JP5823836B2 - 無人走行用の移動体 - Google Patents

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Description

本発明は、原子力発電所などの危険施設において、人間が立ち入ることが困難な環境下で活動することに適したクローラ式走行用移動体に関する。特に、原子力施設において事故が発生した場合、高濃度の放射能汚染場所など人間の立ち入り困難箇所の調査活動などに適した移動体の技術に関する。
原子力施設の事故は継ぎ手の劣化に伴う放射能の汚染水漏れのような部分的な内容から、スリーマイル島原発、チェルノブイリ原発事故、福島原発事故のような原子炉損傷、施設全体に破壊が及ぶような事故まで様々である。原子力発電所建屋の損壊を伴う様な事故において、既設のセンサ類も機能せずに建屋内の放射能状態や損壊の程度が把握できない状況が発生する。原子力施設の事故損傷に応じて現場点検をする発明がいくつか提案されている。
例えば、特許文献1(特許第2540417号公報)には、損傷を受けた原子力発電所のような現場を点検あるいは修理するための遠隔操作方法であって、導波管部材を配置すべく該導波管部材を操縦する操縦器と該配置された導波管部材における隣接する各端部を互いに接続するための少なくとも一つのロボットアームとを備えると共に信号発生器及び信号受信器を含む制御ステーションから導波管ラインを介して遠隔制御される少なくとも一つの運搬車を使用して、導波管部材の端と端とをつないで敷設する段階と、敷設された導波管部材からなる導波管ラインを現場まで延長すべく運搬車が該導波管ラインを介して制御ステーションから制御されつつ前述の敷設する段階を繰り返す段階とを備えている方法が提案されている。この発明によれば、点検修理専用のロボット式車両は、運搬車によって敷設された導波管ラインに沿って現場まで自力走行し、制御ステーションからの導波管ラインを介した遠隔制御によって現場作業を実施し得る。
特許文献2(特開平7−286870号公報)には、建屋内の階間を移動する昇降機と、この昇降機へ乗降可能に搭載され遠隔操作による自走行機能および監視機能を有する移動監視ロボットとを備えた階間移動監視装置であって、昇降機を利用した階間移動機構および無線方式を採用することにより、小型軽量でアクセス可能な範囲が広く、原子力プラント等への導入が有効的に行える階間移動監視装置が開示されている。
特許文献3(特開平6−168017号公報)には、移動ロボットシステムの操作盤と、この操作盤から長距離通信の中継を行うための中継盤と、この中継盤と通信ケーブルにより接続され通信系統を2系統以上に分割するための切替器と、この切替器により分割される系統ごとに通信信号を増幅するための増幅器と、この増幅器から出力される各系統の信号をカップリングさせる信号カップリング手段とを備えることを特徴とする遠隔操作型移動ロボットシステムであって、長距離,多系統の通信時における信号伝送の安定性,信頼性を高めた発明が開示されている。
特許文献4(特開2002−254363号公報)には、不整地に対して追従可能なクローラを備え、前記クローラによって不整地上を走行することが可能な走行台車と、走行台車上に配置された多軸構成の胴体部と、前記胴体部に備えられた多関節アームと前記胴体部に備えられた多関節撮影手段とを備えた走行式作業ロボットであって、遠隔制御側から送信される、走行式作業ロボット各部の動作を制御するための制御情報を受信するとともに、前記走行式作業ロボット各部の動作状態情報を前記遠隔制御側に送信する通信手段と、前記走行式作業ロボット各部を動作させるための動力を供給する動力供給手段と、前記通信手段によって受信された制御情報に基づいて、前記クローラ、前記胴体部、前記多関節アーム、および前記多関節撮影手段の動作を制御する制御手段とを備えた走行式作業ロボットが開示されている。
本発明者は、不安定で予測困難な被災地の走行に適したクローラ式走行装置の研究開発を継続して行っている。放射能環境下など人が立ち入ることが困難な状況下での探索や調査活動を行う必要がある。原子力施設や化学プラントの事故では無線が通じない遮蔽が必要な空間の制御が課題となる。爆発等によって、器物が散乱した床や狭く急勾配な工場の階段を安定して走行できることが求められる。
特許第2540417号公報 特開平07−286870号公報 特開平06−168017号公報 特開2002−254363号公報
本発明は、高濃度放射能空間などの人間が立ち入ることが困難で、器物が散乱した原子力施設内を走行できる移動体を提供することを目的とする。
本発明は、クローラベルトで覆われた本体部分に走行用制御機器等を収納し、上部に走行用センサ機器などを装着して、走行制御機器類への保護および障害地の走行性および高濃度放射能環境下における操作性を向上させた発明である。
本発明は、次の構成を要旨とするものである。
1.箱状の本体(A)該本体の前後に装着されたプーリ(B)、機体中央長手方向に機器付設用のセンターベースバー(C)が備えられており、前記センターベースバー設置部分を除いた機体の全巾に掛け回された左右の走行用クローラ(D)を備えた人間が侵入困難環境下における無人走行用の移動体(E)であって、
前後に設けられたプーリ(B)は、センターフレームと両側のサイドフレーム間に設けられた軸に軸支されており、センターフレームおよびサイドフレームは機体の前後壁に接続されており、センターベースバー(C)がセンターフレームに連結されており
