JP5824310B2 - 金属めっき皮膜を有するポリオレフィン系樹脂基材の製造方法 - Google Patents
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Description
など(以下、便宜上「金属めっき皮膜など」という)を非常に強固に密着させることができるというまったく新しい事実が見出された。
(1) ポリオレフィン系樹脂基材に金属めっきを施すことによって金属めっき皮膜を有するポリオレフィン系樹脂基材を製造する方法であって、純度が70%以上のフッ素ガスを用い、0.1〜3kPaの減圧下で当該フッ素ガスとポリオレフィン系樹脂基材とを接触させた後、当該ポリオレフィン系樹脂基材に金属めっきを施すことを特徴とする金属めっき皮膜を有するポリオレフィン系樹脂基材の製造方法、
(2) ポリオレフィン系樹脂基材とフッ素ガスとを接触させる際のフッ素ガスの温度が0〜100℃である前記(1)に記載の金属めっき皮膜を有するポリオレフィン系樹脂基材の製造方法、
(3) 表面が改質されたポリオレフィン系樹脂基材の製造方法であって、純度が70%以上のフッ素ガスを用い、0.1〜3kPaの減圧下で当該フッ素ガスとポリオレフィン系樹脂基材とを接触させることを特徴とする表面が改質されたポリオレフィン系樹脂基材の製造方法、および
(4) ポリオレフィン系樹脂基材とフッ素ガスとを接触させる際のフッ素ガスの温度が0〜100℃である前記(3)に記載の表面が改質されたポリオレフィン系樹脂基材の製造方法
に関する。
ポリオレフィン系樹脂基材として、ポリプロピレンからなる表面が平滑な樹脂プレート(縦:30mm、横:10mm、厚さ:1mm)を用いた。この未処理の樹脂プレートに水滴径が約1mmの水滴を滴下し、接触角計〔協和界面科学(株)製、品番:DM−701〕を用いて室温(約25℃)における水の接触角を測定した。その結果を図1(a)に示す。図1(a)に示された結果から、この未処理の樹脂プレートの水の接触角は、89°であることが確認された。また、この未処理の樹脂プレートのレーザー顕微鏡写真を図3(a)に示す。図3(a)に示された結果から、この樹脂プレートの表面は平滑であることが確認された。
実施例1において、樹脂プレートとフッ素ガスとの接触時間を1時間に変更したこと以外は、実施例1と同様にして表面が改質された樹脂プレートを製造した。得られた表面が改質された樹脂プレートの水の接触角を実施例1と同様にして測定した。その結果を図1(c)に示す。図1(c)に示された結果から、水の接触角は、83°であることが確認された。また、この樹脂プレートのレーザー顕微鏡写真を図3(c)に示す。図3(c)に示された結果から、この樹脂プレートの表面は平滑であることが確認された。
実施例1において、樹脂プレートを表面が改質させる際のフッ素ガスの圧力を1.33kPaに変更したこと以外は、実施例1と同様にして表面が改質された樹脂プレートを製造した。得られた表面が改質された樹脂プレートの水の接触角を実施例1と同様にして測定した。その結果を図2(d)に示す。図2(d)に示された結果から、水の接触角は、79°であることが確認された。また、この樹脂プレートのレーザー顕微鏡写真を図4(d)に示す。図4(d)に示された結果から、この樹脂プレートの表面が平滑であることが確認された。
実施例3において、樹脂プレートとフッ素ガスとの接触時間を1時間に変更したこと以外は、実施例3と同様にして表面が改質された樹脂プレートを製造した。得られた表面が改質された樹脂プレートの水の接触角を実施例1と同様にして測定した。その結果を図2(e)に示す。図2(e)に示された結果から、水の接触角は、82°であることが確認された。また、この樹脂プレートのレーザー顕微鏡写真を図4(e)に示す。図4(e)に示された結果から、この樹脂プレートの表面は平滑であることが確認された。
