に異なる(ハズレの場合にはハズレIとハズレIIとで異なる)ように設定されている。尚、例えば、「!!/WIN」が選択された場合には、特図判定手段34により大当り図柄Aと判定されたことが確定し、「突/T」が選択された場合には、特図判定手段34により大当り図柄Dと判定されたことが確定する。
特別演出実行手段64は、前記のように選択された報知図柄を画像表示器16に表示させるが、この場合、画像表示器16の第1表示領域16aに、複数種類(前記7種類)の報知図柄の中の複数図柄(例えば、4図柄)からなる報知図柄列を変動表示させた後に選択された報知図柄を停止表示させる。図22は、通常演出モードが設定されているときに選択対象となる複数種類の報知図柄列の具体例を示し、図23は、特殊演出モードが設定されているときに選択対象となる複数種類の報知図柄列の具体例を示している。
更に、特別演出実行手段64は、図24に示すように、普図演出を行う際には、普図変動時判定手段44aによる判定結果(或いは、選択された報知図柄)に基づいて、通常演出モードが設定されているときには、複数種類の通常普図演出パターン(第2の演出態様)(通常普図演出パターン1,2・・・)の中の何れか1つを選択し、特殊演出モードが設定されているときには、複数種類の特殊普図演出パターン(第1の演出態様)(特殊普図演出パターン1,2・・・)の中の何れか1つを選択し、選択した普図演出パターンにて報知図柄列を変動表示させる。
また、特図関連演出を行う際には、特図変動時判定手段34aによる判定結果(或いは、選択された報知図柄)に基づいて、通常演出モードが設定されているときには、複数種類の通常特図関連演出パターン(通常特図関連演出パターン1,2・・・)の中の何れか1つを選択し、特殊演出モードが設定されているときには、複数種類の特殊特図関連演出パターン(特殊特図関連演出パターン1,2・・・)の中の何れか1つを選択し、選択した特図関連演出パターンにて報知図柄列を変動表示させる。尚、先ず、演出パターン(普図演出パターン、特図関連演出パターン)が選択されることで、その演出パターンに対応する報知図柄列が選択されるものとする。
画像表示器16における普図演出又は特図関連演出では、具体的に、図25(1)、図26(1)に示すように、通常演出モードが設定されているときには、画像表示器16の第1表示領域16aに、小型ルーレットが横回転するように、選択された変動パターンにて報知図柄列が横スクロールにて変動表示され(前兆演出に相当する)、最終的に、選択された報知図柄が停止表示される。
また、図25(2)、図26(2)に示すように、特殊演出モードが設定されているときには、画像表示器16の第1表示領域16aに、小型ルーレットが縦回転するように、選択された変動パターンにて報知図柄列が縦スクロールにて変動表示され(前兆演出に相当する)、最終的に、選択された報知図柄が停止表示される。
尚、報知図柄「○」又は「!」が停止表示されて、補助遊技が行われているとき、図示省略するが、報知図柄「○」又は「!」と共に「電チューを狙って下さい」が表示され、この表示により、遊技者は、第2始動口11aが長期開放する特定の補助遊技が行われていることを知ることができ、始動口11aを狙って遊技球を発射するよう喚起される。
このように、特別演出実行手段64は、演出モード設定手段61により特殊演出モードが設定されているときと特殊演出モードが設定されていないときとで、異なる遊技演出態様で補助遊技実行手段46により第2補助遊技が行なわれることを示唆する普図演出(特別演出)を行い、また、異なる遊技演出態様で特別遊技実行手段36により特別遊技が行なわれることを示唆する特図関連演出(特定特別演出)を行う。
次に、図4に示す各手段30〜37,40〜47,50,60〜65の機能を達成するために、制御装置20(遊技制御基板21、演出制御基板23、画像制御基板24の各コンピュータ)が実行する主要な処理についてフローチャートに基づいて説明する。
図27に示すように、遊技制御基板21のコンピュータが実行するタイマ割込処理は微小時間(4ms)毎に開始され、そのタイマ割込処理において、乱数更新処理(S1)、スイッチ処理(S2)、図柄処理(S3)、電動役物処理(S4)、賞球処理(S5)、出力処理(S6)が順次実行される。
図28に示すように、S2の始動口SW処理では、第1始動口SW10aがオンの場合(S11;Yes)、第1特図保留数U1が4未満の場合に(S12;Yes)、第1特図保留数U1がU1+1に加算され(S13)、大当り判定値と図柄判定値(第1特図判定用情報)が取得・格納され(S14)、次に、事前判定処理(S15)が実行され、その判定結果に関する情報を含む第1特図保留数増加コマンドがセットされる(S16)。
第2始動口SW11cがオンの場合(S17;Yes)、第2特図保留数U2が4未満の場合に(S18;Yes)、第2特図保留数U2がU2+1に加算され(S19)、大当り判定値と図柄判定値(第2特図判定用情報)が取得・格納され(S20)、次に、事前判定処理(S21)が実行され、その判定結果に関する情報を含む第2特図保留数増加コマンドがセットされる(S22)。尚、S16、S22でセットされたコマンド、及び、その他のステップでセットされたコマンドについては、図27のS6の出力処理により演出制御基板23に送信される。
