JP5542092B2 - 無人走行用移動体 - Google Patents

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Description

本発明は、災害地などの障害物の多い不整地を走行することに適したクローラ式走行用移動体に関する。特に、震災などの災害地において、倒壊したビルや土砂崩壊地において、調査や探索活動を行う走行用移動体に関する。
被災直後の不安定で予測不能な状態の被災地の調査や探索を行う装置として、クローラ式走行装置が着目されている。クローラ式走行装置は、土木や建築用作業機械に用いられている。砂泥地や凸凹の多い土地の走行に伴い砂泥詰まり対策や走破性を改善した装置の開発が進められている。
例えば、特許文献1(特開平11−301534号公報)には、クローラを左右に配置し、クローラ走行装置の上部に本体部分を搭載し、傾斜地センサーを備えた傾斜地走行安定化装置(図5参照、なお、図5は、特許文献1に掲載された図1を引用したものであって、符号は本願発明とは無関係である。)が開示されている。
特許文献(特開2008−143354号公報)には、本体部分をクローラ走行装置の上部に搭載し、前後に延出された段差越え用の揺動できるフリッパーを設けたクローラ式走行車が開示(図6参照、なお、図6は、特許文献2に掲載された図1を引用したものであって、符号は本願発明とは無関係である。)されている。
特許文献3(特開2007−237991号公報)には、従動クローラと三角フレームを備えたクローラを屈曲自由に連結し、三角形のクローラによって障害物を乗り越えることができる装置が開示されている。
特許文献4(特開2004−74980号公報)には、本体の下方であって前後に設けられた揺動可能なクローラを用いて段差のある起伏を走行できるクローラ式走行装置が開示されている。
特許文献5(特開2009−241246号公報)には、主推進力発生部、可動腕部、測距装置を有するクローラ型走行装置であって、測距装置を用いることで、地形に応じて可動腕を動かし、なお且つ転倒安定性を考慮に入れながら、移動体が半自律的に移動することにより、操縦者は移動体の移動方向を指示するのみで、移動体がその方向の不整地に応じた不整地移動機構の安全な動作を自律的に生成することができるクローラ型走行装置が開示されている。
特開平11−301534号公報 特開2008−143354号公報 特開2007−237991号公報 特開2004−74980号公報 特開2009−241246号公報
本発明者は、不安定で予測困難な被災地の走行に適したクローラ式走行装置の研究開発を継続して行っている。被災地の探索や調査においては、瓦礫や砂泥などによる障害や起伏の多い状態の表面であることに加え、火災や都市ガスや火山性ガスなどの危険性があるので無人走行が求められる。このような被災地の環境下では、走行装置の故障や本体機器が損傷したときに、人が接近して修理することが困難であるので、故障や停止することなく走行できることが重要である。本発明は、被災地の調査に適した無人走行用の移動体を開発することを目的とする。
本発明は、走行用移動体の制御機器やセンサーの機器類を収納した部分をクローラベルトで覆い、機器類への衝撃損傷を回避して、安全な走行用移動体構成としたことに基づく発明である。
本発明は、次の構成を要旨とするものである。
1.箱体(A)と該箱体を覆う走行用クローラ(B)から構成される無人走行用の移動体であって、
箱体(A)は、上面側が開閉可能であり、内部に移動体制御用の機器及び調査用の機器が収納できる閉鎖空間を有し、箱体上面に機器付設用のセンターベースバーを備えており、箱体下面はクローラベルトの摺接面を形成し、箱体の前後には左右にプーリが設けられており、
該プーリは、複数分割されており、少なくとも1つはゴム製であって、センターフレームと箱体の側部から延出されているサイドフレームに装着されたホイールに取り付けられており、該ホイールに小巾プーリが複数間隔を開けて設けられており、小巾プーリには少なくとも1つはゴム製プーリであり、
該ホイールに駆動用モータが内装されており、
該センターベースバーは、前後のセンターフレームに取り付けられており、
走行用クローラ(B)は、前記センターフレームによって左右に分割され、センターベースバーの左右に配置され、クローラベルトの幅はセンターベースバーの幅を除き箱体の全幅を覆う幅である箱体の前後に設けた前記プーリ間にクローラベルトが掛け回され、搭載した電源により前記モータを駆動源とする不安定な足場あるいは危険な環境下での探査や調査に用いられる無人走行用の移動体。
