JP5827113B2 - 機械設備の管理システム - Google Patents

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Description

本発明は、1つ又は複数の機械設備に関する情報を管理する管理システムに関する。
例えば、ごみ処理場では、次々と搬送されてくるごみをクレーンによって継続的に処理することが望まれる。したがって、クレーンに異常が発生した場合には、これを早期に発見して適切に対処する必要がある。
また、クレーンがコンピュータによる自動制御に従って稼動するのみでなく、作業員によって手動で操作される場合、クレーンの操作を担当する作業員ごとに運転傾向が異なる。したがって、手動で操作される場合の運転傾向を含めて、クレーンに関する幅広い情報を取得し、当該情報をクレーンの保守管理に反映させたいという要請がある。
例えば、特許文献1には、軸方向を独立して計測する2組の加速度センサを搬送車に設置し、搬送車が走行レールを走行する際の加速度を前記加速度センサによって計測し、当該計測値に基づいて設備の状態を判断することを特徴とする搬送装置(クレーン)の設備監視方法について記載されている。
特開2010−256376号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、それぞれの搬送装置ごとに加速度センサを設け、さらに加速度センサの性能を維持するための保守管理などを行うぶん余計にコストがかかってしまうという問題がある。
また、特許文献1に記載の技術では、搬送装置が複数台存在する場合に、それぞれの搬送装置の稼動情報を記憶させるための大容量の記憶装置を設置する必要があるため、コストの大幅な増加を招いてしまうという問題がある。
そこで、本発明は、安価なコストで機械設備の状態を的確に把握することができる機械設備の管理システムを提供することを課題とする。
前記課題を解決するために、本発明は、少なくとも人が手動で操作可能である、1つ又は複数の機械設備の時々刻々の位置情報を含む時々刻々の稼動情報が、ネットワークを介して前記機械設備から取得されて格納される第1記憶手段と、前記第1記憶手段に格納されている時々刻々の稼動情報に基づいて、前記機械設備の時々刻々の状態を判別する情報処理手段と、を備え、前記機械設備はクレーンであり、前記稼動情報は、クレーンの荷重情報と、クレーンの位置情報と、を含み、前記位置情報は、クレーンの巻上げ位置と、走行位置と、横行位置と、含むことを特徴とする。
本発明により、安価なコストで機械設備の状態を的確に把握することができる機械設備の管理システムを提供することができる。
本発明の一実施形態に係る管理システムの概要を示すブロック図である。 クレーン設備の構成の概要を示す外観斜視図である。 管理システムにおける統括管理センタの詳細な構成を示すブロック図である。 クレーンの状態判別の説明するためのグラフであり、(a)はクレーンの巻上げ位置の変化を示し、(b)はクレーンの走行位置の変化を示し、(c)はクレーンの横行位置の変化を示し、(d)はクレーンの荷重の変化を示す。 稼動情報の取得処理と、状態の判別処理とに関わる動作を示すシーケンスである。 状態情報等の公開処理に関わる動作を示すシーケンスである。 機器情報の取得処理及び公開処理に関わる動作を示すシーケンスである。 (a)はクレーンの状態の変化を示すグラフであり、(b)はクレーンの巻上げ位置の変化を示すグラフであり、(c)はクレーンの走行位置の変化を示すグラフであり、(d)はクレーンの横行位置の変化を示すグラフであり、(d)はクレーンの荷重の変化を示すグラフである。 一日の稼動において、クレーンの各状態が占めるサンプリング回数を示すグラフである。 (a)はクレーンの状態の変化を示すグラフであり、(b)は投入時荷重の変化を示すグラフであり、(c)はクレーンの投入回数の累積値の変化を示すグラフであり、(d)はクレーンの投入時荷重の平均値の変化を示すグラフである。 クレーンによるバケットのピット床部接触が発生した走行位置及び横行位置を示す図である。 (a)は所定期間におけるバケットのピット床部接触の発生割合を日付ごとに示すグラフであり、(b)は所定期間におけるクレーンの状態ごとのバケットのピット床部接触の発生回数を示すグラフであり、(c)は所定期間におけるバケットのピット床部接触の発生割合をクレーンごとに示すグラフである。 クレーンが停止したときの走行位置及び横行位置を示す図である。 (a)はクレーンによる巻上げ仕事、走行仕事、及び横行仕事の累積値の変化を示すグラフであり、(b)は自動モードにおける巻上げ仕事の累積値を示すグラフと、手動モードにおける巻上げ仕事の累積値の変化と、前記二者の和の値の変化を示すグラフであり、(c)は投入を行う際の巻上げ運転に要した仕事の累積値の変化と、攪拌・積替えを行う際の巻上げ運転に要した仕事の累積値の変化と、前記二者の和の値の変化を示すグラフである。 日付ごとのごみ投入量の推移を示すグラフである。 クレーン設備の走行番地と横行番地に対応するごみ山の高さを示す図である。 1号機クレーンと2号機クレーンの使用割合を日付ごとに示すグラフである。 リミットスイッチの使用回数の変化と、当該変化に基づいた予測使用回数を示すグラフである。 本発明の変形例に係る管理システムにおいて、統括管理センタの詳細な構成を示すブロック図である。
本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図において、共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
≪第1実施形態≫
<管理システムの構成>
図1は、本発明の一実施形態に係る管理システムの概要を示すブロック図である。本発明に係る管理システムAは、ネットワーク上に存在するサーバ群が提供するサービスを、ユーザがそれらのサーバ群(統括管理センタ1など)を意識することなしに利用できるクラウド・コンピューティングのシステムとなっている。
管理システムAは、統括管理センタ1と、クレーン拠点21,22,23と、ユーザPC(Personal Computer)3と、研究開発センタ4と、サービスセンタ5と、を備えている。ちなみに、統括管理センタ1、研究開発センタ4、及びサービスセンタ5は、例えば、クレーンなどのメーカやメンテナンス会社が運営している。また、クレーン拠点21,22,23は、例えば、複数の自治体やクレーンを所有する会社が運営している。
統括管理センタ1は、それぞれのクレーン拠点21,22,23から送信される稼動情報を、ネットワークN1を介して取得し、これらを一括して管理する。また、統括管理センタ1は、ユーザPC3から送信される各クレーンの機器情報などをネットワークN2を介して取得し、これらを一括して管理する。さらに、統括管理センタ1は、前記各情報に基づいて、ユーザPC3に対して特定のクレーン拠点に関するさまざまな情報を、ネットワークN2を介して提供する。
なお、統括管理センタ1の詳細については後記する。
図1に示すクレーン拠点21と、クレーン拠点22と、クレーン拠点23とは、互いに異なる地域に設けられている。そして、各クレーン拠点には、一台又は複数台のクレーンが設置されている。
以下の説明では、図1に示すクレーン211a,211b,221,及び231が、ごみ処理用のクレーンであるものとして説明するが、これに限定されない。
クレーン拠点21には、クレーン211a,211bと、インタフェース212a,212bと、制御装置213a,213bと、通信手段214と、が設けられている。
クレーン211a,211bは、作業員による手動操作で稼動させることが可能である。また、クレーン211a,211bは、コンピュータによる自動制御で稼動させることも可能である。
なお、クレーン211a,211bの構成及び制御については、後記する。
制御装置213aは、クレーン211aを自動制御で稼動させる場合に、その動作を制御するための指令値を、インタフェース212aを介してクレーン211aに出力する。ちなみに、クレーン211aを作業員による手動操作で稼動させる場合にも、作業員の操作に応じた電気信号が、制御装置213a及びインタフェース212aを介してクレーン211aに出力される。
