JP5823835B2 - 機器設置用支柱を備えた無人走行用の移動体 - Google Patents

機器設置用支柱を備えた無人走行用の移動体 Download PDF

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Description

本発明は、原子力発電所などの危険施設において、人間が立ち入ることが困難な環境下で活動することに適したクローラ式走行用移動体に関する。特に、原子力施設において事故が発生した場合、高濃度の放射能汚染場所など人間の立ち入りが困難な箇所の調査活動などに適した移動体の技術に関する。
原子力施設の事故は継ぎ手の劣化に伴う放射能の汚染水漏れのような部分的な内容から、スリーマイル島原発、チェルノブイリ原発事故、福島原発事故のような原子炉損傷、施設全体に破壊が及ぶような事故まで様々である。原子力発電所建屋の損壊を伴う様な事故において、既設のセンサ類も機能せずに建屋内の放射能状態や損壊の程度が把握できない状況が発生する。原子力施設の事故損傷に応じて現場点検をする発明がいくつか提案されている。
例えば、特許文献1(特許第2540417号公報)には、損傷を受けた原子力発電所のような現場を点検あるいは修理するための遠隔操作方法であって、導波管部材を配置すべく該導波管部材を操縦する操縦器と該配置された導波管部材における隣接する各端部を互いに接続するための少なくとも一つのロボットアームとを備えると共に信号発生器及び信号受信器を含む制御ステーションから導波管ラインを介して遠隔制御される少なくとも一つの運搬車を使用して、導波管部材の端と端とをつないで敷設する段階と、敷設された導波管部材からなる導波管ラインを現場まで延長すべく運搬車が該導波管ラインを介して制御ステーションから制御されつつ前述の敷設する段階を繰り返す段階とを備えている方法が提案されている。この発明によれば、点検修理専用のロボット式車両は、運搬車によって敷設された導波管ラインに沿って現場まで自力走行し、制御ステーションからの導波管ラインを介した遠隔制御によって現場作業を実施し得る。
特許文献2(特開平7−286870号公報)には、建屋内の階間を移動する昇降機と、この昇降機へ乗降可能に搭載され遠隔操作による自走行機能および監視機能を有する移動監視ロボットとを備えた階間移動監視装置であって、昇降機を利用した階間移動機構および無線方式を採用することにより、小型軽量でアクセス可能な範囲が広く、原子力プラント等への導入が有効的に行える階間移動監視装置が開示されている。
特許文献3(特開平6−168017号公報)には、移動ロボットシステムの操作盤と、この操作盤から長距離通信の中継を行うための中継盤と、この中継盤と通信ケーブルにより接続され通信系統を2系統以上に分割するための切替器と、この切替器により分割される系統ごとに通信信号を増幅するための増幅器と、この増幅器から出力される各系統の信号をカップリングさせる信号カップリング手段とを備えることを特徴とする遠隔操作型移動ロボットシステムであって、長距離,多系統の通信時における信号伝送の安定性,信頼性を高めた発明が開示されている。
特許文献4(特開2002−254363号公報)には、不整地に対して追従可能なクローラを備え、前記クローラによって不整地上を走行することが可能な走行台車と、走行台車上に配置された多軸構成の胴体部と、前記胴体部に備えられた多関節アームと前記胴体部に備えられた多関節撮影手段とを備えた走行式作業ロボットであって、遠隔制御側から送信される、走行式作業ロボット各部の動作を制御するための制御情報を受信するとともに、前記走行式作業ロボット各部の動作状態情報を前記遠隔制御側に送信する通信手段と、前記走行式作業ロボット各部を動作させるための動力を供給する動力供給手段と、前記通信手段によって受信された制御情報に基づいて、前記クローラ、前記胴体部、前記多関節アーム、および前記多関節撮影手段の動作を制御する制御手段とを備えた走行式作業ロボットが開示されている。
本発明者は、不安定で予測困難な被災地の走行に適したクローラ式走行装置の研究開発を継続して行っている。放射能環境下など人が立ち入ることが困難な状況下での探索や調査活動を行う必要があり、原子力施設や化学プラントの事故では無線が通じない遮蔽が必要な空間における制御が課題となる。爆発等によって、器物が散乱する床や狭く急勾配な工場の階段を安定して走行できることが求められる。
特許第2540417号公報 特開平07−286870号公報 特開平06−168017号公報 特開2002−254363号公報
本発明は、高濃度放射能空間などの人間が立ち入ることが困難で、器物が散乱した原子力施設内等を走行できる移動体において、センサなどを安定して取付けることができる支持構造を備えた移動体を提供することを目的とする。
本発明は、クローラベルトで覆われた本体部分に走行用制御機器等を収納し、上部にセンサ機器などを装着する移動体であって、支持構造をもった支柱を備えた移動体である。
本発明は、次の構成を要旨とするものである。
1.箱状の本体(A)と左右に設けられた走行用クローラ(D)を巻きかけるプーリ(B)が本体の前後に装着されたクローラを備えた無人走行用の移動体であって、
プーリは、本体の側部から延出されたサイドフレームと本体の中央部から延出されたセンターフレーム間に設けられた軸に軸支されており、
左右のクローラはプーリ(B)を取り付けるセンターフレームの幅の間隔をあけて機体のほぼ全幅を覆い、
前後のプーリのセンターフレームに両端が連結されたセンターベースバー(C)を備えており、
センターベースバーに機器装着用の支柱(H)を備えたことを特徴とする無人走行用の移動体。
2.センターベースバー(C)は、上面側に溝が長手方向に1乃至複数条設けられており、該溝の横断面が表面開口部よりも下部側が拡幅されている形状の機器装着用の溝であり、
このセンターベースバー(C)の上方に装着用の溝を介して取り付けられた平板状のプラットフォーム(P)が装着されており、
プラットフォーム又はセンターベースバーに機器装着用の支柱(H)が取り付けられていることを特徴とする1.記載無人走行用の移動体。
3.支柱の基部には安定用のサポート又は隣接する支柱相互に連結する機能が付加されていることを特徴とする1.又は2.記載の無人走行用の移動体。
4.支柱(H)は、角柱、H型柱又は円柱であることを特徴とする.又は.記載の無人走行用の移動体。
5.支柱(H)は、回転可能な支柱であることを特徴とする.又は.記載の無人走行用の移動体。
6.支柱(H)は、長手方向に凹状溝又は凸状片が形成されており、該凹状溝あるいは該凸状片は1乃至複数の面に設けられていることを特徴とする.又は.記載の無人走行用の移動体。
7.凹状溝は、横断面が表面開口部よりも内側が拡幅されている形状であり、凹状溝が片方の端部又は両端から長さ方向に連通している機器を装着できる凹状溝であることを特徴とする.記載の無人走行用の移動体。
8.センターベースバー、プラットフォームおよび支柱に設けられた溝は、共通する横断面を備えていることを特徴とする7.記載の無人走行用の移動体。
9.溝に嵌合し抜け止め状態となる大きさの膨出部を備えた連結具によって機器を装着する構造である7.又は8.記載の無人走行用の移動体。
10.原子力発電所施設用であることを特徴とする1.〜.のいずれかに記載の無人走行用の移動体。
1.本発明の無人走行用移動体は、機幅方向において機体のほぼ全体をクローラベルトで覆われており、低重心であり、内部に収納される機器類もクローラベルトで覆われているので、直接的な衝撃から保護されていて安定性に優れている。また、左右のクローラを駆動するプーリの中央部に存在するセンターフレームによって形成される隙間の間隔にセンターベースバーを配置して、センサなどの機器類を装着する外付用の基礎としているので、機体中央部に装着される機器類の安全性が確保され、機体全体のバランスも片寄りを防止して、安定性を維持できる構造である。