本体(A)は、金属製であって密閉可能な中央内部空間を備え、サイドは側方に開閉可能な収納空間が設けられており、
当該移動体の内部状況把握センサと当該移動体の周辺環境把握用センサ(F)を備えており、
周辺環境把握用センサ(F)は、センターベースバー(C)に設けられており、
移動体は、無線操縦および/又は有線操縦であることを特徴とする無人走行用の移動体。

2.機体の前後の左右に、回動可能な腕状のサブクローラユニット(G)を備えており、
サブクローラは、機体側の基端プーリと基端プーリと同径又は大きな径の先端プーリの間にクローラベルトを掛け渡しであることを特徴とする1.記載の無人走行用移動体。
3.内部状況把握センサは、本体の内部あるいは密閉された駆動源内部に収納されており、3軸ジャイロ、3軸加速度センサ、速度計、エンコーダ、慣性計測装置およびサブクローラ仰角センサ、動力源負荷検知センサを搭載したことを特徴とする1.又は2.記載の無人走行用の移動体。
4.中央内部空間を構成する前後の板体および上面板には放熱機構を設けたことを特徴とする1.〜3.のいずれかに記載の無人走行用の移動体。
5.センターベースバー(C)には、機体上方に配置するセンサ類を装着する支柱(H)を立設したことを特徴とする1.〜4.のいずれかに記載の無人走行用の移動体。
6.周辺環境把握用センサ(F)として、無線用アンテナ、音収集マイク、前後方向に向けたカメラ、機体周囲をカバーする俯瞰カメラ、機体進行方向に対して回転軸角度固定の測距センサ、回転軸が回動型の三次元測距センサ、温度計のいずれか、および照明器具を備えていることを特徴とする1.〜5.のいずれかに記載の無人走行用の移動体。
7.支柱(H)には、少なくとも前後方向に向けたカメラ、機体周囲をカバーする俯瞰カメラ、無線用アンテナが装着されていることを特徴とする5.又は6.記載の無人走行用の移動体。
8.前後に設けられたプーリ(B)の少なくとも一方のプーリはクローラ駆動用モータが内蔵されたホイールインモータを備えていることを特徴とする1.〜7.のいずれかに記載の無人走行用移動体。
.機体の側方に設けられた収納空間は、電池収納部であることを特徴とする1.〜.のいずれかに記載の無人走行用移動体。
10.原子力発電所施設用であることを特徴とする1.〜.のいずれかに記載の無人走行用移動体。
1.本発明の無人走行用移動体は、移動体の情報センサや制御機器類を収納した金属製密閉本体がクローラベルトで覆われているので、放射能の遮断性に優れ、直接的な衝撃から保護されており、低重心であって安定した障害物走破性に優れている。移動体自身の状況を把握するための運動や姿勢に関するセンサと移動体の周囲の環境を把握するセンサを搭載しているので、移動体を目視できない状態でも安全な走行ができる無人走行用移動体である。
2.本機の制御機器類を収納する中央収納部を構成する周面の壁板体の外表面に放熱用のフィンなどの放熱器を形成して、中央収納部内の温度上昇を抑える構成とする。クローラベルトや回転プーリによって中央収納部の外表面の空気は滞留することなく攪拌されて放熱作用の効率がよい。制御機器が高温に曝されて故障するリスクを低減することができる。
3.機体の幅方向の中央部に設けたセンサ付設用のセンターベースバーに、カメラ、アンテナ、マイク、測距センサを取り付けることができる。一方、移動体内部センサや制御部などは本体部分である中央収納部の内部に設置されている。これらのセンサは移動体の内部および中央部に設けられているので、障害物に衝突する危険性が少なく、安全性に優れている。特に、センターベースバーへの機器の装着は、長手方向にスライド可能で上方への抜けが防止された嵌合構造を採用することにより、振動などによる機器類の脱落が防止でき、安全性が向上する。
4.機体情報と環境情報に基づいて無線あるいは有線による操縦ができるので人が立ち入ることができない施設内でも走行することができる。
5.サブクローラを用いることにより、器物が散乱した凸凹の床面、階段走破性が向上する。サブクローラは先端側プーリの径を大きくすることにより、階段などの段差に対する引っ掛かりを向上させることができる。さらに、先端側プーリの重量を重くすることにより、係止摩擦力を高めることができ、さらに、傾斜面の操行性を高めることができる。
6.本無人走行用移動体は、モータ駆動であるので、不燃ガスや可燃ガス環境、水溜まりであっても、走行することができる。ホイールインモータを採用することにより、本体内部に機器収納空間を確保することができる。電源となる電池を本体の側面空間に収納したので、電池の熱を放熱することが容易となる。モータは静かであるので、音による調査にも適している。
7.本無人走行用移動体は、事故が発生した原子力施設内部の調査に適している。特に主要機器類が機密性の高い本体内部に収納されているので、活動後の除染も容易である。また、外部に設けるセンサ類は、センターベースバーに装着されるので、取り外しも容易であるので、装着機器類の除染や分離処理も容易である。
本発明の無人走行用移動体の概略平面図 本発明の無人走行用移動体の概略側面図 本発明の無人走行用移動体の例を示す図 本発明の無人走行用移動体のクローラベルトを外した状態を示す図 駆動側機構の概略を示す図 サブクローラユニットを装着した状態を示す模式図 無線操縦タイプの移動体の例を示す図 有線操縦タイプの移動体の例を示す図 従来例(特開平11−301534号公報 図1) 従来例(特開2008−143354号公報 図1)