また、制御装置213aには、位置センサとしてのシンクロ発信機(図示せず)が設置されている。当該シンクロ発信機は、クレーンの位置情報(後記する走行位置、横行位置、及び巻上げ位置)を所定時間(例えば、1sec)ごとに取得し、制御装置213aに出力する。
そして、制御装置213aは、時々刻々のクレーン211aの位置情報などを、通信手段214及びネットワークN1を介して統括管理センタ1に出力する。なお、この例では、前記時々刻々は1secごとであるが、時々刻々は、例えば0.1secごとでもよいし、数secごとでもよい。
なお、クレーン211b、インタフェース212b、制御装置213bの構成については、前記と同様であるから説明を省略する。また、クレーン拠点21とは別の地域に設けられているクレーン拠点22,23についても前記と同様であるから説明を省略する。
各クレーン拠点の通信手段214,224,234から送信される情報は暗号化され、ネットワークN1を介して統括管理センタ1に送信される。ちなみに、統括管理センタ1が備える通信手段101(図3参照)は、通信手段214,224,234のそれぞれから受信する暗号化された各情報を復号化するとともに、どのクレーンから取得された情報であるかを識別可能な構成となっている。
ユーザPC3は、各クレーン拠点内の中央操作室13(図2参照)に設置されており、統括管理センタ1との間でネットワークN2を介して通信可能となっている。そして、ユーザによってユーザID及びパスワードが入力され、認証サーバ113(図3参照)で認証されることによって、ユーザPC3は統括管理センタ1から送信される画像情報を、表示手段(図示せず)に表示させることができる。
なお、図1(及び図3)では、1個のユーザPC3を図示しているが、実際には、各クレーン拠点の中央操作室13(図2参照)に設置されたパソコンや、ユーザが無線の通信カードを用いて中央操作室13以外の場所で使用するパソコンなど、ユーザPC3は複数個存在する。
研究開発センタ4では、統括管理センタ1の各記憶手段104〜108(図3参照)に格納されている情報を取得し、当該情報を分析することによって、より高度な管理システムが研究開発される。また、研究開発センタ4は、統括管理センタ1で使用される各種アプリケーションの更新やバージョンアップなどを、ネットワークN3を介して行う。
サービスセンタ5は、サービス用PC51と、管理用PC52と、を備えている。
サービス用PC51は、例えば、サービス員が入力手段(図示せず)を介してユーザのIDを入力することにより、当該ユーザが所有するユーザPC3に表示される画像(例えば、図8に示す画像)と同様の画像を表示させることができる。
そして、サービス用PC51を操作するサービス員は、クレーンの故障発生時などに、前記画像を閲覧しつつ、メールや電話などを用いてユーザとの間で連絡をとって迅速に対応することができるようになっている。
管理用PC52はサービスセンタ5の管理室などに設置され、ネットワークN3及び通信手段118(図3参照)を介して統括管理センタ1の各記憶手段104〜108に格納されている情報を取得可能な構成となっている。そして、サービスセンタ5の管理者が、管理用PC52の表示手段(図示せず)に表示される各クレーンに関する情報を常時監視している。
<クレーンの構成>
図2は、クレーン拠点の構成の概要を示す外観斜視図である。なお、図2に示すようにx,y,z方向を定義する。
クレーン拠点21(ごみ処理施設)には、大量のごみGを一時的に収容するためのピット11と、ごみGを焼却する焼却炉(図示せず)に連通するホッパ12と、ピット11に収容されているごみGの破砕・積替えを行うとともに、ホッパ12にごみGを投入するクレーン211a,211bと、各クレーンの稼動を監視するとともにクレーンの手動運転を行うための中央操作室13と、が設けられている。
また、クレーン211aは、y軸方向に延びるとともに、x軸方向に移動可能なガーダ14aと、ガーダ14aに設けられているレールに沿ってy軸方向に移動可能なトロリ15aと、ワイヤロープ16aを介してトロリ15aに吊るされ、ワイヤロープ16aの巻上げ又は巻下げに応じてz軸方向に移動可能なバケット17aと、を備えている。
なお、建屋の一方の壁面の上部と他方の壁面の上部にレールが平行に設置されており、当該2本のレールにガーダ14aが掛け渡されている。
前記ガーダ14aのx軸方向の移動(走行)、トロリ15aのy軸方向の移動(横行)、バケット17aのz軸方向の移動(巻上げ・巻下げ)を行うことによって、所定範囲内における3次元の座標位置にバケット17aを移動させることができる(図2に示す破線を参照)。また、バケット17aは、その開閉によってピット11内に収容されているごみGを掴むこと、又は、投下することが可能となっている。
なお、前記したバケット17aのx,y,z方向の移動動作及び前記開閉動作は、制御装置213a(図1参照)が、所定箇所に設置されている複数のモータ(図示せず)をそれぞれ駆動させることにより行う。また、制御装置213aからの指令に応じて、クレーン211aに設置されているブレーキロータ(図示せず)に、ブレーキパッド(図示せず)を押し付けることで、ガーダ14a又はトロリ15aの移動を停止させることができるようになっている。
また、前記したクレーン211aの各動作(つまり、それぞれに対応するモータ又はブレーキパッドの駆動)は、中央操作室13内の作業員が、クレーン211aの挙動を見ながら手動で操作レバー(図示せず)などを操作し、当該操作に対応する電気信号を制御装置213a(図1参照)に出力することで実行することができる。なお、以下の記載において、作業員が手動でクレーン211aの操作を行う場合を、「手動モード」と記す。
また、クレーン211aの前記各動作を、制御装置213aによる自動制御で行なうこともできる。以下の記載において、このように制御装置213aによる自動制御によってクレーン211aを稼動させる場合を、「自動モード」と記す。
なお、クレーン211aを手動モードで稼動させるか、自動モードで稼動させるかは、中央操作室13の作業員が所定のスイッチ(図示せず)のON/OFFを切り替えることで選択することができる。
また、クレーン211aの各動作を制御する制御装置213a(図1参照)には、それぞれの動作に対応するモータの回転(機械的変位量)を電気信号に変換し、位置情報として出力するシンクロ発信機(図示せず)が設置されている。
また、クレーン211aには、ごみG及びバケット17aの合計荷重(以下、「クレーンの荷重」と記す。)を検出して電気信号に変換するロードセル(図示せず)が設置されている。
したがって、中央操作室13の作業員が手動でクレーン211aを操作する場合、時々刻々のクレーン211aの位置情報と、クレーン211aの荷重値と、手動モードであることを示す値と、クレーンの位置情報などが取得された時刻を示す時刻情報と、を含む情報が、制御装置213a(図1参照)から通信手段214及びネットワークN1を介して統括管理センタ1に送信されることとなる。
なお、前記クレーン211aの位置情報とは、ガーダ14aのx座標値と、トロリ15aのy座標値と、バケット17aのz座標値と、を含む情報である。
一方、クレーン211aを、制御装置213a(図1参照)による自動制御で稼動させる場合には、時々刻々のクレーン211aの位置情報と、クレーン211aの荷重値と、自動モードであることを示す値と、各動作に対応する指令値と、クレーンの位置情報などが取得された時刻を示す時刻情報と、を含む情報が、制御装置213aから、通信手段214及びネットワークN1を介して統括管理センタ1に送信されることとなる。
なお、前記した指令値とは、例えば、ガーダ14aをx軸方向に移動させる際の目標値などである。
以下において、クレーン211aの制御装置213aから統括管理センタ1に対して時々刻々に送信される情報を、「稼動情報」と記す。
また、前記ではクレーン拠点21のクレーン211a(図1参照)について説明したが、他のクレーン211b,221,231(図1参照)についても同様である。