2.センターベースバーあるいはセンターベースバーに設置したプラットフォームを利用してライトやカメラなどの設置高さを任意に選定でき、機器の性能を十分に活用できる。
支柱の基部あるいは隣接する支柱間にはサポートを設けて、安定化させる。本機では、センターベースバーあるいはプラットフォームの幅は狭いので、安定化機能が重要である。
3.支柱に回転機能を持たせることにより、任意の方向にセンサ等を向けて、情報を収集することができる。
4.凹状溝あるいは凸状片を取付け部位とすることにより、装着箇所の自由度が高まり、また複数の機器を上下に配置することも容易である。凹状溝あるいは凸状片は支柱のいずれの面あるいは複数の面に形成することができる。例えば、四角柱状の支柱では、1〜4面に形成可能である。
6.センターベースバーおよびプラットフォームの装着機構を共通化することにより、装着作業の容易性、部品種類の点数削減ができる。
7.支柱に取り付ける基台を準備しこの基台を介してセンサなどを装着することにより、汎用のサンサの使用可能性が高くなり、事故施設や災害現場の特殊性に制限されずに本移動体の活動の自由度が向上する。さらに、センターベースバー、プラットフォームに取り付ける基台と共通化することにより機器の取り付け自由度が向上する。そして、支柱、センターベースバーおよびプラットフォームの装着機構を共通の凹状溝とすることにより、装着作業の容易性、部品種類の点数削減ができる。
8.人間の立ち入りが困難で各種の調査が必要な原子力発電所施設の調査用無人操行移動体として適した装置である。
本発明の無人走行用移動体の概略平面図 本発明の無人走行用移動体の概略側面図 本発明の無人走行用移動体の例を示す図 本発明の無人走行用移動体のクローラベルトを外した状態を示す図 駆動側機構の概略を示す図 サブクローラユニットを装着した状態を示す模式図 無線操縦タイプの移動体の例を示す図 有線操縦タイプの移動体の例を示す図 従来例(特開平11−301534号公報 図1) 従来例(特開2008−143354号公報 図1) プラットフォーム組み付け状態の例を示す図 プラットフォーム組み付け断面の例を示す図 プラットフォームの例を示す図 支柱をプラットフォームに立設した例を示す図 支柱に水位測定用装置および採水装置を装着した例を示す図 支柱、プラットフォーム、連結部材等の例を示す図 回転支柱の機構の例を示す図 採水器具の例を示す図
本発明は、クローラで覆われた本体部分に走行用制御機器等を収納し、上部中央に周囲状況把握用の環境センサ機器などの調査用機器を装着して、走行制御機器類への保護および障害地の走行性および高濃度放射能環境下における調査能力を向上させた発明である。
特に、地震などで大規模な被災を受けた建物内部など被災直後の不安定な足場と危険な環境下での探査や調査に用いられる無人操作に適した走行用移動体である。本発明は、クローラに覆われた金属製の密閉空間に制御機器等が収納され、保護されていて、低重心である。このため、転倒し難い構造であり、機器が散乱して不安定な床面や階段などの斜面もクローラは接地状態を維持して、移動可能である。本体の全面が左右のクローラで覆われ、さらに、回動するサブクローラによって、凸凹面の支持性能が向上し、階段の昇降性能も向上する。
外部に露出する必要がある、集音マイクや、カメラのレンズ部、送受信用アンテナ等の調査機器のセンサ感知部等は中央部に設けた機器付設用のプラットフォームおよびセンターベースバーに取り付けることができる。感知部等はセンター部分に付設されるので、衝突などの障害リスクが小さい。
電動モータ駆動は、低騒音で可燃ガスや不燃ガスの影響を受けることなく活動することができる。
本発明は、例えば原子力施設の放射能漏洩事故などにおいて作業員がアクセスできないような現場に遠隔操作にしたがって走行することによって移動し、走行した部分の情報をリアルタイムで収集できる無人走行式移動体である。本発明は、不整地であっても安定した状態で走行可能な機動性、狭隘な場所や階段などの斜面の走行性、遠隔操作が可能でかつ柔軟性に富んだ操作性を発揮し、災害発生時における高い信頼性を実現する。本発明では、走行性能および操縦性能について主として開発した。
また、本発明の移動体は、主要機器類が機密性の高い本体内に収納されているので、原子力施設内での活動後の除染に対する適応性が高い。
移動体は、1〜2人で運搬が可能な重さである20〜40kgの重量、階段昇降、踊り場の回転が可能な機体幅、長さに設計されることが好ましい。
本発明の無人走行用の移動体(E)は、箱状の本体(A)、本体の前後装着されたプーリ(B)、機体中央長手方向に設けた機器付設用のセンターベースバー(C)、機体のほぼ全巾に掛け回された左右の走行用クローラ(D)を備えている。さらに、サブクローラユニット(G)が備えられる。周辺環境把握用センサ(F)がセンターベースバー(C)に装備される。
駆動機構は、ホイールインモータを採用し、センサで取得した情報に基づく無線あるいは有線による操縦方式が採用されている。
センターベースバーは、前後のプーリのセンターフレームに連結されており、長手方向に機器を装着する溝が1〜複数条設けられている。溝の構造は、溝の開口部よりも内側が拡幅されており、装着機器側の接続部が抜け止め状態に係合する構造である。不整地走行による振動や傾動によっても装着された機器が外れることなく係合される。センターベースバーは、左右のクローラの間隔よりも狭い幅である。センターベースバーの幅よりも大きな機器を接続するできるプラットフォームをセンターベースバーに取り付けて拡張対応する。センターベースバーおよびプラットフォームに設ける装着機構は共通とすることにより、連結具を共通化して部品点数を限定することができる。
図面を参照して、本走行用移動体の例を説明する。
<全体構成について>
無人走行用の移動体の概略として図1に平面図、図2に側面図を示す。
図示された無人走行用の移動体(E)は、箱状の本体(A)、本体の前後に装着されたプーリ(B)(B)(B)(B)、機体中央長手方向に設けた機器付設用のセンターベースバー(C)、左右前後プーリ(B−B)(B−B)に掛け回された機体のほぼ全巾を覆うベルトを備えた左右の走行用クローラ(D)(D)、機体の前後左右4箇所に向けられたサブクローラユニット(G)(G)(G)(G)が備えられている。周辺環境把握用センサ(F)がセンターベースバー(C)に装備されている。
箱状の本体(A)の前後左右にプーリ(B)を4つ配置する。各プーリは、巾方向中央部にセンターフレームの間隔を空けてあり、機体の略半幅の長さである。この前後に配置された2つのプーリ(B)(B)にプーリと同幅のクローラベルトが掛け回されている。このクローラ(D)が左右に2枚設けられるので、機体のほぼ全巾がクローラベルトによって覆われることとなる。
本体(A)は、中央部に上蓋を備えた密閉可能な空間が設けられ、両サイドは、側面からアクセスできる収納空間となっている。サイド側の収納空間も開閉可能なカバーを設けることが可能である。中央空間は本移動体の制御機器などが収納される。サイドには、電池などの交換が必要な部品を収容する。
機体中央長手方向にセンターベースバー(C)が配置されていて、周辺環境把握用センサ(F)等を外付けする部材として用いられる。センターベースバー(C)は、プーリ(B)のセンターフレームに支持させることができる。センターフレームは頑丈な部材であるので取り付け用部材として適している。センサなどの器具の装着はセンターベースバー(C)およびセンターベースバーに取り付けたプラットフォーム(P)を利用する。直接装着あるいは、立設したポール(H)に装着することもできる。
センターベースバー(C)およびプラットフォーム(P)は、中央長手方向に配置されているので、器具を装着しても片寄ることが少なく安定性に対する影響が小さい。機体中央部にあるので、装着された器具が回りの障害物に接触する危険性が小さく、装着器具の安全性が確保できる。