本発明は、クローラで覆われた本体部分に走行用制御機器等を収納し、上部中央に周囲状況把握用の環境センサ機器などを装着して、走行制御機器類への保護および障害地の走行性および高濃度放射能環境下における操作性を向上させた発明である。
特に、地震などで大規模な被災を受けた建物内部など被災直後の不安定な足場と危険な環境下での探査や調査に用いられる無人操作に適した走行用移動体である。本発明は、クローラベルトに覆われた金属製の密閉空間に制御機器等が収納され、保護されていて、低重心である。このため、転倒し難い構造であり、機器が散乱して不安定な床面や階段などの斜面もクローラは接地状態を維持して、移動可能である。本体の全面が左右のクローラベルトで覆われ、さらに、回動するサブクローラによって、凸凹面の支持性能が向上し、階段の昇降性能も向上する。
外部に露出する必要がある、集音マイクや、カメラのレンズ部、送受信用アンテナ等の調査機器のセンサ感知部等は中央部に設けた機器付設用のセンターベースバーに取り付けることができる。感知部等はセンター部分に付設されるので、衝突などの障害リスクが小さい。
電動モータ駆動は、低騒音で可燃ガスや不燃ガスの影響を受けることなく活動することができる。
本発明は、例えば原子力施設の放射能漏洩事故などにおいて作業員がアクセスできないような現場に遠隔操作にしたがって走行することによって移動し、走行した部分の情報をリアルタイムで収集できる無人走行式移動体である。本発明は、不整地であっても安定した状態で走行可能な機動性、狭隘な場所や階段などの斜面の走行性、遠隔操作が可能でかつ柔軟性に富んだ操作性を発揮し、災害発生時における高い信頼性を実現する。本発明では、走行性能および操縦性能について主として開発した。
また、本発明の移動体は、主要機器類が機密性の高い本体内に収納されているので、原子力施設内での活動後の除染に対する適応性が高い。
移動体は、1〜2人で運搬が可能な重さである20〜40kgの重量、階段昇降、踊り場の回転が可能な機体幅、長さに設計されることが好ましい。
本発明の無人走行用の移動体(E)は、箱状の本体(A)、本体の前後に装着されたプーリ(B)、機体中央長手方向に設けた機器付設用のセンターベースバー(C)、機体のほぼ全巾に掛け回された左右の走行用クローラ(D)を備えている。さらに、サブクローラユニット(G)が備えられる。周辺環境把握用センサ(F)がセンターベースバー(C)に装備される。
駆動機構は、ホイールインモータを採用し、センサで取得した情報に基づく無線あるいは有線による操縦方式が採用されている。
図面を参照して、本走行用移動体の例を説明する。
<全体構成について>
無人走行用の移動体の概略として図1に平面図、図2に側面図を示す。
図示された無人走行用の移動体(E)は、箱状の本体(A)、本体の前後に装着されたプーリ(B)(B)(B)(B)、機体中央長手方向に設けた機器付設用のセンターベースバー(C)、左右前後プーリ(B−B)(B−B)に掛け回された機体のほぼ全巾を覆うベルトを備えた左右の走行用クローラ(D)(D)、機体の前後左右4箇所に設けられたサブクローラユニット(G)(G)(G)(G)が備えられている。周辺環境把握用センサ(F)がセンターベースバー(C)に装備されている。
箱状の本体(A)の前後左右にプーリ(B)を4つ配置する。各プーリは、巾方向中央部にセンターフレームの間隔を空けて、機体の略半幅の長さである。この前後に配置された2つのプーリ(B)(B)にプーリと同幅のクローラ(D)が掛け回されている。このクローラ(D)が左右に2本設けられるので、機体のほぼ全巾がクローラベルトによって覆われることとなる。
本体(A)は、中央部に上蓋を備えた密閉可能な空間が設けられ、両サイドは、側面からアクセスできる収納空間となっている。サイド側の収納空間も開閉可能なカバーを設けることが可能である。中央空間は本移動体の制御機器などが収納される。サイドには、電池などの交換が必要な部品を収容する。
機体中央長手方向にセンターベースバー(C)が配置されていて、周辺環境把握用センサ(F)等を外付けする部材として用いられる。センターベースバー(C)は、プーリ(B)のセンターフレームに支持させることができる。センターフレームは頑丈な部材であるので取り付け用部材として適している。センサなどの器具はセンターベースバー(C)に直接装着あるいは、センターベースバーに立設した支柱(H)に装着することもできる。センターベースバーには、さらに幅の広い台座を設けて、大型の機器を装着することもできる。
センターベースバー(C)は、中央長手方向に配置されているので、器具を装着しても片寄ることが少なく安定性を損なうことはない。機体中央部にあるので、装着された器具が回りの障害物に接触する危険性が小さく、装着器具の安全性が確保できる。
(1)走行用移動体
図3にセンターベースバーにセンサなどを装備していない状態の移動体の外観の斜視図を示す。図4には、クローラを外した分解図、図6に主クローラを外し、サブクローラを備えた図を示す。
