JP5825092B2 - 画像形成装置用像保持体、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、画像形成装置用像保持体、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置に関するものである。
有機光導電性化合物を主成分とする感光層を有する感光体は、従来用いられてきた無機光導電体(セレン、酸化亜鉛、硫化カドミウム又はシリコン等)を主成分として含有する感光体に比較して、製造が比較的容易であること、安価であること、取扱いが容易であること、熱安定性が優れていること等多くの利点を有し、盛んに研究がなされている。
特に、光導電体の電荷発生機能と電荷輸送機能とをそれぞれ別個の機能層に分担させ、前者の発生機能を有する材料を電荷発生層に、後者の輸送機能を有する材料を電荷輸送層にそれぞれ含有させる、積層タイプの機能分離型感光層を有する感光体がすでに実用化されている。
中でも、光導電性化合物として、その高い電荷移動度からテトラアリールベンジジン化合物が盛んに研究されている(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、及び特許文献5参照)。
米国特許第4,047,948号明細書 米国特許第4,299,897号明細書 特開昭61−132955号公報 特開昭62−267749号公報 特開平3−138654号公報
本発明の課題は、特許文献1に記載の発明に比べて、繰り返し使用による残留電位の変動が低い画像形成装置用像保持体を提供することにある。
上記課題は、以下の手段により解決される。即ち、
請求項1に係る発明は、
支持体と、該支持体上に下記一般式(I)で示される化合物を含有する感光層と、を有する画像形成装置用像保持体である。
一般式(I)中、Rは、各々独立に、置換又は未置換の直鎖又は分岐の炭素数1以上8以下のアルキル基を表し、Arは各々独立に置換若しくは未置換のフェニル基、置換若しくは未置換の芳香環数2の1価の多核芳香族炭化水素基、置換若しくは未置換の芳香環数2若しくは3の1価の縮合芳香族炭化水素基、又は置換若しくは未置換の1価の芳香族複素環基を表し、nは各々独立に0以上7以下を表す。
請求項2に係る発明は、
支持体と、該支持体上に下記一般式(II−1)で示される化合物を含有する感光層と、を有する画像形成装置用像保持体である。
一般式(II−1)中、Yは、各々独立に、置換又は未置換の2価の炭化水素基を表し、Aは下記一般式(II−2)で示される基を表し、Rは、各々独立に水素原子、アルキル基、置換若しくは未置換のアリール基又は置換若しくは未置換のアラルキル基を表す。mは各々独立に1以上5以下の整数を表し、pは5以上5,000以下の整数を表す。
一般式(II−2)中、Arは各々独立に置換若しくは未置換のフェニル基、置換若しくは未置換の芳香環数2の1価の多核芳香族炭化水素基、置換若しくは未置換の芳香環数2若しくは3の1価の縮合芳香族炭化水素基、又は置換若しくは未置換の1価の芳香族複素環基を表し、nは各々独立に0以上7以下を表す。
請求項3に係る発明は、
請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置用像保持体と、前記画像形成装置用像保持体を帯電させる帯電手段、帯電された前記画像形成装置用像保持体を露光して静電潜像を形成させる露光手段、前記静電潜像を現像してトナー像を形成する現像手段、前記トナー像を被転写体に転写する転写手段、及び前記画像形成装置用像保持体を清掃する清掃手段から選ばれる少なくとも1つと、を少なくとも有するプロセスカートリッジである。
請求項4に係る発明は、
請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置用像保持体と、前記画像形成装置用像保持体を帯電させる帯電手段と、帯電された前記画像形成装置用像保持体を露光して静電潜像を形成させる露光手段と、前記静電潜像を現像してトナー像を形成する現像手段と、前記トナー像を被転写体に転写する転写手段と、を備える画像形成装置である。
請求項1に係る発明によれば、特許文献1に記載の発明に比べて、繰り返し使用による残留電位の変動が低い画像形成装置用像保持体が提供される。
請求項2に係る発明によれば、特許文献1に記載の発明に比べて、繰り返し使用による残留電位の変動が低い画像形成装置用像保持体が提供される。
請求項3に係る発明によれば、特許文献1に記載の発明に比べて、画像形成装置で使用した際に、繰り返し使用による細線再現性に優れるプロセスカートリッジが提供される。
請求項4に係る発明によれば、特許文献1に記載の発明に比べて、繰り返し使用による細線再現性に優れる画像形成装置が提供される。
第1実施形態に係る画像形成装置用像保持体の模式断面図である。 第2実施形態に係る画像形成装置用像保持体の模式断面図である。 第3実施形態に係る画像形成装置用像保持体の模式断面図である。 実施形態に係る画像形成装置の概略構成図である。 実施形態に係るプロセスカートリッジの概略構成図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について説明する。
本実施形態では、下記一般式(I)で示される化合物及び下記一般式(II−1)で示される化合物の少なくとも一方を、電荷輸送材料として用いることにより、画像形成装置用像保持体が提供される。すなわち、支持体(例えば導電性支持体)上に感光層が形成された画像形成装置用像保持体であって、当該感光層は下記一般式(I)で示される化合物及び下記一般式(II−1)で示される化合物の少なくとも一方を含有する。
なお、本実施形態における導電性支持体とは、JIS K 7194「導電性プラスチックの4探針法による抵抗率試験方法」に基づき測定した、表面の体積抵抗率が10Ω・cm未満である支持体を指す。すなわち導電性支持体は、上記方法に基づき測定した体積抵抗率が10Ω・cm未満である導電性材料で形成された支持体ものであってもよく、基材表面に前記導電性材料で形成された導電層を有する支持体であってもよい。
該画像形成装置用像保持体における感光層は、電荷発生材料と電荷輸送材料とを同一層に含む単層型感光層、又は電荷発生材料を含む層と電荷輸送材料を含む層とが隣接するように別個に設けられている機能分離型感光層のいずれでもよく、電荷輸送材料として下記一般式(I)で示される化合物及び下記一般式(II−1)で示される化合物の少なくとも一方を含有させるものである。
また、電荷発生材料としては、オキシチタニウムフタロシアニン、クロロガリウムフタロシアニン又はヒドロキシガリウムフタロシアニン等の公知の電荷発生材料を用いうる。なお、該画像形成装置用像保持体は、最表面上(導電性支持体から最も離れた位置)に保護層を備えたものであってもよく、この場合における保護層は、電荷輸送性を有する架橋性シリコーン樹脂を含んでなることが好ましい。
(画像形成装置用像保持体)
本実施形態に係る画像形成装置用像保持体は、支持体上に、下記一般式(I)で示される化合物及び下記一般式(II−1)で示される化合物の少なくとも一方を含有する感光層が形成された画像形成装置用像保持体である。
<一般式(I)で示される化合物>
以下、下記一般式(I)で示される化合物について、詳細に説明する。
一般式(I)中、Rは、各々独立に、置換又は未置換の直鎖又は分岐の炭素数1以上8以下のアルキル基を表し、Arは、各々独立に置換若しくは未置換のフェニル基、置換若しくは未置換の芳香環数2の1価の多核芳香族炭化水素基、置換若しくは未置換の芳香環数2若しくは3の1価の縮合芳香族炭化水素基、又は置換若しくは未置換の1価の芳香族複素環基を表し、nは各々独立に0以上7以下を表す。
一般式(I)中のRについて説明する。
上記の通り、一般式(I)中のRは、各々独立に、置換又は未置換の直鎖又は分岐の炭素数1以上8以下のアルキル基を表す。
で表されるアルキル基は、各々独立に、炭素数1以上6以下であることが好ましく、炭素数1以上4以下であることがより好ましい。
で表されるアルキル基は、直鎖状又は分岐状であり、結晶性維持および溶解性の観点からは、好ましくは直鎖状アルキル基である。
一般式(I)中において、Rで表されるアルキル基が置換基を有する場合、該置換基としては、アリール基又は複素環基が挙げられる。
前記置換基としてのアリール基は、炭素数6以上20以下のものが好ましく、例えば、フェニル基、トルイル基、又はナフチル基等が挙げられる。
前記置換基としての複素環基とは、炭素と水素以外の元素を含む環(すなわち複素環)を有する基を表す。複素環は、その環骨格を構成する原子数(Nr)が、5又は6であることが好ましい。環骨格を構成する炭素原子以外の原子(異種原子)の種類及び数は特に限定されないが、例えば、硫黄原子、窒素原子、酸素原子、セレン原子、珪素、リン原子等が好ましく用いられ、前記環骨格中には2種類以上の異種原子が含まれてもよく、また2個以上の異種原子が含まれてもよい。
5員の複素環としては、例えば、チオフェン、ピロール、フラン、イミダゾール、オキサゾール、セレノフェン、チアゾール、チアジアゾール、ピラゾール、イソオキサゾール、イソチアゾール、シロール、又は前記化合物の3位及び4位の炭素を窒素で置き換えた複素環が好ましく用いられる。5員の複素環を有する芳香族複素環としては、他に、ベンゾチオフェン、ベンズイミダゾール、インドールなどを含む。
6員の複素環としては、ピリジン、ピリミジン、ピラジン、ピペラジンが好ましく用いられる。
なお、前記置換基としての複素環基は、該複素環に芳香環が置換しているものを包含し、また、芳香環に複素環が置換しているものも含まれる。
一般式(I)におけるRで表されるアルキル基としては、具体的には、メチル基、エチル基,プロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、を挙げられ、メチル基、エチル基,プロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、n−ヘキシル基、又はn−オクチル基であることが好ましく、メチル基、ブチル基がより好ましく、メチル基又はブチル基であることが製造容易性、結晶性維持の観点から更に好ましく、入手の容易性の観点からはメチル基が更に好ましい。
なお、Rは、置換若しくは未置換の直鎖若しくは分岐の炭素数1以上8以下のアルキル基であり、この範囲内ではアルキル基の種類の違いによるイオン化ポテンシャルや電荷輸送性に与える影響は少ない。
また、一般式(I)中に複数存在するRは、同一でも異なっていてもよいが、製造上の観点から同一であることが好ましい。
一般式(I)中のArについて説明する。
一般式(I)中、Arは、各々独立に置換若しくは未置換のフェニル基、置換若しくは未置換の芳香環数2の1価の多核芳香族炭化水素基、置換若しくは未置換の芳香環数2若しくは3の1価の縮合芳香族炭化水素基、又は置換若しくは未置換の1価の芳香族複素環基を表す。
基を表す。
なお、一般式(I)中に2つ存在するArは、同一であっても異なっていても構わないが、同一である方が製造容易である。
ここで、当該多核芳香族炭化水素基及び縮合芳香族炭化水素基とは、本実施形態においては、具体的には以下に定義される多環式芳香環(すなわち、多核芳香族炭化水素又は縮合芳香族炭化水素)を有する基のことを意味する。
すなわち、「多核芳香族炭化水素」とは、炭素と水素とから構成される芳香環が2個以上存在し、環同士が炭素−炭素結合によって結合している炭化水素を表す。具体的には、ビフェニル等が挙げられる。また、「縮合芳香族炭化水素」とは、炭素と水素とから構成される芳香環が2個以上存在し、これらの芳香環同士が隣接して結合する1対の炭素原子を共有している炭化水素化合物を表す。具体的には、ナフタレン、アントラセン、フェナントレン、フルオレン等が挙げられる。
さらに一般式(I)中において、Arを表す構造として選択される芳香族複素環基とは、本実施形態においては、以下に定義される芳香族複素環を有する基のことを意味する。
すなわち、「芳香族複素環」とは、炭素と水素以外の元素も含む芳香環を表し、例えば、その環骨格を構成する原子数(Nr)が、5及び6の少なくともいずれかであるものが挙げられる。また、環骨格を構成する炭素原子以外の原子(異種原子)の種類及び数は特に限定されないが、例えば、硫黄原子、窒素原子、酸素原子等が用いられ、前記環骨格中には2種類以上の異種原子、及び、2個以上の異種原子の少なくともいずれかが含まれてもよい。特に5員環構造をもつ複素環として、例えば、チオフェン、ピロール及びフラン、または、前記化合物の3位及び4位の炭素を窒素で置き換えた複素環が用いられ、6員環構造を持つ複素環として、例えばピリジンが用いられる。
