JP5826046B2 - コンクリートブロック用縦筋折り曲げ具 - Google Patents
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Description
このような折り曲げ加工としては、縦筋を180°折り曲げる加工若しくは縦筋を90°折り曲げる加工が知られている。
しかしながら、上記手順では、モルタルの硬化を待たなければならず、工期が長くなり、また工期が長くなることにより施工コストが増加してしまうという問題がある。
また、特許文献1に記載の例では、モルタルが充填される前に縦筋の折り曲げ加工をしようとしても、コンクリートブロックのウェブ間の狭い隙間内に各ハッカーが入らないので、適切な位置で縦筋の折り曲げ加工をすることが困難であった。
本発明のコンクリートブロック用縦筋折り曲げ具は、壁を構成するコンクリートブロックにおけるフェイスシェルとウェブとによって囲まれた空洞部内に配筋された縦筋を折り曲げるコンクリートブロック用縦筋折り曲げ具であって、前記コンクリートブロックのうち前記壁の最上段に配されるコンクリートブロックにおける前記空洞部内に挿入され前記縦筋の外面のうち当該空洞部内に位置する部分に接して前記縦筋を保持する縦筋保持部と、前記縦筋保持部が先端側に配され作業者によって把持される保持側把持部が基端側に配された第一棒状部材と、前記縦筋の外面における前記縦筋保持部と前記縦筋との接触部位とは異なる位置において前記縦筋の外面に接する支持部と、前記支持部から離れた位置に配され前記支持部と前記縦筋との接点とは異なる前記空洞部外の位置において前記縦筋の外面に接する曲げ作用部と、前記支持部と前記曲げ作用部とが先端側に設けられ前記作業者によって把持される曲げ側把持部が基端側に配された第二棒状部材と、を備え、前記空洞部内において前記縦筋保持部に前記縦筋が保持された状態で、前記縦筋保持部による前記縦筋の保持位置よりも鉛直上方に位置する前記縦筋の外面の一部に前記支持部および前記曲げ作用部を接触させ、且つ前記曲げ作用部が前記支持部を回転中心として回転移動するように前記第一棒状部材に対して前記第二棒状部材を移動させることによって前記縦筋が垂直方向から水平方向へ向かって折り曲げられることを特徴とするコンクリートブロック用縦筋折り曲げ具である。
本発明の第1実施形態のコンクリートブロック用縦筋折り曲げ具1(以下、単に「縦筋折り曲げ具1」と称する。)について説明する。図1は、本実施形態の縦筋折り曲げ具1における保持ハッカー2を示す斜視図である。図2は、保持ハッカー2の左側面図である。図3は、保持ハッカー2の正面図である。図4は、縦筋折り曲げ具1における曲げハッカー10を示す斜視図である。図5は、曲げハッカー10の正面図である。図6は、曲げハッカー10の左側面図である。図7は、曲げハッカー10の右側面図である。図8及び図9は、縦筋折り曲げ具1の作用を説明するための説明図である。
縦筋保持部3は、コンクリートブロック100のうち塀や壁の最上段に配されるコンクリートブロック100における空洞部103内に挿入可能な寸法とされている。これにより、縦筋保持部3は、縦筋110の外面のうち当該空洞部103内に位置する部分に接して縦筋110を保持することができる。
図6に示すように、支持部13は、ベース12の先端部12bに配置されておりベース12の板厚方向の一方側の面から当該板厚方向に突出されている。本実施形態では、支持部13は、ベース12の板厚方向に中心軸線が延びる円柱形状とされており、支持部13の突出端は角が落とされている。
縦筋110の上端は、第二棒状部材15の基端に形成された開口から孔16aの内部に挿入される。入隅用曲げ補助部16に縦筋110の上端部分が挿入された状態では、縦筋110における折り曲げ予定部位110aに第二棒状部材15の基端が位置するようになっている。また、入隅用曲げ補助部16に形成された孔16aの深さ寸法は、縦筋110の直径の10倍に設定されている。このため、入隅用曲げ補助部16に形成された孔16aの底に縦筋110の上端が当たるまで縦筋110を孔16aに挿入してから第二棒状部材15を水平方向へ倒すことによって、縦筋110の上端から縦筋110の直径の10倍分だけ下方に位置する部分において縦筋110を折り曲げることができる。