<クレーンの動作状態>
クレーン211aの動作状態(以下、単に「状態」と記す。)として、例えば、「攪拌」と、「積替え」と、「投入」と、「休止」と、がある。
「攪拌」とは、図2に示すピット11内に溜められているごみGを、バケット17aで掴んで持ち上げて移動させ、さらにピット11内の所定箇所に投下する動作である。この動作は、ごみGを破砕したり、濡れているごみGを乾かしたりすることによって、焼却炉(図示せず)においてごみGの焼却を効率的に進めるとともに、燃焼温度を高めてダイオキシンの発生を抑制するために行われる。
「積替え」とは、ピット11内で山状に溜められたごみGを掴んで持ち上げて移動させ、さらにピット11内の所定箇所に投下することによって、山状に溜められたごみGを崩して平坦化するために行われる。
「投入」とは、ピット11内に溜められたごみGを掴んで持ち上げて、ホッパ12の上方に移動させ、ホッパ12に向けてごみGを投下する動作である。この動作を行うことによって、ピット11内のごみがホッパ12を介して焼却炉(図示せず)に投入される。
「休止」とは、クレーン211aの稼動(走行運転、横行運転、及び巻上げ運転)が一時的に停止された状態を指す。これは、ホッパ12に投入するごみGの量が、焼却炉で焼却可能なごみの量を超えないようにするためである。
<統括管理センタの構成>
図3は、統括管理センタの詳細な構成を示すブロック図である。なお、以下の記載において任意のクレーンを指す場合には、単に「クレーン」と記し、任意の制御装置を示す場合には、単に「制御装置」と記すことがあるものとする。
図3に示すように、統括管理センタ1は、通信手段101と、第1情報管理手段102と、F/W103と、各種記憶手段104〜108と、情報処理手段109と、バス111と、通信手段112と、認証サーバ113と、F/W114a,114bと、フロントサーバ115と、第2情報管理手段116と、F/W117と、通信手段118と、を備えている。
通信手段101は、各クレーン拠点21,22,23にそれぞれ設置された通信手段214,224,234(図1参照)から受信する暗号化された情報を復号化する。
第1情報管理手段102は、第1情報取得部102aと、第1情報公開部102bと、を備える。
第1情報取得部102aは、各クレーンの制御装置から時々刻々と送信される稼動情報を、ネットワークN1、通信手段101、及びF/W114aを介して取得し、各クレーンごとに稼動情報記憶手段104に格納する。
また、第1情報取得部102aは、所定時間ごとに通信手段101及びネットワークN1を介して、各クレーンの制御装置に稼動情報を取得する旨の指令信号を送信するようになっている。
第1情報公開部102bは、ネットワークN2を介してユーザPC3からクレーンの稼動に関する情報を取得する旨の指令信号を受信した場合に、その指令信号に対応する稼動情報及び状態情報を記憶手段104,105,106,又は107からそれぞれ読み出し、前記指令信号に対応する形式に従った画像情報を生成し、ネットワークN2を介してユーザPC3に送信する。
F/W(ファイアウォール:Fire Wall)103は、統括管理センタ1の各記憶手段104〜108に格納されているデータを、第三者に不正に取得されないようにするためのセキュリティ機能を果たしている。
稼動情報記憶手段104には、前記したクレーンの稼動情報がデータベース形式で格納されている。ちなみに、各制御装置から統括管理センタ1に送信される稼動情報には、クレーンを構成する各機器に対応する識別情報が付されている。
状態情報記憶手段105には、各クレーンの時々刻々の状態情報(つまり、前記した投入・攪拌・積替え・休止のうちいずれの状態であるかを示す情報)がデータベース形式で格納されている。ちなみに、クレーンの状態は情報処理手段109によって判別され、さらにその状態を与えた稼動情報(位置情報、時刻情報など)、及び、対象となるクレーンの機器情報と対応付けて、状態情報記憶手段105に格納される。
稼動時間・回数情報記憶手段106には、それぞれのクレーンの稼動時間及び稼動回数が、データベース形式で格納されている。ちなみに、クレーンの稼動時間には、クレーンの電源がONになっている時間の他、前記した各状態の継続時間も含まれる。また、稼動回数には、クレーンの電源がOFFからONに切り替わった回数の他、前記した各状態のうちの特定の状態に切り替わった回数も含まれる。
また、前記した稼動時間及び稼動回数は、稼動情報記憶手段104に記憶されている稼動情報を情報処理手段109が読み出して算出し、稼動情報・回数情報記憶手段106に格納する。
仕事情報記憶手段107には、クレーンが予め定められた所定時間の間に行った仕事の値が、各クレーンの識別情報、及び、仕事を行った時刻に対応付けて、データベース形式で格納されている。
なお、クレーンが行う仕事の詳細については後記する。
機器情報記憶手段108には、各クレーン拠点のクレーン拠点名称、拠点コード、各クレーンのクレーン名称、クレーンコードなどがデータベース形式で格納されている。
さらに、機器情報記憶手段108には、クレーンを構成する機器の機器名称、機器コード、型式、稼動回数、寿命回数、前回点検日、点検結果、前回交換日、次回交換予定日、在庫数などが、データベース形式で格納されている。
ちなみに、前記の機器名称、機器コード、型式、寿命回数、在庫数については、予めユーザPC3からネットワークN2を介して統括管理センタ1に各データが送信され、第2情報取得部116aが各クレーンに対応させて機器情報記憶手段108に格納する。
情報処理手段109は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、各種インタフェースなどの電子回路(図示せず)を含んで構成されている。情報処理手段109は、設定されたプログラムに基づいて、さまざまな処理を行う。
なお、情報処理手段109が行う処理の詳細については後記する。
バス111は、第1情報管理手段102と、第2情報管理手段116と、各記憶手段104〜108と、情報処理手段109と、通信手段118と、に接続されており、前記で説明した情報のやり取りを可能としている。
通信手段112は、ネットワークN2を介してユーザPC3と認証サーバ113とを接続する通信回線である。また、通信手段112は、認証サーバ113によってユーザの正当性が確認された後には、ユーザIDに対応する通信回線及びF/W114bを介してフロントサーバ115との間で情報を送受信する。
認証サーバ113は、ユーザの識別子に関する一意な情報であるユーザIDと、当該ユーザIDに対応するパスワードを認証することによって、ユーザの正当性を確認する。すなわち、認証サーバ113は、公開鍵と秘密鍵を用いた認証処理を行う。
F/W114a,114bは、第三者が外部から統括管理センタ1に侵入し、データを不正に取得することを防止するためのセキュリティ機能を有している。
フロントサーバ115は、認証サーバ113による認証処理が完了した場合に、ユーザIDを第1情報公開部102b及び第2情報公開部116bに出力する。ちなみに、ユーザIDは登録時に一つ又は複数のクレーン拠点と対応付けられている。また、フロントサーバ115は、ユーザPC3の表示手段(図示せず)に表示される画像を見たユーザが、当該画像中の所定の選択ボタンをマウスなどの入力手段(図示せず)を用いて選択した場合に、その選択情報を第1情報公開部102b又は第2情報公開部116bに出力する。
なお、ユーザPC3に表示される画像の詳細については、後記する。
第2情報管理手段116は、第2情報取得部116aと、第2情報公開部116bと、を備えている。
第2情報取得部116aは、ネットワークN2及び通信手段112を介してユーザPC3から、前記した機器情報を取得し、それぞれのクレーンごとに機器情報を機器情報記憶手段108に格納する。
第2情報公開部116bは、認証サーバ113によって正当性が認証されたユーザのユーザPC3からクレーンを構成する機器に関する機器情報を取得する旨の指令信号を受信した場合に、当該指令信号に従って、機器情報記憶手段108から機器情報を読み出し、当該機器情報を画像情報として、通信手段112及びネットワークN2を介してユーザPC3に送信する。