更に、上記芳香族複素環基は、上記芳香族複素環を有していればよく、上記芳香族複素環で構成された基のほか、芳香環に上記芳香族複素環が置換した基、及び上記芳香族複素環に芳香環が置換した基の何れも含み、上記芳香環の具体例としては上述の芳香環が挙げられる。
すなわち、上記芳香族複素環基は、例えば、上述の多環式芳香環(すなわち芳香環数2以上の1価の多核芳香族炭化水素又は芳香環数2以上の1価の縮合芳香族炭化水素)において、1つ以上の芳香環が芳香族複素環に置き換えられた基であってもよく、具体的には、例えば、チオフェニルフェニル基、フェニルピリジン基、フェニルピロール基等が挙げられる。
一般式(I)中、Arで表されるフェニル基、多核芳香族炭化水素基、縮合芳香族炭化水素基、又は芳香族複素環基を更に置換する置換基としては、例えば、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アラルキル基、置換アミノ基、ハロゲン原子等が挙げられる。
前記アルキル基としては、例えば炭素数1以上10以下のものが挙げられ、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基等が挙げられる。
前記アルコキシ基としては、例えば炭素数1以上10以下のものが挙げられ、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基等が挙げられる。
前記アリール基としては、例えば炭素数6以上20以下のものが挙げられ、例えば、フェニル基、トルイル基等が挙げられる、
前記アラルキル基としては、例えば炭素数7以上20以下のものが挙げられ、例えば、ベンジル基、フェネチル基等が挙げられる。
前記置換アミノ基の置換基としては、例えば、アルキル基、アリール基、アラルキル基等が挙げられ、具体例は前述の通りである。
上記一般式(I)中のArとしては、上記の中でも、移動度及びハンドリングしやすさの観点から、置換若しくは未置換のフェニル基又は置換若しくは未置換の多核芳香族炭化水素基が好ましく、置換若しくは未置換のフェニル基又は縮合芳香族炭化水素基及び芳香族複素環を含まない置換若しくは未置換の多核芳香族炭化水素基がより好ましく、置換若しくは未置換のフェニル基又は芳香環を構成する炭素同士が直接炭素−炭素結合によって結合した置換若しくは未置換の多核芳香族炭化水素基、がさらに好ましい。
また上記一般式(I)中のArにおける芳香環数としては、樹脂との相溶性及び合成しやすさの観点から、1以上6以下が好ましく、1以上3以下がより好ましく、1又は2がさらに好ましい。すなわち、上記一般式(I)中のArとしては、置換若しくは未置換のフェニル基、置換若しくは未置換のビフェニル基、又は置換若しくは未置換のターフェニル基がより好ましく、未置換のフェニル基、未置換のビフェニル基、又は未置換のターフェニル基がさらに好ましい。
一般式(I)中のnについて説明する。
一般式(I)中のnは、各々独立に0以上7以下である。一般式(I)における2つのnは、同一であってもよく、異なっていてもよいが、製造上の観点から同一であることが好ましい。一般式(I)中のnは、電荷輸送性の観点からは小さいほうが好ましいが、nが小さすぎるとカルボニル基の双極子モーメントの影響により電荷移動度が下がるため、1以上3以下が好ましく、1が最も好ましい。
前記一般式(I)で示される化合物は、ジベンゾチオフェン骨格を有するため、電荷輸送性が良好であるとともに、樹脂との相溶性も良好であると考えられる。
<一般式(I)で示される化合物の製造方法>
以下、一般式(I)で示される化合物の製造方法について具体的に説明する。
本実施形態のジベンゾチオフェン骨格を有する化合物の合成方法としては、例えば、クロスカップリングビアリール合成を利用する方法が挙げられる。クロスカップリングビアリール合成の具体例としては、例えば、Suzuki反応、Kharasch反応、Negishi反応、Stille反応、Grignard反応、又はUllmann反応等が挙げられる。
例えば、下記のようにして合成できるが、これに限定するものではない。
上記一般式(III)及び(IV)中、X及びGは、ハロゲン原子、B(OH)、上記構造式(V−1)で示される置換基、上記構造式(V−2)で示される置換基、又は上記構造式(V−3)で示される置換基を表す。また、上記一般式(III)中、R、Ar及びnは、それぞれ一般式(I)中のR、Ar及びnと同義である。
また、上記反応の際に、必要に応じて、金属、金属錯体触媒、塩基、又は溶媒等を用いてもよい。
上記金属としては、例えば、Pd、Cu、Ti、Sn、Ni、Pt等が用いられる。
上記金属錯体としては、例えば、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(Pd(PPh))、酢酸パラジウム(II)(Pd(OCOCH)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(Pd2(dba))、ジ(トリフェニルホスフィン)ジクロロパラジウム(Pd(PPh3)2Cl2)、1,1′−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン−パラジウム(II)ジクロリド−ジクロロメタン錯体(Pd(dppf)Cl2)、Pd/C、又は、ニッケル(II)アセチルアセトナート(Ni(acac)2)等が用いられる。
上記塩基としては、例えば、炭酸ナトリウム(NaCo)、炭酸カリウム(KCo3)、炭酸セシウム(CsCO)、又は水酸化バリウム(Ba(OH))などの無機塩基や、トリエチルアミン(NEt)、ジイソプロピルアミン(NH(i−Pr))、ジエチルアミン(NHEt)、ジメチルアミン(NHMe2)、トリメチルアミン(NMe)、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン(DBU)、N,N−ジメチル-4-アミノピリジン(DMAP)、ピリジンなどの有機塩基が用いられる。
上記溶媒は、反応を著しく阻害しない溶媒であればよく、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレンなどの芳香族炭化水素溶媒、ジエチルエ−テル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエ−テル溶媒、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール又は水等が用いられる。
また、上記反応際に、必要に応じて、例えば、トリフェニルホスフィン(PPh3)、トリ−o−トリルホスフィン(P(o−Tol)、トリブチルホスフィン(P(t−Bu))、トリエチルホスフィン(PEt)等が用いられる。
ただし、上記Meは「CH」、Etは「C」、Phは「C」、i−Prは「(CHCH2」、o−Tolは「o−CH」、t−Buは「(CHC」を表す。
上記反応は、例えば常圧下において、窒素又はアルゴンなどの不活性ガス雰囲気下で実施してもよいが、加圧条件下において実施してもよい。
上記反応における反応温度としては、例えば20℃以上300℃以下の範囲が挙げられるが、50℃以上180℃以下の範囲であってもよい。反応時間は反応条件により異なるが、例えば5分以上20時間以下の範囲から選択してもよい。
上記金属又は金属錯体触媒の使用量は、特に限定されるものではないが、例えば一般式(III)で示される化合物1モルに対して、0.001モル以上10モル以下の範囲が挙げられ、0.01モル以上5.0モル以下の範囲であってもよい。
塩基の使用量は、一般式(III)で示される化合物1モルに対して、0.5モル以上4.0モル以下の範囲が挙げられ、1.0モル以上2.5モル以下の範囲であってもよい。
上記反応の後は、例えば、反応溶液を水中に投入後、撹拌し、反応生成物が結晶の場合は吸引ろ過で、ろ取することにより粗生成物が得られる。反応生成物が油状物である場合には、例えば、酢酸エチル又はトルエン等の溶剤で抽出することにより粗生成物が得られる。このようにして得られた組成生物を、例えば、シリカゲル、アルミナ、活性白土、活性炭等でカラム精製してもよく、また溶液中にこれらの吸着剤を添加し、不要分を吸着させる等の処理を行ってもよく、さらに、反応生成物が結晶の場合にはヘキサン、メタノール、アセトン、エタノール、酢酸エチル、トルエン等の溶剤から、再結晶させて精製してもよい。
但し、本実施形態における合成法としてはこれらに限定されるものではない。
以下に、一般式(I)で示される化合物の具体例として、モノマー化合物1から31(下記表におけるモノマー化合物番号1からモノマー化合物番号31の化合物)を下記に示すが、これらに限定されるものではない。
なお、モノマー化合物1から31におけるR、Ar、及びnは、上記一般式(I)におけるR、Ar、及びnを意味する。
<一般式(II−1)で示される構造単位を含む化合物(ポリエステル)>
以下、下記一般式(II−1)で示される化合物について詳細に説明する。
一般式(II−1)中、Aは下記一般式(II−2)で示される基を表す。
一般式(II−2)中、Ar及びnは上記一般式(I)のAr及びnと同義である。
一般式(II−1)中、Yは、各々独立に、置換若しくは未置換の2価の炭化水素基を表す。
で表される2価の炭化水素基は、2価のアルコール残基であり、アルキレン基、(ポリ)エチレンオキシ基、(ポリ)プロピレンオキシ基、アリーレン基、2価の複素環基又はこれらの組み合わせであることが好ましい。
で表される2価の炭化水素基は、樹脂との相溶性及び電荷輸送性の観点から、炭素数の少ない連結基が好ましい。具体的には炭素数1以上18以下の範囲が好ましく、炭素数1以上6以下の範囲がより好ましい。
またYで表される2価の炭化水素基は、電荷輸送性の観点から双極子モーメントの小さな連結基が好ましい。具体的には、炭素原子及び水素原子以外の原子(例えば、酸素原子、窒素原子、又は硫黄原子等)を含まない連結基が好ましい。
すなわち、Yで表される2価の炭化水素基としては、炭素数1以上10以下のアルキレン基、又は炭素数6以上18以下のアリーレン基が好ましく、炭素数1以上6以下のアルキレン基がより好ましい。
またYで表される2価の炭化水素基は、樹脂との相溶性の観点から、立体的なかさ高さが小さい基がより好ましい。立体的なかさ高さが小さい2価の炭化水素基としては、例えば環構造を有さない基が挙げられ、具体的には、例えば、炭素数1以上10以下のアルキレン基が挙げられ、炭素数1以上5以下のアルキレン基がさらに好ましい。また樹脂との相溶性に加えて、分子量の大きな高分子化合物を合成しやすい観点から、炭素数2のアルキレン基が最も好ましい。
一般式(II−1)におけるYは、具体的には下記の式(1)から(8)から選択される基が挙げられる。
式(1)及び(2)中、d及びeは、各々独立に、1以上10以下の整数を示す。
式(5)及び(6)中、R及びRは、各々独立に、炭素数1以上4以下のアルキル基、炭素数1以上4以下のアルコキシル基、置換若しくは未置換のフェニル基、置換若しくは未置換のアラルキル基、又はハロゲン原子を表す。
式(5)及び(6)中、f及びgはそれぞれ0、1、又は2の整数を示し、h及びiはそれぞれ0又は1を示し、Vは下記式(9)から(29)より選択される基を表す。
式(9)中、bは1以上10以下の整数を表し、好ましくは1以上6以下の整数を表し、より好ましくは1以上4以下の整数を表す。
式(15)中、Rは各々独立に、水素原子、アルキル基、又はシアノ基を表す。
式(26)及び(29)中、Rは、各々独立に、水素原子、炭素数1以上10以下のアルキル基、炭素数1以上10以下のアルコキシル基、置換若しくは未置換のフェニル基、置換若しくは未置換のアラルキル基、又はハロゲン原子を表す。
式(15)、(16)、及び(25)から(29)中、cは各々独立に、0以上10以下の整数を表し、好ましくは0以上6以下の整数を表し、より好ましくは1以上3以下の整数を表す。
一般式(II−1)で示される構造単位を含む化合物に複数存在するYは、同一でも異なっていてもよいが、製造上の観点から同一であることが好ましい。
一般式(II−1)中、mは、1以上5以下の整数を表す。溶解性と高分子量化の両立の観点からは、mは1以上3以下の整数であることが好ましく、高分子量化の観点からは1以上2以下の整数であることがより好ましい。また、画像形成装置用像保持体の電気特性を良好にする観点から、上記一般式(II−1)中、mは1が最も好ましい。