図29に示すように、S3の特別図柄処理では、当り遊技フラグ(大当り遊技フラグや小当り遊技フラグ)がON(つまり、大当り遊技や小当り遊技が実行中)でない場合(S31;No)、特別図柄が変動中でない場合に(S32;No)、第2特図保留数U2が1以上か否か判定される(S33)。S32の判定がYes の場合、つまり、特別図柄が変動中である場合には、S42へ移行する。
S33の判定がYes の場合、第2特図保留数U2がU2−1に減算され(S34)、S33の判定がNoの場合、第1特図保留数U1が1以上か否か判定される(S35)。S35の判定がYesの場合、第1特図保留数U1がU1−1に減算され(S36)、S35の判定がNoの場合、客待ち設定処理(S46)が実行される。S34又はS36の実行後、客待ちフラグがOFFにされ(S37)、大当り判定処理(S38)が実行され、続いて、変動パターン選択処理(S39)が実行される。
図30に示すように、S38の大当り判定処理では、先ず、大当り判定値処理(S51)が実行され、ここで、特図保留記憶手段32に記憶されている特図判定用情報のうち消化優先順位が最も高い、そして図29のS34又はS36で減算された特図保留数に対応する特図判定用情報の大当り判定値が、図9等を用いて説明したように、大当り特定値か否か判定されることで、大当りか否か判定される(S52) 。
S52の判定がYes の場合、図柄判定値処理(S53)が実行され、ここで、特図保留記憶手段32に記憶されている特図判定用情報のうち消化優先順位が最も高い特図判定用情報の図柄判定値に基づいて、図10等を用いて説明したように、大当り図柄が複数種類の大当り図柄の中から選択設定される(S54)。S52の判定がNoの場合、大当り判定値が小当り特定値か否か判定されることで、小当りか否か判定される(S55)。S55の判定がYesの場合、小当り図柄が設定され(S56)、S55の判定がNoの場合、ハズレ図柄が設定される(S57)。尚、この大当り判定処理に供された特図判定用情報は、特図保留記憶手段42から消去(消化)される。
図29に示すように、S38の大当り判定処理の実行後、S39の変動パターン選択処理では、S38(図30のS54又はS56又はS57)で設定された図柄の種類等から、遊技演出用に変動パターン(変動時間)が選択設定される。その後、第1又は第2特別図柄が変動開始され(S40)、S38で設定された特別図柄の種類とS39で設定された変動パターン(変動時間)の情報を含む特図変動開始コマンドがセットされる(S41)。
次に、S39で設定された変動時間が経過した場合(S42;Yes)、第1又は第2特別図柄が変動停止され(S43)、ここで、S38で設定された図柄が第1又は第2特図表示器19a又は19bに表示される。続いて、特図変動停止コマンドがセットされ(S44)、停止中処理(S45)が実行される。
図31に示すように、S45の停止中処理では、時短遊技フラグがONの場合(S61;Yes)、時短回数JがJ−1に減算され(S62)、J=0の場合には(S63;Yes)、時短遊技フラグがOFFにリセットされる(S64)。また、確変/潜確遊技フラグがONの場合(S65;Yes)、確変回数XがX−1に減算され(S66)、X=0の場合には(S67;Yes)、確変/潜確遊技フラグがOFFにリセットされる(S68)。ここで、時短遊技フラグがONの場合に時短遊技状態となり、確変遊技フラグがONの場合に確変遊技状態となり、潜確遊技フラグがONの場合に潜確遊技状態となる。時短/確変/潜確遊技フラグが全てOFFの場合に通常遊技状態になる。
次に、大当りの場合(S69;Yes)、大当り遊技フラグがONにセットされ(S70)、時短/確変回数J/Xに0がセットされ(S71)、時短/確変/潜確遊技フラグがOFFにリセットされ(S72)、一方、小当りの場合(S69;No、S73;Yes)の場合、小当り遊技フラグがONにセットされる(S74)。S72又はS74の実行後、オープニングが開始され(S75)、オープニングコマンドがセットされる(S76)。
その後、S4の大入賞口処理において、当りフラグがONの場合、図11を用いて説明したように、大当りの場合には、大当り図柄の種類に応じて、16R長期開放、8R長期開放、8R短期開放の何れかの開閉パターンにて大入賞口13aを開放する大当り遊技が実行され、小当りの場合には、8R短期開放の開閉パターンにて大入賞口13aを開放する小当り遊技が実行される。そして、この大当り遊技、小当り遊技の実行後に、遊技状態設定処理が実行される。尚、その後、当り遊技フラグがOFFにリセットされる。