F/W117は、第三者が外部から統括管理センタ1に侵入し、データを不正に取得することを防止するためのセキュリティ機能を有している。
通信手段118は、研究開発センタ4との間でネットワークN3を介して通信を行うための通信回線である。
<クレーンの状態判別>
図4は、クレーンの状態判別の説明するためのグラフであり、(a)はクレーンの巻上げ位置の変化を示し、(b)はクレーンの走行位置の変化を示し、(c)はクレーンの横行位置の変化を示し、(d)はクレーンの荷重の変化を示す。
前記したように、情報処理手段109は、稼動情報記憶手段104に格納されている時々刻々の稼動情報に基づいて、クレーンの時々刻々の状態を判別し、稼動情報と対応付けて状態情報記憶手段105に格納する。
クレーンの状態は、クレーンの走行位置(ガーダ14aのx座標値:図2参照)と、横行位置(トロリ15aのy座標値:図2参照)と、巻上げ位置(バケット17aのz座標値:図2参照)と、を含むクレーンの位置情報と、クレーンの荷重情報と、に基づいて判別される。
なお、以下では、ホッパ12(図2参照)が、x=X1,y=Y1の位置(領域)に設けられているものとする。
情報処理手段109(図3参照)は、所定時間の間に巻上げ位置、走行位置、及び横行位置が全て変化せず、かつ、クレーンの荷重が所定値(例えば、バケット17aの重量:図2参照)以下である場合、休止状態であると判断する。
すなわち、情報処理手段109は、図4(a)〜図4(d)に示す時刻t1〜t2において、クレーンは休止状態であると判断する。
また、情報処理手段109は、例えば、所定時間の間にクレーンの荷重が大きく減少し(図4(d)参照)、その時刻における横行位置が所定値Y(≒Y1:図4(c)参照)付近であり、かつ、走行位置が所定値X(≒X1:図4(b)参照)付近であり、かつ、巻上げ位置が所定値Z(≒Z1:図4(a)参照)付近である場合に、投入状態であると判断する。
なお,走行位置Xは、ホッパ12の位置に対応するため、複数存在する場合がある。
なお、図4に示す例の場合、情報処理手段109は巻上げ(図4(a)のF1参照)、走行(図4(b)のF2参照)、横行(図4(c)のF3参照)、ホッパ12(図2参照)へのごみ投下(図4(d)のF4参照)を含む期間(時刻t2〜t3参照)において、クレーンが投入状態であると判断する。
また、情報処理手段109は、例えば、休止状態でもなく、かつ、投入状態でもない場合(時刻t0〜t1参照)、クレーンは攪拌状態(又は積替え状態)であると判断する。
なお、前記したように、情報処理手段109は、クレーン拠点の制御装置(図1参照)から送信される情報のうち、クレーンが手動モードで運転されているか、自動モードで運転されているかを示す情報に基づいて、前記2者を区別することができる。
このようにして、情報処理手段109は、クレーンの時々刻々の状態を判別し、さらに稼動情報と対応付けて状態情報記憶手段105に格納する。
<情報公開サービスの処理過程>
(1.稼動情報の取得処理と状態の判別処理)
図5は、稼動情報の取得処理と、状態の判別処理とに関わる動作を示すシーケンスである。なお、以下の説明では、クレーン拠点21に設置されているクレーン211a,211bの稼動情報を取得し、その状態を判別する際の処理過程について説明する。
図5のステップS101において第1情報取得部102a(図3参照)は、通信手段101、ネットワークN1、及び通信手段214(図1参照)を介して制御装置213a,213b(図1参照)に稼動情報送信指令の信号を送信する。
ステップS102において制御装置213a,213bは、前記の稼動情報送信指令に対応する稼動情報を、通信手段214(図1参照)、ネットワークN1、及び通信手段101を介して、第1情報取得部102aに送信する。
ステップS103において第1情報取得手段102aは、制御装置213aから受信したクレーン211a(図1参照)の稼動情報と、制御装置213bから受信したクレーン211bの稼動情報とを識別して、稼動情報記憶手段104の中の異なる記憶領域にそれぞれ格納する。
ステップS104において第1情報取得部102aは、情報処理手段109に稼動情報の格納を通知する。すなわち、第1情報取得部102aは、前記した稼動情報を稼動情報記憶手段104に格納したことを示す信号を、情報処理手段109に送信する。
次に、情報処理手段109は、稼動情報記憶手段104に記憶されている稼動情報の中から、前記通知に対応する稼動情報を検索し(ステップS105)、その稼動情報を取得する(ステップS106)。
ステップS107において情報処理手段109は、取得した稼動情報に基づいてクレーンの状態を判別する。
ステップS108において情報処理手段109は、判別した前記状態を、状態情報として状態情報記憶手段105に格納する。つまり、情報処理手段109は、クレーン211a,211bの識別情報、及び、稼動情報が取得された時刻を示す時刻情報と対応付けて、211a,211bの状態情報を状態情報記憶手段105に格納する。
なお、ステップS101〜S108の処理は、クレーン211a,211bの制御装置213a,213b(図1参照)から時々刻々と送信される稼動情報に対応して、所定時間(例えば、1.0sec)ごとに繰り返し実行される。
(2.状態情報等の公開処理)
図6は、状態情報等の公開処理に関わる動作を示すシーケンスである。
ステップS201においてユーザPC3は、ユーザによって入力されたユーザID及びパスワードを、ネットワークN2及び通信手段112を介して認証サーバ113に送信する。
ステップS202において認証サーバ113は、前記で説明した認証処理を行う。
ステップS203においてユーザPC3は、第1情報公開部102bに対して状態情報等の取得指令信号を送信する。この状態情報等の取得指令信号には、ユーザが閲覧を希望するクレーンの識別情報と、クレーンの稼動期間と、選択された表示形式と、が含まれる。
ちなみに、前記表示形式とは、例えば、クレーン211a(図1参照)の位置変化及び状態変化を時系列で表示させるものである(図8参照)。また、ユーザPC3が統括管理センタ1(図1参照)の情報提供サービスのサイトにアクセスし、さらにログインすると、ユーザPC3に複数種類の表示形式が表示され、入力手段(図示せず)を介して特定の表示形式を選択することができるようになっている。
次に、第1情報公開部102bは、稼動情報記憶手段104に記憶されている稼動情報の中から、ユーザが閲覧を希望したクレーンの所定期間における稼動情報を検索し(ステップS204)、その稼動情報を取得する(ステップS205)。
さらに、第1情報公開部102bは、状態情報記憶手段105に記憶されている状態情報の中から、取得した前記稼動情報に対応する状態情報を検索し(ステップS206)、その状態情報を取得する(ステップS207)。
ステップS208において第1情報公開部102bは、ステップS205で取得した稼動情報と、ステップS207で取得した状態情報とに基づいて、ユーザが希望する表示形式に従った画像情報を生成する。
ステップS209において第1情報公開部102bは、フロントサーバ115、F/W114b、通信手段112、及びネットワークN2を介してユーザPC3に前記画像情報を送信する。
なお、稼動時間・回数情報の公開処理と、仕事情報の公開処理は、前記と同様の処理であるため説明を省略する。
(3.機器情報の公開処理)
図7は、機器情報の取得処理及び公開処理に関わる動作を示すシーケンスである。
ステップS301においてPC3は、ネットワークN2及び通信手段112を介してユーザIDとパスワードを認証サーバ113に送信する。
ステップS302において認証サーバ113は、前記で説明した認証処理を行う。
ステップS303においてユーザPC3は、入力手段(図示せず)を介して特定のクレーンを指定し、当該クレーンの機器名称、機器コード、型式、前回交換日、在庫数などの情報を、例えば、ファイル形式で添付して統括管理センタ1に送信する。
なお、当該処理は、通常、各クレーン拠点の管理者がクレーン遠隔監視サービスの登録処理を行う際になされる。