一般式(II−1)中、Rは、各々独立に水素原子、アルキル基、置換若しくは未置換のアリール基又は置換若しくは未置換のアラルキル基を表す。
上記アルキル基、アリール基、及びアラルキル基、並びにそれらを置換する置換基の具体例については、上記Arの芳香族環を置換する置換基として示した具体例と同じである。
また一般式(II−1)中、Rは、上記のなかでも、水素原子又はフェニル基が挙げられ、低コスト化、製造容易性の観点からは水素原子が挙げられる。また一般式(II−1)における2つのRは、同一でも異なっていてもよいが、同一である方が電荷輸送性ポリエステルの製造上容易である。
一般式(II−1)における2つのRは、同一でも異なっていてもよいが、製造上の観点から同一であることが好ましい。
の製造上容易である。
一般式(II−1)中、pは5以上5,000以下の整数を表すが、10以上1000以下の範囲であってもよい。
より具体的には、電荷輸送性ポリエステルの重量平均分子量Mwは、例えば5,000以上300,000以下の範囲が挙げられ、10,000以上100,0000以下の範囲であってもよい。
上記重量平均分子量Mwは以下の方法により測定される。すなわち重量平均分子量は、電荷輸送性ポリエステルの1.0質量%テトラヒドロフラン溶液を調製し、示差屈折率検出器(RI)を用いて、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により、標準サンプルとしてスチレンポリマーを用いて測定する。
また、電荷輸送性ポリエステルのガラス転移温度(Tg)は、例えば60℃以上300℃以下が挙げられ、100℃以上200℃以下であってもよい。
なお、上記ガラス転移温度は、示差走査型熱量計によりα−Alをリファレンスとし、サンプルをゴム状態になるまで昇温し、液体窒素に浸し急冷した後、再度昇温速度10℃/分の条件で昇温して測定する。
<一般式(II−1)で示される構造単位を含む化合物(ポリエステル)の製造方法>
上述のようにして得られた一般式(I)で示される化合物を用い、公知の方法で重合することにより、前記一般式(II−1)で示される構造単位を含む化合物(ポリエステル)を合成する。
具体的には、例えば、前記一般式(I)中のRの末端に後述する置換基を導入することを行う方法が挙げられ、具体的には以下の合成方法が挙げられる。
1)Rが水酸基の場合
前記一般式(I−3)で示される化合物に、HO−(Y−O)−Hで示される2価アルコール類を例えば当量混合し、酸触媒を用いて重合する。なお、Yは2価のアルコール残基を表し、一般式(II−1)中のYと同義である。mは1以上5以下の整数を表し、一般式(II−1)中のmと同義である。
前記酸触媒としては、硫酸、トルエンスルホン酸、トリフルオロ酢酸等、通常のエステル化反応に用いるものが使用され、モノマー(すなわち一般式(I)で示される化合物であり、以下同様である)1質量部に対して、1/10,000質量部以上1/10質量以下部、好ましくは1/1,000質量以上1/50質量部以下の範囲で用いられる。
重合中に生成する水を除去するために、水と共沸する溶剤を用いることが好ましい。水と共沸する溶剤としては、例えば、トルエン、クロロベンゼン、1−クロロナフタレン等が挙げられ、モノマー1質量部に対して、1質量部以上100質量部以下、好ましくは2質量部以上50質量部以下の範囲で用いられる。
反応温度は条件に応じて設定されるが、重合中に生成する水を除去するために、溶剤の沸点で反応させることが好ましい。
反応終了後、溶剤を用いなかった場合には溶解する溶剤に溶解させる。溶剤を用いた場合には、反応溶液をそのまま、メタノール、エタノール等のアルコール類や、アセトン等のポリマーが溶解しにくい貧溶剤中に滴下し、ポリエステルを析出させ、ポリエステルを分離した後、水や有機溶剤で洗浄し、乾燥させる。
更に、必要であれば有機溶剤に溶解させ、貧溶剤中に滴下し、ポリエステルを析出させる再沈殿処理を繰り返してもよい。再沈殿処理の際には、メカニカルスターラー等で、効率よく撹拌しながら行うことが好ましい。再沈殿処理の際にポリエステルを溶解させる溶剤は、ポリエステル1質量部に対して、1質量部以上100質量部以下、好ましくは2質量部以上50質量部以下の範囲で用いられる。また、貧溶剤はポリエステル1質量部に対して、1質量部以上1,000質量部以下、好ましくは10質量部以上500質量部以下の範囲で用いられる。
2)Rがハロゲンの場合
前記一般式(I)で示される化合物に、HO−(Y−O)−Hで示される2価アルコール類を例えば当量混合し、ピリジンやトリエチルアミン等の有機塩基性触媒を用いて重合する。なお、Yは2価のアルコール残基を表し、一般式(II−1)中のYと同義である。mは1以上5以下の整数を表し、一般式(II−1)中のmと同義である。
前記有機塩基性触媒は、モノマー(すなわち一般式(I)で示される化合物)1当量に対して、1当量以上10当量以下、好ましくは2当量以上5当量以下の範囲で用いられる。
溶剤としては、塩化メチレン、テトラヒドロフラン(THF)、トルエン、クロロベンゼン、1−クロロナフタレン等が挙げられ、モノマー1質量部に対して、1質量部以上100質量部以下、好ましくは2質量部以上50質量部以下の範囲で用いられる。
反応温度は条件に応じて設定される。重合後、前述のように再沈殿処理し、精製する。
また、ビスフェノール等の酸性度の高い2価アルコール類を用いる場合には、界面重合法を用いてもよい。すなわち、2価アルコール類を水に加え、当量の塩基を加えて溶解させた後、激しく撹拌しながら2価アルコール類と当量のモノマー溶液を加えることによって重合する。この際、水は2価アルコール類1質量部に対して、1質量部以上1,000質量部以下、好ましくは2質量部以上500質量部以下の範囲で用いられる。モノマーを溶解させる溶剤としては、例えば、塩化メチレン、ジクロロエタン、トリクロロエタン、トルエン、クロロベンゼン、1−クロロナフタレン等が挙げられる。
反応温度は条件に応じて設定され、反応を促進するために、アンモニウム塩、スルホニウム塩等の相間移動触媒を用いてもよい。相間移動触媒は、モノマー1質量部に対して、0.1質量部以上10質量部以下、好ましくは0.2質量部以上5質量部以下の範囲で用いられる。
3)Rが−O−Rの場合
前記一般式(I)で示される化合物に、HO−(Y−O)−Hで示される2価アルコール類を過剰に加え、硫酸、リン酸等の無機酸、チタンアルコキシド、カルシウム若しくはコバルト等の酢酸塩又は炭酸塩、亜鉛や鉛の酸化物等を触媒として用いて加熱し、エステル交換により合成される。なお、Yは2価のアルコール残基を表し、一般式(II−1)中のYと同義である。mは1以上5以下の整数を表し、一般式(II−1)中のmと同義である。
前記2価アルコール類はモノマー(一般式(I)で示される化合物)1当量に対して、2当量以上100当量以下、好ましくは3当量以上50当量以下の範囲で用いられる。
前記触媒はモノマー1質量部に対して、1/10,000質量部以上1質量部以下、好ましくは1/1,000質量部以上1/2質量部以下の範囲で用いられる。
反応は、反応温度200℃以上300℃以下で行い、−O−Rから−O−(Y−O)−Hへのエステル交換終了後は、HO−(Y−O)−Hの脱離による重合を促進するため、減圧下で反応させることが好ましい。また、HO−(Y−O)−Hと共沸する1−クロロナフタレン等の高沸点溶剤を用いて、常圧下(大気圧下)でHO−(Y−O)−Hを共沸で除きながら反応させてもよい。
また、(II−1)で示されるポリエステルは、次のようにして合成してもよい。
上記1)から3)のそれぞれの場合において、2価アルコール類を過剰に加えて反応させることによって下記一般式(VII)で示される化合物を生成した後、この化合物を前記一般式(I)で示したモノマーの代わりとして用いて、2価カルボン酸又は2価カルボン酸ハロゲン化物等と反応させ、一般式(II−1)で表されるポリエステルが得られる。
一般式(VII)中、Ar及びnはそれぞれ前記一般式(I)におけるAr及びnと同一であり、Y及びmはそれぞれ前記一般式(II−1)におけるY及びmと同一である。
なお、前記1)から3)の合成法のうち、本実施形態としては、1)の合成法によることが製造上容易である。
以下に、一般式(II−1)で示されるポリエステルの具体例として、ポリマー化合物1から30(すなわち、具体例ポリエステル1から30)を示すが、本実施形態はこれらの具体例に限定されるものではない。
なお、ポリマー化合物におけるモノマーの欄(「Aの構造番号」の欄)の番号は、前記一般式(I)で示される化合物のモノマー化合物番号に対応している。以下、各番号を付した具体例(化合物)、例えば15の番号を付したAの構造は、モノマー化合物15に由来する構造を意味する。
また、ポリマー化合物におけるY、m、p、及びRは、それぞれ一般式(II−1)におけるY、m、p、及びRを表す。
本実施形態の画像形成装置用像保持体では、前記の通り、前記一般式(I)で示される化合物及び前記一般式(II−1)で示される化合物の少なくとも一方が、感光層に含まれる。そして、前記一般式(I)で示される化合物及び前記一般式(II−1)で示される化合物の少なくとも一方が高い電荷輸送性を有することにより、電荷発生層からの電荷注入性(特に正電荷の注入性)が良好となると考えられる。その結果、例えばチャージアップ現象等が起こりにくく、繰返し使用による残留電位の変動が低くなり、優れた環境維持性を発揮すると考えられる。
また本実施形態の画像形成装置用像保持体では、前記一般式(I)で示される化合物及び前記一般式(II−1)で示される化合物の少なくとも一方が樹脂との相溶性に優れるため、感光層の膜厚むらが少なくなる。その結果、像保持体の繰り返し使用による残留電位の変動が低くなると考えられる。
さらに本実施形態の画像形成装置及びプロセスカートリッジでは、本実施形態の画像形成装置用像保持体を用いるものであるために、長期にわたって良好な画質が得られ、環境負荷の低減や大幅なコストダウンにもなる。
<画像形成装置用像保持体の構成>
以下、本実施形態の画像形成装置用像保持体の構成について説明する。
本実施形態の画像形成装置用像保持体は、支持体上に感光層を有する画像形成装置用像保持体であって、該感光層に上記した一般式(I)で示される化合物及び一般式(II−1)で示される化合物の少なくとも一方を含有することを特徴とする。
図1から図3は、それぞれ本実施形態の画像形成装置用像保持体の第1から第3実施形態を示す模式断面図である。
いずれも画像形成装置用像保持体1を導電性支持体2及び感光層3の積層方向に沿って切断したものである。
図1及び図2に示す、第1及び第2実施形態に係る画像形成装置用像保持体1は、電荷発生物質と電荷輸送物質とが異なる層に含有される機能分離型感光層を備えるものである。すなわち、感光層3中において、電荷発生物質を含有する層(電荷発生層5)と電荷輸送物質を含有する層(電荷輸送層6)とが別個に形成され、それらが隣接するように積層されている。
一方、図3に示す、第3実施形態に係る画像形成装置用像保持体1は、電荷発生物質と電荷輸送物質とが同一の層に含有される単層型感光層を備えるものである。すなわち、感光層3中において、電荷発生物質と電荷輸送物質と含有する電荷発生・輸送層8が一層形成されている。
より詳しくは、第1実施形態に係る画像形成装置用像保持体1においては、導電性支持体2上に下引き層4、電荷発生層5、及び電荷輸送層6がこの順で積層されて感光層3が構成されており、第2実施形態に係る画像形成装置用像保持体1においては、導電性支持体2上に下引き層4、電荷発生層5、電荷輸送層6、及び保護層7がこの順で積層されて感光層3が構成されている。また、第3実施形態に係る画像形成装置用像保持体1においては、導電性支持体2上に下引き層4及び電荷発生・輸送層8がこの順で積層されて感光層3が構成されている。
なお、図示を省略するが、第2実施形態の変形態様として、第2実施形態における電荷発生層5と電荷輸送層6との積層順を逆にした態様や、第3実施形態の変形態様として、第3実施形態の電荷発生・輸送層8上に、第2実施形態において用いられる保護層7を形成させた態様も挙げられる。
導電性支持体2としては、アルミニウムがドラム状、シート状、又はプレート状等の形状のものとして使用されるが、これらに限定されるものではない。導電性支持体2には陽極酸化処理や、ベーマイト処理、又はホーニング処理等を行ってもよい。