.箱体(A)の左右側部に電池収納部を備え、該電池収納部に移動体駆動用電池を搭載したことを特徴とする1.に記載の無人走行用移動体。
.クローラ駆動用モータは駆動用モータがホイールに内蔵されたホイールインモータであることを特徴とする1.又は2.記載の無人走行用移動体。
.箱体(A)の下面には、クローラベルトの摺動体が設けられていることを特徴とする1.〜3.のいずれかに記載の無人走行用移動体。
.箱体(A)の前後左右に、回動可能な腕状のサブクローラユニット(C)を設けたことを特徴とする1.〜4.のいずれかに記載の無人走行用移動体。
.被災地あるいは自然災害地の調査用移動体であることを特徴とする1.〜5.のいずれかに記載の無人走行用移動体。
.調査移動速度が人間の歩行速度に設定されていることを特徴とする1.〜6.のいずれかに記載の無人走行用移動体。
1.本発明の無人走行用移動体は、機器類を収納した分である箱体の上下面及び前後がクローラベルトで覆われているので、直接的な損傷から保護される。機器付設用のセンターベースバーが、中央部に設けられているので、瓦礫との接触が抑制される。
2.箱体内部に収納された本体機器類が収納されており、全体として低重心であって、安定している。クローラベルトの幅が広いので、クローラベルトの脱輪が抑制される。
3.中央部に設けた機器付設用のセンターベースバーに、カメラレンズ部、アンテナ、マイク、ガス感知器などの付設機器を取り付けることができる。これらの付設されたセンサーなどの制御部などの本体部分は、箱体の内部に設置されるので、感知部分のみがセンターベースバーに取り付けられて外部の情報収集源となる。
4.本無人走行用移動体は、モータ駆動であるので、不燃ガスや可燃ガス、水溜まりであっても、走行することができる。ホイールインモータを採用することにより、箱体内部の機器収納空間を確保することができる。電源となる電池を箱体の側面空間に収納したので、電池の熱を放熱することが容易となる。モータは静かであるので、音による調査にも適している。
5.腕状のサブクローラユニットを装着することにより、段差昇降移動が容易となり、活動を容易にすることができる。
6.人が立ち入ることが困難な被災地、倒壊建造物内部や火山などの調査、観測用の無人走行用の移動体として適している。
7.本移動体は、全体として機器の損傷を抑制でき、安定に無人で被災地を走行できる移動体である。
本発明の無人走行用移動体の例を示す図 本発明の無人走行用移動体のクローラベルトを外した状態を示す図 駆動側機構の概略を示す図 サブクローラユニットを装着した状態を示す模式図 従来例(特許文献1 図1) 従来例(特許文献2 図1)
本発明は、基本的には車両全体がクローラベルトに覆われた無人走行用移動体である。制御機器、駆動源や調査用機器などが装備された制御機器類等がクローラベルトで覆われていて、外部に直接露出しない構成である。
特に、市街地や山間部などで発生する地震などの大規模な被災地の屋外や損壊した建物内部など被災直後の不安定な足場と危険な環境下での探査や調査に用いられる無人操作に適した走行用移動体である。本発明は、走行用移動体全体がクローラに覆われて、制御機器等が外部に露出する部分が殆ど無く、保護されていて、低重心である。このため、制御機器類の安全性は高く、転倒し難い構造であり、転倒した場合でも、クローラは接地状態を維持して、移動可能である。
左右に設けられたクローラは、幅が広いので、クローラが脱輪する危険性は小さい。回動可能に設けられたサブクローラユニットは、段差昇降に有効に機能するので、被災地の階段や瓦礫、段差の昇降が容易である。そして、走行用移動体が横転した場合でも、サブクローラユニットを個別に回動制御することにより、正常姿勢に復帰することができる。
本発明の走行用移動体は、電動モータ駆動であるので静かである。このため、音を調査対象とすることができる。モーター用電源を機体の側部に設け、電源から容易に放熱でき、制御機器と分離収納しているので、収納機器を高温障害から防御している。モータ駆動は、可燃ガスや不燃ガスの影響を受けることなく活動することができる。
外部に露出する必要がある、集音マイクや、カメラのレンズ部、送受信用アンテナ等の調査機器のセンサー感知部等は中央部に設けた機器付設用のセンターベースバーに取り付けることができる。感知部等はセンター部分に付設されるので、衝突などの障害リスクが小さい。