ステップS304において第2情報取得部116aは、受信した前記機器情報を、ユーザが選択したクレーンに対応させて機器情報記憶手段108に格納する。
また、ユーザPC3に、特定のクレーンの機器情報を表示させる際には、次のような処理がなされる。
すなわち、図7に示すステップS305においてユーザPC3は、ネットワークN2及び通信手段112を介してユーザIDとパスワードを認証サーバ113に送信する。
ステップS306において認証サーバ113は、前記で説明した認証処理を行う。
ステップS307においてユーザPC3は、第2情報公開部116bに対して、機器情報取得指令の信号を送信する。
次に、第2情報公開部116bは、機器情報記憶手段108に格納されている機器情報の中から、ユーザが指定したクレーンに関する機器情報を検索し(ステップS308)、当該機器情報を取得する(ステップ309)。
ステップS310において第2情報公開部116bは、ステップS309で取得した機器情報に基づいて、ユーザが希望する表示形式に従った画像情報を生成する。
ステップS311において第2情報公開部116bは、フロントサーバ115、F/W114b、通信手段112、及びネットワークN2を介してユーザPC3に前記画像情報を送信する。
<画面表示例>
(1.クレーンの状態などを時系列で表示)
図8は、クレーンの状態、位置、及び荷重の変化を時系列で示すグラフである。本実施形態では、情報処理手段109がクレーンの状態として、6つの状態を判別する場合について説明する。
すなわち、図8(a)に示す状態Aは投入(自動モード)であり、状態Bは攪拌・積替え(自動モード)であり、状態Cは休止(自動モード)であり、状態Dは休止(手動モード)であり、状態Eは攪拌・積替え(手動モード)であり、状態Fは投入(手動モード)である。
ユーザは、図8に示す画像を見ることによって、指定したクレーンが所定期間内においてどのような位置及び状態であったかを、時系列で容易に把握することができる。
図8(a)に示すように、時刻t0〜t1において、クレーンの状態は、状態C(休止(自動モード))から状態D(休止(手動モード))を経て、状態E(攪拌・積替え(手動モード))に、段階的に変化していることがわかる。
また、クレーンは、時刻t1〜時刻t2において状態E(攪拌・積替え(手動モード))であり、時刻t2〜時刻t3において状態F(投入(手動モード))であり、時刻t3〜時刻t4において状態E(攪拌・積替え(手動モード))であることがわかる。
ちなみに、これらの状態変化は、クレーンに速度センサや加速度センサを追加することなく、クレーンから時々刻々と取得される稼動情報に基づいて、情報処理手段109(図3参照)が判別する。
(2.クレーンの各状態が占めるサンプリング回数をグラフで表示)
図9は、一日の稼動において、クレーンの各状態が占めるサンプリング回数を示すグラフである。ここで、「サンプリング回数」とは、クレーン拠点に設置されている各制御手段が、時々刻々と(例えば、1secごとに)クレーンの稼動データを取得する際の、データ取得回数を示す。図9に示すグラフの縦軸は日付であり、横軸はサンプリング回数である。
図9に示すそれぞれの状態が占めるサンプリング回数は、次のようにして取得される。すなわち、情報処理手段109が、予め定めた時刻(例えば、日付ごとの0時00分)を基準とした場合の各状態に該当したサンプリング回数を示す回数情報を、状態ごとに区別して状態情報記憶手段105に格納する。すなわち、状態情報を状態情報記憶手段105に格納するたびに、情報処理手段109が各状態A〜Fに対応する回数N〜Nのうち該当するものをインクリメントし、回数情報として状態情報記憶手段105に格納する。
さらに、第1情報公開部102bは、ユーザが指定した期間(図9では、2011年10月12日〜2011年11月4日)に対応する各日付での前記回数N〜Nを状態情報記憶手段105から読み出して画像情報を生成し、ユーザPC3に送信する。
その結果、ユーザPC3の表示手段(図示せず)には、図9に示す画像が表示される。これによってユーザは、一日のうちで各状態が占める時間を知ることができ、クレーンの稼動状態をより的確に把握することができる。
(3.クレーンの状態、投入回数などを時系列で表示)
図10は、クレーンの状態、投入時荷重、投入回数、及び投入時荷重の平均値を時系列で示すグラフである。
クレーンの状態を示す図10(a)のグラフについては、図8(a)に示すグラフと同様であるから説明を省略する。ちなみに、図10(a)の状態A〜Fについては前記で説明したものと同様である。
図10(b)は、投入時の荷重を示すグラフである。当該グラフは、「自動投入」である状態A、及び、「手動投入」である状態Fにおけるクレーンの荷重を示している。ちなみに、クレーンの荷重は前記したように、クレーンの制御装置に設置されているロードセル(図示せず)が荷重を検出して電気信号に変換し、通信手段214及びネットワークN1を介して統括管理センタ1に送信される。
また、図10(b)では、状態A及び状態F以外の状態における荷重をゼロとして表示している。
図10(c)はクレーンの投入回数の累積値の変化を示すグラフである。当該グラフに対応する画像情報は、前記したように、所定時刻(例えば、ユーザが指定した期間の開始時刻)を基準とした場合において、「投入」の状態に該当した回数(N+N)を第1情報公開部102bが状態情報記憶手段105から取得し、画像情報を生成してユーザPC3に送信される。
図10(d)はクレーンの荷重の平均値の変化を示すグラフである。当該グラフは、所定の基準時刻から各時刻までの投入時荷重(図10(b)参照)の合計値を、前記基準時刻からの投入回数で割ることで得られる。
図10(a)〜図10(d)に示す画像を見ることによって、ユーザは、投入が行われているタイミング及び各投入時の荷重を知ることができる。また、投入時の荷重平均がどのように推移しているかを知ることができる。
(4.バケットのピット床部接触の発生位置の表示)
図11は、クレーンによるバケットのピット床部接触が発生した走行位置及び横行位置を示す図である。図11の横軸は走行位置(図2に示すガーダ14aのx座標値)であり、縦軸は横行位置(図2に示すトロリ15aのy座標値)である。また、図11の一点鎖線で示す矩形枠内は、ピット11(図2参照)の側壁面の位置に対応する。
ここで、「バケットのピット床部接触(着床状態)」とは、クレーンがピット11における特定の箇所(図2に示すx−y座標における特定位置)のごみを集中的に取り除くことによってピット11の底面のコンクリート(図示せず)が露出し、さらにそのコンクリートがバケット17a(図2参照)によって削られて、鉄筋(図示せず)が露出する状態を指す。
バケットのピット床部接触が発生した場合には、バケット17aの先端がピット11の前記鉄筋と接触して破損するとともに、ピットの底面を傷つける虞がある。したがって、バケットのピット床部接触はなるべく避けることが要請される。
情報処理手段109(図3参照)は、クレーンの巻上げ位置(図2に示すバケット17aのz座標値)が所定値以下であり、かつ、クレーンの荷重が所定値(例えば、0t)以下である場合にバケットのピット床部接触が発生した、つまり、クレーンが着床状態であると判断する。そして、情報処理手段109は、稼動情報と対応付けて、バケットのピット床部接触が発生したことを示す情報を状態情報記憶手段105に格納する。
さらに、第1情報公開部102bは、稼動情報記憶手段104から読み出した稼動情報、及び、状態情報記憶手段105から読み出した状態情報に基づいて、所定期間内においてバケットのピット床部接触が発生した位置を識別可能に表示させるための画像情報を生成する。より具体的には、第1情報公開部102bは、バケットのピット床部接触が発生した際のバケット17aの走行位置(x座標値)及び横行位置(y座標位置)を、図11に示すドット形式で表示させるための画像情報を生成する。