導電性支持体2と感光層3で挟まれる領域又は導電性支持体2と電荷発生・輸送層8で挟まれる領域には、図1から図3に示すように下引き層4が設けられる。下引き層4としては、ジルコニウムキレート化合物、ジルコニウムアルコキシド化合物、又はジルコニウムカップリング剤等の有機ジルコニウム化合物;チタンキレート化合物、チタンアルコキシド化合物、又はチタネートカップリング剤等の有機チタン化合物;アルミニウムキレート化合物、又はアルミニウムカップリング剤等の有機アルミニウム化合物のほか;アンチモンアルコキシド化合物、ゲルマニウムアルコキシド化合物、インジウムアルコキシド化合物、インジウムキレート化合物、マンガンアルコキシド化合物、マンガンキレート化合物、スズアルコキシド化合物、スズキレート化合物、アルミニウムシリコンアルコキシド化合物、アルミニウムチタンアルコキシド化合物、又はアルミニウムジルコニウムアルコキシド化合物、等の有機金属化合物が用いられる。特に有機ジルコニウム化合物、有機チタニル化合物、又は有機アルミニウム化合物は好ましく使用される。
また、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス2メトキシエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−2−アミノエチルアミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプロプロピルトリメトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、又はβ−3,4−エポキシシクロヘキシルトリメトキシシラン等のシランカップリング剤を更に含有させて使用する。
更に、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリ−N−ビニルイミダゾール、ポリエチレノキシド、エチルセルロース、メチルセルロース、エチレン−アクリル酸共重合体、ポリアミド、ポリイミド、カゼイン、ゼラチン、ポリエチレン、ポリエステル、フェノール樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エポキシ樹脂、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピリジン、ポリウレタン、ポリグルタミン酸、又はポリアクリル酸等の公知の結着樹脂を更に含有させ得る。これらの混合割合は、必要に応じて設定される。
また、下引き層4中には電子輸送性顔料を混合又は分散して使用し得る。
電子輸送性顔料としては、特開昭47−30330号公報に記載のペリレン顔料、ビスベンズイミダゾールペリレン顔料、多環キノン顔料、インジゴ顔料、又はキナクリドン顔料等の有機顔料が挙げられる。また、シアノ基、ニトロ基、ニトロソ基、又はハロゲン原子等の電子吸引性の置換基を有するビスアゾ顔料やフタロシアニン顔料等の有機顔料、酸化亜鉛、又は酸化チタン等の無機顔料が挙げられる。これらの顔料の中では、ペリレン顔料、ビスベンズイミダゾールペリレン顔料、多環キノン顔料、酸化亜鉛、又は酸化チタンが好ましい。
またこれらの顔料の表面は、上記カップリング剤や、バインダ等で表面処理してもよい。電子輸送性顔料の含有量は、下引き層4全量中95重量%以下、好ましくは90重量%以下で使用される。
下引き層4中に電子輸送性顔料を混合又は分散する方法は、ボールミル、ロールミル、サンドミル、又はアトライター、超音波等を用いる常法が適用される。混合及び分散は有機溶剤中で行われるが、有機溶剤としては、有機金属化合物や樹脂を溶解し、また、電子輸送性顔料を混合又は分散したときにゲル化や凝集を起こさないものであれば如何なるものでも使用される。
下引き層4の厚みは、0.1μm以上30μm以下が好ましく、より好ましくは0.2μm以上25μm以下が適当である。
また、下引き層4を設けるときに用いる塗布方法としては、ブレードコーティング法、マイヤーバーコーティング法、スプレーコーティング法、浸漬コーティング法、ビードコーティング法、エアーナイフコーティング法、又はカーテンコーティング法等の通常の方法を用いる。
前記成分を含有する下引き層形成用組成物を塗布して形成された塗膜を乾燥させて下引き層4を得るが、通常、乾燥は溶剤を蒸発させ、製膜され得る温度で行われる。特に、酸性溶液処理、ベーマイト処理を行った基材は、基材の欠陥隠蔽力が不十分となり易いため、下引き層4を形成することが好ましい。
電荷発生層5に含有される電荷発生材料は、ビスアゾ、又はトリスアゾ等のアゾ顔料;ジブロモアントアントロン等の縮環芳香族顔料;ペリレン顔料、ピロロピロール顔料、又はフタロシアニン顔料等既知のものを使用し得るが、とくに金属及び無金属フタロシアニン顔料が好ましい。その中でも、特開平5−263007号公報及び、特開平5−279591号公報に開示されたヒドロキシガリウムフタロシアニン、特開平5−98181号公報に開示されたクロロガリウムフタロシアニン、特開平5−140472号公報及び、特開平5−140473号公報に開示されたジクロロスズフタロシアニン、又は特開平4−189873号公報及び、特開平5−43813号公報に開示されたチタニルフタロシアニンが特に好ましい。
電荷発生層5は、電荷発生材料と結着樹脂とを混合して形成するが、このような結着樹脂としては、広範な絶縁性樹脂から選択され、また、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリビニルアントラセン、ポリビニルピレン、又はポリシラン等の有機光導電性ポリマーから選択し得る。好ましい結着樹脂としては、ポリビニルブチラール樹脂、ポリアリレート樹脂(ビスフェノールAとフタル酸の重縮合体等)、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、フェノキシ樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、ポリビニルピリジン樹脂、セルロース樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、カゼイン、ポリビニルアルコール樹脂、又はポリビニルピロリドン樹脂等の絶縁性樹脂が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらの結着樹脂は単独あるいは2種以上混合して用いる。
なお本実施形態における絶縁性樹脂とは、JIS K 7194「導電性プラスチックの4探針法による抵抗率試験方法」に基づき測定した体積抵抗率が1012Ω・cm以上であるような絶縁性樹脂を指す。
電荷発生材料と結着樹脂の配合比(重量比)は10:1から1:10の範囲が好ましく、より好ましくは8:3から3:8である。
またこれらを分散させる方法としてはボールミル分散法、アトライター分散法、又はサンドミル分散法等の通常の方法を用いるが、この際、分散によって電荷発生材料の結晶型が変化しない条件が必要とされる。ちなみに本実施形態で用いた前記の分散法のいずれについても分散前と結晶型が変化していないことが確認されている。
更にこの分散の際、電荷発生材料の粒子を0.5μm以下、好ましくは0.3μm以下、更に好ましくは0.15μm以下の粒子サイズにすることが有効である。
電荷発生層5の厚みは0.1μm以上5μm以下が好ましく、より好ましくは0.2μm以上2.0μm以下である。また、電荷発生層5を設けるときに用いる塗布方法としては、ブレードコーティング法、マイヤーバーコーティング法、スプレーコーティング法、浸漬コーティング法、ビードコーティング法、エアーナイフコーティング法、又はカーテンコーティング法等の通常の方法を用いる。
電荷輸送層6としては、前記一般式(I)で示される化合物及び前記一般式(II−1)で示される化合物の少なくとも一方を含有する他は、公知の技術によって形成されたものを使用し得る。
電荷輸送層6は、前記一般式(I)で示される化合物及び前記一般式(II−1)で示される化合物の少なくとも一方を含有すれば、その他の電荷輸送材料、結着樹脂等を含有して形成されてもよい。なお、前記一般式(I)で示される化合物を用いて前記一般式(II−1)で示される化合物を用いない場合は、前記一般式(I)で示される化合物を結着樹脂等に分散させて用いることが望ましい。また前記一般式(II−1)で示される化合物を用いる場合は、その他の樹脂を用いなくても電荷輸送層6が形成されるが、低コストの観点から、その他の樹脂と混合して用いることが望ましい。
その他の電荷輸送材料としては、例えば、p−ベンゾキノン、クロラニル、ブロマニル、アントラキノン等のキノン系化合物;テトラシアノキノジメタン系化合物、2,4,7−トリニトロフルオレノン等のフルオレノン化合物、キサントン系化合物、ベンゾフェノン系化合物、シアノビニル系化合物、エチレン系化合物等の電子輸送性化合物や、トリアリールアミン系化合物、ベンジジン系化合物、アリールアルカン系化合物、アリール置換エチレン系化合物、スチルベン系化合物、アントラセン系化合物、ヒドラゾン系化合物等の正孔輸送性化合物といった他の電荷輸送材料が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
電荷輸送層6全量中、前記一般式(I)で示される化合物及び前記一般式(II−1)で示される化合物の含有量は、5質量%以上70質量%以下が好ましく、より好ましくは10質量%以上60質量%以下であり、更に好ましくは20質量%以上50質量%以下である。
また前記一般式(I)で示される化合物及び前記一般式(II−1)で示される化合物以外の化合物を電荷輸送材料として併用する場合は、電荷輸送材料全量中、前記一般式(I)で示される化合物及び前記一般式(II−1)で示される化合物の含有量は、1質量%以上であるのが好ましく、5質量%以上であるのがより好ましい。
電荷輸送層6に結着樹脂を用いる場合、結着樹脂としては、例えば、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体、シリコン樹脂、シリコン−アルキッド樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、スチレン−アルキッド樹脂や、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリシラン、又は特開平8−176293号公報や特開平8−208820号公報に開示されているポリエステル系高分子電荷輸送材等高分子電荷輸送材が挙げられる。これらの結着樹脂は単独あるいは2種以上混合して用いる。電荷輸送材料と結着樹脂との配合比(重量比)は10:1から1:10が好ましく、より好ましくは8:3から3:8である。
電荷輸送層6の厚みは5μm以上50μm以下が好ましく、より好ましくは10μm以上30μm以下である。
塗布方法としては、ブレードコーティング法、ワイヤーバーコーティング法、スプレーコーティング法、浸漬コーティング法、ビードコーティング法、エアーナイフコーティング法、又はカーテンコーティング法等の通常の方法を用いる。
また、感光層中に酸化防止剤、光安定剤、熱安定剤等の添加剤を添加してもよい。
また、少なくとも1種の電子受容性物質を含有してもよい。
本実施形態の画像形成装置用像保持体は、保護層7(表面層)を備えるようにしてもよいが、保護層7を高強度保護層(高強度表面層)とすることが好ましい。この高強度保護層としては、バインダー樹脂中に導電性粒子を分散したもの、通常の電荷輸送層材料にフッ素樹脂、アクリル樹脂等の潤滑性粒子を分散したもの、シリコーンや、アクリル等のハードコート剤等が使用される。高強度保護層は、電荷輸送性を有し、架橋構造を有するシロキサン系樹脂を含むものが好ましい。
保護層7は、他のカップリング剤、フッ素化合物を混合して用いてもよい。この化合物として、各種シランカップリング剤、及び市販のシリコーン系ハードコート剤が用いられる。
保護層7の形成に用いる塗布液の調整は、無溶媒で行うか、必要に応じて溶媒を用いてもよい。
反応温度及び時間は原料の種類によっても異なるが、通常、0℃以上100℃以下、好ましくは10℃以上70℃以下、特に好ましくは、15℃以上50℃以下の温度で行う。反応時間に特に制限はないが、反応時間は10分から100時間の範囲で行うことが好ましい。
硬化触媒としては、塩酸、酢酸、リン酸、又は硫酸等のプロトン酸、アンモニア、又はトリエチルアミン等の塩基、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジオクトエート、又はオクエ酸第一錫等の有機錫化合物、テトラ−n−ブチルチタネート、又はテトライソプロピルチタネート等の有機チタン化合物、アルミニウムトリブトキシド、又はアルミニウムトリアセチルアセトナート等の有機アルミニウム化合物、有機カルボン酸の鉄塩、マンガン塩、コバルト塩、亜鉛塩、又はジルコニウム塩等が挙げられるが、金属化合物が好ましく、更に、金属のアセチルアセトナート、あるいは、アセチルアセテートが好ましく、特にアルミニウムトリアセチルアセトナートが好ましい。