図32に示すように、遊技状態設定処理では、小当りとなった場合(S81;Yes)、リターンし、大当り図柄F,Gの何れかにより通常大当りとなった場合(S81;No、S82;Yes)、時短遊技フラグがONにセットされ(S83)、時短回数Jに50がセットされる(S84)。尚、図示省略するが、大当り図柄Hにより通常大当りとなった場合には、S83、S84を実行せずにリターンする。
一方、大当り図柄A〜D(E)の何れかにより確変大当りとなった場合(S82;No、S85;Yes)、確変遊技フラグがONにセットされ(S86)、大当り図柄Eにより潜確大当りとなった場合(S85;No)、潜確遊技フラグがONにセットされ(S87)、S86とS87の実行後、確変回数Xに10000がセットされる(S88)。
尚、大当り図柄Cにより確変大当りとなった場合、確変遊技フラグがONにセットされ、確変回数Xに10000がセットされた後、停止中処理において、図示省略するが、確変回数Xが10000から50減算されると、つまり、特図変動回数が50回に達すると、確変遊技フラグがOFFにリセットされ、その代わりに、潜確遊技フラグがONにセットされる。
図33に示すように、S2のゲートSW処理では、ゲートSW12aがオンの場合(S91;Yes)、普図保留数Gが4未満の場合に(S92;Yes)、普図保留数GがG+1に加算され(S93)、当り判定値(普図判定用情報)が取得・格納され(S94)、事前判定処理(S95)が実行される。
図34に示すように、S3の普通図柄処理では、補助遊技フラグがON(つまり、補助遊技が実行中)でない場合(S101;No)、普通図柄が変動中か否か判定される(S102)。S102の判定がNoの場合、普図保留数Gが1以上の場合には(S103;Yes)、GがG−1に減算され(S104)、図13、図14を用いて説明したように、当り判定処理(S105)、停止図柄設定処理(S106)、変動時間設定処理(S107)が順次実行され、普通図柄が変動開始される(S108)。
ここで、補助遊技作動モードとして、通常遊技状態、潜確遊技状態のときには、図13に示す低作動モードが設定され、S105の当り判定処理では、当り当選確率が1/10に設定され、S107の変動時間設定処理では、普図変動時間が12秒に設定される。また、補助遊技作動モードとして、確変遊技状態、時短遊技状態のときには、図13に示す高作動モードが設定され、S105の当り判定処理では、当り当選確率が10/10 に設定され、S107の変動時間設定処理では、普図変動時間が0.5秒に設定される。
次に、通常遊技状態又は潜確遊技状態か否か判定され(S109)、S109の判定がYesの場合、S106で設定された普通図柄の種類とS107で設定された変動時間の情報を含む普図変動開始コマンドがセットされる(S110)。S102の判定がYesの場合、又はS109の判定がNoの場合、又はS110の実行後、S107で設定された変動時間が経過したか否か判定される(S111)。
S111の判定がYesの場合、普通図柄がS106で設定された停止図柄で変動停止され(S112)、続いて、普図変動停止コマンドがセットされる(S113)。そして、当りとなった場合(S114;Yes)、補助遊技フラグがONにセットされる(S115)。その後、S4の電チュー処理において、補助遊技フラグがONの場合、第2始動口11aを開放する補助遊技が実行される。ここで、変動停止された当り図柄に応じて、低作動モード(通常遊技状態、潜確遊技状態)では、第2始動口11aの開閉パターンが0.1秒×1回又は0.1秒×1回+5.6秒×1回に設定され、高作動モード(確変遊技状態、時短遊技状態)では、第2始動口11aの開閉パターンが1.0秒×6回又は2.0秒×3回に設定される。尚、その後、補助遊技フラグがOFFにリセットされる。
図35に示すように、演出制御基板23のコンピュータが実行するタイマ割込処理は微小時間(4ms)毎に開始され、そのタイマ割込処理において、コマンド受信処理(S201)、演出ボタン処理(S202)、コマンド送信処理(S203)が順次実行される。
図36に示すように、S201のコマンド受信処理では、保留数増加コマンドを受信か否か判定され(S211)、S211の判定がYesの場合、保留数加算処理(S212)が実行され、保留アイコン処理(S213)が実行され、保留数増加コマンドがセットされる(S214)。演出制御基板23のコンピュータでは、第1,第2特図保留数が管理されており、S211で受信した保留数増加コマンドの種類に応じて、S212では第1又は第2特図保留数が1加算される。
S213では、受信した保留数増加コマンドから得られる事前判定手段34bによる判定結果に関する情報に基づいて、一般的な先読み演出として、保留アイコンの表示形態(表示色)を変更するか否か、また、変更する場合の表示形態を判定し、S214では、S213の判定結果を含む保留数増加コマンドがセットされる。尚、S214でセットされたコマンド、及び、その他のステップでセットされたコマンドについては、図35のS203のコマンド送信処理により画像制御基板24、ランプ制御基板25に送信される。