(1)走行用移動体
図3にセンターベースバーにセンサなどを装備していない状態の移動体の外観の斜視図を示す。図4には、クローラを外した分解図、図6に主クローラを外し、サブクローラを備えた図を示す。
走行用移動体Eは、本体Aと本体Aの前後に設けられたプーリBに掛け回された左右に配置されたクローラDを備えている。左側のクローラL51と右側のクローラR52は、センターフレーム41によって、左右に分割されている。前後のセンターフレーム41の延長線上にセンターベースバーCが配置されている。本体Aの下面側にはクローラベルトの摺動面が形成されている。一般のクローラ走行装置に用いられている中間アイドラーであるプーリは、あっても良いが本走行用移動体では用いない方が好ましい。可動部分を設けると、故障の要素となるので、少なくする。
本走行用移動体には、前後左右の4隅にサブクローラユニットGを備えている。図示は、左側の前後に設けられているサブクローラユニットのみを表し、右側は省略している。走行用移動体Eは、従動プーリ72側を先頭側とし、駆動プーリ71を後ろ側として基本的には走行するが、被災地では障害物が多いので、前進、後進は自由に行える。左右のクローラは別々に制動できる。また、4つのサブクローラユニットは、ベルトが回転でき、また腕状であって旋回回動可能であり、かつ、個別に回動できるように構成されている。機体側部はサイド空間32が設けられており、電源となる電池などを収納する空間とする。サイドに配置することにより、放熱が容易であり、かつ、電池の保護と交換の利便性を確保する構成としている。
図3に開示された走行用移動体1は、主となる2つのクローラ51、52と4つのサブクローラユニットGとからなる6つのクローラを個別に制御することにより、被災地で走行、昇降を行うことができる。
センターベースバーCは、左右のクローラベルト53の間に位置しており、外部からの干渉を防ぐことができる。更に、クローラベルト53の上面と略同程度の高さに設けることにより、取り付けられたセンサの感知部の防御性能を向上させることができる。センターベースバーCは、機体の巾方向の中央部に前後に設けたプーリBのセンターフレーム支持することができる。機体の中央長手方向に渡って、機体よりもやや短い長さに設定することができる。
クローラベルト53、53は、センターフレーム41、41の左右の機体の幅に設けられており、約半分の機体幅の広さのベルトである。ベルトの幅が広いので、幅方向に傾斜した地形や、うねった地形を走行しても、横ズレに対する抵抗が大きくなって、ベルトがプーリから外れてしまう脱輪を防止する効果が大きい。
(2)内部構造
中央収納部は、上面板を開閉して、電子機器などを配置するが、密閉性を確保するために、上面板と中央収納部21は、側面板24、前面板25、後面板26の端部に図4(e)(f)に示すような凹凸を設けて密着性を高めている。本発明では、密閉された中収納部に配置された電子機器の高温化対策を施している。中央収納部21には、制御やセンサなどの電子機器が収納されており、水や汚染物質が侵入しないように密閉構造となっている。本願発明では、中央収納部を形成する筐体に放熱フィンなどの放熱機構を設ける。上面板22、底面板23、側面板24、前面板25、後面板26の各構成板に図4(d)に示す凹凸フィンを設けることができる。中央収納部の上下を移動するクローラベルトおよび前後で回転するプーリの動きによって、放射された熱は滞留すること無く排出されるので、密閉された中央収納部の高温化を効率的に抑制できる。さらに、サイド収納部の上面も放熱機能を持たせることにより、より放熱を向上させることができる。
クローラベルトを取り外した主要構成(サブクローラを除く)を図4に示す。
本体Aの前後にプーリBを取付け、本体は箱状であって、中央部と両サイドの3つに区画されている。サイドの区画は外方に開放されているサイド収納部3となっている。中央部は、4周の側面板24、前後面板25、26と底面板23、上面側は開閉可能な上面板22によって、内側の収納空間21が形成される。収納空間21には、走行用移動体の制御機器、運行状況や姿勢を検知する移動体自身に関するセンサ、調査用のセンサ機器などが収納される。収納空間21は、閉鎖空間であり、前後にプーリが配置され、更に上下面がクローラベルトによって覆われているので、外部からの衝撃から保護される構成である。
センターベースバーCは、前述のように前後のセンターフレームに支持することができる。あるいは、上面板22に取り付けることもできる。あるいは、上面板22を2分割して、左右の上面板とは独立して設けることもできる。収納空間21は、一つの空間とした場合には、機器の設置作業や自由度が高い。一方、収納空間を分割した場合は、本体の強度を向上させることができる。左右に分割する壁体を設けるとセンターベースバーの設置用に有効である。
前後のプーリBは、箱体の前面板25あるいは後面板26に設けたセンターフレーム41、41と箱体の側部から延出したサイドフレーム42、42の間に設けた軸73に装着される。
本体Aの側面には、外面に開放可能なサイド収納部3を形成して、電池などの収納部とする。サイド収納部3は、側部上面板33、側部底面板34、側部前面板35、側部後面板36によって形成されている。側部上面板33は、凹凸、メッシュボードや有孔ボードであるサイド上面パネル31を設けて、放熱量を確保することが好ましい。側部外面は、保護板やガードを設けることができる。
このサイド収納部3は、移動体の作業環境条件により密閉性を高めることもできる。
(3)センターベースバー
センターベースバーCは、図3に示されるように幅方向中央部に配置されている。センターベースバーは、左右にクローラベルト53が配置されているので、障害物に直接接触し難い。センターベースバーの上面は、クローラベルト53の表面と同程度の高さ、あるいは高低いずれも設定することができる。また、一部を低く、その他をやや高く設定することも可能である。低くした場合には、クローラベルトによる保護機能が高まる。
センターベースバーCの横断面は、図4(c)に示されるように、下方よりも上部が拡幅した形状、例えば、逆台形などの形状に設ける。不整地を走行する本走行用移動体1は、常時振動を受け、更に段差昇降に伴う衝撃に曝されているので、抜け止めとなる嵌着構造とする。この逆台形を跨ぐような形状に取付け台座61を形成し、この台座にセンサの感知部などを装着する。
また、抜け止め構造としては、下方が広がった溝を設け、該溝に侵入係合する台座とすることも可能である。これらのキー嵌合機構は複数設けることも可能である。また、他のキー嵌合構造とすることも自由である。
センターベースバーCは、本体の前面板25、後面板26あるいは、センターフレーム41に取り付けられる。センターベースバーCの前後に設けた取付片62を接続する。この取付片62は、センターベースバーCの逆台形部よりも薄く平板上に形成し、この端部から取付け台座61を挿入するようにする。本体の中央前後方向に壁体あるいは、ビームを設けて、その上にセンターベースバーCを形成することもできる。
センターベースバーの他の例を図4(g)に示す。図4(g)の例は、センターフレームに取り付ける装着脚部62a、62bを設け、その上にバー62cを掛け渡す構造のセンターベースバーCである。脚部を設けることにより、上面板22の開閉を自由に行うことができる。中央の収納部の機器の装着あるいはセンターベースバーを取り外すことなくメンテナンスを容易に行うことができる。
(4)クローラ
本発明に用いられるクローラ式走行装置の基本構造は、車体機枠の前後に設けた軸73にプーリB、Bを取り付け、このプーリB、Bにクローラベルト53、53を掛け回して、駆動プーリ71を駆動することにより、クローラベルト53、53を回動させて走行する構造である。クローラベルト53、53は機体の左右に設ける。機体下部にクローラを受ける機構として、摺擦体を設ける。摺擦体は、下面前方摺擦部材43a、下面後方摺擦部材43b、下面中央摺擦部材44から構成されている。