図面を参照して、本走行措置の例を説明する。
<全体構成について>
(1)走行用移動体
図1に外観の斜視図を示す。図2には、クローラを外した分解図、図4に主クローラを外し、サブクローラを備えた図を示す。
走行用移動体1は、箱体2と箱体2の前後に設けられたプーリ7に掛け回された左右に配置されたクローラ5を備えている。左側のクローラL51と右側のクローラR52は、センターフレーム41によって、左右に分割されている。前後のセンターフレーム41の延長線上にセンターベースバー6が配置されている。箱体2の下面側にはクローラベルトの摺動面が形成されている。一般のクローラ走行装置に用いられている中間アイドラーであるプーリは、あっても良いが本走行用移動体では用いない方が好ましい。可動部分を設けると、故障の要素となるので、少なくする。
本走行用移動体には、前後左右の4隅にサブクローラユニット8を備えている。図示は、左側の前後に設けられているサブクローラユニットのみを表し、右側は省略している。
走行用移動体1は、従動プーリ72側を先頭側とし、駆動プーリ71を後ろ側として基本的には走行するが、被災地では障害物が多いので、前進、後進は自由に行える。左右のクローラは別々に制動できる。また、4つのサブクローラユニットは、ベルトが回転でき、また全体が腕状に旋回回動可能であり、かつ、個別に制動できるように構成されている。機体側部はサイド空間32が設けられており、電源となる電池などを収納する空間とする。サイドに配置することにより、放熱が容易であり、かつ、電池の保護と交換の利便性を確保する構成としている。
図1に開示された走行用移動体1は、主となる2つのクローラ51、52と4つのサブクローラユニット8とからなる6つのクローラを個別に制御することにより、被災地の走行、昇降を行うことができる。
センターベースバー6は、左右のクローラベルト53の間に位置しており、外部からの干渉を防ぐことができる。更に、クローラベルト53よりも一段低い位置に設けることにより、取り付けられたセンサーの感知部の防御性能を向上させることができる。
クローラベルト53、53は、センターフレーム41、41の左右の機体の幅に設けられており、幅の広いベルトである。ベルトの幅が広いので、幅方向に傾斜した地形や、うねった地形を走行しても、横ズレに対する抵抗が大きくなって、ベルトがプーリから外れてしまう脱輪防止効果が大きい。
(2)内部構造
クローラベルトを取り外した主要構成(サブクローラを除く)を図2に示す。
箱体2の前後にプーリ7を取付け、箱体の側面には外方に開放されているサイド収納部3を設けている。箱体2は、4周の側面板24と底面板23、上面側は開閉可能な上面板22によって、内側の収納空間21が形成される。収納空間21には、走行用移動体の制御機器や調査用のセンサー機器などが収納される。収納空間21は、閉鎖空間であり、前後にプーリが配置され、更に側面を除く周面がクローラベルトによって覆われているので、外部からの衝撃から保護される構成である。
センターベースバー6は、上面板22に取り付けることもできる。あるいは、上面板22を2分割して、左右の上面板とは独立して設けることもできる。収納機器の設置作業は、左右独立して開閉することが好ましい。箱体内部は、壁を設けて区分することができる。区分によって、強度の向上、あるいは、収納機器の防御性をコントロールできる。左右に分割する壁体を設けるとセンターベースバーの設置用に有効である。
前後のプーリ7は、箱体の前面板25あるいは後面板26に設けたセンターフレーム41と箱体の側部から延出してサイドフレーム42の間に設けた軸73に装着される。
箱体2の側面には、外面に開放可能なサイド収納部3を形成して、電池などの収納部とする。サイド収納部3は、側部上面板33、側部底面板34、側部前面板35、側部後面板36によって形成されている。側部上面板33は、メッシュボードや有孔ボードであるサイド上面パネル31を設けて、放熱量を確保することが好ましい。側部外面は、保護板やガードを設けることができる。
このサイド収納部3は移動体の作業環境条件により密閉性を高めることもできる。
(3)センターベースバー
センターベースバー6は、図1に示されるように幅方向中央部に配置されている。左右にあるクローラベルト53が配置されているので、障害物に直接接触し難い。センターベースバーの上面は、クローラベルト53の表面と同程度の高さ、あるいは高低いずれも設定することができる。また、一部を低く、その他をやや高く設定することも可能である。低くした場合には、クローラベルトによる保護機能が高まる。