次に、特図変動開始コマンドを受信か否か判定され(S215)、S215の判定がYesの場合、特図演出選択処理(S216)が実行される。図37に示すように、S216の特図演出選択処理では、受信した特図変動開始コマンドが解析され(S231)、設定されている演出モード(通常演出モード、時短演出モード、確変演出モード、特殊演出モードの何れか)が参照され(S232)、特図保留数の保留数減算処理が実行される(S233)。
次に、S231で解析された特図変動開始コマンドの情報、S232で参照された演出モード、S233で減算された特図保留数に基づいて、図17に示す複数種類の特図演出パターンの何れか1つが選択され(S234)、その選択された特図演出パターンの情報を含む特図演出開始コマンドがセットされる(S235)。
図36に示すように、次に、特図変動停止コマンドを受信した場合(S217;Yes)、特図演出終了中処理(S218)が実行される。図38に示すように、S218の特図演出終了中処理では、受信した特図変動停止コマンドが解析され(S241)、S232と同様に、設定されている演出モードが参照される(S242)。次に、当り(大当り/小当り)か否か判定され(S243)、S243の判定がYesの場合、演出モード処理(S244)が実行される。
S244の演出モード処理では、大当り図柄A〜D(E)の何れかにより確変大当りとなった場合、確変演出モードが設定され、大当り図柄F,Gの何れかにより通常大当りとなった場合、時短演出モードが設定され、大当り図柄Hにより通常大当りとなった場合、通常演出モードが設定される。大当り図柄Eにより潜確大当りとなった場合、及び小当りとなった場合、特殊演出モードが設定される。
更に、通常演出モード以外の演出モード設定された場合には、モード継続回数Mが設定される。具体的に、確変演出モードが設定された場合、モード継続回数Mに10000がセットされ、時短演出モードが設定された場合、モード継続回数Mに50がセットされ、特殊演出モードが設定された場合、モード継続回数Mに10000又は50がセットされる。
S243の判定がNoの場合、通常演出モードか否か判定され(S245)、S245の判定がNoの場合、モード継続回数Mが1減算される(S246)。次に、モード継続回数M=0か否か判定され(S247)、S247の判定がYesの場合、通常演出モードが設定される(S248)。S244又はS248の実行後、或いはS245又はS247の判定がNoの場合、特図演出終了コマンドがセットされ(S249)、リターンする。
図36に示すように、次に、オープニングコマンドを受信した場合(S219)、当り演出選択処理(S220)が実行され、エンディングコマンドを受信した場合(S221)、エンディング演出選択処理(S222)が実行される。その後、普図演出/特図関連演出処理(S223)が実行され、客待ちコマンド処理(S224)が実行される。
図39に示すように、S223の普図演出/特図関連演出処理では、先ず、特図関連演出事前処理(S251)が実行される。図40に示すように、S251の特図関連演出事前処理では、特図変動開始コマンドを受信か否か判定され(S261)、S261の判定がYesの場合、S216で解析された特図変動開始コマンドの情報が読込まれ(S262)、この情報に基づいて特図関連演出の実行を許可するか否か判定される(S263)。
ここで、当該特別図柄の変動後の停止図柄(ハズレの場合には特図変動パターン(即ち前記ハズレI,II))に応じて、通常演出モードが設定されている場合には、図19の図表左欄に確率により特図関連演出の実行が許可され、特殊演出モードが設定されている場合には、図19の図表右欄に確率により特図関連演出の実行が許可される。そして、S263の判定がNoの場合、リターンし、S263の判定がYesの場合、つまり、特図関連演出の実行が許可された場合、特図関連演出実行許可フラグFAに1がセットされ(S264)、リターンする。
一方、S261の判定がNoの場合、特図変動停止コマンドを受信か否か判定される(S256)。S265の判定がNoの場合、リターンし、S265の判定がYesの場合、特図関連演出実行許可フラグFA=1か否か判定される(S266)。S266の判定がNoの場合、リターンし、S266の判定がYesの場合、特図関連演出実行許可フラグFAに0がセットされ(S267)、リターンする。
図39に示すように、S251の特図関連演出事前処理の実行後、普図変動開始コマンドを受信か否か判定され(S252)、S252の判定がYesの場合、通常遊技状態又は潜確遊技状態(即ち、通常演出モード又は特殊演出モード)か否か判定される(S253)。S253の判定がNoの場合、リターンし、S253の判定がYesの場合、演出実行判定処理(S254)が実行される。
図41に示すように、S254の演出実行判定処理では、先ず、図18を用いて説明したように、普図演出の実行判定が行われる(S271)。ここで、通常演出モードが設定されているときには、図18の[1]の欄で示す普図演出実行率が設定され、S106で設定された普通図柄の種類が当り図柄aの場合には0/10、当り図柄bの場合には10/10 、ハズレ図柄の場合には1/10の確率で、夫々、普図演出を実行すると判定される。