走行用移動体Eは、本体Aと本体Aの前後に設けられたプーリBに掛け回された左右に配置されたクローラDを備えている。左側のクローラL51と右側のクローラR52は、センターフレーム41によって、左右に分割されている。前後のセンターフレーム41の延長線上にセンターベースバーCが配置されている。本体Aの下面側にはクローラベルトの摺動面が形成されている。一般のクローラ走行装置に用いられている中間アイドラーであるプーリは、あっても良いが本走行用移動体では用いない方が好ましい。可動部分を設けると、故障の要素となるので、少なくする。
本走行用移動体には、前後左右の4隅にサブクローラユニットGを備えている。図示は、左側の前後に設けられているサブクローラユニットのみを表し、右側は省略している。 走行用移動体Eは、従動プーリ72側を先頭側とし、駆動プーリ71を後ろ側として基本的には走行するが、被災地では障害物が多いので、前進、後進は自由に行える。左右のクローラは別々に制動できる。また、4つのサブクローラユニットは、クローラベルトが回転でき、また腕状であって旋回回動可能であり、かつ、個別に回動できるように構成されている。機体側部はサイド空間32が設けられており、電源となる電池などを収納する空間とする。サイドに配置することにより、放熱が容易であり、かつ、電池の保護と交換の利便性を確保する構成としている。
図3に開示された走行用移動体1は、主となる2つのクローラ51、52と4つのサブクローラユニットGとからなる6つのクローラを個別に制御することにより、被災地で走行、昇降を行うことができる。
センターベースバーCは、左右のクローラベルト53の間に位置しており、外部からの干渉を防ぐことができる。更に、クローラベルト53の上面と略同程度の高さに設けることにより、取り付けられたセンサの感知部の防御性能を向上させることができる。センターベースバーCは、機体の巾方向の中央部に前後に設けられたプーリBのセンターフレーム支持することができる。機体の中央長手方向に渡って、機体よりもやや短い長さに設定することができる。
クローラベルト53、53は、センターフレーム41、41の左右の機体の幅に設けられており、約半分の機体幅の広さのベルトである。ベルトの幅が広いので、幅方向に傾斜した地形や、うねった地形を走行しても、横ズレに対する抵抗が大きくなって、ベルトがプーリから外れてしまう脱輪を防止する効果が大きい。
(2)内部構造
クローラベルトを取り外した主要構成(サブクローラを除く)を図4に示す。
本体Aの前後にプーリBを取付け、本体は箱状であって、中央部と両サイドの3つに区画されている。サイドの区画は外方に開放されているサイド収納部3となっている。中央部は、4周の側面板24、前面板25、後面板26と底面板23、上面側は開閉可能な上面板22によって、内側の収納空間21が形成される。収納空間21には、走行用移動体の制御機器、運行状況や姿勢を検知する移動体自身に関するセンサ、調査用のセンサ機器などが収納される。収納空間21は、閉鎖空間であり、前後にプーリが配置され、更に上下面がクローラベルトによって覆われているので、外部からの衝撃から保護される構成である。
中央収納部は、上面板を開閉して、電子機器などを配置するが、密閉性を確保するために、上面板と中央収納部21は、側面板24、前面板25、後面板26の端部に図4(e)(f)に示すような凹凸を設けて密着性を高めている。本発明では、密閉された中央収納部に配置された電子機器の高温化対策を施している。中央収納部21には、制御機器やセンサなどの電子機器が収納されており、水や汚染物質が侵入しないように密閉構造となっている。本願発明では、中央収納部を形成する筐体に放熱フィンなどの放熱機構を設ける。上面板22、底面板23、側面板24、前面板25、後面板26の各構成板に図4(d)に示す凹凸フィンを設けることができる。中央収納部の上下を移動するクローラベルトおよび前後で回転するプーリの動きによって、放射された熱は滞留すること無く排出されるので、密閉された中央収納部の高温化を効率的に抑制できる。さらに、サイド収納部の上面も放熱機能を持たせることにより、より放熱を向上させることができる。
センターベースバーCは、前述のように前後のセンターフレームに支持することができる。あるいは、上面板22に取り付けることもできる。あるいは、上面板22を2分割して、左右の上面板とは独立して設けることもできる。収納空間21は、一つの空間とした場合には、機器の設置作業や自由度が高い。一方、収納空間を分割した場合は、本体の強度を向上させることができる。左右に分割する壁体を設けるとセンターベースバーの設置用に有効である。
前後のプーリBは、箱体の前面板25あるいは後面板26に設けたセンターフレーム41、41と箱体の側部から延出したサイドフレーム42、42の間に設けた軸73に装着される。
本体Aの側面には、外面に開放可能なサイド収納部3を形成して、電池などの収納部とする。サイド収納部3は、側部上面板33、側部底面板34、側部前面板35、側部後面板36によって形成されている。側部上面板33は、凹凸、メッシュボードや有孔ボードであるサイド上面パネル31を設けて、放熱量を確保することが好ましい。側部外面は、保護板やガードを設けることができる。
このサイド収納部3は、移動体の作業環境条件により密閉性を高めることもできる。
(3)センターベースバー
センターベースバーCは、図3に示されるように幅方向中央部に配置されている。左右にあるクローラベルト53が配置されているので、障害物に直接接触し難い。センターベースバーの上面は、クローラベルト53の表面と同程度の高さ、あるいは高低いずれも設定することができる。また、一部を低く、その他をやや高く設定することも可能である。低くした場合には、クローラベルトによる保護機能が高まる。