硬化触媒の使用量は必要に応じ設定されるが、加水分解性ケイ素置換基を含有する材料の合計量に対して0.1重量%以上20重量%以下が好ましく、0.3重量%以上10重量%以下がより好ましい。
硬化温度は、必要に応じ設定されるが、所望の強度を得るためには60℃以上、より好ましくは80℃以上に設定される。硬化時間は、必要に応じ設定されるが、10分から5時間が好ましい。
また、硬化反応を行ったのち、高湿度状態に保つことも有効である。更に、用途によっては、ヘキサメチルジシラザンや、又はトリメチルクロロシラン等を用いて表面処理を行い、疎水化する。
画像形成装置用像保持体の保護層7には、酸化防止剤を添加することが好ましい。
また画像形成装置用像保持体の保護層7には、アルコールに溶解する樹脂を加えてもよい。
更に、保護層7に各種粒子を添加してもよい。それらは、単独で用いてもよいが、併用してもよい。粒子の一例として、ケイ素含有粒子、フッ素系粒子、半導電性金属酸化物粒子等が挙げられる。
また、保護層7にシリコーンオイル等のオイルを添加し得る。
なお単層型感光層の場合、当該単層型感光層は、上記電荷発生物質、上記電荷輸送物質(本実施形態の一般式(I)で示される化合物、及び一般式(II−1)で示される化合物の少なくとも一方を含む。)及び結着樹脂を含有して形成され得る。なお、電荷輸送物質は高分子電荷輸送物質を含有してもよい。上記結着樹脂としては、上記電荷発生層5及び電荷輸送層6に用いられる結着樹脂として列挙されたものが用いられる。単層型感光層中の電荷発生物質の含有量は、10重量%以上85重量%以下、好ましくは20重量%以上50重量%以下である。また、単層型感光層中の電荷輸送物質の含有量は5重量以上50重量%以下とすることが好ましい。
塗布に用いる溶剤や塗布方法は、前述のものが用いられる。単層型感光層の膜厚は5μm以上50μm以下が好ましく、10μm以上40μm以下がより好ましい。
(画像形成装置)
本実施形態の画像形成装置は、既述の本実施形態の画像形成装置用像保持体と、前記画像形成装置用像保持体を帯電させる帯電装置と、帯電した前記画像形成装置用像保持体を露光して静電潜像を形成させる露光装置と、前記静電潜像を現像してトナー像を形成する現像装置と、前記トナー像を被転写体に転写する転写装置と、を備えることを特徴とする。
図4は、本実施形態の画像形成装置の好適な一実施形態の基本構成を概略的に示す断面図である。
図4に示す画像形成装置200は、本実施形態の画像形成装置用像保持体207と、画像形成装置用像保持体207を接触帯電方式により帯電させる帯電装置208と、帯電装置208に接続された電源209と、帯電装置208により帯電される画像形成装置用像保持体207を露光して静電潜像を形成する露光装置210と、露光装置210により形成された静電潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像装置211と、現像装置211により形成されたトナー像を被転写体500に転写する転写装置212と、クリーニング装置213と、除電器214と、定着装置215とを備える。
図4に示した帯電装置208は、画像形成装置用像保持体207の表面に接触型帯電部材(例えば、帯電ロール)を接触させて像保持体に電圧を印加し、像保持体表面を帯電させるものである。
接触型帯電部材としては、芯材の外周面に弾性層、抵抗層、保護層等を設けたローラ状のものが好適に用いられる。なお、接触型帯電部材の形状は、上記したローラ状の他、ブラシ状、ブレード状、又はピン電極状等何れでもよく、画像形成装置の仕様や形態に合わせて選択される。
ローラ状の接触型帯電部材における芯材の材質としては、導電性を有するもの、例えば、鉄、銅、真鍮、ステンレス、アルミニウム、又はニッケル等が用いられる。また、導電性粒子等を分散した樹脂成形品等が用いられる。弾性層の材質としては、導電性あるいは半導電性を有するもの、例えば、ゴム材に導電性粒子あるいは半導電性粒子を分散したものが使用される。抵抗層及び保護層の材質としては結着樹脂に導電性粒子あるいは半導電性粒子を分散し、その抵抗を制御したものである。
これらの接触型帯電部材を用いて像保持体を帯電させる際には、接触型帯電部材に電圧が印加されるが、かかる印加電圧は直流電圧、直流電圧に交流電圧を重畳したもののいずれでもよい。
なお、図4における接触型帯電部材の代わりに、コロトロン、又はスコロトロン等の非接触方式のコロナ帯電装置も用いられる。これらは画像形成装置の仕様や形態に合わせて選択される。
露光装置210としては、画像形成装置用像保持体表面に、半導体レーザー、LED(light emitting diode)、液晶シャッター等の光源を所望の像様に露光する光学系装置等が用いられる。
現像装置211としては、一成分系、二成分系等の正規または反転現像剤を用いた従来より公知の現像装置等が用いられる。現像装置211に使用されるトナーの形状は特に限定されないが、球形トナーが好ましい。
転写装置212としては、ローラ状の接触帯電部材の他、ベルト、フィルム、又はゴムブレード等を用いた接触型転写帯電器、あるいはコロナ放電を利用したスコロトロン転写帯電器やコロトロン転写帯電器等、が挙げられる。
クリーニング装置213は、転写工程後の画像形成装置用像保持体の表面に付着する残存トナーを除去するためのもので、これにより清浄面化された画像形成装置用像保持体は上記の画像形成プロセスに繰り返し供される。クリーニング装置としては、クリーニングブレードの他、ブラシクリーニング、又はロールクリーニング等が用いられるが、これらの中でもクリーニングブレードを用いることが好ましい。また、クリーニングブレードの材質としてはウレタンゴム、ネオプレンゴム、又はシリコーンゴム等が挙げられる。
上記実施形態は1つの画像形成ユニットを有するものであるが、他の実施形態に係る画像形成装置は、この画像形成ユニットを複数有するタンデム型画像形成装置である。
例えば、画像形成ユニットが4つである場合、4つの画像形成ユニットの各現像装置においては、例えばイエロー、マゼンタ、シアン、ブランクの4色の色成分トナーを使用する。また、タンデム型画像形成装置は、4つの画像形成ユニットに共通し記録材料を搬送するベルトと、このベルトを搬送する搬送装置と、各現像装置にトナー像を供給するトナー供給装置と、カラートナー像を記録材料に定着させる定着装置とを備えていることが好ましい。
また、本実施形態の画像形成装置は像保持体を200000サイクル以上、更に、250000サイクル、あるいは、300000サイクル以上も使用する場合には、トナーのみを単独に補給する機構を有するものが好ましい。
(プロセスカートリッジ)
本実施形態のプロセスカートリッジは、既述の本実施形態の画像形成装置用像保持体を少なくとも有し、かつ、前記画像形成装置用像保持体を帯電させる帯電装置、帯電した前記画像形成装置用像保持体を露光して静電潜像を形成させる露光装置、前記静電潜像を現像してトナー像を形成する現像装置、前記トナー像を被転写体に転写する転写装置、および前記画像形成装置用像保持体をクリーニングするクリーニング装置から選ばれる少なくとも1つと、を備えることを特徴する。
図5は、本実施形態の画像形成装置用像保持体を備えるプロセスカートリッジの好適な一実施形態の基本構成を概略的に示す断面図である。
プロセスカートリッジ300は、画像形成装置用像保持体207とともに、帯電装置208、現像装置211、クリーニング装置(クリーニング手段)213、露光のための開口部218、及び、除電露光のための開口部217を取り付けレール216を用いて組み合わせ、そして一体化したものである。
そして、このプロセスカートリッジ300は、現像装置211により形成されたトナー像を被転写体500に転写する転写装置212と、定着装置215と、図示しない他の構成部分とからなる画像形成装置本体に対して着脱自在としたものであり、画像形成装置本体とともに画像形成装置を構成するものである。
以上、本実施形態を説明したが、本実施形態は、その要旨の範囲内で様々な変形や変更がされ得る。
以下、実施例によって本発明を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
また本実施例において、目的物の同定には、H−NMRスペクトル(溶媒:CDCl、VARIAN株式会社製、UNITY−300、300MHz)、及びIRスペクトル(KBr法にてフーリェ変換赤外分光光度計(株式会社 堀場製作所、FT−730、分解能4cm−1)を用いた。
さらに本実施例において、ポリマーの分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)(東ソー社製、HLC−8120GPC)によって測定した。
[一般式(I)又は(II−1)で示される化合物の合成]
(合成例1−モノマー化合物6の合成−)
アセトアニリド(25.0g)、4−ヨードフェニルプロピオン酸メチル(64.4g)、炭酸カリウム(38.3g)、硫酸銅五水和物(2.3g)、n−トリデカン(50ml)を500mlの三口フラスコに入れ、窒素気流下、230℃で20時間加熱攪拌した。
反応終了後、水酸化カリウム(15.6g)をエチレングリコール(300ml)に溶解したものを加え、窒素気流下で3.5時間加熱還流した後、室温(25℃)まで冷却し、反応液を1Lの蒸留水に注ぎ、塩酸で中和し、結晶を析出させた。結晶を吸引ろ過によりろ過し、水洗した後、1Lのフラスコに移した。これに、トルエン(500ml)を加え、加熱還流し、共沸により水を除去した後、濃硫酸(1.5ml)のメタノール(300ml)溶液を加え、窒素気流下で5時間加熱還流した。
反応後、トルエンで抽出し、有機層を純水で洗浄した。次いで、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶剤を減圧下留去し、ヘキサンから再結晶することによりDAA−1を36.5g得た。
次に、1-ブロモ-4-ヨードベンゼン(5.3g)、DAA−1(5.0g)、硫酸銅(II)五水和物(0.2g)、炭酸カリウム(1.3g)、トリデカン(10ml)の混合液を、210℃で6時間撹拌した。
反応終了後、水酸化カリウム(15.6g)をエチレングリコール(300ml)に溶解したものを加え、窒素気流下で3.5時間加熱還流した後、室温(25℃)まで冷却し、反応液を1Lの蒸留水に注ぎ、塩酸で中和し、結晶を析出させた。結晶を吸引ろ過によりろ過し、水洗した後、1Lのフラスコに移した。これに、トルエン(500ml)を加え、加熱還流し、共沸により水を除去した後、濃硫酸(1.5ml)のメタノール(300ml)溶液を加え、窒素気流下で5時間加熱還流した。
室温(25℃)に冷却し、トルエンを加えてセライト濾過した。純水で洗浄し、有機層を抽出し、有機溶媒を留去して得られた生成物をシリカゲルカラムクロマト(ヘキサン4:トルエン1)で分離し、TAA−1を4.5g得た。
次に、500ml三口フラスコ中、ジベンゾチオフェン(18.4g)と酢酸(200ml)の混合物に、30%過酸化水素水(34.0g)を20分かけて滴下し、90℃で9時間磁気攪拌した。
反応終了後,氷浴(600ml)に投入し、クロロホルム(800ml)で抽出した。有機層を水(200ml)、飽和硫酸鉄水溶液(80ml)、10%炭酸ナトリウム(100ml)、水(200ml)、飽和食塩水(200ml)で順次洗浄し、塩化カルシウムで乾燥した。有機溶媒を留去して、無色の結晶物を得た。これを再結晶(クロロホルム150ml、エタノール200ml)して、ジベンゾチオフェンジオキサイドを18.2g得た。
500ml三口フラスコ中、ジベンゾチオフェンジオキサイド(18g)を硫酸(250ml)に溶解し、N−ブロモこはく酸イミド(29.6g)を加えた。室温(25℃)で18時間攪拌後、反応溶液を氷水(800ml)にゆっくりと投入,析出した沈殿物を吸引ろ過し、水(200ml)、10%NaOH水溶液(100ml)、水(200ml)で洗浄し、塩化カルシウムで乾燥した。クロロホルム(700ml)で再結晶して、3,7-ジブロモジベンゾチオフェンジオキサイドを20.1g得た。