センターベースバー6の横断面は、図2(b)に示されるように、下方よりも上部が拡幅した形状、例えは、逆台形などの形状に設ける。不整地を走行する本走行用移動体1は、常時振動を受け、更に段差昇降に伴う衝撃に曝されているので、抜け止めとなる嵌着構造とする。この逆台形を跨ぐような形状に取付け台座61を形成し、この台座にセンサーの感知部などを装着する。
また、抜け止め構造としては、下方が広がった溝を設け、該溝に侵入係合する台座とすることも可能である。これらのキー嵌合機構は複数設けることも可能である。また、他のキー嵌合構造とすることも自由である。
センターベースバー6は、箱体の前面板25、後面板26あるいは、センターフレーム41に取り付けられる。センターバー6の前後に設けた取付片62を接続する。この取付片62は、センターベースバー6の逆台形部よりも薄く平板上に形成し、この端部から取付け台座61を挿入するようにする。箱体の中央前後方向に壁体あるいは、ビームを設けて、その上にセンターベースバー6を形成することもできる。
(4)クローラ
本発明に用いられるクローラ式走行装置の基本構造は、車体機枠の前後に設けた軸73にプーリ7、7を取り付け、このプーリ7、7にクローラベルト53、53を掛け回して、駆動プーリ71を駆動することにより、クローラベルト53、53を回動させて走行する構造である。クローラベルト53、53は機体の左右に設ける。機体下部にクローラを受ける機構として、摺擦体を設ける。摺擦体は、下面前方摺擦部材43a、下面後方摺擦部材43b、下面中央摺擦部材44から構成されている。
凹凸な接地面から受ける不規則な接地抵抗の支障面となることができるので適している。また、摺擦体は転動輪に比べて軸受などの摩耗部や可動部が少ないので、故障の原因が少なくなるので好ましい。低重心にすることができ、車体を安定させる上でも有利である。車体機枠となる箱体は、アルミ合金やカーボンファイバー強化プラスチックなど軽量素材を用いる。走行スピードは人間の歩行程度である。
クローラベルト53は、ゴム製あるいは金属製が用いられる。ゴム製ベルトが好ましい。ゴム製ベルトはゴム製プーリへのダメージを小さくできるので適している。また、機体の摺擦部に対する摺擦摩耗を押さえることができる。クローラベルト53の幅は広い方が適している。凸凹が激しい被災地では、クローラの部分的な接地によって機体を支持できるようにするために幅広が適している。また、接地圧を小さくすることができ、鋭利なコンクリート破片などに接触して、アルミ合金製機体が損傷しないような機体保護機能も果たす。
また、幅の広さはクローラベルト脱輪防止にも有効である。
この車体機枠の左右に設けられるクローラ51,52の他に、段差乗り越え用にサブクローラユニット8を設ける。このサブクローラユニット8に対して前記の車体機枠の前後に設けられたプーリに掛け回された走行用のクローラ5を主クローラユニットと称する場合がある。
(5)クローラ用プーリ
クローラベルト53を巻き掛けるプーリ7は、センターフレーム41とサイドフレーム42間に設けられた軸73に装着される。本発明では軸にホイール74を介在させて、このホイールにプーリを装着することが好ましい。ホイール内部には電動モータ(図示省略)を内装したホイールインモータを採用する。電動モータは、左右の駆動プーリ71、71にそれぞれ内装される。
プーリ7は、金属製、ゴム製、組み合わせた小巾プーリを用いることができる。軸着されるプーリは、1〜複数個である。複数個用いる場合は、金属製プーリを混用することができる。それぞれの例を図3(a)(b)(c)に示す。
図3(a)に示すプーリ75、75は、クローラベルトの幅全体に渡る幅を備えた金属製プーリである。プーリ表面には、クローラベルト内面の凹凸に係合する突条が形成されている。プーリ75のセンターフレームよりの縁にはフランジが形成されており、クローラベルトが内側に寄ることを防止している。
図3(b)に示すプーリ76、76は、ホイール74にゴム層を設けた、クローラベルトの全幅に相当する幅を備えたゴム製プーリである。このゴム製プーリは、岩などに衝突した場合に緩衝となる。プーリ表面には、溝を多数形成し、クローラ内面との係合及び緩衝性能の向上、クローラとプーリの間に噛み込まれた砂泥の排出用の溝の機能を付与している。このプーリ76についても、センターフレーム側にフランジが形成されている。