また、特殊演出モードが設定されているときには、図18の[2]の欄で示す普図演出実行率が設定され、S106で設定された普通図柄の種類が当り図柄aの場合にも、当り図柄bの場合にも、ハズレ図柄の場合にも夫々10/10の確率で普図演出を実行する、つまりは普通図柄の種類に関係なく100%で普図演出を実行すると判定される。
図41に示すように、次に、普図演出を実行しない場合(S272;No)、リターンし、普図演出を実行する場合(S272;Yes)、普図演出実行フラグFBに1がセットされる(S273)。次に、特図関連演出実行許可フラグFA=1か否か判定され(S274)、S274の判定がYesの場合、特図関連演出開始可能期間か否か判定される(S275)。S274又はS275の判定がNoの場合、リターンする。
ここで、図44に示すように、特図関連演出開始可能期間については、その期間から特図関連演出を開始させた場合に、その特図関連演出が当該特別図柄の変動中に終了する期間に設定され、具体的に、特図関連演出開始可能期間は、当該特別図柄の変動パターン(変動時間)に基づいて設定され、また、特図関連演出開始可能期間の開始時期は当該特別図柄の変動パターンに対応する演出図柄のリーチ発生時に設定される。図41に示すように、S275の判定がYesの場合、特図関連演出実行と判定され(S276)、特図関連演出実行フラグFCに1がセットされ(S277)、リターンする。
図39に示すように、S254の演出実行判定処理の実行後、普図演出又は特図関連演出を実行か否か判定され(S255)、S255の判定がNoの場合、つまり、普図演出実行フラグFBと特図関連演出実行フラグFCの両方が0の場合、リターンし、S255の判定がYes の場合、つまり、少なくとも普図演出実行フラグFBが1の場合、S256へ移行する。
S256では、図20〜図24を用いて説明したように、報知図柄、報知図柄列、演出パターンが選択される。ここで、FB=1、FC=0の場合、通常演出モードが設定されている場合には、通常普図演出用の報知図柄、報知図柄列、演出パターンが選択され、特殊演出モードが設定されている場合には、特殊普図演出用の報知図柄、報知図柄列、演出パターンが選択される。
また、FB=1、FC=1の場合、通常演出モードが設定されている場合には、通常特図関連演出用の報知図柄、報知図柄列、演出パターンが選択され、特殊演出モードが設定されている場合には、特殊特図関連演出用の報知図柄、報知図柄列、演出パターンが選択される。その後、S256で選択された報知図柄、報知図柄列、演出パターンの情報を含む演出開始コマンドがセットされ(S257)、リターンする。
ここで、図44に示すように、普図演出については、特別図柄の変動に関わらず、例えば図示の(1)〜(4)のどのタイミングからでも開始される。一方、特図関連演出については、特図関連演出開始可能期間を加味し、例えば図示の(3)(4)のタイミングからは開始されるが、例えば(1)(2)のタイミングからは開始されない。
一方、図39に示すように、S252の判定がNoの場合、図42に示すように、先ず、普図変動停止コマンドを受信か否か判定される(S281)。S281の判定がNoの場合、リターンし、S281の判定がYesの場合、S282へ移行し、S282〜S285により演出実行判定処理が行われる。
S282では、普図演出実行フラグFB=1で且つ特図関連演出実行フラグFC=0か否か、つまり、普図演出が実行されているか否か判定され、S282の判定がYesの場合、特図関連演出実行許可フラグFA=1か否か判定され(S283)、S283の判定がYesの場合、特図関連演出実行可能期間か否か判定される(S284)。
S284の判定がYesの場合、特図関連演出実行と判定され(S285)、次に、図21を用いて説明したように、特図関連演出用の報知図柄が選択される(S286)。一方、S282の判定がNoの場合、普図演出実行フラグFB=1で且つ特図関連演出実行フラグFC=1か否か、つまり、特図関連演出が実行されているか否か判定され(S287)、S287の判定がNoの場合、リターンする。
S283又はS284の判定がNoの場合、或いは、S286の実行後、或いは、S287の判定がYesの場合、その後、演出終了コマンドがセットされる(S288)。但し、S288において、S286の実行後は、S286で選択された報知図柄の情報を含む演出終了コマンドがセットされる。その後、普図演出実行フラグFB、及び特図関連演出実行フラグFCに0がセットされ(S289)、リターンする。
図43に示すように、画像制御基板24のコンピュータは、報知図柄表示制御処理を実行し、この処理において、先ず、演出開始コマンドを受信か否か判定され(S291)、S291の判定がYesの場合、次に、その演出開始コマンドが解析され(S292)、例えば、図25に示すように、その演出開始コマンドで指定された変動パターンにて報知図柄列が、画像表示器16の第1表示領域16aに変動表示され(S293)、リターンする。