凹凸な接地面から受ける不規則な接地抵抗の支障面となることができるので適している。また、摺擦体は転動輪に比べて軸受などの摩耗部や可動部が少ないので、故障の原因が少なくなるので好ましい。低重心にすることができ、車体を安定させる上でも有利である。車体機枠の一部となる本体は、アルミ合金やカーボンファイバー強化プラスチックなど軽量素材を用いる。走行スピードは人間の歩行程度である。
クローラベルト53は、ゴム製あるいは金属製が用いられる。ゴム製ベルトが好ましい。ゴム製ベルトはゴム製プーリへのダメージを小さくできるので適している。また、機体の摺擦部に対する摺擦摩耗を抑えることができる。クローラベルト53の幅は広い方が適している。凸凹が激しい被災地では、クローラの部分的な接地によって機体を支持できるようにするために幅広が適している。また、接地圧を小さくすることができ、鋭利なコンクリート破片などに接触して、アルミ合金製機体が損傷しないような機体保護機能も果たす。
また、幅の広さはクローラベルト脱輪防止にも有効である。
この車体機枠の左右に設けられるクローラ51,52の他に、段差乗り越え用にサブクローラユニットGを設ける。このサブクローラユニットGに対して、前記の車体機枠の前後に設けられたプーリに掛け回された走行用のクローラDを主クローラユニットと称する場合がある。
(5)クローラ用プーリ
クローラベルト53を巻き掛けるプーリBは、センターフレーム41とサイドフレーム42間に設けられた軸73に装着される。本発明では軸にホイール74を介在させて、このホイールにプーリを装着することが好ましい。ホイール内部には電動モータ(図示省略)を内装したホイールインモータを採用する。電動モータは、左右の駆動プーリ71、71にそれぞれ内装される。
プーリBは、金属製、ゴム製、小巾プーリなどを組み合わせて用いることができる。軸着されるプーリは、1〜複数個である。複数個用いる場合は、金属製プーリを混用することができる。それぞれの例を図5(a)(b)(c)に示す。
図5(a)に示すプーリ75、75は、クローラベルトの幅全体に渡る幅を備えた金属製プーリである。プーリ表面には、クローラベルト内面の凹凸に係合する突条が形成されている。プーリ75のセンターフレームよりの縁にはフランジが形成されており、クローラベルトが内側に寄ることを防止している。
図5(b)に示すプーリ76、76は、ホイール74にゴム層を設けた、クローラベルトの全幅に相当する幅を備えたゴム製プーリである。このゴム製プーリは、岩などに衝突した場合に緩衝となる。プーリ表面には、溝を多数形成し、クローラ内面との係合及び緩衝性能の向上、クローラとプーリの間に噛み込まれた砂泥の排出用の溝の機能を付与している。このプーリ76についても、センターフレーム側にフランジが形成されている。
図5(c)に示すプーリは、小巾のプーリを組み合わせている。図示の例では、3つの小巾プーリ77a、77b、77cによって、構成されている。それぞれのプーリはホイール74に装着されている。小巾プーリ77a、77bはゴム製プーリである。ゴム製プーリの表面には、多数の溝が形成されている。
センターフレーム41側に配置されたプーリ77cは、金属製のプーリである。金属製プーリ77cは、前後のプーリの間隔を一定に保ちクローラベルトに適度の緊張が維持でき、クローラベルトに駆動力を伝達する機能を主に分担する。金属製プーリ77cは、中央側にフランジを設けてクローラを規制する。ゴム製プーリ77a、77bは、表面に多数の溝が形成されており、クローラ内面との係合及び緩衝性能の向上、クローラとプーリの間に噛み込まれた砂泥の排出用の溝の機能を果たしている。小巾にすることにより、噛み込まれた砂泥の排出をスムーズに行うことができる。また、軽量化にも寄与する。
ゴム製プーリは、金属製ホイールにゴム体を外挿して形成することが好ましい。金属ホイールでゴムを支持することができるので、ゴム体を安定させること及び軸に取り付けることが容易となる。軸に装着する金属製ホイールを太くすることによって、駆動用モータを内装するスペースを確保できる。
ゴム製プーリの表面には、異物除去用の溝の外、クローラベルトの係合およびすべり防止のための凹凸を形成することができる。ゴム製プーリはコンクリート塊などに衝突した場合の衝撃緩和機能も果たす。段差の昇降や滑落などの衝撃によって、機体やモータなどの機器が損傷することを抑制することができる。
駆動は一般に後方プーリが分担するが、前方プーリにも駆動機構を持たせて、駆動出力を大きくすること、あるいは前進後退によって使い分けることも可能である。
(6)サブクローラユニット
サブクローラユニットG(図3、図6参照)は、走行車体本体の側方に腕状に設ける。左右前後の位置に1〜4つ設けることが可能である。サブクローラユニットGは、起伏や段差に応じて着脱自在とする。サブクローラユニットGは、先端プーリ81と基端プーリ82にサブクローラベルト83を巻き掛けて構成する。先端プーリ81の径を基端プーリ82の径より大きく設定することが好ましい。緩傾斜地や平地では同径でも良い。サブクローラユニットGは、揺動可能であって、段差の高さに応じて、揺動する。揺動範囲は、360°回転可能として、車体本体側部に沿わせて、車体から前後に飛び出さない待機姿勢や、下方に傾斜させて接地した4つのサブクローラユニットを使用して走行をすることも可能である。揺動中心は、基端プーリの軸とし、この軸は、サイドフレーム42に固定されている。また、この軸は、軸73を延長することもできる。先端側プーリの径を大きくすることにより、階段状の段差面ののぼりの際に掛かりを良くすることができる。また、下り方向についても、大きな径のプーリは接地を早くすることができ、落下ショックを小さくすることができる。先端側プーリに錘を追加するなどして重量を増加することにより、さらに階段などの斜面に対して摩擦力を高めて、斜面操行性能を高めることができる。
また、4つのサブクローラは、前後転方向に回転自由であって、軟弱地面や急傾斜面では、旋回して走行することが可能である。また、凹地から脱出するときにも、ランダムに回動・揺動することにより手がかりを探る手段として有効である。
図3には左側の前後に配置されたサブクローラ8a、8bを示している。右側にも同様に配置されているが図示は省略してある。このサブクローラユニットGは、サイドフレーム42に設けられた駆動プーリ84から、基端プーリ82に同軸に設けられたプーリ間に掛け回された駆動ベルト85によって、揺動駆動される。駆動プーリ84は、図示されないモータによって駆動される。したがって、本例では、メインの駆動用に2つのモータと、サブクローラ駆動用に4つのモータの6個のモータが少なくとも駆動源として配置されている。
(7)駆動源について
本発明の駆動源は、モータ駆動が適している。可燃性ガスが流出している可能性がある被災地では、ガソリンエンジンは危険である。また、酸欠状態の密閉空間では内燃機関を使用することはできない。モータは、ホイールインモータを採用することができる。水溜まりも想定されるので、ホイールインモータは水密状態でも駆動できるので適している。モータに関する負荷データは、電流負荷や温度を検知することにより行うことができる。過負荷状態では、オーバーヒートするので、温度を検知して、過負荷状態を回避する操縦操作を行う。
また、調査対象として音やガスの種類や濃度が用いられる場合は、ガソリンエンジン等が発生する騒音と排気ガスは測定の弊害となるので、不適切である。
駆動用のモータは、前述のように主クローラユニットの駆動用とサブクローラ用のものが配置され、6個以上設けられる。
(8)操縦性能