センターベースバーCの横断面は、図4(c)に示されるように、下方よりも上部が拡幅した形状、例えは、逆台形などの形状に設ける。不整地を走行する本走行用移動体1は、常時振動を受け、更に段差昇降に伴う衝撃に曝されているので、抜け止めとなる嵌着構造とする。この逆台形を跨ぐような形状に取付け台座61を形成し、この台座にセンサの感知部などを装着する。
また、抜け止め構造としては、下方が広がった溝を設け、該溝に侵入係合する台座とすることも可能である。これらのキー嵌合機構は複数設けることも可能である。また、他のキー嵌合構造とすることも自由である。
センターベースバーCは、本体の前面板25、後面板26あるいは、センターフレーム41に取り付けられる。センターベースバーCの前後に設けた取付片62を接続する。この取付片62は、センターベースバーCの逆台形部よりも薄く平板上に形成し、この端部から取付け台座61を挿入するようにする。本体の中央前後方向に壁体あるいは、ビームを設けて、その上にセンターベースバーCを形成することもできる。
センターベースバーの他の例を図4(g)に示す。図4(g)の例は、センターフレームに取り付ける装着脚部62a、62bを設け、その上にバー62cを掛け渡す構造のセンターベースバーCである。脚部を設けることにより、上面板22の開閉を自由に行うことができる。中央の収納部の機器の装着あるいはセンターベースバーを取り外すことなくメンテナンスを容易に行うことができる。
(4)クローラ
本発明に用いられるクローラ式走行装置の基本構造は、車体機枠の前後に設けた軸73にプーリB、Bを取り付け、このプーリB、Bにクローラベルト53、53を掛け回して、駆動プーリ71を駆動することにより、クローラベルト53、53を回動させて走行する構造である。クローラベルト53、53は機体の左右に設ける。機体下部にクローラを受ける機構として、摺擦体を設ける。摺擦体は、下面前方摺擦部材43a、下面後方摺擦部材43b、下面中央摺擦部材44から構成されている。
凹凸な接地面から受ける不規則な接地抵抗の支障面となることができるので適している。また、摺擦体は転動輪に比べて軸受などの摩耗部や可動部が少ないので、故障の原因が少なくなるので好ましい。低重心にすることができ、車体を安定させる上でも有利である。車体機枠の一部となる本体は、アルミ合金やカーボンファイバー強化プラスチックなど軽量素材を用いる。走行スピードは人間の歩行程度である。
クローラベルト53は、ゴム製あるいは金属製が用いられる。ゴム製ベルトが好ましい。ゴム製ベルトはゴム製プーリへのダメージを小さくできるので適している。また、機体の摺擦部に対する摺擦摩耗を抑えることができる。クローラベルト53の幅は広い方が適している。凸凹が激しい被災地では、クローラの部分的な接地によって機体を支持できるようにするために幅広が適している。また、接地圧を小さくすることができ、鋭利なコンクリート破片などに接触して、アルミ合金製機体が損傷しないような機体保護機能も果たす。
また、幅の広さはクローラベルト脱輪防止にも有効である。
この車体機枠の左右に設けられるクローラ51,52の他に、段差乗り越え用にサブクローラユニットGを設ける。このサブクローラユニットGに対して、前記の車体機枠の前後に設けられたプーリに掛け回された走行用のクローラDを主クローラユニットと称する場合がある。
(5)クローラ用プーリ
クローラベルト53を巻き掛けるプーリBは、センターフレーム41とサイドフレーム42間に設けられた軸73に装着される。本発明では軸にホイール74を介在させて、このホイールにプーリを装着することが好ましい。ホイール内部には電動モータ(図示省略)を内装したホイールインモータを採用する。電動モータは、左右の駆動プーリ71、71にそれぞれ内装される。
プーリBは、金属製、ゴム製、小巾プーリなどを組み合わせて用いることができる。軸着されるプーリは、1〜複数個である。複数個用いる場合は、金属製プーリを混用することができる。それぞれの例を図5(a)(b)(c)に示す。
図5(a)に示すプーリ75、75は、クローラベルトの幅全体に渡る幅を備えた金属製プーリである。プーリ表面には、クローラベルト内面の凹凸に係合する突条が形成されている。プーリ75のセンターフレームよりの縁にはフランジが形成されており、クローラベルトが内側に寄ることを防止している。
図5(b)に示すプーリ76、76は、ホイール74にゴム層を設けた、クローラベルトの全幅に相当する幅を備えたゴム製プーリである。このゴム製プーリは、岩などに衝突した場合に緩衝となる。プーリ表面には、溝を多数形成し、クローラ内面との係合及び緩衝性能の向上、クローラとプーリの間に噛み込まれた砂泥の排出用の溝の機能を付与している。このプーリ76についても、センターフレーム側にフランジが形成されている。
図5(c)に示すプーリは、小巾のプーリを組み合わせている。図示の例では、3つの小巾プーリ77a、77b、77cによって、構成されている。それぞれのプーリはホイール74に装着されている。小巾プーリ77a、77bはゴム製プーリである。ゴム製プーリの表面には、多数の溝が形成されている。