500mlフラスコ中、3,7-ジブロモジベンゾチオフェンジオキサイド(20g)と、無水エーテル(200ml)の混合物に、氷浴下にて、水素化リチウムアルミニウム(4.1g)を50分かけて少量ずつゆっくり投入し、2時間還流攪拌を行った。水(200ml)を加えて水素化リチウムアルミニウムを失活させ、クロロホルム(200ml)と濃塩酸(40ml)を加えてよく攪拌し、有機層を分離した。水層をさらにクロロホルム(200ml×2)で抽出し、有機層に合一し、水(200ml)、飽和食塩水(200ml)で洗浄して、塩化カルシウムで乾燥した。溶媒を留去して得られた無色の結晶物を、酢酸エチル+エタノール(16:3)から再結晶して、3,7−ジブロモジベンゾチオフェンを8.8g得た。
窒素雰囲気下、500mlフラスコに3,7−ジブロモジベンゾチオフェン(8g)を入れ,無水テトラヒドロフラン(200ml)を加えて溶解し、−78℃に冷却した。1.5M tert−ブチルリチウム(37.8ml)を20分かけてゆっくりと滴下し、−78℃で6時間磁気攪拌した。トリイソプロピルボレイト(31.2ml)を一気に投入し、−78℃で0.5時間磁気攪拌し、さらに室温(25℃)で1時間磁気攪拌した。−78℃に冷却し、1M塩酸(100ml)を一気に投入した。その後、室温(25℃)で1時間磁気攪拌した。テトラヒドロフランを留去して、析出した沈殿物を吸引ろ過し、5%KOH水溶液(100ml)に溶解した。この溶液に1M塩酸を加えて析出した沈殿物を吸引ろ過した。この沈殿物をテトラヒドロフラン(300ml)に溶解し、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール(4.5g)と硫酸ナトリウム、モルキュラーシーブス粉を加えて乾燥した。溶媒留去して得られた無色結晶物を、ヘキサン+酢酸エチルから再結晶して、ジボロン酸化合物を4.9g得た。
窒素雰囲気下、500mlフラスコ中、テトラ(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.54g)とTAA−1(8.1g)にテトラヒドロフラン(250ml)を加えて10分間攪拌した。続いて2M炭酸ナトリウム水溶液(24.5ml)、ジボロン酸化合物(2.00g)を加えて、7時間還流磁気攪拌した。
反応終了後、酢酸エチル(100ml)及び水(50ml)を加えてよく振り、有機層と水層を分離した。水層を酢酸エチル(100ml)で抽出して各々の有機層を飽和食塩水(100ml)で洗浄して、硫酸ナトリウムで乾燥した。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=1/3)で分離し、モノマー化合物(6)を1.2g得た。
H−NMRスペクトル測定及びIRスペクトル測定によって、得られた化合物がモノマー化合物6であることを確認した。
(合成例2−ポリマー化合物10の合成−)
得られたモノマー化合物(6)を1.0g、エチレングリコール10mlおよびテトラブトキシチタン0.02gを50mlの三口ナスフラスコに入れ、窒素雰囲気下、200℃で5時間加熱攪拌した。
原料であるモノマー化合物(6)が反応して消失したのをTLCにより確認した後50Paに減圧してエチレングリコールを留去しながら210℃に加熱し、6時間反応を続けた。
その後、室温(25℃)まで冷却し、テトラヒドロフラン50mlに溶解し、不溶物を0.5μmのポリテトラフルオロエチレン(PTFE)フィルターにてろ過し、ろ液を減圧下留去した後、モノクロロベンゼン300mlに溶解させ、1N−HCl300ml、水500ml化×3の順に洗浄した。モノクロロベンゼン溶液を30mlまで減圧下留去して、酢酸エチル/メタノール=1/3:800ml中に滴下し、ポリマーを再沈殿させた。得られたポリマーをろ過し、メタノールで洗浄した後、60℃で16時間真空乾燥させ、0.6gのポリマー〔ポリマー化合物:(10)〕を得た。
このポリマーの分子量をゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)(東ソー社製、HLC−8120GPC)にて測定したところ、Mw=6.7×10(スチレン換算)、Mw/Mn=2.2であり、モノマーの分子量から求めた重合度pは約80であった。
(合成例3−モノマー化合物7の合成−)
4−メチルアセトアニリド(21.0g)、4−ヨードフェニルプロピオン酸メチル(64.4g)、炭酸カリウム(38.3g)、硫酸銅5水和物(2.3g)、トリデカン(50ml)を500mlの三口フラスコに入れ、窒素気流下、230℃で15時間加熱攪拌した。
反応終了後、水酸化カリウム(15.6g)をエチレングリコール(300ml)に溶解したものを加え、窒素気流下で3.5時間加熱還流した後、室温(25℃)まで冷却し、反応液を1Lの蒸留水に注ぎ、塩酸で中和し、結晶を析出させた。結晶を吸引ろ過によりろ過し、水洗した後、1Lのフラスコに移した。これに、トルエン(500ml)を加え、加熱還流し、共沸により水を除去した後、濃硫酸(1.5ml)のメタノール(300ml)溶液を加え、窒素気流下で5時間加熱還流した。
反応後、トルエンで抽出し、有機層を純水で洗浄した。次いで、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶剤を減圧下留去し、ヘキサンから再結晶することによりDAA−2を34.1g得た。
次に、1−ブロモ−4−ヨードベンゼン(15.8g)、DAA−2(15.0g)、硫酸銅(II)五水和物(0.7g)、炭酸カリウム(3.9g)、トリデカン(10ml)の混合液を、210℃で12時間撹拌した。
反応終了後、水酸化カリウム(15.6g)をエチレングリコール(300ml)に溶解したものを加え、窒素気流下で3.5時間加熱還流した後、室温(25℃)まで冷却し、反応液を1Lの蒸留水に注ぎ、塩酸で中和し、結晶を析出させた。結晶を吸引ろ過によりろ過し、水洗した後、1Lのフラスコに移した。これに、トルエン(500ml)を加え、加熱還流し、共沸により水を除去した後、濃硫酸(1.5ml)のメタノール(300ml)溶液を加え、窒素気流下で5時間加熱還流した。
室温(25℃)に冷却し、トルエンを加えてセライト濾過した。純水で洗浄し、有機層を抽出し、有機溶媒を留去して得られた生成物をシリカゲルカラムクロマト(ヘキサン4:トルエン1)で分離し、TAA−2を9.3g得た。
窒素雰囲気下、500mlフラスコ中、テトラ(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.54g)とTAA−2(8.5g)にテトラヒドロフラン(300ml)を加えて10分間攪拌した。続いて2M炭酸ナトリウム水溶液(24.5ml)、ジボロン酸化合物(2.00g)を加えて、7時間還流磁気攪拌した。
反応終了後、酢酸エチル(100ml)及び水(50ml)を加えてよく振り、有機層と水層を分離した。水層を酢酸エチル(100ml)で抽出して各々の有機層を飽和食塩水(100ml)で洗浄して、硫酸ナトリウムで乾燥した。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=1/3)で分離し、モノマー化合物(7)を1.1g得た。
H−NMRスペクトル測定及びIRスペクトル測定によって、得られた化合物がモノマー化合物7であることを確認した。
(合成例4−ポリマー化合物12の合成−)
得られたモノマー化合物(7)を1.0g、エチレングリコール10mlおよびテトラブトキシチタン0.02gを50mlの三口ナスフラスコに入れ、窒素雰囲気下、200℃で5時間加熱攪拌した。
原料であるモノマー化合物(7)が反応して消失したのをTLCにより確認した後50Paに減圧してエチレングリコールを留去しながら210℃に加熱し、6時間反応を続けた。
その後、室温(25℃)まで冷却し、テトラヒドロフラン50mlに溶解し、不溶物を0.5μmのポリテトラフルオロエチレン(PTFE)フィルターにてろ過し、ろ液を減圧下留去した後、モノクロロベンゼン300mlに溶解させ、1N−HCl300ml、水500ml×3の順に洗浄した。モノクロロベンゼン溶液を30mlまで減圧下留去して、酢酸エチル/メタノール=1/3:800ml中に滴下し、ポリマーを再沈殿させた。得られたポリマーをろ過し、メタノールで洗浄した後、60℃で16時間真空乾燥させ、0.7gのポリマー〔ポリマー化合物:(12)〕を得た。
このポリマーの分子量をゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)(東ソー社製、HLC−8120GPC)にて測定したところ、Mw=5.8×10(スチレン換算)、Mw/Mn=2.3であり、モノマーの分子量から求めた重合度pは約67であった。
(合成例5−モノマー化合物17の合成−)
1−アセトアミドナフタレン(25.0g)、4−ヨードフェニルプロピオン酸メチル(64.4g)、炭酸カリウム(38.3g)、硫酸銅5水和物(2.3g)、トリデカン(50ml)を500mlの三口フラスコに入れ、窒素気流下、230℃で18時間加熱攪拌した。
反応終了後、水酸化カリウム(15.6g)をエチレングリコール(300ml)に溶解したものを加え、窒素気流下で3.5時間加熱還流した後、室温(25℃)まで冷却し、反応液を1Lの蒸留水に注ぎ、塩酸で中和し、結晶を析出させた。結晶を吸引ろ過によりろ過し、水洗した後、1Lのフラスコに移した。これに、トルエン(500ml)を加え、加熱還流し、共沸により水を除去した後、濃硫酸(1.5ml)のメタノール(300ml)溶液を加え、窒素気流下で5時間加熱還流した。
反応後、トルエンで抽出し、有機層を純水で洗浄した。次いで、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶剤を減圧下留去し、ヘキサンから再結晶することによりDAA−3を36.5g得た。
次に、1−ブロモ−4−ヨードベンゼン(21.2g)、DAA−3(20g)、硫酸銅(II)五水和物(1.0g)、炭酸カリウム(5.0g)、トリデカン(12ml)の混合液を、210℃で14時間撹拌した。
反応終了後、水酸化カリウム(15.6g)をエチレングリコール(300ml)に溶解したものを加え、窒素気流下で3.5時間加熱還流した後、室温(25℃)まで冷却し、反応液を1Lの蒸留水に注ぎ、塩酸で中和し、結晶を析出させた。結晶を吸引ろ過によりろ過し、水洗した後、1Lのフラスコに移した。これに、トルエン(500ml)を加え、加熱還流し、共沸により水を除去した後、濃硫酸(1.5ml)のメタノール(300ml)溶液を加え、窒素気流下で5時間加熱還流した。
室温(25℃)に冷却し、トルエンを加えてセライト濾過した。純水で洗浄し、有機層を抽出し、有機溶媒を留去して得られた生成物をシリカゲルカラムクロマト(ヘキサン4:トルエン1)で分離し、TAA−3を14.5g得た。
窒素雰囲気下、500mlフラスコ中、テトラ(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.537g)とTAA−3(8.8g)にテトラヒドロフラン(300ml)を加えて8分間攪拌した。続いて2M炭酸ナトリウム水溶液(24.5ml)、ジボロン酸化合物11(2.00g)を加えて、7時間還流磁気攪拌した。
反応終了後、酢酸エチル(100ml)及び水(50ml)を加えてよく振り、有機層と水層を分離した。水層を酢酸エチル(100ml)で抽出して各々の有機層を飽和食塩水(100ml)で洗浄して、硫酸ナトリウムで乾燥した。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=1/3)で分離し、モノマー化合物(17)を1.4g得た。
H−NMRスペクトル測定及びIRスペクトル測定によって、得られた化合物がモノマー化合物17であることを確認した。
(合成例6−ポリマー化合物20の合成−)
得られたモノマー合物(17)を1.0g、エチレングリコール10mlおよびテトラブトキシチタン0.02gを50mlの三口ナスフラスコに入れ、窒素雰囲気下、200℃で5時間加熱攪拌した。
原料であるモノマー化合物(17)が反応して消失したのをTLCにより確認した後50Paに減圧してエチレングリコールを留去しながら210℃に加熱し、6時間反応を続けた。
その後、室温(25℃)まで冷却し、テトラヒドロフラン50mlに溶解し、不溶物を0.5μmのポリテトラフルオロエチレン(PTFE)フィルターにてろ過し、ろ液を減圧下留去した後、モノクロロベンゼン300mlに溶解させ、1N−HCl300ml、水500ml化×3の順に洗浄した。モノクロロベンゼン溶液を30mlまで減圧下留去して、酢酸エチル/メタノール=1/3:800ml中に滴下し、ポリマーを再沈殿させた。得られたポリマーをろ過し、メタノールで洗浄した後、60℃で16時間真空乾燥させ、0.6gのポリマー〔ポリマー化合物:(20)〕を得た。