本発明のクローラ式走行装置は、被災地の探査や調査用の無人走行を想定している。操縦は、無人で遠隔操縦する。通信機能は、無線あるいは有線を利用する。人が立ち入ることができない密閉空間の走行が想定されるので、モニターを見ながら操縦することとなる。また、放射能を遮断する必要が有る場合は、遮蔽壁を介して有線で操縦することが必要となる。したがって、モニターに表示するための情報を収集するためのセンサ類を移動体に装備する必要がある。
不安定な地上面走行は、一部分でもクローラが接地した状態で駆動させて、姿勢を変化させて操作・操縦して、脱出と移動を行いつつ、探査や調査を行う。
移動スピードは、人間の歩行スピードである0.5〜1.7m/秒程度、瓦礫上では3km/h以内、平地は6km/h程度以内に設計する。遠隔操縦によって、人間が目視しあるいはディスプレイを見て、操縦することが多くなる被災現場では、人間の歩行速度である1.2m/秒以内(時速4Km程度)で十分である。
本発明のクローラ式走行装置は、土木・建設機械などと比べて低速で使用されることを想定しているので、ゴム製プーリが衝突などの押圧を受けて、変形しても、十分な駆動推進力を得ることができる。また、低速に加えて幅広のクローラベルトを採用することにより、脱輪などの障害を回避することができる。
(9)操縦に必要なセンサ類
移動体内蔵センサとして、3軸ジャイロ、エンコーダ、3軸加速度センサ、速度計、慣性計測装置、駆動源の負荷センサなど移動体そのものの情報を収集するセンサ類を内蔵する。移動体に関する基礎データを検知するセンサ類は、気密性の高い本体内部やホイール内に設置され、安全性が高く、走行に関する基本機能の喪失リスクは非常に低く設定されている。
本発明の移動体は、ディスプレイに表示される移動体の周辺状況を把握しながら、コントロールするので、周辺状況を入手する手段を備えている。カメラ、マイク、アンテナ、三次元測距センサ及び照明機器等を装備する。周辺状況を把握するセンサを装備した例を図7に示す。
図7に示された移動体は、無線操縦タイプの移動体100である。
カメラとしては、走行装置の前後を映す前方カメラ122、後方カメラ123、移動体の周囲を映す俯瞰カメラ121などである。俯瞰カメラ121は、移動体100の付近の全周囲を映すことができるようにセンターベースバー6に立設したポール130に下方を向けて設置する。
センターフレーム4a、4bの先端にマイク124、125を装備している。
照明装置は、明示しないが少なくともカメラと同方向を照射する装置を備えている。
移動体100の周辺の障害物や凹凸情報を入手する三次元測距センサ101を備えている。三次元測距センサは、レーザ反射光等を利用した手段を採用することができる。本例の三次元測距センサ101は、レーザ光送信部を回転軸に固定した測距センサ112とレーザ光送信部を回転軸に固定しさらに回転軸を揺動するように装着した測距センサ111を備えており、二つの測距データを利用して周辺の物体の距離、高低を把握している。なお、揺動軸を備えた測距センサは、本発明者が提案した特許第4059911号公報に開示された例がある。
本例では、センターベースバー6は、センターフレーム4a、4bに支脚を介して装着している。
センサからのデータはアンテナ141からモニターを備えたコンピュータ装置に送られ加工されてモニターに表示され、コントローラを操作してアンテナへ送信し移動体100を操作する。
図8に、有線操縦タイプの移動体200の例を示す。
本例では、有線操縦用通信ケーブル装置242を備えている。移動体自体の情報センサ、周辺状況を把握するセンサは、前述した無線操縦タイプの移動体100と同様のセンサを搭載することができる。
有線操縦は、行動範囲が搭載された通信ケーブルの長さに制限されるが、無線を使用することができない環境で使用することとなる。操縦者は立ち入ることができないが、無線が可能な範囲があって、途中に無線が遮断される壁などが存在する場合は、遮断体の手前に中継装置を置いて、中継装置から有線を延出することもできる。
(10)移動体の操縦
モニター表示に基づいてジョイスティックにて遠隔操縦する。
本発明の移動体の操縦は、無線が有効な場所では無線操縦タイプの移動体を使用し、無線が効かない場所では有線操縦タイプの移動体を使用することができる。さらに、無線操縦と有線操縦を組み合わせて使用することも可能である。
例えば、放射線の遮蔽壁があるような原子力施設では、遮蔽壁によって無線も遮断されるが、遮蔽壁の内側では無線が可能な環境である。このような、無線が遮断される環境では、有線によって遮蔽壁を通過して操縦することが有効である。このような施設では、前述した有線操縦タイプの移動体200を使用することができる。さらに、有線操縦タイプ移動体200を中継機として無線操縦タイプの移動体100を操縦することができる。このように2種類の移動体を組み合わせることにより、広範囲の行動が可能となる。例えば、有線操縦タイプは直線的な移動は容易であるが、屈曲した場所への侵入は通信ケーブルの絡まりや損傷の危険があってむずかしいので、そのような場所への侵入は無線操縦タイプの移動体100を活用することが有効となる。
人工構造物の場合は、構造物の設計図情報が有用である。設計図と移動体からの情報とを照合することにより、現況の把握が正確となり、操縦が容易となる。活動する施設の設計図情報をコントローラ側に装備して移動体の走行情報を投影することにより、予測性の高い操縦が可能である。
なお、GPS機能は、施設内走行を基本とする場合は、機能しないので必ずしも有効な手段ではない。人工構造物の場合は、構造物の設計図情報が有効となる。
(11)調査用センサ類
調査用のセンサは、対象によって必要なセンサは異なる。
原子力発電施設では、放射線線量計、γカメラ、サーモグラフィ、温度計、湿度センサ、水位センサ、採水装置、ガスセンサ等である。
軽量物を動かすマニピュレータを装着することも可能である。水などのサンプルを採取する器具としても利用することができる。
<プラットフォーム>
センターベースバーの上方にプラットフォームを設けて、各種の機器を搭載することができる。センターベースバーに複数の支脚を立て、支脚間にデッキ板を渡してプラットフォームを形成する。プラットフォームの高さ、長さは任意に設定でき、複数設けることが可能である。
センターベースバーと支柱の間の接合構造、および支柱とデッキの間の接合構造は、一方にV形の挿入凸部と他方に受けとなるV形凹部、あるいは、T型の挿入凸部とT形の凹部受け部などの抜け止め構造の継ぎ手を採用する。
この継ぎ手の構造は、デッキと搭載機器の間でも採用し、機器の落下防止機能と汎用性を向上させる。
本機は、廊下や階段の操行性や可搬性を考慮すると、幅30〜60cm、長さ50〜100cm(サブクローラ長を除く)のサイズとなり、左右のクローラ間の間隔は約2〜5cmと狭い。センターベースはクローラ表面よりも低く設定されることが多く、センターベースバーに直接搭載できる機器は制限される。プラットフォームを設けることにより、搭載機器の自由度が高まり、調査機能の充実を図ることができる。
図11a、図11b、図11cにプラットフォームの例を示す。
図11aに示すように、プーリのセンターフレーム4aおよび図示されていない反対側のセンターフレーム4bに装着されたセンターベースバー6に支脚63を立脚し、この支脚63にデッキ板64を接続して、プラットフォーム65を形成する。図11bにプーリ部分の断面図を示す。中央側に配置された2つの金属製プーリ77c、77cの間に存在するセンターフレームにV形凸部67aをもったセンターベースバー6が取り付けられている。このV形凸部67aに支脚63のV形凹部66aを嵌合してT型の支脚63を立脚する。支脚63の上面にV形凹部66bが複数形成されている。デッキ板64の下面にはV形凸部67bが設けられ、上面にはV形凹部66cが形成されている。デッキ板64の下面に形成されたV形凸部67bが支脚の上面に形成されたV形凹部66bと嵌合して、構造的に上下分離ができない構造に接合される。デッキ板64の上面には、複数の筋状にV形凹部66cが形成されている。図11cにプラットフォーム65の全体構成を模式的に図示する。左右の支脚63、63にデッキ板64を嵌合接合したプラットフォーム65が示されている。嵌合構造については前記したとおりである。水平方向に対するスライド防止は、ねじ固定、ピンを落し込む方法がある。図11cでは、デッキ板64の平坦部にピンホール68が多数形成されており、このピンホールと搭載する機器の基部に設けたピンホールとを連通するように連結ピンを挿通することにより、左右のスライドを防止できる。固定方法としてはピンホールを設けずに、機器に応じて穿孔してネジ止めすることも可能である。