また、第二棒状部材15の長さは、施工をする作業者の平均的な筋力に基づいて定めてもよい。これにより、第二棒状部材15が無用に長かったり施工に過度の負荷がかかるほど第二棒状部材15が短かったりすることなく適切な長さとすることができる。
図8に示すように、保持ハッカー2においては、縦筋110が垂直に延びている状態において、縦筋保持部3における一対の側板部5の間に縦筋110を挿入することにより、縦筋保持部3によって縦筋110を保持した状態とすることができる。
コンクリートブロック100が積まれてなる塀や壁に設けられた縦筋110は、下端が基礎内で例えばL字状に曲げられており、下端から上端へと直線状に延びている。最上段に配されたコンクリートブロック100の上には、コンクリートブロック100に沿って例えば水平方向に天端筋111が配される。
縦筋110が90°折り曲げられたら、天端筋111と平行にされた部位の縦筋110と天端筋111とを結束する。
これで、縦筋110と天端筋111とが連結される。
本実施形態において、入隅部とは、コンクリートブロック100を積む段数が変わっていることによりL字状の輪郭を有する部分である。
入隅部は、保持ハッカー2を空洞部103に挿入したあとに曲げハッカー10を空洞部103に挿入するといずれか一方のハッカーがコンクリートブロック100と干渉する可能性がある。
これにより、入隅部において好適に縦筋110を折り曲げ加工することができる。
次に、本発明の第2実施形態のコンクリートブロック用縦筋折り曲げ具(以下、単に「縦筋折り曲げ具」と称する。)について説明する。図10は、本実施形態の縦筋折り曲げ具の正面図である。図11は、縦筋折り曲げ具の左側面図である。図12ないし図15は、縦筋折り曲げ具の作用を説明するための説明図である。
本実施形態では、背板部23の先端部25と背板部23に形成された突起部26とによってL字状に屈曲された面が形成されており、L字状の面に縦筋110の外面が接触して縦筋110が保持される。
第一棒状部材27の長さは、第1実施形態で説明した第二棒状部材15の長さと同様の決め方により決定されてよい。
縦筋折り曲げ具20を使用して縦筋110の折り曲げ加工をする場合には、図12に示すように、コンクリートブロック100の空洞部103内に縦筋保持部22の一部を挿入する。具体的には、縦筋保持部22の突起部26が空洞部103内に位置するように背板部23の先端部25の一部が空洞部103内に挿入される。その後、縦筋保持部22の背板部23と突起部26とによって構成されるL字状の面を、縦筋110の外面に空洞部103内にて接触させる。
また、支持部31は空洞部103内で縦筋110の外面に接し、補助作用部36は空洞部103外で縦筋110の外面に接する。
支持部31及び曲げ作用部33を用いて縦筋110を折り曲げることにより、縦筋110は、鉛直方向に対して90°折り曲げられる。
縦筋110が90°折り曲げられた後は、上記第1実施形態と同様に天端筋111と縦筋110とが結束される。
なお、支持台部28によって保持ハッカー21がコンクリートブロック100に取り付けられていれば、折り曲げ加工中は第一棒状部材27を保持しなくてもよいので作業性がよい。
例えば、上記第1実施形態において、第一棒状部材6は直線状であってもよい。
また、上記第1実施形態において、ベース12の基部12aに対して先端部12bが曲がっている例を示したが、ベース12の基部12aと先端部12bとがいずれも第二棒状部材15の中心軸線方向に延びていてもよい。
また、上述の各実施形態において示した構成要素は適宜に組み合わせて構成することが可能である。
2 保持ハッカー
3 縦筋保持部
4 底板部
5 側板部
6 第一棒状部材
7 保持側把持部
10 曲げハッカー
11 先端構成部
12 ベース
12a 基部
12b 先端部
13 支持部
14 作用部
14a 作用部本体
14b フランジ部
15 第二棒状部材
16 入隅用曲げ補助部
16a 孔
17 曲げ側把持部
20 縦筋折り曲げ具
21 保持ハッカー
22 縦筋保持部
23 背板部
24 基部
25 先端部
26 突起部
26a テーパー部
27 第一棒状部材
28 支持台部
30 曲げハッカー
31 支持部
32 ベース
33 作用部
34 軸部
35 リング部
36 補助作用部
37 軸部
38 リング部
39 第二棒状部材
O1 中心軸線
O1A 中心軸線
O1B 中心軸線
O2 中心軸線
O3 中心軸線
O4 中心軸線
O5 中心軸線
100 コンクリートブロック