センターフレーム41側に配置されたプーリ77cは、金属製のプーリである。金属製プーリ77cは、前後のプーリの間隔を一定に保ちクローラベルトに適度の緊張が維持でき、クローラベルトに駆動力を伝達する機能を主に分担する。ゴム製プーリ77a、77bは、表面に多数の溝が形成されており、クローラ内面との係合及び緩衝性能の向上、クローラとプーリの間に噛み込まれた砂泥の排出用の溝の機能を果たしている。小巾にすることにより、噛み込まれた砂泥の排出をスムーズに行うことができる。また、軽量化にも寄与する。
ゴム製プーリは、金属製ホイールにゴム体を外挿して形成することが好ましい。金属ホイールでゴムを支持することができるので、ゴム体を安定させること及び軸に取り付けることが容易となる。軸に装着する金属製ホイールを太くすることによって、駆動用モータを内装するスペースを確保できる。
ゴム製プーリの表面には、異物除去用の溝の外、クローラベルトの係合およびすべり防止のための凹凸を形成することができる。ゴム製プーリはコンクリート塊などに衝突した場合の衝撃緩和機能も果たす。段差の昇降や滑落などの衝撃によって、機体やモータなどの機器が損傷することを抑制することができる。
駆動は一般に後方プーリが分担するが、前方プーリにも駆動機構を持たせて、駆動出力を大きくすること、あるいは前進後退によって使い分けることも可能である。
(6)サブクローラユニット
サブクローラユニットG(図3、図6参照)は、走行車体本体の側方に腕状に設ける。左右前後の位置に1〜4つ設けることが可能である。サブクローラユニットGは、起伏や段差に応じて着脱自在とする。サブクローラユニットGは、先端プーリ81と基端プーリ82にサブクローラベルト83を巻き掛けて構成する。先端プーリ81の径を基端プーリ82の径より大きく設定することが好ましい。緩傾斜地や平地では同径でも良い。サブクローラユニットGは、揺動可能であって、段差の高さに応じて、揺動する。揺動範囲は、360°回転可能として、車体本体側部に沿わせて、車体から前後に飛び出さない待機姿勢や、下方に傾斜させて接地した4つのサブクローラユニットを使用して走行をすることも可能である。揺動中心は、基端プーリの軸とし、この軸は、サイドフレーム42に固定されている。また、この軸は、軸73を延長することもできる。先端側プーリの径を大きくすることにより、階段状の段差面ののぼりの際に掛かりを良くすることができる。また、下り方向についても、大きな径のプーリは接地を早くすることができ、落下ショックを小さくすることができる。先端側プーリに錘を追加するなどして重量を増加することにより、さらに階段などの斜面に対して摩擦力を高めて、斜面操行性能を高めることができる。
また、4つのサブクローラは、前後転方向に回転自由であって、軟弱地面や急傾斜面では、旋回して走行することが可能である。また、凹地から脱出するときにも、ランダムに回動・揺動することにより手がかりを探る手段として有効である。
図3には左側の前後に配置されたサブクローラ8a、8bを示している。右側にも同様に配置されているが図示は省略してある。このサブクローラユニットGは、サイドフレーム42に設けられた駆動プーリ84から、基端プーリ82に同軸に設けられたプーリ間に掛け回された駆動ベルト85によって、揺動駆動される。駆動プーリ84は、図示されないモータによって駆動される。したがって、本例では、メインの駆動用に2つのモータと、サブクローラ駆動用に4つのモータの6個のモータが少なくとも駆動源として配置されている。
(7)駆動源について
本発明の駆動源は、モータ駆動が適している。可燃性ガスが流出している可能性がある被災地では、ガソリンエンジンは危険である。また、酸欠状態の密閉空間では内燃機関を使用することはできない。モータは、ホイールインモータを採用することができる。水溜まりも想定されるので、ホイールインモータは水密状態でも駆動できるので適している。モータに関する負荷データは、電流負荷や温度を検知することにより行うことができる。過負荷状態では、オーバーヒートするので、温度を検知して、過負荷状態を回避する操縦操作を行う。
また、調査対象として音やガスの種類や濃度が用いられる場合は、ガソリンエンジン等が発生する騒音と排気ガスは測定の弊害となるので、不適切である。
駆動用のモータは、前述のように主クローラユニットの駆動用とサブクローラ用のものが配置され、6個以上設けられる。
(8)操縦性能
本発明のクローラ式走行装置は、被災地の探査や調査用の無人走行を想定している。操縦は、無人で遠隔操縦する。通信機能は、無線あるいは有線を利用する。人が立ち入ることができない密閉空間の走行が想定されるので、モニターを見ながら操縦することとなる。また、放射能を遮断する必要が有る場合は、遮蔽壁を介して有線で操縦することが必要となる。したがって、モニターに表示するための情報を収集するためのセンサ類を移動体に装備する必要がある。
不安定な地上面走行は、一部分でもクローラが接地した状態で駆動させて、姿勢を変化させて操作・操縦して、脱出と移動を行いつつ、探査や調査を行う。
移動スピードは、人間の歩行スピードである0.5〜1.7m/秒程度、瓦礫上では3km/h、平地は6km/h程度に設計する。遠隔操縦によって、人間が目視しあるいはディスプレイを見て、操縦することが多くなる被災現場では、人間の歩行速度である1.2m/秒以内(時速4Km程度)で十分である。
本発明のクローラ式走行装置は、土木・建設機械などと比べて低速で使用されることを想定しているので、ゴム製プーリが衝突などの押圧を受けて、変形しても、十分な駆動推進力を得ることができる。また、低速に加えて幅広のクローラベルトを採用することにより、脱輪などの障害を回避することができる。