図11cの(a)図は、嵌合用のV形凹部66aを備えたT型の支脚63を示している。図11cの(c)図は、センターフレームやセンターベースバーにネジ63bにて螺着する台座部63aを備えたI型の支脚63の例を示している。
支脚63は、センターフレームに直接立脚することも可能である。センターベースバーの上方に設置するか、あるいは、センターベースバーを外して幅の広いプラットフォームのみを使用することも可能となる。これらの選択は、本機の作業環境、装着機器の種類や大きさによって行われる。
<支持構造>
センサ類を装着する支柱を用いた支持構造について説明する。
センターベースバーやプラットフォームに支柱を立設してカメラなどハイポジションが適しているセンサ等の器具を装着するための支持構造を構築する。支柱の構造は、固定支柱、回転支柱などがある。支柱には器具を装着する基台など取り付け易い構造を設ける。例えば、取付け用のスリットを設けた支柱、横杆などがある。
具体例を図12、図13、図14に示す。
図12にプラットフォーム65上に角形の溝付き支柱131と円筒形の支柱150および付属品からなる支柱構造130の例を示す。図13には、支柱構造130の側面図が示されている。この図では、水深測定用の機器を装着した状態が示されている。図14には、支柱、プラットフォーム、連結部材のバリエーションが示されている。
角形の溝付き支柱131は、プラットフォーム65に基部を嵌合し、基部側部をL型サポートで支持している。円筒形の支柱150は、門型の基台155をプラットフォームに接合し、その上に回転可能に立設されている。溝付き支柱131の上部には回転支柱131を通す穴が設けられたパイプステー132が装着されている。両支柱の上部がこのパイプステーで連結されているので2つの支柱の安定性が向上する。ただし、このステーは必ずしも必要は無く、支柱は単独でもかまわない。円筒形の支柱150には、横杆160が最上部に取り付けられている。横杆は、上下回動あるいは水平旋回ができるように設置することができる。円筒形支柱150が回転可能となっている場合は、横杆は上下回動機能で十分である。円筒形の支柱150には、支持具133も取り付けられている。
図示の例では基台155に回動用のモータ151が備えられており、円筒形の支柱150を回動させる構造となっている。
図13には、水位測定用の器具および採水用の器具を装着した支柱構造130の例が示されている。
この水位測定具300は、ケーブル302の先端に付けた錘301を水中に落下させて、水深を計る装置である。基台155にケーブルを巻いたボビン310を回転可能に設置し、円筒支柱150に沿って設けたパイプなどを通して上方に案内し、支持具133に取り付けたケーブル送り装置312を介して横杆160に元側に設けた滑車などの案内具、先端側に設けた案内パイプから出したケーブルの先端に錘301を結わえてある。横杆160の先端には下向きにLED161と下方に向けたカメラ162が装着されている。
採水器具400は、パイプステー132に架台410を取付け、この架台410に採水容器401と採水容器をコントロールするリール装置402が載置されており、先端側が採水容器に取り付けられていて、基端側がリールに接続されたケーブル403によって、両者は繋がれている。採水については、後段で説明する。
横杆160に取り付けられている照明用のLEDとカメラは、機体の姿勢に限られることなくケーブルの垂下方向を指す構造を備えている。例えば、吊した紐に取り付けることにより、鉛直方向を維持する。あるいは、平行リンク構造とリンクの軸に取り付けた2つのプーリ間に張ったロープに取り付けて、鉛直方向に姿勢を維持する構造などである。
ライトを照射して、カメラにて水の存在を確認したのち、錘301を垂下させてケーブルの繰り出し量にて水深を検出する。ケーブルに加わるテンションを検知することにより、空中、水中、水底当接のどの状態にあるか判別することができる。したがって、ケーブル送り出し装置312には、送り機構とテンション検知機構を設けることが好ましい。また、ケーブル送り出し装置312は、逆転によって巻き上げ機能も発揮する。ボビン310は、ケーブルの送り出し時は回転フリーの状態でも良い。ケーブルは、巻き取り時は逆転させてケーブルを回収する構造とすることも可能であるが、水中の瓦礫などに引っ掛かるなどのトラブルの恐れがあるので、そのまま終端まで巻きだし可能とすることが好ましい。ボビンは弱いテンションをかけた状態でフリー状態としておくことができる。
図示の例では、ケーブルの送り出し装置を円筒支柱150の上部に取り付けたが、ボビンにその機能を持たせることもできる。ボビン310としてケーブル出し量を計測するカウンター付きの電動リールを採用し、円筒支柱、横杆にケーブルの案内ガイドを設けた錘に結びつけた機器を使用する。これは釣り用の電動リールを応用することができる。ボビンとモータ軸を弱い係合力とすることにより、回収時のトラブルに対して引き出し優勢に調整することが可能である。
支柱構造の上方を軽くすることが好ましいので、モータなどの駆動機構は、プラットフォーム近くに設置することが好ましい。
水位計測は、原子力発電所等の構造物では、水が溜まっている場所は想定ができるので、その付近まで接近して横杆を旋回あるいは上下に回動して錘を投下できる場所をカメラで確認しながら、錘の投下作業を行う。図13に図示の例では、横杆の基部には姿勢制御用のモータ134が設けられており、横杆160は、円筒支柱150に対して水平旋回さらに上下回動可能に接続されている。
原子力発電所などの施設では、測定器の位置が特定でき、その下方の構造も分かることが多いので、水面の位置が分かれば水深はおおよそ推定することができる。しかし、事故によっては、水中に障害物が存在するので、実状を検知する必要がある。
図14に支柱等のバリエーションを例示する。(a)は、4面に溝を形成した角形支柱
の斜視図であり、プラットフォームなどに嵌合連結する基部と接続した様子が表示されている。天面を覆う蓋も表記されている。(b)は、プラットフォームなどに嵌合連結する基部の例である。基部上部に雄ねじが形成されており、雌ネジを備えた支柱や器具を設置することができる。この基部の上部は雄ねじに限らず、載置する器具と接合できる構造とする。また、下部は逆V字の突条が形成されている。下部はプラットフォーム側との結合構造に適した形状に形成することが重要であって、凸状に限定されることではない。
支柱には、支持具を介してカメラやセンサなどの器具が設置される。固着位置の自由度、固着強度、固着の容易性などを加味して支柱の構造を決定する。(c)〜(k)は、溝付きの角形支柱の断面を示した。(c)〜(f)は、溝の数、方向のバリエーションを示している。例示していないが、3面方向の溝付きも存在する。(g)は、3面方向には小さな溝を有し、1面には大きな溝を形成した例を示している。
(h)は、断面円形の例であって、4方向に溝を形成している例が示されている。溝の数は、角形と同様に1〜複数形成することができる。(i)(j)は、別の断面形状を備えた角柱の例である。(k)は薄型の両面に溝を備えた例である。(j)や(k)は、プラットフォームの床材として使用することができる。幅を広げて溝数を増やすことが可能である。