ユーザは、図11に示す画像を閲覧することによって、指定した期間においてどの位置でバケットのピット床部接触が発生したかを容易に把握することができる。図11に示すように、ピット11の側壁面付近(紙面左下、及び、左上を参照)でバケットのピット床部接触が発生していることがわかる。これによって、ユーザ(例えば、クレーン拠点21の管理者)は、作業員が手動運転する際に、壁面付近のごみを取り除こうとする傾向があることを容易に把握し、バケットのピット床部接触を少なくするための対策を立てることができる。
(5.バケットのピット床部接触に関する統計的な情報の表示)
図12(a)は所定期間におけるバケットのピット床部接触の発生割合を日付ごとに示すグラフであり、図12(b)は所定期間におけるクレーンの状態ごとのバケットのピット床部接触の発生回数を示すグラフであり、図12(c)は所定期間におけるバケットのピット床部接触の発生割合をクレーンごとに示すグラフである。
前記各グラフは、バケットのピット床部接触が発生したと判断した場合に情報処理手段109が、バケットのピット床部接触が発生した際の日付情報、状態情報、及びクレーンの号機Noを、バケットのピット床部接触が発生した旨の情報に対応付けて状態情報記憶手段105に格納し、第1情報公開部102bが前記各情報を参照して画像情報を生成することで、ユーザPC3に表示可能となる。
これによって、ユーザは、指定した期間のうちどの日付においてバケットのピット床部接触が頻繁に発生したか、どのようなクレーンの状態においてバケットのピット床部接触が発生しやすいか、などを容易に把握することができる。
ちなみに、図12(b)に示すように、状態E(攪拌・積替え(手動モード))においてバケットのピット床部接触が頻繁に発生している、つまり、バケットのピット床部接触は作業員が手動でクレーンを操作する「手動モード」において発生することが明確に分かる。
また、図12(a)に示すように、7日にバケットのピット床部接触が多発しており、図12(c)に示すように、クレーン211b(図1参照)のほうがクレーン211aよりもバケットのピット床部接触の発生回数が多いことが分かる。このような情報に基づいてユーザ(例えば、クレーン拠点21の管理者)は、バケットのピット床部接触を起こしやすい作業員を特定することができる。
ちなみに、稼動情報としてクレーンを操作する者の識別記号を付加してもよい。この場合には、バケットのピット床部接触を起こす作業員を確実に特定することができるとともに、その作業員の運転傾向を把握することができる。
(6.クレーンの停止位置の表示)
図13は、クレーンが停止したときの走行位置及び横行位置を示す図である。図13の横軸は走行位置(図2に示すガーダ14aのx座標値)であり、縦軸は横行位置(図2に示すトロリ15aのy座標値)である。
また、図13の符号P1で示す矩形枠内は、ピット11(図2参照)の側壁面の位置に相当し、符号P2で示す矩形枠内は、ホッパ12(図2参照)の位置に相当し、符号P3で示す矩形枠内は、クレーンの停止位置を示す。
ちなみに、前記「停止」とは、クレーンが休止状態である場合の他、攪拌、積替え、又は投入を行う際に一時的にクレーンの横行動作及び走行動作が停止している場合を含む。
情報処理部109は、クレーンの位置情報に基づいて、所定期間内におけるクレーンの走行停止位置及び横行停止位置をそれぞれ座標として算出し、稼動情報と対応付けて状態情報記憶手段105に格納する(図3参照)。すなわち、情報処理部109は、クレーンが停止したときに、停止回数テーブル(図示せず)の横行位置及び走行位置を、停止状態の発生回数とともに状態情報記憶手段105に格納する。
そして、第1情報公開部102bは、稼動情報記憶手段104から読み出した稼動情報、及び、状態情報記憶手段105から読み出した状態情報(停止情報)に基づき、クレーンが一時的に停止した位置を識別可能に表示させるための画像情報を生成する。より具体的には、第1情報公開部102bは、クレーンが一時的に停止した際の走行位置(x座標値)、及び、横行位置(y座標値)を、ドット形式で表示させるための画像情報を生成する。
図13に示す画像を閲覧することによって、ユーザは、例えば手動運転の際に作業員がクレーンをどの位置で停止させたか(つまり、x−y座標においてごみを掴んだ位置など)を容易に知ることができる。
また、図13に示すように、符号P1で示すピット11の位置と、符号P2で示すホッパ12の位置とを縦軸方向(横行方向)に結ぶ線上に停止位置が密集していることがわかる。さらに、ピット11の側壁面付近でクレーンを頻繁に停止させ、ごみの攪拌などを行っていることがわかる。したがって、ユーザは、クレーンを操作する作業員の運転傾向を容易に把握することができる。
(7.クレーンによる仕事の累積値の表示)
図14(a)は、クレーンによる巻上げ仕事、走行仕事、及び横行仕事の累積値の変化を示すグラフである。
クレーンの巻上げ仕事W[J]は、以下に示す(式1)で算出することができる。なお、m[kg]はバケット17a(図2参照)の荷重とゴミ荷重との合算であり、g[m/s]は重力加速度であり、h[m]はバケット17(図2参照)がごみを掴んだ位置(z座標)と、これに続いて巻上げ運転を行った位置(z座標)との高低差の絶対値である。
なお、m,hはそれぞれクレーンの制御装置(図1参照)に設置されているシンクロ発信機(図示せず)及びロードセル(図示せず)によって時々刻々と取得されるデータに基づいて算出される。
Figure 0005827113
情報処理手段109は、クレーンの位置情報及び荷重情報を含む稼動情報が、稼動情報記憶手段104に格納されると、前記稼動情報に基づいてクレーンによる巻上げ仕事を算出し、稼動情報と対応付けて仕事情報記憶手段107(図2参照)に格納する。
そして、第1情報公開部102bは、仕事情報記憶手段107から読み出した稼動情報及び仕事情報に基づいて、クレーンによる巻上げ仕事の累積値を時系列で表示させるための画像情報を生成する。
さらに、第1情報公開部102bは、フロントサーバ115、F/W114b、通信手段112、及びネットワークN2を介して、生成した画像情報をユーザPC3に送信する。これによって、ユーザは図14(a)に示す巻上げ仕事の累積値を閲覧することができる。
また、クレーンの走行仕事W[J]は、以下に示す(式2)で算出することができる。なお、m[kg]はクレーンの荷重であり、v[m/s]はある時刻におけるクレーンの走行速度(図2に示すx軸方向の速度)であり、vs+1は制御装置によってvに次いで取得されたクレーンの走行速度であり、Nは走行仕事の開始から終了までのサンプルデータ数である。ちなみに、W[J]は、クレーンのブレーキが停止の際に行う仕事も含む。ちなみに、走行速度vは、クレーンの走行方向への移動距離をサンプリング時間で除することによって得られる。このようにして、時々刻々と取得される稼動情報に基づいて、クレーンの走行仕事W[J]を算出することができる。
ちなみに、クレーンのガーダ14a(図2参照)とレールとの摩擦をさらに考慮することとしてもよい。
Figure 0005827113
なお、統括管理センタ1(図3参照)における処理については、前記と同様であるから省略する。また、クレーンによる横行仕事は、前記した走行仕事の場合と同様であるから説明を省略する。
このようにして、各クレーンに専用の加速度センサを設けることなく、時々刻々の位置情報から、各方向における速度や仕事を算出することができる。
図14(b)は、自動モードにおける巻上げ仕事の累積値を示すグラフと、手動モードにおける巻上げ仕事の累積値の変化と、前記二者の和の値の変化を示すグラフである。当該グラフによって、所定期間における巻上げ運転のうち、自動モードによる仕事と手動モードによる仕事とを比較することができる。
また、自動モードの巻上げ仕事(M)と、手動モードの巻上げ仕事(N)との合計値(M+N)を知ることによって、クレーンを構成する各機器(例えば、走行モータ、ガーダ、ブレーキパッドなど)にかかる負荷を推定することができる。なお、前記負荷と合計値(M+N)との関係は、例えば、データマイニングを行うことで推定することができ、クレーンを構成する各機器の寿命を判定する際の目安とすることができる。
図14(c)は、投入を行う際の巻上げ運転に要した仕事の累積値の変化と、攪拌・積替えを行う際の巻上げ運転に要した仕事の累積値の変化と、前記二者の和の値の変化を示すグラフである。