(9)操縦に必要なセンサ類
移動体内蔵センサとして、3軸ジャイロ、エンコーダ、3軸加速度センサ、速度計、慣性計測装置、駆動源の負荷センサなど移動体そのものの情報を収集するセンサ類を内蔵する。移動体に関する基礎データを検知するセンサ類は、気密性の高い本体内部やホイール内に設置され、安全性が高く、走行に関する基本機能の喪失リスクは非常に低く設定されている。
本発明の移動体は、ディスプレイに表示される移動体の周辺状況を把握しながら、コントロールするので、周辺状況を入手する手段を備えている。カメラ、マイク、アンテナ、三次元測距センサ及び照明機器等を装備する。周辺状況を把握するセンサを装備した例を図7に示す。
図7に示された移動体は、無線操縦タイプの移動体100である。
カメラとしては、走行装置の前後を映す前方カメラ122、後方カメラ123、移動体の周囲を映す俯瞰カメラ121などである。俯瞰カメラ121は、移動体100の付近の全周囲を映すことができるようにセンターベースバー6に立設した支柱130に下方を向けて設置する。
センターフレーム4a、4bの先端にマイク124、125を装備している。
照明装置は、明示しないが少なくともカメラと同方向を照射する装置を備えている。
移動体100の周辺の障害物や凹凸情報を入手する三次元測距センサ101を備えている。三次元測距センサは、レーザ反射光等を利用した手段を採用することができる。本例の三次元測距センサ101は、レーザ光送信部を回転軸に固定した測距センサ112とレーザ光送信部を回転軸に固定しさらに回転軸を揺動するように装着した測距センサ111を備えており、二つの測距データを利用して周辺の物体の距離、高低を把握している。なお、揺動軸を備えた測距センサは、本発明者が提案した特許第4059911号公報に開示された例がある。
本例では、センターベースバー6は、センターフレーム4a、4bに支脚を介して装着している。
センサからのデータはアンテナ141からモニターを備えたコンピュータ装置に送られ加工されてモニターに表示され、コントローラを操作してアンテナへ送信し移動体100を操作する。
図8に、有線操縦タイプの移動体200の例を示す。
本例では、有線操縦用通信ケーブル装置242を備えている。移動体自体の情報センサ、周辺状況を把握するセンサは、前述した無線操縦タイプの移動体100と同様のセンサを搭載することができる。
有線操縦は、行動範囲が搭載された通信ケーブルの長さに制限されるが、無線を使用することができない環境で使用することとなる。操縦者は立ち入ることができないが、無線が可能な範囲があって、途中に無線が遮断される壁などが存在する場合は、遮断体の手前に中継装置を置いて、中継装置から有線を延出することもできる。
(10)移動体の操縦
モニター表示に基づいてジョイスティックにて遠隔操縦する。
本発明の移動体の操縦は、無線が有効な場所では無線操縦タイプの移動体を使用し、無線が効かない場所では有線操縦タイプの移動体を使用することができる。さらに、無線操縦と有線操縦を組み合わせて使用することも可能である。
例えば、放射線の遮蔽壁があるような原子力施設では、遮蔽壁によって無線も遮断されるが、遮蔽壁の内側では無線が可能な環境である。このような、無線が遮断される環境では、有線によって遮蔽壁を通過して操縦することが有効である。このような施設では、前述した有線操縦タイプの移動体200を使用することができる。さらに、有線操縦タイプ移動体200を中継機として無線操縦タイプの移動体100を操縦することができる。このように2種類の移動体を組み合わせることにより、広範囲の行動が可能となる。例えば、有線操縦タイプは直線的な移動は容易であるが、屈曲した場所への侵入は通信ケーブルの絡まりや損傷の危険があってむずかしいので、そのような場所への侵入は無線操縦タイプの移動体100を活用することが有効となる。
人工構造物の場合は、構造物の設計図情報が有用である。設計図と移動体からの情報とを照合することにより、現況の把握が正確となり、操縦が容易となる。活動する施設の設計図情報をコントローラ側に装備して移動体の走行情報を投影することにより、予測性の高い操縦が可能である。
なお、GPS機能は、施設内走行を基本とする場合は、機能しないので必ずしも有効な手段ではない。人工構造物の場合は、構造物の設計図情報が有効となる。
(11)調査用センサ類
調査用のセンサは、対象によって必要なセンサが異なる。
原子力発電施設では、放射線線量計、γカメラ、サーモグラフィ、温度計、湿度センサ、水位センサ、採水装置、ガスセンサ等である。
軽量物を動かすマニピュレータを装着することも可能である。水などのサンプルを採取する器具としても利用することができる。
前述の移動体の行動用の収集データに基づく地図データと放射能センサなどのデータとを照合することにより、施設内の放射能分布状況等を把握することができ、その後の適切な対応策の立案の精度を容易に高めることができる。
本発明の無人走行用移動体は、原子力施設や震災、洪水、地滑り、火山などの被災地や倒壊した建物内部などの調査や探査用の走行用移動体として利用できる。低重心でクローラベルトで全体が覆われているので、障害に強く、瓦礫や段差の多い地形において、移動性に優れている。センサなどの機能をセンターに集中し、外面に飛び出さないように、安定して取り付けることが可能である。