図3(c)に示すプーリは、小巾のプーリを組み合わせている。図示の例では、3つの小巾プーリ77a、77b、77cによって、構成されている。それぞれのプーリはホイール74に装着されている。小巾プーリ77a、77bはゴム製プーリである。ゴム製プーリの表面には、多数の溝が形成されている。
センターフレーム41側に配置されたプーリ77cは、金属製のプーリである。金属製プーリ77cは、前後のプーリの間隔を一定に保ちクローラベルトに適度の緊張が維持でき、クローラベルトに駆動力を伝達する機能を主に分担する。ゴム製プーリ77a、77bは、表面に多数の溝が形成されており、クローラ内面との係合及び緩衝性能の向上、クローラとプーリの間に噛み込まれた砂泥の排出用の溝の機能を果たしている。小巾にすることにより、噛み込まれた砂泥の排出がスムーズに行うことができる。また、軽量化にも寄与する。
ゴム製プーリは、金属製ホイールにゴム体を外挿して形成することが好ましい。金属ホイールでゴムを支持することができるので、ゴム体を安定させることと及び軸に取り付けることが容易となる。軸に装着する金属製ホイールを太くすることによって、駆動用モータを内装するスペースを確保できる。
ゴム製プーリの表面には、異物除去用の溝の外、クローラベルトの係合およびすべり防止のための凹凸を形成することができる。ゴム製プーリはコンクリート塊などに衝突した場合の衝撃緩和機能も果たす。段差の昇降や滑落などの衝撃などによって、機体やモータなどの機器が損傷することを抑制することができる。
駆動は一般に後方プーリが分担するが、前方プーリにも駆動機構を持たせて、駆動出力を大きくすること、あるいは前進後退によって使い分けることも可能である。
(6)サブクローラユニット
サブクローラユニット8(図1、図4参照)は、走行車体本体の側方に腕状に設ける。左右前後の位置に1〜4つ設けることが可能である。サブクローラユニット8は、起伏や段差に応じて着脱自在とする。サブクローラユニット8は、先端プーリ81と基端プーリ82にサブクローラベルト83を巻き掛けて構成する。先端プーリ81の径を基端プーリ82の径より大きく設定することが好ましい。サブクローラユニット8は、揺動可能であって、段差の高さに応じて、揺動可能とする。揺動範囲は、360°回転可能として、車体本側部に沿わせて、車体から前後に飛び出さない待機姿勢や、下方に傾斜させて接地した4つのサブクローラユニットを使用して走行をすることも可能である。揺動中心は、基端プーリの軸とし、この軸は、サイドフレーム42に固定されている。また、この軸は、軸73を延長することもできる。
図1には左側の前後に配置された、サブクローラユニット8a、8bを示している。右側にも同様に配置されている。このサブクローラユニット8a、8bは、サイドフレーム42に設けられた駆動プーリ84から、基端プーリ82に同軸に設けられたプーリ間に掛け回された駆動ベルト85によって、駆動される。駆動プーリ84は、図示されないモータによって駆動される。したがって、本例では、メインの駆動用に2つのモータと、サブクローラ駆動用に4つのモータの6個のモータが少なくとも駆動源として配置されている。
(7)駆動源について
本発明の駆動源は、モータ駆動が適している。可燃性ガスが流出している可能性がある被災地では、ガソリンエンジンは危険である。また、酸欠状態の密閉空間では内燃機関を使用することはできない。モータは、ホイールインモータを採用することができる。水溜まりも想定されるので、ホイールインモータは水密状態でも駆動できるので適している。
また、調査対象として音やガスの種類や濃度が用いられる場合は、ガソリンエンジン等が発生する騒音と排気ガスは測定の弊害となるので、不適切である。
駆動用のモータは、前述のように主クローラユニットの駆動用とサブクローラ用のものが配置され、6個以上設けられる。
(8)操縦性能
本発明のクローラ式走行装置は、被災地の探査や調査用の無人走行を想定している。操縦は、無人で遠隔操縦する。不安定な地上面走行は、一部分でもクローラが接地した状態で駆動させて、姿勢を変化させて操作・操縦して、脱出と移動を行いつつ、探査や調査を行う。
移動スピードは、人間の歩行スピードである0.5〜1.7m/秒程度に設計する。遠隔操縦によって、人間が目視しあるいはディスプレイを見て、操縦することが多くなる被災現場では、人間の歩行速度である1.2m/秒以内(時速4Km程度)で十分である。