当該グラフによって、例えば、投入の際に行われる仕事(ほぼゼロ)が、攪拌・積替えの際に行われる仕事に比べて非常に小さいことが分かる。
(8.ごみ投入量の推移の表示)
図15は、日付ごとのごみ投入量の推移を示すグラフである。ごみ投入量は、ホッパ12(図2参照)に設けられている重量センサ(図示せず)によって検出され、通信手段214(図1参照)及びネットワークN1を介して統括管理センタ1に送信される。
そして、第1情報取得部102aが前記ごみ投入量を、例えば、状態情報記憶手段105の「投入状態」に対応付けて格納する。
さらに、ユーザPC3から所定期間におけるごみ投入量の表示要求を受信した場合に、第1情報公開部102bが、状態情報記憶手段105から前記所定期間のごみ投入量を読み出し、それぞれの日付ごとのごみ投入量の総和を求め、画像情報としてユーザPC3に送信する。
これによってユーザは、ごみ投入量が日付ごとにどのように推移しているかを知ることができる。
(9.ごみ山の高さ表示)
図16は、クレーン設備の横行番地と走行番地に対応するごみ山の高さを示す図である。図16に示す例では、ピット11(図2参照)内を、走行方向(図2に示すx軸方向)において1〜17までの17区間に分け、横行方向(図2に示すy軸方向)においてA〜Dの4区間に分けている。つまり、ピット11内を、平面視で4×17=68個の矩形領域に分けている。
そして、制御手段(図2参照)は、クレーンのバケット17a(図2参照)がごみを掴んだ時刻におけるクレーンの位置情報(走行位置、横行位置、及び巻上げ位置)を、通信手段214(図1参照)及びネットワークN1を介して統括管理センタ1に送信する。
ちなみに、ピット11内のごみ山の高さは、前記巻上げ位置に相当する。
統括管理センタ1(図3参照)の第1情報取得手段102aは、前記位置情報がごみ山の高さを示す旨の情報を付加した上で稼動情報記憶手段104に格納する。さらに、ユーザPC3から所定時刻付近におけるごみ山の高さの表示要求を受信した場合に、第1情報公開部102bが、4×17=68個の番地に対応し、ごみ山の高さを示す稼動情報(巻上げ位置の情報)のうち、前記所定時刻に最も近いものを読み出し、画像情報としてユーザPC3に送信する。
これによって、ユーザは、指定した時刻におけるピット11内のごみ山の状況を把握することができる。
(10.クレーンの使用割合の表示)
図17は、1号機クレーンと2号機クレーンの使用割合を日付ごとに示すグラフである。
例えば、クレーン拠点に2台のクレーンが設けられている場合、これらを同時に使用せずに交互に使用することが多い。これは、一方のクレーンが故障した場合でも他方のクレーンを使用することでごみ処理を継続させるとともに、各クレーンの交換時期を合わせるためである。
クレーンの電源のON/OFF情報は、制御装置から通信手段214(図1参照)及びネットワークN1を介して統括管理センタ1に送信される。そして、第1情報取得部102aが前記情報を、各クレーンに対応付けて状態情報記憶手段105に格納する。
そして、ユーザPC3から特定のクレーン拠点におけるクレーン使用割合の表示要求を受けた場合に、第情報公開部102bは、前記クレーン拠点に設けられた各クレーンのON/OFF情報を状態情報記憶手段105から読み出し、画像情報を生成する。
さらに、第2情報公開部116は、フロントサーバ115、F/W114b、通信手段112、及びネットワークN2を介して、生成した画像情報をユーザPC3に送信する。
これによってユーザは、図17に示す画像を見ることができ、1号機のクレーンと2号機のクレーンとを同じ割合で使用できているかをチェックし、その結果をクレーンの稼動に反映させることができる。
(11.部品の寿命予測の表示)
図18は、リミットスイッチの使用回数の変化と、当該変化に基づいた予測使用回数を示すグラフである。なお、実線はクレーンに使用されるリミットスイッチ(図示せず)の実際の使用回数を示し、破線は前記リミットスイッチの使用回数の予測値を示す。
また、縦軸に記載のLimは、リミットスイッチの使用限度回数を示しており、管理システムA(図3参照)への登録時にユーザPC3から統括管理センタ1に送信され、第2情報取得部116a(図3参照)によって機器情報記憶手段108(図3参照)に格納されている。
ネットワークN2を介してユーザPC3からクレーンの機器情報(例えば、リミットスイッチに関する情報)を取得する旨の指令信号を受信した場合に、第2情報公開部116b(図3参照)が、前記指令信号に対応して機器情報記憶手段108(図3参照)から機器情報を読み出し、前記指令信号に対応する形式に従った画像情報を生成する。そして、第2情報公開部116は、フロントサーバ115、F/W114b、通信手段112、及びネットワークN2を介して、生成した画像情報をユーザPC3に送信する。
ちなみに、図18の実線で示す使用回数は、リミットスイッチを使用した場合にクレーンの制御手段(図1参照)から送信される信号を受信した第1情報取得部102aが、機器情報記憶手段108に格納されている前記リミットスイッチの使用回数をインクリメントすることで得られる。
また、図18の破線で示す使用予測回数は、実線で示す使用回数に基づき、予め設定されたプログラムに従って算出される。なお、使用予測回数の変化が図18に示すP1,P2,P3の箇所で階段状になっているのは、当該箇所において日時が大きく変化しているためである。
このように使用予測回数を表示することによって、ユーザは、リミットスイッチの寿命予測時期を知ることができる。つまり、図18の破線で示す使用回数の予測値が使用限度回数Limとなる時期にリミットスイッチの寿命がくることが予測される。
ちなみに、ユーザが管理システムAへの登録を行った時期にリミットスイッチを既に使用している場合でも、リミットスイッチの使用開始時期と、登録時以降の使用回数の変化に基づいて使用予測回数を算出し、さらにリミットスイッチの寿命時期を推測することができる。
なお、前記した方法によって寿命予測を行うことができる部品は、リミットスイッチに限定されず、クレーンを構成するさまざまな部品に適用することができる。
≪効果≫
以上説明したように、本実施形態に係る管理システムAによれば、クレーン拠点から送られてくる大量のデータ(いわゆる、ビッグ・データ)を統括管理センタ1で一括管理することができる。また、クレーン拠点から送られてくる稼動情報に基づいて、各クレーンの状態を判別し、さらに稼動情報及び状態情報に基づいて所定の画像情報を生成することができる。
また、前記画像情報は図8〜図18に示すように、ユーザのニーズに応じてクレーンの状態が一目で分かる表示形式を採用することができる。このような画像情報に対応する画像をユーザPC3の表示手段(図示せず)に表示させることによって、ユーザはクレーンの状態(投入、攪拌、積替え、休止、及びバケットのピット床部接触)を的確に把握することができる。
また、クレーンが手動で操作される場合(手動モード)には、作業員によって操作の仕方が異なる。したがって、このような場合において作業員の運転傾向を把握し、クレーン設備の保守管理に反映させたいという要請がある。
本実施形態にかかる管理システムAによれば、例えば、バケットのピット床部接触が発生した位置を表示することによって(図11参照)、作業員の運転傾向を容易に把握することができる。そして、このような情報を、クレーンを操作する作業員の選定や、作業員への教育に反映させることができる。
また、統括管理センタ1はクラウド・コンピューティングのシステムであり、複数のクレーン拠点から時々刻々と送られてくる大量のデータを処理することができる。したがって、各クレーン拠点に大容量の記憶装置などを設置する必要がなくなる。
また、クレーンに速度や加速度などを検出するセンサを追加する必要がない。したがって、安価なコストで各クレーンの状態を的確に把握することが可能となる。
≪変形例≫
以上、本発明に係る管理システムAについて前記実施形態により説明したが、本発明の実施態様はこれらの記載に限定されるものではなく、種々の変更などを行うことができる。