101 フェイスシェル
102 ウェブ
103 空洞部
110 縦筋
111 天端筋
Claims (6)
- 壁を構成するコンクリートブロックにおけるフェイスシェルとウェブとによって囲まれた空洞部内に配筋された縦筋を折り曲げるコンクリートブロック用縦筋折り曲げ具であって、
前記コンクリートブロックのうち前記壁の最上段に配されるコンクリートブロックにおける前記空洞部内に挿入され前記縦筋の外面のうち当該空洞部内に位置する部分に接して前記縦筋を保持する縦筋保持部と、
前記縦筋保持部が先端側に配され作業者によって把持される保持側把持部が基端側に配された第一棒状部材と、
前記縦筋の外面における前記縦筋保持部と前記縦筋との接触部位とは異なる位置において前記縦筋の外面に接する支持部と、
前記支持部から離れた位置に配され前記支持部と前記縦筋との接点とは異なる前記空洞部外の位置において前記縦筋の外面に接する曲げ作用部と、
前記支持部と前記曲げ作用部とが先端側に設けられ前記作業者によって把持される曲げ側把持部が基端側に配された第二棒状部材と、
を備え、
前記空洞部内において前記縦筋保持部に前記縦筋が保持された状態で、前記縦筋保持部による前記縦筋の保持位置よりも鉛直上方に位置する前記縦筋の外面の一部に前記支持部および前記曲げ作用部を接触させ、且つ前記曲げ作用部が前記支持部を回転中心として回転移動するように前記第一棒状部材に対して前記第二棒状部材を移動させることによって前記縦筋が垂直方向から水平方向へ向かって折り曲げられる
ことを特徴とするコンクリートブロック用縦筋折り曲げ具。 - 請求項1に記載のコンクリートブロック用縦筋折り曲げ具であって、
前記縦筋保持部と前記第一棒状部材とを備えた保持ハッカーと、
前記保持ハッカーとは別体であって前記支持部と前記曲げ作用部と前記第二棒状部材とを備えた曲げハッカーと、
を有し、
前記縦筋が垂直に延びている状態において、前記縦筋保持部によって前記縦筋を保持した状態の保持ハッカーの第一棒状部材は、前記支持部および前記曲げ作用部が前記縦筋に接した状態の前記曲げハッカーの第二棒状部材に対して交差する方向に延びて配置され、
前記曲げハッカーに設けられた支持部は前記縦筋を間に挟んで前記保持ハッカーと反対側に位置し、且つ前記曲げ作用部は前記縦筋を間に挟んで前記支持部と反対側に位置し、
前記第一棒状部材と前記第二棒状部材との間隔が開く方向に前記第一棒状部材に対して前記第二棒状部材を移動させることによって前記縦筋を垂直方向から水平方向へと折り曲げることを特徴とするコンクリートブロック用縦筋折り曲げ具。 - 請求項2に記載のコンクリートブロック用縦筋折り曲げ具であって、
前記第一棒状部材と前記第二棒状部材との少なくともいずれかの基端には、前記縦筋における折り曲げ予定部位から前記縦筋の上端までの範囲の前記縦筋が内部に挿入される有底筒形状の入隅用曲げ補助部が設けられていることを特徴とするコンクリートブロック用縦筋折り曲げ具。 - 請求項1に記載のコンクリートブロック用縦筋折り曲げ具であって、
前記縦筋保持部と前記第一棒状部材とを備えた保持ハッカーと、
前記支持部と前記曲げ作用部と前記第二棒状部材とを備えた曲げハッカーと、
を有し、
前記保持ハッカーと前記曲げハッカーとは前記支持部を回転中心として相対回動可能に前記支持部において互いに連結され、
前記縦筋保持部と前記縦筋とが前記空洞部内にて接しているときに前記第一棒状部材が天端筋と平行な向きとなるように、前記縦筋保持部と前記第一棒状部材との接続部分は屈曲して形成されていることを特徴とするコンクリートブロック用縦筋折り曲げ具。 - 請求項4に記載のコンクリートブロック用縦筋折り曲げ具であって、
前記第二棒状部材の先端に、前記支持部から前記曲げ作用部までの距離よりも前記支持部から離れた位置に配され前記空洞部外で前記縦筋の外面に接する補助作用部をさらに備えることを特徴とするコンクリートブロック用縦筋折り曲げ具。 - 請求項4に記載のコンクリートブロック用縦筋折り曲げ具であって、
前記第一棒状部材は、前記コンクリートブロックのうち前記壁の最上段に配されるコンクリートブロックの上面および両フェイスシェルに接して前記第一棒状部材を前記天端筋と平行に保持する支持台部を有する
ことを特徴とするコンクリートブロック用縦筋折り曲げ具。
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