本発明のクローラ式走行装置は、土木・建設機械などと比べて低速で使用されることを想定しているので、ゴム製プーリが衝突などの押圧を受けて、変形しても、十分な駆動推進力を得ることができる。また、低速に加えて幅広のクローラベルトを採用することにより、脱輪などの障害を回避することができる。
本発明の無人走行用移動体は、震災、洪水、地滑り、火山などの被災地や倒壊した建物内部などの調査や探査用の走行用移動体として利用できる。低重心でクローラベルトで全体が覆われているので、障害に強く、瓦礫や段差の多い地形において、移動性に優れている。センサーなどの機能をセンターに集中し、外面に飛び出さないように、安定して取り付けることが可能である。
1・・・走行用移動体
2・・・箱体
21・・・収納空間
22・・・上面板
23・・・底面板
24・・・側面板
25・・・前面板
26・・・後面板

3・・・サイド収納部
31・・・サイド上面パネル
32・・・サイド空間
33・・・側部上面板
34・・・側部底面板
35・・・側部前面板
36・・・側部後面板

41・・・センターフレーム
42・・・サイドフレーム
43a・・・下面前方摺擦部材
43b・・・下面後方摺擦部材
44・・・下面中央摺擦部材

5・・・クローラ
51・・・クローラL
52・・・クローラR
53・・・クローラベルト

6・・・センターベースバー
61・・・取付け台座
62・・・取付片

7・・・プーリ
71・・・駆動プーリ
72・・・従動プーリ
73・・・軸
74・・・ホイール
75・・・金属製プーリ
76・・・ゴム製プーリ
77・・・小巾プーリ
77a・・・小巾ゴム製プーリ
77b・・・小巾ゴム製プーリ
77c・・・小巾金属製プーリ

8・・・サブクローラユニット
8a・・・サブクローラLf
8b・・・サブクローラLb
81・・・先端プーリ
82・・・基端プーリ
83・・・サブクローラベルト
84・・・駆動プーリ
85・・・駆動ベルト

Claims (7)

  1. 箱体(A)と該箱体を覆う走行用クローラ(B)から構成される無人走行用の移動体であって、
    箱体(A)は、上面側が開閉可能であり、内部に移動体制御用の機器及び調査用の機器が収納できる閉鎖空間を有し、箱体上面に機器付設用のセンターベースバーを備えており、箱体下面はクローラベルトの摺接面を形成し、箱体の前後には左右にプーリが設けられており、
    該プーリは、複数分割されており、少なくとも1つはゴム製であって、センターフレームと箱体の側部から延出されているサイドフレームに装着されたホイールに取り付けられており、該ホイールに小巾プーリが複数間隔を開けて設けられており、小巾プーリには少なくとも1つはゴム製プーリであり、
    該センターベースバーは、前後のセンターフレームに取り付けられており、
    走行用クローラ(B)は、前記センターフレームによって左右に分割され、センターベースバーの左右に配置され、クローラベルトの幅はセンターベースバーの幅を除き箱体の全幅を覆う幅である箱体の前後に設けた前記プーリ間にクローラベルトが掛け回され、搭載した電源とモータを駆動源とする不安定な足場あるいは危険な環境下での探査や調査に用いられる移動体である無人走行用の移動体。
  2. 箱体(A)の左右側部に電池収納部を備え、該電池収納部に移動体駆動用電池を搭載したことを特徴とする請求項に記載の無人走行用移動体。
  3. クローラ駆動用モータは駆動用モータがホイールに内蔵されたホイールインモータであることを特徴とする請求項1又は2記載の無人走行用移動体。
  4. 箱体(A)の下面には、クローラベルトの摺動体が設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の無人走行用移動体。
  5. 箱体(A)の前後左右に、回動可能な腕状のサブクローラユニット(C)を設けたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の無人走行用移動体。
  6. 被災地あるいは自然災害地の調査用移動体であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の無人走行用移動体。
  7. 調査移動速度が人間の歩行速度に設定されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の無人走行用移動体。
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