溝は、器具を取り付ける支持構造として有効であり、複数の方向に溝を設けることにより、器具の設置方向に自由度を与える。支柱の本数、高さ、種類を組み合わせることにより設置する器具に適した支持構造を形成することができる。
支持具の例を(l)(m)(n)に示す。T字型基部を前記支柱の溝部に挿入して固定する構造が示されており、器具を設置する側は、器具にあわせて各種準備する。(l)は、横杆を備えた例である。溝の形に合わせて支持具の基部の形状が設計される。その例を(o)(p)(q)に示す。両端に係合用の膨出部を備えた連結具の例を(r)(s)(t)に示す。これらの連結具は(o)(p)(q)に示された支持具の基部と同形状であり、中間部がくびれていて開口部に挿通できるように肉薄部となっている。連結具の端部の形状は、相手方の形状に応じて決定されるので、図示に限定されない。支柱などの基部を安定した状態に支持する部材の例としてL型サポート(u)を示す。
ズレ防止としてネジを併用することが可能である。
使用する素材は、軽量性、強度性から、アルミニュウム、アルミ合金、マグネシウム合金、チタン合金など用いることが好ましい。
回転支柱の機構について図15に示す。回転可能な円筒形の支柱150に回動構造として利用可能な機構140である。基台155にベース145を取付け両側に旋回ベースブラケット146を立設し、旋回ハーモニックブラケット142を渡してハウジングを形成する。このハウジングに、軸受143を装着し、その下部にモータ151を接続する。円筒形支柱150の基部には旋回パイプホルダ144が装着されている。
軸受143としては、高い減速比を備えたハーモニックドライブ(登録商標)機構が適しており、モータとしては、ブラシレスモータであるECmax22等が使用できる。
この構成により、モータを回転させると軸受を介して旋回パイプホルダに保持された回転支柱150を任意に回転させることができる。
<採水機構>
原子力発電所では、漏れた放射能が冷却用の水を汚染している可能性があるので、サンプリングして調査する必要がある。採水用の器具の例を図13および図16に示す。
図16に採水器具400の概略を示す。角形の溝付き支柱131に取付けられているパイプステー132に取り付けた架台410上に採水容器401と採水容器をコントロールするリール装置402が載置されている。採水容器401は、架台410に固定された箱体411に収納された状態に載置されている。ケーブルの先端側が採水容器に取り付けられていて、基端側がリールに接続されたケーブル403によって、両者は繋がれている。
リールから延びるケーブル403は、円筒形の支柱150に沿って案内し、横杆に取り付けた滑車を経由してケーブルの先端は採水容器401に取り付けられる。
図16に採水容器401の構造について説明する。
図16(a)(b)(c)に示された採水容器401の内部にケーブル403に連結された錘405が収納されている。錘の重さは、空の採水容器401を水中に沈めることができる重さに設定する。錘の形状は細長い形状であり、細い部分は容器の開口部を通過でき、長い部分は開口部を通過できない大きさである。ケーブルは長さ方向の中央部に取り付けられている。これによって、紐を上昇させると採水容器401を吊り上げることができる。採水容器401には、開口を常時は塞ぐ口部覆い体406が備えられている。口部覆い体406の中央部にはケーブル403が自由に移動できる程度の大きさの穴があけられている。口部覆い体406は下方が広がった形状をしていることが望ましい。例えば傘状の形である。
採水作業は、図13に示されたように架台410上で箱体411に載置された状態から採水容器401が一旦吊り上げられ、円筒形支柱150の回転により投下位置に移動し、投下位置にて水中へ投入し、水を容器内に取りこみ、その後引き上げて、元の位置である架台上の箱体411内に収容することによって実行される。
具体的な採水作業の例は、図16(a)(b)(c)に示されている。図16(a)に、この採水容器401を吊り上げて空中にある状態を示している。
図16(b)は、採水容器401が水中を落下している状態を示している。錘405が容器内部の頸部に当接し、容器の底を上にした状態で沈降する。この状態では水が容器内に侵入することは困難である。口部覆い体406がコブ407に当接した位置まで容器が沈んだときに、口部覆い体406によって容器の落下スピードが低下し、ケーブル403にゆるみが発生する。その時にケーブル403を上方に引き上げることによって、採水容器401の姿勢が反転して、口部が上方を向き、水421が容器内に侵入する。
図16(c)に採水容器401を反転させて、水421が侵入している状態を示している。コブ407によって容器の沈降位置を規制することができ、採水深度を設定することができる。また、必要以上に採水容器を落下させて、障害物等に接触させて、回収困難になることを防止することができる。
支持台に採水容器が載置された状態では、錘が容器の底部に当接して、より安定した状態であるが、空中あるいは水中では、錘405が容器の頸部に当接している。容器に水421が充填されるに従い口部覆い体406は徐々に落下して口部を覆うこととなる。水中における口部覆い体が自由落下して口部を覆うまでのを採取に要する時間と設定することもできる。なお、口部覆い体に設けられたケーブル通し穴からも水は侵入するが、わずかであり必要な採取量は口部から取水される量に設定する。
取水が終了した後図16(a)に示す様に空中に吊り上げられた状態となり、口部覆い体406が口部を覆った状態で移動し、箱体411内に載置される。蓋によって覆われることによって、採取した水のこぼれを防止でき、再取水の飛散による汚染を防止でき、さらに、水蜜である箱体に収容されることによって、採水容器が傾いても箱体が水受けとなり、外部への飛散を防止する。
本装置は、重度の汚染が予想される状況下では、採取したサンプル水の飛散による二次汚染を回避できる予防措置を講じている。また、本装置は水中での取水動作として動力を使用することなく確実にサンプリングできる簡便な機構を提案している。
図16(d)に他の採水装置の例を示す。
下部側に錘435を取り付けた採水容器430の口部から菱形の開きが変形する拡幅アンカー431を挿入し、図示のように広げて抜け止め状態に取り付け、この拡幅アンカーにケーブル403を連結する。錘435は採水容器430を水中に沈下させることができる重さである。
この採水装置は、ケーブル403に吊した状態でそのまま水中に沈めて、水をサンプリングして回収し、箱体411内に載置することができる。
採水容器430として螺着蓋付きの広口瓶を採用することにより、回収後蓋をして、サンプリングを検査機関へ輸送することができる。
採水容器401は、破損対策としては合成樹脂製が好ましい。合成樹脂に対して腐食性が高い化学薬品が溶解している様な場合は、硝子ビン、金属、琺瑯ビンなど適宜選定する。
水深など得られた情報は、デジタル信号の場合は、その情報をコントローラ側にそのまま送信することができる。デジタル信号が得られないセンサの検知情報については読み取り用のカメラを設置して、画像データとして送信して入手することができる。
前述の移動体の行動用の収集データに基づく地図データと放射能センサなどのデータとを照合することにより、施設内の放射能分布状況等を把握することができ、その後の適切な対応策の立案の精度を容易に高めることができる。
本発明の無人走行用移動体は、原子力施設や震災、洪水、地滑り、火山などの被災地や倒壊した建物内部などの調査や探査用の走行用移動体として利用できる。低重心でクローラベルトで全体が覆われているので、障害に強く、瓦礫や段差の多い地形において、移動性に優れている。センサなどの機能をセンターに集中し、外面に飛び出さないように、安定して取り付けることが可能である。
1・・・走行用移動体
2・・・箱体
21・・・収納空間
22・・・上面板
23・・・底面板
24・・・側面板
25・・・前面板
26・・・後面板