このポリマーの分子量をゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)(東ソー社製、HLC−8120GPC)にて測定したところ、Mw=5.3×10(スチレン換算)、Mw/Mn=2.4であり、モノマーの分子量から求めた重合度pは約57であった。
(合成例7−モノマー化合物19の合成−)
4−(2−チエニル)アセトアニリド(30.0g)、4−ヨードフェニルプロピオン酸メチル(28.5g)、炭酸カリウム(13.6g)、硫酸銅五水和物(2.0g)、1,2-ジクロロベンゼン(50ml)を500mlの三口フラスコに入れ、窒素気流下、230℃で12時間加熱攪拌した。
反応終了後、水酸化カリウム(15.6g)をエチレングリコール(300ml)に溶解したものを加え、窒素気流下で3.5時間加熱還流した後、室温(25℃)まで冷却し、反応液を1Lの蒸留水に注ぎ、塩酸で中和し、結晶を析出させた。結晶を吸引ろ過によりろ過し、水洗した後、1Lのフラスコに移した。これに、トルエン(500ml)を加え、加熱還流し、共沸により水を除去した後、濃硫酸(1.5ml)のメタノール(300ml)溶液を加え、窒素気流下で5時間加熱還流した。
反応後、トルエンで抽出し、有機層を純水で洗浄した。次いで、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶剤を減圧下留去し、ヘキサンから再結晶することによりDAA−4を17.9g得た。
窒素雰囲気下、1−ブロモ−4−ヨードベンゼン(15.9g)、DAA-4(16.0g)、硫酸銅(II)五水和物(0.2g)、炭酸カリウム(1.3g)、トリデカン(15ml)の混合液を、210℃で15時間撹拌した。
反応終了後、水酸化カリウム(15.6g)をエチレングリコール(300ml)に溶解したものを加え、窒素気流下で3.5時間加熱還流した後、室温(25℃)まで冷却し、反応液を1Lの蒸留水に注ぎ、塩酸で中和し、結晶を析出させた。結晶を吸引ろ過によりろ過し、水洗した後、1Lのフラスコに移した。これに、トルエン(500ml)を加え、加熱還流し、共沸により水を除去した後、濃硫酸(1.5ml)のメタノール(300ml)溶液を加え、窒素気流下で5時間加熱還流した。
冷却後、トルエンを加えてセライト濾過し、トルエンを留出して得られた生成物をシリカゲルカラムクロマト(ヘキサン2:トルエン1)で分離し、TAA−4を9.1g得た。
窒素雰囲気下、500mlフラスコ中、テトラ(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.54g)とTAA−4(8.6g)にテトラヒドロフラン(250ml)を加えて10分間攪拌した。続いて2M炭酸ナトリウム水溶液(24.5ml)、ジボロン酸化合物(2.00g)を加えて、7時間還流磁気攪拌した。
反応終了後、酢酸エチル(100ml)及び水(50ml)を加えてよく振り、有機層と水層を分離した。水層を酢酸エチル(100ml)で抽出して各々の有機層を飽和食塩水(100ml)で洗浄して、硫酸ナトリウムで乾燥した。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=1/3)で分離し、モノマー化合物(19)を1.2g得た。
H−NMRスペクトル測定及びIRスペクトル測定によって、得られた化合物がモノマー化合物19であることを確認した。
(合成例8−ポリマー化合物22の合成−)
得られたモノマー合物(19)を1.0g、エチレングリコール10mlおよびテトラブトキシチタン0.02gを50mlの三口ナスフラスコに入れ、窒素雰囲気下、200℃で5時間加熱攪拌した。
原料であるモノマー化合物(19)が反応して消失したのをTLCにより確認した後50Paに減圧してエチレングリコールを留去しながら210℃に加熱し、6時間反応を続けた。
その後、室温(25℃)まで冷却し、テトラヒドロフラン50mlに溶解し、不溶物を0.5μmのポリテトラフルオロエチレン(PTFE)フィルターにてろ過し、ろ液を減圧下留去した後、モノクロロベンゼン300mlに溶解させ、1N−HCl300ml、水500ml×3の順に洗浄した。モノクロロベンゼン溶液を30mlまで減圧下留去して、酢酸エチル/メタノール=1/3:800ml中に滴下し、ポリマーを再沈殿させた。得られたポリマーをろ過し、メタノールで洗浄した後、60℃で16時間真空乾燥させ、0.6gのポリマー〔ポリマー化合物:(22)〕を得た。
このポリマーの分子量をゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)(東ソー社製、HLC−8120GPC)にて測定したところ、Mw=6.8×10(スチレン換算)、Mw/Mn=2.1であり、モノマーの分子量から求めた重合度pは約68であった。
(合成例9−モノマー化合物23の合成−)
窒素雰囲気下2−ヨード−9,9−ジメチルフルオレン(31.8g)、4−アセトアミノフェニルプロピオン酸メチル20.0g、炭酸カリウム18.8g、硫酸銅五水和物1.2g、トリデカン15mlを300mlの三口フラスコに入れ、窒素気流下、200℃で13時間加熱攪拌した。
反応終了後、エチレングリコール150mlおよび水酸化カリウム7.6gを加え、窒素気流下で5時間加熱還流した後、室温(25℃)まで冷却し、これを150mlの蒸留水に注ぎ、塩酸で中和して、結晶を析出させた。これをろ過し、水洗した後、500mlのフラスコに移した。これに、トルエン500mlを加えて、加熱還流し、水を共沸により除去した後、メタノール100ml、濃硫酸1.0mlを加えて、窒素気流下で5時間加熱還流した。
反応後、トルエンで抽出し、その有機層を蒸留水で洗浄した。次いで、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶剤を減圧留去し、ヘキサンから再結晶することによりDAA-5を25g得た。
次に、1−ブロモ−4−ヨードベンゼン(21.2g)、DAA−5(20g)、硫酸銅(II)五水和物(1.0g)、炭酸カリウム(4.5g)、トリデカン(10ml)の混合液を、210℃で8時間撹拌した。
反応終了後、エチレングリコール150mlおよび水酸化カリウム7.6gを加え、窒素気流下で5時間加熱還流した後、室温(25℃)まで冷却し、これを150mlの蒸留水に注ぎ、塩酸で中和して、結晶を析出させた。これをろ過し、水洗した後、500mlのフラスコに移した。これに、トルエン500mlを加えて、加熱還流し、水を共沸により除去した後、メタノール100ml、濃硫酸1.0mlを加えて、窒素気流下で5時間加熱還流した。
室温(25℃)に冷却し、トルエンを加えてセライト濾過した。純水で洗浄し、有機層を抽出し、有機溶媒を留去して得られた生成物をシリカゲルカラムクロマト(ヘキサン4:トルエン1)で分離し、TAA−5を15.6g得た。
窒素雰囲気下、500mlフラスコ中、テトラ(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.54g)とTAA−5(8.8g)にテトラヒドロフラン(250ml)を加えて10分間攪拌した。続いて2M炭酸ナトリウム水溶液(24.5ml))、ジボロン酸化合物(2.00g)を加えて、7時間還流磁気攪拌した。
反応終了後、酢酸エチル(100ml)及び水(50ml)を加えてよく振り、有機層と水層を分離した。水層を酢酸エチル(100ml)で抽出して各々の有機層を飽和食塩水(100ml)で洗浄して、硫酸ナトリウムで乾燥した。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=1/3)で分離し、モノマー化合物(23)を1.2g得た。
H−NMRスペクトル測定及びIRスペクトル測定によって、得られた化合物がモノマー化合物23であることを確認した。
(合成例10−ポリマー化合物23の合成−)
得られたモノマー合物23を1.0g、エチレングリコール10mlおよびテトラブトキシチタン0.02gを50mlの三口ナスフラスコに入れ、窒素雰囲気下、200℃で5時間加熱攪拌した。
原料であるモノマー化合物(23)が反応して消失したのをTLCにより確認した後50Paに減圧してエチレングリコールを留去しながら210℃に加熱し、6時間反応を続けた。
その後、室温(25℃)まで冷却し、テトラヒドロフラン50mlに溶解し、不溶物を0.5μmのポリテトラフルオロエチレン(PTFE)フィルターにてろ過し、ろ液を減圧下留去した後、モノクロロベンゼン300mlに溶解させ、1N−HCl300ml、水500ml化×3の順に洗浄した。モノクロロベンゼン溶液を30mlまで減圧下留去して、酢酸エチル/メタノール=1/3:800ml中に滴下し、ポリマーを再沈殿させた。得られたポリマーをろ過し、メタノールで洗浄した後、60℃で16時間真空乾燥させ、0.6gのポリマー〔ポリマー化合物:(23)〕を得た。
このポリマーの分子量をゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)(東ソー社製、HLC−8120GPC)にて測定したところ、Mw=8.9×10(スチレン換算)、Mw/Mn=2.4であり、モノマーの分子量から求めた重合度pは約83であった。
(合成例11−モノマー化合物15の合成−)
窒素雰囲気下3-ブロモビフェニル(23g)、4−アセトアミノフェニルプロピオン酸メチル20g、炭酸カリウム18.8g、硫酸銅五水和物1.1g、トリデカン20mlを300mlの三口フラスコに入れ、窒素気流下、200℃で24時間加熱攪拌した。
反応終了後、エチレングリコール150mlおよび水酸化カリウム6.5gを加え、窒素気流下で3時間加熱還流した後、室温(25℃)まで冷却し、これを150mlの蒸留水に注ぎ、塩酸で中和して、結晶を析出させた。これをろ過し、水洗した後、500mlのフラスコに移した。これに、トルエン500mlを加えて、加熱還流し、水を共沸により除去した後、メタノール100ml、濃硫酸1.0mlを加えて、窒素気流下で5時間加熱還流した。
反応後、トルエンで抽出し、その有機層を蒸留水で洗浄した。次いで、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶剤を減圧留去し、ヘキサンから再結晶することによりDAA−6を25g得た。
次に、1−ブロモ−4−ヨードベンゼン(15.9g)、DAA−6(15g)、硫酸銅(II)五水和物(0.6g)、炭酸カリウム(3.9g)、トリデカン(10ml)の混合液を、210℃で10時間撹拌した。
反応終了後、エチレングリコール150mlおよび水酸化カリウム6.5gを加え、窒素気流下で3時間加熱還流した後、室温(25℃)まで冷却し、これを150mlの蒸留水に注ぎ、塩酸で中和して、結晶を析出させた。これをろ過し、水洗した後、500mlのフラスコに移した。これに、トルエン500mlを加えて、加熱還流し、水を共沸により除去した後、メタノール100ml、濃硫酸1.0mlを加えて、窒素気流下で5時間加熱還流した。
室温(25℃)に冷却し、トルエンを加えてセライト濾過した。純水で洗浄し、有機層を抽出し、有機溶媒を留去して得られた生成物をシリカゲルカラムクロマト(ヘキサン4:トルエン1)で分離し、TAA−6を11.7g得た。
窒素雰囲気下、500mlフラスコ中、テトラ(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.54g)とTAA−6(8.6g)にテトラヒドロフラン(250ml)を加えて10分間攪拌した。続いて2M炭酸ナトリウム水溶液(24.5ml)、ジボロン酸化合物(2.00g)を加えて、7時間還流磁気攪拌した。
反応終了後、酢酸エチル(100ml)及び水(50ml)を加えてよく振り、有機層と水層を分離した。水層を酢酸エチル(100ml)で抽出して各々の有機層を飽和食塩水(100ml)で洗浄して、硫酸ナトリウムで乾燥した。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=1/3)で分離し、モノマー化合物(15)を1.2g得た。
H−NMRスペクトル測定及びIRスペクトル測定によって、得られた化合物がモノマー化合物15であることを確認した。
(合成例12−ポリマー化合物18の合成−)
得られたモノマー合物(15)を1.0g、エチレングリコール10mlおよびテトラブトキシチタン0.02gを50mlの三口ナスフラスコに入れ、窒素雰囲気下、200℃で5時間加熱攪拌した。
原料であるモノマー化合物(15)が反応して消失したのをTLCにより確認した後50Paに減圧してエチレングリコールを留去しながら210℃に加熱し、6時間反応を続けた。