図19は、本発明の変形例に係る管理システムにおいて、統括管理センタの詳細な構成を示すブロック図である。なお、前記実施形態で説明した管理システムA(図3参照)と比較して、図19に示す管理システムBは、統括管理センタ1Bが認証サーバを備えない代わりに、認証サービスシステム6が統括管理センタ1Bの外部に設けられている点が異なる。その他の点については、前記実施形態に係る管理システムAと同様であるから説明を省略する。
この場合、認証サービスシステム6は、ネットワークN2を介してユーザPC3からユーザID及びパスワードを受信すると、ユーザの正当性に関する認証処理を行う。そして、ユーザが正当であると判断した場合には、その旨の信号をネットワークN2を介して統括管理センタ1Bに送信する。
さらに、フロントサーバ115は、通信手段112及びF/W114bを介して前記信号を受信すると、ユーザPC3からの要求に応じた処理を行わせるための指令信号を、第1情報公開部102b又は第2情報公開部116bに対して出力する。
なお、状態情報などの取得処理及び公開処理については、前記実施形態と同様であるから説明を省略する。
また、前記実施形態では、一つのクレーン拠点にクレーンが1台又は2台設置されている場合を示したが(図1、図3参照)、一つのクレー拠点に設置されるクレーン台数はこれに限らず、3台以上でもよい。また、前記実施形態では、クレーン拠点が3箇所の場合を示したが(図1、図3参照)、これに限らずクレーン拠点は少なくとも1つあればよく、拠点数に制限はない。
また、各クレーン拠点から統括管理センタ1に送信される稼動情報として、クレーンに設置されているインターロック(図示せず)で検知される警報情報を併せて送信し、ユーザが当該警報情報をリアルタイムで閲覧することができるようにしてもよい。
また、前記警報情報に対応する診断情報を統括管理センタの記憶手段に格納させておくことで、クレーン拠点から所定の警報情報が送信された場合に、ユーザが当該警報情報に対応する診断情報をリアルタイムで閲覧することができるようにしてもよい。
これによって、ユーザは、クレーンの状態をより的確に知ることができる。
また、複数台のクレーンから統計的なデータを抽出し、特定のクレーンの傾向を、前記データを基に評価してもよい。
また、前記実施形態では、クレーンが手動モード及び自動モードで操作可能である場合について説明したが、これに限らない。すなわち、クレーンが手動モードのみで操作可能である場合においても本発明を適用することができる。
また、前記実施形態では、クレーンの状態などを表示することとしていたが、これに限らない。例えば、立体駐車場や、移動倉庫など、人が手動で操作可能であるさまざまな機械設備に、本発明を適用することができる。
A 管理システム
1 統括管理センタ
102 第1情報管理手段
102b 第1情報公開部(第1情報公開手段)
104 稼動情報記憶手段(第1記憶手段)
105 状態情報記憶手段(第1記憶手段)
106 稼動時間・回数情報記憶手段(第1記憶手段)
107 仕事情報記憶手段(第1記憶手段)
108 機器情報記憶手段(第2記憶手段)
109 情報処理手段
116 第2情報管理手段
116b 第2情報公開部(第2情報公開手段)
211a,211b,221,231 クレーン(機械設備)
3 ユーザPC(ユーザのコンピュータ)
N1,N2,N3 ネットワーク

Claims (8)

  1. 少なくとも人が手動で操作可能である、1つ又は複数の機械設備の時々刻々の位置情報を含む時々刻々の稼動情報が、ネットワークを介して前記機械設備から取得されて格納される第1記憶手段と、
    前記第1記憶手段に格納されている時々刻々の稼動情報に基づいて、前記機械設備の時々刻々の状態を判別する情報処理手段と、を備え
    前記機械設備はクレーンであり、
    前記稼動情報は、クレーンの荷重情報と、クレーンの位置情報と、を含み、
    前記位置情報は、クレーンの巻上げ位置と、走行位置と、横行位置と、含むこと
    を特徴とする機械設備の管理システム。
  2. 前記稼動情報に対応する状態情報をユーザのコンピュータに送信する第1情報公開手段を備え、
    前記情報処理手段は、前記稼動情報に基づいて前記機械設備の状態を判別し、当該稼動情報と対応付けて前記第1記憶手段に格納し、
    ネットワークを介して前記コンピュータから前記機械設備の稼動に関する情報を取得する旨の指令信号を受信した場合に、前記第1情報公開手段は、前記指令信号に対応して前記第1記憶手段から稼動情報及び状態情報を読み出し、前記指令信号に対応する形式に従った画像情報を生成し、ネットワークを介して前記コンピュータに送信すること
    を特徴とする請求項1に記載の機械設備の管理システム。
  3. 前記機械設備を構成する機器に関する機器情報が格納される第2記憶手段と、
    第2情報公開手段と、を備え、
    ネットワークを介してユーザのコンピュータから前記機械設備の機器情報を取得する旨の指令信号を受信した場合に、前記第2情報公開手段は、前記指令信号に対応して前記第2記憶手段から機器情報を読み出し、前記指令信号に対応する形式に従った画像情報を生成し、ネットワークを介して前記コンピュータに送信すること
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の機械設備の管理システム。
  4. 前記情報処理手段は、前記稼動情報から、クレーンが投入・攪拌・積替え・休止のうちいずれの状態であるかを判別し、前記稼動情報と対応付けて前記第1記憶手段に格納し、
    前記第1情報公開手段は、前記第1記憶手段から読み出した稼動情報及び状態情報に基づいて、時々刻々の前記クレーンの位置及び状態を、前記コンピュータが備える表示手段に時系列で表示させるための画像情報を生成すること
    を特徴とする請求項に記載の機械設備の管理システム。
  5. 前記情報処理手段は、前記稼動情報から、クレーンが投入・攪拌・積替え・休止のうちいずれの状態であるかを判別し、前記稼動情報と対応付けて前記第1記憶手段に格納し、
    前記第1情報公開手段は、前記第1記憶手段から読み出した稼動情報及び状態情報に基づいて、所定期間内においてそれぞれの前記状態が占める時間を、前記コンピュータが備える表示手段にグラフとして表示させるための画像情報を生成すること
    を特徴とする請求項に記載の機械設備の管理システム。
  6. 前記情報処理手段は、前記稼動情報に基づいて、クレーンによる巻上げ仕事と、走行仕事と、横行仕事と、を含む仕事をそれぞれ算出し、前記稼動情報と対応付けて前記第1記憶手段に格納し、
    前記第1情報公開手段は、前記第1記憶手段から読み出した稼動情報及び仕事情報に基づいて、前記コンピュータが備える表示手段に前記仕事の累積値を時系列で表示させるための画像情報を生成すること
    を特徴とする請求項に記載の機械設備の管理システム。
  7. 前記情報処理手段は、前記巻上げ位置が所定値以下であり、かつ、クレーンの荷重が所定値以下である場合に、クレーンが着床状態であると判別し、前記稼動情報と対応付けて前記第1記憶手段に格納し、
    前記第1情報公開手段は、前記第1記憶手段から読み出した稼動情報及び状態情報に基づいて、所定期間内において前記クレーンが着床状態となった位置を、前記コンピュータが備える表示手段に画像として識別可能に表示させるための画像情報を生成すること
    を特徴とする請求項に記載の機械設備の管理システム。
  8. 前記情報処理手段は、クレーンの前記位置情報に基づいて、所定期間内における前記クレーンの走行停止位置及び横行停止位置をそれぞれ座標として算出し、前記稼動情報と対応付けて前記第1記憶手段に格納し、
    前記第1情報公開手段は、前記第1記憶手段から読み出した稼動情報及び状態情報に基づいて、前記クレーンが走行及び横行を停止した位置を、前記コンピュータが備える表示手段に画像として識別可能に表示させるための画像情報を生成すること
    を特徴とする請求項に記載の機械設備の管理システム。
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