3・・・サイド収納部
31・・・サイド上面パネル
32・・・サイド空間
33・・・側部上面板
34・・・側部底面板
35・・・側部前面板
36・・・側部後面板

41、4a、4b・・・センターフレーム
42・・・サイドフレーム
43a・・・下面前方摺擦部材
43b・・・下面後方摺擦部材
44・・・下面中央摺擦部材

D、5・・・クローラ
51・・・クローラL
52・・・クローラR
53・・・クローラベルト

C、6・・・センターベースバー
61・・・取付け台座
62・・・取付片
62a、62b・・・装着用脚部
62c・・・バー
63・・・支脚
64・・・デッキ板65・・・プラットフォーム
66a、66b、66c・・・V形凹部
67a、67b・・・V形凸部
68・・・ピンホール

B、7・・・プーリ
71・・・駆動プーリ
72・・・従動プーリ
73・・・軸
74・・・ホイール
75・・・金属製プーリ
76・・・ゴム製プーリ
77・・・小巾プーリ
77a・・・小巾ゴム製プーリ
77b・・・小巾ゴム製プーリ
77c・・・小巾金属製プーリ

G、8・・・サブクローラユニット
8a・・・サブクローラLf
8b・・・サブクローラLb
81・・・先端プーリ
82・・・基端プーリ
83・・・サブクローラベルト
84・・・駆動プーリ
85・・・駆動ベルト

100・・・無線操縦タイプ移動体
101・・・三次元測距センサ
111・・・可変回転測距センサ
112・・・定角度回転測距センサ

121・・・俯瞰カメラ
122、222・・・前方カメラ
123、223・・・後方カメラ
124、125、224、225・・・マイク

141、241・・・アンテナ

130、230・・・支柱構造
131、231・・・溝付き支柱
132・・・パイプステー
133・・・支持具
134・・・モータ
142・・・ハーモニックブラケット
143・・・軸受
144・・・パイプホルダ
145・・・ベース
146・・・ベースブラケット
150・・・円筒形支柱
151・・・モータ
155・・・基台
160・・・横杆
161・・・LED
162 カメラ
M ・・・モータ

200・・・有線操縦タイプ移動体
300・・・水位計
301・・・錘
302・・・ケーブル
310・・・ボビン
311・・・モータ
312・・・ケーブル送り出し装置

400・・・採水器具
401・・・採水容器
402・・・リール装置
403・・・ケーブル
405・・・錘
406・・・口部覆い体
407・・・コブ
410・・・架台
411・・・箱体
420・・・水面
421・・・水
430・・・採水容器
431・・・拡幅アンカー
435・・・錘

Claims (10)

  1. 箱状の本体(A)と左右に設けられた走行用クローラ(D)を巻きかけるプーリ(B)が本体の前後に装着されたクローラを備えた無人走行用の移動体であって、
    プーリは、本体の側部から延出されたサイドフレームと本体の中央部から延出されたセンターフレーム間に設けられた軸に軸支されており、
    左右のクローラはプーリ(B)を取り付けるセンターフレームの幅の間隔をあけて機体のほぼ全幅を覆い、
    前後のプーリのセンターフレームに両端が連結されたセンターベースバー(C)を備えており、
    センターベースバーに機器装着用の支柱(H)を備えたことを特徴とする無人走行用の移動体。
  2. センターベースバー(C)は、上面側に溝が長手方向に1乃至複数条設けられており、該溝の横断面が表面開口部よりも下部側が拡幅されている形状の機器装着用の溝であり、
    このセンターベースバー(C)の上方に装着用の溝を介して取り付けられた平板状のプラットフォーム(P)が装着されており、
    プラットフォーム又はセンターベースバーに機器装着用の支柱(H)が取り付けられていることを特徴とする請求項1記載の無人走行用の移動体。
  3. 支柱の基部には安定用のサポート又は隣接する支柱相互に連結する機能が付加されていることを特徴とする請求項1又は2記載の無人走行用の移動体。
  4. 支柱(H)は、角柱、H型柱又は円柱であることを特徴とする請求項2又は3記載の無人走行用の移動体。
  5. 支柱(H)は、回転可能な支柱であることを特徴とする請求項2又は3記載の無人走行用の移動体。
  6. 支柱(H)は、長手方向に凹状溝又は凸状片が形成されており、該凹状溝あるいは該凸状片は1乃至複数の面に設けられていることを特徴とする請求項2又は3記載の無人走行用の移動体。
  7. 凹状溝は、横断面が表面開口部よりも内側が拡幅されている形状であり、凹状溝が片方の端部又は両端から長さ方向に連通している機器を装着できる凹状溝であることを特徴とする請求項6記載の無人走行用の移動体。
  8. センターベースバー、プラットフォームおよび支柱に設けられた溝は、共通する横断面を備えていることを特徴とする請求項7記載の無人走行用の移動体。
  9. 溝に嵌合し抜け止め状態となる大きさの膨出部を備えた連結具によって機器を装着する構造であることを特徴とする請求項7又は8記載の無人走行用の移動体。
  10. 原子力発電所施設用であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の無人走行用の移動体。
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