その後、室温(25℃)まで冷却し、テトラヒドロフラン50mlに溶解し、不溶物を0.5μmのポリテトラフルオロエチレン(PTFE)フィルターにてろ過し、ろ液を減圧下留去した後、モノクロロベンゼン300mlに溶解させ、1N−HCl300ml、水500ml×3の順に洗浄した。モノクロロベンゼン溶液を30mlまで減圧下留去して、酢酸エチル/メタノール=1/3:800ml中に滴下し、ポリマーを再沈殿させた。得られたポリマーをろ過し、メタノールで洗浄した後、60℃で16時間真空乾燥させ、0.6gのポリマー〔ポリマー化合物:(18)〕を得た。
このポリマーの分子量をゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)(東ソー社製、HLC−8120GPC)にて測定したところ、Mw=4.9×10(スチレン換算)、Mw/Mn=2.2であり、モノマーの分子量から求めた重合度pは約49であった。
(合成例13−モノマー化合物31の合成−)
窒素雰囲気下9−ブロモフェナントレン(25.6g)、4−アセトアミノフェニルプロピオン酸メチル20.0g、炭酸カリウム18.8g、硫酸銅5水和物1.2g、トリデカン15mlを300mlの三口フラスコに入れ、窒素気流下、200℃で13時間加熱攪拌した。
反応終了後、エチレングリコール150mlおよび水酸化カリウム7.6gを加え、窒素気流下で5時間加熱還流した後、室温(25℃)まで冷却し、これを150mlの蒸留水に注ぎ、塩酸で中和して、結晶を析出させた。これをろ過し、十分に水洗した後、500mlのフラスコに移した。これに、トルエン500mlを加えて、加熱還流し、水を共沸により除去した後、メタノール100ml、濃硫酸1.0mlを加えて、窒素気流下で5時間加熱還流した。
反応後、トルエンで抽出し、その有機層を蒸留水で十分に洗浄した。次いで、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶剤を減圧留去し、ヘキサンから再結晶することによりDAA-7を25g得た。
次に、1-ブロモ-4-ヨードベンゼン(21.2g)、DAA-7(19.1g)、硫酸銅(II)五水和物(1.0g)、炭酸カリウム(4.5g)、トリデカン(10ml)の混合液を、210℃で8時間撹拌した。
反応終了後、エチレングリコール150mlおよび水酸化カリウム6.5gを加え、窒素気流下で3時間加熱還流した後、室温(25℃)まで冷却し、これを150mlの蒸留水に注ぎ、塩酸で中和して、結晶を析出させた。これをろ過し、水洗した後、500mlのフラスコに移した。これに、トルエン500mlを加えて、加熱還流し、水を共沸により除去した後、メタノール100ml、濃硫酸1.0mlを加えて、窒素気流下で5時間加熱還流した。
室温(25℃)に冷却し、トルエンを加えてセライト濾過した。純水で洗浄し、有機層を抽出し、有機溶媒を留去して得られた生成物をシリカゲルカラムクロマト(ヘキサン4:トルエン1)で分離し、TAA−7を15.6g得た。
窒素雰囲気下、500mlフラスコ中、テトラ(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.54g)とTAA-7(8.5g)にテトラヒドロフラン (250ml)を加えて10分間攪拌した。続いて2M炭酸ナトリウム水溶液(24.5ml)、ジボロン酸化合物(2.00g)を加えて、7時間還流磁気攪拌した。
反応終了後、酢酸エチル(100ml)及び水(50ml)を加えてよく振り、有機層と水層を分離した。水層を酢酸エチル(100ml)で抽出して各々の有機層を飽和食塩水(100ml)で洗浄して、硫酸ナトリウムで乾燥した。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=1/3)で分離し、モノマー化合物(31)を1.0g得た。
H−NMRスペクトル測定及びIRスペクトル測定によって、得られた化合物がモノマー化合物31であることを確認した。
(画像形成装置用像保持体の作製)
[実施例1]
アルミニウム基板上に、ジルコニウム化合物(オルガチックスZC540、マツモト製薬社製)10質量部及びシラン化合物(A1110、日本ユニカー社製)1質量部とi−プロパノール40質量部及びブタノール20質量部からなる溶液を浸漬コーティング法にて塗布し、150℃において10分間加熱乾燥し、膜厚0.6μmの下引き層を形成した。この上に、X線回折スペクトルにおけるブラッグ角度(2θ±0.2°)の7.4°、16.6°、25.5°及び28.3°に強い回折ピークを持つクロロガリウムフタロシアニン結晶の1質量部を、ポリビニルブチラール樹脂(エスレックBM−S、積水化学社製)1質量部及び酢酸n−ブチル100質量部と混合し、ガラスビーズとともにペイントシェーカーで1時間処理して分散した後、得られた塗布液を上記下引き層の上に浸漬コーティング法で塗布し、100℃において10分間加熱乾燥し、電荷発生層を形成した。
次に、上記により得られたモノマー化合物6を2質量部と、以下に構造を示すビスフェノール(Z)高分子化合物(粘度平均分子量:40,000)3質量部と、をクロロベンゼン35質量部に加熱溶解後,室温(25℃)に戻した。この塗布液を前記電荷発生層上に浸漬コーティング法で塗布し、130℃、60分の加熱を行って膜厚20μmの電荷輸送層を形成した。
[実施例2から実施例13]
実施例1で用いたモノマー化合物6に代えて、ポリマー化合物10、モノマー化合物7、ポリマー化合物12、モノマー化合物17、ポリマー化合物20、モノマー化合物19、ポリマー化合物22、モノマー化合物23、及びポリマー化合物23、モノマー化合物15、ポリマー化合物18及びモノマー化合物31をそれぞれ用いた他は、実施例1と同様にして画像形成装置用像保持体を作製した。
[実施例14]
実施例1で用いたクロロガリウムフタロシアニン結晶に代えて、X線回折スペクトルにおけるブラッグ角度(2θ±0.2°)の7.5°、9.9°、12.5°、16.3°、18.6°、25.1°及び28.3°に強い回折ピークを持つヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を用いた他は、実施例1と同様にして、画像形成装置用像保持体を作製した。
[比較例1]
実施例1で用いた具定例化合物6に代えて、下記構造の化合物(X)を用いた他は、実施例1に記載の方法により画像形成装置用像保持体を作製した。
[比較例2]
実施例1で用いた具定例化合物6に代えて、下記構造の化合物(XI)(p=52)を用いた他は、実施例1に記載の方法により画像形成装置用像保持体を作製した。
[比較例3]
実施例1で用いた具定例化合物6に代えて、下記構造の化合物(XII)を用いた他は、実施例1に記載の方法により画像形成装置用像保持体を作製した。
[比較例4]
実施例1で用いた具定例化合物6に代えて、下記構造の化合物(XIII)(p=55)を用いた他は、実施例1に記載の方法により画像形成装置用像保持体を作製した。
(評価)
上記実施例及び比較例で得られた、それぞれの画像形成装置用像保持体を用い、電子写真特性について評価するため、静電複写紙試験装置(エレクトロスタティックアナライザーEPA−8100、川口電気社製)を用いて、20℃、40%RHの環境下、−6KVのコロナ放電を行い、帯電させた後、タングステンランプの光を、モノクロメーターを用いて800nmの単色光にし、感光体表面上で1μW/cmになるように調整して、照射した。
そして、帯電直後における感光体表面の表面電位V(V)、感光体表面の光照射により表面電位が1/2×V(V)となる半減露光量E1/2(erg/cm)を測定した(初期特性)。その後、10ルックスの白色光を1秒間照射し、感光体表面に残留した残留電位VRP(V)を測定した(初期特性)。
更に上記の帯電、露光(800nmの単色光、露光量は半減露光量)、及び白色光の照射(10ルックス)を1000回繰り返した後のV、E1/2、及びVRPを測定、またその変動量ΔV、ΔE1/2、ΔVRPを評価した(安定性、耐久性)。
つぎに上記実施例および比較例で得られた画像形成装置用像保持体を用い、画像形成装置を作製した。画像形成装置用像保持体以外の要素は、富士ゼロックス製プリンターDocucenter C6550Iに搭載されたものを用いた。
各画像形成装置について、28℃、75%RHの環境下で1万枚分の画像形成テスト(画像濃度10%、シアン100%)を実施した。なお、本テスト条件においては、各カートリッジのプロセスは通常通り行われるが、シアン以外のカートリッジのトナーは使用(供給)されない。テスト後、トナーのクリーニング性(クリーニング不良による帯電器の汚れや画質劣化)、画質(プロセスブラック1dotライン斜め45度細線再現性)を評価した。クリーニング性及び画質の評価方法及び評価基準は以下の通りであり、得られた結果を表1に示す。
クリーニング性は目視にて評価し、以下の評価基準に基づいて評価した。
○:良好
△:部分的(全体の10%程度以下)にスジ状の画質欠陥あり
×:広範にスジ状の画質欠陥あり
画質は拡大鏡を用いて判断し、以下の評価基準に基づいて評価した。
A:良好
B:部分的に欠陥有り(実用上は問題なし)
C:欠陥有り(細線が再現されていない)
上記の結果から、本実施例で得られた画像形成装置用像保持体は、比較例に比べて繰り返し使用による残留電位変動が低いことがわかる。また該画像形成装置用像保持体を有する画像形成装置で得られた画像は、画質も良好であることがわかる。
1 画像形成装置用像保持体
2 導電性支持体
3 感光層
4 下引き層
5 電荷発生層
6 電荷輸送層
7 保護層
8 電荷発生・輸送層
200 画像形成装置
207 画像形成装置用像保持体
208 帯電装置
209 電源
210 露光装置
211 現像装置
212 転写装置
213 クリーニング装置
214 除電器
215 定着装置
216 取り付けレール
217 除電露光のための開口部
218 露光のための開口部
300 プロセスカートリッジ
500 被転写体

Claims (4)

  1. 支持体と、該支持体上に下記一般式(I)で示される化合物を含有する感光層と、を有する画像形成装置用像保持体。

    〔一般式(I)中、Rは、各々独立に、置換又は未置換の直鎖又は分岐の炭素数1以上8以下のアルキル基を表し、Arは、各々独立に置換若しくは未置換のフェニル基、置換若しくは未置換の芳香環数2の1価の多核芳香族炭化水素基、置換若しくは未置換の芳香環数2若しくは3の1価の縮合芳香族炭化水素基、又は置換若しくは未置換の1価の芳香族複素環基を表し、nは各々独立に0以上7以下を表す。〕
  2. 支持体と、該支持体上に下記一般式(II−1)で示される化合物を含有する感光層と、を有する画像形成装置用像保持体。

    〔一般式(II−1)中、Yは、各々独立に、置換又は未置換の2価の炭化水素基を表し、Aは下記一般式(II−2)で示される基を表し、Rは、各々独立に水素原子、アルキル基、置換若しくは未置換のアリール基又は置換若しくは未置換のアラルキル基を表す。mは各々独立に1以上5以下の整数を表し、pは5以上5,000以下の整数を表す。〕

    〔一般式(II−2)中、Arは、各々独立に置換若しくは未置換のフェニル基、置換若しくは未置換の芳香環数2の1価の多核芳香族炭化水素基、置換若しくは未置換の芳香環数2若しくは3の1価の縮合芳香族炭化水素基、又は置換若しくは未置換の1価の芳香族複素環基を表し、nは各々独立に0以上7以下を表す。〕
  3. 請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置用像保持体と、前記画像形成装置用像保持体を帯電させる帯電手段、帯電された前記画像形成装置用像保持体を露光して静電潜像を形成させる露光手段、前記静電潜像を現像してトナー像を形成する現像手段、前記トナー像を被転写体に転写する転写手段、及び前記画像形成装置用像保持体を清掃する清掃手段から選ばれる少なくとも1つと、を少なくとも有するプロセスカートリッジ。
  4. 請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置用像保持体と、前記画像形成装置用像保持体を帯電させる帯電手段と、帯電された前記画像形成装置用像保持体を露光して静電潜像を形成させる露光手段と、前記静電潜像を現像してトナー像を形成する現像手段と、前記トナー像を被転写体に転写する転写手段と、を備える画像形成装置。
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