実施例1において、樹脂プレートとフッ素ガスとを接触させるときの温度を150℃に変更し、樹脂プレートを表面が改質させる際のフッ素ガスの圧力を13.3kPaに変更し、樹脂プレートとフッ素ガスとの接触時間を1時間に変更したこと以外は、実施例1と同様にして表面が改質された樹脂プレートを製造した。得られた表面が改質された樹脂プレートの水の接触角を実施例1と同様にして測定した。その結果を図2(f)に示す。図2(f)に示された結果から、水の接触角は、88°であることが確認された。また、この樹脂プレートのレーザー顕微鏡写真を図4(f)に示す。図4(f)に示された結果から、この樹脂プレートの表面は荒れており、凹凸が存在していることが確認された。
比較例1で得られた表面が改質された樹脂プレートをエタノールで洗浄することによってさらに表面が改質された樹脂プレートを作製した。この樹脂プレートの水の接触角を実施例1と同様にして測定したところ、水の接触角は93°であることが確認された。また、この樹脂プレートの表面をレーザー顕微鏡で観察したところ、この樹脂プレートの表面は荒れており、凹凸が存在していることが確認された。
特許文献5に記載の方法に準じて表面が改質された樹脂プレートを作製した。より具体的には、実施例1において、フッ素ガスとしてフッ素ガス1%と窒素ガス99%とからなる混合ガスを用い、反応装置の内圧を大気圧に変更したこと以外は、実施例と同様にして表面が改質された樹脂プレートを作製した。この樹脂プレートの水の接触角を実施例1と同様にして測定したところ、水の接触角は78°であることが確認された。また、この樹脂プレートの表面をレーザー顕微鏡で観察したところ、この樹脂プレートの表面は平滑であることが確認された。
試料の金属めっき皮膜が形成されている面に、セロハン粘着テープ〔ニチバン(株)製、商品名:セロテープ(登録商標)〕を貼付し、セロハン粘着テープにカッターナイフで傷を入れ、ポリオレフィン系樹脂プレートに達する1mm×1mm×100個の碁盤目を形成し、その上にセロハン粘着テープを貼り付けた後、急激にセロハン粘着テープを引き剥がし、碁盤目の剥離状態を観察し、以下の評価基準に基づいて評価した。その結果を表1に示す。なお、表1中、◎の評価を有するものが合格基準を満たしていると評価した。
◎:碁盤目の剥離なし
△:碁盤目の残存個数が95個以上100個未満
×:碁盤目の残存個数が95個未満
実施例1において、ポリオレフィン系樹脂基材として、ポリプロピレンからなる樹脂プレートの代わりにポリエチレンからなる表面が平滑な樹脂プレート(縦:30mm、横:10mm、厚さ:1mm)を用いたこと以外は、実施例1と同様の操作を行なうことにより、樹脂プレートの表面を改質させた。得られた表面が改質された樹脂プレートをレーザー顕微鏡で観察したところ、この樹脂プレートの表面は平滑であることが確認された。
Claims (4)
- ポリオレフィン系樹脂基材に金属めっきを施すことによって金属めっき皮膜を有するポリオレフィン系樹脂基材を製造する方法であって、純度が70%以上のフッ素ガスを用い、0.1〜3kPaの減圧下で当該フッ素ガスとポリオレフィン系樹脂基材とを接触させた後、当該ポリオレフィン系樹脂基材に金属めっきを施すことを特徴とする金属めっき皮膜を有するポリオレフィン系樹脂基材の製造方法。
- ポリオレフィン系樹脂基材とフッ素ガスとを接触させる際のフッ素ガスの温度が0〜100℃である請求項1に記載の金属めっき皮膜を有するポリオレフィン系樹脂基材の製造方法。
- 表面が改質されたポリオレフィン系樹脂基材の製造方法であって、純度が70%以上のフッ素ガスを用い、0.1〜3kPaの減圧下で当該フッ素ガスとポリオレフィン系樹脂基材とを接触させることを特徴とする表面が改質されたポリオレフィン系樹脂基材の製造方法。
- ポリオレフィン系樹脂基材とフッ素ガスとを接触させる際のフッ素ガスの温度が0〜100℃である請求項3に記載の表面が改質されたポリオレフィン系樹脂基材の製造方法。
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2011
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