一方、S291の判定がNoの場合、演出終了コマンドを受信か否か判定され(S294)、S294の判定がNoの場合、リターンする。S294の判定がYesの場合、次に、普図演出を実行中か否か判定され(S295)、S295の判定がYesの場合、S294で受信された演出終了コマンドが解析され(S296)、その演出終了コマンドに報知図柄の情報が有るか否か判定される(S297)。
S297の判定がNoの場合、S291で受信された演出開始コマンドで指定された報知図柄(「○」等)が画像表示器16の第1表示領域16aに停止表示され(S298)、リターンする。S297の判定がYesの場合、S294で受信された演出終了コマンドで指定された報知図柄(「激熱」等)が画像表示器16の第1表示領域16aに停止表示され(S299)、リターンする。この場合、一旦、普図演出用の報知図柄(「○」等)が停止表示された後、特図関連演出用の報知図柄(「激熱」等)が停止表示されるように切換わる。
一方、S295の判定がNoの場合、特図関連演出を実行中か否か判定され(S300)、S300の判定がNoの場合、リターンする。S300の判定がYesの場合、前記同様、S291で受信された演出開始コマンドで指定された報知図柄(「激熱」等)が画像表示器16の第1表示領域16aに停止表示され(S301)、リターンする。
以上説明したパチンコ遊技機1によれば次の作用・効果を奏する。
通常遊技状態又は潜確遊技状態のとき、遊技者は、遊技球を第1始動口10に入賞させるために、発射ハンドル7を操作して遊技球がセンタ役物15の左側を落下するように、遊技球を発射させる所謂左打ちを行う。つまり、左打ちにより第1始動口10を狙うことができ、第1特図保留数が4未満のときに、遊技球が第1始動口10に入賞すると、第1特図判定用情報が特図保留記憶手段32に記憶される。左打ちにより左側のゲート12を狙うこともでき、普図保留数が4未満のときに、遊技球が左側のゲート12を通過すると、普図判定用情報が普図保留記憶手段42に記憶される。
普図保留記憶手段42に普図判定用情報が記憶されている場合、その普図判定用情報が普通図柄の変動開始毎に順次消化されて当り抽選が行われ、その当り抽選で当選した場合、普通図柄としての当り図柄が変動停止後、第2始動口11aが開放する補助遊技が発生する。通常遊技状態又は潜確遊技状態のとき、補助遊技作動モードとして図13に示す低作動モードが設定され、普通図柄が変動開始されてから12秒後に変動停止され、1/10の確率で当り抽選で当選する。当り抽選で当選した場合、普通図柄の停止図柄として、図14に示すように、当り図柄aが9/10(トータルで9/100)の割合で選択され、当り図柄bが1/10(トータルで1/100)の割合で選択される。
図14に示すように、通常遊技状態又は潜確遊技状態のとき、当り図柄aが停止表示されると、第2始動口11aが0.1秒×1回の短期開放を行う第1補助遊技が発生し、当り図柄bが停止表示されると、第2始動口11aが0.1秒×1回+5.6秒×1回の長期開放を行う第2補助遊技が発生する。遊技者は、左打ちにより開放する第2始動口11aを狙うことができ、そこで、第2始動口11aが短期開放する場合には、第2始動口11aへの遊技球の入賞を殆ど期待することができないが、第2始動口11aが長期開放する場合には、第2始動口11aへの数個の遊技球の入賞を期待することができる。第2特図保留数が4未満のときに、遊技球が第2始動口11aに入賞すると、第2特図判定用情報が特図保留記憶手段32に記憶される。
特図保留記憶手段32に特図判定用情報が記憶されている場合、その特図判定用情報が特別図柄の変動開始毎に順次消化されて大当り抽選が行われ、その際、特図保留記憶手段32に第1,第2特図判定用情報の両方が記憶されている場合、第2特図判定用情報が第1特図判定用情報よりも優先して消化され、また、第1,第2特図判定用情報は、夫々取得された順番で消化される。その大当り抽選で当選した場合、特別図柄としての大当り図柄の変動停止後、大入賞口13aが開放する大当り遊技が発生する。遊技者は、発射ハンドル7を操作して遊技球がセンタ役物15の右側を落下するように、遊技球を発射させる所謂右打ちを行って、開放する大入賞口13aを狙うことができる。
大当り抽選で当選した場合には、更に、複数種類の大当り図柄の何れかが選択され、そこで選択された大当り図柄が停止表示されて、大当り遊技が発生する。大当り図柄の種類によって、大当り遊技実行中の大入賞口13aの開閉パターンとして、16R長期開放、8R長期開放、8R短期開放の何れかが選択実行される。遊技者が右打ちを行うことにより、16R長期開放では、例えば約2000個の遊技球を獲得することができ、8R長期開放では、例えば約1000個の遊技球を獲得することができる。但し、8R短期開放では、遊技者が右打ちを行なっても、遊技球を殆ど獲得することができない。