1・・・走行用移動体
2・・・箱体
21・・・収納空間
22・・・上面板
23・・・底面板
24・・・側面板
25・・・前面板
26・・・後面板

3・・・サイド収納部
31・・・サイド上面パネル
32・・・サイド空間
33・・・側部上面板
34・・・側部底面板
35・・・側部前面板
36・・・側部後面板

41、4a、4b・・・センターフレーム
42・・・サイドフレーム
43a・・・下面前方摺擦部材
43b・・・下面後方摺擦部材
44・・・下面中央摺擦部材

D、5・・・クローラ
51・・・クローラL
52・・・クローラR
53・・・クローラベルト

C、6・・・センターベースバー
61・・・取付け台座
62・・・取付片
62a、62b・・・装着用脚部
62c・・・バー

B、7・・・プーリ
71・・・駆動プーリ
72・・・従動プーリ
73・・・軸
74・・・ホイール
75・・・金属製プーリ
76・・・ゴム製プーリ
77・・・小巾プーリ
77a・・・小巾ゴム製プーリ
77b・・・小巾ゴム製プーリ
77c・・・小巾金属製プーリ

G、8・・・サブクローラユニット
8a・・・サブクローラLf
8b・・・サブクローラLb
81・・・先端プーリ
82・・・基端プーリ
83・・・サブクローラベルト
84・・・駆動プーリ
85・・・駆動ベルト

100・・・無線操縦タイプ移動体
101・・・三次元測距センサ
111・・・可変回転測距センサ
112・・・定角度回転測距センサ

121・・・俯瞰カメラ
122、222・・・前方カメラ
123、223・・・後方カメラ
124、125、224、225・・・マイク

130、230・・・支柱
141、241・・・アンテナ
200・・・有線操縦タイプ移動体

Claims (10)

  1. 箱状の本体(A)該本体の前後に装着されたプーリ(B)、機体中央長手方向に機器付設用のセンターベースバー(C)が備えられており、前記センターベースバー設置部分を除いた機体の全巾に掛け回された左右の走行用クローラ(D)を備えた人間が侵入困難環境下における無人走行用の移動体(E)であって、
    前後に設けられたプーリ(B)は、センターフレームと両側のサイドフレーム間に設けられた軸に軸支されており、センターフレームおよびサイドフレームは機体の前後壁に接続されており、センターベースバー(C)がセンターフレームに連結されており
    本体(A)は、金属製であって密閉可能な中央内部空間を備え、サイドは側方に開閉可能な収納空間が設けられており、
    当該移動体の内部状況把握センサと当該移動体の周辺環境把握用センサ(F)を備えており、
    周辺環境把握用センサ(F)は、センターベースバー(C)に設けられており、
    移動体は、無線操縦および/又は有線操縦であることを特徴とする無人走行用の移動体。
  2. 機体の前後の左右に、回動可能な腕状のサブクローラユニット(G)を備えており、
    サブクローラは、機体側の基端プーリと基端プーリと同径又は大きな径の先端プーリの間にクローラベルトを掛け渡してあることを特徴とする請求項1記載の無人走行用移動体。
  3. 内部状況把握センサは、中央内部空間の内部あるいは密閉された駆動源内部に収納されており、3軸ジャイロ、3軸加速度センサ、速度計、エンコーダ、慣性計測装置およびサブクローラ仰角センサ、動力源負荷検知センサを搭載したことを特徴とする請求項1又は2記載の無人走行用の移動体。
  4. 中央内部空間を構成する前後の板体および上面板には放熱機構を設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の無人走行用の移動体。
  5. センターベースバー(C)には、機体上方に配置するセンサ類を装着する支柱(H)を立設したことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の無人走行用の移動体。
  6. 周辺環境把握用センサ(F)として、無線用アンテナ、音収集マイク、前後方向に向けたカメラ、機体周囲をカバーする俯瞰カメラ、機体進行方向に対して回転軸角度固定の測距センサ、回転軸が回動型の三次元測距センサ、温度計のいずれかおよび照明器具を備えていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の無人走行用の移動体。
  7. 支柱(H)には、少なくとも前後方向に向けたカメラ、機体周囲をカバーする俯瞰カメラ、無線用アンテナが装着されていることを特徴とする請求項5又は6記載の無人走行用の移動体。
  8. 前後に設けられたプーリ(B)の少なくとも一方のプーリはクローラ駆動用モータが内蔵されたホイールインモータを備えていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の無人走行用移動体。
  9. 機体の側方に設けられた収納空間は、電池収納部であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の無人走行用移動体。
  10. 原子力発電所施設用であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の無人走行用移動体。
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