大当り遊技終了後、通常遊技状態又は潜確遊技状態が設定されると、前記のように、遊技者は遊技球を第1始動口10に入賞させるために左打ちを行うが、時短遊技状態又は確変遊技状態が設定されると、遊技者は遊技球を第2始動口11aに入賞させるために右打ちを行う。第2始動口11aを狙う右打ちにより右側のゲート12を狙うこともでき、普図保留数が4未満のときに、遊技球が右側のゲート12を通過すると、普図判定用情報が普図保留記憶手段42に記憶される。
時短遊技状態又は確変遊技状態のとき、補助遊技作動モードとして図13に示す高作動モードが設定され、普通図柄が変動開始されてから0.5秒後に変動停止され、10/10 の確率で当り抽選で当選する。当り抽選で当選した場合、補助遊技作動モードとして低作動モードが設定されている場合と同様(つまり、補助遊技作動モードと関係なく)、普通図柄の停止図柄として、図14に示すように、当り図柄aが9/10(トータルで90/100)の割合で選択され、当り図柄bが1/10(トータルで10/100)の割合で選択される。
図14に示すように、時短遊技状態又は確変遊技状態のとき、当り図柄aが停止表示されると、第2始動口11aが1.0秒×6回の長期開放を行う第2補助遊技が発生し、当り図柄bが停止表示されると、第2始動口11aが2.0秒×3 回の長期開放を行う第2補助遊技が発生する。遊技者は、右打ちにより開放する第2始動口11aを狙うことができ、当り抽選で当選した場合には全て第2始動口11aが長期開放するため、第2始動口11aへの数個の遊技球の入賞を期待することができる。これにより、遊技者が所有の遊技球を維持する程度に、次々と遊技球が第2始動口11aに入賞して特図保留記憶部32に第2特図判定用情報が記憶され、第2特図判定用情報の優先消化が連続的に行われる。
ところで、時短遊技状態又は確変遊技状態のときには、普図演出が実行されないが、通常遊技状態又は潜確遊技状態のときには、普図演出が実行されない場合と実行される場合とがある。そのために、通常遊技状態又は潜確遊技状態のときに、普図判定手段44(普図変動時判定手段44a)による判定結果、並びに演出モード設定手段61により設定された演出モードに基づいて、特別演出実行手段64が普図演出を行うか否かを普図演出実行判定手段63aが判定する。
通常演出モードが設定されているときに普図演出を行うと判定する確率については、図18の[1]の欄で示すように、当り抽選で当選して当り図柄aが選択された場合に0/10、当り抽選で当選して当り図柄bが選択された場合に10/10、当り抽選で落選してハズレ図柄が選択された場合に1/10に設定される。つまり、普図演出が普通図柄の変動毎に毎回行われるのではなく、第2始動口11aの長期開放を期待できる場合にのみ行われる。即ち、遊技者は、普図演出が行われた場合に、第2始動口11aが長期開放を行う補助遊技の発生を期待することができ、故に、普図演出による演出効果を高めることができる。
通常演出モードが設定されているときの普図演出においては、具体的に、画像表示器16の第1表示領域16aに、図20(1)に示す7種類の報知図柄の中の複数図柄からなる報知図柄列(例えば、図22の(1)〜(6)の何れか)が図25(1)のように横スクロールにて変動表示され、その後、当り抽選で当選して当り図柄bが選択設定されている場合には報知図柄「○」が停止表示され、当り抽選で落選している場合には報知図柄「×」が停止表示される。
一方、特殊演出モードが設定されているときに普図演出を行うと判定する確率については、図18の[2]の欄で示すように、当り抽選で当選して当り図柄aが選択された場合、当り抽選で当選して当り図柄bが選択された場合、当り抽選で落選してハズレ図柄が選択された場合、全て10/10に設定され、普通図柄の変動毎に毎回、普図演出(或いは特図関連演出)が行われる。
特殊演出モードが設定されているときの普図演出においては、具体的に、画像表示器16の第1表示領域16aに、図20(2)に示す7種類の報知図柄の中の複数図柄からなる報知図柄列(例えば、図23の(1)〜(6)の何れか)が図25(2)のように縦スクロールにて変動表示され、その後、当り抽選で当選して当り図柄bが選択設定されている場合には報知図柄「!」が停止表示され、当り抽選で落選している場合には報知図柄「?」が停止表示される。
ここで、大当り図柄EやHや小当り図柄が停止表示されて、大入賞口13aの8R短期開放後に、補助遊技作動モードとして低作動モードが設定された場合や、大当り図柄CやFが停止表示されて、大入賞口13aの8R長期開放後に、先ずは、補助遊技作動モードとして高作動モードが設定されるが、その後、特図変動回数が50回に達して、補助遊技作動モードとして低作動モードが設定された場合等、即ち、潜確遊技状態が設定された場合、或いは潜確遊技状態が設定された可能性がある場合、演出モードとして特殊演出モードが設定される。
そして、潜確遊技状態が設定されている場合、大当り当選確率(10/320)は比較的高く、更に、第2始動口11aへの遊技球の入賞を契機に大当り遊技を行うと判定された場合、第1始動口10への遊技球の入賞を契機に大当り遊技を行うと判定された場合よりも、遊技者に有利になる可能性が高くなるため、遊技球を第2始動口11aに入賞させることは難しいが、遊技球を第2始動口11aに入賞させて大当り遊技を行うか否かの判定(つまり、大当り抽選)を受ける価値は非常に高くなる。
そこで、前記のように、特殊演出モードが設定されているときには特殊演出モードが設定されていないときよりも、高確率で補助遊技が行われることを示唆する普図演出が行なわれるようにして、更に、特殊演出モードが設定されているときと特殊演出モードが設定されていないときとで、異なる遊技演出態様で補助遊技が行われることを示唆する普図演出が行なわれるようにして、潜確遊技状態が設定されている期待とともに、この普図演出により特殊演出モードにおける演出効果を高めることができる。
一方、普図演出を利用して、大当り遊技を行うか否かの判定結果に基づく演出と関連する特図関連演出を実行可能に構成されている。そのために、普図演出実行判定手段63aにより普図演出を行うと判定されたことを前提に、特図判定手段34(特図変動時判定手段34a)による判定結果に基づいて、特別演出実行手段64(特定特別演出実行手段64c)が特図関連演出を行うか否かを特図関連演出実行判定手段63bが判定する。
特図関連演出を行うと判定する確率については、特図判定手段34により大当り遊技を行うと判定された場合、選択された大当り図柄の種類別に、また、特図判定手段34により大当り遊技を行わないと判定された場合、特図変動パターン(即ちハズレI,II)の種類別に、通常演出モードが設定されているときには図19の左欄に示す確率に設定され、特殊演出モードが設定されているときには図19の右欄に示す確率に設定される。
通常演出モードが設定されているときの特図関連演出においては、具体的に、画像表示器16の第1表示領域16aに、図20(1)に示す7種類の報知図柄の中の複数図柄からなる報知図柄列(例えば、図22の(1)〜(6)の何れか)が図26(1)のように横スクロールにて変動表示され、その後、選択された報知図柄が停止表示される。
また、特殊演出モードが設定されているときの特図関連演出においては、具体的に、画像表示器16の第1表示領域16aに、図20(2)に示す7種類の報知図柄の中の複数図柄からなる報知図柄列(例えば、図23の(1)〜(6)の何れか)が図26(2)のように縦スクロールにて変動表示され、その後、選択された報知図柄が停止表示される。このように、普図演出を利用して特図関連演出を表示させるので、演出効果を高めることができる。
つまり、特殊演出モードが設定されているときには特殊演出モード設定されていないときよりも、高確率で特別演出が行われることを示唆する特図関連演出が行なわれるようにして、更に、特殊演出モードが設定されているときと特殊演出モードが設定されていないときとで、異なる遊技演出態様で特別遊技が行われることを示唆する特図関連演出が行なわれるようにして、この特図関連演出により特殊演出モードにおける演出効果を一層高めることができる。
尚、ハズレIIの選択時の特図関連演出の実行率を、通常演出モードのときに5%とし特殊演出モードのときに50%としているため(図19参照)、特殊演出モードが設定されているときに特殊演出モード設定されていないときよりも、高確率で特図関連演出を実行可能にし、しかも、高確率で普図演出を実行可能にすることができる。
尚、次のように構成することができる。
演出実行手段60において、普図演出実行判定手段63aが、普図事前判定手段44bによる判定結果を受けて、普図演出として先読み普図演出を実行するか否か判定し、先読み普図演出を行うと判定された場合、その判定対象となった普図判定用情報が消化される迄の間に所定タイミングで先読み普図演出を行う。例えば、この先読み普図演出は、画像表示器16の第1表示領域16aに、図25等に示すルーレットや図柄ではない所定図形が表示された状態で、その所定図形が数回点滅する演出とする。そして、特殊演出モードが設定されているときに設定されていないときよりも、高確率でこの先読み普図演出を実行させるように構成する。
また、演出実行手段60において、特図関連演出実行判定手段63bが、特図事前判定手段34bによる判定結果を受けて、特図関連演出として先読み特図関連演出を実行するか否か判定し、先読み特図関連演出を行うと判定された場合、その判定対象となった特図判定用情報が消化される迄の間に所定タイミングで先読み特図関連演出を行う。そして、特殊演出モードが設定されているときに設定されていないときよりも、高確率でこの先読み特図関連演出を実行させるように構成する。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を付加して実施が可能である。例えば、図9、図10、図14、図18、図19、図21に示す各確率については適宜変更可能である。報知図柄については、図20に示す図柄以外の種々の図柄を適用可能であり、報知図柄例については、図22、図23に示す図柄例以外の種々の図柄例を適用可能である。尚、本発明については種々のパチンコ遊技機等の遊技機に適用可能である。